JP5136109B2 - 膨張弁 - Google Patents

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Description

本発明は、蒸気圧縮式冷凍サイクルに用いられる膨張弁に関する。
特許文献1には、蒸気圧縮式冷凍サイクルに用いられる従来の膨張弁が開示されている。この膨張弁は、受液器側から高圧冷媒を流入させる高圧側通路と蒸発器側に低圧冷媒を流出させる低圧側通路とを連通するオリフィスを有している。また膨張弁は、オリフィスを流れる冷媒量を調節する弁体と、弁体を作動させる作動棒と、蒸発器から流出した低圧冷媒の温度及び圧力に基づいて作動棒を駆動する感温駆動部とを有している。作動棒は、蒸発器側に低圧冷媒を流出させる低圧側通路と、蒸発器から流出した低圧冷媒を流通させる低圧冷媒通路との間に設けられた貫通孔内を貫通して設けられている。さらに膨張弁は、高圧冷媒の圧力変動による弁体の振動を抑制するための防振部材として、金属製の防振ばねを有している。防振ばねは、上記の貫通孔内に形成された収納部に収納されている。
特開2004−293779号公報
ところで、作動棒が貫通する貫通孔での冷媒の漏れを防止するために、膨張弁には、作動棒の外周面と貫通孔の内周面との間をシールするOリングが設けられる場合がある。特に、二酸化炭素(CO)が冷媒として用いられる冷凍サイクルでは、作動時の膨張弁の流路間の冷媒圧力差が大きいため、貫通孔での冷媒の漏れ量が多くなり易い。したがって、CO冷媒が用いられる冷凍サイクルの膨張弁では、上記のOリングがほぼ必須となる。
防振ばねを備えた膨張弁にOリングを設ける場合、防振ばねの収納部に加えてOリングの収納部を貫通孔内に形成する必要がある。したがって、膨張弁の製造工程が煩雑化してしまうという問題が生じる。
本発明の目的は、製造工程を簡略化できる膨張弁を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明は、ボディ(10)に形成された第1流路(101)及び第2流路(102)を備え、第2流路(102)に形成された弁口(11a)の開度を第1流路(101)を流通する流体の温度に基づいて調節する膨張弁であって、弁口(11a)を開閉する弁体(17、75)と、第1流路(101)と第2流路(102)との間を貫通する貫通孔(19)と、貫通孔(19)に進退自在に挿通され、弁体(17、75)を作動させる作動棒(18)と、第1流路(101)から貫通孔(19)と対向する位置に設けられた開口部(14)と、開口部(14)に取り付けられ、第1流路(101)を流通する流体の温度に基づいて作動棒(18)を駆動する感温駆動部(30)と、ボディ(10)に固定され、作動棒(18)にボディ(10)に対する拘束力を付与して作動棒(18)の振動を抑制する防振部材(24)と、作動棒(18)の外周面と貫通孔(19)の内周面とに密接するOリング(23)と、貫通孔(19)の第1流路(101)側の開口端部が拡径されて作動棒(18)の周囲に環状に形成され、防振部材(24)及びOリング(23)の双方を収納する凹部(20)とを有し、作動棒(18)は、防振部材(24)に接触する大径部(18b)と、Oリング(23)に密接し、大径部(18b)よりも径の小さい小径部(18a)とを備えていることを特徴としている。
これにより、作動棒(18)を貫通孔(19)に挿通する工程における防振部材(24)の小径部(18b)への接触を抑制できるため、Oリング(23)に密接する小径部(18b)に傷が付いてしまうことを防止できる。
請求項に記載の発明は、凹部(20)は、防振部材(24)を収納する第1収納部(21)と、第1収納部(21)よりも当該凹部(20)の底部側に設けられ、Oリング(23)を収納する第2収納部(22)とを備え、第1収納部(21)と第2収納部(22)との間に設けられ、Oリング(23)の移動を規制するストッパ(25)をさらに有していることを特徴としている。
これにより、防振部材(24)とOリング(23)とがストッパ(25)を介して近接して配置されるため、膨張弁を小型化できる。
請求項に記載の発明は、ストッパ(25)は、平板環状の形状を有していることを特徴としている。これにより、凹部(20)の深さを浅くできるため、膨張弁をさらに小型化できる。
請求項に記載の発明は、ストッパ(25)は、防振部材(24)と一体的に形成されていることを特徴としている。これにより、膨張弁の部品点数及び組付け工数を削減できる。
これにより、Oリング(23)を収納する溝部(43)が作動棒(18)の外周面に形成されているため、溝部(43)の形成が容易になる。また、防振部材(40)が作動棒(18)に固定されているため、防振部材(40)の組付けが容易になる。したがって、防振部材(24)及びOリング(23)を備えた膨張弁の製造工程を簡略化できる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係の一例を示している。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1乃至図4を用いて説明する。図1は、本実施形態の膨張弁3(3a)を含む蒸気圧縮式冷凍サイクルの概略構成を示す模式図である。図1に示すように、冷凍サイクルは、圧縮機1、ガスクーラ2、膨張弁3、エバポレータ4及びアキュムレータ5が配管を介して順次環状に接続された構成を有している。冷凍サイクルを循環する冷媒として、例えばCO冷媒が用いられている。
圧縮機1は、CO冷媒を高温高圧に圧縮して超臨界状態にする流体機械である。ガスクーラ2は、圧縮機1で圧縮された高温高圧の冷媒を空気との熱交換により冷却する熱交換器である。膨張弁3は、ガスクーラ2で冷却された冷媒を減圧して低温低圧にする減圧手段である。膨張弁3としては、ガスクーラ2から流出する冷媒の温度と圧力に応じて弁開度が調整される機械式膨張弁が用いられている。
エバポレータ4は、膨張弁3で減圧された冷媒を空気との熱交換により加熱して蒸発させる熱交換器である。アキュムレータ5は、エバポレータ4から流出した冷媒を気液分離し、気相冷媒を圧縮機1に吸入させるようになっている。またアキュムレータ5は、冷凍サイクル内の余剰冷媒を蓄える機能を有している。
また冷凍サイクルは、ガスクーラ2を通過した後の高温高圧の冷媒とアキュムレータ5を通過した後の低温低圧の冷媒との間で熱交換を行う内部熱交換器6をさらに有している。
図2は、本実施形態における膨張弁3aの構成を模式的に示す断面図である。図3は、膨張弁3aの構成の一部を拡大して模式的に示す断面図である。図2及び図3に示すように、膨張弁3aのボディ10内には、ガスクーラ2から内部熱交換器6に至る冷媒流路の一部である第1流路101が形成されている。第1流路101のガスクーラ2側には、ガスクーラ2側からの冷媒を流入させる流入口12が形成されている。第1流路101の内部熱交換器6側には、内部熱交換器6側に冷媒を流出させる流出口13が形成されている。
また、ボディ10内において第1流路101の図中下方には、内部熱交換器6からエバポレータ4に至る冷媒流路の一部である第2流路102が形成されている。第2流路102の内部熱交換器6側には、内部熱交換器6側からの冷媒を流入させる流入口15が形成されている。第2流路102のエバポレータ4側には、エバポレータ4側に冷媒を流出させる流出口16が形成されている。第2流路102の途中にはオリフィス11が形成されている。オリフィス11の上流端には弁口11aが形成されている。
第1流路101と第2流路102との間には、断面円形状に開口されて直線状に延伸する貫通孔19が形成されている。貫通孔19には、棒状の形状を有する作動棒18が進退自在に挿通されている。作動棒18は、一端側(第2流路102側)に設けられ、貫通孔19の内径にほぼ等しい直径d1を有する小径部18aと、他端側(第1流路101側)に設けられ、直径d1よりも大きい直径d2(d1<d2)を有する大径部18bとを備えている。小径部18aの先端部には、冷媒流れ上流側から弁口11aを開閉する弁体17が形成されている。
第2流路102の流入口15と流出口16との間は、ブリード穴28を介して連通している。これにより、冷凍サイクルの運転開始時等に弁体17が閉弁状態であっても、冷凍サイクル内に少量の冷媒が流れるようになっている。
貫通孔19の第1流路101側の開口端部近傍には、例えば貫通孔19と同軸に2段階に拡径されて作動棒18の周囲に環状に形成された収納部(凹部)20が設けられている。収納部20は、第1流路101に面して形成され、大径部18bの直径d2よりも大きい内径を有する第1収納部21と、第1収納部21よりも底部側(第2流路102側)に形成され、第1収納部21の内径よりも小さく貫通孔19の内径よりも大きい内径を有する第2収納部22とを備えている。収納部20は、貫通孔19に挿通される作動棒18の小径部18a及び大径部18bの境界近傍に位置している。
第2収納部22には、作動棒18の小径部18aの外周面と第2収納部22の内周面との双方に密着して接触するOリング23が収納されている。Oリング23は、第1流路101及び第2流路102の間において貫通孔19を介して冷媒が漏れるのを防止するために設けられている。Oリング23は、作動棒18の進退移動に伴い小径部18aの外周面に対して摺動する。すなわち、作動棒18のOリングに対する摺動面は、小径部18aの外周面に形成される。
第2収納部22と第1収納部21との境界部には、作動棒18の進退移動に伴う第1収納部21側へのOリング23の移動を規制するストッパ25が設けられている。ストッパ25は例えば金属製であり平板環状の形状を有している。ストッパ25は、第1収納部21の内径にほぼ等しい外径と、小径部18aの直径d1にほぼ等しいかそれより大きい内径とを有している。
第1収納部21には、作動棒18の大径部18bを中心軸側に付勢する防振部材24が収納されている。防振部材24は、冷媒の圧力変動による弁体17の振動を抑制するために、作動棒18に対し所定の拘束力を付与するようになっている。
図4は、防振部材24近傍を作動棒18の中心軸に垂直な平面で切断した構成を示す模式的な断面図である。図4に示すように、防振部材24は、例えば第1収納部21と同軸の円環状(円筒状)に形成された環状部26を有している。環状部26は、第1収納部21に圧入されることにより、ボディ10に対して固定されている。環状部26の下端面は、ストッパ25の上面に当接している(図3参照)。これにより、防振部材24の環状部26は、ストッパ25の位置を収納部20内で固定する機能も有している。また防振部材24は、環状部26から内周側に突出して、作動棒18の大径部18bを中心軸側に付勢する例えば3枚の板ばね部27を有している。板ばね部27の先端近傍には、大径部18bの外周面を点接触により支持する球面部27aがそれぞれ形成されている。例えば板ばね部27は、外力が加えられていない自由位置において、作動棒18の小径部18aの外周面(図4中、破線で示している)よりも外周側に位置している。
図2に戻り、ボディ10には、第1流路101から貫通孔19とは逆側に分岐して、開口部14が形成されている。開口部14は、第1流路101を介して貫通孔19と対向する位置に設けられ、例えば貫通孔19とほぼ同軸に形成されている。開口部14には、感温駆動部30が取り付けられている。感温駆動部30は、蓋体32と、蓋体32に対し下方から固着された下側部材33と、蓋体32及び下側部材33に周縁部が挟持されたダイヤフラム31とを有している。蓋体32には、ダイヤフラム31との間に密閉空間34を形成するための凹部32aが設けられている。ダイヤフラム31は、例えばステンレス材を用いて薄膜状に形成されており、密閉空間34の内外の圧力差に応じて変形変位する。下側部材33は、円筒部33aとフランジ部33bとを有している。感温駆動部30は、円筒部33aの外周に形成されたネジ部を開口部14に螺合することによってボディ10に取り付けられている。密閉空間34内には、冷媒と冷媒よりも熱膨張率の小さい不活性ガスとの混合ガスが封入されている。蓋体32には、密閉空間34内に混合ガスを封入するための封入管35が取り付けられている。封入管35は、混合ガスが封入された後に封止されている。
作動棒18(大径部18b)は、円筒部33a内を通って延在している。作動棒18の他端側の端部18cは、ダイヤフラム31に固定されている。端部18cには、密閉空間34に連通する空洞37が形成されている。円筒部33aの内周面と作動棒18の外周面との間には、第1流路101に連通する断面環状の間隙36が形成されている。これにより、ガスクーラ2側から第1流路101に流入した冷媒が間隙36に流れ込み、冷媒の温度が密閉空間34内の混合ガスに伝達されるようになる。
ダイヤフラム31は、密閉空間34内の内圧と、第1流路101(間隙36)での冷媒圧力との関係に基づいて変位する。密閉空間34内の混合ガスは所定の密度で封入されているため、冷媒温度に対応した内圧が発生し、第1流路101での冷媒圧力が上昇して密閉空間34内の内圧に打ち勝つと、ダイヤフラム31が密閉空間34側に変位して作動棒18が引き上げられ、弁体17が開弁方向に移動する。これにより、弁口11aを流通する冷媒の流量が調節され、ガスクーラ出口圧力を冷媒温度に対応した圧力に制御するようになっている。
ここで、膨張弁3aの組付け工程のうち、Oリング23、ストッパ25、防振部材24及び作動棒18をボディ10に対して組み付ける工程について説明する。まず、ボディ10に形成された収納部20内に、Oリング23、ストッパ25及び防振部材24をこの順に組み付ける。これらのOリング23、ストッパ25及び防振部材24は、いずれもボディ10の開口部14を介して上方から組み付けられる。防振部材24は、環状部26が第1収納部21内に圧入されることによりボディ10に対して固定される。防振部材24を第1収納部21内に圧入した後に、リテーナ等の部材を用いて防振部材24をより強固に固定してもよい。
次に、作動棒18を貫通孔19に挿通させる作動棒挿通工程を行う。作動棒挿通工程は、作動棒18の小径部18aが防振部材24の板ばね部27に強く接触することを回避しつつ行われる。ここで、本実施形態のようにCO冷媒を用いた冷凍サイクルの膨張弁は、作動棒18が引き上げられることにより開弁する構造を有しているため、作動棒18の端部18cは感温駆動部30に対して固定されている。したがって、感温駆動部30をボディ10の開口部14に取り付ける工程は、作動棒挿通工程と連続した一連の工程として行われる。
本実施形態では、収納部20が貫通孔19の第1流路101側の開口端部に形成されているため、Oリング23、ストッパ25及び防振部材24をいずれもボディ10上方の一方向から開口部14を介して組み付けることができる。したがって、これらの組付けが容易になるため、膨張弁3aの製造工程を簡略化できる。
また本実施形態では、Oリング23に対して摺動する作動棒18の小径部18aは、板ばね部27により支持される大径部18bよりも径が小さくなっているため、小径部18aと防振部材24の板ばね部27とが強く接触することを回避することができる。これにより、作動棒18のOリング23に対する摺動面に傷が付いてしまうことを防止することができる。したがって、第1流路101と第2流路102との間で貫通孔19を介して冷媒が漏れるのを防止することができる。
特に、CO冷媒を用いた冷凍サイクルの膨張弁では、作動棒18の挿通と感温駆動部30の開口部14への取付けとが一連の工程で行われる。このため、作動棒18の挿通が完了するのとほぼ同時に開口部14が閉じられてしまう。したがって、板ばね部27との接触による作動棒18の傷付きを開口部14から挿入される治具等を用いて回避するのが困難であるため、本実施形態により得られる効果が大きい。
さらに本実施形態では、収納部20内に収納されるOリング23及び防振部材24がストッパ25を介して近接して配置されている。したがって、貫通孔19の長さを短くすることができ、膨張弁3aを小型化できる。また本実施形態ではストッパ25が平板環状の形状を有しているため、収納部20の軸方向の深さを浅くでき、膨張弁3aをさらに小型化できる。
また本実施形態のように、密閉空間34内の封入冷媒に不活性ガスを混合することによって調整ばねが廃止された膨張弁は、低コスト化及び小型化に有利であるものの、防振部材24の設置位置に制約があった。本実施形態では防振部材24とOリング23とを近接して配置できるため、調整ばねの廃止された膨張弁への適用が特に有効である。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図5及び図6を用いて説明する。図5は、本実施形態における膨張弁3bの構成を示す断面図である。図5に示すように、膨張弁3bは、調整ばね54を取り付けるためにボディ10下方から開口され、第2流路102に連通して形成された開口部50を有している。作動棒18は、オリフィス11を通って開口部50側に延伸している。作動棒18の開口部50側の端部18dには、調整ナット53が螺合されている。調整ばね54は、オリフィス11の下面周辺と調整ナット53との間に介設されており、作動棒18及び弁体17を閉弁方向に付勢している。調整ナット53を回転させることにより、調整ばね54の初期設定荷重(閉弁状態での弾性力)が任意に調整されるようになっている。これらの調整ばね54及び調整ナット53等は、オリフィス11よりも流出口16側の空間に設けられている。この空間の下方は、キャップ51が開口部50に嵌め込まれることによって閉じられている。
図6は、膨張弁3bの一部を拡大して示す断面図である。図6に示すように、貫通孔19の第1流路101側の開口端部近傍には、例えば貫通孔19と同軸に拡径されて作動棒18の周囲に形成された環状の収納部(凹部)60が設けられている。
貫通孔19に挿通された作動棒18には、作動棒18自身の振動を抑制する防振部材40が取り付けられている。防振部材40は、作動棒18の外周部に取り付けられた環状部41と、環状部41から外周側に突出し、収納部60の内周面に例えば点接触により当接する板ばね部42とを有している。
また、作動棒18のうち防振部材40よりも下方(弁体17側)の外周面には、環状の溝部43が形成されている。溝部43には、当該溝部43の底面と貫通孔19の内周面の双方に密着して接触するOリング23が収納されている。
本実施形態では、Oリング23を収納する溝部43が作動棒18の外周部に形成されているため、貫通孔19の内周面に溝部を形成するのと比較して、溝部43の形成が容易になる。また、防振部材40が作動棒18の外周部に取り付けられているため、防振部材をボディ10内部に収納するのと比較して、防振部材40の組付けが容易になる。したがって、本実施形態によれば膨張弁3bの製造工程を簡略化できる。
また本実施形態によれば、防振部材40が作動棒18側に取り付けられているため、作動棒挿通工程において、作動棒18のOリング23に対する摺動面に板ばね部42が接触して傷が付いてしまうことを防止できる。また、板ばね部42の先端部が当接するのは貫通孔19の内周面ではなく収納部60の内周面であるため、貫通孔19の内周面に傷が付いてしまうことも防止できる。したがって、第1流路101と第2流路102との間で貫通孔19を介して冷媒が漏れるのを防止することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図7を用いて説明する。図7は、本実施形態における膨張弁3c及び冷凍サイクルの概略構成を示す模式的な断面図である。図7に示すように、膨張弁3cは、圧縮機1、ガスクーラ2、レシーバ7及びエバポレータ4が配管を介して環状に接続された冷凍サイクルに設けられている。冷凍サイクルを循環する冷媒として、例えばフロン系冷媒が用いられている。
膨張弁3cのボディ10内には、エバポレータ4から圧縮機1に至る冷媒流路の一部である第1流路101と、レシーバ7からエバポレータ4に至る冷媒流路の一部である第2流路102とが形成されている。第1流路101と第2流路102との間を貫通する貫通孔19の第1流路101側の開口端部近傍には、第1実施形態と同様の収納部20が形成されている。収納部20内には、第1実施形態と同様に、作動棒18の小径部18aに密接するOリング23と、ストッパ25と、作動棒18の大径部18bを支持する防振部材24が収納されている。防振部材24は、収納部20内に圧入されることによりボディ10に対して固定されている。
作動棒18の上方の端部18cとダイヤフラム31との間には、作動棒18とは分離されて別体に形成された受け部材70が設けられている。受け部材70の上端面は、ダイヤフラム31の下面に当接している。作動棒18の端部18cは、受け部材70から下方に例えば管状に突出する管状部71内に嵌入されている。
作動棒18の下方には、第2流路102の弁口11aを冷媒流れ上流側から開閉する球状の弁体75が設けられている。弁体75は、支持部材76により支持され、調整ばね54により閉弁方向に付勢されている。密閉空間34内の内圧が上昇すると、ダイヤフラム31が第1流路101側に変位して作動棒18が押し下げられる。これにより、弁体75は開弁方向に移動するようになっている。
本実施形態では、第1実施形態と同様に、Oリング23、ストッパ25及び防振部材24は、ボディ10上方の一方向から収納部20に組み付けられるようになっている。したがって、これらの組付けが容易になるため、膨張弁3cの製造工程を簡略化できる。
また本実施形態では、第1実施形態と同様に、Oリング23に対して摺動する作動棒18の小径部18aは、板ばね部27により支持される大径部18bよりも径が小さくなっている。このため、小径部18aと防振部材24の板ばね部27とが強く接触することを回避することができ、作動棒18のOリング23に対する摺動面に傷が付いてしまうことを防止することができる。したがって、第1流路101と第2流路102との間で貫通孔19を介して冷媒が漏れるのを防止することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について図8を用いて説明する。図8は、本実施形態における膨張弁3dの構成を示す断面図である。図8に示すように、膨張弁3dの作動棒18には、第2実施形態と同様に、作動棒18自身の振動を抑制する防振部材40が取り付けられている。防振部材40の板ばね部は、貫通孔19の第1流路101側の開口端部近傍に形成された収納部60の内周面に当接するようになっている。また作動棒18の外周面には、Oリング23を収納する環状の溝部43が形成されている。
本実施形態では、第2実施形態と同様に、Oリング23を収納する溝部43が作動棒18の外周面に形成されているため、溝部43の形成が容易になる。したがって、本実施形態によれば膨張弁3dの製造工程を簡略化できる。
また本実施形態によれば、防振部材40が作動棒18側に取り付けられているため、作動棒挿通工程において、作動棒18のOリング23に対する摺動面に板ばね部42が接触して傷が付いてしまうことを防止できる。また、板ばね部42の先端部が当接するのは貫通孔19の内周面ではなく収納部60の内周面であるため、貫通孔19の内周面に傷が付いてしまうことも防止できる。したがって、第1流路101と第2流路102との間で貫通孔19を介して冷媒が漏れるのを防止することができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について図9を用いて説明する。図9は、本実施形態における膨張弁3eの構成を示す断面図である。図9に示すように、膨張弁3eの作動棒18は、Oリング23に対して摺動する部分と、防振部材24により支持される部分とがほぼ同径になっている。また、防振部材24(環状部)と平板環状のストッパ25とは、互いに一体的に形成されている。さらに、第1収納部21の開口端部には、防振部材24をボディ10に対して固定するためのかしめ部77が形成されている。かしめ部77は、第1収納部21に収納された防振部材24の上端部に当接するようにかしめ加工されている。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、収納部20が開口部14側に開口して形成されているため、Oリング23、ストッパ25及び防振部材24をいずれもボディ10上方の一方向から組み付けることができる。したがって、これらの組付けが容易になるため、膨張弁3aの製造工程を簡略化できる。
また本実施形態では、防振部材24とストッパ25とが一体的に形成されているため、部品点数及び組付け工数を削減できる。
ところで本実施形態では、作動棒18のうちOリング23に対して摺動する部分と、防振部材24により支持される部分とがほぼ同径になっている。このため第1乃至第4実施形態と比較すると、作動棒挿通工程における防振部材24との接触により、作動棒18のOリング23に対する摺動面に傷が付き易いと考えられる。しかしながら、本実施形態のようにフロン系冷媒を用いた冷凍サイクルに用いられる膨張弁の場合、作動棒18が感温駆動部30に対して固定されていないため、作動棒挿通工程と感温駆動部取付け工程とが別工程で行われる。したがって、作動棒挿通工程において、防振部材24との接触による作動棒18の傷付きは、開口部14から挿入される治具等を用いて回避することができる。
第1実施形態の膨張弁を含む蒸気圧縮式冷凍サイクルの概略構成を示す模式図である。 第1実施形態における膨張弁の構成を示す断面図である。 第1実施形態における膨張弁の一部を拡大して示す断面図である。 防振部材近傍を作動棒の中心軸に垂直な平面で切断した構成を示す模式的な断面図である。 第2実施形態における膨張弁の構成を示す断面図である。 第2実施形態における膨張弁の一部を拡大して示す断面図である。 第3実施形態における膨張弁の構成を示す断面図である。 第4実施形態における膨張弁の構成を示す断面図である。 第5実施形態における膨張弁の構成を示す断面図である。
符号の説明
3、3a〜3e 膨張弁
10 ボディ
11 オリフィス
11a 弁口
14 開口部
17、75 弁体
18 作動棒
18a 小径部
18b 大径部
19 貫通孔
20、60 収納部(凹部)
21 第1収納部
22 第2収納部
23 Oリング
24、40 防振部材
25 ストッパ
30 感温駆動部
101 第1流路
102 第2流路

Claims (4)

  1. ボディ(10)に形成された第1流路(101)及び第2流路(102)を備え、前記第2流路(102)に形成された弁口(11a)の開度を前記第1流路(101)を流通する流体の温度に基づいて調節する膨張弁であって、
    前記弁口(11a)を開閉する弁体(17、75)と、
    前記第1流路(101)と前記第2流路(102)との間を貫通する貫通孔(19)と、
    前記貫通孔(19)に進退自在に挿通され、前記弁体(17、75)を作動させる作動棒(18)と、
    前記第1流路(101)から前記貫通孔(19)と対向する位置に設けられた開口部(14)と、
    前記開口部(14)に取り付けられ、前記第1流路(101)を流通する流体の温度に基づいて前記作動棒(18)を駆動する感温駆動部(30)と、
    前記ボディ(10)に固定され、前記作動棒(18)に前記ボディ(10)に対する拘束力を付与して前記作動棒(18)の振動を抑制する防振部材(24)と、
    前記作動棒(18)の外周面と前記貫通孔(19)の内周面とに密接するOリング(23)と、
    前記貫通孔(19)の前記第1流路(101)側の開口端部が拡径されて前記作動棒(18)の周囲に環状に形成され、前記防振部材(24)及び前記Oリング(23)の双方を収納する凹部(20)とを有し、
    前記作動棒(18)は、前記防振部材(24)に接触する大径部(18b)と、前記Oリング(23)に密接し、前記大径部(18b)よりも径の小さい小径部(18a)とを備えていることを特徴とする膨張弁。
  2. 前記凹部(20)は、前記防振部材(24)を収納する第1収納部(21)と、前記第1収納部(21)よりも当該凹部(20)の底部側に設けられ、前記Oリング(23)を収納する第2収納部(22)とを備え、
    前記第1収納部(21)と前記第2収納部(22)との間に設けられ、前記Oリング(23)の移動を規制するストッパ(25)をさらに有していることを特徴とする請求項に記載の膨張弁。
  3. 前記ストッパ(25)は、平板環状の形状を有していることを特徴とする請求項に記載の膨張弁。
  4. 前記ストッパ(25)は、前記防振部材(24)と一体的に形成されていることを特徴とする請求項、請求項のいずれかに記載の膨張弁。
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