JP2006040856A - 白色有機エレクトロルミネセンス素子 - Google Patents

白色有機エレクトロルミネセンス素子 Download PDF

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Abstract

【課題】 色純度の高い白色の発色光を発する白色有機エレクトロルミネセンス(EL)素子を得る。
【解決手段】 白色有機EL素子20は、基板10上に陽極11および陰極18により挟まれた有機層21を有する。有機層21には、陽極側から青色発光層13、赤色発光層15、緑色発光層16が積層する。青色発光層13は、青色発光材料を材料として形成され、青色ドーパント色素14aを含有する。赤色発光層15は、青色発光材料を材料として形成される。赤色発光層15は、黄色ドーパント色素14bおよび赤色ドーパント色素14cを含有する。電源22から電圧を印加すると、青色発光層13から青色の光が、赤色発光層15から赤色の光が、緑色発光層16から緑色の光が発光する。白色有機EL素子20は、これら3色の光によって、白色の発色光を得ることができる。
【選択図】 図1



Description

本発明は、白色光を発する白色有機エレクトロルミネセンス素子に関する。
従来、有機エレクトロルミネセンス素子を用いて、フルカラー表示が可能な表示素子を作成する例として、いわゆる白色法が知られている。白色法は、白色有機エレクトロルミネセンス素子(以下白色有機EL素子という。)から白色光を発光させ、その白色光をカラーフィルタでフィルタリングして、RGBの発光色を実現させる方法である。
白色法で用いられる白色有機EL素子としては、例えば、特許文献1に記載されるように、青色発光層、赤色ドーパント色素がドープされ緑色発光材料を材料として形成された赤色発光層、緑色発光層を積層して、発光層を形成する白色有機EL素子が知られている。この白色有機EL素子は、各層内において正孔と電子により励起子を生じさせ、この励起子により、青色発光層から青色を、赤色発光層から赤色を、緑色発光層から緑色を発光させ、略白色の発色光を実現している。
特許第3451680号公報
白色有機EL素子は、種々の分野での利用、例えば液晶ディスプレイ用途への利用が期待されているが、このような用途では、白色有機EL素子の発光強度を変更する必要が生じる。しかし、特許文献1に記載の白色有機EL素子において、印加する電圧を変化させ発光強度を変更させると、白色有機EL素子から発する光の色度も電圧変化に合わせて変化する。すなわち、特許文献1に記載の白色有機EL素子においては、印加電圧に応じてカラーバランスが異なる。
そこで、本発明は、このような課題に鑑みて成されたものであり、色純度の高い白色の発色光を実現することができる白色有機EL素子を得ることを目的とするものであり、特に印加される電圧が変更された場合でも、カラーバランスが崩れない白色有機EL素子を得ることを目的とする。
本発明に係る白色有機エレクトロルミネセンス素子は、基板上に、陽極および陰極により挟まれた有機層で構成され、白色の発色光を発する白色有機エレクトロルミネセンス素子であって、有機層には、少なくとも、青色の光を発する第1の青色発光層、赤色の光を発する赤色発光層、および緑色の光を発する第1の緑色発光層が積層され、赤色発光層は、青色発光材料を材料として形成され、少なくとも黄色ドーパント色素および赤色ドーパント色素の少なくとも一方を含有することを特徴とする。
青色発光材料は、正孔輸送性材料であることが好ましい。この場合、正孔輸送材料は、下記で述べる式[5]の一般式で示される化合物であることが好ましく、さらに好ましくはNPBである。また、この場合有機層には、陽極側から赤色発光層、第1の青色発光層、第1の緑色発光層の順で積層されることが好ましい。
赤色発光層に、赤色ドーパント色素が含有され、赤色ドーパント色素は下記で述べる式[17]の一般式で示される化合物であることが好ましい。
赤色発光層は、黄色ドーパント色素および赤色ドーパント色素のいずれもが含有されることが好ましく、さらに好ましくは黄色ドーパント色素の含有量は、赤色ドーパント色素の含有量より多い。また、黄色ドーパント色素と赤色ドーパント色素の重量比は1.8〜2.2:1であれば、さらに良い。また、黄色ドーパント色素と赤色ドーパント色素の合計重量は、青色発光材料の重量に対して、2wt%以下であることが好ましい。
第1の青色発光層は、青色ドーパント色素が含有されることが好ましい。
赤色発光層を構成する青色発光材料は、以下述べる式[10]の一般式で示される化合物であることが好ましい。
また、有機層には、陽極側から、第1の青色発光層、赤色発光層、第1の緑色発光層の順で積層されていても良い。
赤色発光層と、第1の緑色発光層の間には、さらに第2の青色発光層が積層されることが好ましく、前記第2の青色発光層の前記陽極側にさらに第2の緑色発光層が積層されていても良い。
本発明に係る有機エレクトロルミネセンス素子は、基板上に、陽極および陰極により挟まれた有機層で構成される有機エレクトロルミネセンス素子であって、有機層の最も陽極側にはCuPcおよびMTDATAを材料として形成される正孔注入層が積層されることを特徴とする。
正孔注入層は、CuPcおよびMTDATAが混合して形成されることが好ましい。正孔注入層は、CuPcを材料として形成される第1の正孔注入層と、MTDATAを材料として形成される第2の正孔注入層から成っても良い。
本発明においては、赤色発光層から純度の高い赤色の発色光が発することにより、色純度の高い白色の発色光を実現することができる白色有機EL素子を得ることができる。また、印加される電圧、または駆動電流が変更された場合でも、カラーバランスが崩れない白色有機EL素子を得ることができる。
以下本発明に係る実施形態を図1を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の白色有機EL素子の一実施形態の模式的な断面図を示す。白色有機EL素子20は、基板10と、基板10上に形成された陽極11と、陽極11上に積層された有機層21と、有機層21の上に形成された電子注入層17と、電子注入層17の上に形成された陰極18を有する。
基板10は、透光性を有するガラスを材料として形成される。陽極11は、ITO(インジウムとスズの酸化物)を材料として形成される半透明膜であって、その膜厚は100nm程度である。陽極11上に形成される有機層21は、後述するように白色光を発光させ、その白色光は、陽極11および基板10を透過して白色有機EL素子20外部に発せられる。
有機層21には、例えば陽極11側(すなわち図1においては下側)から順に、正孔(ホール)注入層19、正孔輸送層12、青色発光層13、赤色発光層15、緑色発光層16、電子輸送層25が密接して積層される。ただし、正孔注入層19および電子輸送層25は、いずれもが、もしくはいずれか一方のみが積層されていなくても良い。
正孔注入層19は、式[4]で表されるMTDATA(4,4’,4”−トリス(3−メチル−フェニル−フェニル−アミノ)トリフェニルアミン(4,4',4"-tris(3-methyl-phenyl-phenyl-amino)triphenylamine))を材料として形成され、その厚さは約10nm〜約60nmであり、好ましくは約15nmである。正孔注入層19は、陽極11から注入された正孔を取り込む働きをする。なお、正孔注入層19は、式[4−2]で示されるCuPc(copper phthalocyanine)、AlF3、HfO3、Ta2O5等によって形成されても良く、CuPcとMTDATAの混合物でも良い。なお、正孔注入層19がCuPcとMTDATAの混合物である場合、CuPc:MTDATAの重量比は例えば1〜1.5:1である。
Figure 2006040856
正孔輸送層12は、例えば式[5]の一般式で表される正孔輸送材料が材料として形成される。
Figure 2006040856
ただし、式[5]中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立にアリール基を示す。なお、アリール基は、アルキル基で置換されたアリール基を含むものとする(以下同じ)。また正孔輸送層12は、好ましくは式[6]、[7]の一般式で表される化合物である。
Figure 2006040856
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式[6]、[7]中、R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立に水素原子、または炭素原子数1〜3のアルキル基を示す。ただし、R1、R2、R3、R4はそれぞれベンゼン骨格、ナフタレン骨格の任意の位置に置換する。そして、正孔輸送層12は、特に好ましくは式[8]で示されるNPB(N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)―N,N’−ジフェニル−ベンジジン(N,N'-di(naphthalene-1-yl)-N,N'-diphenyl-benzidine))、式[9]で示されるTPD(N,N0-diphenyl-N,N0-bis (3-methylphenyl)-1,10-diphenyl-4, 40-diamine)を材料として形成される。そして、上述した化合物の混合物等を材料として形成されてもよい。正孔輸送層12の厚さは約20〜100nmであって、特に好ましくは約40〜90nmである。正孔輸送層12は、陽極11から注入された正孔(ホール)を発光層13、15、16に有効に移動させる。
Figure 2006040856
Figure 2006040856
青色発光層13は、青色発光材料をホスト材料とし、青色ドーパント色素14aがドープされて形成される。すなわち、青色発光層13は、青色発光材料に青色ドーパント色素14aが均一に分散されて形成される。青色発光層13の厚さは約10nm〜約30nmが好ましく、特に好ましくは約15〜20nmである。
青色発光層13のホスト材料として用いられる青色発光材料は、アントラセン誘導体、スチリル誘導体等である。スチリル誘導体は、好ましくは式[10]の一般式で表される化合物である。
Figure 2006040856
ただし、式[10]中、R1、R2、R3、R4、R5、R6はそれぞれ独立にアリール基(好ましくはフェニル基)、または水素原子を示す。また、R1〜R3のうち、少なくとも1つはアリール基(好ましくはフェニル基)であって、好ましくは2つがアリール基(好ましくはフェニル基)である。さらに、R4〜R6のうち、少なくとも1つはアリール基(好ましくはフェニル基)であって、好ましくは2つがアリール基(好ましくはフェニル基)である。
そして、特に好ましくは、青色発光材料は式[11]で示されるDPVBi(1,4−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(1,4-bis(2,2-diphenylvinyl)biphenyl))、ADS082(4,4−ビス(ジフェニルビニレン)−ビフェニル(4,4’-Bis(diphenylvinylene)-biphenyl))等である。また、アントラセン誘導体としては、式[12]で示されるβ-ADN(9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(9,10-di(2-naphthyl)anthracene))、式[13]で示されるTBADN(2−t−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(2-t-buthyl-9,10-di(2-naphthyl)anthracene))等であっても良い。なお、本実施形態においては、使用される青色発光材料は上述した化合物の混合物等であってよいが、DPVBi、またはADS082等を単独で使用することが好ましい。
Figure 2006040856
Figure 2006040856
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青色ドーパント色素14aは、例えばペリレン誘導体または式[14]で示されるPe(ペリレン(perylene))である。ペリレン誘導体は、例えば任意の位置に任意の数アルキル基が置換されたペリレンであって、好ましくは式[15]で示されるTBPe(テトラ(t−ブチル)ペリレン)等である。なお、青色ドーパント色素14aは、上述した化合物の混合物が用いられても良い。さらに、青色発光層13には、青色ドーパント色素14aがドープされていなくても良い。なお、青色ドーパント色素14aの含有量は、青色発光層13を構成する青色発光材料(ホスト材料)に対して、2〜4wt%であり、特に好ましくは3wt%である。
Figure 2006040856
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赤色発光層15は、青色発光材料をホスト材料とし、黄色ドーパント色素14bおよび赤色ドーパント色素14cがドープされて形成される。すなわち、赤色発光層15は、青色発光材料に黄色ドーパント色素14bおよび赤色ドーパント色素14cが均一に分散されて形成される。
赤色発光層15において、青色発光材料に対する黄色ドーパント色素14bの含有量(重量%)は、赤色ドーパント色素14cの含有量より多く、黄色ドーパント色素14bと赤色ドーパント色素14cの含有量の重量比は、1.8〜2.2:1であって、好ましくは約2:1であることが好ましい。黄色ドーパント色素14bと赤色ドーパント色素14cの含有量の合計は、赤色発光層15を構成する青色発光材料(ホスト材料)に対して、0.1wt%〜2wt%(重量%)であり、好ましくは0.1wt%〜1.5wt%であり、さらに好ましくは約1wt%である。赤色発光層15の厚さは、好ましくは5nm〜30nmであり、特に好ましくは10〜20nm程度である。
ただし、赤色発光層15には、黄色ドーパント色素14b(または赤色ドーパント色素14c)が含有されず、赤色ドーパント色素14cまたは黄色ドーパント色素14bのみがドープされていても良い。この場合、赤色ドーパント色素14cまたは黄色ドーパント色素の含有量は、赤色発光層15を構成する青色発光材料(ホスト材料)に対して、0.5〜1.5wt%であり、好ましくは1wt%程度である。
赤色発光層15のホスト材料は、上述した青色発光材料から任意に選択された化合物が使用される。すなわち赤色発光層15のホスト材料は、例えばアントラセン誘導体、式[10]で示されるスチリル誘導体であって、好ましくは式[11]で示されるDPVBi、式[12]で示されるβ-ADN、式[13]で示されるTBADN、ADS082等であって、これらの混合物であっても良いが、DPVBi単独であることがさらに好ましく、より好ましくは青色発光層13と同一の材料が用いられる。
赤色発光層15にドープされる黄色ドーパント色素14bは、例えばナフタセン骨格を有する化合物であって、ナフタセンにアリール基(好ましくはフェニル基)が任意の位置で任意の数(好ましくは2〜6)、置換された化合物であることが好ましく、例えば式[16]で表されるルブレン(Rubrene)等である。赤色発光層15にドープされる赤色ドーパント色素14cは、例えば式[17]の一般式で表される化合物である。
Figure 2006040856
Figure 2006040856
ただし式[17]中R1、R2、R3、R4、R5はそれぞれ独立に、水素原子、または炭素原子数1〜6のアルキル基を示す。赤色ドーパント色素14cは、好ましくは式[18]で示されるDCM2(4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(2−(2,3,6,7−テトラ−ヒドロ−1H,5H−ベンゾ)[ij]キノリジン−8−イル)−4H−ピラン(4-dicyanomethylene-2-methyl-6-(2-(2,3,6,7-tetra-hydro-1H,5H-benzo)[ij]quinolizin-8-yl)-4H-pyran))、式[19]で示されるDCJTB(4−(ジシアノメチレン)−2−t−ブチル−6−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジル−9−エニル)−4H−ピラン(4-(dicyanomethylene)-2-t-butyl-6-(1,1,7,7-tetramethyljulolidyl-9-enyl)-4H-pyran))等である。ただし、赤色ドーパント色素14cは、式[20]で示されるローダミン6G(rhodamine 6G)、式[21]で示されるDCM(4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン)等でもよい。なお、赤色ドーパント色素14cは、上述した化合物の混合物であっても良いが、好ましくはDCJTB、またはDCM2が単独で用いられる。なお、黄色ドーパント色素14bおよび赤色ドーパント色素14cのエネルギーバンドギャップ(HOMOのエネルギー準位とLUMOのエネルギー準位の差)は、青色発光材料のエネルギーバンドギャップより小さい。
Figure 2006040856
Figure 2006040856
Figure 2006040856
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緑色発光層16は、緑色発光材料であって、アルキレート化合物である式[22]で示されるAlq3(トリキノリノレートアルミニウム)を材料として形成される。なお、緑色発光層16は他の有機材料で形成されても良く、さらに緑色発光層16はAlq3等の有機材料に緑色ドーパント色素がドープされて形成されても良い。ここで、緑色ドーパント色素は、例えば、式[23]で示されるC545T(10−(1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−1,1,7,7−テトラメチル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H,5H,11H−ピラノ[2,3−f]ピリド[3,2,1−ij]キノリン−11−オン(10-(1,3-benzothiazol-2-yl)-1,1,7,7-tetramethyl-2,3,6,7-tetrahydro-1H,5H,11H-pyrano[2,3-f]pyrido[3,2,1-ij]quinolin-11-one))、式[24]で示されるクマリン6(coumarin 6)等である。緑色発光層16は、その厚さは好ましくは約10nm〜約50nmであり、特に好ましくは25nm程度である。
Figure 2006040856
Figure 2006040856
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電子輸送層25は、緑色発光層16と同様に、例えばアルキレート化合物であるAlq3を材料として形成されるが、他の材料によって形成されてもよい。電子輸送層25の厚さは、20nm〜30nmであり、好ましくは25nmである。
有機層21を挟み込む陽極11と陰極18は、電源22に接続される。陰極18は例えばアルミニウムを材料として形成される。陰極18と有機層21の間には電子注入層17が形成される。電子注入層17は陰極18から電子を有機層21に容易に注入させやすくするための層であって、例えばAl:Li(アルミリチウム)、またはLiFを材料として形成され、その厚さは約0.7nmである。
有機層21の各層、電子注入層17および陰極18は、陽極11上に例えば順次蒸着されることにより形成される。蒸着は、例えば化学蒸着(CVD)、または物理蒸着(PVD)等である。なお、青色発光層13、赤色発光層15は、ドーパント色素と青色発光材料(ホスト材料)が同時に蒸着されることにより形成される。
電源22から電圧が印加されると、陽極11から正孔が、陰極18から電子が有機層21に注入される。陽極11から注入された正孔は、正孔注入層19によって取り込まれ、
正孔輸送層12によって青色発光層13、赤色発光層15および緑色発光層16に送られる。一方、陰極18から注入された電子は、電子注入層17によって取り込まれ、電子輸送層25によって、青色発光層13、赤色発光層15および緑色発光層16に送られる。青色発光層13、赤色発光層15および緑色発光層16に送られた正孔と電子は、それぞれの発光層内に励起子を拡散させる。
青色発光層13における励起子の拡散は再結合を生じさせ、青色発光層13から青色の光を発生させる。赤色発光層15に拡散された励起子のエネルギーは、青色発光材料から、励起状態のエネルギー準位が青色発光材料より低い黄色ドーパント色素14bに移動する。黄色ドーパント色素14bに移動させられたエネルギーは、励起状態のエネルギー準位がさらに低い赤色ドーパント色素14cにさらに移動する。これにより、赤色発送層15からは、色純度の高い赤色の光が発する。また、拡散された励起子により、緑色発光層16から緑色の光が発する。発光層13、15、16から生じた青色、赤色、緑色の発色光は混合され、白色有機EL素子20は白色の発色光を発する。なお、電子輸送層25は、緑色発光材料(Alq3)を材料として形成されているが、この層内では電子と正孔の再結合は起こらないので、発光しない。
以上のように、本実施形態においては、赤色発光層15に、赤色ドーパント色素14cに加えて黄色ドーパント色素14bをドープすることにより、赤色発光層15は色純度が高く鮮明な赤色の光を発することができる。これにより、白色有機EL素子20は、色純度の高い白色の発色光を得ることができる。
本発明の第2の実施形態について、図2を用いて説明する。第2の実施形態において、第1の実施形態と相違する点は、有機層21に積層される各層の積層順のみである。すなわち、第2の実施形態においては、有機層21には図2に示すように陽極11側から順に、正孔(ホール)注入層19、正孔輸送層12、赤色発光層15、青色発光層13、緑色発光層16、電子輸送層25が密接して積層される。なお、各層の構成については、第1の実施形態と同様であるので、その記載は省略する。
本発明の第3の実施形態について、図3を用いて説明する。第3の実施形態において、第1の実施形態と相違する点は、本実施形態においては、青色発光層として、第1および第2の青色発光層13a、13bが設けられる点である。第3の実施形態における有機層21は、図3に示すように陽極11側から順に正孔(ホール)注入層19、正孔輸送層12、第1の青色発光層13a、赤色発光層15、第2の青色発光層13b、緑色発光層16、電子輸送層25が密接して積層される。第1および第2の青色発光層13a、13bは、第1の実施形態の青色発光層13と同様の構成を有し、例えば上述した青色発光材料にドーパント色素がドープされて形成される。なお、第1および第2の青色発光層13a、13bは、同一のホスト材料、およびドーパント色素により構成されても良いが、異なるホスト材料およびドーパント色素により構成されても良い。このとき、第1および第2の青色発光層13a、13b、並びに赤色発光層15の厚さは、それぞれ5〜15nmであることが好ましく、層13a、層13bおよび層15の厚さの合計は50nm以下であることが好ましい。なお、その他の構成は、第1の実施形態と同様であるのでその記載は省略する。
本発明の第4の実施形態について、図4を用いて説明する。第4の実施形態において、第3の実施形態と異なる点は、緑色発光層として、第1および第2の緑色発光層16a、16bが設けられる点である。第4の実施形態における有機層21は、図4に示すように陽極11側から順に正孔(ホール)注入層19、正孔輸送層12、第1の青色発光層13a、第2の緑色発光層16b、赤色発光層15、第2の青色発光層13b、第1の緑色発光層16a、電子輸送層25が密接して積層される。
第2の緑色発光層16bは、青色発光材料をホスト材料とし、緑色ドーパント色素14dがドープされて形成される。すなわち、第2の緑色発光層16bは、青色発光材料に緑色ドーパント色素14dが均一に分散されて形成される。第2の緑色発光層16bに使用されるホスト材料は、第1および第2の青色発光層13a、13bにおいてホスト材料として使用される化合物と同様の化合物が使用されるので、その記載は省略する。ただし、第2の緑色発光層16bのホスト材料は、第1の青色発光層13aまたは(および)第2の青色発光層13bに使用されるホスト材料と同一であっても良く、異なっていても良い。緑色ドーパント色素14dは、例えば式[24]で示されるクマリン6(coumarin 6)、式[23]で示されるC545T等である。なお、第1の緑色発光層16aは、第3の実施形態における緑色発光層16とその構成は同一であるので、説明は省略する。なお、第1および第2の青色発光層13a、13b、第2の緑色発光層16b、並びに赤色発光層15の厚さは、それぞれ5〜15nmであることが好ましく、さらに好ましくは5〜10nmである。層13a、層13b、層16b、および層15の厚さの合計は50nm以下であることが好ましい。なお、その他の構成は、第3の実施形態と同様であるのでその記載は省略する。
なお、第4の実施形態においては、第1の青色発光層13a、第2の緑色発光層16b、赤色発光層15、第2の青色発光層13bの積層順は任意に変更することができ、例えば陽極11側から順に、第1の青色発光層13a、赤色発光層15、第2の緑色発光層16b、第2の青色発光層13bの順に積層されても良い。
なお、上述した第2ないし第4の実施形態においては、第1の実施形態と同様に、正孔注入層19および電子輸送層25は、いずれもが、またはいずれか一方が積層されていなくても良い。
本発明の第5の実施形態について、図5を用いて説明する。第5の実施形態における白色有機EL素子40は、第1の実施形態と同様に、基板10と、基板10上に形成された陽極11と、陽極11上に積層された有機層21と、有機層21の上に形成された電子注入層17と、電子注入層17の上に形成された陰極18を有する。基板10および陽極11は、第1の実施形態と同様の構成を有し、第1の実施形態と同様に白色有機EL素子から発光する白色光は、陽極11および基板10を透過して白色有機EL素子20外部に発せられる。
有機層21には、陽極11側(すなわち図5においては下側)から順に、正孔(ホール)注入層19、赤色発光層35、青色発光層13、緑色発光層16が密接して積層される。正孔注入層19は、第1の実施形態と同様に例えば上述した式[4]で示されるMTDATAを材料として形成され、その厚さは約10〜80nmである。なお、正孔注入層19は、式[4−2]で示されるCuPc(copper phthalocyanine)、AlF3、HfO3、Ta2O5等によって形成されても良い。然し、AlF3、HfO3、Ta2O5等の無機物の厚さは5nm以下が良い。
赤色発光層35は、正孔輸送性材料をホスト材料とし、黄色ドーパント色素14bおよび赤色ドーパント色素14cがドープされて形成される。すなわち、赤色発光層35は、正孔輸送材料に黄色ドーパント色素14bおよび赤色ドーパント色素14cが均一に分散されて形成される。なお、本実施形態では正孔輸送材料は、そのPLスペクトラム(PL spectrum)のピーク波長が青色の波長域(400〜500nm)に属する青色発光材料である。
赤色発光層35のホスト材料として使用される正孔輸送性材料は、例えば上述した式[5]の一般式で表される化合物であり、好ましくは式[6][7]の一般式で表される化合物である。正孔輸送性材料は、特に好ましくは式[8]で示されるNPB(N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)―N,N’−ジフェニル−ベンジジン(N,N'-di(naphthalene-1-yl)-N,N'-diphenyl-benzidine))、式[9]で示されるTPD(N,N0-diphenyl-N,N0-bis (3-methylphenyl)-1,10-diphenyl-4, 40-diamine)である。またこれらの混合物等を材料として形成されても良いが、NPB、TPDが単独であることが好ましい。赤色発光層35は、その厚さが約20〜60nmであって、好ましくは約40nmである。
赤色発光層35において、ホスト材料に対する黄色ドーパント色素14bの含有量(重量%)は、赤色ドーパント色素14cの含有量より多く、黄色ドーパント色素14bと赤色ドーパント色素14cの含有量の重量比は、約1.8〜2.2:1(さらに好ましくは2:1)であることが好ましい。
ここで、黄色ドーパント色素14bは、第1の実施形態と同様に、例えばナフタセン誘導体であって、アリール基(好ましくはフェニル基)が任意の位置で任意の数(例えば2〜6)置換されたナフタセンが好ましく、例えば式[16]で表されるルブレン等である。また、赤色ドーパント色素14cは、例えば上述した式[17]の一般式で表される化合物であって、好ましくは式[19]で示されるDCJTB、式[18]で示されるDCM2であるが、式[20]で示されるローダミン6G、式[21]で示されるDCM等でも良い。ただし、赤色ドーパント色素14cは、上述した化合物の混合物であっても良いが、DCM2、またはDCJTB単独で使用されることが好ましい。黄色ドーパント色素14bと赤色ドーパント色素14cの含有量の合計は、赤色発光層35を構成する正孔輸送材料(ホスト材料)に対して、2wt%(重量%)以下であり、黄色ドーパント色素14bが0.5wt%〜1.5wt%(好ましくは1wt%)、赤色ドーパント色素14cが0.75wt%〜0.25wt%(好ましくは0.5wt%)である。
青色発光層13は、青色発光材料をホスト材料とし、青色ドーパント色素14aがドープされ形成される。すなわち、青色発光層13は、青色発光材料に青色ドーパント色素14aが均一に分散されて形成される。青色発光層13のホスト材料は、第1の実施形態と同様に、例えばアントラセン誘導体、または式[10]で示されるスチリル誘導体であって、好ましくは式[11]で示されるDPVBi、ADS082(4,4−ビス(ジフェニルビニレン)−ビフェニル(4,4’-Bis(diphenylvinylene)-biphenyl))、式[12]で示されるβ-ADN、式[13]で示されるTBADNであって、これらの混合物であっても良いが、DPVBi単独であることがさらに好ましい。また、青色ドーパント色素14aは、第1の実施形態と同様に、式[15]で示されるTBPe等のペリレン誘導体または式[14]で示されるPe(ペリレン(perylene))であって、こられの混合物であっても良い。青色発光層13の厚さは、10〜30nmであり、好ましくは20nmである。また青色ドーパント色素14aの含有量は、青色発光層13を構成する青色発光材料(ホスト材料)に対して、2〜4wt%であり、特に好ましくは3wt%である。なお、青色ドーパント色素14aは、青色発光層13にドープされてなくても良い。
緑色発光層16は、緑色発光材料であって、アルキレート化合物である式[22]で示されるAlq3(トリキノリノレートアルミニウム)を材料として形成され、その厚さは約10〜30nmであり、さらに好ましくは約20nm程度である。すなわち、赤色発光層35は、緑色発光層16および青色発光層13よりもその厚さは厚く、好ましくは2倍程度の厚さである。なお、緑色発光層16はAlq3等の有機材料に緑色ドーパント色素がドープされて形成されても良い。ここで、緑色ドーパント色素は、例えばクマリン6(coumarin 6)、C545T等である。
有機層21を挟み込む陽極11と陰極18は、電源22に接続される。陰極18と有機層21の間には電子注入層17が第1の実施形態と同様に形成される。
電源22から電圧が印加されると、陽極11から正孔が、陰極18から電子が有機層21に注入される。陽極11から注入された正孔は、正孔注入層19によって取り込まれ、
赤色発光層35に集約されるとともに、正孔輸送層としての役割を果たす赤色発光層35によって青色発光層13、緑色発光層16に送られる。一方、陰極18から注入された電子は、電子注入層17によって取り込まれ、緑色発光層16、青色発光層13および赤色発光層35に送られる。赤色発光層35、青色発光層13および緑色発光層16に送られた正孔と電子は、それぞれの発光層内に励起子を拡散させる。
赤色発光層35に拡散された励起子のエネルギーは、青色発光材料であるNPBから、励起状態のエネルギー準位が青色発光材料より低い黄色ドーパント色素14bに移動する。黄色ドーパント色素14bに移動させられたエネルギーは、励起状態のエネルギー準位がさらに低い赤色ドーパント色素14cにさらに移動する。これにより、赤色発送層15からは、色純度の高い赤色の光が発する。また、拡散された励起子により、青色発光層13、緑色発光層16からそれぞれ青色および緑色の光が発する。発光層13、16、35から生じた青色、緑色、赤色の発色光は混合され、白色有機EL素子20は白色の発色光を発する。
以上のように、本実施形態においても、赤色発光層35に、赤色ドーパント色素14cに加えて黄色ドーパント色素14bをドープすることにより、赤色発光層15は色純度が高く鮮明な赤色の光を発することができる。これにより、白色有機EL素子20は、色純度の高い白色の発色光を得ることができる。
また、第5の実施形態においては、赤色発光層35を形成する青色発光材料(NPB)は、正孔輸送性に特に優れる。したがって第5の実施形態においては有機層21に、正孔輸送層を積層する必要がないので、より簡易な構成で白色有機EL素子を得ることができる。ただし、第5の実施形態においても、赤色発光層35と正孔注入層19の間に第1の実施形態と同様の構成を有する正孔輸送層が積層されていても良い。
また、本実施形態では、後述するように、白色有機EL素子40から発する光は、印加される電圧が変更されても、そのカラーバランスは同一であるので、色再現性の良好な白色有機EL素子40を得ることができる。
なお、本実施形態においては、赤色発光層35には、赤色ドーパント色素14cに加えて黄色ドーパント色素14bがドープされたが、赤色発光層35には、赤色ドーパント色素14cがドープされず、黄色ドーパント色素14bまたは赤色ドーパント色素14cのみがドープされていても良い。黄色ドーパント色素14bのみがドープされた場合、赤色発光層35から発する光の発光スペクトラムのピークは、短波長側にシフトされ、赤色発光層35から発する光は、黄色〜赤色の光となる。なお、この場合においは、黄色ドーパント色素14bまたは赤色ドーパント色素14cのホスト材料に対する含有量は、0.5wt%〜2.0wt%(好ましくは1wt%)である。
さらに、緑色発光層16を形成する有機材料は、また、その他の層を形成する材料も、上記に示した材料以外を用いても良い。
第6の実施形態について、図6を用いて説明する。第6の実施形態において、第5の実施形態と相違する点は、正孔注入層19のみであり、その他の構成は第5の実施形態と同様である。以下相違点のみについて説明する。第6の実施形態においては、正孔注入層19は、第1および第2の正孔注入層19a、19bから成り、陽極11側から第1の正孔注入層19a、第2の正孔注入層19bの順で積層される。第1の正孔注入層19aは、式[4−2]で示されるCuPcから成り、第2の正孔注入層19bは、式[4]で示されるMTDATAから成る。
第2の正孔注入層19bの厚さは、第1の正孔注入層19aの厚さより厚く、例えば約12〜18nmである。第1の正孔注入層19aの厚さは、例えば約2〜8nmである。
第6の実施形態においては、CuPcおよびMTDATAを材料として正孔注入層19を形成することにより、発光層35、13、16へ注入される正孔を減少させることができる。これにより、本実施形態では、各発光層における電子と正孔との数のバランスが良くなり、発光効率を良くすることができる。
第6の実施形態においては、正孔注入層19はCuPcとMTDATAが材料として形成されれば、第5の実施形態と同様に1層から成っていても良く、正孔注入層19は例えばCuPcとMTDATAとの混合物を材料として形成されても良い。この場合、CuPc:MTDATAの重量比は例えば1〜1.5:1であり、正孔注入層19の厚さは、第5の実施形態と同様に例えば約10〜80nmである。
なお、第6の実施形態においては、正孔注入層19以外の有機層21の構成は、特に限定されるわけではなく、上述した有機層以外の構成から形成されても良い。
第1ないし第6の実施形態においては、基板10は、陽極11側に設けられているが、陰極18側に設けられても良い。また、陰極18が透過性の材質で形成され、陰極18側から白色光が発せられる構成にしても良い。さらに、基板10は、例えば樹脂のように、ガラス以外の材質を材料として形成されても良い。また、基板10は、ITOでコーティングされたガラスを材料として形成されても良い。
本発明について、以下実施例を示してさらに詳細に説明する。
(実施例1)
実施例1は、第1の実施形態の構成を有する実施例である。実施例1では、正孔注入層19および電子輸送層25を積層せず、赤色発光層15に赤色ドーパント色素14cのみをドープして形成した。さらに、青色発光層13には青色ドーパント色素14aをドープしなかった。具体的には、透過性を有するガラスによって形成される基板10上に、ITOを蒸着し、厚さ100nmの陽極11を形成した。陽極11の上には、式[8]で表されるNPBを蒸着し、厚さ90nmの正孔輸送層12を形成した。正孔輸送層12の上には、青色発光材料であるADS082(4,4−ビス(ジフェニルビニレン)−ビフェニル)を蒸着し、厚さ20nmの青色発光層13を形成した。青色発光層13の上には、青色発光材料であるADS082(4,4−ビス(ジフェニルビニレン)−ビフェニル)と式[19]で示されるDCJTBを同時に蒸着し、厚さ10nmの赤色発光層15を形成した。赤色発光層15の上には、式[22]で示されるAlq3を蒸着し、厚さ25nmの緑色発光層16を形成した。緑色発光層16の上には、LiFを蒸着し、厚さ0.7nmの電子注入層17を形成した。電子注入層17の上には、アルミニウムを蒸着し、陰極18を形成し、これにより、白色有機EL素子20を得た。なお、本実施例においては、蒸着は、PVDの真空蒸着により行った。以下の実施例、比較例においても同様であった。
(実施例2〜3)
実施例2、3は第2の実施形態の構成に対応する実施例である。実施例2は、実施例1から青色発光層13と赤色発光層15の積層する順番が逆にされた以外は実施例1と同一の構成を有する白色有機EL素子20であった。すなわち、実施例2においては、発光層を陽極11側から赤色発光層15、青色発光層13、緑色発光層16の順で積層した。実施例3は、実施例2から正孔輸送層12の厚さのみを変更した実施例であり、実施例3では、正孔輸送層12の厚さを40nmにした。
(実施例4)
実施例4および5は、第3の実施形態の構成を有する実施例である。実施例4では、正孔注入層19および電子輸送層25を積層せず、赤色発光層15には赤色ドーパント色素14cのみをドープして形成した。さらに、第1および第2の青色発光層13a、13bには青色ドーパント色素14aをドープしなかった。具体的には、透過性を有するガラスによって形成される基板10上に、ITOを蒸着し、厚さ100nmの陽極11を形成した。陽極11の上には、式[8]で表されるNPBを蒸着し、厚さ90nmの正孔輸送層12を形成した。正孔輸送層12の上には、青色発光材料であるADS082(4,4−ビス(ジフェニルビニレン)−ビフェニル)を蒸着し、厚さ5nmの第1の青色発光層13aを形成した。第1の青色発光層13aの上には、青色発光材料であるADS082(4,4−ビス(ジフェニルビニレン)−ビフェニル)と式[19]で示されるDCJTBを同時に蒸着し、厚さ10nmの赤色発光層15を形成した。赤色発光層15の上には、青色発光材料であるADS082(4,4−ビス(ジフェニルビニレン)−ビフェニル)を蒸着し、厚さ15nmの第2の青色発光層13bを形成した。第2の青色発光層13bの上には、式[22]で示されるAlq3を蒸着し、厚さ25nmの緑色発光層16を形成した。緑色発光層16の上には、LiFを蒸着し、厚さ0.7nmの電子注入層17を形成した。電子注入層17の上には、アルミニウムを蒸着し、陰極18を形成し、これにより、白色有機EL素子20を得た。
(実施例5)
実施例5は、実施例4から第1の青色発光層13a、赤色発光層15、第2の青色発光層13bの厚さのみを変更した実施例である。実施例5では、第1の青色発光層13a、赤色発光層15、第2の青色発光層13bの厚さは、それぞれ10nm、10nm、10nmであった。その他の構成は実施例4と同様であるので、記載は省略する。
(実施例6)
実施例6は、実施例4から第1の青色発光層13a、赤色発光層15、第2の青色発光層13bの厚さのみを変更した実施例である。すなわち、実施例6は、第3の実施形態の構成に対応する。実施例6では、第1の青色発光層13a、赤色発光層15、第2の青色発光層13bの厚さは、それぞれ15nm、10nm、5nmであった。その他の構成は実施例4と同様であるので、記載は省略する。
(実施例7)
実施例7、8は、第4の実施形態の構成を有する実施例である。実施例7では、正孔注入層19および電子輸送層25を積層せず、赤色発光層15に赤色ドーパント色素14cのみをドープして形成した。さらに、第1および第2の青色発光層13a、13bには青色ドーパント色素14aをドープしなかった。具体的には、透過性を有するガラスによって形成される基板10上に、ITOを蒸着し、厚さ100nmの陽極11を形成した。陽極11の上には、式[8]で表されるNPBを蒸着し、厚さ90nmの正孔輸送層12を形成した。正孔輸送層12の上には、青色発光材料であるADS082(4,4−ビス(ジフェニルビニレン)−ビフェニル)を蒸着し、厚さ10nmの第1の青色発光層13aを形成した。第1の青色発光層13aの上には、青色発光材料であるADS082(4,4−ビス(ジフェニルビニレン)−ビフェニル)とクマリン6を同時に蒸着し、厚さ5nmの第2の緑色発光層16bを形成した。第2の緑色発光層16bの上には、青色発光材料であるADS082(4,4−ビス(ジフェニルビニレン)−ビフェニル)とDCJTBを同時に蒸着し、厚さ5nmの赤色発光層15を形成した。赤色発光層15の上には、青色発光材料であるADS082(4,4−ビス(ジフェニルビニレン)−ビフェニル)を蒸着し、厚さ10nmの第2の青色発光層13bを形成した。第2の青色発光層13bの上には、式[22]で示されるAlq3を蒸着し、厚さ25nmの第1の緑色発光層16aを形成した。第1の緑色発光層16aの上には、LiFを蒸着し、厚さ0.7nmの電子注入層17を形成した。電子注入層17の上には、アルミニウムを蒸着し、陰極18を形成し、これにより、白色有機EL素子20を得た。
(実施例8)
実施例8は、実施例7から第1の青色発光層13a、第2の緑色発光層16b、赤色発光層15の厚さ、およびこれらの層の積層順を変更した実施例である。実施例8においては、陽極11の上には、厚さ90nmの正孔輸送層12、厚さ5nmの第1の青色発光層13a、厚さ5nmの赤色発光層15、厚さ5nmの第2の緑色発光層16b、厚さ10nmの第2の青色発光層13bを順に積層し、白色有機EL素子20を形成した。その他の構成については実施例7と同一であるのでその記載は省略する。
(実施例9)
実施例9は、実施例6から正孔輸送層12、緑色発光層16を変更した実施例である。実施例9においては、正孔輸送層12は、式[9]で示されるTPDで形成し、その厚さは40nmであった。また、緑色発光層16の厚さを、20nmに設定した。その他の構成は実施例6と同一であった。
なお、上記実施例1〜9においては、赤色ドーパント色素14cの含有量は、赤色発光層15を構成する青色発光材料(ホスト材料)に対して、2wt%であり、また、緑色ドーパント色素14dの含有量は、第1の緑色発光層16aを構成する青色発光材料(ホスト材料)に対して、1wt%であった。
(実施例10)
実施例10は第5の実施形態に示した構成と同様であって、赤色発光層35には黄色ドーパント色素14bおよび赤色ドーパント色素14cがドープされた実施例である。具体的には、透過性を有するガラスによって形成される基板10上に、ITOを蒸着させ、厚さ100nmの陽極11を形成した。陽極11上には、上述したMTDATAを60nm蒸着させ、正孔注入層19を形成した。正孔注入層19上には、上述したNPB、ルブレン、およびDCJTBを同時に蒸着させ、厚さ40nmの赤色発光層35を形成した。赤色発光層35の上には、DPVBi、TBPeを同時に蒸着させ、厚さ20nmの青色発光層13を形成した。青色発光層13の上には、Alq3を蒸着させ、厚さ20nmの緑色発光層16を形成した。緑色発光層の上には、LiFを蒸着させ、厚さ0.7nmの電子注入層17を形成した。電子注入層17の上には、アルミニウムを蒸着させ、陰極18を形成し、これにより、白色有機EL素子40を得た。ここで、TBPeの含有量は、青色発光層を構成する青色発光材料(DPVBi)に対して、3wt%であった。ルブレンの含有量は、赤色発光層を構成する青色発光材料(NPB)に対して1wt%である一方、DCJTBの含有量は、青色発光材料(NPB)に対して0.5wt%であった。
(実施例11)
実施例11は、実施例10から、赤色発光層35にドープされるドーパント色素のみを変更した実施例であって、赤色発光層35は黄色ドーパント色素14bのみをドープして形成した。すなわち、本実施例では赤色発光層35を、NPBとルブレンのみを同時に蒸着して形成した。ルブレンの含有量は、赤色発光層を構成する青色発光材料(NPB)に対して1wt%であった。その他の構成については、層の厚さを含めて実施例10と同様であった。
(実施例12)
実施例12は、実施例11と同様の構成を有する白色有機EL素子であった。ただし、実施例12においては、ルブレンの含有量は、赤色発光層を構成する青色発光材料(NPB)に対して2wt%であった。なお、正孔注入層19の厚さは30nm、赤色発光層35の厚さは40nm、青色発光層13の層の厚さは20nm、緑色発光層16の層の厚さは20nmであった。
(実施例13)
実施例13は、実施例12から正孔注入層19のみを変更した実施例である。実施例12では、正孔注入層19を式[4]で示されるMTDATAのみを材料として形成したが、実施例13では式[4−2]で示されるCuPcのみを材料として形成した。
(実施例14)
実施例14は、第6の実施形態に対応する実施例である。実施例12から正孔注入層19のみを変更した実施例である。実施例14では、正孔注入層19を式[4]で示されるMTDATAと、式[4−2]で示されるCuPcとの1.2:1の混合物を材料として形成した。
(実施例15)
実施例15は、第6の実施形態に対応する実施例である。実施例15は、正孔注入層19およびルブレンの含有量以外は、実施例11と同様の構成を有した。実施例15においては、正孔注入層19に、陽極11側から順に、第1の正孔注入層19a、第2の正孔注入層19bを積層した。第1の正孔注入層19aを、CuPcによって形成し、第2の正孔注入層19bをMTDATAによって形成した。第1および第2の正孔注入層19a、19bは、それぞれ、5nm、15nmの厚さを有した。さらに、ルブレンの含有量は、青色発光層35を構成するNPB(青色発光材料)に対して、2wt%であった。
(比較例1)
比較例1は、本実施例の効果を示すための比較例である。比較例の白色有機EL素子は、透過性を有するガラスによって形成される基板10上に、ITOを蒸着させ、厚さ100nmの陽極を形成した。陽極上には、上述したMTDATAを60nmを蒸着させ、正孔注入層を形成した。正孔注入層上には、上述したNPBを蒸着させ、厚さ20nmの正孔輸送層を形成した。正孔輸送層上には、上述したDPVBi、TBPeを同時に蒸着させ、厚さ10nmの青色発光層を形成した。青色発光層の上には、Alq3とルブレンを同時に蒸着させ、厚さ10nmの赤色発光層を形成した。赤色発光層の上には、さらにAlq3を蒸着させ、厚さ20nmの緑色発光層を形成した。緑色発光層の上には、LiFを蒸着させ、厚さ0.7nmの電子注入層17を形成した。電子注入層17の上には、アルミニウムを蒸着させ、陰極18を形成し、これにより、比較例の白色有機EL素子を得た。ここで、TBPeの含有量は、青色発光層を構成する青色発光材料(DPVBi)に対して、3wt%であった。またルブレンの含有量は、赤色発光層を構成する緑色発光材料(Alq3)に対して1wt%であった。
図7〜図24は、実施例1〜9の電圧毎(4,6,8および10V)の発光スペクトルと色度座標をそれぞれ示す。図8の色度座標が示すように、実施例1においては(10V除く)、白色有機EL素子からは略白色の発光色が発せられた。また、4〜8Vに電圧を変更させても、色度の差は少なかった。
また、図9〜図12に示すように、実施例2、3においても、電圧を4〜10Vに変更させても、色度の変化は少なかった。しかし、実施例2、3の白色有機EL素子から発する光は、色度が示すように黄色に近かった。
実施例1〜3の結果より、第1および第2の実施形態に係る白色有機EL素子は印加される電圧が変更されても、カラーバランスは崩れないことが理解できる。また、発光層は陽極側から青色発光層、赤色発光層、緑色発光層の順に積層されたほうが、より色純度の高い白色光が得られることが理解できる。
図13〜図18は、実施例4、5、6の発光スペクトルと色度座標をそれぞれ示す。図13〜18から理解できるように、青色発光層を2層設けた場合でも、白色有機EL素子からは略白色の発光色が発せられることが理解できる。また、実施例4、5、6においても印加電圧が変更されても、色度はほとんど変化しないことが理解できる。
図19〜図22は、実施例7、8の発光スペクトルと色度座標をそれぞれ示す。図19〜図22から理解できるように、第2の青色発光層の陽極側にさらに緑色発光層を設けた場合でも、白色有機EL素子からは略白色の発光色が発せられる。また、実施例7、8においても印加電圧が変更されても、色度はほとんど変化しないことが理解できる。
図23および図24は、実施例9の色度座標と発光スペクトルを示す。図23および図24に示すように、正孔輸送層をNPBからTPDに変更した場合においても、印加電圧によって、色度はほとんど変化しないことが理解できる。
図25〜図27は、それぞれ、印加電圧を4〜9Vの間で変更した場合における実施例10、実施例11、比較例1の発光スペクトルをそれぞれ示す。なお、図25〜図27に示す発光スペクトルは、それぞれの電圧で検出された最も強度が強いピークの発光強度を1.0に設定して正規化(Normalized)したスペクトルである。
図25、図26に示すように、実施例10、実施例11では、正規化した発光スペクトルは、電圧を変更した場合においても、ほとんど一致した。すなわち、実施例10、11では電圧を変更した場合においても、カラーバランスは崩れなかった。なお、実施例10における色度と電圧の関係を色度座標(図28参考)に示したが、この図からもカラーバランスは崩れなかったことが理解できる。
一方、図27に示すように比較例1においては、正規化した発光スペクトルは、電圧の上昇に伴い、特に580nm近傍のピークの強度が下降した。すなわち、比較例1においては、電圧を上昇させると黄色〜赤色の光の強度が弱くなり、白色有機EL素子から発する光のカラーバランスは崩れてしまった。
図29、図30は、実施例10、11および比較例1における電流密度と陽極−陰極間の電圧との関係を示す。また、図31、図32は、実施例10、11および比較例1における電流密度と発光効率との関係を示す。図31、図32から明らかなように、実施例10、11の発光効率は、比較例1の発光効率を大きく上回った。この結果から明らかなように、第5の実施形態における白色有機EL素子は、比較例に比べ発光効率についても優れていると理解できる。
さらに、実施例10における4V、6V、8Vのときの輝度は、それぞれ31、886、7352cd/m2であり、本実施例における白色有機EL素子は、高電圧においては、高輝度の光を発した。
図33は、実施例12ないし14の発光スペクトルを示す。また、図34は、実施例12ないし14の電流密度と輝度との関係を示す。なお、図33には、白色有機EL素子に同一電圧(9V)が印加されたときの発光スペクトルである。
図33、図34に示すように、正孔注入層19にCuPcを用いると、MTDATAを用いたときに比べて、発光効率が良かった。さらに驚くべきことに、正孔注入層19にCuPcとMTDATAの混合物を用いると、発光効率は飛躍的に良くなった。
図35は、実施例12、13および15における電流密度と発光効率との関係を示す。図35に示すように、発光効率は、正孔注入層19がCuPcの層と、MTDATAの層から成る場合、正孔注入層19がCuPcまたはMTDATA単独から成るときに比べて、著しく改善された。
本発明の白色有機EL素子の第1の実施形態の模式的な断面図を示す。 本発明の白色有機EL素子の第2の実施形態の模式的な断面図を示す。 本発明の白色有機EL素子の第3の実施形態の模式的な断面図を示す。 本発明の白色有機EL素子の第4の実施形態の模式的な断面図を示す。 本発明の白色有機EL素子の第5の実施形態の模式的な断面図を示す。 本発明の白色有機EL素子の第6の実施形態の模式的な断面図を示す。 実施例1における発光スペクトルを示す。 実施例1における色度座標を示す。 実施例2における発光スペクトルを示す。 実施例2における色度座標を示す。 実施例3における発光スペクトルを示す。 実施例3における色度座標を示す。 実施例4における発光スペクトルを示す。 実施例4における色度座標を示す。 実施例5における発光スペクトルを示す。 実施例5における色度座標を示す。 実施例6における発光スペクトルを示す。 実施例6における色度座標を示す。 実施例7における発光スペクトルを示す。 実施例7における色度座標を示す。 実施例8における発光スペクトルを示す。 実施例8における色度座標を示す。 実施例9における発光スペクトルを示す。 実施例9における色度座標を示す。 実施例10における発光スペクトルを示す。 実施例11の発光スペクトルを示す。 比較例1の白色有機EL素子の発光スペクトルを示す。 実施例10における色度座標を示す。 実施例10における電流密度と陽極−陰極間の電圧との関係を示す。 実施例11および比較例1における電流密度と陽極−陰極間の電圧との関係を示す。 実施例10における電流密度と発光効率との関係を示す。 実施例11および比較例1における電流密度と発光効率との関係を示す。 実施例12ないし実施例14における発光スペクトルを示す。 実施例12ないし実施例14における電流密度と輝度との関係を示す。 実施例12、13、および15における電流密度と発光効率との関係を示す。
符号の説明
10 基板
11 陽極
13 青色発光層
14a 青色ドーパント色素
14b 黄色ドーパント色素
14c 赤色ドーパント色素
15、35 赤色発光層
16 緑色発光層
18 陰極
20、40 白色有機エレクトロルミネセンス素子(白色有機EL素子)
21 有機層



Claims (19)

  1. 基板上に、陽極および陰極により挟まれた有機層で構成され、白色の発色光を発する白色有機エレクトロルミネセンス素子であって、前記有機層には、少なくとも、青色の光を発する第1の青色発光層、赤色の光を発する赤色発光層、および緑色の光を発する第1の緑色発光層が積層され、前記赤色発光層は、青色発光材料を材料として形成され、少なくとも黄色ドーパント色素および赤色ドーパント色素の少なくとも一方を含有することを特徴とする白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  2. 前記青色発光材料は、正孔輸送性材料であることを特徴とする請求項1に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  3. 前記正孔輸送材料は、式[1]の一般式で示される化合物であることを特徴とする請求項2に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
    Figure 2006040856
    ただし、式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立にアリール基を示す。
  4. 前記正孔輸送性材料は、NPBであることを特徴とする請求項3に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  5. 前記有機層には、陽極側から前記赤色発光層、前記第1の青色発光層、前記第1の緑色発光層の順で積層されることを特徴とする請求項2に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  6. 前記赤色発光層に、赤色ドーパント色素が含有され、前記赤色ドーパント色素は式[2]の一般式で示される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
    Figure 2006040856
    ただし式中R1、R2、R3、R4、R5はそれぞれ独立に、水素原子、または炭素原子数1〜6のアルキル基を示す。
  7. 前記赤色発光層は、前記黄色ドーパント色素および赤色ドーパント色素のいずれもが含有されることを特徴とする請求項1に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  8. 前記黄色ドーパント色素の含有量は、前記赤色ドーパント色素の含有量より多いことを特徴とする請求項7に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  9. 前記黄色ドーパント色素と赤色ドーパント色素の重量比が1.8〜2.2:1であることを特徴とする請求項8に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  10. 前記黄色ドーパント色素と赤色ドーパント色素の合計重量が、前記青色発光材料の重量に対して、2wt%以下であることを特徴とする請求項7に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  11. 前記第1の青色発光層は、青色ドーパント色素が含有されることを特徴とする請求項1に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  12. 前記青色発光材料は、式[3]の一般式で示される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
    Figure 2006040856
    ただし、式[3]中、R1、R2、R3、R4、R5、R6はそれぞれ独立にアリール基、または水素原子を示す。また、R1〜R3のうち、少なくとも1つはアリール基であるとともに、R4〜R6のうち、少なくとも1つはアリール基である。
  13. 前記有機層には、陽極側から、前記第1の青色発光層、前記赤色発光層、前記第1の緑色発光層の順で積層されていることを特徴とする請求項1に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  14. 前記赤色発光層と、前記第1の緑色発光層の間には、さらに第2の青色発光層が積層されることを特徴とする請求項13に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  15. 前記第2の青色発光層の前記陽極側にさらに第2の緑色発光層が積層されることを特徴とする請求項14に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  16. 前記有機層の最も陽極側には正孔注入層が積層され、前記正孔注入層は、CuPcとMTDATAを材料として形成されることを特徴とする請求項1に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  17. 基板上に、陽極および陰極により挟まれた有機層で構成される有機エレクトロルミネセンス素子であって、
    前記有機層の最も陽極側にはCuPcおよびMTDATAを材料として形成される正孔注入層が積層されることを特徴とする有機エレクトロルミネセンス素子。
  18. 前記正孔注入層は、CuPcおよびMTDATAが混合して形成されることを特徴とする請求項17に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
  19. 前記正孔注入層は、CuPcを材料として形成される第1の正孔注入層と、MTDATAを材料として形成される第2の正孔注入層から成ることを特徴とする請求項17に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。


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