以下、本発明の一実施形態に係るテープ印刷装置(文字情報処理装置)について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1および図2に示すように、このテープ印刷装置1は、装置ケース(装置本体)2により外殻が形成され、その後部上面には、左側に開閉蓋21が開閉自在に取り付けられており、開閉蓋21の右隣には、それを開閉操作するための開閉釦23が窪入して配設されている。また、前部中央面には、露出ランプ群を有する三日月形状部8が盛上り形成され、三日月形状部8の後方には、各種のキーからなるキーボード3が広く配設されている。また、キーボード3の上側には、これを開閉自在に覆う大型の蓋体9が前後中間部に取り付けられており、蓋体9の内側の面には、ディスプレイ4が組み込まれている。
蓋体9は、閉塞状態では、キーボード3を覆い隠して保護し、開蓋状態では、右後部のヒンジを中心に後上方斜め姿勢に開放され、手前にキーボード3を開放すると共に、正面にディスプレイ4を配置し、キーボード3による入力作業を可能状態とする。ディスプレイ4は、台形の形状の内側に長方形の表示画面41を有しており、この表示画面41にキーボード3からの入力結果等が表示されるようになっている。
また、図3に示すように、テープ印刷装置1は、基本的な構成として、キーボード3やディスプレイ4を有してユーザとのインタフェースを行う操作部11と、印刷ヘッド(サーマルヘッド)7やテープ送り部120を有してポケット(カートリッジ装着部、テープ装着部)6内に装着したテープカートリッジCの印刷テープ(以下単に「テープ」)Tに印刷を行う印刷部12と、印刷後のテープTの各種カットを行う切断部13と、各種センサを有して各種検出を行う検出部14と、各種ドライバを有して各部回路を駆動する駆動部15と、テープ印刷装置1内の各部を制御する制御部20と、を備えている。
このため、装置ケース2の内部には、印刷部12、切断部13、検出部14などの他、図外の回路基板が収納されている。この回路基板には、電源ユニットの他、駆動部15や制御部20の各回路などが搭載され、ACアダプタ接続口24や外部から着脱可能なニッカド電池等の図外の電池に接続されている。
また、図4に示すように、テープTは、剥離テープTaと基材テープTbとを積層して成るものであり、基材テープTbは、印刷面となる表面(印刷対象面)側の受像層Tcと、その裏面(粘着面)側に設けられた粘着層Tdとで構成されている。印刷済みのテープT(ラベル要素(印刷画像)Gaまたはラベル領域La)は、基材テープTbから剥離テープTaを分離することで粘着層Tdが露出し、この粘着層Tdを介して貼着対象物に貼り付けて使用される。
図1〜図3に示すように、印刷部12には、開閉蓋21の内側にポケット6が設けられていて、テープカートリッジCは、この開閉蓋21を開放した状態でポケット6に対して着脱される。また、装置ケース2の左側部には、ポケット6と装置外部とを連通してテープTの印刷済み部分を送り出すためのテープ排出口22が形成されている。
テープカートリッジCは、カートリッジケース51により外殻を形成され、その内部には、一定の幅(4.5mm〜48mm程度)のテープTとインクリボンRが収容されており、印刷ヘッド7が臨む貫通開口55が形成されている。テープTは、剥離テープTaを内側にしてテープリール52に繰り出し自在に巻回され、インクリボンRは、リボン繰出リール53およびリボン巻取リール54に巻回されている。そして、テープカートリッジCには、収容するテープTのテープ幅として、複数種類のものが用意されている。
また、テープTとインクリボンRとが重なる部分には、印刷ヘッド7に対応して、プラテンローラ(プラテン)56が収納されている。テープカートリッジCが装着された状態で、印刷ヘッド7が貫通開口55から露出しているインクリボンRの裏面に当たり、発熱駆動されて所望の文字などがテープTの表面に印刷される。
また、テープカートリッジCの裏面には、相異なる幅等のテープTの種別を識別できるように小さな複数の検出孔(図示せず)が設けられ、これに対応して、ポケット6には、各検出孔の有無を検出するマイクロスイッチなどのテープ識別センサ141が設けられていて、テープTの有無(正確にはテープカートリッジCが装着されているか否か)およびテープTの種別(正確にはテープカートリッジCの種別)を検出できるようになっている。なお、複数の検出孔の代わりにビットパターンの検出ラベル等の貼付により種別を表し、それを光検出等によって検出しても良い。
また、ポケット6には、DCモータから成る送りモータ121を駆動源として、プラテン56に係合してこれを回転させるプラテン駆動軸66と、同様にリボン巻取りリール54に係合してこれを回転させる巻取り駆動軸64と、位置決めピン62とが、それぞれ立設されている。
テープ送り部120は、ポケット6の側方から下方に亘る空間に配設され、ポケット6の側方に配設された送りモータ121を動力(駆動)源として、上記のプラテン駆動軸66および巻取り駆動軸64を回転させるものであり、送りモータ121と、プラテン駆動軸66と、巻取り駆動軸64と、送りモータ121の動力を各駆動軸に伝達する図外の減速歯車列と、送りモータ121の回転数を検出するための図外のエンコーダと、を備えている。このエンコーダは、送りモータ121の主軸に固定されたウォームの同軸上の先端に固着され、円盤状の周方向の複数箇所に検出開口が形成されている。
検出部14の送りモータ回転検出センサ142は、上記のエンコーダの検出開口に臨むように発光素子と受光素子とが対向配置された図外のフォトセンサを備え、発光素子の光が回転する検出開口を通過して受光素子に受光され、受光された光の明滅が光電変換され、パルス信号として制御部20に出力され、そのパルス数より回転数が検出される。
ここで、テープ印刷装置1をユーザが使用する場合には、先ず、開閉釦23により開閉蓋21を開放する。ポケット6にテープカートリッジCを装着すると、プラテン56およびリボン巻取リール54に、プラテン駆動軸66および巻取駆動軸64がそれぞれ係合し、且つテープTおよびインクリボンRがプラテン56と印刷ヘッド7との間に挿入される。そして、開閉蓋21を閉塞すると、テープTおよびインクリボンRを挟むように、テープ幅方向に発熱素子を列設した印刷ヘッド7が回動してプラテン56を圧接し、印刷待機状態となる。
この状態で、蓋体9を開蓋して、キーボード3を開放し、正面に位置させたディスプレイ4を参照しながらキーボード3を操作して、所望の文字等のキャラクタの印刷情報を入力・編集して、印刷実行を指示する。これにより印刷処理が起動され、送りモータ121の駆動により繰り出されるテープTとインクリボンRとが、印刷ヘッド7の部分で重なって併走し、これに同期して印刷ヘッド7が発熱駆動され、インクリボンRのインクがテープTに熱転写して印刷が行われる。
印刷後のインクリボンRは、リボン巻取リール54に巻き取られ、印刷後のテープTは、送り経路に沿ってテープ排出口22に向かって送られ、印刷が終了すると、印刷済みのテープTは、所定長さ分送られて停止し、各種設定に応じて、切断部13により各種カットが行われる(図4参照)。
次に、切断部13には、ポケット6とテープ排出口22との間に、送り経路に臨んでフルカッタ部(フルカット手段)13Fが上流側に、ハーフカッタ部(ハーフカット手段)13Hが下流側に配設されている。フルカッタ部13Fは、テープTの基材テープTbと剥離テープTaとの双方をカット(フルカット)するものであり、例えばテープTからその印刷済み部分であるラベル領域Laを切り離すためのものである(図4(b)のフルカット(フルカット部)fc参照)。一方、ハーフカッタ部13Hは、最終的にラベルとして貼付される基材テープTbのみをカット(ハーフカット)し、テープTとしては剥離テープTaを介して連結した状態のまま残すためのものである(図4(c)のハーフカット(ハーフカット部)hc参照)。
フルカッタ部13Fは、例えばハサミ形式のカッタやスライドカッタ等から成るフルカッタ132と、DCモータから成るフルカッタモータ131を駆動源としてフルカッタ132を作動させるカッタ作動機構(図示省略)と、を備えている。また、ハーフカッタ部13Hは、斜刃で構成したカッタ刃を有するハーフカッタ134と、同じくDCモータから成るハーフカッタモータ133を駆動源としてハーフカッタ134を作動させるカッタ作動機構(図示省略)と、を備えている。この場合、ハーフカッタ134は、カッタ作動機構により循環運動するように構成されており、この循環運動の一過程である下側から上側への移動がハーフカッタ134の切断動作となって、テープTをハーフカットする。
なお、フルカッタモータ131やハーフカッタモータ133には、前述の送りモータ121のものと同様の図外のエンコーダがそれぞれ設けられ、検出部14のフルカッタモータ回転検出センサ143やハーフカッタモータ回転検出センサ145は、前述の送りモータ回転検出センサ142と同様に、それぞれの上記のエンコーダと、その検出開口に臨むように発光素子と受光素子とが対向配置されたそれぞれのフォトセンサと、を有し、回転する検出開口を通過して受光素子に受光された光の明滅が光電変換され、パルス信号として制御部20に出力され、そのパルス数より回転数が検出される。また、検出部14のフルカッタホーム位置検出センサ144やハーフカッタホーム位置検出センサ146は、フルカッタ部13Fやハーフカッタ部13Hのカッタ作動機構のそれぞれがホーム位置にあることを検出する。
そして、検出部14は、それぞれ上述のテープ識別センサ141と、送りモータ回転検出センサ142と、フルカッタモータ回転検出センサ143と、フルカッタホーム位置検出センサ144と、ハーフカッタモータ回転検出センサ145と、ハーフカッタホーム位置検出センサ146と、を備えている。なお、実状に合わせて、これらを省略した構成とすることもできる。
次に、駆動部15は、ディスプレイドライバ151と、ヘッドドライバ152と、モータドライバ153と、を備えている。ディスプレイドライバ151は、制御部20から出力される制御信号に基づき、その指示に従って、操作部11のディスプレイ4を駆動する。同様に、ヘッドドライバ152は、制御部20の指示に従って、印刷部12の印刷ヘッド7を駆動する。また、モータドライバ153は、印刷部12の送りモータ121を駆動する送りモータドライバ153aと、切断部13のフルカッタモータ131を駆動するフルカッタモータドライバ153bと、同じく切断部13のハーフカッタモータ133を駆動するハーフカッタモータドライバ153cとを有し、同様に制御部20の指示に従って、各モータを駆動する。
次に、操作部11は、キーボード3とディスプレイ4とを備えている。ディスプレイ4は、表示画像データに基づく表示画像を表示可能な表示画面41を有し、ユーザがキーボード3からデータを入力して、キャラクタ列画像データなどの印刷画像データを作成・編集したり、その結果等を視認したり、キーボード3から各種指令・選択指示等を入力したりする際などに用いられる。
キーボード3には、アルファベットや数字を含み且つ平仮名・片仮名・漢字等をローマ字入力するための文字キー群31の他、各種の動作モードなどを指定するための機能キー群32などが配列され、種々の指示およびデータを制御部20に入力する。機能キー群32には、電源キー、印刷処理に関する指示をするための印刷キー、テキスト入力時のデータ確定や改行および選択画面における選択指示のための選択キー(エンターキー)、各種指示を取り消すための取消キー、外字を呼び出して選択するための外字キー、入力された文字列(キャラクタ列)を編集するための削除キー、並びに、それぞれ上下左右の方向へのカーソル移動や表示画面41の表示範囲を移動させるための4個のカーソルキーなどが含まれる。なお、以下では、これらは、各キー入力毎に個別にキーを設けているものとするが、シフトキー等と組み合わせてより少ない数のキーを用いても良い。
次に、制御部20は、CPU210、ROM220、キャラクタジェネレータROM(CG−ROM)230、RAM240、周辺制御回路(P−CON)250を備え、互いに内部バス260により接続されている。
ROM220は、CPU210で処理する制御プログラムを記憶する制御プログラム領域221の他、色変換テーブル、文字修飾テーブル、などを含む制御データを記憶する制御データ領域222を有している。CG−ROM230は、テープ印刷装置1に用意されている文字等(数字、記号、図形等を含む)のフォントデータを記憶していて、文字等を特定するコードデータが与えられたときに、対応するフォントデータを出力する。
RAM240は、電源オフ時のバックアップがされていて、各種フラグ・レジスタ群241、テキストデータ領域242、表示画像データ領域243、印刷画像データ領域244、描画登録画像データ領域245、外字登録画像データ領域246、文字展開バッファ、印刷バッファなどの各種バッファ領域247などの領域を有し、制御処理のための作業領域として使用される。
なお、テープ印刷装置1では、キーボード3によりテキストデータをキー入力・編集する状態(テキスト編集状態)において、入力されたテキストデータをRAM240のテキストデータ領域242に格納すると同時に、それを画像展開して表示用の画像データ(表示画像データ)として表示画像データ領域243に格納し、随時、ディスプレイ4の表示画面41に出力して表示する(このテキストデータ入力・編集時の表示画面41の状態を、以下「テキスト編集画面」という)。また、このテキスト編集画面その他の画面表示状態で、各種設定に応じて編集した結果を印刷用の画像データ(印刷画像データ)として印刷画像データ領域244に格納する。
P−CON250には、CPU210の機能を補うとともに周辺回路とのインタフェース信号を取り扱うための論理回路が、ゲートアレイやカスタムLSIなどにより構成されて組み込まれている。例えば、種々の計時を行うタイマ251などもP−CON250内の機能として組み込まれている。このため、P−CON250は、検出部14の各種センサやキーボード3と接続され、検出部14からの前述した各種検出信号およびキーボード3からの各種指示や入力データなどをそのままあるいは加工して内部バス260に取り込むとともに、CPU210と連動して、CPU210等から内部バス260に出力されたデータや制御信号を、そのままあるいは加工して駆動部15に出力する。
そして、CPU210は、上記の構成により、ROM220内の制御プログラムに従って、P−CON250を介して各種検出信号、各種指示信号、各種データ等を入力し、CG−ROM230からのフォントデータ、RAM240内の各種データ等を処理し、P−CON250を介して駆動部15に制御信号を出力することにより、印刷ヘッド7を制御して所定の印刷条件でテープTに印刷するとともに、その印刷の位置制御やテープTの各種切断(カット)制御あるいは表示画面41の表示制御など、テープ印刷装置1全体を制御している。
次に、テープ印刷装置1の制御全体の処理フローについて、図5を参照して説明する。電源キーを押すこと(電源オン)により処理が開始すると、図5に示すように、まず、前回の電源オフ時の状態に戻すために、退避していた各制御フラグを復旧するなどの初期設定を行い(S1)、次に、前回の表示画面を初期画面として表示する(S2)。
図5のその後の処理、すなわちキー入力か否かの判断分岐(S3)および各種割込処理(S4)は、概念的に示した処理である。実際には、テープ印刷装置1では、初期画面表示(S2)が終了すると、キー入力その他による割込を許可し、何らかの割込が発生するまでは、そのままの状態を維持し(S3:No)、何らかの割込が発生すると(S3:Yes)、それぞれの割込処理に移行して(S4)、その割込処理が終了すると、再度、その状態を維持する(S3:No)。
上述のように、テープ印刷装置1では、主な処理を割込処理により行うので、印刷画像作成などの準備ができていれば、ユーザが任意の時点で印刷指示を行うことにより、印刷指示割込が発生して、印刷処理が起動され、印刷画像データに基づいて印刷画像の印刷ができる。すなわち、印刷に至るまでの操作手順は、ユーザが任意に選択できる。
例えば図6に示すように、カーソルKまでの1行目の文字(キャラクタ)列「ABCDE」を入力後のテキスト編集画面表示の状態で(画面D10:以下、表示画面41の状態を画面Dxxとし、Dxxのみで説明および図示する。)、ユーザにより印刷キーが押されると、「印刷中」のメッセージの表示とともに(D11:印刷中報知画面)、文字列「ABCDE」の文字列画像をテープ幅TWのテープTに印刷画像G00として印刷し、ラベル長さ(文字サイズと文字数等で定まる任意長、または定長指定による設定長(定長、指定長))LW0等に応じてカットして、ラベルL00を作成し(図6(b)参照)、印刷が終了すると、元のテキスト編集画面に戻る(D12:D10と同じ)。
なお、テープ印刷装置1では、ユーザは、キー入力による各種指示を取消キーにより取り消すことができ、例えば上述の状態(D11)から取消キーを押すことにより、元のテキスト編集画面の表示状態(D10)に戻すことができる(以下、同じなので説明は省略)。
ところで、テープ印刷装置1では、定長指定(定長設定)により定長を設定し、その長さ(設定長)の範囲(定長範囲)内に文字列を配置するために長さ関連属性を調整するに際して、簡易な操作で意図を反映した調整ができるようにしている。以下、この点について、まず第1例として、詳述する。
この第1例では、まず、例えば図7および図8に示すように、前述の1行目の文字列「ABCDE」を入力後の状態から(D10(またはD12):図6と共通)、印刷キーが押されたときに、このまま印刷したのでは、その時点で設定されている長さ(定長設定時の設定長さ:定長指定長:ラベル長さとなる設定長:以下「設定長」)LW1を超えて印刷される(例えば図8(a)参照:印刷画像G10によるラベルL10となる)場合に、設定長LW1内に納めるように、長さに関する属性(長さ関連属性)を調整する場合の、調整対象の属性(最優先調整属性)を指示する画面(定長調整指示画面)に遷移する(D20)。
この状態では(D20)、選択肢として、「文字サイズ」「余白」(前後余白)および「文字間」のいずれかを、カーソル操作によって選択・指定できる(D20〜D22)。
ここで、上述の状態から(D20〜D22)、例えば「文字間」がカーソル指定されて(D22)、エンターキーの押下により選択(以下単に「選択確定」という)されたとすると、「文字間」を変更(調整)する旨を決定して、例えば図8(a)→図8(b)のように「文字間」を調整し、調整後のラベル長さが設定長LW1以下になるときには、図6で前述と同様にして、その後、「印刷中」のメッセージの表示とともに(D23:図6のD11と同じ)、テープ幅TWのテープTに印刷画像G11として印刷し、ラベル長さが設定長LW1等になるようにカットして、ラベルL11を作成し(図8(b)参照)、印刷が終了すると、元のテキスト編集画面に戻る(D24:図6の(D12)と同じ)。
また、上述の状態から(D20〜D22)、例えば「文字サイズ」が選択確定されたとすると、「文字サイズ」を調整する旨を決定して、例えば図8(a)→図8(c)のように「文字サイズ」を調整し、調整後のラベル長さが設定長LW1以下になるときには、同様にして、テープTに印刷画像G12として印刷し(図6のD11、図7のD23等と同様)、ラベルL12を作成でき(図8(c)参照)、終了後、元のテキスト編集画面に戻る(D24等)。
また、同様に、上述の状態から(D20〜D22)、例えば「余白」が選択確定されたとすると、「余白」を調整する旨を決定して、例えば図8(a)→図8(d)のように「余白」を調整し、調整後のラベル長さが設定長LW1以下になるときには、印刷画像G13として印刷し(図6のD11等と同様)、ラベルL13を作成でき(図8(d)参照)、元のテキスト編集画面に戻る(D24等)。
上述のように、第1例では、「文字サイズ」「余白」「文字間」等の複数(ここでは3種)の長さ関連属性のうち、最優先で調整する1の長さ関連属性を、最優先調整属性として複数の長さ関連属性から選択するので、例えば「文字間」を最優先調整属性として最優先で調整することにより、重厚感を演出したり(図8(a)参照)、逆に「文字サイズ」を最優先として文字の存在感を軽くして背景(例えば背景色や背景模様等)を生かしたり、また、「余白」を最優先で調整して文字列として外観(全体像)を保ったりするなど、長さ関連属性を調整するに際して、簡易な操作で意図を反映した調整ができる。
なお、上述の第1例では、設定長の範囲(定長範囲)に納めて印刷することを前提としたが、例えば図9に示すように、定長調整指示画面(図7のD20等)に遷移する前に、設定長内に納まらない旨のメッセージを見て、ユーザが設定長さを変更することを所望したときのその旨のメッセージを兼ねた選択肢「設定長さを変更しますか?」、設定長を無視しても(いわゆる「任意長」にて)そのまま印刷したいときにその旨のメッセージを兼ねた選択肢「設定長さを無視して印刷しますか?」、および、上述の例と同様に設定長内に納めることを希望するときのその旨のメッセージを兼ねた選択肢「設定長さ内に調整しますか?」、のいずれかを選択可能とする選択画面(D30〜D32:対応方法選択画面)に遷移するようにしても良い。もちろん、定長範囲に納めることを前提とする仕様にする場合には、これらは省略できる。
次に、上述の第1例のように、初回の調整によって設定長の範囲(定長範囲)に納まる場合だけではないので、次に、調整対象の長さ関連属性を変えながら、定長範囲に納まるように調整する例を、以下、第2例として説明する。
この第2例では、例えば図10および図11に示すように、前述の定長調整指示画面において「文字間」の変更(調整)が選択確定されたときに(D22:図7と共通)、例えば図11(a)→図11(b)に示すように(図8(a)→図8(b)と同様に)「文字間」を調整しても、調整後のラベル長さが設定長LW2以下にならないときには、次に「文字間」以外の長さ関連属性の調整を付加するための定長調整指示画面に遷移する(D40)。
ここで、「文字サイズ」の調整が選択確定されたときには(D40)、例えば図11(b)→図11(c)のように「文字サイズ」を調整し、仮にここで調整後のラベル長さが設定長LW2以下になるときには、前述同様に、印刷画像G22として印刷し(図6のD11等と同様)、ラベルL22を作成でき(図11(c)参照)、終了後、元のテキスト編集画面に戻る(図7のD24等)。
ただし、図示のように(例えば図11(a)→図11(b))、さらに「文字サイズ」を調整しても、設定長LW2以下にならないときには、次に「文字間」と「文字サイズ」以外の長さ関連属性、すなわち本実施形態では「余白」の調整を付加するための定長調整指示画面に遷移する(D41)。
ここで、「余白」の調整が選択確定され(D41)、例えば図11(c)→図11(d)のように「余白」(前後余白)を調整し、図示のように、調整後のラベル長さが設定長LW2以下になるときには、前述同様に、印刷画像G23として印刷し(図6のD11等と同様)、ラベルL22を作成でき(図11(d)参照)、終了後、元のテキスト編集画面に戻る(図7のD24等)。
上述のように、第2例では、第1例と同様に「文字サイズ」「余白」「文字間」等の複数(ここでは3種)の長さ関連属性のうち、最優先で調整する1の長さ関連属性を、最優先調整属性として選択して、最優先に調整できることに加えて、初回の調整によって定長範囲に納まらなくても、調整対象の長さ関連属性を変えながら、定長範囲に納まるように調整できるので、長さ関連属性を調整するに際して、簡易な操作で意図を反映した調整がさらにし易くなる。
なお、上述の第2例では、「文字間」「文字サイズ」「余白」を順に調整指示すれば、設定長LW2内に納まるものとしたが、納まらない場合、続いて、例えば図10に示すように、図9で前述と同様のメッセージを兼ねた選択肢「設定長さを変更しますか?」や「設定長さを無視して印刷しますか?」、および「設定長さ内に調整しますか?」のいずれかを選択可能とする対応方法選択画面(D42〜D43)に遷移するようにしても良い。
ここで例えば「設定長さを無視して印刷しますか?」が選択確定されると(D43)、設定長内で印刷(定長印刷)するときと同様に、但し設定長を無視して印刷し(D44:図6のD11等と同様)、いわゆる「任意長」のラベルを作成でき、終了後、元のテキスト編集画面に戻る(図7のD24等)。
もちろん、設定長内に納めるため「設定長さ内に調整しますか?」が選択確定されると(図9のD32と同様)、さらに次の回(段階)の調整を行うことができる(図7のD20〜D22や図9のD20と同様)。すなわち、さらに繰り返して調整が可能となる。
なお、前述の第1例においても、設定長LW1内に納まるものとしたが、納まらない場合、続いて、図10で上述と同様の対応方法選択画面(D42〜D43と同様)に遷移させ、同様に処理(操作)できるようにしても良い。この場合も同様に、さらに繰り返して、複数回且つ複数段階の調整が可能となる。
次に、上述の第1例や第2例では、同一の長さ関連属性についてはその調整を1回だけ行って、繰り返すときには上述の対応方法選択画面(D42〜D43等)を介しての繰り返しとなったが、連続して段階的に複数回行うことにより、設定長に徐々に近づけることもできる。以下、第3例として説明する。
この第3例では、例えば図12および図13に示すように、前述の定長調整指示画面において「文字間」の調整が選択確定され(D22:図7と共通)、例えば図13(a)→図13(b)に示すように「文字間」を調整しても、調整後のラベル長さが設定長LW3以下にならないときには、次に「文字間」をさらに短く(狭く)する余地があるときには、再度の「文字間」の選択肢も含む定長調整指示画面に遷移する(D50)。
ここで、「文字間」の調整が選択確定されたときには(D50)、例えば図13(b)→図13(c)のように「文字間」を調整し、ここで調整後のラベル長さが設定長LW3以下になるときには、前述同様に、印刷画像G32として印刷し(D53:図6のD11等と同様)、ラベルL32を作成でき(図13(c)参照)、終了後、元のテキスト編集画面に戻る(図7のD24等)。
ただし、図示の設定長LW3でなく、さらに短い設定長LW4が設定されているときには、まだ設定長LW4以下にならず、この状態でも、「文字間」をさらに狭くする余地があるときには、さらに「文字間」の選択肢も含む定長調整指示画面に遷移する(D52)。
ここで、「文字間」の調整が選択確定されたときには(D52)、再度、同様に「文字間」を調整し、設定長LW4以下になるときには、前述同様に、その印刷画像により印刷してラベルを作成できるが(D53:図16(b)参照)、ここでは、「文字間」の調整は一旦止めて、次には、「文字サイズ」の調整が選択確定されたとすると、例えば図13(c)→図13(d)(図14(a)→図14(bと同じ)のように「文字サイズ」が調整され、設定長LW4以下になるときには、前述同様に、印刷画像G33(図14のG41と同じ)として印刷し(図6のD11等と同様)、ラベルL33(図14のL41と同じ)を作成できる(図13(d)参照)。
ただし、ここでは、図14に示すように、例えば図14(a)→図14(b)(図13(c)→図13(d)と同じ)のように、まだ設定長LW4以下にならず、この状態でも、「文字間」をさらに狭くする余地があり、「文字サイズ」もさらに小さくする余地があるので、「文字間」や「文字サイズ」の選択肢も含む定長調整指示画面に遷移する(D52等と同様)。
この第4例では、例えば図15に示すように、前述の文字列「ABCDE」を入力後の状態から(D10:図6と共通)、印刷キーが押されたときに、設定長LW4内に納まらない場合に、省略可の対応方法選択画面(D60:図9のD32等と同じ)を介した後、長さ関連属性を調整する場合の、調整対象の長さ関連属性の各優先度(最優先の優先度1を含む)を指示する定長調整指示画面(定長調整優先度指示画面)に遷移する(D61)。
ここで、「文字間」の調整が選択確定されたとすると、再度、同様に「文字間」を調整し、設定長LW4以下になるときには、前述同様に、その印刷画像G42により印刷してラベルL42を作成できるが(図14(c)参照)、ここでは、まだ設定長LW4以下にならず、この状態でも、「文字間」も「文字サイズ」もさらに調整する余地があるので、「文字間」や「文字サイズ」の選択肢も含む定長調整指示画面に遷移する(D52等と同様)。
ここで、「文字サイズ」の調整が選択確定されたとすると、同様に「文字サイズ」を調整し、設定長LW4以下になるときには、その印刷画像G43により印刷してラベルL43を作成できるが(図14(d)参照)、ここでは、まだ設定長LW4以下にならず、「文字間」も「文字サイズ」もさらに調整する余地があるので、これらの選択肢も含む定長調整指示画面に遷移する(D52等と同様)。
ここでは、一旦、「文字間」や「文字サイズ」の調整は止めて、「余白」(前後余白)の調整が選択確定されたとすると、「余白」を調整し、設定長LW4以下になるときには、その印刷画像G44により印刷してラベルL44を作成できるが(図14(e)参照)、ここでもまだ設定長LW4以下にならず、「余白」もさらに調整する余地があるので、「余白」の選択肢も含む定長調整指示画面に遷移する(D52等と同様)。
ここでは、さらに「文字間」の調整が選択確定されたとすると、「文字間」を調整し、設定長LW4以下になるので、その印刷画像G45により印刷して、設定長LW4のラベルL45を作成できる(図14(f)参照)。
上述のように、第3例では、第1例や第2例と同様に「文字サイズ」「余白」「文字間」等の複数(ここでは3種)の長さ関連属性のうちの1の長さ関連属性を、最優先調整属性として最優先に調整できることに加えて、初回の調整によって定長範囲に納まらなくても、同一の長さ関連属性も含めて、連続して段階的に複数回の調整を行うことにより、設定長に徐々に近づけることもでき、さらに操作がし易くなり、長さ関連属性を調整するに際して、簡易な操作で意図を反映した調整がさらにし易くなる。
次に、上述の第1例〜第3例では、長さ関連属性について1回の調整の度に、その結果を見て、次の調整に移行したが、複数の長さ関連属性に予め異なる優先度を付しておくことにより、最優先の長さ関連属性の調整から開始して、最優先のものが調整不可となったときに、自動的に且つ段階的に、次の優先度のものの調整を進めるようにすることもできる。以下、第4例として説明する。
この第4例では、例えば図15に示すように、前述の文字列「ABCDE」を入力後の状態から(D10:図6と共通)、印刷キーが押されたときに、設定長LW4内に納まらない場合に、省略可の対応方法選択画面(D60:図9のD32等と同じ)を介した後、長さ関連属性を調整する場合の、調整対象の長さ関連属性の各優先度(最優先の優先度1を含む)を指示する定長調整指示画面(定長調整優先度指示画面)に遷移する(D61)。
この状態では(D61)、調整優先度1の長さ関連属性、すなわち最初に調整する長さ関連属性、の選択肢として、「余白」「文字間」「文字サイズ」のいずれかを、カーソル操作によって選択・指定できる(D61〜D62)。なお、ここでは例えば前回設定時の順で選択肢を表示する(すなわちここでは、前回設定時に優先度が高い順から「余白」「文字間」「文字サイズ」だったとする)。
ここでは、調整優先度1として「文字間」が選択確定されたとすると(D62)、次には、調整優先度2の長さ関連属性の選択肢として、残りの「余白」「文字サイズ」のいずれかを、カーソル操作によって選択・指定できる(D63)。ここでは、そのまま「余白」が選択確定されたとすると(D63)、残りの「文字サイズ」を調整優先度3の長さ関連属性として設定し、設定された調整優先度1〜3に従って、例えば図13(a)〜図13(c)(図16(a)と同じ)〜図16(f)に示すように、調整後のラベル長さが設定長LW4以下になるように調整した後、印刷画像G55として印刷し(D64:図6のD11等と同様)、ラベルL55を作成でき(図16(f)参照)、終了後、元のテキスト編集画面に戻る(図7のD24等)。
すなわち、調整優先度1の「文字間」を元の値から最優先で調整して、文字間の無い(文字間を最小値まで縮めた)印刷画像(図13のG30→G31→G32(=G50)→G51→G52→)G53を作成しても、まだ設定長LW4以下にならないので、次に調整優先度2の「余白」を小さくした印刷画像(G53→G54→G55)を作成し、この状態では、設定長LW4内に納まるので、印刷画像G55として印刷し(D64)、ラベルL55を作成できる(図16(f)参照)。
もちろん、調整優先度2の「余白」まで最小値にしてもまだ納まらない設定値の場合には、続いて調整優先度3の「文字サイズ」を調整して、設定長LW4内に納める。
上述のように、第4例では、「文字サイズ」「余白」「文字間」の複数(ここでは3種)の長さ関連属性のそれぞれに対して複数段階の優先度のいずれかを設定するので、前述の第1例〜第3例と同様に、長さ関連属性を調整するに際して、簡易な操作で意図を反映した調整ができる。
なお、上述の第4例では、調整優先度1〜3に従って、まず調整優先度1の「文字間」を最小値まで調整し、それでも設定長LW4に納まらない場合、次の調整優先度2の「余白」を最小値まで調整し、それでも設定長LW4に納まらない場合、次の調整優先度3の「文字サイズ」を調整するが、同様の調整は、前述の第1例〜第3例と同様に最優先調整属性を順に選択する調整方法を採用しても可能であり、この例を、以下、第5例として説明する。
すなわち、この第5例では、例えば図17に示すように、前述の定長調整指示画面において「文字間」の調整が選択確定されたときに(D22:図7等と共通)、「文字間」を最小値まで調整(図16の印刷画像G53を作成)しても、まだ設定長LW4以下にならないので、次に「余白」の調整が選択確定されたときに(D70)、「余白」を小さくした印刷画像(G53→G54→G55)を作成し、この状態では、設定長LW4内に納まるので、印刷画像G55として印刷し(図15のD64や図6のD11や図7のD23等と同様)、ラベルL55を作成できる(図16(f)参照)。
ただし、「余白」まで最小値にしてもまだ納まらない設定長の場合には、続いて「文字サイズ」の調整が選択確定されたときに(D71)、「文字サイズ」を小さくした印刷画像を作成し、この状態で設定長LW4内に納まれば、その印刷画像を印刷し(図7のD23等と同様)、ラベルを作成できる。
上述のように、第5例では、「文字サイズ」「余白」「文字間」の複数(ここでは3種)の長さ関連属性のいずれかを最優先調整属性として順に指定(選択)することで、前述の第4で各長さ関連属性のそれぞれに対して複数段階の優先度のいずれかを設定したのと同様の処理を行う操作となり、このため、第1例〜第4例と同様に、長さ関連属性を調整するに際して、簡易な操作で意図を反映した調整ができる。
ここで、上述の第5例では、最優先として指定(選択)した順に従って「文字間」「文字サイズ」「余白」を最小値まで調整しても、設定長LW4内に納まらない場合、全ての調整が終了した状態から(図17のD71)、続いて図17に示すように、メッセージを兼ねた選択肢「設定長さを変更しますか?」および「設定長さを無視して印刷しますか?」のいずれかを選択可能とする対応方法選択画面に遷移させ(D72)、すなわち図10の対応方法選択画面(D42)から「設定長さ内に調整しますか?」の選択肢を除いた対応方法選択画面(D72)に遷移させ、設定長を再設定してその設定長に納まるようにしてから印刷して(図7のD23等と同様)、再設定後の定長(定長印刷)のラベルを作成しても良いし、あるいは図10で前述と同様に設定長を無視して印刷し(図10のD44等と同様)、任意長(任意長印刷)のラベルを作成しても良い(これらの終了後は図7のD24等へ)。
なお、前述の第4例においても、調整優先度1〜3に従って「文字間」「文字サイズ」「余白」を最小値まで調整しても、設定長LW4内に納まらない場合、調整優先度が全て決定した状態から(図15のD63)、全ての調整終了後、続いて、例えば上述の第5例と同様の対応方法選択画面(図17のD72〜D73等と同様)に遷移させ、設定長を再設定してその設定長内に印刷して(図7のD23等と同様)、再設定後の定長(定長印刷)のラベルを作成しても良いし、あるいは設定長を無視して印刷し(図10のD44等と同様)、任意長印刷のラベルを作成しても良い(終了後は図7のD24等へ)。
また、前述の第1例〜第3例では、「文字間」「文字サイズ」「余白」について、対応方法選択画面(図10のD42〜D43等)を介して(第1例、第2例)、あるいは連続して(第3例)、複数回且つ複数段階の調整ができ、これらの調整の工夫により、設定長LW1〜LW4等内に納めるものとしたが、これらの第1例〜第3例においても、全て最小値まで調整しても納まらない場合、上述の第4例や第5例と同様であり、同様の対応方法選択画面(図17のD72〜D73等)に遷移させ、設定長の再設定をするようにしても良いし、また「設定長さを無視して印刷しますか?」が選択確定されると(D73等と同様)、設定長を無視して印刷し(図10のD44等と同様)、いわゆる「任意長」のラベルを作成できる(終了後は図7のD24等へ)。
なお、上述の各例(第1例〜第5例)では、調整対象の長さ関連属性を選択しあるいはその優先度(調整優先度)を付すようにしたが、調整する側でなく、調整時にも調整しないでできるだけ維持したい側の長さ関連属性を選択しあるいはその優先度(維持優先度)を付すように(または付すことが可能なように)しても良い。積極的に調整する方向でなく、変えたくない(調整したくない)長さ関連属性が明確なときに、便利なものとなり、さらに操作性が向上する。
上述のように、本実施形態のテープ印刷装置1では、設定された「文字サイズ」や「余白」や「文字間」などの複数の長さ関連属性に従って、文字列「ABCDE」等が定長範囲内に配置不可と判別されたときに、調整優先度や維持優先度などの属性優先度を設定し、それに従って調整を行うので、例えば最優先の調整優先度を「文字間」(という長さ関連属性)に設定したり、最優先の維持優先度を「文字サイズ」(という長さ関連属性)に設定したりすることで、調整後に重厚感を演出したい、などの意図を反映させた調整ができる。
また、この場合、単に属性優先度を設定するだけなので、手動による調整方法等のように、各長さ関連属性を個別に設定する必要もなく、簡易な操作でできる。すなわち、定長範囲内に文字列を配置するために長さ関連属性を調整するに際して、簡易な操作で意図を反映した調整ができる。
なお、上述の実施形態では、説明の容易さや図示のし易さ等の便宜上、長さ関連属性を上記の3種の「文字サイズ」、「余白」(余白サイズ)、「文字間」(文字間サイズ)に絞って説明したが、調整可能な長さ関連属性はこれらの他にも種々考えられる。例えば上述の「余白」は、前後共通の「前後余白」としたが、文字列の前側に設定する「前余白」、文字列の後側に設定する「後余白」、等も調整可能な長さ関連属性とすることができる。
また、これらの他、「文字伸縮」の各種、「文字装飾」の各種、「書体」の各種、「特定文字指定」の各種、「背景装飾」の各種、等を含ませることもできる。この場合の「文字伸縮」には、「全角」「半角」「横1/2倍」「横2倍」「縦1/2倍」「縦2倍」「4倍」「下付1/4倍」「上付1/4倍」等が含まれ、これらの種類やサイズの設定等を調整(変更)することで、配置可能長さ(配置長さ)を調整できる。
また、「書体」には、「太字」「細字」「斜体」「太字斜体」等が含まれ、「特定文字指定」には、「英字のみ」「数字のみ」「仮名のみ」「漢字のみ」「英数字」等が含まれ、これらも種類やサイズの設定等を調整することで、配置長さを調整できる。
また、「文字装飾」には、「アンダーライン」「取消ライン」「アッパーライン」「文字囲」「塗りつぶし」「傍点」「中抜き」「(白黒)反転」「影文字」および各種(点、線、網状等の実線、破線等)の網掛け、等が含まれ、「背景装飾」には、文字列の全体や一部に対する地模様(地紋)や外枠や表組み等の設定の有無やサイズの各種が含まれ、これらに占有領域(占有長さ)が有る場合、種類やサイズの設定等を調整することで、配置長さを調整できる。
すなわち、上述の各種のうちの少なくとも2種の長さ関連属性に対して属性優先度を設定して、優先度を同一にしたり差を付けたりするなどの簡易な操作で調整ができる。
また、第4例で上述のように、「文字サイズ」「余白」「文字間」等の複数(上述では3種)の長さ関連属性のそれぞれに対して複数段階の優先度のいずれかを設定することにより、長さ関連属性を調整するに際して、簡易な操作で意図を反映した調整ができる。
この場合、例えば優先度1〜3のうちの優先度2等の同一の調整優先度(または維持優先度)を設定することにより、「文字サイズ」と「文字間」と「余白」とを同様に(例えばどれも1段階だけ)縮小して全体のバランスを保った調整もできるし、例えば「文字間」や「余白」に対する調整優先度(例えば優先度2)より、「文字サイズ」の調整優先度を低く(例えば優先度3に)設定したり、あるいは「文字間」や「余白」に対する維持優先度(例えば優先度2)より、「文字サイズ」の維持優先度を高く(例えば優先度1に)設定することにより、「文字間」や「余白」は縮めても「文字サイズ」はできるだけ維持して重厚感を演出するなど、簡易な操作で意図を反映した調整ができる。
また、第1例〜第3例および第5例では、上述の複数の長さ関連属性に対する複数段階の優先度の設定に代えてあるいはこれと併用して、最優先で調整する1の長さ関連属性を、最優先調整属性として複数の長さ関連属性から選択するので、例えば「文字間」を最優先調整属性として最優先で調整することにより、重厚感を演出したり、「余白」を最優先で調整して文字列として外観(全体像)を保ったり、逆に「文字サイズ」を最優先として文字の存在感を軽くして背景(例えば背景色や背景模様等)を生かすなど、長さ関連属性を調整するに際して、簡易な操作で意図を反映した調整ができる。
また、第2例、第3例および第5例では、最初(n=1回目)に、上記の最優先の調整を行った後、まだ定長範囲内に納まらない場合に、次(例えばn+1=2回目)に最優先で調整する最優先調整属性を選択して調整でき、その回の調整でも、まだ定長範囲内に納まらない場合には、さらにその次(例えばn=2→n+1=3回目)の最優先調整属性を選択して調整できるので、1回の調整で定長範囲内に納まらない場合でも、同様の操作を繰り返すだけの簡易な操作で、意図を反映した調整ができる。なお、第1例においても(および第2例については同一の長さ関連属性に関して)、対応方法選択画面(図10のD42等)を介して同様に繰り返せるので、同様に意図を反映した調整ができる。
そして、例えば設定可能な最小値まで調整された「文字間」「余白」「文字サイズ」等は、それ以上縮小(調整)できなくなるが、第5例では、n回目までの調整により再調整不可能になった長さ関連属性は、次のn+1回目には選択不可とするので、調整不可能なものを選択してしまう等の無駄な操作を防止できるとともに、選択肢が絞れるので、より簡易な操作で、意図を反映した調整ができる。また、第1例〜第3例においては明記しなかったが、これらにおいても、最小値まで調整して再調整不可能になった長さ関連属性を、次には選択不可とすることで、無駄な操作を防止でき、選択肢が絞れるので、より簡易な操作で、意図を反映した調整ができる。
なお、上述の実施形態では、そのまま印刷するときの印刷長(ラベル長さ)が設定長を超えているときに、設定長を超えている旨のメッセージのみを表示したが、これらの表示に添えて、その現状値(そのまま印刷したときのラベル長さ)や、設定長を表示すれば、参考にすることができ、操作性が向上する。また、プレビュー表示等に切換え易くしたり、表示画面が大きい場合や高密度表示が可能な場合等では、定長調整指示画面内に、印刷後のイメージを表示する(または表示できる)ようにしても良い。
また、定長調整指示画面においては、調整対象の長さ関連属性の選択肢ばかりでなく、仮に各選択肢を選択して調整した後の長さ(ラベル長さ)を、各選択肢に対応して表示するようにしても良い。この場合、長さ関連属性の各選択肢を選んだ結果を実際に選択する前に把握でき、さらに操作性が向上する。
なお、上述した実施形態において採用された文字情報処理装置としての機能あるいは各種処理方法(文字情報処理方法など)は、上述のテープ印刷装置1ばかりでなく、定長範囲内に文字列を配置(印刷・刻印・表示)する装置であれば、例えばパソコン、ワープロ、印章作成装置等の他のタイプの文字情報処理装置にも適用できる。また、定長範囲を設定する(設定長の範囲とする)タイプばかりでなく、処理対象物や表示画面の文字列長手方向の定形サイズ(固定長の範囲)を定長範囲とし、その定長範囲内に1行の文字列を配置したい場合にも適用できる。
また、コンピュータによって処理されるプログラムとしても適用でき、その種のプログラムを記憶するための記憶媒体にも適用でき、この種のプログラムを記憶しておいて、あるいは記憶媒体等から読み出して、コンピュータが実行することにより、定長範囲内に文字列を配置するために長さ関連属性を調整するに際して、簡易な操作で意図を反映した調整ができる。
また、上記の記憶媒体としては、CD−ROM、フラッシュROM、メモリカード(コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、メモリースティック等)、コンパクトディスク、光磁気ディスク、デジタルバーサタイルディスクおよびフレキシブルディスク等を利用することができる。もちろん、その他、要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能である。
1…テープ印刷装置(文字情報処理装置) 2…装置ケース 3…キーボード 4…ディスプレイ 7…印刷ヘッド 11…操作部 12…印刷部 13…切断部 13F…フルカッタ部 13H…ハーフカッタ部 14…検出部 15…駆動部 20…制御部 C…テープカートリッジ Dxx…表示画面の例 fc…フルカット(部) G〜 印刷画像の例 hc…ハーフカット(部) IF…インタフェース K…カーソル L〜…ラベル R…インクリボン T…テープ