JP3557632B2 - 冷媒用膨張弁 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、空気調和装置、冷凍装置等の冷凍サイクルにおいて用いられる冷媒用膨張弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等の空気調和装置における冷凍サイクル1は、図8に示すように、冷媒圧縮機2、凝縮器3、受液器4、膨張弁100、蒸発器5を冷媒配管によって接続して循環路が形成され、冷媒圧縮機2の作動によって、蒸発器5内の気相冷媒が冷媒圧縮機1によって吸入され、圧縮されて高圧の冷媒が冷媒圧縮機2から吐出され、凝縮器3で放熱、凝縮されて受液器4に液冷媒が貯留し、蒸発器5の出口側の温度に応じて膨張弁100が開くと、液冷媒が霧状冷媒となって蒸発器5内へ供給されて蒸発し、上記の冷凍サイクル1内の冷媒が循環する。
このように、冷媒が循環する冷凍サイクル1では、膨張弁100における液冷媒から気液2相冷媒への大きな圧力変化に伴う異音が発生するため、例えば、特開昭55−163378号公報や特開平1−291076号公報のように、液冷媒が通過する際の異音の発生を防止するものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上の冷凍サイクル1において、冷凍サイクル1内の冷媒は、定常時には、上記のとおり循環するが、冷媒圧縮機2が停止している状態では、冷凍サイクル1内の冷媒の圧力の均一化が起こるため、冷媒圧縮機2の始動時には、冷凍サイクル1内の冷媒が、上記の気相、液相等の各相として安定しておらず、例えば、膨張弁100の上流側では、気相と液相の2種類の状態が混合した気液混合状態の冷媒となっている。
このため、冷媒圧縮機2が始動すると、図9に示すとおり、膨張弁100では、気相冷媒が通過した後に、すぐに気液混合状態の冷媒がオリフィス101を通過するため、膨張弁100においては気泡のオリフィス101の通過に伴って破裂音的な異音が発生し、騒音の原因となっている。さらに、冷媒圧縮機2の始動時には、蒸発器5の出口側の温度が低く膨張弁100が全開状態となるため、蒸発器4内の液冷媒が不足し、これによって、気液混合状態で冷媒が膨張弁100を通過するため、冷媒圧縮機2の始動時から冷媒の状態が安定するまでの間のしばらくの間は、騒音が発生しやすいという問題がある。
【0004】
本発明の目的は、冷凍サイクルにおける冷媒圧縮機の始動時に発生する騒音の低下を図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、弁本体内に冷媒の流入する高圧側通路と冷媒が流出する低圧側通路とを設け、前記高圧側通路と前記低圧側通路とにそれぞれ開口したオリフィスによって前記高圧側通路と前記低圧側通路とを連通し、前記高圧側通路に設けられ、前記オリフィスの前記高圧側通路側の開口を開閉して前記オリフィスを通過する冷媒量を調節する弁部材を備えた冷媒用膨張弁において、前記オリフィスの内径をD、前記オリフィスの前記高圧側通路と前記低圧側通路との間の長さをLとしたとき、L/D≧1.3の関係が満足されるように前記オリフィスの内径Dおよび長さLを設定したことを技術的手段とする。
【0006】
また、請求項1の冷媒用膨張弁において、前記低圧側通路の径をdとしたとき、d/D≦1.8の関係が満足されるように前記低圧側通路の径dおよび前記オリフィスの内径Dを設定したことを技術的手段とする。
【0007】
【作用】
本願発明者は、気液混合状態の冷媒が膨張弁を通過する際に発生する騒音の原因について、研究を重ねた結果、膨張弁の上流部から流入した高圧の気泡が、急激に減圧するときの成長(膨張)から破裂への過程で騒音が発生することを発見し、気泡の急激な成長を抑制するための手段として、高圧側通路から低圧側通路へと連通したオリフィスの長さ(距離)を、オリフィスの内径に対して従来より長く設定することが有効であることを見出した。
すなわち、オリフィス内の圧力分布を調べると、図1に示すとおり、気液混合冷媒については、オリフィスの長さが短いと、オリフィス内にて十分に圧力を低下させることができないが、オリフィスの長さLがある長さを越えると、気液混合冷媒についてはオリフィス内にて十分に圧力を低下させることができるようになる。
これによって、オリフィス内の液冷媒に混合している気相冷媒は、オリフィス出口での減圧が緩和されるため、その成長が抑制される。
なお、参考として、図1に、冷媒が液単相である際の圧力分布についても合わせて示す。
なお、図1において、高圧側通路の圧力Ph=1.1MPa、低圧側通路の圧力PL =0.3MPaであり、気液混合冷媒の乾き度x=0.03である。
さらに、内径Dと長さLとの具体的な関係L/Dについて、騒音のレベルとの関係を調査、研究を進めた結果、図2に示すように、L/Dが、1.3を境にして、それより大きい場合には、十分な騒音の低減効果が現れることが明らかになった。
【0008】
請求項2の発明は、冷媒圧縮機の始動時ではなく、さらに定常時において騒音を防止するためのものである。上記請求項1の構成による膨張弁では、気液2相冷媒流入時の騒音は防止できるが、オリフィス長さを長く設定したため、定常運転時で液単相冷媒が膨張弁に流入するような場合、オリフィス出口までの減圧によりオリフィス中にて気泡が発生し、この気泡がオリフィス出口にて破裂して騒音を発生させるため、従来の膨張弁に比べて騒音レベルが若干増加してしまうという問題が生じる。
そこで、図3に示すように、上記のとおりL/D≧1.3の関係で設定されたオリフィスについて、さらにd/Dの関係を調べた結果、d/Dが1.8より小さいところで、騒音が著しく低減することが明らかになった。つまり、請求項2の発明は、オリフィス出口部における減圧が著しく大きいと騒音が発生することに着目し、オリフィス出口部における減圧を制限するための手段として、d/D≦1.8を設定し、d/Dを小さく設定する、つまり出口部径を小さくすることで、低圧側通路にても減圧が行われるようにして、オリフィス出口部での冷媒の急減圧を緩和し、気泡生長による騒音を低減させるものである。
なお、上記図2、図3における条件は、高圧側通路の温度Th=48℃、高圧側通路の圧力Ph=1.2MPa、低圧側通路の温度TL =12.7℃、低圧側通路の圧力PL =0.23MPa、流量は138kg/hである。
【0009】
【発明の効果】
本発明の請求項1では、高圧側通路と低圧側通路とを連通するオリフィスについて、その内径Dと長さLとの関係を、L/D≧1.3の関係で設定することによって、オリフィス出口における気液混合冷媒の急激な減圧を防止することができるため、冷凍サイクルにおける冷媒圧縮機の始動時の騒音を大幅に低減することができる。
請求項2では、上記製1によって騒音が低減された冷凍サイクルにおいて、低圧側通路の内径dについて、d/D≦1.8の関係で設定したため、定常時においても、オリフィスを通過した液冷媒がオリフィス出口部にて急激に減圧されることがなくなり、膨張弁での騒音の低減を図ることができる。
【0010】
【実施例】
次に本発明を図に示す実施例に基づいて説明する。
図4は、本発明の冷媒用膨張弁を有する自動車空気調和装置における冷凍サイクル1を示す。
冷凍サイクル1は、車両に搭載されたエンジンの回転力が電磁クラッチを介して伝達される冷媒圧縮機2、その吐出側に設けられた凝縮器(コンデンサ)3、凝縮器3における冷却により液化された冷媒を貯留する受液器(レシーバ)4、液状冷媒を霧状にするために断熱膨張させる膨張弁10、周囲の熱を奪って霧状冷媒を蒸発させる蒸発器(エバポレータ)5を冷媒配管によって順次接続して循環路を形成したものである。
【0011】
膨張弁10は、本体11の外形が略円筒形状を呈し、その上部には、低圧冷媒通路12が周方向に貫通して形成され、その両端は、蒸発器接続部12a、冷媒圧縮機接続部12bとなっている。
本体11の下部には、低圧冷媒通路12と平行に蒸発器接続部12a側の周表面から本体2の中心に向かって径小の低圧側通路13が形成され、その表面側は、蒸発器5と接続される径大の低圧側接続部13aとなっている。
また本体11の下部には、本体11の底部(図示下方)から軸方向に沿って高圧側通路14が形成され、高圧側通路14は、本体11の軸方向の下方にずれた状態で低圧側通路13に対向して形成された高圧側接続部14aと連通している。
【0012】
さらに、本体11内には、低圧側通路13と高圧側通路14とを本体11の軸方向に連通させる径小のオリフィス15が、高圧側通路14の中心延長上に形成されている。
オリフィス15の上流端となる高圧側通路14には、オリフィス15と連続した円錐状を呈する弁口16が形成され、高圧側通路14は以下に説明する弁部材20を配する弁室ともなっている。
【0013】
弁部材20は、弁口16に着座して開閉する球状の弁部21と、弁部21を溶接により固着させた受け部22と、受け部22を介して弁部21を弾性支持するコイルばね23と、本体11の内側で高圧側通路14の端部に螺合により固定されて高圧側通路14を閉止して、受け部22を介して弁部21をコイルばね23の弾性力によって付勢するばね調整ねじ24からなる。
【0014】
一方、本体11には、蒸発器5の出口温度に応じて弁部21に対して駆動力を与えて弁口16の開閉を行うために、径小の棒孔17とこの棒孔17より径大で低圧冷媒通路12を貫通したプランジャ孔18とが本体11のオリフィス15の延長線上に形成され、本体11の上端には、これら棒孔17およびプランジャ孔18を貫通して作用する感熱駆動部材30を固定するためのめねじを備えたねじ孔19が形成されている。
【0015】
感熱駆動部材30は、ステンレス製のダイアフラム31と、このダイアフラム31を挟んで互いに密着して設けられ、その上下に二つの上部気密室32、下部気密室33をそれぞれ形成する上部カバー34、下部カバー35と、上部気密室32と連通して設けられ内部に冷媒が封入された冷媒管36、下部気密室33内にダイアフラム31と当接し、且つ低圧冷媒通路12を貫通してプランジャ孔18内に摺動可能に配されて蒸発器5の冷媒出口温度を下部気密室33へ伝達するとともに、上部気密室32および下部気密室33の圧力差に伴うダイアフラム31の変位に応じてプランジャ孔18内を摺動して駆動力を与えるアルミ製のプランジャ37と、棒孔17内に摺動可能に配されてプランジャ37の変位に応じて弁部21をコイルばね23の弾性力に抗して押圧する作動棒38からなり、プランジャ37には、低圧冷媒通路12と低圧側通路13との気密性を確保するためのOリング37aが備えられている。
【0016】
以上の構成からなる感熱駆動部材30は、作動棒38が棒孔17内の挿入され、プランジャ37がプランジャ孔18内に挿入された後に、下部カバー35のねじ部がねじ孔19に螺合されることによって固定されて、Oリング39によって下部カバー35と本体11との気密性が確保され、ねじ孔19は、下部カバー35およびダイアフラム31とともに下部気密室33を形成する。
【0017】
以上の構成からなる膨張弁10において、作動棒38が棒孔17内に配されると、オリフィス15内にも作動棒38が配されることになるが、図5に示すとおり、オリフィス15の内径Dは、作動棒38の径に対して大きく設定された一定値を呈しており、作動棒38とオリフィス15との隙間が冷媒の通路となる。
ここで、オリフィス15は、内径Dに対して弁口16から低圧側通路13の開口までの長さLは、L/D≧1.3となるように、内径Dに対して十分大きな値となるように設定されている。これによって、気相冷媒と液冷媒とが混合した状態で冷媒がオリフィス15を通過する際に、弁口16からオリフィス15内に流入した混合冷媒の圧力が、すぐに開放されてしまうことがなくなり、図1に示すように、弁口16からの距離に応じて次第に低下していくことになるため、混合冷媒における気相部の圧力が急激に開放されなくなるため、異音の発生を抑制することができる。
【0018】
さらに、低圧側通路13においても、オリフィス15を通過した液冷媒の圧力が急激に開放されないようにするために、低圧側通路13の内径dは、オリフィス15の内径Dに対してd/D≦1.8と設定することで制限している。
これによって、オリフィス15を通過して圧力が開放された液冷媒の膨張が上記の設定値の関係にある低圧側通路13によって制限されるため、その膨張の度合いが小さくなり、液冷媒が通過する冷凍サイクル1における定常運転時の異音を低減することができる。
【0019】
以上の構成からなるサイクル1において、電磁クラッチを介して冷媒圧縮機2が駆動され、冷凍サイクル1が始動すると、蒸発器5内の気相冷媒が膨張弁10の低圧冷媒通路12を介して冷媒圧縮機2内に吸い込まれ、冷媒圧縮機2から高温高圧の気相冷媒が吐出される。
【0020】
ここで、膨張弁10の弁部21を駆動する感熱駆動部材30は、蒸発器5の出口側と接続された低圧冷媒通路12内にプランジャ37が配されており、蒸発器5の出口側の気相冷媒温度を上部気密室32へ伝達するため、その温度に応じて上部気密室32の圧力が変化し、蒸発器5の出口温度が高いため、上部気密室32の圧力が高くなり、それに応じてプランジャ37が下方へ駆動されて弁部21を下げるため、弁口16の開度が大きくなる。これにより、蒸発器5への冷媒が供給量が多くなる。
【0021】
このとき、冷凍サイクル1では、冷媒圧力が均等化されているため、膨張弁10には、気液混合の冷媒が供給され、また、受液器4に貯留された液冷媒の量が不足するため、その後においても、冷凍サイクル1が安定するまでは、気液混合の冷媒が供給される。
従って、膨張弁10のオリフィス15には、気液混合状態の冷媒が継続して通過する。このとき、気液混合状態の冷媒は、オリフィス15の内径Dに対して長さLがL/D≧1.3の関係で設定されているため、低圧側通路13までの間に次第に圧力が低下する。
この結果、冷媒の気相部の圧力がオリフィス15出口部で急激に低下することがなく、オリフィス15を通過する際に異音が発生しにくい。
【0022】
オリフィス15を通過した気液混合冷媒は、低圧側通路13において圧力が低下するため霧状となって蒸発器5へ流出して気化する。
一方、冷媒圧縮機2によって凝縮器3へ供給された気相冷媒は、凝縮気3で凝縮されて液化し、液冷媒は受液器4で貯留される。
【0023】
以後、冷凍サイクル1が安定し、受液器4内に十分な量の液冷媒が貯留されると、液冷媒のみが、受液器4から膨張弁10の高圧側通路14へ供給され、感熱駆動部材30によって駆動される弁部21の位置に応じて変化する弁口16の開度に応じてオリフィス15を通過して低圧側通路13を経て蒸発器5へ流出して気化する。
【0024】
ここで、感熱駆動部材30は、蒸発器5の出口側と接続された低圧冷媒通路12内にプランジャ37が配されており、蒸発器5の出口側の気相冷媒温度を上部気密室32へ伝達するため、その温度に応じて上部気密室32の圧力が変化し、蒸発器5の出口温度が上昇すると、上部気密室32の圧力が高くなり、それに応じてプランジャ37が下方へ駆動されて弁部21を下げるため、弁口16の開度が大きくなる。これにより、蒸発器5への冷媒が供給量が多くなり、蒸発器5の温度を低下させる。
逆に、蒸発器5の出口温度が低下すると、弁部21が逆方向に駆動され、弁口16の開度が小さくなり、蒸発器5への冷媒が供給量が少なくなり、蒸発器5の温度を低下させる。
【0025】
膨張弁10においては、オリフィス15を通過した液冷媒が、低圧側通路12での圧力低下に応じて霧状冷媒となるが、低圧側通路12の内径dは、オリフィス15の内径Dに対して、d/D≦1.8の関係で形成されているため、液冷媒がオリフィス15を通過する定常時においても、冷媒の通過による異音の発生を防止でき、騒音の低減を図ることができる。
【0026】
図6に本実施例の冷凍サイクル1における各部のエンタルピと冷媒圧力との関係を従来の膨張弁の場合の冷凍サイクルと比較して示す。図6において、実線Aは、従来の膨張弁を用いた冷凍サイクルを示し、破線Bは、本実施例の膨張弁10による冷凍サイクル1の場合を、横軸を移動させた状態で重ねて示したものであり、aは、オリフィス15による減圧、Bは低圧冷媒通路13における減圧を示す。また、破線Cは、本発明によるものではなく、低圧側通路12の内径dについてd/D≦1.8の関係を満たさず、d/D>1.8の関係にした場合の一例を参考として示すしたものである。
【0027】
図7に本実施例の冷凍サイクル1についての騒音レベルを、従来の場合と比較して示す。なお、冷凍サイクル1は、室温が25℃、ブロワの風量が200m3 /hの条件下の車両用空気調和装置におけるもので、膨張弁10から20cm離れた地点での騒音を示す。
図から明らかなとおり、冷凍サイクル1が起動した初期における騒音レベルが、従来の場合と比較して大きく改善されていることが判る。
【0028】
上記実施例では、弁部の開度を調節する感熱駆動部材として、膨張弁10の本体11内に低圧冷媒通路12を形成し、その中にプランジャ37を配したものを示したが、感熱筒を設けたものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作用を説明するためのオリフィス内の弁口からの長さと圧力分布との関係を示す図である。
【図2】本発明の作用を説明するためのオリフィスの長さLとオリフィスの内径Dについて、D/Lと騒音レベルとの関係を示す図である。
【図3】本発明の作用を説明するための低圧側通路の内径dとオリフィス内径Dについて、d/Dと騒音レベルとの関係を示す図である。
【図4】本発明の膨張弁を有する冷凍サイクルの構成図である。
【図5】本発明の実施例における膨張弁の主要部を示す部分拡大図である。
【図6】本発明の実施例の冷凍サイクルにおける冷媒圧力とエンタルピとの関係を示す特性図である。
【図7】本発明の実施例の効果を説明するための騒音レベルの変化特性を示す特性図である。
【図8】従来の冷凍サイクルにおける膨張弁を示す冷凍サイクルの構成図である。
【図9】従来の冷凍サイクルにおける騒音レベルを、冷媒の状態と吸入圧力とともに示した図である。
【符号の説明】
10 膨張弁(冷媒用膨張弁)
11 本体(弁本体)
13 低圧側通路
14 高圧側通路
15 オリフィス
20 弁部材
Claims (2)
- 弁本体内に冷媒の流入する高圧側通路と冷媒が流出する低圧側通路とを設け、
前記高圧側通路と前記低圧側通路とにそれぞれ開口したオリフィスによって前記高圧側通路と前記低圧側通路とを連通し、
前記高圧側通路に設けられ、前記オリフィスの前記高圧側通路側の開口を開閉して前記オリフィスを通過する冷媒量を調節する弁部材を備えた冷媒用膨張弁において、
前記オリフィスの内径をD、前記オリフィスの前記高圧側通路と前記低圧側通路との間の長さをLとしたとき、L/D≧1.3の関係が満足されるように前記オリフィスの内径Dおよび長さLを設定したことを特徴とする冷媒用膨張弁。 - 前記低圧側通路の径をdとしたとき、d/D≦1.8の関係が満足されるように前記低圧側通路の径dおよび前記オリフィスの内径Dを設定したことを特徴とする請求項1記載の冷媒用膨張弁。
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