JP5906373B2 - 膨張弁 - Google Patents

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Description

本発明は膨張弁に関し、特に冷凍サイクルに設けられてエバポレータへ送出する冷媒の流量を制御する膨張弁に関する。
自動車用空調装置の冷凍サイクルには一般に、循環する冷媒を圧縮するコンプレッサ、圧縮された冷媒を凝縮するコンデンサ、凝縮された冷媒を気液に分離するレシーバ、分離された液冷媒を絞り膨張させて霧状にして送出する膨張弁、その霧状の冷媒を蒸発させてその蒸発潜熱を利用して車室内の空気を冷却するエバポレータが設けられている。
膨張弁としては、エバポレータから導出された冷媒が所定の過熱度を有するように、例えばエバポレータ出口における冷媒の温度および圧力を感知して弁部を開閉し、エバポレータへ送出する冷媒の流量を制御する温度式膨張弁が用いられる。この膨張弁のボディには、レシーバからエバポレータへ向かう冷媒を通過させる第1の通路と、エバポレータから戻ってきた冷媒を通過させてコンプレッサへ導出する第2の通路とが形成されている。その第1の通路には、エバポレータへ向かう冷媒の流量を調整する弁部が設けられている。ボディの端部には、第2の通路を流れる冷媒の温度および圧力を感知して弁部の開度を制御するパワーエレメントが設けられている。
このような膨張弁は、車両のエンジンルームと車室とを仕切る隔壁等に設置され、プレート状の継ぎ手を介して複数の配管が接続される。すなわち、第1の通路の入口ポートにはレシーバから延びる配管が接続され、出口ポートにはエバポレータへ向かう配管が接続される。また、第2の通路の入口ポートにはエバポレータから延びる配管が接続され、出口ポートにはコンプレッサへ向かう配管が接続される。
一般的な膨張弁は角柱状のボディを有し、その第1の通路の入口ポートが設けられた側面に第2の通路の出口ポートが設けられ、その反対側の側面に第1の通路の出口ポートと第2の通路の入口ポートが設けられている。すなわち、第1の通路および第2の通路がほぼ一方向に延びるように形成されているため、例えばエンジンルーム等の設置スペースに制約がある場合、膨張弁の取り付け構造に問題が生じる可能性があった。例えば、膨張弁からみてエバポレータに接続される配管の方向と、レシーバおよびコンプレッサに接続される配管の方向とを直交させる配置構成をとる場合には、いずれか一方の側の配管を途中で曲げる必要が生じる。その場合、配管を曲げるためのスペースも余分に必要になる。
このような場合に対処するため、第1および第2の通路の各ポートをボディの隣接する2つの側面に設け、各配管を互いに直角となる向きに接続できるようにした膨張弁も提案されている(例えば特許文献1参照)。これにより、配管を曲げる複雑な工程を経ることもなく、限られた設置スペースに膨張弁および配管等を設置することが可能になる。
特開2001−241808号公報
ところで、このようにボディに対して直角の向きに配管を接続するタイプの膨張弁は、一般的な膨張弁に比べて通路の形状が複雑になるため、冷媒の流れも乱れやすくなる。特に通路の交差部においては冷媒がその流れを方向転換しなければならないため、冷媒の反射により流れ方向の乱れが生じたり、局所的に冷媒の淀みが発生する可能性もある。一方、このような膨張弁において冷媒流量を適切に制御するためには、パワーエレメントによりエバポレータ出口の冷媒温度を正確に感知することが必要となるが、このような通路構成がそれを難しくする要因にもなりうる。
すなわち、このような膨張弁は一般に、エンジンルームと車室との境界部に設置されるため、例えばコンデンサの放熱により加熱された空気がファンにより熱風となってパワーエレメントに吹き付けられるなど、外部雰囲気の温度の影響を受けやすい。また、レシーバから第1の通路に導入される高温冷媒は弁部を経ることで低温に変化するものの、その高温冷媒により加熱された入口ポートの熱がボディを介して第2の通路を跨ぐ形でパワーエレメントに伝達されるため、その熱伝導の影響も無視できない。
特に、第2の通路に交差部を有するために冷媒の流れが乱れる構成においては、エバポレータから戻る低温冷媒の流れによりパワーエレメント周辺の熱伝導を抑制するといった効果も小さくなると考えられる。その結果、パワーエレメントが、その外部雰囲気の温度や熱伝導による温度をも感知してしまい、エバポレータ出口の冷媒温度を正確に感知できなくなる可能性がある。その結果、感温エラーが発生し、エバポレータ出口の過熱度を適正に制御できなくなることによる冷力の低下や、弁部が制御とは無関係に開閉を繰り返すハンチングを生じさせる可能性がある。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、配管接続用のポートをボディの隣接する2つの側面にそれぞれ設けるタイプの膨張弁において、パワーエレメントにおける感温エラーを防止または抑制することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の膨張弁は、冷凍サイクルに設けられ、外部熱交換器を経て流入した冷媒を内部の弁部を通過させることにより絞り膨張させてエバポレータへ供給し、エバポレータから戻ってきた冷媒の圧力と温度を感知して弁部の開度を制御するとともに、その冷媒をコンプレッサへ向けて導出する膨張弁において、第1側面乃至第4側面が順次隣接する角柱状のボディと、第1側面に開口し、外部熱交換器からの冷媒を導入するための第1通路と、第2側面に開口し、第1通路と弁部を介して接続され、弁部を経た冷媒をエバポレータへ導出するための第2通路と、第2側面に開口し、エバポレータから戻る冷媒を導入するための第3通路と、第1側面に開口し、第3通路と接続されてボディ内で直角に曲がる低圧通路を形成し、コンプレッサへ向けて冷媒を導出するための第4通路と、ボディの低圧通路に対して第1通路とは反対側に設けられ、低圧通路を流れる冷媒の温度と圧力を感知して動作し、低圧通路を横断する作動ロッドを介して弁部の開度を調整するパワーエレメントと、を備える。
第3通路は、第2側面から第4側面に向けて貫通することなく開けられた第1の穴からなり、その第1の穴の先端が第4通路内に留まるように形成され、第4通路は、第1側面から第3側面に向けて貫通することなく開けられた第2の穴からなり、その第2の穴の先端が第3通路を超えるように形成されている。
この態様によると、角柱状のボディにおいて第1側面に開口する第1通路が外部熱交換器につながり、第4通路がコンプレッサにつながる一方、第2側面に開口する第2通路がエバポレータの入口につながり、第3通路がエバポレータの出口につながる。このため、エンジンルームに対して第3側面と第4側面が相対的に大きく露出してその高温環境に晒されるところ、第4側面に平行な第4通路が第3通路との交差部を超える程度に長く、第3側面に近い位置まで延びるように形成される。このため、第4通路を流れる低温の冷媒により第3側面および第4側面の温度上昇を抑えることができる。また、第1通路に高温の冷媒の導入されるため、その熱がボディを介してパワーエレメントのほうにも伝導されるところ、第1通路とパワーエレメントとの間に第4通路を大きく形成することで相対的に伝熱経路を小さくし、その熱伝導を抑制することができる。その結果、パワーエレメントが外部環境や熱伝導による影響を受け難くなり、その感温エラーを防止または抑制できるようになる。
一方、第3通路についてはその先端が第4通路内に留まるようし、低圧通路において直角に曲がる角部の形状を比較的なめらかにすることで、第3通路の入口から第4通路の出口に向かう冷媒の流れを安定させることができる。その結果、低圧通路を流れる低温の冷媒によるボディの冷却効果を高めることができる。
本発明によれば、配管接続用のポートをボディの隣接する2つの側面にそれぞれ設けるタイプの膨張弁において、パワーエレメントにおける感温エラーを防止または抑制することができる。
実施形態に係る膨張弁の正面図である。 膨張弁の右側面図である。 膨張弁の左側面図である。 図1のA−A矢視断面図である。 図2のB−B矢視断面図である。 図1のC−C矢視断面図である。 実施形態の作用効果を検証するために行った確認試験結果を表すグラフである。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。
本実施形態は、本発明の膨張弁を自動車用空調装置の冷凍サイクルに適用される温度式膨張弁として具体化したものである。図1は、実施形態に係る膨張弁の正面図である。図2は、膨張弁の右側面図である。図3は、膨張弁の左側面図である。
膨張弁1は、アルミニウム合金からなる素材を押出成形して得た部材に所定の切削加工を施して形成されたボディ2を有する。このボディ2は角柱状をなし、その内部には冷媒の絞り膨張を行う弁部が設けられている。ボディ2の長手方向の端部には、感温部として機能するパワーエレメント3、およびこれを外部から覆うカバー4が設けられている。ボディ2は、その押出成形により下部が幅狭に形成されている。
ボディ2の側部には、レシーバ側(「外部熱交換器」としてのコンデンサ側)から高温・高圧の液冷媒を導入する導入ポート6、膨張弁1にて絞り膨張された低温・低圧の冷媒をエバポレータへ向けて導出する導出ポート7、エバポレータにて蒸発された冷媒を導入する導入ポート8、膨張弁1を通過した冷媒をコンプレッサ側へ導出する導出ポート9が設けられている。
すなわち、図1に示すように、ボディ2の正面(「第1側面」に該当する)の下部には導入ポート6が開口し、上部には導出ポート9が開口している。導入ポート6と導出ポート9との間には、ねじ穴10が設けられている。一方、図2に示すように、ボディ2の右側面(「第2側面」に該当する)の下部には導出ポート7が開口し、上部には導入ポート8が開口している。また、図2および図3に示すように、導出ポート7と導入ポート8との間には一対の取付孔12が横並びに穿設され、ボディ2を貫通している。
図4は、図1のA−A矢視断面図である。図5は、図2のB−B矢視断面図である。図6は、図1のC−C矢視断面図である。
図4および図5に示すように、ボディ2には、導入ポート6に連通する第1通路14、導出ポート7に連通する第2通路16、およびこれらをつなぐ弁孔18により第1冷媒通路が形成されている。すなわち、第1冷媒通路は、その中間部に設けられた弁部を境に直角に曲がっており、導入ポート6から導入された冷媒をその弁部にて絞り膨張させて霧状にし、導出ポート7からエバポレータへ向けて導出する。
一方、導入ポート8に連通する第3通路20と導出ポート9に連通する第4通路22により第2冷媒通路(「低圧通路」に該当する)が構成されている。すなわち、第2冷媒通路は、第3通路20と第4通路22との接続部で直角に曲がっており、導入ポート8から冷媒を導入して導出ポート9からコンプレッサへ向けて導出する。
すなわち、ボディ2における第1冷媒通路の中間部には弁孔18が設けられている。その弁孔18の導入ポート6側の開口端縁により弁座26が形成されている。弁座26に導入ポート6側から対向するようにボール状の弁体28が配置されている。ボディ2の下端部には、第1冷媒通路に直交するように内外を連通させる連通孔30が形成されており、この連通孔30を封止するようにアジャストねじ32が螺着されている。
弁体28は支持部材34により下方から支持されており、その支持部材34とアジャストねじ32との間には、弁体28を閉弁方向に付勢するスプリング36(「付勢部材」として機能する)が介装されている。アジャストねじ32のボディ2への螺入量を調整することで、スプリング36の荷重を調整することができる。アジャストねじ32とボディ2との間には、冷媒の漏洩を防止するためのOリング38が介装されている。
一方、ボディ2の上端部には、第2冷媒通路に直交するように内外を連通させる連通孔40が形成されており、その連通孔40を封止するようにパワーエレメント3が螺着されている。パワーエレメント3は、アッパーハウジング42とロアハウジング44との間に金属薄板からなるダイヤフラム46を挟むように介装し、そのロアハウジング44側にディスク48を配置して構成されている。アッパーハウジング42とダイヤフラム46とによって囲まれる密閉空間には感温用のガスが封入されている。パワーエレメント3とボディ2との間には、冷媒の漏洩を防止するためのOリング50が介装されている。第2冷媒通路を通過する冷媒の圧力および温度は、連通孔40とディスク48に設けられた孔部又はスリットを通ってダイヤフラム46の下面に伝達される。
ボディ2の中央部には、第1冷媒通路と第2冷媒通路とをつなぐ段付孔52が設けられており、この段付孔52の小径部には長尺状の作動ロッド54が摺動可能に挿通されている。作動ロッド54は、ディスク48と弁体28との間に介装されている。これにより、ダイヤフラム46の変位よる駆動力が、ディスク48および作動ロッド54を介して弁体28へ伝達され、弁部を開閉させるようになっている。段付孔52の大径部には、作動ロッド54に外挿されるようにシール用のOリング56が配置され、第1冷媒通路と第2冷媒通路との間の冷媒の漏洩が防止されている。
作動ロッド54の上半部は、第2冷媒通路を横切るように配置された円筒状のホルダ58に内挿されている。ホルダ58は、その下端部が段付孔52の大径部に圧入されており、その下部端面によりOリング56の移動を規制している。作動ロッド54の上端部は、ディスク48の下面に設けられた凹部に挿通されつつ当接し、作動ロッド54の下端部は、弁孔18に挿通されつつ弁体28に当接している。ホルダ58と作動ロッド54との間には、作動ロッド54に所定の横荷重を与えるスプリング60が介装されている。この横荷重により、冷媒圧力の変動による作動ロッド54の振動が抑制される。
そして、図6に示すように、ボディ2は、第2冷媒通路(第3通路20および第4通路22)が設けられる断面位置において、前後の幅W1(第1側面と第3側面との間隔)が、左右の幅W2(第2側面と第4側面との間隔)よりも大きくなるように形成され、第4通路22のほうが第3通路20よりも長くなるように構成されている。作動ロッド54の中心軸は、前後方向の中央かつ左右方向のやや左寄りに位置する。
第4通路22は、ドリルにより第1側面から第3側面に向けて穴を開けることにより形成されるが、その穴の先端が第3側面の近傍まで到達するように構成されている。本実施形態においては、作動ロッド54の中心軸からその穴の先端までの距離L2が、作動ロッド54の中心軸と第3側面との距離L1の70%以上(L2≧0.7L1)となるように形成されている。図示のように、第3通路20はその先端が第4通路22内に留まるように形成され、第4通路22は、その先端が第3通路20を超えるように形成されている。
以上のように構成された膨張弁1は、次のように製造される。すなわち、まず所定の金型を用いた押出加工によりアルミニウム合金製のビレットが一方向(つまりボディ2の正面と背面とをつなぐ方向)に押し出され、ボディ2の素材となる部材がその正面の輪郭に沿った形で成形される。そして、その部材を押出方向に対して直角な方向に切り落とすことによりボディ2の半製品が形成される。この半製品に孔あけ加工等の所定の切削加工を施すことによりボディ2を得ることができる。
第1冷媒通路および第2冷媒通路は、それぞれ半製品の隣接する側面にドリルを用いて穴を穿設することにより形成される。特に第2冷媒通路については、図6に示されるように、ボディ2の正面(第1側面)から背面(第3側面)に向けて、例えば先端角が120度のドリルを用いて導出ポート9と同軸の穴(「第2の穴」に該当する)を開け、第4通路22を成形する。このとき、ドリルの先端が上述した深さとなるまで掘り進める。
次に、ボディ2の右側面(第2側面)から左側面(第4側面)に向けて、例えば先端角が120度のドリルを用いて導入ポート8と同軸の穴(「第1の穴」に該当する)を開け、第3通路20を成形する。このとき、ドリルの先端が第4通路22内に留まる程度の深さまで掘り進める。これにより、低圧通路の交差部は、第4通路22が第3通路20の側壁を突き抜けるものの、第3通路20は第4通路22の側壁には及ばない形状となる。
膨張弁1は、エバポレータにつながる配管と図示しないプレートを介して接続される。そのプレートには、ボディ2に組み付けた際に導出ポート7に対向する位置と導入ポート8に対向する位置に支持孔が設けられ、各取付孔12に対向する位置にねじ穴がそれぞれ形成される。各支持孔にはエバポレータの入口につながる配管とエバポレータの出口につながる配管の接続部分がそれぞれ挿通され、脱落しないように支持される。そして、各配管の先端部をそれぞれOリング等のシール部材を介して導出ポート7,導入ポート8に挿入するようにしてプレートとボディ2とを突き合わせる。そして、長尺のボルトを一対の取付孔12にそれぞれ挿入してプレートのねじ穴に螺合することにより、プレートとボディ2とを締結する。
また、膨張弁1は、レシーバにつながる配管およびコンプレッサにつながる配管と図示しないプレートを介して接続される。そのプレートには、ボディ2に組み付けた際に導入ポート6に対向する位置と導出ポート9に対向する位置に支持孔が設けられ、ねじ穴10に対向する位置に挿通孔が設けられる。各支持孔にはレシーバの出口につながる配管とコンプレッサの入口につながる配管の接続部分がそれぞれ挿通され、脱落しないように支持される。そして、各配管の先端部をそれぞれOリング等のシール部材を介して導入ポート6,導出ポート9に挿入するようにしてプレートとボディ2とを突き合わせる。そして、所定のボルトをプレートの挿通孔に挿通してねじ穴10に螺合することにより、プレートとボディ2とを締結する。
以上のように構成された膨張弁1は、エバポレータから導入ポート8を介して戻ってきた冷媒の圧力及び温度をパワーエレメント3が感知してそのダイヤフラム46が変位する。このダイヤフラム46の変位が駆動力となり、ディスク48および作動ロッド54を介して弁体28に伝達されて弁部を開閉させる。一方、レシーバから供給された液冷媒は、導入ポート6から導入され、弁体28及び弁座26からなる弁部を通過することにより絞り膨張されて、低温・低圧の霧状の冷媒になる。その冷媒は導出ポート7からエバポレータへ向けて導出される。
以上に説明したように、本実施形態の膨張弁1では、角柱状のボディ2の正面(第1側面)に開口する第1通路14がレシーバ(コンデンサ側)につながり、第4通路22がコンプレッサにつながる一方、右側面(第2側面)に開口する第2通路16がエバポレータの入口につながり、第3通路20がエバポレータの出口につながる。このため、エンジンルームに対して背面(第3側面)と左側面(第4側面)が相対的に大きく露出し、その高温環境に晒されるところ、図6に示したように、左側面(第4側面)に平行な第4通路22が比較的長くなるように形成される。また、背面(第3側面)に対して相対的に近い位置まで第4通路22が形成される。
このため、第4通路22を流れる低温の冷媒により背面と左側面の温度上昇を抑えることができる。また、図4に示したように、第1通路14にはコンデンサ側からの高温の冷媒の導入されるため、その熱がボディ2を介してパワーエレメント3のほうにも伝導されるところ、第1通路14とパワーエレメント3との間に第4通路22を大きく構成することで伝熱経路を小さくし、その熱伝導を抑制することができる。その結果、パワーエレメント3が外部環境や熱伝導による影響を受け難くなり、その感温エラーを防止または抑制することができる。
図7は、実施形態の作用効果を検証するために行った確認試験結果を表すグラフである。同図の横軸は第4通路22を形成する穴の深さを示し(図6参照)、具体的には作動ロッド54の中心軸からその穴の先端までの距離L2を、作動ロッド54の中心軸とボディ2の背面(第3側面)との距離L1に対する比率で表したものである。同図の縦軸の一方はパワーエレメント3付近のボディ2の温度(「ボディ温度」という)Tb(℃)を示し、他方はエバポレータ出口側の冷媒温度の振れ(つまりハンチング)ΔTe(℃)を示している。
すなわち、ここでは第4通路22の穴深さがハンチング抑制に与える影響を確認するための試験を行った結果を示す。なお、試験条件として、膨張弁1の周囲温度Taを80℃、エバポレータの出口側の設定冷媒温度Teを10℃、コンプレッサの設定回転数を780rpmとした。この試験条件は、実車で問題となっているアイドリング時の試験条件を再現したものである。アイドリング時は走行風がないため、膨張弁の周囲温度がエンジンルームの温度と実質的に等しくなり、膨張弁の性能を維持するには最も過酷となる。言い換えれば、この過酷な条件において膨張弁の性能を維持することが要求される。
そこで、この条件下における本実施形態の有効性について確認試験を行った。その結果図示のように、深さ比率L2/L1が50%以上になると、ボディ温度Tbが大きく低下し、ハンチングΔTeも顕著に減少した。特に深さ比率L2/L1が70%以上になると、ボディ温度Tbがほぼ収束し、ハンチングΔTeもほぼゼロとなることが分かる。なお、図示のように、深さ比率L2/L1が95%を超えると、穴先端と背面(第3側面)との間に形成されるボディ2の肉厚が小さく、加工のバラツキも考慮すると、耐圧的に問題が生じる可能性がある。一方、深さ比率L2/L1が42%以下であると、穴先端が第3通路20を越えないことになる。
以上の試験結果より、第4通路22は、その穴先端が作動ロッド54の中心軸からボディ2の第3側面に向けて、深さ比率L2/L1が50%以上かつ95%以下となる深さに位置するようにすれば良好な効果が得られることが分かった。さらに、その深さ比率L2/L1が70%以上かつ95%以下となるようにすれば、より顕著な効果が得られることが分かった。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はその特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
上記実施形態においては、膨張弁1を外部熱交換器としてコンデンサを備える冷凍サイクルに適用する例を示したが、外部熱交換器としてガスクーラーを備える冷凍サイクルに適用してもよいことは言うまでもない。
1 膨張弁、 2 ボディ、 3 パワーエレメント、 6 導入ポート、 7 導出ポート、 8 導入ポート、 9 導出ポート、 10 ねじ穴、 12 取付孔、 14 第1通路、 16 第2通路、 18 弁孔、 20 第3通路、 22 第4通路、 26 弁座、 28 弁体、 46 ダイヤフラム、 54 作動ロッド。

Claims (4)

  1. 冷凍サイクルに設けられ、外部熱交換器を経て流入した冷媒を内部の弁部を通過させることにより絞り膨張させてエバポレータへ供給し、前記エバポレータから戻ってきた冷媒の圧力と温度を感知して前記弁部の開度を制御するとともに、その冷媒をコンプレッサへ向けて導出する膨張弁において、
    第1側面乃至第4側面が順次隣接する角柱状のボディと、
    前記第1側面に開口し、前記外部熱交換器からの冷媒を導入するための第1通路と、
    前記第2側面に開口し、前記第1通路と前記弁部を介して接続され、前記弁部を経た冷媒を前記エバポレータへ導出するための第2通路と、
    前記第2側面に開口し、前記エバポレータから戻る冷媒を導入するための第3通路と、
    前記第1側面に開口し、前記第3通路と接続されて前記ボディ内で直角に曲がる低圧通路を形成し、前記コンプレッサへ向けて冷媒を導出するための第4通路と、
    前記ボディの前記低圧通路に対して前記第1通路とは反対側に設けられ、前記低圧通路を流れる冷媒の温度と圧力を感知して動作し、前記低圧通路を横断する作動ロッドを介して前記弁部の開度を調整するパワーエレメントと、
    を備え、
    前記第3通路は、前記第2側面から前記第4側面に向けて貫通することなく開けられた第1の穴からなり、その第1の穴の先端が前記第4通路内に留まるように形成され、
    前記第4通路は、前記第1側面から前記第3側面に向けて貫通することなく開けられた第2の穴からなり、その第2の穴の先端が前記第3通路を超えるように形成され、
    記第2の穴が前記第1の穴よりも長く、
    前記第2の穴の先端が、前記作動ロッドの中心軸から前記第3側面に向けて、それらの距離の50%以上となる深さに到達するように形成されていることを特徴とする膨張弁。
  2. 前記第2の穴の先端が、前記作動ロッドの中心軸から前記第3側面に向けて、それらの距離の70%以上となる深さに到達するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の膨張弁。
  3. 前記第2の穴の先端が、前記作動ロッドの中心軸から前記第3側面に向けて、それらの距離の50%以上かつ95%以下となる深さに位置するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の膨張弁。
  4. 前記第2の穴の先端が、前記作動ロッドの中心軸から前記第3側面に向けて、それらの距離の70%以上かつ95%以下となる深さに位置するように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の膨張弁。
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