JP2004134397A - 発光装置及び発光装置の作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 劣化を抑えることができる発光素子の提供を課題とし、さらに該発光素子を表示素子として用いることで、消費電力を抑え、なおかつ信頼性を向上させることができる発光装置及び発光装置の作製方法の提供を課題とする。
【解決手段】 発光素子の発光層におけるドーパントの濃度が0.1wt%以上0.4wt%以下であり、陽極と、開口部を有する感光性の有機樹脂膜とが、第1のパッシベーション膜上に設けられており、陽極と、陰極と、発光層とが開口部において重なっており、有機樹脂膜と、陰極とが、第2のパッシベーション膜で覆われていることを特徴とする発光装置。
【選択図】 図3

Description

 本発明は、ドーピング材料が添加された電界発光材料を用いた発光素子を表示素子として用いる発光装置及び発光装置の作製方法に関する。
 発光素子は自ら発光するため視認性が高く、液晶表示装置(LCD)で必要なバックライトが要らず薄型化に最適であると共に、視野角にも制限が無い。そのため近年、発光素子を表示素子として用いる発光装置は、CRTやLCDに代わる表示装置として注目されている。
 発光装置を実用化する上で問題となっているのが、電界発光層の劣化による発光素子の寿命の短さであった。
 電界発光材料の劣化は、水分、酸素、光、熱によって促進される。よって、具体的には発光装置を駆動するデバイスの構造、電界発光材料の特性、電極の材料、作製工程における条件、発光装置の駆動方法等により、その劣化の速度が左右される。
 発光素子の劣化が進むと、印加する電圧が一定であっても発光素子に流れる電流量は小さくなるので、得られる輝度が低下する。この場合、印加する電圧を高め、電流の供給量を増やすと、発光素子の輝度を高めることができる。しかしそれは一時的なものであり、流れる電流の量が増えれば増えるほど発光素子の劣化は早く進むので、さらに寿命が短くなるという悪循環に陥る。また電圧と電流量を増やすと消費電力がかさむ要因となり好ましくない。
 なお下記特許文献1には、発光素子に供給する電流を制御するトランジスタを飽和領域で動作させることで、電界発光層の劣化に関わらず、該トランジスタがオンのときのドレイン電流を一定に保つことで、輝度の低下を抑えることについて記載されている。
特開2002−108285号公報
 特許文献1に記載されているように、駆動用トランジスタを飽和領域で動作させることで、発光素子の劣化に伴ってVelが大きくなる代わりにVdsが小さくなっても、ドレイン電流の値は比較的一定に保たれる。よって発光素子が劣化しても輝度の低下を抑えることができる。しかし、飽和領域で動作するトランジスタは線形領域で動作するトランジスタに比べて、消費電力が嵩み、またその分発熱量が高いという問題がある。
 本発明は上述した問題に鑑み、劣化を抑えることができる発光素子の提供を課題とし、さらに該発光素子を表示素子として用いることで、消費電力を抑え、なおかつ信頼性を向上させることができる発光装置及び発光装置の作製方法の提供を課題とする。
 本発明者らは、ホストと呼ばれる電子輸送性の電界発光材料に対し、ドープする蛍光色素の量を、通常の量である1.0wt%よりも減らすことで、少ない電流量でより高い輝度が得られるような高い発光効率の素子が得られるのではないかと考えた。
 キナクリドンなどのドーパントはπ−πスタッキングしやすいため、濃度が高くなると容易に会合する。そしてπ―πスタッキングによって会合した分子は、通常の蛍光(モノマー発光)よりも長波長領域に発光(エキシマー発光)を示し、その強度も低い。従ってドーパントの量を増やすと、モノマー発光に対するエキシマー発光の割合が相対的に増大するため、発光強度が減少する(濃度消光)。逆にドーパントの量を減らすと、ドーパント同士の平均距離が増大し、分子が会合、より具体的にはニ量子化するのを抑制することができる。よってドーパントの量が低いほどエキシマー発光が抑制されて、モノマー発光が優先的に生じると考えられる。
 図1に、Alq3にドープするキナクリドン誘導体(DMQd)の濃度を、1.0、0.6、0.5、0.4、0.3wt%とした発光素子のスペクトルを示す。ただし発光素子は、図2に示すような構成を有している。具体的には、透明導電膜であるITOで形成された陽極100上に、正孔注入層101として膜厚20nmの銅フタロシアニン(CuPc)、正孔輸送層102として膜厚40nmの4,4'−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(以下、α−NPDと示す)、発光層103としてDMQdが添加された膜厚37.5nmのAlq3、電子輸送層104として膜厚37.5nmのAlq3、電子注入層105として膜厚1nmのCaF2、Alからなる陰極106が順に積層されている。
 そして化1にキナクリドン誘導体の構造式の1つ(構造式1)を示す。図1では、化1のRがCH3の場合のスペクトルである。
Figure 2004134397
 図1に示すスペクトルでは、545nm近辺にモノマー発光に対応するピークと、575nm近辺にエキシマー発光に対応するピークが見られる。全てのスペクトルは545nm近辺のピーク強度を1として規格化されている。
 そして図1に示すスペクトルは、DMQdの濃度が低下するに従って、エキシマー発光に対応する575nm近辺のピークの相対的な強度が低下している。このことから、DMQdの濃度が低下すると、エキシマー発光よりもモノマー発光が優先的に生じることがわかる。
 そこで本発明では、ホストと呼ばれる電子輸送性の電界発光材料に対し、ドープする蛍光色素の量を、0.001wt%以上0.4wt%以下、好ましくは0.1wt%以上、好ましくは0.35wt%以下とする。上記構成により、エキシマー発光よりもモノマー発光が優先的に生じさせることができるので、少ない電流量でより高い輝度が得られるような高い発光効率の素子が得られる。
 さらに本発明では、発光素子を画素間で分離するための隔壁として用いる有機樹脂膜と、発光素子とを、水分や酸素を透過しにくい絶縁膜(以下、パッシベーション膜とする)で挟む。具体的には、パッシベーション膜上に隔壁用の有機樹脂膜及び発光素子を形成し、さらにその上にパッシベーション膜を形成する。そして隔壁用の有機樹脂膜は、電界発光層を成膜する前または後、2層目のパッシベーション膜を成膜する前に、吸着した水分や酸素等を除去するために真空雰囲気下で加熱処理を施しておく。
 一般的にドーパントに用いる蛍光色素は電界発光材料と同様に、水分、酸素、光、熱等によって劣化しやすい。従って、ドープの量を10-1〜10-2wt%のオーダーのように通常の濃度よりも低くしていくと、ドーパントの絶対量が少なくなるため、発光素子の特性がドーパントの劣化の影響を受けやすくなり、発光素子の信頼性を確保するのが難しくなる。しかし本発明では上記構成を用いることで、ドーパントの劣化を抑えることができ、従ってドーパントの濃度を0.001wt%から0.1wt%のオーダーとしても、発光素子の特性がドーパントの劣化の影響を受けにくくなるため、発光素子の信頼性を向上させることができる。
 また蛍光色素のドープは、発光効率の改善のみならず発光波長の変換のために行なわれることもある。例えば、トリス−8−キノリノラトアルミニウム錯体(Alq3)単独でカバーできる波長は、緑よりも長波長側の領域であり、発光は黄色がかった緑である。しかしドーパントであるキナクリドン誘導体が添加によって、緑色に発光する。モノマー発光よりもエキシマー発光が優先的に生じると高い純度の緑色の発光が得られにくい。しかし本発明では、ドーパントがニ量子化されるのを防ぐことができるので、エキシマー発光よりもモノマー発光が優先的に生じやすく、色純度をより高めることができる。
 そして本発明では、発光素子の発光効率を高くすることができるので、発光素子に供給する電流を制御するためのトランジスタ(駆動用トランジスタ)を飽和領域で動作させる場合でも、駆動用トランジスタと発光素子とを合わせた消費電力を抑えることができる。そして駆動用トランジスタを飽和領域で動作させることで、発光素子の劣化に伴う輝度の低下を抑えるという効果も、上記効果に加えて得ることができる。
 なお、本発明では、発光層のホストとして用いる電界発光材料はAlq3に限定されない。また、ドーパントとして用いる蛍光色素はキナクリドン誘導体に限定されない。
 本発明は上記構成により、エキシマー発光よりもモノマー発光が優先的に生じさせることができるので、少ない電流量でより高い輝度が得られるような高い発光効率の素子が得られる。
 さらに本発明は、発光素子を画素間で分離するための隔壁として用いる有機樹脂膜と、発光素子とを、水分や酸素を透過しにくい絶縁膜(以下、パッシベーション膜とする)で挟むことで、ドーパントの濃度を0.001wt%から0.1wt%のオーダーとしても、発光素子の特性がドーパントの劣化の影響を受けにくくし、発光素子の信頼性を向上させることができる。
 また、本発明ではドーパントがニ量子化されるのを防ぐことができるので、エキシマー発光よりもモノマー発光が優先的に生じやすく、色純度をより高めることができる。
 図3を用いて、本発明の発光装置の、画素の構成について説明する。なお発光装置は、発光素子が封止された状態にあるパネルと、該パネルにコントローラを含むIC等を実装した状態にあるモジュールとを含む。図3において121は陽極、122は電界発光層、123は陰極であり、陽極121と電界発光層122と陰極123が重なっている部分が発光素子124に相当する。また120は発光素子124に供給する電流を制御するトランジスタ(駆動用トランジスタ)であり、発光素子124と直接、または他の回路素子を介して直列に接続されている。
 電界発光層122は、発光層単独かもしくは発光層を含む複数の層が積層された構成を有している。そして本発明では、発光層に0.001wt%以上0.4wt%以下、好ましくは0.1wt%以上、好ましくは0.35wt%以下の濃度でドーパントが添加されている。上記構成により、エキシマー発光よりもモノマー発光が優先的に生じさせることができるので、少ない電流量でより高い輝度が得られるような高い発光効率の素子が得られる。
 陽極121は第1のパッシベーション膜125上に形成されている。また第1のパッシベーション膜125上には隔壁として用いる有機樹脂膜126が形成されている。有機樹脂膜126は開口部127を有しており、該開口部において陽極121と電界発光層122と陰極123が重なり合うことで発光素子124が形成されている。
 そして有機樹脂膜126及び陰極123上に、第2のパッシベーション膜128が成膜されている。第1のパッシベーション膜125と第2のパッシベーション膜は、共に水分や酸素などの発光素子の劣化を促進させる原因となる物質を、他の絶縁膜と比較して透過させにくい膜を用いる。代表的には、例えばDLC、ボロンナイトライド、アルミナ、窒化炭素、RFスパッタ法で形成された窒化珪素等を用いるのが望ましい。またその膜厚は、10〜200nm程度とするのが望ましい。特に、熱伝導性の高いDLC、ボロンナイトライドまたはアルミナを、第1のパッシベーション膜125または第2のパッシベーション膜128に用いることで、発光素子124または駆動用トランジスタ120から発せられる熱を効率的に放熱することができ、発光素子124の劣化を抑えることができる。特に駆動用トランジスタ120を飽和領域で動作させる場合、線形領域で動作させる場合に比べて駆動用トランジスタ120からの発熱量が高くなる傾向があるので、上記熱伝導性の高いDLC、ボロンナイトライドまたはアルミナを用いることは、発光素子124の劣化を抑える点で有効である。
 また有機樹脂膜126は、電界発光層122が成膜される前に、吸着した水分や酸素等を除去するために真空雰囲気下で加熱しておく。具体的には、100℃〜200℃、0.5〜1時間程度、真空雰囲気下で加熱処理を行う。望ましくは3×10-7Torr以下とし、可能であるならば3×10-8Torr以下とするのが最も望ましい。そして、有機樹脂膜に真空雰囲気下で加熱処理を施した後に電界発光層を成膜する場合、成膜直前まで真空雰囲気下に保つことで、信頼性をより高めることができる。
 このように、電界発光層に直接接する有機樹脂膜と、発光素子とを、水分や酸素を透過しにくいパッシベーション膜で挟み、なおかつ電界発光層の成膜前に、該有機樹脂膜に加熱処理を施しておくことで、ドーパントの劣化を抑えることができ、従ってドーパントの濃度を0.001wt%から0.1wt%のオーダーとしても、ドーパントの劣化による信頼性の低下を抑えることができる。
 また有機樹脂膜126の開口部127における端部は、有機樹脂膜126上に一部重なって形成されている電界発光層122に、該端部において穴があかないように、丸みを帯びさせることが望ましい。具体的には、開口部における有機樹脂膜の断面が描いている曲線の曲率半径が、0.2〜2μm程度であることが望ましい。
 上記構成により、後に形成される電界発光層や陰極のカバレッジを良好とすることができ、陽極121と陰極123が電界発光層122に形成された穴においてショートするのを防ぐことができる。また電界発光層122の応力を緩和させることで、発光領域が減少するシュリンクとよばれる不良を低減させることができ、信頼性を高めることができる。
 なお図3では、有機樹脂膜126として、ポジ型の感光性のアクリル樹脂を用いた例を示している。感光性の有機樹脂には、光、電子、イオンなどのエネルギー線が露光された箇所が除去されるポジ型と、露光された箇所が残るネガ型とがある。本発明ではネガ型の有機樹脂膜を用いても良い。
 陽極121は透明導電膜を用いることができる。ITOの他、酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合した透明導電膜を用いても良い。また陰極123は、仕事関数の小さい導電膜であれば公知の他の材料を用いることができる。例えば、Ca、Al、CaF、MgAg、AlLi等が望ましい。
 なお図3では、発光素子から発せられる光が基板130側に照射される構成を示しているが、光が基板とは反対側に向かうような構造の発光素子としても良い。
 また図3では駆動用トランジスタ120と発光素子の陽極121が接続されているが、本発明はこの構成に限定されず、駆動用トランジスタ120と発光素子の陰極121が接続されていても良い。ただしこの場合、陰極は陽極よりもより駆動用トランジスタ120に近いパッシベーション膜上に形成される。
 図3に示した断面構造の画素を有し、なおかつ図2と同じ積層構造を有する発光素子を備えた、アクティブマトリクス型の発光装置を用い、信頼性の試験を行った。なお測定に用いた発光装置は、実際に発光が得られる面積の、画素に占める割合が40%である。そして、1フレーム期間における、発光の期間の割合(デューティー比)が70%となるように駆動させ、測定器で得られる初期輝度を100cd/mm2として測定した。なお、実際に発光が得られる面積の割合40%と、デューティー比の値70%とから計算すると、発光素子を連続して点灯させたときに、純粋に発光素子から得られる輝度(真性輝度)は、320cd/mm2である。
 また測定には3種類の発光素子を用いており、(I)(II)はキナクリドン誘導体の濃度が0.3wt%、(III)は1wt%である。(II)と(III)は、図2に示した発光素子と正孔輸送層102であるα−NPDの膜厚が異なっており、膜厚が共に60nmである。
 図4に、発光時間に対する輝度の測定値のグラフを示す。なお縦軸の輝度は、初期の輝度を1として規格化してある。図4に示すように、(I)(II)に対応する発光装置の方が、(III)に対応する発光装置よりも輝度の低下が小さく、高い信頼性を有していることがわかる。(I)と(II)の発光装置では、輝度の低下が、100時間で約10%以下、また1000時間で20%以下であった。
 次に、図3に示した断面構造の画素を有し、なおかつ図2と同じ積層構造を有する発光素子を備えた、アクティブマトリクス型の発光装置を用い、輝度に対する消費電力と、消費電力に対するパネルの温度を測定した。なお測定に用いた発光装置は、実際に発光が得られる面積の、画素に占める割合が40%である。そして各輝度は、1フレーム期間における、発光の期間の割合(デューティー比)が70%となるように駆動させた状態で測定している。
 また測定に用いた発光装置は、キナクリドン誘導体の濃度が0.3wt%と1wt%の発光素子を用いている。そして2つの発光装置は、図2に示した発光素子と、正孔輸送層102であるα−NPDの膜厚が異なっており、0.3wt%の方は膜厚が20nm、1.0wt%の方は膜厚が60nmである。
 図5(A)に輝度(nt)に対する消費電力(mW)を示す。ただし図5(A)に示す消費電力は、発光素子と、飽和領域で動作させた駆動用トランジスタの消費電力を合わせたものである。図5(A)に示すように、0.3wt%の方が1.0wt%のものよりも低消費電力でより高い輝度が得られることがわかる。
 また図5(B)に消費電力(mW)に対するパネルの温度(℃)を示す。ただし図5(B)に示す消費電力は、発光素子と、飽和領域で動作させた駆動用トランジスタの消費電力を合わせたものである。パネルの温度は、画素部が形成されている基板の、画素部と重なる部分を測定したものである。図5(B)から、同じ消費電力でも、1.0wt%の方が0.3wt%のものよりも、パネルの温度が上昇していることがわかる。温度の上昇は発光素子の劣化を促進させ、信頼性を低下させる原因になる。よって、温度の上昇に起因する劣化という観点から見た場合、0.3wt%の方が1.0wt%のものよりも信頼性が高いと言える。
 図5(A)と図5(B)から、輝度とパネル温度との関係が間接的にわかる。例えば輝度200ntで消費電力600mWであり、この場合パネル温度は40℃以下である。また、輝度130ntで消費電力400mWであり、この場合パネル温度は35℃以下である。
 ただし、図5で示した消費電力は、発光素子と、駆動用トランジスタの消費電力を合わせたものである。温度に寄与する全消費電力のうち、発光素子と駆動用トランジスタの各消費電力の占める割合は、駆動用トランジスタを飽和領域で動作させるか、線形領域で動作させるかで、異なってくる。
 図6(A)に、駆動用トランジスタを飽和領域で動作させたときの、シミュレーションにより得られた、輝度に対するパネルの温度の関係を示す。図6(B)に、駆動用トランジスタを線形領域で動作させたときの、シミュレーションにより得られた、輝度に対するパネルの温度の関係を示す。
 なお、図6(A)、図6(B)において、測定に用いた発光装置は、キナクリドン誘導体が1.0wt%で、実際に発光が得られる面積の、画素に占める割合が40%である。そして各輝度は、1フレーム期間における、発光の期間の割合(デューティー比)が70%となるように駆動させた状態を想定している。
 パネルの温度は、発光を開始した時との温度差で示す。シミュレーションは、以下の手順で行った。まず、2つのパネルを用意し、発光素子の陽極と陰極の間に同じ電圧を印加する。また、該発光素子に直列に接続された駆動用トランジスタのソースとドレインの間に、2つのパネル間で異なる電圧を印加する。そして、2つのパネル間に生じた温度差を測定する。この2つのパネル間における温度差と、ソースとドレイン間の電圧の差とを用い、各動作領域における、発光素子と駆動用トランジスタの、温度に寄与した消費電力の割合を計算により算出した。
 図6(A)、図6(B)から、温度の上昇に寄与する発光素子の消費電力が、飽和領域と線形領域とで殆ど大差が見られないことがわかる。そして発光素子に起因する温度上昇の割合は、飽和領域ではおおよそ半分程度、線形領域ではおおよそ9割程度を占めている。なお図6ではキナクリドン誘導体が1.0wt%の発光装置を用いてシミュレーションを行っているが、0.3wt%でもほぼ同じ傾向の結果が得られると考えられる。
 よって、発光素子の消費電力は発光に寄与する消費電力と発熱に寄与する消費電力の和であるので、発光効率が高まれば、パネルの温度の上昇が効果的に抑えられることがわかる。
 従って図6から、図5(B)において、0.3wt%の方が1.0wt%のものよりも発光効率が高いため、同じ消費電力でもパネルの温度の上昇が抑えられたことがわかる。
 また図6(A)と図6(B)を比較すると、飽和領域の方が線形領域よりも、温度の上昇に寄与する駆動用トランジスタの消費電力が高く、よって、駆動用トランジスタと発光素子とを合わせた消費電力も同様に高くなっていることが分かる。しかし図5から、本発明のようにドーパントの濃度を0.3wt%とすることで、発光素子の発光効率を高くすることができ、飽和領域であっても、駆動用トランジスタと発光素子とを合わせた消費電力を抑えることができると考えられる。そして駆動用トランジスタを飽和領域で動作させることで、発光素子の劣化に伴う輝度の低下を抑えるという効果も、上記効果に加えて得ることができる。
 なお本発明において発光素子は、陽極と陰極の間に電場を加えることで発生するルミネッセンス(Electroluminescence)が得られる電界発光材料を含む層(電界発光層)を有している。電界発光層は陽極と陰極の間に設けられており、単層または複数の層で構成されている。電界発光層におけるルミネッセンスには、一重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)と三重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(リン光)とが含まれる。
 なお発光素子は、電界発光層に含まれる正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層または電子輸送層等が、無機化合物単独で、または有機化合物に無機化合物が混合されている材料で形成されている形態をも取り得る。また、これらの層どうしが互いに一部混合していても良い。
 また、本発明の発光装置において用いられるトランジスタは、単結晶シリコンを用いて形成されたトランジスタであっても良いし、多結晶シリコンやアモルファスシリコンを用いた薄膜トランジスタであっても良い。また、有機半導体を用いたトランジスタであっても良い。
 また、隔壁として用いる有機樹脂膜は感光性のアクリルに限定されず、その他の有機樹脂膜、例えばポリイミド、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスチレン、ベンゾシクロブテン、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリビニルクロライド、ポリパラキシリレン系樹脂等を用いても良い。
 本実施例では、図2に示した積層構造を有する発光素子の作製方法について説明する。
 まず、ITOを用いた陽極を有する基板に、真空雰囲気下において150℃、30分の加熱処理を施した後、蒸着法を用い、0.1nm/secの成膜速度で20nm膜厚のCuPcを成膜した。
 次に、蒸着法を用い、0.2nm/secの成膜速度で40nm膜厚のα−NPDを成膜した。そして、蒸着法を用い、Alq3とDMQdを共に蒸着させることで、DMQdが添加された膜厚37.5nmのAlq3を成膜する。このときDMQdの濃度は、0.001wt%以上0.4wt%以下、好ましくは0.1wt%以上、好ましくは0.35wt%以下とする。またAlq3の成膜速度は0.2nm/secとした。
 次に、蒸着法を用い、0.2nm/secの成膜速度で37.5nm膜厚のAlq3を成膜する。Alq3の成膜は、DMQdが添加されたAlq3を成膜した後、蒸着源であるDMQdをシャッター等で隔離することで連続的に成膜することができる。
 次に、蒸着法を用い、0.01nm/secの成膜速度で1nm膜厚のCaF2を成膜する。蒸着は、CaF2を抵抗加熱により気化することで行う。
 そして、20nm膜厚のAlを、蒸着法を用いて成膜する。蒸着は、Alを抵抗加熱により気化することで行う。
 これらの一連の工程を、大気に曝すことなく連続して行うことで、発光素子の信頼性を高めることができる。
 なお図2では、正孔注入層101としてCuPcを用いているが、CuPcの代わりにポリチオフェン(PEDOT)を用いても良い。この場合、陽極であるITO上に、エタノールを溶媒としたPEDOTの溶液を、500rpmのスピンコート法を用いて、60nmの膜厚となるように塗布する。
 次に加熱処理を行ない、PEDOTの膜に含まれるエタノールをとばす。この加熱処理は、例えば80℃で10分行った後、200℃で1時間程度行う。
 次に、真空雰囲気下において、150℃で30分程度加熱処理を行う。その後の工程は、正孔注入層101としてCuPcを用いた場合と同様である。
 なお本発明における発光素子の積層構造及びその膜厚は、図2に示した構成に限定されない。
 また図2では、発光素子の陽極側から光が発せられるが、本発明はこれに限定されない。図7に、陰極側から光が発せられる発光素子の構成を示す。
 図7では、TiNで形成された陽極200上に、正孔注入層201として膜厚20nmのCuPc、正孔輸送層202として膜厚40nmのα−NPD、発光層203としてDMQdが添加された膜厚37.5nmのAlq3、電子輸送層204として膜厚37.5nmのAlq3、電子注入層205として膜厚1nmのCaF2、10〜30nmの膜厚を有するAlで形成された陰極206が順に積層されている。図7では、陽極200として光を透過しない材料を用い、なおかつ陰極204の膜厚を10〜30nmとして光を透過させることで、発光素子から発せられる光が陰極206側から得られるようにした。なお陰極側から光をえるためには、膜厚を薄くする方法の他に、Liを添加することで仕事関数が小さくなったITOを用いる方法もある。
 なお電界発光層を蒸着法で成膜する場合、蒸着を行うチャンバーの内壁は電解研磨されていることが望ましく、また真空排気はクライオポンプを用いることで、水分の除去を効率的に行うことができる。
 本実施例では、図4、図5、図6において用いた本発明の発光装置の、画素の構成について説明する。
 図8(A)に、本発明の発光装置の、画素部の回路図を示す。図8(A)において、信号線(S1〜Sx)、電源線(V1〜Vx)、第1走査線(Ga1〜Gay)、第2走査線(Ge1〜Gey)が画素部501に設けられている。
 信号線(S1〜Sx)の1つと、電源線(V1〜Vx)の1つと、第1走査線(Ga1〜Gay)の1つと、第2走査線(Ge1〜Gey)の1つとを備えた領域が画素505に相当する。画素部501にはマトリクス状に複数の画素505が配置されている。
 画素505の拡大図を図8(B)に示す。図8(B)において、507はスイッチング用トランジスタである。スイッチング用トランジスタ507のゲートは、第1走査線Gaj(j=1〜y)に接続されている。スイッチング用トランジスタ507のソースとドレインは、一方が信号線Si(i=1〜x)に、もう一方が駆動用トランジスタ508のゲートに接続されている。
 なお、本実施例において接続とは、特に記載のない限り電気的な接続を意味する。
 消去用トランジスタ509のゲートは、第2走査線Gej(j=1〜y)に接続されている。消去用トランジスタ509のソースとドレインは、一方が電源線Vi(i=1〜x)に、もう一方が駆動用トランジスタ508のゲートに接続されている。
 駆動用トランジスタ508のソースとドレインは、一方が電源線Viに、もう一方が発光素子510の有する画素電極に接続されている。
 発光素子510は陽極と、陰極と、陽極と陰極との間に設けられた電界発光層とからなる。陽極が駆動用トランジスタ508のソースまたはドレインと接続している場合、陽極が画素電極、陰極が対向電極となる。逆に陰極が駆動用トランジスタ508のソースまたはドレインと接続している場合、陰極が画素電極、陽極が対向電極となる。
 陽極が画素電極の場合、駆動用トランジスタ508はpチャネル型トランジスタであることが望ましい。また、陰極が画素電極の場合、駆動用トランジスタ508はnチャネル型トランジスタであることが望ましい。
 発光素子510の対向電極と電源線Viには、それぞれ電源から電圧が与えられている。そして対向電極と電源線の電圧差は、駆動用トランジスタがオンになったときに発光素子に順方向イバイアスの電圧が印加されるような値に保たれている。
 保持容量512が有する2つの電極は、一方は電源線Viに接続されており、もう一方は駆動用トランジスタ508のゲートに接続されている。保持容量512はスイッチング用トランジスタ505が非選択状態(オフ状態)にある時、駆動用トランジスタ508のゲート電圧を保持するために設けられている。なお図8(B)では保持容量512を設ける構成を示したが、本発明はこの構成に限定されず、保持容量512を設けない構成にしても良い。
 第1走査線Gajの電位によりスイッチング用トランジスタ507がオンになると、信号線Siに入力されたビデオ信号の電位が駆動用トランジスタ508のゲートに与えられる。この入力されたビデオ信号の電位に従って、駆動用トランジスタ508のゲート電圧(ゲートとソース間の電圧差)が定まる。そして、該ゲート電圧によって流れる駆動用トランジスタ508のドレイン電流は、発光素子510に供給され、発光素子510は供給された電流によって発光する。
 さらに、第2走査線Gejの電位により消去用トランジスタ509がオンになると、電源線Viの電位が駆動用トランジスタ508のゲートとソースの両方に与えられ、よって駆動用トランジスタ508がオフし、発光素子510の発光が強制的に終了する。
 次に図9(A)に、図8に示した構成とは異なる発光装置の、画素部の回路図を示す。画素部401には、信号線(S1〜Sx)、電源線(V1〜Vx)、走査線(G1〜Gy)が設けられている。
 本実例の場合、信号線(S1〜Sx)のいずれか1つと、電源線(V1〜Vx)のいずれか1つと、走査線(G1〜Gy)のいずれか1つとを備えた領域が画素404に相当する。画素部401にはマトリクス状に複数の画素404が配置されている。
 画素404の拡大図を図9(B)に示す。図9(B)において、405はスイッチング用トランジスタである。スイッチング用トランジスタ405のゲートは、走査線Gj(j=1〜y)に接続されている。スイッチング用トランジスタ405のソースとドレインは、一方が信号線Si(i=1〜x)に、もう一方が駆動用トランジスタ406のゲートに接続されている。
 また、駆動用トランジスタ406のソースとドレインは、一方が電源線Vi(i=1〜x)に接続され、もう一方は発光素子407の画素電極に接続される。
 発光素子407は陽極と陰極と、陽極と陰極との間に設けられた電界発光層とからなる。陽極が駆動用トランジスタ406のソースまたはドレインと接続している場合、陽極が画素電極、陰極が対向電極となる。逆に陰極が駆動用トランジスタ406のソースまたはドレインと接続している場合、陰極が画素電極、陽極が対向電極となる。
 なお、駆動用トランジスタ406のソースまたはドレインが発光素子407の陽極に接続されている場合、駆動用トランジスタ406はpチャネル型トランジスタであることが望ましい。また、駆動用トランジスタ406のソースまたはドレインが発光素子407の陰極と接続されている場合、駆動用トランジスタ406はnチャネル型トランジスタであることが望ましい。
 発光素子407の対向電極と、電源線Viには、それぞれ電源から電圧が与えられている。そして対向電極と電源線の電圧差は、駆動用トランジスタがオンになったときに発光素子に順方向イバイアスの電圧が印加されるような値に保たれている。
 保持容量408が有する2つの電極は、一方は電源線Viに接続されており、もう一方は駆動用トランジスタ406のゲートに接続されている。保持容量408はスイッチング用トランジスタ405が非選択状態(オフ状態)にある時、駆動用トランジスタ406のゲート電圧を保持するために設けられている。なお図9(B)では保持容量408を設ける構成を示したが、本発明はこの構成に限定されず、保持容量408を設けない構成にしても良い。
 走査線Gjの電位によりスイッチング用トランジスタ405がオンになると、信号線Siに入力されたビデオ信号の電位が駆動用トランジスタ406のゲートに与えられる。この入力されたビデオ信号の電位に従って、駆動用トランジスタ406のゲート電圧(ゲートとソース間の電圧差)が定まる。そして、該ゲート電圧によって流れる駆動用トランジスタ406のドレイン電流は、発光素子407に供給され、発光素子407は供給された電流によって発光する。
 なお図7、図8に示した発光装置において、ビデオ信号はアナログでもデジタルでも良い。デジタルの場合、発光素子の発光する期間(発光期間)を制御することで、階調を表示することが可能である。
 本実施例で示した構成は、本発明の発光装置の一例であり、本発明はこの構成に限定されない。また、図7、図8では、ビデオ信号を電圧で入力するタイプであるが、ビデオ信号を電流で入力するタイプの発光装置にも用いることが可能である。
 なお、1画素に注目すると、パッシブ型の発光装置よりもアクティブ型の発光装置の方が、1フレーム期間の発光期間が長い傾向にあり、これは画素数が増加すればするほど顕著になる。発光素子は連続して発光する期間が長いほど劣化が促進されるので、アクティブとパッシブで各画素の発光素子の輝度が同じだと仮定すると、アクティブの方が劣化しやすいと言える。よって、本発明の構成は、アクティブマトリクス型の発光装置により有効だと言える。
 本実施例は、実施例1と組み合わせて実施することが可能である。
 本実施例では、隔壁として用いる有機樹脂膜の作製方法について説明する。有機樹脂膜がポジ型の感光性アクリルの場合、スピンコート法により塗布し、焼成する。なお有機樹脂膜の膜厚は、焼成後、0.7〜5μm(さらに好ましくは2〜4μm)程度になるようにする。
 次に、フォトマスクを用いて開口部を形成したい部分を露光する。そして、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)を主成分とする現像液で現像した後、基板を乾燥させ、220℃、1時間程度の焼成を行うことで、開口部が形成された有機樹脂膜が形成される。
 なお、ポジ型の感光性アクリルは薄茶色をしているので、発光素子から発せられる光が基板側に向かっているときは、脱色処理を施す。この場合、焼成する前に、再び現像後の感光性アクリル全体を露光する。このときの露光は、開口部を形成するための露光に比べて、やや強い光を照射したり、照射時間を長くしたりするようにし、完全に露光が行なわれるようにする。例えば、膜厚2μmのポジ型のアクリル樹脂を脱色するとき、超高圧水銀灯のスペクトル光であるg線(436nm)とh線(405nm)とi線(365nm)とから成る多波長光を利用する等倍投影露光装置(具体的にはCanon製のMPA)を用いる場合、60sec程度照射する。この露光により、ポジ型のアクリル樹脂が完全に脱色される。
 また本実施例では、現像後に220℃で焼成を行っているが、現像後にプリベークとして100℃程度の低温で焼成してから、220℃の高温で焼成するようにしても良い。
 なお、ネガ型のアクリル樹脂の場合、開口しようとする部分以外を感光させる。その後、現像により感光していない部分を除去することで、開口部を有する有機樹脂膜を形成することができる。
 本実施例は、実施例1または2と組み合わせて実施することが可能である。
 本実施例では、発光層として用いる代表的な電界発光材料と、ドーパントとして用いる代表的な蛍光色素について説明する。
 発光素子に用いられる電界発光材料は低分子系と高分子系に大別される。本発明の発光装置は、低分子系の電界発光材料でも高分子系の電界発光材料でも用いることができる。
 低分子系の電界発光材料は、蒸着法により成膜される。したがって積層構造をとりやすく、ホール輸送層、電子輸送層などの機能が異なる膜を積層することで高効率化しやすい。もっとホール輸送層、電子輸送層等が必ずしも明確に存在せず、例えば特願2001−020817号等に記載されているように、混合状態になった層が単数乃至複数層存在し、発光素子の高寿命化、高発光効率化が図られていても良い。
 低分子系の電界発光材料としては、以下の化2の構造式2に示すAlq3、化3の構造式3に示すBAlq2、化4の構造式4に示すAlmq3、化5の構造式5に示すDPVBi、化6の構造式6に示すPVK、またトリフェニルアミン誘導体(TPD)等が挙げられる。
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 一方、高分子系の電界発光材料は低分子系に比べて物理的強度が高く、素子の耐久性が高い。また塗布により成膜することが可能であるので、素子の作製が比較的容易である。
 高分子系の電界発光材料を用いた発光素子の構造は、低分子系の電界発光材料を用いたときと基本的には同じであり、陰極/有機発光層/陽極となる。しかし、高分子系の電界発光材料を用いた有機発光層を形成する際には、低分子系の電界発光材料を用いたときのような積層構造を形成させることは難しく、知られている中では2層の積層構造が有名である。具体的には、陰極/発光層/正孔輸送層/陽極という構造である。なお、高分子系の電界発光材料を用いた発光素子の場合には、陰極材料としてCaを用いることも可能である。
 なお、素子の発光色は、発光層を形成する材料で決まるため、これらを選択することで所望の発光を示す発光素子を形成することができる。発光層の形成に用いることができる高分子系の電界発光材料は、ポリパラフェニレンビニレン系、ポリパラフェニレン系、ポリチオフェン系、ポリフルオレン系が挙げられる。
 ポリパラフェニレンビニレン系には、ポリ(パラフェニレンビニレン) [PPV] の誘導体、ポリ(2,5−ジアルコキシ−1,4−フェニレンビニレン) [RO−PPV]、ポリ(2−(2'−エチル−ヘキソキシ)−5−メトキシ−1,4−フェニレンビニレン)[MEH−PPV]、ポリ(2−(ジアルコキシフェニル)−1,4−フェニレンビニレン)[ROPh−PPV]等が挙げられる。
 ポリパラフェニレン系には、ポリパラフェニレン[PPP]の誘導体、ポリ(2,5−ジアルコキシ−1,4−フェニレン)[RO−PPP]、ポリ(2,5−ジヘキソキシ−1,4−フェニレン)等が挙げられる。
 ポリチオフェン系には、ポリチオフェン[PT]の誘導体、ポリ(3−アルキルチオフェン)[PAT]、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)[PHT]、ポリ(3−シクロヘキシルチオフェン)[PCHT]、ポリ(3−シクロヘキシル−4−メチルチオフェン)[PCHMT]、ポリ(3,4−ジシクロヘキシルチオフェン)[PDCHT]、ポリ[3−(4−オクチルフェニル)−チオフェン][POPT]、ポリ[3−(4−オクチルフェニル)−2,2ビチオフェン][PTOPT]等が挙げられる。
 ポリフルオレン系には、ポリフルオレン[PF]の誘導体、ポリ(9,9−ジアルキルフルオレン)[PDAF]、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)[PDOF]等が挙げられる。
 なお、正孔輸送性の高分子系の電界発光材料を、陽極と発光性の高分子系電界発光材料の間に挟んで形成すると、陽極からの正孔注入性を向上させることができる。一般にアクセプター材料と共に水に溶解させたものをスピンコート法などで塗布する。また、有機溶媒には不溶であるため、上述した発光性の電界発光材料との積層が可能である。
 正孔輸送性の高分子系の電界発光材料としては、PEDOTとアクセプター材料としてのショウノウスルホン酸(CSA)の混合物、ポリアニリン[PANI]とアクセプター材料としてのポリスチレンスルホン酸[PSS]の混合物等が挙げられる。
 また、上述した低分子系または高分子系の電界発光材料の他に、分子数が20以下、又は連鎖する分子の長さが10μm以下で、なおかつ昇華性を有さない、所謂中分子系の電界発光材料も用いることが可能である。
 また、ドーパントは構造式1に示したキナクリドン誘導体に限定されず、Eu錯体(化7の構造式7)、ナイルレッド(化8の構造式8)、ローダミンB(化9の構造式9)、DCM(R=Me)(化10の構造式10)、フタロシアニン(化11の構造式11)、DCM2(化12の構造式12)、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド(化13の構造式13)、P1(化14の構造式14)、スクアリウム誘導体(化15の構造式15)、Tb錯体(化16の構造式16)、ルブレン(化17の構造式17)、Dy錯体(化18の構造式18)、フルオレセイン(化19の構造式19)、クマリン6(化20の構造式20)、ペリレン(化21の構造式21)、DPA(化22の構造式22)、クマリン誘導体(化23の構造式23)、ジスチリルアミン(DSA)誘導体(化24の構造式24)、ジスチリルアリレーン誘導体(化25の構造式25)、2DSP(化26の構造式26)、BCzVBi(化27の構造式27)、ピロロピロール誘導体(化28の構造式28)、ピラゾリン(化29の構造式29)、ナフトキナクリドン誘導体(化30の構造式30)、ロフィン(化31の構造式31)、ジアミノスチルベン誘導体(化32の構造式32)、デカシクレン(化33の構造式33)等、公知のドーパントを用いることができる。
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 なお、本実施例の構成は、実施例1〜実施例3のいずれの構成とも自由に組み合わせて実施することが可能である。
 本発明の発光装置を用いることで、電子機器の表示部の信頼性を高めることができる。本発明の発光装置を用いた電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDVD:Digital Versatile Disc等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうる装置)などが挙げられる。それら電子機器の具体例を図10に示す。
 図10(A)は表示装置であり、筐体2001、支持台2002、表示部2003、スピーカー部2004、ビデオ入力端子2005等を含む。本発明の発光装置を表示部2003に用いることで、表示装置が完成する。なお表示装置は、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。
 図10(B)はデジタルスチルカメラであり、本体2101、表示部2102、受像部2103、操作キー2104、外部接続ポート2105、シャッター2106等を含む。本発明の発光装置を表示部2102に用いることで、デジタルスチルカメラが完成する。
 図10(C)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体2201、筐体2202、表示部2203、キーボード2204、外部接続ポート2205、ポインティングマウス2206等を含む。本発明の発光装置を表示部2203に用いることで、ノート型パーソナルコンピュータが完成する。
 図10(D)はモバイルコンピュータであり、本体2301、表示部2302、スイッチ2303、操作キー2304、赤外線ポート2305等を含む。本発明の発光装置を表示部2302に用いることで、モバイルコンピュータが完成する。
 図10(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体2401、筐体2402、表示部A2403、表示部B2404、記録媒体(DVD等)読み込み部2405、操作キー2406、スピーカー部2407等を含む。表示部A2403は主として画像情報を表示し、表示部B2404は主として文字情報を表示する。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。本発明の発光装置を表示部A2403、B2404に用いることで、画像再生装置が完成する。
 図10(F)はゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体2501、表示部2502、アーム部2503を含む。本発明の発光装置を表示部2502に用いることで、ゴーグル型ディスプレイが完成する。
 図10(G)はビデオカメラであり、本体2601、表示部2602、筐体2603、外部接続ポート2604、リモコン受信部2605、受像部2606、バッテリー2607、音声入力部2608、操作キー2609、接眼部2610等を含む。本発明の発光装置を表示部2602に用いることで、ビデオカメラが完成する。
 ここで図10(H)は携帯電話であり、本体2701、筐体2702、表示部2703、音声入力部2704、音声出力部2705、操作キー2706、外部接続ポート2707、アンテナ2708等を含む。なお、表示部2703は黒色の背景に白色の文字を表示することで携帯電話の消費電流を抑えることができる。本発明の発光装置を表示部2703に用いることで、携帯電話が完成する。
 以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。また、本実施例の電子機器は実施例1〜4に示したいずれの構成の発光装置を用いても良い。
 実施例5において示した電子機器には、発光素子が封止された状態にあるパネルに、コントローラ、電源回路等を含むICが実装された状態にあるモジュールが搭載されている。モジュールとパネルは、共に発光装置の一形態に相当する。本実施例では、モジュールの具体的な構成について説明する。
 図11に、コントローラ801及び電源回路802がパネル800に実装されたモジュールの外観図を示す。パネル800には、発光素子が各画素に設けられた画素部803と、前記画素部803が有する画素を選択する走査線駆動回路804と、選択された画素にビデオ信号を供給する信号線駆動回路805とが設けられている。
 またプリント基板806にはコントローラ801、電源回路802が設けられており、コントローラ801または電源回路802から出力された各種信号及び電源電圧は、FPC807を介してパネル800の画素部803、走査線駆動回路804、信号線駆動回路805に供給される。
 プリント基板806への電源電圧及び各種信号は、複数の入力端子が配置されたインターフェース(I/F)部808を介して供給される。
 なお、本実施例ではパネル800にプリント基板806がFPCを用いて実装されているが、必ずしもこの構成に限定されない。COG(Chip on Glass)方式を用い、コントローラ801、電源回路802をパネル800に直接実装させるようにしても良い。
 また、プリント基板806において、引きまわしの配線間に形成される容量や配線自体が有する抵抗等によって、電源電圧や信号にノイズがのったり、信号の立ち上がりが鈍ったりすることがある。そこで、プリント基板806にコンデンサ、バッファ等の各種素子を設けて、電源電圧や信号にノイズがのったり、信号の立ち上がりが鈍ったりするのを防ぐようにしても良い。
 本実施例は実施例1〜4と組み合わせて実施することが可能である。
 次に図12に、Alq3にドープするキナクリドン誘導体(DMQd)の濃度(wt%)と、発光効率(cd/A)との関係を示す。ただし、素子1〜素子9に示す発光素子は、図2に示すような構成を有している。具体的には、透明導電膜であるITOで形成された陽極100上に、正孔注入層101として膜厚20nmのCuPc、正孔輸送層102として膜厚60nmのα−NPD、発光層103としてDMQdが添加された膜厚37.5nmのAlq3、電子輸送層104として膜厚37.5nmのAlq3、電子注入層105として膜厚1nmのCaF2、Alからなる陰極106が順に積層されている。発光層103に添加されるキナクリドン誘導体は、化1のRがCH3である構成を有している。
 ただし、DMQdの濃度は、素子1では0.4wt%、素子2では0.3wt%、素子3では0.2wt%、素子4では0.1wt%、素子5では0.4wt%、素子6では0.2wt%、素子7では0.1wt%、素子8では0.05wt%、素子9では0.5wt%となっている。また発光層103の成膜速度は、素子1〜素子4では0.2nm/sec、素子5〜素子8では0.6nm/sec、素子9では0.1nm/secとなっている。
 具体的には、Alq3とDMQdの成膜速度が、素子1では0.2nm/sec、8×10-4nm/sec、素子2では0.2nm/sec、6×10-4nm/sec、素子3では0.2nm/sec、4×10-4nm/sec、素子4では0.2nm/sec、2×10-4nm/sec、素子5では0.6nm/sec、2.4×10-3nm/sec、素子6では0.6nm/sec、1.2×10-3nm/sec、素子7では0.6nm/sec、6×10-4nm/sec、素子8では0.6nm/sec、3×10-4nm/sec、素子9では0.1nm/sec、5×10-4nm/secとなっている。
 図12から分かるように、DMQdの濃度が0.1wt%以上0.4wt%以下の場合に発光効率が10cd/Aより高くなっているが、DMQdの濃度が0.1wt%以未満であったり、0.4wt%より高かったりすると、発光効率が10cd/Aより低くなっている。よってDMQdの濃度が高すぎても、低すぎても、発光効率が落ちてしまうことが分かる。したがって図12から、発光効率を高めるには、ドーパントの濃度が0.1wt%以上0.4wt%以下とするのが望ましいことが分かる。
キナクリドン誘導体を添加したAlq3の発光スペクトル。 発光素子の断面構造を示す図。 発光装置の画素の断面構造を示す図 時間経過に対する輝度の変化を示すグラフ。 輝度に対する消費電力のグラフと、消費電力に対するパネルの温度のグラフ。 発光素子と駆動用トランジスタの消費電力の割合を示すグラフ。 発光素子の断面構造を示す図。 発光装置の画素部の回路図。 発光装置の画素部の回路図。 本発明の発光装置を用いた電子機器の図。 本発明の発光装置の外観図。 DMQdの濃度と発光効率の関係を示すグラフ。

Claims (21)

  1.  発光素子が設けられた発光装置であって、
     前記発光素子は、陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極の間に設けられた発光層とを有し、
     前記発光層におけるドーパントの濃度が0.1wt%以上0.4wt%以下であり、
     前記発光素子は、第1のパッシベーション膜と、第2のパッシベーション膜の間に設けられていることを特徴とする発光装置。
  2.  発光素子が設けられた発光装置であって、
     前記発光素子は、陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極の間に設けられた発光層とを有し、
     前記発光層におけるドーパントの濃度が0.1wt%以上0.4wt%以下であり、
     前記陽極と、開口部を有する感光性の有機樹脂膜とが、第1のパッシベーション膜上に設けられており、
     前記陽極と、前記陰極と、前記発光層とが前記開口部において重なっており、
     前記有機樹脂膜と、前記陰極とが、第2のパッシベーション膜で覆われていることを特徴とする発光装置。
  3.  請求項2において、
     前記有機樹脂膜の、前記開口部における断面が描いている曲線の曲率半径が、0.2〜2μmであることを特徴とする発光装置。
  4.  請求項2または請求項3において、
     前記有機樹脂膜は、ポジ型の感光性を有することを特徴とする発光装置。
  5.  請求項2において、
     前記有機樹脂膜は、ネガ型の感光性を有することを特徴とする発光装置。
  6.  請求項1乃至請求項5のいずれか1項において、
     前記第1または第2のパッシベーション膜は、窒化炭素膜またはRFスパッタ法で形成された窒化珪素膜であることを特徴とする発光装置。
  7.  請求項1乃至請求項5のいずれか1項において、
     前記第1または第2のパッシベーション膜は、DLC、ボロンナイトライドまたはアルミナを含むことを特徴とする発光装置。
  8.  請求項1乃至請求項7のいずれか1項において、
     前記発光装置は、前記発光素子に供給する電流を制御するトランジスタを有し、
     前記トランジスタを飽和領域で動作させることを特徴とする発光装置。
  9.  請求項1乃至請求項8のいずれか1項において、
     前記発光素子は、初期の真性輝度を320cd/mm2とし、なおかつデューティー比を70%として、100時間点灯させたときの真性輝度の低下量が、前記初期の真性輝度の約10%以下であることを特徴とする発光装置。
  10.  請求項1乃至請求項9のいずれか1項において、
     前記発光素子は、初期の真性輝度を320cd/mm2とし、なおかつデューティー比を70%として、1000時間点灯させたときの真性輝度の低下量が、前記初期の真性輝度の約20%以下であることを特徴とする発光装置。
  11.  請求項1乃至請求項8のいずれか1項において、
     前記発光装置は、前記発光素子に供給する電流を制御するトランジスタを有し、
     前記発光素子と前記トランジスタは共に発光装置の画素部に複数設けられており、
     前記画素部は基板上に形成されており、
     デューティー比を70%としたときの前記発光素子の輝度を200ntとすると、前記基板のうち、画素部と重なる部分の温度が40℃以下であることを特徴とする発光装置。
  12.  請求項1乃至請求項8のいずれか1項において、
     前記発光装置は、前記発光素子に供給する電流を制御するトランジスタを有し、
     前記発光素子と前記トランジスタは共に発光装置の画素部に複数設けられており、
     前記画素部は基板上に形成されており、
     デューティー比を70%としたときの前記発光素子及び前記トランジスタの消費電力を600mWとすると、前記基板のうち、画素部と重なる部分の温度が40℃以下であることを特徴とする発光装置。
  13.  請求項1乃至請求項8のいずれか1項において、
     前記発光装置は、前記発光素子に供給する電流を制御するトランジスタを有し、
     前記発光素子と前記トランジスタは共に発光装置の画素部に複数設けられており、
     前記画素部は基板上に形成されており、
     デューティー比を70%としたときの前記発光素子の輝度を130ntとすると、前記基板のうち、画素部と重なる部分の温度が35℃以下であることを特徴とする発光装置。
  14.  請求項1乃至請求項8のいずれか1項において、
     前記発光装置は、前記発光素子に供給する電流を制御するトランジスタを有し、
     前記発光素子と前記トランジスタは共に発光装置の画素部に複数設けられており、
     前記画素部は基板上に形成されており、
     デューティー比を70%としたときの前記発光素子及び前記トランジスタの消費電力を400mWとすると、前記基板のうち、画素部と重なる部分の温度が35℃以下であることを特徴とする発光装置。
  15.  陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極の間に設けられた発光層とを有する発光素子を備えた発光装置の作製方法であって、
     第1のパッシベーション膜上に前記陽極を形成した後、感光性の有機樹脂膜を成膜し、
     露光により、前記感光性の有機樹脂膜の一部に開口部を形成することで、前記陽極の一部を露出させ、
     前記開口部を有する有機樹脂膜に、真空雰囲気下において加熱処理を施し、
     前記開口部を有する有機樹脂膜と、前記陽極上に、ドーパントの濃度が0.1wt%以上0.4wt%以下である発光層を成膜し、
     前記発光層の上に前記陰極を形成し、
     前記陽極と、前記陰極と、前記発光層とが前記開口部において重なっており、
     前記開口部を有する有機樹脂膜と、前記陰極とを、第2のパッシベーション膜で覆うことを特徴とする発光装置の作製方法。
  16.  請求項15において、
     前記真空雰囲気下とは、3×10-7Torr以下であることを特徴とする発光装置の作製方法。
  17.  請求項15または請求項16において、
     前記第1または第2のパッシベーション膜は、窒化炭素膜またはRFスパッタ法で形成された窒化珪素膜であることを特徴とする発光装置の作製方法。
  18.  請求項15または請求項16において、
     前記第1または第2のパッシベーション膜は、DLC、ボロンナイトライドまたはアルミナを含むことを特徴とする発光装置の作製方法。
  19.  請求項15乃至請求項18のいずれか1項において、
     前記有機樹脂膜の、前記開口部における断面が描いている曲線の曲率半径が、0.2〜2μmであることを特徴とする発光装置の作製方法。
  20.  請求項15乃至請求項19のいずれか1項において、
     前記有機樹脂膜は、ポジ型であることを特徴とする発光装置の作製方法。
  21.  請求項15乃至請求項18のいずれか1項において、
     前記有機樹脂膜は、ネガ型であることを特徴とする発光装置の作製方法。


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