JP2006292184A - 膨張装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 構造が簡単で、異常高圧が発生したとしても高圧部の配管などの破壊を防止することができる膨張装置を提供する。
【解決手段】 冷媒の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧が大きくなるに従って弁体7がリフトしていく差圧制御弁と、弁体7を閉弁方向に付勢するスプリング16と、弁体7を開弁方向に付勢するスプリング17とを備えている。スプリング17は、差圧が所定値にあるときの弁体7のリフト位置にて自由長となるよう設定される。差圧が所定値以下のとき、スプリング16,17の合成荷重により差圧の変化に対する絞り通路断面積を変化させて、通常の絞り膨張を行い、差圧が所定値を超えたときは、スプリング16だけの荷重により差圧の変化に対する絞り通路断面積を大きく変化させて、より多くの高圧の冷媒を上流側から下流側へリリーフさせるようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は膨張装置に関し、特に自動車用エアコンシステムの冷凍サイクルに用いられる膨張装置に関する。
自動車用エアコンシステムの冷凍サイクルでは、エンジン駆動のコンプレッサによって圧縮された高温・高圧の冷媒をコンデンサまたはガスクーラにて凝縮または冷却し、それを膨張装置により絞り膨張させて低温・低圧の冷媒にし、それをエバポレータにて蒸発させ、蒸発された冷媒を再びコンプレッサに戻すようにしている。このような膨張装置としては、一般に、エバポレータ出口の冷媒の温度および圧力に応じてその冷媒の状態が所定の過熱度になるように冷媒の流量を制御する温度式の膨張弁が用いられている。
一方、エバポレータの出口側にて余分な冷媒を貯めて気液分離を行うアキュムレータとコンデンサまたはガスクーラから出た高圧冷媒の過冷却度および乾き度の変動に応じて冷媒流量を制御する膨張装置も知られている(たとえば、特許文献1参照。)。このような膨張装置は、コンデンサまたはガスクーラとエバポレータとの間を接続する配管の中に挿入して冷媒を絞り膨張させるようにしたもので、比較的構造が簡単であり、設置スペースが実質的に不要であるという利点を有している。この膨張装置は、上流側の冷媒の圧力と下流側の冷媒の圧力との差、つまり、その前後の差圧に応じて開度を制御する差圧制御弁の構成を有している。
さらに、最近の膨張装置では、急激な圧力変動があったときに、その圧力変動に敏感に応答してしまい、冷凍サイクルが不安定になってハンチング現象が生じるのを抑制するために、差圧制御弁の急激な動作を抑制するダンパ機構を備えたものも開発されている。
特開2002−5544号公報(図1など)
しかしながら、ダンパ機構を備えた膨張装置を、冷媒として作動圧力が非常に高いたとえば二酸化炭素を用いた冷凍サイクルに適用した場合、上流側にあるコンプレッサの制御回路、冷媒圧力を検出する圧力センサなどが故障してコンプレッサが誤動作し、これにより膨張装置の上流側の高圧部の圧力が急激に上昇して異常高圧になった場合に、ダンパ機構が働き、膨張装置が急激な圧力変動に追いつかないで差圧制御弁が開かず、異常高圧によって高圧系統にあるガスクーラや配管などが破壊する可能性があるという問題点があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、さらに構造が簡単で、異常高圧が発生したとしても高圧部の配管などの破壊を防止することができる膨張装置を提供することを目的とする。
本発明では上記問題を解決するために、冷凍サイクルのエバポレータに向かう配管内に配置されて循環する冷媒を絞り膨張させる膨張装置において、前記冷媒の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧が大きくなるに従って開弁していく差圧制御弁と、前記差圧制御弁を閉弁方向に付勢する第1のスプリングと、前記差圧が所定値以下のときだけ前記差圧制御弁を開弁方向に付勢する第2のスプリングと、を備えていることを特徴とする膨張装置が提供される。
このような膨張装置によれば、差圧が所定値以下のとき、差圧制御弁は、差圧が大きくなるに従って第1および第2のスプリングによる閉弁方向の合成荷重に抗して開弁し、差圧が所定値を超えたときには、差圧が大きくなるに従って第1のスプリングの荷重に抗して開弁するようにしている。第1のスプリングのばね定数は、第1および第2のスプリングによる合成のばね定数より小さくなるので、差圧が所定値を超えるような急激な圧力上昇があったときには、差圧の変化に対する差圧制御弁の絞り通路断面積の変化率が大きくなり、同じ差圧変化に対してより多くの高圧の冷媒を上流側から下流側へリリーフさせることができるようになる。
本発明の膨張装置は、差圧制御弁と2つのスプリングとで構成されているため簡単かつ小型に構成することができ、2つのスプリングにより、差圧が所定値以下のときとその所定値を超えたときとで、差圧の変化に対する絞り通路断面積の変化率が変わる2段階の特性にしたことで、急激な圧力上昇時に、絞り通路断面積を大きく変化させてより多くの高圧の冷媒を下流側へリリーフさせることができ、高圧部品を異常高圧による破裂などの破壊から防ぐことができるという利点がある。
以下、本発明の実施の形態を、冷媒に二酸化炭素を使用した冷凍サイクルの膨張弁に適用した場合を例に図面を参照して詳細に説明する。
図1は第1の実施の形態に係る膨張装置の構成を配管内に設置した状態で示す中央縦断面図である。
この第1の実施の形態に係る膨張装置は、冷凍サイクルのガスクーラとエバポレータとの間に接続される冷媒循環用の配管1内に設置されるもので、配管1の途中を内側に座屈して形成された縮管部2の上流側に配置される。なお、配管1の図の上部がガスクーラから冷媒が流入してくる上流側であり、図の下部がエバポレータへ冷媒が流出していく下流側になっている。
この膨張装置は、その前後の差圧に応じて開度を制御する差圧制御弁の構成を有している。すなわち、この膨張装置は、ボディ3を有し、配管1の縮管部2に近い外周にシール手段としてのOリング4が周設されている。ボディ3は、その下部中央部に軸線方向に設けられた弁孔5と、この弁孔5の上流側に設けられてこの膨張装置の冷媒入口を構成する横孔6とを有している。弁孔5の上流側には、これを開閉する弁体7が軸線方向に進退自在に配置されている。この弁体7は、上流側の圧力が開弁方向に受圧するように弁孔5の内径よりも大きな外径を有し、ボディ3に軸線方向に摺動自在に支持されている。
ボディ3の弁体支持部よりも図の上部は、筒状のシリンダ8が一体に形成されており、その中には、弁体7と同軸上に延びて一体に形成されたピストン9が配置されている。このピストン9は、シリンダ8に遊嵌されるリング状のばね受け部材10が圧入により嵌着されている。
弁体7およびピストン9は、その軸線方向に中央通路11が形成され、この中央通路11は、ピストン9に形成されたオリフィス12を介してその上部の空間に連通し、また、横孔13を介してピストン9に周着されたばね受け部材10の下部の空間にも連通している。ピストン9の下部の空間が中央通路11および弁孔5を介して膨張装置の出口である下流側に連通しているので、膨張装置が全閉しているときは、弁体7とこれを支持しているボディ3との間のクリアランスを介して冷媒の最少流量を流すことができる。
シリンダ8の上部は、蓋14が圧入されていて、ピストン9とともに閉じた空間になっている。この閉じた空間は、オリフィス12を介して膨張装置の下流側に連通され、この空間を構成するピストン9が弁体7と一体になっていることから、導入される上流側の冷媒の圧力が急激に変化しても、弁体7の急激な開閉動作を抑制するようなダンパ室15を構成している。
そして、そのダンパ室15の中には、ピストン9を介して弁体7を閉弁方向に付勢するスプリング16が配置され、ピストン9に周着されたばね受け部材10の下部の空間には、ばね受け部材10およびピストン9を介して弁体7を開弁方向に付勢するスプリング17が配置されている。これらスプリング16,17は、膨張装置の正常動作範囲では、それらの合成荷重がこの膨張装置の動作に寄与し、正常動作範囲を超えた異常高圧では、スプリング16のみ膨張装置の動作に寄与し、スプリング17は、伸び切ってしまって膨張装置の動作には何ら寄与しないよう設計してある。なお、スプリング16は、蓋14のシリンダ8への圧入量を調節することによって設定荷重が調整され、スプリング17は、ピストン9とこれに嵌着されたばね受け部材10との軸線方向の相対位置を調整することによって設定荷重が調整される。
次に、以上のように構成された膨張装置の動作について、図2を参照しながら説明する。
図2は膨張装置の基本的な開弁特性例を示す図である。
この図2において、横軸は膨張装置の入口の圧力と出口の圧力との差圧ΔPを示し、縦軸は絞り通路断面積を示している。まず、ガスクーラを出た高温・高圧のガス冷媒は、配管1を通って図の上部から流入してくる。その冷媒は、ボディ3と一体のシリンダ8と配管1との間の隙間を通り、横孔6を介して膨張装置に導入される。このとき、弁体7には、ボディ3によって軸線方向に摺動自在に支持されている部分の断面積に上流側の冷媒の圧力が開弁方向に受圧し、弁孔5の断面積には、下流側の冷媒の圧力が開弁方向に受圧している。つまり、ボディ3によって支持されている部分の断面積から弁孔5の断面積を差し引いた面積に、この膨張装置の前後の差圧ΔPが開弁方向にかかっていることになる。一方、弁体7は、また、ダンパ室15内のスプリング16によって閉弁方向の荷重を受け、もう一方のスプリング17によって開弁方向の荷重を受けている。
ここで、膨張装置の前後の差圧が小さく、差圧ΔPによる弁体7のリフト荷重がスプリング16,17の合成荷重よりも小さいときは、膨張装置は、全閉状態にある。この全閉状態では、弁体7とこれを支持しているボディ3との間のクリアランスによる最小の絞り通路断面積が存在しているので、最少流量の冷媒がそのクリアランスを介してばね受け部材10の下部の空間に流れ、そこから、弁体7に形成された横孔13および中央通路11を介してこの膨張装置の下流側へ流れていく。この状態は、図示の例では、差圧ΔPが0〜2MPaの範囲にあるときに対応する。
次に、上流側の冷媒の圧力が高くなって膨張装置の前後の差圧ΔPが大きくなり、その差圧ΔPによる弁体7のリフト荷重がスプリング16,17の合成荷重よりも大きくなると、弁体7がリフトしていく。弁体7のリフトに応じて絞り通路断面積が増えていくので、その絞り通路断面積に応じた流量の冷媒が下流側に流れる。このとき、高温・高圧のガス冷媒は、絞り通路を通過するときに絞り膨張し、低温・低圧の気液二相状態の冷媒となって、この膨張装置から出て行く。また、絞り通路よりも下流側には、急激に膨張した冷媒の流れを邪魔するようなものはないので、冷媒が衝突することによる騒音も低く抑えられている。膨張装置を出た気液二相状態の冷媒は、エバポレータに供給され、そこで、車室内の空気から吸熱して蒸発される。これにより、車室内の空気から蒸発潜熱が奪われて車室内の空気が冷却されることになる。以上の状態は、図示の例では、差圧ΔPが2〜6MPaの範囲を変化しているときに対応する。
このとき、ガスクーラから導入されるガス冷媒の圧力が急激に変化したときは、オリフィス12の存在によって、ダンパ室15内の圧力がその急激な圧力変化に追従することができないので、弁体7の開閉方向の動きが緩慢になる。これによって、冷凍サイクルが不安定になってハンチング現象が生じるのを抑制することができる。
また、ガスクーラから導入されるガス冷媒の圧力が急激に増加して、たとえば図示の例で差圧ΔPが6MPaに達したときの弁体7のリフト位置、つまり、絞り断面積の変化曲線の屈曲点では、スプリング17は、荷重が0の自由長となるので、弁体7を付勢するのはスプリング16だけとなり、合成のばね定数が小さくなる。これにより、差圧ΔPが6MPaを超えると、絞り通路断面積の増加率が大きくなるので、異常高圧の領域では、より多くの冷媒が下流側にリリーフされることになり、この結果、膨張装置の上流側の圧力が低下し、異常高圧により配管1などが破壊されてしまうことを防止することができる。
図3は第2の実施の形態に係る膨張装置の構成を示す中央縦断面図である。この図3において、図1に示した構成要素と同じ構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
この第2の実施の形態に係る膨張装置は、第1の実施の形態に係る膨張装置と比較して、スプリング17の荷重の調整を外部から行うことができるようにした点で異なる。すなわち、この膨張装置は、冷媒入口を構成する横孔6と下流側とを連通するようにボディ3の下部に軸線方向に設けられた孔18に弁座形成部材19を圧入している。一方、ピストン9は、スプリング17を受けている部分を一体に形成するようにしている。なお、この例では、配管1を絞りまたは拡開加工することで内部に形成された段差20の上流側に膨張装置が配置されている。
以上の構成により、スプリング16は、蓋14のシリンダ8への圧入量を調節することによって設定荷重が調整され、スプリング17の設定荷重は、弁座形成部材19の孔18への圧入量を変えることによって調節することができる。
この膨張装置の作用については、第1の実施の形態に係る膨張装置と同じであるので、ここでは詳述しない。
図4は第3の実施の形態に係る膨張装置の構成を示す中央縦断面図である。この図4において、図3に示した構成要素と同じ構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
この第3の実施の形態に係る膨張装置は、第2の実施の形態に係る膨張装置と比較して、ボディ3の下部に軸線方向に設けられた孔18にパイプ21を圧入して弁座形成部材としている点で異なっている。また、弁体7についても、パイプ21の外周縁に着座するように着座面が漏斗状に形成されている。この構成により、パイプ21の孔18への圧入量を変えることによってスプリング17の設定荷重を調節することができる。
この膨張装置においても、その作用は、第1の実施の形態に係る膨張装置と同じであるので、ここでは詳述しない。
図5は第4の実施の形態に係る膨張装置の構成を示す中央縦断面図である。この図5において、図4に示した構成要素と同じ構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
この第4の実施の形態に係る膨張装置は、第1ないし第3の実施の形態に係る膨張装置と比較して、2つの差圧制御弁により図2に示した開弁特性を達成している点で相違している。すなわち、この膨張装置は、2つの差圧制御弁を軸線方向に互いに対向させた状態で配置し、それぞれリフトを開始する差圧が異なるように構成されている。
この膨張装置は、その冷媒入口を構成する横孔6を介して下流側に連通するようにボディ3の中央に孔31が軸線方向に開けられており、この孔31には、第1の差圧制御弁を構成する筒状弁体32が軸線方向に進退自在に配置されている。
ボディ3の弁体支持部よりも図の下部は、筒状のシリンダ33が一体に形成されており、その中には、筒状弁体32に固着されたピストン34が配置されている。シリンダ33の下流側には筒状弁体32とシリンダ33との間を閉止する蓋35がシリンダ33に圧入されている。蓋35にはオリフィス36が設けられていて、ピストン34と蓋35とによって形成されたダンパ室37を下流側に連通するようにしている。そのダンパ室37内には、筒状弁体32を図の上方へ付勢するスプリング38が設けられている。そのスプリング38の荷重は、蓋35のシリンダ33への圧入量によって調整される。なお、筒状弁体32は、ボディ3の弁体支持部とピストン34との間に横孔39が形成されている。
また、この膨張装置は、筒状弁体32の図の上端に対向してボディ3に軸線方向に進退自在に支持され、第2の差圧制御弁を構成する弁体41を有している。このとき、筒状弁体32は、弁体41に対する弁座として機能することになる。もちろん、筒状弁体32の側から見ると、弁体41は、筒状弁体32に対する弁座として機能する。
その弁体支持部よりも図の上方には、シリンダ42がボディ3と一体に形成されている。このシリンダ42の中には、弁体41と同軸上に延びて一体に形成されたピストン43が配置されている。シリンダ42内には、ピストン43の下限を規定するストッパ44が内設されている。
弁体41およびピストン43は、その軸線方向に中央通路45が形成され、この中央通路45は、筒状弁体32の中央の通路を介してこの膨張装置の下流側へ連通しているとともに、ピストン43に形成されたオリフィス46を介してその上部の空間に連通し、また、横孔47を介してピストン43の下部の空間にも連通している。
シリンダ42の上部は、蓋48が圧入されていて、ピストン43とともに閉じた空間のダンパ室49を構成している。このダンパ室49内には、ピストン43をストッパ44に当接させるようスプリング50が配置されている。そのスプリング50は、筒状弁体32を図の上方へ付勢するスプリング38よりも大きな荷重を有し、その荷重は、蓋48のシリンダ42への圧入量によって調整される。
以上のように構成された膨張装置において、まず、差圧が小さいとき、この膨張装置は、ピストン43がスプリング50によってストッパ44に押し付けられており、そのときの弁体41の端面に、筒状弁体32がスプリング38の付勢力によって着座されているので、全閉状態にある。この全閉状態では、弁体41とこれを支持しているボディ3との間のクリアランスと、筒状弁体32とこれを支持しているボディ3との間のクリアランスとによる最小の絞り通路断面積が存在しているので、それらのクリアランスを介して最少流量の冷媒がこの膨張装置の下流側へ流れている。
次に、上流側の冷媒の圧力が高くなって膨張装置の前後の差圧ΔPが大きくなり、その差圧ΔPによる筒状弁体32のリフト荷重がスプリング38の荷重よりも大きくなると、筒状弁体32が図の下方へリフトしていく。筒状弁体32のリフトに応じて弁体41との間に形成される絞り通路断面積が増えていくので、その絞り通路断面積に応じた流量の冷媒が下流側に流れることになる。このとき、ピストン43は、スプリング38よりも荷重の大きなスプリング50によってストッパ44に押し付けられたままであるので、ピストン43と一体の弁体41、つまり、筒状弁体32の弁座は、固定されたままである。
上流側の冷媒の圧力がさらに高くなって、膨張装置の前後の差圧ΔPによる弁体41のリフト荷重がスプリング50の荷重よりも大きくなると、弁体41が図の上方へリフトしていく。このことは、筒状弁体32が差圧ΔPの増加によって図の下方へ移動するとともに、筒状弁体32の弁座が図の上方へ移動することにもなるので、差圧ΔPが大きくなるに従って開弁するときの絞り通路断面積の変化率が筒状弁体32のリフトだけによる場合よりも大きくなり、図2に示したような開弁特性を得ることができる。
したがって、ガスクーラから導入されるガス冷媒の圧力が急激に増加した場合、より多くの冷媒を下流側にリリーフさせることができるので、膨張装置の上流側の圧力を低下させて、配管1などが破壊されてしまうことを防止することができる。
第1の実施の形態に係る膨張装置の構成を配管内に設置した状態で示す中央縦断面図である。 膨張装置の基本的な開弁特性例を示す図である。 第2の実施の形態に係る膨張装置の構成を示す中央縦断面図である。 第3の実施の形態に係る膨張装置の構成を示す中央縦断面図である。 第4の実施の形態に係る膨張装置の構成を示す中央縦断面図である。
符号の説明
1 配管
2 縮管部
3 ボディ
4 Oリング
5 弁孔
6 横孔
7 弁体
8 シリンダ
9 ピストン
10 ばね受け部材
11 中央通路
12 オリフィス
13 横孔
14 蓋
15 ダンパ室
16,17 スプリング
18 孔
19 弁座形成部材
20 段差
21 パイプ
31 孔
32 筒状弁体
33 シリンダ
34 ピストン
35 蓋
36 オリフィス
37 ダンパ室
38 スプリング
39 横孔
41 弁体
42 シリンダ
43 ピストン
44 ストッパ
45 中央通路
46 オリフィス
47 横孔
48 蓋
49 ダンパ室
50 スプリング

Claims (10)

  1. 冷凍サイクルのエバポレータに向かう配管内に配置されて循環する冷媒を絞り膨張させる膨張装置において、
    前記冷媒の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧が大きくなるに従って開弁していく差圧制御弁と、
    前記差圧制御弁を閉弁方向に付勢する第1のスプリングと、
    前記差圧が所定値以下のときだけ前記差圧制御弁を開弁方向に付勢する第2のスプリングと、
    を備えていることを特徴とする膨張装置。
  2. 前記差圧制御弁は、これを収容するボディの中心に軸線方向に形成された弁孔と、前記弁孔の上流側にて前記弁孔を開閉可能に配置され、前記弁孔の内径よりも大きな外径を有するよう形成された弁体とを備え、
    前記差圧が所定値以下のとき、前記第1のスプリングが前記弁体を閉弁方向に付勢しながら前記第2のスプリングが前記弁体を開弁方向に付勢し、前記差圧が所定値を超えると前記第1のスプリングのみが前記弁体を閉弁方向に付勢するようにしたことを特徴とする請求項1記載の膨張装置。
  3. 前記弁体に軸線方向に移動可能に嵌着されたばね受け部材を備え、前記差圧が所定値にあるときのリフト位置にて前記ボディに対して前記弁体を開弁方向に付勢している前記第2のスプリングが自由長になるように前記ばね受け部材が軸線方向に調整されていることを特徴とする請求項2記載の膨張装置。
  4. 前記差圧制御弁は、これを収容するボディに前記冷媒の前記上流側と前記下流側との間を連通するように形成された孔に軸線方向に移動可能に嵌着された筒状の弁座形成部材と、前記弁座形成部材の中心に軸線方向に形成された弁孔の上流側にて前記弁孔を開閉可能に配置され、前記弁孔の内径よりも大きな外径を有するよう形成された弁体とを備え、
    前記差圧が所定値以下のとき、前記第1のスプリングが前記弁体を閉弁方向に付勢しながら前記第2のスプリングが前記弁体を開弁方向に付勢し、前記差圧が所定値を超えると前記第1のスプリングのみが前記弁体を閉弁方向に付勢するようにしたことを特徴とする請求項1記載の膨張装置。
  5. 前記第2のスプリングは、前記差圧が所定値にあるときのリフト位置にて前記ボディに対して前記弁体を開弁方向に付勢している前記第2のスプリングが自由長になるように前記弁座形成部材が軸線方向に調整されていることを特徴とする請求項4記載の膨張装置。
  6. 前記弁座形成部材は、パイプで構成したことを特徴とする請求項5記載の膨張装置。
  7. 前記差圧制御弁の弁体と連動するピストンと、前記ピストンによって画成された閉止空間がオリフィスを介して前記下流側と連通されているダンパ室とを有するダンパ部を備えていることを特徴とする請求項1記載の膨張装置。
  8. 冷凍サイクルのエバポレータに向かう配管内に配置されて循環する冷媒を絞り膨張させる膨張装置において、
    前記冷媒の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧が大きくなるに従って開弁していく第1の差圧制御弁と、
    前記第1の差圧制御弁を閉弁方向に付勢する第1のスプリングと、
    前記冷媒の前記上流側の圧力と下流側の圧力との差圧が大きくなるに従って開弁していく第2の差圧制御弁と、
    前記第1のスプリングと異なる荷重に設定されていて前記第2の差圧制御弁を閉弁方向に付勢する第2のスプリングと、
    を備え、前記冷媒の流れ方向に前記第1の差圧制御弁と前記第2の差圧制御弁とが並列に配置され、前記第1の差圧制御弁は、これを収容するボディに対して前記差圧が所定値以下では前記第1のスプリングによる閉弁方向の付勢力によって軸線方向に相対変化しないようにされていることを特徴とする膨張装置。
  9. 前記第1の差圧制御弁の第1の弁体と前記第2の差圧制御弁の第2の弁体とを軸線方向に対向させて配置し、前記第1の弁体および前記第2の弁体が互いに相手の弁座として機能していることを特徴とする請求項8記載の膨張装置。
  10. 前記第1の差圧制御弁および前記第2の差圧制御弁の少なくとも一方は、その弁体と連動するピストンと、前記ピストンによって画成された閉止空間がオリフィスを介して前記下流側と連通されているダンパ室とを有するダンパ部を備えていることを特徴とする請求項9記載の膨張装置。
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