JP4706372B2 - 温度式膨張弁 - Google Patents

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Description

本発明は、カーエアコン等の空調装置に装備されて、冷媒の温度に応じて蒸発器(エバポレータ)へ供給される冷媒の流量を制御する温度式膨張弁に関する。
従来、この種の温度式膨張弁として、例えば、特許文献1に示すように、角柱形状の弁ハウジングと、この弁ハウジング内に形成される高圧冷媒の通過する第1通路と、この通路内に形成される弁室と、第1通路と平行に弁ハウジング内に形成される蒸発器側に送出される冷媒の通過する第2通路と、弁室と第2通路を連通する弁座部材が圧入される絞り通路と、この絞り通路に対向配置された球状の弁体と、蒸発器側から送出される冷媒の通過する第3通路と、この第3通路を通過する冷媒の温度を感知して弁体を駆動する作動棒とを備えている。
そして、上記弁座部材は、予め弁体と作動棒との間に装備された状態で絞り通路に固着している。なお、上記作動棒は、弁座部材に挿入される細径部を有し、この細径部の先端に球形の弁体が固着される構造を備えている。これにより、弁体の変位により絞り通路の開口面積を調整することができる。
特開2002−310538号公報
しかしながら、上記特許文献1では、流量調節機能として、棒状の作動棒、球状の弁体、パイプ状の弁座部材などを予め一体に構成する複雑な構造となっている。このうちの弁座部材は作動棒の細径部に装備されるが、弁座部材と細径部との間に隙間を有する構造であるため、例えば、作動棒を用いて弁座部材を絞り通路に圧入により固着するときに芯出しなどのセンタリングに問題がある。
また、弁体と作動棒とを固着させる構造となっており、例えば、弁体に作動棒を溶接すると、溶接の溶け込みにより作動棒の長さにばらつきが生じ、さらに、この作動棒を用いて弁座部材を絞り通路に圧入で固着することにより、作動棒の端部に変形を生じることで膨張弁の流量制御特性の精度が低下する問題がある。
そこで、本発明の目的は、上記点に鑑みたものであり、構造の簡素化と部品点数の低減が図れる温度式膨張弁を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項13に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、高圧冷媒が流入する第1通路(121)、蒸発器(5)に流出する低圧冷媒が流通する第2通路(122)、蒸発器(5)の出口側冷媒が流通する第3通路(123)および第1通路(121)から流入した高圧冷媒を減圧するために上流側部が第1通路(121)と通じる絞り通路(125)を有する弁ハウジング(110)と、絞り通路(125)の下流側部の通路断面積を変化させる弁部材(131)を有する弁体(130)と、第3通路(123)を流通する冷媒の出口温度に相当する飽和圧力と蒸発器(5)の蒸発圧力との圧力差に応じて変位する変位部材(160)に連動して弁体(130)を駆動する作動棒(135)とを備え、
弁ハウジング(110)には、絞り通路(125)の下流側部に連通し、第2通路(122)の上流側部に連通するとともに、弁体(130)を収容する摺動穴(124)が形成されており、弁部材(131)には、弁流路としての連通孔(131a、131b、131c)が形成され、
少なくとも前記連通孔(131a、131b、131c)の一つは、作動棒(135)に連動して弁部材(131)が摺動穴(124)を移動することにより絞り通路(125)の摺動穴(124)への開口と協働して前記絞り通路との連通面積を可変することを特徴としている。
この発明によれば、弁体(130)を軸方向に往復移動するスプール弁方式とすることで弁体(130)、弁部材(131)および摺動穴(124)からなる弁機構が簡素に形成できる。また、従来のように弁機構を溶接もしくは圧入などの固着を必要としないので流量制御特性の精度の向上が図れる。
請求項2に記載の発明では、連通孔(131a、131b、131c)は、少なくともそのうちの一つが摺動穴(124)の底部に開口していることを特徴としている。
この発明によれば、摺動穴(124)の底部には、減圧された冷媒が通過することで作動棒(135)に減圧後の低圧圧力が掛かる。これにより、作動棒(135)および弁体(130)を駆動する変位部材(160)の駆動力を小さくすることができる。これにより、変位部材(160)の径、すなわち、ダイアフラムの径を小さくすることができる。
請求項3に記載の発明では、弁体(130)は、棒状の小径からなる弁部材(131)とその弁部材(131)より大径からなる案内部(132)とを有することを特徴としている。この発明によれば、簡素な形状で弁機構を形成できるとともに、より具体的には、弁体(130)を少なくとも案内部(132)と弁部材(131)とで一体に形成できる。
これにより、弁体(130)およびその弁体(130)を収容する摺動穴(124)が切削などの機械加工で容易に形成できるため、従来のように弁機構を溶接、圧入などの固着を必要としないので流量制御特性の精度の向上が図れる。
請求項4に記載の発明では、摺動穴(124)は、弁ハウジング(110)の一方向から形成された穴であり、その一端から弁体(130)が挿入できるように形成され、かつ底部近傍に絞り通路(125)が開口されていることを特徴としている。
この発明によれば、弁部材(131)を有する弁体(130)、作動棒(135)、後述するバネ部材(133)および後述する第1、第2気密部材(136、137)など弁機構を構成する構成部品を一方向から組み付けができる。これにより、組付工数が低減できることで組付性が向上できる。
請求項に記載の発明では、弁部材(131)には、その外周に流体通路としての外周溝(131d)が形成され、外周溝(131d)が作動棒(135)に連動して絞り通路(125)の開口面積を調節することを特徴としている。
この発明によれば、上述した請求項4よりも外周溝(131d)の方が絞り通路(125)への位置合わせが容易であるとともに簡素な構造の弁機構が形成できる。また、少なくとも上述した連通孔(131a、131b、131c)の一つに外周溝(131d)を組み合わせると良い。
請求項に記載の発明では、絞り通路(125)は、弁部材(131)の変位量と開口面積との関係が略比例関係となる断面形状であることを特徴としている。この発明によれば、例えば、絞り通路(125)の断面形状が略矩形状とすれば、弁部材(131)の変位量に対して開口面積が略比例関係とできる。これにより、流量制御特性の精度の向上が図れる。
請求項に記載の発明では、弁体(130)には、第3通路(123)と第2通路(122)との圧力差を気密する第1気密部材(136)が設けられていることを特徴としている。この発明によれば、弁体(130)に第1気密部材(136)を容易に配設することができるとともに、弁体(130)の組付性を阻害することなく弁ハウジング(110)に組み付けることができる。
請求項に記載の発明では、弁体(130)には、第1通路(121)と第2通路(122)との圧力差を気密する第2気密部材(137)が設けられていることを特徴としている。この発明によれば、上記請求項8と同じように、弁体(130)に第2気密部材(137)を容易に配設することができるとともに、弁体(130)の組付性を阻害することなく弁ハウジング(110)に組み付けることができる。
請求項に記載の発明では、蒸発器(5)の出口冷媒が過熱度を有するように変位部材(160)を付勢するバネ部材(133)が設けられ、このバネ部材(133)のバネ力を調節する調節ネジ部材(140)が設けられ、バネ部材(133)は、弁体(130)と調節ネジ部材(140)との間に設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、弁体(130)、バネ部材(133)、調節ネジ部材(140)を順に摺動穴(124)に収容することが可能となる。これにより、弁体(130)、バネ部材(133)、調節ネジ部材(140)を一方向から組み付けができるとともに、過熱度の微調節が容易にできる。
請求項10に記載の発明では、蒸発器(5)の出口冷媒が過熱度を有するように変位部材(160)を付勢するバネ部材(133)が設けられ、このバネ部材(133)は、弁体(130)と摺動穴(124)との隙間に配設されることを特徴としている。
この発明によれば、弁体(130)と同様に同一方向からバネ部材(133)を組み付けることができる。また、バネ部材(133)を小型にすることができる。
請求項11に記載の発明では、弁体(130)および作動棒(135)は、バネ部材(133)のバネ力を調節できるように形成されていることを特徴としている。この発明によれば、例えば、弁体(130)と作動棒(135)とを螺合により連結することで、作動棒(135)の長さを調節できる。これにより、別体の調節機構を設けなくても過熱度の微調節が容易にできる。
請求項12に記載の発明では、変位部材(160)には、作動棒(135)に駆動力を伝達する伝達部材(163)が設けられ、弁体(130)は、作動棒(135)、もしくは作動棒(135)を含めて伝達部材(163)と一体に形成されていることを特徴としている。
この発明によれば、部品点数を低減できるとともに、伝達部材(163)、弁体(130)および作動棒(135)の連結長さ寸法の組立精度の向上が図れる。これにより、変位部材(160)の変位量を精度良く弁部材(131)に伝達できるため流量制御特性の精度の向上が図れる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態における温度式膨張弁1を図1ないし図3に基づいて説明する。図1は温度式膨張弁1の全体構成を示す模式図であり、図2は弁ハウジング110に形成される冷媒通路の位置関係を示す縦断面図である。また、図3(a)は弁体130の全体構成を示す縦断面図、(b)は(a)に示すA矢視図である。
本実施形態の温度式膨張弁1(以下、膨張弁と称する)は、図1に示すように、圧縮機2、凝縮器3、受液器4、および蒸発器5の各機能部品とともに周知の冷凍サイクルを構成して、それぞれ冷媒配管6により接続されている。
膨張弁1は、弁ハウジング110、受液器4と蒸発器5との間に形成される冷媒通路に配置される弁体130、蒸発器5の出口冷媒温度に相当する飽和圧力と蒸発器5の蒸発圧力との圧力差に応じて変位する変位部材160、その変位部材160に連動して弁体130を駆動する作動棒135、および変位部材160を付勢するバネ部材133から構成している。
弁ハウジング110は、例えば、アルミ合金製からなる略角柱状に形成されたハウジングであって冷媒通路が形成されているとともに、弁体130、変位部材160、作動棒135、およびバネ部材133が配設できるように形成されている。
冷媒通路は、図1および図2に示すように、受液器4の出口に連通する第1通路121、蒸発器5の入口に連通する第2通路122、一方が蒸発器5の出口に連通して、他方が圧縮機2の吸入側に連通する第3通路123、および後述する摺動穴124を介して第1通路121と第2通路122とを連通する絞り通路125、連通通路126からなる。
第1通路121は弁ハウジング110の一端の下方側に形成された有底の穴であって、受液器4から流入した高圧冷媒が流通される。その底部上方に後述する摺動穴124に連通する絞り通路125を形成している。この絞り通路125は第1通路121から流入した高圧冷媒を減圧するための通路である。
そして、第2通路122は、弁ハウジング110の他端の第1通路121よりも上方に形成された有底の穴であって、弁体130で流量調節された低圧冷媒を流通するように、その底部に後述する摺動穴124に連通する連通通路126を形成している。
また、第3通路123は、弁体130の上方側を貫通するように形成された貫通穴であって、一方から蒸発器5で蒸発された低圧冷媒が流入され他方から圧縮機2に流出される。また、この第3通路123の中途上方に開口部123aが形成されている。これは、開口部123a上方に配置される変位部材160に第3通路123を流通する冷媒の熱を伝熱するための開口穴である。
そして、この開口部123aの真下に、連通通路126と絞り通路125とが連通するように摺動穴124が形成されている。この摺動穴124は、弁体130とバネ部材133とを収容するとともに、弁体130が後述する変位部材160の変位量に応じて往復移動できるように形成されている。
摺動穴124は、より具体的に、下方に小径からなる弁部材131(後述する)の外周が内接するように形成され、上方に弁部材131より大径からなる案内部132(後述する)の外周が内接するように形成されている。また、摺動穴124の内部に形成される段差部124aにはバネ部材133の一端が保持される。なお、摺動穴124は、一端が開口し、他端が貫通することなく形成されて閉塞した有底、かつ円形の穴である。
これにより、第1通路121に流入された冷媒は、弁ハウジング110内を絞り通路125、摺動穴124、連通通路126、第2通路122の順に流通する。なお、図中に示す符号127は後述する変位部材160を配設するための開口部であって、螺子部127aが形成され、変位部材160を螺合により結合できる。また、図中に示す符号128は、シール部材167の受け面であって、第3通路123を流通する冷媒と外部とを気密する。
次に、変位部材160は、第3通路123を流通する冷媒の出口温度に相当する飽和圧力と蒸発器5の蒸発圧力との圧力差に応じて変位する変位量により弁体130を駆動する駆動装置である。この変位部材160は、図1に示すように、キャン体161、ダイアフラム162、伝達部材163などから構成される。キャン体161は、ステンレス製の上蓋161aと下蓋161bとからなり、下蓋161bに螺子部161cを形成している。
そして、キャン体161内には、ダイアフラム162と伝達部材163が設けられている。ダイアフラム162は、その外周部が上蓋161aと下蓋161bとによって挟み込まれており、溶接によりともに固着され、上部圧力室164と下部圧力室165が形成される。上部圧力室164には作動流体として冷媒が封入されて栓体166により封止されている。
伝達部材163は、アルミ、またはステンレス製からなり、その外周部が下蓋161bに支持されており、その上面がダイアフラム162に当接し、下面が開口部127内に露出している。つまり、第3通路123を流通する冷媒の蒸発圧力が伝達部材163の下面に作用している。
一方、第3通路123を流通する冷媒の温度は、キャン体161、伝達部材163およびダイアフラム162などにより上部圧力室164に伝熱される。これにより、上部圧力室164内の作動流体としての冷媒が伝熱された冷媒温度に相当する飽和圧力をダイアフラム162に作用することになる。
従って、上部圧力室164では第3通路123を流通する冷媒の出口温度に相当する飽和圧力がダイアフラム162に作用し、下部圧力室165では蒸発器5の蒸発圧力がダイアフラム162に作用することになる。つまり、上部圧力室164の飽和圧力と下部圧力室165の蒸発圧力との圧力差により、ダイアフラム162が変位するとともに、ダイアフラム162に連動して伝達部材163も変位する。
そして、伝達部材163の下方側には作動棒135が係合され、その作動棒135の他端側が弁体130に挿入されている。作動棒135はステンレス製の細径のシャフトであって、伝達部材163の変位を弁体130に連動させて弁体130を駆動させる。
次に、弁体130の構成について図1および図3に基づいて説明する。弁体130は、ステンレス製からなり、略円筒状に形成されて摺動穴124に内接するように収容されている。弁体130は、摺動穴124内をその軸方向に往復方向へ移動可能である。
そして、弁体130には、上部と下部に仕切り部としての円柱面が形成され、そのほぼ中央部に弁流路を形成する連通孔131a〜131cが形成された弁部材131が設けられている。弁流路は、絞り通路125の摺動穴124への開口と協同して連通面積可変の弁を提供する。
弁流路の絞り通路125との連通面積は弁体130の軸方向位置に応じて変化する。つまり、弁体130が摺動穴124を移動することで弁ハウジング110に形成された絞り通路125の断面積が調節されるように構成されている。
本実施形態の弁体130は、具体的には、図3(a)および図3(b)に示すように、下方に小径からなる弁部材131と大径からなる案内部132とから構成しており、バネ部材133を組み付けた状態で摺動穴124の開口端から挿入することで組み付けできるように形成している。
弁体130の摺動穴124内に位置する部分は、摺動穴124の開口端から閉塞端に向かってその外径が一定であるか、あるいは減少する形状である。弁体130の摺動穴124内に位置する部分は、その外径が徐々にあるいは段階的に小さくなるように形成されうる。この構造が一方向組み付けを可能とする。
小径からなる弁部材131は、複数の連通孔131a〜131cと、外周溝131dとが形成されている。具体的には、連通孔131aは、絞り通路125に通ずるように形成され、連通孔131cは連通通路126に通ずるように形成され、連通孔131bは連通孔131aと連通孔131cとが連通するように弁部材131の下端から弁体130の軸方向に形成されている。そして、連通孔131aの開口端の外周に外周溝131dを形成している。
なお、連通孔131a、131bは、絞り通路125と同じように小径で形成され、連通孔131cは、これらよりも大径で形成されている。ところで、連通孔131aの外周に形成される外周溝131dは、摺動穴124に開口する絞り通路125の開口面積を可変できるように形成している。
つまり、弁体130が摺動穴124を下方に移動することで、絞り通路125の開口面積が増大するように形成している.言い換えれば、弁体130の変位量が大きくなる程絞り通路125の開口度合い(弁開度)が大きくなるように溝を形成している。従って、変位量が大きいときには、外周溝131d、連通孔131aを通過する冷媒流量が増加する。
なお、連通孔131aを通過した冷媒は、連通孔131b、連通孔131c、連通通路126、第2通路122の順に流通される。また、摺動穴124の底部は、連通孔131bが開口していることで、絞り通路125、および連通孔131aで減圧された低圧の冷媒圧力が掛かっている。
本実施形態のバネ部材133は、蒸発器5からの出口冷媒に過熱度を有するように、そのバネ力が作動棒135を介して変位部材160に向けて付勢するように設けている。具体的には、弁体130と摺動穴124との間に収容させて弁体130にバネ力が付勢するように構成している。
より具体的には、案内部132よりも同等もしくは僅かに小径のコイル状からなるスプリングで形成し、弁部材131の上方の外周に組み込んで、一端が摺動穴124の段差部124aに配置し、他端が弁部材131の上端に配置している。これにより、バネ部材133のバネ力が作動棒135を介して変位部材160に付勢することができる。従って、伝達部材163はバネ部材133のバネ力により上方に向けて押圧されている。
ここで、以上の構成による膨張弁1の製造方法について説明する。まず、弁ハウジング110に形成される各冷媒通路、摺動穴124、開口部123a、127などは、図2に示すように、一方向から切削加工が行うことができる。特に、摺動穴124の場合には上方の開口部123a、127側から穴あけ加工が行うことができる。
また、絞り通路125、および連通通路126の場合においても、それぞれ第1通路121、もしくは第2通路122側から穴あけ加工が行うことができる。一方、弁体130においても、図3(b)に示すように、各連通孔131a〜131c、および外周溝131dの形成加工が容易にできる。
そして、弁ハウジング110に弁体130を組み付けるときは、予め作動棒135の一端を案内部132の一端に挿入する。そして、バネ部材133を弁部材131の外周に入れたままの状態で摺動穴124の開口端から挿入する。これにより、バネ部材133と弁体130が一方向から摺動穴124に収容することができる。
そして、受け面128にシール部材167を組み込んで変位部材160を螺合することで、変位部材160が弁ハウジング110に配設される。なお、変位部材160を組み付けるときには、作動棒135の一端が伝達部材163の一端に係合させた状態で螺合する。以上の組付け方法によれば、一方向から弁体130、バネ部材133、作動棒135、変位部材160などの組み付けができる。
次に、本実施形態の膨張弁1の作動について説明する。受液器4から流入した液冷媒は、第1通路121から絞り通路125を通り、弁部材131と摺動穴124との隙間(外周溝131d)、連通孔131a、131bを通過する際に断熱膨張して霧状の冷媒となって、連通孔131c、連通通路126、および第2通路122を通って蒸発器5へ流出される。
一方、第3通路123には、蒸発器4で蒸発された冷媒が流入して圧縮機2の吸入側に吸い込まれる。ここで、外周溝131d、連通孔131a、131bを通って第1通路121から第2通路122へ流れる冷媒流量は、弁部材131が絞り通路125を開口する度合い、すなわち弁開度によって決まる。
つまり、弁体130には、伝達部材163を図示下方に付勢する方向に作用する上部圧力室164内の飽和圧力と、伝達部材163を図示上方に付勢する方向に作用する蒸発器4の蒸発圧力+バネ部材133のバネ付勢力とが釣り合った位置にバランスする。
例えば、車室内の温度が上昇して蒸発器5で急激に蒸発すると、蒸発器5の過熱度が高くなる。これにより冷媒出口温度が上昇することで上部圧力室164の飽和圧力が上昇する。この結果、伝達部材163が図示下方に押し下げられて作動棒135とともに、弁体130が図示下方に移動して弁開度が大きくなる。これにより、蒸発器5へ流出される冷媒流量が増加する。
また、車室内の温度が低下して蒸発器5の過熱度が低くなると、上記作動とは逆に、伝達部材163が図示上方に押し上げられて作動棒135とともに、弁体130が図示上方に移動して弁開度が小さくなることにより、蒸発器5へ流出される冷媒流量が減少する。
なお、弁体130が変位部材160の変位により、図示上方、もしくは図示下方に往復移動することで弁開度を可変する方式は、一般的にスプール弁方式と称するものであり、このスプール弁方式によれば、弁部材131を簡素な構造で形成できるとともに小径で形成できる利点がある。
以上の第1実施形態による膨張弁1によれば、弁ハウジング110には、絞り通路125に連通するとともに、弁体130を収容する摺動穴124が形成されており、弁体130は、作動棒135に連動して弁部材131が摺動穴124を移動することにより絞り通路125の通路断面積が調節される。
これによれば、弁体130を軸方向に往復移動するスプール弁方式とすることで弁体130、弁部材131および摺動穴124からなる弁機構が簡素に形成できる。また、従来のように球状からなる弁機構を溶接もしくは圧入などの固着を必要としないので流量制御特性の精度の向上が図れる。
また、摺動穴124は、弁ハウジング110の一方向から形成された有底の穴であり、その開口端から弁体130が挿入できることにより、弁部材131を有する弁体130、作動棒135、バネ部材133など弁機構を構成する構成部品を一方向から組み付けができる。これにより、組付工数が低減できることで組付性が向上できる。
さらに、弁体130は、棒状の小径からなる弁部材131とその弁部材131より大径からなる案内部132とを有することにより、簡素な形状で弁機構を形成できるとともに、より具体的には、弁体130を少なくとも案内部132と弁部材131とで一体に形成できる。
これにより、弁体130およびその弁体130を収容する摺動穴124が切削などの機械加工で容易に形成できるため、従来のように弁機構を溶接、圧入などの固着を必要としないので流量制御特性の精度の向上が図れる。
ところで、弁部材131には、その外周に流体通路としての外周溝131dが形成され、この外周溝131dが作動棒135に連動して絞り通路125の開口面積を調節することにより、絞り通路125の開口部に外周溝131dを組み合わせるようにすれば良いため、簡素な構造の弁機構が形成できる。
また、球状の弁体とパイプ状の弁座部材とを組み合わせる従来の弁機構では、弁体の変位する方向に冷媒が流れることで弁体に自励振動が起きる問題がある。そこで、本発明では、絞り通路125から弁部材131に流れる冷媒の流れ方向が、弁体130の摺動方向に対して直交する方向のため、弁体130の自励振動が起きにくい。これにより、自励振動による異音の発生はない。
また、弁部材131に形成された連通孔131a、131b、131cは、少なくともそのうちの一つが摺動穴124の底部に開口していることにより、摺動穴124の底部には、減圧された冷媒が通過することで作動棒135に減圧後の低圧圧力が付勢される。
これにより、作動棒135および弁体130を駆動する変位部材160の駆動力を小さくすることができる。従って、変位部材160の径、すなわち、ダイアフラムの径を小さくすることができる。
また、変位部材160に付勢するバネ部材133を弁体130と摺動穴124との隙間に配設したことにより、弁体130と同様に同一方向からバネ部材133を組み付けることができる。また、バネ部材133を小型にすることができる。
(第2実施形態)
本実施形態では、絞り通路125の通路断面積を変化させる外周溝131dもしくは連通孔131aの断面形状を異なる形状で形成したときの変位量と開口面積との関係を求めている。具体的には、発明者らの実験によって見出したものであり、外周溝131dを形成することで、変位量と開口面積との関係が略比例関係となって流量制御の精度が向上する。
以下、図4および図5に基づいて説明する。図4(a)ないし図4(c)は、絞り通路125および弁部材131に形成される外周溝131dもしくは連通孔131aの形状を示す模式図である。そして、図5は図4(a)ないし図4(c)に示す形状をパラメータとしたときの変位量と開口面積との関係を示す特性図である。
図4(a)では、絞り通路125をφdの丸穴で形成するとともに、弁部材131の外周溝131d幅を、絞り通路125の丸穴の直径であるdで形成している。図4(b)では、絞り通路125をφdの丸穴で形成するとともに、弁部材131には、絞り通路125の丸穴と同一の連通孔131aを形成している。
また、図4(c)では、絞り通路125をd×πd/4の矩形状の穴で形成するとともに、弁部材131の外周溝131d幅を、図4(a)と同一のdで形成している。そして、これらの形状による変位量と開口面積との関係を図5により比較している。
図5に示すように、図中に示すAは図4(a)に示す形状の特性、図中に示すBは図4(b)に示す形状の特性、図中に示すCは図4(c)に示す形状の特性である。つまり、略比例関係となる特性は図中に示すCの特性であって、図4(c)に示す形状が最も望ましい。
なお、図中に示すAの特性は概ね比例関係となっており、実用上十分な特性を有している。また、図中に示すBの特性は比例関係から外れるがこの形状の場合は製作が容易である。ただし、この形状のときは、それぞれの穴の位置合わせに組み付け上の精度が要する。例えば、弁体130の案内部132を矩形状に形成すると良い。
以上の第2実施形態によれば、弁部材131に外周溝(131d)を形成したほうが、絞り通路125への位置合わせが容易であるとともに簡素な構造の弁機構が形成できる。また、絞り通路125は、弁部材131の変位量と開口面積との関係が略比例関係となる断面形状であることにより、例えば、略矩形状とすれば、弁部材131の変位量に対して開口面積が略比例関係とできる。これにより、流量制御特性の精度の向上が図れる。
(第3実施形態)
以上の実施形態では、弁体130を略円筒状に形成し、弁体130の弁部材131、案内部132の外周が内接するように摺動穴124を形成するようにして、摺動穴124に弁体130を収容するように構成したが、これに限らず、弁体と摺動穴124との隙間を気密する気密部材を配設しても良い。
具体的には、図6に示すように、第3通路123と第2通路122との圧力差、つまり、蒸発器4の入口冷媒と出口冷媒との圧力差を気密する場合には、案内部132の外周に凹状の溝を形成し、その溝に0リングなどの第1気密部材136を配設すれば良い。
また、第1通路121と第2通路122との圧力差、つまり、冷凍サイクル上の高低差を気密する場合には、弁部材131の外周に凹状の溝を形成し、その溝に0リングなどの第2気密部材137を配設すれば良い。
これによれば、弁体130に第1、第2気密部材136、137を容易に配設することができるとともに、弁体130の組付性を阻害することなく弁ハウジング110に組み付けることができる。
(第4実施形態)
以上の実施形態では、弁部材131に形成された外周溝131dにより、第1通路121に接続される絞り通路125の開口面積を調節するように構成したが、これに限らず、弁部材131に形成された外周溝131dにより、具体的には、図7に示すように、第2通路122に接続される絞り通路125の開口面積を調節するように構成しても良い。
ただし、この場合には、第1通路121と摺動穴124との間に連通通路126を形成し、第2通路122と摺動穴124との間に絞り通路125を形成している。また、弁部材131には、二つの連通孔131a、131bを形成している。
以上の構成により、第1通路121に流入された高圧冷媒は、連通通路126を通って摺動穴124底部に流れ、連通孔131b、連通孔131aの順に流れることになる。従って、この場合には、連通孔131b、連通孔131aおよび絞り通路125にて断熱膨張されるとともに、外周溝131dおよび絞り通路125にて流量調節され、絞り通路125、第2通路122に流通される。
これにより、蒸発器5に減圧、流量調節された冷媒が流出される。ただし、摺動穴124の底部には高圧の圧力が作動棒135に付勢されることになる。つまり、本実施形態の場合には、変位部材160の変位量は、作動棒135に付勢される圧力以上の飽和圧力が必要となることで、変位部材160の径、つまり、ダイアフラムを大径にする必要がある。
また、このときには、第3通路と摺動穴124の底部とは圧力差が発生するので弁体130の弁部材131外周に第3気密部材138を配設して気密すると良い。
(第5実施形態)
以上の実施形態では、連通孔131aの外周に外周溝131dを有する弁部材131を形成したが、これに限らず、連通孔131aを形成せずに外周溝131dのみを弁部材131に形成しても良い。
なお、この場合には、図8に示すように、第2通路122と摺動穴124との間に形成する連通通路126は、第2通路122から斜め下に傾斜する斜め穴を形成すると良い。これによれば、以上の第1ないし第3実施形態と同じように、摺動穴124の底部には、減圧された冷媒が通過することで作動棒135に減圧後の低圧圧力が付勢される。
(第6実施形態)
以上の実施形態では、伝達部材163、作動棒135および弁体130を別体で形成して、それぞれを係合、もしくは挿入して組み立てるように構成したが、これに限らず、それぞれを一体に形成しても良い。具体的には、図9に示すように、作動棒135と伝達部材163とを一体に形成している。
また、図10に示すように、弁体130と作動棒135とを一体に形成している。さらに、図11に示すように、弁体130、作動棒135、および伝達部材163を一体に形成している。これによれば、部品点数を低減できるとともに、それぞれの構成部品を挿入などで組み立てるよりも一体に形成することにより、伝達部材163、弁体130および作動棒135の、連結長さ寸法の組立精度の向上が図れる。これにより、変位部材160の変位量を精度良く弁部材131に伝達できるため流量制御特性の精度の向上が図れる。
(第7実施形態)
以上の実施形態では、作動棒135を弁体130の一端に挿入して組み立てる構成、もしくは作動棒135と弁体130とを一体に形成する構成としたが、これに限らず、作動棒135の長さを変化させるように螺合による調節機能を有するように構成しても良い。
具体的には、図12に示すように、弁体130の案内部132の一端に雌螺子部を有する有底の挿入穴130aを形成するとともに、作動棒135に挿入穴130aに螺合する雄螺子部135aを形成する。
そして、弁ハウジング110に弁体130を組み立てるときは、予め作動棒135の一端を案内部132の挿入穴130aにねじ込んでおく。そして、バネ部材133を弁部材131の外周に入れたままの状態で摺動穴124の開口端から挿入する。これにより、バネ部材133と弁体130が一方向から摺動穴124に収容することができる。
そして、以上の実施形態と同じように、受け面128にシール部材167を組み込んだ状態で作動棒135の他端を伝達部材163に組み込んで変位部材160を螺合することで、変位部材160が弁ハウジング110に配設される。
次に、第3通路123の左右の開口部から作動棒135を回転させて、その作動棒135の螺子込み深さを変化させることにより作動棒135の長さを調節できる。つまり、作動棒135の長さを調節できることで、バネ部材133のバネ力を含めた過熱度の微調節が可能となる。
また、このときに、作動棒135を中空状のシャフトで形成して、図中に示す矢印の方向に、案内部132をかしめ加工で結合すれば、調節後のネジ部の緩みを防止することができる。以上の構成による膨張弁1によれば、別体の調節機構を設けなくても過熱度の微調節が容易にできる。
つまり、部品点数を増加させなくても過熱度の微調節が可能であるとともに、調節後の緩みを防止できる。なお、ここでは、作動棒135を中空状に形成して、長さ調節後に案内部132をかしめ加工で結合するように構成したが、これに限らず、互いの螺子部を固着させる固着剤を塗布するようにしても良い。
(第8実施形態)
以上の第7実施形態では、作動棒135と弁体130とを螺合で連結させて、過熱度の微調節が行えるように構成したが、これに限らず、調節ネジ機構となる別部材を設けても良い。
具体的には、図13に示すように、摺動穴124の底部に調節機構である調節ネジ部材140を設け、この調節ネジ部材140と弁体130の下端との間に、バネ部材133を配設するように弁体130、および弁ハウジング110を形成している。また、調節ネジ部材140は、上面にバネ部材133の一端を受けるように形成し、その外周の上方に凹状の溝、およびその下方に螺子部を形成している。なお、外周の溝に0リングなどの第4気密部材139を配設して、外部と摺動穴124の底部との気密を図っている。
さらに、調節ネジ部材140の底部に六角穴141を形成し、その六角穴141を利用して、レンチなどの工具により摺動穴124の螺子部にネジ込むようにしている。そして、弁ハウジング110には、底部に螺子部を有するように摺動穴124を形成している。
また、弁体130は、弁部材131に第4実施形態と同じように、第2通路122に接続される絞り通路125の開口面積を調節するように、外周溝131d、連通孔131a、131bが形成されている。そして、弁部材131の下端にバネ部材の他端が当接するように形成している。
以上の構成によれば、バネ部材133のバネ力が弁体130、作動棒135を介して変位部材160に付勢することができるとともに、調節ネジ部材140により過熱度の微調整を行うことができる。なお、本実施形態では、まず、調節ネジ部材140を開口端側からねじ込んだ後、バネ部材133、弁体130を挿入することで一方向からの組み付けが可能である。
しかし、調節ネジ部材140のみを摺動穴124の螺子部側から組み付けを行い、弁体130およびバネ部材133を摺動穴124の開口端側から挿入することで摺動穴124内に収容しても良い。
(他の実施形態)
以上の実施形態では、バネ部材133を弁体130と一緒に摺動穴124に収容するように構成したが、これに限らず、図14に示すように、変位部材160の下方の開口部127内に配設しても良い。
つまり、バネ部材133の一端が弁ハウジング110に形成された開口部127の下端に設置され、他端が伝達部材163下方端に設置している。これにより、バネ部材133のバネ力が変位部材160に付勢される。なお、この場合には、弁体130に大径となる案内部132を形成しなくても良い。また、摺動穴124、弁体130が簡素な形状で形成することができる。
本発明の第1実施形態における温度式膨張弁1の全体構成を示す模式図である。 本発明の第1実施形態における弁ハウジング110に形成される冷媒通路の位置関係を示す縦断面図である。 (a)は本発明の第1実施形態における弁体130の全体構成を示す縦断面図、(b)は(a)に示すA矢視図である。 (a)ないし(c)は本発明の第2実施形態における弁部材110および絞り通路の形状を示す模式図である。 図4に示す弁部材110および絞り通路の形状をパラメータにしたときの変位量と開口面積との関係を示す特性図である。 本発明の第3実施形態における温度式膨張弁1の全体構成を示す模式図である。 本発明の第4実施形態における温度式膨張弁1の全体構成を示す模式図である。 本発明の第5実施形態における温度式膨張弁1の全体構成を示す模式図である。 本発明の第6実施形態における温度式膨張弁1の全体構成を示す模式図である。 本発明の第6実施形態の変形例における温度式膨張弁1の全体構成を示す模式図である。 本発明の第6実施形態における温度式膨張弁1の全体構成を示す模式図である。 本発明の第7実施形態における温度式膨張弁1の全体構成を示す模式図である。 本発明の第8実施形態における温度式膨張弁1の全体構成を示す模式図である。 他の実施形態における温度式膨張弁1の全体構成を示す模式図である。
符号の説明
5…蒸発器
110…弁ハウジング
121…第1通路
122…第2通路
123…第3通路
124…摺動穴
125…絞り通路
130…弁体
131…弁部材
131a…連通孔
131b…連通孔
131c…連通孔
131d…外周溝
132…案内部
133…バネ部材
135…作動棒
136…第1気密部材
137…第2気密部材
140…調節ネジ部材
163…伝達部材

Claims (12)

  1. 高圧冷媒が流入する第1通路(121)、蒸発器(5)に流出する低圧冷媒が流通する第2通路(122)、前記蒸発器(5)の出口側冷媒が流通する第3通路(123)および前記第1通路(121)から流入した高圧冷媒を減圧するために上流側部が前記第1通路(121)と通じる絞り通路(125)を有する弁ハウジング(110)と、
    前記絞り通路(125)出口の通路断面積を変化させる弁部材(131)を有する弁体(130)と、
    前記第3通路(123)を流通する冷媒の出口温度に相当する飽和圧力と前記蒸発器(5)の蒸発圧力との圧力差に応じて変位する変位部材(160)に連動して前記弁体(130)を駆動する作動棒(135)とを備え、
    前記弁ハウジング(110)には、前記絞り通路(125)の下流側部に連通し、前記第2通路(122)の上流側部に連通するとともに、前記弁体(130)を収容する摺動穴(124)が形成されており、
    前記弁部材(131)には、弁流路としての連通孔(131a、131b、131c)が形成され、
    少なくとも前記連通孔(131a、131b、131c)の一つは、前記作動棒(135)に連動して前記弁部材(131)が前記摺動穴(124)を移動することにより前記絞り通路(125)の前記摺動穴(124)への開口と協働して前記絞り通路との連通面積を可変することを特徴とする温度式膨張弁。
  2. 前記連通孔(131a、131b、131c)は、少なくともそのうちの一つが前記摺動穴(124)の底部に開口していることを特徴とする請求項1に記載の温度式膨張弁。
  3. 前記弁体(130)は、棒状の小径からなる前記弁部材(131)とその弁部材(131)より大径からなる案内部(132)とを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の温度式膨張弁。
  4. 前記摺動穴(124)は、前記弁ハウジング(110)の一方向から形成された穴であり、その一端から前記弁体(130)が挿入できるように形成され、かつ底部近傍に前記絞り通路(125)が開口されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の温度式膨張弁。
  5. 前記弁部材(131)には、その外周に流体通路としての外周溝(131d)が形成され、前記外周溝(131d)が前記作動棒(135)に連動して前記絞り通路(125)の開口面積を調節することを特徴とする請求項3に記載の温度式膨張弁。
  6. 前記絞り通路(125)は、前記弁部材(131)の変位量と開口面積との関係が略比例関係となる断面形状であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の温度式膨張弁。
  7. 前記弁体(130)には、前記第3通路(123)と前記第2通路(122)との圧力差を気密する第1気密部材(136)が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の温度式膨張弁。
  8. 前記弁体(130)には、前記第1通路(121)と前記第2通路(122)との圧力差を気密する第2気密部材(137)が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の温度式膨張弁。
  9. 前記蒸発器(5)の出口冷媒が過熱度を有するように前記変位部材(160)を付勢するバネ部材(133)が設けられ、
    前記バネ部材(133)のバネ力を調節する調節ネジ部材(140)が設けられ、
    前記バネ部材(133)は、前記弁体(130)と前記調節ネジ部材(140)との間に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の温度式膨張弁。
  10. 前記蒸発器(5)の出口冷媒が過熱度を有するように前記変位部材(160)を付勢するバネ部材(133)が設けられ、
    前記バネ部材(133)は、前記弁体(130)と前記摺動穴(124)との隙間に配設されることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の温度式膨張弁。
  11. 前記弁体(130)および前記作動棒(135)は、前記バネ部材(133)のバネ力を調節できるように形成されていることを特徴とする請求項10に記載の温度式膨張弁。
  12. 前記変位部材(160)には、前記作動棒(135)に駆動力を伝達する伝達部材(163)が設けられ、
    前記弁体(130)は、前記作動棒(135)、もしくは前記作動棒(135)を含めて前記伝達部材(163)と一体に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の温度式膨張弁。
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