JP2007024486A - 膨張装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストを大幅に低減することができる温度式の膨張装置を提供する。
【解決手段】蒸発器から出た冷媒が通過する低圧冷媒通路4に蒸発器出口温度が高くなると開弁方向に作用させる形状記憶合金ばね10を配置し、弁部の低圧側には、蒸発器に入る冷媒の温度が高くなると閉開弁方向に作用させる形状記憶合金ばね12とバイアス用のスプリング13とを配置するように構成し、蒸発器で入口の温度差で弁体3のリフトを制御するようにした。これにより、ダイヤフラム式パワーエレメントを備えた温度式膨張弁と同様、蒸発器出口温度が所定の温度になるよう蒸発器に供給する冷媒流量を制御することができる。パワーエレメントと同様の機能を形状記憶合金ばね10,12によって実現したことで、コストを大幅に低減することが可能である。
【選択図】図2

Description

本発明は膨張装置に関し、特に車輌用エアコンシステムの冷凍サイクルに用いられる膨張装置に関する。
車輌用エアコンシステムにおいては、車両用エンジンによって駆動される圧縮機により冷媒を圧縮し、圧縮された高温高圧のガス冷媒を凝縮器で凝縮し、凝縮された液冷媒を膨張装置で絞り膨張させ、絞り膨張された低温低圧の冷媒を蒸発器で蒸発させ、蒸発されたガス冷媒を圧縮機に戻すような冷凍サイクルが形成されている。このような冷凍サイクルにおいて、受液器および温度式膨張弁を用いたものが一般に知られている(たとえば、特許文献1参照。)。
図11は受液器および温度式膨張弁を用いた一般的な冷凍サイクルの例を示すシステム図である。
この冷凍サイクルは、車両用エンジンによって回転駆動される圧縮機101と、この圧縮機101によって圧縮された高温高圧のガス冷媒を車室外の空気と熱交換する凝縮器102と、この凝縮器102によって凝縮された気液を含む冷媒に対して気液の分離を行う受液器103と、分離された液冷媒を絞り膨張させる膨張装置104と、この膨張装置104によって絞り膨張された低温低圧の気液混合冷媒を車室内の空気と熱交換する蒸発器105とを備え、冷媒としてHFC−134aが使用されている。
膨張装置104は、蒸発器105の出口における冷媒の蒸発状態が適度な過熱度を持つように蒸発器105に供給する冷媒の流量を制御する温度式膨張弁である。このため、この膨張装置104は、絞り膨張されて蒸発器105に供給する冷媒の流量を制御する弁部104aと、蒸発器105の出口を出た冷媒の温度を感知して弁部104aのリフトを制御するパワーエレメント104bとを備えている。パワーエレメント104bは、ダイヤフラムによって仕切られた感温室を有し、その感温室には、たとえば冷凍サイクルを循環する冷媒と同じガスが封入されている。これにより、この膨張装置104では、ダイヤフラムより図中上側の感温室内が蒸発器105出口の冷媒温度に対応した封入ガスの飽和圧力になり、ダイヤフラムより下側が蒸発器105の出口圧力になって、それらの差圧が過熱度相当の圧力になると、弁部104aが開き始める。蒸発量が多くて、蒸発器105出口の冷媒温度がその開き始めのときの温度以上になると、感温室内の圧力が高くなることにより弁部104aが開けられ、高圧側の冷媒が低圧側に流れるようになる。
このように、従来の膨張装置104は、パワーエレメント104bが蒸発器105出口の冷媒温度に対応した封入ガスの飽和圧力と蒸発器105の出口圧力とを比較して弁部104aを開閉する構成になっている。
特開平9−222268号公報(図1)
しかしながら、従来の膨張装置では、蒸発器出口の冷媒温度に対応した封入ガスの飽和圧力と蒸発器の出口圧力とを比較して弁部を開閉制御するパワーエレメントが必須であり、これが膨張装置のコストを低減することができない要因になっているという問題点があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、コストを大幅に低減することができる温度式の膨張装置を提供することを目的とする。
本発明では上記問題を解決するために、蒸発器出口の冷媒の温度変化を感知して前記蒸発器入口側に供給される冷媒の流量を制御する弁部を備えた膨張装置において、前記蒸発器を出た冷媒を通過させる低圧冷媒通路に配置され、通過する冷媒の温度に応じて前記弁部を開弁方向に付勢する荷重が変化する第1の感温アクチュエータと、前記弁部の低圧側に配置され、絞り膨張された冷媒の温度に応じて前記弁部を閉弁方向に付勢する荷重が変化する第2の感温アクチュエータと、を備え、前記蒸発器の出口側の温度と入口側の温度とを比較して前記弁部を開閉制御することを特徴とする膨張装置が提供される。
このような膨張装置によれば、第1の感温アクチュエータが蒸発器出口の冷媒温度を感知し、第2の感温アクチュエータが蒸発器入口の冷媒温度を感知し、これらの温度差で弁部を制御するようにしている。これにより、蒸発器出口の冷媒が所定の温度になるように蒸発器に供給する冷媒の流量を制御することができる。
また、本発明では、蒸発器の下流側の冷媒の温度変化を感知して、前記蒸発器に向けて供給される冷媒の流量を制御する弁部を備えた膨張装置において、前記蒸発器を出た冷媒を通過させる低圧冷媒通路に配置され、通過する冷媒の温度に応じて前記弁部を開弁方向に付勢する荷重が変化する第1の感温アクチュエータと、前記弁部の低圧側に配置され、絞り膨張された冷媒の温度に応じて前記弁部を閉弁方向に付勢する荷重が変化する第2の感温アクチュエータと、を備え、前記蒸発器の下流側の温度と上流側の温度とに基づいて前記弁部を開閉制御することを特徴とする膨張装置が提供される。
このような膨張装置によれば、第1の感温アクチュエータが蒸発器の下流側の冷媒温度を感知し、第2の感温アクチュエータが蒸発器の上流側の冷媒温度を感知し、これらの温度差で弁部を制御するようにしている。
本発明の膨張装置は、第1および第2の感温アクチュエータが温度を圧力に変換するトランスデューサとして機能することから差圧で動作する従来のパワーエレメントと同様の機能を実現することができ、高価なパワーエレメントが不要になることでコストを大幅に低減することができるという利点がある。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は第1の実施の形態に係る膨張装置の概観図、図2は図1のA−A矢視概略断面図である。
第1の実施の形態に係る膨張装置は、たとえばダイカストまたは樹脂成形によって形成されたボディ1を有し、このボディ1は、冷媒配管の挿入接続される側面が平行平面になっている。ボディ1の一方の側面には、受液器から高温高圧の液冷媒が導入されるポートT1を有し、反対側の側面には、蒸発器へ低温低圧の冷媒が導出されるポートT2を有し、さらに、蒸発器を出た冷媒が導入されるポートT3および圧縮機へ戻す冷媒を導出するポートT4を有している。
ポートT1とポートT2との間には、これらを仕切る水平の壁が設けられていて、その壁には弁孔2が形成されている。その弁孔2の低圧側には、弁体3が弁孔2を開閉可能なように配置され、この膨張装置の弁部を構成している。
ポートT3とポートT4との間には、蒸発器から戻ってきた冷媒を通過させる低圧冷媒通路4が形成されている。その低圧冷媒通路4と弁孔2の高圧側の空間との間のボディ1には、弁孔2と同一軸線上に同じ内径を有する貫通孔5が形成されていて、その貫通孔5には、弁体3と一体に形成されたシャフト6が軸線方向に進退自在に支持されている。シャフト6には、パッキン7が設けられていて、貫通孔5とシャフト6との間の隙間を介して高圧の冷媒が低圧冷媒通路4へ漏れるのを防止している。パッキン7は、この例では、高圧を受ける側にリップを有し、高圧を受けるとリップが広がって貫通孔5の内壁に押し付けられることでシールするような形状になっている。
なお、弁孔2と貫通孔5とが同じ内径を有していることにより、高圧の冷媒が弁体3を開弁方向に押し下げようとする力は、高圧の冷媒がパッキン7によってシールされたシャフト6を閉弁方向に押し上げようとする力によって相殺されるので、この膨張装置の制御動作に、ポートT1に導入される液冷媒の高圧の影響を受けることはない。
シャフト6は、低圧冷媒通路4に突出している部分が縮径されており、それによる段差部には、ばね受け部材8が係止されている。シャフト6の先端は、ばね受け部材9に設けられた孔に遊嵌されている。これらばね受け部材8,9の間には、感温アクチュエータとする形状記憶合金ばね10が配置されていて、ばね受け部材9を低圧冷媒通路4の内壁に押し付けながらシャフト6を開弁方向に付勢するようにしている。
また、ボディ1の図の下方中央部に設けられた開口部には、プラグ11が圧入されて気密に閉止されており、そのプラグ11と弁体3との間には、感温アクチュエータとする形状記憶合金ばね12およびバイアス用のスプリング13が弁体3を閉弁方向に付勢するように配置されている。これら形状記憶合金ばね12およびスプリング13の荷重は、プラグ11をボディ1の開口部に圧入する圧入量で調節している。
なお、ボディ1には、冷媒配管の挿入接続される側面間を貫通する取付孔14が形成されている。この取付孔14は、ボディ1の両側面にて冷媒配管の末端に取り付けられた金具をボディ1とともに固定するボルトを通すためのものである。
ここで、感温アクチュエータとする形状記憶合金ばね10,12は、温度に応じて弁体3およびシャフト6を弁部の開閉方向に付勢する荷重が変化するもので、温度サイクルに対して可逆的に変化する二方向性の形状記憶効果を有している。すなわち、形状記憶合金ばね10,12は、冷媒の温度がそれぞれの所定の温度範囲以下にあるとき、マルテンサイト相であり、ばね荷重が小さい。冷媒の温度が上昇して、形状記憶合金ばね10,12がそれらの変態点を超えてそれぞれの所定の温度範囲に入ると、形状記憶合金ばね10,12は相変態して母相になり、温度変化に対してばね荷重が比例的に変化するようになる。冷媒の温度がさらに上昇してそれぞれの所定の温度範囲を超えると、形状記憶合金ばね10,12のばね荷重の増加率が急激に低下して飽和状態になり、それ以上温度が上昇してもばね荷重は増加しなくなる。また、これらの形状記憶合金ばね10,12は、二方向性の形状記憶効果を有しているので、冷媒の温度が低下して形状記憶合金ばね10,12の変態点を下回ると相変態してばね荷重の小さい状態になる。
以上の構成の膨張装置において、冷凍サイクルの起動前は、冷媒の温度が高いので、形状記憶合金ばね10,12は、ばね荷重がそれぞれ最大になっている。この場合、膨張装置は、その弁部が形状記憶合金ばね10,12およびスプリング13によってバランスした弁リフトに設定されている。
冷凍サイクルが起動し、液冷媒がポートT1に導入されると、その液冷媒は、弁部を通過して低圧側のポートT2へ流れていくが、弁部の通過時に絞り膨張されて低温低圧の気液混合冷媒になる。形状記憶合金ばね12が冷媒の温度低下を感知すると、そのばね荷重は温度に対応した荷重まで小さくなるので、弁部は全開状態へ移行していく。このとき、蒸発器では、膨張装置から導入された冷媒は完全に蒸発され、さらに十分に過熱されて出て行くので、形状記憶合金ばね10のばね荷重はほとんど変化しない。
冷凍サイクルが最大冷房負荷状態で運転を継続していって、冷房負荷が下がってくると、蒸発器から戻ってくる冷媒の過熱度も小さくなってくる。過熱度が小さくなるに伴い、形状記憶合金ばね10のばね荷重が小さくなるので、弁部のリフトが小さくなり、弁部を通過する冷媒流量が少なくなる。やがて、膨張装置は、形状記憶合金ばね10が蒸発器出口の冷媒温度を感知し、形状記憶合金ばね12が蒸発器入口の冷媒温度を感知し、それらの温度差に基づいて弁部が冷媒流量を制御することにより、蒸発器に供給される冷媒は、冷房負荷に見合った冷媒流量に制御されることになる。
図3は第2の実施の形態に係る膨張装置を示す概略中央縦断面図である。なお、この図3において、図2に示した構成要素と同じ構成要素は同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
この第2の実施の形態に係る膨張装置は、第1の実施の形態に係る膨張装置と比較して、蒸発器出口の冷媒温度を感知する形状記憶合金ばね10をばね受け部材8,9と一体に扱えるようにした点で異なる。
形状記憶合金ばね10の両端を受けている終端部材としてのばね受け部材8,9は、それらの対向端面からそれぞれ延出されて互いに係止することができるフック8a,9aを有している。形状記憶合金ばね10を挟んでフック8a,9aを係止させることにより、形状記憶合金ばね10およびばね受け部材8,9は1つにまとまり、一体に扱うことができるようになる。これにより、この膨張装置は、ポートT3またはポートT4から低圧冷媒通路4に形状記憶合金ばね10およびばね受け部材8,9を挿入し、図の下方から一体形成されたシャフト6および弁体3と形状記憶合金ばね12およびスプリング13とを挿入し、プラグ11をボディ1に圧入することによって組み立てられるが、形状記憶合金ばね10およびばね受け部材8,9が低圧冷媒通路4に別個にではなく1つにまとまって挿入されるので、組み立てを容易に行うことができる。
図4は第3の実施の形態に係る膨張装置の概観図、図5は図4のB−B矢視概略断面図である。なお、この図4および図5において、図1および図2に示した構成要素と同じまたは同等の機能を有する構成要素は同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
この第3の実施の形態に係る膨張装置は、第1および第2の実施の形態に係る膨張装置と比較して、弁体3を弁孔2の高圧側に配置している点で異なる。
すなわち、この膨張装置では、シャフト6の先端近傍の溝に嵌合された止輪15にばね受け部材8が係止され、形状記憶合金ばね10によりシャフト6と一体に形成された弁体3を図の上方、つまり開弁方向に付勢するようにしている。
また、ポートT1,T2に連通する空間の間を仕切るようにボディ1に形成された水平の壁には、貫通孔5と同軸の大きな孔が設けられていて、その孔には弁座形成部材16が圧入されている。その弁座形成部材16は、その中央に貫通孔5と同じ内径を有する弁孔2が形成されたている。
弁体3は、弁孔2を貫通して図の下方へ延出されたシャフト17が一体に形成されている。そのシャフト17の先端には、ばね受け部材18が固定されている。そのばね受け部材18と弁座形成部材16との間には、形状記憶合金ばね12が介挿されて弁体3を閉弁方向に付勢し、ばね受け部材18とプラグ11との間には、バイアス用のスプリング13が弁体3を開弁方向に付勢するように介挿されている。
以上の構成の膨張装置の動作は、第1および第2の実施の形態に係る膨張装置の動作と基本的に同じである。しかしながら、弁体3の作動方向を第1および第2の実施の形態に係る膨張装置のものと逆にしたことで、以下の機能が追加されている。
すなわち、第1および第2の実施の形態に係る膨張装置の場合、低圧冷媒出口の圧力(蒸発器の入口圧力)が弁体3に対して閉弁方向に加わり、低圧冷媒通路4の圧力(蒸発器の出口圧力)がシャフト6に対して開弁方向に加わっているので、蒸発器の入口圧力と出口圧力との差圧が大きくなると、弁体3には閉弁方向の荷重が加わることになって、弁部の開き始めの温度が高くなり、この結果、弁部が開き始めるときの過熱度が大きくなってしまう場合がある。これに対し、この第3の実施の形態に係る膨張装置では、低圧冷媒出口の圧力が弁体3に対して開弁方向に加わり、低圧冷媒通路4の圧力がシャフト6に対して閉弁方向に加わる構造になっているので、蒸発器の入口圧力と出口圧力との差圧は開弁方向に作用していることになる。したがって、蒸発器の入口圧力と出口圧力との差圧が大きくなって過熱度が大きくなろうとしても、弁部は開き始めるときの過熱度が小さくなる方向に働くことになる。このことは、蒸発器の入口圧力と出口圧力との差圧による温度誤差を自ら補正し、その差圧による影響をキャンセルしていることになる。
なお、以上の第1〜第3の実施の形態では、形状記憶合金ばね12およびバイアス用のスプリング13の設定荷重をボディ1へのプラグ11の圧入量で調整しているが、プラグ11をボディ1へねじ込む方式にしてボディ1へのプラグ11の螺入量で調整するようにしても良い。
図6は第4の実施の形態に係る膨張装置を示す概略中央縦断面図である。なお、この図6において、図2および図5に示した構成要素と同じまたは同等の機能を有する構成要素は同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
この第4の実施の形態に係る膨張装置は、第1〜第3の実施の形態に係る膨張装置が感温アクチュエータとして形状記憶合金ばねを用いているのに対し、バイメタルを用いている点で異なる。また、この膨張装置は、ポートT1〜T4を備えた図示しない弁ケースの中に装着されて使用される。
この膨張装置が弁ケースの中に装着されたとき、ボディ1の外周に設けられたOリング21,22の間の空間がポートT1を介して高圧の冷媒が導入される部分であり、Oリング21より下方の部分が低圧の冷媒がポートT2を介して蒸発器へ導出される部分であり、Oリング22より上方の部分が蒸発器から圧縮機へ戻る冷媒にさらされる部分であって、低圧冷媒通路内に位置する部分である。
ボディ1の下端部にはホルダ23が設けられ、そのホルダ23と弁体3から下方へ延びるシャフト17との間に感温アクチュエータとするバイメタル24が配置されている。このバイメタル24は、断面U字形状曲げられた板状のもので、絞り膨張された冷媒の温度に感応し、ホルダ23に関して弁体3を閉弁方向に付勢する荷重が変化するものである。ボディ1の上端部にもホルダ25が設けられ、そのホルダ25と弁体3から上方へ延びるシャフト6との間に感温アクチュエータとするバイメタル26が配置されている。このバイメタル24は、蒸発器出口の冷媒の温度に感応し、ホルダ25に関して弁体3を開弁方向に付勢する荷重が変化するものである。
このような膨張装置においても、その動作は、第1〜第3の実施の形態に係る膨張装置の動作と同じであり、バイメタル26が蒸発器出口の冷媒温度を感知し、バイメタル24が蒸発器入口の冷媒温度を感知し、それらの温度差に基づいて弁部が冷媒流量を制御することにより、蒸発器に供給される冷媒は、冷房負荷に見合った冷媒流量に制御されることになる。
図7は第5の実施の形態に係る膨張装置を示す概略中央縦断面図である。なお、この図7において、図6に示した構成要素と同じまたは同等の機能を有する構成要素は同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
この第5の実施の形態に係る膨張装置は、第4の実施の形態に係る膨張装置が感温アクチュエータとするバイメタル24,26に板状のものを用いているのに対し、円盤状のものを用いている点で異なる。
すなわち、この膨張装置では、バイメタル24,26は、それらの外周縁部がボディ1に軸線方向両端面に突設された筒状部27,28を内側にかしめ加工することによって係止されている。バイメタル24,26は、感温している冷媒の温度が高いときには、シャフト17,6が当接されている中央部がそれぞれ軸線方向内側の方向へ変位しているので、バイメタル24は、その外周縁部がボディ1の筒状部27に係止し、中央部が弁体3を閉弁方向に付勢し、バイメタル26は、その外周縁部がボディ1の筒状部28に係止し、中央部が弁体3を開弁方向に付勢している。
ここで、温度が低下していくと、バイメタル24,26は、それぞれ軸線方向内側の方向へ変位している中央部の変位量が小さくなっていき、それらバイメタル24,26の付勢力がバランスした位置の弁リフトになる。その後、バイメタル26が蒸発器出口の冷媒温度を感知し、バイメタル24が蒸発器入口の冷媒温度を感知して、それらの温度差により弁部を流れる冷媒の流量が制御されることになる。
図8は、第6の実施の形態に係る膨張装置が適用される冷凍サイクルを表すシステム図である。図9は、その膨張装置としての膨張弁を組み込んだ膨張弁ユニットの断面図である。さらに、図10は、その膨張弁単体の構成を表す断面図である。
本実施の形態に係る膨張装置は、二酸化炭素(CO2)など高圧側の圧力が非常に高くなる冷媒を用いる冷凍サイクルに好適な構成を有する。すなわち、HFC−134aなどのフロンはオゾン層破壊の問題があるため、近年ではその代替冷媒として二酸化炭素(CO2)等を用いた冷凍サイクルが提案されている。その冷凍サイクルは、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上にもなる。このため、このような冷凍サイクルにたとえば図2の膨張装置を適用すると、低圧冷媒通路4と弁孔2の高圧側の空間との間の圧力差によりパッキン7が変形し、貫通孔5の内壁に過度に押し付けられてシャフト6の摺動性を悪化させるおそれがある。その結果、シャフト6ひいては弁体3の動作にヒステリシスが発生して弁部の制御性が低下する可能性がある。そこで、本実施の形態では、このように高圧側の圧力が高い冷媒を用いても、弁部の制御性を良好に保持できる膨張装置を提供する。
図8に示すように、この冷凍サイクルは、車両用エンジンによって回転駆動されて冷媒を超臨界域まで昇圧する圧縮機201と、昇圧された冷媒を車室外の空気と熱交換するガスクーラ202と、ガスクーラ202から送られた冷媒を減圧する膨張装置を備えた膨張弁ユニット203と、減圧された冷媒を蒸発させて車室内の空気と熱交換する蒸発器204と、余剰の冷媒を溜めておくアキュムレータ205と、アキュムレータ205から送られた冷媒を、ガスクーラ202から送られた冷媒との熱交換により所定の過熱度まで加熱する内部熱交換器206とを備えている。このとき、所定の過熱度になった冷媒は、膨張弁ユニット203の後述する低圧冷媒通路を通って圧縮機201に供給される。
図9に示すように、膨張弁ユニット203は、たとえばダイカストまたは樹脂成形によって形成された直方体形状のボディ31を有する。ボディ31には、その中央に膨張弁32を収容する収容穴33が形成され、その側面に収容穴33に連通する複数のポートが形成されている。
すなわち、収容穴33には膨張弁32のほぼ全体が収容されている。膨張弁32の外周面には、収容穴33との間で気密性を保持するためのOリング34,35が設けられ、それぞれ高圧冷媒が後述する低圧冷媒通路や外部に漏洩するのを防止している。
また、ボディ31の一側面には、ガスクーラ202から高温高圧の冷媒が導入されるポートT21が形成され、これに隣接する側面(図の下側の面)には、蒸発器204へ向けて低温低圧の冷媒が導出されるポートT22が形成されている。このポートT22は、膨張弁32をボディ31に組み付ける際の挿入口にもなっている。また、ポートT21が形成された側面と反対側の側面には、蒸発器204およびアキュムレータ205を経由した後に内部熱交換器206で熱交換された冷媒が導入されるポートT23が形成されている。さらに、ポートT21が形成された側面には、圧縮機201へ戻す冷媒を導出するポートT24が形成されている。ポートT23とポートT24とは低圧冷媒通路36を介して連通している。
ポートT21には、ガスクーラ202につながる内部熱交換器206からの配管を接続するための継手機構41が取り付けられている。継手機構41は、継手本体42とこれに螺合されるコネクタ43から構成される。継手本体42は段付円筒状をなし、その一端にボディ31のポートT21の部分に螺合される雄ねじ部44を有し、他端にコネクタ43が螺合される雄ねじ部45を有する。また、継手本体42の中央には、外方に突出したフランジ部46が周設されている。このフランジ部46とボディ31の側面との間には、リング状のガスケット47が介装され、これらの接続部の気密性を保持している。
コネクタ43は、その内周部にテーパ面48により接続された段部を有する。コネクタ43は、その大径部49の内周面に雄ねじ部45に螺合する雌ねじ部50が形成されており、継手本体42にねじ込むことによりこれに外挿される。図示しない配管の先端には拡径部が設けられており、その配管を接続する際には、その拡径部をコネクタ43に内挿するようにして取り付け、この状態でコネクタ43を継手本体42に螺合していく。配管は、このときの締結力によって、その拡径部が継手本体42の端面とコネクタ43のテーパ面48との間に挟まれるようにして固定される。
ポートT22には、接続部材51を介して上記と同様の継手機構41が接続されている。この継手機構41は、蒸発器204につながる配管を接続するためのものであるが、その構成については既述のとおりであるので、その構成要素および周辺要素に同一の符号を付すなどしてその説明を省略する。
図示のように、ポートT22には膨張弁32の端部が位置しているため、ポートT22に継手機構41を直接接続することができない。そこで、接続部材51を中継部材として介装している。接続部材51は、その一端がボディ31のポートT21の部分に圧入されている。この接続部材51の一端部は、膨張弁32の端部を内挿しており、またその外周面には、ボディ31との間の気密性を保持するためのOリング52が設けられている。そして、接続部材51の他端部に継手機構41の継手本体42が締結されている。
また、ポートT23にも上記と同様の継手機構41が接続され、アキュムレータ205につながる内部熱交換器206からの配管を接続可能となっている。さらに、ポートT24にも上記と同様の継手機構41が接続され、圧縮機201へつながる配管を接続可能となっている。これらの継手機構41の構成についても既述のとおりであるので、その構成要素および周辺要素に同一の符号を付すなどしてその説明を省略する。
図10に示すように、膨張弁32は、内部に冷媒通路が形成された段付円柱状のボディ61を有する。ボディ61の長手方向中央部の側部には、ポートT21に連通するポートT31が形成され、ボディ61の下半部に形成された開口部62によりポートT22に連通するポートT32が形成されている。ポートT31の周囲には、異物の侵入を防止するためのストレーナ63が設けられている。
ポートT31とポートT32との間を仕切る壁には、ボディ61の軸線に沿った弁孔64が形成され、その下流側端部によって弁座65が形成されている。ボディ61の弁孔64に対して開口部62と反対側には、ガイド孔66、貫通孔67が順次形成されている。これら貫通孔67、ガイド孔66、弁孔64および開口部62は、ボディ61の軸線に沿って同軸状に配置されている。
弁孔64には、弁部を構成する長尺状の弁体68が軸線方向に挿通されている。弁体68は、その一端側が拡径して低圧側から弁座65に着脱する弁部形成部71を構成し、他端側がガイド孔66に沿って摺動するガイド部72を構成する。弁部形成部71の弁座65との当接面の一部には切り欠き部73が設けられ、弁部が全閉状態にあっても設定した最低流量の冷媒を流せるようになっている。ガイド部72の先端は縮径しており、その先端面が後述するシャフトとの当接面となっている。弁部形成部71とガイド部72との間にはくびれ部74が形成され、弁孔64との間に所定の冷媒通路を形成する。そして、弁体68には、その軸線に沿って延びる低圧導入通路75が形成されている。この低圧導入通路75は、その一端が弁部形成部71の先端面に開口しており、他端が、ガイド部72の先端近傍で側方に開口している。これにより、弁孔64の低圧側の冷媒圧力が、ガイド孔66の貫通孔67側の空間S1に導入されるようになっている。ただし、ガイド部72にはラビリンス76が周設されているため、ポートT31側の高圧の冷媒がこの空間S1に侵入することは防止されている。
弁体68の弁部形成部71の先端には、ばね受け77が嵌合されている。このばね受け77は、その中央に低圧導入通路75に連通する連通孔78が形成されている。したがって、弁部で減圧された冷媒は、この連通孔78を介して低圧導入通路75に導入される。また、ばね受け77の外周には弁部形成部71から離れる方向に小径化する段部が設けられている。さらに、ボディ61の開口部62の開口端部には、ばね受け77に対向するようにアジャスト機構81が設けられている。アジャスト機構81は、その開口端部に螺合されてボディ61に対して位置調整可能なアジャストねじ82と、そのアジャストねじ82に螺合されつつ内挿され、これに対して相対的に位置調整可能なアジャストねじ83から構成される。アジャストねじ83には、その中央を軸線方向に貫通する連通孔84が形成されている。したがって、弁部で減圧された冷媒は、この連通孔84を介して蒸発器204に向けて導出される。
そして、アジャストねじ82とばね受け77との間に形状記憶合金ばね85(「第2の形状記憶合金ばね」に該当する)が配置され、その内側のアジャストねじ83とばね受け77との間にバイアス用のスプリング86が並列に配置されている。これら形状記憶合金ばね85とスプリング86は、弁体68を閉弁方向に付勢する。形状記憶合金ばね85の荷重は、アジャストねじ82をボディ1の開口部62に螺入する螺入量により調節される。また、スプリング86の荷重は、アジャストねじ83をアジャストねじ82に螺入する螺入量により、形状記憶合金ばね85の荷重とは独立に調節できるようになっている。
また、貫通孔67は、ボディ61の先端側(図の上方)に向けて段階的に拡径しており、シャフト91の一端部が挿通されている。そのボディ61の先端には、有蓋円筒状のばねケース92が設けられている。ばねケース92は、その開口端部がボディ61の先端部に圧入されて固定され、シャフト91の他端部を支持するとともに、このシャフト91を開弁方向に付勢する形状記憶合金ばね93(「第1の形状記憶合金ばね」に該当する)およびこれを支持する有底円筒状のばね受け94を収容している。この形状記憶合金ばね93は、膨張弁32が膨張弁ユニット203の収容穴33に収容されたときに、そのボディ31に設けられた低圧冷媒通路36に晒されることになる。
すなわち、ばねケース92は、その上端面中央が内方にかしめられて軸受部95を構成している。シャフト91は、その両端がこの軸受部95と貫通孔67の基端部により形成される軸受部96により軸支され、弁体68と一体化して軸線方向に動作する。ばね受け94は、その底部中央にシャフト91を挿通する挿通孔97が形成され、その挿通孔97の近傍が、シャフト91に固定されたCリング98により軸線方向に支持されている。形状記憶合金ばね93が、ばねケース92の上面とばね受け94の底面との間に介装されているため、ばね受け94は、シャフト91と一体に動作する。
また、貫通孔67の軸受部96に隣接する小径部には断面V字状のパッキン99(「シール部材」に該当する)が設けられ、さらにボディ61の先端で開口する大径部には、パッキン99の脱落を防止するための係止部材100が圧入されている。このパッキン99は、貫通孔67とシャフト91との間の隙間を介して冷媒が低圧冷媒通路36側へ漏れるのを防止している。パッキン99は、所定の圧力を受けるとV字状の断面が広がって貫通孔67の内壁に押し付けられることで確実なシールを実現する。ただし、パッキン99が配置された空間S2には、上述した空間S1の低圧の冷媒圧力が導入されるため、このパッキン99の前後の差圧(つまり、空間S2の冷媒圧力と低圧冷媒通路36の冷媒圧力との差圧)は比較的小さく、パッキン99は適度な圧力でシャフト91および貫通孔67に当接するため、シャフト91の摺動性を良好に保持することができる。
なお、弁孔64とガイド孔66とが同じ内径を有していることにより、高圧の冷媒が弁体68を開弁方向に押し下げようとする力と閉弁方向に押し上げようとする力とが相殺されるので、この膨張弁32の制御動作に、ポートT31に導入される冷媒の高圧の影響を受けることはない。
ここで、形状記憶合金ばね93,85は、温度に応じて弁体68およびシャフト91を弁部の開閉方向に付勢する荷重が変化するもので、温度サイクルに対して可逆的に変化する二方向性の形状記憶効果を有している。すなわち、形状記憶合金ばね93,85は、冷媒の温度がそれぞれの所定の温度範囲以下にあるとき、マルテンサイト相であり、ばね荷重が小さい。冷媒の温度が上昇して、形状記憶合金ばね93,85がそれらの変態点を超えてそれぞれの所定の温度範囲に入ると、形状記憶合金ばね93,85は相変態して母相になり、温度変化に対してばね荷重が比例的に変化するようになる。冷媒の温度がさらに上昇してそれぞれの所定の温度範囲を超えると、形状記憶合金ばね93,85のばね荷重の増加率が急激に低下して飽和状態になり、それ以上温度が上昇してもばね荷重は増加しなくなる。また、これらの形状記憶合金ばね93,85は、二方向性の形状記憶効果を有しているので、冷媒の温度が低下して形状記憶合金ばね93,85の変態点を下回ると相変態してばね荷重の小さい状態になる。
以上の構成の膨張弁32(つまり膨張弁ユニット203)において、冷凍サイクルの起動前は、冷媒の温度が高いので、形状記憶合金ばね93,85は、ばね荷重がそれぞれ最大になっている。この場合、膨張装置は、その弁部が形状記憶合金ばね93,85およびスプリング86によってバランスした弁リフトに設定されている。
冷凍サイクルが起動し、冷媒がポートT31に導入されると、その冷媒は、弁部を通過して低圧側のポートT32へ流れていくが、弁部の通過時に絞り膨張されて低温低圧の冷媒になる。形状記憶合金ばね85が冷媒の温度低下を感知すると、そのばね荷重は温度に対応した荷重まで小さくなるので、弁部は全開状態へ移行していく。このとき、膨張弁ユニット203から導出された冷媒は、蒸発器204を通過することにより蒸発され、アキュムレータ205の内部で気液分離される。そして、内部熱交換器206を通過することで所定の過熱度の冷媒となって戻ってくるため、形状記憶合金ばね93のばね荷重はほとんど変化しない。
冷凍サイクルが最大冷房負荷状態で運転を継続していって、冷房負荷が下がってくると、内部熱交換器206を経て戻ってくる冷媒の過熱度も小さくなってくる。過熱度が小さくなるに伴い、形状記憶合金ばね93のばね荷重が小さくなるので、弁部のリフトが小さくなり、弁部を通過する冷媒流量が少なくなる。やがて、膨張弁32は、形状記憶合金ばね93が内部熱交換器206の出口の冷媒温度を感知し、形状記憶合金ばね85が蒸発器204の入口の冷媒温度を感知し、それらの温度差に基づいて弁部が冷媒流量を制御することにより、蒸発器204に供給される冷媒は、冷房負荷に見合った冷媒流量に制御されることになる。
以上に説明したように、本実施の形態によれば、弁体68に形成した低圧冷媒通路36を介し、パッキン99が配置された空間S2に低圧の冷媒圧力が導入される。このため、パッキン99の前後の差圧が小さくなり、シャフト91の摺動性を良好に保持することができる。その結果、高圧側の圧力が高い冷媒を用いても、弁部の制御性を良好に保持することができる。
なお、本実施の形態では、感温アクチュエータとして形状記憶合金ばねを用いた例を示したが、バイメタルを用いることもできる。
以上の実施の形態では、感温アクチュエータとして形状記憶合金ばねまたはバイメタルのいずれかを用いた場合について詳述したが、2つの感温アクチュエータを形状記憶合金ばねとバイメタルとの組み合わせで構成することもできる。
また、上記第6の実施の形態では、弁孔64の下流側の低圧をパッキン99が位置する空間S2に導入するために、弁体68の内部に低圧導入通路75を形成した例を示した。しかし、低圧導入通路の形成態様はこれに限られない。たとえば、ボディ61に開口部62と空間S2とを連通させる冷媒通路を別途設けるようにしてもよい。この場合、その冷媒通路は、ポートT31に連通する高圧側の冷媒通路から外れた位置に形成される。
第1の実施の形態に係る膨張装置の概観図である。 図1のA−A矢視概略断面図である。 第2の実施の形態に係る膨張装置を示す概略中央縦断面図である。 第3の実施の形態に係る膨張装置の概観図である。 図4のB−B矢視概略断面図である。 第4の実施の形態に係る膨張装置を示す概略中央縦断面図である。 第5の実施の形態に係る膨張装置を示す概略中央縦断面図である。 第6の実施の形態に係る膨張装置が適用される冷凍サイクルを表すシステム図である。 膨張装置としての膨張弁を組み込んだ膨張弁ユニットの断面図である。 膨張弁単体の構成を表す断面図である。 受液器および温度式膨張弁を用いた一般的な冷凍サイクルの例を示すシステム図である。
符号の説明
1 ボディ
2 弁孔
3 弁体
4 低圧冷媒通路
5 貫通孔
6 シャフト
7 パッキン
8,9 ばね受け部材
8a,9a フック
10 形状記憶合金ばね
11 プラグ
12 形状記憶合金ばね
13 スプリング
14 取付孔
15 止輪
16 弁座形成部材
17 シャフト
18 ばね受け部材
21,22 Oリング
23 ホルダ
24 バイメタル
25 ホルダ
26 バイメタル
27,28 筒状部
31 ボディ
32 膨張弁
33 収容穴
36 低圧冷媒通路
41 継手機構
42 継手本体
43 コネクタ
51 接続部材
61 ボディ
62 開口部
64 弁孔
65 弁座
66 ガイド孔
67 貫通孔
68 弁体
71 弁部形成部
72 ガイド部
75 低圧導入通路
76 ラビリンス
81 アジャスト機構
86 スプリング
91 シャフト
92 ばねケース
99 パッキン
100 係止部材
S1,S2 空間

Claims (16)

  1. 蒸発器出口の冷媒の温度変化を感知して前記蒸発器入口側に供給される冷媒の流量を制御する弁部を備えた膨張装置において、
    前記蒸発器を出た冷媒を通過させる低圧冷媒通路に配置され、通過する冷媒の温度に応じて前記弁部を開弁方向に付勢する荷重が変化する第1の感温アクチュエータと、
    前記弁部の低圧側に配置され、絞り膨張された冷媒の温度に応じて前記弁部を閉弁方向に付勢する荷重が変化する第2の感温アクチュエータと、
    を備え、前記蒸発器の出口側の温度と入口側の温度とを比較して前記弁部を開閉制御することを特徴とする膨張装置。
  2. 前記第1の感温アクチュエータおよび前記第2の感温アクチュエータは、それぞれ所定の温度範囲にて荷重が変化する二方向性の形状記憶効果を持った形状記憶合金ばねであることを特徴とする請求項1記載の膨張装置。
  3. 前記弁部は、高圧冷媒入口と低圧冷媒出口との間に形成された弁孔を開閉する弁体を有し、前記弁体は、前記第1の感温アクチュエータによる開弁方向の荷重を伝達するシャフトと一体に形成され、前記シャフトは、前記低圧冷媒通路と前記高圧冷媒入口との間のボディに前記弁体と同一軸線上に形成された貫通孔に気密状態で進退自在に支持されていることを特徴とする請求項1記載の膨張装置。
  4. 前記シャフトは、その外径を前記弁孔の内径と略等しくして高圧側の圧力をキャンセルするようにしたことを特徴とする請求項3記載の膨張装置。
  5. 前記弁部は、前記弁体が前記弁孔の低圧側に配置され、前記第2の感温アクチュエータと並列にスプリングが配置されていることを特徴とする請求項3記載の膨張装置。
  6. 前記シャフトに荷重を伝達する前記第1の感温アクチュエータは、その荷重変化方向両端に配置した終端部材を互いにフックで係止させることにより前記終端部材とともに一体に扱うことができるようにしたことを特徴とする請求項5記載の膨張装置。
  7. 前記弁部は、前記弁体が前記弁孔の高圧側に配置され、前記弁孔を介して前記弁体を開弁方向に付勢するスプリングを備えていることを特徴とする請求項3記載の膨張装置。
  8. 前記弁部は、前記弁体が前記弁孔の高圧側に配置され、前記低圧冷媒出口の圧力を前記弁体が開弁方向に受圧し、前記低圧冷媒通路の圧力を前記シャフトが閉弁方向に受圧して前記蒸発器の入口側と出口側との差圧による影響をキャンセルするようにしたことを特徴とする請求項3記載の膨張装置。
  9. 蒸発器の下流側の冷媒の温度変化を感知して、前記蒸発器に向けて供給される冷媒の流量を制御する弁部を備えた膨張装置において、
    前記蒸発器を出た冷媒を通過させる低圧冷媒通路に配置され、通過する冷媒の温度に応じて前記弁部を開弁方向に付勢する荷重が変化する第1の感温アクチュエータと、
    前記弁部の低圧側に配置され、絞り膨張された冷媒の温度に応じて前記弁部を閉弁方向に付勢する荷重が変化する第2の感温アクチュエータと、
    を備え、前記蒸発器の下流側の温度と上流側の温度とに基づいて前記弁部を開閉制御することを特徴とする膨張装置。
  10. 前記弁部を構成し、高圧冷媒入口と低圧冷媒出口との間に形成された弁孔を開閉する弁体と、
    前記低圧冷媒通路と前記高圧冷媒入口との間のボディに前記弁体と同一軸線上に形成された貫通孔に進退自在に挿通され、前記第1の感温アクチュエータによる開弁方向の荷重を前記弁体に伝達するシャフトと、
    前記貫通孔またはその近傍に配置されて、前記低圧冷媒通路と前記高圧冷媒入口との間の冷媒の流通を遮断するシール部材と、
    前記シール部材の前記低圧冷媒通路と反対側の空間に、前記低圧冷媒出口側の冷媒圧力を導入するための低圧導入通路と、
    を備えたことを特徴とする請求項9記載の膨張装置。
  11. 前記低圧導入通路は、前記弁体の内部に形成された冷媒通路からなることを特徴とする請求項10記載の膨張装置。
  12. 前記ボディに前記貫通孔と前記高圧冷媒入口とを連通させるガイド孔が設けられ、
    前記弁体は、前記ガイド孔によりガイドされつつ軸線方向に摺動するガイド部を有し、前記低圧冷媒出口側に開口した導入口から前記冷媒圧力を導入し、前記ガイド部の前記シール部材側に設けられた導出口から前記冷媒圧力を導出するように構成されたこと、
    を特徴とする請求項11記載の膨張装置。
  13. 前記ガイド部にラビリンスが周設されたことを特徴とする請求項12記載の膨張装置。
  14. 前記第1の感温アクチュエータおよび前記第2の感温アクチュエータは、それぞれ所定の温度範囲にて荷重が変化する二方向性の形状記憶効果を持った第1の形状記憶合金ばね、第2の形状記憶合金ばねからなることを特徴とする請求項10記載の膨張装置。
  15. 前記第1の形状記憶合金ばねを収容するように前記ボディに取り付けられて、前記第1の形状記憶合金ばねの一端側を支持し、前記低圧冷媒通路に配置されるばねケースと、
    前記ばねケース内に収容されるとともに前記シャフトに支持され、前記第1の形状記憶合金ばねの他端側を支持するばね受けと、
    を備えたことを特徴とする請求項14記載の膨張装置。
  16. 前記弁孔の低圧側に前記第2の形状記憶合金ばねと並列に配置され、前記弁体を閉弁方向に付勢するバイアス用のスプリングと、
    前記第2の形状記憶合金ばねの荷重と前記スプリングの荷重とを独立に調整可能なアジャスト機構と、
    を備えたことを特徴とする請求項14記載の膨張装置。
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