JP4710206B2 - Zクリップ回転防止金具及び建材の留付構造 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明はZクリップにより建材をアングル等に留付けた場合にZクリップの回転を防止するための金具と、この金具を用いたZクリップによる建材の留付構造に関するものである。詳しくは、パネル状建材とりわけ押出成形セメント板の留付に好適なZクリップ回転防止金具及びZクリップによる建材の留付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
Zクリップを用いて押出成形セメント板を建て込んだ構造の一例について第5〜9図を参照して説明する。なお、第5図は押出成形セメント板を横張りし、第9図は縦張りした状態を示している。
【0003】
押出成形セメント板1は、長手方向に貫通する孔2を有し、長手方向の一方の側面に雄実3を有し、他方の側面に雌実4を有した周知形状のものである。
【0004】
第5図及び第9図の通り、梁10や柱に対し連結用の金具11を介して通しアングル12が取り付けられている。この従来例では、窓開口が存在しており、アングルよりなる開口補強鋼材13,14も設けられている。
【0005】
第6図に拡大して示される通り、押出成形セメント板1にZクリップ20がボルト30によって取り付けられ、このZクリップ20を介して押出成形セメント板1が通しアングル12及び開口補強鋼材13,14に留付けられている。
【0006】
このZクリップ20は、第7図のように、第1平板部21、該第1平板部21と平行な第2平板部22、これら第1及び第2平板部同士をつなぐ連絡部23を有した側面視形状が略Z字形状の金具である。第1平板部21にはボルト挿通用の長孔24が設けられている。
【0007】
この第1平板部21がボルト30によって押出成形セメント板1に取り付けられ、第2平板部22が通しアングル12や開口補強鋼材13,14に覆い被さる。
【0008】
Zクリップ20を押出成形セメント板1に取り付けるには、第8図(a)のように、まず押出成形セメント板1のZクリップ取付位置に電気ドリル40によって小孔41をあける。次いで、Zクリップ20をボルト30、コイルスプリング31及び座金32並びに平ナット51によって押出成形セメント板1に仮留めする(第8図(b),(c),(d),(e))。平ナット51は挿入用治具50によって押出成形セメント板1の貫通孔2内に差し込まれる。ボルト30は、コイルスプリング31、座金32、Zクリップの長孔24を通って押出成形セメント板1の小孔41に挿入され、第8図(e)の如く平ナット51に螺じ込まれる。挿入用治具50は、その後、貫通孔2から引き出される。
【0009】
この仮留め状態にあっては、Zクリップ20は押出成形セメント板1の長手側辺と略平行方向を向いている。押出成形セメント板1を通しアングルに係合させた後、Zクリップ20を90°回転させ、通しアングル12や開口補強鋼材13,14に対し第6図の如く係合させる。次いで、ボルト30を十分に締め込んでZクリップ20を固定する。さらに、Zクリップ20が回転しないようにするために、Zクリップ20の第2平板部22を通しアングル12や開口補強鋼材13,14に溶接する。第6図の符号55はこの溶接箇所を示している。
【0010】
このように溶接を行うのは、Zクリップ20がボルト30を中心として矢印θ方向に回転することを防止し、Zクリップ20が通しアングル12や開口補強鋼材13,14から外れるのを防ぐためである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記の通り、従来のZクリップによる建材留付構造にあっては、建て込み施工時にZクリップ20を溶接する作業が必要であり、また、それに伴い、溶接後のスラグやスパッタを除去する清掃が必要である。さらに、溶接箇所やその近傍に防錆ペイントを塗ることが必要となる。
【0012】
本発明は、溶接を行うことなくZクリップの回転防止を行うことを可能とするZクリップ回転防止金具と、この金具を用いた建材の留付構造を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のZクリップ回転防止金具は、平行方向に延在する第1平板部及び第2平板部と、該第1平板部と第2平板部とをつなぐ連絡部とを有し、該第1平板部にボルト挿通孔を有したZクリップの回転を防止するための金具であって、該第2平板部の前面に沿って配置される金具主部と、該金具主部に連なっており、該第2平板部の側面から後面に回り込んで該第2平板部に弾性的に係止する係止部とを備えてなることを特徴とする。
【0014】
本発明の建材の留付構造は、平行方向に延在する第1平板部及び第2平板部と、該第1平板部と第2平板部とをつなぐ連絡部とを有し、該第1平板部にボルト挿通孔を有したZクリップによって建材をアングルに留付けた構造であって、該建材にZクリップの該第1平板部が取り付けられ、該Zクリップの第2平板部がアングルに係合しており、該Zクリップの該第2平板部のうち該アングルと該連絡部との間の部分に請求項1の回転防止金具が装着され、該回転防止金具がアングルの側端面に当接することにより、該Zクリップの回転が防止されることを特徴とする。
【0015】
本発明の回転防止金具をZクリップに装着すると、該回転防止金具がアングルの側端面に当接し、Zクリップがボルト回りに回転することが防止される。従って、Zクリップによって建材をアングルに留付けた後にZクリップをアングルに溶接することが不要である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。第1図(a)は実施の形態に係るZクリップによる建材の留付構造を示す斜視図、第1図(b)はこの回転防止金具の斜視図、第2図はこの回転防止金具の側面図である。
【0017】
この回転防止金具60は、Zクリップ20の第2平板部22の前面に沿って配置される帯板状の金具主部61と、該金具主部61の長手方向の両端に連なる係止部62と、該係止部62に連なる延出部63とを有した略々Ω字形状の側面視形状のステンレス鋼製のものである。金具主部61は平板帯状であり、Zクリップ20の第2平板部22を横断するように延在する。係止部62は、該金具主部61の両端から斜交方向に延在している。1対の係止部62は、それぞれ基端側が金具主部61に連なり、先端側がそれぞれ互いに接近する方向に金具主部61に斜交している。延出部63は、各係止部62の先端部に連なっている。1対の延出部63は、各係止部62の先端から互いに離反する方向に延出している。金具主部61と各延出部63とは平行である。
【0018】
この回転防止金具60は、第2図の通り、金具主部61が第2平板部22の前面に重なり、係止部62が第2平板部22の側面と後面との交叉凸角部に弾性的に当接するように寸法及び角度が設定されている。この回転防止金具60が第2平板部22に装着されると、第2平板部22は金具主部61と係止部62との間に弾性的に挟み付けられる。
【0019】
Zクリップ20を建材(押出成形セメント板1)に対し第8図の如くして取り付け、次いでこの建材を建て込み、Zクリップを90°回して通しアングル12や開口補強鋼材13,14に係止させ、必要に応じボルト30を締め込む。その後、このZクリップ20に回転防止金具60を装着する。回転防止金具60の装着位置は、第2平板部22のうち、アングルの側辺とZクリップ20の連絡部23との間の位置である。回転防止金具60を第2平板部22に装着するには、回転防止金具60の1対の係止部62,62を開脚させるように弾性的に押し広げて嵌合させればよい。
【0020】
このように回転防止金具60が装着されたZクリップ20は、該回転防止金具60がアングルの側端面に当るため、ボルト30回りに回転することがない。
【0021】
そのため、Zクリップ20を通しアングル12や開口補強鋼材13,14に溶接することが不要となる。なお、回転防止金具をステンレス製とすることにより、回転防止金具の発錆をきわめて確実に防止することができる。
【0022】
上記実施の形態では係止部62は平板状であるが、第3図の回転防止金具60AのようにS字形に湾曲した側面視形状の係止部62Aとしてもよく、第4図の回転防止金具60Bのように弧状に湾曲した側面視形状の係止部62Bとしてもよい。
【0023】
また、上記実施の形態では、回転防止金具を帯板状としているが、線状体(例えばステンレスバネ線)を第2図、第3図又は第4図に示す形状に曲げて製作した回転防止金具も用いることができる。
【0024】
上記説明では建材が押出成形セメント板となっているが、本発明はその他の建材の留付にも適用できる。また、図にはL字形断面形状のアングルが示されているが、アングルの断面形状は、Zクリップが係合し得る他の形状のものであってもよい。
【0025】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によると、Zクリップを溶接によってアングルに固定することが不要となり、建材の建て込み作業効率が著しく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態を示す斜視図である。
【図2】実施の形態に係るZクリップ回転防止金具の側面図である。
【図3】別の実施の形態に係るZクリップ回転防止金具の側面図である。
【図4】さらに別の実施の形態に係るZクリップ回転防止金具の側面図である。
【図5】Zクリップを用いた建材の建て込み構造を示す斜視図である。
【図6】図5の要部説明図である。
【図7】(a)図はZクリップの正面図、(b)図は(a)図のB−B線に沿う断面図である。
【図8】押出成形セメント板にZクリップを取り付ける手順の説明図であり、(a),(b),(c)図は斜視図、(d),(e)図は断面図である。
【図9】Zクリップを用いた建材の建て込み構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 押出成形セメント板
2 貫通孔
3 雄実
4 雌実
12 通しアングル
13,14 開口補強鋼材
20 Zクリップ
21 第1平板部
22 第2平板部
23 連絡部
24 ボルト挿通孔
30 ボルト
51 平ナット
60,60A,60B 回転防止金具
61 金具主部
62,62A,62B 係止部
63 延出部
Claims (2)
- 平行方向に延在する第1平板部及び第2平板部と、該第1平板部と第2平板部とをつなぐ連絡部とを有し、該第1平板部にボルト挿通孔を有したZクリップの回転を防止するための金具であって、
該第2平板部の前面に沿って配置される金具主部と、該金具主部に連なっており、該第2平板部の側面から後面に回り込んで該第2平板部に弾性的に係止する係止部とを備えてなることを特徴とするZクリップ回転防止金具。 - 平行方向に延在する第1平板部及び第2平板部と、該第1平板部と第2平板部とをつなぐ連絡部とを有し、該第1平板部にボルト挿通孔を有したZクリップによって建材をアングルに留付けた構造であって、
該建材にZクリップの該第1平板部が取り付けられ、該Zクリップの第2平板部がアングルに係合しており、
該Zクリップの該第2平板部のうち該アングルと該連絡部との間の部分に請求項1の回転防止金具が装着され、
該回転防止金具がアングルの側端面に当接することにより、該Zクリップの回転が防止されることを特徴とする建材の留付構造。
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