JP2007033021A - 温度差圧感知弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造が簡単で、特別な耐圧構造を必要とすることがなく、ガスクーラ出口の冷媒温度に基づいてガスクーラ出口の冷媒圧力を、冷凍サイクルの効率の良い状態が維持されるように制御することができる温度差圧感知弁を提供する。
【解決手段】ボディ21に形成された弁孔24と、その弁孔24の上流側にて弁孔24を開閉可能に配置されていて、冷媒の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧が大きくなるに従って開弁する差圧制御弁と、高圧側冷媒温度により弁体25を閉弁方向に付勢する形状記憶合金ばね35と、低圧側冷媒温度により弁体25を開弁方向に付勢する形状記憶合金ばね39とを備え、形状記憶合金ばね35が差圧制御弁の開弁する差圧を設定し、形状記憶合金ばね39がその差圧をシフトしてガスクーラ出口の冷媒圧力を冷凍サイクルの効率の良い圧力値に制御するようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は温度差圧感知弁に関し、特に車輌用エアコンの冷凍サイクルにて冷媒を膨張させる膨張装置に適用することができる温度差圧感知弁に関する。
車輌用エアコンでは、その冷凍サイクルで使用される冷媒としてHFC−134aが一般に用いられている。しかし、地球環境の問題から、二酸化炭素などを冷媒に使用した冷凍サイクルが提案されている。
図14は二酸化炭素のモリエル線図である。
二酸化炭素を冷媒とする冷凍サイクルにおいても、基本的にHFC−134aを使用した冷凍サイクルと動作原理は同じである。すなわち、冷媒に二酸化炭素を使用した冷凍サイクルでは、図中、A−B−C−D−Aで示されるように、気相状態の冷媒をコンプレッサにて圧縮して高温高圧の冷媒にし(A−B)、その高温高圧の冷媒をガスクーラにて冷却し(B−C)、冷却された冷媒を膨張装置にて絞り膨張させることで低温低圧の冷媒にし(C−D)、その低温低圧の冷媒をエバポレータにて蒸発させる(D−A)、という動作をする。膨張装置が冷却された冷媒を膨張させる過程で、圧力が飽和液線SLを下回ると、冷媒は気液二相状態になり、それがエバポレータで蒸発するときに、車室内の空気から蒸発潜熱を奪うことで、冷房が行われる。
また、二酸化炭素を冷媒とする冷凍サイクルでは、ガスクーラ出口の冷媒とエバポレータ出口の冷媒とを熱交換する内部熱交換器を設けて、エバポレータ入口の冷媒のエンタルピを低下させ、これによって冷凍能力を向上させることも行われている。
ところで、このような冷凍サイクルで使用される膨張装置は、ガスクーラ出口の冷媒の温度と圧力とに応じてエバポレータに供給する冷媒の流量を制御することにより、超臨界領域および臨界圧力以下の領域においても、冷凍サイクルを効率よく運転できることが知られている(たとえば、特許文献1参照。)。
この特許文献1によれば、ガスクーラ出口の冷媒の温度および圧力を、図14に太い実線で示した最適制御線に沿って制御することにより、冷凍サイクルの成績係数を高く維持しながら冷凍能力を向上できることが開示されている。そのためには、膨張装置は、ガスクーラから内部熱交換器に導入される冷媒の圧力および温度を検出するよう変位部材(ダイヤフラム)によって仕切られた密閉容器を、内部熱交換器からの冷媒を絞り膨張させてエバポレータに導出するよう形成された弁孔の上流側に備え、変位部材の変位で弁孔を上流側から開閉制御する弁構造を有している。密閉容器には、冷媒の温度が0℃での飽和液密度から冷媒の臨界点での飽和液密度までの範囲の密度で冷媒が封入されている。
これにより、膨張装置は、超臨界領域では、625kg/m3の等密度線に沿うように、ガスクーラ出口の冷媒温度に基づいてガスクーラ出口の冷媒圧力を制御し、臨界圧力以下の領域では、ガスクーラ出口の冷媒の過冷却度が所定値となるようにガスクーラ出口の冷媒圧力を制御することができる。すなわち、その膨張装置は、ガスクーラ出口の冷媒の絶対温度と絶対圧力とを感知し、それらによって一義的に特定されるポイントが最適制御線上に沿うよう動作している。
特開平9−264622号公報(段落番号〔0020〕、〔0023〕、〔0026〕、図1)
しかしながら、特許文献1に開示されているような膨張装置は、密閉容器のダイヤフラムがガスクーラ出口の冷媒の温度および圧力を感知して、内部熱交換器を出た冷媒を絞り膨張させる弁の開度を制御するよう構成されているので、構造が複雑であり、コストが高くなるという問題点があった。
また、ダイヤフラムで仕切られている密閉容器は、高圧の冷媒が封入されていて、常温でも、内圧が10MPaにもなることがあり、膨張装置を部品として取り扱っているときにダイヤフラムが異常変形しないような特別な耐圧構造にする必要があるという問題点があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、構造が簡単で、特別な耐圧構造を必要とすることがなく、ガスクーラ出口の冷媒温度に基づいてガスクーラ出口の冷媒圧力を、冷凍サイクルの効率の良い状態が維持されるように制御することのできる温度差圧感知弁を提供することを目的とする。
本発明では上記問題を解決するために、冷凍サイクルを循環する冷媒の温度および圧力に応じて前記冷媒の流量を制御する温度差圧感知弁において、前記冷媒の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧が大きくなるに従って開弁していく差圧制御弁と、前記差圧制御弁をその上流側にて閉弁方向に付勢するよう配置され、上流側の前記冷媒の温度変化に応じて前記差圧制御弁が開弁する差圧を設定する第1の感温部材と、前記差圧制御弁をその下流側にて開弁方向に付勢するよう配置され、下流側の前記冷媒の温度変化に応じて前記第1の感温部材により設定された前記差圧をシフトさせる第2の感温部材と、を備えていることを特徴とする温度差圧感知弁が提供される。
このような温度差圧感知弁によれば、差圧制御弁の上流側の冷媒の温度によって荷重の変化する第1の感温部材により差圧制御弁が開弁する差圧を設定するとともに、差圧制御弁の下流側の冷媒の温度によって荷重の変化する第2の感温部材により第1の感温部材が設定した差圧をシフトさせるように構成した。これにより、第1の感温部材が設定した差圧制御弁の開弁する差圧に対して、その基準となる差圧制御弁の下流側の冷媒の圧力を、第2の感温部材がその下流側の冷媒の温度に基づいて特定することで、差圧制御弁の上流側の冷媒の圧力を、冷凍サイクルの効率の良い状態が維持されるよう制御することができる。
本発明の温度差圧感知弁は、差圧制御弁と、形状記憶合金ばねのような2つの感温部材とによって構成されているので、非常に構造をシンプルかつ小型にすることができ、さらに、制御しようとする上流側の冷媒の温度に対応した圧力を直接検知するような、ダイヤフラムで仕切られていて高圧の冷媒が封入されているような密閉容器を備えていないので、特別な耐圧構造にする必要がなく、また、そのような高価な感温・感圧部材が不要なことから、構造をシンプルにすることができ、コストを大幅に低減することができるという利点がある。
以下、本発明の実施の形態を、冷媒に二酸化炭素を使用した冷凍サイクルの膨張装置に適用した場合を例に図面を参照して詳細に説明する。
図1は第1の実施の形態に係る温度差圧感知弁を適用した冷凍サイクルを示すシステム図、図2は第1の実施の形態に係る温度差圧感知弁の構成を示す中央縦断面図である。
冷凍サイクルは、冷媒を圧縮するコンプレッサ1と、圧縮された冷媒を冷却するガスクーラ2と、冷却された冷媒を絞り膨張させる温度差圧感知弁3と、膨張された冷媒を蒸発させるエバポレータ4と、冷凍サイクル中の余剰の冷媒を蓄えておくとともに蒸発された冷媒から気相の冷媒を分離してコンプレッサ1へ送るアキュムレータ5と、ガスクーラ2から温度差圧感知弁3へ流れる冷媒とアキュムレータ5からコンプレッサ1へ流れる冷媒との間で熱交換を行う内部熱交換器6とを備えている。
膨張装置として機能する温度差圧感知弁3は、内部熱交換器6に設けられている。内部熱交換器6は、そのボディ11に、ガスクーラ2から高圧の冷媒が導入される冷媒入口通路12を有している。この冷媒入口通路12は、内部熱交換器6の中を通って冷媒入口通路12と平行に形成された戻り通路13に連通している。この戻り通路13の終端部には、温度差圧感知弁3を取り付ける取付孔14が形成されている。この取付孔14は、ボディ11の外側から戻り通路13を介して冷媒入口通路12まで貫通形成されており、温度差圧感知弁3は、その高圧側感温部が冷媒入口通路12内に位置するように取付孔14に装着されている。取付孔14に温度差圧感知弁3が装着された状態で、その取付孔14の開口端には、エバポレータ4に通じる配管15がボディ11に取り付けられている。この配管15は、内径が温度差圧感知弁3の外径よりも若干小さく形成されており、温度差圧感知弁3が高圧の冷媒によって取付孔14から抜け出てしまわないようにしている。
内部熱交換器6に設けられた温度差圧感知弁3は、図2に示したように、ボディ21を有し、そのボディ21は、その中央側部に戻り通路13の冷媒を導入する冷媒導入溝22が周設されており、その冷媒導入溝22は、ボディ21の中央に向かって冷媒入口23が設けられている。ボディ21は、また、その下部中央部に弁孔24が軸線方向に設けられ、その弁孔24の上流側は、冷媒入口23に連通されている。また、弁孔24の上流側には、これを開閉する弁体25が軸線方向に進退自在に配置されている。この弁体25は、冷媒入口23に導入された冷媒の圧力が開弁方向に受圧するように弁孔24の内径よりも大きな外径を有し、ボディ21に軸線方向に摺動自在に支持されている。これにより、弁体25は、弁孔24の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧によって開閉する差圧制御弁を構成している。
ボディ21の弁体支持部よりも図の上部は、筒状のシリンダ26が一体に形成されており、その中には、弁体25と同軸上に延びて一体に形成されたピストン27が配置されている。このピストン27は、ボディ21に支持されている部分の弁体25の外径よりも大きな外径を有している。
弁体25およびピストン27は、その軸線方向に中央通路28が形成され、この中央通路28は、ピストン27に形成されたオリフィス29を介してその上部の空間に連通し、また、横孔30を介してピストン27の下部の空間にも連通している。ピストン27の下部の空間が横孔30および中央通路28を介してこの温度差圧感知弁3の冷媒出口31に連通しているので、差圧制御弁が全閉しているときは、弁体25とこれを支持しているボディ21との間のクリアランスを介して最少流量の冷媒が流れることになる。
シリンダ26の上部は、プラグ32が圧入されていて、ピストン27とともに閉じた空間になっている。この閉じた空間は、オリフィス29を介して温度差圧感知弁3の下流側に連通されていてダンパ部のダンパ室33を構成している。このダンパ部によれば、温度差圧感知弁3の前後の差圧があまり変わらない定常状態にあるとき、ガスクーラ2から導入されるガス冷媒の圧力が急激に変化した場合、弁体25は、その急激な圧力変化に追従して弁リフトを変化しようとするが、ダンパ室33内の冷媒がオリフィス29を介して給排気するので、弁体25と一体のピストン27が導入されるガス冷媒の急激な圧力変化に追従することができず、したがって、弁体25の開閉方向の動きは、緩慢になって、弁体25の急激な開閉動作を抑制することができる。
そのダンパ室33の中には、ピストン27を介して弁体25を閉弁方向に付勢するスプリング34および感温部材としての形状記憶合金ばね35が配置されている。スプリング34は、プラグ32のシリンダ26への圧入量を調節することによって設定荷重が調整される。形状記憶合金ばね35は、内部熱交換器6の冷媒入口通路12を流れる冷媒の温度を感知するようスプリング34の外側でシリンダ26の近くに配置され、この温度差圧感知弁3の高圧側感温部を構成している。形状記憶合金ばね35は、温度サイクルに対して可逆的に変化する二方向性の形状記憶効果を有し、変態点より低い温度では、ばね荷重が小さく、変態点より高い温度になると、ばね荷重が温度変化に比例して大きくなる特性を有している。したがって、形状記憶合金ばね35は、差圧制御弁が開弁する設定差圧を温度に応じて変化させる感温アクチュエータとして機能している。
そして、弁孔24の下流側にも、シリンダ36がボディ21と一体に形成されており、その中に、軸線方向に進退自在に付勢力伝達部材37が配置されている。この付勢力伝達部材37は、弁孔24を貫通するよう配置され弁体25と一体に形成された筒状延出部38の端面と当接され、この温度差圧感知弁3の低圧側感温部の感温部材としての形状記憶合金ばね39によって弁体25を開弁方向に付勢している。付勢力伝達部材37は、その中央に中央通路28と連通する貫通孔が設けられ、円周方向には弁孔24と冷媒出口31とを連通させる複数の切り欠き部が設けられている。これにより、差圧制御弁によって絞り膨張された冷媒は、付勢力伝達部材37の切り欠き部を介して通過した後、低圧側感温部の形状記憶合金ばね39を横切って冷媒出口31へと流れていく。形状記憶合金ばね39の下端は、シリンダ36の開口端に圧入されたばね受け部材40によって支持され、その設定荷重は、ばね受け部材40のシリンダ36への圧入量によって調整される。
なお、ボディ21の冷媒導入溝22を挟んだ両側には、シール用のOリング41,42が周設されている。Oリング41は、温度差圧感知弁3を取付孔14に装着したときに、冷媒入口通路12と戻り通路13との間をシールし、Oリング42は、戻り通路13と配管15との間をシールする。
以上の構成の温度差圧感知弁3において、ガスクーラ2から導入された高圧の冷媒の温度が所定の温度範囲以下にあるとき、形状記憶合金ばね35は、マルテンサイト相であり、ばね荷重が小さい。そのため、スプリング34と形状記憶合金ばね35との合成荷重は小さく、差圧制御弁が開弁する設定差圧は小さい値に設定されることになる。同様に、低圧の冷媒の温度を感知する形状記憶合金ばね39においても、差圧制御弁によって絞り膨張された低圧の冷媒の温度が所定の温度範囲以下にあるとき、ばね荷重は小さく、差圧制御弁を開弁方向に付勢する設定差圧は小さい値に設定されることになる。
高圧の冷媒の温度が上昇して形状記憶合金ばね35の変態点を超え、所定の温度範囲に入ると、形状記憶合金ばね35は相変態して母相になり、温度変化に対してばね荷重が変化するようになり、スプリング34と形状記憶合金ばね35との合成荷重も、温度変化とともに変化し、差圧制御弁が開弁する設定差圧は温度上昇とともに大きな値に設定されることになる。形状記憶合金ばね39においても、差圧制御弁によって絞り膨張された低圧の冷媒の温度が所定の温度範囲に入ると、ばね荷重は大きくなり、低圧の冷媒の温度が上昇するとともに差圧制御弁を開弁方向に付勢する設定差圧は大きな値に設定されることになる。
そして、高圧の冷媒の温度がさらに上昇して所定の温度範囲を超えると、形状記憶合金ばね35のばね荷重の増加率が低下して飽和状態になり、それ以上温度が上昇してもばね荷重は増加しなくなる。形状記憶合金ばね39においても、低圧の冷媒の温度が所定の温度範囲を超えると、ばね荷重の増加率が低下して飽和状態になる。
逆に、この形状記憶合金ばね35および形状記憶合金ばね39は、二方向性の形状記憶効果を有しているので、冷媒の温度が低下して形状記憶合金ばね35および形状記憶合金ばね39の変態点を下回ると相変態してばね荷重の小さい状態になる。
つまり、この温度差圧感知弁3は、まず、高圧側感温部の形状記憶合金ばね35がガスクーラ2出口の冷媒の温度に対して差圧(図14のC−D間の相対圧力)を設定する。ここでは、差圧が設定されただけで、ガスクーラ2出口の冷媒の圧力(図14のCの圧力)が必ずしも冷凍サイクルの効率の良い圧力値になっているわけではない。そこで、次に、低圧側感温部の形状記憶合金ばね39が膨張した冷媒の温度に対する圧力(図14のDの絶対圧力)を特定する。これにより、ガスクーラ2出口の冷媒の圧力は、エバポレータ4入口の冷媒の圧力を基準として差圧が上乗せされた値に一義的に特定される。これにより、スプリング34、高圧側感温部の形状記憶合金ばね35および低圧側感温部の形状記憶合金ばね39のばね荷重を適切に設定することによって、ガスクーラ2出口の冷媒の圧力を、冷凍サイクルの効率の良い圧力値(すなわち、図14に示した最適制御線に近似する直線上の圧力値)に制御することができる。
次に、高圧側感温部の形状記憶合金ばね35および低圧側感温部の形状記憶合金ばね39の具体的な設定例について説明する。
図3は高圧側冷媒温度および低圧側冷媒温度に対する差圧の設定例を示す図である。
この設定例によれば、高圧側感温部の形状記憶合金ばね35は、高圧側冷媒温度の5℃の変化に対して差圧を1MPaずつ変化させるよう設定され、低圧側感温部の形状記憶合金ばね39は、高圧側感温部の形状記憶合金ばね35で設定された差圧を低圧側冷媒温度の10℃の変化に対して1.1MPaずつシフトさせるよう設定されている。しかし、これらの設定差圧は、当然ながら適用する冷凍サイクルによって最適化する必要があるが、それでも、実験結果から、概ね上記した設定差圧の±20%以内になっている。その範囲を超えた差圧に設定すると、ガスクーラ2出口の冷媒の圧力が制御しようとする制御直線から大きく逸脱してしまって冷凍サイクルの効率が悪化することになる。
図4は温度差圧感知弁の特性を示す図である。
この特性図は、温度差圧感知弁3の高圧側、すなわちガスクーラ出口の冷媒の温度と圧力との関係を示している。温度差圧感知弁3の高圧側の形状記憶合金ばね35および低圧側の形状記憶合金ばね39を上記のように設定することによって、ガスクーラ出口の冷媒の圧力は、特性Aで示したように、温度が上昇するに従って比例的に上昇しており、温度差圧感知弁3がこのような特性Aとなるよう変化することによって冷凍サイクルは効率よく運転することができる。
しかし、温度差圧感知弁3の高圧側の圧力は、ガスクーラ2の耐圧の関係から、高くなり過ぎるのは好ましくない。そこで、通常は、高圧側の圧力を圧力センサで監視していて、高圧側の圧力が所定の圧力(たとえば13MPa)を超えるようなことがあると、コンプレッサ1の能力を低下させるように制御して所定の圧力よりも高くならないようにしている。この温度差圧感知弁3では、コンプレッサ1の側を制御することなく、自身で高圧側の圧力が所定の圧力よりも上がらないように制御している。
すなわち、形状記憶合金ばねは、温度変化に対するばね荷重の変化の特性が直線的ではなくいわゆるS字特性になっていて、母相では温度変化に対してばね荷重がほぼ直線的に変化するが、母相からオーステナイト相へ変態する温度以上では、温度増加に対するばね荷重の増加率が極端に低下する特性を有している。つまり、形状記憶合金ばねは、その変態温度よりも温度が高くなってもばね荷重が増えない特性を有している。したがって、高圧側に設けられた形状記憶合金ばね35は、高温側の変態温度、すなわち母相とオーステナイト相との間で変態を開始する温度が高圧側で圧力上昇を制限したい所定の圧力に相当する温度の近傍に設定されることで、差圧制御弁を閉弁方向に付勢するばね荷重がその温度を超えて高くなってもほとんど増加しなくなるので、図4に特性Bで示したように、ガスクーラ出口の冷媒の温度が所定の温度(たとえば50℃)を超えて高くなると、圧力の増加が緩慢になる。
このように、高圧側の冷媒の温度が高く、圧力が高いということは、エアコンの起動時または車室内外の空気温度が非常に高いときのように、冷凍サイクルの冷凍負荷が大きく、コンプレッサ1がその最大容量で運転しているときであるので、そのようなときに高圧側の圧力が許容圧力を超えないように温度差圧感知弁3が高圧側の圧力を制御するため、コンプレッサ1はその最大容量での運転を継続させることができる。
図5は第2の実施の形態に係る温度差圧感知弁の構成を示す中央縦断面図である。この図5において、図2に示した構成要素と同じまたは同等の機能を有する構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
この第2の実施の形態に係る温度差圧感知弁3aは、第1の実施の形態に係る温度差圧感知弁3と比較して、低圧側感温部の形状記憶合金ばね39による作用点を弁体25と一体に形成された筒状延出部38の先端からダンパ部のピストン27にしている点で異なっている。すなわち、付勢力伝達部材37は、その中央部が中央通路28を介して軸線方向に延出したシャフト43が一体に形成されており、その端面がピストン27に当接している。ピストン27は、その外周の一部に軸線方向に延びる溝が形成されていて、この溝がダンパ室33と冷媒出口31とを連通させるオリフィス29を構成している。
この温度差圧感知弁3aの構成によれば、低圧側感温部の形状記憶合金ばね39による開弁方向の付勢力を、弁体25が軸線方向に摺動自在に支持されている弁体支持部を通り越した場所にて作用させるようにしているので、形状記憶合金ばね39によって軸線方向に付勢される弁体25は、ボディ21の弁体支持部でこじられることなくスムーズに開閉動作することができる。
この温度差圧感知弁3aの動作は、第1の実施の形態に係る温度差圧感知弁3と同じであるので、ここではその詳細な説明は省略する。
図6は第3の実施の形態に係る温度差圧感知弁の構成を示す中央縦断面図である。この図6において、図2に示した構成要素と同じまたは同等の機能を有する構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
この第3の実施の形態に係る温度差圧感知弁3bは、差圧制御弁の弁座が、第1の実施の形態に係る温度差圧感知弁3では、ボディ21に形成されていて固定されているのに対し、軸線方向に可変するようにした点で異なる。
すなわち、弁体25およびピストン27と同一軸線上に筒状弁座44が軸線方向に摺動自在にボディ21に支持されている。この筒状弁座44は、その外径がボディ21に支持されている部分の弁体25の外径よりも小さく形成され、中空部が弁孔を構成している。弁体25は、筒状弁座44の上流側端面に対向する端面が漏斗状に形成されていて、筒状弁座44の上流側端面の外周縁部に着座するようにしている。
筒状弁座44は、その外側に筒状の付勢力伝達部材37が固着されており、その付勢力伝達部材37とボディ21との間に低圧側感温部の形状記憶合金ばね39が配置され、付勢力伝達部材37とばね受け部材40との間には、スプリング45が配置されている。形状記憶合金ばね39は、筒状弁座44を弁体25から離れる方向、すなわち開弁方向に付勢している。スプリング45は、形状記憶合金ばね39の荷重特性を調節するために設けられ、その設定荷重は、ばね受け部材40がシリンダ36に圧入される量を変更することによって調節される。
また、この温度差圧感知弁3bにおいては、筒状弁座44自身もガス冷媒の急激な圧力変化を受けて軸線方向に動くことができる構造なので、筒状弁座44に固定された付勢力伝達部材37とシリンダ36との間およびシリンダ36に圧入されたばね受け部材40と筒状弁座44との間のクリアランスを小さくして、それらによって囲まれた空間をダンパ部のダンパ室33とすることもできる。
この温度差圧感知弁3bにおいても、その動作は、第1の実施の形態に係る温度差圧感知弁3と同じであるので、ここではその詳細な説明は省略する。
図7は第4の実施の形態に係る温度差圧感知弁の構成を示す中央縦断面図である。この図7において、図2に示した構成要素と同じまたは同等の機能を有する構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
この第4の実施の形態に係る温度差圧感知弁3cは、第1の実施の形態に係る温度差圧感知弁3と比較して、その差圧制御弁にて高温のガス冷媒が絞り膨張されることによって低温になった冷媒の温度が高圧側感温部の形状記憶合金ばね35に伝えにくいように構成した点、および付勢力伝達部材37を筒状延出部38の先端に嵌合させている点で異なる。
すなわち、この温度差圧感知弁3cでは、弁体25と一体に形成されたピストン27の外周に断熱溝46が設けられている。ピストン27に断熱溝46を設けたことにより、ピストン27の下部の部屋から形状記憶合金ばね35との接触位置までの熱抵抗率を増加させることができるので、中央通路28を介して低温の冷媒出口31に連通しているピストン27の下部の部屋の熱が形状記憶合金ばね35に伝わりにくくなり、高圧側感温部の感温エラーを少なくすることができる。
図8は第5の実施の形態に係る温度差圧感知弁の構成を示す中央縦断面図である。この図8において、図2に示した構成要素と同じまたは同等の機能を有する構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
この第5の実施の形態に係る温度差圧感知弁3dは、第1の実施の形態に係る温度差圧感知弁3と比較して、差圧制御弁の弁体25を弁孔24の下流側に配置して上流側の圧力と下流側の圧力との差圧で弁体25を押し開けるようにしている点で異なる。
すなわち、この温度差圧感知弁3dでは、ボディ21に形成された弁孔24と同軸の貫通孔にシャフト37aが軸線方向に進退自在に保持されており、そのシャフト37aの上端にはばね受け部材37bが係止され、スプリング34および形状記憶合金ばね35によって図の上方(閉弁方向)へ付勢されている。シャフト37aの下端部は、弁孔24を貫通して延びており、弁孔24の下流側に配置された弁体25が固定されている。この弁体25は、付勢力伝達部材37が一体に形成され、これを介して形状記憶合金ばね39により図の下方(開弁方向)へ付勢され、荷重特性調整用のスプリング34aにより図の上方(閉弁方向)へ付勢されるようになっている。
以上の構成の温度差圧感知弁3dにおいても、差圧制御弁が冷媒入口23に導入される上流側の冷媒の圧力と冷媒出口31より導出される下流側の冷媒の圧力との差圧に応じて開閉動作し、形状記憶合金ばね35が上流側の冷媒の温度を感知して差圧制御弁が開き始める差圧を設定し、形状記憶合金ばね39が下流側の冷媒の温度を感知して差圧の基準値を設定することにより、冷媒入口23に導入される上流側の冷媒の圧力は、基準値に差圧を上乗せした圧力値にシフトされる。
図9は第6の実施の形態に係る温度差圧感知弁を内部熱交換器へ設置した状態で示す中央縦断面図である。この図9において、図1および図5に示した構成要素と同じまたは同等の機能を有する構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
この第6の実施の形態に係る温度差圧感知弁3eは、第5の実施の形態に係る温度差圧感知弁3dと比較して、高圧側感温部の形状記憶合金ばね35が感温エラーを起こさないようにした点および高圧側の荷重特性調整用のスプリング34を省略した点で異なる。
すなわち、この温度差圧感知弁3eは、ボディ21の先端にカップ状のケース32aが冠着され、その中に形状記憶合金ばね35が収容され、保護されている。ケース32aは、熱伝導性の優れた材料、たとえばアルミニウム、真鍮などからなる板厚の薄いプレス品によって形成されている。
形状記憶合金ばね35のばね荷重をシャフト37aに伝達するばね受け部材37bは、ケース32a内に摺動可能に配置され、ケース32aの頂部にダンパ室を構成する空間を形成している。形状記憶合金ばね35が配置されているケース32aの側面には、均圧用の通気孔32bが穿設されている。
ボディ21の図の上方の端面には、形状記憶合金ばね35を受けるスプリングガイド46aが嵌合されている。このスプリングガイド46aは、たとえば樹脂のような断熱材によって形成されている。ボディ21とスプリングガイド46aとの間のシャフト37a周りの空間には、Vパッキン46bが配置され、ガスクーラ2から内部熱交換器6の冷媒入口通路12に導入された冷媒がボディ21とシャフト37aとの間のクリアランスを介して差圧制御弁の冷媒入口23に漏れ出ないようにし、冷媒入口通路12の側に対して温度の影響がないようにしている。なお、冷媒入口通路12に連通する冷媒導入溝22の周りには、これを覆うようにして、冷媒中の異物を除去するストレーナ49が周設されている。
以上のような構成の温度差圧感知弁3eは、内部熱交換器6の冷媒入口通路12に導入された冷媒がケース32aを横切って流れるときに、冷媒の温度が板厚の薄いケース32aを介して間接的に形状記憶合金ばね35に伝熱され、一部は通気孔32bを通って形状記憶合金ばね35に直接伝熱される。一方、ボディ21は、差圧制御弁による冷媒の絞り膨張によって冷やされているため、冷媒入口通路12や戻り通路13における冷媒よりも温度が低下しているが、その温度は、スプリングガイド46aによって断熱されているため、形状記憶合金ばね35に伝熱されることはない。このため、高圧側感温部は、ガスクーラ2の出口の冷媒温度を正確に感知することができ、感温エラーによる差圧設定のずれをなくすことができる。
図10は第7の実施の形態に係る温度差圧感知弁を内部熱交換器へ設置した状態で示す中央縦断面図である。この図10において、図9に示した構成要素と同じまたは同等の機能を有する構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
この第7の実施の形態に係る温度差圧感知弁3fは、第6の実施の形態に係る温度差圧感知弁3eと比較して、高圧側感温部を密閉構造にした点で異なる。すなわち、この温度差圧感知弁3fは、第6の実施の形態に係る温度差圧感知弁3eにあったケース32aの通気孔32bおよびボディ21とスプリングガイド46aとの間に配置されていたVパッキン46bが除かれ、構成が簡素化されている。
この温度差圧感知弁3fは、高圧側感温部が密閉構造になっているが、冷凍サイクルに組み込まれて冷媒が充填されるときには、高圧の冷媒が冷媒入口通路12からボディ21とシャフト37aとの間のクリアランスを介してケース32aの形状記憶合金ばね35が収容された空間に導入されるので、ケース32aの中は、内部熱交換器6の冷媒入口通路12の圧力よりも内部熱交換器6内の圧力損失分だけ低い圧力となり、ケース32aが高圧の冷媒によって圧潰されることはない。
以上の実施の形態では、温度差圧感知弁3,3a,3b,3c,3d,3e,3fを冷凍サイクルの膨張装置として内部熱交換器6に設置した場合を例にして詳述したが、構造が簡単で小型化が可能であることから、これらを冷凍サイクルの細い配管内に設置することができる。以下、温度差圧感知弁3a,3b,3dとほぼ同じ構成を有する温度差圧感知弁3aa,3ba,3daを配管へ設置した例について説明する。
図11は第8の実施の形態に係る温度差圧感知弁の配管への設置例を示す断面図、図12は第9の実施の形態に係る温度差圧感知弁の配管への設置例を示す断面図、図13は第10の実施の形態に係る温度差圧感知弁の配管への設置例を示す断面図である。
まず、図11に示す設置例によれば、第8の実施の形態に係る温度差圧感知弁3aaは、冷凍サイクルの内部熱交換器6とエバポレータ4との間に接続される冷媒循環用の配管47内に設置される。配管47は、図の上部が内部熱交換器6から冷媒が流入してくる上流側であり、図の下部がエバポレータ4へ冷媒が流出していく下流側になっていて、上流側の内径が下流側の内径より大きくなるように絞りまたは拡開加工されることで途中に段差48が形成されている。温度差圧感知弁3aaは、その段差48の上流側に挿置されている。
温度差圧感知弁3aaは、温度差圧感知弁3aからOリング41を除いた以外は、ほぼ同じ形状を有し、Oリング42が周設されている部分のボディ21の外径に対してシリンダ26の外径が小さく形成されている。これにより、配管47とシリンダ26との間に冷媒通路が形成され、内部熱交換器6から流れてきた冷媒は、その冷媒通路を介して冷媒入口23が設けられている冷媒導入溝22へ導入されるようになっている。
また、ボディ21のOリング42が周設されている部分は、外径が配管47の段差48より下流側の内径より大きく、段差48より上流側の内径よりは若干小さく形成されているので、配管47に挿入された温度差圧感知弁3aaは、流入される高圧の冷媒によってボディ21が段差48に押し付けられることで配管47内に位置決めされる。
この温度差圧感知弁3aaにおいても、その動作は、第1の実施の形態に係る温度差圧感知弁3と同じであるので、ここではその詳細な説明は省略する。
図12に示した第9の実施の形態に係る温度差圧感知弁3baについても温度差圧感知弁3bからOリング41を除いた以外は、ほぼ同じ形状を有し、冷媒は、配管47とシリンダ26との間の隙間を通って冷媒入口23へ導入される。このとき、高圧側感温部の形状記憶合金ばね35が高圧の冷媒の温度を感知し、スプリング34とともに差圧制御弁が開弁する差圧を設定する。
温度差圧感知弁3baの前後の差圧が大きくなって差圧制御弁が開くと、冷媒は弁体25と筒状弁座44との隙間および筒状弁座44の中空部を通って冷媒出口31より流出する。冷媒は、弁体25と筒状弁座44との隙間を通るときに絞り膨張されて低温・低圧の冷媒となる。その低温の冷媒が筒状弁座44を支持している部分より下流側のシリンダ36内を充満することによって低圧側感温部の形状記憶合金ばね39が低温の冷媒の温度を感知して筒状弁座44の弁座位置を軸線方向に制御する。
図13に示した第10の実施の形態に係る温度差圧感知弁3daは、温度差圧感知弁3dからOリング41と、高圧側感温部の荷重特性調整用のスプリング34と、シリンダ26の上部開口部に嵌合されたプラグ32とを除いた形状を有している。
内部熱交換器6を出た冷媒は、配管47とシリンダ26との間の隙間を通って冷媒入口23へ導入される。このとき、高圧側感温部の形状記憶合金ばね35が高圧の冷媒の温度を感知し、差圧制御弁が開弁する差圧を設定する。温度差圧感知弁3daの前後の差圧が形状記憶合金ばね35によって設定された差圧を超えると、差圧制御弁が開き始める。これにより、冷媒入口23へ導入された冷媒は、弁体25と対向する弁座との隙間を通るときに絞り膨張されて低温・低圧の冷媒となり、低圧側感温部の形状記憶合金ばね39がその冷媒の温度を感知し、差圧制御弁が開き始める差圧の基準値を設定するよう弁体25を軸線方向に制御する。
なお、以上の実施の形態では、高圧側感温部および低圧側感温部の感温部材として形状記憶合金ばね35,39によるアクチュエータを使用したが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、温度によって荷重が変化する感温部材として、たとえばバイメタルで構成したアクチュエータまたはダイヤフラムによって密閉された容器に温度によって体積が変化するワックスを封入したアクチュエータを用いることもできる。
第1の実施の形態に係る温度差圧感知弁を適用した冷凍サイクルを示すシステム図である。 第1の実施の形態に係る温度差圧感知弁の構成を示す中央縦断面図である。 高圧側冷媒温度および低圧側冷媒温度に対する差圧の設定例を示す図である。 温度差圧感知弁の特性を示す図である。 第2の実施の形態に係る温度差圧感知弁の構成を示す中央縦断面図である。 第3の実施の形態に係る温度差圧感知弁の構成を示す中央縦断面図である。 第4の実施の形態に係る温度差圧感知弁の構成を示す中央縦断面図である。 第5の実施の形態に係る温度差圧感知弁の構成を示す中央縦断面図である。 第6の実施の形態に係る温度差圧感知弁を内部熱交換器へ設置した状態で示す中央縦断面図である。 第7の実施の形態に係る温度差圧感知弁を内部熱交換器へ設置した状態で示す中央縦断面図である。 第8の実施の形態に係る温度差圧感知弁の配管への設置例を示す断面図である。 第9の実施の形態に係る温度差圧感知弁の配管への設置例を示す断面図である。 第10の実施の形態に係る温度差圧感知弁の配管への設置例を示す断面図である。 二酸化炭素のモリエル線図である。
符号の説明
1 コンプレッサ
2 ガスクーラ
3,3a,3b,3c,3d,3e,3f,3aa,3ba,3da 温度差圧感知弁
4 エバポレータ
5 アキュムレータ
6 内部熱交換器
11 ボディ
12 冷媒入口通路
13 戻り通路
14 取付孔
15 配管
21 ボディ
22 冷媒導入溝
23 冷媒入口
24 弁孔
25 弁体
26 シリンダ
27 ピストン
28 中央通路
29 オリフィス
30 横孔
31 冷媒出口
32 プラグ
32a ケース
32b 通気孔
33 ダンパ室
34,34a スプリング
35 形状記憶合金ばね(第1の感温部材)
36 シリンダ
37 付勢力伝達部材
37a シャフト
37b ばね受け部材
38 筒状延出部
39 形状記憶合金ばね(第2の感温部材)
40 ばね受け部材
41,42 Oリング
43 シャフト
44 筒状弁座
45 スプリング
46 断熱溝
46a スプリングガイド
46b Vパッキン
47 配管
48 段差
49 ストレーナ

Claims (14)

  1. 冷凍サイクルを循環する冷媒の温度および圧力に応じて前記冷媒の流量を制御する温度差圧感知弁において、
    前記冷媒の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧が大きくなるに従って開弁していく差圧制御弁と、
    前記差圧制御弁をその上流側にて閉弁方向に付勢するよう配置され、上流側の前記冷媒の温度変化に応じて前記差圧制御弁が開弁する差圧を設定する第1の感温部材と、
    前記差圧制御弁をその下流側にて開弁方向に付勢するよう配置され、下流側の前記冷媒の温度変化に応じて前記第1の感温部材により設定された前記差圧をシフトさせる第2の感温部材と、
    を備えていることを特徴とする温度差圧感知弁。
  2. 前記第1の感温部材および前記第2の感温部材は、それぞれ、所定の温度範囲内にて上流側または下流側の前記冷媒の温度変化に応じて前記差圧制御弁を閉弁方向または開弁方向に付勢する荷重が変化する二方向性の形状記憶効果を持った形状記憶合金ばねであることを特徴とする請求項1記載の温度差圧感知弁。
  3. 前記第1の感温部材および/または前記第2の感温部材は、前記形状記憶合金ばねの荷重特性を調節するスプリングを備えていることを特徴とする請求項2記載の温度差圧感知弁。
  4. 前記第1の感温部材の前記形状記憶合金ばねは、高温側の変態温度が高圧側で圧力上昇を制限したい所定の圧力に相当する温度の近傍に設定されていることを特徴とする請求項2記載の温度差圧感知弁。
  5. 前記差圧制御弁は、ボディの中心に軸線方向に形成された弁孔と、前記冷媒が導入される前記弁孔の上流側にて前記弁孔の内径よりも大きな外径を有する部分が前記弁孔を開閉するよう軸線方向に進退自在に前記ボディに支持され、前記弁孔に対向する側と反対側が軸線方向に貫通した中央通路を介して前記弁孔の下流側に連通している弁体とを有し、前記第2の感温部材が前記弁孔を介して前記弁体を開弁方向に付勢するよう構成されていることを特徴とする請求項1記載の温度差圧感知弁。
  6. 前記差圧制御弁の前記弁体に連動するピストンと、前記ピストンによって画成された閉止空間がオリフィスを介して前記差圧制御弁の下流側と連通されているダンパ室とを有するダンパ部を備えていることを特徴とする請求項5記載の温度差圧感知弁。
  7. 前記ピストンは、前記差圧制御弁の前記弁体と一体に形成されていることを特徴とする請求項6記載の温度差圧感知弁。
  8. 前記ピストンは、前記第1の感温部材による閉弁方向の付勢力を受けており、外周に断熱溝が形成されていることを特徴とする請求項7記載の温度差圧感知弁。
  9. 前記差圧制御弁は、ボディの中心に軸線方向に摺動自在に支持された筒状弁座と、前記冷媒が導入される前記筒状弁座の上流側にて前記筒状弁座の外径よりも大きな外径を有する部分が前記筒状弁座を開閉するよう軸線方向に進退自在に前記ボディに支持され、前記筒状弁座に対向する側と反対側が軸線方向に貫通した中央通路を介して前記筒状弁座の中空部に連通している弁体とを有し、前記第2の感温部材が前記筒状弁座を前記弁体から離れる方向に付勢するよう構成されていることを特徴とする請求項1記載の温度差圧感知弁。
  10. 前記差圧制御弁は、ボディの中心に軸線方向に形成された弁孔と、前記弁孔の下流側にて前記弁孔を開閉するよう配置された弁体と、軸線方向に進退自在に前記ボディに支持され、前記弁孔を貫通して延びる一端が前記弁体に固定され、他端には前記第1の感温部材が前記弁体を閉弁方向に付勢するよう係止されたシャフトとを有し、前記第2の感温部材が前記弁体を開弁方向に付勢するよう構成されていることを特徴とする請求項1記載の温度差圧感知弁。
  11. 前記第1の感温部材と前記ボディとの間に配置された断熱材を備え、前記ボディから前記第1の感温部材への熱伝達による感温エラーを防止するようにしたことを特徴とする請求項10記載の温度差圧感知弁。
  12. 前記第1の感温部材は、熱伝導性の優れた板厚の薄いケースによって覆われていることを特徴とする請求項10記載の温度差圧感知弁。
  13. 前記第1の感温部材が配置されている前記ケースの側面に設けられた通気孔と、前記シャフトとこれを支持する前記ボディとの間のクリアランスを塞ぐパッキンとを有していることを特徴とする請求項12記載の温度差圧感知弁。
  14. 前記第1の感温部材は、高圧側冷媒温度の5℃の変化に対して前記差圧を1MPa±20%ずつ変化させるよう設定され、前記第2の感温部材は、低圧側冷媒温度の10℃の変化に対して前記差圧を1.1MPa±20%ずつシフトさせるよう設定されていることを特徴とする請求項1記載の温度差圧感知弁。
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