以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのパチンコ遊技機について図1から図9を用いて説明を行う。
図1から3に示すように、本実施形態の遊技機100は、矩形枠状に構成された機枠110を備え、機枠110の前面側には、該機枠110に対して前方向へ扉状に回動可能に矩形枠状の前面枠120が軸着されている。なお、矩形枠状の機枠110は、裏面側から見て左側の一辺が金属製とされ、その他の辺は木製となっている。これによって、裏面側から見て左側の一辺においては、強度を保ったまま厚みを薄くでき、後述するように大型の表示ユニット170を備える裏機構枠160の配設を可能としている。
前面枠120は、当該前面枠120に備えられる各種部材等の取付用のベースとなる前面枠本体130と、当該前面枠本体130に対して、その前面側に回動可能に軸支されたクリア部材保持枠140と、前面枠本体130の前面のクリア部材保持枠140の下側に取り付けられた発射操作ユニット150と、前面枠本体130の裏面側に回動可能に軸支され、表示ユニット170を備える裏機構枠160とを有する。
前面枠本体130は、矩形枠状の機枠110の前面側をちょうど覆うような概略矩形板状に構成されるとともに、その中央から上端部に渡る部分に後述する遊技盤1を嵌め込んで収容するための方形状の開口部131が形成されている。そして、前面枠本体130に収容された遊技盤1の前面が前面枠本体130の開口部131から前側に臨むようになっている。すなわち遊技盤1は、前面枠本体130に嵌め込まれることで前面枠120に取り付けられている。
また、前面枠本体130の遊技盤1が嵌め込まれた開口部131、すなわち、前面枠本体130の中央より少し下側から上端部にわたる部分には、前面枠本体130の前側を覆うクリア部材保持枠140が配置されており、遊技盤1の前面とクリア部材保持枠140に嵌め込まれたクリア部材としてのガラス板141との間で、遊技盤1の前面に設けられた遊技領域区画壁9に囲まれた部分が、遊技球が発射されて流下する第1遊技領域1aとされている。
また、クリア部材保持枠140の一方の側部(遊技機100の前面側から見て左側の側部)は、前面枠本体130の一方の側部に回動可能に軸支されて、扉状に開閉自在とされ、クリア部材保持枠140を開くことにより、遊技盤1の前面側の第1遊技領域1aの前側を開放可能となっている。クリア部材保持枠140には、前面枠本体130の開口部131をほぼ閉塞するように、該開口部131に嵌め込まれた遊技盤1との間に遊技球が流下可能な第1遊技領域1aとなる間隔を開けて二重のガラス板141が固定されている。そして、クリア部材保持枠140において、遊技機100の前側からガラス板141を介して遊技盤1の前面側の少なくとも第1遊技領域1aの部分が視認可能となっている。また、クリア部材保持枠140の前面であって、ガラス板141が固定されて第1遊技領域1aを視認可能とする部分の周囲には、枠装飾装置としてのランプやLED、音声を出力するスピーカなどが設けられている。
また、前面枠本体130に軸着されたクリア部材保持枠140の開放端側となる前面側から見て右側の端部の前面には、施錠装置の一部をなす鍵穴143が形成されている。この鍵穴143は、前面枠本体130の施錠装置の一部であるとともに、クリア部材保持枠140の施錠装置の一部でもあって、鍵穴143に鍵を入れて一方(例えば左回り)に回すと前面枠本体130の施錠が解除され、他方(例えば右回り)に回すとクリア部材保持枠140の施錠が解除されるようになっている。
また、前面枠本体130の前面側のクリア部材保持枠140の下側には、発射操作ユニット150が取り付けられている。発射操作ユニット150は、左右側部のうちの一側部となる左側部を前面枠本体130に軸着されて、左右方向に回動して開閉自在な開閉パネル151とその下の下部パネル152とからなる。開閉パネル151は、排出された遊技球を貯留するとともに、遊技球を発射する発射装置(図示略)に遊技球を送る上皿153を有している。この上皿153の周囲には、遊技者が操作可能な演出用ボタン155が設けられている。また、開閉パネル151の下側の下部パネル152には、上皿153に収容しきれない遊技球を収容する下皿154及び灰皿と、第1遊技領域1aに向けての遊技球の発射操作を行うとともに、該第1遊技領域1aに遊技球を発射する際の発射勢を調節するための操作ハンドル156、音声を出力するスピーカ157などが設けられている。
また、図3に示すように、前面枠本体130の裏面側であって、遊技盤1が嵌め込まれた開口部131の上端部から中央より少し下側にわたる部分には、前面枠本体130の裏面側を覆うように裏機構枠160が配置されている。裏機構枠160の前面の左端部は、前面枠本体130の裏面であって遊技機100の裏面側から見て右側の側部に回動可能に軸支されて扉状に開閉自在とされ、裏機構枠160を開くことにより、遊技盤1の裏面側の上部を開放可能となっている。なお、裏機構枠160と前面枠本体130の連結部分は着脱自在であって、前面枠本体130、裏機構枠160はそれぞれユニット単位で交換やメンテナンスが可能となっている。
また、前面枠本体130の裏面側であって遊技盤1が嵌め込まれた開口部131の下方には、排出装置190による賞球の排出、発射装置による遊技球の発射を制御する排出発射制御装置34、遊技機100内の各装置に電力を供給する電源回路としての電源供給装置37が取り付けられている。
その他、前面枠本体130には、各部材の取付位置に各部材を取り付けるための構造が設けられており、例えば、取り付けられた部材を囲むように補強用のリブが形成されていたり、ビス等による部材の取り付けのためのボス等が形成されている。
図1,4に示すように、前面枠本体130の開口部131に嵌め込まれる遊技盤1は、遊技盤本体1bと、遊技盤本体1bの裏面側に配される遊技盤裏面構成部材80とを備える。遊技盤本体1bは透明な合成樹脂(例えば、ポリカーボネートやアクリル)からなり、前面には、遊技領域区画壁9で囲まれた第1遊技領域1aを有し、この第1遊技領域1a内に発射装置(図示略)から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。
遊技盤本体1bの前面側には、第1遊技領域1aを区画する遊技領域区画壁9を備える遊技領域区画部材8,8,…が取り付けられている。この遊技領域区画部材8,8,…は所定の厚みを有し、遊技盤本体1bの前面の四隅に配されて第1遊技領域1aを区画するものであって、遊技盤1の中心側に配される側面が第1遊技領域1aを区画する遊技領域区画壁9をなしている。また、遊技領域区画部材8,8,…は不透明な材質からなり、第1遊技領域1a以外から遊技機100の内部が見えないようになっている。
さらに、遊技盤本体1bの四隅に配された遊技領域区画部材8,8,…には、遊技盤1を前面枠本体130に形成された開口部131に対して着脱可能とする係合凹部8b、固定凹部8cが形成されている。前面側から見て左側の上下にある遊技領域区画部材8,8には、前面枠本体130に設けられた係合部材132,132が係合可能な係合凹部8bが形成され、遊技盤1の前面側から見て右側の上下にある遊技領域区画部材8,8には、前面枠本体130に設けられた固定部が係合可能な固定凹部8cが形成されている。そして、前面枠本体130に形成された開口部131に対して、前面側から係合凹部8b,8bを係合部材132,132に係合させ、この係合部分を軸として他端部を後方に回動させて開口部131に収容し、固定凹部8c,8cに固定部133,133を係合させることで遊技盤1が前面枠本体130に固定されるようになっている。
遊技盤1を構成する遊技盤本体1bの前面側に形成された第1遊技領域1a内には、遊技盤1の装飾や遊技球を流下案内する遊技装置として、普図始動ゲート6、始動入賞口10および普通変動入賞装置3、特別変動入賞装置4が設けられている。さらに遊技装置として、一般入賞口形成部材14,14に設けられた一般入賞口2,2、風車と呼ばれる打球方向変換部材11,11、多数の障害釘(図示略)、流下方向規制装置7、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口5、ランプ・LEDなどの遊技盤装飾装置などが設けられている。また、遊技盤本体1bの裏面側には、遊技球が流下可能な後述する第2遊技領域20が設けられ、第1遊技領域1aには遊技装置として、この第2遊技領域20への導入口をなすワープ入口12,12、第2遊技領域20からの導出口13が設けられている。
普図始動ゲート6は遊技球が上下に通過可能なゲートであり、その内部には遊技球の通過を検出するゲートセンサ6a(図4に図示)が設けられている。そして、該ゲートセンサ6aで遊技球が検出されることに基づき普図変動表示ゲームの始動条件が成立するようになっている。また、普図変動表示ゲームは、遊技盤1の前面側に設けられた図示しない普図変動表示器にて表示されるようになっている。さらに、遊技盤1の前面側には、未処理となっている第1普図変動表示ゲームの回数をLEDの点滅で表示する図示しない普図始動記憶表示器が設けられている。
始動入賞口10および普通変動入賞装置3は第1遊技領域1aの下部にあって、その内部には遊技球の流入を検出する始動口センサが設けられている。この始動入賞口10および普通変動入賞装置3は、特図始動入賞口であって、始動口センサで遊技球が検出されることに基づき特図変動表示ゲームの始動条件が成立するようになっている。この特図変動表示ゲームは、遊技盤1の前面側に設けられた図示しない特図変動表示器にて表示されるようになっている。また、遊技盤1の前面側には、未処理となっている特図変動表示ゲームの回数をLEDの点滅で表示する図示しない特図始動記憶表示器が設けられている。
普通変動入賞装置3は左右一対の開閉部材3a,3aを具備し、始動入賞口10の下部に配設され、この開閉部材3a,3aは、常時は遊技球が流入不能な閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しているが、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様(例えば、「7」)となった場合には、普図の当たりとなって、普通変動入賞装置3の開閉部材3a,3aが所定時間(例えば、0.5秒間)逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置3に遊技球が流入し易い状態(遊技者にとって有利な状態)に変化されるようになっている。これにより、特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
また、特図変動表示ゲームは、第1遊技領域1a内に設けられた特図変動表示器で実行されるが、ここで実行される特図変動表示ゲームに対応する表示ゲームが後述する表示ユニット170の画像表示面171に表示されるようになっている。この特図変動表示ゲームに対応した表示ゲームの表示領域は、遊技盤本体1bの裏面側に配された表示領域区画壁64,92、役物装置25によって区画された領域であって、透明な材質からなる遊技盤本体1bを通して、その裏面側に配された表示ユニット170の画像表示面171を視認可能な領域となっている。なお、遊技機100に特図変動表示器を備えずに、表示ユニット170のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図変動表示器の表示態様が特別結果態様(たとえば「7」)となった場合には、大当たりとなって特別遊技状態(いわゆる、大当たり状態)となる。また、これに対応して画像表示面171における表示ゲームの表示態様も特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となる。
特別変動入賞装置4は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉4aによって開閉される大入賞口を備えていて、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせる。なお、開閉扉4aは、ソレノイド(大入賞口SOL)により駆動される。また、大入賞口の内部(入賞領域)には、該大入賞口に入った遊技球を検出するための大入賞口用センサ(カウントセンサ)が配設されている。
一般入賞口形成部材14,14は、第1遊技領域1aの下部に位置する遊技領域区画壁9に沿って配されており、前面側には一般入賞口2,2が形成されている。また、この一般入賞口2,2には、一般入賞口2,2に入った遊技球を検出するための一般入賞口センサが配設されている。また、一般入賞口形成部材14,14は、遊技に関連した装飾が施されて一部が光を透過可能に構成されているとともにLEDなどを備えており、遊技盤1の装飾を行う遊技盤装飾装置の一部をなしている。
そして、遊技を開始することにより第1遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口2,2、特図始動入賞口(始動入賞口10、普通変動入賞装置3)、大入賞口(特別変動入賞装置4)等の入賞口の何れかに入賞すると、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球としての遊技球が排出発射制御装置34(排出発射制御基板)の制御により排出装置190によって上皿153に排出される(払い出される)ようになっている。
また、流下方向規制装置7は、第1遊技領域1aとなる遊技盤本体1bの前面に突出するように取り付けられている。この流下方向規制装置7は透光性を有する材質からなる部材で、鎧部7aとその両端に接続した案内部7b,7bとから略コ字状に形成されていて、コ字状の開口部分が下側を向くように第1遊技領域1aの中央部に配され、第1遊技領域1aの中央部分を区画するようになっている。これによって、第1遊技領域1aに発射されて流下する遊技球が第1遊技領域1aの左右に振り分けられ、第1遊技領域1aの中央部分における画像表示面171の視認性が保たれるようになっている。
この流下方向規制装置7の鎧部7aは、第1遊技領域1aの中央部分に対して上側に配されて上方に突出するような円弧状をしており、その上面が中央から左右に下るような傾斜面とされている。このように上面が円弧状となっていることで、第1遊技領域1aの上方に発射され、流下する遊技球を傾斜に沿って左右に振り分けることができるようになっている。
また、鎧部7aの端部に連続した案内部7b,7bは、第1遊技領域1aの中央部分に対して左右に配されて下方に向かって延在するようになっている。この案内部7b,7bは、鎧部7aで左右に振り分けられた遊技球が中央部分へ戻らないように下方へ案内するものである。また、この案内部7b,7bの下端部にはワープ流路への入口となるワープ入口12,12が、流下方向規制装置7の外側(案内部7bと、対向する遊技領域区画壁9との間)を流下する遊技球を受け入れ可能に形成されている。また、遊技盤本体1bにおけるワープ入口12,12が配される部分には、前後に貫通したワープ孔が形成され、ワープ入口12,12から流入した遊技球を、遊技盤本体1bの裏面側に形成された後述する第2遊技領域20へ誘導可能とされている。
また、第1遊技領域1aにおける始動入賞口10の上側には、後述する第2遊技領域20からの導出口13が形成されている。この導出口13は、遊技盤本体1bに形成された前後に貫通した導出孔に導出口形成部材23を取り付けることで構成されている。この導出口形成部材23は、遊技盤本体1bと略同じ厚みを有し、導出孔に嵌め込まれる部分に導出口13を形成する筒状の開口23aが形成されている。この筒状の開口23aの内周面における下側の面(導出口13の底面)は、後方に配される後述するステージ部材21の形状に合わせた曲面とされているとともに前側に傾斜するようにされており、ステージ21aから前側に誘導された遊技球を第1遊技領域1aに誘導可能とされている。また、この曲面とされた遊技球が転動する下側の面の下方には、ステージ21aの下方に前後方向に沿って延在するように形成された球誘導路22の下流側端部が形成されている。導出口形成部材23の前端部に位置する球誘導路22の下流側端部は、始動入賞口10の直上に位置するようになっており、ここを流下した遊技球は高い確率で始動入賞口10に流入するようになっている。
図4に示すように、遊技盤1を構成する遊技盤本体1bの裏面側には、遊技盤裏面構成部材80が取り付けられている。この遊技盤裏面構成部材80は、上部カバー部材81、下部カバー部材82、側部カバー部材84とから遊技盤本体1bの周囲に沿う矩形状に形成され、不透明又は半透明とされた合成樹脂(例えば、ポリカーボネートやABS)からなる。この遊技盤裏面構成部材80の略中央部には、遊技盤本体1bに形成された第1遊技領域1aの大部分と重なるように略矩形状の視認開口87が形成されている。
上部カバー部材81は、遊技盤本体1bの裏面における上側部分を覆う板状の部材で、左右及び上側の周縁が遊技盤本体1bの上側部分における外周に沿うような形状をしている。また、下側の周縁は、遊技盤本体1bの前面側に形成された第1遊技領域1aの周縁をなす遊技領域区画壁9に略沿うように湾曲した形状とされている。この上部カバー部材81の裏面側には役物装置25が取り付けられている。すなわち、上部カバー部材81は役物装置25の取り付けベースをなす。
役物装置25はその大部分が、上部カバー部材81の下側の周縁よりも下側に配されるようになっていて、その前面は遊技盤1の前面側から遊技盤本体1bを透して視認可能となっており、この前面には、例えば機種名や装飾図柄などが描かれ、装飾が施された装飾板が配されている。
この役物装置25は、内部に演出部材と、この演出部材を駆動する駆動装置が設けられており、遊技の進行に合わせて演出部材を視認開口87に現出させることで、遊技の演出を行うものである。すなわち演出部材は、通常時は役物装置25の内部に収納された状態となっていて、遊技者からは見えないように機種名などが描かれた装飾板により隠蔽されており、この状態から駆動装置により駆動されて視認開口87に現出し、遊技者から視認可能となることで演出を行うようになっている。また、この役物装置25は遊技盤装飾装置の一部をなすものであって、第1演出制御装置40が第2演出制御装置31を介して制御するようになっている。また、役物装置25は所定の前後幅を有し、遊技盤1と表示ユニット170の間の上部の隙間から遊技機100の内部が見えないようにする機能も有する。
下部カバー部材82は、遊技盤本体1bの裏面における下側部分を覆う板状の部材で、左右及び下側の周縁が遊技盤本体1bの下側部分における外周に沿うような形状をしている。また、上側の周縁は第1遊技領域1aに設けられた下部役物装置(普通変動入賞装置3、特別変動入賞装置4、一般入賞口形成部材14,14)の後部を覆うことができるように、下部役物装置の配設部位における上縁部に沿う形状とされている。この下部カバー部材82の裏面側には、下部役物装置の後部を覆う下部覆い部材60が取り付けられるようになっている。すなわち、下部カバー部材82は下部覆い部材60の取り付けベースをなす。
下部覆い部材60はその前面側に、始動入賞口10、普通変動入賞装置3、特別変動入賞装置4、一般入賞口2,2などに入賞した遊技球を流下させる入賞球流路を備える。この入賞球流路は、遊技機100の外部(島設備の回収樋)に連通する図示しない流路に接続するようになっている。また、この下部覆い部材60の裏面側から見て左側の端部は、上下方向に沿って延在する回動軸を備える連結部62が形成されており、第2演出制御装置31が左右方向に扉状に回動可能に軸支されるようになっている。
また、下部覆い部材60は透明な材質からなり、一部がレンズのように加工されていて、裏面側に配されたLED基板(図示略)に備えられたLEDからの光を下部役物装置に向けて誘導する機能も有する。さらに、下部覆い部材60の上部には着色されて半透明とされた板状の表示領域区画壁64が形成されており、表示領域を区画するとともに、遊技機100の内部が見えないようにしている。なお、表示領域区画壁64の形状は、下部覆い部材60の前面に配された部材に対応した形状(一部が曲面)とされている。また、表示領域区画壁64の下側には、LED基板63が表示領域区画壁64と平行になるように水平に配設されている。そして、このLED基板63の上面に配されたLEDにより表示領域区画壁64を下側から照らすことで、その光が半透明の表示領域区画壁64を介して遊技領域を装飾するようになっている。また、下部覆い部材60の裏面には、配線を中継するための中継基板が備えられている。また、下部覆い部材60の裏面側には第2演出制御装置31が取り付けられ、該第2演出制御装置31の裏面側には遊技制御装置30が取り付けられている。
第2演出制御装置31は、画像データなどを記憶したROMを備える演出データ基板と、遊技盤装飾装置を駆動するための盤装飾ドライバを備えたドライバ基板を備え、遊技制御装置30の制御の下で演出の制御を行うものである。この第2演出制御装置31の裏面側には、第1演出制御装置40のコネクタ部44d(図5,7に図示)と直接接続するためのコネクタ部31bが露出している。
また、第2演出制御装置31の裏面側であってコネクタ部31bの下側となる位置には、第1演出制御装置40の係合受部42e,42eに係合する係合部31d,31dが形成されている。さらに、係合部31d,31dの外側に隣設する位置には、ねじ止め部31e,31eが形成され、第1演出制御装置40に形成されたねじ孔を有する固定部42f,42fをねじによって固定できるようになっている。これらによって第1演出制御装置40と第2演出制御装置31が確実に接続できるようになっている。
また、第2演出制御装置31の裏面側には、左右方向に沿って延在する回動軸を備える一対の支持部31a,31aが形成されており、遊技制御装置30が、図3に示すように、第2演出制御装置31の裏面に沿って垂直な状態となる起立状態から、図4に示すように、水平な状態となる傾倒状態までの間で回動可能に軸支されるようになっている。また、遊技を制御する遊技制御装置30を軸支する支持部31a,31aの近傍には、遊技制御装置30が第1演出制御装置40の裏面に沿って配された状態、すなわち遊技制御装置30が起立した状態を保持する保持部材(図示略)が設けられている。すなわち、第2演出制御装置31の裏面は遊技制御装置30を取り付けるための台座をなす。
すなわち、機種に依存する演出データ基板を備えた第2演出制御装置31、遊技制御装置30は遊技盤1に取り付けられ、複数の機種で共通使用可能な第1演出制御装置40、排出発射制御装置34、電源供給装置37は前面枠本体130もしくは裏機構枠160に取り付けられている。よって、遊技盤1を変更することにより機種に依存する装置(基板)のみが交換され、遊技機100の遊技内容を変更することが可能である。
側部カバー部材84は、遊技盤本体1bの左右それぞれの側端に沿って取り付けられており、上端部が上部カバー部材81の下端に接して連続するように配されるとともに、下端部が下部カバー部材82の上端部に接して連続するように配される。さらに、側部カバー部材84と一体に表示領域区画壁92を備える側壁部材90が取り付けられている。
側壁部材90は、表示領域を区画する表示領域区画壁92を備え、該表示領域区画壁92が遊技盤本体1bに対して上下方向に延在するとともに後方へ延出するような向きで配される。なお、左右の表示領域区画壁92は遊技盤本体1bに対して略垂直に配されるが、より詳細には、後方へ向かって間隔が狭くなるように若干斜めに配されるようになっている。
この表示領域区画壁92は、表示領域区画壁92を通して遊技機100の内部が透けて見えない程度の半透明とされており、表示領域区画壁92の外側を前方から隠蔽するように構成されている。また、表示領域区画壁92の遊技盤本体1bの側端側に配される面には波状の凹凸が形成されており、さらに、表示領域区画壁92の遊技盤本体1bの中央側に配される面には、不透明な装飾用のシールが貼付されるようになっており、表示領域区画壁92を透して遊技機100の内部が見えないようになっている。
以上のような構成を有する役物装置25、表示領域区画壁92,64によって、遊技盤本体1bの裏面側に前後方向に沿った筒状の空間が形成される。この表示領域区画壁92,64および役物装置25は、遊技盤1の後方に配される後述する表示ユニット170の画像表示面171に近接するように配され(当接はしない)、特図変動表示ゲームに対応した表示ゲームなどの表示領域を区画するようになっている。すなわち、表示ユニット170の画像表示面171のうち、表示領域区画壁92,64および役物装置25で囲まれた領域が遊技盤1の前面側から視認可能な表示領域(視認領域)となる。これによって、第1遊技領域1aの大部分に表示ユニット170の画像が表示されることとなる。また後述するように、この遊技盤本体1bの裏面側における表示領域区画壁92,64および役物装置25で囲まれた領域の一部が、遊技球が流下可能な第2遊技領域20とされている。
なお、画像表示面171の面積は、遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87よりも広いので、視認開口87から露出する領域に所定の画像が表示されるように第1演出制御装置40によって制御されている。また、上述したように、表示領域区画壁92,64と役物装置25は、遊技機100の内部が見えないようにする機能も有しており、これらで囲まれた視認開口87の外周部分となる領域は遊技盤1の前面側からは見えないようになっている。
また、上部カバー部材81、下部カバー部材82の裏面には、遊技盤本体1bの左右端部に沿って配される周縁の近傍に後方へ突出する押圧部83,83,…が形成されている。この押圧部83,83,…は、遊技盤1の裏面側に配される表示ユニット170の前面(表示ユニット170の外枠をなす表示ユニットケース174の前面)に、その後端部が当接するようになっている。表示ユニット170は、後述するように付勢部材としての圧縮コイルばねによって前側に付勢されているので、押圧部83,83,…と表示ユニット170は密着した状態で保持されるようになっている。
また、押圧部83,83,…は、所定の前後幅を有しており、押圧部83,83,…が表示ユニット170の前面に当接することで、遊技盤1と表示ユニット170は所定の間隔をおいて平行に配され、両者の間に空間部が形成されるようになっている。なお、押圧部83,83,…の前後幅は、上述した表示領域区画壁92の前後幅よりも若干広くされており、押圧部83,83,…が表示ユニット170の前面に当接することで、表示領域区画壁92が画像表示面171に近接した位置に配されるようになっている。
このように、遊技盤1に対して表示ユニット170が所定の間隔をおいて遊技機100の奥側に配されるので、表示ユニット170と遊技者との距離を確保でき、奥行き感を出すことができるとともに、大型の表示ユニット170を用いた場合でも、遊技者にとって見やすい構成とすることができる。また、遊技盤側から入り込む外光によって画像表示面171における表示が見にくくなることを防止できる。
また、押圧部83,83,…は上部カバー部材81の裏面、下部カバー部材82の裏面に形成された基部83aと、基部83aの後端部にねじによって取り付けられた摩擦係数が低い材質(例えば、ポリアセタール、金属)からなる押圧部材83bとを有している。さらに、上部カバー部材81、下部カバー部材82の裏面側から見て右側に位置する押圧部83,83の基部83aには、押圧部材83bに加え、上下方向に沿った軸を中心に回動可能なローラ83cが、外側に位置する角部に取り付け可能とされている。
表示ユニット170の前面に当接する押圧部83,83,…がこのような構成を有することで、押圧部83,83,…が表示ユニット170の前面に当接し、押圧した状態で、容易に適切な位置に移動することができるようになっている。
また、遊技盤本体1bの裏面側における表示領域区画壁92,64および役物装置25で囲まれた領域内には、遊技装置としてのステージ部材21が配されている。このステージ部材21は透光性を有する材質からなる板状の部材であって、左右の端部は表示領域区画壁92に一部が支持されるとともに近接して配され、後端部は表示領域区画壁92の後端部と等しい前後位置に配されている。すなわち、このステージ部材21によって、表示領域区画壁92,64および役物装置25によって形成された前後方向に沿った筒状の空間が上下に区画されるようになっている。そして、遊技盤1の裏面側に表示ユニット170が配されることで、表示ユニット170と表示領域区画壁92、ステージ部材21および役物装置25によって囲まれた空間である第2遊技領域20が遊技盤本体1bの裏面側に形成される。このように形成される第2遊技領域20へは、案内部7b,7bに形成されたワープ入口12,12に流入した遊技球が誘導されるようになっている。
遊技盤本体1bの裏面におけるワープ入口12,12と対応する位置には、遊技装置としての遊技球流路形成部材をなすワープ流路形成部材24,24が配されている。このワープ流路形成部材24,24は透光性を有する材質からなる部材で、ワープ入口12,12に流入してワープ孔を通って遊技盤本体1bの裏面に至った遊技球を、ステージ部材21の上面に形成されたステージ21a上に誘導するワープ流路が内部に形成されている。このワープ流路は、遊技球を一列で流下可能な筒状の流路であって、その入口となる上流側端部は遊技盤本体1bに形成されたワープ孔に接続しており、ここから遊技盤本体1bの裏面に沿って遊技盤本体1bの側端方向へ屈曲し、出口となる下流側端部はステージ21aの側端部の上方に近接した位置に配されるようになっている。これによって、第1遊技領域1aに開口したワープ入口12に流入した遊技球は、ワープ流路を通って第2遊技領域20におけるステージ部材21の上面に形成されたステージ21a上を遊技盤1の外側に向かって流下するように誘導されることとなる。このように、ワープ流路からステージの側端方向へ遊技球が排出されるので、ステージ21aの端から端まで有効に利用できるようになり、ステージ21a上に一度に多数の遊技球を転動させることが可能となる。
ステージ部材21は、左右両側が中央に向かって下る傾斜面となっているとともに、中央部が上向きに突出した略W字状に形成されている。そして、このステージ部材21の上面が、遊技球が転動するステージ21aとされ、遊技球が略W字状の傾斜に沿って左右に転動するようになっている。また、このステージ部材21の中央部は、遊技盤本体1bに形成された導出口13の後方に位置するように形成されており、ステージ21aは、導出口形成部材23によって形成された導出口13の底面に連続するようになっている。これによって、ステージ21a上を転動する遊技球は前側へ誘導され、導出口13から第1遊技領域1aへ導出されることとなる。
また、ステージ21aの左右方向の中央であって、遊技球が転動する面の下側には、遊技球が流下可能な流路である球誘導路22の後方部分が形成されている。この球誘導路22は、前後方向に沿って延在するように形成された遊技球が一個流下可能な内径を有する筒状の流路で、前側に向かって下るように傾斜している。この球誘導路22の上流側端部はステージ21aに開口しており、下流側端部は上述したように、導出口形成部材23の前端部に開口している。
図2,3、5に示すように、裏機構枠160は、裏機構枠本体161と、画像を表示する画像表示装置としての表示ユニット170を案内するガイド部162とを有し、表示ユニット170の他、表示ユニット170を制御する第1演出制御装置40、賞球などを排出する排出装置190と排出装置190に遊技球を供給する貯留タンク192が設けられている。
上述したように、裏機構枠160の前から見て左側の端部は、前面枠本体130の裏面であって遊技機100の裏面側から見て右側の側部に回動可能に軸支されており、前面枠本体130に形成されて遊技盤1が嵌め込まれる開口部131を裏面側から覆って遊技盤1の裏面に臨む状態から、後方に扉状に回動して遊技盤1の裏面側を開放する状態との間で回動可能となっている。すなわち、裏機構枠160に表示ユニット170が配設されることで、表示ユニット170は該裏機構枠160を介して前面枠120側に配設された状態で遊技盤1の後方位置に配設されることとなる。そして、裏機構枠本体161において遊技盤1と平行に配され、遊技盤1の裏面側を覆うように配される部分が後面部161aとなる。
図3,5に示すように、裏機構枠本体161は所定の厚みを有し、この裏機構枠本体161の前後面に種々の機構体が取り付けられている。裏機構枠本体161の前面には、表示ユニット170を前側に付勢する付勢部材としての圧縮コイルばね(図示略)を収納する後側が閉鎖された筒状の付勢部材収納部181(裏面側のみを図示)が形成されている。また、裏機構枠本体161の後面部161aの背面には、第1演出制御装置配設部165や接続用凹部183、流路形成凹部184、排出装置配設凹部185などの前方に窪んで後方に開口した凹部が形成されており、裏機構枠本体161の前面の一部はこれら凹部の裏面によって形成されている。また、裏機構枠本体161の前面の周囲には、上下の一部を除いて前側に延出する周囲壁187が形成されており、裏機構枠本体161の前面側は全体が凹部となっている。
裏機構枠本体161の上面には、遊技機100が設置される図示しない島設備に設けられた供給装置から供給される遊技球を一時貯留し、排出装置190に供給する貯留タンク192が取り付けられるようになっている。
貯留タンク192の底面は、裏機構枠本体161の後方に向かって下るとともに、裏機構枠本体161の裏面側から見て左方向に下る傾斜を有しており、この傾斜下流側に位置する貯留タンク192の底面には、貯留タンク192内の遊技球を外部に排出する排出口(図示略)が形成されている。
貯留タンク192の排出口は後面部161aの背面に位置しており、図3に示すように、後面部161aの背面に形成された流路形成凹部184には、この排出口に連通した導出流路を形成する導出流路形成部材195,196が取り付けられている。この導出流路は、排出口から排出された遊技球を裏機構枠160の右端部へ誘導するとともに、裏機構枠160の右端部においてさらに下方へ誘導するように形成されており、その下流側端部は裏機構枠160の裏面に設けられた排出装置190に接続している。
排出装置190は、裏機構枠本体161の裏面側から見た右端部における上下方向の略中央に形成された排出装置配設凹部185に取り付けられている。この排出装置190は、上部に導出流路に接続する遊技球を受け入れる流入口を、下部に下部流路に接続する遊技球を排出する排出口を備えており、排出発射制御装置34が遊技制御装置30の制御の下で排出装置190を作動させることで、所定数の遊技球を下部流路に排出するようになっている。
排出装置190の排出口に接続した下部流路は、裏機構枠160の裏面側から見た右端に沿って取り付けられた下部流路形成部材197によって形成されており、排出装置190から排出された遊技球を下方に誘導するようになっている。この下部流路の下流側端部は、発射操作ユニット150の前面に形成された上皿153に連通しており、排出装置190から排出された所定数の遊技球が上皿153に排出されるようになっている。なお、貯留タンク192の排出口から排出装置190に至る導出流路内には、常に遊技球が待機している状態となっており、排出装置190によって導出流路内の遊技球が排出されることに伴って貯留タンク192から流路に遊技球が流入するようになっている。
また、図5に示すように、裏機構枠本体161の前側には、それぞれコ字状のガイド部162,162が左右の側面を前側に延長するように取り付けられている。裏機構枠160の前面側から見て左側に設けられたガイド部162には、上下に軸受け部162a,162aが形成されており、前面枠本体130の裏面側に設けられた上下方向に延在する回動軸(図示略)を軸受け部162a,162aに回動可能に嵌合することで、裏機構枠160が前面枠本体130に対して回動可能に軸支されるようになっている。また、裏機構枠160の前面側から見て右側に設けられたガイド部162には、上下にねじ穴162d,162dが形成されており、裏機構枠160を遊技盤1の裏面に配した状態(裏機構枠160を閉じた状態)で、ねじ穴162d,162dにねじを挿通し、前面枠本体130に形成された図示しないねじ止め部に螺合することで裏機構枠160が固定されるようになっている。
そして、後面部161aおよび周囲壁187、ガイド部162,162、貯留タンク192によって、所定の奥行きを有するとともに前面側(遊技盤1の裏面に臨む側)に開口した略矩形凹室形状の空間(少なくとも背面と左右側面とを囲まれた空間)が形成され、この空間が表示ユニット170を収納する表示ユニット収納部168となる。すなわち、ガイド部162,162は裏機構枠本体161における後面部161aの左右端部の各々に設けられ、周囲壁187とともに表示ユニット収納部168の側面部をなす。
このようなガイド部162,162を裏機構枠本体161に取り付けることによって、表示ユニット収納部168の上下にそれぞれ対向するように、ガイド部162,162から裏機構枠本体161にかけて前後方向に沿って延在する溝状の凹部である案内部169,169,…(図5に一部を図示)が形成される。すなわち、裏機構枠本体161とその前側に配されたガイド部162,162により形成される表示ユニット収納部168における上下の内側面の左右に、表示ユニット170の上下の側部にそれぞれ設けられるとともに前記上下の側部の左端部及び右端部の合わせて4カ所から外側(上側もしくは下側)に突出する後述の被案内部176,176,…を前後に移動自在に案内する概略溝状の案内部169,169,…が設けられることとなる。
以上のように形成される表示ユニット収納部168には、画像表示面171が前側(開口した側)となるように表示ユニット170が配設されており、図2に示すように裏機構枠160を遊技盤1の裏面に臨むように配することで、遊技盤1の裏面側に表示ユニット170の画像表示面171が臨むようになっている。また、このとき、遊技盤1の裏面上部に配された役物装置25の一部が、この表示ユニット収納部168に収納されることとなる。また、図5に示すように、表示ユニット収納部168の上部であって、前面側から見て左側の端部には、表示ユニット収納部168内の換気を行い、表示ユニット収納部168にこもる熱を外部に放出するためのファン210を備えた放熱手段200が設けられている。
表示ユニット170は、前面側が開口した矩形箱状(額縁状)に形成された金属製の表示ユニットケース174と、この矩形箱状の表示ユニットケース174に収容された液晶表示パネル175(液晶表示器、バックライトを含む)とを有する。そして、表示ユニットケース174の前面側から液晶表示パネル175の画像表示面171を有する前面が露出している。
表示ユニットケース174の上下の側部であって、左端部及び右端部の合わせて4ヶ所からは、側部に対して垂直に外側に突出する被案内部176,176,…(一部を図5に図示)が設けられている。この被案内部176は、摩擦係数が低い材質(例えば、ポリアセタール、金属)からなる被案内部材を、表示ユニットケース174の上下部(上下面の左右両端)に固定することで形成されている。また、表示ユニット170の下面に設けられた被案内部176,176は、その下部に滑動体として左右方向に沿った回転軸を有するローラを備えている。
そして、表示ユニット収納部168には、この被案内部176,176,…と対応する位置に前後に延在する溝状の案内部169,169,…が形成されており、表示ユニット170が表示ユニット収納部168内において前後動自在に配されることとなる。ここで、被案内部176,176,…は摩擦係数の低い材質からなり、案内部169,169,…との間の摩擦抵抗が軽減されるようになっている。また、表示ユニット170の下面に設けられた被案内部176,176は、その下部に滑動体として左右方向に沿った回転軸を有するローラを備えており、さらに、このローラが接する下側の案内部169,169の底面には、摩擦係数が低い材質からなる平滑な板状のレール部材が配設されている。よって、案内部169,169,…に対して摩擦係数が低い材質からなる被案内部176,176,…もしくは回転可能なローラが当接することとなり、さらに、ローラは平滑なレール部材上を移動することから、被案内部と案内部169,169,…との間の摩擦抵抗が軽減され、表示ユニット170が表示ユニット収納部168内で円滑に前後移動可能となる。すなわち、表示ユニット収納部168は、表示ユニット170をスライド可能なスライド空間をなす。
表示ユニットケース174の裏面には、表示ユニットケース174に収納される液晶表示パネル175と、裏機構枠160の裏面側に配される第1演出制御装置40とを接続する配線を通すための、前後に貫通した図示しない配線用開口が形成されている。この配線用開口は、液晶表示パネル175の裏面側に設けられたコネクタ部の位置に対応して形成されており、液晶表示パネル175を表示ユニットケース174に収納すると、この配線用開口からコネクタ部が露出するようになっている。なお、この配線用開口が形成された位置は、表示ユニット170を表示ユニット収納部168に収納した際に、後面部161aに形成された第1演出制御装置配設部165に対応する位置となっており、第1演出制御装置配設部165にもこれに対応して配線を挿通する配線用開口(図示略)が形成されている。
また、表示ユニットケース174の裏面には、付勢部材としての圧縮コイルばねを取り付けるための取付部(図示略)が形成されている。この取付部が形成された位置は、表示ユニット170を裏機構枠160に配した際に、裏機構枠本体161に形成された付勢部材収納部181と対向する位置となっている。そして、表示ユニット170と裏機構枠本体161の間に配される圧縮コイルばねは、一端が裏機構枠本体161に形成された付勢部材収納部181に収納され、他端が表示ユニット170の後方に形成された取付部に接続するように配され、表示ユニット170を前側に付勢するようになっている。
液晶表示パネル175は、矩形板状であって表示ユニットケース174にちょうど収まる大きさとなっている。この液晶表示パネル175は、液晶表示器とバックライトなどから構成され、液晶表示器の画像表示面171が、前側に臨むように配されている。
液晶表示器の画像表示面171の面積は、前面枠本体130に形成された開口部131に嵌め込まれた遊技盤1の大部分を裏面側から覆うことができる面積となっており、上述した遊技盤裏面構成部材80に形成された、遊技盤本体1bを透して後方を視認可能な視認開口87(図4に図示)よりも広いものである。すなわち、画像表示面171の面積が、少なくとも遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87よりも広く、遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87の大きさが変化してもそれに対応できるようになっている。このように、液晶表示器の画像表示面171が遊技盤1の裏面側を幅広く覆うようにすることで、遊技盤1を交換して遊技機100の遊技内容を変更する場合に、多種の遊技盤1に対応できるようになっている。
また、液晶表示器は、画像表示面171の面積が遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87よりも広いので、遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87から露出する領域に所定の画像が表示されるように第1演出制御装置40によって制御されている。この画像表示領域を決定する遊技盤1の遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87の大きさや位置に関する初期情報や、変動表示ゲームの画像に関する情報は第2演出制御装置31の演出データ基板に記憶されているが、第2演出制御装置31は遊技盤1に取り付けられており、遊技盤1と一緒に第2演出制御装置31も交換される。よって、遊技盤1の交換に伴い、例えば、これまでの遊技盤に対応した画像表示領域から、新たな遊技盤1に対応した画像表示領域に変更できるようになっている。
また、表示ユニット収納部168の上下幅および左右幅は、表示ユニット170の上下幅および左右幅よりも大きくなっており、表示ユニット170の周囲に空間があいた状態とされる。これによって、表示ユニット170の前後方向への移動が容易になるとともに、表示ユニット170が表示ユニット収納部168内で僅かに傾斜した状態(遊技盤1の左右方向と非平行状態)になることも可能となる。なお、溝状の凹部となった案内部169,169,…内に被案内部176,176,…が収納された状態となっているので、表示ユニット170が非平行状態になっても被案内部176,176,…が案内部169,169,…から脱落することがない。
また、表示ユニット170は、圧縮コイルばねにより前方側に向かって付勢された状態となっており、裏機構枠160を開放した状態あるいは、遊技盤1を前面枠120から取り外した状態では、前後の移動範囲の最も前側の位置に配される。
なお、遊技盤1が装着されて裏機構枠160を閉じた状態においては、遊技盤裏面構成部材80の裏面に設けられて後方に突出する押圧部83,83,…が、表示ユニット170の前後方向の移動範囲における最も前側の位置より後方に位置するようになっている。よって、押圧部83の後端部にある押圧部材83bが表示ユニット170の前面に密着し、表示ユニット170は遊技盤裏面構成部材80の裏面から押圧部83,83,…の突出幅の分だけ後方側へ隔離した位置に配されるようになっている。以上のような構成によって、液晶表示器を備えた表示ユニット170は、裏機構枠160に前後移動可能に保持されることとなる。
図3に示すように、裏機構枠160の後面部161aの背面(裏面)には、前方に窪んで後方に開口した略矩形状の凹部である第1演出制御装置配設部165が形成され、ここに第1演出制御装置40が配設されている。この第1演出制御装置40はCPUなどを備えた演出制御基板44を有し、画像表示装置をなす表示ユニット170における液晶表示器の表示を制御する表示制御装置をなすものである。
また、後面部161aの背面であって、裏機構枠160の裏面側から見て、第1演出制御装置配設部165の右側には、第1演出制御装置40と他の装置等を接続する配線を収納する接続用凹部183が形成されている。この接続用凹部183の上半部はカバー部材166によって覆われ、下半部は遊技制御装置30によって覆われるようになっている。このように配線を接続用凹部183内に収納し、接続用凹部183の開口部分をカバー部材166および遊技制御装置30で覆って閉鎖することにより、配線が露出してばらけてしまうことを防止することができる。
図6から9に示すように、この裏機構枠160の後面部161aの背面(裏面)に配された第1演出制御装置40は、画像表示装置をなす表示ユニット170における液晶表示器の表示を制御する制御回路が設けられた演出制御基板44が、基板ボックス41に収納されたものである。
図8に示すように、基板ボックス41は、後面側を構成する後面部材42と、前面側を構成する前面部材43とからなり、後面部材42と前面部材43とを組み合わせることで形成される収納部に演出制御基板44を収納するようになっている。
後面部材42は透明な合成樹脂からなり、前側が開口した箱状をしている。この後面部材42の下側部分は、図4に示すように、遊技制御装置30を起立した状態としたときにその一部が裏面側に重合して配されるようになっており、図6(b)に示すように、この部分はその厚みの分だけ薄く形成されている。また、図6(a)に示すように、この遊技制御装置30が重合して配される部分には、遊技制御装置30が起立した状態を保持するための係止受部42a、ロック片42bが形成されている。
係止受部42aは、遊技制御装置30が起立した状態で遊技制御装置30に形成された係止部30aが位置する部分にあって、後面部材42の裏面から垂直に後方へ延出するとともに、先端部が右側へ直角に屈曲した略L字状に形成されている。また、ロック片42bは、遊技制御装置30が起立した状態で遊技制御装置30に形成されたロック受突起30bが位置する部分にあって、後面部材42の一部をU字型に切り取ることで、上部のみが後面部材42と連続した板状の部材で、前後に弾性変形可能となっている。この板状のロック片42bは、上下方向に沿った中央で後方に屈曲しており、下端部が後方(基板ボックス41の外側方向)へ突出してロック受突起30bと係合するようになっている。
また、後面部材42には演出制御基板44の裏面側に設けられたコネクタ部44aを外部に露出するための開口42cが形成されており、ここから露出したコネクタ部44aによって第1演出制御装置40は他の装置と接続できるようになっている。また、後面部材42には演出制御基板44に設けられた音量を調節する音声ボリューム44bを外部に露出するための開口42dが形成されており、ここから露出した音声ボリューム44bが外部から操作可能となっている。
さらに、後面部材42の下端部には、前後に貫通した矩形状の開口を有する係合受部42e,42eが形成され、係合受部42e,42eの外側に隣設する位置には、前後に貫通したねじ孔を有する固定部42f,42fが形成されている。これらは、第1演出制御装置40と第2演出制御装置31とを確実に接続するためのものである。
図7,8に示すように、前面部材43は金属製で、後面部材42の前側の開口に嵌る大きさを有する板状の部材である。この前面部材43には、演出制御基板44の前面側に設けられたコネクタ部44cを外部に露出するための開口43aが形成されており、ここからコネクタ部44cが外部に露出している。この外部に露出したコネクタ部44cには、後面部161aの背面であって、第1演出制御装置配設部165が形成された部分に形成された表示ユニット収納部168に連通する配線用開口(図示略)を通して液晶表示パネル175(液晶表示器、バックライト)からの配線が接続されるようになっている。これによって第1演出制御装置40と液晶表示パネル175が接続されるようになっている。また、この前面部材43の上下幅は後面部材42の上下幅よりも狭く、前面部材43の下端より下側からは、演出制御基板44の前面側に設けられたコネクタ部44dが前方に向かって露出するようになっている。また、このコネクタ部44dの両端には円柱状の嵌合凸部44e,44eが形成されている。
以上のような構成を有する第1演出制御装置40は、その上下幅が第1演出制御装置配設部165の上下幅よりも広く、第1演出制御装置配設部165にこの第1演出制御装置40を収容すると、図5に示すように、第1演出制御装置40の下部が第1演出制御装置配設部165の下方に形成された開口部163に延出するようになっている。この第1演出制御装置40の前面側における開口部163に延出する下端部には、演出制御基板44の前面側に設けられたコネクタ部44dが外部に露出している。
上述したように、遊技盤1の裏面には図4に示すように第2演出制御装置31が取り付けられており、この第2演出制御装置31の裏面であって、第1演出制御装置40が取り付けられた第1演出制御装置配設部165の下方に位置する部分には、コネクタ部31bが外部に露出している。そして、このコネクタ部31bと第1演出制御装置40のコネクタ部44dは、互いに対向するように配され、第2演出制御装置31と第1演出制御装置40が直接接続できるようになっている。また、コネクタ部44dのコネクタ部31bとの接続面における両端部に形成された、前方へ突出する円柱状の嵌合凸部44e,44eは、コネクタ部31bのコネクタ部44dとの接続面における両端部に形成された嵌合凹部31c,31cに嵌合する。これによって、両コネクタ部44d,31bが正しく接続されるようになっている。
また、後面部材42の下端部に形成された前後に貫通した矩形状の開口を有する係合受部42e,42eには、第2演出制御装置31の裏面側に形成された係合部31d,31dが係合するようになっている。さらに、後面部材42の下端部であって、係合受部42e,42eの外側に隣設する位置に形成されたねじ孔を有する固定部42f,42fは、第2演出制御装置31の裏面側に形成されたねじ止め部31e,31eにねじによって固定できるようになっている。これらによって第1演出制御装置40と第2演出制御装置31が確実に接続できるようになっている。
さらに、第1演出制御装置40の裏面に形成された係止受部42aは、遊技制御装置30に形成された板状の係止部30aを係止し、遊技制御装置30の後方への移動を規制する。また、第1演出制御装置40の裏面に形成されたロック片42bは、遊技制御装置30に形成されたロック受突起30bと係合し、遊技制御装置30の上方向への移動を規制する。これらによって、遊技制御装置30が起立した状態で保持される。
また、第1演出制御装置40には、回路で発生するノイズによる障害を防ぐためのアース手段が設けられている。
図6(b)に示すように、基板ボックス41に収納される演出制御基板44は、CPUやROMなどを備えた制御回路が設けられており、演出制御基板44の前面部材43と対向する側の面であって、ICなどが集中する中央部分には、制御回路のグランドをなすグランド部44fが設けられている。このグランド部44fは接点が演出制御基板44の表面に露出しており、外部から接続可能な状態となっている。すなわち、グランド部44fを基板の中央部に設けたこととなる。
金属製の前面部材43における演出制御基板44と対向する側の面には、このグランド部44fと対向する位置に、接続部材50が演出制御基板44に向かって突出するように設けられている。この接続部材50は、図9に示すように、略四角柱状の弾性部材51としてのウレタンフォームの周囲を被覆部材52としての導電性繊維で被覆したもので、一般的にガスケットとして使用されるものである。この接続部材50は、被覆部材52で被覆された一側面が、金属製の前面部材43に導電性の両面テープによって貼り付けられることで取り付けられている。すなわち、接続部材50と金属製の前面部材43とは、電気的に接続した状態となっている。
このように取り付けられた接続部材50の前面部材43からの突出幅は、基板ボックス41に演出制御基板44を収納した状態における前面部材43と演出制御基板44との距離よりも大きいものとされている。よって、基板ボックス41に演出制御基板44を収納した状態では、接続部材50の前面部材43に取り付けられた面と対向する被覆部材52で被覆された面が演出制御基板44のグランド部44fに接触するとともに、弾性部材51としてのウレタンフォームが退縮し、その弾性力により接続部材50が演出制御基板44のグランド部44fに押し付けられるようになる。これによりグランド部44fと接続部材50とが電気的に接続するようになる。すなわち、基板ボックス41に演出制御基板44を収納した状態では、演出制御基板44のグランド部44fとアース部をなす金属製の前面部材43が、接続部材50を介して電気的に接続されるようになっている。
以上のことから、接続部材50は、四角柱状の弾性部材51を導電性の被覆部材52で被覆したものであり、弾性部材51の弾性力により被覆部材52がアース部(金属製の前面部材43)とグランド部44fとに接し、両者が接続部材50を介して電気的に接続されるようにしたこととなる。
また、接続部材50は、弾性部材51がウレタンフォームであり、被覆部材52が導電性繊維であるガスケット用途の部材であることとなる。
また、図9に示すように、接続部材50は、アース部をなす金属製の前面部材43に接続する面とグランド部44fに接続する面との間に位置する面のうち、被覆部材52が被覆された一対の対向する面のそれぞれに、屈曲部53,53が形成されている。この屈曲部53,53は、アース部をなす金属製の前面部材43に接続する面とグランド部44fに接続する面との中間にあって、アース部をなす金属製の前面部材43に接続する面と平行な直線状に形成されており、接続部材50が退縮した状態で、該屈曲部53,53が折れ曲がるように屈曲するとともに、接続部材50の中心側に向かって窪むようになっている。これにより、接続部材50の退縮による形状の変形により、アース部をなす金属製の前面部材43に接続する面とグランド部44fに接続する面との間に位置する面が、接続部材50の中心から離れるように外側へ膨出することがなく、導電性の被覆部材52が周辺の回路に接触することがない。
以上のことから、接続部材50は、アース部(金属製の前面部材43)に接続する面とグランド部44fに接続する面との間に位置する一対の対向する面のそれぞれに、アース部に接続する面とグランド部44fに接続する面との中間にあって、アース部に接続する面と平行な直線状の屈曲部53,53を有し、接続部材50が退縮する際に、該屈曲部53,53が屈曲するとともに接続部材50の中心側に向かって窪むようにしたこととなる。
このように、演出制御基板44のグランド部44fとアース部をなす金属製の前面部材43が、接続部材50を介して電気的に接続されることで、回路で発生するノイズによる障害を確実に防止できるようになっている。
以上のことから、遊技機100の動作に関わる電気的制御を実行するための制御回路が設けられた基板(演出制御基板44)を内包する基板ボックス41を備えた遊技機100において、基板は、制御回路のグランドをなすグランド部44fを備え、基板ボックス41は、グランド部44fと対向する位置に導電性の材質からなるアース部(金属製の前面部材43)を備え、グランド部44fとアース部との間に、導電性を有するとともに弾性を有する接続部材50を配設し、グランド部44fとアース部とを接続部材50を介して電気的に接続するようにしたこととなる。
なお以上の実施形態においては、接続部材50として一般的にガスケットとして用いられる部材を使用したが、これに限られるものではなく、四角柱状の弾性部材51を導電性の被覆部材52で被覆したものや、金属製のばね、導電性のゴムやプラスチックを用いても良い。
また、アース部をなす金属製の前面部材43をさらにその他の金属部分にアースするようにしても良い。
また、第1演出制御装置40以外の制御装置にも上述したようなアース手段を設けるようにしても良い。
また、遊技盤1は、前面枠120に対して前側から取り付ける構成としたが、遊技盤1を前面枠120に後側から取り付ける(或いはサイドからスライド挿入する)構成としても良い。この場合は、前面枠120に遊技盤1を装着した後に裏機構枠160を閉鎖することとなり、この際に表示ユニット170が後方へ押圧される。また、本実施形態のように遊技盤1を前側から取り付ける構成であっても、メンテナンス等の場合に裏機構枠160を開放した場合は、再び裏機構枠160を閉鎖する際に表示ユニット170が後方へ押圧される。
また、裏機構枠160を開閉可能としたが、遊技盤1を前側から取り付ける構成の場合は、開閉できない裏機構枠160であっても良い。また、裏機構枠160を別途設けずに、前面枠本体130の裏面側に表示ユニット170を前後動可能に配するようにしても良い。
また、遊技盤1は透明な合成樹脂からなるとしたが、少なくとも視認開口87が設定される部分が透明であれば良く、遊技盤1の全てが透明であっても良いし、一部が透明であっても良い。
以上のような遊技機100は、遊技機100の動作に関わる電気的制御を実行するための制御回路が設けられた基板(演出制御基板44)を内包する基板ボックス41を備えた遊技機であって、基板は、制御回路のグランドをなすグランド部44fを備え、基板ボックス41は、グランド部44fと対向する位置に導電性の材質からなるアース部(金属製の前面部材43)を備え、グランド部44fとアース部との間に、導電性を有するとともに弾性を有する接続部材50を配設し、グランド部44fとアース部とを接続部材50を介して電気的に接続するようにしている。
したがって、グランド部44fとアース部との間に、導電性を有するとともに弾性を有する接続部材50を配設し、グランド部44fとアース部とを接続部材50を介して電気的に接続するようにしたので、両者を確実に接続できて高いアース効果を得ることができる。また、簡単な構成でグランド部44fとアース部とを確実に接続できるので、製造のコストや手間を増大させることなく、高いアース効果を得ることができる。
また、グランド部44fを基板(演出制御基板44)の中央部に設けている。
したがって、グランド部44fを基板の中央部に設けたので、基板におけるICが集中する中央部がアース部と接続されることとなり、より高いアース効果が期待できる。
また、接続部材50は、四角柱状の弾性部材51を導電性の被覆部材52で被覆したものであり、弾性部材51の弾性力により被覆部材52がアース部(金属製の前面部材43)とグランド部44fとに接し、両者が接続部材50を介して電気的に接続される。
したがって、接続部材50は、四角柱状の弾性部材51を導電性の被覆部材52で被覆したものであり、弾性力により被覆部材52がアース部とグランド部44fとに接し、接続部材50を介して電気的に接続されるので、アース部とグランド部44fを確実に接続できる。すなわち、接続部材50が四角柱状であることから、接続部材50とアース部、グランド部44fとの接する面積が大きくなり、かつ、弾性力により押し付けられることで、確実に接続できる。
また、接続部材50は、アース部(金属製の前面部材43)に接続する面とグランド部44fに接続する面との間に位置する一対の対向する面のそれぞれに、アース部に接続する面とグランド部44fに接続する面との中間にあって、アース部に接続する面と平行な直線状の屈曲部53,53を有し、接続部材50が退縮する際に、該屈曲部53,53が屈曲するとともに接続部材50の中心側に向かって窪むようにしている。
したがって、接続部材50は、アース部に接続する面とグランド部44fに接続する面との間に位置する一対の対向する面のそれぞれに、アース部に接続する面と平行な直線状の屈曲部53,53を有し、接続部材50が退縮する際に、該屈曲部53,53が屈曲するとともに接続部材50の中心側に向かって窪むので、接続部材50とアース部、グランド部44fとの接続が確実になる。すなわち、接続部材50の退縮による形状の変形が屈曲部53,53のみとなり、接続部材50とアース部、グランド部44fとの接続部分が変形することがなく、確実に接続を維持することができる。
また、接続部材50の退縮による形状の変形により、アース部に接続する面とグランド部44fに接続する面との間に位置する面が、接続部材50の中心から離れるように外側へ膨出すると、接続部材50の周囲を被覆する導電性の被覆部材52が回路に接触してしまう虞があるが、接続部材50の中心側に向かって窪む屈曲部53,53を設けることでこれを防止できる。
また、接続部材50は、弾性部材51がウレタンフォームであり、被覆部材52が導電性繊維であるガスケット用途の部材である。
したがって、接続部材50は、弾性部材51がウレタンフォームであり、被覆部材52が導電性繊維であるガスケット用途の部材であるので、一般的に流通している材料を用いることができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機、パチスロ遊技機などの制御基板を有する全ての遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。