JP4834391B2 - 膨張弁 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍サイクルに適用される膨張弁に関する。
従来、特許文献1に、蒸発器出口側の低圧冷媒の温度と圧力とに対応して作動する過熱度応動機構を備え、この過熱度応動機構の駆動力を作動棒を介して弁体に伝達して絞り通路の開口面積を変化させる膨張弁が開示されている。そして、絞り通路の開口面積を変化させることで蒸発器出口側冷媒の過熱度が予め定めた所定範囲になるように、蒸発器へ流入させる冷媒流量を調整している。
さらに、この特許文献1の膨張弁では、作動棒をリング状防振バネ部材によって支持し、リング状防振バネ部材によって作動棒に作動軸径方向の拘束力を付与することで、高圧冷媒の圧力変動によって生じる弁体の不安定な動作を抑制している。
また、作動棒は細軸部、太軸部および細軸部と太軸部とを接続するテーパ部を有しており、このテーパ部によって作動棒とリング状防振バネ部材との組付性を向上している。さらに、テーパ部は、弁体を通過して蒸発器に供給される冷媒が通過する冷媒通路内に位置するように配置されている。
特開2004−293779号公報
ところで、特許文献1には上記のテーパ部の形状について一切記述されていない。しかし、本発明者の検討によれば、テーパ部の形状によって冷媒通過音が増加すること、および、作動棒とリング状防振バネ部材との組付性が悪化することが判明している。
本発明は上記点に鑑み、作動棒とリング状防振バネ部材と組付性の確保と冷媒通過音の抑制の両立を図ることを目的とする。
本発明は、以下の実験的知見に基づいて案出されたものである。本発明者は、図2に示すように、作動棒(10)の作動軸方向とテーパ部(10c)のテーパ面とのなす角度であるテーパ角(θ)、および作動棒(10)と弁体(8)の接触部から細軸部(10b)とテーパ部(10c)との接続部までのテーパ開始長さ(B)を変更して、テーパ角(θ)およびテーパ開始長さ(B)と冷媒通過音との関係を調査した。
なお、図2(a)は、後述する図1のC部の拡大断面図であり、この断面は作動棒(10)の中心線と冷媒通路(5c)の中心線によって決定される面である。また、図2(b)は図2(a)の左側面図である。従って、図2(a)は図2(b)のD−D断面となる。
図3は、テーパ角(θ)と冷媒通過音の騒音レベルとの関係を示したグラフであり、図3によれば、テーパ角(θ)が35°以下になると、冷媒通過音の騒音レベルが増加することが判る。なお、この調査では、テーパ開始長さ(B)は6.5mmとしている。
また、図4は、テーパ開始長さ(B)と冷媒通過音の騒音レベルの関係を示したグラフであり、図4によれば、テーパ開始長さ(B)が長くなると冷媒通過音の騒音レベルが増加することが判る。なお、この調査では、テーパ角(θ)は20°としている。
これらの結果より、矢印Eに示す絞り通路(7)から噴出した冷媒が速度を減衰することなく冷媒通路(5c)の壁面に衝突すると冷媒通過音が増大することが判明した。従って、冷媒通過音を抑制するためには、太軸部(10a)とテーパ部(10c)との接続部から、冷媒が衝突する冷媒通路(5c)の内壁面までの衝突距離(A)を充分に確保して、噴出冷媒の衝突時の速度を充分に減衰すればよいことが判った。
そこで、上記実験時のテーパ角(θ)とテーパ開始長さ(B)より衝突距離Aを算出して、衝突距離(A)と冷媒通過音の騒音レベルとの関係を整理したところ、図5に示すように、衝突距離を2mm以上にすれば冷媒通過音が抑制できることが判明した。
なお、本発明における衝突距離(A)は、図2に示すように、図2(a)の断面上で絞り通路(7)から噴出した冷媒が太軸部(10a)とテーパ部(10c)との接続部を離れるポイント(F)から、ポイント(F)よりテーパ角(θ)に沿って延長した延長線と絞り通路から噴出した冷媒が衝突する側の冷媒通路(5c)の内壁面とが交差するポイント(G)までの距離を意味する。
この冷媒通路(5c)は円形断面をもつので、図2(a)の紙面手前側および奥側では、より短い距離で冷媒が壁面に衝突する。本発明者らの実験では、図示の断面における衝突距離(A)、すなわち絞り通路から見て、冷媒通路(5c)の最深部までの距離を代表的に衝突距離(A)としている。
一方、作動棒(10)とリング状防振バネ部材(11)との組付性についても調査したところ、テーパ角(θ)が40°以下で組付性が良好であることが判明した。
テーパ角(θ)が40°以下であれば、作動棒(10)をリング状防振バネ部材(11)に挿入する際、テーパ部(10c)において作動棒(10)の径が徐々に広がるので、リング状防振バネ部材(11)の拘束力も徐々に増加する。従って、リング状防振バネ部材(11)の拘束力が急激に増加しないので、リング状防振バネ部材(11)を容易に太軸部(10a)に嵌合できる。
上記の知見に基づいて、本発明では、蒸発器(6)出口側の低圧冷媒の温度と圧力とに対応して作動する過熱度応動機構(9)と、過熱度応動機構(9)に連動して作動する作動棒(10)と、蒸発器(6)入口側に設けられ、作動棒(10)の軸方向に伸びるように形成された絞り通路(7)と、作動棒(10)によって絞り通路(7)の開口面積を調整する弁体(8)と、作動棒(10)に拘束力を付与するとともに、作動棒(10)を支持するリング状防振バネ部材(11)と、絞り通路(7)出口側に設けられ、作動棒(10)の軸方向に直交する方向に伸びるように形成されて絞り通路(7)通過後の冷媒を蒸発器(6)入口側に流入させる冷媒通路(5c)とを備え、リング状防振バネ部材(11)は、弾性を有する環状部(11a)と、該環状部(11a)から内方へ切り起こされるとともに作動棒(10)に対して径方向の拘束力を付与する複数の防振バネ(11b)とを有しており、作動棒(10)は、リング状防振バネ部材(11)に支持される太軸部(10a)と、弁体(8)と接触する細軸部(10b)と、太軸部(10a)と細軸部(10b)とを接続するテーパ部(10c)とを有しており、テーパ部(10c)は、冷媒通路(5c)内に位置付けられており、作動棒(10)の軸方向とテーパ部(10c)のテーパ面とのなすテーパ角(θ)が35°以上かつ40°以下であって、弁体(8)が絞り通路(7)入口を閉弁しているときの作動棒(10)の軸方向断面において、太軸部(10a)とテーパ部(10c)との接続部から、テーパ面が形成する直線と絞り通路(7)から噴出した冷媒が衝突する側の冷媒通路(5c)の内壁面との交点へ至る距離を衝突距離(A)としたときに、衝突距離(A)が2mm以上になっている膨張弁を特徴とする。
これによれば、テーパ角(θ)が35°以上かつ40°以下になっているので、作動棒(10)とリング状防振バネ部材(11)との組付性を確保できるとともに、衝突距離(A)が2mm以上になっているので、図2に示したように、効果的に冷媒通過音を抑制することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
図1、2により、本発明の一実施形態について説明する。図1は本発明の膨張弁を車両用空調装置の冷凍サイクル1に適用した場合の断面図である。
まず、冷凍サイクル1は、図示しないエンジンにより駆動されて冷媒を吸入、圧縮して吐出する圧縮機2と、圧縮機2吐出冷媒を放熱させて凝縮させる凝縮機3と、凝縮機3下流側の液相冷媒を貯めるレシーバ4と、レシーバ4からの液相冷媒を気液二相冷媒に減圧膨張させる膨張弁5と、膨張弁5にて減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器6によって構成されている。
膨張弁5は、冷媒通路が形成されるとともにハウジングの機能を有するボデー5aを有している。このボデー5aには高圧の液相冷媒が流入する高圧冷媒通路5b、絞り通路7で減圧膨張された気液二相冷媒を蒸発器6入口側に流入させる低圧側冷媒通路5cおよび蒸発器6下流側の気相冷媒が通過する気相冷媒通路5d等が設けられている。なお、本実施形態では、低圧側冷媒通路5cは直径5mmの円筒形状になっている。
さらに、ボデー5aには、低圧側冷媒通路5cの軸方向に直交する方向に伸びるように絞り通路7が形成されている。絞り通路7は冷媒通路面積を絞って冷媒を減圧膨張させる通路である。また、絞り通路7の高圧側冷媒通路5b側には弁体8が収容される弁室8bが形成されている。この絞り通路7および弁室8bを介して、高圧側冷媒通路5bと低圧側冷媒通路5cとが連通している。
弁室8b内には、絞り通路7の開口面積を調整する弁体8が収容されており、この弁体8は球状のボールバルブである。また弁体8には、支持部材8cを介して、絞り通路7を閉弁させる方向にコイルバネ8aによって荷重がかけられている。
また、コイルバネ8aはカバー8dをボデー5aへかしめ固定することで固定されている。なお、カバー8dとボデー5aはO−リング8eを介して固定されているので、かしめ部から冷媒が漏れないようになっている。
また、ボデー5aの上部には蒸発器6出口側冷媒の温度と圧力に対応して作動する過熱度応動機構9が配置されている。過熱度応動機構9は内部がダイアフラム9dによって区画され、上部圧力室9cと下部圧力室9c’とが形成されている。
上部圧力室9cは内部に冷媒が封入された状態で密閉されており、下部圧力室9c’は気相冷媒通路5dと連通しており、下部圧力室9c’の冷媒圧力は蒸発器6出口冷媒圧力になる。また、下部圧力室9c’にはダイアフラム9dに当接するように円盤部9eが配置されている。さらに、この円盤部9eには作動棒10が接続されている。
作動棒10は、気相冷媒通路5dを貫通し、さらに、ボデー5aに設けられた貫通孔5eを介して低圧側冷媒通路5cを貫通して絞り通路7内部を絞り通路と同軸方向に伸びて、円盤部9e接続側端部の反対側の端部で弁体8に当接する細長形状になっており、軸方向に摺動可能に配置されている。
従って、ダイアフラム9dの変位に連動して円盤部9eが変位すると、作動棒10も変位するようになっている。つまり、作動棒10は過熱度応動機構9に連動して作動する。さらに、貫通孔5eは作動棒10が摺動する際のガイドとして機能する。
作動棒10は、円盤部9eとの接続部から低圧側冷媒通路5c内部までが太軸部10aになっており、低圧側冷媒通路5c内部から弁体8当接部までが細軸部10bになっており、さらに、低圧側冷媒通路5c内部で太軸部10aと細軸部10bとを接続するテーパ部10cを有している。
従って、テーパ部10cは低圧側冷媒通路5c内部に位置付けられることになる。これにより、太軸部10aが貫通孔5eにガイドされる際のガイド長さを確保するとともに絞り通路7を閉塞しないようにしている。
太軸部10aは、ボデー5aに設けられた貫通孔5eと同軸状に設けられた孔部5fに嵌合固定されたリング状防振バネ部材11によって、作動軸径方向の拘束力を付与されながら支持されている。ここで、図6により、リング状防振バネ部材11の詳細について説明する。
リング状防振バネ部材11は、略円環状の形状をしており、弾性的に外径を変形できる環状部11a、環状部11aの内面に形成された平板状の3枚の防振バネ11bを有している。環状部11aは、孔部5f内壁に弾性的に接触することで、リング状防振バネ部材11全体をボデー5aに固定する機能を果たす。
また、防振バネ11bは環状部11aの切欠き部11cを切り起こして形成されたもので、先端部に球面部11dを有している。この球面部11dが作動棒10の太軸部10aに点接触しながら、作動棒10の作動軸径方向の拘束力を付与するとともに、作動棒10を支持する。
従って、リング状防振バネ部材11は、作動棒10に向かってほぼ放射状もしくは接線方向に沿って伸びる複数の腕部としての防振バネ11bを提供している。これら防振バネ11bは、作動棒10の太軸部10aの外周表面に当接し、太軸部10aに向けて押し付けられている。このため、防振バネ11bは、作動棒10の上下方向への移動をその当接部のすべりによって許容しつつ、作動棒10の径方向移動を抑制する。
次に、テーパ部10cは太軸部10aと細軸部10bとを接続する機能を有するとともに、作動棒10とリング状防振バネ部材11とを組付ける際の組付性を向上させる機能を有する。つまり、作動棒10の細軸部10bは、リング状防振バネ部材11の防振バネ11bに接触しないか、あるいは防振バネ11bを大きく外側へ広げるほどに大径ではないので、容易にリング状防振バネ部材11を通過させることができる。
さらに、テーパ部10cで作動棒10の径が徐々に広がると、リング状防振バネ部材11の拘束力が徐々に増加するが、リング状防振バネ部材11の拘束力が急激に増加することがないので、容易にテーパ部10cを通過できる。その結果、リング状防振バネ部材11を容易に太軸部10aに嵌合できる。
この実施形態では、防振バネ11bが腕状、あるいは作動棒10のほぼ接線方向に伸びる片持ち梁状と呼びうる形状に形成さている。このため、テーパ部10cによってそれら防振バネ11bが徐々に押し広げられることで、防振バネ11bの上下方向あるいはねじれ方向への望ましくない変形が抑制される。
さらに、テーパ部10cで作動棒10の径が徐々に広がると、防振バネ11の拘束力が徐々に増加するが、防振バネ11の拘束力が急激に増加することがないので、容易にテーパ部10cを通過できる。その結果、リング状防振バネ部材11を容易に太軸部10aに嵌合できる。
前述の如く、図2(a)に示すテーパ部10cのテーパ角θが40°以下であれば、組付性が向上することが判明しているので、本実施形態では、テーパ角θを38°に設定している。
さらに、テーパ部10cは、図2(a)の矢印Eに示すように、絞り通路7から噴出した冷媒が低圧側冷媒通路5cへ流入する際の冷媒流れガイドの役割も果たす。従って、前述の如く、冷媒通過音の抑制に寄与する。そこで、本実施形態では、図2(a)に示すテーパ開始長さBを6.5mmとして、衝突距離Aを、弁体8が絞り通路7を閉弁する状態で、2.25mmとなるように調整している。
以上のような構成において、本実施形態の冷凍サイクルを作動について説明する。まず、圧縮機2にエンジンより駆動力が伝達されると、圧縮機2が冷媒を吸引・圧縮して吐出する。圧縮機2から吐出された冷媒は、凝縮器3において空気と熱交換して冷却され、凝縮する。凝縮器3流出冷媒はレシーバ4に流入し、レシーバ4に液相冷媒が貯まる。レシーバ4に貯まった液相冷媒は、高圧側冷媒通路5bから膨張弁5へ流入する。
そして、膨張弁5では、絞り通路7の開口面積を変化させて、蒸発器6出口側冷媒の過熱度が所定の範囲になるように、冷媒を蒸発器6へ流入させる。ここで、膨張弁5における絞り通路7の開口面積の調整について説明する。
本実施形態の膨張弁5においては、まず、気相冷媒通路5dへ流入した蒸発器6出口側冷媒温度が作動棒10の太軸部10aを介して、上部圧力室9cに伝達される。上部圧力室9cには冷媒が封入されているので、上部圧力室9cは太軸部10aを介して伝達された温度に応じた冷媒飽和蒸気圧力になる。一方、下部圧力室9c’は、気相冷媒通路5dと連通しているので、蒸発器6出口側冷媒圧力となる。
ここで、蒸発器6出口側冷媒の温度が上昇して所定の過熱度を有すると、作動棒10の太軸部10aを介して、上部圧力室9cに伝達される温度も高くなる。そのため、上部圧力室9c内部の冷媒飽和蒸気圧力が上昇する。
その結果、上部圧力室9cの圧力が下部圧力室9c’の圧力よりも上昇して、ダイアフラム9dが作動棒10を押し下げる方向に荷重をかける。このため、作動棒10の細軸部10b先端に当接する弁体8には、絞り通路7の開口面積を開弁させる方向に荷重がかかる。
そして、ダイアフラム9dが作動棒10に作用する荷重が、コイルバネ8aが弁体8にかける荷重よりも大きくなると、作動棒10が押し下げられ、絞り通路7の開口面積が増加する。これにより、低圧側冷媒通路5cを介して蒸発器6へ流出される冷媒量が増加する。その結果、蒸発器6出口側冷媒の温度が低下する。
ここで、本実施形態では、図2(a)に示す衝突距離Aを、弁体8が絞り通路7を閉弁する状態で、2.25mmとなるようにしているので、開弁時には必ず2.25mm以上の衝突距離Aを確保できる。その結果、前述の如く、流体作動音の抑制を図ることができる。
逆に、蒸発器6出口側冷媒圧力の温度が低下して、所定の過熱度を有していない場合は、ダイアフラム9dが作動棒10を押し下げる方向に荷重をかけない。このため、弁体8には、コイルバネ8aによって絞り通路7の開口面積を閉弁させる方向の荷重がかかる。これにより、絞り通路7の開口面積が縮小して、低圧側冷媒通路5cを介して蒸発器6へ流出される冷媒量が低下する。その結果、蒸発器6出口側冷媒の温度が上昇する。
上記のように膨張弁5では、過熱度応動機構9に連動して作動棒10が弁体8に荷重をかけることで、蒸発器6出口側冷媒は予め定めた所定範囲の過熱度を有するように蒸発器6流入冷媒量を調整している。さらに、コイルバネ8aの設定荷重によって調整する過熱度の所定範囲を設定することができる。
そして、膨張弁5の低圧側冷媒通路5cから蒸発器6へ流入した冷媒は、蒸発器6において蒸発する際に、車室内へ送風される空気から吸熱して、車室内送風空気を冷却する。そして、蒸発器6流出冷媒は、膨張弁5の気相冷媒通路5dを通過して、再び圧縮機2に吸入される。
以上のように、本実施形態では、テーパ角θを38°に設定し、衝突距離Aを、弁体8が絞り通路7を閉弁する状態で、2.25mmとなるようにしているので、作動棒10とリング状防振バネ部材11と組付性の確保と冷媒通過音を抑制の両立を図ることができる。この実施形態によると、冷房負荷として高負荷あるいは中負荷(夏あるいは春秋ごろ)のアドリング運転時の冷媒流量において、特に冷媒通過音低減の効果が大きい。
(他の実施形態)
上記の実施形態では、テーパ角θを38°に設定しているが、35°以上40°以下の範囲に設定しても同様の効果を得ることができる。テーパ角θを縮小することで、より一層、組付性が良好となる。
また、上記の実施形態では、弁体8としてボールバルブを採用しているが、ポペットバルブ等の他の形状の弁体を採用してもよい。
一実施形態の膨張弁の断面図である。 (a)は図1のC部拡大断面図であり、(b)は(a)の左側面図である。 テーパ角θと騒音レベルの関係を示すグラフである。 テーパ開始長さBと騒音レベルの関係を示すグラフである。 衝突距離Aと騒音レベルの関係を示すグラフである。 リング状防振バネ部材の斜視図である。
符号の説明
5c…低圧側冷媒通路、6…蒸発器、7…絞り通路、8…弁体、9…過熱度応動機構、
10…作動棒、10a…太軸部、10b…細軸部、10c…テーパ部、
11…リング状防振バネ部材。

Claims (1)

  1. 蒸発器(6)出口側の低圧冷媒の温度と圧力とに対応して作動する過熱度応動機構(9)と、
    前記過熱度応動機構(9)に連動して作動する作動棒(10)と、
    前記蒸発器(6)入口側に設けられ、前記作動棒(10)の軸方向に伸びるように形成された絞り通路(7)と、
    前記作動棒(10)によって前記絞り通路(7)の開口面積を調整する弁体(8)と、
    前記作動棒(10)に拘束力を付与するリング状防振バネ部材(11)と、
    前記絞り通路(7)出口側に設けられ、前記作動棒(10)の軸方向に直交する方向に伸びるように形成されて前記絞り通路(7)通過後の冷媒を前記蒸発器(6)入口側に流入させる冷媒通路(5c)とを備え、
    前記リング状防振バネ部材(11)は、弾性を有する環状部(11a)と、該環状部(11a)から内方へ切り起こされるとともに前記作動棒(10)に対して径方向の拘束力を付与する複数の防振バネ(11b)とを有しており、
    前記作動棒(10)は、前記リング状防振バネ部材(11)が嵌合される太軸部(10a)と、前記弁体(8)と接触する細軸部(10b)と、前記太軸部(10a)と前記細軸部(10b)とを接続するテーパ部(10c)とを有しており、
    前記テーパ部(10c)は、前記冷媒通路(5c)内に位置付けられており、
    前記作動棒(10)の軸方向と前記テーパ部(10c)のテーパ面とのなすテーパ角(θ)が、35°以上かつ40°以下であって、
    前記弁体(8)が前記絞り通路(7)入口を閉弁しているときの前記作動棒(10)の軸方向断面において、前記太軸部(10a)と前記テーパ部(10c)との接続部から、前記テーパ面が形成する直線と前記絞り通路(7)から噴出した冷媒が衝突する側の前記冷媒通路(5c)の内壁面との交点へ至る距離を衝突距離(A)としたときに、前記衝突距離(A)が2mm以上になっていることを特徴とする膨張弁。
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