JPH07190565A - 冷媒用膨張弁 - Google Patents

冷媒用膨張弁

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JPH07190565A
JPH07190565A JP5338158A JP33815893A JPH07190565A JP H07190565 A JPH07190565 A JP H07190565A JP 5338158 A JP5338158 A JP 5338158A JP 33815893 A JP33815893 A JP 33815893A JP H07190565 A JPH07190565 A JP H07190565A
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orifice
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pressure
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伸 西田
Yasuhiko Niimi
康彦 新美
Yasushi Yamanaka
康司 山中
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    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2341/00Details of ejectors not being used as compression device; Details of flow restrictors or expansion valves
    • F25B2341/06Details of flow restrictors or expansion valves
    • F25B2341/068Expansion valves combined with a sensor
    • F25B2341/0683Expansion valves combined with a sensor the sensor is disposed in the suction line and influenced by the temperature or the pressure of the suction gas
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷凍サイクルの始動時における騒音の低減を
図る。 【構成】 冷媒が流入する高圧側通路14と冷媒が流出
する低圧側通路13とを連通するオリフィス15の内径
Dと長さLとの関係を、L/D≧1.3とする。また、
低圧側通路13の内径dとオリフィス15の内径Dとの
関係を、d/D≦1.8とする。冷凍サイクルの始動時
に、高圧側通路14からオリフィス15内へ流入した気
液混合冷媒の圧力が、オリフィス15内で次第に低下さ
れて低圧側通路13に流出するため、気液混合冷媒の気
相部がオリフィス15出口で成長(膨張)しなくなり、
異音の発生をなくことができる。また、液冷媒のみの通
過時において、オリフィス15を通過した液冷媒の圧力
が急激に低下しなくなるため、定常時においても、騒音
の低減を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気調和装置、冷凍装
置等の冷凍サイクルにおいて用いられる冷媒用膨張弁に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の空気調和装置における
冷凍サイクル1は、図8に示すように、冷媒圧縮機2、
凝縮器3、受液器4、膨張弁100、蒸発器5を冷媒配
管によって接続して循環路が形成され、冷媒圧縮機2の
作動によって、蒸発器5内の気相冷媒が冷媒圧縮機1に
よって吸入され、圧縮されて高圧の冷媒が冷媒圧縮機2
から吐出され、凝縮器3で放熱、凝縮されて受液器4に
液冷媒が貯留し、蒸発器5の出口側の温度に応じて膨張
弁100が開くと、液冷媒が霧状冷媒となって蒸発器5
内へ供給されて蒸発し、上記の冷凍サイクル1内の冷媒
が循環する。このように、冷媒が循環する冷凍サイクル
1では、膨張弁100における液冷媒から気液2相冷媒
への大きな圧力変化に伴う異音が発生するため、例え
ば、特開昭55−163378号公報や特開平1−29
1076号公報のように、液冷媒が通過する際の異音の
発生を防止するものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上の冷凍サイクル1
において、冷凍サイクル1内の冷媒は、定常時には、上
記のとおり循環するが、冷媒圧縮機2が停止している状
態では、冷凍サイクル1内の冷媒の圧力の均一化が起こ
るため、冷媒圧縮機2の始動時には、冷凍サイクル1内
の冷媒が、上記の気相、液相等の各相として安定してお
らず、例えば、膨張弁100の上流側では、気相と液相
の2種類の状態が混合した気液混合状態の冷媒となって
いる。このため、冷媒圧縮機2が始動すると、図9に示
すとおり、膨張弁100では、気相冷媒が通過した後
に、すぐに気液混合状態の冷媒がオリフィス101を通
過するため、膨張弁100においては気泡のオリフィス
101の通過に伴って破裂音的な異音が発生し、騒音の
原因となっている。さらに、冷媒圧縮機2の始動時に
は、蒸発器5の出口側の温度が低く膨張弁100が全開
状態となるため、蒸発器4内の液冷媒が不足し、これに
よって、気液混合状態で冷媒が膨張弁100を通過する
ため、冷媒圧縮機2の始動時から冷媒の状態が安定する
までの間のしばらくの間は、騒音が発生しやすいという
問題がある。
【0004】本発明の目的は、冷凍サイクルにおける冷
媒圧縮機の始動時に発生する騒音の低下を図ることを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、弁本体内に冷
媒の流入する高圧側通路と冷媒が流出する低圧側通路と
を設け、前記高圧側通路と前記低圧側通路とにそれぞれ
開口したオリフィスによって前記高圧側通路と前記低圧
側通路とを連通し、前記オリフィスの前記高圧側通路側
の開口を開閉して前記オリフィスを通過する冷媒量を調
節する弁部材を備えた冷媒用膨張弁において、前記オリ
フィスの内径をD、前記オリフィスの前記高圧側通路と
前記低圧側通路との間の長さをLとしたとき、L/D≧
1.3の関係が満足されるように前記オリフィスの内径
Dおよび長さLを設定したことを技術的手段とする。
【0006】また、請求項1の膨張弁において、前記低
圧側通路の径をdとしたとき、d/D≦1.8の関係が
満足されるように前記低圧側通路の径をdおよび前記オ
リフィスの内径Dを設定したことを技術的手段とする。
【0007】
【作用】本願発明者は、気液混合状態の冷媒が膨張弁を
通過する際に発生する騒音の原因について、研究を重ね
た結果、膨張弁の上流部から流入した高圧の気泡が、急
激に減圧するときの成長(膨張)から破裂への過程で騒
音が発生することを発見し、気泡の急激な成長を抑制す
るための手段として、高圧側通路から低圧側通路へと連
通したオリフィスの長さ(距離)を、オリフィスの内径
に対して従来より長く設定することが有効であることを
見出した。すなわち、オリフィス内の圧力分布を調べる
と、図1に示すとおり、気液混合冷媒については、オリ
フィスの長さが短いと、オリフィス内にて十分に圧力を
低下させることができないが、オリフィスの長さLがあ
る長さを越えると、気液混合冷媒についてはオリフィス
内にて十分に圧力を低下させることができるようにな
る。これによって、オリフィス内の液冷媒に混合してい
る気相冷媒は、オリフィス出口での減圧が緩和されるた
め、その成長が抑制される。なお、参考として、図1
に、冷媒が液単相である際の圧力分布についても合わせ
て示す。なお、図1において、高圧側通路の圧力Ph=
1.1MPa、低圧側通路の圧力PL =0.3MPaで
あり、気液混合冷媒の乾き度x=0.03である。さら
に、内径Dと長さLとの具体的な関係L/Dについて、
騒音のレベルとの関係を調査、研究を進めた結果、図2
に示すように、L/Dが、1.3を境にして、それより
大きい場合には、十分な騒音の低減効果が現れることが
明らかになった。
【0008】請求項2の発明は、冷媒圧縮機の始動時で
はなく、さらに定常時において騒音を防止するためのも
のである。上記請求項1の構成による膨張弁では、気液
2相冷媒流入時の騒音は防止できるが、オリフィス長さ
を長く設定したため、定常運転時で液単相冷媒が膨張弁
に流入するような場合、オリフィス出口までの減圧によ
りオリフィス中にて気泡が発生し、この気泡がオリフィ
ス出口にて破裂して騒音を発生させるため、従来の膨張
弁に比べて騒音レベルが若干増加してしまうという問題
が生じる。そこで、図3に示すように、上記のとおりL
/D≧1.3の関係で設定されたオリフィスについて、
さらにd/Dの関係を調べた結果、d/Dが1.8より
小さいところで、騒音が著しく低減することが明らかに
なった。つまり、請求項2の発明は、オリフィス出口部
における減圧が著しく大きいと騒音が発生することに着
目し、オリフィス出口部における減圧を制限するための
手段として、d/D≦1.8を設定し、d/Dを小さく
設定する、つまり出口部径を小さくすることで、低圧側
通路にても減圧が行われるようにして、オリフィス出口
部での冷媒の急減圧を緩和し、気泡生長による騒音を低
減させるものである。なお、上記図2、図3における条
件は、高圧側通路の温度Th=48℃、高圧側通路の圧
力Ph=1.2MPa、低圧側通路の温度TL =12.
7℃、低圧側通路の圧力PL =0.23MPa、流量は
138kg/hである。
【0009】
【発明の効果】本発明の請求項1では、高圧側通路と低
圧側通路とを連通するオリフィスについて、その内径D
と長さLとの関係を、L/D≧1.3の関係で設定する
ことによって、オリフィス出口における気液混合冷媒の
急激な減圧を防止することができるため、冷凍サイクル
における冷媒圧縮機の始動時の騒音を大幅に低減するこ
とができる。請求項2では、上記製1によって騒音が低
減された冷凍サイクルにおいて、低圧側通路の内径dに
ついて、d/D≦1.8の関係で設定したため、定常時
においても、オリフィスを通過した液冷媒がオリフィス
出口部にて急激に減圧されることがなくなり、膨張弁で
の騒音の低減を図ることができる。
【0010】
【実施例】次に本発明を図に示す実施例に基づいて説明
する。図4は、本発明の冷媒用膨張弁を有する自動車空
気調和装置における冷凍サイクル1を示す。冷凍サイク
ル1は、車両に搭載されたエンジンの回転力が電磁クラ
ッチを介して伝達される冷媒圧縮機2、その吐出側に設
けられた凝縮器(コンデンサ)3、凝縮器3における冷
却により液化された冷媒を貯留する受液器(レシーバ)
4、液状冷媒を霧状にするために断熱膨張させる膨張弁
10、周囲の熱を奪って霧状冷媒を蒸発させる蒸発器
(エバポレータ)5を冷媒配管によって順次接続して循
環路を形成したものである。
【0011】膨張弁10は、本体11の外形が略円筒形
状を呈し、その上部には、低圧冷媒通路12が周方向に
貫通して形成され、その両端は、蒸発器接続部12a、
冷媒圧縮機接続部12bとなっている。本体11の下部
には、低圧冷媒通路12と平行に蒸発器接続部12a側
の周表面から本体2の中心に向かって径小の低圧側通路
13が形成され、その表面側は、蒸発器5と接続される
径大の低圧側接続部13aとなっている。また本体11
の下部には、本体11の底部(図示下方)から軸方向に
沿って高圧側通路14が形成され、高圧側通路14は、
本体11の軸方向の下方にずれた状態で低圧側通路13
に対向して形成された高圧側接続部14aと連通してい
る。
【0012】さらに、本体11内には、低圧側通路13
と高圧側通路14とを本体11の軸方向に連通させる径
小のオリフィス15が、高圧側通路14の中心延長上に
形成されている。オリフィス15の上流端となる高圧側
通路14には、オリフィス15と連続した円錐状を呈す
る弁口16が形成され、高圧側通路14は以下に説明す
る弁部材20を配する弁室ともなっている。
【0013】弁部材20は、弁口16に着座して開閉す
る球状の弁部21と、弁部21を溶接により固着させた
受け部22と、受け部22を介して弁部21を弾性支持
するコイルばね23と、本体11の内側で高圧側通路1
4の端部に螺合により固定されて高圧側通路14を閉止
して、受け部22を介して弁部21をコイルばね23の
弾性力によって付勢するばね調整ねじ24からなる。
【0014】一方、本体11には、蒸発器5の出口温度
に応じて弁部21に対して駆動力を与えて弁口16の開
閉を行うために、径小の棒孔17とこの棒孔17より径
大で低圧冷媒通路12を貫通したプランジャ孔18とが
本体11のオリフィス15の延長線上に形成され、本体
11の上端には、これら棒孔17およびプランジャ孔1
8を貫通して作用する感熱駆動部材30を固定するため
のめねじを備えたねじ孔19が形成されている。
【0015】感熱駆動部材30は、ステンレス製のダイ
アフラム31と、このダイアフラム31を挟んで互いに
密着して設けられ、その上下に二つの上部気密室32、
下部気密室33をそれぞれ形成する上部カバー34、下
部カバー35と、上部気密室32と連通して設けられ内
部に冷媒が封入された冷媒管36、下部気密室33内に
ダイアフラム31と当接し、且つ低圧冷媒通路12を貫
通してプランジャ孔18内に摺動可能に配されて蒸発器
5の冷媒出口温度を下部気密室33へ伝達するととも
に、上部気密室32および下部気密室33の圧力差に伴
うダイアフラム31の変位に応じてプランジャ孔18内
を摺動して駆動力を与えるアルミ製のプランジャ37
と、棒孔17内に摺動可能に配されてプランジャ37の
変位に応じて弁部21をコイルばね23の弾性力に抗し
て押圧する作動棒38からなり、プランジャ37には、
低圧冷媒通路12と低圧側通路13との気密性を確保す
るためのOリング37aが備えられている。
【0016】以上の構成からなる感熱駆動部材30は、
作動棒38が棒孔17内の挿入され、プランジャ37が
プランジャ孔18内に挿入された後に、下部カバー35
のねじ部がねじ孔19に螺合されることによって固定さ
れて、Oリング39によって下部カバー35と本体11
との気密性が確保され、ねじ孔19は、下部カバー35
およびダイアフラム31とともに下部気密室33を形成
する。
【0017】以上の構成からなる膨張弁10において、
作動棒38が棒孔17内に配されると、オリフィス15
内にも作動棒38が配されることになるが、図5に示す
とおり、オリフィス15の内径Dは、作動棒38の径に
対して大きく設定された一定値を呈しており、作動棒3
8とオリフィス15との隙間が冷媒の通路となる。ここ
で、オリフィス15は、内径Dに対して弁口16から低
圧側通路13の開口までの長さLは、L/D≧1.3と
なるように、内径Dに対して十分大きな値となるように
設定されている。これによって、気相冷媒と液冷媒とが
混合した状態で冷媒がオリフィス15を通過する際に、
弁口16からオリフィス15内に流入した混合冷媒の圧
力が、すぐに開放されてしまうことがなくなり、図1に
示すように、弁口16からの距離に応じて次第に低下し
ていくことになるため、混合冷媒における気相部の圧力
が急激に開放されなくなるため、異音の発生を抑制する
ことができる。
【0018】さらに、低圧側通路13においても、オリ
フィス15を通過した液冷媒の圧力が急激に開放されな
いようにするために、低圧側通路13の内径dは、オリ
フィス15の内径Dに対してd/D≦1.8と設定する
ことで制限している。これによって、オリフィス15を
通過して圧力が開放された液冷媒の膨張が上記の設定値
の関係にある低圧側通路13によって制限されるため、
その膨張の度合いが小さくなり、液冷媒が通過する冷凍
サイクル1における定常運転時の異音を低減することが
できる。
【0019】以上の構成からなるサイクル1において、
電磁クラッチを介して冷媒圧縮機2が駆動され、冷凍サ
イクル1が始動すると、蒸発器5内の気相冷媒が膨張弁
10の低圧冷媒通路12を介して冷媒圧縮機2内に吸い
込まれ、冷媒圧縮機2から高温高圧の気相冷媒が吐出さ
れる。
【0020】ここで、膨張弁10の弁部21を駆動する
感熱駆動部材30は、蒸発器5の出口側と接続された低
圧冷媒通路12内にプランジャ37が配されており、蒸
発器5の出口側の気相冷媒温度を上部気密室32へ伝達
するため、その温度に応じて上部気密室32の圧力が変
化し、蒸発器5の出口温度が高いため、上部気密室32
の圧力が高くなり、それに応じてプランジャ37が下方
へ駆動されて弁部21を下げるため、弁口16の開度が
大きくなる。これにより、蒸発器5への冷媒が供給量が
多くなる。
【0021】このとき、冷凍サイクル1では、冷媒圧力
が均等化されているため、膨張弁10には、気液混合の
冷媒が供給され、また、受液器4に貯留された液冷媒の
量が不足するため、その後においても、冷凍サイクル1
が安定するまでは、気液混合の冷媒が供給される。従っ
て、膨張弁10のオリフィス15には、気液混合状態の
冷媒が継続して通過する。このとき、気液混合状態の冷
媒は、オリフィス15の内径Dに対して長さLがL/D
≧1.3の関係で設定されているため、低圧側通路13
までの間に次第に圧力が低下する。この結果、冷媒の気
相部の圧力がオリフィス15出口部で急激に低下するこ
とがなく、オリフィス15を通過する際に異音が発生し
にくい。
【0022】オリフィス15を通過した気液混合冷媒
は、低圧側通路13において圧力が低下するため霧状と
なって蒸発器5へ流出して気化する。一方、冷媒圧縮機
2によって凝縮器3へ供給された気相冷媒は、凝縮気3
で凝縮されて液化し、液冷媒は受液器4で貯留される。
【0023】以後、冷凍サイクル1が安定し、受液器4
内に十分な量の液冷媒が貯留されると、液冷媒のみが、
受液器4から膨張弁10の高圧側通路14へ供給され、
感熱駆動部材30によって駆動される弁部21の位置に
応じて変化する弁口16の開度に応じてオリフィス15
を通過して低圧側通路13を経て蒸発器5へ流出して気
化する。
【0024】ここで、感熱駆動部材30は、蒸発器5の
出口側と接続された低圧冷媒通路12内にプランジャ3
7が配されており、蒸発器5の出口側の気相冷媒温度を
上部気密室32へ伝達するため、その温度に応じて上部
気密室32の圧力が変化し、蒸発器5の出口温度が上昇
すると、上部気密室32の圧力が高くなり、それに応じ
てプランジャ37が下方へ駆動されて弁部21を下げる
ため、弁口16の開度が大きくなる。これにより、蒸発
器5への冷媒が供給量が多くなり、蒸発器5の温度を低
下させる。逆に、蒸発器5の出口温度が低下すると、弁
部21が逆方向に駆動され、弁口16の開度が小さくな
り、蒸発器5への冷媒が供給量が少なくなり、蒸発器5
の温度を低下させる。
【0025】膨張弁10においては、オリフィス15を
通過した液冷媒が、低圧側通路12での圧力低下に応じ
て霧状冷媒となるが、低圧側通路12の内径dは、オリ
フィス15の内径Dに対して、d/D≦1.8の関係で
形成されているため、液冷媒がオリフィス15を通過す
る定常時においても、冷媒の通過による異音の発生を防
止でき、騒音の低減を図ることができる。
【0026】図6に本実施例の冷凍サイクル1における
各部のエンタルピと冷媒圧力との関係を従来の膨張弁の
場合の冷凍サイクルと比較して示す。図6において、実
線Aは、従来の膨張弁を用いた冷凍サイクルを示し、破
線Bは、本実施例の膨張弁10による冷凍サイクル1の
場合を、横軸を移動させた状態で重ねて示したものであ
り、aは、オリフィス15による減圧、Bは低圧冷媒通
路13における減圧を示す。また、破線Cは、本発明に
よるものではなく、低圧側通路12の内径dについてd
/D≦1.8の関係を満たさず、d/D>1.8の関係
にした場合の一例を参考として示すしたものである。
【0027】図7に本実施例の冷凍サイクル1について
の騒音レベルを、従来の場合と比較して示す。なお、冷
凍サイクル1は、室温が25℃、ブロワの風量が200
3/hの条件下の車両用空気調和装置におけるもの
で、膨張弁10から20cm離れた地点での騒音を示
す。図から明らかなとおり、冷凍サイクル1が起動した
初期における騒音レベルが、従来の場合と比較して大き
く改善されていることが判る。
【0028】上記実施例では、弁部の開度を調節する感
熱駆動部材として、膨張弁10の本体11内に低圧冷媒
通路12を形成し、その中にプランジャ37を配したも
のを示したが、感熱筒を設けたものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作用を説明するためのオリフィス内の
弁口からの長さと圧力分布との関係を示す図である。
【図2】本発明の作用を説明するためのオリフィスの長
さLとオリフィスの内径Dについて、D/Lと騒音レベ
ルとの関係を示す図である。
【図3】本発明の作用を説明するための低圧側通路の内
径dとオリフィス内径Dについて、d/Dと騒音レベル
との関係を示す図である。
【図4】本発明の膨張弁を有する冷凍サイクルの構成図
である。
【図5】本発明の実施例における膨張弁の主要部を示す
部分拡大図である。
【図6】本発明の実施例の冷凍サイクルにおける冷媒圧
力とエンタルピとの関係を示す特性図である。
【図7】本発明の実施例の効果を説明するための騒音レ
ベルの変化特性を示す特性図である。
【図8】従来の冷凍サイクルにおける膨張弁を示す冷凍
サイクルの構成図である。
【図9】従来の冷凍サイクルにおける騒音レベルを、冷
媒の状態と吸入圧力とともに示した図である。
【符号の説明】
10 膨張弁(冷媒用膨張弁) 11 本体(弁本体) 13 低圧側通路 14 高圧側通路 15 オリフィス 20 弁部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁本体内に冷媒の流入する高圧側通路と
    冷媒が流出する低圧側通路とを設け、前記高圧側通路と
    前記低圧側通路とにそれぞれ開口したオリフィスによっ
    て前記高圧側通路と前記低圧側通路とを連通し、前記オ
    リフィスの前記高圧側通路側の開口を開閉して前記オリ
    フィスを通過する冷媒量を調節する弁部材を備えた冷媒
    用膨張弁において、 前記オリフィスの内径をD、前記オリフィスの前記高圧
    側通路と前記低圧側通路との間の長さをLとしたとき、
    L/D≧1.3の関係が満足されるように前記オリフィ
    スの内径Dおよび長さLを設定したことを特徴とする冷
    媒用膨張弁。
  2. 【請求項2】 前記低圧側通路の径をdとしたとき、d
    /D≦1.8の関係が満足されるように前記低圧側通路
    の径をdおよび前記オリフィスの内径Dを設定したこと
    を特徴とする請求項1記載の冷媒用膨張弁。
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