以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのパチンコ遊技機について図1から図11を用いて説明を行う。
図1から4に示すように、本実施形態の遊技機100は、矩形枠状に構成された機枠110を備え、機枠110の前面側には、該機枠110に対して前方向へ扉状に回動可能に矩形枠状の前面枠120が軸着されている。なお、矩形枠状の機枠110は、裏面側から見て左側の一辺が金属製とされ、その他の辺は木製となっている。これによって、裏面側から見て左側の一辺においては、強度を保ったまま厚みを薄くでき、後述するように大型の表示ユニット170を備える裏機構枠160の配設を可能としている。
前面枠120は、当該前面枠120に備えられる各種部材等の取付用のベースとなる前面枠本体130と、当該前面枠本体130に対して、その前面側に回動可能に軸支されたクリア部材保持枠140と、前面枠本体130の前面のクリア部材保持枠140の下側に取り付けられた発射操作ユニット150と、前面枠本体130の裏面側に回動可能に軸支され、表示ユニット170を備える裏機構枠160とを有する。
前面枠本体130は、矩形枠状の機枠110の前面側をちょうど覆うような概略矩形板状に構成されるとともに、その中央から上端部に渡る部分に後述する遊技盤1を嵌め込んで収容するための方形状の開口部131が形成されている。そして、前面枠本体130に収容された遊技盤1の前面が前面枠本体130の開口部131から前側に臨むようになっている。すなわち遊技盤1は、前面枠本体130に嵌め込まれることで前面枠120に取り付けられている。
また、前面枠本体130の遊技盤1が嵌め込まれた開口部131、すなわち、前面枠本体130の中央より少し下側から上端部にわたる部分には、図1に示すように、前面枠本体130の前側を覆うようにクリア部材保持枠140が配置されており、遊技盤1の前面とクリア部材保持枠140に嵌め込まれたクリア部材としてのガラス板141との間で、遊技盤1の前面に設けられた遊技領域区画壁9に囲まれた部分が、遊技球が発射されて流下する第1遊技領域1aとされている。
また、クリア部材保持枠140の一方の側部(遊技機100の前面側から見て左側の側部)は、前面枠本体130の一方の側部に回動可能に軸支されて、扉状に開閉自在とされ、クリア部材保持枠140を開くことにより、遊技盤1の前面側の第1遊技領域1aの前側を開放可能となっている。クリア部材保持枠140には、前面枠本体130の開口部131をほぼ閉塞するように、該開口部131に嵌め込まれた遊技盤1との間に遊技球が流下可能な第1遊技領域1aとなる間隔を開けて二重のガラス板141が固定されている。そして、クリア部材保持枠140において、遊技機100の前側からガラス板141を介して遊技盤1の前面側の少なくとも第1遊技領域1aの部分が視認可能となっている。また、クリア部材保持枠140の前面であって、ガラス板141が固定されて第1遊技領域1aを視認可能とする部分の周囲には、枠装飾装置としてのランプやLED、音声を出力するスピーカ58,58などが設けられている。
また、前面枠本体130に軸着されたクリア部材保持枠140の開放端側となる前面側から見て右側の端部の前面には、施錠装置の一部をなす鍵穴143が形成されている。この鍵穴143は、前面枠本体130の施錠装置の一部であるとともに、クリア部材保持枠140の施錠装置の一部でもあって、鍵穴143に鍵を入れて一方(例えば左回り)に回すと前面枠本体130の施錠が解除され、他方(例えば右回り)に回すとクリア部材保持枠140の施錠が解除されるようになっている。
また、前面枠本体130の前面側のクリア部材保持枠140の下側には、発射操作ユニット150が取り付けられている。発射操作ユニット150は、左右側部のうちの一側部となる左側部を前面枠本体130に軸着されて、左右方向に回動して開閉自在な開閉パネル151とその下の下部パネル152とからなる。開閉パネル151は、排出された遊技球を貯留するとともに、遊技球を発射する発射装置(図示略)に遊技球を送る上皿153を有している。この上皿153の周囲には、遊技者が操作可能な演出用ボタン(図示略)が設けられている。また、開閉パネル151の下側の下部パネル152には、上皿153に収容しきれない遊技球を収容する下皿154及び灰皿155と、第1遊技領域1aに向けての遊技球の発射操作を行うとともに、該第1遊技領域1aに遊技球を発射する際の発射勢を調節するための操作ハンドル156、音声を出力するスピーカ58などが設けられている。
また、図3に示すように、前面枠本体130の裏面側であって、遊技盤1が嵌め込まれた開口部131の上端部から中央より少し下側にわたる部分には、前面枠本体130の裏面側を覆うように裏機構枠160が配置されている。裏機構枠160の前面の左端部は、前面枠本体130の裏面であって遊技機100の裏面側から見て右側の側部に回動可能に軸支されて扉状に開閉自在とされ、裏機構枠160を開くことにより、遊技盤1の裏面側の上部を開放可能となっている。なお、裏機構枠160と前面枠本体130の連結部分は着脱自在であって、前面枠本体130、裏機構枠160はそれぞれユニット単位で交換やメンテナンスが可能となっている。
また、前面枠本体130の裏面側であって遊技盤1が嵌め込まれた開口部131の下方には、排出装置190による賞球の排出、発射装置による遊技球の発射を制御する排出発射制御装置34、遊技機100内の各装置に電力を供給する電源回路としての電源供給装置37が取り付けられている。
その他、前面枠本体130には、各部材の取付位置に各部材を取り付けるための構造が設けられており、例えば、取り付けられた部材を囲むように補強用のリブが形成されていたり、ビス等による部材の取り付けのためのボス等が形成されている。
図3,4に示すように、裏機構枠160は、裏機構枠本体161と、画像を表示する画像表示装置としての表示ユニット170を案内するためのガイド部162とを有し、表示ユニット170の他、表示ユニット170を制御する第1演出制御装置33、賞球などを排出する排出装置190と排出装置190に遊技球を供給する貯留タンク192が設けられている。
上述したように、裏機構枠160の前から見て左側の端部は、前面枠本体130の裏面であって遊技機100の裏面側から見て右側の側部に回動可能に軸支されており、前面枠本体130に形成されて遊技盤1が嵌め込まれる開口部131を裏面側から覆って遊技盤1の裏面に臨む状態から、後方に扉状に回動して遊技盤1の裏面側を開放する状態との間で回動可能となっている。すなわち、裏機構枠160に表示ユニット170が配設されることで、表示ユニット170は該裏機構枠160を介して前面枠120側に配設された状態で遊技盤1の後方位置に配設されることとなる。そして、裏機構枠本体161において遊技盤1と平行に配され、遊技盤1の裏面側を覆うように配される部分が後面部161aとなる。
裏機構枠本体161は所定の厚みを有し、この裏機構枠本体161の前後面に種々の機構体が取り付けられている。裏機構枠本体161の前面には、表示ユニット170を前側に付勢する表示ユニット付勢手段をなす付勢部材としての圧縮コイルばね(図示略)を収納する後側が閉鎖された筒状の付勢部材収納部181,181(裏面側のみを図示)や、裏機構枠本体161を補強するための補強リブが形成されている。また、裏機構枠本体161の後面部161aの背面には、第1演出制御装置配設部165や接続用凹部183、流路形成凹部184、排出装置配設凹部185などの前方に窪んで後方に開口した凹部が形成されており、裏機構枠本体161の前面の一部はこれら凹部の裏面によって形成されている。また、裏機構枠本体161の前面の周囲には、上下の一部を除いて前側に延出する周囲壁187が形成されており、裏機構枠本体161の前面側は全体が凹部となっている。
また、図3に示すように、この裏機構枠本体161の前側には、それぞれコ字状のガイド部162,162が左右の側面を前側に延長するように取り付けられている。そして、後面部161aおよび周囲壁187、ガイド部162,162によって、所定の奥行きを有するとともに前面側(遊技盤1の裏面に臨む側)に開口した略矩形凹室形状の空間(少なくとも背面と左右側面とを囲まれた空間)が形成され、この空間が表示ユニット170を収納する表示ユニット収納部168となる。すなわち、ガイド部162,162は裏機構枠本体161における後面部161aの左右端部の各々に設けられ、周囲壁187とともに表示ユニット収納部168の側面部をなす。
このように形成される表示ユニット収納部168には、画像表示面171が前側(開口した側)となるように表示ユニット170が配設されており、裏機構枠160を遊技盤1の裏面に臨むように配することで、遊技盤1の裏面側に表示ユニット170の画像表示面171が臨むようになっている。
表示ユニット170は、前面側が開口した矩形箱状(額縁状)に形成された金属製の表示ユニットケース174と、この矩形箱状の表示ユニットケース174に収容された液晶表示パネル175(液晶表示器、バックライトを含む)とを有する。そして、表示ユニットケース174の前面側から液晶表示パネル175の画像表示面171を有する前面が露出している。
表示ユニットケース174の上下の側部であって、左端部及び右端部の合わせて4ヶ所からは、側部に対して垂直に外側に突出する被案内部(図示略)が設けられている。この被案内部は、摩擦係数が低い材質(例えば、ポリアセタール、金属)からなる被案内部材を、表示ユニットケース174の上下部(上下面の左右両端)に固定することで形成されている。また、表示ユニット170の下面に設けられた被案内部は、その下部に滑動体として左右方向に沿った回転軸を有するローラを備えている。そして、表示ユニット収納部168には、この被案内部と対応する位置に前後に延在する溝状の案内部(図示略)が形成されており、表示ユニット170が表示ユニット収納部168内において前後動自在に配されることとなる。また、案内部に対して摩擦係数が低い材質からなる被案内部もしくは回転可能なローラが当接することとなり、被案内部と案内部との間の摩擦抵抗が軽減され、表示ユニット170を円滑に前後方向に移動することができるようになっている。
表示ユニットケース174の裏面には、表示ユニットケース174に収納される液晶表示パネル175と、裏機構枠160の裏面側に配される演出制御装置33とを接続する配線を通すための、前後に貫通した図示しない配線用開口が形成されている。この配線用開口は、液晶表示パネル175の裏面側に設けられたコネクタ部の位置に対応して形成されており、液晶表示パネル175を表示ユニットケース174に収納すると、この配線用開口からコネクタ部が露出するようになっている。なお、この配線用開口が形成された位置は、表示ユニット170を表示ユニット収納部168に収納した際に、後面部161aに形成された第1演出制御装置配設部165に対応する位置となっており、第1演出制御装置配設部165にもこれに対応して配線を挿通する配線用開口が形成されている。
液晶表示パネル175は、矩形板状であって表示ユニットケース174にちょうど収まる大きさとなっている。この液晶表示パネル175は、液晶表示器とバックライトなどから構成され、液晶表示器の画像表示面171が、前側に臨むように配されている。
液晶表示器の画像表示面171の面積は、前面枠本体130に形成された開口部131に嵌め込まれた遊技盤1の大部分を裏面側から覆うことができる面積となっており、後述する遊技盤裏面構成部材80に形成された、遊技盤本体1bを透して後方を視認可能な視認開口87よりも広いものである。すなわち、画像表示面171の面積が、少なくとも遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87よりも広く、遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87の大きさが変化してもそれに対応できるようになっている。このように、液晶表示器の画像表示面171が遊技盤1の裏面側を幅広く覆うようにすることで、遊技盤1を交換して遊技機100の遊技内容を変更する場合に、多種の遊技盤1に対応できるようになっている。
また、液晶表示器は、画像表示面171の面積が遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87よりも広いので、遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87から露出する領域に所定の画像が表示されるように第1演出制御装置33によって制御されている。この画像表示領域を決定する遊技盤1の遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87の大きさや位置に関する初期情報や、変動表示ゲームの画像に関する情報は第2演出制御装置31の演出データ基板に記憶されているが、第2演出制御装置31は遊技盤1に取り付けられており、遊技盤1と一緒に第2演出制御装置31も交換される。よって、遊技盤1の交換に伴い、例えば、これまでの遊技盤に対応した画像表示領域から、新たな遊技盤1に対応した画像表示領域に変更できるようになっている。
また、表示ユニット収納部168の上下幅および左右幅は、表示ユニット170の上下幅および左右幅よりも大きくなっており、表示ユニット170の周囲に空間があいた状態とされる。これによって、表示ユニット170の前後方向への移動が容易になるとともに、表示ユニット170が表示ユニット収納部168内で僅かに傾斜した状態(遊技盤1の左右方向と非平行状態)になることも可能となる。なお、溝状の凹部となった案内部内に被案内部が収納された状態となっているので、表示ユニット170が非平行状態になっても被案内部が案内部から脱落することがない。
また、表示ユニット170は、圧縮コイルばねからなる表示ユニット付勢手段により前方側に向かって付勢された状態となっており、裏機構枠160を開放した状態あるいは、遊技盤1を前面枠120から取り外した状態では、前後の移動範囲の最も前側の位置に配される。
なお、遊技盤1が装着されて裏機構枠160を閉じた状態においては、後述する遊技盤裏面構成部材80の裏面に設けられて後方に突出する押圧部83,83,…が、表示ユニット170の前後方向の移動範囲における最も前側の位置より後方に位置するようになっている。よって、押圧部83の後端部にある押圧部材83bが表示ユニット170の前面に密着し、表示ユニット170は遊技盤裏面構成部材80の裏面から押圧部83,83,…の突出幅の分だけ後方側へ隔離した位置に配されるようになっている。以上のような構成によって、液晶表示器を備えた表示ユニット170は、裏機構枠160に前後移動可能に保持されることとなる。
図4に示すように、裏機構枠160の後面部161aの背面(裏面)には、前方に窪んで後方に開口した略矩形状の凹部である第1演出制御装置配設部165が形成され、ここに第1演出制御装置33が配設されている。この第1演出制御装置33はCPUなどを備えた演出制御基板を有し、画像表示装置をなす表示ユニット170における液晶表示器の表示を制御する表示制御装置をなすものである。
また、図3に示すように、第1演出制御装置33の上下幅は、第1演出制御装置配設部165の上下幅よりも広く、第1演出制御装置配設部165に第1演出制御装置33を収容すると、第1演出制御装置33の下部が第1演出制御装置配設部165の下方に形成された開口部163に延出するようになっている。そして、図3に示すように、第1演出制御装置33の前面側であって開口部163に延出する部分からはコネクタ部33aが外側に露出している。
後述するように、遊技盤1の裏面には第2演出制御装置31が取り付けられており、この第2演出制御装置31のコネクタ部(図示略)と第1演出制御装置33のコネクタ部33aが、互いに対向するように配され、第2演出制御装置31と第1演出制御装置33が直接接続できるようになっている。
また、図4に示すように、後面部161aの背面であって、裏機構枠160の裏面側から見て、第1演出制御装置配設部165の右側には、第1演出制御装置33と他の装置等を接続する配線を収納する接続用凹部183が形成されている。この接続用凹部183の上半部はカバー部材166によって覆われ、下半部は遊技制御装置30によって覆われるようになっている。このように配線を接続用凹部183内に収納し、接続用凹部183の開口部分をカバー部材166および遊技制御装置30で覆って閉鎖することにより、配線が露出してばらけてしまうことを防止することができる。
裏機構枠本体161の上面には、遊技機100が設置される図示しない島設備に設けられた供給装置から供給される遊技球を一時貯留し、排出装置190に供給する貯留タンク192が取り付けられるようになっている。
貯留タンク192の底面は、裏機構枠本体161の後方に向かって下るとともに、裏機構枠本体161の裏面側から見て左方向に下る傾斜を有しており、この傾斜下流側に位置する貯留タンク192の底面には、貯留タンク192内の遊技球を外部に排出する排出口(図示略)が形成されている。
貯留タンク192の排出口は後面部161aの背面に位置しており、後面部161aの背面に形成された流路形成凹部184には、この排出口に連通した導出流路を形成する導出流路形成部材195,196が取り付けられている。この導出流路は、排出口から排出された遊技球を裏機構枠160の右端部へ誘導するとともに、裏機構枠160の右端部においてさらに下方へ誘導するように形成されており、その下流側端部は裏機構枠160の裏面に設けられた排出装置190に接続している。
排出装置190は、裏機構枠本体161の裏面側から見た右端部における上下方向の略中央に形成された排出装置配設凹部185に取り付けられている。この排出装置190は、上部に導出流路に接続する遊技球を受け入れる流入口を、下部に下部流路に接続する遊技球を排出する排出口を備えており、排出発射制御装置34が遊技制御装置30の制御の下で排出装置190を作動させることで、所定数の遊技球を下部流路に排出するようになっている。
排出装置190の排出口に接続した下部流路は、裏機構枠160の裏面側から見た右端に沿って取り付けられた下部流路形成部材197によって形成されており、排出装置190から排出された遊技球を下方に誘導するようになっている。この下部流路の下流側端部は、発射操作ユニット150の前面に形成された上皿153に連通しており、排出装置190から排出された所定数の遊技球が上皿153排出されるようになっている。なお、貯留タンク192の排出口から排出装置190に至る導出流路内には、常に遊技球が待機している状態となっており、排出装置190によって導出流路内の遊技球が排出されることに伴って貯留タンク192から流路に遊技球が流入するようになっている。
図2、5から8に示すように、前面枠本体130の開口部131に嵌め込まれる遊技盤1は、遊技盤本体1bと、遊技盤本体1bの裏面側に配される遊技盤裏面構成部材80とを備える。遊技盤本体1bは透明な合成樹脂(例えば、ポリカーボネートやアクリル)からなり、前面には、遊技領域区画壁9で囲まれた第1遊技領域1aを有し、この第1遊技領域1a内に発射装置(図示略)から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。
図2,5に示すように、遊技盤本体1bの前面側には、第1遊技領域1aを区画する遊技領域区画壁9を備える遊技領域区画部材8,8,…が取り付けられている。この遊技領域区画部材8,8,…は所定の厚みを有し、遊技盤本体1bの前面の四隅に配されて第1遊技領域1aを区画するものであって、遊技盤1の中心側に配される側面が第1遊技領域1aを区画する遊技領域区画壁9をなしている。また、遊技領域区画部材8,8,…は不透明な材質からなり、第1遊技領域1a以外から遊技機100の内部が見えないようになっている。
さらに、遊技盤本体1bの四隅に配された遊技領域区画部材8,8,…には、遊技盤1を前面枠本体130に形成された開口部に対して着脱可能とする係合凹部8b、固定凹部8cが形成されている。前面側から見て左側の上下にある遊技領域区画部材8,8には、前面枠本体130に設けられた係合部材132,132が係合可能な係合凹部8bが形成され、遊技盤1の前面側から見て右側の上下にある遊技領域区画部材8,8には、前面枠本体130に設けられた固定部が係合可能な固定凹部8cが形成されている。そして、前面枠本体130に形成された開口部に対して、前面側から係合凹部8b,8bを係合部材132,132に係合させ、この係合部分を軸として他端部を後方に回動させて開口部に収容し、固定凹部8c,8cに固定部133,133を係合させることで遊技盤1が前面枠本体130に固定されるようになっている。
遊技盤1を構成する遊技盤本体1bの前面側に形成された第1遊技領域1a内には、遊技盤1の装飾や遊技球を流下案内する遊技装置として、普図始動ゲート6、始動入賞口10および普通変動入賞装置3、特別変動入賞装置4が設けられている。さらに遊技装置として、一般入賞口形成部材14,14に設けられた一般入賞口2,2、風車と呼ばれる打球方向変換部材11,11、多数の障害釘(図示略)、流下方向規制装置7、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口5、ランプ・LEDなどの遊技盤装飾装置などが設けられている。また、遊技盤本体1bの裏面側には、遊技球が流下可能な後述する第2遊技領域20が設けられ、第1遊技領域1aには遊技装置として、この第2遊技領域20への導入口をなすワープ入口12,12、第2遊技領域20からの導出口13が設けられている。
普図始動ゲート6は遊技球が上下に通過可能なゲートであり、その内部には遊技球の通過を検出するゲートセンサ6a(図6に図示)が設けられている。そして、該ゲートセンサ6aで遊技球が検出されることに基づき普図変動表示ゲームの始動条件が成立するようになっている。また、普図変動表示ゲームは、遊技盤1の前面側に設けられた図示しない普図変動表示器にて表示されるようになっている。さらに、遊技盤1の前面側には、未処理となっている第1普図変動表示ゲームの回数をLEDの点滅で表示する図示しない普図始動記憶表示器が設けられている。
始動入賞口10および普通変動入賞装置3は第1遊技領域1aの下部にあって、その内部には遊技球の流入を検出する始動口センサが設けられている。この始動入賞口10および普通変動入賞装置3は、特図始動入賞口であって、始動口センサで遊技球が検出されることに基づき特図変動表示ゲームの始動条件が成立するようになっている。この特図変動表示ゲームは、遊技盤1の前面側に設けられた図示しない特図変動表示器にて表示されるようになっている。また、遊技盤1の前面側には、未処理となっている特図変動表示ゲームの回数をLEDの点滅で表示する図示しない特図始動記憶表示器が設けられている。
普通変動入賞装置3は左右一対の開閉部材3a,3aを具備し、始動入賞口10の下部に配設され、この開閉部材3a,3aは、常時は遊技球が流入不能な閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しているが、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様(例えば、「7」)となった場合には、普図の当たりとなって、普通変動入賞装置3の開閉部材3a,3aが所定時間(例えば、0.5秒間)逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置3に遊技球が流入し易い状態(遊技者にとって有利な状態)に変化されるようになっている。これにより、特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
また、特図変動表示ゲームは、第1遊技領域1a内に設けられた特図変動表示器で実行されるが、ここで実行される特図変動表示ゲームに対応する表示ゲームが表示ユニット170の画像表示面171に表示されるようになっている。この特図変動表示ゲームに対応した表示ゲームの表示領域は、後述するように、遊技盤本体1bの裏面側に配された表示領域区画壁64,92、上部役物装置25によって区画された領域であって、透明な材質からなる遊技盤本体1bを通して、その裏面側に配された表示ユニット170の画像表示面171を視認可能な領域となっている。なお、遊技機100に特図変動表示器を備えずに、表示ユニット170のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図変動表示器の表示態様が特別結果態様(たとえば「7」)となった場合には、大当たりとなって特別遊技状態(いわゆる、大当たり状態)となる。また、これに対応して画像表示面171における表示ゲームの表示態様も特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となる。
特別変動入賞装置4は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉4aによって開閉される大入賞口を備えていて、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせる。なお、開閉扉4aは、ソレノイド(大入賞口SOL)により駆動される。また、大入賞口の内部(入賞領域)には、該大入賞口に入った遊技球を検出するための大入賞口用センサ(カウントセンサ)が配設されている。
一般入賞口形成部材14,14は、第1遊技領域1aの下部に位置する遊技領域区画壁9に沿って配されており、前面側には一般入賞口2,2が形成されている。また、この一般入賞口2,2には、一般入賞口2,2に入った遊技球を検出するための一般入賞口センサが配設されている。また、一般入賞口形成部材14,14は、遊技に関連した装飾が施されて一部が光を透過可能に構成されているとともにLEDなどを備えており、遊技盤1の装飾を行う遊技盤装飾装置の一部をなしている。
そして、遊技を開始することにより第1遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口2,2、特図始動入賞口(始動入賞口10、普通変動入賞装置3)、大入賞口(特別変動入賞装置4)等の入賞口の何れかに入賞すると、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球としての遊技球が排出発射制御装置34(排出発射制御基板)の制御により排出装置190によって上皿153に排出される(払い出される)ようになっている。
また、流下方向規制装置7は、第1遊技領域1aとなる遊技盤本体1bの前面に突出するように取り付けられている。この流下方向規制装置7は透光性を有する材質からなる部材で、鎧部7aとその両端に接続した案内部7b,7bとから略コ字状に形成されていて、コ字状の開口部分が下側を向くように第1遊技領域1aの中央部に配され、第1遊技領域1aの中央部分を区画するようになっている。これによって、第1遊技領域1aに発射されて流下する遊技球が第1遊技領域1aの左右に振り分けられ、第1遊技領域1aの中央部分における画像表示面171の視認性が保たれるようになっている。
この流下方向規制装置7の鎧部7aは、第1遊技領域1aの中央部分に対して上側に配されて上方に突出するような円弧状をしており、その上面が中央から左右に下るような傾斜面とされている。このように上面が円弧状となっていることで、第1遊技領域1aの上方に発射され、流下する遊技球を傾斜に沿って左右に振り分けることができるようになっている。
また、鎧部7aの端部に連続した案内部7b,7bは、第1遊技領域1aの中央部分に対して左右に配されて下方に向かって延在するようになっている。この案内部7b,7bは、鎧部7aで左右に振り分けられた遊技球が中央部分へ戻らないように下方へ案内するものである。また、この案内部7b,7bの下端部にはワープ流路24a,24aへの入口となるワープ入口12,12が、流下方向規制装置7の外側(案内部7bと、対向する遊技領域区画壁9との間)を流下する遊技球を受け入れ可能に形成されている。また、遊技盤本体1bにおけるワープ入口12,12が配される部分には、前後に貫通したワープ孔1c,1c(図8に図示)が形成され、ワープ入口12,12から流入した遊技球を、遊技盤本体1bの裏面側に形成された後述する第2遊技領域20へ誘導可能とされている。
また、第1遊技領域1aにおける始動入賞口10の上側には、後述する第2遊技領域20からの導出口13が形成されている。この導出口13は、遊技盤本体1bに形成された前後に貫通した導出孔に導出口形成部材23を取り付けることで構成されている。この導出口形成部材23は、遊技盤本体1bと略同じ厚みを有し、導出孔に嵌め込まれる部分に導出口13を形成する筒状の開口23aが形成されている。この筒状の開口23aの内周面における下側の面(導出口13の底面)は、後方に配される後述するステージ21aの形状に合わせた曲面とされているとともに前側に傾斜するようにされており、ステージ21aから前側に誘導された遊技球を第1遊技領域1aに誘導可能とされている。また、この曲面とされた遊技球が転動する下側の面の下方には、ステージ21aの下方に前後方向に沿って延在するように形成された球誘導路22の後方部分と連通する球誘導路22の前方部分が形成され、これらによって、前後方向に延在する球誘導路22が形成される。導出口形成部材の前端部に位置する球誘導路22の下流側端部は、始動入賞口10の直上に位置するようになっており、ここを流下した遊技球は高い確率で始動入賞口10に流入するようになっている。
図6から8に示すように、遊技盤1を構成する遊技盤本体1bの裏面側には、遊技盤裏面構成部材80が取り付けられている。この遊技盤裏面構成部材80は、上部カバー部材81、下部カバー部材82、側部カバー部材84とから遊技盤本体1bの周囲に沿う矩形状に形成され、不透明又は半透明とされた合成樹脂(例えば、ポリカーボネートやABS)からなる。この遊技盤裏面構成部材80の略中央部には、遊技盤本体1bに形成された第1遊技領域1aの大部分と重なるように略矩形状の視認開口87が形成されている。
上部カバー部材81は、遊技盤本体1bの裏面における上側部分を覆う板状の部材で、左右及び上側の周縁が遊技盤本体1bの上側部分における外周に沿うような形状をしている。また、下側の周縁は、遊技盤本体1bの前面側に形成された第1遊技領域1aの周縁をなす遊技領域区画壁9に略沿うように湾曲した形状とされている。この上部カバー部材81の裏面側には上部役物装置25が取り付けられている。すなわち、上部カバー部材81は上部役物装置25の取り付けベースをなす。
上部役物装置25はその大部分が、上部カバー部材81の下側の周縁よりも下側に配されるようになっていて、その前面は遊技盤1の前面側から遊技盤本体1bを透して視認可能となっており、この前面には、例えば機種名や装飾図柄などが描かれた装飾板が配されている。
この上部役物装置25は、内部に演出部材と、この演出部材を駆動する駆動装置が設けられており、遊技の進行に合わせて演出部材を視認開口87に現出させることで、遊技の演出を行うものである。すなわち演出部材は、通常時は上部役物装置25の内部に収納された状態となっていて、遊技者からは見えないように機種名等が描かれた装飾板により隠蔽されており、この状態から駆動装置により駆動されて視認開口87に現出し、遊技者から視認可能となることで演出を行うようになっている。また、この上部役物装置25は遊技盤装飾装置の一部をなすものであって、第1演出制御装置33が第2演出制御装置31を介して制御するようになっている。また、上部役物装置25は所定の前後幅を有し、遊技盤1と表示ユニット170の間の上部の隙間から遊技機100の内部が見えないようにする機能も有する。
下部カバー部材82は、遊技盤本体1bの裏面における下側部分を覆う板状の部材で、左右及び下側の周縁が遊技盤本体1bの下側部分における外周に沿うような形状をしている。また、上側の周縁は第1遊技領域1aに設けられた役物装置(普通変動入賞装置3、特別変動入賞装置4、一般入賞口形成部材14,14)の後部を覆うことができるように、役物装置の配設部位における上縁部に沿う形状とされている。この下部カバー部材82の裏面側には、役物装置の後部を覆う下部覆い部材60が取り付けられるようになっている。すなわち、下部カバー部材82は下部覆い部材60の取り付けベースをなす。
下部覆い部材60はその前面側に、始動入賞口10、普通変動入賞装置3、特別変動入賞装置4、一般入賞口2,2などに入賞した遊技球を流下させる入賞球流路61を備える。この入賞球流路61は、遊技機100の外部(島設備の回収樋)に連通する図示しない流路に接続するようになっている。また、この下部覆い部材60の裏面側から見て左側の端部は、上下方向に沿って延在する回動軸を備える連結部62が形成されており、第2演出制御装置31が左右方向に扉状に回動可能に軸支されるようになっている。
また、下部覆い部材60は透明な材質からなり、一部がレンズのように加工されていて、裏面側に配されたLED基板(図示略)に備えられたLEDからの光を役物装置に向けて誘導する機能も有する。さらに、下部覆い部材60の上部には着色されて半透明とされた板状の表示領域区画壁64が形成されており、表示領域を区画するとともに、遊技機100の内部が見えないようにしている。なお、表示領域区画壁64の形状は、下部覆い部材60の前面に配された部材に対応した形状(一部が曲面)とされている。また、表示領域区画壁64の下側には、LED基板63が表示領域区画壁64と平行になるように水平に配設されている。そして、このLED基板63の上面に配されたLEDにより表示領域区画壁64を下側から照らすことで、その光が半透明の表示領域区画壁64を介して遊技領域を装飾するようになっている。また、下部覆い部材60の裏面には、配線を中継するための中継基板65が備えられている。また、下部覆い部材60の裏面側には第2演出制御装置31が取り付けられ、該第2演出制御装置31の裏面側には遊技制御装置30が取り付けられている。
第2演出制御装置31は、画像データなどを記憶したROMを備える演出データ基板と、遊技盤装飾装置を駆動するための盤装飾ドライバを備えたドライバ基板を備え、遊技制御装置30の制御の下で演出の制御を行うものである。この第2演出制御装置31の裏面側には、左右方向に沿って延在する回動軸を備える一対の支持部31a,31aが形成されており、遊技制御装置30を上下方向に扉状に回動可能に軸支するようになっている。また、遊技を制御する遊技制御装置30を軸支する支持部31a,31aの近傍には、遊技制御装置30が第1演出制御装置33の裏面に沿って配された状態、すなわち遊技制御装置30が起立した状態を保持する保持部材(図示略)が設けられている。すなわち、第2演出制御装置31の裏面は遊技制御装置30を取り付けるための台座をなす。
すなわち、機種に依存する演出データ基板を備えた第2演出制御装置31、遊技制御装置30は遊技盤1に取り付けられ、複数の機種で共通使用可能な第1演出制御装置33、排出発射制御装置34、電源供給装置37は前面枠本体130もしくは裏機構枠160に取り付けられている。よって、遊技盤1を変更することにより機種に依存する装置(基板)のみが交換され、遊技機100の遊技内容を変更することが可能である。
側部カバー部材84は、遊技盤本体1bの左右それぞれの側端に沿って取り付けられており、上端部が上部カバー部材81の下端に接して連続するように配されるとともに、下端部が下部カバー部材82の上端部に接して連続するように配される。さらに、側部カバー部材84と一体に表示領域区画壁92を備える側壁部材90が取り付けられている。
側壁部材90は、取付部91と表示領域区画壁92とから断面L字状に形成された部材で、取付部91が表示領域区画壁92よりも遊技盤本体1bの側端側の位置で遊技盤本体1bの裏面と当接するように配され、かつ、表示領域区画壁92が遊技盤本体1bに対して上下方向に延在するとともに後方へ延出するような向きで配される。なお、左右の表示領域区画壁92は遊技盤本体1bに対して略垂直に配されるが、より詳細には、後方へ向かって間隔が狭くなるように若干斜めに配されるように取付部91との接続角度が設定されている。
この側壁部材90は、取付部91の後方から側部カバー部材84を遊技盤本体1bに固定することで、取付部91が側部カバー部材84と遊技盤本体1bの裏面との間で挟持され、側壁部材90と側部カバー部材84が一体に遊技盤本体1bに取り付けられるようになっている。側部カバー部材84は、側壁部材90の取付部91よりも上下幅が広く、取付部91を後方から完全に覆い、上下端部が取付部91の上下に延出するように配される。そして、取付部91の上下に延出する側部カバー部材84の上下端部には、固定部85,85が形成されており、側部カバー部材84を遊技盤本体1bの裏面に固定できるようになっている。
また、側壁部材90における表示領域区画壁92は、表示領域区画壁92を通して遊技機100の内部が透けて見えない程度の半透明とされており、表示領域区画壁92の外側を前方から隠蔽するように構成されている。さらに、表示領域区画壁92の上端部は、遊技盤1の中央方向へ直角に屈曲した上部折り曲げ部93とされ、隣設して配される上部役物装置25との間の隙間を塞ぐようになっている。また、表示領域区画壁92の下端部も、遊技盤1の中央方向へ直角に屈曲した下部折り曲げ部94とされ、隣設して配される下部覆い部材60に形成された表示領域区画壁64との間の隙間を塞ぎ、遊技機100の内部が見えないようになっている。
また、表示領域区画壁92の遊技盤本体1bの側端側に配される面には波状の凹凸が形成されており、さらに、表示領域区画壁92の遊技盤本体1bの中央側に配される面には、不透明な装飾用のシールが貼付されるようになっており、表示領域区画壁92を透して遊技機100の内部が見えないようになっている。
また、図9(b)に示すように、表示領域区画壁92には、後述するステージ部材21の端部を支持するための支持部95が形成されている。この支持部95は、表示領域区画壁92の後端部に開口し、前後方向に沿って延在するスリット状に形成されている。また、表示領域区画壁92の遊技盤本体1bの中央側の面であって、支持部95が形成された部分には、スリットの延在方向に沿って延在するリブ96が形成されている。ステージ部材21の側端面は、遊技盤本体1bの裏面に対して垂直に配されるため、後方へ向かって間隔が狭くなるように遊技盤本体1bに対して若干斜めに配された表示領域区画壁92との間に隙間ができてしまう。リブ96はこの隙間を塞ぎ、球止まりなどを防止するためのものであって、前方へ向かって突出幅が大きくなるように形成されている。なお、ステージ部材21の構成及び取り付けについては後述する。
また、遊技盤本体1bの裏面側から見て右側に取り付けられた側壁部材90、側部カバー部材84には、遊技盤1に設けられた電気的機器(上部役物装置25、ゲートセンサ6a)からのリード線を表示領域区画壁92に沿って配設可能とする構成を備えている。
このような構成として、図9(a)に示すように、表示領域区画壁92の上下端部における前端部は、切欠状に一部が切り取られ、遊技盤本体1bの裏面との間にリード線を挿通可能な空間が形成されている。このうち、表示領域区画壁92の上端部に形成された切欠き97は、上部折り曲げ部93よりも上側に位置し、図7に示すように、上部折り曲げ部93の上側において表示領域区画壁92を左右に貫通する開口である上部挿通部97aが形成されている。また、表示領域区画壁92の下端部に形成された切欠き98は、下部折り曲げ部94よりも下側に位置し、図7に示すように、下部折り曲げ部94の下側において表示領域区画壁92を左右に貫通する開口である下部挿通部98aが形成されている。さらに、下部折り曲げ部94はリード線を保護する保護カバーの機能も有し、下部折り曲げ部94の下側には、リード線を配設する空間として下側に開口した前後方向に延在する溝状の空間が形成されている。
また、側部カバー部材84は、表示領域区画壁92における遊技盤本体1bの側端側の面に沿って配設される外部側壁部材86を備える。この外部側壁部材86は、側壁部材90の取付部91の後方を覆う面に対して垂直に後方へ延出するように形成され、表示領域区画壁92と所定の間隔をおいて平行に配されるようになっている。また、外部側壁部材86の後方側の端部は、表示領域区画壁92へ向かって屈曲するように形成され、先端が表示領域区画壁92に接するようになっている。これにより、表示領域区画壁92における遊技盤本体1bの側端側に、上下方向に延在する筒状の側部挿通部88が形成されるようになっている。
また、図9(a)に示すように、表示領域区画壁92には、第1遊技領域1aに設けられた普図始動ゲート6と対応する位置に普図始動ゲート6に配されたゲートセンサ6aからのリード線を挿通するリード線導出口99が形成されている。このリード線導出口99は、表示領域区画壁92を貫通する開口であって、側部挿通部88に連通するようになっている。
以上のような構成により、例えば、遊技盤1の上部に配された上部役物装置25のリード線は、上部役物装置25の遊技盤1の裏面側から見て右側から、上部折り曲げ部93の上側を通り、表示領域区画壁92の上端部に形成された上部挿通部97aを通って、表示領域区画壁92における遊技盤本体1bの側端側に誘導される。さらに、表示領域区画壁92と外部側壁部材86により形成された側部挿通部88を通って表示領域区画壁92の下端まで誘導され、表示領域区画壁92の下端に形成された下部挿通部98aを通って表示領域区画壁92における遊技盤本体1bの中央側に誘導される。下部挿通部98aを通ったリード線は下部折り曲げ部94の下方を通って後方へ導出され、視認開口87の下方に配された第2演出制御装置31に接続されるようになっている。
また、普図始動ゲート6に設けられたゲートセンサ6aからのリード線は、リード線導出口99から側部挿通部88に導入され、上述と同様に表示領域区画壁92の下端まで誘導され、表示領域区画壁92の下端に形成された下部挿通部98aを通って表示領域区画壁92における遊技盤本体1bの中央側に誘導される。下部挿通部98aを通ったリード線は下部折り曲げ部94の下方を通って後方へ導出され、視認開口87の下方に配された遊技制御装置30に接続されるようになっている。
このように、表示領域区画壁92における遊技盤本体1bの側端側にリード線を沿わせるように配したことで、視認開口87にリード線が出て遊技機100の装飾性が低下してしまうことを防止できる。特に、本実施形態の遊技機100のように、遊技者から見て遊技盤1の後方を視認可能な範囲が広い遊技機では、リード線を挿通可能な部分が少なく、このような構成を有することでこの狭い範囲に確実にリード線を配設することができる。また、リード線を整然と処理でき、例えば、遊技盤1の着脱の際にもリード線を巻き込んでしまうようなことがなく、作業性を向上できるとともに、断線などの障害の発生を防止できる。
以上のことから、側壁部材90の外側に、所定間隔を設けて外部側壁部材86を該側壁部材90と略平行に立設し、側壁部材90と外部側壁部材86との間で遊技盤1に配設された電気的機器(上部役物装置25、ゲートセンサ6a)からのリード線を収納するようにしたこととなる。
以上のような構成を有する上部役物装置25、表示領域区画壁92,64によって図6,7に示すように、遊技盤本体1bの裏面側に前後方向に沿った筒状の空間が形成される。この表示領域区画壁92,64および上部役物装置25は、遊技盤1の後方に配される後述する表示ユニット170の画像表示面171に近接するように配され(当接はしない)、特図変動表示ゲームに対応した表示ゲームなどの表示領域を区画するようになっている。すなわち、表示ユニット170の画像表示面171のうち、表示領域区画壁92,64および上部役物装置25で囲まれた領域が遊技盤1の前面側から視認可能な表示領域(視認領域)となる。これによって、第1遊技領域1aの大部分に表示ユニット170の画像が表示されることとなる。また後述するように、この遊技盤本体1bの裏面側における表示領域区画壁92,64および上部役物装置25で囲まれた領域の一部が、遊技球が流下可能な第2遊技領域20とされている。
なお、上述したように画像表示面171の面積は、遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87よりも広いので、視認開口87から露出する領域に所定の画像が表示されるように第1演出制御装置33によって制御されている。また、上述したように、表示領域区画壁92,64と上部役物装置25は、遊技機100の内部が見えないようにする機能も有しており、これらで囲まれた視認開口87の外周部分となる領域は遊技盤1の前面側からは見えないようになっている。
また、上部カバー部材81、下部カバー部材82の裏面には、遊技盤本体1bの左右端部に沿って配される周縁の近傍に後方へ突出する押圧部83,83,…が形成されている。この押圧部83,83,…は、遊技盤1の裏面側に配される表示ユニット170の前面(表示ユニット170の外枠をなす表示ユニットケース174の前面)に、その後端部が当接するようになっている。表示ユニット170は、表示ユニット付勢手段(圧縮コイルばね)によって前側に付勢されているので、押圧部83,83,…と表示ユニット170は密着した状態で保持されるようになっている。
また、押圧部83,83,…は、所定の前後幅を有しており、押圧部83,83,…が表示ユニット170の前面に当接することで、遊技盤1と表示ユニット170は所定の間隔をおいて平行に配され、両者の間に空間部が形成されるようになっている。なお、押圧部83,83,…の前後幅は、上述した表示領域区画壁92の前後幅よりも若干広くされており、押圧部83,83,…が表示ユニット170の前面に当接することで、表示領域区画壁92が画像表示面171に近接した位置に配されるようになっている。
このように、遊技盤1に対して表示ユニット170が所定の間隔をおいて遊技機100の奥側に配されるので、表示ユニット170と遊技者との距離を確保でき、奥行き感を出すことができるとともに、大型の表示ユニット170を用いた場合でも、遊技者にとって見やすい構成とすることができる。また、遊技盤側から入り込む外光によって画像表示面171における表示が見にくくなることを防止できる。
また、押圧部83,83,…は上部カバー部材81の裏面、下部カバー部材82の裏面に形成された基部83aと、基部83aの後端部にねじによって取り付けられた摩擦係数が低い材質(例えば、ポリアセタール、金属)からなる押圧部材83bとを有している。さらに、上部カバー部材81、下部カバー部材82の裏面側から見て右側に位置する押圧部83,83の基部83aには、押圧部材83bに加え、上下方向に沿った軸を中心に回動可能なローラ83cが、外側に位置する角部に取り付け可能とされている。
表示ユニット170の前面に当接する押圧部83,83,…がこのような構成を有することで、押圧部83,83,…が表示ユニット170の前面に当接し、押圧した状態で、容易に適切な位置に移動することができるようになっている。
図6,7に示すように、遊技盤本体1bの裏面側における表示領域区画壁92,64および上部役物装置25で囲まれた領域内には、遊技装置としてのステージ部材21が配されている。このステージ部材21は透光性を有する材質からなる板状の部材であって、左右の端部は表示領域区画壁92に一部が支持されるとともに近接して配され、後端部は表示領域区画壁92の後端部と等しい前後位置に配されている。すなわち、このステージ部材21によって、表示領域区画壁92,64および上部役物装置25によって形成された前後方向に沿った筒状の空間が上下に区画されるようになっている。そして、遊技盤1の裏面側に表示ユニット170が配されることで、表示ユニット170と表示領域区画壁92、ステージ部材21および上部役物装置25によって囲まれた空間である第2遊技領域20が遊技盤本体1bの裏面側に形成される。このように形成される第2遊技領域20へは、案内部7b,7bに形成されたワープ入口12,12に流入した遊技球が誘導されるようになっている。
遊技盤本体1bの裏面におけるワープ入口12,12と対応する位置には、遊技装置としての遊技球流路形成部材をなすワープ流路形成部材24,24が配されている。このワープ流路形成部材24,24は透光性を有する材質からなる部材で、ワープ入口12,12に流入してワープ孔1c,1c(図8に図示)を通って遊技盤本体1bの裏面に至った遊技球を、ステージ21a上に誘導するワープ流路24aが内部に形成されている。このワープ流路24aは、遊技球を一列で流下可能な筒状の流路であって、その入口となる上流側端部は遊技盤本体1bに形成されたワープ孔1c,1cに接続しており、ここから遊技盤本体1bの裏面に沿って遊技盤本体1bの側端方向へ屈曲し、出口となる下流側端部はステージ21aの側端部の上方に近接した位置に配されるようになっている。これによって、第1遊技領域1aに開口したワープ入口12に流入した遊技球は、ワープ流路24aを通って第2遊技領域20におけるステージ部材21の上面に形成されたステージ21a上を遊技盤1の外側に向かって流下するように誘導されることとなる。このように、ワープ流路24aからステージ21aの側端方向へ遊技球が排出されるので、ステージ21aの端から端まで有効に利用できるようになり、ステージ21a上に一度に多数の遊技球を転動させることが可能となる。
図10,11に示すように、ステージ部材21は、左右両側が中央に向かって下る傾斜面となっているとともに、中央部が上向きに突出した略W字状に形成されている。このステージ部材21の上面における前側は、遊技球が転動するステージ21aとされ、後側は、ステージ21aよりも一段高くなった段部27とされている。さらにステージ部材21の後端部となる段部27の後端部には、段部27の上方に突出する起立壁28が形成されている。
ステージ21aの前後幅は遊技球の直径の2倍以上であり、段部27の前後幅は遊技球の直径以上となっている。すなわち、ステージ部材21の前後幅は大きく、複数の遊技球が転動することが可能となっている。また、このようにステージ部材21自体が大きく、かつ複数の遊技球が転動することで、ステージ部材21の重量が大きくなるが、ステージ21aに対して垂直な面を有する段部27、起立壁28を形成することと、ステージ部材21を略W字状に形成することで、ステージ部材21の強度を高め、変形を防いでいる。
ステージ21aには上述したワープ流路24aを流下した遊技球が誘導されるようになっており、ステージ21aに誘導された遊技球は、略W字状の傾斜に沿って左右に転動するようになっている。また、ステージ21aの後方に、一段高くなった段部27が形成されていることにより、ステージ21a上を転動する遊技球がステージ21aを外れて後方へ行かないように規制される。さらに、段部27の後端部に、段部27の上方に突出する起立壁28が形成されていることにより、ステージ21aを外れて段部27に載ってしまった遊技球が、ステージ部材21の後端部を超えて後方へ行かないように規制される。このような段部27と起立壁28により、ステージ21a上を転動する遊技球が、ステージ部材21の後方に配される表示ユニット170に接触することを防止している。
また、略W字状に形成されたステージ部材21のステージ21aにおいて、上向きに突出した中央部の両側に位置する最も低くなった部分は、前方に向かって下る傾斜面21b,21bとされている。また、このステージ部材21の中央部は、遊技盤本体1bに形成された導出口13の後方に位置するように形成されており、ステージ21aは、導出口形成部材23によって形成された導出口13の底面に連続するようになっている。これによって、ステージ21a上を転動する遊技球は前側へ誘導され、導出口13から第1遊技領域1aへ導出されることとなる。
また、ステージの左右方向の中央であって、遊技球が転動する面の下側には、遊技球が流下可能な流路である球誘導路22の後方部分が形成されている。この球誘導路22は、前後方向に沿って延在するように形成された遊技球が一個流下可能な内径を有する筒状の流路で、前側に向かって下るように傾斜している。この球誘導路22の下流側端部はステージ部材21の前端部に開口しており、導出口形成部材23に形成された球誘導路22の前方部分に接続するようになっている。
この球誘導路22には、ステージ21aから垂直に下方へ延在する流入流路21cが接続している。この流入流路21cは、ステージの左右方向の中央に形成されており、流入口21dとなる上流側端部がステージ21a上に開口している。また、ステージ21aの上面であって流入流路21cの流入口21dの後側には、ステージ21a上を転動する遊技球を流入口21dに誘導するように、前後方向に沿って延在し、流入口21dに向かって下る傾斜を有する溝部21eが形成されている。この他にステージ21aの上面には、遊技球の転動態様に変化を与えるリブ21fや突条21gが形成されている。
また、ステージ部材21の前面は、ステージ21aに対して直角に下方へ折れ曲がった面とされ、位置決め用ボス21h,21h,…やねじ孔21i,21i,…が形成されており、この前面が遊技盤本体1bの裏面に密着して固定されるようになっている。また、ステージ部材21の左右の端部における後方側となる段部27の左右には、側方へ突出するように形成された前後方向に延在するリブ状の支持突起29,29が形成されている。そして、ステージ部材21は、遊技盤1の裏面側から前方へスライドするように取り付けられるようになっている。
この際に、前面に形成された位置決め用ボス21h,21h,…は、遊技盤裏面に形成された嵌合孔1d,1d,…に挿入され、ステージ部材21が遊技盤本体1bに対して所定の位置に配されるようになっている。さらに、前面に形成されたねじ孔21i,21i,…に挿通するようにねじを遊技盤本体1bに固定することで、図6に示すように前面が遊技盤本体1bの裏面に密着した状態で固定されるようになっている。また、図6,7,11(a)に示すように、ステージ部材21の側方へ突出した支持突起29,29は、表示領域区画壁92に形成されたスリット状の支持部95に挿入されることで、ステージ部材21が所定の位置に配されるとともに、固定されるようになっている。このように、ステージ部材21が前面と後部の両端とで遊技盤本体1bに固定されることで、ステージ部材21の変形等を防止でき、大型で多数の遊技球が載る可能性のあるステージ部材21でも何ら問題なく配設することが可能となる。
以上のことから、遊技領域(第1遊技領域1a)が形成されるとともに所定部位が透光性を有して構成される遊技盤1の後方に画像表示装置(表示ユニット170)を配設し、遊技盤1を透かして画像表示装置での表示ゲームを視認可能に構成した遊技機であって、画像表示装置を遊技盤1と所定間隔を設けて配設し、遊技盤1は、当該遊技盤裏面の左右方向側方部において、画像表示装置と遊技盤1の間隙を閉鎖するように後方側に向けて立設される側壁部材90と、当該遊技盤裏面における左右方向に延在するとともに後方側に向けて立設され、遊技領域の左右方向側方部から導入した遊技球を遊技盤後方で転動させて遊技領域の略中央部に導出するためのステージ部材21と、を設け、側壁部材90は、ステージ部材21の左右方向端部における後方側を支持する支持部95を形成したこととなる。
また、側壁部材90は、後方端部に後方側が開口したスリットを形成し、該スリットにステージ部材21に形成された支持突起を挿入することで該ステージ部材21を支持するようにしたこととなる。
なお、遊技盤1は、前面枠120に対して前側から取り付ける構成としたが、遊技盤1を前面枠120に後側から取り付ける(或いはサイドからスライド挿入する)構成としても良い。この場合は、前面枠120に遊技盤1を装着した後に裏機構枠160を閉鎖することとなる。
また、裏機構枠160を開閉可能としたが、遊技盤1を前側から取り付ける構成の場合は、開閉できない裏機構枠160であっても良い。また、裏機構枠160を別途設けずに、前面枠本体130の裏面側に表示ユニット170を前後動可能に配するようにしても良い。また、表示ユニット170が遊技盤1の後方の所定間隔を空けた位置に配されるように、前面枠120などに固定されている構成としても良い。
また、遊技盤1は透明な合成樹脂からなるとしたが、少なくとも視認開口87が設定される部分が透明であれば良く、遊技盤1の全てが透明であっても良いし、一部が透明であっても良い。
また、遊技盤1は、透明な合成樹脂で形成して遊技盤1を透かして後方の表示ユニット170の画像を視認できるように構成してもよいし、遊技盤1に開口部を形成して該開口部から後方の表示ユニット170の画像を視認できるように構成してもよい。このように遊技盤に開口部を形成する場合は、遊技盤は透明な合成樹脂製のものに限られず、木製などでもよい。なお、遊技盤を透明な合成樹脂で構成した場合は遊技盤1(表面)の全体或いは一部が表示領域を構成し、遊技盤1に開口部を形成した場合には開口部が表示領域を構成する。
また、ステージ部材21の左右の端部における後方側にリブ状の支持突起29を形成し、表示領域区画壁92に形成されたスリット状の支持部95に挿入することでステージ部材21を固定するようにしたが、ステージ部材21の後方側を支持することができれば、これ以外の構造でも良い。
次に、上述した遊技機の変形例について図12を参照して説明する。なお、以下の説明では、主に上述の実施形態の遊技機と異なる部分について説明し、同様の構成を有する部分は同じ符号を付して説明を省略する。本変形例の遊技機は、表示領域区画壁92にステージ部材21上での転動態様を変更可能な転動態様変更部材200を備えている。
図12(a)に示すように、転動態様変更部材200は円柱状の部材で、中心軸201が前後方向に沿うような向きで、表示領域区画壁92における遊技盤本体1bの外側であって、ステージ部材21との接続部分の上側となる位置に配されている。また、表示領域区画壁92における転動態様変更部材200が配された部分には、視認開口87に連通する開口210が形成されており、この開口210に面する転動態様変更部材200の周面202の一部が視認開口87内に突出するようになっている。この転動態様変更部材200が配された位置は、ワープ流路形成部材24から第2遊技領域20へ導入された遊技球の流下方向にあたる位置であって、ワープ流路24aから第2遊技領域20に排出された遊技球が、転動態様変更部材200の周面202に接触するようになっている。
また、転動態様変更部材200の周面202には、中心軸201方向に沿って延在する凹部203と凸部204が交互に複数形成されている。図12(b)に示すように、この凹部203と凸部204の境界部分である段部205は中心軸201に対して斜めに形成されていて、凹部203と凸部204は中心軸201方向に沿って一方へ向かって幅が狭くなるようなテーパ状に形成されている。さらに、転動態様変更部材200は図示しない駆動手段によって中心軸201を軸として回動駆動されるようになっている。
このような転動態様変更部材200を備えることで、ワープ流路24aから第2遊技領域20に排出された遊技球が転動態様変更部材200に衝突し、転動態様が変更されることとなる。また、転動態様変更部材200が回動駆動されることと、周面202にテーパ状の凹部203と凸部204が形成されていることにより、遊技球の流下するタイミングによって衝突する周面202の状態が変化するので、図12(b)に示す矢印のように、球のはね返り方向が変化し、ステージ部材21上の遊技球の転動態様を多彩にすることができて興趣性を高めることができる。特に、前後幅の広い大型のステージ部材21を用いた場合には、ステージ21aを有効に活用でき、より遊技の興趣を向上することができる。また、転動態様が様々に変化するので始動入賞率が高い遊技機や低い遊技機等ステージ部材21の傾斜などで個体差が生じることを防止できる。
以上のことから、ステージ部材21の上部に、遊技領域(第1遊技領域1a)から遊技球を受け入れて遊技盤1の裏面に誘導して該ステージ部材21に導入するとともに該導入する遊技球を遊技盤1の外側に向けて流下させる遊技球導入部材(ワープ流路形成部材24)を備え、側壁部材90は、遊技球導入部材から導入された遊技球の流下方向の位置に、遊技球のステージ部材21上での転動態様を変更可能な転動態様変更部材200を備えたこととなる。
なお、転動態様変更部材200は、駆動手段により回動駆動するとしたが、遊技球の衝突によって自由に回転するような構成としても良い。また、遊技球が衝突する面の形状や材質も任意である。さらに、転動態様変更部材の構成は上述のものに限られず、遊技球の転動態様を変更できるものであれば良く、例えば、遊技球を弾くように動作する羽根としても良いし、単なる障害物のように動作しない部材としても良い。
以上のような遊技機100は、遊技領域(第1遊技領域1a)が形成されるとともに所定部位が透光性を有して構成される遊技盤1の後方に画像表示装置(表示ユニット170)を配設し、遊技盤1を透かして画像表示装置での表示ゲームを視認可能に構成した遊技機であって、画像表示装置を遊技盤1と所定間隔を設けて配設し、遊技盤1は、当該遊技盤裏面の左右方向側方部において、画像表示装置と遊技盤1の間隙を閉鎖するように後方側に向けて立設される側壁部材90と、当該遊技盤裏面における左右方向に延在するとともに後方側に向けて立設され、遊技領域の左右方向側方部から導入した遊技球を遊技盤後方で転動させて遊技領域の略中央部に導出するためのステージ部材21と、を設け、側壁部材90は、ステージ部材21の左右方向端部における後方側を支持する支持部95を形成している。
したがって、画像表示装置を遊技盤1と所定間隔を設けて配設し、遊技盤1は、当該遊技盤裏面の左右方向側方部において、画像表示装置と遊技盤1の間隙を閉鎖するように後方側に向けて立設される側壁部材90を設けたので、遊技盤前面から遊技盤1と画像表示装置との間の後方が見えなくなり、装飾性を向上させることができる。
また、遊技盤裏面に、左右方向に延在するとともに後方側に向けて立設されたステージ部材21を設け、側壁部材90は、ステージ部材21の左右方向端部における後方側を支持する支持部95を形成したので、ステージ部材21の後方側が支持されることとなり、ステージ部材21の変形等を防止でき大型で多数の遊技球が載る可能性のあるステージ部材21でも何ら問題なく配設することが可能となる。
また、側壁部材90は、後方端部に後方側が開口したスリットを形成し、該スリットにステージ部材21に形成された支持突起を挿入することで該ステージ部材21を支持するようにしている。
したがって、側壁部材90は、後方端部に後方側が開口したスリット(支持部95)を形成し、該スリットにステージ部材21に形成された支持突起29を挿入することでステージ部材21を支持するようにしたので、簡単な構造でステージ部材21を強固に支持することができる。
また、側壁部材90の外側に、所定間隔を設けて外部側壁部材86を該側壁部材90と略平行に立設し、側壁部材90と外部側壁部材86との間で遊技盤1に配設された電気的機器(上部役物装置25、ゲートセンサ6a)からのリード線を収納するようにしている。
したがって、側壁部材90の外側に、所定間隔を設けて外部側壁部材86を該側壁部材90と略平行に立設し、側壁部材90と外部側壁部材86との間で遊技盤1に配設された電気的機器からのリード線を収納するようにしたので、透光性を有する遊技盤1を備えてもリード線を遊技者から隠すことができ、装飾性を向上できるとともに整然とした配線処理が可能となる。
また、ステージ部材21の上部に、遊技領域(第1遊技領域1a)から遊技球を受け入れて遊技盤1の裏面に誘導して該ステージ部材21に導入するとともに該導入する遊技球を遊技盤1の外側に向けて流下させる遊技球導入部材(ワープ流路形成部材24)を備え、側壁部材90は、遊技球導入部材から導入された遊技球の流下方向の位置に、遊技球のステージ部材21上での転動態様を変更可能な転動態様変更部材200を備えている。
したがって、ステージ部材21の上部に、遊技領域から遊技球を受け入れて遊技盤1の裏面に誘導して該ステージ部材21に導入するとともに該導入する遊技球を遊技盤1の外側に向けて流下させる遊技球導入部材を備え、側壁部材90は、遊技球導入部材から導入された遊技球の流下方向の位置に、遊技球のステージ部材21上での転動態様を変更可能な転動態様変更部材200を備えたので、ステージ部材21上の遊技球の転動態様を多彩にすることができ、興趣性を高めることができる。また、転動態様が様々に変化するので始動入賞率が高い遊技機や低い遊技機等ステージ部材21の傾斜などで個体差が生じることを防止できる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。