以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのパチンコ遊技機について図1から図10を用いて説明を行う。
図1,2に示すように、本実施形態の遊技機100は、矩形枠状に構成された機枠110を備え、機枠110の前面側には、該機枠110に対して前方向へ扉状に回動可能に矩形枠状の前面枠120が軸着されている。なお、矩形枠状の機枠110は、裏面側から見て左側の一辺が金属製とされ、その他の辺は木製となっている。これによって、裏面側から見て左側の一辺においては、強度を保ったまま厚みを薄くでき、後述するように大型の表示ユニット170を備える裏機構枠160の配設を可能としている。
前面枠120は、当該前面枠120に備えられる各種部材等の取付用のベースとなる前面枠本体130と、当該前面枠本体130に対して、その前面側に回動可能に軸支されたクリア部材保持枠140と、前面枠本体130の前面のクリア部材保持枠140の下側に取り付けられた発射操作ユニット150と、前面枠本体130の裏面側に回動可能に軸支され、表示ユニット170を備える裏機構枠160とを有する。
前面枠本体130は、矩形枠状の機枠110の前面側をちょうど覆うような概略矩形板状に構成されるとともに、その中央から上端部に渡る部分に後述する遊技盤1を嵌め込んで収容するための方形状の開口部131が形成されている。そして、前面枠本体130に収容された遊技盤1の前面が前面枠本体130の開口部131から前側に臨むようになっている。すなわち遊技盤1は、前面枠本体130に嵌め込まれることで前面枠120に取り付けられている。
また、前面枠本体130の遊技盤1が嵌め込まれた開口部131、すなわち、前面枠本体130の中央より少し下側から上端部にわたる部分には、前面枠本体130の前側を覆うようにクリア部材保持枠140が配置されており、遊技盤1の前面とクリア部材保持枠140に嵌め込まれたクリア部材としてのガラス板141との間で、遊技盤1の前面に設けられた遊技領域区画壁9に囲まれた部分が、遊技球が発射されて流下する第1遊技領域1aとされている。
また、クリア部材保持枠140の一方の側部(遊技機100の前面側から見て左側の側部)は、前面枠本体130の一方の側部に回動可能に軸支されて、扉状に開閉自在とされ、クリア部材保持枠140を開くことにより、遊技盤1の前面側の第1遊技領域1aの前側を開放可能となっている。クリア部材保持枠140には、前面枠本体130の開口部131をほぼ閉塞するように、該開口部131に嵌め込まれた遊技盤1との間に遊技球が流下可能な第1遊技領域1aとなる間隔を開けて二重のガラス板141が固定されている。そして、クリア部材保持枠140において、遊技機100の前側からガラス板141を介して遊技盤1の前面側の少なくとも第1遊技領域1aの部分が視認可能となっている。また、クリア部材保持枠140の前面であって、ガラス板141が固定されて第1遊技領域1aを視認可能とする部分の周囲には、枠装飾装置142としてのランプやLED、音声を出力するスピーカなどが設けられている。
また、前面枠本体130の前面側のクリア部材保持枠140の下側には、発射操作ユニット150が取り付けられている。発射操作ユニット150は、左右側部のうちの一側部となる左側部を前面枠本体130に軸着されて、左右方向に回動して開閉自在な開閉パネル151とその下の下部パネル152とからなる。開閉パネル151は、排出された遊技球を貯留するとともに、遊技球を発射する発射装置(図示略)に遊技球を送る上皿153を有している。この上皿153の周囲には、遊技者が操作可能な演出用ボタン158が設けられている。また、開閉パネル151の下側の下部パネル152には、上皿153に収容しきれない遊技球を収容する下皿154及び灰皿155と、第1遊技領域1aに向けての遊技球の発射操作を行うとともに、該第1遊技領域1aに遊技球を発射する際の発射勢を調節するための操作ハンドル156、音声を出力するスピーカ157などが設けられている。
また、前面枠本体130の前面側であって、クリア部材保持枠140の開放端側となる前面側から見て右側の端部の下部に位置する部分には、施錠装置の一部をなす鍵穴134が形成されている。この鍵穴134は、前面枠本体130の施錠装置の一部であるとともに、クリア部材保持枠140の施錠装置の一部でもあって、鍵穴134に鍵を入れて一方(例えば左回り)に回すと前面枠本体130の施錠が解除され、他方(例えば右回り)に回すとクリア部材保持枠140の施錠が解除されるようになっている。
また、図2に示すように、前面枠本体130の裏面側であって、遊技盤1が嵌め込まれた開口部131の上端部から中央より少し下側にわたる部分には、前面枠本体130の裏面側を覆うように裏機構枠160が配置されている。裏機構枠160の前面の左端部は、前面枠本体130の裏面であって遊技機100の裏面側から見て右側の側部に回動可能に軸支されて扉状に開閉自在とされ、裏機構枠160を開くことにより、遊技盤1の裏面側の上部を開放可能となっている。なお、裏機構枠160と前面枠本体130の連結部分は着脱自在であって、前面枠本体130、裏機構枠160はそれぞれユニット単位で交換やメンテナンスが可能となっている。
裏機構枠160には画像を表示する画像表示装置としての表示ユニット170の他、表示ユニット170を制御する演出制御装置、賞球などを排出する排出装置、排出装置に遊技球を供給する貯留タンク192などが設けられている。
表示ユニット170は液晶表示器を備え、その画像表示面171が前側(開口した側)となるように配設されており、裏機構枠160を遊技盤1の裏面に臨むように配することで、遊技盤1の裏面側に画像表示面171が臨むようになっている。この画像表示面171の面積は、前面枠本体130に形成された開口部131に嵌め込まれた遊技盤1の大部分を裏面側から覆うことができる面積となっている。
また、表示ユニット170は、前後動可能に裏機構枠160に配設されるとともに、圧縮コイルばねからなる図示しない表示ユニット付勢手段により前方側に向かって付勢された状態となっている。そして、遊技盤1が装着されて裏機構枠160を閉じた状態においては、遊技盤1の裏面に設けられて後方に突出する押圧部83(図7に図示)が、表示ユニット170の前面に密着し、遊技盤1の裏面から押圧部83の突出幅の分だけ後方側へ隔離した位置に配されるようになっている。
その他、前面枠本体130には、各部材の取付位置に各部材を取り付けるための構造が設けられており、例えば、取り付けられた部材を囲むように補強用のリブが形成されていたり、ビス等による部材の取り付けのためのボス等が形成されている。
図2に示すように、前面枠本体130の開口部131に嵌め込まれる遊技盤1は、遊技盤本体1bと、遊技盤本体1bの裏面側に配される遊技盤裏面構成部材80とを備える。遊技盤本体1bは透明な合成樹脂(例えば、ポリカーボネートやアクリル)からなり、前面には、遊技領域区画壁9で囲まれた第1遊技領域1aを有し、この第1遊技領域1a内に発射装置から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。
遊技盤本体1bの前面側には、第1遊技領域1aを区画する遊技領域区画壁9を備える区画部材8,8が取り付けられている。この区画部材8,8は所定の厚みを有し、遊技盤本体1bの前面の外周部分に配されて第1遊技領域1aを区画するものであって、遊技盤1の中心側に配される側面が第1遊技領域1aを区画する遊技領域区画壁9をなしている。また、区画部材8,8は不透明な材質からなり、第1遊技領域1a以外から遊技機100の内部が見えないようになっている。また、区画部材8,8は左右二つの部材に分割構成されており、このうち左側の区画部材8は、後述するように締結部材26によって固定されて、遊技盤本体1bに対して着脱可能とされている。
さらに、遊技盤本体1bの外周部分に配された区画部材8,8には、遊技盤1を前面枠本体130に形成された開口部131に対して着脱可能とする係合凹部8b、固定凹部8cが形成されている。前面側から見て左側にある区画部材8には、前面枠本体130に設けられた係合部材132,132が係合可能な係合凹部8b,8bが形成され、遊技盤1の前面側から見て右側にある区画部材8,8には、前面枠本体130に設けられた固定部が係合可能な固定凹部8cが形成されている。そして、前面枠本体130に形成された開口部131に対して、前面側から係合凹部8b,8bを係合部材132,132に係合させ、この係合部分を軸として他端部を後方に回動させて開口部131に収容し、固定凹部8c,8cに固定部材133,133を係合させることで遊技盤1が前面枠本体130に固定されるようになっている。
遊技盤本体1bの裏面側に設けられた遊技盤裏面構成部材80は、遊技盤本体1bの周囲に沿う矩形状をしており、不透明又は半透明とされた合成樹脂(例えば、ポリカーボネートやABS)からなる。この遊技盤裏面構成部材80における遊技盤本体1bの裏面に沿って配される部分の略中央部には、遊技盤本体1bに形成された第1遊技領域1aの大部分と重なるように略矩形状の視認開口87(図9に図示)が形成されている。
また、図9に示すように、遊技盤裏面構成部材80には、視認開口87を囲むように後方へ突出する表示領域区画壁82が形成されており、これによって前後方向に沿った筒状の空間が形成されている。この表示領域区画壁82は、遊技盤1の後方に配される後述する表示ユニット170の画像表示面171に近接するように配される(当接はしない)ようになっており、特図変動表示ゲームに対応した表示ゲームなどの表示領域を区画するものである。すなわち、表示ユニット170の画像表示面171のうち、視認開口87の周縁に沿って形成された表示領域区画壁82で囲まれた領域が遊技盤1の前面側から視認可能な表示領域(視認領域)となる。また、表示領域区画壁82が遊技盤1と表示ユニット170との間の空間の側壁を構成する側部囲い壁をなす。これによって、第1遊技領域1aの大部分に表示ユニット170の画像が表示されることとなる。また後述するように、この遊技盤本体1bの裏面側における表示領域区画壁82で囲まれた領域の一部が、遊技球が流下可能な第2遊技領域20とされている。
なお、上述したように画像表示面171の面積は、遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87よりも広いので、遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87から露出する領域に所定の画像が表示されるように演出制御装置によって制御されている。また、表示領域区画壁82は、表示領域区画壁82を通して遊技機100の内部が透けて見えないように半透明または着色されて不透明とされている。
また、図7に示すように、ベース盤81の裏面には、左右の端部に隣接する位置に、後方へ突出する押圧部83が上下に形成されている。この押圧部83は、遊技盤1の裏面側に配される表示ユニット170の前面にその後端部が当接するようになっている。表示ユニット170は、表示ユニット付勢手段によって前側に付勢されているので、押圧部83と表示ユニット170は密着した状態で保持されるようになっている。
この押圧部83は、所定の前後幅を有しており、押圧部83が表示ユニット170の前面に当接することで、遊技盤1と表示ユニット170は所定の間隔をおいて平行に配され、両者の間に空間部が形成されるようになっている。なお、押圧部83の前後幅は、上述した表示領域区画壁82の前後幅よりも若干広くされており、押圧部83が表示ユニット170の前面に当接することで、表示領域区画壁82が画像表示面171に近接した位置に配されるようになっている。
このように、遊技盤1に対して表示ユニット170が所定の間隔をおいて遊技機100の奥側に配されるので、表示ユニット170と遊技者との距離を確保でき、奥行き感を出すことができるとともに、大型の表示ユニット170を用いた場合でも、遊技者にとって見やすい構成とすることができる。また、遊技盤側から入り込む外光によって画像表示面171における表示が見にくくなることを防止できる。
また、遊技盤1の裏面側には、遊技を制御する遊技制御装置や、画像表示面171における表示データなどの機種に依存するデータが記憶された演出データ基板を備えた第2演出制御装置が取り付けられている。そして、上述した前面枠本体130や裏機構枠160には、遊技制御装置から受信した制御信号(演出コマンド)に基づいて(遊技制御装置の制御の下に)、表示ユニット170に備えられる液晶表示パネル175の制御、スピーカ157による音の出力の制御などを行う第1演出制御装置が取り付けられている。また、排出装置による賞球の排出、発射装置による遊技球の発射を制御する排出発射制御装置、遊技機100内の各装置に電力を供給する電源回路としての電源供給装置も取り付けられている。
すなわち、機種に依存する演出データ基板を備えた第2演出制御装置、遊技制御装置は遊技盤1に取り付けられ、複数の機種で共通使用可能な第1演出制御装置、排出発射制御装置、電源供給装置は前面枠本体130もしくは裏機構枠160に取り付けられている。よって、遊技盤1を変更することにより機種に依存する装置(基板)のみが交換され、遊技機100の遊技内容を変更することが可能である。
図1に示すように、遊技盤1を構成する遊技盤本体1bの前面側に形成された第1遊技領域1a内には、普図始動ゲート6、始動入賞口10および普通変動入賞装置3、特別変動入賞装置4が設けられている。さらに、一般入賞口形成部材14,14に設けられた一般入賞口2,2、風車11,11、多数の遊技釘15,15,…(一部を図示)、流下方向規制装置7、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口5などが設けられている。また、遊技盤本体1bの裏面側には、遊技球が流下可能な後述する第2遊技領域20が設けられ、第1遊技領域1aには、この第2遊技領域20への導入口をなすワープ入口12,12、第2遊技領域20からの導出口13が設けられている。
普図始動ゲート6は遊技球が上下に通過可能なゲートであり、その内部には遊技球の通過を検出するゲートセンサが設けられている。そして、該ゲートセンサで遊技球が検出されることに基づき普図変動表示ゲームの始動条件が成立するようになっている。また、普図変動表示ゲームは、遊技盤1の前面側に設けられた図示しない普図変動表示器にて表示されるようになっている。さらに、遊技盤1の前面側には、未処理となっている第1普図変動表示ゲームの回数をLEDの点滅で表示する図示しない普図始動記憶表示器が設けられている。
始動入賞口10および普通変動入賞装置3は第1遊技領域1aの下部にあって、その内部には遊技球の流入を検出する始動口センサが設けられている。この始動入賞口10および普通変動入賞装置3は、特図始動入賞口であって、始動口センサで遊技球が検出されることに基づき特図変動表示ゲームの始動条件が成立するようになっている。この特図変動表示ゲームは、遊技盤1の前面側に設けられた図示しない特図変動表示器にて表示されるようになっている。また、遊技盤1の前面側には、未処理となっている特図変動表示ゲームの回数をLEDの点滅で表示する図示しない特図始動記憶表示器が設けられている。
普通変動入賞装置3は左右一対の開閉部材3a,3aを具備し、始動入賞口10の下部に配設され、この開閉部材3a,3aは、常時は遊技球が流入不能な閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しているが、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様(例えば、「7」)となった場合には、普図の当たりとなって、普通変動入賞装置3の開閉部材3a,3aが所定時間(例えば、0.5秒間)逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置3に遊技球が流入し易い状態(遊技者にとって有利な状態)に変化されるようになっている。これにより、特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
また、特図変動表示ゲームは、第1遊技領域1a内に設けられた特図変動表示器で実行されるが、ここで実行される特図変動表示ゲームに対応する表示ゲームが表示ユニット170の画像表示面171に表示されるようになっている。この特図変動表示ゲームに対応した表示ゲームの表示領域は、遊技盤1を構成する遊技盤裏面構成部材80に形成された表示領域区画壁82によって区画された領域であって、透明な材質からなる遊技盤本体1bを通して、その裏面側に配された表示ユニット170の画像表示面171を視認可能な領域となっている。なお、遊技機100に特図変動表示器を備えずに、表示ユニット170のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図変動表示器の表示態様が特別結果態様(たとえば「7」)となった場合には、大当たりとなって特別遊技状態(いわゆる、大当たり状態)となる。また、これに対応して画像表示面171における表示ゲームの表示態様も特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となる。
特別変動入賞装置4は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉4aによって開閉される大入賞口を備えていて、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせる。なお、開閉扉4aは、ソレノイドにより駆動される。また、大入賞口の内部(入賞領域)には、該大入賞口に入った遊技球を検出するための大入賞口用センサが配設されている。
一般入賞口形成部材14,14は、第1遊技領域1aの下部に位置する遊技領域区画壁9に沿って配されており、前面側には一般入賞口2,2が形成されている。また、この一般入賞口2,2には、一般入賞口2,2に入った遊技球を検出するための一般入賞口センサが配設されている。また、一般入賞口形成部材14,14は、遊技に関連した装飾が施されて不透明となっているとともにLEDなどを備えており、遊技盤1の装飾を行う遊技盤装飾装置の一部をなしている。
そして、遊技を開始することにより第1遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口2,2、特図始動入賞口(始動入賞口10、普通変動入賞装置3)、大入賞口(特別変動入賞装置4)等の入賞口の何れかに入賞すると、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球としての遊技球が排出発射制御装置(排出発射制御基板)の制御により排出装置によって上皿153に排出される(払い出される)ようになっている。
また、遊技装置をなす流下方向規制装置7は、第1遊技領域1aとなる遊技盤本体1bの前面における遊技装置配設部24に前方へ突出するように取り付けられている。この流下方向規制装置7は透光性を有する材質からなる部材で、鎧部7aとその両端に接続した案内部7b,7bとから略コ字状に形成されていて、コ字状の開口部分が下側を向くように第1遊技領域1aの中央部に配され、第1遊技領域1aの中央部分を区画するようになっている。これによって、第1遊技領域1aに発射されて流下する遊技球が第1遊技領域1aの左右に振り分けられ、第1遊技領域1aの中央部分における画像表示面171の視認性が保たれるようになっている。
この流下方向規制装置7の鎧部7aは、第1遊技領域1aの中央部分に対して上側に配されて上方に突出するような円弧状をしており、その上面が中央から左右に下るような傾斜面とされている。このように上面が円弧状となっていることで、第1遊技領域1aの上方に発射され、流下する遊技球を傾斜に沿って左右に振り分けることができるようになっている。
また、鎧部7aの端部に連続した案内部7b,7bは、第1遊技領域1aの中央部分に対して左右に配されて下方に向かって延在するようになっている。この案内部7b,7bは、鎧部7aで左右に振り分けられた遊技球が中央部分へ戻らないように下方へ案内するものである。また、この案内部7b,7bの下端部にはワープ流路への入口となるワープ入口12,12が、流下方向規制装置7の外側(案内部7bと、対向する遊技領域区画壁9との間)を流下する遊技球を受け入れ可能に形成されている。また、遊技盤本体1bにおけるワープ入口12,12が配される部分には、前後に貫通したワープ孔が形成され、ワープ入口12,12から流入した遊技球を、遊技盤本体1bの裏面側に形成された第2遊技領域20へ誘導可能とされている。
また、遊技盤本体1bの裏面側における表示領域区画壁82で囲まれた領域内には、遊技装置としてのステージ部材21が配されている。このステージ部材21は透光性を有する材質からなる板状の部材であって、左右の端部は表示領域区画壁82の内周面と近接して配され、後端部は表示領域区画壁82の後端部と等しい前後位置に配されている。すなわち、このステージ部材21によって、表示領域区画壁82によって形成された前後方向に沿った筒状の空間が上下に区画されるようになっている。そして、遊技盤1の裏面側に表示ユニット170が配されることで、表示ユニット170と表示領域区画壁82、ステージ部材21によって囲まれた空間である第2遊技領域20が遊技盤本体1bの裏面側に形成される。このように形成される第2遊技領域20へは、案内部7b,7bに形成されたワープ入口12,12に流入した遊技球が誘導されるようになっている。
第1遊技領域1aに開口したワープ入口12に流入した遊技球は、ワープ流路を通って第2遊技領域20におけるステージ部材21の上面に形成されたステージ21aに誘導されることとなる。ステージ部材21は、左右両側が中央に向かって下る傾斜面となっているとともに、中央部が上向きに突出した略W字状に形成され、その上面が、遊技球が転動するステージ21aとされている。
また、略W字状に形成されたステージ部材21のステージ21aにおいて、上向きに突出した中央部の両側に位置する最も低くなった部分は、前方に向かって下る傾斜面21b,21bとされている。また、このステージ部材21の中央部は、遊技盤本体1bに形成された導出口13の後方に位置するように形成されており、ステージ21aは、導出口形成部材23によって形成された導出口13の底面に連続するようになっている。これによって、ステージ21a上を転動する遊技球は前側へ誘導され、導出口13から第1遊技領域1aへ導出されることとなる。
また、ステージ21aの左右方向の中央には垂直に下方へ延在する流入流路21cが形成され、ステージ21aの遊技球が転動する面の下側には、この流入流路21cの下端に接続するように、遊技球が流下可能な流路である球誘導路22が形成されている。この球誘導路22は、前後方向に沿って延在するように形成された遊技球が一個流下可能な内径を有する筒状の流路で、前側に向かって下るように傾斜している。この球誘導路22の下流側端部は導出口形成部材23の前端部に開口している。導出口形成部材23の前端部に開口した球誘導路22の下流側端部は、始動入賞口10の直上に位置するようになっており、ここを流下した遊技球は高い確率で始動入賞口10に流入するようになっている。
また、第1遊技領域1aの一部は、遊技盤1の前面に着脱可能に嵌め込まれた第1遊技釘保持部材40、第2遊技釘保持部材50により構成されている。以下、これら第1遊技釘保持部材40、第2遊技釘保持部材50の構成とその取付構造について説明する。
図1,2に示すように、第1遊技釘保持部材40は、遊技盤1の前面側から見て左側部分における流下方向規制装置7の上部(鎧部7aの上部)に配されており、第2遊技釘保持部材50は、流下方向規制装置7の左側(案内部7bの左側)に配されている。これら第1遊技釘保持部材40、第2遊技釘保持部材50は、図3,4に示すように、遊技盤本体1bの前面に形成された収納部30に収納され、区画部材8が取り付けられることで固定されるようになっている。
収納部30は、第1遊技釘保持部材40、第2遊技釘保持部材50の大きさおよび厚みに合わせて形成された後方に窪んだ凹部であって、遊技盤本体1bの前面の左側部分における、遊技装置をなす流下方向規制装置7が配される遊技装置配設部24の外側から、区画部材8が配される第1遊技領域1aの周縁部までの範囲に形成されている。
この収納部30の区画部材8側の周縁は、区画部材8の遊技領域区画壁9をなす第1遊技領域1a側の周縁と前後に重なるようになっていて、この部分には、遊技盤本体1bの前面より一段低く、かつ、収納部30の中央部分よりも一段高くなった段差部31が形成されている。この段差部31には、後述する第1遊技釘保持部材40、第2遊技釘保持部材50に形成された張出部42,52が収容されるようになっており、段差部31の深さおよび収納部30からの延出幅は、張出部42,52の厚みおよび外側への延出幅と等しいものとされている。
また、図7,9,10に示すように、段差部31には収納部30に収納される第1遊技釘保持部材40、第2遊技釘保持部材50を流下方向規制装置7側に付勢する付勢部材32が配されている。この付勢部材32は略L字形をした金属製の板ばね状の部材で、屈曲部分を境に一方は端部が段差部31の区画部材8側の側端に固定されるとともに遊技盤本体1bの前面と平行に配され、他方は、流下方向規制装置7側へ向かって斜め前方に延出するように配されている。この付勢部材32は、後述するように弾性変形した状態で第1遊技釘保持部材40、第2遊技釘保持部材50の側面に当接するようになっており、これにより第1遊技釘保持部材40、第2遊技釘保持部材50を流下方向規制装置7側に押圧するようになっている。
また、収納部30の流下方向規制装置7側の周縁においては、遊技盤本体1bにおける遊技装置配設部24の収納部30側の起立面の一部が後退して形成されていることで、その前面側に取り付けられた流下方向規制装置7の裏面側との間に空部25が形成されている。この空部25の広さは、後述する第1遊技釘保持部材40、第2遊技釘保持部材50に形成された挿通部41,51の厚みおよび外側への延出幅と等しいものとされており、ちょうど挿通部41,51を収容できるようになっている。また、収納部30における第2遊技釘保持部材50が配される部分には、第2遊技釘保持部材50に設けられた風車11、普図始動ゲート6の位置に合わせて前後に貫通する貫通孔33,33が形成されている。
第1遊技釘保持部材40は、図4,5に示すように、流下方向規制装置7の鎧部7aの上部に位置する収納部30に収納されるものであって、その前面には複数の遊技釘15,15,…(一部を図示)が植設されている。この第1遊技釘保持部材40の流下方向規制装置7側となる下側の周縁の前端部分には、遊技盤本体1bに形成された空部25に挿通される挿通部41が、外側へ向かって鍔状に延出するように形成されている。また、第1遊技釘保持部材40の下側の周縁の前端であって、第2遊技釘保持部材50と隣設して配される前面側から見て左側の部分には、外側へ向かって鍔状に延出する係合部43が形成されている。この係合部43は、後述する第2遊技釘保持部材50の上端部に形成された係合受部53に係合するようになっている。
また、第1遊技釘保持部材40の区画部材8側となる上側の周縁の前端部分には、外側へ向かって鍔状に延出する張出部42が形成されている。この張出部42には、後述するように区画部材8と遊技盤本体1bを締結するための締結部材26を挿通する挿通孔27が形成されている。また、第1遊技釘保持部材40を収納部30に収納した際に、収納部30の段差部31に設けられた付勢部材32と対応する部分は、張出部42が切欠状に切り取られた切欠部44とされている。さらに、この切欠部44とされた部分には、付勢部材32が当接する当接部45が形成されており、ここに付勢部材32が当接することで、第1遊技釘保持部材40が流下方向規制装置7側に付勢されるようになっている。また、当接部45の背面側には、第1遊技釘保持部材40を収納部30に収納する際に付勢部材32が第1遊技釘保持部材40を押圧する方向(流下方向規制装置7側)とは反対側に付勢部材32を撓み易くするために傾斜面45aが形成されている。
第2遊技釘保持部材50は、図4,6に示すように、流下方向規制装置7の案内部7bの側方に位置する収納部30に収納されるものであって、その前面には複数の遊技釘15,15,…(一部を図示)が植設されているとともに、普図始動ゲート6や風車11が設けられている。
この第2遊技釘保持部材50は、基本的には上述した第1遊技釘保持部材40と同様の構成を有しており、流下方向規制装置7側となる前面側から見た右側の周縁の前端部分における上部には、遊技盤本体1bに形成された空部25に挿通される挿通部51が、外側へ向かって鍔状に延出するように形成されている。また、第2遊技釘保持部材50の上端部には、第1遊技釘保持部材40の下端部に形成された係合部43を受け入れる係合受部53が形成されている。
また、第2遊技釘保持部材50の区画部材8側となる左側の周縁の前端部分には、外側へ向かって鍔状に延出する張出部52が形成され、収納部30の段差部31に設けられた付勢部材32と対応する部分は、張出部52が切欠状に切り取られた切欠部54とされている。さらに、この切欠部54とされた部分には、付勢部材32が当接する当接部55が形成されており、ここに付勢部材32が当接することで、第2遊技釘保持部材50が流下方向規制装置7側に付勢されるようになっている。また、当接部55の背面側には、第2遊技釘保持部材50を収納部30に収納する際に付勢部材32が第2遊技釘保持部材50を押圧する方向(流下方向規制装置7側)とは反対側に付勢部材32を撓み易くするために傾斜面55aが形成されている。
図3に示すように、遊技盤本体1bの外周に沿って配される区画部材8,8は左右二つの部材に分割構成されており、このうち前面側から見て左側の区画部材8は締結部材26によって遊技盤本体1bに固定されている。締結部材26は、区画部材8の上下二ヶ所に取り付けられるようになっており、この取付部分には、締結部材26を挿通可能な挿通孔27が形成されている。
図8に示すように、締結部材26は、本体部26aと、該本体部26aの裏面から延出した円柱状の軸部26bと、該軸部26bの後端部側面に突設された係合部26cとを備える。本体部26aは円盤状に形成され、前面側には指でつまむことができるように取っ手26dが形成されている。この円盤状に形成された本体部26aの裏面には、中心から垂直に後方へ延出するように軸部26bが形成され、この軸部26bの後端部側面には、本体部26aの裏面と平行になるように軸部26bの周面に対して垂直に突出した板状の係合部26cが形成されている。また、係合部26cの前面側には、前方に突出するように半球状の突部26eが形成されている。この締結部材26における本体部26aの裏面と係合部26cの前面との間隔は、区画部材8を遊技盤本体1bの前面に配した状態で、締結部材26が取り付けられる挿通孔27が形成された部分における、区画部材8の前面から遊技盤本体1bの裏面までの間隔にほぼ等しいものとされている。
挿通孔27は、締結部材26の軸部26bと係合部26cをちょうど挿通できるように、軸部26bの断面形状と相似形の軸部挿通部27aと、係合部26cの断面形状と相似形の係合部挿通部27bとが一体となった形状に形成されている。そして、この区画部材8に形成された挿通孔27と前後に重なるように、遊技盤本体1bにも同じ形状をした挿通孔27が形成されており、区画部材8を遊技盤本体1bに配設することで、挿通孔27が遊技盤1の前後に貫通するようになっている。また、遊技盤本体1bにおける、区画部材8の上側に位置する挿通孔27と前後に対応する位置には、第1遊技釘保持部材40の張出部42が配される段差部31が形成されており、ここに配される張出部42にも同じ形状をした挿通孔27が形成されている。
次に、遊技盤本体1bに対する第1遊技釘保持部材40、第2遊技釘保持部材50の取り付けについて説明する。
まず、第2遊技釘保持部材50を先に収納部30に取り付ける。なお、第2遊技釘保持部材50に備えられた普図始動ゲート6の配線は、あらかじめ収納部30に形成された貫通孔33から遊技盤本体1bの後方側へ出しておく。第2遊技釘保持部材50を取り付ける際には、当接部55の傾斜面55aを付勢部材32の先端に当接させて流下方向規制装置7側とは反対側に付勢部材32を撓ませるようにする。次に、挿通部51を空部25に挿通するように、収納部30に対し遊技盤1の前面側から見て右方向へスライドさせるように挿し込むようにする。これにより、図9に示すように、第2遊技釘保持部材50は収納部30に収納され、張出部52が段差部31に収容されることとなる。さらに、段差部31に設けられた付勢部材32が切欠部54の当接部55に当接し、第2遊技釘保持部材50を流下方向規制装置7側へ押圧する。これにより、第2遊技釘保持部材50が収納部30内に仮固定された状態となる。
続いて第1遊技釘保持部材40を収納部30に取り付ける。第1遊技釘保持部材40も第2遊技釘保持部材50と同様に当接部45の傾斜面45aを付勢部材32の先端に当接させて流下方向規制装置7側とは反対側に付勢部材32を撓ませるようにする。次に、挿通部41を空部25に挿通するように収納部30に対し下方向へスライドさせるように挿し込むようにする。これにより、第1遊技釘保持部材40は収納部30に収納され、張出部42が段差部31に収容されることとなる。さらに、段差部31に設けられた付勢部材32が切欠部44の当接部45に当接し、第1遊技釘保持部材40を流下方向規制装置7側へ押圧する。これにより、第1遊技釘保持部材40が収納部30内に仮固定された状態となる。また、第1遊技釘保持部材40の下端部に形成された係合部43が、第2遊技釘保持部材50の上端部に形成された係合受部53に前側から係合する。このように、第2遊技釘保持部材50に形成された係合受部53に対して、第1遊技釘保持部材40に形成された係合部43が前側から係合するため、第1遊技釘保持部材40を第2遊技釘保持部材50よりも後に取り付けるようにしている。
第1遊技釘保持部材40、第2遊技釘保持部材50を収納部30に収納したら、遊技盤本体1bの前面側に区画部材8を取り付ける。図10に示すように、区画部材8の遊技領域区画壁9が形成された周縁部は、張出部42,52の前側に配されるようになっており、これにより、張出部42,52が遊技盤本体1bと区画部材8とに挟まれるようになる。そして、この状態で区画部材8を締結部材26により遊技盤本体1bに固定する。
上述したように区画部材8の挿通孔27と遊技盤本体1bの挿通孔27は、前後に一致するように形成されており、区画部材8を遊技盤本体1bの所定位置に配することで遊技盤1の前後に貫通するようになる。この挿通孔27に対して区画部材8の前面側から締結部材26を、軸部26b、係合部26cがそれぞれ軸部挿通部27a、係合部挿通部27bに通るように挿入する。
締結部材26を完全に挿通した状態では、本体部26aの裏面が区画部材8の裏面に密着するとともに、係合部26cが遊技盤本体1bの裏面側に完全に露出した状態となる。この状態で締結部材26を軸部26bを中心に回動させて、係合部26cが係合部挿通部27bから退避した状態とすることにより、係合部26cが遊技盤本体1bの裏面に係合し、区画部材8と遊技盤本体1bが本体部26aの裏面と係合部26cの前面の間に挟まれることで両者が締結されることとなる。さらに、係合部26cの前面に形成された突部26eは、遊技盤本体1bにおける、軸部26bを中心に回動させた際に突部26eが通過する円周上に形成された、前後に貫通する嵌合孔29の裏面側に嵌合するようになっている。これにより、締結部材26が振動などにより回動してしまうことを防止でき、区画部材8と遊技盤本体1bの締結が不用意に解除されないようになっている。
以上のことから、遊技盤1の周縁部に区画部材8を配設して遊技領域1aを区画形成し、遊技領域1aには遊技装置(流下方向規制装置7)を配設する遊技装置配設部24を設けた遊技機100であって、遊技釘15,15,…を保持した遊技釘保持部材(第1遊技釘保持部材40、第2遊技釘保持部材50)と、遊技盤1と区画部材8とを締結する締結部材26と、を備え、遊技盤1は、遊技装置配設部24以外の遊技領域1aを凹ませて遊技釘保持部材を収納する収納部30を設け、該収納部30は、遊技釘保持部材を遊技装置側と区画部材8側とにスライド自在に構成され、遊技装置配設部24は、収納部30の遊技装置側の起立面を後退させて遊技装置との間に空部25を形成し、遊技釘保持部材の遊技装置側の端部には、空部25に挿通される挿通部41,51が形成され、収納部30の区画部材8側には、区画部材8側に撓むとともに遊技釘保持部材を遊技装置側に付勢する付勢部材32を設け、遊技釘保持部材の区画部材8側の端部には、当該遊技釘保持部材が遊技装置側に移動した状態で遊技盤1の周縁部に至るまで張り出す張出部42,52を設け、遊技盤1の周縁部と区画部材8との間に遊技釘保持部材の張出部42,52を挿入した状態で締結部材26により遊技盤1の周縁部と区画部材8とを互いに押しつけるように狭持したこととなる。
また、図10に示すように、区画部材8を遊技盤本体1bに取り付けることで、区画部材8の裏面側に形成された突出片28が板ばね状の付勢部材32の第1遊技釘保持部材40もしくは第2遊技釘保持部材50に当接する側とは反対側の面に当接するようになっている。付勢部材32における突出片28が当接する部分は、第1遊技釘保持部材40もしくは第2遊技釘保持部材50側に向かって、斜め前方に延出するように形成されており、突出片28が当接することで付勢部材32が第1遊技釘保持部材40もしくは第2遊技釘保持部材50側に押圧されるようになっている。これにより、第1遊技釘保持部材40もしくは第2遊技釘保持部材50側がより強く流下方向規制装置7側に付勢されるとともに、板ばね状の付勢部材32が取り外し方向(区画部材8側)に撓むことができなくなり、第1遊技釘保持部材40、第2遊技釘保持部材50を収納部30内に確実に保持することが可能となる。
以上のことから、遊技釘保持部材(第1遊技釘保持部材40、第2遊技釘保持部材50)の張出部42,52は、付勢部材32に対応する部分に切欠部44,54が設けられ、区画部材8は、付勢部材32に対応する部分に遊技盤1側に向かって突出する突出片28を設け、遊技盤1の周縁部と区画部材8との間に遊技釘保持部材の張出部42,52を挿入して締結部材26により遊技盤1の周縁部と区画部材8とを互いに押しつけるように狭持した状態で、区画部材8の突出片28が付勢部材32と当接して付勢力を増すようにしたこととなる。
また、第1遊技釘保持部材40もしくは第2遊技釘保持部材50側を取り外す際には、上述と逆の操作を行えば良い。すなわち、区画部材8の締結部材26による遊技盤本体1bへの固定を解除して取り外し、第1遊技釘保持部材40もしくは第2遊技釘保持部材50側を、空部25に挿通された挿通部41,51を支点として区画部材8側を前側に回動させるように収納部30から外した後、挿通部41,51を空部25から引き抜くように区画部材8側へスライドすることで取り外すことができる。この際に、第1遊技釘保持部材40の係合部43と、第2遊技釘保持部材50の係合受部53との構成により、第1遊技釘保持部材40を先に取り外す必要があるが、これは、第1遊技釘保持部材40に植設された遊技釘15に発射装置により発射された遊技球が直接当接し、他の遊技釘15よりも折損し易いため、第2遊技釘保持部材50に優先して第1遊技釘保持部材40が取り外せる構成となっている。
以上のように容易に第1遊技釘保持部材40、第2遊技釘保持部材50側を着脱できるので、例えば、遊技釘15が折損した場合に容易に交換できるようになり、また、遊技機100のリサイクル、リユースの場合に遊技釘15が植設された部材を容易に分離できるようになる。
なお、遊技盤1は、前面枠120に対して前側から取り付ける構成としたが、遊技盤1を前面枠120に後側から取り付ける(或いはサイドからスライド挿入する)構成としても良い。この場合は、前面枠120に遊技盤1を装着した後に裏機構枠160を閉鎖することとなる。
また、裏機構枠160を開閉可能としたが、遊技盤1を前側から取り付ける構成の場合は、開閉できない裏機構枠160であっても良い。また、裏機構枠160を別途設けずに、前面枠本体130の裏面側に表示ユニット170を前後動可能に配するようにしても良い。また、表示ユニット170が遊技盤1の後方の所定間隔を空けた位置に配されるように、前面枠120などに固定されている構成としても良い。
また、遊技盤1は透明な合成樹脂からなるとしたが、少なくとも視認開口87が設定される部分が透明であれば良く、遊技盤1の全てが透明であっても良いし、一部が透明であっても良い。
また、遊技盤1は、透明な合成樹脂で形成して遊技盤1を透かして後方の表示ユニット170の画像を視認できるように構成してもよいし、遊技盤1に開口部を形成して該開口部から後方の表示ユニット170の画像を視認できるように構成してもよい。このように遊技盤に開口部を形成する場合は、遊技盤は透明な合成樹脂製のものに限られず、木製などでもよい。なお、遊技盤を透明な合成樹脂で構成した場合は遊技盤1(表面)の全体或いは一部が表示領域を構成し、遊技盤1に開口部を形成した場合には開口部が表示領域を構成する。
また、遊技領域1aの左上部を第1遊技釘保持部材40、第2遊技釘保持部材50で構成するとしたが、これに限られるものではなく、その他の部分も遊技釘保持部材で構成するようにしても良い。また、遊技釘保持部材の大きさや分割の仕方は任意である。
また、遊技装置としては、上述したような流下方向変更装置7のほか、画像表示装置の表示部を視認可能な表示窓部を備えるセンターケースなどとしても良い。
以上のような遊技機は、遊技盤1の周縁部に区画部材8を配設して遊技領域1aを区画形成し、遊技領域1aには遊技装置(流下方向規制装置7)を配設する遊技装置配設部24を設けた遊技機100であって、遊技釘15,15,…を保持した遊技釘保持部材(第1遊技釘保持部材40、第2遊技釘保持部材50)と、遊技盤1と区画部材8とを締結する締結部材26と、を備え、遊技盤1は、遊技装置配設部24以外の遊技領域1aを凹ませて遊技釘保持部材を収納する収納部30を設け、該収納部30は、遊技釘保持部材を遊技装置側と区画部材8側とにスライド自在に構成され、遊技装置配設部24は、収納部30の遊技装置側の起立面を後退させて遊技装置との間に空部25を形成し、遊技釘保持部材の遊技装置側の端部には、空部25に挿通される挿通部41,51が形成され、収納部30の区画部材8側には、区画部材8側に撓むとともに遊技釘保持部材を遊技装置側に付勢する付勢部材32を設け、遊技釘保持部材の区画部材8側の端部には、当該遊技釘保持部材が遊技装置側に移動した状態で遊技盤1の周縁部に至るまで張り出す張出部42,52を設け、遊技盤1の周縁部と区画部材8との間に遊技釘保持部材の張出部42,52を挿入した状態で締結部材26により遊技盤1の周縁部と区画部材8とを互いに押しつけるように狭持している。
したがって、遊技釘保持部材(第1遊技釘保持部材40、第2遊技釘保持部材50)の遊技装置(流下方向規制装置7)側の端部に、遊技装置配設部に形成した空部25に挿通される挿通部41,51を設け、遊技釘保持部材の区画部材8側の端部に、遊技盤1の周縁部に張り出す張出部42,52を設け、遊技盤1の周縁部と区画部材8との間に遊技釘保持部材の張出部42,52を挿入した状態で狭持するようにしたので、各遊技釘保持部材が確実に保持される。
また、張出部42,52の固定は、締結部材26により遊技盤1の周縁部と区画部材8とを互いに押しつけることで行うので、着脱が容易である。
また、遊技釘保持部材(第1遊技釘保持部材40、第2遊技釘保持部材50)の張出部42,52は、付勢部材32に対応する部分に切欠部44,54が設けられ、区画部材8は、付勢部材32に対応する部分に遊技盤1側に向かって突出する突出片28を設け、遊技盤1の周縁部と区画部材8との間に遊技釘保持部材の張出部42,52を挿入して締結部材26により遊技盤1の周縁部と区画部材8とを互いに押しつけるように狭持した状態で、区画部材8の突出片28が付勢部材32と当接して付勢力を増すようにしている。
したがって、区画部材8は、付勢部材32に対応する部分に遊技盤1側に向かって突出し、付勢部材32と当接して付勢力を増す突出片28を設けたので、遊技釘保持部材の保持力が増す。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。