JP2007032863A - 膨張弁 - Google Patents

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義明 桑原
Isao Sendo
功 仙道
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    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
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    • F25B2341/06Details of flow restrictors or expansion valves
    • F25B2341/068Expansion valves combined with a sensor
    • F25B2341/0683Expansion valves combined with a sensor the sensor is disposed in the suction line and influenced by the temperature or the pressure of the suction gas

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Abstract

【課題】 膨張弁において、開弁時における冷媒流量を確保できるとともに、閉弁時の冷媒漏れを防止又は抑制できるようにする。
【解決手段】 本発明の膨張弁によれば、弁孔12の上流側にテーパ状に開口した冷媒導入部42が設けられたことにより、開弁時において弁部の上流側の冷媒が弁孔に流れ込み易くなっている。このため、開弁時に弁部を通過する冷媒流量を十分に確保することができる。また、弁座13が、弁孔部41と冷媒導入部42との接続部であるエッジ状の部分により形成されているため、閉弁時における弁体14と弁座13との間の面圧が大きくなり、冷媒漏れを抑制することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、上流側から導入された冷媒を内部の弁部を通過させることにより絞り膨張させて下流側に導出する膨張弁に関する。
自動車用エアコン装置の冷凍サイクルは、一般に、循環する冷媒を圧縮するコンプレッサと、圧縮された冷媒を凝縮するコンデンサと、冷凍サイクル内の冷媒を溜めるとともに凝縮された冷媒を気液に分離するレシーバと、分離された液冷媒を絞り膨張させる膨張弁と、膨張弁で膨張された冷媒を蒸発させるエバポレータとにより構成されている。
このうち、膨張弁には、例えばエバポレータ出口の冷媒の温度及び圧力を感知してエバポレータに送り出す冷媒の流量を制御する温度式膨張弁が用いられる。この温度式膨張弁は、レシーバからエバポレータへ向かう冷媒を通過させる第1の通路と、エバポレータから戻ってきた冷媒を通過させてコンプレッサへ導出する第2の通路が形成されたボディを備える。このボディの第1の通路の中間部には、冷媒の流量を調整するための弁部を構成する弁孔が設けられている。この弁孔の開口端縁により規定される弁座には、同じく弁部を構成する例えば球状の弁体が接離する。また、このボディの第2の通路側の端部には、この第2の通路を流れる冷媒の温度及び圧力を感知して、シャフトを介して弁体に開弁方向の駆動力を付与するパワーエレメントが設けられている。さらに、ボディの第1の通路側の端部には、弁体をシャフトと反対側で支持するとともに、その弁体に閉弁方向の付勢力を付与するスプリングが配置されている(例えば特許文献1参照)。
そして、パワーエレメントによる開弁方向の力とスプリングによる閉弁方向の力とがバランスする位置に弁体が保持され、そのときの弁開度に応じた流量の冷媒が弁部を通過して流れるようになっている。
ところで、このような膨張弁の特性を決定づけるものの一つに、弁部の開度−流量特性がある。従来は、冷凍サイクルのシステムの特性に膨張弁の特性をマッチングさせるために、この開度−流量特性を弁部の構造により調整することが行われていた。図7は、従来の膨張弁の弁部の構成例を表す部分拡大図である。(A)はいわゆるテーパ型弁部を表し、(B)はいわゆるエッジ型弁部を表している。なお、両図において同様の構成部分については同一の符号を付している。また、点線矢印は冷媒の流れを表している。
すなわち、同図(A)のテーパ型弁部は、そのボディ101内に形成された弁孔102に対して接離可能な弁体103が配設されている。この弁体103は、下流側で当接するシャフト104を介してパワーエレメントによる開弁方向の駆動力を受け、そのシャフト104と反対側には、これに対抗して閉弁方向の付勢力を付与するスプリング105が配置されている。
そして、弁孔102の上流側開口部につながるようにテーパ状の冷媒導入部106が設けられている。この冷媒導入部106は、上流側に向って断面が大きくなる開口部となっており、弁体103との間に冷媒導入路107を形成している。このため、上流側の冷媒が弁孔102に流れ込み易くなっている。また、冷媒導入部106の下流側端部、つまり弁孔102との境界部には、弁体103が着脱する弁座108がコイニング加工により予め形成されている。このコイニング加工とは、例えば弁体103と同形状の先端形状を有する工具をその境界部のテーパ面に押し付けて塑性変形させることにより、予め弁体103の形状に沿った弁座形状を形成し、閉弁時における冷媒漏れを抑制するために行われるものである。このようにテーパ面に対してコイニング加工されるために、閉弁時における弁体103と弁座108との接触面積は比較的大きくなる。
一方、同図(B)のエッジ型弁部は、そのボディ121の弁孔102につながる上記のような冷媒導入部は設けられていない。また、弁孔102の上流側開口部には、弁体103が着脱する弁座128がコイニング加工により予め形成されているが、その上流側開口部がエッジ形状であったために、弁座128もエッジ状(やや尖った形状)に形成されて閉弁時における弁体103との接触面積が比較的小さくなっている。
図8は、従来の膨張弁の弁部の開度−流量特性を表す説明図である。同図において横軸が弁開度を表し、縦軸が弁部を通過する冷媒流量を表している。図中、実線がテーパ型弁部の特性を表し、一点鎖線がエッジ型弁部の特性を表している。
同図に示すように、テーパ型弁部は、エッジ型弁部と比較して弁開度に伴う冷媒流量が多いことが分かる。これは、テーパ状の冷媒導入部106により弁孔102への冷媒の流れ込みが促進されていることが一因であると考えられる。このため、同じ弁開度に対して冷媒流量を多くしたい場合には、このようなテーパ型弁部が採用されることがある。なお、弁部の開度−流量特性を調整する手段としては、このようなテーパ型弁部を採用する他に、弁体の直径や弁孔の直径などの寸法を変更する手段も考えられるが、ここでは、比較的設計変更が容易な弁座の形状を変更して調整する場合について言及している。
特開平11−325660号公報
しかしながら、上述のようにテーパ型弁部を採用することにより開弁時の冷媒の流量を十分に確保することができる反面、閉弁時の冷媒漏れが多くなってしまうという問題があった。図9は、従来の閉弁時の冷媒漏れ特性を表す説明図である。同図において横軸が閉弁時からの経過時間を表し、縦軸が弁部を通過する冷媒流量(漏れ量)の累積値を表している。図中、実線がテーパ型弁部の特性を表し、一点鎖線がエッジ型弁部の特性を表している。
通常、閉弁時の弁体と弁座との間に隙間ができないように上述したコイニング加工を行い、スプリング105の力によって弁体を弁座に押し付けている。テーパ型弁部はエッジ型弁部よりも弁体と弁座の当接面積が大きいために、その押圧力による面圧が小さい。このため、弁体を弁座に押し付ける力が相対的に小さくなり、冷媒漏れが多くなるものと考えられる。
このように冷媒漏れが大きくなると、例えばコンプレッサをオフにした直後に弁部の前後差圧により冷媒の通過音が発生することがある。また、例えば自動車用エアコン装置として車両の前後に膨張弁及びエバポレータをそれぞれ設置するデュアルエアコンを採用した場合には、冷凍能力が低下する場合がある。すなわち、リア側をオフにしてフロント側のみで運転した場合(具体的には、リア側のエバポレータに送風する送風機をオフにしてフロント側のエバポレータに送風する送風機のみをオンにした場合)に、閉弁状態となったリア側の膨張弁から冷媒が漏れ出ると、その漏れ出た冷媒によってリア側のエバポレータが冷却される。冷媒は低温部に集約するという性質を有するため、この場合にはフロント側のシステムが冷媒不足となって冷凍能力が低下しまうことになる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、開弁時における冷媒流量を確保できるとともに、閉弁時の冷媒漏れを防止又は抑制できる膨張弁を提供することを目的とする。
本発明では上記問題を解決するために、上流側から導入された冷媒を、ボディ内に設けられた弁部を通過させることにより絞り膨張させて下流側へ供給する膨張弁において、前記弁部の上流側通路と下流側通路とを接続する弁孔を形成する弁孔部と、前記弁孔に連通するとともに上流側に向って断面が大きくなる空間部を形成する冷媒導入部と、前記弁孔部と前記冷媒導入部との接続部に設けられたエッジ状の部分により形成された弁座とを有する弁座形成部と、前記弁座に着脱可能に配置され、開弁時には前記冷媒導入部との間に上流側から前記弁孔へ冷媒を導入するための冷媒導入路を形成する一方、閉弁時には前記弁座に着座するように付勢される弁体と、を備えたことを特徴とする膨張弁が提供される。
このような膨張弁においては、弁孔の上流側に冷媒導入部が設けられたことにより、開弁時において弁部の上流側の冷媒が弁孔に流れ込み易くなっている。このため、開弁時に弁部を通過する冷媒流量を十分に確保することができる。また、弁座がエッジ状の部分により形成されているため、閉弁時における弁体と弁座との間の面圧が大きくなり、冷媒漏れを防止又は抑制することができる。
また、本発明では、上流側から導入された冷媒を、ボディ内に設けられた弁部を通過させることにより絞り膨張させて下流側へ供給する膨張弁において、前記弁部の上流側通路と下流側通路とを接続する弁孔を形成するための弁孔形成部と、前記弁孔に連通するとともに上流側に向って断面が大きくなる冷媒導入部を形成するための導入部形成部との接続部であるエッジ部を、コイニング加工して形成されたエッジ状の弁座と、前記弁座に着脱可能に配置され、開弁時には前記冷媒導入部との間に上流側から前記弁孔へ冷媒を導入するための冷媒導入路を形成する一方、閉弁時には前記弁座に着座するように付勢される弁体と、を備えたことを特徴とする膨張弁が提供される。
このような膨張弁においては、膨張弁の製造時においてまず、弁孔形成部と導入部形成部とを形成し、これらの境界部に形成されたエッジ部に弁体の形状に沿ったコイニング加工が施される。このように、平面に対してではなくエッジ部にコイニング加工を施すために弁座もエッジ状に形成される。このため、閉弁時における弁体と弁座との間の面圧が大きくなり、冷媒漏れを防止又は抑制することができる。また、弁孔の上流側に冷媒導入部が設けられているため、開弁時の冷媒流量を十分に確保することができる。
本発明の膨張弁によれば、弁孔の上流側に冷媒導入部が設けられたことにより開弁時における冷媒流量を十分に確保でき、また、弁座がエッジ状に形成されたことにより閉弁時における冷媒漏れを防止又は抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態は、本発明の膨張弁を自動車用エアコン装置の冷凍サイクルに適用される温度式膨張弁として具体化したものである。図1は、本実施の形態に係る膨張弁の中央縦断面図である。
膨張弁1は、アルミニウム合金からなるボディ2の内部に、冷媒の絞り膨張を行う弁部が設けられている。また、ボディ2の長手方向の端部には、感温部として機能するパワーエレメント3が設けられている。
ボディ2の側部には、レシーバ(コンデンサ側)から高温・高圧の液冷媒を受けるポート4と、弁部を介して絞り膨張された低温・低圧の冷媒をエバポレータへ供給するポート5と、エバポレータから戻ってきた冷媒を受けるポート6と、その冷媒をコンプレッサへ戻すポート7とが設けられている。ポート4、ポート5及びこれらをつなぐ冷媒通路により第1の通路8が構成され、ポート6、ポート7及びこれらをつなぐ冷媒通路により第2の通路9が構成されている。
また、ボディ2において、第1の通路8のポート4側に位置する上流側通路10と、ポート5側に位置する下流側通路11との間には、これらを接続する弁孔12が形成されており、この弁孔12の上流側開口端部により弁座13が構成されている。なお、図中一点鎖線にて示す弁部の詳細な構成については後述する。
弁座13の上流側には、弁座13とともに弁部を構成する球状の弁体14(ボール弁体)が配置されている。また、ボディ2の下端部には、この第1の通路8にほぼ直交して外部と連通する開口部15が形成されており、この開口部15を封止するようにアジャストねじ16が螺合されている。アジャストねじ16の先端面には円溝状のスプリング受け部17が形成され、このスプリング受け部17には、弁体14との間に介装されてこの弁体14を弁座13に着座させる方向に付勢するコイルスプリング18の一端部が収容されて支持されている。このアジャストねじ16のボディ2への螺入量を調整することで、コイルスプリング18の荷重を調整できるようなっている。また、アジャストねじ16とボディ2との間には、内部の冷媒が開口部15を通って外部に漏洩することを阻止するOリング19が介装されている。
また、ボディ2の上端部には、第2の通路9にほぼ直交して外部と連通する開口部20が形成されており、この開口部20を封止するようにパワーエレメント3が固定されている。このパワーエレメント3は、ステンレス材からなるアッパーハウジング21及びロアハウジング22と、これらによって囲まれた空間を仕切るように配置された可撓性のある金属薄板からなるダイヤフラム23と、このダイヤフラム23の下面に配置されたディスク24とによって構成されている。アッパーハウジング21とダイヤフラム23とによって密閉された感温室には、感温用ガスが封入されている。パワーエレメント3とボディ2との間には、内部の冷媒が開口部20を通って外部に漏洩することを阻止するOリング25が介装されている。第2の通路9を通過する冷媒の圧力及び温度は、ディスク24に設けられた孔部又はスリットを通ってダイヤフラム23の下面に伝達される。
ディスク24の下方には、ダイヤフラム23の変位を弁体14へ伝達するシャフト26が配置されている。このシャフト26は、ボディ2に形成された貫通孔27を挿通している。この貫通孔27は、その上部に大径部28、下部に小径部29を有しており、大径部28の上部開口端は、テーパ状の面取りがされた形状に形成されている。貫通孔27の大径部28には、シャフト26と貫通孔27との間を完全にシールするOリング30が配置され、貫通孔27における冷媒のバイパス漏れを防止するように構成されている。
シャフト26の上部は、第2の通路9を横切って配置されたホルダ31により保持されている。ホルダ31の下端部は貫通孔27の大径部28に嵌入されており、その下部端面が貫通孔27の上部開口端方向へのOリング30の移動を規制している。シャフト26の下端部は、小径部29を貫通して弁孔12に達している。シャフト26の上端部は、ディスク24の下面に当接しているが、そのディスク24の当接面はシャフト26の軸線に直角に交わる平面に対して傾斜している。その結果、ダイヤフラム23の軸線方向の動きが、シャフト26に軸線方向の荷重を与えるとともに横方向の荷重をも与えるようになっている。これにより、ダイヤフラム23の動きをシャフト26に伝えるとき、シャフト26に横荷重の分力が働き、ポート4の流体通路を流れる高圧冷媒に圧力変動があってもシャフト26の動作が敏感に反応しないようにしてシャフト26の長手方向の振動を抑制している。
また、ボディ2においてポート4及びポート7が開口する側の側面の中央には、所定深さのねじ穴32が設けられている。このねじ穴32は、コンプレッサ及びレシーバにつながる各配管を接続するための図示しない固定プレートを取り付ける際に、その固定プレートを固定するためのボルトを締結させるためのものである。
次に、弁部の構成について詳細に説明する。図2は、弁部周辺の構成を表す部分拡大図である。
膨張弁1の弁部は、いわゆるテーパ型弁部とエッジ型弁部の双方の機能を兼ね備える構成を有する。すなわち、ボディ2の内部には、弁孔12を形成する弁孔部41と、上流側の冷媒を弁孔12へ導くための冷媒導入部42と、これら弁孔部41と冷媒導入部42との接続部に形成された弁座13とからなる弁座形成部が設けられている。
弁孔部41は、流路断面が一定の円孔からなる弁孔12を形成している。また、冷媒導入部42は、弁孔12に対してほぼ直角に形成されて弁座13に接続する接続面43と、接続面43の弁座13と反対側の端部に順に接続された円錐状のテーパ面44,45とからなる。すなわち、冷媒導入部42は、上流側に向って広がる複数段のテーパ面からなり、弁体14が弁座13に着座したときに弁体14とテーパ面との間に段差による空間部が形成されるように構成されている。この冷媒導入部42の内壁面と弁体14の外周面との間に形成される空間部は、上流側に向ってその断面が大きくなるように開口しており、開弁時には上流側から弁孔12へ冷媒を導入し易くするための冷媒導入路46を形成する。なお、本実施の形態において、テーパ面44は弁孔12に対してθ1(=45度)の角度をなし、テーパ面45は弁孔に対してθ2(=30度)の角度をなすように構成されている。さらに、弁座13は、弁孔部41と冷媒導入部42との接続部に設けられたエッジ状の部分により形成されている。
図3は、弁部の製造工程の主要部を表す概略説明図である。(A)は第1工程を表し、(B)は第2工程を表している。
上述した弁座形成部の形成においては、同図(A)に示すように、上流側通路10と下流側通路11との境界部の弁部に相当する位置に、総型バイト等の所定の穴あけ工具51により弁孔12を形成するための弁孔形成部52と、冷媒導入部42を形成するための導入部形成部53とを切削加工する。このとき、弁孔形成部52と導入部形成部53との接続部は、図示のようにエッジ形状をなしている。なお、本実施の形態において、冷媒導入部42の弁孔12と反対側の開口端部の直径は、5mm程度に設定されている。
続いて、同図(B)に示すように、弁体14と同じ球状の先端形状を有する工具54をそのエッジ部に押し付けて塑性変形させることにより、弁体14に沿った形状の弁座13を形成する。この弁座13は、平面ではなくエッジ部に対してコイニング加工を施して形成されたため、図2にも示すように弁体14との接触面積が比較的小さくなっている。なお、本実施の形態において、エッジ部に対する工具54の軸線方向の押し込み量は、0.05mm程度に設定されている。
図1に戻り、以上のように構成された膨張弁1は、エバポレータから戻ってきて第2の通路9を通過する冷媒の圧力及び温度をパワーエレメント3が感知し、その冷媒の温度が高い又は圧力が低い場合には、シャフト26を介して弁体14を開弁方向へ押して弁座13からのリフト量を大きくし、逆にその温度が低い又は圧力が高い場合には、弁体14を閉弁方向へ移動させて弁座13からのリフト量を小さくして弁開度を制御するようにしている。一方、レシーバから供給された液冷媒は、ポート4を介して上流側通路10に流入し、冷媒導入路46を通って弁開度が制御された弁部を通過することで絞り膨張され、低温・低圧の冷媒になる。その冷媒は、下流側通路11を通ってポート5から出てエバポレータに供給され、ここで車室内の空気と熱交換されて膨張弁1のポート6に戻される。このとき、膨張弁1は、エバポレータの出口の冷媒が所定の過熱度を有するようにエバポレータへ供給する冷媒の流量を制御するので、エバポレータからは冷媒が完全に蒸発された状態でコンプレッサに戻される。
以上に説明したように、膨張弁1によれば、弁孔12の上流側にテーパ状に開口した冷媒導入部42が設けられたことにより、開弁時において弁部の上流側の冷媒が弁孔に流れ込み易くなっている。このため、開弁時に弁部を通過する冷媒流量を十分に確保することができる。具体的には、図8に示したテーパ型弁部と同様の弁部の開度−流量特性を得ることができる。
また、弁座13が、弁孔部41と冷媒導入部42との接続部であるエッジ状の部分により形成されているため、閉弁時における弁体14と弁座13との間の面圧が大きくなり、冷媒漏れを抑制することができる。具体的には、図9に示したエッジ型弁部と同様の閉弁時の冷媒漏れ特性を得ることができる。
すなわち、本実施の形態の膨張弁1によれば、いわゆるテーパ型弁部とエッジ型弁部の双方の有利な機能を発揮することができ、弁部における開弁時の十分な冷媒流量の確保と、閉弁時の冷媒漏れ量の低減とを両立させることができる。
また、冷媒導入部42の形状は一見複雑にみえるが、図3(A)に示した総型バイトにより弁孔形成部52と導入部形成部53とを一体加工することが可能であるため、製造工程や部品点数の追加をする必要がなく、コストアップを伴うことなく実現することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はその特定の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の精神の範囲内での変化変形が可能であることはいうまでもない。図4〜図6は、それぞれ上記実施の形態の変形例を表す説明図であり、図2に対応する。なお、各図において上記実施の形態と同様の構成部分については同一の符号を付している。
図4は、第1の変形例に係る膨張弁の弁部周辺の構成を表す部分拡大図である。
第1の変形例の弁部は、その冷媒導入部142の形状が上記実施の形態の冷媒導入部42の形状と異なる。すなわち、接続面43の弁座13と反対側の端部に円錐状のテーパ面144,145が順に接続されているが、テーパ面144は弁孔12に対してθ11(=20度)の角度をなし、テーパ面145は弁孔に対してθ12(=45度)の角度をなすように構成されている。したがって、冷媒導入路146の形状が上記実施の形態の冷媒導入路46の形状とは異なる。ただし、本変形例において、冷媒導入部142の弁孔12と反対側の開口端部の直径や、弁座13を形成するときの工具の軸線方向の押し込み量は、上記実施の形態と同様に設定されている。
図5は、第2の変形例に係る膨張弁の弁部周辺の構成を表す部分拡大図である。
第2の変形例の弁部は、その冷媒導入部242の形状が上記実施の形態の冷媒導入部42の形状と異なる。すなわち、冷媒導入部242においてはテーパ面が一段になっており、弁座13に接続される接続面243と、そのテーパ面244とが曲面によりなだらかに接続されている。テーパ面244は、弁孔12に対してθ21(=30度)の角度をなしている。したがって、冷媒導入路246の形状が上記実施の形態の冷媒導入路46の形状とは異なる。ただし、本変形例においても、冷媒導入部242の弁孔12と反対側の開口端部の直径や、弁座13を形成するときの工具の軸線方向の押し込み量は、上記実施の形態と同様に設定されている。
図6は、第3の変形例に係る膨張弁の弁部周辺の構成を表す部分拡大図である。
第3の変形例の弁部は、その冷媒導入部342の形状が上記実施の形態の冷媒導入部42の形状と異なる。すなわち、冷媒導入部342においてはテーパ面が三段になっており、弁座13に接続される接続面343が、弁孔12に対して直角ではなくθ31(=70度)の角度をなしている。この接続面343には、さらにテーパ面344,345が順に接続されている。テーパ面344は、弁孔12に対してθ32(=30度)の角度をなしており、テーパ面345は、弁孔12に対してθ33(=45度)の角度をなしている。したがって、冷媒導入路346の形状が上記実施の形態の冷媒導入路46の形状とは異なる。ただし、本変形例においても、冷媒導入部342の弁孔12と反対側の開口端部の直径や、弁座13を形成するときの工具の軸線方向の押し込み量は、上記実施の形態と同様に設定されている。
なお、上記実施の形態及び各変形例においては、本発明の弁部の構成をアルミニウム合金からなるボディを有する温度式膨張弁に適用した例を示したが、電磁式その他の膨張弁にも適用できることは言うまでもない。また、アルミニウム合金に限らず、亜鉛合金、マグネシウム合金、銅合金その他の金属によりボディを形成することもできる。
また、上記実施の形態及び各変形例においては、弁座形成部をボディに一体形成した例を示したが、弁座形成部又はこれを成形するための部材を予めボディとは別体で形成しておき、弁部に組み込むようにしてもよい。
実施の形態に係る膨張弁の中央縦断面図である。 弁部周辺の構成を表す部分拡大図である。 弁部の製造工程の主要部を表す概略説明図である。 第1の変形例に係る膨張弁の弁部周辺の構成を表す部分拡大図である。 第2の変形例に係る膨張弁の弁部周辺の構成を表す部分拡大図である。 第3の変形例に係る膨張弁の弁部周辺の構成を表す部分拡大図である。 従来の膨張弁の弁部の構成例を表す部分拡大図である。 従来の膨張弁の弁部の開度−流量特性を表す説明図である。 従来の閉弁時の冷媒漏れ特性を表す説明図である。
符号の説明
1 膨張弁
2 ボディ
3 パワーエレメント
8 第1の通路
9 第2の通路
10 上流側通路
11 下流側通路
13 弁座
14 弁体
18 コイルスプリング
26 シャフト
41 弁孔部
42,142,242,342 冷媒導入部
43,243,343 接続面
44,45,144,145,244,344,345 テーパ面
46,146,246,346 冷媒導入路
51 穴あけ工具
54 工具
52 弁孔形成部
53 導入部形成部

Claims (8)

  1. 上流側から導入された冷媒を、ボディ内に設けられた弁部を通過させることにより絞り膨張させて下流側へ供給する膨張弁において、
    前記弁部の上流側通路と下流側通路とを接続する弁孔を形成する弁孔部と、前記弁孔に連通するとともに上流側に向って断面が大きくなる空間部を形成する冷媒導入部と、前記弁孔部と前記冷媒導入部との接続部に設けられたエッジ状の部分により形成された弁座とを有する弁座形成部と、
    前記弁座に着脱可能に配置され、開弁時には前記冷媒導入部との間に上流側から前記弁孔へ冷媒を導入するための冷媒導入路を形成する一方、閉弁時には前記弁座に着座するように付勢される弁体と、
    を備えたことを特徴とする膨張弁。
  2. 冷凍サイクルに設けられて動作し、コンデンサ側から流入した冷媒を前記弁部を通過させることにより絞り膨張させてエバポレータへ供給し、前記エバポレータから戻ってきた冷媒の圧力と温度を感知して前記弁部の開度を制御するとともに、その冷媒をコンプレッサ側に導出する温度式膨張弁として構成され、
    前記コンデンサ側からの冷媒を導入して、中間部に設けられた前記弁部を通過させて前記エバポレータへ導出するための第1の通路と、前記エバポレータから戻ってきた冷媒を導入して前記コンプレッサ側へ導出するための第2の通路とが形成された前記ボディと、
    前記ボディにおいて、前記第2の通路に対して前記第1の通路とは反対側に設けられ、前記第2の通路を流れる冷媒の温度及び圧力を感知し、シャフトを介して前記第1の通路に配置された前記弁体に駆動力を伝達することにより前記弁部の開度を制御し、前記エバポレータへ導出する冷媒の流量を制御するパワーエレメントと、
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の膨張弁。
  3. 前記冷媒導入部は、前記上流側に向って広がるテーパ面からなることを特徴とする請求項1記載の膨張弁。
  4. 前記弁体が前記弁座に着座したときに前記弁体と前記テーパ面との間に段差が形成されるように構成されたことを特徴とする請求項3記載の膨張弁。
  5. 前記冷媒導入部は、前記弁孔にほぼ直角に形成されて前記弁座に接続する接続面と、前記接続面の前記弁座と反対側の端部に接続された前記テーパ面とからなることを特徴とする請求項4記載の膨張弁。
  6. 前記テーパ面が複数段に形成され、前記冷媒導入路の流路断面が前記上流側に向って大きくなるように構成されたことを特徴とする請求項4記載の膨張弁。
  7. 前記弁体は、球状のボール弁体からなることを特徴とする請求項1記載の膨張弁。
  8. 上流側から導入された冷媒を、ボディ内に設けられた弁部を通過させることにより絞り膨張させて下流側へ供給する膨張弁において、
    前記弁部の上流側通路と下流側通路とを接続する弁孔を形成するための弁孔形成部と、前記弁孔に連通するとともに上流側に向って断面が大きくなる冷媒導入部を形成するための導入部形成部との接続部であるエッジ部を、コイニング加工して形成されたエッジ状の弁座と、
    前記弁座に着脱可能に配置され、開弁時には前記冷媒導入部との間に上流側から前記弁孔へ冷媒を導入するための冷媒導入路を形成する一方、閉弁時には前記弁座に着座するように付勢される弁体と、
    を備えたことを特徴とする膨張弁。
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