JP4707768B1 - 揚網機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】巻網漁船の船体11に設置架台12を介して傾動可能に取付けられた網テーブル13と、網テーブル13上に片持ち状態で立設され、回転駆動源14によって回転する第1〜第3のローラ15〜17とを備えた揚網機10において、設置架台12は、旋回台22と、旋回台22に傾動可能に取付けられて、網テーブル13を格納用油圧シリンダ23の駆動によって、甲板19の下位置に格納する格納機構24とを有し、第1〜第3のローラ15〜17の軸心は平行であって、第2のローラ16の軸心に対する第1、第3のローラ15、17の開き角が70〜150度であり、網テーブル13の端部で、第1のローラ15が取付けられて網18が進入する側には、網テーブル13の端部を中心にして、角度を変更できる網ガイド73が設けられている。
【選択図】図1
Description
また、特許文献5に記載の魚網等のウインチ141には、旋回機構が存在しないため、網の進入方向、網の排出方向が変化すると、ローラ120、121、122に十分な巻き掛けを行うことができず、網地とローラ120、121、122の間にスリップが生じて、身網の擦れや破網等が発生するという問題がある。更に、網の進入方向に対して、引き揚げた網が最初に巻き掛かるローラ120と共通支持部123の位置を適切な位置に調整することができず、共通支持部123に進入した網が共通支持部123の上で滑って網が捩れながらローラ121、122に順次巻き掛けられるという問題が生じる。このため、図示しない網捌機を通過して降りてくる網の捩れを解きながら、網を網台に広げていかねばならず、揚網効率が低下するという問題がある。
前記設置架台は、甲板の下位置にある前記船体の一部に架台本体を介して設けられ内部に旋回機構を有する旋回台と、該旋回台に傾動可能に取付けられて、特定角度位置にある前記網テーブルを格納用油圧シリンダの駆動によって、前記甲板の下位置に格納する格納機構とを備え、
前記第1〜第3のローラの軸心は平行であって、前記第1〜第3のローラを該第1〜第3のローラの軸心方向から見て、前記第2のローラの軸心に対する前記第1、第3のローラの軸心の開き角が70〜150度であり、
前記網テーブルの端部で、前記第1のローラが取付けられて前記網が進入する側には、前記網テーブルの端部を中心にして、角度調整用油圧シリンダによってその角度を変更できる網ガイドが設けられている。
ここで、前記網テーブルの端部には、切り欠きが形成されて、前記固定軸は前記切り欠き内に収納され、前記可動式ガイド部材が前記網テーブルの面から退避した際には、前記パイプ部材が前記網の一部のガイドとなることが好ましい。
また、網テーブルは、傾動及び旋回できるので、網揚げを行っているときに、漁船に引き揚げる網の進入方向が変化しても、網が最初に巻き掛けられる第1のローラの軸心方向を網の揚網方向に対して最適な角度になるように調整保持することができ、第1のローラに引き揚げた網を確実に巻き掛けることができる。
そして、第1〜第3のローラの軸心が平行で、第1〜第3のローラを第1〜第3のローラの軸心方向から見て、第2のローラの軸心に対する第1、第3のローラの軸心の開き角が70〜150度であるので、第1のローラの軸心方向を網の揚網方向に対して最適な角度になるように調整保持しても、第1のローラを通過した網を第2、第3のローラに確実に巻き掛けることができる。その結果、網と第1〜第3のローラの間にスリップが発生せず、身網(網から浮子と沈子を除いた残りの領域)の擦れや破網等の発生を防止することができる。
ここで、網ガイドの回動位置を調整して、網の一部の進行方向に対して、網ガイドの端部を直交する方向に保持することができる。これによって、網の一部は、網ガイド上に進入する際に同時に屈折して進行方向を変えるので、網の一部が網ガイド上で捩れることを防止して、滑るのを更に抑制できる。このため、網テーブル上を移動する網の捩れは更に起こり難くなる。
ここで、網テーブルの端部に、切り欠きが形成されて、固定軸は切り欠き内に収納され、可動式ガイド部材が網テーブルの面から退避した際には、パイプ部材が網の一部のガイドとなる場合、引き揚げられた網の一部の進行方向に対しパイプ部材を直交させて、網を網テーブル上に進入することができるので、網は捩れることなくスムーズに網テーブル上に導くことができる。
図1、図2に示すように、本発明の一実施の形態に係る揚網機10は、巻網漁船の船体11に設置架台12を介して傾動可能に取付けられた網テーブル13と、網テーブル13上にそれぞれ隙間を設けて片持ち状態で立設され、回転駆動源の一例である油圧モータ14によって回転する第1〜第3のローラ15、16、17とを備え、第1、第2、第3のローラ15〜17の順に網18(図7参照)が第1〜第3のローラ15〜17に巻き掛けられて網揚げを行うものである。以下詳細に説明する。
ここで、旋回機構21は、旋回台22の図示しないフレームに設けられた調心軸受け(図示せず)と、調心軸受けを介してフレーム内に基側が回転可能に立設され、先側が旋回台22から上方に向けて突出する回転支持部材25と、回転支持部材25の基側と歯車を用いた動力伝達手段(図示せず)を介して接続する旋回動力源の一例である油圧モータ25aと、フレームに設けられ回転支持部材25の回転をロックする回転ロック手段(図示せず)と、旋回台22から上方に突出している回転支持部材25の上端及び側部を覆うように回転支持部材25に取付けられて、回転支持部材25と共に旋回する保護部材26とを有している。
なお、符号35、36は、可動部28の他端側に設けられて、先部を保護部材26の上部に形成された掛止孔37(図6参照)に挿入して垂直状態となった可動部28を保護部材26に掛止するロックピンである。
そして、第1〜第3のローラ15〜17の外円筒部材61及びゴム部材62の上端部には、環状の蓋部材63、63a、63bが取付けられている。また、油圧モータ14は、取付け部材64を介して網テーブル13の下面に取付けられ、網テーブル13内に突出した油圧モータ14の出力軸65に第4の歯車51が取付けられている。
また、第1の上端板66は、蓋部材63の上部に配置した際、平面視して、第1、第3のローラ15、17が取付けられている側の網テーブル13の端部に向けて突出し、その先部には、下方に向けて(網テーブル13の上面に向けて)第3の案内ピン71が立設されている。
更に、屈曲部76には、ガイド部77を通過する網18の一部がガイド部77から外れるのを防止する突出部80が設けられている。なお、突出部80は、屈曲部76とガイド部77の中間位置に(即ち、屈曲部76に近接するガイド部77に)設けてもよい。
網テーブル13は、傾動及び旋回することができるので、網揚げを行っているときに、漁船に引き揚げる網18の進入方向が変化しても、図7に示すように網テーブル13を傾動及び旋回することにより、網18が最初に巻き掛けられる第1のローラ15の軸心方向を網18の揚網方向(網18に取付けられた浮子81及び浮子81に連接する身網82の一部)に対して最適な角度になるように調整保持することができ、浮子81及び浮子81に連接する身網82の一部は、第1のローラ15に確実に巻き掛けられて網テーブル13上に進入する。一方、網18の沈子83及び沈子83に連接する身網82の一部は、第3の案内ピン71の下方の網テーブル13上の領域に進入し、第1、第2の案内ピン46、47にガイドされて第1のローラ15に巻き掛けられた後、第2のローラ16に向かう。
例えば、図8(A)に示すように、網テーブル13を傾動(水平に対して30〜45度)すると共に、網テーブル13を右に30度旋回した際に(右旋回30度時)、網テーブル13の端部に設けられた網ガイド73のパイプ部材75の軸心に対して、沈子83及び沈子83に連接する身網82の一部の進行方向が、略直交する状態になると、角度調整用油圧シリンダ72を操作して網ガイド73を網テーブル13の端部を中心にして回動させて、網ガイド73の可動式ガイド部材78を下方に下げる(網テーブル13の面から退避させる)。これにより、沈子83がパイプ部材75を通過して網テーブル13上に進入する際に、沈子83は沈子83に連接する身網82の一部と同時に屈折することができ、網テーブル13上で沈子83及び沈子83に連接する身網82の一部が大きく滑るのを防止できる。その結果、網18が第1のローラ15に巻き掛けられる際に生じる網18の捩れを抑制できる。
更に、本実施の形態とその他の実施の形態や変形例にそれぞれ含まれる構成要素を組合わせたものも、本発明に含まれる。
例えば、第2のローラの第2の歯車に回転駆動源によって回転駆動される第4の歯車を噛合させて、第1〜第3のローラを連動して同一の周速度で回転させたが、第2のローラの第2の歯車に回転駆動源によって回転駆動される複数の第4の歯車を噛合させてもよい。これによって、第2の歯車の回転力を大きくでき、第1〜第3のローラを連動して同一の周速度で、しかも大きな回転力で回転することができる。その結果、第1〜第3のローラによる網の保持力を高めることができる。
更に、第1〜第3の歯車のいずれか2以上に、回転駆動源によって回転駆動される1又は2以上の第4の歯車をそれぞれ噛合させることも可能である。これによって、第1〜第3のローラを連動して同一の周速度で、しかも更に大きな回転力で回転することができる。その結果、第1〜第3のローラによる網の保持力を更に高めることができ、網の規模が大きくなっても、安定した網揚げを行うことができる。
Claims (6)
- 巻網漁船の船体に設置架台を介して傾動可能に取付けられた網テーブルと、該網テーブル上にそれぞれ隙間を設けて片持ち状態で立設され、回転駆動源によって回転する第1〜第3のローラとを備え、前記第1、第2、第3のローラの順に網が該第1〜第3のローラに巻き掛けられて網揚げを行う揚網機において、
前記設置架台は、甲板の下位置にある前記船体の一部に架台本体を介して設けられ内部に旋回機構を有する旋回台と、該旋回台に傾動可能に取付けられて、特定角度位置にある前記網テーブルを格納用油圧シリンダの駆動によって、前記甲板の下位置に格納する格納機構とを備え、
前記第1〜第3のローラの軸心は平行であって、前記第1〜第3のローラを該第1〜第3のローラの軸心方向から見て、前記第2のローラの軸心に対する前記第1、第3のローラの軸心の開き角が70〜150度であり、
前記網テーブルの端部で、前記第1のローラが取付けられて前記網が進入する側には、前記網テーブルの端部を中心にして、角度調整用油圧シリンダによってその角度を変更できる網ガイドが設けられていることを特徴とする揚網機。 - 請求項1記載の揚網機において、前記網ガイドは、前記網テーブルの端部に両端が固定されている固定軸と、該固定軸に回動自在に取付けられたパイプ部材と、該パイプ部材の両側にそれぞれ両端部が固着され、中間に屈曲部が形成され前記第1のローラ側に直線状のガイド部を備える可動式ガイド部材と、前記パイプ部材の中間部と前記屈曲部を連結する補強部材とを有し、しかも、前記屈曲部又は該屈曲部に近接する前記ガイド部には、該ガイド部を通過する前記網の一部が該ガイド部から外れるのを防止する突出部が設けられていることを特徴とする揚網機。
- 請求項2記載の揚網機において、前記網テーブルの端部には、切り欠きが形成されて、前記固定軸は前記切り欠き内に収納され、前記可動式ガイド部材が前記網テーブルの面から退避した際には、前記パイプ部材が前記網の一部のガイドとなることを特徴とする揚網機。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の揚網機において、前記第1〜第3のローラは同一外径となって、基側には同一歯数の第1〜第3の歯車をそれぞれ備え、前記第1、第2の歯車、前記第2、第3の歯車は噛合し、前記第1〜第3の歯車のいずれか1には前記回転駆動源によって回転駆動される第4の歯車が噛合していることを特徴とする揚網機。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の揚網機において、前記第1〜第3のローラは同一外径となって、基側には同一歯数の第1〜第3の歯車をそれぞれ備え、前記第1、第2の歯車、前記第2、第3の歯車は噛合し、前記第1〜第3の歯車のいずれか1には前記回転駆動源によって回転駆動される複数の第4の歯車が噛合していることを特徴とする揚網機。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の揚網機において、前記第1〜第3のローラは同一外径となって、基側には同一歯数の第1〜第3の歯車をそれぞれ備え、前記第1、第2の歯車、前記第2、第3の歯車は噛合し、前記第1〜第3の歯車のいずれか2以上には前記回転駆動源によって回転駆動される1又は2以上の第4の歯車がそれぞれ噛合していることを特徴とする揚網機。
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- 2012-09-21 HK HK12109300.2A patent/HK1168508A1/xx unknown
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