JP2002333240A - 膨張弁ユニット - Google Patents

膨張弁ユニット

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JP2002333240A
JP2002333240A JP2001139401A JP2001139401A JP2002333240A JP 2002333240 A JP2002333240 A JP 2002333240A JP 2001139401 A JP2001139401 A JP 2001139401A JP 2001139401 A JP2001139401 A JP 2001139401A JP 2002333240 A JP2002333240 A JP 2002333240A
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pressure refrigerant
expansion valve
temperature
pressure
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Hisatoshi Hirota
久寿 広田
Isao Sendo
功 仙道
Kuniharu Baba
邦春 馬場
Takeshi Kaneko
毅 金子
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 さらにコスト低減を可能とする膨張弁ユニッ
トを提供することを目的とする。 【解決手段】 弁体5とダイヤフラム12の変位を弁体
5に伝えるシャフト6およびホルダ8とを固着して一体
に動くようにし、弁体5を弁閉方向に付勢する圧縮コイ
ルスプリング9をホルダ8とボディ1内の段差部との間
に配置した。弁体5が開き始めるセット値の調整は、圧
縮コイルスプリング9にかける荷重を調整することによ
って行うが、その調整は、感温室の下部ハウジング11
をボディ1の上部に圧入するときの圧入量で行うように
している。この結果、スプリング荷重を調整するアジャ
ストねじが不要になり、部品点数を削減することができ
る。また、弁体5の下流側の低圧冷媒通路3には、膨張
した冷媒の流れを阻害する障害物がなくなるため、冷媒
の流動音を低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は膨張弁ユニットに関
し、特に冷凍サイクル中のエバポレータからコンプレッ
サに送り出される冷媒の温度に応じてエバポレータに入
る冷媒の量を制御するようにした膨張装置に組み込まれ
る膨張弁ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のエアコンシステムでは、コンプ
レッサによって圧縮された高温高圧のガス冷媒をラジエ
ータで凝縮し、高圧の液冷媒を膨張弁で断熱膨張させる
ことで低温低圧の冷媒にし、それをエバポレータにて蒸
発させてコンプレッサに戻すような冷凍サイクルが形成
されている。低温の冷媒が供給されるエバポレータは、
車室内の空気と熱交換し、冷房が行われる。
【0003】膨張弁は、エバポレータ出口側の低圧冷媒
通路内の冷媒の温度変化を感知して内部が昇降圧する感
温室と、その感温室の昇降圧により駆動されてエバポレ
ータ入口側に供給される冷媒の流量を制御する弁機構と
から構成されている。この弁機構は、弁ケースに収納さ
れていて、この弁ケースに設けられた冷媒の入口には高
圧冷媒配管が、冷媒の出口にはエバポレータへの低圧冷
媒配管がそれぞれナットのような締め付け具によって接
続されるようになっている。感温室には、感温筒が接続
されており、その感温筒の先端がエバポレータ出口側の
冷媒配管に密着固定されていて、エバポレータ出口の冷
媒の温度を感知している。
【0004】なお、本来の膨張弁は、エバポレータ出口
の冷媒に対して、その温度だけではなく冷媒の圧力をも
検出し、その圧力の変動に応じても弁機構を制御するよ
うになっている。このような膨張弁に対し、そのコスト
を下げることが要望されている。これを受けて、上記の
ように、エバポレータ出口の冷媒に対して温度だけを感
知するような膨張弁が開発されており、エバポレータ出
口側の冷媒配管とコンプレッサへの冷媒配管との接続部
分をなくすことで、低コスト化を図っている。これは、
膨張弁から出た冷媒がエバポレータを通って出て行くと
きに、そのエバポレータ内での圧力損失がほぼ一定であ
ることから、膨張弁出口の圧力からその圧力損失分を差
し引いた圧力をエバポレータ出口の冷媒の圧力とみなす
ことができることに基づいている。
【0005】このようなエバポレータ出口側の冷媒配管
の接続を省略したタイプの感温式の膨張弁においても、
さらに組み立てコストおよび部品コストを低減すること
が望まれている。これに対して、本願出願人は、特願2
000−353672号にて組み立てコストおよび部品
コストを低減した膨張弁を提案している。以下、この膨
張弁の構成例について説明する。
【0006】図7は従来の膨張弁の構成例を示す縦断面
図である。この膨張弁は、エバポレータの冷媒入口に接
続される低圧冷媒配管101の先端を拡開加工し、その
側部にレシーバに接続される高圧冷媒配管102をアル
ミニウム溶接して一体に形成して構成される弁ケース1
03と、その弁ケース103の開口端から挿入される膨
張弁ユニット104と、この膨張弁ユニット104が弁
ケース103から抜け出ないよう両者を固定するクリッ
プ105とで構成している。これにより、膨張弁ユニッ
ト104は、高圧冷媒配管102および低圧冷媒配管1
01をナットのような締め付け具による接続を不要と
し、接続部を持たない最小機能の構成であることから、
部品コストが低減でき、さらに高圧冷媒配管102およ
び低圧冷媒配管101と一体にされた弁ケース103に
膨張弁ユニット104を装着するだけで組み立てができ
ることから組み立てコストを低減できるようにしてい
る。
【0007】ここで、この膨張弁ユニット104は、感
温室106と、その感温室106内の昇降圧によって駆
動されて高圧の冷媒通路を開閉する弁機構とにより一体
に構成されている。
【0008】感温室106は、内部がダイヤフラム10
7によって仕切られていて冷媒ガスが封入されており、
頂部には、エバポレータ出口の冷媒配管の温度を感知す
る感温筒108が連通状態で接続されている。
【0009】感温室106の下端部は、弁機構のボディ
110の上部に螺着されている。このボディ110は、
側部に高圧冷媒通路111、下方先端部に低圧冷媒通路
112を有している。ボディ110の軸線位置には、高
圧冷媒通路111と低圧冷媒通路112との間を連通す
る弁孔が設けられており、その低圧冷媒通路112側の
開口端が弁座113になっている。その弁座113に対
向して球状の弁体114が配置され、その弁体114
は、ホルダ116を介して平行スプリング115により
弁座113に向けて付勢されている。平行スプリング1
15の基端部は、上面が凹設されたアジャストねじ11
7によって受けられている。このアジャストねじ117
は、低圧冷媒通路112の内壁面に螺着されており、弁
体114が開き始めるセット値の調整を兼ねている。こ
の調整は、アジャストねじ117を回転させて軸線方向
の位置を変え、弁体114に対する付勢力を変えること
で行っており、つまり、アジャストねじ117の締め込
み量を調整することで行っている。
【0010】ボディ110の軸線位置には、軸線方向に
進退自在にシャフト118が挿通され、その一端は、弁
体114に当接または溶接され、他端は、ディスクを介
してダイヤフラム107の下面に当接されている。この
シャフト118は、また、ホルダ119によってボディ
110の軸線位置に位置決めされている。
【0011】また、ボディ110には、感温室106の
ダイヤフラム107の下側の空間を低圧冷媒通路112
と均圧にする連通路120が設けられている。ダイヤフ
ラム107の下側の空間はシャフト118に設けられた
Oリング121によって高圧冷媒通路111からシール
されている。ボディ110の外周には、高圧冷媒通路1
11を挟んでその上下位置にOリング122,123が
装着され、この膨張弁ユニット104を弁ケース103
に装着したときに高圧冷媒通路111と感温室106お
よび低圧冷媒通路112との間をシールするのに用いら
れている。そして、感温室106の下端部外周には、ダ
イヤフラム107の下面の空間がボディ110に螺着す
るためのねじ部を介して大気と連通するのをシールする
Oリング124とこのOリング124の移動を規制する
バックアップリング125とが装着されている。
【0012】以上の構成の膨張弁ユニット104におい
て、レシーバからの冷媒が高圧冷媒配管102に供給さ
れると、その冷媒は、高圧冷媒通路111に入り、弁座
113と弁体114とによって形成される隙間を通過す
ることによって断熱膨張され、低圧冷媒通路112から
低圧冷媒配管101を介してエバポレータに送られる。
エバポレータから出力された冷媒は、コンプレッサに送
られるが、そのときの冷媒のエバポレータ出口温度が感
温筒108にて感知される。
【0013】その温度に応じて、感温室106内に封入
された冷媒ガスの圧力が変化して感温室106内の圧力
が昇降する。一方、低圧冷媒通路112内の冷媒が連通
路120を通って感温室106の裏側に入って、ダイヤ
フラム107の裏面側が低圧冷媒通路112内の冷媒圧
を受けている。その冷媒圧と感温室106内の圧力と平
行スプリング115の付勢力とが釣り合う位置にダイヤ
フラム107、シャフト118および弁体114が静止
し、高圧冷媒配管102からエバポレータに送り込まれ
る冷媒の量が決められる。ここで、エバポレータから出
た冷媒の出口温度が高くなると、感温室106内の圧力
が上昇し、ダイヤフラム107の面が下方に変位し、そ
の変位はシャフト118を介して弁体114を押し下
げ、弁開度を大きくして冷媒の流量を増加させ、エバポ
レータから出る冷媒の出口温度を下げるよう制御する。
エバポレータから出た冷媒の出口温度が低い場合は、そ
の逆の動作をして、エバポレータから出る冷媒の出口温
度を上げるよう制御する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来構
成の膨張弁ユニットでは、弁体が開き始めるセット値の
調節をアジャストねじの締め込み量で行っているため、
セット値の調節にアジャストねじが不可欠であり、これ
以上部品点数を削減してコストを下げることが難しいと
いう問題点があった。
【0015】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、さらにコスト低減を可能とする膨張弁ユニッ
トを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明では上記問題を解
決するために、エバポレータ出口の冷媒温度を感知して
内部が昇降圧する感温室と、ボディの側部に形成された
高圧冷媒通路と、前記感温室と反対側の前記ボディの先
端部に形成された低圧冷媒通路と、前記高圧冷媒通路と
前記低圧冷媒通路との間を連通する弁孔の前記低圧冷媒
通路側の端面に位置する弁座と、前記弁座に対して接離
自在な弁体と、前記弁体を弁閉方向に付勢するスプリン
グと、前記感温室の昇降圧による変位を前記弁体に伝達
するシャフトとを備えた膨張弁ユニットにおいて、前記
弁体を前記シャフトと一体に動くように構成し、前記ス
プリングを前記ダイヤフラム側の前記シャフトの端部に
固定されたホルダと前記ボディ内の段差部との間に配置
し、前記スプリングの荷重の調整を前記ボディの上端部
への前記感温室の下部ハウジングの圧入量で行うように
したことを特徴とする膨張弁ユニットが提供される。
【0017】このような膨張弁ユニットによれば、スプ
リングを低圧冷媒通路と反対側の感温室側に配置して弁
体と一体に動くシャフトを弁閉方向に付勢する構成に
し、スプリングの荷重を感温室の下部ハウジングがボデ
ィの上部に圧入されるときの圧入量で調整して、弁体が
開き始めるセット値の調整を行うようにしている。これ
により、セット値を調整するために設けられていたアジ
ャストねじが不要になり、部品点数が削減されてコスト
を低減することができる。また、低圧冷媒通路には、ス
プリングがないため、膨張した冷媒の流れを阻害する障
害物がなくなり、冷媒の流動音を低減することができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施
の形態に係る膨張弁ユニットの構成例を示す縦断面図で
ある。
【0019】この膨張弁ユニットは、ボディ1の長手方
向のほぼ中央部に側方から中心に向かって穿設された高
圧冷媒通路2を有し、下方端部には、軸線方向に穿設さ
れた低圧冷媒通路3を有している。ボディ1の軸線位置
には、高圧冷媒通路2と低圧冷媒通路3との間を連通さ
せる孔があいており、その低圧冷媒通路3側の端部が弁
座4になっている。その弁座4に対向して球状の弁体5
が配置されている。この弁体5は、ボディ1の軸線位置
に配置されたシャフト6の下端にスポット溶接されてい
る。シャフト6は、ホルダ7によって軸線方向に進退自
在に保持され、上端にはホルダ8が固着されている。ホ
ルダ7とボディ1内の段差部およびホルダ8との間に
は、圧縮コイルスプリング9が配置されており、一体と
なっている弁体5、シャフト6およびホルダ8を図の上
方向、すなわち、弁体5を弁座4の方向に向けて弁閉す
る方向に付勢している。
【0020】ボディ1の上部には、感温室が設けられて
いる。この感温室は、金属製の上部ハウジング10およ
び下部ハウジング11と、可撓性のある金属薄板製のダ
イヤフラム12とから構成され、上部ハウジング10の
中央部には、エバポレータの出口配管を流れる冷媒の温
度変化を感知するキャピラリチューブからなる感温筒1
3が溶着されている。上部ハウジング10とダイヤフラ
ム12とによって形成された空間内には、感温筒13の
先端より冷凍サイクルの作動流体である冷媒と同じかま
たは性質の似たガスが飽和蒸気状態で封入されている。
【0021】感温室の下部ハウジング11は、ボディ1
の上部に圧入されており、これにより、ダイヤフラム1
2の下面にホルダ8の上面が当接され、ダイヤフラム1
2の変位をシャフト6を介して弁体5に伝えるようにし
ている。ここで、弁体5が開き始めるセット値の調整
は、圧縮コイルスプリング9にかける荷重を調整するこ
とによって行うが、本発明による膨張弁ユニットでは、
感温室の下部ハウジング11をボディ1の上部に圧入す
るときの圧入量で調整するようにしている。
【0022】また、ボディ1には、感温室のダイヤフラ
ム12の下側の空間を低圧冷媒通路3と均圧にするため
の連通路14が設けられている。ダイヤフラム12の下
側の空間はホルダ7の下側のシャフト6に設けられたO
リング15によって高圧冷媒通路2からシールされてい
る。ボディ1の外周には、高圧冷媒通路2を挟んでその
上下位置にOリング16,17が装着され、下部ハウジ
ング11の下端部にはOリング18が装着されて、この
膨張弁ユニットを弁ケースに装着したときに高圧冷媒通
路2と感温室および低圧冷媒通路3との間、弁ケースと
外気との間をシールするようにしている。
【0023】以上の構成の膨張弁ユニットにおいて、レ
シーバからの冷媒が高圧冷媒配管を介して高圧冷媒通路
2に供給されると、その冷媒は、弁座4と弁体5とによ
って形成される隙間を通過することによって断熱膨張さ
れ、低圧冷媒通路3から低圧冷媒配管を介してエバポレ
ータに送られる。エバポレータから出力された冷媒は、
コンプレッサに送られるが、そのときの冷媒の出口温度
が感温筒13にて感知される。
【0024】その温度に応じて、感温室内に封入された
ガスの圧力が変化して感温室内の圧力が昇降する。一
方、低圧冷媒通路3が連通路14を通って感温室の裏側
に連通しているため、ダイヤフラム12の裏面側が低圧
冷媒通路3内の冷媒圧を受けている。その冷媒圧と感温
室内の圧力と圧縮コイルスプリング9の付勢力とが釣り
合う位置にダイヤフラム12、シャフト6および弁体5
が静止し、高圧冷媒配管からエバポレータに送り込まれ
る冷媒の量が決められる。ここで、エバポレータから出
た冷媒の出口温度が高くなると、感温室内の圧力が上昇
し、ダイヤフラム12の面が下方に変位し、その変位は
シャフト6を介して弁体5を押し下げ、弁開度を大きく
して冷媒の流量を増加させ、エバポレータから出る冷媒
の出口温度を下げるように制御する。エバポレータから
出た冷媒の出口温度が低い場合は、その逆の動作をし
て、エバポレータから出る冷媒の出口温度を上げるよう
に制御する。
【0025】次に、以上の構成を有する膨張弁ユニット
を組み立てて膨張装置を構成する例を説明する。図2は
膨張弁ユニット装着用の弁ケースを示す縦断面図であ
る。
【0026】膨張弁ユニットを装着する弁ケース20
は、エバポレータに接続される低圧冷媒配管21の先端
部を膨張弁ユニットのボディ1の外形に合わせて拡開形
成されており、側部にはレシーバに接続される高圧冷媒
配管22の先端部が溶着されている。弁ケース20の開
口部の周囲には、装着された膨張弁ユニットを後述する
クリップによってこの弁ケース20に固定するためのフ
ランジ23が形成されている。
【0027】この弁ケース20は、アルミニウム製であ
り、積層型のエバポレータを高温室に入れてアルミニウ
ム溶接加工をする際に、高圧冷媒配管22も同じ高温室
内において同時にアルミニウム溶接することで、高圧冷
媒配管22および低圧冷媒配管21と一体に形成され
る。
【0028】図3はクリップを示す図であって、(A)
はクリップの平面図、(B)はそのa−a矢視断面図、
図4はクリップを装着した状態を示す膨張弁の側面図、
図5はクリップを装着した状態を示す膨張弁の縦断面図
である。
【0029】クリップ30は、ばね性を有する硬質材
料、たとえばステンレスによって略U字状に形成され、
両側のアーム部31,32の中央には、細長い開口部3
3が穿設されている。このクリップ30は、膨張弁ユニ
ットを弁ケース20に装着した後、膨張弁ユニットのボ
ディ1の上部に圧入された下部ハウジング11の辺縁部
と弁ケース20のフランジ23とにアーム部31,32
の先端を押し当て、横から押し進めることにより、下部
ハウジング11の辺縁部およびフランジ23の辺縁部が
細長い開口部33に同時に嵌まり込み、図4および図5
に示したように、膨張弁ユニットの弁ケース20に対す
る軸線方向の移動が規制され、膨張装置として構成する
ことができる。
【0030】図6は本発明の第2の実施の形態に係る膨
張弁ユニットの構成例を示す縦断面図である。この図6
において、図1に示した構成要素と同じまたは同等の要
素については同じ符号を付して、それらの詳細な説明は
省略する。
【0031】この第2の実施の形態によれば、弁体をボ
ール弁からテーパ弁に変更し、さらに弁体をダイヤフラ
ム12の変位を弁体に伝達するシャフトと一体にしてさ
らに部品点数の低減を図っている。すなわち、ボディ1
の軸線位置において、軸線方向に進退自在にシャフト6
aが挿通されている。シャフト6aの上端は、ダイヤフ
ラム12の下面に当接されたホルダ8aに螺着されてい
る。シャフト6aの下端は、テーパ弁の弁体5aが一体
に形成されている。また、シャフト6aの途中には溝が
周設されていて、そこにOリング15が装着されてい
る。このOリング15は、低圧冷媒通路3と連通された
ダイヤフラム12の下側の低圧空間と高圧冷媒通路2と
の間をシールしている。
【0032】このような構成の膨張弁ユニットにおいて
も、第1の実施の形態の膨張弁ユニットと膨張弁動作は
同じである。なお、上記の実施の形態では、レシーバお
よびエバポレータへの配管と一体にした弁ケースに装入
して使用するタイプの膨張弁ユニットに適用した場合を
示したが、膨張弁ユニットと弁ケースとを一体にした従
来からある膨張装置にも同様に適用することができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、スプ
リング荷重の調整を従来のアジャストねじの締め込み量
から感温室の下部ハウジングのボディへの圧入量にする
構成にした。これにより、アジャストねじを不要とする
ことで、部品コストを低減することができる。
【0034】また、弁体の下流側の低圧冷媒通には、従
来の膨張弁ユニットにおいて存在していた圧縮コイルス
プリング、ホルダおよびアジャストねじを含む障害物が
存在しないため、冷媒の流れがスムーズになり、障害物
の存在によって発生していた冷媒の流動音を低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る膨張弁ユニッ
トの構成例を示す縦断面図である。
【図2】膨張弁ユニット装着用の弁ケースを示す縦断面
図である。
【図3】クリップを示す図であって、(A)はクリップ
の平面図、(B)はそのa−a矢視断面図である。
【図4】クリップを装着した状態を示す膨張弁の側面図
である。
【図5】クリップを装着した状態を示す膨張弁の縦断面
図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る膨張弁ユニッ
トの構成例を示す縦断面図である。
【図7】従来の膨張弁の構成例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 ボディ 2 高圧冷媒通路 3 低圧冷媒通路 4 弁座 5,5a 弁体 6,6a シャフト 7,8,8a ホルダ 9 圧縮コイルスプリング 10 上部ハウジング 11 下部ハウジング 12 ダイヤフラム 13 感温筒 14 連通路 15,16,17,18 Oリング 20 弁ケース 21 低圧冷媒配管 22 高圧冷媒配管 23 フランジ 30 クリップ 31,32 アーム部 33 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬場 邦春 東京都八王子市椚田町1211番地4 株式会 社テージーケー内 (72)発明者 金子 毅 東京都八王子市椚田町1211番地4 株式会 社テージーケー内 Fターム(参考) 3H057 AA04 BB32 BB38 CC06 DD01 EE03 HH18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エバポレータ出口の冷媒温度を感知して
    内部が昇降圧する感温室と、ボディの側部に形成された
    高圧冷媒通路と、前記感温室と反対側の前記ボディの先
    端部に形成された低圧冷媒通路と、前記高圧冷媒通路と
    前記低圧冷媒通路との間を連通する弁孔の前記低圧冷媒
    通路側の端面に位置する弁座と、前記弁座に対して接離
    自在な弁体と、前記弁体を弁閉方向に付勢するスプリン
    グと、前記感温室の昇降圧による変位を前記弁体に伝達
    するシャフトとを備えた膨張弁ユニットにおいて、 前記弁体を前記シャフトと一体に動くように構成し、 前記スプリングを前記ダイヤフラム側の前記シャフトの
    端部に固定されたホルダと前記ボディ内の段差部との間
    に配置し、 前記スプリングの荷重の調整を前記ボディの上端部への
    前記感温室の下部ハウジングの圧入量で行うようにした
    ことを特徴とする膨張弁ユニット。
  2. 【請求項2】 前記弁体は、ボール形状を有し、前記低
    圧冷媒通路側の前記シャフトの端部に固着されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の膨張弁ユニット。
  3. 【請求項3】 前記弁体は、テーパ形状を有し、前記シ
    ャフトと一体に形成されていることを特徴とする請求項
    1記載の膨張弁ユニット。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111365911A (zh) * 2020-03-23 2020-07-03 浙江农林大学暨阳学院 一种膨胀阀及汽车空调系统

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CN111365911A (zh) * 2020-03-23 2020-07-03 浙江农林大学暨阳学院 一种膨胀阀及汽车空调系统

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