JP2005150084A - 白色有機エレクトロルミネセンス素子 - Google Patents

白色有機エレクトロルミネセンス素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2005150084A
JP2005150084A JP2004245882A JP2004245882A JP2005150084A JP 2005150084 A JP2005150084 A JP 2005150084A JP 2004245882 A JP2004245882 A JP 2004245882A JP 2004245882 A JP2004245882 A JP 2004245882A JP 2005150084 A JP2005150084 A JP 2005150084A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
light emitting
red
white organic
dopant dye
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004245882A
Other languages
English (en)
Inventor
Meiso Yokoyama
明聡 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ITC KK
Pentax Corp
Original Assignee
ITC KK
Pentax Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ITC KK, Pentax Corp filed Critical ITC KK
Priority to JP2004245882A priority Critical patent/JP2005150084A/ja
Publication of JP2005150084A publication Critical patent/JP2005150084A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/10OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED]
    • H10K50/11OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED] characterised by the electroluminescent [EL] layers
    • H10K50/125OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED] characterised by the electroluminescent [EL] layers specially adapted for multicolour light emission, e.g. for emitting white light
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/10OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED]
    • H10K50/18Carrier blocking layers

Abstract

【課題】 色純度が高く高輝度の白色の発色光を発する白色有機エレクトロルミネセンス(EL)素子を得る。
【解決手段】 白色有機EL素子20は、基板10上に陽極11および陰極18により挟まれた有機層21を有する。有機層21には、陽極側からダブルホールブロッキング層23、緑色発光層31、青色発光層32、赤色発光層33を積層する。ダブルホールブロッキング層23は、正孔輸送層12bを、ホールブロッキング層15a、15bによって挟み込む構造を有する。電源22から電圧を印加すると、各発光層から青色、赤色、緑色の光が生じる。白色有機EL素子20は、これら3色の光によって、白色の発色光を得ることができる。
【選択図】 図1




Description

本発明は、白色光を発する白色有機エレクトロルミネセンス素子に関する。
従来、有機エレクトロルミネセンス素子を用いて、フルカラー表示が可能な表示素子を作成する例として、いわゆる白色法が知られている。白色法は、白色有機エレクトロルミネセンス素子(以下白色有機EL素子という。)から白色光を発光させ、その白色光をカラーフィルタでフィルタリングして、RGBの発光色を実現させる方法である。
白色法で用いられる白色有機EL素子としては、例えば、特許文献1に記載されるように、青色発光層、緑色発光材料から形成され赤色ドーパント色素がドープされた赤色発光層、緑色発光層を積層して、発光層を形成する白色有機EL素子が知られている。この白色有機EL素子は、各発光層から生じた青、赤、緑色の発色光を混合することにより、略白色の発色光を実現している。
特許第3451680号公報
しかし、このような白色有機EL素子において、例えば、陽極側から順に、緑色発光層、青色発光層、赤色発光層を積層して発光層を形成すると、白色有機EL素子の発色光は、緑色発光層からの発光に支配され、純度の高い白色発光を得ることは難しい。
そこで、本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、陽極側から順に、緑色発光層、青色発光層、赤色発光層を積層して発光層を形成した場合に、純度の高い白色発光を発することができる白色有機EL素子を得ることを目的とする。
本発明に係る白色有機EL素子は、基板上に、陽極および陰極により挟まれた有機層で構成され、白色の発色光を発する白色有機EL素子であって、有機層には、陽極側から順に、ダブルホールブロッキング層と、緑色の光を発する緑色発光層と、青色の光を発する青色発光層と、赤色の光を発する赤色発光層とが積層され、ダブルホールブロッキング層は、陽極から順に第1のホールブロッキング層と、正孔輸送層と、第2のホールブロッキング層とが順に積層されて形成され、各発光層から発せられた緑、青、赤色の光を混合することにより、白色の発色光を発することを特徴とする。これにより、白色有機EL素子は、純度が高く高輝度の白色発光を得ることができる。
第1および第2のホールブロッキング層のそれぞれの層の厚さは、約1nmから約5nmであることが好ましく、正孔輸送層の厚さは、約1nmから約10nmであることが好ましい。また、第1のホールブロッキング層、正孔輸送層、および第2のホールブロッキング層のそれぞれの層の厚さは、略同じであるほうが良い。
青色発光層の厚さは、緑色発光層および赤色発光層のそれぞれの厚さに比べ、薄いことが好ましい。また、好ましくは青色発光層は、青色ドーパント色素を含有する。
好ましくは、赤色発光層は、緑色発光材料に赤色ドーパント色素を含有されて構成される。この場合、赤色ドーパント色素の含有量は、緑色発光材料の重量に対して、2wt%以下であることが好ましく、さらに好ましくは赤色ドーパント色素の含有量は、緑色発光材料に対して、約1wt%以下である。
また、赤色発光層は、青色発光材料に黄色ドーパント色素および赤色ドーパント色素を含有されて構成されても良い。この場合、黄色ドーパント色素の含有量は、赤色ドーパント色素の含有量より多く、好ましくは、黄色ドーパント色素と赤色ドーパント色素の重量比は1.8〜2.2:1、さらに好ましくは約2:1である。これにより、赤色発光層において、励起子のエネルギーが、青色発光材料から赤色ドーパント色素に移動しやすくなる。
また、この場合、黄色ドーパント色素と赤色ドーパント色素の合計重量(含有量)は、青色発光材料の重量に対して、2wt%以下であり、好ましくは黄色ドーパント色素と赤色ドーパント色素の合計重量(含有量)は、青色発光材料の重量に対して、1wt%以下である。
本発明においては、有機層内にダブルホールブロッキング層を挿入することにより、色純度が高く高輝度の白色の発色光を実現することができる白色有機EL素子を得ることができる。
以下本発明に係る第1および第2の実施形態を図1〜図3を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の白色有機EL素子の第1の実施形態の模式的な断面図を示す。白色有機EL素子20は、基板10と、基板10上に形成された陽極11と、陽極11上に積層された有機層21と、有機層21の上に形成された電子注入層17と、電子注入層17の上に形成された陰極18を有する。
基板10は、透光性のガラスを材料として形成される。陽極11は、ITO(インジウムとスズの酸化物)を材料として形成される半透明膜であって、その膜厚は100nm程度である。陽極11上に形成される有機層21は、後述するように白色光を発光させ、その白色光は、陽極11および基板10を透過して白色有機EL素子20外部に発せられる。
有機層21には、陽極11側(すなわち図1においては下側)から順に、正孔(ホール)注入層19、第1の正孔輸送層12a、ダブルホールブロッキング層23、緑色発光層31、青色発光層32、赤色発光層33、電子輸送層25が密接して積層される。
正孔注入層19は、MTDATA(4,4’,4”−トリス(3−メチル−フェニル−フェニル−アミノ)トリフェニルアミン(4,4',4"-tris(3-methyl-phenyl-phenyl-amino)triphenylamine))を材料として形成され、その厚さは約15nmである。正孔注入層19は、陽極11から注入された正孔を取り込む働きをする。第1の正孔輸送層12aは、NPB(N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)―N,N’−ジフェニル−ベンジジン(N,N'-di(naphthalene-1-yl)-N,N'-diphenyl-benzidine))を材料として形成され、その厚さは約25nmである。第1の正孔輸送層12aは、陽極11から注入された正孔(ホール)を陰極側に効率的に移動させるための層である。
ダブルホールブロッキング層23は、陽極11側から順に、第1のホールブロッキング層15a、第2の正孔輸送層12b、第2のホールブロッキング層15bが密接積層して形成される。
第1および第2のホールブロッキング層15a、15bは、陽極から注入された正孔が陰極側へ移動するのを阻害するため層であり、BCP(Bathocuproine)を材料として形成される。ホールブロッキング層15a、15bの厚さは、それぞれ約1から約5nmであり、好ましくは約5nmである。
第2の正孔輸送層12bは、NPBを材料として形成され、先述した第1の正孔輸送層12aと同様に、陽極11から送られてきた正孔(ホール)を陰極側に効率的に移動させるための層である。第2の正孔輸送層12bの厚さは、約1nmから約10nmであり、好ましくは約5nmである。第1のホールブロッキング層15a、第2の正孔輸送層12b、および第2のホールブロッキング層15bのそれぞれの層の厚さは、略同じであることが好ましい。
以上のように、ダブルホールブロッキング層23は、厚さが薄い正孔輸送層12bを、厚さが薄いホールブロッキング層15a、15bによって挟み込む構造を有する。したがって、ダブルホールブロッキング層23は、一定量の正孔の移動を阻害しつつ、一定量の正孔を陰極18側にトンネルさせる。
緑色発光層31は、緑色発光材料であってアルキレート化合物であるAlq3(トリキノリノレートアルミニウム)を材料として形成され、その厚さは15nm程度である。
青色発光層32は、青色発光材料であるDPVBi(1,4−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(1,4-bis(2,2-diphenylvinyl)biphenyl))をホスト材料とし、青色ドーパント色素14aがドープされて形成される。すなわち、青色発光層32は、青色発光材料に青色ドーパント色素14aが均一に分散され形成されている。青色ドーパント色素14aは、例えばPe(ペリレン(perylene))またはTBPe(テトラ(t−ブチル)ペリレン)である。青色発光層32の厚さは約7.5nmであり、緑色発光層31および赤色発光層33のそれぞれの厚さに比べ薄い。
赤色発光層33は、緑色発光材料であって、アルキレート化合物であるAlq3をホスト材料とし、赤色ドーパント色素14cがドープされて形成される。すなわち、赤色発光層33は、緑色発光材料に赤色ドーパント色素14cが均一に分散されて形成される。
赤色ドーパント色素14cとしては、DCM2(4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(2−(2,3,6,7−テトラ−ヒドロ−1H,5H−ベンゾ)[ij]キノリジン−8−イル)−4H−ピラン(4-dicyanomethylene-2-methyl-6-(2-(2,3,6,7-tetra-hydro-1H,5H-benzo)[ij]quinolizin-8-yl)-4H-pyran))が用いられる。赤色ドーパント色素14cの含有量は、赤色発光層33を構成する緑色発光材料の重量に対して、0.1wt%〜2wt%(重量%)以下であり、好ましくは約1wt%以下であり、さらに好ましくは約1wt%である。赤色発光層33の厚さは15nm程度である。
電子輸送層25は、電子輸送性に優れ、アルキレート化合物であるAlq3を材料として形成される。電子輸送層25の厚さは、約25nmである。なお、発光層31、32、33についても、電子輸送性に優れた層である。
有機層21を挟み込む陽極11と陰極18は、電源22に接続される。陰極18は例えばアルミニウムを材料として形成される。陰極18と有機層21の間には電子注入層17が形成される。電子注入層17は陰極18から電子を有機層21に容易に注入させやすくするための層であって、例えばAl:Li(アルミリチウム)を材料として形成され、その厚さは約0.7nmである。
有機層21の各層、電子注入層17および陰極18は、陽極11上に例えば順次蒸着されることにより形成される。なお、青色発光層32および赤色発光層33は、ドーパント色素とホスト有機材料が同時に蒸着されることにより形成される。なお、MTDATA、NPB、BCP、Alq3、DPVBi、Pe、TBPe、DCM2の化学式は以下の式[1]〜[8]に示す通りである。
Figure 2005150084
Figure 2005150084
Figure 2005150084
Figure 2005150084
Figure 2005150084
Figure 2005150084
Figure 2005150084
Figure 2005150084
図2は白色有機EL素子20の有機層21の層12a〜層25のエネルギー準位を模式的に示した図である。上述したように、有機層21には、陽極側から順に、NPB(第1の正孔輸送層12a)、BCP(第1のホールブロッキング層15a)、NPB(第2の正孔輸送層12b)、BCP(第2のホールブロッキング層15b)、Alq3(緑色発光層31)、DPVBi(青色発光層32)、Alq3(赤色発光層33)、Alq3(電子輸送層25)を材料として形成された層が積層される。
図2に示すように、それぞれの層の最低空準位(LUMO)および最高被占準位(HOMO)のエネルギー準位は、真空準位を0eVとすると、それぞれの層を形成する物質に基づき、正孔輸送層12a、12bが−2.1,−5.2eV、ホールブロッキング層15a、15bが−3.2,−6.7eV、青色発光層32が−2.8,−5.9eV、緑色発光層31、赤色発光層33、および電子輸送層25が−3.1,−5.7eVである。すわなち、ホールブロッキング層15a、15bのHOMOのエネルギー準位は、正孔輸送層12a、12b、発光層31、32、33、および電子輸送層25のそれぞれのHOMOのエネルギー準位より低い。したがって、本実施形態においては、BCPを材料として形成された層15a、15bは、上述したように陽極側から陰極側に正孔が移動することを阻害することができる。
再び図1を用いて白色有機EL素子20の発光原理について説明する。電源22から電圧が印加されると、陽極11から正孔が、陰極18から電子が有機層21に注入される。陽極11から注入された正孔は、正孔注入層19によって取り込まれ、第1の正孔輸送層12によって発光層31、32、33に送られる。ここで、第1の正孔輸送層12aと発光層31、32、33の間には、ダブルホールブロッキング層23が挟み込まれている。したがって、正孔は、ダブルホールブロッキング層23に一定量移動を阻害されつつ、発光層31、32、33に送られる。一方、陰極18から注入された電子は、電子注入層17によって取り込まれ、電子輸送層25によって、発光層31、32、33に送られる。
発光層31、32、33に送られた正孔と電子は、それぞれの層内に励起子を拡散させる。また、ダブルホールブロッキング層23によって移動が阻害され、正孔輸送層12bに集約された正孔は、層12b内において、陰極18から送られてきた電子とともに、励起子を拡散させる。
層31における励起子の拡散は再結合を生じさせ、緑色発光層31から緑色の光を発生させる。層32においても同様に再結合により、青色発光層32から青色の光を発生させる。赤色発光層33に拡散された励起子のエネルギーは、緑色発光材料(Alq3)から、励起状態のエネルギー準位が緑色発光材料より低い赤色ドーパント色素14cに移動する。これにより、赤色発光層33からは、赤色の光が発生する。また、層12bにおける励起子の拡散も、再結合を生じさせ、第2の正孔輸送層12bから青色の光を発生させる。発光層31、32、33および正孔輸送層12bで生じた青色、赤色、緑色の発色光は混合され、白色有機EL素子20は、白色の発色光を発する。
ここで、発光層31、32、33から生じる青色、赤色、緑色の発色光は、いずれも高輝度である。これは、発光層の陽極側にホールブロッキング層23を挿入することによって、発光層31、32、33への正孔の注入量が調整されるため、再結合が効率的に各発光層で行われるからである。なお、電子輸送層25は、緑色発光材料(Alq3)を材料として形成されているが、この層内では電子と正孔の再結合は起こらないので、発光しない。
図3は、本発明の白色有機EL素子の第2の実施形態の模式的な断面図を示す。第2の実施形態が第1の実施形態と相違する点は、赤色発光層33の構成のみであり、その他の構成は、第1の実施形態と同様である。以下第2の実施形態について、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。
赤色発光層33は、青色発光材料であるDPVBiをホスト材料とし、黄色ドーパント色素14bおよび赤色ドーパント色素14cがドープされて形成される。すなわち、赤色発光層33は、青色発光材料に黄色ドーパント色素14bおよび赤色ドーパント色素14cが均一に分散されて形成される。
黄色ドーパント色素14bの含有量(重量%)は、赤色ドーパント色素14cの含有量より多く、黄色ドーパント色素14bと赤色ドーパント色素14cの重量比は、約2:1であることが好ましい。ここで、黄色ドーパント色素14bとしては、ルブレン(Rubrene)が、赤色ドーパント色素14cとしては、DCM2が用いられる。黄色ドーパント色素14bと赤色ドーパント色素14cの含有量の合計は、赤色発光層33を構成する青色発光材料の重量に対して、0.1〜2wt%(重量%)以下であり、好ましくは1wt%以下であり、さらに好ましくは約1wt%である。赤色発光層33の厚さは、15nm程度である。なお、Rubreneの化学式は下記に示す式[9]の通りである。
Figure 2005150084
以下第2の実施形態における白色有機EL素子20の発光原理について第1の実施形態との相違点のみ説明する。電源22から電圧が印加されると、陽極11から正孔が、陰極18から電子が各発光層31、32、33に送られる。各発光層内に送られた正孔と電子は、それぞれの発光層内に励起子を拡散させる。
層31における励起子の拡散は再結合を生じさせ、緑色発光層31から緑色の光を発生させる。同様に層32内における励起子の拡散も、青色発光層32から青色の光を発生させる。赤色発光層33に拡散された励起子のエネルギーは、青色発光材料(DPVBi)から、励起状態のエネルギー準位が青色発光材料より低い黄色ドーパント色素14bに移動する。黄色ドーパント色素14bに移動させられたエネルギーは、励起状態のエネルギー準位がさらに低い赤色ドーパント色素14cにさらに移動する。これにより、赤色発光層33からは、色純度の高い赤色の光が発する。また、正孔輸送層12bにおいても、青色の発色光が発生する。
層12b、31、32、33から生じた青色、赤色、緑色の発色光は混合され、白色有機EL素子20は白色の発色光を発する。なお、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、発光層31、32、33から発せられる光は、高輝度であり、白色有機EL素子20から発せられる白色光も高輝度である。
なお、本発明に係る第1および第2の実施形態において、緑色発光層31に用いられる緑色発光材料は、他の有機材料でも良く、例えばPLスペクトラム領域が緑色領域にあるものが良い。また、本発明の第1の実施形態における赤色発光層33に用いられる緑色発光材料も同様に他の有機材料でも良い。さらに、第1の実施形態において、緑色発光層31、赤色発光層33には、同一の緑色発光材料(Alq3)が用いられるが、異なる緑色発光材料が用いられても良い。
また、本発明に係る第1および第2の実施形態において、緑色発光層31はAlq3等の有機材料に緑色ドーパント色素がドープされて形成されても良い。ここで、緑色ドーパント色素としては、例えばC545T(10−(1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−1,1,7,7−テトラメチル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H,5H,11H−ピラノ[2,3−f]ピリド[3,2,1−ij]キノリン−11−オン(10-(1,3-benzothiazol-2-yl)-1,1,7,7-tetramethyl-2,3,6,7-tetrahydro-1H,5H,11H-pyrano[2,3-f]pyrido[3,2,1-ij]quinolin-11-one))等を用いる。
本発明の第1および第2の実施形態における青色発光層32に用いられる青色発光材料としては、他の青色発光材料でも良く、PLスペクトラム領域が青色領域にあるものが良く、例えばβ-ADN(9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(9,10-di(2-naphthyl)anthracene))、TBADN(2−t−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(2-t-buthyl-9,10-di(2-naphthyl)anthracene))等を用いてもよい。また、本発明の第2の実施形態において、赤色発光層33に用いられる青色発光材料も、同様に他のホスト材料でも良い。なお、C545T、β-ADN、TBADNの化学式は以下の式[10]〜[12]に示す通りである。
Figure 2005150084
Figure 2005150084
Figure 2005150084
さらに、第2の実施形態において、青色発光層32、赤色発光層33には、同一の青色発光材料(DPVBi)が用いられるが、異なる青色発光材料が用いられても良い。さらに、本発明の第1および第2の実施形態における青色発光層32には、青色ドーパント色素14aがドープされていなくともよい。
本発明の第1および第2の実施形態における黄色ドーパント色素14bおよび赤色ドーパント色素14cは、他の色素でもよく、例えば、赤色ドーパント色素14cとしては、ローダミン6G(rhodamine 6G)、DCJTB(4−(ジシアノメチレン)−2−t−ブチル−6−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジル−9−エニル)−4H−ピラン(4-(dicyanomethylene)-2-t-butyl-6-(1,1,7,7-tetramethyljulolidyl-9-enyl)-4H-pyran))、DCM(4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン)等を使用してもよい。
本発明の第1および第2の実施形態における正孔輸送層12a、12bに用いられる有機材料は、正孔輸送性を有するものであれば特にNPBに限定されない。また、ホールブロッキング層15a、15bは、正孔の陽極側から陰極側への移動を阻害することができる材料が用いられていれば良く、例えばTPBi(2,2’,2”−(1,3,5−ベンゼントリイル)トリス(1−フェニル−1H−ベンズイミダゾール)(2,2',2"-(1,3,5-benzenetriyl)tris(1-phenyl-1H-benzimidazole)))が用いられても良い。また、電子輸送層25、正孔注入層19、電子注入層17についても、上記に示した材料以外が用いられても良い。なお、rhodamine 6G、DCJTB、DCM、TPBiの化学式は以下の式[13]〜[16]に示す通りである。
Figure 2005150084
Figure 2005150084
Figure 2005150084
Figure 2005150084
なお、本実施形態においては、基板10は、陽極11側に設けられているが、陰極18側に設けられても良い。また、陰極18が透過性の材質で形成され、陰極18側から白色光が発せられる構成にしても良い。
本発明について、以下実施例を示してさらに詳細に説明する。実施例に係る白色有機EL素子は、第1の実施形態に示した構成と同様である。具体的には、透過性を有するガラスによって形成される基板上に、ITOを蒸着させ、厚さ100nmの陽極を形成した。陽極上には、陽極側から順にMTDATA、NPBをそれぞれ15nm、25nm蒸着させ、正孔注入層、正孔輸送層を形成した。正孔輸送層上には、陽極側から順にBCP、NPB、BCPをそれぞれ5nmずつ蒸着させ、ダブルホールブロッキング層を形成した。ダブルホールブロッキング層の上には、Alq3を蒸着させ、厚さ15nmの緑色発光層を形成した。緑色発光層上には、DPVBiとTBPeを同時に蒸着させ、厚さ7.5nmの青色発光層を形成した。青色発光層の上には、Alq3とDCM2を同時に蒸着させ、厚さ15nmの赤色発光層を形成した。赤色発光層の上には、Alq3を蒸着させ、厚さ25nmの電子輸送層を形成した。電子輸送層の上には、Al:Liを蒸着させ、厚さ0.7nmの電子注入層を形成した。電子注入層の上には、アルミニウムを蒸着させ、陰極を形成し、これにより、白色有機EL素子を得た。ここで、DCM2の含有量は、赤色発光層を構成するAlq3の重量に対して1wt%であった。
得られた白色有機EL素子の陰極と陽極間に9Vの電圧を印加すると、白色有機EL素子の基板側から白色の光が発せられた。この白色光の発光スペクトラムには、第1および第2のピークがあった。第1のピークは450nmであり、その波の半値幅は100nmであり、半値幅の領域は420〜520nmであった。第2のピークは650nmであり、その波の半値幅は100nmであり、半値幅の領域は600〜700nmであった。これらのピークの高さは充分高く、得られた白色光の輝度は高かった。また、CIE色度座標は、(0.38,0.38)であった。以上のように、本実施例においては、白色有機EL素子からは、色純度が高く高輝度の白色光が得られた。
なお、この白色有機EL素子に印加する電圧をさらに高くしていくと、第1のピークの位置は変わらなかったが、第2のピークの位置は、580nmにシフトした。そして、得られる光の輝度は上昇した。
本発明の第1の実施形態における白色有機EL素子の模式的な断面図を示す。 本発明の第1の実施形態における白色有機EL素子が有する有機層の各層のエネルギー準位を模式的に示す。 本発明の第2の実施形態における白色有機EL素子の模式的な断面図を示す。
符号の説明
10 基板
11 陽極
14a 青色ドーパント色素
14b 黄色ドーパント色素
14c 赤色ドーパント色素
18 陰極
20 白色有機エレクトロルミネセンス素子(白色有機EL素子)
21 有機層
12a、12b 第1、第2の正孔輸送層
15a、15b 第1、第2のホールブロッキング層
23 ダブルホールブロッキング層
31 緑色発光層
32 青色発光層
33 赤色発光層

Claims (14)

  1. 基板上に、陽極および陰極により挟まれた有機層で構成され、白色の発色光を発する白色有機エレクトロルミネセンス素子であって、前記有機層には、陽極側から順に、ダブルホールブロッキング層と、緑色の光を発する緑色発光層と、青色の光を発する青色発光層と、赤色の光を発する赤色発光層とが積層され、前記ダブルホールブロッキング層は、陽極から順に第1のホールブロッキング層と、正孔輸送層と、第2のホールブロッキング層とが順に積層されて形成され、前記各発光層から発せられた緑、青、赤色の光を混合することにより、白色の発色光を発することを特徴とする白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  2. 前記第1および第2のホールブロッキング層のそれぞれの層の厚さは、約1nmから約5nmであることを特徴とする請求項1に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  3. 前記正孔輸送層の厚さは、約1nmから約10nmであることを特徴とする請求項1に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  4. 前記第1のホールブロッキング層、前記正孔輸送層、および前記第2のホールブロッキング層のそれぞれの層の厚さは、略同じであることを特徴とする請求項1に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  5. 前記青色発光層の厚さは、前記緑色発光層および前記赤色発光層のそれぞれの厚さに比べ、薄いことを特徴とする請求項1に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  6. 前記青色発光層は、青色ドーパント色素を含有することを特徴とする請求項1に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  7. 前記赤色発光層は、緑色発光材料に、赤色ドーパント色素が含有されて構成されることを特徴とする請求項1に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  8. 前記赤色ドーパント色素の含有量が、前記緑色発光材料の重量に対して、2wt%以下であることを特徴とする請求項7に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  9. 前記赤色ドーパント色素の含有量が、前記緑色発光材料の重量に対して、約1wt%以下であることを特徴とする請求項8に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  10. 前記赤色発光層は、青色発光材料に、黄色ドーパント色素および赤色ドーパント色素が含有されて構成されることを特徴とする請求項1に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  11. 前記黄色ドーパント色素の含有量は、前記赤色ドーパント色素の含有量より多いことを特徴とする請求項10に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  12. 前記黄色ドーパント色素と赤色ドーパント色素の重量比が1.8〜2.2:1であることを特徴とする請求項11に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  13. 前記黄色ドーパント色素と赤色ドーパント色素の合計重量が、前記青色発光材料の重量に対して、2wt%以下であることを特徴とする請求項10に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。
  14. 前記黄色ドーパント色素と赤色ドーパント色素の合計重量が、前記青色発光材料の重量に対して、約1wt%以下であることを特徴とする請求項13に記載の白色有機エレクトロルミネセンス素子。

JP2004245882A 2003-10-24 2004-08-25 白色有機エレクトロルミネセンス素子 Pending JP2005150084A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004245882A JP2005150084A (ja) 2003-10-24 2004-08-25 白色有機エレクトロルミネセンス素子

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003365000 2003-10-24
JP2004245882A JP2005150084A (ja) 2003-10-24 2004-08-25 白色有機エレクトロルミネセンス素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005150084A true JP2005150084A (ja) 2005-06-09

Family

ID=34703219

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004245882A Pending JP2005150084A (ja) 2003-10-24 2004-08-25 白色有機エレクトロルミネセンス素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005150084A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007294261A (ja) * 2006-04-25 2007-11-08 Matsushita Electric Works Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2008069153A1 (en) * 2006-12-04 2008-06-12 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light-emitting element, light-emitting device, and electronic device
EP1944809A2 (en) 2007-01-12 2008-07-16 Samsung Electronics Co., Ltd White organic light emitting device
JP2009093982A (ja) * 2007-10-11 2009-04-30 Seiko Epson Corp 有機エレクトロルミネッセンス装置及び電子機器
US7897270B2 (en) 2006-07-10 2011-03-01 Samsung Electronics Co., Ltd. Organic light emitting diode display and manufacturing method thereof
US8110293B2 (en) 2007-01-19 2012-02-07 Samsung Electronics Co., Ltd. White organic light emitting device
JP2013038395A (ja) * 2011-07-08 2013-02-21 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 複合材料、発光素子、発光装置、電子機器、照明装置、及び有機化合物
WO2013073169A1 (ja) * 2011-11-15 2013-05-23 出光興産株式会社 白色系有機エレクトロルミネッセンス素子
US8581865B2 (en) 2006-02-28 2013-11-12 Samsung Display Co., Ltd. Touch panel, display device with the same, and method for manufacturing the display device
JP2014053625A (ja) * 2007-09-27 2014-03-20 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光素子、発光装置および電子機器
JP2015122459A (ja) * 2013-12-25 2015-07-02 三星ディスプレイ株式會社Samsung Display Co.,Ltd. 有機el素子
CN114342560A (zh) * 2019-09-04 2022-04-12 夏普株式会社 发光元件、发光装置、发光元件的制造方法

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8581865B2 (en) 2006-02-28 2013-11-12 Samsung Display Co., Ltd. Touch panel, display device with the same, and method for manufacturing the display device
JP2007294261A (ja) * 2006-04-25 2007-11-08 Matsushita Electric Works Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子
US7897270B2 (en) 2006-07-10 2011-03-01 Samsung Electronics Co., Ltd. Organic light emitting diode display and manufacturing method thereof
US8319210B2 (en) 2006-12-04 2012-11-27 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light-emitting element, light-emitting device, and electronic device
WO2008069153A1 (en) * 2006-12-04 2008-06-12 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light-emitting element, light-emitting device, and electronic device
US7732811B2 (en) 2006-12-04 2010-06-08 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light-emitting element, light-emitting device, and electronic device
JP2008166745A (ja) * 2006-12-04 2008-07-17 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光素子、発光装置並びに電子機器
US8916857B2 (en) 2006-12-04 2014-12-23 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light-emitting element, light-emitting device, and electronic device
US7968214B2 (en) 2007-01-12 2011-06-28 Samsung Electronics Co., Ltd. White organic light emitting device
EP1944809A2 (en) 2007-01-12 2008-07-16 Samsung Electronics Co., Ltd White organic light emitting device
US8110293B2 (en) 2007-01-19 2012-02-07 Samsung Electronics Co., Ltd. White organic light emitting device
US8304097B2 (en) 2007-01-19 2012-11-06 Samsung Electronics Co., Ltd. White organic light emitting device
JP2015065457A (ja) * 2007-09-27 2015-04-09 株式会社半導体エネルギー研究所 発光素子、発光装置および電子機器
JP2014053625A (ja) * 2007-09-27 2014-03-20 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光素子、発光装置および電子機器
US9876187B2 (en) 2007-09-27 2018-01-23 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light-emitting element, light-emitting device, and electronic appliance
US11189812B2 (en) 2007-09-27 2021-11-30 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light-emitting element, light-emitting device, and electronic appliance
JP2009093982A (ja) * 2007-10-11 2009-04-30 Seiko Epson Corp 有機エレクトロルミネッセンス装置及び電子機器
JP2013038395A (ja) * 2011-07-08 2013-02-21 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 複合材料、発光素子、発光装置、電子機器、照明装置、及び有機化合物
US9419239B2 (en) 2011-07-08 2016-08-16 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Composite material, light-emitting element, light-emitting device, electronic device, lighting device, and organic compound
WO2013073169A1 (ja) * 2011-11-15 2013-05-23 出光興産株式会社 白色系有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2015122459A (ja) * 2013-12-25 2015-07-02 三星ディスプレイ株式會社Samsung Display Co.,Ltd. 有機el素子
CN114342560A (zh) * 2019-09-04 2022-04-12 夏普株式会社 发光元件、发光装置、发光元件的制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6933522B2 (en) Organic electroluminescent device and method for producing the same
JP3589960B2 (ja) 有機el素子
JP3287344B2 (ja) 有機el素子
JP4211291B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP5194700B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス装置及び電子機器
KR101453874B1 (ko) 백색 유기발광소자
JP5194699B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス装置及び電子機器
JP2006332049A (ja) 積層型oled構造
KR20060133521A (ko) 유기 el 소자
US20080003455A1 (en) Organic El Device
JP2006040856A (ja) 白色有機エレクトロルミネセンス素子
KR20150125820A (ko) 유기 발광 표시 장치
KR20150124010A (ko) 백색 유기 발광 소자
KR102640898B1 (ko) 발광다이오드 및 전계발광 표시장치
JP2003187977A (ja) 有機el素子
JP2005150084A (ja) 白色有機エレクトロルミネセンス素子
KR20170047636A (ko) 유기발광 표시장치
KR101462538B1 (ko) 백색 유기발광소자
US20050136289A1 (en) White organic light emitting device
JP4782791B2 (ja) 三原色光を利用する白色有機電界発光素子
JP2004152700A (ja) 有機発光素子およびその製造方法
KR100594775B1 (ko) 백색 유기발광소자
JP2005150082A (ja) 白色有機エレクトロルミネセンス素子
Jeong et al. Four-wavelength white organic light-emitting diodes using 4, 4′-bis-[carbazoyl-(9)]-stilbene as a deep blue emissive layer
JP2005150078A (ja) 白色有機エレクトロルミネセンス素子