JP4292676B2 - 膨張弁 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍サイクルの蒸発器出口の冷媒過熱度が設定値に維持されるように蒸発器への流入冷媒の流量を調整する膨張弁に関し、特にその騒音低減のための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の膨張弁は、冷凍サイクルの高圧側液冷媒が流入する高圧側液冷媒通路と、蒸発器入口に接続される低圧側2相冷媒通路との間に、微小な絞り通路穴を設置して、この絞り通路穴にて液冷媒を減圧、膨張させるとともに、ダイヤフラムで駆動される弁体によって絞り通路穴の開口面積を調整して、蒸発器への流入冷媒流量を調整するものである。
【0003】
そして、上記低圧側2相冷媒通路は、絞り通路穴側に位置する第1通路と、第1通路の冷媒流れ下流側に位置し、第1通路よりも通路断面積が大きい第2通路とを有しており、低圧側2相冷媒通路と蒸発器入口を接続する接続部品(例えばブロックジョイント等)が第2通路内に、冷媒流れ下流側から挿入されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来技術において、特に冷凍サイクル起動直後のように冷媒が多量に流れる際には、高周波数の騒音が発生するという問題がある。
【0005】
この騒音の発生原因を説明すると、膨張弁の絞り通路穴で冷媒が減圧膨張し、液相から気液2相に変わる際に、液冷媒中に気泡が発生、成長し、合体、分裂することで圧力変動が発生する。また、気液2相冷媒中の液滴流が壁面に衝突することによっても圧力変動が発生する。
【0006】
そして、このように発生した冷媒の圧力変動が、絞り通路穴から低圧側2相冷媒通路を伝わり、さらには、低圧側2相冷媒通路と蒸発器入口を接続する接続部品を振動させることにより、この接続部品や蒸発器等から騒音が発生していることが判明した。
【0007】
本発明は上記点に鑑み、冷媒が絞り通路穴を多量に流れることに起因して発生する騒音の低減を図ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、高圧側の液冷媒を減圧膨張させる絞り通路穴(48)が形成された膨張弁本体(41)と、
この膨張弁本体(41)の内部に配置され、絞り通路穴(48)の開口面積を調整するように変位する弁体(47)と、
膨張弁本体(41)に形成され、絞り通路穴(48)を通過した低圧側2相冷媒を蒸発器(5)の入口部(5a)に送り込む低圧側2相冷媒通路(43)とを備え、
この低圧側2相冷媒通路(43)が接続部品(70)を介して蒸発器(5)の入口部(5a)側に接続される膨張弁において、
低圧側2相冷媒通路(43)は、絞り通路穴(48)側に位置する第1通路(43a)と、この第1通路(43a)の冷媒流れ下流側に位置し、この第1通路(43a)よりも通路断面積が大きい第2通路(43b)とを有しており、
第1通路(43a)には、第2通路(43b)に向かって突出するとともに膨張弁本体(41)と一体になっている筒状の突出部材(60)が備えられており、
一方、接続部品(70)には、膨張弁本体(41)に向かって突出する筒状の入口挿入接続部(73)が形成され、
この入口挿入接続部(73)は、第2通路(43b)の内部において筒状の突出部材(60)の外周側に挿入され、これにより、筒状の突出部材(60)が筒状の入口挿入接続部(73)の内部まで延びるようになっており、
筒状の突出部材(60)の外周面と筒状の入口挿入接続部(73)の内周面との間には隙間(CL)が形成されていることを特徴としている。
【0009】
これにより、絞り通路穴(48)を通過した低圧側2相冷媒は、第1通路(43a)を通過して、筒状の突出部材(60)内を通過した後に、蒸発器(5)と膨張弁とを接続する接続部品(70)内を流通するようになるので、絞り通路穴(48)通過直後の圧力変動が大きい冷媒は、筒状の突出部材(60)内を流通する間にその圧力変動が減衰され、この圧力変動が減衰した冷媒を接続部品(70)内に流通させるようにできる。
【0010】
よって、筒状の突出部材(60)を配置しない従来の膨張弁に比べて、小さい圧力変動の冷媒を接続部品(5a)内に流通させることができ、接続部品の振動を抑制して騒音を低減することができる。
さらに、筒状の突出部材(60)を膨張弁本体(41)と一体化するとともに、筒状の突出部材(60)の外周面と筒状の入口挿入接続部(73)の内周面との間には隙間(CL)を形成しているから、冷媒の圧力変動による突出部材(60)の振動が、接続部品(70)に直接伝わることも防止できる。これにより、接続部品(70)の振動をより一層効果的に抑制できる。
【0012】
また、請求項2に記載の発明の如く、請求項1に記載の膨張弁において、筒状の突出部材(60)の突出端面は、具体的には、膨張弁本体(41)の側面と同一平面上に位置させればよい。
【0013】
また、請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の膨張弁において、突出部材(60)を、膨張弁本体(41)に、低圧側2相冷媒通路(43)の冷媒流れ下流側から圧入することを特徴としている。
【0014】
また、請求項4に記載の発明では、突出部材(60)を、剛性の高い剛性部材(60a)と、剛性部材(60a)の内面に配置された、衝撃吸収性を有する緩衝部材(60b)とから形成することを特徴としているので、圧力変動の大きい冷媒が突出部材(60)に衝突する際の加振力は、緩衝部材(60b)によって内部減衰される。従って、突出部材(60)内における冷媒の圧力変動を、より一層減衰することができる。
【0015】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明の膨張弁を車両用空調装置の温度式膨張弁に適用したものであり、図1は膨張弁を含む車両用空調装置の冷凍サイクルを示している。図中、1は圧縮機で、電磁クラッチ1aを介して図示しない車両エンジンにより駆動される。2は凝縮器で、圧縮機1から吐出されたガス冷媒を図示しないファンによって送風される冷却空気(外気)により冷却し、凝縮するものである。
【0017】
3はレシーバで、凝縮器3で凝縮した液冷媒を貯えて、液冷媒のみをその出口側に導出するものである。4はレシーバ3からの冷媒を減圧、膨張させる温度式膨張弁、5は蒸発器で、図示しない空調ユニットのケース内に収容され、図示しない空調用ファンによって送風される空調空気を冷却、除湿するものである。
【0018】
上記した温度式膨張弁4は、アルミニウム等の金属で成形された縦長の直方体状の形状からなる本体41を有している。この本体41内には、高圧側液冷媒通路42と低圧側2相冷媒通路43と低圧側ガス冷媒通路44とが形成されている。高圧側液冷媒通路42は、レシーバ3の出口に接続されて高圧の液冷媒が送り込まれてくる。また、低圧側2相冷媒通路43は、蒸発器5の冷媒入口部(図3参照)5aに接続されて断熱膨張後の気液2相冷媒が送り出される。
【0019】
また、低圧側ガス冷媒通路44は、その一端が蒸発器5の出口部5b(図3参照)に接続され、他端が圧縮機1の吸入側に接続されて、蒸発器5で熱交換(吸熱)して蒸発したガス冷媒が通過するものである。この低圧側ガス冷媒通路44にはアルミニウム等の熱伝導の良好な金属からなる感温棒(ヒートステム)45が貫通するように配置され、この感温棒45の下端には弁作動棒46が当接し、さらにこの弁作動棒46の下端には球状の弁体47が当接するように配置されている。
【0020】
前記した高圧側液冷媒通路42は、高圧液冷媒を減圧膨張させる微小な絞り通路穴48を介して低圧側2相冷媒通路43に連通しており、絞り通路穴48の開口面積が球状の弁体47により調整されるようになっている。ここで、球状の弁体47と絞り通路穴48とにより、膨張弁4の減圧機構を構成している。
【0021】
また、感温棒45の上端側はダイヤフラム(圧力応動部材)49と当接し、このダイヤフラム49により弁体47は開弁方向(図1の下方)に付勢される。ここで、ダイヤフラム49はダイヤフラムケース50内に配設され、ダイヤフラムケース50内の空間を上側の第1圧力室51と下側の第2圧力室52とに仕切っている。
【0022】
上側の第1圧力室51内には、冷凍サイクルが運転される条件下でほぼ飽和蒸気の状態となる冷媒が封入されている。従って、蒸発器5を出た冷媒、すなわち、低圧側ガス冷媒通路44を通過するガス冷媒の温度変動(過熱度変動)が感温棒45を伝わって第1圧力室51内の冷媒に伝わることにより、第1圧力室51内の冷媒圧力が変化する。
【0023】
一方、ダイヤフラムケース50内下側の第2圧力室52は、感温棒45と本体41との間に形成される空間56を通して低圧側ガス冷媒通路44に常時連通して、この第2圧力室52内は低圧側ガス冷媒通路44と同一圧力になっている。
【0024】
高圧側液冷媒通路42内には弁体47を閉弁方向に付勢するコイルばね(ばね手段)53が配置されており、このコイルばね53の一端部は支持台座54を介して弁体47にばね力を作用させる。コイルばね53の他端部は金属プラグ55により支持されており、この金属プラグ55は本体41のねじ穴に位置調整可能に固定され、金属プラグ55の位置調整によりコイルばね53の取付荷重を調整できる。
【0025】
このような構成によって、第1、第2圧力室51、52の圧力と、コイルばね53の力とのバランスで弁体47が変位して、絞り通路穴48の開口面積(弁開度)が最適となるように制御される。
【0026】
次に、本実施形態の要部である低圧側2相冷媒通路43に関し、図1の部分拡大図である図2を用いて説明する。
【0027】
膨張弁4の本体41に形成される低圧側2相冷媒通路43は、図2の左右方向に延びる断面円形の形状であり、絞り通路穴48と連通する第1通路43aと、第1通路43aの冷媒流れ下流側に位置し、第1通路43aよりも通路断面積が大きい第2通路43bとを有している。
【0028】
そして、膨張弁本体41のうち第1通路43aの端部を形成する部分には第1通路43aの通路断面積を拡大する拡大部41aが形成されており、この拡大部41aには、冷媒流れ下流側から円筒形状の突出部材60が圧入されている。従って、突出部材60は、第1通路43aから第2通路43bに向かって突出するように配置されている。
【0029】
この突出部材60は、剛性を有する材質(例えば金属)で形成されており、第1通路43aから第2通路43bに向かって突出するように配置されている。そして、突出部材60の突出端面は、膨張弁4の側面と同一平面上に位置するように形成されている。また、突出部材60の内径Aは、第1通路43aの内径と同じ大きさに形成されている。さらにまた、低圧側2相冷媒通路43のうち、絞り通路穴48の中心軸位置から突出部材60の端面までの長さBを、突出部材60の内径Aの約1.5倍に形成している。
【0030】
次に、上記構造の膨張弁4と蒸発器5との接続構造を図3を用いて説明する。
【0031】
膨張弁4と蒸発器5との間にはブロックジョイント(接続部品)70が配設されて、相互間の冷媒を流通させている。なお、本実施形態では、このブロックジョイント70は、アルミニュウム等の金属を切削またはダイカスト成形で形成した直方体形状状であり、蒸発器5に対しては、例えば一体ろう付けにより接合されており、膨張弁4に対しては、例えばボルト等の締結手段により締結されている。
【0032】
ブロックジョイント70内部には、膨張弁4の低圧側2相冷媒通路43から蒸発器5の冷媒入口部5aに気液2相冷媒を流入させる入口通路71、及び蒸発器5の冷媒出口部5bから膨張弁4の低圧側ガス冷媒通路44にガス冷媒を流出させる出口通路72が形成されている。
【0033】
そして、両通路71、72の膨張弁4側端部には、膨張弁4側に向かって突出する円筒形状の入口挿入接続部73、出口挿入接続部74がそれぞれ形成されており、入口挿入接続部73は膨張弁4の第2通路43bに挿入され、出口挿入接続部74は低圧側ガス冷媒通路44に挿入されている。従って、入口挿入接続部73の内部に膨張弁4の突出部材60が位置することとなり、そして、入口挿入接続部73の内周面と突出部材60の外周面との間には隙間CLが形成されるようになっている。
【0034】
なお、両挿入接続部73、の外周面には、リング形状の溝部73a、74aがそれぞれ形成されており、この溝部73a、74aにはシール部材(例えばOリング等の弾性材)75、76がはめ込まれて、ブロックジョイント70と膨張弁4との間をシールして冷媒の洩れを防止するようになっている。
【0035】
また、膨張弁4のうち、ブロックジョイント70と反対側の面には、配管接続部80がボルト等の締結手段により締結されている。この配管接続部80内部には、レシーバ3の出口から膨張弁4の高圧側液冷媒通路42に液冷媒を流入させる入口通路81、及び膨張弁4の低圧側ガス冷媒通路44から圧縮機1の吸入側にガス冷媒を流出させる出口通路82が形成されている。
【0036】
これら両通路81、82にはブロックジョイント70と同様の入口挿入接続部83、出口挿入接続部84がそれぞれ形成されており、シール部材85、86により配管接続部80と膨張弁4との間をシールするようになっている。
【0037】
次に、上記構成において作動を説明する。いま、図1の冷凍サイクルにおいて圧縮機1が作動し、サイクル内に冷媒が循環していると、膨張弁4の第1圧力室51内の封入ガスに、感温棒45を介して、通路44内の蒸発器出口の過熱ガス冷媒温度が伝導されるので、第1圧力室51内の圧力は通路44の過熱ガス冷媒温度に応じた圧力となり、一方、第1圧力室52内の圧力は通路44の冷媒圧力となる。
【0038】
従って、この両室51、52内の圧力差と、弁体47を上方へ押圧するばね53の取り付け荷重とのバランスで、弁体47が変位することになる。そして、この弁体47の変位により絞り通路穴48の開度が調整され、冷媒流量が自動調整される。この冷媒流量の調整作用により、蒸発器出口のガス冷媒の過熱度が所定値に維持される。
【0039】
ところで、膨張弁4の絞り通路穴48で減圧膨張した冷媒には、液相から気液2相に変わる際に、液冷媒中に気泡が発生、成長し、合体、分裂することで圧力変動が発生する。また、気液2相冷媒中の液滴流が膨張弁本体41の壁面に衝突することによっても圧力変動が発生する。そして、このように発生した圧力変動が、ブロックジョイント70を振動させる。
【0040】
これに対し、本実施形態の構成によれば、絞り通路穴48を通過した低圧側2相冷媒は、突出部材60内を通過した後に、ブロックジョイント70内を流通するようになっているので、絞り通路穴48を通過直後の圧力変動が大きい冷媒は、突出部材60内を流通する間にその圧力変動が減衰され、この圧力変動が減衰した冷媒がブロックジョイント70を流通するようにできる。よって、突出部材60を配置しない従来の膨張弁に比べて、冷媒の圧力変動によるブロックジョイント70の振動を抑制でき、騒音を低減することができる。
【0041】
また、突出部材60とブロックジョイント70との間には隙間CLが形成されているので、冷媒の圧力変動による突出部材60の振動が、ブロックジョイント70に直接伝わることを防止でき、より一層ブロックジョイント70の振動を抑制できる。
【0042】
ところで、突出部材60内では、気液2相冷媒は、気相中に複数の液滴を包含するため、気相中を伝搬する圧力変動が液滴に衝突、分散することにより、自身の圧力変動を減衰させている。そして、気液2相冷媒が流通する通路断面積が小さいほど、また、気液2相冷媒が流通する通路長が長いほど、このような圧力変動の減衰の効果は大きくなる。
【0043】
そこで、本実施形態では、突出部材60の内径Aは、第1通路43aの内径と同じ大きさに形成されているので、突出部材60を配置しない従来の膨張弁に比べて、第2通路43bより通路断面積の小さい第1通路43a及び突出部材60内を流通する経路の長さBが長くなるので、上述のような圧力変動の減衰効果を高めることができる。
【0044】
図4は冷凍サイクル起動時の冷媒質量流量変化に対する騒音レベル変化を示すもので、Rは突出部材60を有する本実施形態の膨張弁4の特性を示し、Sは突出部材60を有しない従来の膨張弁の特性を示している。なお、騒音の計測場所は蒸発器5の略中央部分から約10cm離れた場所である。また、騒音レベルは、2k〜6.3kHzOAを基準に測定したデシベル騒音計測値である。
【0045】
本発明品の場合、冷凍サイクル起動時の騒音レベルを、従来品よりも低減できることがわかる。
【0046】
(第2実施形態)
第1実施形態では、突出部材60を剛性を有する材質(例えば金属)のみで形成しているが、本実施形態では、図5に示すように、突出部材60を、剛性を有する材質(例えば金属)により形成された筒形状の剛性部材60aと、衝撃吸収性を有する材質(例えばゴム)により剛性部材60aの内面に筒形状に形成された、緩衝部材60bとから構成している。なお、緩衝部材60bがゴム製の場合には、緩衝部材60bを剛性部材60aに焼き付け等の手段により固定すればよい。
【0047】
これにより、圧力変動の大きい冷媒が突出部材60に衝突する際の加振力は、緩衝部材60bによって内部減衰される。従って、突出部材60内において冷媒の圧力変動をより一層減衰することができ、ブロックジョイント70の振動を抑制して騒音を低減する効果を増大できる。
【0048】
なお、本実施形態では緩衝部材60bの材質がゴムであるものについて述べたが、緩衝部材60bは樹脂または金属性材料(例えばアルミニウム)を用いても、緩衝部材60により冷媒圧力変動を内部減衰させ、騒音を低減させることができる。従って、緩衝部材60bの材質としては、弾性体のみならず、緩衝部材60bの内部で冷媒圧力変動を減衰できる材質を用いることができる。
【0049】
(第3実施形態)
第1実施形態では、膨張弁4と蒸発器5とは近接して配置されており、膨張弁4と蒸発器5との間接続する接続部品70としてブロックジョイントを用いているが、本実施形態では、膨張弁4と蒸発器5とが近接して配置されていない場合に本発明を適用した例であり、図6に示すように、接続部品70として配管接続部材を用いて、配管77、78により膨張弁4と蒸発器5とを接続するようにしている。
【0050】
(第4実施形態)
第1実施形態では、ブロックジョイント70に入口挿入接続部73、出口挿入接続部74を形成し、これらの挿入接続部73、74を膨張弁4の第2通路43b、及び低圧側ガス冷媒通路44に挿入している。
【0051】
これに対し本実施形態では、図7に示すように、挿入接続部73、74の代わりにフランジ部79を形成し、このフランジ部79を膨張弁4にボルト79a等の締結手段で締結するようにしている。
【0052】
(他の実施形態)
第1、第2実施形態では、突出部材60を、膨張弁4の本体41とは別体に成形して本体41に圧入しているが、突出部材60を、膨張弁4の本体41と一体に成形してもよい。例えば、鍛造、切削等による一体成型法が挙げられる。
【0053】
また、第1実施形態では、突出部材60の突出端面は、膨張弁4の側面と同一平面上に位置するように形成されているが、本発明はこのような位置関係に限られることなく、突出部材60の突出端面が、膨張弁4の側面より蒸発器5側へ突出するようにしてもよいし、膨張弁4の側面までは突出しないような位置関係にしてもよい。
【0054】
また、第1、第2実施形態では、蒸発器5の出口側ガス冷媒の温度変動(過熱度変動)を第1圧力室51内の冷媒に伝える部材として、膨張弁4の本体41内部に配置された感温棒45を用いていたが、感温棒45を廃止して、膨張弁4の本体41外部に配置される感温筒により蒸発器5の出口側ガス冷媒の温度変動(過熱度変動)を第1圧力室51内の冷媒に伝えるようにしたものにおいても、本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による膨張弁を含む冷凍サイクル図である。
【図2】図1の突出部材の拡大断面図である。
【図3】図1の膨張弁と蒸発器との接続構造を示す断面図である。
【図4】本発明の効果説明図である。
【図5】本発明の第2実施形態を示す膨張弁の要部断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る、膨張弁と蒸発器との接続構造を示す断面図である。
【図7】本発明の第4実施形態を示す膨張弁の要部断面図である。
【符号の説明】
4…膨張弁、5…蒸発器、43…低圧側2相冷媒通路、43a…第1通路、
43b…第2通路、47…弁体、48…絞り通路穴、60…突出部材、
60a…剛性部材、60b…緩衝部材、70…ブロックジョイント。
Claims (4)
- 高圧側の液冷媒を減圧膨張させる絞り通路穴(48)が形成された膨張弁本体(41)と、
この膨張弁本体(41)の内部に配置され、前記絞り通路穴(48)の開口面積を調整するように変位する弁体(47)と、
前記膨張弁本体(41)に形成され、前記絞り通路穴(48)を通過した低圧側2相冷媒を蒸発器(5)の入口部(5a)に送り込む低圧側2相冷媒通路(43)とを備え、
この低圧側2相冷媒通路(43)が接続部品(70)を介して前記蒸発器(5)の入口部(5a)側に接続される膨張弁において、
前記低圧側2相冷媒通路(43)は、前記絞り通路穴(48)側に位置する第1通路(43a)と、この第1通路(43a)の冷媒流れ下流側に位置し、この第1通路(43a)よりも通路断面積が大きい第2通路(43b)とを有しており、
前記第1通路(43a)には、前記第2通路(43b)に向かって突出するとともに前記膨張弁本体(41)と一体になっている筒状の突出部材(60)が備えられており、
一方、前記接続部品(70)には、前記膨張弁本体(41)に向かって突出する筒状の入口挿入接続部(73)が形成され、
この入口挿入接続部(73)は、前記第2通路(43b)の内部において前記筒状の突出部材(60)の外周側に挿入され、これにより、前記筒状の突出部材(60)が前記筒状の入口挿入接続部(73)の内部まで延びるようになっており、
前記筒状の突出部材(60)の外周面と前記筒状の入口挿入接続部(73)の内周面との間には隙間(CL)が形成されていることを特徴とする膨張弁。 - 前記筒状の突出部材(60)の突出端面が前記膨張弁本体(41)の側面と同一平面上に位置していることを特徴とする請求項1に記載の膨張弁。
- 前記突出部材(60)は、前記膨張弁本体(41)に、前記低圧側2相冷媒通路(43)の冷媒流れ下流側から圧入されることを特徴とする請求項1または2に記載の膨張弁。
- 前記突出部材(60)は、剛性の高い剛性部材(60a)と、前記剛性部材(60a)の内面に配置された、衝撃吸収性を有する緩衝部材(60b)とから形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の膨張弁。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000079362A JP4292676B2 (ja) | 2000-03-16 | 2000-03-16 | 膨張弁 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2000079362A JP4292676B2 (ja) | 2000-03-16 | 2000-03-16 | 膨張弁 |
Publications (2)
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