JPH04111854U - ガードクランプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 鋼管を用いた仮設物の取付けのためのガード
クランプを汎用化する。 【構成】 鉄骨等に取付ける挾着部材１に、鋼管クラン
プ１６を取付けた回動部材９を枢着し、回動部材９に
は、鉄骨に接する脚板１１を延出するとともに、回動部
材９の外面に当って、回動部材９を鉄骨との間に押えて
て、回動部材９を直立及び倒伏状態で回動を規制するス
トッパ１３を設ける。それによって、鋼管を直立または
倒伏の両状態に自在に支持できるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、建設工事現場等において、安全柵等鋼管による仮設物を、鉄骨等を 利用して取付けるためのガードクランプに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

建設工事現場においては、安全柵、手摺、足場、現場囲い等の各種仮設物が設 けられる。

【０００３】 このような仮設物は、一般に仮設した鉄骨や足場板或は建物の梁や支柱となる 鉄骨を利用して取付けるようにしているが、仮設構造物であるため、取付けや撤 去作業が簡便であることと、経費が安価にすむことが必要とされている。そのた め、近頃では、鉄骨等に取付けるための挾着部材と汎用仮設材である鋼管を締着 するための鋼管クランプとを組合せたガードクランプが多く使用されるようにな ってきた。

【０００４】 この従来のガードクランプには固定型と兼用型とがある。固定型は図６に示す ように、コ字形金物23に押ボルト５を進退自在に螺合した挾着部材24の側片部 に、従来周知の、一対の締付け金具17，18を互いに枢着し、ボルト19により締付 けるようにした鋼管クランプ16を固着したもので、鋼管15を直立して締着するの に使用される。また、図７に示すように、上記挾着部材23の脚片部に鋼管クラン プ16を固着して、鋼管15を横方向に締着するのに使用されるものもある。兼用型 は図８に示すように、上記挾着部材１に縦長の取付杆25を固着し、その天板26と 側板27とに設けた取付孔28を使って、上記鋼管クランプ16をいずれかの取付孔28 にボルト・ナット29によって着脱自在に固定するようにしたもので、鋼管クラン プ16を図の実線で示すように天板26に固定すれば横方向の鋼管15が締着でき、ま た側板27に固定すれば鋼管15を直立して締着できるようになっている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

鋼管を利用した仮設物は、その種類、構造は各種、各様であるため、取付ける 鋼管は仮設物の構造により直立させたり横向きとさせたりしなければならない。 上記従来の固定型のガードクランプでは、取付ける鋼管５の向きによって、図 ６、図７に示すような２種のものを用意して使い分けをしなければならないた め、使用や管理が面倒でコスト高となる等の欠点がある。また従来の兼用型の ガードクランプでは、取付ける鋼管15の方向によって鋼管クランプ16の固定位置 を変更しなければならず、その作業が面倒であるばかりでなく、固定が不完全だ とゆるみが生じるおそれがある等の問題がある。

【０００６】 本考案は、上記従来のガードクランプにおける欠点を解決し、鋼管の取付方向 に対して自在にかつ簡易に切替えて使用することができると共に、取付けが確 実、強固であり、構造が簡単で安価に制作することができるガードクランプを提 供しようとするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するための本考案の構成について、実施例に対応する図１〜 図６を参照して説明すると、本考案は、本体片２の両端より一対の挾片３，４を 延出してコ字形に形成すると共に、一方の挾片３に他方の挾片４に向けて進退自 在に押ボルト５を螺合して挾着部材１を形成し、上記本体片２と他方の挾片４と の接続する外面角部に、挾着部材１の厚さ方向の軸杆８を設け、この軸杆８に、 天板10の両端より一対の脚板11，11を延出してコ字形に形成した回動部材９を枢 着すると共に、この回動部材９には、回動部材９が本体片２と平行な直立状態の 際他方の挾片４の外面に衝当するストッパ13と、他方の挾片４と平行な倒伏状態 の際本体片２の外面に衝当するストッパ14とを設けると共に、各脚片11，11を、 回動部材９が直立状態のときその一側が本体片２の内面に沿い、また回動部材９ が倒伏状態のときその他側が他方の挾片４の内面に沿う形状にし、そして、回動 部材９の天板10には鋼管クランプ16を取付けたことを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】

上記構成のガードクランプにおいて、挾着部材１に枢着された回動部材９を、 図１、図２に示すように一方のストッパ13が他方の挾片に衝当するように直立さ せれば、天板10に取付けた鋼管クランプ16により、鋼管15を倒伏状態で緊締する ことができ、また、図３に示すように、他方のストッパ14を本体片に衝当するよ うに倒伏させれば、鋼管15を直立して緊締することができる。そして、回動部材 ９はその直立及び倒伏状態において、ストッパ７，８のいずれかの衝当とによっ て、回動部材９の各状態が確実、強固に保持されることになる。

【０００９】

【実施例】

図１〜図５において、１は鉄骨や足場板、コンクリートスラブの端部等の被着 物20に固定するための挾着部材で、杆状の本体片２とその両端より直角に同方向 に延出した一対の挾片３，４とによりコ字形に形成されており、一方の挾片３に は他方の挾片４に向けて進退自在とした押ボルト５が螺合されている。そして、 本体片２と他方の挾片４との接続する外面角部には、挾着部材１の厚さ方向に長 い軸受管７が溶接等により固着され、この中に軸杆８が両端を突出させて設けら れている。

【００１０】 ９は上記挾着部材１に取付けられた回動部材で、四角形の天板10の両側端より 直角に同方向に一対の脚板11，11を延出してコ字形に形成されており、各脚板11 ，11の中央上部には、軸孔12，12が設けられ、この軸孔12，12を上記の軸杆８の 突出した両端に係合して回動自在に枢着されているのである。また、回動部材９ の脚板11，11上部間にわたっては、天板10に続いてストッパ13，14が設けられて いる。そして、図１に示すように、回動部材９を本体片２に平行した直立状態と したとき、一方のストッパ13の下端が他方の挾片４の外面に衝当すると共に、脚 板11，11の一側が本体片２の内面に沿うようになっており、また、図３に示すよ うに、回動部材９を他方の挾板４に平行した倒伏状態としたとき、他方のストッ パ14の下端が本体片２の外面に衝当すると共に、脚板11，11の他側が他方の挾片 ４の内面に沿うようにされている。したがって、回動部材９は図１のような直立 した状態から図３のような倒伏した状態まで回動できるように取付けられている のである。

【００１１】 16は汎用仮設材である鋼管15を締着する従来周知の鋼管クランプで、一対の締 付け金具17，18を各一端部で開閉自在に枢着し、一方の締付け金具18の他端に枢 着したボルト19を他方の締付け金具18の他端部に係合してナット20を締付けて、 鋼管15を両締付け金具17，18で挾持するものである。そして、上記回動部材９の 天板10上には、この鋼管クランプ16が、鋼管15を軸杆８と直交する方向に締着す る方向にして、溶接等により固着するのである。

【００１２】 本考案のガードクランプは上述のように構成されており、これを使用するに は、図１、図３に示すように、例えば各種鋼材の板状部や足場板等の被着物21を 挾片３，４間に挾み、押ボルト５を回動して緊締し取付けるようにする。その際 、鋼管15を被着物21に平行して取付けたい場合は、図１に示すように、回動部材 ９の一方のストッパ13を他方の挾片４の外面に接した状態として被着物21に緊締 すればよく、回動部材９はストッパ13の衝当と脚板11の被着物21への衝当とによ り固定されることになる。また、鋼管15を上記と直交する方向で取付けたい場合 は、図３に示すように、回動部材９のストッパ14を本体片２の外面に接した状態 として被着物21に緊締すればよく、回動部材９はストッパ14の衝当と脚板11の被 着物21への衝当とにより固定されることになる。

【００１３】 図６は本考案の他の実施例を示したものである。上記の実施例では、鋼管クラ ンプ16は回動部材９に固定されたものとなっているが、この実施例では、回動部 材９の天板10に対してピン22により回動自在に設けたものとなっている。このよ うにすれば、被着物21に対して鋼管15を斜め方向に取付けできることになり、鋼 管15を使用した仮設物の各種のものに巾広く対応することができることになる。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案のガードクランプによれば、鋼管を取付ける鋼管 クランプは挾着部材に枢着した回動部材に取付けられ、その回動部材は回動部材 の脚板に設けたストッパの衝当と脚板の被着物への衝当とによって、本体片に平 行な直立状態と挾片に平行な倒伏状態とにそれぞれ固定されることになるので、 鋼管を任意の２方向に変えて取付けることができると共に、その切換えは回動部 材のストッパを挾着部材の本体片か他方の挾板のいずれかに衝当させるだけの操 作で行うことができ、作業が簡便であり、構造も簡単で安価に製作することがで きる。また、回動部材はいずれの状態においてもストッパと脚板の各衝当によっ て強固に保持されることになる等、多くの利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案クランプの一実施例を示す側面図であ
る。

【図２】同正面図である。

【図３】同回動部材を倒伏状態としたところの側面図で
ある。

【図４】挾着部材の斜視図である。

【図５】回動部材の斜視図である。

【図６】他の実施例を示す一部切欠正面図である。

【図７】従来のガードクランプを示す斜視図である。

【図８】従来のガードクランプの他の例を示す斜視図で
ある。

【図９】従来のガードクランプの更に他の例を示す斜視
図である。

【符号の説明】

１ 挾着部材 ２ 本体片 ３，４ 挾片 ５ 押ボルト ８ 軸杆 ９ 回動部材 10 天板 11 脚板 12 軸孔 13，14 ストッパ 15 鋼管 16 鋼管クランプ 21 被着物 22 ピン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体片の両端より一対の挾片を延出してコ字形に形成す
   ると共に、一方の挾片に他方の挾片に向けて進退自在に
   押ボルトを螺合して挾着部材を形成し、上記本体片と他
   方の挾片との接続する外面角部に、挾着部材の厚さ方向
   の軸杆を設け、この軸杆に、天板の両端より一対の脚板
   を延出してコ字形に形成した回動部材を枢着すると共
   に、この回動部材には、回動部材が本体片と平行な直立
   状態の際他方の挾片の外面に衝当するストッパと、他方
   の挾片と平行な倒伏状態の際本体片の外面に衝当するス
   トッパとを設けると共に、各脚片を、回動部材が直立状
   態のときその一側が本体片の内面に沿い、また回動部材
   が倒伏状態のときその他側が他方の挾片の内面に沿う形
   状にし、そして、回動部材の天板には鋼管クランプを取
   付けたことを特徴とする、ガードクランプ。