JP2005331166A - 膨張弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】 弁部の小開度領域における流量特性を維持したまま大開度領域の最大流量を所望の値に設定できる膨張弁を提供する。
【解決手段】 膨張弁においては、弁孔7aの下流側に圧損冷媒通路30を設けたことにより、弁部の構造や弁開度によらずに最大冷媒流量を所定の流量に設定することができる一方、冷媒流量が設定値未満の領域については流量特性を弁部の構造や弁開度によって規定される特性に維持することができる。つまり、小開度領域における流量特性を維持したまま最大流量を所望の値に設定することができ、各領域で最適な冷媒流量特性を確保することができる。
【選択図】 図2


Description

本発明は膨張弁に関し、特に自動車用エアコンシステムの冷凍サイクルで高温・高圧の液冷媒を絞り膨張させて低温・低圧にした冷媒をエバポレータに供給するとともに、そのエバポレータに供給する冷媒の最大流量を設定可能な膨張弁に関する。
例えば自動車用エアコンシステムでは、一般に、循環する冷媒を圧縮するコンプレッサと、圧縮された冷媒を凝縮するコンデンサと、冷凍サイクル内の冷媒を溜めるとともに凝縮された冷媒を気液に分離するレシーバと、分離された液冷媒を絞り膨張させる膨張弁と、膨張弁で膨張された冷媒を蒸発させるエバポレータによる冷凍サイクルが構成されている。膨張弁としては、例えばエバポレータの出口における冷媒の温度及び圧力を感知してエバポレータに送り出す冷媒の流量を制御する温度式膨張弁が用いられる(例えば特許文献1参照)。
図7は、このような従来の温度式膨張弁の構成例を表す断面図である。この膨張弁101は、ボディ102の側部に、レシーバから高温・高圧の液冷媒を受ける冷媒管路接続穴103と、この膨張弁101にて絞り膨張された低温・低圧の冷媒をエバポレータへ供給する冷媒管路接続穴104と、エバポレータから蒸発された冷媒を受ける冷媒管路接続穴105と、この膨張弁101を通過した冷媒をコンプレッサへ戻すための冷媒管路接続穴106とを備えている。
冷媒管路接続穴103から冷媒管路接続穴104へ連通する冷媒通路には、弁座107がボディ102と一体に形成され、その弁座107の上流側には、ボール状の弁体108が配置されている。弁体108の弁座107とは反対側には、弁体受け109と、この弁体受け109を介して弁体108を弁座107に着座させる方向に付勢する圧縮コイルスプリング110が配置されている。
ボディ102の上端部には、アッパーハウジング114、ロアハウジング115、及びこれらによって囲まれた空間を仕切るよう配置されたダイヤフラム116からなるパワーエレメント113(感温部)が設けられている。アッパーハウジング114とダイヤフラム116とによって囲まれた空間は、感温室を構成している。ダイヤフラム116の下面には、板状のセンターディスク117が設けられ、このセンターディスク117の下方には、ダイヤフラム116の変位を弁体108へ伝達するシャフト119の一端が当接している。
このような膨張弁101は、レシーバからの高温・高圧の液冷媒を、弁体108及び弁座107からなる弁部を通すことにより低温・低圧の冷媒にしてエバポレータに供給するとともに、パワーエレメント113においてエバポレータ出口の冷媒の圧力・温度を感知して弁部を通る冷媒の流量を制御し、冷房負荷の変動及びコンプレッサの回転数の変動に応じて冷媒量を制御する。
ところで、このエアコンシステムが起動される前においては、膨張弁101の温度が下がっておらず、パワーエレメント113が高い温度を検出しているため、その感温室の圧力が上がっている。このため、ダイヤフラム116が下方へ変位し、その変位がセンターディスク117及びシャフト119を介して弁体108に伝達され、膨張弁101がほぼ全開状態になっている。この結果、エアコンシステムの起動時には一気に最大流量の冷媒が流れることになるが、この冷媒が過剰であると、膨張弁101を通過するとき流動騒音が発生したり、コンプレッサの動力が必要以上に増加してしまうという問題が生じる。
そこで、従来の膨張弁101においては、弁座107を規定する弁孔107aを小さくしたり、弁孔107aに挿通されるシャフト119の断面を大きくするなどして、弁部を通過する冷媒の流量を規制したり、あるいは弁孔107aの長さを長くして冷媒に圧力損失を与えるなどして、冷媒の最大流量(「最大冷媒流量」という)を設定していた。
あるいは、センターディスク117のシャフト119との当接部の厚みを変えることにより、シャフト119の下方への変位量を小さくして弁体108の弁座107からのリフト量(弁開度)を規制することにより、最大冷媒流量を設定していた。
特開2004−093106号公報
しかしながら、上述のように弁部の構造を変えたり、弁開度を規制して最大冷媒流量を設定しようとすると、後述するように、弁部の開度が大きい領域(大開度領域)のみならず、その開度が小さい領域(小開度領域)や開度が中程度の領域(中開度領域)においても冷媒流量が規制されてしまう。このため、例えばエアコンシステムの運転時(定常時)など小開度領域における流量特性も変化してしまい、その冷凍能力が低下してしまうという問題があった。また、弁部や感温部は膨張弁において比較的構造が複雑な部位であるため、最大流量の設定値が異なるたびにこれらの設計変更をすると、製造コストが嵩むという問題があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、弁部の小開度領域における流量特性を維持したまま大開度領域の最大流量を所望の値に設定できる膨張弁を提供することを目的とする。
本発明では上記問題を解決するために、上流側から流入した冷媒を絞り膨張させて下流側に導出する膨張弁において、内部に冷媒流路が形成されたボディと、前記ボディ内に設けられて前記冷媒流路の一部を構成する弁孔と、前記弁孔の一端側開口端部により形成された弁座と、前記ボディ内で支持されつつ前記弁座に対して接離可能に進退し、前記弁座からのリフト時に形成される絞り流路に前記冷媒を通過させることにより、前記冷媒を絞り膨張させる弁体と、前記冷媒流路における前記弁孔の下流側開口部に連通する部分に設けられ、前記弁孔から流出する冷媒の流量が設定値以上となったときに、前記冷媒に所定の圧力損失を与える圧損抵抗部とを備えたことを特徴とする膨張弁が提供される。
ここで、「弁孔の一端側開口端部」は、弁孔の上流側開口端部及び下流側開口端部の双方を含みうる。つまり、弁体が弁孔の上流側及び下流側のいずれに配置されている場合も含みうる。また、「設定値」については、膨張弁に要求される最大冷媒流量や圧損抵抗部の圧力損失の程度等により適宜調整されうる。
このような膨張弁によれば、冷媒流路における弁孔の下流側開口部に連通する部分に圧損抵抗部が設けられており、弁孔から流出した冷媒は、その流量が設定値以上となったときにこの圧損抵抗部から所定の圧力損失をうける。このため、冷媒の流量が設定値以上となると冷媒の流れが規制され、弁部の構造や弁開度とは関係なく、その最大流量が所定の流量に落ち着くことになる。
一方、冷媒流量が設定値未満のときには圧損抵抗部での圧力損失の影響がないので、弁部の構造や弁開度によって規定される流量特性が維持される。
本発明の膨張弁によれば、弁孔の下流側に圧損抵抗部を設けたことにより、弁部の構造や弁開度によらずに最大冷媒流量を所定の流量に設定することができる一方、冷媒流量が設定値未満の領域については流量特性を弁部の構造や弁開度によって規定される特性に維持することができる。このため、小開度領域における流量特性を維持したまま大開度領域の最大流量を所望の値に設定することができ、各領域で最適な冷媒流量特性を確保することができる。
また、膨張弁の弁部の構造や弁開度を調整するための機構部の構造を特に変更しなくてもよく、特にこの圧損抵抗部を冷媒流路の一部を構成する圧損冷媒通路として構成した場合には、既存の部品を流用することもでき、膨張弁を安価に提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
本実施の形態は、本発明の膨張弁を自動車用エアコンシステムの冷凍サイクルに適用する温度式膨張弁として構成した例を示すものであり、図1はこの膨張弁の構造を表す断面図である。なお、以下の説明においては、冷媒の流れ方向を基準に上流側、下流側と表現することがある。
図1に示すように、膨張弁1は、ボディ2の側部に、レシーバから高温・高圧の液冷媒を受ける冷媒管路接続穴3と、この膨張弁1にて絞り膨張された低温・低圧の冷媒をエバポレータへ供給する冷媒管路接続穴4(配管接続穴)と、エバポレータから蒸発された冷媒を受ける冷媒管路接続穴5と、この膨張弁を通過した冷媒をコンプレッサへ戻す冷媒管路接続穴6とを備えている。
また、ボディ2には、冷媒管路接続穴3と冷媒管路接続穴4とを連通する冷媒流路の一部を構成する弁孔7aが設けられ、この弁孔7aの上流側開口端縁により弁座7が形成されている。この弁座7の上流側にはボール状の弁体8が着脱可能に配置されている。冷媒管路接続穴3から導入された高温・高圧の液冷媒は、弁体8の弁座7からのリフト時に形成される絞り流路を通過して絞り膨張され、低温・低圧の冷媒となって冷媒管路接続穴4から導出される。
ボディ2の下端部には冷媒管路接続穴3から冷媒管路接続穴4に連通する冷媒流路にほぼ直交して外部と連通する連通孔9が形成されており、この連通孔9を封止するようにアジャストねじ10が螺着されている。アジャストねじ10の先端面には円溝状のスプリング受け部11が形成され、このスプリング受け部11には、弁体8との間に介装されて弁体8を弁座7着座させる方向に付勢する圧縮コイルスプリング12の一端部が収容支持されている。そして、このアジャストねじ10のボディ2側への螺入量を調整することにより、圧縮コイルスプリングの荷重を調整できるようになっている。アジャストねじ10とボディ2との間には内部冷媒が連通孔9を通って外部へ漏洩しないようよう阻止するためのOリング13が介装されている。
また、ボディ2の上端部には、感温部として機能するパワーエレメント20がボディ2と当接されている。このパワーエレメント20は、アッパーハウジング21と、ロアハウジング22と、これらによって囲まれた空間を仕切るよう配置された可撓性のある金属薄板からなるダイヤフラム23と、このダイヤフラム23の下面に配置されたディスク24とを備えている。アッパーハウジング21とダイヤフラム23とによって密閉された感温室には、冷凍サイクルに使用される冷媒と同じ冷媒が封入されている。ボディ2の上端部には、冷媒管路接続穴5から冷媒管路接続穴6へ連通する流路にほぼ直交して外部と連通する連通孔14が形成されており、この連通孔14を通って外部に漏洩すること阻止するOリング15が介装されている。
ディスク24の下方にはダイヤフラム23の変位を弁体8へ伝えるシャフト25が配置されている。このシャフト25は、ボディ2に形成された貫通孔16を挿通している。この貫通孔16は、上部に大径部16a、下部に小径部16bを有しており、大径部16aには、シャフト25と貫通孔16との間を完全にシールするOリング17が配置され、貫通孔16における冷媒のバイパス漏れを完全に防止している。
シャフト25の上部は、冷媒管路接続穴5から冷媒管路接続穴6間を連通する流体通路を横切って配置されたホルダ26に保持されている。このホルダ26の下端部は貫通孔16の大径部16aに嵌入されており、その下部端面が貫通孔16の上部の上部開口端方向へのOリング17の移動を規制している。シャフト25の上端部はディスク24の下面に当接しているがそのディスク24の当接面はシャフト25の軸線直角に交わる平面に対して傾斜している。その結果、ダイヤフラム23の軸線方向の動きが、シャフト25に軸線方向の荷重を与えるとともに横方向の荷重をも与えるようになっている。これにより、ダイヤフラム23の動きをシャフト25に伝えるとき、シャフト25に横荷重の分力が働き、冷媒管路接続穴3の流体通路を流れる高圧冷媒に圧力変動があってもシャフト25の動作が敏感に反応しないようになっている。この結果、シャフト25の長手方向の振動を制御している。
以上の機構を備えた膨張弁1は、エバポレータから冷媒管路接続穴5に戻ってきた冷媒の圧力及び温度をパワーエレメント20が感知し、冷媒の温度が高い(冷凍負荷が大きい)又は圧力が低い場合には、シャフト25を介して弁体8を開弁方向へ押して弁座7からのリフト量を大きくする。逆に温度が低い又は圧力が高い場合には、弁体8を閉弁方向へ移動させて弁座7からのリフト量を小さくして弁開度を制御するようにしている。一方、レシーバから供給された液冷媒は、冷媒管路接続穴3を介して弁体8のある空間に流入し、弁開度が制御された弁部を通過することにより絞り膨張されて、低温・低圧の冷媒になる。その冷媒は冷媒管路接続穴4から出てエバポレータに供給されて、ここで車室内の空気と熱交換されて膨張弁1の冷媒管路接続穴5に戻される。このとき、膨張弁1は、エバポレータ出口の冷媒が所定の過熱度を有するようにエバポレータへ供給する冷媒の流量を制御しているので、エバポレータからは冷媒が完全に蒸発された状態でコンプレッサに戻される。
次に、本実施の形態の膨張弁の主要部の構造について詳細に説明する。図2は、図1のA部詳細を表す拡大図である。
図2に示すように、冷媒管路接続穴4は、膨張弁1とエバポレータとをつなぐ外部配管18の一端部を接続するために、その開口部近傍が拡径した段付形状になっている。そして、この冷媒管路接続穴4の小径部4aに外部配管18の先端部が挿通され、大径部4bと外部配管18の外周面との間にはOリング19が配置され、冷媒の外部への漏洩を防止している。
また、小径部4aと弁孔7aとを連通する冷媒流路は、弁孔7aから流出する冷媒の流量が設定値以上となったときに、この冷媒に圧力損失を与える圧損冷媒通路30を構成し、その断面が小径部4aの断面よりも小さくなっている。この圧損冷媒通路30は、一方で弁孔7aの下流側開口部に直交するように連通し、他方で小径部4aに挿通された外部配管18の流路断面内に連通するように配置されている。従って、圧損冷媒通路30を通過した冷媒は、外部配管18の内部の冷媒通路にスムーズに導入される。上記シャフト25は、この圧損冷媒通路30を横断して弁孔7aに挿通され、その先端を弁体8に当接させている。
上記圧損冷媒通路30は、エアコンシステムの定常運転時など弁部の開度が小開度領域にあるときには、弁部を通過する冷媒に特に影響を与えないが、冷凍負荷が高くなったりして弁部の開度が中開度領域にさしかかると流動抵抗となる。さらに冷凍負荷が増し、弁部の開度が中開度領域から大開度領域にかけてその流動抵抗が大きくなり、特にエアコンシステムの起動時など弁開度が最大になっているときには、その最大冷媒流量を規制する。言い換えれば、この圧損冷媒通路30の流路断面の大きさを所定値に設定することにより、最大冷媒流量を所望の流量に設定することができる。
次に、本実施の形態の効果を表す実験例について説明する。図3〜図5は、膨張弁1において、その最大冷媒流量を規定するための圧損冷媒通路30の断面の大きさ(内径)を変えた構成例を表す部分拡大断面図であり、図6は、各構成例において弁開度を変化させた場合の流量の変化を表す説明図である。
すなわち、図3に示す構成(「タイプA」という)は、圧損冷媒通路30の内径を外部配管18の内径と同じφAにしたものである。このタイプAは、圧損冷媒通路30の軸線が、外部配管18が接続される冷媒管路接続穴4の軸線とほぼ一致するように構成されている。
また、図4に示す構成(「タイプB」という)は、圧損冷媒通路30の内径を外部配管18の内径の約3/4であるφBにしたものである。このタイプBは、弁孔7aの長さがタイプAのものと同じであるため、圧損冷媒通路30の軸線が、冷媒管路接続穴4の軸線に対して弁孔7a側に偏心するように構成されている。
さらに、図5に示す構成(「タイプC」という)は、圧損冷媒通路30の内径を外部配管18の内径の約1/2であるφCにしたものである。このタイプCも、圧損冷媒通路30の軸線が、冷媒管路接続穴4の軸線に対して弁孔7a側に偏心するように構成されている。
なお、各構成例において圧損冷媒通路30以外の構成については同様である。
図6は、その横軸が弁開度を表し、縦軸が冷媒流量を表しており、タイプA,タイプB及びタイプCのそれぞれの流量の変化が、実線の曲線で示されている。また、その比較例として、弁孔7aの出口に連通する冷媒流路の流路断面をタイプAのものと同じにし、タイプCの最大冷媒流量を実現するために弁孔の径などの弁構造を変化させた場合の流量の変化が、破線の曲線で示されている。
この実験例によれば、各タイプの小開度領域においては流量特性が変わらずにほぼ同一曲線状に変化し、中開度領域〜大開度領域にかけて冷媒流量に差が見られることが分かる。また、タイプA,タイプB,タイプCと流路断面を小さくすることにより、その各最大冷媒流量Q1,Q2,Q3がほぼ比例的に減少していることが分かる。
一方、比較例については、最大冷媒流量はその設定値の通りにタイプCと同様の値となっているが、小開度領域においてはタイプAとは異なる流量特性を示すことが分かった。
以上より、膨張弁1のように、弁構造を変化させることなく、圧損冷媒通路30の流路断面を変化させる構成を採用することで、小開度領域の流量特性を維持しつつ、最大冷媒流量を所望の値に設定できることが分かる。
以上に説明したように、膨張弁1においては、弁孔7aの下流側に圧損冷媒通路30を設けたことにより、弁部の構造や弁開度によらずに最大冷媒流量を所定の流量に設定することができる一方、冷媒流量が設定値未満の領域については流量特性を弁部の構造や弁開度によって規定される特性に維持することができる。つまり、小開度領域における流量特性を維持したまま最大流量を所望の値に設定することができ、各領域で最適な冷媒流量特性を確保することができる。
また、この圧損冷媒通路30は、冷媒通路を形成する際の穴の径を設定するだけで容易に形成することができる。つまり、比較的複雑で精密な精度を要する膨張弁の弁部の構造や弁開度を調整するための機構部の構造を特に変更したり、特別な部品を別途設けなくても、所望の最大冷媒流量を実現することができる。このため、膨張弁を安価に提供することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はその特定の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の精神の範囲内での変化変形が可能であることはいうまでもない。
例えば、上記実施の形態においては、最大冷媒流量を規制するために冷媒に圧力損失を与える圧損抵抗部を、弁孔7aの下流側に設けた圧損冷媒通路30の流路断面の設定により実現した例を示したが、例えば弁孔7aの下流側の冷媒流路に流動抵抗となる部材を配置するなどして冷媒に圧力損失を与えるようにしてもよい。
また、上記実施の形態においては、弁体8が弁座7に着脱する弁部の構成について説明したが、弁体が弁孔に挿脱される弁部として構成することもできる。
さらに、上記実施の形態においては、本発明を温度式膨張弁として構成した例を示したが、ソレノイド駆動の電磁式膨張弁や、弁体を閉弁方向に付勢する付勢部材と弁部前後の差圧により開度が調整される機械式膨張弁として構成することも可能である。ただし、電磁式膨張弁については、通電制御によって弁部の開度そのものを所望の値に調整できるため、温度式膨張弁ほどのメリットが得られない可能性はあるが、最大冷媒流量の設定の精度を補完したりできる点に意味があると考えられる。
本発明による膨張弁の構造を表す断面図である。 図1のA部詳細を表す拡大図である。 膨張弁において、その最大冷媒流量を規定するための圧損冷媒通路の断面の大きさを変えた構成例を表す部分拡大断面図である。 膨張弁において、その最大冷媒流量を規定するための圧損冷媒通路の断面の大きさを変えた構成例を表す部分拡大断面図である。 膨張弁において、その最大冷媒流量を規定するための圧損冷媒通路の断面の大きさを変えた構成例を表す部分拡大断面図である。 圧損冷媒通路の断面の大きさを変えた各構成例において弁開度を変化させた場合の流量の変化を表す説明図である。 従来の温度式膨張弁の構成例を表す断面図である。
符号の説明
1 膨張弁
2 ボディ
3,4,5,6 冷媒管路接続穴
4a 小管部
4b 大径部
7 弁座
7a 弁孔
8 弁体
9 連通孔
10 アジャストねじ
11 スプリング受け部
12 圧縮コイルスプリング
13 Oリング
14 連通孔
15,17,19 Oリング
16 貫通孔
16a 大径部
16b 小径部
18 外部配管
20 パワーエレメント
21 アッパーハウジング
22 ロアハウジング
23 ダイヤフラム
24 ディスク
25 シャフト
26 ホルダ
30 圧損冷媒通路

Claims (5)

  1. 上流側から流入した冷媒を絞り膨張させて下流側に導出する膨張弁において、
    内部に冷媒流路が形成されたボディと、
    前記ボディ内に設けられて前記冷媒流路の一部を構成する弁孔と、
    前記弁孔の一端側開口端部により形成された弁座と、
    前記ボディ内で支持されつつ前記弁座に対して接離可能に進退し、前記弁座からのリフト時に形成される絞り流路に前記冷媒を通過させることにより、前記冷媒を絞り膨張させる弁体と、
    前記冷媒流路における前記弁孔の下流側開口部に連通する部分に設けられ、前記弁孔から流出する冷媒の流量が設定値以上となったときに、前記冷媒に所定の圧力損失を与える圧損抵抗部と、
    を備えたことを特徴とする膨張弁。
  2. 前記圧損抵抗部は、少なくとも前記下流側開口部の近傍において流路断面が所定値以下となるように形成された圧損冷媒通路からなることを特徴とする請求項1記載の膨張弁。
  3. 前記圧損冷媒通路は、その下流側で外部配管を接続するために前記ボディに形成された配管接続穴に連通して設けられ、前記圧損冷媒通路の下流側端部が、前記配管接続穴に挿入された前記外部配管の流路断面内に連通するように配置されたことを特徴とする請求項2記載の膨張弁。
  4. 前記圧損冷媒通路は、前記配管接続穴の流路断面よりも小さな流路断面を有し、前記圧損冷媒通路の軸線が、前記配管接続穴の軸線に対して前記弁孔側に偏心するように形成されたことを特徴とする請求項3記載の膨張弁。
  5. 前記弁体と一体となって動作するシャフトと、
    前記弁体を閉弁方向に付勢する付勢手段と、
    前記圧損抵抗部よりも下流側の冷媒流路を流れる冷媒の温度及び圧力を感じて、前記付勢手段の付勢力に抗して前記シャフトを押圧し、前記弁体を開弁方向に動作させるパワーエレメントと、
    を備えた温度式膨張弁として構成されたことを特徴とする請求項1記載の膨張弁。
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