JP4718768B2 - 発光装置 - Google Patents

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本発明は、エレクトロルミネセンス(以下、「EL」ともいう。)と呼ばれる発光を発現する有機物、若しくは有機物と無機物の混合物を含む媒体を、電極間に介在させた発光素子を所定の形態で配列させた構成を有する発光装置に関する。
一対の電極間にELを発現する物質を介在させて形成した発光素子が知られている。この発光素子は、ELを発現する物質として主に有機物が用いられていることから、特に有機EL素子とも呼ばれている。ELは、一方の電極から注入された正孔と、他方の電極から注入された電子とが再結合して発光中心を励起して、それが基底状態に戻るときに光を放出することにより発現するものと言われている。
陽極と呼ばれる正孔を注入する側の電極には、仕事関数が約5eVである酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide:以下、「ITO」ともいう。)が用いられ、正孔輸送性の高い有機物と接触させていた。また、陰極と呼ばれる電子を注入する側の電極には、仕事関数が低いLiやMgなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属をアルミニウムなどに含ませた材料が用いられ、電子輸送性の高い有機物と接触を形成することで素子が形成されていた。
多くの場合、ELを効率良く発現させるために、層構造が採用されている。例えば、芳香族アミン系材料である4,4'-ビス-[N-(ナフチル)-N-フェニル-アミノ]ビフェニル(α−NPD)などの正孔輸送層に、トリス−8−キノリノラトアルミニウム錯体(aluminato-tris-8-hydroxyquinolate (Alq3))が発光層と電子輸送層に使われたものであり、正孔を注入する側の電極にITO、電子を注入する側の電極にはマグネシウム銀合金が使われていた(例えば、非特許文献1参照。)。
このような発光素子を応用した表示用パネルの一形態として、一方向に延びる電極(行電極)と、それと交差する方向に延びる電極(列電極)との間に、上記のようにELを発現する媒体を介在させてマトリクス状に配列させたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
C.W.タン(C.W.Tang)、他、ジャーナル オブ アプライド フィジックス(Journal of Applied Physics)、第65巻、p.3610、1988年 特表平10−503605号公報
しかしながら、従来の有機物を無機物で形成される電極上に積層させた構造の発光素子では、十分な発光特性が得られなかった。また、消費電力が高く、輝度の半減寿命が短く安定性に関して改善すべき課題を有していた。
本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであり、発光特性が良好で、低消費電力で明るく、安定性の高い発光装置を提供することを目的とする。
本発明は、ELを発現する物質を含む有機物又は有機物と無機物とを含む媒体(以下、「EL層」ともいう。)を挟む少なくとも一方の電極を、導電性材料から成る第1の電極層と、珪素又は酸化珪素を含む酸化物導電性材料から成る第2の電極層とを含む正孔注入性の電極(以下「正孔注入電極」ともいう。)としたことを特徴とするものである。特に、EL層において、正孔注入領域若しくは正孔注入輸送領域が、第2の電極層側に設けられた構成は、本発明における好ましい一形態となる。
本発明は、一方向に延びる電極と、それと交差する方向に延びる電極との間に、EL層を介在させた画素の少なくとも一方の前記電極は、正孔注入性を高める第2の電極層と該第2の電極層よりも抵抗率の低い第1の電極層とから形成され、そのEL層の正孔注入領域若しくは正孔注入輸送領域と、第2の電極層が隣接するように設けられていることを特徴とするものである。
本発明は、正孔注入電極とEL層における正孔注入領域又は正孔輸送領域との間に、トンネル電流を流すことができる程度の厚さで、絶縁性又は半絶縁性のバリア層を備えることで、上記課題を解決することを可能としている。すなわち、正孔注入電極において、珪素又は酸化珪素を含む酸化物導電性材料からなる電極層を設け、該電極層とEL層における正孔注入領域又は正孔輸送領域との間に、酸素、窒素及び炭素から選ばれた少なくとも一種と珪素とを含む絶縁性又は半絶縁性のバリア層を設けたことを特徴とするものである。
上記した第2の電極層であって、EL層における正孔注入領域又は正孔輸送領域に接する側に設ける電極層を形成する酸化物導電性材料としては、酸化インジウムスズ、酸化亜鉛、酸化インジウム亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛から選ばれた一種が好ましく、珪素又は酸化珪素の割合が、1〜15原子%、好ましくは2〜5原子%とすると良い。
また、上記した第2の電極層と、第1の導電層との組み合わせにおいて、第1の電極層を、アルミニウム又はアルミニウムを主成分とする導電性材料とするもの、或いは、金属と該金属と化学量論的組成比以下の濃度で窒素を含む導電性材料とするものとすることができる。
本発明においていうEL層は、キャリア輸送特性の観点から正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層と呼ばれる層を含んでいる。正孔注入層と正孔輸送層との区別は必ずしも厳密なものではなく、これらは正孔輸送性(正孔移動度)が特に重要な特性である意味において同じである。便宜上正孔注入層は陽極に接する側の層であり、正孔注入層に接する層を正孔輸送層と呼んで区別する。電子輸送層、電子注入層についても同様であり、陰極に接する層を電子注入層と呼び、電子注入層に接する層を電子輸送層と呼んでいる。発光層は電子輸送層を兼ねる場合もあり、発光性電子輸送層とも呼ばれる。
勿論、ELを発現するための層構造は変化しうるものであり、特定の電子注入領域や発光領域を備えていない代わりに、もっぱらこの目的用の電極を備えたり、発光性の材料を分散させて備えたりする変形は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において許容されうるものである。
また、本発明において適用されるEL層は、有機物のみでなく、有機物と無機物とを複合化した材料、有機物に金属錯体を添加した材料などを用いても、同様な機能を発現するものであれば置換して適用することができる。
上記のように構成した発光装置は、正孔注入電極と正孔注入領域とが直接接しないことにより、正孔注入電極がもつ本来の仕事関数の効果が発現され、正孔注入領域に対する正孔注入効率が向上し、発光特性を高めることができる。
以下、本発明の実施の態様について説明する。なお、以下の説明において、各図面間で共通する同等部位においては、同じ符号を付けて示すこととし、重複する説明については省略する。
図1は本発明の発光装置の一態様を示す平面図であり、絶縁表面を有する基板10上に、発光素子で成る自発光型の画素がマトリクス状に配列した画素部20、入力端子部18、19が配設されている状態を示している。自発光型の画素は、一方向に延びる第1電極11と、それと交差する方向に延びる第2電極17との交差部に形成されており、この一対の電極間にEL層が設けられている。この構造について、図中に示すA−B線に沿った縦断面構造が、図7に示している。
図7に示すように自発光型の画素100は、第1電極11と第2電極17との間にEL層16を介在させた構造であり、隣接する素子は絶縁層14上に形成された隔壁15によって電気的に分離されている。絶縁層14は、EL層16の端部において第1電極11と第2電極17とが短絡しないようにする作用がある。図7は隔壁15の形状が底部に対して頂部の外端が外側に出ている所謂逆テーパ形状とした構造を示しているが、図8に示すように底部に対して頂部の外端が内側に位置する所謂順テーパ形状の隔壁21を形成しても良い。図8で示す構造は、基板10上に第1電極11、EL層16、第2電極17が積層された自発光型の画素100の隣接間分離構造を、順テーパ形状の隔壁21で行っている。この構造では、EL層16が隔壁21の側面の傾斜に沿って形成されるが、この隔壁21の傾斜角を30〜65度とすることによりEL層にかかる応力を緩和することができる。
図7及び図8では、基板10上に最初に形成する第1電極11を正孔注入電極とする構成を示している。本発明において、正孔注入電極は、第1の電極層と第2の電極層と少なくとも2層の積層構造としている。勿論、第2電極17を正孔注入電極として同様に少なくとも2層の積層構造としても良い。
第1の電極層は、正孔注入電極の低抵抗化のために酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、ガリウムを添加した酸化亜鉛(GZO)その他の酸化物導電性材料、又はチタン、タンタル、モリブデン、クロム、アルミニウム若しくはアルミニウムを主成分とする金属、或いは該金属と化学量論的組成比以下の濃度で窒素を含む導電性材料で形成する。窒素を含ませることにより、その上に形成する酸化物導電性材料との密着性を高めることができる。
第2の電極層は、正孔の注入性を高めることを目的として、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、ガリウムを添加した酸化亜鉛(GZO)などから選ばれる酸化物導電性材料に酸化珪素を1〜10原子%含ませたものを用いる。
代表的には、酸化インジウムスズ(ITO)に酸化珪素を1〜10原子%、好ましくは2〜5原子%含ませた酸化物導電性材料(以下、「ITSO」ともいう。)を用いる。そして、正孔注入電極とEL層と接する表面に、上記酸化珪素の濃度を高め、積層された二つの層間でキャリアの移動が可能な程度の厚さに、絶縁性又は半絶縁性のバリア層を設ける。すなわち、トンネル電流により電流が流れる程度の厚さで、酸素、窒素及び炭素から選ばれた少なくとも一種と珪素の化合物、又は当該珪素の化合物と酸化物導電性材料が複合化されて、下地である正孔注入電極とは組成の異なる非ダイオード特性のバリア層を設けることで、キャリアの移動を可能とすると共に、正孔注入電極と有機化合物層とを物理的に隔てている。
表1に示すデータは、ITSOとITOの組成を、試料表面の元素の化学結合状態を特定することができるESCA(Electron Spectroscopy for Analysis)で測定した結果を示している。表中の数値は各元素の存在比率を百分率で表した結果を示している。表1の結果より、ITSOの試料では表面1nm以下の最表面の領域で珪素の濃度が高くなっている結果が示されている。ITOの場合は、勿論、珪素は検出されていない。すなわち、珪素若しくは酸化珪素が表面に析出させることで上述のバリア層の形成を容易に成すことができる。
Figure 0004718768
この正孔注入電極の他の構成としては、第1の電極層として、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、ガリウムを添加した酸化亜鉛(GZO)などから選ばれる酸化物導電性材料に酸化珪素を0.1〜10原子%含ませたものを用いることができる。この場合、添加する酸化珪素の濃度は、第2の導電層よりも少ないことが望ましい。すなわち、酸化珪素を上記のような酸化物導電性材料に添加することで、結晶化が阻害されて電極表面の平滑性を向上させることができる。一方、酸化珪素を含ませることで抵抗率が向上するので、電気抵抗の低減を目的とする第1の導電層においては、その濃度を少なくしておくことが好ましい。
EL層はそのキャリア輸送特性から、正孔輸送層、発光層、電子輸送層と呼ばれる有機物若しくは有機物と無機物の混合物を積層させて形成している。また、正孔注入電極と正孔輸送層との間に正孔注入層を設けても良いし、電子注入電極と電子輸送層との間に電子注入層を設けても良い。正孔注入層と正孔輸送層、及び電子注入層と電子輸送層との区別は必ずしも厳密なものではなく、これらは正孔輸送性(正孔移動度)及び電子輸送性(電子移動度)が特に重要な特性である意味において同じである。また、電子輸送層と発光層の間に正孔ブロック層を設けた構成としても良い。
発光層(EML)はホスト材料に顔料や金属錯体などのゲスト材料を添加して、発光色を異ならせた構成としても良い。すなわち、発光層は蛍光材料又は燐光材料を含ませて形成すれば良い。例えば、赤、緑、青の三原色を使ったカラー表示をするには、画素間で発光色を異ならせるように発光層を形成する材料を適宜選択する。しかしながら、発光色毎に駆動電圧や明るさ、発光寿命時間が異なるので、寿命の短い発光色の画素を、燐光材料を用いて形成し、低電圧で駆動させる構成としても良い。例えば、緑色の燐光を得るために、Ir錯体であるトリス−(2−フェニルピリジン)イリジウム(Ir(ppy)3)をゲスト材料としてホスト材料に4,4'−N,N'−ジカルバゾール−ビフェニル(CBP)を用いた発光層を備えた画素を形成する。また、ゲスト材料をユウロピリウム錯体(Eu(DBM)3(Phen))として赤色の燐光を得ることができる。
EL層における正孔注入層(HIL)としては、銅フタロシアニン(CuPc)、芳香族アミン系材料である4,4'-ビス-[N-(ナフチル)-N-フェニル-アミノ]ビフェニル(α−NPD)4,4',4"-トリス(N-3-メチルフェニル-N-フェニル-アミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)などの他に、高分子系有機化合物として、ポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)水溶液)PEDOT/PSS)などを用いても良い。また、無機物として酸化モリブデン又は酸化モリブデンと上記した正孔注入材料との混合物を用いても良い。これらは真空蒸着法、スピン塗布法などで形成すれば良い。また、電子輸送層(ETL)はAlq3や、1,2,4トリアゾール誘導体(TAZ)などを用いて形成することができる。
図14〜図17は第1電極11、EL層16、第2電極17を積層させた画素の構成を説明する図である。
図14(A)は第1電極11を透光性の酸化物導電性材料で形成した例であり、第1の電極層31をITOなどの酸化物導電性材料若しくは酸化珪素を含む酸化物導電性材料で形成し、第2の電極層32を酸化珪素を1〜15原子%の濃度で含む酸化物導電性材料で形成している。その上に正孔注入層若しくは正孔輸送層41、発光層42、電子輸送層若しくは電子注入層43を積層したEL層16を設けている。第2電極17は、LiFやMgAgなどアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む第3の電極層33とアルミニウムなどの金属材料で形成する第4の電極層34で形成している。この構造の画素は、図中に矢印で示したように第1電極11側から光を放射することが可能となる。
図14(B)は第2電極17から光を放射する例を示し、第1電極11はアルミニウム、チタンなどの金属、又は該金属と化学量論的組成比以下の濃度で窒素を含む金属材料で形成する第1の電極層31と、酸化珪素を1〜15原子%の濃度で含む酸化物導電性材料で形成する第2の電極層32で形成している。その上に正孔注入層若しくは正孔輸送層41、発光層42、電子輸送層若しくは電子注入層43を積層したEL層16を設けている。第2電極17は、LiFやCaFなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む第3の電極層33とアルミニウムなどの金属材料で形成する第4の電極層34で形成するが、いずれの層も100nm以下の厚さとして光を透過可能な状態としておくことで、第2の電極17から光を放射することが可能となる。
図15(A)は第1電極11から光を放射する例を示し、かつ、EL層を電子輸送層若しくは電子注入層43、発光層42、正孔注入層若しくは正孔輸送層41の順に積層した構成を示している。第2電極17は、EL層16側から酸化珪素を1〜15原子%の濃度で含む酸化物導電性材料で形成する第2の電極層32、アルミニウム、チタンなどの金属、又は該金属と化学量論的組成比以下の濃度で窒素を含む金属材料で形成する第1の電極層31で形成している。第1電極11は、LiFやCaFなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む第3の電極層33とアルミニウムなどの金属材料で形成する第4の電極層34で形成するが、いずれの層も100nm以下の厚さとして光を透過可能な状態としておくことで、第1の電極11から光を放射することが可能となる。
図15(B)は第2電極17から光を放射する例を示し、かつ、EL層を電子輸送層若しくは電子注入層43、発光層42、正孔注入層若しくは正孔輸送層41の順に積層した構成を示している。第1電極11は図15(A)と同様な構成とし、膜厚はEL層で発光した光を反射可能な程度に厚く形成している。第2電極17は、EL層16側から酸化珪素を1〜15原子%の濃度で含む酸化物導電性材料で形成する第2の電極層32、ITOなどの酸化物導電性材料若しくは酸化珪素を含む酸化物導電性材料で形成する第1の電極層31で構成している。この構造において、正孔注入層41を無機物である金属酸化物(代表的には酸化モリブデン若しくは酸化バナジウム)で形成することにより、第2の電極層32を形成する際に導入される酸素が供給されて正孔注入性が向上し、駆動電圧を低下させることができる。
図16と図17は、第1電極11及び第2電極17の両側から光を放射することができる構成の画素を示している。
図16(A)は、第1電極11を透光性の酸化物導電性材料で形成した例であり、第1の電極層31をITOなどの酸化物導電性材料若しくは酸化珪素を含む酸化物導電性材料で形成し、第2の電極層32を酸化珪素を1〜15原子%の濃度で含む酸化物導電性材料で形成する。その上に正孔注入層若しくは正孔輸送層41、発光層42、電子輸送層若しくは電子注入層43を積層したEL層16を設けている。第2電極17は、LiFやCaFなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む第3の電極層33とアルミニウムなどの金属材料で形成する第4の電極層34で形成するが、いずれの層も100nm以下の厚さとして光を透過可能な状態としておくことで、第2の電極17と第1電極11の両方から光を放射することが可能となる。
図16(B)は、LiFやCaFなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む第3の電極層33とアルミニウムなどの金属材料で形成する第4の電極層34で形成するが、いずれの層も100nm以下の厚さとして光を透過可能な状態としておく。この上にEL層を、電子輸送層若しくは電子注入層43、発光層42、正孔注入層若しくは正孔輸送層41の順に積層している。第2電極17は、EL層16側から酸化珪素を1〜15原子%の濃度で含む酸化物導電性材料で形成する第2の電極層32、ITOなどの酸化物導電性材料若しくは酸化珪素を含む酸化物導電性材料で形成する第1の電極層31で構成している。このような構成としても、第2の電極17と第1電極11の両方から光を放射することが可能となる。
図17(A)と(B)は、第1の電極層11と第2の電極層17を共に同様な材料で形成したものであり、すなわち、酸化物導電性材料で両方の電極を形成したものである。第1の電極層11は、第1の電極層31をITOなどの酸化物導電性材料若しくは酸化珪素を含む酸化物導電性材料で形成し、第2の電極層32を酸化珪素を1〜15原子%の濃度で含む酸化物導電性材料で形成している。第2電極17も同様であり、いずれもEL層16に接する側に第2の電極層32を配置している。このとき、EL層16の正孔注入層若しくは正孔輸送層41の第2の電極層32側の層を金属酸化物(代表的には酸化モリブデン若しくは酸化バナジウム)で形成し、電子輸送層若しくは電子注入層43の第2の電極層32側の層を、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む有機物(代表的にはベンゾオキサゾール誘導体、ピリジン誘導体)で形成すると良い。
バリア層は、酸化珪素を含む酸化物導電性材料から成る正孔注入電極の表面から、該透光性酸化物導電材料を選択的に除去して、添加されている酸化珪素の成分比を高めることで形成する。例えば、透光性酸化物導電材料を選択的に除去可能な溶液で表面を処理する方法、水素、酸素、フッ素から選ばれた一種又は複数種の気体を用いたプラズマ処理、窒素、アルゴンなどの不活性気体を用いたプラズマ処理などにより当該バリア層を形成する。このようにして得られる絶縁性又は半絶縁層のバリア層は、珪素若しくは酸化珪素で形成しても良いし、珪素若しくは酸化珪素と透光性酸化物導電材料、又は珪素若しくは酸化珪素と透光性酸化物導電材料と炭素とのが複合化したものであることが好ましい。
上記のように構成して、正孔注入電極と有機化合物である正孔注入層若しくは正孔輸送層とが直接接しないことにより、正孔注入電極がもつ本来の仕事関数の効果が発現され、正孔注入層に対する正孔注入効率を高め、さらにキャリアの有効利用が図られることにより、発光特性を高めることができる。
図12は従来の酸化物導電層(CTO)と正孔注入層(HIL)との接触を示すバンドモデルである。接触はうまく形成されていないとき、界面ポテンシャルの影響で正孔注入層のバンドは電子に対して障壁を作る方向に曲がり、正孔がこの界面近傍に蓄積されるようになる。しかも、酸化物導電膜は表面の汚染状態などにより仕事関数が(小さくなる方向に)変化するので、このような場合には正孔の注入性が低下し、また注入された正孔が発光に寄与する割合が低下するので、電流効率が低下することとなる。
図13(A)(B)は酸化物導電層(CTO)と正孔注入層(HIL)との界面に、珪素又は酸化珪素を含む絶縁性又は半絶縁性のバリア膜が形成された状態を説明するバンドモデルである。バリア層はキャリアがトンネリング可能な程度の厚さであり、すなわち0.5〜5nmの厚さで形成されている。このバリア層は、図13(A)に示すようにバンドを平坦化するか、図13(B)に示すように下側に曲げて正孔が蓄積しない方向に作用するので、正孔の注入性が向上し、また注入された正孔が発光に寄与する割合を高める効果を得ることができる。
図2〜図6は、本発明の実施形態における発光装置が製造される工程を示す図である。まず、図1に示すように、ガラス、石英、アルミナなどのセラミック材料又は合成材料など絶縁表面を有する基板10の主表面上に、一方向に延びる第1電極11及び入力端子部を形成するための電極12を同じ材料で形成する。第1電極11は図示するように、複数本設けることでマトリクス状に配列する画素の一方の電極を形成することになる。
第1電極11を正孔注入電極とする場合には、少なくとも2層の積層構造とする。このうち、第1電極層は酸化インジウムスズ、酸化亜鉛、酸化インジウム亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛その他の酸化物導電性材料、或いはチタン、タンタル、モリブデン、クロム、ニッケル、アルミニウム若しくはアルミニウムを主成分とする金属、或いは該金属と化学量論的組成比以下の濃度で窒素を含む導電性材料で形成する。第1電極11側から光を取り出す構成の発光装置とする場合には上記したような酸化物導電性材料を用いることが望ましい。
第2電極層は、ITOに酸化珪素が2〜10重量%含まれたターゲットを用いてスパッタリング法で酸化珪素を含む酸化インジウムスズを用いる。この他、酸化珪素を含み酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合した酸化物導電性材料を用いても良い。
次に、図3に示すように、第1電極の入力端子部形成領域と、第2電極の接続部兼入力端子部形成領域に補助電極13a、13bを形成する。補助電極は、外部回路と接続する際に、ヒートシール性の良い導電性材料で形成することが好ましく、クロム、ニッケルなどを含む金属材料で形成すれば良い。
次に、図4に示すように、絶縁層14を形成する。この絶縁層14は、第1電極に対応して画素が形成される位置に合わせて貫通孔の開口部を備えて形成される。この絶縁層14は、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸窒化アミニウムその他の無機絶縁性材料、又はアクリル酸、メタクリル酸及びこれらの誘導体、又はポリイミド(polyimide)、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidazole)などの耐熱性高分子、又はシロキサン系材料を出発材料として形成された珪素、酸素、水素からなる化合物のうちSi−O−Si結合を含む無機シロキサン、珪素上の水素がメチルやフェニルのような有機基によって置換された有機シロキサン系の絶縁材料で形成することができる。
絶縁層14の開口部の形成は、酸化珪素はC48やCHF3などのエッチングガスを用いて行うことができる。また、窒化珪素に対してはHBrやCl2などのエッチングガスを用いて行うことができる。このようなエッチング処理により、酸化珪素を含む酸化インジウムスズ膜の表面において、酸化インジウム及び酸化スズが除去されて、膜中と対比して相対的に酸化珪素若しくは珪素の濃度が高い領域が表面及び表面近傍に形成することが可能となる。
図5は、後の工程で形成するEL層及び第2電極を形成する際に、隣接する画素間の絶縁分離を容易とするために、隔壁15を形成する。この隔壁15の形状は、図7で隔壁15として示すように、底部よりも頂部における幅方向の寸法が長い所謂逆テーパ形状としても良いし、図8で隔壁21として示すように、頂部よりも底部における幅方向の寸法が長い順テーパ形状としても良いし、T字型の形状としても良い。いずれにしても、第1電極の画素に対応する部分が露出するように、第1電極に対して交差する方向に伸張し、所定の間隔をもって配置されるように隔壁15を形成する。この隔壁15は、アクリル酸、メタクリル酸及びこれらの誘導体、又はポリイミド(polyimide)、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidazole)、その他の高分子を含み感光性の有機樹脂材料、或いはシロキサン系材料を出発材料として形成された珪素、酸素、水素からなる化合物のうちSi−O−Si結合を含む無機シロキサン、珪素上の水素がメチルやフェニルのような有機基によって置換された有機シロキサン系の絶縁材料で形成する。
その後、図6に示すように、絶縁層14の開口部から露出している第1電極11上にEL層16を形成する。EL層16は、発光層単独かもしくは発光層を含む複数の層が積層された構成を有している。例えば、正孔注入層としてCuPc、はMoOX(x=2〜3)又はPEDOT/PSS、正孔輸送層としてα−NPD、発光層としてAlq3:DMQd(DMQd:キナクリドン誘導体)、電子輸送層としてAlq3を形成する。
また、EL層16の形成の前に、絶縁層14の開口部から露出している第1電極11(特に、第2の電極層である珪素又は酸化珪素を含む酸化物導電性材料)に対して、酸素プラズマ処理や紫外線照射処理を行うことで、表面に析出した珪素又は酸化珪素の酸化度を上げる処理をすることが好ましい。すなわち、正孔の注入性を高め電流が流れる程度のバリア層をより確実に形成することが可能となる。
次に、第1電極11上にEL層16が形成された領域に、第1電極11と交差する方向に第2電極17を形成する。第2電極17を電子注入電極とする場合には、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属を含む導電性材料を用いて形成する。電子注入電極は、EL層に電子を効率良く注入するために、仕事関数の小さな材料が選択され、Li、Ca、Mgなどアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属を含む領域がEL層における電子注入層若しくは電子輸送層に背接するように形成する。
このように、第1電極11と第2電極17とにEL層16が挟まれて形成された領域が発光素子となり、すなわち、発光性の画素を形成することになる。また、第2電極17は、入力端子部19の電極13bが形成されている領域まで伸張し電気的な接続を保持するように配設されている。
以上の様にして、発光素子で画素部20が形成されたパネルが形成される。その後、図9に示すように、水分などの侵入を防ぐ保護膜22を形成し、ガラス、石英、アルミナなどのセラミック材料又は合成材料などの封止基板23をシール用の接着剤24で固着する。また外部入力端子部には外部回路と接続する際に、フレキシブルプリント配線基板25を用いて接続をとる。また、封止の構成は、図10のように、封止缶26を用いその中に乾燥剤27を配設してからシール用の接着剤23で固着しても良い。保護膜22は、窒化珪素で形成するものの他、応力を低減しつつガスバリア性を高める構成として、窒化炭素と窒化珪素の積層体で形成しても良い。
図11はモジュール化した状態を示し、外部入力端子部18、19にフレキシブルプリント配線基板25を固着して、電源回路や信号処理回路が形成された外部回路基板29と電気的に接続する。また、ドライバIC28の実装方法はCOG、TABのどちらでも良く、図11ではTABの場合を示している。
図18は本発明に係る発光装置の利用形態を示す図である。図18(A)はテレビ受像機として完成させた形態であり、図11で示すモジュールにより表示画面303が形成されている。すなわち、図11で示すモジュールは、筐体301の中に収納されており、その他付属設備としてスピーカ304、操作スイッチ305などが備えられている。また、図18(B)は、自動車などに搭載可能なオーディオ機器として完成させた形態であり、図11で示すようなモジュールにより、この機器の動作状態などを表示する表示画面342が形成されている。すなわち、図11で示すモジュールは、筐体341の中に収納されており、その他付属設備として操作スイッチ343、344などが備えられている。
本発明に係る発光装置の構成を説明する平面図である。 本発明に係る発光装置の作製工程を説明する平面図である。 本発明に係る発光装置の作製工程を説明する平面図である。 本発明に係る発光装置の作製工程を説明する平面図である。 本発明に係る発光装置の作製工程を説明する平面図である。 本発明に係る発光装置の作製工程を説明する平面図である。 図1のA−B切断線に対応する構造の一例を示す縦断面図である。 図1のA−B切断線に対応する構造の一例を示す縦断面図である。 本発明に係る発光装置の構成を説明する縦断面図である。 本発明に係る発光装置の構成を説明する縦断面図である。 画素部が形成されたパネルに外部回路が接続されたモジュールを示す平面概略図である。 従来の透光性酸化物導電層と正孔注入層との接触状態を示すバンドモデルを示す図である。 透光性酸化物導電層と正孔注入層との界面に珪素又は酸化珪素を含む絶縁性又は半絶縁性のバリア膜が形成された状態を説明するバンドモデルを示す図である。 本発明に係る発光性の画素の積層構造の態様を説明する断面図である。 本発明に係る発光性の画素の積層構造の態様を説明する断面図である。 本発明に係る発光性の画素の積層構造の態様を説明する断面図である。 本発明に係る発光性の画素の積層構造の態様を説明する断面図である。 本発明に係る発光装置の利用形態における一例を説明する図である。

Claims (12)

  1. 窒素を含む金属から成り、前記窒素の濃度は、前記金属と前記窒素との化学量論的組成比以下である第1の電極層と、珪素又は酸化珪素を含む酸化物導電性材料から成る第2の電極層とを含む正孔注入性の電極と、
    電子注入性の電極と、
    前記正孔注入性の電極と前記電子注入性の電極との間に設けられたEL層とを有し、
    前記EL層の正孔注入領域又は正孔注入輸送領域は、前記第2の電極層に接するように設けられていることを特徴とする発光装置。
  2. 窒素を含む金属から成り、前記窒素の濃度は、前記金属と前記窒素との化学量論的組成比以下である第1の電極層と、珪素又は酸化珪素を含む酸化物導電性材料から成る第2の電極層とを含む正孔注入性の電極と、
    電子注入性の電極と、
    前記正孔注入性の電極と前記電子注入性の電極との間に設けられたEL層と、
    前記正孔注入性の電極と前記EL層の間に、絶縁性又は半絶縁性のバリア層とを有し、
    前記バリア層は、前記第2の電極層と前記EL層の正孔注入領域又は正孔注入輸送領域とに接するように設けられ、トンネル電流を流すことができるものであることを特徴とする発光装置。
  3. 窒素を含む金属から成り、前記窒素の濃度は、前記金属と前記窒素との化学量論的組成比以下である第1の電極層と、珪素又は酸化珪素を含む酸化物導電性材料から成る第2の電極層とを含む正孔注入性の電極と、
    電子注入性の電極と、
    前記正孔注入性の電極と前記電子注入性の電極との間に設けられたEL層と、
    前記正孔注入性の電極と前記EL層の間に、酸素、窒素及び炭素から選ばれた少なくとも一種と珪素とを含む絶縁性又は半絶縁性のバリア層とを有し、
    前記バリア層は、前記第2の電極層と前記EL層の正孔注入領域又は正孔注入輸送領域とに接するように設けられ、トンネル電流を流すことができるものであることを特徴とする発光装置。
  4. 窒素を含む金属から成り、前記窒素の濃度は、前記金属と前記窒素との化学量論的組成比以下である第1の電極層と、珪素又は酸化珪素を含む酸化物導電性材料から成る第2の電極層とを含む正孔注入性の電極と、
    電子注入性の電極と、
    前記正孔注入性の電極と前記電子注入性の電極との間に設けられたEL層と、
    前記正孔注入性の電極と前記EL層の間に、珪素又は酸化珪素を含む絶縁性又は半絶縁性のバリア層とを有し、
    前記バリア層は、前記EL層の正孔注入領域又は正孔注入輸送領域と接するように、前記第2の電極層の表面に設けられ、トンネル電流を流すことができるものであることを特徴とする発光装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項において、
    前記酸化物導電性材料は、酸化インジウムスズ、酸化亜鉛、酸化インジウム亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛から選ばれた一種であることを特徴とする発光装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項において、
    前記第2の電極層を形成する酸化物導電性材料に含まれる珪素又は酸化珪素の割合は、1〜15原子%であることを特徴とする発光装置。
  7. 一方向に延びる第1電極と、
    前記第1電極と交差する方向に延びる第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に設けられたEL層とを有する画素を含み、
    前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方は、窒素を含む金属から成り、前記窒素の濃度は、前記金属と前記窒素との化学量論的組成比以下である第1の電極層と、珪素又は酸化珪素を含む酸化物導電性材料から成る第2の電極層とを含み、
    前記EL層の正孔注入領域又は正孔注入輸送領域は、前記第2の電極層に接するように設けられていることを特徴とする発光装置。
  8. 一方向に延びる第1電極と、
    前記第1電極と交差する方向に延びる第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に設けられたEL層と、
    前記正孔注入性の電極と前記EL層の間に、絶縁性又は半絶縁性のバリア層とを有する画素を含み、
    前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方は、窒素を含む金属から成り、前記窒素の濃度は、前記金属と前記窒素との化学量論的組成比以下である第1の電極層と、珪素又は酸化珪素を含む酸化物導電性材料から成る第2の電極層とを含み、
    前記バリア層は、前記第2の電極層と前記EL層の正孔注入領域又は正孔注入輸送領域とに接するように設けられ、トンネル電流を流すことができるものであることを特徴とする発光装置。
  9. 一方向に延びる第1電極と、
    前記第1電極と交差する方向に延びる第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に設けられたEL層と、
    前記正孔注入性の電極と前記EL層の間に、酸素、窒素及び炭素から選ばれた少なくとも一種と珪素とを含む絶縁性又は半絶縁性のバリア層とを有する画素を含み、
    前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方は、窒素を含む金属から成り、前記窒素の濃度は、前記金属と前記窒素との化学量論的組成比以下である第1の電極層と、珪素又は酸化珪素を含む酸化物導電性材料から成る第2の電極層とを含み、
    前記バリア層は、前記第2の電極層と前記EL層の正孔注入領域又は正孔注入輸送領域とに接するように設けられ、トンネル電流を流すことができるものであることを特徴とする発光装置。
  10. 一方向に延びる第1電極と、
    前記第1電極と交差する方向に延びる第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に設けられたEL層と、
    前記正孔注入性の電極と前記EL層の間に、珪素又は酸化珪素を含む絶縁性又は半絶縁性のバリア層とを有する画素を含み、
    前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方は、窒素を含む金属から成り、前記窒素の濃度は、前記金属と前記窒素との化学量論的組成比以下である第1の電極層と、珪素又は酸化珪素を含む酸化物導電性材料から成る第2の電極層とを含み、
    前記バリア層は、前記EL層の正孔注入領域又は正孔注入輸送領域と接するように、前記第2の電極層の表面に設けられ、トンネル電流を流すことができるものであることを特徴とする発光装置。
  11. 請求項7乃至10のいずれか一項において、
    前記酸化物導電性材料は、酸化インジウムスズ、酸化亜鉛、酸化インジウム亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛から選ばれた一種であることを特徴とする発光装置。
  12. 請求項7乃至11のいずれか一項において、
    前記第2の電極層を形成する酸化物導電性材料に含まれる珪素又は酸化珪素の割合は、1〜15原子%であることを特徴とする発光装置。
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