JP3996429B2 - 膨張弁 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は膨張弁に関し、特に自動車用エアコンの冷凍サイクルで使用されて、高温・高圧の液冷媒を減圧・膨張させて低温・低圧の霧状の冷媒にするとともに、エバポレータ出口で冷媒の蒸発状態が適度な過熱度を持つように冷媒流量を調節する機能を持った膨張弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用エアコンでは、コンプレッサが冷媒ガスを圧縮して高温・高圧にし、これをコンデンサで冷却して凝縮液化し、液化された冷媒をレシーバ/ドライヤで気液分離した後、高温・高圧の液冷媒を膨張弁で減圧・膨張させることにより低温・低圧の冷媒にし、この低温・低圧にされた冷媒をエバポレータで蒸発させてコンプレッサへ戻している。
【0003】
その膨張弁は、レシーバ/ドライヤからの高温・高圧の液冷媒を可変オリフィスを構成する弁部を通すことにより低温・低圧の冷媒にしてエバポレータに供給するとともに、エバポレータ出口における冷媒の圧力・温度を感知して弁部を通る冷媒の流量を制御し、冷房負荷の変動およびコンプレッサの回転数の変動に応じて冷媒量を制御する働きをする。
【0004】
図16は従来の膨張弁の構成例を示す中央縦断面図、図17は従来の膨張弁の左側面図、図18は従来の膨張弁の右側面図である。
膨張弁1は、その本体ブロック2の側部に、レシーバ/ドライヤから高温・高圧の冷媒を受けるよう高圧冷媒配管が接続されるポートT1と、この膨張弁1にて減圧・膨張された低温・低圧の冷媒をエバポレータへ供給するよう低圧冷媒配管が接続されるポートT2と、エバポレータ出口からの冷媒配管が接続されるポートT3と、コンプレッサへ至る冷媒配管が接続されるポートT4とが設けられている。
【0005】
ポートT1からポートT2へ連通する冷媒通路には、弁座3が本体ブロック2と一体に形成され、その弁座3の上流側には、弁座3と対向してボール形状の弁体4が配置されている。これにより、弁座3と弁体4との間の隙間が高圧の冷媒を絞り膨張させることができる可変オリフィスを構成するようにしている。また、ポートT1側の冷媒通路には、弁体4を弁座3に着座させるよう付勢する圧縮コイルスプリング5が配置され、この圧縮コイルスプリング5は、アジャストねじ6によって受けられている。
【0006】
本体ブロック2の上端部には、パワーエレメント7が設けられている。このパワーエレメント7は、内部空間を仕切るよう配置された可撓性のある金属薄板からなるダイヤフラム8と、このダイヤフラム8の下面に配置されたダイヤフラム受け盤9とを有し、ダイヤフラム8によって仕切られた上部の空間には、2種類以上の冷媒ガスと不活性ガスとが充填されている。
【0007】
ダイヤフラム受け盤9の下方には、ダイヤフラム8の変位を弁体4へ伝達するロッド10が配置されている。このロッド10は、ポートT3,T4間の冷媒通路を横切って垂下する保持部11によって保持されている。
【0008】
この膨張弁1の弁体4は、パワーエレメント7が感知するエバポレータからの冷媒の温度および圧力に応じて開閉動作するため、ポートT1とポートT2とはロッド10の伝達方向に段違いに形成され、そのポートT1に連通する冷媒通路とポートT2に連通する冷媒通路との間に弁部が設けられていて、ポートT3,T4は、ポートT1,T2とパワーエレメント7との間に形成されている。したがって、膨張弁1のエバポレータ接続側は、図17に示したように、ポートT2の中心線とポートT3の中心線との間にピッチaを有し、その反対側は、図18に示したように、ポートT1の中心線とポートT4の中心線との間にピッチaより大きなピッチbを有している。そして、ポートT3,T4は、同軸上に配置されている。また、この膨張弁1の全長Lは、本体ブロック2の長手方向の長さとパワーエレメント7の厚さとの和で表されている。
【0009】
以上の構成の膨張弁1において、エバポレータからポートT3に戻ってきた冷媒の温度が低下するか圧力が高くなると、パワーエレメント7のダイヤフラム8は上方に変位する。これにより、ロッド10が圧縮コイルスプリング5に押されて上方へ移動し、弁体4と弁座3との間の流路面積が減って、エバポレータに送り込まれる冷媒の流量が減少する。
【0010】
逆に、エバポレータからの冷媒の温度が上昇するか圧力が低下すると、パワーエレメント7のダイヤフラム8は下方に変位し、ロッド10は圧縮コイルスプリング5の付勢力に抗して押し下げられる。そのため、弁体4と弁座3との間の流路面積が増加し、エバポレータに送り込まれる冷媒の流量が増加する。
【0011】
ところで、エンジンルームや車室内においては、パイプ類や制御部品などが増えてきているので、膨張弁をレイアウトする際にスペースがなく、また、車室内はできるだけ広くしたいことから、膨張弁はなるべくコンパクトにしたいというニーズがある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の膨張弁は、ポートT1から入った冷媒を絞り膨張をさせてポートT2に流すために、それらの間に可変のオリフィスを構成する弁部を設ける必要があり、ポートT4とポートT1とのピッチと、ポートT3とポートT2とのピッチがそれぞれ異なっていることから、全長Lが大きくなって、車両に実装するときのエアコンシステムのレイアウトが制約されるという問題点があった。
【0013】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、軽量・コンパクトで、レイアウトの自由度を増やすことができる膨張弁を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記問題を解決するために、第1のポートに導入した高温・高圧の液冷媒を断熱膨張させて低温・低圧にした後、第2のポートより導出する弁部と、第3のポートに導入して第4のポートに導出される冷媒の圧力および温度に応じて前記弁部の開度を制御するパワーエレメントとを備え、前記第1のポートと前記第2のポートとを同軸または実質的に同軸にレイアウトし、前記第1のポートから前記弁部の上流側に通じる本体ブロック内部の第1の通路と前記第2のポートから前記弁部の下流側に通じる前記本体ブロック内部の第2の通路とを段違いに形成した膨張弁において前記第3のポートは、前記本体ブロックの長さ方向に短くなるよう扁平した形状に形成されて、前記第2の通路が前記第3のポートの側にオフセットされる量を確保したことを特徴とする膨張弁が提供される。
【0015】
このような膨張弁によれば、高温・高圧の冷媒を導入する第1のポートと断熱膨張により低温・低圧になった冷媒を導出する第2のポートとを同軸または実質的に同軸に形成したことにより、本体ブロックの長さを短くすることができ、弁部を構成する部分は、第1のポートから弁部の上流側に通じる第1の通路と第2のポートから弁部の下流側に通じる第2の通路とを段違いに形成することで確保し、さらに、第3のポートを本体ブロックの長さ方向に短くなるよう扁平した形状に形成することで、第2の通路が第3のポートの側にオフセットされる量を確保している。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明するが、先に本発明の関連技術について説明する
【0017】
図1は本発明の第1の関連技術に係る膨張弁の構成例を示す中央縦断面図、図2は本発明の第1の関連技術に係る膨張弁の左側面図、図3は本発明の第1の関連技術に係る膨張弁の右側面図である。なお、図1ないし図3において、図16ないし図18に示した構成要素と同じまたは同等の構成要素については同じ符号を付してある。
【0018】
この第1の関連技術に係る膨張弁1aは、その本体ブロック2の側部に、レシーバ/ドライヤから高温・高圧の冷媒を受けるよう高圧冷媒配管が接続されるポートT1と、この膨張弁1aにて減圧・膨張された低温・低圧の冷媒をエバポレータへ供給するための低圧冷媒配管が接続されるポートT2と、エバポレータ出口からの冷媒配管が接続されるポートT3と、コンプレッサへ至る冷媒配管が接続されるポートT4とが設けられている。本体ブロック2は、アルミニウムまたは樹脂によって作られている。
【0019】
ポートT1には、これと同軸の冷媒通路12が本体ブロック2の中心に向かって穿設されている。ポートT2は、ポートT1と同軸またはほぼ同軸に形成されており、その奥には、ポートT2よりも中心線がポートT3側にオフセットされた状態で冷媒通路13が穿設されている。高圧側の冷媒通路12がポートT1とほぼ同軸に形成されている状態は、図3にも示され、低圧側の冷媒通路13がポートT3側にオフセットされた状態でポートT2に形成されている状態は、図2にも示されている。また、ポートT3,T4は、同軸上に配置されている。
【0020】
このように、ポートT1がポートT2とほぼ同軸上に配置され、ポートT3がポートT4と同軸上に配置されていることから、ポートT2の中心線とポートT3の中心線との間のピッチaは、ポートT1の中心線とポートT4の中心線との間のピッチbとほぼ同じになり、従来の膨張弁に比べて、ピッチaとピッチbとの差の分だけ、本体ブロック2の長さが短くなっている。
【0021】
なお、第1の関連技術では、ポートT1の径をポートT2の径と異なる大きさにしてあるため、ポートT1をポートT2と同軸上に形成しても、誤って、ポートT1とポートT2とを逆にして組み立ててしまう危険性はないが、ポートT1の径とポートT2の径とが同じ大きさの場合には、ポートT1の中心線とポートT2の中心線とを微少にずらすことで誤組み立てを防止することができる。好ましくは、ピッチaとピッチbとの差を多くとも5mm程度にすることで、誤組み立てを十分に防止することができる。
【0022】
高圧側の冷媒通路12から低圧側の冷媒通路13へ連通する冷媒通路には、弁座3が本体ブロック2と一体に形成され、その弁座3の上流側には、弁座3に対向してボール状の弁体4が配置されている。これにより、弁座3と弁体4との間の隙間が高圧の冷媒を絞る可変オリフィスを構成することになる。また、弁座3の上流側の空間には、弁体4を弁座3に着座させるよう付勢する圧縮コイルスプリング5が配置され、この圧縮コイルスプリング5は、アジャストねじ6によって受けられている。このアジャストねじ6は、本体ブロック2の中心側に設けられたねじ部14によって本体ブロック2に螺着されており、その下側にはOリング15が嵌め込まれていて、高圧の冷媒が漏れないようにしている。アジャストねじ6は、ねじ込み量を調節することにより圧縮コイルスプリング5の荷重を変化させることができ、それによって弁部が開き始めるときのこの膨張弁1aのセット値が調整される。このねじ部14を本体ブロック2の中心側に設けたことにより、セット値の調整時におけるOリング15の可動範囲を本体ブロック2の下端開口部の近傍に設定できる。このため、Oリング15よりも図の下側にねじ部を設ける必要がないため、従来の膨張弁に比べて、ねじ山の長さの分だけ、本体ブロック2の長さをさらに短縮することができる。
【0023】
本体ブロック2の上端部には、パワーエレメント7が設けられている。このパワーエレメント7は、厚い金属製のハウジングによって囲まれた空間を仕切るよう配置された可撓性のある金属薄板からなるダイヤフラム8を有し、その下面には、ダイヤフラム8の変位を受けるダイヤフラム受け盤9が配置されている。ダイヤフラム8の上部空間は、感温室を構成し、ここに2種類以上の冷媒ガスと不活性ガスとが充填されている。この第1の関連技術では、感温室を小さくして、パワーエレメント7の厚さを薄くし、これによって、膨張弁1aの全長Lをさらに短縮するようにしている。
【0024】
ダイヤフラム受け盤9の下方には、ダイヤフラム8の変位を弁体4へ伝達するロッド10が配置されている。このロッド10は、ポートT3,T4に連通している冷媒通路を横切って垂下する保持部11により保持されている。ロッド10は、その上端部がダイヤフラム受け盤9の下面に当接されているが、その当接面はロッド10の軸線に直角に交わる平面に対して傾斜されていて、ダイヤフラム8の軸線方向の動きが、ロッド10に軸線方向の荷重を与えるとともに横方向の荷重をも与えるようにしている。これにより、ダイヤフラム8の動きをロッド10に伝えるとき、ロッド10に横荷重の分力が働き、ポートT1における高圧冷媒に圧力変動があったときにロッド10の動作が敏感に反応しないようにしてロッド10の長手方向の振動を抑制している。
【0025】
さらに、ポートT1〜T4の径を必要最小限の大きさにすることによって、膨張弁1aの全長Lをさらに短縮することが可能である。
なお、本体ブロック2には、ポートT1〜T4の中央軸線に平行な2つの取付穴16が貫通して形成されている。これらの取付穴16は、本体ブロック2を、高圧冷媒配管とコンプレッサへ至る冷媒配管との先端部を保持している取付板および低圧冷媒配管とエバポレータ出口からの冷媒配管との先端部を保持している取付板で挟んでこれらを一緒に固定するためのボルトを挿通するためのものである。
【0026】
以上の構成の膨張弁1aにおいて、エバポレータからポートT3に戻ってきた冷媒の温度が低下すると、パワーエレメント7の感温室の温度が下がり、感温室内の冷媒ガスがダイヤフラム8の内表面にて凝縮する。これにより、パワーエレメント内の圧力が低下してダイヤフラム8が上方に変位するので、ロッド10が圧縮コイルスプリング5に押されて上方へ移動する。その結果、弁体4が弁座3側に移動することにより高圧の冷媒の流路面積が減り、エバポレータに送り込まれる冷媒の流量が減少する。これは、エバポレータからポートT3に戻ってきた冷媒の圧力が増加した場合も同様に作用する。
【0027】
逆に、エバポレータからの冷媒の温度が上昇すると、パワーエレメント7の感温室内の圧力が上昇することにより、ロッド10は圧縮コイルスプリング5の付勢力に抗して押し下げられる。そのため、弁体4が弁座3から離れる方向に移動することになり、高圧の冷媒の流路面積が増加して、エバポレータに送り込まれる冷媒の流量が増加する。これは、エバポレータからポートT3に戻ってきた冷媒の圧力が減少した場合も同様に作用する。
【0028】
図4は本発明の第2の関連技術に係る膨張弁の構成例を示す中央縦断面図、図5は本発明の第2の関連技術に係る膨張弁の左側面図、図6は本発明の第2の関連技術に係る膨張弁の右側面図である。なお、図4ないし図6において、図1ないし図3に示した構成要素と同じまたは同等の構成要素については同じ符号を付して、その詳細は省略する。
【0029】
この第2の関連技術に係る膨張弁1bは、第1の関連技術に係る膨張弁1aと比較して、アジャストねじ6の代わりに圧入部材17を使用した点と、本体ブロック2の側面に隆起部18を一体に設け、その隆起部18に取付穴16を設けた点で異なる。
【0030】
すなわち、この第2の関連技術に係る膨張弁1bは、図4に示したように、圧縮コイルスプリング5を収容している空間を形成するよう図の下方へ延びる筒状部19が本体ブロック2と一体に形成されており、この筒状部19の下部開口部よりプレス成形した圧入部材17を圧入している。この圧入部材17の圧入量を調節することにより圧縮コイルスプリング5の荷重が変化されて、この膨張弁1bのセット値が調整される。セット値を調整した後は、筒状部19および圧入部材17を溶着して圧入部材17の本体ブロック2への固着と圧縮コイルスプリング5を収容している空間の封止とを行っている。この構成にすることにより、第1の関連技術に係る膨張弁1aで使用していたOリング15が不要になり、シール性能を完全にすることができる。
【0031】
また、この第2の関連技術に係る膨張弁1bは、図5および図6に示したように、本体ブロック2の側面に隆起部18を一体に設けている。この隆起部18には、ポートT1〜T4の中央軸線に平行な2つの取付穴16が貫通して形成されている。これらの取付穴16は、本体ブロック2に低圧冷媒配管とエバポレータ出口からの冷媒配管との先端部を保持している取付板を固定するためのボルトを挿通するためのものである。また、図6に示したように、本体ブロック2には、ポートT1〜T4の中央軸線に平行な2つの取付穴20が形成されており、この取付穴20には、雌ねじが切られている。これらの取付穴20は、高圧冷媒配管とコンプレッサへ至る冷媒配管との先端部を保持している取付板を本体ブロック2にボルトで螺着するのに使用される。
【0032】
図7は本発明の第の実施の形態に係る膨張弁の構成例を示す中央縦断面図、図8は本発明の第の実施の形態に係る膨張弁の左側面図、図9は本発明の第の実施の形態に係る膨張弁の右側面図である。なお、図7ないし図9において、図4ないし図6に示した構成要素と同じまたは同等の構成要素については同じ符号を付して、その詳細は省略する。
【0033】
この第の実施の形態に係る膨張弁1cは、基本的には、第2の関連技術に係る膨張弁1bとほとんど同じであるが、切削部品の圧入部材17aを用いている点と、本体ブロック2のポートT1,T2が形成されている部分をテーパ形状にしている点と、2つの取付穴16だけを有している点と、エバポレータ出口からの冷媒配管が接続されるポートT3を長円形状にした点と、高圧側の冷媒通路12をポートT1の中心線よりもポートT4の反対側にオフセットして形成している点で異なる。
【0034】
すなわち、この第の実施の形態に係る膨張弁1cは、圧縮コイルスプリング5の荷重調整を切削部品の圧入部材17aの圧入量で行い、その外側先端部の回りを筒状部19に溶着して圧縮コイルスプリング5を収容している空間をシールしている。
【0035】
また、本体ブロック2に形成されているポートT1,T2の直径が比較的小さい場合は、その部分の本体ブロック2は、比較的肉厚になるが、その部分をテーパ形状にして無駄肉を削ることにより、この第の実施の形態に係る膨張弁1cを軽量化している。本体ブロック2は、長い引き抜き材をカットして加工する関係上、引き抜き材として、ポートT1,T2が形成される部分の外形をテーパ形状にカットしたものを用いることができ、その分、材料費を低減することができる。
【0036】
さらに、エバポレータ出口からの冷媒配管が接続されるポートT3を図の上下方向に短い長円形状にしたことで、低圧側の冷媒通路13をポートT3側により近づけることができ、本体ブロック2の長さをさらに短縮することができる。なお、長円形状のポートT3にエバポレータ出口からの冷媒配管を接続する場合は、その接続部のシールをOリングで行うのは難しいので、長円形状のシールワッシャと呼ばれるガスケットにてシールすることになる。
【0037】
また、高圧側の冷媒通路12は、その中心線がポートT1の中心線よりもポートT4の反対側にオフセットして形成されている。これにより、高圧側の冷媒通路12と低圧側の冷媒通路13との段違いの間隔を広げることができるので、高圧側の冷媒通路12をポートT1と同軸に形成すると寸法的に弁座3を形成することが難しい場合に有用である。
【0038】
図10は本発明の第の実施の形態に係る膨張弁の構成例を示す中央縦断面図、図11は本発明の第の実施の形態に係る膨張弁の左側面図、図12は本発明の第の実施の形態に係る膨張弁の右側面図である。なお、図10ないし図12において、図1ないし図9に示した構成要素と同じまたは同等の構成要素については同じ符号を付して、その詳細は省略する。
【0039】
この第の実施の形態に係る膨張弁1dは、第1の実施の形態に係る膨張弁1cと比較して、本体ブロック2に形成されているポートT3,T4を長円形状にした点および膨張弁の基本機能からなる膨張弁ユニットを本体ブロック2に挿入して構成される点で異なる。
【0040】
すなわち、この第の実施の形態に係る膨張弁1dは、ポートT3,T4を図の上下方向に短い長円形状にしている。これにより、ポートT3,T4は、一般に、冷媒が通過するときの抵抗を減らすために大きな直径にしているが、これを長円形状にすることによって、冷媒通路の大きな断面積を確保しつつ、本体ブロック2の長手方向の長さを短縮することが可能になり、さらなる小型化と軽量化を達成することができる。
【0041】
本体ブロック2に挿入される膨張弁ユニットは、パワーエレメント7と弁部とから構成されている。パワーエレメントは、そのロアハウジングの内周縁部が図の上方へ屈曲されており、その内壁面には、ねじが切られている。
【0042】
弁部は、その上端部がパワーエレメント7のロアハウジングの内周縁部に螺着されたボディ21を有している。このボディ21の中央軸線位置には、ロッド10が軸線方向に進退自在に配置されており、その上端部はダイヤフラム受け盤9の下面に当接されている。ロッド10の下端部は、ボール形状の弁体4がスポット溶接されており、この弁体4は、ボディ21の下方部分に形成された弁座3と協働して可変オリフィスを構成している。
【0043】
ボディ21の上部には、ロッド10の上部を保持するホルダ22が配置されている。このホルダ22は、中心にロッド10を挿通し、中心から3方向に延びる脚部をボディ21の上部空間に嵌め込むことによってロッド10を軸線位置に保持する。ホルダ22には、ロッド10に対して横荷重を与える圧縮コイルスプリング23が配置されている。
【0044】
ロッド10は、また、これに嵌着されたストッパを介して圧縮コイルスプリング5により図の上方へ、すなわち弁閉方向へ付勢されている。
さらに、弁部のボディ21は、高圧側の冷媒通路12および低圧側の冷媒通路13に対応する位置に開口部を有し、かつ、ポートT3,T4に連通する通路とホルダ22を収容している空間とを連通させる冷媒感知孔を有している。
【0045】
この膨張弁ユニットは、弁体4を弁閉方向へ付勢する圧縮コイルスプリング5が高圧側ではなく、弁体4とパワーエレメント7との間の低圧側に配置されているため、この膨張弁ユニットの全長を短くすることができる。
【0046】
また、この膨張弁ユニットは、パワーエレメント7のロアハウジングにボディ21の上部に螺着することによって組み立てられるが、ボディ21をロアハウジングに螺入するねじ込み量を調節することによって圧縮コイルスプリング5の荷重を調節し、この膨張弁ユニットのセット値を調整している。セット値の調整後、ボディ21とロアハウジングとの螺着部は、溶接またはねじロックの塗布により固定される。このようにして組み立てられた膨張弁ユニットは、本体ブロック2に挿入され、ボディ21の上部外周面に設けられたねじ部を使って本体ブロック2に螺着される。
【0047】
図13は本発明の第の実施の形態に係る膨張弁の構成例を示す中央縦断面図、図14は本発明の第の実施の形態に係る膨張弁の左側面図、図15は本発明の第の実施の形態に係る膨張弁の右側面図である。なお、図13ないし図15において、図10ないし図12に示した構成要素と同じまたは同等の構成要素については同じ符号を付して、その詳細は省略する。
【0048】
この第の実施の形態に係る膨張弁1eは、基本的には、第の実施の形態に係る膨張弁1dとほとんど同じであるが、ポートT1,T2が形成されている本体ブロック2の余分な肉厚部分をカットして、より軽量化を図っている。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、高温・高圧の冷媒が導入される第1のポートを断熱膨張された冷媒を導出する第2のポートと同軸または実質的に同軸にレイアウトし、かつ、第1のポートから弁部の上流側に通じる本体ブロック内部の第1の通路と第2のポートから弁部の下流側に通じる本体ブロック内部の第2の通路とを段違いに形成する構成にした。第1の通路と第2の通路とを段違いにして弁部を構成したことにより、第1のポートと第4のポートとの間の第1のピッチと第2のポートと第3のポートとの間の第2のピッチとをほぼ同じにすることができ、第1のピッチと第2のピッチとの差の分だけ、本体ブロックの全長を短くすることができる。
【0050】
また、アジャストねじのねじ部をOリングより内側の本体ブロック内部に設けたことにより、従来、Oリングより外側に必要であったねじ部が不要となって、本体ブロックの全長を短くすることができる。
【0051】
さらに、各ポートの径を必要最小に設計し、パワーエレメントの厚さを薄くすることで、さらに膨張弁の全長を短くすることができ、トータルで、従来の膨張弁と比較して、全長で約38%短縮することができ、これに伴って、重量では約33%の軽量化を達成することができる。
【0052】
また、第3および第4のポートを本体ブロックの長手方向に扁平した形状に形成することで、本体ブロックの長さをさらに短縮することができ、さらに、弁体を弁閉方向に付勢する圧縮コイルスプリングを弁体とパワーエレメントとの間に配置した弁部にすることで、本体ブロックの長さをさらに短縮することが可能になる。しかも、本体ブロックをその余分な肉厚部分がカットされた形状にすることで、さらなる軽量化が可能になる。
【0053】
そして、このように軽量でコンパクトな膨張弁にすることができるため、エアコンシステムにおける膨張弁のレイアウトの自由度を増すことができるとともに、エアコンシステムの軽量・コンパクト化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の関連技術に係る膨張弁の構成例を示す中央縦断面図である。
【図2】 本発明の第1の関連技術に係る膨張弁の左側面図である。
【図3】 本発明の第1の関連技術に係る膨張弁の右側面図である。
【図4】 本発明の第2の関連技術に係る膨張弁の構成例を示す中央縦断面図である。
【図5】 本発明の第2の関連技術に係る膨張弁の左側面図である。
【図6】 本発明の第2の関連技術に係る膨張弁の右側面図である。
【図7】 本発明の第の実施の形態に係る膨張弁の構成例を示す中央縦断面図である。
【図8】 本発明の第の実施の形態に係る膨張弁の左側面図である。
【図9】 本発明の第の実施の形態に係る膨張弁の右側面図である。
【図10】 本発明の第の実施の形態に係る膨張弁の構成例を示す中央縦断面図である。
【図11】 本発明の第の実施の形態に係る膨張弁の左側面図である。
【図12】 本発明の第の実施の形態に係る膨張弁の右側面図である。
【図13】 本発明の第の実施の形態に係る膨張弁の構成例を示す中央縦断面図である。
【図14】 本発明の第の実施の形態に係る膨張弁の左側面図である。
【図15】 本発明の第の実施の形態に係る膨張弁の右側面図である。
【図16】 従来の膨張弁の構成例を示す中央縦断面図である。
【図17】 従来の膨張弁の左側面図である。
【図18】 従来の膨張弁の右側面図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d,1e 膨張弁
2 本体ブロック
3 弁座
4 弁体
5 圧縮コイルスプリング
6 アジャストねじ
7 パワーエレメント
8 ダイヤフラム
9 ダイヤフラム受け盤
10 ロッド
11 保持部
12 冷媒通路
13 冷媒通路
14 ねじ部
15 Oリング
16 取付穴
17,17a 圧入部材
18 隆起部
19 筒状部
20 取付穴
21 ボディ
22 ホルダ
23 圧縮コイルスプリング

Claims (7)

  1. 第1のポートに導入した高温・高圧の液冷媒を断熱膨張させて低温・低圧にした後、第2のポートより導出する弁部と、第3のポートに導入して第4のポートに導出される冷媒の圧力および温度に応じて前記弁部の開度を制御するパワーエレメントとを備え、
    前記第1のポートと前記第2のポートとを同軸または実質的に同軸にレイアウトし、
    前記第1のポートから前記弁部の上流側に通じる本体ブロック内部の第1の通路と前記第2のポートから前記弁部の下流側に通じる前記本体ブロック内部の第2の通路とを段違いに形成した膨張弁において
    前記第3のポートは、前記本体ブロックの長さ方向に短くなるよう扁平した形状に形成されて、前記第2の通路が前記第3のポートの側にオフセットされる量を確保したことを特徴とする膨張弁。
  2. 前記第4のポートは、前記本体ブロックの長さ方向に短くなるよう扁平した形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の膨張弁。
  3. 前記第2の通路は、中心線が前記第2のポートの中心線よりも前記第3のポートの側にオフセットして形成されていることを特徴とする請求項1記載の膨張弁。
  4. 前記第1の通路は、中心線が前記第1のポートの中心線よりも前記第4のポートの反対側にオフセットして形成されていることを特徴とする請求項1記載の膨張弁。
  5. 前記弁部の上流側に配置されて前記弁部の弁体を弁閉方向に付勢するスプリングと、前記本体ブロックへの圧入量により前記スプリングの荷重を調整するようにした圧入部材とを備えていることを特徴とする請求項1記載の膨張弁。
  6. 前記圧入部材は、前記スプリングの荷重を調整した後、外側先端部分を前記本体ブロックに溶着して固定およびシールを行うようにしたことを特徴とする請求項6記載の膨張弁。
  7. 前記パワーエレメントによって駆動されるロッドと、前記ロッドを保持するボディと、前記ボディの前記パワーエレメントと反対側の端部に形成された弁座と、前記弁座に外側から対向するよう配置されて前記ロッドの前記パワーエレメントと反対側の端部に固着された弁体と、前記弁体と前記パワーエレメントとの間に配置されて前記ロッドを前記パワーエレメントの方向に付勢するスプリングとを有する前記弁部を前記パワーエレメントに結合してユニットを構成し、前記スプリングの荷重の調整を前記弁部と前記パワーエレメントとの結合位置で行い、前記ユニットの前記ボディを前記本体ブロックに装着して構成されていることを特徴とする請求項1記載の膨張弁。
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