JP3820066B2 - 冷凍装置用膨張弁 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、車両用エアーコンデショナーにおける圧縮機のハンチングを防止する冷凍装置用膨張弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
エアーコンデショナーにおいて、使用される機器の組み合わせによってはハンチングが発生し、吹き出し温度の変動や圧縮機にダメージを与えるという問題点があった。即ち、従来の車両用エアーコンデショナーにおける膨張弁は、図1に示すように、膨張弁17を構成するハウジング1の一方に冷媒の流入路2を、下方に冷媒の流出路3をそれぞれ設け、両者の連通部である絞り孔に形成した弁口4を開閉するボール状の弁体5を、弁受6を介して下方から弾発するバネ7の下端を調整ねじ8で該流出路の内面に螺着している。
【0003】
ハウジング1の上部に設けた気密室10の内部にダイヤフラム11を装着し、該ダイヤフラムの上下に上室12と下室13を区画して設け、さらにハウジング1を貫通して設けたステム孔14内に、上下動可能に挿通させたステム15の上端を前記ダイヤフラム11の下面に掛止し、該ステム15の下端を前記弁受6に掛止してある。
【0004】
この膨張弁17の作動について説明すると、図示しない圧縮機で圧縮された冷媒が図示しない凝縮器、受液器を通って矢印Aに示すように流入路2を通って膨張弁17に侵入し、弁口4を通って減圧されて矢印Bより流出する。ついで、図示しない蒸発器で冷媒は熱交換により蒸気となり、蒸発器の出口側に連なる出口パイプ3aに設けた感温筒16でその温度が検出され、気密室10の上室12に伝えられる。この上室12内の圧力と前記下室13内の圧力との差圧によりダイヤフラム11を介してステム15が上下方向に移動し、上室12の圧力が高ければ弁体5は下方に移動する。即ち、蒸発器の出口温度と蒸発温度との温度差が大きくなれば冷媒流量が増加し、逆に、その差が小さくなると冷媒流量が減少するように弁体のリフトとダイヤフラム下室との圧力特性図(図2)に示すように制御することにより流量を調整する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のこの種膨張弁は、過熱度信号により弁体が応答するように設計されているので,蒸発器の出口温度の影響を受ける。そのため、弁体のリフト量が小さい時、即ち冷媒流量が少ない時は過熱温度変化により弁体の開度は小さく、圧縮機の吸込圧力を変動させて圧縮機のON/OFFが頻繁に行われるためハンチングが生じやすかった。圧縮機のON/OFFは車両の加速性などの走行性に影響を与えるばかりでなく、エアコンデショナーの吐出空気の変動を生じる等という問題点を有していた。
【0006】
本発明は、膨張弁における弁体が開状態から閉状態への移動時における弁体の応答性を遅らせる安定領域を設けることにより圧縮機のON/OFFを少なくし、即ちハンチングを少なくすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、冷凍システムを構成する蒸発器に高圧冷媒を供給する冷媒流入路と前記蒸発器から排出される低圧冷媒が流れる冷媒流出路とを有する弁本体と、前記冷媒流入路における高圧冷媒の流量を調節する弁機構と、感温用ガスが封入されて前記蒸発器の熱負荷に対応して加熱空気温度から変換した圧力信号に応動して冷媒流入路に設けた前記弁機構を制御するダイヤフラムを具えた気密室とからなる膨脹弁において、前記冷媒流入路の中間に設けた前記弁機構の弁口の弁開度を調整するボール状の弁体を閉弁する方向に弾発する第1のスプリングと、前記弁体および前記第1のスプリングを前記冷媒流入路内の弁口の下方に収容すると共に、上面に弁体が露出する開口部を有し且つ下端外周に掛止鍔を設けて前記弁体および第1のスプリングを内部に収容してなる可動筒と、前記冷媒流入路の内壁上部と前記掛止鍔との間に装着させて、ある荷重に達すると前記第1のスプリングの弾発力に抗して前記弁体を開弁する方向に作用する弾発力を有した第2のスプリングと、前記第1のスプリングの弾発力を調整するため前記弁口の下方に位置して前記可動筒の下方に装着してなる調整ナットと、前記気密室内のダイヤフラムの下面に当接するダイヤフラム受に上端を当接させ、下端を前記弁体の上部に当接させてなるステムとからなり、前記弁機構の弁体がある領域において弁開度を一定に保持できるようにすることを特徴とする。
【0008】
第2の発明は、冷凍システムを構成する蒸発器に高圧冷媒を供給する冷媒流入路と前記蒸発器から排出される低圧冷媒が流れる冷媒流出路とを有する弁本体と、前記冷媒流入路における高圧冷媒の流量を調節する弁機構と、感温用ガスが封入されて前記蒸発器の熱負荷に対応して加熱空気温度から変換した圧力信号に応動して冷媒流入路に設けた前記弁機構を制御するダイヤフラムを具えた気密室とからなる膨脹弁において、前記冷媒流入路の中間に設けた前記弁機構の弁口の弁開度を調整するボール状の弁体を閉弁する方向に弾発した第1のスプリングと、前記弁体の上部に下端を当接させたステムの上部に、下端外周に掛止鍔を設けた可動筒を遊嵌し、該可動筒の上部に下端を係合させると共に、前記気密室内のダイヤフラムの下面に接したダイヤフラム受に、上端を当接させてなる支持棒と、前記第1のスプリングの弾発力を調整するため前記弁口の下方に位置して前記可動筒の下方に装着してなる調整ナットと、前記冷媒流出路の下部に設けた凹部内に前記ステムを貫通させ、該凹部内の上部に固着させた止リングと前記可動筒の掛止鍔とを上下方向に係合するように位置させた停止部との間に、ある荷重に達すると前記第1のスプリングの弾発力に抗して前記弁体を開弁する方向に作用する弾発力を有する第2のスプリングを装着してなり、前記弁機構の弁体がある領域において弁開度を一定に保持できるようにすることを特徴とする。
【0009】
第3の発明は、冷凍システムを構成する蒸発器に高圧冷媒を供給する冷媒流入路と前記蒸発器から排出される低圧冷媒が流れる冷媒流出路とを有する弁本体と、前記冷媒流入路における高圧冷媒の流量を調節する弁機構と、感温用ガスが封入されて前記蒸発器の熱負荷に対応して加熱空気温度から変換した圧力信号に応動して冷媒流入路に設けた前記弁機構を制御するダイヤフラムを具えた気密室とからなる膨脹弁において、前記冷媒流入路の中間に設けた前記弁機構の弁口の弁開度を調整するボール状の弁体を閉弁する方向に弾発した第1のスプリングと、前記第1のスプリングの弾発力を調整するため前記弁口の下方に位置して前記可動筒の下方に装着してなる調整ナットと、前記弁体の上部に下端を当接させてなるステムの上端に、下端外周に掛止鍔を有した可動筒を遊嵌させ、該可動筒の上面を前記気密室内のダイヤフラムの下面に接して設けたダイヤフラム受に当接させ、該ダイヤフラム下室の連通口に設けた掛止片と前記可動筒の掛止鍔とが上下方向に係合するように位置させると共に、該ダイヤフラム受と該停止部との間に、ある荷重に達すると前記第1のスプリングの弾発力に抗して前記弁体を開弁する方向に作用する弾発力を有した第2のスプリングとを設けてなり、前記弁機構の弁体がある領域において弁開度を一定に保持できるようにすることを特徴とする。
【0010】
【作用】
気密室内に設けたダイヤフラム上室および冷媒流出路に連通する下室との圧力差と、弁体を閉じる方向に作用する第1のスプリングの弾発力およびあらかじめある荷重を与えられていて、該弁体を開ける方向に作用する第2のスプリングの弾発力とのバランス関係により、弁体がある領域において弁開度を一定に保持できるようにしたためハンチングを起こり難くできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係る第1の実施形態を図面に基づいて説明すると、図3は膨脹弁20を示すもので、弁本体21と、該弁本体の内部に設けた弁機構(絞り弁)Vと、該弁本体の上部に設けた気密室23(制御機構)などで構成されている。ここで冷凍サイクルは、圧縮機61、凝縮器62、受液器63、膨張弁20、蒸発器64で構成してある。この蒸発器64に冷媒を供給する冷媒流入路25および蒸発器64からの冷媒を圧縮機61に供給する冷媒流出路27を弁本体21に設け、該冷媒流入路25の途中には絞り孔である弁口26を形成してある。
【0012】
弁機構Vは、弁口26の開度を変えるボール状の弁体28と、該弁体を支持する弁体受29と、該弁体受を介して弁体28に対して上方に弾発する第1のスプリング30と、該スプリングのばね圧を調節する調節ナット31と、該調整ナットの上部に上下動可能に収容させた可動筒33と、該可動筒の下端外周に設けた掛止鍔34および冷媒流入路の内面との間に弾発させた第2のスプリング36と、前記気密室23内をダイヤフラム38で上室と下室とに区画し、弁体28との間に位置させて上下動可能に設けるステム40により構成してある。
【0013】
可動筒33の上面は、前記弁体受29の上面に係脱可能に係止させ、且つ、該可動筒内に上下動可能に収容させると共に前記弁体28が挿通できる開口部35を設けてある。この第1のスプリング30は、前記弁口を閉弁させるために弁体に弾発力を付与させてあり、また第2のスプリング36には第1のスプリングの弾発力より小さく、且つ、該スプリングの弾発力が作用し始めるある荷重をあらかじめ与えられている。即ち、弁体受29が可動筒の上面に掛止した後、即ち、第1のスプリングの弾発力に抗する方向に作用する弾発力を第2のスプリングに具有させるようにしてある。この弁本体21に設けたステム孔40a内に、上下動可能にステム40を挿通し、該弁体28の上面に下端を当接させたステム40の上端は、前記気密室23内のダイヤフラム38の下面に接するダイヤフラム受39の下面に当接している。
【0014】
次に、本実施形態の作用について説明すると、図3に示す気密室23は、該弁本体21に設けた冷媒流出路27を流れる低圧冷媒の温度変化およびそれに伴う感温用ガスの圧力変化に応動してダイヤフラム38が上下動する。このダイヤフラム38により、弁体28を上下動させて冷媒流入路25を流れる高圧冷媒の流量を調節するため、弁口26の開度を調節する。この気密室23のダイヤフラム上室内には、冷媒流出路27を流れる冷媒の温度に応じて体積変化する感温用ガスが封入されており、該冷媒と同じ成分のものが使用されている。
【0015】
ダイヤフラム38の下室は、冷媒流出路27に連通して低圧冷媒の圧力と等圧であり、蒸発器64の出口側から排出される冷媒温度を感知する。その結果、冷媒温度の変動に追従して気密室23の内部圧力と低圧冷媒との圧力差によってダイヤフラム38が上下方向に移動する。該ダイヤフラム38の変位によりステム40を介して弁体28を上下動させることにより弁口26の開口面積を変化させ、冷媒流入路25を通って蒸発器61に送り込まれる高圧冷媒の流量を制御するものである。
【0016】
パワーエレメントの感温部、即ち冷媒流出路27に連通するダイヤフラム下室内の温度の一定時に、ダイヤフラム38により押し下げられたステム40の下端が当接する弁体28は、第1のスプリング30の弾発力に抗して押し下げられる。この場合、可動筒の掛止鍔34と冷媒流入路25の内壁との間に位置させて、弁体28が開く方向に弾発している第2のスプリング36は、弁体受29と可動筒33の天井部とが係合すると、該スプリングの弾発力が作用するためにあらかじめ与えられているある荷重に達すると、該弾発力が加わって弁体28を押し下げて弁口26を全開にする。即ち、図10のAで示す如く、弁体28の弁開度はある一定領域において同じ弁開度に保持することができるため、圧縮機のON/OFFの繰り返しを防止し、即ちハンチングを防止することができる。
【0017】
次に、図3、4に示す如く膨張弁の弁体が全開状態から閉状態に移動する途中の中間開度に移動した場合、弁体28は可動筒33の上部に掛止した弁体受29を介して第1のスプリング30によって押し上げられる方向に作用する。この可動筒の掛止鍔34に第2のスプリング36の下端が掛止しているが、弁体受29と可動筒33が係合すると第1のスプリング30による弁口26を閉じる方向に弾発力に抗して、該可動筒33を押し下げる方向に弾発力が加わり、弁体28の上昇が遅れて弁口26による流量制御が遅延する。即ち、蒸発器64の出口側に連なる冷媒流出路27から冷媒の圧力変化により弁口26を閉とする信号を受けても、弁体28は図10にBで示すように蒸発器の出口圧力をある領域において中間開度に保持され、例えば、閉状態へ移動する場合における弁体28の応答性を遅らせて、該膨張弁は冷媒を蒸発器に送り続けて圧縮機のON/OFFの繰り返しを少なくし、即ちハンチングを少なくすることが出来る。
【0018】
さらに、図3、5に示すように、膨張弁の弁体の弁開度が中間開度から閉状態に移動した場合、弁体28は可動筒の上部に掛止した弁体受29を介して第1のスプリング30の弾発力により押し上げられる。この場合、可動筒33は、弁体28を閉じようとする第1のスプリング30の弾発力により上昇するが、あらかじめ与えられているある荷重から可動筒の掛止鍔34と冷媒流入路25との間に装着した第2のスプリング36の弾発力が加わるため、該弁体28は上方への移動が遅れて弁口26の閉鎖が遅れる。即ち、図10にCで示すようにある一定領域において同一の弁開度に保持される。
【0019】
そのため、作動室23内の圧力変化に応じてステム40を介して弁体28が第1のスプリング30により押し上げられて弁口26を閉じる場合に、前記可動筒33を下方に弾発している第2のスプリング36の弾発力により弁口26の閉鎖を遅らせることにより圧縮機のON/OFFの繰り返しを防ぎ、即ちハンチングを防止することが出来る。
【0020】
図6、7により、第2の実施に形態について説明する。この場合、第1の実施の形態で使用した符号と同じ符号は同じものを示している。
【0021】
膨張弁の弁本体20aに設けた弁口26を開閉する弁体28の上部に、下端を当接させたステム40aの上端に、下部外周に掛止鍔34aを設けて上部に天井部を有した可動筒33aを遊嵌させ、該可動筒の上部には上端をダイヤフラム受29に当接する支持棒40dの下端を当接させてある。また、冷媒流出路27の下側に設けた凹部27aの中心には前記ステム40aが貫通している。前記可動筒の掛止鍔34aと前記凹部の底部に固定させた停止部42とは係合するように位置してあり、該凹部27aの上方内壁に固着させた止リング43と該係止部42との間には、弾発力の弱い第2のスプリング36aを弾発させてある。
【0022】
次に、本実施の形態の作用について説明すると、冷媒の蒸発器出口温度と蒸発温度との差が大きいと、作動室23の作動によりダイヤフラム38を介して支持棒40d及びステム40aが下方に移動して弁口26を全開にし、蒸発器64に流れる冷媒量は多くなる。また、冷媒の蒸発器出口温度と蒸発温度との差が小さいと、作動室内のダイヤフラムの作動により第1のスプリング30の弾発力によってステム40aおよび支持棒40dが上昇して、弁体28は上方に移動する。この場合、前記凹部27a内に取り付けてある可動筒の掛止鍔34aと止リング43との間には、あらかじめ与えられているある荷重に達すると、弁体28を開ける方向に弾発力を発生する第2のスプリング36aを設けてあるため、第2のスプリング36aの弾発力が第1のスプリング30aの弾発力に抗するように加わるので弁体28の上昇が遅れる。
【0023】
即ち、冷媒流出路27からの過温度信号により作動室23内のダイヤフラムが作動して弁体28を上昇させて全開度の位置から中間位置又は閉位置にする場合、第2のスプリング36aが第1のスプリング30の弾発力に抗するように作動して、弁口26の開口部分による流量制御が遅れるため冷媒が送り込まれる。すなわち、弁体28は図10のBに示す安定領域に位置して圧縮機61のON/OFFの繰り返しを防止し、即ちハンチングを防ぐことができる。
【0024】
図8、9により、第3の実施の形態について説明すると、弁口26を開閉する弁体28の上面に下端を当接したステム40bの上端に、下端外周に掛止鍔34bを有して天井部を設けた可動筒33bを遊嵌させてある。弁体部21bの上部に設けた気密室23内をダイヤフラム38で上室と下室とに区画し、ダイヤフラムの下面に当接させたダイヤフラム受39の下面に前記可動筒33bの天井部を当接させてある。
【0025】
ダイヤフラム下室と冷媒流出路27に連通するダイヤフラム下室の連通口に、可動筒33bの上方への移動を停止する掛止片42aを取り付けてあり、該掛止片とダイヤフラム受39との間に第2のスプリング36bを取り付けてある。この第2のスプリング36bは、あらかじめある荷重になると弁体28を開ける方向、即ち第1のスプリングの弾発力に対抗する方向に弾発力が作用するようにしてある。
【0026】
次に、本実施の形態の作用について説明すると、冷媒流出路27から伝わる冷媒の温度によりダイヤフラム上室内の圧力が変化してダイヤフラム38およびダイヤフラム受39を押し下げると、可動筒33bを上部に遊嵌させたステム40bが下方に移動して弁体28を押し下げる。ついで、蒸発器64の出口温度からの過温度信号により、温度が低下したことを感知すると気密室23内のダイヤフラム38が駆動してステム40bを上昇させ、弁体28は図10に示したBの安定領域の中間位置に移動する。この場合、ステム40bとダイヤフラム受39との間に可動筒33bを介在させ、第1のスプリング30を押し上げて弁口26を閉鎖する方向に弁体28を移動させる。
【0027】
この可動筒の掛止鍔34bと掛止する掛止片42aを、前記冷媒流出路27に連通して形成した連通口内に設けてあり、第2のスプリング36bで弁体28を開けようとする方向に作用する弾発力が第1のスプリング30の弾発力に加わるため弁体28の上昇が遅れ、その間、冷媒流入路25内を冷媒が流れつづける。このように弁体28は閉位置に遅れて位置するので、圧縮機のON/OFFを防ぐことができ、即ちハンチングを防ぐことができる。なお、第1の実施形態の符号と同じ符号は同じものを示している。
【0028】
【発明の効果】
本発明は、弁機構における第1のスプリングと第2のスプリングとの間に遅延手段を設けたことにより弁口の全開位置から中間位置及び全閉位置に移動させるため、弁体が移動する際に該弁体の応答性を遅らせるためのある領域を設けることにより、弁体を一定位置に保持して圧縮機のON/OFFを防ぎ、即ちハンチングを防止することができ、車速の加速性などの走行性に影響を与えないようにすると共に、エアコンデショナーの吐出空気の変動が生じるのを防止して安全性を高めることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の膨張弁を示す断面図である。
【図2】従来の膨張弁の弁体リフトとダイヤフラム下室の圧力特性図である。
【図3】本発明に係る冷凍装置用膨張弁の第1実施の形態を示すもので、弁体が全開度の状態を示した縦断面図である。
【図4】図3に示す弁体の中間開度を示した要部拡大断面図である。
【図5】図3に示す弁体の閉開度を示した要部拡大断面図である。
【図6】本発明に係る冷凍装置用膨張弁の第2実施の形態を示すもので、弁体が全開度の状態を示した縦断面図である。
【図7】図6に示す弁体の要部拡大断面図である。
【図8】本発明に係る冷凍装置用膨張弁の第3実施の形態を示すもので、弁体が全開度の状態を示した縦断面図である。
【図9】図8に示す弁体の要部拡大断面図である。
【図10】本発明に係る膨張弁の弁体リフトとダイヤフラム下室の圧力特性図である。
【符号の説明】
V 弁機構
20 膨張弁
21 弁本体
23 気密室
25 冷媒流入路
26 弁口
27 冷媒流出路
28 弁体
29 弁体受
30 第1のスプリング
31 調整ナット
33 可動筒
34 掛止鍔
36 第2のスプリング
38 ダイヤフラム
40 ステム
42 停止部
43 止リング
61 圧縮機
62 凝縮器
63 受液器
64 蒸発器

Claims (3)

  1. 冷凍システムを構成する蒸発器に高圧冷媒を供給する冷媒流入路と前記蒸発器から排出される低圧冷媒が流れる冷媒流出路とを有する弁本体と、前記冷媒流入路における高圧冷媒の流量を調節する弁機構と、感温用ガスが封入されて前記蒸発器の熱負荷に対応して加熱空気温度から変換した圧力信号に応動して冷媒流入路に設けた前記弁機構を制御するダイヤフラムを具えた気密室とからなる膨脹弁において、
    前記冷媒流入路の中間に設けた前記弁機構の弁口の弁開度を調整するボール状の弁体を閉弁する方向に弾発する第1のスプリングと、
    前記弁体および前記第1のスプリングを前記冷媒流入路内の弁口の下方に収容すると共に、上面に弁体が露出する開口部を有し且つ下端外周に掛止鍔を設けて前記弁体および第1のスプリングを内部に収容してなる可動筒と、
    前記冷媒流入路の内壁上部と前記掛止鍔との間に装着させて、ある荷重に達すると前記第1のスプリングの弾発力に抗して前記弁体を開弁する方向に作用する弾発力を有した第2のスプリングと、
    前記第1のスプリングの弾発力を調整するため前記弁口の下方に位置して前記可動筒の下方に装着してなる調整ナットと、
    前記気密室内のダイヤフラムの下面に当接するダイヤフラム受に上端を当接させ、下端を前記弁体の上部に当接させてなるステムとからなり、
    前記弁機構の弁体がある領域において弁開度を一定に保持できるようにすることを特徴とする冷凍装置用膨張弁。
  2. 冷凍システムを構成する蒸発器に高圧冷媒を供給する冷媒流入路と前記蒸発器から排出される低圧冷媒が流れる冷媒流出路とを有する弁本体と、前記冷媒流入路における高圧冷媒の流量を調節する弁機構と、感温用ガスが封入されて前記蒸発器の熱負荷に対応して加熱空気温度から変換した圧力信号に応動して冷媒流入路に設けた前記弁機構を制御するダイヤフラムを具えた気密室とからなる膨脹弁において、
    前記冷媒流入路の中間に設けた前記弁機構の弁口の弁開度を調整するボール状の弁体を閉弁する方向に弾発した第1のスプリングと、
    前記弁体の上部に下端を当接させたステムの上部に、下端外周に掛止鍔を設けた可動筒を遊嵌し、該可動筒の上部に下端を係合させると共に、前記気密室内のダイヤフラムの下面に接したダイヤフラム受に、上端を当接させてなる支持棒と、
    前記第1のスプリングの弾発力を調整するため前記弁口の下方に位置して前記可動筒の下方に装着してなる調整ナットと、
    前記冷媒流出路の下部に設けた凹部内に前記ステムを貫通させ、該凹部内の上部に固着させた止リングと前記可動筒の掛止鍔とを上下方向に係合するように位置させた停止部との間に、ある荷重に達すると前記第1のスプリングの弾発力に抗して前記弁体を開弁する方向に作用する弾発力を有する第2のスプリングを装着してなり、
    前記弁機構の弁体がある領域において弁開度を一定に保持できるようにすることを特徴とする冷凍装置用膨張弁。
  3. 冷凍システムを構成する蒸発器に高圧冷媒を供給する冷媒流入路と前記蒸発器から排出される低圧冷媒が流れる冷媒流出路とを有する弁本体と、前記冷媒流入路における高圧冷媒の流量を調節する弁機構と、感温用ガスが封入されて前記蒸発器の熱負荷に対応して加熱空気温度から変換した圧力信号に応動して冷媒流入路に設けた前記弁機構を制御するダイヤフラムを具えた気密室とからなる膨脹弁において、
    前記冷媒流入路の中間に設けた前記弁機構の弁口の弁開度を調整するボール状の弁体を閉弁する方向に弾発した第1のスプリングと、
    前記第1のスプリングの弾発力を調整するため前記弁口の下方に位置して前記可動筒の下方に装着してなる調整ナットと、
    前記弁体の上部に下端を当接させてなるステムの上端に、下端外周に掛止鍔を有した可動筒を遊嵌させ、該可動筒の上面を前記気密室内のダイヤフラムの下面に接して設けたダイヤフラム受に当接させ、該ダイヤフラム下室の連通口に設けた掛止片と前記可動筒の掛止鍔とが上下方向に係合するように位置させると共に、該ダイヤフラム受と該停止部との間に、ある荷重に達すると前記第1のスプリングの弾発力に抗して前記弁体を開弁する方向に作用する弾発力を有した第2のスプリングとを設けてなり、
    前記弁機構の弁体がある領域において弁開度を一定に保持できるようにすることを特徴とする冷凍装置用膨張弁。
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