JP2001155860A - 有機el素子 - Google Patents

有機el素子

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JP2001155860A JP2000229009A JP2000229009A JP2001155860A JP 2001155860 A JP2001155860 A JP 2001155860A JP 2000229009 A JP2000229009 A JP 2000229009A JP 2000229009 A JP2000229009 A JP 2000229009A JP 2001155860 A JP2001155860 A JP 2001155860A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層発光層タイプの有機EL(エレクトロル
ミネッセンス)素子において、印加電流量の変化や発光
時間の経過に伴う発光色の色度変化を防止する。 【解決手段】 有機EL素子100は、陽極2と陰極6
との間に有機化合物を含む発光層4が挟持されてなり、
発光層4は、正孔輸送性材料を母材として第1の蛍光材
料が含有されている正孔輸送性発光層4aと、電子輸送
性材料を母材として第2の蛍光材料が含有されている電
子輸送性発光層4bとが直接接して積層され、両発光層
4a、4bを同時に発光させるものである。ここで、正
孔輸送性発光層4aと電子輸送性発光層4bとの発光色
の発光スペクトルが互いに略同じになるように、第1及
び第2の蛍光材料を共に2種類以上の蛍光材料よりなる
ものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陽極と陰極とから
なる一対の電極間に挟持された有機化合物を含む発光層
が2層積層された構造をなし、2層の発光層を同時発光
させることにより多色発光を行なう有機EL(エレクト
ロルミネッセンス)素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の2層の発光層を同時発光
させることにより多色発光する有機EL素子(以下、積
層発光層タイプという)として、特開平8−78163
号公報に記載のものがある。これは、互いに異なる発光
色を有する正孔輸送性発光層(陽極側に位置する)と電
子輸送性発光層(陰極側に位置する)とをキャリア再結
合領域制御層(キャリアブロック層)を挟んで積層した
構造としたものである。
【0003】そして、この積層発光層タイプにおいて
は、正孔輸送性発光層と電子輸送性発光層からの発光を
同時に得ることで多色発光を行い、両発光が総合された
発光色(混色)が白色となるようにしている。
【0004】ここで、正孔輸送性発光層及び電子輸送性
発光層は、各々、母材としての正孔輸送性材料及び電子
輸送性材料に、互いに異なる発光色を有する蛍光材料
(ドーパント)を含有したものが用いられる。なお、通
常、有機EL素子においては、母材及びドーパント共
に、固体状態で蛍光性を有する材料が用いられる。
【0005】かかる積層発光層タイプの有機EL素子
は、次のように多色発光を行なう。即ち、一対の電極
(陽極、陰極)から正孔輸送性発光層に正孔(ホール)
を注入し、電子輸送性発光層に電子を注入し、介在する
キャリア再結合領域制御層を介して、両発光層内にて正
孔と電子の再結合により励起子を発生させる。この励起
子から各母材もしくは各蛍光材料にエネルギーが付与さ
れ、発光する。
【0006】ここで、キャリア再結合領域制御層はホー
ルブロック性を有し、膜厚を変えることで上記両発光層
間におけるキャリア(正孔、電子)の移動を制御し、キ
ャリアの再結合領域を、どちらか片方の発光層としたり
両発光層としたりというように適宜制御できる。つま
り、適切な膜厚に設定することで、異なる発光色を持つ
両発光層を同時に発光させ、多色発光が行なわれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者の検討によれば、上記従来公報に記載されているよう
な積層発光層タイプの有機EL素子においては、次のよ
うな問題が発生することがわかった。1つは、発光層に
印加される電流量に応じて発光色が微妙に変化するとい
う問題である。この問題について図13を参照して述べ
る。
【0008】EL素子において発光輝度を異ならせて使
用する場合、発光層に印加される電流値も異なってく
る。例えば、使用環境が昼の場合と夜の場合と輝度を変
える場合などである。
【0009】図13において、Aは正孔輸送性発光層の
蛍光材料による蛍光ピーク、Bは電子輸送性発光層の蛍
光材料による蛍光ピークを示す。例えば、図13(a)
に示す様に、高い電流値(例えば100mA/cm2
において、一方のピークAの強度が大きく、他方のピー
クBの強度が小さい状態で混色が得られているとする。
【0010】ここで、発光層に印加される電流値を小さ
くする(例えば1mA/cm2)と、図13(b)に示
す様に、両ピークA及びBの大小が逆転する。すると、
両発光層による混色の色度が変化してしまう。
【0011】これは、電流値が変わると、各母材及び蛍
光材料のエネルギー準位の違いから電子と正孔の供給バ
ランスが崩れ、正孔輸送性発光層と電子輸送性発光層と
で電子と正孔の再結合量が変わり、結果的に各発光層で
発光量が変化するためと考えられる。
【0012】また、2つ目の問題は、一定の直流電流を
印加して発光を継続させる場合でも、発光色の色度が微
妙に経時変化することである。これは、長時間(例えば
1万時間)の電流印加及び発光により発光層を構成する
有機物が分解する等によって、正孔輸送性発光層と電子
輸送性発光層との間に何らかの障壁が形成されるためで
あると考えられる。
【0013】そして、この障壁により電子と正孔の供給
バランスが崩れ、上述のように、結果的に各発光層で発
光量が変化し、図13と同様のピーク変化現象が起こ
り、色度変化が起こると考えられる。
【0014】本発明は上記のような本発明者が見出した
問題に基づいてなされたものであり、積層発光層タイプ
の有機EL素子において、印加電流量の変化や発光時間
の経過に伴う発光色の色度変化を防止することを目的と
する。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、陽極(2)と陰極(6)
とからなる一対の電極(2、6)間に有機化合物を含む
発光層(4)を配置した有機EL素子において、発光層
(4)を、第1の蛍光材料が添加された正孔輸送性材料
を母材とす正孔輸送性発光層(4a)と、第2の蛍光材
料が添加された電子輸送性材料を母材とする電子輸送性
発光層(4b)とにより構成し、正孔輸送性発光層(4
a)と電子輸送性発光層(4b)とを同時に発光させて
これら両発光層からの発光色を混色として認識させるよ
うにし、正孔輸送性発光層(4a)から発光される発光
色の発光スペクトルと電子輸送性発光層(4b)から発
光される発光色の発光スペクトルとが略同じになるよう
に、正孔輸送性発光層(4a)及び電子輸送性発光層
(4b)の第1の蛍光材料、第2の蛍光材料を共に2種
類以上の蛍光材料よりなるものとしたことを特徴として
いる。
【0016】本発明によれば、正孔輸送性及び電子輸送
性の両発光層における電子及び正孔の供給バランスが崩
れたとしても、正孔輸送性発光層から発光される発光色
の発光スペクトルと電子輸送性発光層から発光される発
光色の発光スペクトルとが略同じであるため、正孔輸送
性及び電子輸送性の両発光層による混色の色度の変化は
殆ど発生しない。よって、本発明によれば、印加電流量
の変化や発光時間の経過に伴う発光色の色度変化を防止
することができる。
【0017】また、請求項2記載の発明では、陽極
(2)と陰極(6)とからなる一対の電極(2、6)間
に挟持された有機化合物を含む発光層(4)を、陽極
(2)側に位置し正孔輸送性材料を母材として第1の蛍
光材料が含有されている正孔輸送性発光層(4a)と、
陰極(6)側に位置し電子輸送性材料を母材として第2
の蛍光材料が含有されている電子輸送性発光層(4b)
との積層構造とし、該第1の蛍光材料と該第2の蛍光材
料とを同時に発光させるようにした有機EL素子であっ
て、これら第1及び第2の蛍光材料を共に、同じ濃度比
の同じ2種類以上の蛍光材料よりなるものとしたことを
特徴としている。
【0018】本発明によれば、素子の発光色の色度は、
同時に発光する第1及び第2の蛍光材料における2種類
以上の蛍光材料の各発光色の混色として決まる。そし
て、第1及び第2の蛍光材料を、共に、同じ濃度比の同
じ2種類以上の蛍光材料より構成しているから、両発光
層における電子及び正孔の供給バランスが崩れたとして
も、第1及び第2の蛍光材料のそれぞれの発光色は、実
質的に同じように変化する。よって、本発明によれば、
印加電流量の変化や発光時間の経過に伴う発光色の色度
変化を防止することができる。
【0019】ここで、第1及び第2の蛍光材料を同時発
光させることは、請求項3記載の発明のようにすればよ
い。即ち、請求項3の有機EL素子においては、第1及
び第2の蛍光材料を構成する各蛍光材料の固体状態の蛍
光ピーク波長が、正孔輸送性発光層(4a)の母材であ
る正孔輸送性材料及び電子輸送性発光層(4b)の母材
である電子輸送性材料の固体状態の蛍光ピーク波長に対
して、同じ波長領域かまたは長波長領域に位置すること
を特徴としている。
【0020】各発光層において正孔と電子の再結合によ
り発生する励起子のエネルギーは、この再結合が行なわ
れる発光層の母材のエネルギーギャップ(伝導帯最低準
位と価電子帯最高準位との差)に依存する。また、この
エネルギーギャップは、母材の発光色波長、即ち材料の
固体状態の蛍光ピーク波長に依存し、短波長領域となる
ほど(つまり赤→緑→青の順に)エネルギーギャップが
大きくなる。
【0021】本発明では、両発光層において、母材の固
体状態の蛍光ピーク波長が蛍光材料と同じ波長領域か短
波長領域にあるため、母材の持つエネルギーが蛍光材料
の持つエネルギーより大きくなる。そのため、各発光層
にて発生した励起子のエネルギーは、各発光層内部にて
母材から蛍光材料へ容易に移動でき、両発光層における
蛍光材料の同時発光を効率よく行うことができる。
【0022】また、本発明者の検討によれば、正孔輸送
性発光層と電子輸送性発光層とを、従来のようにキャリ
ア再結合領域制御層を介在させて積層した場合、両発光
層で同時発光させるためにキャリア再結合領域制御層の
層厚を最適に制御することは容易でないことがわかっ
た。
【0023】そこで、両発光層を直接接した積層構造と
したものを検討したが、両発光層のエネルギー準位が異
なる場合には、両発光層の界面を超えて電子及び正孔が
移動しにくいため、両発光層で正孔と電子の再結合を行
うことが難しく、両発光層の同時発光を実現しにくいこ
とがわかった。
【0024】請求項4記載の発明は、この知見に基づい
てなされたもので、請求項1〜請求項3の有機EL素子
において、正孔輸送性発光層(4a)と電子輸送性発光
層(4b)とを直接接した積層構造とし、正孔輸送性材
料及び電子輸送性材料の固体状態の蛍光ピーク波長を、
共に380nm以上510nm未満の範囲としたことを
特徴としている。それにより、請求項1〜請求項3の発
明の効果に加えて、次のような効果を奏する。
【0025】本発明では、両発光層の各々の母材の固体
状態の蛍光ピーク波長を、共に380nm以上510n
m未満の範囲、つまりEL素子において通常、青色波長
領域とされる範囲にしているため、両発光層のエネルギ
ー準位を同程度とでき、正孔及び電子が両発光層の界面
を越えて両発光層に移動しやすくすることができ、両発
光層の同時発光をより効果的に実現できる。
【0026】また、本発明では、両発光層の各母材の固
体状態の蛍光ピーク波長を、可視光領域における最も短
波長側である上記青色波長領域としているため、ドーパ
ントである蛍光材料を、青、緑、赤の各色領域つまり可
視光領域全域から任意に選択することができ、両発光層
の同時発光による混色として、任意な表示色を得ること
ができる。
【0027】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。本実施形態は、正孔輸送性発光層と
電子輸送性発光層とが直接接した構造を有する有機EL
素子において、両発光層からの同時発光により、総合さ
れた発光色として混色発光を行なうEL素子に適用され
たものとして説明する。
【0029】図1は、本実施形態に係るEL素子100
の断面構成を示す説明図である。なお、以下、本実施形
態に述べる材料は公知のものであるが、代表的なものに
ついては、図2ないし図4に、その主骨格を表す。
【0030】1は、可視光に対して透明性を有する基板
であり、例えばガラス等から構成される。基板1の一面
上には、透明性を有する導電膜からなる陽極2が形成さ
れている。陽極2は、例えばインジウム−錫の酸化物
(ITO)から構成することができ、その膜厚は例えば
100nm〜1μm程度であり、好ましくは150nm
程度とできる。
【0031】陽極2の上には、正孔輸送性(正孔注入
性)の有機材料から構成された正孔注入層3が積層形成
されている。この膜厚は10nm〜100nm程度であ
り、好ましくは20nm程度とできる。
【0032】この有機材料は、正孔輸送性を有する材料
であればよく、特に材料を限定するものではないが、具
体的には、ジフェニル骨格及び図2に示す様な、トリフ
ェニルアミン骨格、スチリルアミン骨格、ヒドラジン骨
格、ピラゾリン骨格、カルバゾール骨格、トリフェニル
メタン骨格、トリールアミン骨格、芳香族ジアミン骨格
(図示例ではオキサジアゾール骨格)を有する材料等が
適用可能である。
【0033】正孔注入層3の上には、発光層4が形成さ
れている。発光層4は、全体の膜厚が例えば10nm〜
30nm程度(好ましくは20nm程度)であり、陽極
2側に位置し正孔輸送性材料を母材(主材料)として蛍
光材料(ドーパント)が含有されている正孔輸送性発光
層4aと、陰極6側に位置し電子輸送性材料を母材(主
材料)として蛍光材料(ドーパント)が含有されている
電子輸送性発光層4bとが直接接して積層された構造と
なっている。ここで、正孔輸送性発光層4aの蛍光材料
が本発明でいう第1の蛍光材料、電子輸送性発光層4b
の蛍光材料が本発明でいう第2の蛍光材料に相当する。
【0034】各発光層4a、4bの母材である正孔輸送
性材料及び電子輸送性材料は、共に固体状態の蛍光ピー
ク波長が、380nm以上510nm未満(青色波長領
域)である。母材である正孔輸送性材料は価電子帯最高
準位が−5.6eV以上であるものを用いる。具体的な
例を示すと、正孔輸送性でかつ青色の蛍光を示すトリフ
ェニルアミン骨格(図2参照)を有する材料、芳香族ジ
アミン誘導体、等を挙げることが出来る。
【0035】一方、母材である電子輸送性材料は伝導帯
最低準位が−2.7eV以下であるものを用いる。具体
的な例を示すと、電子輸送性でかつ青色の蛍光を示すベ
ンゾオキサジアゾールフェライト亜鉛錯体(ZnBO
X)などの金属錯体、ジスチリルベンゼン誘導体、オキ
サジアゾール骨格を有する材料(以上、図3参照)やス
ピロ化合物、等を挙げることが出来る。
【0036】さらに、本実施形態では、正孔輸送性発光
層4bの蛍光材料(第1の蛍光材料)と電子輸送性発光
層4bの蛍光材料(第2の蛍光材料)とが同時発光する
のであるが、これら第1及び第2の蛍光材料を共に、正
孔輸送性発光層4aから発光される発光色の発光スペク
トルと電子輸送性発光層4bから発光される発光色の発
光スペクトルとが略同じになるように、2種類以上の蛍
光材料よりなるものとしている。
【0037】ここで、正孔輸送性発光層4aから発光さ
れる発光色の発光スペクトルと電子輸送性発光層4bか
ら発光される発光色の発光スペクトルとが略同じになる
ようにするためには、第1及び第2の蛍光材料を共に、
同じ濃度比の同じ2種類以上の蛍光材料よりなるものと
することが好ましい。
【0038】用いられる蛍光材料は特に限定するもので
はないが、青色系蛍光材料(固体状態の蛍光ピーク波長
が380nm以上510nm未満)としては、ペリレン
(図4参照)やテトラフェニルブタジエン(TPB)等
がある。また、オレンジや赤系の蛍光材料(固体状態の
蛍光ピーク波長が480nm以上700nm未満)とし
ては、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−
(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DC
M1、図4参照)、ナイルレッド(Nile Red)
やユーロピウム錯体等がある。
【0039】また、各発光層4a、4bのドーパントで
ある蛍光材料は、その固体状態の蛍光ピーク波長が、正
孔輸送性発光層4aの母材である正孔輸送性材料及び電
子輸送性発光層4bの母材である電子輸送性材料の固体
状態の蛍光ピーク波長に対して、同じ波長領域かまたは
長波長領域に位置するものを用いる。
【0040】ここで、本発明でいう固体状態の蛍光ピー
クとは、明確なピーク(線スペクトル)でなくとも、幅
を持ったバンドスペクトルであればよい。バンドスペク
トルの一例を上記ZnBOXの発光スペクトルとして、
図5に示す。
【0041】そして、発光層4の上つまり電子輸送性発
光層4bの上には、電子輸送性(電子注入性)の有機材
料から構成された電子注入層5が積層形成されている。
この膜厚は10nm〜100nm程度であり、好ましく
は50nm程度とできる。
【0042】この材料は、電子輸送性を有する材料であ
れば良く、特に材料を限定するものではないが、具体的
には、図3に示す様な、金属錯体系の材料、オキサジア
ゾール骨格を有する材料、ペリレン誘導体、ジスチリル
ベンゼン誘導体などが適用可能である。
【0043】電子注入層5の上には、陰極6が積層形成
されている。その膜厚は、100nm〜1μm程度であ
る。また、構成材料としては、LiF/AlやLi2
/Alなどの2層構造、もしくはMgとAg、AlとL
iなどの金属原子の混合層を用いることが可能である。
このように、EL素子100は、基板1上の一対の電極
2、6間に、各注入層3、5を介して発光層4が挟持さ
れた構成を有する。
【0044】なお、陽極2から正孔注入層3へ正孔をス
ムーズに注入するためには、正孔注入層3の伝導帯最低
準位と陽極2のイオン化ポテンシャルとを近づけること
が好ましい。例えば、ITOからなる陽極2の表面を紫
外線(UV)洗浄することで、陽極2のイオン化ポテン
シャルを変えることができる。
【0045】また、正孔注入層3を2層以上として、伝
導帯最低準位が陽極2のイオン化ポテンシャルに近い材
料を、陽極2に接するようにしてもよい。この陽極2側
の層としては、具体的には、トリールアミン骨格(図2
参照)を有する材料や、銅フタロシアニン(図3参照)
等の材料を用いることが好ましい。
【0046】同様に、陰極6から電子注入層5へ電子を
スムーズに注入するために、電子注入層5を2層以上の
有機材料から構成してもよい。この場合、電子輸送性の
高い材料を、陰極6に接するようにするのが好ましい。
【0047】この陰極6側の層としては、具体的には、
アルミキノリノール錯体などの材料を用いることが好ま
しい。また、正孔注入層3と正孔輸送性発光層4aの母
材(正孔輸送性材料)、電子注入層5と電子輸送性発光
層4bの母材(電子輸送性材料)は、各々、同一の材料
を用いることが可能である。
【0048】かかる構成を有するEL素子100は、基
板1上に、公知の蒸着法やスパッタリング法等を用い
て、陽極2、正孔注入層3、正孔輸送性発光層4a、電
子輸送性発光層4b、電子注入層5、陰極6の順に、成
膜することで形成される。なお、母材に蛍光材料がドー
プされた正孔輸送性発光層4a及び電子輸送性発光層4
bは、母材と蛍光材料との共蒸着により成膜できる。
【0049】そして、EL素子100においては、一対
の電極2、6間に電圧(例えば数V〜数十V)を印加す
ることにより、陽極2から正孔注入層3を介して正孔輸
送性発光層4aに正孔を注入し、陰極6から電子注入層
5を介して電子輸送性発光層4bに電子を注入する。
【0050】ここにおいて、両発光層4a、4bにおけ
る各母材の固体状態の蛍光ピーク波長を、共に380n
m以上510nm未満の範囲にしているため、両母材の
エネルギー準位の差は小さく、キャリア(正孔、電子)
は両発光層4a、4bの界面を越えて両発光層4a、4
bに移動して再結合し、励起子を生成する。
【0051】また、両発光層4a、4bにおいて、各蛍
光材料の固体状態の蛍光ピーク波長が、両発光層4a、
4bの各母材の固体状態の蛍光ピーク波長と同じ波長領
域か短波長領域にあるため、母材の持つエネルギーが蛍
光材料の持つエネルギーより大きくなる。
【0052】そのため、その大きさが母材に依存する励
起子のエネルギーは、これと同程度かもしくは小さいエ
ネルギーを有する各蛍光材料に対して、同じ発光層内に
て移動するか又は両発光層4a、4bの界面を越えて他
方の発光層に移動することにより伝達される。
【0053】そして、両発光層4a、4bにおける各蛍
光材料は、励起子のエネルギーを授受し、各々の固体状
態の蛍光ピーク波長に応じた発光色にて同時発光する。
即ち、正孔輸送性発光層4bにて第1の蛍光材料から発
光が行われ、電子輸送性発光層4bにて第2の蛍光材料
から発光が行われる。そして、素子の発光色は、同時に
発光する第1及び第2の蛍光材料における2種類以上の
蛍光材料の各発光色の混色として得られる。
【0054】このように、本実施形態の発光層4は、電
界印加時に、陽極2または正孔注入層3から正孔を注入
することが可能であり、かつ陰極6または電子注入5か
ら電子が注入できる注入機能、注入したキャリア(正
孔、電子)を電界の力で移動させる輸送機能、電子と正
孔の再結合の場を提供しこれを発光につなげる発光機能
を有している。なお、電子の注入されやすさと正孔の注
入されやすさには違いがあっても構わない。
【0055】ところで、本実施形態によれば、同時に発
光する両発光層4a、4bからの発光色を混色として認
識させるにあたって、正孔輸送性発光層4aから発光さ
れる発光色の発光スペクトルと電子輸送性発光層4bか
ら発光される発光色の発光スペクトルとが略同じになる
ように、正孔輸送性発光層4a及び電子輸送性発光層4
bの第1の蛍光材料、第2の蛍光材料を共に2種類以上
の蛍光材料よりなるものとしたことを特徴としている。
【0056】このことは、具体的にいうならば、正孔輸
送性発光層4aから発光される発光色が赤色系ならば、
電子輸送性発光層4bから発光される発光色も赤色系で
あるということであり、各発光層4a、4bからの発光
色が同色系であるならば、両発光層4a、4bの発光ス
ペクトルは略同じであるようなレベルとなっているとい
うことである。
【0057】例えば、最も色変化の厳しい白色について
いうならば、一般の表示装置において、色度座標の変化
がX座標、Y座標ともに0.03以下程度であるなら
ば、実質的に色度変化は無いものとすることができる。
本実施形態において、「正孔輸送性発光層4aから発光
される発光色の発光スペクトルと電子輸送性発光層4b
から発光される発光色の発光スペクトルとが略同じ」と
いうことは、このようなレベルのことを言うものであ
る。
【0058】そして、上記レベルを満足する本実施形態
によれば、正孔輸送性及び電子輸送性の両発光層4a、
4bにおける電子及び正孔の供給バランスが崩れたとし
ても、正孔輸送性及び電子輸送性の両発光層4a、4b
の発光色は略同色であり、両発光層4a、4bによる混
色の色度の変化は殆ど発生しない。よって、本実施形態
によれば、印加電流量の変化や発光時間の経過に伴う発
光色の色度変化を防止することができる。
【0059】このような本実施形態の効果について、図
6を参照して詳細に述べる。図6は、積層発光層タイプ
の有機EL素子におけるエネルギーダイアグラムを示す
図である。この図6において、まず、従来の場合、例え
ば、正孔輸送性発光層4aを赤色発光層、電子輸送性発
光層4を青色発光層とした場合を考える。この場合、電
子(図6中、丸で囲んだ−印で示す)は陰極から電子注
入層5を通って電子輸送性発光層(青色発光層)4bへ
入り、さらに正孔輸送性発光層(赤色発光層)4aへも
入る。
【0060】また、正孔(ホール、図6中、丸で囲んだ
+印で示す)は、陽極から正孔注入層3へ入り、正孔輸
送性発光層(赤色発光層)4aから電子輸送性発光層
(青色発光層)4bへも入る。そして、青、赤色両発光
層4a、4bにて正孔と電子とが再結合してそれぞれの
発光層から発光し、両発光層の混色として白色が得られ
る。
【0061】ここにおいて、正孔輸送性発光層(赤色発
光層)4aと電子輸送性発光層(青色発光層)4bとの
間の界面において、正孔輸送性発光層4aから電子輸送
性発光層4bへ正孔が注入される障壁(エネルギー障
壁)Aと、電子輸送性発光層4bから正孔輸送性発光層
4aへ電子が注入される障壁(エネルギー障壁)Bと、
に違いがある。
【0062】例えば、障壁Aが障壁Bよりも大きいとす
ると、電子輸送性発光層4bから正孔輸送性発光層4a
へ電子が注入され易いため、低電圧の場合、正孔輸送性
発光層(赤色発光層)4aでの発光が十分に得られるの
に対し、電子輸送性発光層(青色発光層)4bでの発光
は不十分となり、赤色がかった白色となる。
【0063】そして、印加電流を高くすべく高電圧とし
た場合、障壁Aと障壁Bとの相違に関わらず正孔の注入
し易さと電子の注入し易さに違いが殆ど無くなり、低電
圧時に比べて正孔が正孔輸送性発光層(赤色発光層)4
aへ多く注入される。その結果、相対的に電子輸送性発
光層(青色発光層)4bでの発光が大きくなる。そのた
め、低電圧の場合に比べて、青色が強くなった白色が得
られる。
【0064】このように、従来の積層発光層タイプの有
機EL素子においては、電流値が変わって電子と正孔の
供給バランスが崩れると、異なる発光色を有する正孔輸
送性発光層4aと電子輸送性発光層4bとの発光量が変
化し、両発光層4a、4bの混色において色度変化が生
じる。
【0065】この場合、単純には各障壁A、Bのバラン
スを変えることで上記色度変化を防止することが考えら
れる。しかし、上記各障壁A、Bは、それぞれ正孔輸送
性発光層4a、電子輸送性発光層4bにおける母材によ
り、主に決定される。これら母材は、正孔注入性、電子
輸送性や化学的安定性等の面から、自由に変更するには
制約がある。
【0066】その点、本実施形態では、上述したよう
に、正孔輸送性及び電子輸送性の両発光層4a、4bに
おける電子及び正孔の障壁A、Bに違いが存在していて
も、正孔輸送性及び電子輸送性の両発光層4a、4bの
発光色は略同色であるため、電子及び正孔の供給バラン
スが崩れたとしても、印加電流量の変化や発光時間の経
過に伴う発光色の色度変化を防止することができる。
【0067】さらに、本実施形態の好ましい形態によれ
ば、正孔輸送性発光層4aの第1の蛍光材料と電子輸送
性発光層4bの第2の蛍光材料とを、共に、同じ濃度比
の同じ2種類以上の蛍光材料より構成している。
【0068】そのため、一対の電極2、6間の電流値が
変化したり、発光を長時間継続させることにより、両発
光層4a、4bにおける電子及び正孔の供給バランスが
崩れたとしても、両発光層4a及び4bにおける蛍光材
料の発光色は、それぞれ実質的に同じように変化する。
よって、本実施形態の好ましい形態によれば、印加電流
量の変化や発光時間の経過に伴う発光色の色度変化をよ
り確実に防止することができる。
【0069】また、本実施形態によれば、上述のよう
に、両発光層4a、4bにおいて、母材の固体状態の蛍
光ピーク波長が蛍光材料と同じ波長領域か短波長領域に
あるため、各発光層4a、4bにて発生した励起子のエ
ネルギーは、各発光層内部にて母材から蛍光材料へ容易
に移動でき、両発光層4a、4bにおける蛍光材料の同
時発光を効率よく行うことができる。
【0070】また、本実施形態によれば、両発光層4
a、4bの各々の母材の固体状態の蛍光ピーク波長を、
共に380nm以上510nm未満の範囲、つまりEL
素子において通常、青色波長領域とされる範囲にしてい
るため、両発光層4a、4bのエネルギー準位を同程度
とでき、正孔及び電子が両発光層4a、4bの界面を越
えて両発光層4a、4bに移動しやすくすることがで
き、両発光層の同時発光が可能となる。
【0071】また、本実施形態では、両発光層4a、4
bの各母材の固体状態の蛍光ピーク波長を、可視光領域
における最も短波長側である青色波長領域にあるものと
しているため、蛍光材料を、青、緑、赤の各色領域つま
り可視光領域全域から任意に選択することができる。よ
って、両発光層4a、4bにおける各蛍光材料の種類や
濃度比を適宜変更することで、総合された発光色として
白色発光だけでなく、可視光領域における任意な表示色
を可能とすることができる。
【0072】また、本実施形態においては、各発光層4
a、4bにおいて、蛍光材料は母材に対して1種類あた
り0.1wt%〜10wt%の範囲で含有することが好
ましい。これは、次の理由による。即ち、蛍光材料が1
0wt%よりも多いと濃度消光が発生する。濃度消光と
は、蛍光材料が多くなりすぎることで、分子レベルで蛍
光材料同士が相接(会合)するようになり、その蛍光材
料同士で励起子のエネルギーをやり取りしてしまい、結
果的に光としてエネルギーを利用できなくなる現象であ
る。
【0073】逆に、0.1wt%を下回ると蛍光材料の
濃度が薄すぎて、蛍光材料のみでなく、母材からの発光
になり、上述のように各蛍光材料の総合された発光色に
より任意の表示色(例えば白色)を得ることができなく
なる。本実施形態では、蛍光材料の発光色を任意に変え
ることで、可視光領域の発光色を網羅できるようにして
いるため、母材の発光色が支配的となることは好ましく
ない。また、一般に有機EL素子においては、母材の光
へのエネルギー変換効率は蛍光材料よりも低いため、高
輝度な発光が得られなくなる。
【0074】また、本実施形態の変形例として、図7
(a)に示す様に、基板1の視野方向側の面に偏光フィ
ルタ7を設け、視野方向から入射した外部光が陰極(上
部電極)6で反射するのを防止するようにしてもよい。
それによって、素子のコントラストが高くなり、視認性
を向上させることができる。また、図7(b)に示す様
に、基板1と陽極2との間にカラーフィルタや色変換可
能な色変換層からなる層8を設け、表示色の多色化を行
なうようにしてもよい。
【0075】また、本実施形態において、第1及び第2
の蛍光材料を構成する各蛍光材料の固体状態の蛍光ピー
ク波長を、各発光層4a、4bの母材である正孔輸送性
材料及び電子輸送性材料の固体状態の蛍光ピーク波長に
対して、同じ波長領域かまたは長波長領域に位置するよ
うにすれば、正孔輸送性材料及び電子輸送性材料の固体
状態の蛍光ピーク波長を共に、緑色波長領域としたり、
赤色波長領域としても良い。これらの場合、蛍光材料の
発光色は可視光領域の中で制約を受けるが、両発光層の
界面を超えてキャリヤの再結合が行われ、同時発光が可
能である。
【0076】次に、本実施形態について、以下の実施例
を参照してより具体的に述べるが、本発明はこれら実施
例に限定されるものではない。
【0077】
【実施例】(実施例1)本例は、上記図1に示すEL素
子100を基に、以下のような構成とした。ガラス基板
1上に、ITO膜からなる陽極2を150nm程度の厚
さに形成した。正孔注入層3及び正孔輸送性発光層4a
の母材である正孔輸送性材料は、共に、上記α−NPD
(図4参照、伝導帯最低準位:−2.4eV、価電子帯
最高準位:−5.4eV、固体状態の蛍光ピーク波長が
400nm以上500nm未満)により構成した。
【0078】正孔輸送性発光層4aのドーパントである
蛍光材料(第1の蛍光材料)は、上記ペリレン(図4参
照、伝導帯最低準位:−2.75eV、価電子帯最高準
位:−5.5eV、固体状態の蛍光ピーク波長が450
nm以上460nm未満)と、上記DCM1(図4参
照、伝導帯最低準位:−3.5eV、価電子帯最高準
位:−5.4eV、固体状態の蛍光ピーク波長が570
nm以上610nm未満)とを用いた。
【0079】そして、正孔輸送性発光層4a中に、ペリ
レンを1wt%の濃度で、DCM1を0.25wt%の
濃度で添加した。なお、正孔注入層3の厚さは20nm
程度、正孔輸送性発光層4aの厚さも20nm程度とし
た。
【0080】電子注入層5及び電子輸送性発光層4bの
母材である電子輸送性材料は、共に、ベンゾオキサゾー
ルフェライト亜鉛錯体(ZnBOX、図3参照、伝導帯
最低準位:−2.9eV、価電子帯最高準位:−5.8
eV、固体状態の蛍光ピーク波長が400nm以上48
0nm未満)により構成した。
【0081】電子輸送性発光層4bのドーパントである
蛍光材料(第2の蛍光材料)は、上記第1の蛍光材料と
同様、ペリレン及びDCM1を用い、電子輸送性発光層
4b中に、それぞれ1wt%及び0.25wt%の濃度
で添加した。電子輸送性発光層4bの厚さは5nm程
度、電子注入層5の厚さは55nm程度とした。
【0082】本例によれば、正孔輸送性発光層4a及び
電子輸送性発光層4bにおいて、蛍光材料ペリレンによ
る450nmの発光と蛍光材料DCM1による580n
mの発光との同時発光により、これらの総合色として色
度座標(0.320、0.350)の色純度のよい白色
発光が得られた。この素子の発光特性として、10V
で、5000cd/m2の高輝度な素子が得られた。
【0083】また、本例においては、印加電流量の変化
や発光時間の経過に伴う発光色の色度変化を防止でき
た。図8に印加電流量を変化させた場合の効果の一例を
示す。一対の電極2、6間への印加電流量を1mAと1
00mAと変えた場合でも、ペリレンとDCM1の各ピ
ーク強度は変わらず、発光色の色度変化を防止できた。
【0084】(実施例2)ところで、発光層中の蛍光材
料として、例えば、固体状態の蛍光ピーク波長が380
nm以上510nm未満である有機化合物、固体状態の
蛍光ピーク波長が480nm以上550nm未満である
有機化合物、固体状態の蛍光ピーク波長が540nm以
上700nm未満である有機化合物というように、3種
類もしくはそれ以上の蛍光材料を用いてもよい。本実施
例はこのような場合の一例を示すものであり、主として
上記実施例1と異なるところを述べる。
【0085】正孔注入層3及び正孔輸送性発光層4aの
母材である正孔輸送性材料は共に、上記α−NPD(図
4参照)、電子注入層5及び電子輸送性発光層4bの母
材である電子輸送性材料は共に、上記ZnBOX(図3
参照)を用いた。各々の発光層4a及び4bにおいて、
青色系蛍光材料であるペリレン(図4参照)を1wt
%、緑色系蛍光材料であるジメチルキナクリドンを0.
8wt%、赤色系蛍光材料であるDCJTB(図4参
照)を0.2wt%添加した。
【0086】本例によれば、正孔輸送性発光層4a及び
電子輸送性発光層4bにおいて、上記3種類の蛍光材料
の同時発光により、ペリレンによる450nmの発光、
ジメチルキナクリドンによる530nmの発光、DCJ
TBによる630nmの発光の総合色として白色発光が
得られた。また、本例においても印加電流量の変化に伴
う発光色の色度変化を防止できた。
【0087】(実施例3)本例のEL素子100の概略
断面を図9に示す。図9に示すEL素子100は、上記
図1に示すEL素子100において、正孔注入層3を正
孔輸送性発光層4a側の層3bと、銅フタロシアニン
(図3参照)よりなる陽極2側の層3aとの2層3a、
3bにより構成し、更に、陰極6を電子注入層5側のL
iFよりなる層6aと、その上のAlよりなる層6bと
の2層6a、6bにより構成したものである。
【0088】そして、図9においては、ガラス基板1上
に、ITO膜からなる陽極2を140nm程度の厚さに
形成し、正孔注入層3においては銅フタロシアニンより
なる層3aを厚さ15nm、α−NPDよりなる層3b
を厚さ25nmにて形成した。
【0089】また、正孔輸送性発光層4aの母材である
正孔輸送性材料は、α−NPDを用い、正孔輸送性発光
層4aのドーパントである蛍光材料(第1の蛍光材料)
は、ペリレンと、上記DCJTBとを用いた。そして、
正孔輸送性発光層4a中に、ペリレンを1wt%の濃度
で、DCJTBを0.1wt%の濃度で添加した。な
お、正孔輸送性発光層4aの厚さは15nmとした。
【0090】電子注入層5及び電子輸送性発光層4bの
母材である電子輸送性材料は、共に、BAlq(図3参
照)により構成した。電子輸送性発光層4bのドーパン
トである蛍光材料(第2の蛍光材料)は、上記第1の蛍
光材料と同様、ペリレン及びDCJTBを用い、電子輸
送性発光層4b中に、それぞれ1wt%及び0.3wt
%の濃度で添加した。
【0091】また、電子輸送性発光層4bの厚さは20
nm、電子注入層5の厚さは40nmとした。また、陰
極6における電子注入層5側のLiFよりなる層6aの
厚さは0.5nm、その上のAlよりなる層6bの厚さ
は100nmとした。
【0092】本例による正孔輸送性発光層4aの発光ス
ペクトルと電子輸送性発光層4bの発光スペクトルを、
図10に示す。両発光層4a、4bともに、蛍光材料ペ
リレンによる450nmの発光ピークと蛍光材料DCJ
TBによる580nmの発光ピークが得られている。つ
まり、正孔輸送性発光層4aから発光される発光色の発
光スペクトルと電子輸送性発光層4bから発光される発
光色の発光スペクトルとが同じとなっている。
【0093】特に、正孔輸送性発光層4aでは赤色系
(オレンジ色)のDCJTBが比較的少ないため、やや
青みを帯びた白色発光であり、電子輸送性発光層4bで
はDCJTBが比較的多いため、やや黄色味を帯びた白
色発光が得られた。このように、両発光層4a、4bか
らの発光色は同じ白色系であった。そして、正孔輸送性
発光層4aと電子輸送性発光層4bとの同時発光によ
り、これらの総合色として色純度の良好な白色発光が得
られた。
【0094】ここで、図11は、本実施例3と後述する
比較例における輝度変化(つまり印加電流の変化)に対
する色度変化を示す図であり、横軸に色度座標のX、縦
軸に色度座標のYを示している。本例では、輝度を10
cd/m2(印加電流を0.3mA/cm2)としたと
き、色度座標(0.32、0.335)の色純度のよい
白色発光が得られ、輝度を10000cd/m2(印加
電流を100mA/cm2)としたときも、色度座標
(0.31、0.325)の色純度のよい白色発光が得
られた。
【0095】このように、本例においては、輝度(印加
電流)を変えた場合における発光色の色度変化は、
(0.01、0.01)に抑えることができ、一般の表
示装置において色度変化が問題無いとされる色度座標変
化0.03以下に収めることができた。
【0096】(実施例4)本実施例の構成における上記
実施例3と異なるところを述べる。正孔輸送性発光層4
aを、α−NPDを母材として第1の蛍光材料であるペ
リレンを1wt%、DCJTBを0.2wt%の濃度で
添加した。電子注入層5及び電子輸送性発光層4bの母
材である電子輸送性材料を共に、ZnBOX(図3参
照)により構成した。
【0097】そして、電子輸送性発光層4bにおける第
2の蛍光材料としてペリレンとルブレンを用い、電子輸
送性発光層4b中に、それぞれ1wt%及び0.3wt
%の濃度で添加した。これら以外は、上記実施例3と同
様の構成である。本例によれば、正孔輸送性発光層4a
からは、色度座標(0.30、0.31)の白色発光が
得られ、電子輸送性発光層4bからは、色度座標(0.
32、0.34)の白色発光が得られた。
【0098】つまり、本例では、第1の蛍光材料中のD
CJTB(オレンジ系統)と第2の蛍光材料中のルブレ
ン(黄色系統)との発光色が厳密には異なってはいる
が、正孔輸送性発光層4aから発光される発光色の発光
スペクトルと電子輸送性発光層4bから発光される発光
色の発光スペクトルとが略同じとなっており、両発光層
4a、4bからの発光色を同じ白色系とすることができ
る。
【0099】本例による正孔輸送性発光層4aの発光ス
ペクトルと電子輸送性発光層4bの発光スペクトルを、
図12に示す。正孔輸送性発光層4aでは、蛍光材料ペ
リレンによる450nmの発光ピークと蛍光材料DCJ
TBによる580nmの発光ピークが得られている。一
方、電子輸送性発光層4bでは、蛍光材料ペリレンによ
る450nmの発光ピークと蛍光材料ルブレンによる5
50nmの発光ピークが得られている。
【0100】そして、正孔輸送性発光層4aと電子輸送
性発光層4bとの同時発光により、これらの総合色とし
て色純度の良好な白色発光が得られた。本例の場合も、
上記実施例3の様に輝度を変えた場合における発光色の
色度変化は、両発光層4a、4bからの発光色の色度内
の変化、即ち、(0.02、0.03)に抑えることが
でき、一般の表示装置において色度座標の変化が問題無
いとされる色度座標変化0.03以下に収めることがで
きた。
【0101】(比較例)上記実施例4において、正孔輸
送性発光層4aにおける蛍光材料をペリレン(添加量1
wt%)のみとし、電子輸送性発光層4bにおける蛍光
材料をルブレン(添加量0.3wt%)のみとした以外
は、上記実施例4と同様の構成とした。
【0102】本例では、図11に示す様に、輝度を10
cd/m2(印加電流を0.3mA/cm2)〜1000
0cd/m2(印加電流を100mA/cm2)と変えた
とき、色度座標は(0.33、0.35)〜(0.2
9、0.30)まで変化し、輝度(印加電流)を変えた
場合における発光色の色度変化は、(0.04、0.0
5)となった。
【0103】このように、本例では、一般の表示装置に
おいて色度変化が問題無いとされる色度座標変化0.0
3よりも大きな変化を生じ、色度変化を防止できていな
い。
【0104】なお、上記実施形態によれば、従来のよう
に、キャリア再結合領域制御層を設けることなく、同時
に2色以上の発光を可能にすることで、結果として制御
良く高効率な白色発光を含めた多色発光を得ることが可
能であるが、本発明に適用される積層発光層タイプとし
ては、上記特開平8−78163号公報のように、キャ
リア再結合領域制御層を介して正孔輸送性発光層と電子
輸送性発光層とを積層した構造とし、両発光層を同時発
光させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る有機EL素子の断面構
成を示す説明図である。
【図2】上記実施形態に用いられる材料の主骨格を示す
図である。
【図3】上記実施形態に用いられる材料の主骨格を示す
図である。
【図4】上記実施形態に用いられる材料の主骨格を示す
図である。
【図5】ベンゾオキサジアゾールフェライト亜鉛錯体
(ZnBOX)の発光スペクトル図である。
【図6】積層発光層タイプの有機EL素子におけるエネ
ルギーダイアグラムを示す図である。
【図7】上記実施形態の変形例を示す概略断面図であ
る。
【図8】 実施例1における色度変化防止効果を示す発
光スペクトル図である。
【図9】実施例3に用いた有機EL素子の概略断面図で
ある。
【図10】上記実施例3における正孔輸送性発光層の発
光スペクトルと電子輸送性発光層の発光スペクトルを示
す図である。
【図11】上記実施例3と比較例における輝度変化に対
する色度変化を示す図である。
【図12】実施例4における正孔輸送性発光層の発光ス
ペクトルと電子輸送性発光層の発光スペクトルを示す図
である。
【図13】積層発光層タイプの有機EL素子における発
光色の色度変化を示す説明図である。
【符号の説明】
2…陽極、4…発光層、4a…正孔輸送性発光層、4b
…電子輸送性発光層、6…陰極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/14 H05B 33/14 A 33/22 33/22 D B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極(2)と陰極(6)とからなる一対
    の電極(2、6)間に有機化合物を含む発光層(4)を
    配置した有機EL素子において、 前記発光層(4)を、第1の蛍光材料が添加された正孔
    輸送性材料を母材とす正孔輸送性発光層(4a)と、第
    2の蛍光材料が添加された電子輸送性材料を母材とする
    電子輸送性発光層(4b)と、により構成し、 前記正孔輸送性発光層(4a)と前記電子輸送性発光層
    (4b)とを同時に発光させてこれら両発光層からの発
    光色を混色として認識させるようにし、 前記正孔輸送性発光層(4a)から発光される発光色の
    発光スペクトルと前記電子輸送性発光層(4b)から発
    光される発光色の発光スペクトルとが略同じになるよう
    に、前記正孔輸送性発光層(4a)及び前記電子輸送性
    発光層(4b)の前記第1の蛍光材料、第2の蛍光材料
    は共に2種類以上の蛍光材料よりなることを特徴とする
    有機EL素子。
  2. 【請求項2】 陽極(2)と陰極(6)とからなる一対
    の電極(2、6)間に有機化合物を含む発光層(4)が
    挟持されてなり、 前記発光層(4)は、前記陽極(2)側に位置し正孔輸
    送性材料を母材として第1の蛍光材料が含有されている
    正孔輸送性発光層(4a)と、前記陰極(6)側に位置
    し電子輸送性材料を母材として第2の蛍光材料が含有さ
    れている電子輸送性発光層(4b)とが積層された構造
    を有しており、 前記正孔輸送性発光層中の前記第1の蛍光材料と前記電
    子輸送性発光層中の前記第2の蛍光材料とを同時に発光
    させるようにした有機EL素子であって、 前記第1の蛍光材料及び前記第2の蛍光材料は共に、同
    じ濃度比の同じ2種類以上の蛍光材料よりなることを特
    徴とする有機EL素子。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2の蛍光材料を構成する
    各蛍光材料の固体状態の蛍光ピーク波長は、前記正孔輸
    送性材料及び前記電子輸送性材料の固体状態の蛍光ピー
    ク波長に対して、同じ波長領域かまたは長波長領域に位
    置することを特徴とする請求項1または2に記載の有機
    EL素子。
  4. 【請求項4】 前記正孔輸送性発光層(4a)と前記電
    子輸送性発光層(4b)とは直接接しており、 前記正孔輸送性材料及び前記電子輸送性材料の固体状態
    の蛍光ピーク波長は、共に380nm以上510nm未
    満の範囲にあることを特徴とする請求項1ないし3のい
    ずれか1つに記載の有機EL素子。
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