JP3287344B2 - 有機el素子 - Google Patents

有機el素子

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陽極と陰極とから
なる一対の電極間に挟持された有機化合物を含む発光層
を有し、多色発光を行なう有機EL(エレクトロルミネ
ッセンス)素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多色発光する有機EL素子とし
て、特開平8−78163号公報に記載のものがある。
これは、異なる発光色を有する正孔輸送性発光層(陽極
側に位置する)と電子輸送性発光層(陰極側に位置す
る)とをキャリア再結合領域制御層(キャリアブロック
層)を挟んで積層した構造によって、正孔輸送性発光層
と電子輸送性発光層からの発光を同時に得ることで多色
発光を行い、両発光が総合された発光色が白色となるよ
うにしたものである。
【0003】ここで、正孔輸送性発光層及び電子輸送性
発光層は、各々、母材としての正孔輸送性材料及び電子
輸送性材料に、蛍光材料(ドーパント)を含有したもの
が用いられる。なお、通常、有機EL素子においては、
母材及びドーパント共に、固体状態で蛍光性を有する材
料が用いられる。
【0004】かかる構成を有する上記有機EL素子は、
次のように多色発光を行なう。即ち、一対の電極(陽
極、陰極)から正孔輸送性発光層に正孔を注入し、電子
輸送性発光層に電子を注入し、介在するキャリア再結合
領域制御層を介して、両発光層内にて正孔と電子の再結
合により励起子を発生させる。この励起子から各母材も
しくは各蛍光材料にエネルギーが付与され、発光する。
【0005】ここで、キャリア再結合領域制御層はホー
ルブロック性を有し、膜厚を変えることで上記両発光層
間におけるキャリア(正孔、電子)の移動を制御し、キ
ャリアの再結合領域を、どちらか片方の発光層としたり
両発光層としたりというように適宜制御できる。つま
り、適切な膜厚に設定することで、異なる発光色を持つ
両発光層を同時に発光させ、多色発光が行なわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本発明者等
は、上記従来公報について検討したところ、上記両発光
層において母材と蛍光材料との組合せを変えて、同時に
多色発光を行なうことにより、総合された発光色として
は、白色のみならず可視光領域の種々の色が可能となる
ことを確認した。これは、上述のように、キャリア再結
合領域制御層の膜厚を適宜制御することで、母材と蛍光
材料との組合せに応じて、キャリアの再結合領域を両発
光層とできるためである。
【0007】しかし、キャリア再結合領域制御層は、そ
の層厚が薄く(例えば3nm)、成膜する上で制御困難
であるという問題がある。そのため、同時発光可能か否
かは、キャリア再結合領域制御層の膜厚に微妙に依存
し、両発光層で同時発光させようとしても、例えば、膜
厚が薄すぎると電子輸送性発光層のみの発光、同膜厚が
厚すぎると正孔輸送性発光層のみの発光となってしま
う。
【0008】因みに、本発明者等は、上記両発光層を直
接接した構造で、両発光層の同時発光を試みたところ、
キャリア再結合領域制御層が無いが故に、母材と蛍光材
料の組合せによっては、片方の発光層のみの発光とな
り、両発光層の同時発光ができなかった。
【0009】従って、キャリア再結合領域制御層を用い
ることなく両発光層を直接接した構造とした場合には、
母材と蛍光材料の組合せにおいて、使用できる種類に制
約が生じるため、総合された発光色として可視光領域に
おいて任意の表示色を得ることができないという問題が
起こってくる。
【0010】本発明は、上記問題点に鑑みて、正孔輸送
性発光層と電子輸送性発光層とが直接接した構造を有す
る有機EL素子において、両発光層にて同時発光を行
い、可視光領域における任意な表示色を可能とすること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】ところで、上述の本発明
者等の検討における、両発光層を直接接した構造とした
場合の同時発光ができない母材と蛍光材料の組合せとし
ては、例えば、正孔輸送性発光層において、母材が青色
発光を有するα−ナフチル・フェニル・ベンゼン(α−
NPD)、蛍光材料が青色発光を有するペリレンであ
り、電子輸送性発光層において、母材が緑色発光を有す
るトリス(8−キノリール)アルミニウム(Alq)、
蛍光材料が赤色発光を有する4−(ジシアノメチレン)
−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−
4H−ピラン(DCM1)である、という例がある。
【0012】この例では、電子輸送性発光層中の蛍光材
料(DCM1)は発光するが、正孔輸送性発光層中の蛍
光材料(ペリレン)は発光せず、全体としてはオレンジ
色発光であった。この現象から、次のようなことが考え
られる。
【0013】1つめは、電子輸送性発光層と正孔輸送性
発光層とで、母材の発光色が異なる場合、両母材のエネ
ルギー準位(伝導帯最低準位または価電子帯最高準位)
が大きく異なるため、キャリア(正孔、電子)が両発光
層の界面を越えて移動しにくく、両発光層にてキャリア
の再結合が行なわれ難いという事である。上記例では、
正孔輸送性発光層から電子輸送性発光層への正孔の移動
(注入)は起こるが、反対方向への電子の移動(注入)
が起こりにくく、電子輸送性発光層のみでキャリアの再
結合が起こると考えられる。
【0014】2つめは、キャリア(正孔と電子)の再結
合により発生する励起子のエネルギーは、再結合が行な
われる発光層の母材のエネルギーギャップ(伝導帯最低
準位と価電子帯最高準位との差)に依存するという事で
ある。つまり、母材のエネルギーギャップは、母材の発
光色波長に依存し、短波長領域となるほど(つまり赤→
緑→青の順に)エネルギーギャップが大きくなる。
【0015】上記例では、電子輸送性発光層の母材であ
るAlqは、緑色発光を有する材料であるため、赤色発
光を有する蛍光材料(DCM1)よりも短波長領域にあ
りエネルギーギャップは大きい。しかし、この緑色発光
を有するAlqは、共に青色発光を有する正孔輸送性発
光層の母材(α−NPD)及び蛍光材料(ペリレン)に
比べて、長波長領域にありエネルギーギャップは小さ
い。
【0016】電子輸送性発光層で発生した励起子のエネ
ルギーは母材であるAlqに依存する。エネルギー移動
は、水が高所から低所へ流れる如く行なわれるため、こ
の励起子のエネルギーは、よりエネルギーの小さいDC
M1には移動するが、両発光層の界面を越えて、よりエ
ネルギーの大きい正孔輸送性発光層の各材料に移動せ
ず、正孔輸送性発光層は発光しないと考えられる。
【0017】これらの考えに基づいて、本発明者等は、
両母材のエネルギー準位の差を小さくしてキャリア(正
孔、電子)が界面を越えて両発光層に移動しやすくする
こと、及び、キャリア再結合による励起子のエネルギー
を大きくしてこのエネルギーが界面を越えて両発光層に
移動しやすくすること、に着目し、以下の技術的手段を
採用することとした。
【0018】即ち、請求項1記載の発明は、陽極(2)
側に位置する正孔輸送性発光層(4a)と陰極(6)側
に位置する電子輸送性発光層(4b)とが直接接した構
造を有する有機EL素子において、両発光層(4a、4
b)の母材である正孔輸送性材料及び電子輸送性材料の
固体状態の蛍光ピーク波長を共に380nm以上510
nm未満の範囲とし、両発光層(4a、4b)のドーパ
ントである第1及び第2の各蛍光材料の固体状態の蛍光
スペクトルを、両母材の固体状態の蛍光スペクトルと重
なっているかまたは長波長側に位置するものとしたこと
を特徴としている。
【0019】ここで、各蛍光材料の固体状態の蛍光スペ
クトルが両母材の固体状態の蛍光スペクトルと重なって
いるとは、少なくとも一部重なっていればよく、両スペ
クトルが同一波長領域にある場合も含む。
【0020】本発明では、両発光層(4a、4b)の各
々の母材の固体状態の蛍光ピーク波長を、共に380n
m以上510nm未満の範囲、つまりEL素子において
通常、青色波長領域とされる範囲にしているため、キャ
リア(正孔、電子)が界面を越えて両発光層(4a、4
b)に移動しやすくすることができる。
【0021】また、本発明では、両発光層(4a、4
b)の各母材の固体状態の蛍光ピーク波長を、可視光領
域における最も短波長側である上記青色波長領域とし、
更に、両発光層(4a、4b)の各蛍光材料の固体状態
の蛍光スペクトルを、両母材の固体状態の蛍光スペクト
ルと重なっているかまたは長波長側に位置するものとし
ているため、ドーパントである蛍光材料を、青、緑、赤
の各色領域つまり可視光領域全域から任意に選択するこ
とができる。
【0022】それにより、両発光層(4a、4b)にお
いて上記青色波長領域に有る母材のエネルギーギャップ
を大きくできるから、励起子のエネルギーを大きくする
ことができる。そのため、この十分に大きい励起子エネ
ルギーは、同じ発光層内又は界面を越えて他方の発光層
に移動し、各蛍光材料に付与されて、各蛍光材料を同時
に発光させることが可能となる。
【0023】よって、本発明によれば、蛍光材料の発光
色を可視光領域から任意に適宜選択でき、両発光層(4
a、4b)にて各蛍光材料を同時に発光させることがで
きるため、総合された発光色として可視光領域における
任意な表示色を可能とすることができる。
【0024】なお、本発明でいう固体状態の蛍光ピーク
とは、明確なピーク(線スペクトル)でなくとも、幅を
持ったバンドスペクトルであればよいことを確認してい
る。また、正孔輸送性材料は価電子帯最高準位が−5.
6eV以上であるもの、電子輸送性材料は伝導帯最低準
位が−2.7eV以下であるものが好ましい。
【0025】また、請求項2記載の発明は、両発光層
(4a、4b)の各蛍光材料のうちの少なくとも一つの
伝導帯最低準位を、正孔輸送性材料の伝導帯最低準位と
電子輸送性材料の伝導帯最低準位との間とし、かつ、各
蛍光材料のうちの少なくとも一つの価電子帯最高準位
を、正孔輸送性材料の価電子帯最高準位と電子輸送性材
料の価電子帯最高準位との間としたことを特徴としてい
る。
【0026】両発光層(4a、4b)の界面のエネルギ
ー障壁は、両発光層(4a、4b)の伝導帯最低準位の
差及び両発光層(4a、4b)の価電子帯最高準位の差
である。これらの差は主に母材により決まるが、本発明
では、伝導帯最低準位及び価電子帯最高準位が上記関係
となるような蛍光材料を添加することにより、両発光層
(4a、4b)の界面のエネルギー障壁を緩和させ、こ
の界面を越えたキャリアや励起子エネルギーの移動を、
より容易にすることができる。
【0027】また、キャリア再結合による励起子のエネ
ルギーを大きくしてこのエネルギーが界面を越えて両発
光層に移動しやすくすること、について、更に検討を進
めたところ、以下のようなことがわかった。
【0028】例えば、両発光層を直接接した構造とした
場合の同時発光ができない母材と蛍光材料の組合せの例
として述べた上記例(正孔輸送性発光層において、母
材:青色発光を有するα−NPD、蛍光材料:青色発光
を有するペリレン、電子輸送性発光層において、母材:
緑色発光を有するAlq、蛍光材料:赤色発光を有する
DCM1)について述べる。
【0029】ここで、正孔輸送性発光層の母材(正孔輸
送性材料)α−NPD及び電子輸送性発光層の母材(電
子輸送性材料)Alqについて、伝導帯最低準位は、そ
れぞれ、−2.4eV、−3.eVであり、また、価
電子帯最高準位は、それぞれ、−5.4eV、−5.
eVである。ここで、正孔輸送性材料α−NPDと電子
輸送性材料Alqの伝導帯最低準位の差は0.eV、
価電子帯最高準位の差は0.eVであり、これら準位
差の値の差は0.eVとなり、伝導帯最低準位の差が
価電子帯最高準位の差よりも大きいため、上述のよう
に、正孔は注入されても、電子は注入されにくい。
【0030】このような正孔輸送性材料と電子輸送性材
料における伝導帯最低準位の差及び価電子帯最高準位の
差について、検討したところ、請求項1、2記載の発明
のように、これら準位差の値の差が0.2eV以下であ
れば、両発光層(4a、4b)へのキャリア(正孔、電
子)の注入特性を向上でき、注入したキャリアの再結合
効率を高めることができることを見出した。
【0031】そして、請求項1、2記載の発明によれ
ば、両発光層にて同時発光を行い、可視光領域における
任意な表示色を可能とするとともに、伝導帯最低準位の
差及び価電子帯最高準位の差のバランスがとれた正孔輸
送性材料/電子輸送性材料の積層構造にすることで、電
子と正孔を適度に界面障壁によりブロックし、界面近傍
の両方の各々の発光層(4a、4b)でのキャリアの再
結合を実現でき、結果として両発光層(4a、4b)か
らの高効率な発光を得ることが出来る。
【0032】なお、上記した括弧内の符号は、後述する
実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す一例であ
る。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。本実施形態は、正孔輸送性発光層と
電子輸送性発光層とが直接接した構造を有する有機EL
素子において、両発光層からの同時発光により、総合さ
れた発光色として白色発光を行なうEL素子に適用され
たものとして説明する。図1は、本実施形態に係るEL
素子100の断面構成を示す説明図である。なお、以
下、本実施形態に述べる材料は公知のものであるが、代
表的なものについては、図2ないし図4に、その主骨格
を表す。
【0034】1は、可視光に対して透明性を有する基板
であり、例えばガラス等から構成される。基板1の一面
上には、透明性を有する導電膜からなる陽極2が形成さ
れている。陽極2は、例えばインジウム−錫の酸化物
(ITO)から構成することができ、その膜厚は例えば
100nm〜1μm程度であり、好ましくは150nm
程度とできる。
【0035】陽極2の上には、正孔輸送性(正孔注入
性)の有機材料から構成された正孔注入層3が積層形成
されている。この膜厚は10nm〜100nm程度であ
り、好ましくは20nm程度とできる。この有機材料
は、正孔輸送性を有する材料であればよく、特に材料を
限定するものではないが、具体的には、ジフェニル骨格
及び図2に示す様な、トリフェニルアミン骨格、スチリ
ルアミン骨格、ヒドラジン骨格、ピラゾリン骨格、カル
バゾール骨格、トリフェニルメタン骨格、トリールアミ
ン骨格、芳香族ジアミン骨格(図示例ではオキサジアゾ
ール骨格)を有する材料等が適用可能である。
【0036】正孔注入層3の上には、発光層4が形成さ
れている。発光層4は、全体の膜厚が例えば10nm〜
30nm程度(好ましくは20nm程度)であり、陽極
2側に位置し正孔輸送性材料を母材(主材料)として蛍
光材料(ドーパント)が含有されている正孔輸送性発光
層4aと、陰極6側に位置し電子輸送性材料を母材(主
材料)として蛍光材料(ドーパント)が含有されている
電子輸送性発光層4bとが直接接している積層構造とな
っている。ここで、正孔輸送性発光層4aの蛍光材料が
本発明でいう第1の蛍光材料、電子輸送性発光層4bの
蛍光材料が本発明でいう第2の蛍光材料に相当する。
【0037】各発光層4a、4bの母材である正孔輸送
性材料及び電子輸送性材料は、固体状態の蛍光ピーク波
長が、380nm以上510nm未満(青色波長領域)
である。母材である正孔輸送性材料は価電子帯最高準位
が−5.6eV以上であるものを用いる。具体的な例を
示すと、正孔輸送性でかつ青色の蛍光を示すトリフェニ
ルアミン骨格(図2参照)を有する材料、芳香族ジアミ
ン誘導体、等を挙げることが出来る。
【0038】一方、母材である電子輸送性材料は伝導帯
最低準位が−2.7eV以下であるものを用いる。具体
的な例を示すと、電子輸送性でかつ青色の蛍光を示すベ
ンゾオキサジアゾールフェライト亜鉛錯体(ZnBO
X)などの金属錯体、ジスチリルベンゼン誘導体、オキ
サジアゾール骨格を有する材料(以上、図3参照)やス
ピロ化合物、等を挙げることが出来る。
【0039】ここで、本発明でいう固体状態の蛍光ピー
クとは、明確なピーク(線スペクトル)でなくとも、幅
を持ったバンドスペクトルであればよい。バンドスペク
トルの一例を上記ZnBOXの発光スペクトルとして、
図5に示す。
【0040】また、各発光層4a、4bのドーパントで
ある各蛍光材料は、互いに発光色が異なるとともに、そ
の固体状態の蛍光スペクトルが、正孔輸送性材料及び電
子輸送性材料の固体状態の蛍光スペクトルと重なってい
るかまたは長波長側に位置するものを用いる。
【0041】さらに、本実施形態では、正孔輸送性発光
層4bにて蛍光材料から青色発光を行い、電子輸送性発
光層4bにて蛍光材料からオレンジ系(緑、橙、赤)色
発光を行い、これら2色の総合された発光色として図6
の色度図に示す様な白色(ハッチング領域)を得るよう
するため、各蛍光材料を、以下のようにしている。
【0042】正孔輸送性材料(青色波長領域)に添加さ
れる蛍光材料(第1の蛍光材料)としては、固体状態の
蛍光ピーク波長が380nm以上510nm未満(青色
波長領域)の材料が用いられ、具体的には、ペリレン
(図4参照)やテトラフェニルブタジエン(TPB)等
がある。
【0043】また、電子輸送性材料(青色波長領域)に
添加される蛍光材料(第2の蛍光材料)としては、固体
状態の蛍光ピーク波長が480nm以上700nm未満
(オレンジ系色波長領域)の材料が用いられ、具体的に
は、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p
−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM
1、図4参照)、ナイルレッド(Nile Red)や
ユーロピウム錯体等がある。
【0044】そして、発光層4つまり電子輸送性発光層
4bの上には、電子輸送性(電子注入性)の有機材料3
3から構成された電子注入層5が積層形成されている。
この膜厚は10nm〜100nm程度であり、好ましく
は50nm程度とできる。この材料は、電子輸送性を有
する材料であれば良く、特に材料を限定するものではな
いが、具体的には、図3に示す様な、金属錯体系の材
料、オキサジアゾール骨格を有する材料、ペリレン誘導
体、ジスチリルベンゼン誘導体などが適用可能である。
【0045】電子注入層5の上には、陰極6が積層形成
されている。その膜厚は、100nm〜1μm程度であ
る。また、構成材料としては、LiF/AlやLiO/
Alなどの2層構造、もしくはMgとAg、AlとLi
などの金属原子の混合層を用いることが可能である。こ
のように、EL素子100は、基板1上の一対の電極
2、6間に、各注入層3、5を介して発光層4が挟持さ
れた構成を有する。
【0046】なお、陽極2から正孔注入層3へ正孔をス
ムーズに注入するためには、正孔注入層3の伝導帯最低
準位と陽極2のイオン化ポテンシャルとを近づけること
が好ましい。例えば、ITOからなる陽極2の表面を紫
外線(UV)洗浄することで、陽極2のイオン化ポテン
シャルを変えることができる。
【0047】また、正孔注入層3を2層以上として、伝
導帯最低準位が陽極2のイオン化ポテンシャルに近い材
料を、陽極2に接するようにしてもよい。この陽極2側
の層としては、具体的には、トリールアミン骨格(図2
参照)を有する材料や、銅フタロシアニン(図3参照)
等の材料を用いることが好ましい。
【0048】同様に、陰極6から電子注入層5へ電子を
スムーズに注入するために、電子注入層5を2層以上の
有機材料から構成してもよい。この場合、電子輸送性の
高い材料を、陰極6に接するようにするのが好ましい。
この陰極6側の層としては、具体的には、アルミキノリ
ノール錯体などの材料を用いることが好ましい。
【0049】また、正孔注入層3と正孔輸送性発光層4
aの母材(正孔輸送性材料)、電子注入層5と電子輸送
性発光層4bの母材(電子輸送性材料)は、各々、同一
の材料を用いることが可能である。
【0050】かかる構成を有するEL素子100は、基
板1上に、公知の蒸着法やスパッタリング法等を用い
て、陽極2、正孔注入層3、正孔輸送性発光層4a、電
子輸送性発光層4b、電子注入層5、陰極6の順に、成
膜することで形成される。なお、母材に蛍光材料がドー
プされた正孔輸送性発光層4a及び電子輸送性発光層4
bは、母材と蛍光材料との共蒸着により成膜できる。
【0051】そして、EL素子100においては、一対
の電極2、6間に電圧(例えば数V〜数十V)を印加す
ることにより、陽極2から正孔注入層3を介して正孔輸
送性発光層4aに正孔を注入し、陰極6から電子注入層
5を介して電子輸送性発光層4bに電子を注入する。
【0052】ここにおいて、両発光層4a、4bにおけ
る各母材の固体状態の蛍光ピーク波長を、共に380n
m以上510nm未満の範囲にしているため、両母材の
エネルギー準位の差は小さく、キャリア(正孔、電子)
は界面を越えて両発光層4a、4bに移動して再結合
し、励起子を生成する。
【0053】また、両発光層4a、4bの各蛍光材料の
固体状態の蛍光スペクトルが、両発光層4a、4bの各
母材の固体状態の蛍光スペクトルと重なっているかまた
は長波長側に位置するため、各母材のエネルギーギャッ
プは各蛍光材料と同程度かもしくは大きいものとでき
る。そのため、その大きさが母材に依存する励起子のエ
ネルギーは、これと同程度かもしくは小さいエネルギー
を有する各蛍光材料に、同じ発光層内又は界面を越えて
他方の発光層に移動する。
【0054】そして、両発光層4a、4bにおける各蛍
光材料は、励起子のエネルギーを授受し、各々の固体状
態の蛍光ピーク波長に応じた発光色にて同時発光する。
即ち、正孔輸送性発光層4bにて蛍光材料から青色発光
を行い、電子輸送性発光層4bにて蛍光材料からオレン
ジ系色発光を行い、これら2色の総合された発光色とし
て白色発光を得ることができる。
【0055】このように、本実施形態の発光層4は、電
界印加時に、陽極2または正孔注入層3から正孔を注入
することが可能であり、かつ陰極6または電子注入5か
ら電子が注入できる注入機能、注入したキャリア(正
孔、電子)を電界の力で移動させる輸送機能、電子と正
孔の再結合の場を提供しこれを発光につなげる発光機能
を有している。
【0056】なお、EL素子100においては、陽極2
に正電圧、陰極6に負電圧を印加して発光させるが、実
際は一対の電極2、6間においてチャージの蓄積を緩和
して材料の劣化を防止すべく、逆に印加することもあ
る。しかし、逆に印加する場合は、発光には寄与しな
い。
【0057】ところで、本実施形態では、両発光層4
a、4bの各母材の固体状態の蛍光ピーク波長を、可視
光領域における最も短波長側である青色波長領域にある
ものとし、更に、両発光層4a、4bの各蛍光材料の固
体状態の蛍光スペクトルを、両母材のの固体状態の蛍光
スペクトルと重なっているかまたは長波長側に位置する
ものとしている。つまり、白色発光に限定しなければ、
蛍光材料を、青、緑、赤の各色領域つまり可視光領域全
域から任意に選択することができる。
【0058】よって、両発光層4a、4bの各蛍光材料
の組合せを適宜変更することで、総合された発光色とし
て上記の白色発光だけでなく、可視光領域における任意
な表示色を可能とすることができる。
【0059】また、本実施形態においては、両発光層4
a、4bの各蛍光材料のうちの少なくとも一つの伝導帯
最低準位を、正孔輸送性材料の伝導帯最低準位と電子輸
送性材料の伝導帯最低準位との間とし、かつ、各蛍光材
料のうちの少なくとも一つの価電子帯最高準位を、正孔
輸送性材料の価電子帯最高準位と電子輸送性材料の価電
子帯最高準位との間とすることが好ましい。このことを
図7のエネルギー準位を示す図を用いて説明する。
【0060】図7において、線Cは両発光層4a、4b
の界面であり、A4a、B4aは各々、正孔輸送性材料
の伝導帯最低準位、価電子帯最高準位であり、A4b、
B4bは各々、電子輸送性材料の伝導帯最低準位、価電
子帯最高準位である。またA4はA4aとA4bとの間
の領域、B4はB4aとB4bとの間の領域であり、D
1、D2及びD3は、各々、蛍光材料の伝導帯最低準
位、E1、E2及びE3は、各々、蛍光材料の価電子帯
最高準位である。
【0061】つまり、上述のエネルギー準位の関係は、
各蛍光材料の少なくとも1つがD1及びE1のエネルギ
ー準位を持つ場合と、各蛍光材料の片方がD2及びE2
のエネルギー準位を持ち且つ他方がD3及びE3のエネ
ルギー準位を持つ場合とをいう。尚、E2はB4の下
側、D3はA4の上側に外れていてもよい。
【0062】両発光層4a、4bの界面のエネルギー障
壁は、両発光層4a、4bの伝導帯最低準位の差(A4
に相当)、及び、両発光層4a、4bの価電子帯最高準
位の差(B4に相当)である。
【0063】本実施形態では、上記エネルギー準位の関
係にあるような蛍光材料を添加することにより、両発光
層4a、4bの界面のエネルギー障壁A4、B4を緩和
させることができる。そして、この緩和により、界面を
越えたキャリアや励起子エネルギーの移動を、より容易
にすることができるため、界面付近のキャリアの蓄積を
抑え、結果的に、より高効率で高輝度なEL素子を実現
できる。
【0064】例えば、正孔輸送性材料として図4に示す
α−ナフチル・フェニル・ベンゼン(α−NPD、伝導
帯最低準位:−2.4eV、価電子帯最高準位:−5.
4eV)、電子輸送性材料としてZnBOX(図3参
照、伝導帯最低準位:−2.9eV、価電子帯最高準
位:−5.8eV)を用いた場合、どちらかの輸送性材
料に添加される蛍光材料としては、例えばペリレン(図
4参照、伝導帯最低準位:−2.75eV、価電子帯最
高準位:−5.5eV)を用いることが出来る。
【0065】また、本実施形態においては、各発光層4
a、4bにおいて、蛍光材料は母材に対して0.1wt
%〜10wt%の範囲で含有することが好ましい。即
ち、蛍光材料が10wt%よりも多いと濃度消光が発生
する。濃度消光とは、蛍光材料が多くなりすぎること
で、分子レベルで蛍光材料同士が相接(会合)するよう
になり、その蛍光材料同士で励起子のエネルギーをやり
取りしてしまい、結果的に光としてエネルギーを利用で
きなくなる現象である。逆に、0.1wt%を下回ると
蛍光材料の濃度が薄すぎて、蛍光材料のみでなく、母材
からの発光になり、上述のように各蛍光材料の総合され
た発光色により任意の表示色(例えば白色)を得ること
ができなくなる。
【0066】本実施形態では、蛍光材料の発光色を任意
に変えることで、可視光領域の発光色を網羅できるよう
にしているため、母材の発光色が支配的となることは好
ましくない。また、一般に有機EL素子においては、母
材の光へのエネルギー変換効率は蛍光材料よりも低いた
め、高輝度な発光が得られなくなる。
【0067】ところで、正孔輸送性材料に添加される蛍
光材料と電子輸送性材料に添加される蛍光材料とは、逆
であってもよい。例えば、白色を得る組合せにおいて、
正孔輸送性発光層4aにおいて正孔輸送性材料が380
nm以上510nm未満、蛍光材料が480nm以上7
00nm未満、電子輸送性発光層4bにおいて電子輸送
性材料が380nm以上510nm未満、蛍光材料が3
80nm以上510nm未満、というように、それぞれ
固体状態の蛍光ピーク波長を持つようにしてもよい。
【0068】また、本発明者等の検討によれば、各発光
層4a、4bに添加含有される蛍光材料は、正孔輸送性
材料及び電子輸送性材料との固体状態の蛍光ピーク波長
の関係が上記関係を満足していれば、2種類以上でも構
わない。ここで、1つの発光層4a、4bに2種類以上
の蛍光材料を含有させる場合、これら2種類以上の蛍光
材料を足し合わせた濃度が、0.1wt%〜10wt%
となるようにする。また、各発光層4a、4bを、更に
細分化して2層以上の積層構造とし、各層に異なる種類
の蛍光材料を含有させるようにしてもよい。
【0069】例えば、白色を得る組合せにおいて、正孔
輸送性発光層4aにおいて正孔輸送性材料が380nm
以上510nm未満、蛍光材料が380nm以上510
nm未満、電子輸送性発光層4bにおいて電子輸送性材
料が380nm以上510nm未満、蛍光材料が480
nm以上700nm未満、というように、それぞれ固体
状態の蛍光ピーク波長を持ち、且つ、電子輸送性発光層
4b中に含有される蛍光材料を2種類以上とした構成と
できる。
【0070】また、本実施形態の変形例として、図8
(a)に示す様に、基板1の視野方向側の面に偏光フィ
ルタ7を設け、視野方向から入射した外部光が陰極(上
部電極)6で反射するのを防止するようにしてもよい。
それによって、素子のコントラストが高くなり、視認性
を向上させることができる。また、図8(b)に示す様
に、基板1と陽極2との間にカラーフィルタや色変換可
能な色変換層からなる層8を設け、表示色の多色化を行
なうようにしてもよい。
【0071】以上述べてきたように、本実施形態によれ
ば、従来のように、キャリア再結合領域制御層を設ける
ことなく、同時に2色以上の発光を可能にすることで、
結果として制御良く高効率な白色発光を含めた多色発光
を得ることが可能である。さらに、これら多色化におけ
る色合いの調整は、正孔輸送性発光層4aと電子輸送性
発光層4bのそれぞれの発光が分離できているため、蛍
光材料の含有量や膜厚によって容易に制御可能である。
【0072】次に、本実施形態について、以下の実施例
を参照してより具体的に述べるが、本発明はこれら実施
例に限定されるものではない。
【0073】
【実施例】(実施例1) 本例は、上記図1に示すEL
素子100を基に、以下のような構成とした。ガラス基
板1上に、ITO膜からなる陽極2を150nm程度の
厚さに形成した。正孔注入層3及び正孔輸送性発光層4
aの母材である正孔輸送性材料を、共に、上記α−NP
D(図4参照、伝導帯最低準位:−2.4eV、価電子
帯最高準位:−5.4eV、固体状態の蛍光ピーク波長
が400nm以上500nm未満)により構成した。
【0074】正孔輸送性発光層4aのドーパントである
蛍光材料(第1の蛍光材料)は、ペリレン(図4参照、
伝導帯最低準位:−2.75eV、価電子帯最高準位:
−5.5eV、固体状態の蛍光ピーク波長が450nm
以上460nm未満)を用い、正孔輸送性発光層4a中
に1wt%の濃度で添加した。正孔輸送層3の厚さは2
0nm程度、正孔輸送性発光層4aの厚さも20nm程
度とした。
【0075】電子注入層5及び電子輸送性発光層4bの
母材である電子輸送性材料を、共に、ベンゾオキサゾー
ルフェライト亜鉛錯体(ZnBOX、図3参照、伝導帯
最低準位:−2.9eV、価電子帯最高準位:−5.8
eV、固体状態の蛍光ピーク波長が400nm以上48
0nm未満)により構成した。
【0076】電子輸送性発光層4bのドーパントである
蛍光材料(第2の蛍光材料)は、上記DCM1(図4参
照、伝導帯最低準位:−3.5eV、価電子帯最高準
位:−5.4eV、固体状態の蛍光ピーク波長が570
nm以上610nm未満)を用い、電子輸送性発光層4
b中に0.25wt%の濃度で添加した。電子輸送性発
光層4bの厚さは5nm程度、電子注入層5の厚さは5
0nm程度とした。
【0077】本例の発光スペクトルを図9に示す。正孔
輸送性発光層4aの蛍光材料ペリレンによる450nm
の発光と、電子輸送性発光層4bの蛍光材料DCM1に
よる580nmの発光とが同時発光していることが確認
された。これら2色の発光によって、色度座標(0.3
20、0.350)の色純度のよい白色発光が得られ
た。この素子の発光特性として、12Vで、10000
cd/m2 の高輝度な素子が得られた。
【0078】(実施例2) 本例は、上記実施例1とは
各発光層4a、4bに含有される蛍光材料を逆にしたも
のである。即ち、正孔輸送性材料を上記α−NPD、正
孔輸送性材料に添加する蛍光材料(第1の蛍光材料)を
上記DCM1(濃度は0.25wt%)、電子輸送性材
料を上記ZnBOX、電子輸送性材料に添加する蛍光材
料(第2の蛍光材料)を上記ペリレン(濃度は1wt
%)とした。本例では、正孔輸送性発光層4aの蛍光材
料ペリレンによる450nmの発光と、電子輸送性発光
層4bの蛍光材料DCM1による550nmの発光とが
同時発光し、上記実施例1と同様に、高輝度な白色が得
られた。
【0079】(実施例3) 本例は、蛍光材料を、正孔
輸送性発光層4aに1種類、電子輸送性発光層4bに2
種類含有させたことが、上記実施例1及び2と異なるも
のである。正孔輸送性材料を上記α−NPD、正孔輸送
性材料に添加する蛍光材料(第1の蛍光材料)を上記ペ
リレン(濃度は1wt%)、電子輸送性材料を上記Zn
BOXとした。電子輸送性材料に添加する蛍光材料(第
2の蛍光材料)は、クマリン6(伝導帯最低準位:−
3.2eV、価電子帯最高準位:−5.5eV)と、上
記ナイルレッド(伝導帯最低準位:−3.5eV、価電
子帯最高準位:−5.4eV、固体状態の蛍光ピーク波
長が600nm以上650nm未満)とを用い、それぞ
れ、電子輸送性発光層4b中に、0.2wt%、0.1
wt%の濃度で添加した。
【0080】本例では、蛍光ピーク波長が、ペリレンか
らの450nm、クマリン6からの530nm、ナイル
レッドからの620nmの3種類の発光が総合された白
色発光を得ることが出来た。このように、蛍光材料の種
類を増やすことで、発光色の微妙な変更が可能となる。
【0081】また、本例では、上記実施例1及び2のよ
うな2色からなる白色に比べ、赤(R)、緑(G)、青
(B)の各系統色が総合された白色であるため、上記図
8(b)のようにカラーフィルタを設けた場合や、EL
素子をカラーフィルタを有するディスプレイのバックラ
イトに用いた場合に、カラーフィルタのRGBの各輝度
を、良好なものとできる。
【0082】(実施例4) 本例も上記第3実施例と同
様、蛍光材料を、正孔輸送性発光層4aに1種類、電子
輸送性発光層4bに2種類含有させたものであるが、本
例では、電子輸送性発光層4bに2種類の蛍光材料(第
2の蛍光材料)を含有させるにあたって、電子輸送性発
光層4bを正孔輸送性発光層4aと接する側の層と電子
注入層5と接する側の層との2層に細分化し、細分化さ
れた各層に異なる蛍光材料を含有させたことが主たる相
違点である。
【0083】本例の有機EL素子の概略断面構成を図1
0に示す。ここで、本例では、正孔注入層3として銅フ
タロシアニン(図3参照、伝導帯最低準位:−3.6e
V、価電子帯最高準位:−5.3eV)を用い、電子注
入層5としてトリス(8−キノリール)アルミニウム錯
体(Alq、伝導帯最低準位:−3.1eV、価電子帯
最高準位:−5.6eV)を用いた。また、陽極2はI
TO、陰極6はLiF/Alである。
【0084】発光層4のうち正孔輸送性発光層4aは、
母材である上記α−NPD中に上記ペリレンを1.5w
t%添加したもので、厚さ20nmにて形成した。ま
た、電子輸送性発光層4bは、母材にBAlq(図3参
照、伝導帯最低準位:−3.0eV、価電子帯最高準
位:−6.0eV)を用いた。BAlqを母材として用
いることで、発光可能な蛍光材料(色素)は可視光領域
の全てとなる。
【0085】そして、電子輸送性発光層4bにおいて、
正孔輸送性発光層4aと接する側の層は、BAlq中に
蛍光材料として緑色発光するジメチルキナクリドンを
0.5wt%添加したもの(厚さ10nm)とし、電子
注入層5と接する側の層は、BAlq中に蛍光材料とし
て赤色発光するDCJTB(図11参照)を0.5wt
%添加したもの(厚さ10nm)とした。本例では、
(0.3、0.350)の色度座標を有する高輝度な白
色発光有機EL素子が得られた。
【0086】(実施例5) ところで、上記実施形態及
び上記各実施例においては、白色発光を行なう有機EL
素子の例を述べてきたが、本発明は正孔輸送性発光層と
電子輸送性発光層にて同時発光を行い、可視光領域にお
ける任意な表示色を可能とするものであり、単色発光で
あっても構わない。つまり、本発明でいう第1の蛍光材
料と第2の蛍光材料とが同一のものでも良い。本実施例
は、本発明において青色の単色発光を得るにあたって上
記実施例1を変形したものであり、主として実施例1と
異なるところを述べる。
【0087】本例は、上記図1に示すEL素子100に
おいて、電子輸送性発光層4bのみを上記実施例1と異
ならせたものである。本例の電子輸送性発光層4bは、
母材をベンゾオキサゾールフェライト亜鉛錯体(ZnB
OX、図3参照)とし、ペリレン(図4参照)をドーパ
ントとしたもので、電子輸送性発光層4b中にペリレン
を1wt%の濃度で添加した。ここで、電子輸送性発光
層4bの厚さは40nm程度、電子注入層5の厚さは2
0nm程度とした。
【0088】本例では、両発光層4a及び4bの蛍光材
料ペリレンによる450nmの発光とにより、色度座標
(0.180、0.270)の色純度のよい青色発光が
得られた。この素子の発光特性として、10Vで、50
00cd/m2 の高輝度な素子が得られた。
【0089】なお、上記実施例1及び2において、正孔
輸送性材料及び電子輸送性材料は変えずに、蛍光材料と
してペリレンとキナクリドンを用いれば、両蛍光材料の
同時発光により、水色が表現でき、また、蛍光材料とし
てキナクリドンとDCM1を用いれば、両蛍光材料の同
時発光により、黄色が表現できる。その他、蛍光材料の
組合せにより、紫、黄緑、ピンク等、可視光領域におけ
る任意の色発光が可能とできる。なお、発光層(膜厚、
濃度等)を変えることによって、母材自身も発光に寄与
するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るEL素子の断面構成を
示す説明図である。
【図2】上記実施形態に用いられる材料の主骨格を示す
図である。
【図3】上記実施形態に用いられる材料の主骨格を示す
図である。
【図4】上記実施形態に用いられる材料の主骨格を示す
図である。
【図5】ベンゾオキサジアゾールフェライト亜鉛錯体
(ZnBOX)の発光スペクトル図である。
【図6】上記実施形態における白色発光領域を示す色度
図である。
【図7】上記実施形態における発光層のエネルギー準位
を説明する説明図である。
【図8】上記実施形態の変形例を表す図である。
【図9】本発明の実施例1の発光スペクトル図である。
【図10】本発明の実施例4のEL素子の概略断面構成
図である。
【図11】蛍光材料であるDCJTBの主骨格を示す図
である。
【符号の説明】
2…陽極、4…発光層、4a…正孔輸送性発光層、4b
…電子輸送性発光層、6…陰極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 岳史 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式 会社デンソー内 (56)参考文献 特開 平6−207170(JP,A) 特開 平6−158038(JP,A) 特開 平7−142169(JP,A) 特開 平10−3990(JP,A) 国際公開94/6157(WO,A1) 国際公開98/8360(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 33/00 - 33/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極(2)と陰極(6)とからなる一対
    の電極(2、6)間に有機化合物を含む発光層(4)を
    挟持してなる有機EL素子において、 前記発光層(4)は、前記陽極(2)側に位置し正孔輸
    送性材料を母材として第1の蛍光材料が含有されている
    正孔輸送性発光層(4a)と、前記陰極(6)側に位置
    し電子輸送性材料を母材として前記第1の蛍光材料とは
    異なる発光色を有する第2の蛍光材料が含有されている
    電子輸送性発光層(4b)とが直接接している積層構造
    を有しており、 前記正孔輸送性材料及び前記電子輸送性材料の固体状態
    の蛍光ピーク波長が、共に380nm以上510nm未
    満の範囲にあり、 前記各蛍光材料の固体状態の蛍光スペクトルは、前記正
    孔輸送性材料及び前記電子輸送性材料の固体状態の蛍光
    スペクトルと重なっているかまたは長波長側に位置して
    おり、 前記正孔輸送性材料と前記電子輸送性材料の伝導帯最低
    準位の差と、前記正孔輸送性材料と前記電子輸送性材料
    の価電子帯最高準位の差とを比較し、これら準位差の値
    の差が0.2eV以下であることを特徴とする有機EL
    素子。
  2. 【請求項2】 陽極(2)と陰極(6)とからなる一対
    の電極(2、6)間に有機化合物を含む発光層(4)を
    挟持してなる有機EL素子において、 前記発光層(4)は、前記陽極(2)側に位置し正孔輸
    送性材料を母材として第1の蛍光材料が含有されている
    正孔輸送性発光層(4a)と、前記陰極(6)側に位置
    し電子輸送性材料を母材として前記第1の蛍光材料とは
    異なる発光色を有する第2の蛍光材料が含有されている
    電子輸送性発光層(4b)とが直接接している積層構造
    を有しており、 前記正孔輸送性材料及び前記電子輸送性材料の固体状態
    の蛍光ピーク波長が、共に380nm以上510nm未
    満の範囲にあり、 前記各蛍光材料の固体状態の蛍光スペクトルは、前記正
    孔輸送性材料及び前記電子輸送性材料の固体状態の蛍光
    スペクトルと重なっているかまたは長波長側に位置して
    おり、 前記各蛍光材料のうちの少なくとも一つの伝導帯最低準
    位が、前記正孔輸送性 材料の伝導帯最低準位と前記電子
    輸送性材料の伝導帯最低準位との間にあり、 かつ、前記各蛍光材料のうちの少なくとも一つの価電子
    帯最高準位が、前記正孔輸送性材料の価電子帯最高準位
    と前記電子輸送性材料の価電子帯最高準位との間にあ
    り、 前記正孔輸送性材料と前記電子輸送性材料の伝導帯最低
    準位の差と、前記正孔輸送性材料と前記電子輸送性材料
    の価電子帯最高準位の差とを比較し、これら準位差の値
    の差が0.2eV以下であることを特徴とする有機EL
    素子。
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