JP5794924B2 - クレーン - Google Patents

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Description

本発明は、ブームとジブを有するクレーンに関する。
クレーンでは、ブームの先端や、ブームに取り付けられたジブの先端からフック装置をワイヤロープで吊り下げ、ウインチによってワイヤロープを巻き取り、および、繰り出すことで、フック装置の鉤(フック)に吊り下げられた荷を昇降する(特許文献1参照)。
特開2008−74564号公報
ところで、ワイヤロープには、張力が作用すると撚りが戻る方向に自転しようとする性質がある。そのため、フックシーブに掛け回されたワイヤロープが捩れて絡みついたり、フック装置が回転してしまったりするおそれがある。
(1)請求項1の発明によるクレーンは、クレーンの本体に基端部で支持されたブームと、ワイヤロープを巻き取りおよび繰り出すウインチドラムと、ブームの他端部近傍に設けられてワイヤロープが掛け回される第1のシーブと、第1のシーブよりもクレーンの前方に配置される第2のシーブが設けられ、ブームの他端部近傍に取り付けられたジブと、フック本体と、荷吊具と、フックシーブとを有し、フックシーブにワイヤロープが掛け回されてジブの先端から吊り下げられるフック装置と、作業半径と吊荷の実荷重とを演算し、作業半径に対する限界荷重として予め記憶されている定格荷重曲線を参照して、演算された作業半径に基づいて限界荷重を算出し、演算された実荷重が限界荷重を超えるときに過負荷防止制御を行う過負荷防止装置とを備え、ワイヤロープは、第2のシーブと、フックシーブと、第1のシーブとの間に掛け回されていて、(1)第2のシーブとフックシーブとの間に少なくとも2回掛け渡され、かつ、フックシーブと第1のシーブとの間に少なくとも2回掛け渡される第1の巻き掛け方式、もしくは第2のシーブとフックシーブとの間に少なくとも2回掛け渡され、かつ、フックシーブと第1のシーブとの間に少なくとも1回掛け渡され、かつ、ワイヤロープの端点がブームの元付け部分に取り付けられる第2の巻き掛け方式、または、(2)第1のシーブに掛け渡されることなく、第2のシーブとフックシーブとの間に掛け掛け渡される第3の巻き掛け方式によって掛け回され、過負荷防止装置には、定格荷重曲線として第3の巻き掛け方式に対応する第2の定格荷重曲線と第1もしくは第2の巻き掛け方式に対応する第1の定格荷重曲線とが予め記憶され、過負荷防止装置は、第3の巻き掛け方式が選択されると定格荷重曲線として第2の定格荷重曲線を使用し、第1もしくは第2の巻き掛け方式が選択されると定格荷重曲線として第1の定格荷重曲線を使用して過負荷防止制御を実行することを特徴とする
)請求項の発明は、請求項1に記載のクレーンにおいて、フック装置は、フック本体に対する荷吊具の回動を禁止する固定部材を有し、固定部材により荷吊具がフック本体に固定されていることを特徴とする。
)請求項の発明は、請求項1または2に記載のクレーンにおいて、第1の巻き掛け方式では、ワイヤロープは、ワイヤロープに沿ってウインチに近い方から順に、(1)第2のシーブ、(2)フックシーブ、(3)第1のシーブ、(4)第2のシーブ、(5)フックシーブ、と掛け回され、フックシーブに掛け回された直後にワイヤロープの端点がブームの元付け部分に取り付けられることを特徴とする。
)請求項の発明は、請求項1または2に記載のクレーンにおいて、第2の巻き掛け方式では、ワイヤロープは、ワイヤロープに沿ってウインチに近い方から順に、(1)第2のシーブ、(2)フックシーブ、(3)第1のシーブ、(4)第2のシーブ、(5)フックシーブ、(6)第1のシーブ、(7)第2のシーブ、と掛け回され、第2のシーブに掛け回された直後にワイヤロープの端点がフックの元付け部分に取り付けられることを特徴とする。
)請求項の発明は、請求項1または2に記載のクレーンにおいて、第2の巻き掛け方式では、ワイヤロープは、ワイヤロープに沿ってウインチに近い方から順に、(1)第2のシーブ、(2)フックシーブ、(3)第1のシーブ、(4)第2のシーブ、(5)フックシーブ、(6)第1のシーブ、(7)第2のシーブ、(8)フックシーブ、と掛け回され、フックシーブに掛け回された直後にワイヤロープの端点がブームの元付け部分に取り付けられることを特徴とする。
本発明によれば、(1)第2のシーブとフックシーブとの間に少なくとも2回掛け渡され、かつ、フックシーブと第1のシーブとの間に少なくとも2回掛け渡される第1の巻き掛け方式、または、(2)第2のシーブとフックシーブとの間に少なくとも2回掛け渡され、かつ、フックシーブと第1のシーブとの間に少なくとも1回掛け渡され、かつ、ワイヤロープの端点がブームの元付け部分に取り付けられる第2の巻き掛け方式によって掛け回わすように構成した。これにより、ワイヤロープ同士の絡みつきやフック装置の回転を防止できるので、意図せず荷が水平面内で回転することを防止して、荷を周囲に衝突させてしまうことを防止できる。
クローラクレーンの外観側面図である。 ブームの先端近傍を示す図である。 (a)はショートジブの側面図であり、(b)は(a)のB−B矢視図であり、ショートジブの正面図である。 フック装置の正面図および側面図である。 4本掛けの例を示す図である。 5本掛けの例を示す図である。 6本掛けの例を示す図である。 6本掛けの例を示す図である。 6本掛けの例を示す図である。 過負荷防止装置について説明する構成図である。
図1〜10を参照して、本発明によるクレーンの一実施の形態を説明する。図1は、本発明によるクレーンの一例としてのクローラクレーンの外観側面図である。このクローラクレーン(以下、単にクレーンとも呼ぶ)10は、走行体1と、旋回輪2を介して走行体1上に旋回可能に設けられた旋回体3と、旋回体3に回動可能に軸支されたブーム40と、ブーム40の先端に取り付けられた短いジブ(ショートジブ)80とを有する。旋回体3には運転室8が設けられている。旋回体3には巻き上げ用のウインチドラムである主巻ドラム51および補巻ドラム52と、起伏用のウインチドラムである起伏ドラム6が搭載されている。主巻ドラム51には巻上ロープ(ワイヤロープ)71が巻回され、補巻ドラム52には、巻上ロープ(ワイヤロープ)72が巻回されている。主巻ドラム51の駆動により巻上ロープ71が巻き取りまたは繰り出され、フック装置90が昇降する。
ブーム40の先端にはペンダント21の一端が接続され、ペンダント21の他端はブライドル22に接続されている。起伏ドラム6に巻回された起伏ロープ61はAフレーム20の頂部を経由してブライドル22とハンガ23の間に複数回掛け回されている。起伏ドラム6を駆動するとハンガ23とブライドル22の間隔が変化し、ブーム40が起伏する。
図2は、ブーム40の先端近傍を示す図である。ブーム40には、ポイントシーブ41がブーム40の前面側(図2における図示右側)の略先端に設けられ、ガイドシーブ42がブーム40の背面側(図2における図示左側)に設けられている。ポイントシーブ41よりもブーム40の基端側には、ブーム40の前面にワイヤロープ71の先端71aを取り付けるための元付け43が設けられている。上述したように、ブーム40の先端にはショートジブ80が取り付けられている。ショートジブ80の先端近傍からはフック装置90の過巻きを防止するための過巻き防止装置25が吊り下げられている。
図3(a)はショートジブ80の側面図であり、図3(b)は図3(a)のB−B矢視図であり、ショートジブ80の正面図である。ショートジブ80の先端(図3(a)の図示斜め右下方向)にはシーブ81が設けられている。
図4(a),(b)はフック装置90の正面図および側面図である。フック装置90は、フック本体たる一対のハンガープレート93,93と、一対のハンガープレート93,93に挟まれて配設された、たとえば3枚のシーブ91と、荷吊具(フック、鉤)92とを備える。ハンガープレート93は、略ホームベース形状を呈する板状部材であり、上端には元付金物95が取り付けられている。ハンガープレート93の下部では、トラニオン97が2枚のハンガープレート93,93に挟まれて固定され、このトラニオン97に鉤92がボールベアリング98を介して回動可能に配設される。
ハンガープレート93の上部では、シーブシャフト96が2枚のハンガープレート93,93に挟まれて固定され、このシーブシャフト96にシーブ91が不図示のローラベアリングを介して回転可能に配設される。なお、本実施の形態のフック装置90では、トラニオン97に対する鉤92の回転を防止するため、固定部材94によって鉤92を固定している。固定部材94は、両側面から鉤92を挟み込むように配設された部材であり、たとえばトラニオン97にボルト止めによって固定されている。また、鉤92の両側面に位置する部位にはねじ穴が設けられ、このねじ穴にボルト94aを挿通させてボルト94aの先端を鉤92の両側面に当接させることで、固定部材94と鉤92とが固定される。
−−−ワイヤロープ71の掛け回し方について−−−
ワイヤロープ71には、張力が作用すると撚りが戻る方向に自転しようとする性質がある。そのため、単にショートジブ80のシーブ81とフック装置90のフックシーブ91との間でワイヤロープ71を掛け回しただけでは、捩れによってワイヤロープ71同士が絡みついたり、フック装置90が回転してしまったりするおそれがある。
そこで本実施の形態では、ショートジブ80のシーブ81とはクローラクレーン10の前後方向に離間しているブーム40のポイントシーブ41にもワイヤロープ71を掛け回すようにしている。これにより、ショートジブ80のシーブ81からフックシーブ91へ向かうワイヤロープ71と、フックシーブ91から上方へ向かうワイヤロープ71とで、ショートジブ80の近傍において前後方向に離間させて、ワイヤロープ71同士の絡みつきやフック装置90の回転を防止している。
具体的には、たとえば4本掛けの場合には、図5に示すように、ワイヤロープ71は次の(a1)〜(g1)の順で掛け回されている。
(a1)主巻ドラム51からガイドシーブ42へ
(b1)ガイドシーブ42からショートジブ80のシーブ81へ
(c1)シーブ81からフックシーブ91へ
(d1)フックシーブ91からポイントシーブ41へ
(e1)ポイントシーブ41からシーブ81へ
(f1)シーブ81からフックシーブ91へ
(g1)フックシーブ91からブーム40の元付け43へ
このように図5に示す掛け回し方によって、ワイヤロープ71は次の(1−1)〜(1−3)をすべて満たすように掛け回されている。なお、次の(1−1)〜(1−3)をすべて満たす掛け回し方を第1の巻き掛け方式とも呼ぶ。
(1−1)ショートジブ80のシーブ81とフックシーブ91との間にワイヤロープ71が少なくとも2回掛け渡されている。
(1−2)フックシーブ91とポイントシーブ41との間にワイヤロープ71が少なくとも1回掛け渡されている。
(1−3)ワイヤロープ71の先端71aがブーム40の元付け43に取り付けられている。
また、たとえば5本掛けの場合には、図6に示すように、ワイヤロープ71は次の(a2)〜(i2)の順で掛け回されている。
(a2)主巻ドラム51からガイドシーブ42へ
(b2)ガイドシーブ42からショートジブ80のシーブ81へ
(c2)シーブ81からフックシーブ91へ
(d2)フックシーブ91からポイントシーブ41へ
(e2)ポイントシーブ41からシーブ81へ
(f2)シーブ81からフックシーブ91へ
(g2)フックシーブ91からポイントシーブ41へ
(h2)ポイントシーブ41からシーブ81へ
(i2)シーブ81からフック90の元付金物95へ
このように図6に示す掛け回し方によって、ワイヤロープ71は次の(2−1),(2−2)をすべて満たすように掛け回されている。なお、次の(2−1),(2−2)をすべて満たす掛け回し方を第2の巻き掛け方式とも呼ぶ。
(2−1)ショートジブ80のシーブ81とフックシーブ91との間にワイヤロープ71が少なくとも2回掛け渡されている。
(2−2)フックシーブ91とポイントシーブ41との間にワイヤロープ71が少なくとも2回掛け渡されている。
また、たとえば6本掛けの場合には、図7に示すように、ワイヤロープ71は次の(a3)〜(j3)の順で掛け回されている。
(a3)主巻ドラム51からガイドシーブ42へ
(b3)ガイドシーブ42からショートジブ80のシーブ81へ
(c3)シーブ81からフックシーブ91へ
(d3)フックシーブ91からポイントシーブ41へ
(e3)ポイントシーブ41からシーブ81へ
(f3)シーブ81からフックシーブ91へ
(g3)フックシーブ91からポイントシーブ41へ
(h3)ポイントシーブ41からシーブ81へ
(i3)シーブ81からフックシーブ91へ
(j3)フックシーブ91からブーム40の元付け43へ
このように図7に示す掛け回し方によって、ワイヤロープ71は上述した(1−1)〜(1−3)をすべて満たすように掛け回されている。
なお、たとえば6本掛けの場合には、図8に示すように、ワイヤロープ71を次の(a4)〜(j4)の順で掛け回すことで、ワイヤロープ71の先端71aをシーブ81近傍の元付け82へ取り付けるようにしてもよい。
(a4)主巻ドラム51からガイドシーブ42へ
(b4)ガイドシーブ42からショートジブ80のシーブ81へ
(c4)シーブ81からフックシーブ91へ
(d4)フックシーブ91からポイントシーブ41へ
(e4)ポイントシーブ41からシーブ81へ
(f4)シーブ81からフックシーブ91へ
(g4)フックシーブ91からポイントシーブ41へ
(h4)ポイントシーブ41からシーブ81へ
(i4)シーブ81からフックシーブ91へ
(j4)フックシーブ91からシーブ81近傍に設けられた元付け82へ
このように図8に示す掛け回し方によって、ワイヤロープ71は上述した(2−1),(2−2)をすべて満たすように掛け回されている。
また、たとえば6本掛けの場合には、図9に示すように、ワイヤロープ71を次の(a5)〜(i5)の順で掛け回すことで、ワイヤロープ71をフックシーブ91からシーブ81へ掛け回すようにしてもよい。
(a5)主巻ドラム51からガイドシーブ42へ
(b5)ガイドシーブ42からショートジブ80のシーブ81へ
(c5)シーブ81からフックシーブ91へ
(d5)フックシーブ91からポイントシーブ41へ
(e5)ポイントシーブ41からシーブ81へ
(f5)シーブ81からフックシーブ91へ
(g5)フックシーブ91からシーブ81へ
(h5)シーブ81からフックシーブ91へ
(i5)フックシーブ91からブーム40の元付け43へ
このように図9に示す掛け回し方であっても、ワイヤロープ71は上述した(1−1)〜(1−3)をすべて満たすように掛け回されている。なお、上記(d5),(e5)と上記(g5)とを入れ替えてもよく、ワイヤロープ71は上述した(1−1)〜(1−3)をすべて満たすように掛け回されている。
以上例示したようなワイヤロープ71の掛け回し方によって、ショートジブ80のシーブ81からフックシーブ91へ向かうワイヤロープ71の2掛け分と、フックシーブ91から上方へ向かうワイヤロープ71の2掛け分とで、ショートジブ80の近傍において前後方向に離間させることができる。これにより、ブーム40の先端近傍(ショートジブ80近傍)における、前方のワイヤロープ71(たとえば図5における(d1),(g1)に相当する部分)と、後方のワイヤロープ71(たとえば図5における(c1),(f1)に相当する部分)との距離を離すことができる。したがって、ワイヤロープ71同士の絡みつきやフック装置90の回転を防止できる。
たとえば、埠頭用ガントリクレーンに代えて移動式クレーンを用いて、埠頭にて船舶への荷の積み卸しを行う際、意図せず荷が水平面内で回転してしまい荷を船舶へ衝突させてしまう、といったおそれがなくなる。特に、本実施の形態におけるフック装置90では、トラニオン97に対する鉤92の回転を防止するように構成しているので、意図しない荷の水平面内での回転防止に資する。
−−−過負荷防止装置について−−−
図10に示すように、本実施の形態のクローラクレーン10には、クレーン作業時の過負荷防止制御を行う過負荷防止装置130が設けられている。過負荷防止装置130は、ブーム角度、ジブ角度、ブーム長さ、ジブ長さ、およびペンダント21に作用するロープ張力等により実作業半径とブーム40で吊り上げる吊荷の実荷重とを演算する。そして、予め定められた限界荷重曲線、すなわち定格荷重曲線を用いて実作業半径に対応する限界荷重を求め、この限界荷重と実荷重とを比較して、クローラクレーン10が転倒しないように各ドラム51,52,6の駆動を制限する。ここで、ブーム角度はブーム角度計131により検出され、ブーム40やショートジブ80の長さは長さ設定器132により設定され、ロープ張力はロードセル133により検出される。コントローラ140は、各ドラム51,52,6の駆動の制御等、クローラクレーン10の各部を制御する制御装置である。コントローラ140は、過負荷防止装置130からの制御信号等に基づいて、各ドラム51,52,6の駆動を制限する。
ショートジブ80のシーブ81とフックシーブ91との間で掛け回す従来のワイヤロープ71の掛け回し方(以下、第3の巻き掛け方式という)では、フック装置90はショートジブ80のシーブ81の略鉛直下方に位置することとなる。しかし、本実施の形態のワイヤロープ71の掛け回し方(以下、第1もしくは第2の巻き掛け方式という)では、フック装置90は、ショートジブ80のシーブ81と、ポイントシーブ41との前後方向の略中間地点の鉛直下方に位置することとなる。そのため、従来のワイヤロープ71の掛け回し方と比べてフック装置90が後方に位置することとなる。したがって、過負荷防止装置130の設定を第3の巻き掛け方式である従来どおりとした場合と、本実施形態の第1もしくは第2の巻き掛け方式とした場合とでは、過負荷防止装置130で算出される限界荷重を異なるものとする必要がある。
そこで、本実施の形態では、ワイヤロープ71の掛け回し方が従来どおりであるか、上述した本実施の形態の掛け回し方であるかを選択する選択スイッチ134を設けている。オペレータが選択スイッチ134で本実施の形態の掛け回し方であることを選択すると、過負荷防止装置130は、本実施の形態の掛け回し方に対応する第1もしくは第2の巻き掛け方式と認識し、本実施の形態の掛け回し方に対応した実作業半径に対応する限界荷重を求める。また、オペレータが選択スイッチ134で従来どおりの掛け回し方であることを選択すると、過負荷防止装置130は、従来どおりの掛け回し方に対応する第の巻き掛け方式と認識し、従来どおりの掛け回し方に対応した実作業半径に対応する限界荷重を求める。これにより、本実施の形態のワイヤロープ71の掛け回し方であっても、吊り能力を十分に発揮できる。
すなわち、本実施形態のクローラクレーンに搭載される過負荷防止装置130には、複数のブーム長さごとに、ショートジブ80のシーブ81とポイントシーブ41を使用する第1もしくは第2の巻き掛け方式に適した第1の定格荷重曲線と、ショートジブ80のシーブ81を使用しポイントシーブ41を使用しない、すなわち、ポイントシーブ41にワイヤロープを掛け回さない第3の巻き掛け方式に適した第2の定格荷重曲線とが予め記憶されている。作業開始時、オペレータが第1もしくは第2の巻き掛け方式、または、第3の巻き掛け方式を選択スイッチ134で選択すると、過負荷防止装置130は、選択スイッチ134により選択された第1もしくは第2の巻き掛け方式または第3の巻き掛け方式に従い第1または第2の定格荷重曲線を選択して過負荷防止制御を行う。なお、第1の定格荷重曲線は、複数のブーム長さごとにそれぞれ予め記憶されているが、以下では任意の特定のブーム長さの定格荷重曲線が第1もしくは第2の巻き掛け方式または第3の巻き掛け方式に応じて2つ記憶されているものとする。第2の定格荷重曲線も同様である。
過負荷防止制御を更に具体的に説明する。
過負荷防止装置130は、ブーム40の長さ、ショートブーム80の有無、および検出されたブーム起伏角度に基づいて作業半径を演算する。過負荷防止装置130は、ブーム40の長さ、ショートブーム80の有無、ロープ掛け数、および検出されたロープ張力に基づいて吊荷の荷重(実荷重)を演算する。ショートブーム80の有無は、選択スイッチ134で選択された巻き掛け方式にしたがう。過負荷防止装置130は、選択スイッチ134で選択された巻き掛け方式にしたがって第1または第2の定格荷重曲線を選択する。過負荷防止装置130は、選択された定格荷重曲線を参照して、演算された作業半径における限界荷重を算出し、演算された実荷重との間で大小を比較する。実荷重が限界荷重よりも大きい場合、作業半径が大きくなるようなブーム40の起伏動作を停止するとともに、吊荷の巻上動作を禁止して降下動作のみ許可する。このようなブーム起伏動作の停止制御と吊荷の巻上降下動作の禁止/許可制御が上述した過負荷防止制御である。
なお、上述の説明では、クレーンの一例としてのクローラクレーン10について説明したが、本発明はこれに限定されず、固定式のクレーンに適用してもよい。また、図示によって説明したワイヤロープ71の掛け回し方は、本発明の一例であり、本発明は図示したワイヤロープ71の掛け回し方に限定されない。なお、上述した過負荷防止装置130では選択スイッチ134によって巻き掛け方式を選択するようにしたが、選択スイッチ134を設けることは必須ではない。また、上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
なお、本発明は、上述した実施の形態のものに何ら限定されず、クレーンの本体に基端部で支持されたブームと、ワイヤロープを巻き取りおよび繰り出すウインチドラムと、ブームの他端部近傍に設けられてワイヤロープが掛け回される第1のシーブと、第1のシーブよりもクレーンの前方に配置される第2のシーブが設けられ、ブームの他端近傍に取り付けられたジブと、フック本体と、荷吊具と、フックシーブとを有し、フックシーブにワイヤロープが掛け回されてジブの先端から吊り下げられるフック装置と、作業半径と吊荷の実荷重とを演算し、作業半径に対する限界荷重として予め記憶されている定格荷重曲線を参照して、演算された作業半径に基づいて限界荷重を算出し、演算された実荷重が限界荷重を超えるときに過負荷防止制御を行う過負荷防止装置とを備え、ワイヤロープは、第2のシーブと、フックシーブと、第1のシーブとの間に掛け回されていて、(1)第2のシーブとフックシーブとの間に少なくとも2回掛け渡され、かつ、フックシーブと第1のシーブとの間に少なくとも2回掛け渡される第1の巻き掛け方式、もしくは第2のシーブとフックシーブとの間に少なくとも2回掛け渡され、かつ、フックシーブと第1のシーブとの間に少なくとも1回掛け渡され、かつ、ワイヤロープの端点がブームの元付け部分に取り付けられる第2の巻き掛け方式、または、(2)第1のシーブに掛け渡されることなく、第2のシーブとフックシーブとの間に掛け掛け渡される第3の巻き掛け方式によって掛け回され、過負荷防止装置には、定格荷重曲線として第3の巻き掛け方式に対応する第2の定格荷重曲線と第1もしくは第2の巻き掛け方式に対応する第1の定格荷重曲線とが予め記憶され、過負荷防止装置は、第3の巻き掛け方式が選択されると定格荷重曲線として第2の定格荷重曲線を使用し、第1もしくは第2の巻き掛け方式が選択されると定格荷重曲線として第1の定格荷重曲線を使用して過負荷防止制御を実行することを特徴とする各種構造のクレーンを含むものである。
6 起伏ドラム 25 過巻き防止装置
10 クローラクレーン 40 ブーム
41 ポイントシーブ 42 ガイドシーブ
43 元付け 51 主巻ドラム
52 補巻ドラム 71,72 巻上ロープ(ワイヤロープ)
80 ジブ(ショートジブ) 81 シーブ
90 フック装置 91 フックシーブ
92 荷吊具(フック、鉤) 94 固定部材
95 元付金物 130 過負荷防止装置
134 選択スイッチ

Claims (5)

  1. クレーンの本体に基端部で支持されたブームと
    イヤロープを巻き取りおよび繰り出すウインチドラムと、
    前記ブームの他端部近傍に設けられて前記ワイヤロープが掛け回される第1のシーブと
    記第1のシーブよりもクレーンの前方に配置される第2のシーブが設けられ、前記ブームの前記他端部近傍に取り付けられたジブと、
    フック本体と、荷吊具と、フックシーブとを有し、前記フックシーブに前記ワイヤロープが掛け回されて前記ジブの先端から吊り下げられるフック装置と
    作業半径と吊荷の実荷重とを演算し、作業半径に対する限界荷重として予め記憶されている定格荷重曲線を参照して、前記演算された作業半径に基づいて前記限界荷重を算出し、演算された前記実荷重が前記限界荷重を超えるときに過負荷防止制御を行う過負荷防止装置とを備え、
    前記ワイヤロープは、前記第2のシーブと、前記フックシーブと、前記第1のシーブとの間に掛け回されていて、(1)前記第2のシーブと前記フックシーブとの間に少なくとも2回掛け渡され、かつ、前記フックシーブと前記第1のシーブとの間に少なくとも2回掛け渡される第1の巻き掛け方式、もしくは前記第2のシーブと前記フックシーブとの間に少なくとも2回掛け渡され、かつ、前記フックシーブと前記第1のシーブとの間に少なくとも1回掛け渡され、かつ、前記ワイヤロープの端点が前記ブームの元付け部分に取り付けられる第2の巻き掛け方式、または、(2)前記第1のシーブに掛け渡されることなく、前記第2のシーブと前記フックシーブとの間に掛け掛け渡される第3の巻き掛け方式によって掛け回され
    前記過負荷防止装置には、前記定格荷重曲線として前記第3の巻き掛け方式に対応する第2の定格荷重曲線と前記第1もしくは第2の巻き掛け方式に対応する第1の定格荷重曲線とが予め記憶され、
    前記過負荷防止装置は、前記第3の巻き掛け方式が選択されると前記定格荷重曲線として前記第2の定格荷重曲線を使用し、前記第1もしくは第2の巻き掛け方式が選択されると前記定格荷重曲線として前記第1の定格荷重曲線を使用して前記過負荷防止制御を実行することを特徴とするクレーン。
  2. 請求項1に記載のクレーンにおいて、
    前記フック装置は、前記フック本体に対する前記荷吊具の回動を禁止する固定部材を有し、前記固定部材により前記荷吊具が前記フック本体に固定されていることを特徴とするクレーン。
  3. 請求項1または2に記載のクレーンにおいて、
    前記第1の巻き掛け方式では、前記ワイヤロープは、前記ワイヤロープに沿って前記ウインチに近い方から順に、(1)前記第2のシーブ、(2)前記フックシーブ、(3)前記第1のシーブ、(4)前記第2のシーブ、(5)前記フックシーブ、と掛け回され、前記フックシーブに掛け回された直後に前記ワイヤロープの端点が前記ブームの元付け部分に取り付けられることを特徴とするクレーン。
  4. 請求項1または2に記載のクレーンにおいて、
    前記第2の巻き掛け方式では、前記ワイヤロープは、前記ワイヤロープに沿って前記ウインチに近い方から順に、(1)前記第2のシーブ、(2)前記フックシーブ、(3)前記第1のシーブ、(4)前記第2のシーブ、(5)前記フックシーブ、(6)前記第1のシーブ、(7)前記第2のシーブ、と掛け回され、前記第2のシーブに掛け回された直後に前記ワイヤロープの端点が前記フックの元付け部分に取り付けられることを特徴とするクレーン。
  5. 請求項1または2に記載のクレーンにおいて、
    前記第2の巻き掛け方式では、前記ワイヤロープは、前記ワイヤロープに沿って前記ウインチに近い方から順に、(1)前記第2のシーブ、(2)前記フックシーブ、(3)前記第1のシーブ、(4)前記第2のシーブ、(5)前記フックシーブ、(6)前記第1のシーブ、(7)前記第2のシーブ、(8)前記フックシーブ、と掛け回され、前記フックシーブに掛け回された直後に前記ワイヤロープの端点が前記ブームの元付け部分に取り付けられることを特徴とするクレーン。
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