以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのパチンコ遊技機について図1から図15を用いて説明を行う。
図1から3に示すように、本実施形態の遊技機100は、矩形枠状に構成された機枠110を備え、機枠110の前面側には、該機枠110に対して前方向へ扉状に回動可能に矩形枠状の前面枠120が軸着されている。なお、矩形枠状の機枠110は、裏面側から見て左側(前面枠開放端側)の一辺が金属製とされ、その他の辺は木製となっている。これによって、裏面側から見て左側の一辺においては、強度を保ったまま厚みを薄くでき、後述するように大型の表示ユニット170を備える裏機構枠160の配設を可能としている。
前面枠120は、当該前面枠120に備えられる各種部材等の取付用のベースとなる前面枠本体130と、当該前面枠本体130に対して、その前面側に回動可能に軸支されたクリア部材保持枠140と、前面枠本体130の前面のクリア部材保持枠140の下側に取り付けられた発射操作ユニット150と、前面枠本体130の裏面側に回動可能に軸支され、表示ユニット170を備える裏機構枠160とを有する。
前面枠本体130は、矩形枠状の機枠110の前面側をちょうど覆うような概略矩形板状に構成されるとともに、その中央から上端部に渡る部分に後述する遊技盤1を嵌め込んで収容するための方形状の開口部131が形成されている。そして、前面枠本体130に収容された遊技盤1の前面が前面枠本体130の開口部131から前側に臨むようになっている。すなわち遊技盤1は、前面枠本体130に嵌め込まれることで前面枠120に取り付けられている。
また、前面枠本体130の遊技盤1が嵌め込まれた開口部131、すなわち、前面枠本体130の中央より少し下側から上端部にわたる部分には、前面枠本体130の前側を覆うクリア部材保持枠140が配置されており、遊技盤1の前面とクリア部材保持枠140に嵌め込まれたクリア部材としてのガラス板141との間で、遊技盤1の前面に設けられた遊技領域区画壁9に囲まれた部分が、遊技球が発射されて流下する第1遊技領域1aとされている。
また、クリア部材保持枠140の一方の側部(遊技機100の前面側から見て左側の側部)は、前面枠本体130の一方の側部に回動可能に軸支されて、扉状に開閉自在とされ、クリア部材保持枠140を開くことにより、遊技盤1の前面側の第1遊技領域1aの前側を開放可能となっている。クリア部材保持枠140には、前面枠本体130の開口部131をほぼ閉塞するように、該開口部131に嵌め込まれた遊技盤1との間に遊技球が流下可能な第1遊技領域1aとなる間隔を開けて二重のガラス板141が固定されている。そして、クリア部材保持枠140において、遊技機100の前側からガラス板141を介して遊技盤1の前面側の少なくとも第1遊技領域1aの部分が視認可能となっている。また、クリア部材保持枠140の前面であって、ガラス板141が固定されて第1遊技領域1aを視認可能とする部分の周囲には、枠装飾装置としてのランプやLED、音声を出力するスピーカなどが設けられている。
また、前面枠本体130に軸着されたクリア部材保持枠140の開放端側となる前面側から見て右側の端部の前面には、施錠装置の一部をなす鍵穴143が形成されている。この鍵穴143は、前面枠本体130の施錠装置の一部であるとともに、クリア部材保持枠140の施錠装置の一部でもあって、鍵穴143に鍵を入れて一方(例えば左回り)に回すと前面枠本体130の施錠が解除され、他方(例えば右回り)に回すとクリア部材保持枠140の施錠が解除されるようになっている。
また、前面枠本体130の前面側のクリア部材保持枠140の下側には、発射操作ユニット150が取り付けられている。発射操作ユニット150は、左右側部のうちの一側部となる左側部を前面枠本体130に軸着されて、左右方向に回動して開閉自在な開閉パネル151とその下の下部パネル152とからなる。開閉パネル151は、排出された遊技球を貯留するとともに、遊技球を発射する発射装置(図示略)に遊技球を送る上皿153を有している。この上皿153の周囲には、遊技者が操作可能な演出用ボタン155が設けられている。また、開閉パネル151の下側の下部パネル152には、上皿153に収容しきれない遊技球を収容する下皿154及び灰皿と、第1遊技領域1aに向けての遊技球の発射操作を行うとともに、該第1遊技領域1aに遊技球を発射する際の発射勢を調節するための操作ハンドル156、音声を出力するスピーカ58などが設けられている。
また、図3に示すように、前面枠本体130の裏面側であって、遊技盤1が嵌め込まれた開口部131の上端部から中央より少し下側にわたる部分には、前面枠本体130の裏面側を覆うように裏機構枠160が配置されている。裏機構枠160の前面の左端部は、前面枠本体130の裏面であって遊技機100の裏面側から見て右側の側部に回動可能に軸支されて扉状に開閉自在とされ、裏機構枠160を開くことにより、遊技盤1の裏面側の上部を開放可能となっている。なお、裏機構枠160と前面枠本体130の連結部分は着脱自在であって、前面枠本体130、裏機構枠160はそれぞれユニット単位で交換やメンテナンスが可能となっている。
また、前面枠本体130の裏面側であって遊技盤1が嵌め込まれた開口部131の下方には、排出装置190による賞球の排出、発射装置による遊技球の発射を制御する排出発射制御装置34、遊技機100内の各装置に電力を供給する電源回路としての電源供給装置37が取り付けられている。
その他、前面枠本体130には、各部材の取付位置に各部材を取り付けるための構造が設けられており、例えば、取り付けられた部材を囲むように補強用のリブが形成されていたり、ビス等による部材の取り付けのためのボス等が形成されている。
図1,4,5,8に示すように、前面枠本体130の開口部131に嵌め込まれる遊技盤1は、遊技盤本体1bと、遊技盤本体1bの裏面側に配される遊技盤裏面構成部材80とを備える。遊技盤本体1bは透明な合成樹脂(例えば、ポリカーボネートやアクリル)からなり、前面には、遊技領域区画壁9で囲まれた第1遊技領域1aを有し、この第1遊技領域1a内に発射装置(図示略)から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。
遊技盤本体1bの前面側には、第1遊技領域1aを区画する遊技領域区画壁9を備える遊技領域区画部材8,8,…が取り付けられている。この遊技領域区画部材8,8,…は所定の厚みを有し、遊技盤本体1bの前面の四隅に配されて第1遊技領域1aを区画するものであって、遊技盤1の中心側に配される側面が第1遊技領域1aを区画する遊技領域区画壁9をなしている。また、遊技領域区画部材8,8,…は不透明な材質からなり、第1遊技領域1a以外から遊技機100の内部が見えないようになっている。
さらに、遊技盤本体1bの四隅に配された遊技領域区画部材8,8,…には、遊技盤1を前面枠本体130に形成された開口部に対して着脱可能とする係合凹部8b、固定凹部8cが形成されている。前面側から見て左側の上下にある遊技領域区画部材8,8には、前面枠本体130に設けられた係合部材132,132が係合可能な係合凹部8bが形成され、遊技盤1の前面側から見て右側の上下にある遊技領域区画部材8,8には、前面枠本体130に設けられた固定部が係合可能な固定凹部8cが形成されている。そして、前面枠本体130に形成された開口部に対して、前面側から係合凹部8b,8bを係合部材132,132に係合させ、この係合部分を軸として他端部を後方に回動させて開口部に収容し、固定凹部8c,8cに固定部133,133を係合させることで遊技盤1が前面枠本体130に固定されるようになっている。
遊技盤1を構成する遊技盤本体1bの前面側に形成された第1遊技領域1a内には、遊技盤1の装飾や遊技球を流下案内する遊技装置として、普図始動ゲート6、始動入賞口10および普通変動入賞装置3、特別変動入賞装置4が設けられている。さらに遊技装置として、一般入賞口形成部材14,14に設けられた一般入賞口2,2、風車と呼ばれる打球方向変換部材11,11、多数の障害釘(図示略)、流下方向規制装置7、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口5、ランプ・LEDなどの遊技盤装飾装置などが設けられている。また、遊技盤本体1bの裏面側には、遊技球が流下可能な後述する第2遊技領域20が設けられ、第1遊技領域1aには遊技装置として、この第2遊技領域20への導入口をなすワープ入口12,12、第2遊技領域20からの導出口13が設けられている。
普図始動ゲート6は遊技球が上下に通過可能なゲートであり、その内部には遊技球の通過を検出するゲートセンサ6a(図4,5に図示)が設けられている。そして、該ゲートセンサ6aで遊技球が検出されることに基づき普図変動表示ゲームの始動条件が成立するようになっている。また、普図変動表示ゲームは、遊技盤1の前面側に設けられた図示しない普図変動表示器にて表示されるようになっている。さらに、遊技盤1の前面側には、未処理となっている第1普図変動表示ゲームの回数をLEDの点滅で表示する図示しない普図始動記憶表示器が設けられている。
始動入賞口10および普通変動入賞装置3は第1遊技領域1aの下部にあって、その内部には遊技球の流入を検出する始動口センサが設けられている。この始動入賞口10および普通変動入賞装置3は、特図始動入賞口であって、始動口センサで遊技球が検出されることに基づき特図変動表示ゲームの始動条件が成立するようになっている。この特図変動表示ゲームは、遊技盤1の前面側に設けられた図示しない特図変動表示器にて表示されるようになっている。また、遊技盤1の前面側には、未処理となっている特図変動表示ゲームの回数をLEDの点滅で表示する図示しない特図始動記憶表示器が設けられている。
普通変動入賞装置3は左右一対の開閉部材3a,3aを具備し、始動入賞口10の下部に配設され、この開閉部材3a,3aは、常時は遊技球が流入不能な閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しているが、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様(例えば、「7」)となった場合には、普図の当たりとなって、普通変動入賞装置3の開閉部材3a,3aが所定時間(例えば、0.5秒間)逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置3に遊技球が流入し易い状態(遊技者にとって有利な状態)に変化されるようになっている。これにより、特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
また、特図変動表示ゲームは、第1遊技領域1a内に設けられた特図変動表示器で実行されるが、ここで実行される特図変動表示ゲームに対応する表示ゲームが後述する表示ユニット170の画像表示面171に表示されるようになっている。この特図変動表示ゲームに対応した表示ゲームの表示領域は、遊技盤本体1bの裏面側に配された表示領域区画壁64,92、上部役物装置25によって区画された領域であって、透明な材質からなる遊技盤本体1bを通して、その裏面側に配された表示ユニット170の画像表示面171を視認可能な領域となっている。なお、遊技機100に特図変動表示器を備えずに、表示ユニット170のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図変動表示器の表示態様が特別結果態様(たとえば「7」)となった場合には、大当たりとなって特別遊技状態(いわゆる、大当たり状態)となる。また、これに対応して画像表示面171における表示ゲームの表示態様も特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となる。
特別変動入賞装置4は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉4aによって開閉される大入賞口を備えていて、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせる。なお、開閉扉4aは、ソレノイド(大入賞口SOL)により駆動される。また、大入賞口の内部(入賞領域)には、該大入賞口に入った遊技球を検出するための大入賞口用センサ(カウントセンサ)が配設されている。
一般入賞口形成部材14,14は、第1遊技領域1aの下部に位置する遊技領域区画壁9に沿って配されており、前面側には一般入賞口2,2が形成されている。また、この一般入賞口2,2には、一般入賞口2,2に入った遊技球を検出するための一般入賞口センサが配設されている。また、一般入賞口形成部材14,14は、遊技に関連した装飾が施されて一部が光を透過可能に構成されているとともにLEDなどを備えており、遊技盤1の装飾を行う遊技盤装飾装置の一部をなしている。
そして、遊技を開始することにより第1遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口2,2、特図始動入賞口(始動入賞口10、普通変動入賞装置3)、大入賞口(特別変動入賞装置4)等の入賞口の何れかに入賞すると、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球としての遊技球が排出発射制御装置34(排出発射制御基板)の制御により排出装置190によって上皿153に排出される(払い出される)ようになっている。
また、流下方向規制装置7は、第1遊技領域1aとなる遊技盤本体1bの前面に突出するように取り付けられている。この流下方向規制装置7は透光性を有する材質からなる部材で、鎧部7aとその両端に接続した案内部7b,7bとから略コ字状に形成されていて、コ字状の開口部分が下側を向くように第1遊技領域1aの中央部に配され、第1遊技領域1aの中央部分を区画するようになっている。これによって、第1遊技領域1aに発射されて流下する遊技球が第1遊技領域1aの左右に振り分けられ、第1遊技領域1aの中央部分における画像表示面171の視認性が保たれるようになっている。
この流下方向規制装置7の鎧部7aは、第1遊技領域1aの中央部分に対して上側に配されて上方に突出するような円弧状をしており、その上面が中央から左右に下るような傾斜面とされている。このように上面が円弧状となっていることで、第1遊技領域1aの上方に発射され、流下する遊技球を傾斜に沿って左右に振り分けることができるようになっている。
また、鎧部7aの端部に連続した案内部7b,7bは、第1遊技領域1aの中央部分に対して左右に配されて下方に向かって延在するようになっている。この案内部7b,7bは、鎧部7aで左右に振り分けられた遊技球が中央部分へ戻らないように下方へ案内するものである。また、この案内部7b,7bの下端部にはワープ流路への入口となるワープ入口12,12が、流下方向規制装置7の外側(案内部7bと、対向する遊技領域区画壁9との間)を流下する遊技球を受け入れ可能に形成されている。また、遊技盤本体1bにおけるワープ入口12,12が配される部分には、前後に貫通したワープ孔が形成され、ワープ入口12,12から流入した遊技球を、遊技盤本体1bの裏面側に形成された後述する第2遊技領域20へ誘導可能とされている。
また、第1遊技領域1aにおける始動入賞口10の上側には、後述する第2遊技領域20からの導出口13が形成されている。この導出口13は、遊技盤本体1bに形成された前後に貫通した導出孔に導出口形成部材23を取り付けることで構成されている。この導出口形成部材23は、遊技盤本体1bと略同じ厚みを有し、導出孔に嵌め込まれる部分に導出口13を形成する筒状の開口23aが形成されている。この筒状の開口23aの内周面における下側の面(導出口13の底面)は、後方に配される後述するステージ部材21の形状に合わせた曲面とされているとともに前側に傾斜するようにされており、ステージから前側に誘導された遊技球を第1遊技領域1aに誘導可能とされている。また、この曲面とされた遊技球が転動する下側の面の下方には、ステージの下方に前後方向に沿って延在するように形成された球誘導路22の下流側端部が形成されている。導出口形成部材の前端部に位置する球誘導路22の下流側端部は、始動入賞口10の直上に位置するようになっており、ここを流下した遊技球は高い確率で始動入賞口10に流入するようになっている。
図4,5に示すように、遊技盤1を構成する遊技盤本体1bの裏面側には、遊技盤裏面構成部材80が取り付けられている。この遊技盤裏面構成部材80は、上部カバー部材81、下部カバー部材82、側部カバー部材84とから遊技盤本体1bの周囲に沿う矩形状に形成され、不透明又は半透明とされた合成樹脂(例えば、ポリカーボネートやABS)からなる。この遊技盤裏面構成部材80の略中央部には、遊技盤本体1bに形成された第1遊技領域1aの大部分と重なるように略矩形状の視認開口87が形成されている。
上部カバー部材81は、遊技盤本体1bの裏面における上側部分を覆う板状の部材で、左右及び上側の周縁が遊技盤本体1bの上側部分における外周に沿うような形状をしている。また、下側の周縁は、遊技盤本体1bの前面側に形成された第1遊技領域1aの周縁をなす遊技領域区画壁9に略沿うように湾曲した形状とされている。この上部カバー部材81の裏面側には上部役物装置25が取り付けられている。すなわち、上部カバー部材81は上部役物装置25の取り付けベースをなす。
上部役物装置25はその大部分が、上部カバー部材81の下側の周縁よりも下側に配されるようになっていて、その前面は遊技盤1の前面側から遊技盤本体1bを透して視認可能となっており、この前面には、例えば機種名や装飾図柄などが描かれ、装飾が施された装飾板が配されている。
この上部役物装置25は、内部に演出部材と、この演出部材を駆動する駆動装置が設けられており、遊技の進行に合わせて演出部材を視認開口87に現出させることで、遊技の演出を行うものである。すなわち演出部材は、通常時は上部役物装置25の内部に収納された状態となっていて、遊技者からは見えないように機種名などが描かれた装飾板により隠蔽されており、この状態から駆動装置により駆動されて視認開口87に現出し、遊技者から視認可能となることで演出を行うようになっている。また、この上部役物装置25は遊技盤装飾装置の一部をなすものであって、第1演出制御装置33が第2演出制御装置31を介して制御するようになっている。また、上部役物装置25は所定の前後幅を有し、遊技盤1と表示ユニット170の間の上部の隙間から遊技機100の内部が見えないようにする機能も有する。
下部カバー部材82は、遊技盤本体1bの裏面における下側部分を覆う板状の部材で、左右及び下側の周縁が遊技盤本体1bの下側部分における外周に沿うような形状をしている。また、上側の周縁は第1遊技領域1aに設けられた役物装置(普通変動入賞装置3、特別変動入賞装置4、一般入賞口形成部材14,14)の後部を覆うことができるように、役物装置の配設部位における上縁部に沿う形状とされている。この下部カバー部材82の裏面側には、役物装置の後部を覆う下部覆い部材60が取り付けられるようになっている。すなわち、下部カバー部材82は下部覆い部材60の取り付けベースをなす。
下部覆い部材60はその前面側に、始動入賞口10、普通変動入賞装置3、特別変動入賞装置4、一般入賞口2,2などに入賞した遊技球を流下させる入賞球流路を備える。この入賞球流路は、遊技機100の外部(島設備の回収樋)に連通する図示しない流路に接続するようになっている。また、この下部覆い部材60の裏面側から見て左側の端部は、上下方向に沿って延在する回動軸を備える連結部62が形成されており、第2演出制御装置31が左右方向に扉状に回動可能に軸支されるようになっている。
また、下部覆い部材60は透明な材質からなり、一部がレンズのように加工されていて、裏面側に配されたLED基板(図示略)に備えられたLEDからの光を役物装置に向けて誘導する機能も有する。さらに、下部覆い部材60の上部には着色されて半透明とされた板状の表示領域区画壁64が形成されており、表示領域を区画するとともに、遊技機100の内部が見えないようにしている。なお、表示領域区画壁64の形状は、下部覆い部材60の前面に配された部材に対応した形状(一部が曲面)とされている。また、表示領域区画壁64の下側には、LED基板63が表示領域区画壁64と平行になるように水平に配設されている。そして、このLED基板63の上面に配されたLEDにより表示領域区画壁64を下側から照らすことで、その光が半透明の表示領域区画壁64を介して遊技領域を装飾するようになっている。また、下部覆い部材60の裏面には、配線を中継するための中継基板65が備えられている。また、下部覆い部材60の裏面側には第2演出制御装置31が取り付けられ、該第2演出制御装置31の裏面側には遊技制御装置30が取り付けられている。
第2演出制御装置31は、画像データなどを記憶したROMを備える演出データ基板と、遊技盤装飾装置を駆動するための盤装飾ドライバを備えたドライバ基板を備え、遊技制御装置30の制御の下で演出の制御を行うものである。この第2演出制御装置31の裏面側には、第1演出制御装置33のコネクタ部33aと直接接続するためのコネクタ部31bが露出している。また、第2演出制御装置31の裏面側には、左右方向に沿って延在する回動軸を備える一対の支持部31a,31aが形成されており、遊技制御装置30を上下方向に扉状に回動可能に軸支するようになっている。また、遊技を制御する遊技制御装置30を軸支する支持部31a,31aの近傍には、遊技制御装置30が第1演出制御装置33の裏面に沿って配された状態、すなわち遊技制御装置30が起立した状態を保持する保持部材(図示略)が設けられている。すなわち、第2演出制御装置31の裏面は遊技制御装置30を取り付けるための台座をなす。
すなわち、機種に依存する演出データ基板を備えた第2演出制御装置31、遊技制御装置30は遊技盤1に取り付けられ、複数の機種で共通使用可能な第1演出制御装置33、排出発射制御装置34、電源供給装置37は前面枠本体130もしくは裏機構枠160に取り付けられている。よって、遊技盤1を変更することにより機種に依存する装置(基板)のみが交換され、遊技機100の遊技内容を変更することが可能である。
側部カバー部材84は、遊技盤本体1bの左右それぞれの側端に沿って取り付けられており、上端部が上部カバー部材81の下端に接して連続するように配されるとともに、下端部が下部カバー部材82の上端部に接して連続するように配される。さらに、側部カバー部材84と一体に表示領域区画壁92を備える側壁部材90が取り付けられている。
側壁部材90は、表示領域を区画する表示領域区画壁92を備え、該表示領域区画壁92が遊技盤本体1bに対して上下方向に延在するとともに後方へ延出するような向きで配される。なお、左右の表示領域区画壁92は遊技盤本体1bに対して略垂直に配されるが、より詳細には、後方へ向かって間隔が狭くなるように若干斜めに配されるようになっている。
この表示領域区画壁92は、表示領域区画壁92を通して遊技機100の内部が透けて見えない程度の半透明とされており、表示領域区画壁92の外側を前方から隠蔽するように構成されている。また、表示領域区画壁92の遊技盤本体1bの側端側に配される面には波状の凹凸が形成されており、さらに、表示領域区画壁92の遊技盤本体1bの中央側に配される面には、不透明な装飾用のシールが貼付されるようになっており、表示領域区画壁92を透して遊技機100の内部が見えないようになっている。
以上のような構成を有する上部役物装置25、表示領域区画壁92,64によって、遊技盤本体1bの裏面側に前後方向に沿った筒状の空間が形成される。この表示領域区画壁92,64および上部役物装置25は、遊技盤1の後方に配される後述する表示ユニット170の画像表示面171に近接するように配され(当接はしない)、特図変動表示ゲームに対応した表示ゲームなどの表示領域を区画するようになっている。すなわち、表示ユニット170の画像表示面171のうち、表示領域区画壁92,64および上部役物装置25で囲まれた領域が遊技盤1の前面側から視認可能な表示領域(視認領域)となる。これによって、第1遊技領域1aの大部分に表示ユニット170の画像が表示されることとなる。また後述するように、この遊技盤本体1bの裏面側における表示領域区画壁92,64および上部役物装置25で囲まれた領域の一部が、遊技球が流下可能な第2遊技領域20とされている。
なお、画像表示面171の面積は、遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87よりも広いので、視認開口87から露出する領域に所定の画像が表示されるように第1演出制御装置33によって制御されている。また、上述したように、表示領域区画壁92,64と上部役物装置25は、遊技機100の内部が見えないようにする機能も有しており、これらで囲まれた視認開口87の外周部分となる領域は遊技盤1の前面側からは見えないようになっている。
また、上部カバー部材81、下部カバー部材82の裏面には、遊技盤本体1bの左右端部に沿って配される周縁の近傍に後方へ突出する押圧部83,83,…が形成されている。この押圧部83,83,…は、図8に示すように、遊技盤1の裏面側に配される表示ユニット170の前面に、その後端部が当接するようになっている。すなわち、この押圧部83,83,…が当接する位置は、後述する表示ユニット170の外枠をなす表示ユニットケース174の前面であって、上部前面部材177の前面における左右端部近傍の2ヶ所と、下部前面部材178の前面における左右端部近傍の2ヶ所の計4ヶ所となっている。また、表示ユニット170は、後述するように付勢部材としての圧縮コイルばね182によって前側に付勢されているので、押圧部83,83,…と表示ユニット170は密着した状態で保持されるようになっている。
また、押圧部83,83,…は、所定の前後幅を有しており、押圧部83,83,…が表示ユニット170の前面に当接することで、遊技盤1と表示ユニット170は所定の間隔をおいて平行に配され、両者の間に空間部が形成されるようになっている。なお、押圧部83,83,…の前後幅は、上述した表示領域区画壁92の前後幅よりも若干広くされており、押圧部83,83,…が表示ユニット170の前面に当接することで、表示領域区画壁92が画像表示面171に近接した位置に配されるようになっている。
このように、遊技盤1に対して表示ユニット170が所定の間隔をおいて遊技機100の奥側に配されるので、表示ユニット170と遊技者との距離を確保でき、奥行き感を出すことができるとともに、大型の表示ユニット170を用いた場合でも、遊技者にとって見やすい構成とすることができる。また、遊技盤側から入り込む外光によって画像表示面171における表示が見にくくなることを防止できる。
また、図4,5に示すように、押圧部83,83,…は上部カバー部材81の裏面、下部カバー部材82の裏面に形成された基部83aと、基部83aの後端部にねじによって取り付けられた摩擦係数が低い材質(例えば、ポリアセタール、金属)からなる押圧部材83bとを有している。さらに、上部カバー部材81、下部カバー部材82の裏面側から見て右側に位置する押圧部83,83の基部83aには、押圧部材83bに加え、上下方向に沿った軸を中心に回動可能なローラ83cが、外側に位置する角部に取り付け可能とされている。
表示ユニット170の前面に当接する押圧部83,83,…がこのような構成を有することで、押圧部83,83,…が表示ユニット170の前面に当接し、押圧した状態で、容易に適切な位置に移動することができるようになっている。
以上のことから、遊技盤1の裏面には、後方に延出し表示ユニット170の前面に当接する当接部材(押圧部83,83,…)を設け、付勢部材(圧縮コイルばね182)が表示ユニット170を前方に付勢することにより、該表示ユニット170が位置規制されるようにしたこととなる。
また、遊技盤本体1bの裏面側における表示領域区画壁92,64および上部役物装置25で囲まれた領域内には、遊技装置としてのステージ部材21が配されている。このステージ部材21は透光性を有する材質からなる板状の部材であって、左右の端部は表示領域区画壁92に一部が支持されるとともに近接して配され、後端部は表示領域区画壁92の後端部と等しい前後位置に配されている。すなわち、このステージ部材21によって、表示領域区画壁92,64および上部役物装置25によって形成された前後方向に沿った筒状の空間が上下に区画されるようになっている。そして、遊技盤1の裏面側に表示ユニット170が配されることで、表示ユニット170と表示領域区画壁92、ステージ部材21および上部役物装置25によって囲まれた空間である第2遊技領域20が遊技盤本体1bの裏面側に形成される。このように形成される第2遊技領域20へは、案内部7b,7bに形成されたワープ入口12,12に流入した遊技球が誘導されるようになっている。
遊技盤本体1bの裏面におけるワープ入口12,12と対応する位置には、遊技装置としての遊技球流路形成部材をなすワープ流路形成部材24,24が配されている。このワープ流路形成部材24,24は透光性を有する材質からなる部材で、ワープ入口12,12に流入してワープ孔を通って遊技盤本体1bの裏面に至った遊技球を、ステージ部材21の上面に形成されたステージ21a上に誘導するワープ流路が内部に形成されている。このワープ流路は、遊技球を一列で流下可能な筒状の流路であって、その入口となる上流側端部は遊技盤本体1bに形成されたワープ孔に接続しており、ここから遊技盤本体1bの裏面に沿って遊技盤本体1bの側端方向へ屈曲し、出口となる下流側端部はステージ21aの側端部の上方に近接した位置に配されるようになっている。これによって、第1遊技領域1aに開口したワープ入口12に流入した遊技球は、ワープ流路を通って第2遊技領域20におけるステージ部材21の上面に形成されたステージ21a上を遊技盤1の外側に向かって流下するように誘導されることとなる。このように、ワープ流路からステージの側端方向へ遊技球が排出されるので、ステージ21aの端から端まで有効に利用できるようになり、ステージ21a上に一度に多数の遊技球を転動させることが可能となる。
ステージ部材21は、左右両側が中央に向かって下る傾斜面となっているとともに、中央部が上向きに突出した略W字状に形成されている。そして、このステージ部材21の上面が、遊技球が転動するステージ21aとされ、遊技球が略W字状の傾斜に沿って左右に転動するようになっている。また、このステージ部材21の中央部は、遊技盤本体1bに形成された導出口13の後方に位置するように形成されており、ステージ21aは、導出口形成部材23によって形成された導出口13の底面に連続するようになっている。これによって、ステージ21a上を転動する遊技球は前側へ誘導され、導出口13から第1遊技領域1aへ導出されることとなる。
また、ステージ21aの左右方向の中央であって、遊技球が転動する面の下側には、遊技球が流下可能な流路である球誘導路22の後方部分が形成されている。この球誘導路22は、前後方向に沿って延在するように形成された遊技球が一個流下可能な内径を有する筒状の流路で、前側に向かって下るように傾斜している。この球誘導路22の上流側端部はステージ21aに開口しており、下流側端部は上述したように、導出口形成部材23の前端部に開口している。
図2,3,6,7に示すように、裏機構枠160は、裏機構枠本体161と、画像を表示する画像表示装置としての表示ユニット170を案内するとともに前方向への移動を規制する移動規制部材162とを有し、表示ユニット170の他、表示ユニット170を制御する第1演出制御装置33、賞球などを排出する排出装置190と排出装置190に遊技球を供給する貯留タンク192が設けられている。
上述したように、裏機構枠160の前から見て左側の端部は、前面枠本体130の裏面であって遊技機100の裏面側から見て右側の側部に回動可能に軸支されており、前面枠本体130に形成されて遊技盤1が嵌め込まれる開口部131を裏面側から覆って遊技盤1の裏面に臨む状態から、後方に扉状に回動して遊技盤1の裏面側を開放する状態との間で回動可能となっている。すなわち、裏機構枠160に表示ユニット170が配設されることで、表示ユニット170は該裏機構枠160を介して前面枠120側に配設された状態で遊技盤1の後方位置に配設されることとなる。そして、裏機構枠本体161において遊技盤1と平行に配され、遊技盤1の裏面側を覆うように配される部分が後面部161aとなる。
図3,7に示すように、裏機構枠本体161は所定の厚みを有し、この裏機構枠本体161の前後面に種々の機構体が取り付けられている。裏機構枠本体161の前面には、表示ユニット170を前側に付勢する付勢部材としての圧縮コイルばね182を収納する後側が閉鎖された筒状の付勢部材収納部181が形成されている。また、裏機構枠本体161の後面部161aの背面には、第1演出制御装置配設部165や接続用凹部183、流路形成凹部184、排出装置配設凹部185などの前方に窪んで後方に開口した凹部が形成されており、裏機構枠本体161の前面の一部はこれら凹部の裏面によって形成されている。また、裏機構枠本体161の前面の周囲には、上下の一部を除いて前側に延出する周囲壁187が形成されており、裏機構枠本体161の前面側は全体が凹部となっている。
図3に示すように、裏機構枠160の後面部161aの背面(裏面)には、前方に窪んで後方に開口した略矩形状の凹部である第1演出制御装置配設部165が形成され、ここに第1演出制御装置33が配設されている。この第1演出制御装置33はCPUなどを備えた演出制御基板を有し、画像表示装置をなす表示ユニット170における液晶表示器の表示を制御する表示制御装置をなすものである。
また、第1演出制御装置33の上下幅は、第1演出制御装置配設部165の上下幅よりも広く、第1演出制御装置配設部165に第1演出制御装置33を収容すると、第1演出制御装置33の下部が第1演出制御装置配設部165の下方に形成された開口部163に延出するようになっている。そして、図7に示すように、第1演出制御装置33の前面側であって開口部163に延出する部分からはコネクタ部33aが外側に露出している。
図5に示すように、遊技盤1の裏面には第2演出制御装置31が取り付けられており、この第2演出制御装置31の裏面にはコネクタ部31bが外部に露出している。そして、この第2演出制御装置31のコネクタ部31bと第1演出制御装置33のコネクタ部33aは、互いに対向するように配され、第2演出制御装置31と第1演出制御装置33が直接接続できるようになっている。
また、図3に示すように、後面部161aの背面であって、裏機構枠160の裏面側から見て、第1演出制御装置配設部165の右側には、第1演出制御装置33と他の装置等を接続する配線を収納する接続用凹部183が形成されている。この接続用凹部183の上半部はカバー部材166によって覆われ、下半部は遊技制御装置30によって覆われるようになっている。このように配線を接続用凹部183内に収納し、接続用凹部183の開口部分をカバー部材166および遊技制御装置30で覆って閉鎖することにより、配線が露出してばらけてしまうことを防止することができる。
裏機構枠本体161の上面には、遊技機100が設置される図示しない島設備に設けられた供給装置から供給される遊技球を一時貯留し、排出装置190に供給する貯留タンク192が取り付けられるようになっている。
この貯留タンク192の底面は、裏機構枠本体161の後方に向かって下るとともに、裏機構枠本体161の裏面側から見て左方向に下る傾斜を有しており、この傾斜下流側に位置する貯留タンク192の底面には、貯留タンク192内の遊技球を外部に排出する排出口として遊技球が通過可能な開口(図示略)が形成されている。
貯留タンク192の排出口は後面部161aの背面に位置しており、後面部161aの背面に形成された流路形成凹部184には、この排出口に連通した導出流路を形成する導出流路形成部材195,196が取り付けられている。この導出流路は、排出口から排出された遊技球を裏機構枠160の右端部へ誘導するとともに、裏機構枠160の右端部においてさらに下方へ誘導するように形成されており、その下流側端部は裏機構枠160の裏面に設けられた排出装置190に接続している。
排出装置190は、裏機構枠本体161の裏面側から見た右端部における上下方向の略中央に形成された排出装置配設凹部185に取り付けられている。この排出装置190は、上部に導出流路に接続する遊技球を受け入れる流入口を、下部に下部流路に接続する遊技球を排出する排出口を備えており、排出発射制御装置34が遊技制御装置30の制御の下で排出装置190を作動させることで、所定数の遊技球を下部流路に排出するようになっている。
排出装置190の排出口に接続した下部流路は、裏機構枠160の裏面側から見た右端に沿って取り付けられた下部流路形成部材197によって形成されており、排出装置190から排出された遊技球を下方に誘導するようになっている。この下部流路は、上皿153に接続しており、排出装置190から排出された所定数の遊技球が、発射操作ユニット150の前面に形成された上皿153に排出されるようになっている。なお、貯留タンク192の排出口から排出装置190に至る導出流路内には、常に遊技球が待機している状態となっており、排出装置190によって導出流路内の遊技球が排出されることに伴って貯留タンク192から流路に遊技球が流入するようになっている。
図2,6,7,9に示すように、裏機構枠160の前面側は、全体が前側に開口した凹部となっており、ここに表示ユニット170が収容されている。
図7,9に示すように、裏機構枠本体161の前面であって上部には、左右の周囲壁187に隣接して、所定の左右幅を有する下側に開口した溝状の凹部169a,169aが形成されている。この所定の左右幅とは、後述する表示ユニット170の上部に形成された被案内部176の左右幅より若干広い幅であり、この部分が被案内部176を前後方向に案内する案内部169の一部をなす。
また、上述した溝状の凹部169a,169aと上下に対向するように、裏機構枠本体161の前面であって下部には、左右の周囲壁187に隣接して、所定の左右幅を有する上側に開口した溝状の凹部169a,169aが形成されている。この溝状の凹部169a,169aの所定の左右幅は、後述する表示ユニット170の下部に形成された被案内部176の左右幅より若干広い幅であり、この部分も被案内部176を前後方向に案内する案内部169の一部をなす。
付勢部材収納部181は、表示ユニット170を前方向へ付勢する付勢部材としての圧縮コイルばね182を収容する部分である。この付勢部材収納部181は、圧縮コイルばね182の外径と略同じ内径を有する円筒形の凹部で、裏機構枠本体161の左右方向の中心に沿って上下に2つ設けられている。
また、この裏機構枠本体161の前側には、それぞれコ字状の移動規制部材162,162が左右の側面を前側に延長するように取り付けられている。裏機構枠160の前面側から見て左側に設けられた移動規制部材162には、上下に軸受け部162a,162aが形成されており、前面枠本体130の裏面側に設けられた上下方向に延在する回動軸(図示略)を軸受け部162a,162aに回動可能に嵌合することで、裏機構枠160が前面枠本体130に対して回動可能に軸支されるようになっている。また、裏機構枠160の前面側から見て右側に設けられた移動規制部材162には、上下にねじ穴162d,162dが形成されており、裏機構枠160を遊技盤1の裏面に配した状態(裏機構枠160を閉じた状態)で、ねじ穴162d,162dにねじを挿通し、前面枠本体130に形成された図示しないねじ止め部に螺合することで裏機構枠160が固定されるようになっている。
そして、後面部161aおよび周囲壁187、移動規制部材162,162によって、所定の奥行きを有するとともに前面側(遊技盤1の裏面に臨む側)に開口した略矩形凹室形状の空間(少なくとも背面と左右側面とを囲まれた空間)が形成され、この空間が表示ユニット170を収納する表示ユニット収納部168となる。すなわち、移動規制部材162,162は裏機構枠本体161における後面部161aの左右端部の各々に設けられ、周囲壁187とともに表示ユニット収納部168の側面部をなす。
このような移動規制部材162,162は、左右の周囲壁187,187から裏機構枠本体161の中央側へ向かう所定範囲と、裏機構枠本体161の前面側における左右端部の上下に形成された溝状の凹部169a,169a,…の前側を覆うように取り付けられる。そして、裏機構枠本体161の上下に形成された溝状の凹部169a,169a,…と対向するように配される部分には、裏機構枠本体161に形成された溝状の凹部169a,169a,…と同じ形状をした溝状の凹部169b,169b,…(図9に図示)が形成されている。
そして、移動規制部材162,162を裏機構枠本体161に取り付けることによって、溝状の凹部169b,169b,…が裏機構枠本体161の上下に形成された溝状の凹部169a,169a,…と連続する。これにより、上下にそれぞれ対向するように、移動規制部材162,162から裏機構枠本体161にかけて前後方向に沿って延在する溝状の凹部である案内部169が形成される。すなわち、裏機構枠本体161とその前側に配された移動規制部材162,162により形成される表示ユニット収納部168における上下の内側面の左右に、表示ユニット170の上下の側部にそれぞれ設けられるとともに前記上下の側部の左端部及び右端部の合わせて4カ所から外側(上側もしくは下側)に突出する後述の被案内部176,176,…を前後に移動自在に案内する概略溝状の案内部169,169,…が設けられることとなる。
また、この溝状の案内部169,169,…のうち、裏機構枠160の下側に形成された案内部169,169には、底面を形成する矩形板状のレール部材167が配されている。このレール部材167の表面は摩擦係数が低い材質(例えば、ポリアセタール、金属)からなり、案内部169の前後左右幅に等しい前後左右幅を有する。また、レール部材167は所定の厚みを有し、表示ユニット170の荷重がかかっても撓まない程度の強度を有する。
また、レール部材167の前後の端部には切欠き状の係合部167a,167aが形成されており、下側の案内部169,169を形成する裏機構枠本体161の溝状の凹部169a,169aにおける後端部に形成された支持部169d、移動規制部材162の溝状の凹部169bにおける前端部に形成された支持部169eに係合、支持されるようになっている。これにより、レール部材167は裏機構枠本体161と移動規制部材162とに掛け渡され、案内部169の底面をなすように水平に固定されるようになっている。このレール部材167によって、裏機構枠本体161と移動規制部材162によって形成される案内部169の底面に段差が生じることがなく、さらには、摩擦係数が低い材質からなることから、表示ユニット170を滑らかに移動させることが可能となる。
以上のように形成される表示ユニット収納部168には、画像表示面171が前側(開口した側)となるように表示ユニット170が配設されており、図2に示すように裏機構枠160を遊技盤1の裏面に臨むように配することで、図8に示すように遊技盤1の裏面側に表示ユニット170の画像表示面171が臨むようになっている。
図6から15に示すように、表示ユニット170は、前面側が開口した矩形箱状(額縁状)に形成された表示ユニットケース174と、この矩形箱状の表示ユニットケース174に収容された液晶表示パネル175(液晶表示器、バックライトを含む)とを有する。そして、表示ユニットケース174の前面側から液晶表示パネル175の画像表示面171を有する前面が露出している。
図13に示すように、液晶表示パネル175は略矩形板状をしており、液晶表示器、バックライト、制御装置175b等を有し、前側に画像を表示可能な画像表示面171を備える。この液晶表示パネル175の後面には、制御装置175bの一部が後方に突出するとともに、裏機構枠160の第1演出制御装置33と接続するためのコネクタ部175cが配されている。また、液晶表示パネル175の上下の側部には、被案内部形成部材172を取り付けるための矩形板状の取付片175aが、画像表示面171と平行に外側へ延出するように形成されている。また、この取付片175aの中央には、被案内部形成部材172を固定するための前後に貫通する貫通孔175dが形成されている。
また、図2に示すように、画像表示面171の面積は、前面枠本体130に形成された開口部131に嵌め込まれた遊技盤1の大部分を裏面側から覆うことができる面積となっており、遊技盤裏面構成部材80に形成された、遊技盤本体1bを透して後方を視認可能な視認開口87(図4に図示)よりも広いものである。すなわち、画像表示面171の面積が、少なくとも遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87よりも広く、遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87の大きさが変化してもそれに対応できるようになっている。このように、液晶表示器の画像表示面171が遊技盤1の裏面側を幅広く覆うようにすることで、遊技盤1を交換して遊技機100の遊技内容を変更する場合に、多種の遊技盤1に対応できるようになっている。
また、液晶表示器は、画像表示面171の面積が遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87よりも広いので、遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87から露出する領域に所定の画像が表示されるように第1演出制御装置33によって制御されている。この画像表示領域を決定する遊技盤1の遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87の大きさや位置に関する初期情報や、変動表示ゲームの画像に関する情報は第2演出制御装置31の演出データ基板に記憶されているが、第2演出制御装置31は遊技盤1に取り付けられており、遊技盤1と一緒に第2演出制御装置31も交換される。よって、遊技盤1の交換に伴い、例えば、これまでの遊技盤に対応した画像表示領域から、新たな遊技盤1に対応した画像表示領域に変更できるようになっている。
図13に示すように、表示ユニットケース174は、液晶表示パネル175の裏面側を覆うユニットケース本体200と、液晶表示パネル175の前面側における上側を覆う上部前面部材177、下側を覆う下部前面部材178とからなる。
ユニットケース本体200は、後壁201とその周囲を囲む周囲壁202とから前側に開口した箱状に形成され、この後壁201と周囲壁202によって囲まれた領域が液晶表示パネル175を収納する収納部とされている。このユニットケース本体200は、収納部に液晶表示パネル175を収納することで、液晶表示パネル175を後方から覆うように配される。
また、ユニットケース本体200の上下の側部であって、液晶表示パネル175を収納部に収納した際に液晶表示パネル175の上下の側部に形成された取付片175aと対応する位置には、切欠き状の開口部204が形成されており、取付片175aがこの開口部204を通って収納部の外側へ延出するようになっている。この開口部204の前後幅は、板状の取付片175aの前後幅(厚み)と等しく、また、左右幅は取付片175aの左右幅と等しくされている。これにより、開口部204にちょうど取付片175aが収容されてユニットケース本体200の前端面(周囲壁202の前端面)と取付片175aの前面とが面一となるようにされている。
また、ユニットケース本体200における開口部204の外側には、矩形板状の本体部取付片205がユニットケース本体200の後壁201と平行に外側へ延出するように形成されている。この本体部取付片205は開口部204の後端部に形成され、液晶表示パネル175に形成された取付片175aの開口部204から外側へ延出する部分と同じ上下幅、左右幅を有しており、取付片175aの後面に密着して重なるようになっている。また、本体部取付片205にも取付片175aと同じく、被案内部形成部材172を固定するための前後に貫通する貫通孔205aが、取付片175aの貫通孔175dと連通する位置に形成されている。
上部前面部材177は、液晶表示パネル175の取付片175aよりも前面側で、かつ、液晶表示パネル175の上端から画像表示面171の上端の範囲を覆うように配される。この上部前面部材177の上面の側部における後端部であって、液晶表示パネル175の取付片175aと対応する位置には、上方へ延出する板状の上部前面取付片177aが、上部前面部材177の上面の後端面と上部前面取付片177aの後面が面一となるように形成されている。この上部前面取付片177aは、液晶表示パネル175の上部に形成された取付片175aの開口部204から外側へ延出する部分と同じ上下幅、左右幅を有し、取付片175aの前面に密着して重なるようになっている。また、上部前面取付片177aにも取付片175aと同じく、被案内部形成部材172を固定するための前後に貫通する貫通孔177bが、取付片175aの貫通孔175dと連通する位置に形成されている。
また、下部前面部材178も上部前面部材177と同じ構成を有し、液晶表示パネル175の取付片175aよりも前面側で、かつ、液晶表示パネル175の下端から画像表示面171の下端の範囲を覆うように配される。この下部前面部材178の下面の側部における後端部であって、液晶表示パネル175の取付片175aと対応する位置には、下方へ延出する板状の下部前面取付片178aが、下部前面部材178の下面の後端面と下部前面取付片178aの後面が面一となるように形成されている。この下部前面取付片178aは、液晶表示パネル175の下部に形成された取付片175aの開口部204から外側へ延出する部分と同じ上下幅、左右幅を有し、取付片175aの前面に密着して重なるようになっている。また、下部前面取付片178aにも取付片175aと同じく、被案内部形成部材172を固定するための前後に貫通する貫通孔178bが、取付片175aの貫通孔175dと連通する位置に形成されている。
そして、ユニットケース本体200の収納部に液晶表示パネル175を画像表示面171が前側となるように収納した状態で、上部前面部材177、下部前面部材178を前側から取り付けることで液晶表示パネル175が表示ユニットケース174に収納されることとなる。このとき、上述したように、ユニットケース本体200の前端面(周囲壁202の前端面)と取付片175aの前面とは面一となっており、この前端面と上部前面部材177、下部前面部材178の後端面とが密着するようになっている。
これにより、液晶表示パネル175の上側に形成された取付片175aは、上部前面取付片177aと本体部取付片205とに挟まれ、被案内部形成部材172を取り付ける上部取付部を形成する。この上部取付部においては、取付片175aの貫通孔175dと、本体部取付片205に形成された貫通孔205a、上部前面取付片177aに形成された貫通孔177bとが連通し、上部取付部を前後に貫通する貫通孔が形成される。
そして、被案内部形成部材172は上部取付部を覆うように、すなわち、液晶表示パネル175の上側に形成された取付片175aが上部前面取付片177aと本体部取付片205とに挟まれた状態を保持するように取り付けられるようになっている。このとき、被案内部形成部材172の後方に形成されたねじ孔から、上部取付部を前後に貫通する貫通孔を通して、被案内部形成部材172の前方部分にねじを螺合することで、被案内部形成部材172が上部取付部に固定される。このように上部取付部に被案内部形成部材172を取り付けることで、表示ユニット170の上部に被案内部176が形成されるとともに、ユニットケース本体200と上部前面部材177とが固定されるようになっている。
また、液晶表示パネル175の下側に形成された取付片175aは、下部前面取付片178aと本体部取付片205とに挟まれ、被案内部形成部材172を取り付ける下部取付部を形成する。この下部取付部においては、取付片175aの貫通孔175dと、本体部取付片205に形成された貫通孔205a、下部前面取付片178aに形成された貫通孔178bとが連通し、下部取付部を前後に貫通する貫通孔が形成される。
そして、被案内部形成部材172は下部取付部を覆うように、すなわち、液晶表示パネル175の下側に形成された取付片175aが下部前面取付片178aと本体部取付片205とに挟まれた状態を保持するように取り付けられるようになっている。このとき、被案内部形成部材172の前後に形成されたボスが下部取付部を前後に貫通する貫通孔に挿通され、さらに、ボスの内部を通すように、被案内部形成部材172の後方に形成されたねじ孔から、前方部分にねじを螺合することで、被案内部形成部材172が下部取付部に固定される。このように下部取付部に被案内部形成部材172を取り付けることで、表示ユニット170の下部に被案内部176が形成されるとともに、ユニットケース本体200と下部前面部材178とが固定されるようになっている。
また、上部取付部、下部取付部に取り付けられる被案内部形成部材172は、摩擦係数が低い材質(例えば、ポリアセタール、金属)からなり、案内部169内で滑らかに移動可能とされている。さらに、表示ユニット170の下面に設けられた被案内部176は、その下部に滑動体として左右方向に沿った回転軸を有するローラ172aを備えている。
また、ユニットケース本体200の後壁201には、収納部に液晶表示パネル175を収納した状態で、液晶表示パネル175の後方に突出する制御装置175bと対応する位置に、制御装置175bを収容する前後に貫通した開口である制御装置収容部206が形成されている。また、この制御装置収容部206に隣設してユニットケース本体200の後壁201における後面には、制御装置175bに接続する配線を保持する配線保持部206aが形成されている。
さらに、ユニットケース本体200の後壁201には、前後に貫通した開口である配線用開口207が形成されている。この配線用開口207は、収納部に液晶表示パネル175を収納した状態で、液晶表示パネル175の後面に配されたコネクタ部175cと対応する位置に形成されており、ここからコネクタ部175cが表示ユニット170の後方に露出するようになっている。また、この配線用開口207に隣設してユニットケース本体200の後壁における後面には、コネクタ部175cに接続され、液晶表示パネル175と裏機構枠160の裏面側に配される第1演出制御装置33とを接続する配線を保持する配線保持部207aが形成されている。
なお、この配線用開口207が形成された位置は、表示ユニット170を表示ユニット収納部168に収納した際に、後面部161aに形成された第1演出制御装置配設部165に対応する位置となっており、第1演出制御装置配設部165にもこれに対応して配線を挿通する配線用開口165a(図7に図示)が形成されている。
また、ユニットケース本体200の後壁201における後面には、付勢部材としての圧縮コイルばね182を取り付けるためのガイド部208,208が形成されている。このガイド部208,208が形成された位置は、表示ユニット170を裏機構枠160に配した際に、裏機構枠本体161に形成された付勢部材収納部181と対向する位置となっている。このガイド部208,208は、圧縮コイルばね182の内径と略同じ外径を有する円柱状であって、後方へ突出するように形成されている。
また、ユニットケース本体200の後壁201における後面には、ガイド部208,208を囲むように後方へ突出するリブ209が形成されている。このリブ209は、後述する押圧力分散部材220の外形に合わせて形成されており、このリブ209によって囲まれる領域の形状は、上下方向に延在するとともに中央部分が上下に位置する一辺部延設方向(左右方向)にくびれている。
すなわち、ユニットケース本体200の中央部分においては、リブ209がガイド部208,208を挟んでユニットケース本体200の上下方向に沿うように、所定の左右幅をおいて平行に形成されている。また、ガイド部208,208が形成された部分の上側及び下側では、ユニットケース本体200の上下端部に向かってリブ209で囲まれる領域の左右幅を拡幅するようにリブ209が斜めに形成されている。さらに、ユニットケース本体200の上下端部においては、ユニットケース本体200の上下端部に沿って左右方向に沿うように形成されている。なお、ユニットケース本体200の上下端部に位置するリブ209は平行になっている。また、ユニットケース本体200の下部には前側に窪んだ段部214が形成されており、ユニットケース本体200の下端部に沿って左右方向に沿うように形成されるリブ209は、この段部214の上縁部に沿って形成されている。このように形成されたリブ209によって囲まれる領域の形状は、中央部分が矩形状で、この矩形状の領域の上下に台形状の領域が連続した形状となっている。
また、ユニットケース本体200の中央部分に上下方向に沿って平行に形成されたリブ209に隣設して、リブ209で囲まれた領域の外側には、リブ209に沿って上下方向に延在する前方に窪んだ溝部210,210が形成されている。この溝部210,210には、後述する押圧力分散部材220における中央折り曲げ部225,225の前端部が収容されるようになっている。
また、リブ209で囲まれた領域内であって、ユニットケース本体200の上下端部に沿ったリブ209に隣設する位置のそれぞれには、押圧力分散部材220を固定するための係止部材211,211,…が、左右に離間するように二つずつ四ヶ所に形成されている。この係止部材211,211,…は、後方へ延出する左右方向に弾性変形可能な延出部と、該延出部の後端に形成され、左右に対向する係止部材211側へ向かって突出する爪部とを有する。
図10,11,12,14,15に示すように、表示ユニット170の裏面側であって、付勢部材としての圧縮コイルばね182が取り付けられるガイド部208の周囲には、圧縮コイルばね182からの押圧力が、表示ユニット170の一部分に集中しないように分散する押圧力分散部材220が設けられている。この押圧力分散部材220は、ユニットケース本体200の後壁201の後面における向かい合う上下一組の一辺部と他辺部とに亘って設けられるようになっている。この押圧力分散部材220は金属製の板状の部材で、上下の一辺側と他辺側よりも中央部分が上下の一辺側延設方向(ユニットケース本体200の後壁201に配設した際には、その後面における上下に位置する一辺部の延設方向)にくびれた形状に形成されている。より詳しくは、押圧力分散部材220の中央部分は矩形状とされ、この矩形状の部分の上下に、上下端部へ向かって左右幅が拡幅するような台形状の部分が連続した形状となっている。
以上のことから、押圧力分散部材220は、表示ユニット170裏面の一辺部と他辺部とに当接する一辺側と他辺側よりも中央部分が一辺部延設方向にくびれていることとなる。
また、矩形状をした押圧力分散部材220の中央部分には、ガイド部208,208と対応するように、円柱状のガイド部208,208の外径に略等しい円形の開口部221,221が形成されている。また、台形状の部分であって上下端部に近い位置のそれぞれには、ユニットケース本体200の後壁の後面に形成された係止部材211,211,…が係合する被係止部222,222…が、左右に離間して二つずつ、四ヶ所に形成されている。この被係止部222は、前後に貫通する矩形状の貫通孔222aを有し、この貫通孔222aにおける押圧力分散部材220の左右方向の中央側に位置する辺には、係止部材211の爪部が係合する係合穴222bが形成されている。
また、図14に示すように、板状の押圧力分散部材220の外周部分には直角に前方へ折り曲げられ、前方に延出する折り曲げ部223が形成されている。この折り曲げ部223のうち上下の折り曲げ部は、前端がユニットケース本体200の後壁201の後面に当接し、押圧力を伝達する表示ユニット当接部224,224とされている。また、下側の表示ユニット当接部224は、ユニットケース本体200の下部に形成された前側に窪んだ段部214に当接することから、上側の表示ユニット当接部224よりも前側に延出するように形成されている。
また、折り曲げ部223のうち、押圧力分散部材220の中央部分である矩形状の部分に沿って形成された折り曲げ部223は、中央折り曲げ部225,225として、他の部分より前方に延出している。この押圧力分散部材220の中央部分は、圧縮コイルばね182が当接して押圧力を受ける部分であるとともに、特に撓みやすい表示ユニットケース174の中央部を覆う部分であることから、他の部分より前方に延出する中央折り曲げ部225,225によってこの部分が大きく撓まないようにされている。
このような構成を有する押圧力分散部材220は、図12に示すように、折り曲げ部223がユニットケース本体200の後壁201の後面に対向するような向きで、図11に示すように、開口部221,221にガイド部208,208を挿通し、前方へ押し込むことで取り付けられる。これによって押圧力分散部材220がガイド部208,208によってガイドされ、ユニットケース本体200の後壁201の後面における所定の位置に取り付けられる。
この過程において、各係止部材211の延出部が、被係止部222の貫通孔222aを通って後方に延出し、先端に形成された爪部が被係止部222の係合穴222bに係合することで、押圧力分散部材220がユニットケース本体200の後壁201の後面に固定されるようになっている。このように、係止部材が後方から被係止部222に係合するので、後述するように前方撓む押圧力分散部材の前方への撓みを妨げることがなく、さらに、係止部材211,211,…に押圧力がかかることを防止できる。
以上のことから、押圧力分散部材220を表示ユニット170に取り付けるための係止部材211,211,…が、表示ユニット170の裏面から後方に延出して設けられ、係止部材211,211,…は、押圧力分散部材220の前方への撓みを妨げないように押圧力分散部材220を係止していることとなる。
このように押圧力分散部材220が所定の位置に配された状態では、ガイド部208,208が開口部221,221を通って後方へ延出するとともに、折り曲げ部223の内側にリブ209が収容されるようになる。また、中央折り曲げ部225,225は、ユニットケース本体200の後壁201の後面に形成された溝部210,210に挿入される。
また、図15(b)、(c)に示すように、上下端部に形成された表示ユニット当接部224,224の前端が、ユニットケース本体200の後壁201の後面に当接するようになる。ただし、表示ユニット当接部224,224以外の折り曲げ部223は、ユニットケース本体200に当接せず、また、リブ209の後端も押圧力分散部材220には当接しないようになっている。すなわち、押圧力分散部材220に圧縮コイルばね182からの付勢力がかかっていない状態では、押圧力分散部材220の表示ユニット当接部224,224のみがユニットケース本体200に接した状態となっている。
また、押圧力分散部材220は、圧縮コイルばね182から所定の力が加わると撓むようになっている。これにより、上下端部に形成された表示ユニット当接部224,224のみならず、表示ユニット当接部224,224以外の折り曲げ部223がユニットケース本体200に当接し、また、リブ209の後端も押圧力分散部材220に当接するようになる。このように複数箇所が当接するようになることで、圧縮コイルばね182による前方への押圧力がより広い面積に分散され、表示ユニット170の一部分に大きな押圧力がかからないようになっている。
以上のことから、表示ユニット170裏面には、押圧力分散部材220の外形に沿って、後方に延出するリブ209が設けられ、リブ209が押圧力分散部材220に当接するようにしたこととなる。
また、押圧力分散部材220は、金属製の板状部材からなり、外周部分に前方に折り曲げられた折り曲げ部223が形成され、押圧力分散部材220の中央部分の折り曲げ部(中央折り曲げ部225)は、中央部分以外の折り曲げ部223より前方に延出して形成されており、中央部分の折り曲げ部225が表示ユニット170裏面に当接するようにしたこととなる。
以上のような構成を有する表示ユニット170は、図6に示すように、裏機構枠160の表示ユニット収納部168に前後動可能に収納されるようになっている。この収納された状態では、表示ユニット170の上下に形成された被案内部176,176,…が、裏機構枠160に形成された溝状の案内部169,169,…内に配される。この案内部169,169,…は裏機構枠160の前後方向に沿って形成されており、この案内部169,169,…に沿って被案内部176,176,…が案内されることで表示ユニット170が前後方向に沿って移動するようになっている。
被案内部176,176,…は摩擦係数の低い材質からなり、案内部169,169,…との間の摩擦抵抗が軽減されるようになっている。また、図9(b)に示すように、表示ユニット170の下面に設けられた被案内部176,176は、その下部に滑動体として左右方向に沿った回転軸を有するローラ172aを備えており、さらに、このローラ172aが接する下側の案内部169,169の底面にはレール部材167が配設されている。よって、案内部169,169,…に対して摩擦係数が低い材質からなる被案内部176,176,…もしくは回転可能なローラ172aが当接することとなり、さらに、ローラ172aは平滑なレール部材167上を移動することから、被案内部と案内部169,169,…との間の摩擦抵抗が軽減され、表示ユニット170が表示ユニット収納部168内で円滑に前後移動可能となる。すなわち、表示ユニット収納部168は、表示ユニット170をスライド可能なスライド空間をなす。
以上のことから、遊技領域(第1遊技領域1a)を形成する遊技盤1を前面枠120に対して着脱可能に配設し、該遊技盤前面の所要領域において遊技に関わるゲームを表示するようにした遊技機100において、前記前面枠120における前記遊技盤1の後方に位置し、前記表示ゲームを実行する表示ユニット170と、前記表示ユニット170を前後方向にスライド可能に支持するとともに、前方を開口して前記表示ユニット170をスライド可能なスライド空間(表示ユニット収納部168)を有する裏機構枠160と、前記裏機構枠160に一端部が取り付けられ前方に延出し、前記表示ユニット170を前方に付勢する付勢部材(圧縮コイルばね182)と、を備え、前記表示ユニット170の左右両側の下端部には、前後方向へ移動するためのローラ172aが設けられ、前記裏機構枠160は、前記スライド空間を後方から覆い前記付勢部材が設けられる裏機構枠本体161と、該裏機構枠本体161の左右両側の前方に設けられ、前記表示ユニット170の前方への移動を規制する左右の移動規制部材162,162と、を備え、前記ローラ172aが移動するレール部材167を前記裏機構枠本体161と前記移動規制部材162,162とに掛け渡して設けたこととなる。
これにより、裏機構枠本体161と移動規制部材162,162との接続部の段差が無くなり、スムースに表示ユニット170を移動できる。
また、表示ユニット収納部168の上下幅および左右幅は、表示ユニット170の上下幅および左右幅よりも大きくなっており、表示ユニット170の周囲に空間があいた状態とされる。これによって、表示ユニット170の前後方向への移動が容易になるとともに、表示ユニット170が表示ユニット収納部168内で僅かに傾斜した状態(遊技盤1の左右方向と非平行状態)になることも可能となる。なお、溝状の凹部となった案内部169,169,…内に被案内部176,176,…が収納された状態となっているので、表示ユニット170が非平行状態になっても被案内部176,176,…が案内部169,169,…から脱落することがない。
また、図7に示すように、表示ユニット170と裏機構枠本体161の間には、付勢部材としての圧縮コイルばね182が配されている。この圧縮コイルばね182は、一端が裏機構枠本体161に形成された付勢部材収納部181に収納され、他端が表示ユニット170の後方に延出する円柱状のガイド部208に接続するように配されている。
ここで、付勢部材収納部181,181、ガイド部208,208は上下に並んで二つ設けられているが、本実施形態においては、圧縮コイルばね182を上側の付勢部材収納部181、ガイド部208にのみ取り付けるようにしている。なお、圧縮コイルばね182を下側の付勢部材収納部181、ガイド部208にのみ取り付けるようにしても良いし、上下両方の付勢部材収納部181,181、ガイド部208,208に取り付けるようにしても良い。また、圧縮コイルばね182を一つのみ設ける場合はガイド部208を表示ユニット170の後面における中央に設け、付勢部材収納部181をこれと対向する位置に設けるようにしても良い。
図10に示すように、ガイド部208に取り付けられた圧縮コイルばね182は、前端がガイド部208の周囲に位置する押圧力分散部材220に当接し、この押圧力分散部材220を介して表示ユニット170を前方向に押圧するようになっている。このように押圧力分散部材220にかかる押圧力は、表示ユニット当接部224,224を介して表示ユニット170の上下端部に伝達されるようになっている。
以上のことから、表示ユニット170裏面には、付勢部材(圧縮コイルばね182)をガイドするガイド部208が後方に延出し、押圧力分散部材220には、ガイド部208を挿通する開口部221が形成され、該開口部221の近傍を付勢部材が押圧するようにしたこととなる。
これにより、表示ユニット170は、圧縮コイルばね182により前方側に向かって付勢された状態となり、裏機構枠160を開放した状態あるいは、遊技盤1を前面枠120から取り外した状態では、前後の移動範囲の最も前側の位置に配される。
なお、遊技盤1が装着されて裏機構枠160を閉じた状態においては、遊技盤裏面構成部材80の裏面に設けられて後方に突出する押圧部83,83,…が、表示ユニット170の前後方向の移動範囲における最も前側の位置より後方に位置するようになっている。よって、図8に示すように、押圧部83の後端部にある押圧部材83bが表示ユニット170の前面に密着し、表示ユニット170は遊技盤裏面構成部材80の裏面から押圧部83,83,…の突出幅の分だけ後方側へ隔離した位置に配されるようになっている。
以上のことから、遊技領域(第1遊技領域1a)を形成する遊技盤1を前面枠120に対して着脱可能に配設し、該遊技盤前面の所要領域において遊技に関わるゲームを表示するようにした遊技機100においてゲームを実行する表示ユニット170を遊技盤1の後方に位置させて支持する裏機構枠160を前面枠120裏面側に備え、裏機構枠160は、表示ユニット170を前後方向にスライド可能に支持するとともに、前方を開口して表示ユニット170をスライド可能なスライド空間(表示ユニット収納部168)を有し、且つ、表示ユニット170を前方に付勢する付勢部材(圧縮コイルばね182)を前方に延出させて該付勢部材の一端部を取り付け、表示ユニット170の裏面には、付勢部材の他端部が当接し、該付勢部材からの押圧力を表示ユニット170裏面に分散させる押圧力分散部材220を備え、押圧力分散部材220は、矩形状の表示ユニット170裏面の少なくとも向かい合う一組の一辺部と他辺部とに亘って設けられ、当該押圧力分散部材220の前面側の一辺側と他辺側が表示ユニット170裏面の一辺部と他辺部とに当接し、当該押圧力分散部材220の裏面側略中央部が付勢部材の他端部に当接するようにしたこととなる。
次に、以上のような構成を有する遊技機100における遊技盤1の取付方法について説明する。なお、ここでは開口部131に遊技盤1がなく、また、裏機構枠160は、前面枠本体130の裏面側に表示ユニット170が臨む状態とされているものとする。また、遊技制御装置30は、図5に示すように後方に倒されて水平な状態(遊技制御装置30を遊技盤1とが略直交する状態)とされているものとする。
図2に示すように、前面枠本体130の開口部131の前面側から見て左側、すなわち、裏機構枠160が軸着された側には、遊技盤1の係合凹部8bに係合可能な係合部材132,132が設けられていて、遊技盤1を開口部131に取り付ける際には、まず、開口部131に対してその前側から、遊技盤1の係合凹部8bをこの係合部材132,132に係合させるように斜めに挿入する。そして、係合部材132,132によって係合された側を軸として、遊技盤1を遊技機100の後方側へ回動させながら開口部131に嵌め込む。
ここで、裏機構枠160に保持されている表示ユニット170は、表示ユニット収納部168内で前後移動可能に、かつ、表示ユニット付勢手段としての圧縮コイルばね182によって前方向に付勢された状態で収納されている。この表示ユニット170の前面における周縁をなす表示ユニットケース174(上部前面部材177の前面及び下部前面部材178の前面)には、遊技盤1を後方側に回動させる過程において、遊技盤1の後方に突出する押圧部83,83,…が当接する。そして、遊技盤1を開口部131に嵌め込むために、さらに後方側に回動させるのに伴い、表示ユニット170は、表示ユニット付勢手段としての圧縮コイルばね182の付勢力に抗して後方向へ押し込まれることとなる。
ここで遊技盤1は、係合部材132,132に係合した一側部を軸として回動するので、遊技盤裏面構成部材80の裏面に設けられた押圧部83,83,…のうち、裏面側から見て右側、すなわち遊技盤1の回動軸に近い側に設けられた押圧部83,83が先に表示ユニット170の前面に当接する。より詳しくは、遊技盤1の回動軸に近い側にある押圧部83の後端部に取り付けられた押圧部材83bに設けられたローラ83cが、表示ユニット170の前面における周縁をなす表示ユニットケース174に当接する。表示ユニット170は、表示ユニット収納部168内で若干傾斜した状態(表示ユニット170が裏機構枠160の左右方向と非平行状態)となることが可能であり、押圧部83(ローラ83c)が当接した側が、より後方向に押し込まれるように傾斜した状態で移動する。
遊技盤1を回動させる過程において、遊技盤1の回動軸に近い側に設けられた押圧部83は、表示ユニット170の前面にローラ83cが当接した状態で、表示ユニット170を後方へ押圧しつつ、左右方向に沿って移動することとなる。この際、ローラ83cが回転することにより、円滑に移動することが可能となっている。
また、遊技盤1は回動させることで徐々に遊技機100の左右方向に沿うようになるが、この過程において、ローラ83c以外に押圧部材83bも表示ユニット170の前面に当接し、表示ユニット170を後方へ押圧しつつ、左右方向に沿って移動することとなる。この際、押圧部材83bが摩擦係数の低い材質からなることから円滑に移動することが可能となっている。また、遊技盤1を回動させる過程において、表示ユニット170は表示ユニット収納部168内で後方へ移動することとなるが、この表示ユニット170は、上述したように上下側面に設けられた被案内部176,176,…が、表示ユニット収納部168に形成された案内部169,169,…に案内されるようになっているので円滑に前後移動することが可能となっている。
また、遊技盤1を後方に回動させる過程において、後方に倒して水平な状態とされた遊技制御装置30は、裏機構枠160の下部に形成された開口部163を通って、遊技機100の裏面側に至るようになっている。さらに、遊技盤1の裏面に設けられた第2演出制御装置31の裏面に露出したコネクタ部31bと、裏機構枠160の裏面に設けられた第1演出制御装置33の、開口部163に臨む突出部に形成されたコネクタ部33aとが接続されるようになっている。
遊技盤1を完全に開口部131に嵌め込んだ状態としたら、遊技盤前面の固定凹部8c,8cに固定部133,133を係合させ、遊技盤1を前面枠本体130に固定する。このように遊技盤1が完全に開口部131に嵌め込まれた状態では、遊技機100の左右方向に平行な状態となる。また、表示ユニット170の傾斜も、遊技盤1を回動させることで徐々に遊技機100の左右方向に沿うようになる。このように、遊技盤1が完全に開口部131に嵌め込まれた状態では、表示ユニット170の前面が押圧部83の後端部に設けられた押圧部材83bに面接触する。各押圧部83の後端部に設けられた押圧部材83bの後端面は、同じ前後位置となっており、表示ユニット170は遊技盤1と平行に配される。
また、表示ユニット170は圧縮コイルばね182によって前側に付勢されているので、前面が押圧部83の後端部に設けられた押圧部材83bに密着した状態で保持される。すなわち、このときの表示ユニット170の前後位置が遊技機100の使用時における前後位置となる。また、表示領域区画壁92の後方突出量は、押圧部83の後方突出量よりも少なく、表示ユニット170の前面に当接はしないが、近接した位置に配されるようになる。
ここで、上述したように、圧縮コイルばね182による前方向への付勢力は、押圧力分散部材220の表示ユニット当接部224,224を介して表示ユニットケース174の上下端部にかかるようになっている。また、遊技盤1の押圧部83,83,…は表示ユニット170の前面における周縁をなす表示ユニットケース174を後方へ押圧するようになっている。よって、表示ユニットケース174内に収納されている液晶表示パネル175に直接押圧力がかかることがない。また、表示ユニットケース174の比較的強度の高い外周部分が押圧されるので、表示ユニットケース174が撓んで液晶表示パネル175に不具合が発生(画像の歪みや破損など)することがない。
また、遊技盤1を回動させる過程において、表示ユニット170の後方への移動に伴って圧縮コイルばね182による前方への付勢力が増すと、押圧力分散部材220が撓むようになっている。これにより、上下端部に形成された表示ユニット当接部224,224のみならず、表示ユニット当接部224,224以外の折り曲げ部223がユニットケース本体200に当接し、また、リブ209の後端も押圧力分散部材220に当接するようになる。このように複数箇所が当接するようになることで、圧縮コイルばね182による前方への押圧力がより広い面積に分散され、表示ユニット170の一部分に大きな押圧力がかからないようになっている。
また、押圧力分散部材220は、圧縮コイルばね182が当接する中央部分に形成された中央折り曲げ部225が他の部分より前方に延出しており、この部分が大きく撓まないようにされている。これにより、特に撓みやすい表示ユニットケース174の中央部に過大な押圧力がかからないようになっている。
遊技盤1を開口部131に嵌め込んだ後、図4に示すように、裏機構枠160の裏面側に配された遊技制御装置30を前方向に回動させて起立した状態とする。これにより、図3に示すように遊技制御装置30が裏機構枠160の裏面側に収容された状態となる。そして、遊技制御装置30が起立した状態を保持する保持部材を固定状態に変換し、遊技制御装置30を固定する。
また、このように遊技制御装置30を起立した状態とする際に、遊技制御装置30が第1演出制御装置33の裏面を前方側に押圧し、遊技制御装置30の前方に位置する第1演出制御装置33と第2演出制御装置31の接続部(コネクタ部33aとコネクタ部31bの接続部)を前方向に押圧する。これにより、前後に向かい合うように接続する第1演出制御装置33と第2演出制御装置31の接続が補助されるようになっている(接続が完全でない場合などはこの動作で押し込まれる)。そしてこの後、各種配線などを接続して遊技盤1の取り付けが完了する。
以上のように取り付けられた遊技盤1を前面枠120から取り外す場合は、上述の作業と逆の作業を行えばよい。すなわち、まず、遊技制御装置30を後方に回動させて水平な傾倒状態とし、遊技盤1の前面側における固定部133,133による固定を解除して、係合部材132,132に係合した一側部を軸として前側へ回動させることで取り外すことができる。
このように遊技盤1を取り外す際に、遊技盤1を前側に回動させる過程において、表示ユニット170は圧縮コイルばね182の付勢力により前方向へ移動する。これにより、圧縮コイルばね182が伸張し、圧縮コイルばね182による前方への付勢力が減少すると、撓んでいた押圧力分散部材220が元の状態に戻り、押圧力分散部材220の表示ユニット当接部224,224のみがユニットケース本体200に接した状態となる。
なお、以上の実施形態においては、押圧力分散部材220が上下に延在し、表示ユニット170の上下の二辺に当接するとしたが、押圧力分散部材220が左右に延在し、表示ユニット170の左右の二辺に当接するようにしても良いし、押圧力分散部材を十字型に形成し、表示ユニット170の上下左右の四辺に当接するようにしても良い。
また、押圧部83は、押圧力分散部材220の表示ユニット当接部224の前方に位置する表示ユニット170表面に当接するようにしても良い。
また、遊技盤1の裏面に押圧部83を設けずに、裏機構枠160に表示ユニット170表面が当接する当接部を前後方向に複数設け、付勢部材が押圧することにより表示ユニット170の位置規制をするようにしても良い。
また、遊技盤1は、前面枠120に対して前側から取り付ける構成としたが、遊技盤1を前面枠120に後側から取り付ける(或いはサイドからスライド挿入する)構成としても良い。この場合は、前面枠120に遊技盤1を装着した後に裏機構枠160を閉鎖することとなり、この際に表示ユニット170が後方へ押圧される。また、本実施形態のように遊技盤1を前側から取り付ける構成であっても、メンテナンス等の場合に裏機構枠160を開放した場合は、再び裏機構枠160を閉鎖する際に表示ユニット170が後方へ押圧される。
また、裏機構枠160を開閉可能としたが、遊技盤1を前側から取り付ける構成の場合は、開閉できない裏機構枠160であっても良い。また、裏機構枠160を別途設けずに、前面枠本体130の裏面側に表示ユニット170を前後動可能に配するようにしても良い。
また、遊技盤1は透明な合成樹脂からなるとしたが、少なくとも視認開口87が設定される部分が透明であれば良く、遊技盤1の全てが透明であっても良いし、一部が透明であっても良い。
また、遊技盤1は、透明な合成樹脂で形成して遊技盤1を透かして後方の表示ユニット170の画像を視認できるように構成してもよいし、遊技盤1に開口部を形成して該開口部から後方の表示ユニット170の画像を視認できるように構成してもよい。このように遊技盤に開口部を形成する場合は、遊技盤は透明な合成樹脂製のものに限られず、木製などでもよい。なお、遊技盤を透明な合成樹脂で構成した場合は遊技盤1(表面)の全体或いは一部が表示領域を構成し、遊技盤1に開口部を形成した場合には開口部が表示領域を構成する。
以上のような遊技機100は、遊技領域(第1遊技領域1a)を形成する遊技盤1を前面枠120に対して着脱可能に配設し、該遊技盤前面の所要領域において遊技に関わるゲームを表示するようにした遊技機100であって、ゲームを実行する表示ユニット170を遊技盤1の後方に位置させて支持する裏機構枠160を前面枠120裏面側に備え、裏機構枠160は、表示ユニット170を前後方向にスライド可能に支持するとともに、前方を開口して表示ユニット170をスライド可能なスライド空間(表示ユニット収納部168)を有し、且つ、表示ユニット170を前方に付勢する付勢部材(圧縮コイルばね182)を前方に延出させて該付勢部材の一端部を取り付け、表示ユニット170の裏面には、付勢部材の他端部が当接し、該付勢部材からの押圧力を表示ユニット170裏面に分散させる押圧力分散部材220を備え、押圧力分散部材220は、矩形状の表示ユニット170裏面の少なくとも向かい合う一組の一辺部と他辺部とに亘って設けられ、当該押圧力分散部材220の前面側の一辺側と他辺側が表示ユニット170裏面の一辺部と他辺部とに当接し、当該押圧力分散部材220の裏面側略中央部が付勢部材の他端部に当接するようにしている。
したがって、表示ユニット170の裏面には付勢部材からの押圧力を表示ユニット170裏面に分散させる押圧力分散部材220を備え、押圧力分散部材220の前面側の一辺側と他辺側が表示ユニット170裏面の一辺部と他辺部とに当接し、押圧力分散部材220の裏面側略中央部が付勢部材の他端部に当接するので、押圧力が表示ユニット170の外周部分にかかるようになる。これにより、表示ユニット170の中央部分が撓んで、表示ユニット170に備えられた表示装置(液晶表示パネル175など)に不具合が発生(画像の歪みや破損など)することを防止できる。
また、表示ユニット170裏面には、押圧力分散部材220の外形に沿って、後方に延出するリブ209が設けられ、リブ209が押圧力分散部材220に当接するようにしている。
したがって、表示ユニット170裏面には、押圧力分散部材220の外形に沿って、後方に延出するリブ209が設けられ、リブ209が押圧力分散部材220に当接するので、押圧力がより広い面積に分散されるようになり、表示ユニット170が撓みにくい。
また、押圧力分散部材220は、金属製の板状部材からなり、外周部分に前方に折り曲げられた折り曲げ部223が形成され、押圧力分散部材220の中央部分の折り曲げ部(中央折り曲げ部225)は、中央部分以外の折り曲げ部223より前方に延出して形成されており、中央部分の折り曲げ部225が表示ユニット170裏面に当接するようにしている。
したがって、押圧力分散部材220は、金属製の板状部材からなり、外周部分に前方に折り曲げられた折り曲げ部223が形成されているので、押圧力に対する強度が高い。また、押圧力分散部材220の中央部分の折り曲げ部225は、中央部分以外の折り曲げ部223より前方に延出して形成されており、中央部分の折り曲げ部225が表示ユニット170裏面に当接するので、一辺側から他辺側に延びる中央部分の折り曲げ部225の広い部分で表示ユニット170の裏面を押すこととなり、押圧力がより広い面積に分散され、表示ユニット170が撓みにくい。また、中央部分の折り曲げ部225が他の部分より前方に延出しているので、付勢部材(圧縮コイルばね182)が当接する中央部分箇所が大きく撓むことを防止できる。
また、押圧力分散部材220を表示ユニット170に取り付けるための係止部材211,211,…が、表示ユニット170の裏面から後方に延出して設けられ、係止部材211,211,…は、押圧力分散部材220の前方への撓みを妨げないように押圧力分散部材220を係止している。
したがって、押圧力分散部材220を表示ユニット170に取り付けるための係止部材211,211,…が、表示ユニット170の裏面から後方に延出して設けられ、係止部材211,211,…は押圧力分散部材220の前方への撓みを妨げないように押圧力分散部材220を係止しているので、係止部材211,211,…に押圧力がかかることを防止できる。
また、押圧力分散部材220は、表示ユニット170裏面の一辺部と他辺部とに当接する一辺側と他辺側よりも中央部分が一辺部延設方向にくびれている。
したがって、押圧力分散部材220は、表示ユニット170裏面の一辺部と他辺部とに当接する一辺側と他辺側よりも中央部分が一辺部延設方向にくびれているので、効率よく押圧力を分散できる。すなわち、表示ユニット170と当接する部分は広い接触面積を確保して、押圧力が集中しないようにでき、その他の部分は極力狭い占有面積とし、表示ユニット170裏面のスペースを有効に利用できるようになる。
また、表示ユニット170裏面には、付勢部材(圧縮コイルばね182)をガイドするガイド部208が後方に延出し、押圧力分散部材220には、ガイド部208を挿通する開口部221が形成され、該開口部221の近傍を付勢部材が押圧するようにしている。
したがって、表示ユニット170裏面には、付勢部材をガイドするガイド部208が後方に延出し、押圧力分散部材220には、ガイド部208を挿通する開口部221が形成され、該開口部221の近傍を付勢部材が押圧するようにしたので、押圧力分散部材220と付勢部材を固定しなくても確実に押圧することができる。
また、遊技盤1の裏面には、後方に延出し表示ユニット170の前面に当接する当接部材(押圧部83,83,…)を設け、付勢部材(圧縮コイルばね182)が表示ユニット170を前方に付勢することにより、該表示ユニット170が位置規制されるようにしている。
したがって、遊技盤1の裏面には、後方に延出し表示ユニット170の前面に当接する当接部材を設け、付勢部材が表示ユニット170を前方に付勢することにより、該表示ユニット170が位置規制されるので、表示ユニット170が遊技盤後方の所定位置に配されるようになる。
このように、遊技盤1に対して表示ユニット170が所定の間隔をおいて遊技機100の奥側に配されるので、表示ユニット170と遊技者との距離を確保でき、奥行き感を出すことができるとともに、大型の表示ユニット170を用いた場合でも、遊技者にとって見やすい構成とすることができる。また、遊技盤側から入り込む外光によって画像表示面171における表示が見にくくなることを防止できる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機など全ての遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。