JP6667753B2 - 膨張弁 - Google Patents

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Description

本発明は膨張弁に関し、特に膨張弁のシャフト構造に関する。
自動車用空調装置(カーエアコン)は、代替フロンなどの冷媒の気化と液化を繰り返すことで熱交換を行う。具体的には、蒸発器で冷媒を蒸発(気化)させることで環境から熱を奪い、気化した冷媒を凝縮器で液体に戻すことで冷媒から放熱させる。
気体は高圧下で液化しやすくなるため、蒸発器から回収された冷媒は圧縮機により圧縮された上で凝縮器に送られる。凝縮器から送り出された冷媒は、レシーバによって気液分離された後、膨張弁による絞り膨張によりその圧力を下げられる。これは、冷媒の圧力を下げることで冷媒を蒸発させやすくするためである。
膨張弁(温度式膨張弁)は、蒸発器から導出される冷媒の温度(以下、「蒸発温度」とよぶ)が高いときには、凝縮器から蒸発器に供給される冷媒の量を増加させる。蒸発温度が低いときには、凝縮器から蒸発器に供給する冷媒の量を減少させることで、冷媒の過熱度をコントロールする。
膨張弁は、凝縮器から蒸発器に供給される冷媒を通過させる第1の冷媒通路と、蒸発器から圧縮機に供給される冷媒を通過させる第2の冷媒通路を有する。第2の冷媒通路の上部にはパワーエレメントとばれる温度依存型のアクチュエータ(駆動部)が設置される。パワーエレメントは第2の冷媒通路を通過する冷媒の蒸発温度に応じて、シャフトを変位させる。シャフトは、その変位により、第1の冷媒通路の弁体の開度、すなわち、凝縮器から蒸発器に供給される冷媒の量をコントロールする「作動ロッド」として機能する(特許文献1参照)。
特開2013−242129号公報
近年では、膨張弁のいっそうの小型化・軽量化が求められており、それにともなってパワーエレメントのサイズを縮小する必要がある。パワーエレメントが小さくなると駆動力も小さくなるため、シャフトの動き出し(動作応答性)が鈍くなる。このため、パワーエレメントの小型化を実現するためには、シャフトの動作応答性を向上させるための対策が必要となる。
本発明は、本発明者らによる上記課題認識にもとづいて完成された発明であり、その主たる目的は、膨張弁のシャフトの動作応答性を向上させること、特に、膨張弁が小型化したときでもシャフトの動作応答性を良好に維持することにある。
本発明の膨張弁は、熱交換器を経て流入した冷媒を蒸発器に向けて通過させる第1の冷媒通路と、蒸発器から戻ってきた冷媒を圧縮機に向けて通過させる第2の冷媒通路と、を有するボディと、第2の冷媒通路を通過する冷媒の圧力および温度に応じて駆動力を発生させる駆動部と、第1および第2の冷媒通路の隔壁を貫通し、駆動力により変位する作動ロッドと、第1の冷媒通路に設置され、作動ロッドの変位に応じて第1の冷媒通路を開閉させる弁体と、ボディと作動ロッドの間に介装され、作動ロッドに当接する防振ばねと、を備える。
作動ロッドは、大径部と、大径部よりも外径の小さな小径部とを有し、第1の冷媒通路の閉弁状態から最大開弁状態に至る区間において、防振ばねとは小径部において当接する。
シャフト(作動ロッド)を比較的外径の小さい小径部により防振ばねと当接させることにより、防振ばねとシャフトの接触抵抗を低下させることができる。このような工夫により、膨張弁のシャフトをスムーズに動かしやすくなる。
本発明によれば、膨張弁のシャフトの動作応答性を向上させやすくなる。
第1実施形態に係る膨張弁の断面図である。 最大開弁状態における図1の領域Aの拡大図である。 第2実施形態におけるシャフト周辺の模式図である。 第2実施形態の最大開弁状態における領域Aの拡大図である。 第3実施形態における膨張弁の断面図である。 最大開弁状態における図5の領域Aの拡大図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。また、以下の実施形態およびその変形例について、ほぼ同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜省略することがある。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る膨張弁100の断面図である。
本実施形態における膨張弁100は、カーエアコン110において使用される。
カーエアコン110には、代替フロンのような低温でも蒸発しやすい冷媒が封入され、冷媒は圧縮機106、外部熱交換器としての凝縮器102、レシーバ108および蒸発器104を循環する。蒸発器104は、冷媒を気化させることで外部の熱を冷媒に取り込む(冷房機能)。圧縮機106は、気体冷媒に圧力を加えて冷媒を液化しやすくする。凝縮器102は、圧縮機106によって圧力を高められた冷媒を液体に戻す。このとき、冷媒から外部に排熱される。レシーバ108は、冷媒を気液分離する。
膨張弁100は、凝縮器102から蒸発器104への冷媒の流れを調整する。また、蒸発器104から圧縮機106への冷媒の通り道ともなる。
膨張弁100のボディ116は、アルミニウム合金からなる素材を押出成形したあと、所定の機械加工を施すことで得た部材である。ボディ116には、圧縮機106,凝縮器102,レシーバ108から供給される冷媒を蒸発器104に送る第1冷媒通路112と、蒸発器104から供給される冷媒を圧縮機106に戻す第2冷媒通路114が形成される。
ボディ116の上部には、パワーエレメント120がネジ等により固定される。パワーエレメント120とボディ116との間には、冷媒の漏洩を防止するためのOリング166が介装されている。ボディ116の側面には、配管取り付け用のねじ穴126が形成される。
第1冷媒通路112の中間には、開度調整のためにボール状の弁体118が設けられる。膨張弁100のボディ116には棒状のシャフト122が挿通している。シャフト122の下端は弁体118に接触し、上端はパワーエレメント120が内蔵するディスク124と接触する。弁体118と弁孔168の隙間を冷媒が通過する。弁体118が図1の下方向(開弁方向)に移動すると、弁体118と弁孔168の隙間(開度)が大きくなる。弁孔168、弁体118および弁体118を支持する弁体受142により、第1冷媒通路112の「弁」が形成される。
パワーエレメント120(駆動部)は、温度に応じて駆動力を発生させるアクチュエータとして機能する。パワーエレメント120には、ダイアフラム128(金属薄板)を挟んでその上下にアッパーハウジング130とロウアーハウジング132が配置されており、これらの外周縁部は溶接されている。アッパーハウジング130とダイアフラム128により形成される上部の密閉空間134には、冷媒に似た温度特性を有するガスが封入されている。ロウアーハウジング132が形成する感温室136には、ディスク124が収容される。感温室136の下部は開口し、第2冷媒通路114と感温室136は、ボディ116に開口部として形成される連結路138により連通する。このため、蒸発器104から第2冷媒通路114を通って圧縮機106に流れる冷媒の一部は感温室136にも流れ込む。ディスク124を介して、冷媒の蒸発温度が密閉空間134に伝わる。
なお、連結路138の径を調整することで、第2冷媒通路114から感温室136へ流れ込む冷媒の量を制御し、時定数を調整している。
密閉空間134は、蒸発温度に応じてガスの飽和圧力が変化する。蒸発温度が高いときには飽和圧力が大きくなり、ダイアフラム128とディスク124を介してシャフト122は図1下方向(開弁方向)に押し出される。弁体118は弁体受142を介してスプリング140により図1上方向に付勢されているが、シャフト122を押し下げる力が強くなると、弁体118も押し下げられる。
シャフト122の下方への変位量が大きいほど、いいかえれば、蒸発温度が高いほど、第1冷媒通路112の弁開度は大きくなり、第1冷媒通路112を流れる冷媒の量は大きくなる。
逆に、蒸発温度が低いときには密閉空間134における飽和圧力は小さくなり、スプリング140の付勢力によって弁体118は押し上げられ、第1冷媒通路112は閉弁する。弁(弁体118,弁孔168)により第1冷媒通路112を通過する冷媒は絞り膨張されて霧状となる。
シャフト122は、ボディ116に形成される貫通路144に挿入される。シャフト122は、弁体118に接触する。また、ディスク124はシャフト122に接触する。弁体118とディスク124,シャフト122は互いに一体接合する必要はない。第2冷媒通路114と第1冷媒通路112の間で冷媒が漏れないようにするために、シャフト122の外側面と貫通路144の内側面の隙間(クリアランス)はできるだけ小さくすることが望ましい。
まとめると、以上の構成によれば、蒸発器104から膨張弁100に流れこむ冷媒の過熱度(Super Heat)が高いときには、弁体118が押し下げられて第1冷媒通路112の弁開度が大きくなり、第1冷媒通路112を通過する冷媒の量が多くなり、冷媒の過熱度は低下させられる。過熱度が低いときには、弁体118が押し上げられて第1冷媒通路112の弁開度が小さくなり、第1冷媒通路112を通過する冷媒の量が少なくなり過熱度は高くなる。冷媒の流量を自動調整することで、過熱度を設定値付近に調整する。
スプリング140の下部は、アジャストネジ146が取り付けられる。アジャストネジ146の螺入量により、スプリング140の付勢力により定まる上記設定値を調整できる。
シャフト122には、更に、防振ばね148が当接する。防振ばね148は特許文献1に示す形状の板バネである。具体的には、防振ばね148は、平坦な側壁を有する断面三角形状の筒状体であり、その3つの側壁にそれぞれ一体にばね部分が形成される。シャフト122が防振ばね148から横荷重を受けることにより、冷媒圧力の変動によるシャフト122や弁体118の振動が抑制される。
膨張弁100の小型化を検討する場合、パワーエレメント120(密閉空間134、ディスク124など)も小型化する必要がある。パワーエレメント120が小さくなると、パワーエレメント120の駆動力も小さくなる。パワーエレメント120の駆動力が小さくなると、蒸発温度が変化したときのシャフト122の動き出し(動作応答性:静止状態から移動状態に変化させるための駆動性)が鈍くなってしまう。
上述したように、防振ばね148はシャフト122に当接するため、その当接にともなう接触抵抗がシャフト122の変位を規制する。本発明者らの検討により、防振ばね148とシャフト122の当接にともなう接触抵抗(摩擦力)がシャフト122の動作応答性の低下に大きく影響していることがわかった。
そこで、第1実施形態においては、シャフト122のうち、防振ばね148と当接する部分を小径化することにより、防振ばね148とシャフト122の接触抵抗を低下させている。より具体的には、シャフト122に、比較的径の大きな大径部150a,150b(以下、まとめて「大径部150」とよぶ)とそれらの間に比較的径の小さな小径部152とを形成している。シャフト122は、上下方向において対称形であることが望ましい。この場合、小径部152はシャフト122の中点を含む位置に形成される。シャフト122が上下対称形であれば、組立作業者が製造時においてシャフト122の上下方向を気にしなくて済むため、製造負担が軽減される。
図2は、最大開弁状態における図1の領域Aの拡大図である。
小径部152の外径は大径部150の外径よりも小さい。小径部152の外径は大径部150の外径よりも99.5%以下、好ましくは、99%以下である。
防振ばね148には、突部156(支持部)が形成される。突部156は、防振ばね148の3つの側面にそれぞれ形成され、小径部152は3つの突部156により3方向から支持される。シャフト122は、冷媒の動きにより上下方向に振動することがある。このようなシャフト122の揺動は、突部156による支持により緩和される。
上述のように、シャフト122はパワーエレメント120により上下に変位するため、シャフト122が突部156と当接する場所も変位する。図2に示す当接可能領域154は、シャフト122の変位によって突部156と当接する可能性のある領域を概念的に示す。第1実施形態におけるシャフト122は、突部156と大径部150において当接することはなく、必ず、小径部152に当接する。いいかえれば、シャフト122の下方変位が最小となるとき(閉弁時)から、シャフト122の下方変位が最大となるとき(最大開弁時)まで、突部156は常に小径部152と当接する。突部156が大径部150と当接する場合に比べて小径部152と当接する方が防振ばね148の支持力は弱くなるが、シャフト122の動作応答性は改善する。
第2冷媒通路114を流れる冷媒の圧力は小刻みに脈動する。パワーエレメント120がこの脈動を感知すると、シャフト122は上下に揺動し、弁体118は開閉を繰り返す。弁体118が開閉を繰り返すと、レシーバ108から第1冷媒通路112を通過する高圧冷媒も大きく脈動してしまう。防振ばね148は、このようなシャフト122の揺動を抑制する。
本実施形態におけるシャフト122は、パワーエレメント120の小型化(ディスク124の受圧面積の縮小化)によりシャフト122の駆動力が小さくなる。この結果、従来の膨張弁100に比べるとシャフト122は揺動しにくくなるため、防振ばね148による支持力を小さくする余地がある。そこで、本実施形態における膨張弁100では、シャフト122に小径部152を形成することで、防振ばね148(突部156)との接触抵抗を減らしている。防振ばね148の接触抵抗を減らすことは、シャフト122の動作応答性向上に大きく寄与する。すなわち、シャフト122に小径部152を設け、小径部152を突部156により支持する構造とすることにより、動作応答性と防振性のバランスを最適化させている。
なお、シャフト122に小径部152を設ける代わりに、支持力を弱くした別の防振ばね148に取り替えるという方法も考えられる。しかし、防振ばね148は数ミリ程度の小さな部品であるため、防振ばね148の種類を識別するのは難しい。この場合、小型の膨張弁100でありながら、大型の膨張弁100のための防振ばね148を誤用してしまうという製造ミスが懸念される。これに対して、小径部152を有するシャフト122とそうでないシャフト122は一目瞭然であるため、こういった製造ミスが生じにくい。
本実施形態における小径部152は、シャフト122を切削加工により成形したあと、転造加工により形成される。転造加工であるため、小径部152は大径部150よりも硬くなると考えられ、これもシャフト122と突部156の接触抵抗を減らすのに寄与すると考えられる。転造加工面と切削加工面はルーペにより目視で識別可能である。なお、大径部150と小径部152の間に段差を設けることは必須ではない。少なくとも、当接可能領域154の外径の平均が、大径部150の外径の平均よりも小さくなるように、小径部152が形成されればよい。
図1に示すように、第1実施形態におけるシャフト122は、両端部の外径がもっとも小さく、両端部より内側にある2つの大径部150の外径がもっとも大きく、2つの大径部150に挟まれる中央のシャフト122の外径はその中間となっている。
[第2実施形態]
図3は、第2実施形態におけるシャフト122周辺の模式図である。
第2実施形態におけるシャフト122の基本構造は第1実施形態におけるシャフト122のそれと同様である。ボディ116に形成される貫通路144は、比較的内径が大きい大通路158と比較的内径が小さい小通路160を含む。第2実施形態においては、大通路158と小通路160の境界Bに小径部152が対向する。シャフト122の大径部150は小通路160を摺動する。大通路158は、防振ばね148を収容するため、大径部150の外径よりも大きな内径を有する。
大通路158は、比較的直径の大きなドリルでボディ116の上方から穿孔することにより形成される。小通路160は、大通路158の形成後、比較的直径の小さなドリルでボディ116の下方から穿孔することにより形成される。小さなドリルで大通路158に達するまで穿孔することにおり、ボディ116を貫通する貫通路144が形成される。
より厳密には、境界Bは、大通路158を形成するときにドリルの先端部により形成されるテーパー部分168と小通路160との交点に対応する。
以上の製造方法により2種類の内径を有する貫通路144を形成するとき、大通路158と小通路160の境界Bにはバリ162(ささくれ)が生じることがある。シャフト122が変位するとき、シャフト122がバリ162を噛んでしまうと、シャフト122の動作応答性が悪くなってしまう。
図4は、第2実施形態の最大開弁状態における領域Aの拡大図である。
第2実施形態においては、シャフト122の変位によって境界Bと対向する可能性のある領域(対向可能領域164)はすべて小径部152に形成される。すなわち、第2実施形態においては、境界B(対向可能領域164)は、シャフト122のうち大径部150と対向することはなく、必ず、小径部152と対向する。小径部152の外径は、小通路160の内径よりも小さいため、バリ162がシャフト122の動作を規制することはない。
第1および第2の実施形態を組み合わせることも可能である。すなわち、当接可能領域154と対向可能領域164の双方が小径部152に形成されてもよい。当接可能領域154と対向可能領域164は一部重複してもよい。
[第3実施形態]
図5は、第3実施形態における膨張弁100の断面図である。図6は、最大開弁状態における図5の領域Aの拡大図である。
第1、第2実施形態と第3実施形態の違いは、パワーエレメント120、特に、パワーエレメント120に収容されるディスク124の形状にある。第3実施形態におけるディスク124は、その下面の一部が連結路138の内部まで突出している。このため、第2冷媒通路114を通過する冷媒とディスク124との接触面積が大きくなる。
パワーエレメント120が小型化すると、パワーエレメント120の駆動力が小さくなる。その原因の一つは、ディスク124の冷媒との接触面積が小さくなることである。そこで、第3実施形態のように、ディスク124の一部を感温室136から連結路138まで突出させることで冷媒との接触面積を拡大させ、蒸発温度を密閉空間134に伝えやすくしている。
また、シャフト122は、2つの大径部150の間に小径部152が挟まれる構成となっている。シャフト122は上述の理由により上下対称形であることが望ましく、かつ、小径部152に当接可能領域154および対向可能領域164の双方が含まれることが望ましい。上記の設計条件を満たすようにディスク124の厚み(ダイアフラム128と当接する上面からシャフト122と当接する部分までの距離)を調整してもよい。
シャフト122は、小径部152において強度が小さくなるため、小径部152は短い方が望ましい。小径部152を短縮化しつつ上下対称形を維持するためには、シャフト122の長さにも制約が生じる可能性がある。この場合にも、ディスク124の厚み調整により、上記設計条件を充足させてもよい。
以上、実施の形態に基づいて、膨張弁100、特に、シャフト122の形状を中心として説明した。
本実施形態によれば、パワーエレメント120を小型化してその駆動力が低下しても、防振ばね148とシャフト122の接触抵抗を低下させることで動作応答性の向上を図っている。いいかえれば、小型の膨張弁100において動作応答性と防振性のトレードオフを最適化している。また、シャフト122の小径部152を境界Bと対向させることで、貫通路144の穿孔時に形成されるバリ162がシャフト122の変位を規制しないように工夫している。更に、第3実施形態においては、パワーエレメント120の駆動力低下を補償するため、ディスク124の一部を感温室136まで突出させることにより、蒸発温度の伝導性を高めている。
シャフト122に防振ばね148を形成することで、小型の膨張弁100と大型の膨張弁100の双方で共通の防振ばね148を使用できる。また、シャフト122を上下対称形とすることで、膨張弁100の製造ミスを抑制できる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はその特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。例えば、上記実施形態および変形例において一部の構成要素を組み合わせてもよいし、各実施形態および変形例から一部の構成要素を削除してもよい。
上記実施形態では述べなかったが、図1に示されるシャフト122(小通路160)とシャフト122との間にOリング等のシール部材を設け、第1冷媒通路112から第2冷媒通路114への冷媒の漏洩を防止または抑制するようにしてもよい。具体的には、大通路158の深さを大きくし、大通路158の底部側にOリングを配置し、その上方に防振ばね148を配置してもよい。その場合、防振ばね148を、その折り返し部分の底面により上方からOリングを係止するストッパとして機能させることができる。
上記実施形態の膨張弁は、冷媒として代替フロンなどを使用する冷凍サイクルに好適に適用されるが、本発明の膨張弁は、二酸化炭素のように作動圧力が高い冷媒を用いる冷凍サイクルに適用することも可能である。その場合には、冷凍サイクルに凝縮器に代わってガスクーラなどの外部熱交換器が配置される。その際、パワーエレメント120を構成するダイアフラム128の強度を補うために、例えば金属製の皿ばね等を重ねて配置してもよい。あるいは、ダイアフラム128に置き換えて皿ばね等を配置してもよい。
100 膨張弁、102 凝縮器、104 蒸発器、106 圧縮機、108 レシーバ、110 カーエアコン、112 第1冷媒通路、114 第2冷媒通路、116 ボディ、118 弁体、120 パワーエレメント、122 シャフト、124 ディスク、126 ねじ穴、128 ダイアフラム、130 アッパーハウジング、132 ロウアーハウジング、134 密閉空間、136 感温室、138 連結路、140 スプリング、142 弁体受、144 貫通路、146 アジャストネジ、148 防振ばね、150 大径部、152 小径部、154 当接可能領域、156 突部、158 大通路、160 小通路、162 バリ、164 対向可能領域、166 Oリング、B 境界。

Claims (5)

  1. 熱交換器を経て流入した冷媒を蒸発器に向けて通過させる第1の冷媒通路と、前記蒸発器から戻ってきた冷媒を圧縮機に向けて通過させる第2の冷媒通路と、を有するボディと、
    前記第2の冷媒通路を通過する冷媒の圧力および温度に応じて駆動力を発生させる駆動部と、
    前記第1および第2の冷媒通路の隔壁を貫通し、前記駆動力により変位する作動ロッドと、
    前記第1の冷媒通路に設置され、前記作動ロッドの変位に応じて前記第1の冷媒通路を開閉させる弁体と、
    前記ボディと前記作動ロッドの間に介装され、前記作動ロッドに当接する筒形状の防振ばねと、を備え、
    前記作動ロッドは、大径部と、前記大径部よりも外径の小さな小径部とを有し、前記第1の冷媒通路の閉弁状態から最大開弁状態に至る区間において、前記防振ばねとは前記小径部において当接し、
    前記隔壁における前記作動ロッドの貫通路は、前記防振ばねを収容し、
    前記小径部は、前記防振ばねの内周面と当接していることを特徴とする膨張弁。
  2. 前記隔壁における前記作動ロッドの貫通路は、前記防振ばねを収容する大通路と、前記大通路よりも内径の小さい小通路と、を有し、
    前記小通路と前記大通路の境界は、前記小径部と対向することを特徴とする請求項1に記載の膨張弁。
  3. 前記小径部の表面は、転造加工面であることを特徴とする請求項1または2に記載の膨張弁。
  4. 前記駆動部は、その膨張と収縮により前記作動ロッドに駆動力を伝えるガスが封入される密閉空間と、冷媒の温度を密閉空間に伝達するディスクを収容する感温室を有し、
    前記ディスクの一部は、前記感温室と前記第2の冷媒通路をつなぐ連結路の中に突出することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の膨張弁。
  5. 熱交換器を経て流入した冷媒を蒸発器に向けて通過させる第1の冷媒通路と、前記蒸発器から戻ってきた冷媒を圧縮機に向けて通過させる第2の冷媒通路と、を有するボディと、
    前記第2の冷媒通路を通過する冷媒の圧力および温度に応じて駆動力を発生させる駆動部と、
    前記第1および第2の冷媒通路の隔壁を貫通し、前記駆動力により変位する作動ロッドと、
    前記第1の冷媒通路に設置され、前記作動ロッドの変位に応じて前記第1の冷媒通路を開閉させる弁体と、
    前記ボディと前記作動ロッドの間に介装され、前記作動ロッドに当接する防振ばねと、を備え、
    前記作動ロッドは、2つの大径部と、前記大径部よりも外径の小さな小径部とを有し、2つの前記大径部の間に前記小径部を有する長手方向において対称形の棒状部材であり、前記第1の冷媒通路の閉弁状態から最大開弁状態に至る区間において、前記防振ばねとは前記小径部において当接することを特徴とする膨張弁。
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