以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのパチンコ遊技機について図1から図14を用いて説明を行う。
図1から3に示すように、本実施形態の遊技機100は、矩形枠状に構成された機枠110を備え、機枠110の前面側には、該機枠110に対して前方向へ扉状に回動可能に矩形枠状の前面枠120が軸着されている。なお、矩形枠状の機枠110は、裏面側から見て左側の一辺が金属製とされ、その他の辺は木製となっている。これによって、裏面側から見て左側の一辺においては、強度を保ったまま厚みを薄くでき、後述するように大型の表示ユニット170を備える裏機構枠160の配設を可能としている。
前面枠120は、当該前面枠120に備えられる各種部材等の取付用のベースとなる前面枠本体130と、当該前面枠本体130に対して、その前面側に回動可能に軸支されたクリア部材保持枠140と、前面枠本体130の前面のクリア部材保持枠140の下側に取り付けられた発射操作ユニット150と、前面枠本体130の裏面側に回動可能に軸支され、表示ユニット170を備える裏機構枠160とを有する。
前面枠本体130は、矩形枠状の機枠110の前面側をちょうど覆うような概略矩形板状に構成されるとともに、その中央から上端部に渡る部分に後述する遊技盤1を嵌め込んで収容するための方形状の開口部131が形成されている。そして、前面枠本体130に収容された遊技盤1の前面が前面枠本体130の開口部131から前側に臨むようになっている。すなわち遊技盤1は、前面枠本体130に嵌め込まれることで前面枠120に取り付けられている。
また、前面枠本体130の遊技盤1が嵌め込まれた開口部131、すなわち、前面枠本体130の中央より少し下側から上端部にわたる部分には、前面枠本体130の前側を覆うクリア部材保持枠140が配置されており、遊技盤1の前面とクリア部材保持枠140に嵌め込まれたクリア部材としてのガラス板141との間で、遊技盤1の前面に設けられた遊技領域区画壁9に囲まれた部分が、遊技球が発射されて流下する第1遊技領域1aとされている。
また、クリア部材保持枠140の一方の側部(遊技機100の前面側から見て左側の側部)は、前面枠本体130の一方の側部に回動可能に軸支されて、扉状に開閉自在とされ、クリア部材保持枠140を開くことにより、遊技盤1の前面側の第1遊技領域1aの前側を開放可能となっている。クリア部材保持枠140には、前面枠本体130の開口部131をほぼ閉塞するように、該開口部131に嵌め込まれた遊技盤1との間に遊技球が流下可能な第1遊技領域1aとなる間隔を開けて二重のガラス板141が固定されている。そして、クリア部材保持枠140において、遊技機100の前側からガラス板141を介して遊技盤1の前面側の少なくとも第1遊技領域1aの部分が視認可能となっている。また、クリア部材保持枠140の前面であって、ガラス板141が固定されて第1遊技領域1aを視認可能とする部分の周囲には、枠装飾装置としてのランプやLED、音声を出力するスピーカなどが設けられている。
また、前面枠本体130に軸着されたクリア部材保持枠140の開放端側となる前面側から見て右側の端部の前面には、施錠装置の一部をなす鍵穴143が形成されている。この鍵穴143は、前面枠本体130の施錠装置の一部であるとともに、クリア部材保持枠140の施錠装置の一部でもあって、鍵穴143に鍵を入れて一方(例えば左回り)に回すと前面枠本体130の施錠が解除され、他方(例えば右回り)に回すとクリア部材保持枠140の施錠が解除されるようになっている。
また、前面枠本体130の前面側のクリア部材保持枠140の下側には、発射操作ユニット150が取り付けられている。発射操作ユニット150は、左右側部のうちの一側部となる左側部を前面枠本体130に軸着されて、左右方向に回動して開閉自在な開閉パネル151とその下の下部パネル152とからなる。開閉パネル151は、排出された遊技球を貯留するとともに、遊技球を発射する発射装置(図示略)に遊技球を送る上皿153を有している。この上皿153の周囲には、遊技者が操作可能な演出用ボタン155が設けられている。また、開閉パネル151の下側の下部パネル152には、上皿153に収容しきれない遊技球を収容する下皿154及び灰皿と、第1遊技領域1aに向けての遊技球の発射操作を行うとともに、該第1遊技領域1aに遊技球を発射する際の発射勢を調節するための操作ハンドル156、音声を出力するスピーカ157などが設けられている。
また、図3に示すように、前面枠本体130の裏面側であって、遊技盤1が嵌め込まれた開口部131の上端部から中央より少し下側にわたる部分には、前面枠本体130の裏面側を覆うように裏機構枠160が配置されている。裏機構枠160の前面の左端部は、前面枠本体130の裏面であって遊技機100の裏面側から見て右側の側部に回動可能に軸支されて扉状に開閉自在とされ、裏機構枠160を開くことにより、遊技盤1の裏面側の上部を開放可能となっている。なお、裏機構枠160と前面枠本体130の連結部分は着脱自在であって、前面枠本体130、裏機構枠160はそれぞれユニット単位で交換やメンテナンスが可能となっている。
また、前面枠本体130の裏面側であって遊技盤1が嵌め込まれた開口部131の下方には、排出装置190による賞球の排出、発射装置による遊技球の発射を制御する排出発射制御装置34、遊技機100内の各装置に電力を供給する電源回路としての電源供給装置37が取り付けられている。
その他、前面枠本体130には、各部材の取付位置に各部材を取り付けるための構造が設けられており、例えば、取り付けられた部材を囲むように補強用のリブが形成されていたり、ビス等による部材の取り付けのためのボス等が形成されている。
図1,4に示すように、前面枠本体130の開口部131に嵌め込まれる遊技盤1は、遊技盤本体1bと、遊技盤本体1bの裏面側に配される遊技盤裏面構成部材80とを備える。遊技盤本体1bは透明な合成樹脂(例えば、ポリカーボネートやアクリル)からなり、前面には、遊技領域区画壁9で囲まれた第1遊技領域1aを有し、この第1遊技領域1a内に発射装置(図示略)から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。
遊技盤本体1bの前面側には、第1遊技領域1aを区画する遊技領域区画壁9を備える遊技領域区画部材8,8,…が取り付けられている。この遊技領域区画部材8,8,…は所定の厚みを有し、遊技盤本体1bの前面の四隅に配されて第1遊技領域1aを区画するものであって、遊技盤1の中心側に配される側面が第1遊技領域1aを区画する遊技領域区画壁9をなしている。また、遊技領域区画部材8,8,…は不透明な材質からなり、第1遊技領域1a以外から遊技機100の内部が見えないようになっている。
さらに、遊技盤本体1bの四隅に配された遊技領域区画部材8,8,…には、遊技盤1を前面枠本体130に形成された開口部に対して着脱可能とする係合凹部8b、固定凹部8cが形成されている。前面側から見て左側の上下にある遊技領域区画部材8,8には、前面枠本体130に設けられた係合部材132,132が係合可能な係合凹部8bが形成され、遊技盤1の前面側から見て右側の上下にある遊技領域区画部材8,8には、前面枠本体130に設けられた固定部が係合可能な固定凹部8cが形成されている。そして、前面枠本体130に形成された開口部に対して、前面側から係合凹部8b,8bを係合部材132,132に係合させ、この係合部分を軸として他端部を後方に回動させて開口部に収容し、固定凹部8c,8cに固定部133,133を係合させることで遊技盤1が前面枠本体130に固定されるようになっている。
遊技盤1を構成する遊技盤本体1bの前面側に形成された第1遊技領域1a内には、遊技盤1の装飾や遊技球を流下案内する遊技装置として、普図始動ゲート6、始動入賞口10および普通変動入賞装置3、特別変動入賞装置4が設けられている。さらに遊技装置として、一般入賞口形成部材14,14に設けられた一般入賞口2,2、風車と呼ばれる打球方向変換部材11,11、多数の障害釘(図示略)、流下方向規制装置7、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口5、ランプ・LEDなどの遊技盤装飾装置などが設けられている。また、遊技盤本体1bの裏面側には、遊技球が流下可能な後述する第2遊技領域20が設けられ、第1遊技領域1aには遊技装置として、この第2遊技領域20への導入口をなすワープ入口12,12、第2遊技領域20からの導出口13が設けられている。
普図始動ゲート6は遊技球が上下に通過可能なゲートであり、その内部には遊技球の通過を検出するゲートセンサ6a(図4に図示)が設けられている。そして、該ゲートセンサ6aで遊技球が検出されることに基づき普図変動表示ゲームの始動条件が成立するようになっている。また、普図変動表示ゲームは、遊技盤1の前面側に設けられた図示しない普図変動表示器にて表示されるようになっている。さらに、遊技盤1の前面側には、未処理となっている第1普図変動表示ゲームの回数をLEDの点滅で表示する図示しない普図始動記憶表示器が設けられている。
始動入賞口10および普通変動入賞装置3は第1遊技領域1aの下部にあって、その内部には遊技球の流入を検出する始動口センサが設けられている。この始動入賞口10および普通変動入賞装置3は、特図始動入賞口であって、始動口センサで遊技球が検出されることに基づき特図変動表示ゲームの始動条件が成立するようになっている。この特図変動表示ゲームは、遊技盤1の前面側に設けられた図示しない特図変動表示器にて表示されるようになっている。また、遊技盤1の前面側には、未処理となっている特図変動表示ゲームの回数をLEDの点滅で表示する図示しない特図始動記憶表示器が設けられている。
普通変動入賞装置3は左右一対の開閉部材3a,3aを具備し、始動入賞口10の下部に配設され、この開閉部材3a,3aは、常時は遊技球が流入不能な閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しているが、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様(例えば、「7」)となった場合には、普図の当たりとなって、普通変動入賞装置3の開閉部材3a,3aが所定時間(例えば、0.5秒間)逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置3に遊技球が流入し易い状態(遊技者にとって有利な状態)に変化されるようになっている。これにより、特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
また、特図変動表示ゲームは、第1遊技領域1a内に設けられた特図変動表示器で実行されるが、ここで実行される特図変動表示ゲームに対応する表示ゲームが後述する表示ユニット170の画像表示面171に表示されるようになっている。この特図変動表示ゲームに対応した表示ゲームの表示領域は、遊技盤本体1bの裏面側に配された表示領域区画壁64,92、上部役物装置25によって区画された領域であって、透明な材質からなる遊技盤本体1bを通して、その裏面側に配された表示ユニット170の画像表示面171を視認可能な領域となっている。なお、遊技機100に特図変動表示器を備えずに、表示ユニット170のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図変動表示器の表示態様が特別結果態様(たとえば「7」)となった場合には、大当たりとなって特別遊技状態(いわゆる、大当たり状態)となる。また、これに対応して画像表示面171における表示ゲームの表示態様も特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となる。
特別変動入賞装置4は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉4aによって開閉される大入賞口を備えていて、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせる。なお、開閉扉4aは、ソレノイド(大入賞口SOL)により駆動される。また、大入賞口の内部(入賞領域)には、該大入賞口に入った遊技球を検出するための大入賞口用センサ(カウントセンサ)が配設されている。
一般入賞口形成部材14,14は、第1遊技領域1aの下部に位置する遊技領域区画壁9に沿って配されており、前面側には一般入賞口2,2が形成されている。また、この一般入賞口2,2には、一般入賞口2,2に入った遊技球を検出するための一般入賞口センサが配設されている。また、一般入賞口形成部材14,14は、遊技に関連した装飾が施されて一部が光を透過可能に構成されているとともにLEDなどを備えており、遊技盤1の装飾を行う遊技盤装飾装置の一部をなしている。
そして、遊技を開始することにより第1遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口2,2、特図始動入賞口(始動入賞口10、普通変動入賞装置3)、大入賞口(特別変動入賞装置4)等の入賞口の何れかに入賞すると、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球としての遊技球が排出発射制御装置34(排出発射制御基板)の制御により排出装置190によって上皿153に排出される(払い出される)ようになっている。
また、流下方向規制装置7は、第1遊技領域1aとなる遊技盤本体1bの前面に突出するように取り付けられている。この流下方向規制装置7は透光性を有する材質からなる部材で、鎧部7aとその両端に接続した案内部7b,7bとから略コ字状に形成されていて、コ字状の開口部分が下側を向くように第1遊技領域1aの中央部に配され、第1遊技領域1aの中央部分を区画するようになっている。これによって、第1遊技領域1aに発射されて流下する遊技球が第1遊技領域1aの左右に振り分けられ、第1遊技領域1aの中央部分における画像表示面171の視認性が保たれるようになっている。
この流下方向規制装置7の鎧部7aは、第1遊技領域1aの中央部分に対して上側に配されて上方に突出するような円弧状をしており、その上面が中央から左右に下るような傾斜面とされている。このように上面が円弧状となっていることで、第1遊技領域1aの上方に発射され、流下する遊技球を傾斜に沿って左右に振り分けることができるようになっている。
また、鎧部7aの端部に連続した案内部7b,7bは、第1遊技領域1aの中央部分に対して左右に配されて下方に向かって延在するようになっている。この案内部7b,7bは、鎧部7aで左右に振り分けられた遊技球が中央部分へ戻らないように下方へ案内するものである。また、この案内部7b,7bの下端部にはワープ流路への入口となるワープ入口12,12が、流下方向規制装置7の外側(案内部7bと、対向する遊技領域区画壁9との間)を流下する遊技球を受け入れ可能に形成されている。また、遊技盤本体1bにおけるワープ入口12,12が配される部分には、前後に貫通したワープ孔が形成され、ワープ入口12,12から流入した遊技球を、遊技盤本体1bの裏面側に形成された後述する第2遊技領域20へ誘導可能とされている。
また、第1遊技領域1aにおける始動入賞口10の上側には、後述する第2遊技領域20からの導出口13が形成されている。この導出口13は、遊技盤本体1bに形成された前後に貫通した導出孔に導出口形成部材23を取り付けることで構成されている。この導出口形成部材23は、遊技盤本体1bと略同じ厚みを有し、導出孔に嵌め込まれる部分に導出口13を形成する筒状の開口23aが形成されている。この筒状の開口23aの内周面における下側の面(導出口13の底面)は、後方に配される後述するステージ部材21の形状に合わせた曲面とされているとともに前側に傾斜するようにされており、ステージから前側に誘導された遊技球を第1遊技領域1aに誘導可能とされている。また、この曲面とされた遊技球が転動する下側の面の下方には、ステージの下方に前後方向に沿って延在するように形成された球誘導路22の下流側端部が形成されている。導出口形成部材の前端部に位置する球誘導路22の下流側端部は、始動入賞口10の直上に位置するようになっており、ここを流下した遊技球は高い確率で始動入賞口10に流入するようになっている。
図4に示すように、遊技盤1を構成する遊技盤本体1bの裏面側には、遊技盤裏面構成部材80が取り付けられている。この遊技盤裏面構成部材80は、上部カバー部材81、下部カバー部材82、側部カバー部材84とから遊技盤本体1bの周囲に沿う矩形状に形成され、不透明又は半透明とされた合成樹脂(例えば、ポリカーボネートやABS)からなる。この遊技盤裏面構成部材80の略中央部には、遊技盤本体1bに形成された第1遊技領域1aの大部分と重なるように略矩形状の視認開口87が形成されている。
上部カバー部材81は、遊技盤本体1bの裏面における上側部分を覆う板状の部材で、左右及び上側の周縁が遊技盤本体1bの上側部分における外周に沿うような形状をしている。また、下側の周縁は、遊技盤本体1bの前面側に形成された第1遊技領域1aの周縁をなす遊技領域区画壁9に略沿うように湾曲した形状とされている。この上部カバー部材81の裏面側には上部役物装置25が取り付けられている。すなわち、上部カバー部材81は上部役物装置25の取り付けベースをなす。
上部役物装置25はその大部分が、上部カバー部材81の下側の周縁よりも下側に配されるようになっていて、その前面は遊技盤1の前面側から遊技盤本体1bを透して視認可能となっており、この前面には、例えば機種名や装飾図柄などが描かれ、装飾が施された装飾板が配されている。
この上部役物装置25は、内部に演出部材と、この演出部材を駆動する駆動装置が設けられており、遊技の進行に合わせて演出部材を視認開口87に現出させることで、遊技の演出を行うものである。すなわち演出部材は、通常時は上部役物装置25の内部に収納された状態となっていて、遊技者からは見えないように機種名などが描かれた装飾板により隠蔽されており、この状態から駆動装置により駆動されて視認開口87に現出し、遊技者から視認可能となることで演出を行うようになっている。また、この上部役物装置25は遊技盤装飾装置の一部をなすものであって、第1演出制御装置33が第2演出制御装置31を介して制御するようになっている。また、上部役物装置25は所定の前後幅を有し、遊技盤1と表示ユニット170の間の上部の隙間から遊技機100の内部が見えないようにする機能も有する。
下部カバー部材82は、遊技盤本体1bの裏面における下側部分を覆う板状の部材で、左右及び下側の周縁が遊技盤本体1bの下側部分における外周に沿うような形状をしている。また、上側の周縁は第1遊技領域1aに設けられた役物装置(普通変動入賞装置3、特別変動入賞装置4、一般入賞口形成部材14,14)の後部を覆うことができるように、役物装置の配設部位における上縁部に沿う形状とされている。この下部カバー部材82の裏面側には、役物装置の後部を覆う下部覆い部材60が取り付けられるようになっている。すなわち、下部カバー部材82は下部覆い部材60の取り付けベースをなす。
下部覆い部材60はその前面側に、始動入賞口10、普通変動入賞装置3、特別変動入賞装置4、一般入賞口2,2などに入賞した遊技球を流下させる入賞球流路を備える。この入賞球流路は、遊技機100の外部(島設備の回収樋)に連通する図示しない流路に接続するようになっている。また、この下部覆い部材60の裏面側から見て左側の端部は、上下方向に沿って延在する回動軸を備える連結部62が形成されており、第2演出制御装置31が左右方向に扉状に回動可能に軸支されるようになっている。
また、下部覆い部材60は透明な材質からなり、一部がレンズのように加工されていて、裏面側に配されたLED基板(図示略)に備えられたLEDからの光を役物装置に向けて誘導する機能も有する。さらに、下部覆い部材60の上部には着色されて半透明とされた板状の表示領域区画壁64が形成されており、表示領域を区画するとともに、遊技機100の内部が見えないようにしている。なお、表示領域区画壁64の形状は、下部覆い部材60の前面に配された部材に対応した形状(一部が曲面)とされている。また、表示領域区画壁64の下側には、LED基板63が表示領域区画壁64と平行になるように水平に配設されている。そして、このLED基板63の上面に配されたLEDにより表示領域区画壁64を下側から照らすことで、その光が半透明の表示領域区画壁64を介して遊技領域を装飾するようになっている。また、下部覆い部材60の裏面には、配線を中継するための中継基板が備えられている。また、下部覆い部材60の裏面側には第2演出制御装置31が取り付けられ、該第2演出制御装置31の裏面側には遊技制御装置30が取り付けられている。
第2演出制御装置31は、画像データなどを記憶したROMを備える演出データ基板と、遊技盤装飾装置を駆動するための盤装飾ドライバを備えたドライバ基板を備え、遊技制御装置30の制御の下で演出の制御を行うものである。この第2演出制御装置31の裏面側には、第1演出制御装置33のコネクタ部33aと直接接続するためのコネクタ部(図示略)が露出している。また、第2演出制御装置31の裏面側には、左右方向に沿って延在する回動軸を備える一対の支持部31a,31aが形成されており、遊技制御装置30を上下方向に扉状に回動可能に軸支するようになっている。また、遊技を制御する遊技制御装置30を軸支する支持部31a,31aの近傍には、遊技制御装置30が第1演出制御装置33の裏面に沿って配された状態、すなわち遊技制御装置30が起立した状態を保持する保持部材(図示略)が設けられている。すなわち、第2演出制御装置31の裏面は遊技制御装置30を取り付けるための台座をなす。
すなわち、機種に依存する演出データ基板を備えた第2演出制御装置31、遊技制御装置30は遊技盤1に取り付けられ、複数の機種で共通使用可能な第1演出制御装置33、排出発射制御装置34、電源供給装置37は前面枠本体130もしくは裏機構枠160に取り付けられている。よって、遊技盤1を変更することにより機種に依存する装置(基板)のみが交換され、遊技機100の遊技内容を変更することが可能である。
側部カバー部材84は、遊技盤本体1bの左右それぞれの側端に沿って取り付けられており、上端部が上部カバー部材81の下端に接して連続するように配されるとともに、下端部が下部カバー部材82の上端部に接して連続するように配される。さらに、側部カバー部材84と一体に表示領域区画壁92を備える側壁部材90が取り付けられている。
側壁部材90は、表示領域を区画する表示領域区画壁92を備え、該表示領域区画壁92が遊技盤本体1bに対して上下方向に延在するとともに後方へ延出するような向きで配される。なお、左右の表示領域区画壁92は遊技盤本体1bに対して略垂直に配されるが、より詳細には、後方へ向かって間隔が狭くなるように若干斜めに配されるようになっている。
この表示領域区画壁92は、表示領域区画壁92を通して遊技機100の内部が透けて見えない程度の半透明とされており、表示領域区画壁92の外側を前方から隠蔽するように構成されている。また、表示領域区画壁92の遊技盤本体1bの側端側に配される面には波状の凹凸が形成されており、さらに、表示領域区画壁92の遊技盤本体1bの中央側に配される面には、不透明な装飾用のシールが貼付されるようになっており、表示領域区画壁92を透して遊技機100の内部が見えないようになっている。
以上のような構成を有する上部役物装置25、表示領域区画壁92,64によって、遊技盤本体1bの裏面側に前後方向に沿った筒状の空間が形成される。この表示領域区画壁92,64および上部役物装置25は、遊技盤1の後方に配される後述する表示ユニット170の画像表示面171に近接するように配され(当接はしない)、特図変動表示ゲームに対応した表示ゲームなどの表示領域を区画するようになっている。すなわち、表示ユニット170の画像表示面171のうち、表示領域区画壁92,64および上部役物装置25で囲まれた領域が遊技盤1の前面側から視認可能な表示領域(視認領域)となる。これによって、第1遊技領域1aの大部分に表示ユニット170の画像が表示されることとなる。また後述するように、この遊技盤本体1bの裏面側における表示領域区画壁92,64および上部役物装置25で囲まれた領域の一部が、遊技球が流下可能な第2遊技領域20とされている。
なお、画像表示面171の面積は、遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87よりも広いので、視認開口87から露出する領域に所定の画像が表示されるように第1演出制御装置33によって制御されている。また、上述したように、表示領域区画壁92,64と上部役物装置25は、遊技機100の内部が見えないようにする機能も有しており、これらで囲まれた視認開口87の外周部分となる領域は遊技盤1の前面側からは見えないようになっている。
また、上部カバー部材81、下部カバー部材82の裏面には、遊技盤本体1bの左右端部に沿って配される周縁の近傍に後方へ突出する押圧部83,83,…が形成されている。この押圧部83,83,…は、遊技盤1の裏面側に配される表示ユニット170の前面(表示ユニット170の外枠をなす表示ユニットケース174の前面)に、その後端部が当接するようになっている。表示ユニット170は、後述するように付勢部材としての圧縮コイルばね182によって前側に付勢されているので、押圧部83,83,…と表示ユニット170は密着した状態で保持されるようになっている。
また、押圧部83,83,…は、所定の前後幅を有しており、押圧部83,83,…が表示ユニット170の前面に当接することで、遊技盤1と表示ユニット170は所定の間隔をおいて平行に配され、両者の間に空間部が形成されるようになっている。なお、押圧部83,83,…の前後幅は、上述した表示領域区画壁92の前後幅よりも若干広くされており、押圧部83,83,…が表示ユニット170の前面に当接することで、表示領域区画壁92が画像表示面171に近接した位置に配されるようになっている。
このように、遊技盤1に対して表示ユニット170が所定の間隔をおいて遊技機100の奥側に配されるので、表示ユニット170と遊技者との距離を確保でき、奥行き感を出すことができるとともに、大型の表示ユニット170を用いた場合でも、遊技者にとって見やすい構成とすることができる。また、遊技盤側から入り込む外光によって画像表示面171における表示が見にくくなることを防止できる。
また、押圧部83,83,…は上部カバー部材81の裏面、下部カバー部材82の裏面に形成された基部83aと、基部83aの後端部にねじによって取り付けられた摩擦係数が低い材質(例えば、ポリアセタール、金属)からなる押圧部材83bとを有している。さらに、上部カバー部材81、下部カバー部材82の裏面側から見て右側に位置する押圧部83,83の基部83aには、押圧部材83bに加え、上下方向に沿った軸を中心に回動可能なローラ83cが、外側に位置する角部に取り付け可能とされている。
表示ユニット170の前面に当接する押圧部83,83,…がこのような構成を有することで、押圧部83,83,…が表示ユニット170の前面に当接し、押圧した状態で、容易に適切な位置に移動することができるようになっている。
また、遊技盤本体1bの裏面側における表示領域区画壁92,64および上部役物装置25で囲まれた領域内には、遊技装置としてのステージ部材21が配されている。このステージ部材21は透光性を有する材質からなる板状の部材であって、左右の端部は表示領域区画壁92に一部が支持されるとともに近接して配され、後端部は表示領域区画壁92の後端部と等しい前後位置に配されている。すなわち、このステージ部材21によって、表示領域区画壁92,64および上部役物装置25によって形成された前後方向に沿った筒状の空間が上下に区画されるようになっている。そして、遊技盤1の裏面側に表示ユニット170が配されることで、表示ユニット170と表示領域区画壁92、ステージ部材21および上部役物装置25によって囲まれた空間である第2遊技領域20が遊技盤本体1bの裏面側に形成される。このように形成される第2遊技領域20へは、案内部7b,7bに形成されたワープ入口12,12に流入した遊技球が誘導されるようになっている。
遊技盤本体1bの裏面におけるワープ入口12,12と対応する位置には、遊技装置としての遊技球流路形成部材をなすワープ流路形成部材24,24が配されている。このワープ流路形成部材24,24は透光性を有する材質からなる部材で、ワープ入口12,12に流入してワープ孔を通って遊技盤本体1bの裏面に至った遊技球を、ステージ部材21の上面に形成されたステージ21a上に誘導するワープ流路が内部に形成されている。このワープ流路は、遊技球を一列で流下可能な筒状の流路であって、その入口となる上流側端部は遊技盤本体1bに形成されたワープ孔に接続しており、ここから遊技盤本体1bの裏面に沿って遊技盤本体1bの側端方向へ屈曲し、出口となる下流側端部はステージ21aの側端部の上方に近接した位置に配されるようになっている。これによって、第1遊技領域1aに開口したワープ入口12に流入した遊技球は、ワープ流路を通って第2遊技領域20におけるステージ部材21の上面に形成されたステージ21a上を遊技盤1の外側に向かって流下するように誘導されることとなる。このように、ワープ流路からステージの側端方向へ遊技球が排出されるので、ステージ21aの端から端まで有効に利用できるようになり、ステージ21a上に一度に多数の遊技球を転動させることが可能となる。
ステージ部材21は、左右両側が中央に向かって下る傾斜面となっているとともに、中央部が上向きに突出した略W字状に形成されている。そして、このステージ部材21の上面が、遊技球が転動するステージ21aとされ、遊技球が略W字状の傾斜に沿って左右に転動するようになっている。また、このステージ部材21の中央部は、遊技盤本体1bに形成された導出口13の後方に位置するように形成されており、ステージ21aは、導出口形成部材23によって形成された導出口13の底面に連続するようになっている。これによって、ステージ21a上を転動する遊技球は前側へ誘導され、導出口13から第1遊技領域1aへ導出されることとなる。
また、ステージ21aの左右方向の中央であって、遊技球が転動する面の下側には、遊技球が流下可能な流路である球誘導路22の後方部分が形成されている。この球誘導路22は、前後方向に沿って延在するように形成された遊技球が一個流下可能な内径を有する筒状の流路で、前側に向かって下るように傾斜している。この球誘導路22の上流側端部はステージ21aに開口しており、下流側端部は上述したように、導出口形成部材23の前端部に開口している。
図2,3、5から10に示すように、裏機構枠160は、裏機構枠本体161と、画像を表示する画像表示装置としての表示ユニット170を案内するとともに前方向への移動を規制する移動規制部材162とを有し、表示ユニット170の他、表示ユニット170を制御する第1演出制御装置33、賞球などを排出する排出装置190と排出装置190に遊技球を供給する球貯留タンク40が設けられている。
上述したように、裏機構枠160の前から見て左側の端部は、前面枠本体130の裏面であって遊技機100の裏面側から見て右側の側部に回動可能に軸支されており、前面枠本体130に形成されて遊技盤1が嵌め込まれる開口部131を裏面側から覆って遊技盤1の裏面に臨む状態から、後方に扉状に回動して遊技盤1の裏面側を開放する状態との間で回動可能となっている。すなわち、裏機構枠160に表示ユニット170が配設されることで、表示ユニット170は該裏機構枠160を介して前面枠120側に配設された状態で遊技盤1の後方位置に配設されることとなる。そして、裏機構枠本体161において遊技盤1と平行に配され、遊技盤1の裏面側を覆うように配される部分が後方壁161aとなる。
図3,6に示すように、裏機構枠本体161は所定の厚みを有し、この裏機構枠本体161の前後面に種々の機構体が取り付けられている。裏機構枠本体161の前面には、表示ユニット170を前側に付勢する付勢部材としての圧縮コイルばね182を収納する後側が閉鎖された筒状の付勢部材収納部181が形成されている。また、裏機構枠本体161の後方壁161aの背面には、第1演出制御装置配設部165や接続用凹部183、流路形成凹部184、排出装置配設凹部185などの前方に窪んで後方に開口した凹部が形成されており、裏機構枠本体161の前面の一部はこれら凹部の裏面によって形成されている。また、裏機構枠本体161の前面の周囲には、上下の一部を除いて前側に延出する周囲壁187が形成されており、裏機構枠本体161の前面側は全体が凹部となっている。
図2,5,6に示すように、裏機構枠160の前面側は、全体が前側に開口した凹部となっており、ここに表示ユニット170が収容されている。
図6に示すように、裏機構枠本体161の前面であって上部には、左右の周囲壁187に隣接して、所定の左右幅を有する下側に開口した溝状の凹部169a,169aが形成されている。この所定の左右幅とは、後述する表示ユニット170の上部に形成された被案内部176の左右幅より若干広い幅であり、この部分が被案内部176を前後方向に案内する案内部169の一部をなす。
また、上述した溝状の凹部169a,169aと上下に対向するように、裏機構枠本体161の前面であって下部には、左右の周囲壁187に隣接して、所定の左右幅を有する上側に開口した溝状の凹部169a,169aが形成されている。この溝状の凹部169a,169aの所定の左右幅は、後述する表示ユニット170の下部に形成された被案内部176の左右幅より若干広い幅であり、この部分も被案内部176を前後方向に案内する案内部169の一部をなす。
付勢部材収納部181は、表示ユニット170を前方向へ付勢する付勢部材としての圧縮コイルばね182を収容する部分である。この付勢部材収納部181は、圧縮コイルばね182の外径と略同じ内径を有する円筒形の凹部で、裏機構枠本体161の左右方向の中心に沿って上下に2つ設けられている。
また、この裏機構枠本体161の前側には、それぞれコ字状の移動規制部材162,162が左右の側面を前側に延長するように取り付けられている。裏機構枠160の前面側から見て左側に設けられた移動規制部材162には、上下に軸受け部162a,162aが形成されており、前面枠本体130の裏面側に設けられた上下方向に延在する回動軸(図示略)を軸受け部162a,162aに回動可能に嵌合することで、裏機構枠160が前面枠本体130に対して回動可能に軸支されるようになっている。また、裏機構枠160の前面側から見て右側に設けられた移動規制部材162には、上下にねじ穴162d,162dが形成されており、裏機構枠160を遊技盤1の裏面に配した状態(裏機構枠160を閉じた状態)で、ねじ穴162d,162dにねじを挿通し、前面枠本体130に形成された図示しないねじ止め部に螺合することで裏機構枠160が固定されるようになっている。
そして、後方壁161aおよび周囲壁187、移動規制部材162,162によって、所定の奥行きを有するとともに前面側(遊技盤1の裏面に臨む側)に開口した略矩形凹室形状の空間(少なくとも背面と左右側面とを囲まれた空間)が形成され、この空間が表示ユニット170を収納する表示ユニット収納部168となる。すなわち、移動規制部材162,162は裏機構枠本体161における後方壁161aの左右端部の各々に設けられ、周囲壁187とともに表示ユニット収納部168の側面部をなす。
このような移動規制部材162,162は、左右の周囲壁187,187から裏機構枠本体161の中央側へ向かう所定範囲と、裏機構枠本体161の前面側における左右端部の上下に形成された溝状の凹部169a,169a,…の前側を覆うように取り付けられる。そして、裏機構枠本体161の上下に形成された溝状の凹部169a,169a,…と対向するように配される部分には、裏機構枠本体161に形成された溝状の凹部169a,169a,…と同じ形状をした溝状の凹部(図示略)が形成されている。
そして、移動規制部材162,162を裏機構枠本体161に取り付けることによって、溝状の凹部が裏機構枠本体161の上下に形成された溝状の凹部169a,169a,…と連続する。これにより、上下にそれぞれ対向するように、移動規制部材162,162から裏機構枠本体161にかけて前後方向に沿って延在する溝状の凹部である案内部169が形成される。すなわち、裏機構枠本体161とその前側に配された移動規制部材162,162により形成される表示ユニット収納部168における上下の内側面の左右に、表示ユニット170の上下の側部にそれぞれ設けられるとともに前記上下の側部の左端部及び右端部の合わせて4カ所から外側(上側もしくは下側)に突出する後述の被案内部176,176,…を前後に移動自在に案内する概略溝状の案内部169,169,…が設けられることとなる。
また、この溝状の案内部169,169,…のうち、裏機構枠160の下側に形成された案内部169,169には、底面を形成する矩形板状のレール部材167が配されている。このレール部材167の表面は摩擦係数が低い材質(例えば、ポリアセタール、金属)からなり、案内部169の前後左右幅に等しい前後左右幅を有する。また、レール部材167は所定の厚みを有し、表示ユニット170の荷重がかかっても撓まない程度の強度を有する。
また、レール部材167の前後の端部には切欠き状の係合部167a,167aが形成されており、下側の案内部169,169を形成する裏機構枠本体161の溝状の凹部169a,169aにおける前後端部に形成された支持部に係合、支持されるようになっている。これにより、レール部材167は裏機構枠本体161と移動規制部材162とに掛け渡され、案内部169の底面をなすように水平に固定されるようになっている。このレール部材167によって、裏機構枠本体161と移動規制部材162によって形成される案内部169の底面に段差が生じることがなく、さらには、摩擦係数が低い材質からなることから、表示ユニット170を滑らかに移動させることが可能となる。
以上のように形成される表示ユニット収納部168には、画像表示面171が前側(開口した側)となるように表示ユニット170が配設されており、図2に示すように裏機構枠160を遊技盤1の裏面に臨むように配することで、遊技盤1の裏面側に表示ユニット170の画像表示面171が臨むようになっている。また、このとき、遊技盤1の裏面上部に配された上部役物装置25の一部が、この表示ユニット収納部168に収納されることとなる。すなわち、表示ユニット収納部168は、遊技盤1の後方の遊技装置を収納する遊技装置配置空間188をなす。
表示ユニット170は、前面側が開口した矩形箱状(額縁状)に形成された金属製の表示ユニットケース174と、この矩形箱状の表示ユニットケース174に収容された液晶表示パネル175(液晶表示器、バックライトを含む)とを有する。そして、表示ユニットケース174の前面側から液晶表示パネル175の画像表示面171を有する前面が露出している。
表示ユニットケース174の上下の側部であって、左端部及び右端部の合わせて4ヶ所からは、側部に対して垂直に外側に突出する被案内部176,176,…が設けられている。この被案内部176は、摩擦係数が低い材質(例えば、ポリアセタール、金属)からなる被案内部材172を、表示ユニットケース174の上下部(上下面の左右両端)に固定することで形成されている。また、表示ユニット170の下面に設けられた被案内部176,176は、その下部に滑動体として左右方向に沿った回転軸を有するローラを備えている。
そして、表示ユニット収納部168には、この被案内部176,176,…と対応する位置に前後に延在する溝状の案内部169,169,…が形成されており、表示ユニット170が表示ユニット収納部168内において前後動自在に配されることとなる。ここで、被案内部176,176,…は摩擦係数の低い材質からなり、案内部169,169,…との間の摩擦抵抗が軽減されるようになっている。また、表示ユニット170の下面に設けられた被案内部176,176は、その下部に滑動体として左右方向に沿った回転軸を有するローラを備えており、さらに、このローラが接する下側の案内部169,169の底面にはレール部材167が配設されている。よって、案内部169,169,…に対して摩擦係数が低い材質からなる被案内部176,176,…もしくは回転可能なローラが当接することとなり、さらに、ローラは平滑なレール部材167上を移動することから、被案内部と案内部169,169,…との間の摩擦抵抗が軽減され、表示ユニット170が表示ユニット収納部168内で円滑に前後移動可能となる。すなわち、表示ユニット収納部168は、表示ユニット170をスライド可能なスライド空間をなす。
表示ユニットケース174の裏面には、表示ユニットケース174に収納される液晶表示パネル175と、裏機構枠160の裏面側に配される第1演出制御装置33とを接続する配線を通すための、前後に貫通した図示しない配線用開口が形成されている。この配線用開口は、液晶表示パネル175の裏面側に設けられたコネクタ部の位置に対応して形成されており、液晶表示パネル175を表示ユニットケース174に収納すると、この配線用開口からコネクタ部が露出するようになっている。なお、この配線用開口が形成された位置は、表示ユニット170を表示ユニット収納部168に収納した際に、後方壁161aに形成された第1演出制御装置配設部165に対応する位置となっており、第1演出制御装置配設部165にもこれに対応して配線を挿通する配線用開口165aが形成されている。
また、表示ユニットケース174の裏面には、付勢部材としての圧縮コイルばね182を取り付けるための取付部(図示略)が形成されている。このガイド部が形成された位置は、表示ユニット170を裏機構枠160に配した際に、裏機構枠本体161に形成された付勢部材収納部181と対向する位置となっている。そして、図6に示すように、表示ユニット170と裏機構枠本体161の間に配される圧縮コイルばね182は、一端が裏機構枠本体161に形成された付勢部材収納部181に収納され、他端が表示ユニット170の後方に形成されたガイド部に接続するように配されている。
ここで、付勢部材収納部181,181、ガイド部は上下に並んで二つ設けられているが、本実施形態においては、圧縮コイルばね182を上側の付勢部材収納部181、ガイド部にのみ取り付けるようにしている。なお、圧縮コイルばね182を下側の付勢部材収納部181、ガイド部にのみ取り付けるようにしても良いし、上下両方の付勢部材収納部181,181、ガイド部に取り付けるようにしても良い。
液晶表示パネル175は、矩形板状であって表示ユニットケース174にちょうど収まる大きさとなっている。この液晶表示パネル175は、液晶表示器とバックライトなどから構成され、液晶表示器の画像表示面171が、前側に臨むように配されている。
液晶表示器の画像表示面171の面積は、前面枠本体130に形成された開口部131に嵌め込まれた遊技盤1の大部分を裏面側から覆うことができる面積となっており、上述した遊技盤裏面構成部材80に形成された、遊技盤本体1bを透して後方を視認可能な視認開口87(図4に図示)よりも広いものである。すなわち、画像表示面171の面積が、少なくとも遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87よりも広く、遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87の大きさが変化してもそれに対応できるようになっている。このように、液晶表示器の画像表示面171が遊技盤1の裏面側を幅広く覆うようにすることで、遊技盤1を交換して遊技機100の遊技内容を変更する場合に、多種の遊技盤1に対応できるようになっている。
また、液晶表示器は、画像表示面171の面積が遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87よりも広いので、遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87から露出する領域に所定の画像が表示されるように第1演出制御装置33によって制御されている。この画像表示領域を決定する遊技盤1の遊技盤裏面構成部材80に形成された視認開口87の大きさや位置に関する初期情報や、変動表示ゲームの画像に関する情報は第2演出制御装置31の演出データ基板に記憶されているが、第2演出制御装置31は遊技盤1に取り付けられており、遊技盤1と一緒に第2演出制御装置31も交換される。よって、遊技盤1の交換に伴い、例えば、これまでの遊技盤に対応した画像表示領域から、新たな遊技盤1に対応した画像表示領域に変更できるようになっている。
また、表示ユニット収納部168の上下幅および左右幅は、表示ユニット170の上下幅および左右幅よりも大きくなっており、表示ユニット170の周囲に空間があいた状態とされる。これによって、表示ユニット170の前後方向への移動が容易になるとともに、表示ユニット170が表示ユニット収納部168内で僅かに傾斜した状態(遊技盤1の左右方向と非平行状態)になることも可能となる。なお、溝状の凹部となった案内部169,169,…内に被案内部176,176,…が収納された状態となっているので、表示ユニット170が非平行状態になっても被案内部176,176,…が案内部169,169,…から脱落することがない。
また、表示ユニット170は、圧縮コイルばね182により前方側に向かって付勢された状態となっており、裏機構枠160を開放した状態あるいは、遊技盤1を前面枠120から取り外した状態では、前後の移動範囲の最も前側の位置に配される。
なお、遊技盤1が装着されて裏機構枠160を閉じた状態においては、遊技盤裏面構成部材80の裏面に設けられて後方に突出する押圧部83,83,…が、表示ユニット170の前後方向の移動範囲における最も前側の位置より後方に位置するようになっている。よって、押圧部83の後端部にある押圧部材83bが表示ユニット170の前面に密着し、表示ユニット170は遊技盤裏面構成部材80の裏面から押圧部83,83,…の突出幅の分だけ後方側へ隔離した位置に配されるようになっている。以上のような構成によって、液晶表示器を備えた表示ユニット170は、裏機構枠160に前後移動可能に保持されることとなる。
以上のことから、遊技盤前面の所要領域において遊技に関わるゲームを表示するようにし、裏機構枠160は、遊技盤1の後方の遊技装置配置空間188に、表示ゲームを実行する表示ユニット170を前後方向にスライド可能に支持するようにしたこととなる。
なお、遊技盤1は、前面枠120に対して前側から取り付ける構成としたが、遊技盤1を前面枠120に後側から取り付ける(或いはサイドからスライド挿入する)構成としても良い。この場合は、前面枠120に遊技盤1を装着した後に裏機構枠160を閉鎖することとなり、この際に表示ユニット170が後方へ押圧される。また、本実施形態のように遊技盤1を前側から取り付ける構成であっても、メンテナンス等の場合に裏機構枠160を開放した場合は、再び裏機構枠160を閉鎖する際に表示ユニット170が後方へ押圧される。
また、裏機構枠160を開閉可能としたが、遊技盤1を前側から取り付ける構成の場合は、開閉できない裏機構枠160であっても良い。また、裏機構枠160を別途設けずに、前面枠本体130の裏面側に表示ユニット170を前後動可能に配するようにしても良い。
また、遊技盤1は透明な合成樹脂からなるとしたが、少なくとも視認開口87が設定される部分が透明であれば良く、遊技盤1の全てが透明であっても良いし、一部が透明であっても良い。
また、遊技盤1は、透明な合成樹脂で形成して遊技盤1を透かして後方の表示ユニット170の画像を視認できるように構成してもよいし、遊技盤1に開口部を形成して該開口部から後方の表示ユニット170の画像を視認できるように構成してもよい。このように遊技盤に開口部を形成する場合は、遊技盤は透明な合成樹脂製のものに限られず、木製などでもよい。なお、遊技盤を透明な合成樹脂で構成した場合は遊技盤1(表面)の全体或いは一部が表示領域を構成し、遊技盤1に開口部を形成した場合には開口部が表示領域を構成する。
図3に示すように、裏機構枠160の後方壁161aの背面(裏面)には、前方に窪んで後方に開口した略矩形状の凹部である第1演出制御装置配設部165が形成され、ここに第1演出制御装置33が配設されている。この第1演出制御装置33はCPUなどを備えた演出制御基板を有し、画像表示装置をなす表示ユニット170における液晶表示器の表示を制御する表示制御装置をなすものである。
また、第1演出制御装置33の上下幅は、第1演出制御装置配設部165の上下幅よりも広く、第1演出制御装置配設部165に第1演出制御装置33を収容すると、第1演出制御装置33の下部が第1演出制御装置配設部165の下方に形成された開口部163に延出するようになっている。そして、図6に示すように、第1演出制御装置33の前面側であって開口部163に延出する部分からはコネクタ部33aが外側に露出している。
図4に示すように、遊技盤1の裏面には第2演出制御装置31が取り付けられており、この第2演出制御装置31の裏面にはコネクタ部が外部に露出している。そして、この第2演出制御装置31のコネクタ部と第1演出制御装置33のコネクタ部33aは、互いに対向するように配され、第2演出制御装置31と第1演出制御装置33が直接接続できるようになっている。
また、図3に示すように、後方壁161aの背面であって、裏機構枠160の裏面側から見て、第1演出制御装置配設部165の右側には、第1演出制御装置33と他の装置等を接続する配線を収納する接続用凹部183が形成されている。この接続用凹部183の上半部はカバー部材166によって覆われ、下半部は遊技制御装置30によって覆われるようになっている。このように配線を接続用凹部183内に収納し、接続用凹部183の開口部分をカバー部材166および遊技制御装置30で覆って閉鎖することにより、配線が露出してばらけてしまうことを防止することができる。
裏機構枠本体161の上面には、遊技機100が設置される図示しない島設備に設けられた供給装置から供給される遊技球を一時貯留し、排出装置190に供給する球貯留タンク40が取り付けられるようになっている。
図3、11から14に示すように、球貯留タンク40は、略矩形箱状の部材であって、その長手方向が裏機構枠本体161の左右方向に沿うとともに、上側に開口するように裏機構枠本体161の上面に取り付けられている。このように裏機構枠本体161の上面に取り付けられた球貯留タンク40の底面をなす底壁40aは、図12(b)に示すように、その長手方向に沿う遊技機100の左右方向の一方(裏面側から見て左側)に下り傾斜するようになっている。なお、底壁40aは前後方向には傾斜していない。
そして、図11に示すように、この底壁40aを囲むように、底壁40aの傾斜下流側に位置し当該球貯留タンクに貯留された遊技球の球圧を受け止める傾斜下流壁40bと、底壁40aの傾斜上流側に位置する傾斜上流壁40cと、底壁40aの遊技盤側(前側)に位置する前壁40dと、前壁40dと対向する側(後側)に位置する後壁40eとを備え、略矩形箱状に形成されている。
この略矩形箱状の球貯留タンク40の内部は、島設備の供給装置から供給された遊技球を貯留する貯留部41と、該貯留部41から遊技球を導出する後方案内流路42と、後方案内流路42により導出された遊技球を整列案内流路52に誘導する接続流路43とに分かれている。
貯留部41は最も大きい領域を占める部分であって、球貯留タンク40内部の全体に対して、後方案内流路42が形成される球貯留タンク40内部の裏面側から見た左側部と、接続流路43が形成される球貯留タンク40内部の左側後部とを除いた部分に形成されている。上述したように球貯留タンク40の底壁40aは裏面側から見て左側へ下り傾斜しており、この貯留部41の底面は、裏面側から見て左側へ向かって下る傾斜面となっている。よって、貯留部41内の遊技球は、球貯留タンク40の左側へ流下案内されるようになっている。
また、球貯留タンク40の前壁40dにおける貯留部41の前壁となる部分であって、底壁40aから所定の高さの範囲には、貯留部41内に(後方に)膨出する段部44が形成されている。この段部44によって、球貯留タンク40の前側下部に、裏機構枠160の前側に配される遊技盤1の後方から突出する遊技装置を収容可能な遊技装置配置空間188(図5に図示)が拡大される。
また、球貯留タンク40の後壁40eにおける貯留部41の後壁となる部分であって、貯留部41の下流側端部(裏面側から見た左端部)の近傍には、前方へ膨出する膨出部45が形成されている。この膨出部45が形成された位置は、球貯留タンク40の裏面側から見て左側後部に形成された接続流路43に隣設する位置であって、膨出部45の左側の面45a(底壁傾斜下流側)は接続流路43の右側の面と面一になるように形成されている。
また、この膨出部45の左側の面であって、接続流路43の前端よりも前側の位置には、左方へ突出する減圧壁45bが形成されている。この減圧壁45bは、接続流路43側(後側)へ向かって傾斜下流壁40bとの間隔が狭くなるように、左方への突出幅が大きくなるように形成されている。上述したように膨出部45の左側の面45aと接続流路43の右側の面は面一となっており、膨出部45の左側の面45aから左方へ膨出する減圧壁45bは、接続流路43の前側に突出するように配され、接続流路43の右側部分であって減圧壁45bの後方に空間部43bが形成される。
また、膨出部45の右側の面45c(底壁傾斜上流側)および膨出部45の右側に隣接した底壁40aには、遊技球を前側に誘導する傾斜や段部が設けられており、左側へ向かって流下する遊技球を滑らかに前側へ誘導するようになっている。このように接続流路43に隣設して形成された膨出部45によって、貯留部41から多量の遊技球が直接接続流路43に流入することを防止し、この部分で球詰まりが発生しないようにしている。
以上のことから、球貯留タンク40には、接続流路43への流入口より底壁傾斜上流側の後壁40eに、前壁40d方向に膨出する膨出部45を設け、膨出部45の底壁傾斜下流側は、接続流路43へ向かうほど傾斜下流壁40bとの間隔が狭くなるように形成されて、接続流路43へ遊技球が流入する遊技球の球圧を減らす減圧壁45bを設けたこととなる。
後方案内流路42は、貯留部41の下流側端部となる左端部と球貯留タンク40の傾斜下流壁40bとの間に形成されており、底面をなす導出面42aが底壁40aよりも一段低く形成された前後に延在する溝状の部分である。この後方案内流路42の底面をなす導出面42aは、後方へ向かって下る傾斜面となっており、傾斜下流壁40bによって受け止められた遊技球を整列案内流路52側へ向かって流下案内するようになっている。
また、導出面42aには、後方案内流路42の傾斜下流側(後方)が低くなるように複数の段差42b、42bが形成されている。図13(e)に示すように、この段差42b、42bを設けることで、流下する遊技球が一直線上に重ならず、上下にずれて並ぶようになる。これにより、下流側へ向かってかかる流下する遊技球の圧力(球圧)の一部が上方へ逃げるようになり、球詰まりの発生を防止できる。
さらに、図11に示すように、後方案内流路42は下流側(後方)へ向かって流路の幅(左右幅)が拡幅するように形成されている。そして、貯留部41からこの後方案内流路42に流入した遊技球は、傾斜に沿って後方へ誘導され、後方案内流路42の後側に隣接する接続流路43に流入するようになっている。
以上のことから、後方案内流路42には、後方案内流路42の傾斜下流側に向けて低くなる複数の段差42b,42bが設けられていることとなる。
また、後方案内流路42は、下流側へ向かって流路の幅が広がるように形成されていることとなる。
接続流路43は、球貯留タンク40の左側後部に膨出するように形成された、上下に貫通する筒状の流路である。この接続流路43の上流側端部は球貯留タンク40内に開口しており、その前端部は後方案内流路42の下流側端部のほか、貯留部41の下流側部分の一部にも隣接しており、貯留部41から直接流入することも可能とされている。ただし、上述した膨出部45、減圧壁45bによって貯留部41から多量の遊技球が直接流入しないように規制されている。
また、図12(c)に示すように、接続流路43の下流側端部は球貯留タンク40の下方に開口しており、球貯留タンク40内の遊技球を排出する排出口43aをなす。この接続流路43の下流側端部には、整列案内流路52が接続されるようになっており、排出口43aから排出された遊技球は、整列案内流路52に流入するようになっている。また、接続流路43の下流側端部においては、整列案内流路52の下流側方向となる裏面側から見た右側の側壁も排出口43aと連続して開口しており、この部分からも整列案内流路52へ流出可能となっている。
また、図10,11に示すように、球貯留タンク40の左右の外側面には、球貯留タンク40を裏機構枠本体161に固定するための固定部49,49が形成されている。この固定部49は、裏機構枠本体161に形成された後方へ突出するボス状のねじ止め部70を受け入れ可能な前方へ開口した凹部49aを有するとともに、ねじ止め部70と対向する凹部49aの後部にねじ孔49bが形成されている。また、固定部49には、裏機構枠本体161に形成された嵌合部71に嵌合可能な前方へ突出するボス49cが凹部49aの下方に隣設して形成されている。さらに、固定部49,49が形成された球貯留タンク40の左右の外側面であって、固定部49,49の前側となる位置には、前後方向に延在するリブ状の取付ガイド48,48が形成されている。そして、球貯留タンク40を裏機構枠本体161に取り付ける際に、この取付ガイド48,48が裏機構枠本体161に形成された溝状の案内溝(図示略)に案内されることで、球貯留タンク40が所定の位置に配されるようになっている。
裏機構枠本体161の上部に配された球貯留タンク40の排出口43aは、図9に示すように、後方壁161aの背面に位置しており、この後方壁161aの背面には、球貯留タンク40の排出口43aに接続する遊技球流路を形成するための流路形成凹部184が形成されている。この流路形成凹部184は後方壁161aの背面であって、裏機構枠160の裏面側から見て上側および右側の端部に隣接した位置に形成されている。このうち上側の流路形成凹部184は右側に向かって下る傾斜を有する整列案内流路取付部194を有し、ここに整列案内流路形成部材50が取り付けられて整列案内流路52が形成されている。
また、図10に示すように、右側の流路形成凹部184は、その上下方向の略中央に流路形成凹部184に連通する排出装置配設凹部185が形成されており、ここに排出装置190が取り付けられるようになっている。この排出装置配設凹部185は、裏機構枠160の中央方向に延在するように形成され、その中央側の端部の一部が接続用凹部183に連通している。そして、この排出装置配設凹部185を境にして、右側の流路形成凹部184の上部には、誘導流路形成部材196が取り付けられ、整列案内流路52に連通するとともに排出装置190に接続する誘導流路202が形成されている。また、排出装置配設凹部185を境にして、右側の流路形成凹部184の下部には、流路構成部材197が取り付けられ、排出装置190から排出された遊技球を下方に流下案内する下部流路198が形成されている。さらに、誘導流路形成部材196から流路構成部材197へ連通するように球抜き流路199が形成されている。
後方壁161aの背面における上部には、流路形成凹部184を形成したことにより、後方に突出する段部が形成され、この段部の上面が、遊技球の流路を形成する整列案内流路形成部材50を取り付ける取付部をなす整列案内流路取付部194とされている。また、この整列案内流路取付部194の下方には、表示ユニット170を前方に付勢する圧縮コイルばね182を取り付ける上述した付勢部材収納部181,181が形成されている。この整列案内流路取付部194の上面は、その前後幅(段部の後方に突出する幅)が遊技球の直径の2倍よりも広いものとされ、球貯留タンク40の排出口43aが形成された位置から後述の誘導流路202にかけて、右側に下る傾斜を有するように形成されている。
以上のことから、裏機構枠本体161は、前方を開口して後方壁161aを有する略箱状に形成されるとともに、後方壁161aの裏面側に整列案内流路52が設けられ、後方壁161aは、整列案内流路52の下方が後方に膨出して、整列案内流路52を取り付ける取付部(整列案内流路取付部194)を形成し、取付部の下方の膨出部に、表示ユニット170を前方に付勢する付勢部材(圧縮コイルばね182)を設けたこととなる。
また、上側の流路形成凹部184における整列案内流路取付部194の上方に位置する壁面である流路形成凹部側壁195には、突出部195aが形成されている。この突出部195aは、後述する整列案内流路形成部材50の前壁55の厚みに等しい突出幅を有し、図9に示すように、突出部195aと整列案内流路形成部材50の前壁55が面一になるようになっている。
また、流路形成凹部側壁195には、整列案内流路52内の遊技球を均すための球均し部材76が取り付けられている。この球均し部材76は、流路形成凹部側壁195から後方へ突出するように形成された取付軸に回動可能に嵌合する軸受部76aと、おもりが封入された均し部76bとからなり、均し部76bが整列案内流路52の上部に揺動可能に軸支されたものである。この球均し部材76によって、図14(c)に示すように、整列案内流路52内で上下に重なって流下する遊技球が略一段になるように均される。
図9から14に示すように、整列案内流路取付部194に取り付けられる整列案内流路形成部材50は、矩形状の底板51と、該底板51の一側面に、並列な二条の整列案内流路52,52(通路)を形成するように遊技球の直径より若干広い間隔をおいて底板51に対し垂直に形成された、各々平行な後壁53、中央壁54、前壁55とを備える。すなわち、整列案内流路形成部材50は、側面から見て略E字状となっている。また、整列案内流路形成部材50における整列案内流路52,52の上流側端部となる裏面側から見た左端部には、前壁55と後壁53の上流側端部を結ぶように側壁56が形成されている。すなわち、上方から見て、前壁55、側壁56、後壁53は底板51の周囲を囲むようにU字状に形成されている。図12に示すように、この整列案内流路形成部材50は、整列案内流路52,52の底面である流路底壁52aが左右方向に延在し、球貯留タンク40の底壁40aの傾斜方向とは逆に裏面側から見て右側へ下るように傾斜するように整列案内流路取付部194に載置されるようになっている。
図14(b)に示すように、前壁55は、整列案内流路取付部194の上方に位置する壁面である流路形成凹部側壁195に接するとともに、流路形成凹部側壁195に形成された突出部195aの下側に連続して配されるようになっている。これにより、流路形成凹部側壁195と前壁55が面一となり、流路形成凹部側壁195とともに整列案内流路52の前側の側壁をなすようになっている。
図9に示すように、後壁53は所定の高さを有し、整列案内流路52の後側の側壁をなすものである。この後壁53の下流側端部における上端部には、流路形成凹部側壁195から後方へ突出するように形成されたボス195bの先端部を受け入れ可能な嵌合部53aが形成されている。このボス195bの後端部にはねじ止め部が形成されており、嵌合部53aに嵌合した状態で後壁53の後面側からねじ止めすることで、整列案内流路形成部材50の裏面側から見て右側を固定できるようになっている。なお、整列案内流路形成部材50の後壁53は、球貯留タンク40の後壁40eよりも後側に位置し、整列案内流路52は、一部が球貯留タンク40の後方に突出して配されるようになっている。これにより、球貯留タンク40の下方であって、整列案内流路52の前方に形成される遊技盤裏面側の遊技装置を配置する遊技装置配置空間188を広くすることができ、多彩な遊技盤1を配設可能となる。
また、図10に示すように、側壁56の外側面には、整列案内流路形成部材50を裏機構枠本体161に固定するための固定部59が形成されている。この固定部59は、裏機構枠本体161に形成された後方へ突出するボス状のねじ止め部72を受け入れ可能な前方へ開口した凹部(図示略)を有するとともに、ねじ止め部72と対向する凹部の後部にねじ孔59bが形成されている。また、固定部59には、裏機構枠本体161に形成された嵌合部73に嵌合可能な前方へ突出するボス59cが凹部の下方に隣設して形成されている。この固定部59によって、整列案内流路形成部材50の裏面側から見て左側を固定でき、上述の嵌合部53aと合わせて整列案内流路形成部材50を裏機構枠本体161に固定できるようになっている。
底板51は、整列案内流路取付部194上に配される部分であって、その上面が整列案内流路52の流路底壁52aをなすようになっている。この整列案内流路52の流路底壁52aを形成する底板51の上面であって、整列案内流路形成部材50における整列案内流路52,52の上流側端部となる裏面側から見た左端部(流路底壁上流側)には、底板51から遊技球の直径程度、流路底壁52a上流側が高くなった段部51aが前壁55、後壁53、側壁56に接するように形成されている。なお、整列案内流路形成部材50における整列案内流路52,52の上流側端部となる裏面側から見た左端部は、整列案内流路形成部材50を所定位置に配した際にその上方に球貯留タンク40の排出口43aが位置するようになっており、この部分が球貯留タンク40からの遊技球を受け入れる受入部50aをなす。
また、底板51の上面に形成され、二条の整列案内流路52,52を区画する中央壁54は、整列案内流路52の上流側の受入部50aにおいてはほとんど高さがなく、遊技球が隣接する整列案内流路52に流入可能とされている。そして、下流側へ向かうにつれて徐々に高くなるように形成され、球均し部材76が配される位置より下流側では、遊技球の直径程度の高さに形成され、底板51上を流下する遊技球が中央壁54を乗り越えて隣接する整列案内流路52に流入しないようにされている。これにより、球均し部材76によって均された遊技球が前後二列で排出装置に流入するようになる。また、中央壁54の上端部は、上方へ向かって幅が狭くなる尖った形状とされ、遊技球が中央壁54の上端部で留まらないようにされている。すなわち、中央壁54は整列案内流路52,52の下流側へ向かって高くなるように形成され、流下する遊技球を二条の整列案内流路52,52のいずれかに振り分けるようになっている。
また、底板51の下面には複数の脚57,57,…が形成されており、整列案内流路形成部材50を整列案内流路取付部194に載置すると、整列案内流路形成部材50はこの脚57,57,…によって支持される。これにより、脚57,57,…の高さの分だけ底板51が整列案内流路取付部194の上面から離れて配され、底板51と整列案内流路取付部194との間に空間部77ができるようになっている。なお、整列案内流路52,52の上流側端部に位置する脚57は、整列案内流路52,52の上流側端部に形成された段部51aの下部に形成されている。
また、底板51の受入部50aよりも下流側には、各整列案内流路52の中央部に整列案内流路52の延在方向に沿ったスリット58が形成されている。このスリット58は遊技球の直径より狭い幅とされ、整列案内流路52を流下する遊技球が、このスリット58に沿って一列に流下するとともに、遊技球に付着していたごみなどが、スリット58から空間部77に落下するようになっている。
また、球貯留タンク40からの遊技球を受け入れる受入部50aにおいては、前壁55、後壁53、側壁56が同じ高さに形成されている。この前壁55、後壁53、側壁56の高さは、整列案内流路形成部材50を所定位置に配した際に、接続流路43の下端部と近接して配されるような高さとされ、また、接続流路43の前後幅と整列案内流路形成部材50の前後幅とが同じ幅とされている。これにより、前壁55、後壁53、側壁56が接続流路43の側壁に沿って上下に連続するように配され、接続流路43と整列案内流路52とが連通するようになっている。また、整列案内流路形成部材50を所定位置に配した際に整列案内流路52の下流側端部は、後述する誘導流路形成部材196の流入口196aに隣設して配され、整列案内流路52と誘導流路202とが連通するようになっている。
以上のことから、遊技領域(第1遊技領域1a)を形成する遊技盤1を着脱可能に配設する前面枠120と、該前面枠120の裏面側に設けられ、遊技球を排出する球排出機構が設けられる裏機構枠160と、を備えた遊技機100であって、裏機構枠160は、裏機構枠本体161と、該裏機構枠本体161の上部に配設され、遊技球を貯留する球貯留タンク40と、該球貯留タンク40の後方且つ下方に配設され、該球貯留タンク40から流下された遊技球を整列して案内する整列案内流路52と、を備え、整列案内流路52の前方の遊技盤裏面側に遊技装置を配置する遊技装置配置空間188を形成し、球貯留タンク40は、上面が開口する平面略長方形の箱形に形成され、当該球貯留タンク40の長手方向に沿う遊技機左右方向の一方に下り傾斜する底壁40aと、該底壁40aの傾斜下流側に位置し当該球貯留タンク40に貯留された遊技球の球圧を受け止める傾斜下流壁40bと、底壁40aの傾斜上流側に位置する傾斜上流壁40cと、底壁40aの遊技盤側に位置する前壁40dと、前壁40dと対向する後壁40eと、を備え、且つ、底壁40aの傾斜下流側に形成され、後方に下り傾斜する溝状で、傾斜下流壁40bに受け止められた遊技球を整列案内流路52側に案内する後方案内流路42と、底壁傾斜下流側の後壁40eを後方に膨出させて形成し、上下方向に貫通して下端が整列案内流路52に接続され、後方案内流路42に案内された遊技球を下方に流下させる接続流路43と、を有し、整列案内流路52は、樋状に形成されるとともに、流路底壁52aが球貯留タンク40の底壁40aの傾斜方向とは反対方向に下り傾斜し、流路底壁52aには、該流路底壁上流側で接続流路の下方に、流路底壁52a上流側が高い段部51aを設けたこととなる。
なお、整列案内流路52に段部51aを一つ設けるとしたが、整列案内流路52の上流側へ向けて高くなるように複数の段部を設けても良い。
図8に示すように、裏機構枠本体161の裏面側から見て右側の流路形成凹部184に取り付けられた誘導流路形成部材196は、その内部に整列案内流路52に連通するとともに排出装置190に接続する誘導流路202が形成されている。この誘導流路形成部材196は、後方壁161aの背面における上側に形成された流路形成凹部184と右側に形成された流路形成凹部184の接続部分、すなわち、裏機構枠本体161の裏面側から見て右上の角部に沿って配されるL字形の部材である。また、誘導流路形成部材196の内部には、前後二列にかつ上下一段で遊技球を流下させる誘導流路202が形成されている。
このL字形をした誘導流路形成部材196の一端部であって、上側の流路形成凹部184に配される部分には、上述の整列案内流路52に連通し、誘導流路202の入口をなす流入口196aが形成されている。この流入口196aは、整列案内流路52に連続する前後二条の流路を有し、上部には、整列案内流路52の下流側における上端部から流入口196aの上部にかけて下る傾斜を有する板状の案内部材196bが設けられている。この案内部材196bは、整列案内流路52内で上下に数段重なって流下する遊技球を押さえるとともに、流入口196aに向かって上下一段になるように案内するものである。なお、板状の案内部材196bは、積み重なった状態の遊技球同士が噛み合ってブリッジを形成することを防止するため、下流側の端部が回動可能に軸着されているとともに上流側の端部におもり196cが取り付けられて上下に揺動可能に構成されている。
そして、誘導流路形成部材196内には、図8に示すように、左右に蛇行しながら下る誘導流路202が形成され、流入口196aから流入した遊技球が左右に折り返しながら下流側へ案内されるようになっている。そして、このように形成された誘導流路202は、誘導流路形成部材196の下端部に形成された排出口196dが排出装置190の流入口190aに接続するようになっている。
また、誘導流路形成部材196の流入口196aから少し下流側の位置には、上部に半端センサ193が設けられている。この半端センサ193は、基本的には、球貯留タンク40および整列案内流路52内の遊技球の残量が1回に払い出される遊技球数のうちの最大数より少なくなった場合に、1回の排出数に満たない半端な数の遊技球が払い出されるのを防止するものである。また、半端センサ193は、球貯留タンク40に遊技球が無いのに、排出装置190が作動するのを防止するものである。
この半端センサ193は、誘導流路202内に延出するアーム193bを備え、該アーム193bに遊技球が触れているか否かにより遊技球の存在を検出するようになっている。なお、半端センサ193として、遊技球を非接触で検出する近接センサなどを用いても良い。
また、誘導流路202における最も上流側の屈曲部分には、遊技球が流下する流路を球抜き流路199と誘導流路202とに切り替える切替部材196fが設けられている。この切替部材196fは、常時、遊技球を下段の誘導流路202に案内するようになっているが、球抜きの際に、球抜き操作部196eを操作することによって、この切替部材196fを遊技球が誘導流路202に隣接して形成された球抜き流路199へ流入するように切り替えることができる。なお、球抜き流路199は、後述する流路構成部材197に連通し、球貯留タンク40および整列案内流路52内の遊技球を遊技機100の外部(島設備の回収樋)に抜き取るためのものである。
排出装置190は、裏機構枠本体161の裏面側から見て、右側の流路形成凹部184における上下方向の略中央に形成された排出装置配設凹部185に、ここに形成されたフック185aで係止されることにより取り付けられている。この排出装置190は略直方体状であって、上部に誘導流路202からの遊技球を受け入れる流入口190aを、下部に下部流路198へ遊技球を排出する排出口190bを備えており、排出発射制御装置34が遊技制御装置30の制御の下で排出装置190を作動させることで、所定数の遊技球を下部流路に排出するようになっている。
この排出装置190の内部には、外周に遊技球を受け入れ可能な複数の球受け凹部190c,190c,…を有するスプロケット190d、このスプロケット190dを回転駆動する駆動源190e(例えばステッピングモータ)、配線の中継基板190fを備えている。
排出装置190を排出装置配設凹部185に配設した状態では、流入口190aに誘導流路形成部材196の排出口196dが接続し、誘導流路202を流下した遊技球が排出装置190内に流入するようになっている。そして、誘導流路202から排出装置190内に流入した遊技球は、排出装置190内の排出流路190iを通ってスプロケット190dの上部に至り、スプロケット190dの外周に形成された球受け凹部190cに1つずつ保持される。スプロケット190dは駆動源190eによって所定角度ずつ回転するようになっており、これに伴って球受け凹部190cに保持された遊技球も下方へ移動し、球受け凹部190cで保持できない角度まで回転すると、遊技球がスプロケット190dの下方に形成された排出流路190iに流入するようになっている。
なお、排出装置190にも誘導流路202と同様に前後に並んだ二条の流路が設けられており、これに対応してスプロケット190dは前後に2つ設けられている。ただし、前後のスプロケット190dは、1つの駆動源190eにより一緒に回転するようになっており、球受け凹部190cの位置を周方向に沿って互いにずれた位置に設ける(位相をずらして設ける)ことで、所定角度回転するごとに前後の流路から交互に遊技球が下方に流下するようになっている。すなわち、遊技球流路からの遊技球を一個宛排出可能に構成されている。また、スプロケット190dより下流側の流路は一条の流路とされている。
スプロケット190dの下方に形成された流路に流入した遊技球は、排出球センサ190gによって検出された後、排出装置190の下方に形成された排出口190bから排出される。この排出口190bには、流路構成部材197に形成された下部流路198の流入口が接続しており、排出口190bから排出された遊技球は下部流路198に流入し、さらに下方へ流下案内される。
また、排出装置190には、配線を中継する中継基板190fが設けられており、この中継基板190fのコネクタ190hは、接続用凹部183に面する排出装置190の側面に露出している。そして、このコネクタ190hに接続された配線は、接続用凹部183を通って排出発射制御装置34に接続されるようになっており、排出発射制御装置34が遊技制御装置30の制御の下で排出装置190を制御できるようになっている。
排出装置配設凹部185を境にして、右側の流路形成凹部184の下部には流路構成部材197が取り付けられて、排出装置190から排出された遊技球を下方に流下案内する下部流路198が形成されている。この下部流路198は、その流入口が排出装置190の排出口190bに接続しており、ここから流入した遊技球は下部流路198に沿って下方に案内される。そして、下部流路198の下端部の排出口は遊技機前面側の上皿153に連通する流路に接続しており、これによって排出装置190から排出された所定数の遊技球が、発射操作ユニット150の前面に形成された上皿153に払い出されるようになっている。
また、この流路構成部材197は、排出装置190を介さずに誘導流路202から遊技機の外部に遊技球を排出する球抜き流路199を備えている。この球抜き流路199は、誘導流路形成部材196に設けられた球抜き流路199に連通し、排出装置190の側方を通って下方に延在するように形成されており、その下端部の排出口は遊技機100の外部(島設備の回収樋)に連通する流路に接続するようになっている。
次に、以上のような球排出機構における遊技球の流下態様について説明する。
遊技機100は、例えば、遊技機100のメンテナンスやトラブル発生時などにおいて、遊技店の島設備に固定された機枠110に対して前面枠120を扉状に前側に開放して、作業を行う。この前面枠120を開放した状態から、前面枠120を閉じるように後方へ回動させて機枠110内に収納すると、図7に示すように、島設備の補給レバー210が球貯留タンク40の後壁40eに当接し、後方へ押し込まれる。
この補給レバー210は、島設備に設けられた補給装置の制御装置が、前面枠120の開閉を検出して遊技球の補給の可否を判定するためのものであり、付勢部材によって前側に付勢された状態となっている。そして、前面枠120が閉鎖されて補給レバー210が後方に押し込まれることで、補給装置の制御装置が前面枠120の閉鎖を検出し、遊技球の補給が開始される。これにより、所定量の遊技球が球貯留タンク40に貯留されるまで補給装置から遊技球が補給される。また、前面枠120が開放されて補給レバー210が付勢力によって前側に移動することで、補給装置の制御装置が前面枠120の開放を検出し、遊技球の補給を中止するようになっている。なお、補給レバー210には球貯留タンク40の後壁40eが当接するが、その下方に配される整列案内流路形成部材50は補給レバー210に当接しないようになっている。
島設備の補給装置から球貯留タンク40に補給された遊技球は、貯留部41内を底壁40aの傾斜に沿って裏面側から見て左側へ流下し、後方案内流路42に流入するようになっている。このとき、貯留部41の最も後壁40e沿いを流下する遊技球は、膨出部45を回り込むように誘導され、多量の遊技球が接続流路43に直接流入しないように規制される。
後方案内流路42に流入した遊技球は、傾斜に沿って後方に向かって流下し接続流路43に流入する。この後方案内流路42の底面をなす導出面42aには、上述したように傾斜下流側に向けて低くなる複数の段差42b、42bが形成され、図13(e)に示すように、下流側へ向かってかかる遊技球の圧力(球圧)の一部を逃がし、球詰まりの発生を防止している。そして、後方へ傾斜する後方案内流路42の傾斜に沿って接続流路43に流入し、整列案内流路52に誘導されるようになっている。
接続流路43は、裏面側から見て最も左側に位置する傾斜下流壁40bから右側へ向かって、順に流下態様の異なる第1流下部、第2流下部、第3流下部、空間部43bに分かれている。図13(b)に示すように、第1流下部は、後方案内流路42を流下した遊技球を受け入れ、整列案内流路52に形成された段部51aへ向かって流下するようになっている。また、図13(c)に示すように、第2流下部は、後方案内流路42を流下した遊技球を受け入れ、整列案内流路52の段部51aより低い流路底壁52aへ向かって流下するようになっている。また、図13(d)に示すように、第3流下部は、貯留部の底壁から遊技球を受け入れ、整列案内流路の段部より低い流路底壁52aへ向かって流下するようになっている。なお、膨出部45、減圧壁45bによって貯留部41から多量の遊技球が接続流路に直接流入しないように規制されている。
また、図13(a)に示すように、空間部43bは、裏面側から見て第3流下部より右側、すなわち、整列案内流路52の流路底壁傾斜下流側であって、膨出部45に形成された減圧壁45bの後方に位置する空間である。この空間部43bは、主に隣接する第3流下部からの遊技球を受け入れるようになっており、これにより、第3流下部、第2流下部、第1流下部の遊技球の密度を減少し、接続流路43内の球圧を減少させるものである。このように、接続流路43が複数の流下部を備えることで遊技球の流下態様が複雑になり、さらに、遊技球の球圧を減少させる空間部43bを備えることで球詰まりを防止することができる。これにより、安定した遊技球の供給を可能としたまま接続流路43を長くして整列案内流路52を補給レバー210と干渉しない位置まで下げて配設できる。
図14(c)に示すように、接続流路43から整列案内流路52に流入した遊技球は、流路底壁52aの傾斜に沿って流下し、誘導流路202を経て排出装置190に至る。そして、排出装置190が動作することによって、下部流路198を経て発射操作ユニット150の前面に形成された上皿153に排出される。なお、球貯留タンク40の排出口から排出装置190に至る流路内には、常に遊技球が待機している状態となっており、排出装置190によって流路内の遊技球が排出されることに伴って球貯留タンク40から流路に遊技球が流入するようになっている。
以上のことから、接続流路43は、後方案内流路42から段部51aへ向かって流下する第1流下部と、後方案内流路42から段部51aより低い流路底壁52aへ向かって流下する第2流下部と、底壁40aから段部51aより低い流路底壁52aへ向かって流下する第3流下部と、第3流下部より流路底壁傾斜下流側の空間部43bと、を有することとなる。
以上のような遊技機100は、遊技領域(第1遊技領域1a)を形成する遊技盤1を着脱可能に配設する前面枠120と、該前面枠120の裏面側に設けられ、遊技球を排出する球排出機構が設けられる裏機構枠160と、を備えた遊技機100であって、裏機構枠160は、裏機構枠本体161と、該裏機構枠本体161の上部に配設され、遊技球を貯留する球貯留タンク40と、該球貯留タンク40の後方且つ下方に配設され、該球貯留タンク40から流下された遊技球を整列して案内する整列案内流路52と、を備え、整列案内流路52の前方の遊技盤裏面側に遊技装置を配置する遊技装置配置空間188を形成し、球貯留タンク40は、上面が開口する平面略長方形の箱形に形成され、当該球貯留タンク40の長手方向に沿う遊技機左右方向の一方に下り傾斜する底壁40aと、該底壁40aの傾斜下流側に位置し当該球貯留タンク40に貯留された遊技球の球圧を受け止める傾斜下流壁40bと、底壁40aの傾斜上流側に位置する傾斜上流壁40cと、底壁40aの遊技盤側に位置する前壁40dと、前壁40dと対向する後壁40eと、を備え、且つ、底壁40aの傾斜下流側に形成され、後方に下り傾斜する溝状で、傾斜下流壁40bに受け止められた遊技球を整列案内流路52側に案内する後方案内流路42と、底壁傾斜下流側の後壁40eを後方に膨出させて形成し、上下方向に貫通して下端が整列案内流路52に接続され、後方案内流路42に案内された遊技球を下方に流下させる接続流路43と、を有し、整列案内流路52は、樋状に形成されるとともに、流路底壁52aが球貯留タンク40の底壁40aの傾斜方向とは反対方向に下り傾斜し、流路底壁52aには、該流路底壁上流側で接続流路の下方に、流路底壁52a上流側が高い段部51aを設けている。
したがって、球貯留タンク40から流下された遊技球を整列して案内する整列案内流路52を、遊技盤1を配設する前面枠120の裏面側に設けられる裏機構枠本体161の上部に配設される球貯留タンク40より後方に設けたので、遊技盤上部後方に大きな遊技装置配置空間188を形成することができる。これにより、多彩な遊技装置を配設した遊技盤1を配設でき、遊技の興趣を向上することができる。
また、整列案内流路52の流路底壁52aには、該流路底壁上流側で上下方向に貫通して下端が整列案内流路52に接続された接続流路43の下方に、流路底壁52a上流側が高い段部51aを設けたので、この部分における球詰まりの発生を防止できる。すなわち、遊技球が上下に重なる接続流路では、下方にある遊技球に積み重なった遊技球の重さによる大きな圧力がかかり、球詰まりが発生する虞があるが、段部51aを設けることで上方からの圧力が分散され、球詰まりの発生を防止できる。これにより、球排出機構への安定した遊技球の供給を可能としたまま接続流路43を長くして整列案内流路52を補給レバー210と干渉しない位置まで下げて配設できる。
また、後方案内流路42には、該後方案内流路42の傾斜下流側に向けて低くなる複数の段差42b,42bが設けられている。
したがって、後方案内流路42に傾斜下流側に向けて低くなる段差42b,42bを複数設けたので、遊技球の流下方向にかかる圧力を段差部分で上方へ逃がすことができ、球詰まりの発生を防止できる。
また、後方案内流路42は、下流側へ向かって流路の幅が広がるように形成されている。
したがって、後方案内流路42は、下流側へ向かって流路の幅が広がるように形成されているので、スムーズに整列案内流路52へ遊技球を誘導できる。
また、球貯留タンク40には、接続流路43への流入口より底壁傾斜上流側の後壁40eに、前壁40d方向に膨出する膨出部45を設け、膨出部45の底壁傾斜下流側は、接続流路43へ向かうほど傾斜下流壁40bとの間隔が狭くなるように形成されて、接続流路43へ遊技球が流入する遊技球の球圧を減らす減圧壁45bを設けている。
したがって、球貯留タンク40の接続流路43への流入口より底壁傾斜上流側の後壁40eに、前壁40d方向に膨出する膨出部45を設けたので、球貯留タンク40上流側からの球圧を減圧するとともに、接続流路43へ球貯留タンク40上流部から直接遊技球が流れ込むのを防止でき、接続流路43の流入口付近での球詰まりを防止できる。また、膨出部45の底壁傾斜下流側は、接続流路43へ向かうほど傾斜下流壁40bとの間隔が狭くなるように形成されて、接続流路43へ遊技球が流入する遊技球の球圧を減らす減圧壁45bを設けたので、接続流路43へ流入する遊技球の球圧を減らすとともに、減圧壁45bの後方に位置する接続流路43内に球圧を減らす空間部43bが形成され、球詰まりを防止できる。
また、接続流路43は、後方案内流路42から段部51aへ向かって流下する第1流下部と、後方案内流路42から段部51aより低い流路底壁52aへ向かって流下する第2流下部と、底壁40aから段部51aより低い流路底壁52aへ向かって流下する第3流下部と、第3流下部より流路底壁傾斜下流側の空間部43bと、を有する。
したがって、接続流路43は、後方案内流路42から段部51aへ向かって流下する第1流下部と、後方案内流路42から段部51aより低い流路底壁52aへ向かって流下する第2流下部と、底壁40aから段部51aより低い流路底壁52aへ向かって流下する第3流下部と、第3流下部より流路底壁傾斜下流側の空間部43bと、を有するので、複数種類の流下部を形成することにより球によるブリッジができにくくなる。すなわち、遊技球が複数種類の流下部を流下するので、遊技球の流下態様が一様にならず複雑に流下することとなり、ブリッジが形成され難く、また、ブリッジが形成されてもすぐに崩れるので球詰まりが発生しない。また、接続流路43内に空間部43bを有するので、接続流路内の球圧を減らすことができ、球詰まりを防止できる。
また、遊技盤前面の所要領域において遊技に関わるゲームを表示するようにし、裏機構枠160は、遊技盤1の後方の遊技装置配置空間188に、表示ゲームを実行する表示ユニット170を前後方向にスライド可能に支持するようにしている。
したがって、裏機構枠160は、遊技盤1の後方の遊技装置配置空間188に、表示ゲームを実行する表示ユニット170を前後方向にスライド可能に支持するので、遊技盤1の後方突出量に応じて表示ユニット170の前後位置を変化でき、複数種類の遊技盤1を装着可能となる。また、このように裏機構枠160によって前後動可能に支持されるので大型の表示ユニット170も配設可能となる。さらに、裏機構枠160に表示ユニット170を設けることで、遊技盤1を新規なものに交換する場合でも、表示ユニット170をそのまま残して共通使用することが可能となる。
また、裏機構枠本体161は、前方を開口して後方壁161aを有する略箱状に形成されるとともに、後方壁161aの裏面側に整列案内流路52が設けられ、後方壁は、整列案内流路52の下方が後方に膨出して、整列案内流路52を取り付ける取付部(整列案内流路取付部194)を形成し、取付部の下方の膨出部に、表示ユニット170を前方に付勢する付勢部材(圧縮コイルばね182)を設けている。
したがって、裏機構枠本体161の後方壁は、整列案内流路52の下方が後方に膨出して、整列案内流路を取り付ける取付部を形成しているので、球貯留タンク40から流下する遊技球の球圧のかかる整列案内流路52をしっかり固定できるため球詰まりを防止できる。また、取付部の下方の膨出部に、表示ユニット170を前方に付勢する付勢部材を設けたので、空間の有効利用ができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本願は、分割出願である。出願人、特許庁、第三者の便宜のために、分割の基礎となる出願(親出願)の出願当初の課題、請求の範囲、効果を記載する。
[原出願の出願当初の課題]
近年では、インパクトのある遊技機の要望が多く、各メーカーが競って、表示領域の大型化や装飾部材の大型化をしてきている。そのため遊技盤裏面側に大型の遊技装置を配置するスペースが必要になってきている。しかし、従来のようにタンクの下方に整列案内流路を配置すると、上方に遊技装置を配置する空間がとれないという問題が生じる。
また、球タンクの後方に整列案内流路を移動させて遊技装置配置空間を設けるように場合には、補給装置の補給レバーが整列案内流路に干渉してしまい前面枠を閉じることができなくなってしまう。さらに、補給レバーと干渉しないように整列案内流路を下方に下げて配設した場合には、球タンクと整列案内流路とが上下方向に離れてしまい球タンクから整列案内流路に流下するところで球詰まりが生じやすくなってしまうという問題が生じる。
本発明の目的は、遊技領域を形成する遊技盤を着脱可能に配設する前面枠と、該前面枠の裏面側に設けられ、遊技球を排出する球排出機構が設けられる裏機構枠と、を備えた遊技機において、遊技盤裏面のスペースを確保すると共に、球排出機構への安定した遊技球の供給を可能としたまま整列案内流路を補給レバーと干渉しない位置に配設することである。
[原出願の出願当初の特許請求の範囲]
[請求項1]
遊技領域を形成する遊技盤を着脱可能に配設する前面枠と、該前面枠の裏面側に設けられ、遊技球を排出する球排出機構が設けられる裏機構枠と、を備えた遊技機において、
前記裏機構枠は、
裏機構枠本体と、
該裏機構枠本体の上部に配設され、遊技球を貯留する球貯留タンクと、
該球貯留タンクの後方且つ下方に配設され、該球貯留タンクから流下された遊技球を整列して案内する整列案内流路と、
を備え、前記整列案内流路の前方の前記遊技盤裏面側に遊技装置を配置する遊技装置配置空間を形成し、
前記球貯留タンクは、
上面が開口する平面略長方形の箱形に形成され、当該球貯留タンクの長手方向に沿う遊技機左右方向の一方に下り傾斜する底壁と、該底壁の傾斜下流側に位置し当該球貯留タンクに貯留された遊技球の球圧を受け止める傾斜下流壁と、前記底壁の傾斜上流側に位置する傾斜上流壁と、前記底壁の前記遊技盤側に位置する前壁と、前記前壁と対向する後壁と、を備え、且つ、
前記底壁の傾斜下流側に形成され、後方に下り傾斜する溝状で、前記傾斜下流壁に受け止められた遊技球を前記整列案内流路側に案内する後方案内流路と、
前記底壁傾斜下流側の前記後壁を後方に膨出させて形成し、上下方向に貫通して下端が前記整列案内流路に接続され、前記後方案内流路に案内された遊技球を下方に流下させる接続流路と、を有し、
前記整列案内流路は、
樋状に形成されるとともに、流路底壁が前記球貯留タンクの底壁の傾斜方向とは反対方向に下り傾斜し、
前記流路底壁には、該流路底壁上流側で前記接続流路の下方に、前記流路底壁上流側が高い段部を設けたことを特徴とする遊技機。
[請求項2]
前記後方案内流路には、該後方案内流路の傾斜下流側に向けて低くなる複数の段差が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
[請求項3]
前記後方案内流路は、下流側へ向かって流路の幅が広がるように形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
[請求項4]
前記球貯留タンクには、前記接続流路への流入口より前記底壁傾斜上流側の前記後壁に、前記前壁方向に膨出する膨出部を設け、
前記膨出部の前記底壁傾斜下流側は、前記接続流路へ向かうほど前記傾斜下流壁との間隔が狭くなるように形成されて、前記接続流路へ遊技球が流入する遊技球の球圧を減らす減圧壁を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の遊技機。
[請求項5]
前記接続流路は、
前記後方案内流路から前記段部へ向かって流下する第1流下部と、
前記後方案内流路から前記段部より低い前記流路底壁へ向かって流下する第2流下部と、
前記底壁から前記段部より低い前記流路底壁へ向かって流下する第3流下部と、
前記第3流下部より前記流路底壁傾斜下流側の空間部と、
を有することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の遊技機。
[請求項6]
前記遊技盤前面の所要領域において遊技に関わるゲームを表示するようにし、
前記裏機構枠は、
前記遊技盤の後方の遊技装置配置空間に、前記表示ゲームを実行する表示ユニットを前後方向にスライド可能に支持することを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の遊技機。
[請求項7]
前記裏機構枠本体は、前方を開口して後方壁を有する略箱状に形成されるとともに、前記後方壁の裏面側に前記整列案内流路が設けられ、
前記後方壁は、前記整列案内流路の下方が後方に膨出して、前記整列案内流路を取り付ける取付部を形成し、
前記取付部の下方の膨出部に、前記表示ユニットを前方に付勢する付勢部材を設けたことを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
[原出願の出願当初の発明の効果]
本発明によれば、球貯留タンクから流下された遊技球を整列して案内する整列案内流路を、遊技盤を配設する前面枠の裏面側に設けられる裏機構枠本体の上部に配設される球貯留タンクより後方に設けたので、遊技盤上部後方に大きな遊技装置配置空間を形成することができる。これにより、多彩な遊技装置を配設した遊技盤を配設でき、遊技の興趣を向上することができる。
また、整列案内流路の流路底壁には、該流路底壁上流側で上下方向に貫通して下端が整列案内流路に接続された接続流路の下方に、流路底壁上流側が高い段部を設けたので、この部分における球詰まりの発生を防止できる。すなわち、遊技球が上下に重なる接続流路では、下方にある遊技球に積み重なった遊技球の重さによる大きな圧力がかかり、球詰まりが発生する虞があるが、段部を設けることで上方からの圧力が分散され、球詰まりの発生を防止できる。これにより、球排出機構への安定した遊技球の供給を可能としたまま接続流路を長くして整列案内流路を補給レバーと干渉しない位置まで下げて配設できる。
請求項1に記載の発明によれば、球貯留タンクから流下された遊技球を整列して案内する整列案内流路を、遊技盤を配設する前面枠の裏面側に設けられる裏機構枠本体の上部に配設される球貯留タンクより後方に設けたので、遊技盤上部後方に大きな遊技装置配置空間を形成することができる。
これにより、多彩な遊技装置を配設した遊技盤を配設でき、遊技の興趣を向上することができる。
また、整列案内流路の流路底壁には、該流路底壁上流側で上下方向に貫通して下端が整列案内流路に接続された接続流路の下方に、流路底壁上流側が高い段部を設けたので、この部分における球詰まりの発生を防止できる。すなわち、遊技球が上下に重なる接続流路では、下方にある遊技球に積み重なった遊技球の重さによる大きな圧力がかかり、球詰まりが発生する虞があるが、段部を設けることで上方からの圧力が分散され、球詰まりの発生を防止できる。これにより、球排出機構への安定した遊技球の供給を可能としたまま接続流路を長くして整列案内流路を補給レバーと干渉しない位置まで下げて配設できる。
請求項2に記載の発明によれば、後方案内流路に傾斜下流側に向けて低くなる段差を複数設けたので、遊技球の流下方向にかかる圧力を段差部分で上方へ逃がすことができ、球詰まりの発生を防止できる。
請求項3に記載の発明によれば、後方案内流路は、下流側へ向かって流路の幅が広がるように形成されているので、スムーズに整列案内流路へ遊技球を誘導できる。
請求項4に記載の発明によれば、球貯留タンクの接続流路への流入口より底壁傾斜上流側の後壁に、前壁方向に膨出する膨出部を設けたので、球貯留タンク上流側からの球圧を減圧するとともに、接続流路へ球貯留タンク上流部から直接遊技球が流れ込むのを防止でき、接続流路の流入口付近での球詰まりを防止できる。
また、膨出部の底壁傾斜下流側は、接続流路へ向かうほど傾斜下流壁との間隔が狭くなるように形成されて、接続流路へ遊技球が流入する遊技球の球圧を減らす減圧壁を設けたので、接続流路へ流入する遊技球の球圧を減らすとともに、減圧壁の後方に位置する接続流路内に球圧を減らす空間が形成され、球詰まりを防止できる。
請求項5に記載の発明によれば、接続流路は、後方案内流路から段部へ向かって流下する第1流下部と、後方案内流路から段部より低い流路底壁へ向かって流下する第2流下部と、底壁から段部より低い流路底壁へ向かって流下する第3流下部と、第3流下部より流路底壁傾斜下流側の空間部と、を有するので、複数種類の流下部を形成することにより球によるブリッジができにくくなる。
すなわち、遊技球が複数種類の流下部を流下するので、遊技球の流下態様が一様にならず複雑に流下することとなり、ブリッジが形成され難く、また、ブリッジが形成されてもすぐに崩れるので球詰まりが発生しない。
また、接続流路内に空間部を有するので、接続流路内の球圧を減らすことができ、球詰まりを防止できる。
請求項6に記載の発明によれば、裏機構枠は、遊技盤の後方の遊技装置配置空間に、表示ゲームを実行する表示ユニットを前後方向にスライド可能に支持するので、遊技盤の後方突出量に応じて表示ユニットの前後位置を変化でき、複数種類の遊技盤を装着可能となる。
また、このように裏機構枠によって前後動可能に支持されるので大型の表示ユニットも配設可能となる。
さらに、裏機構枠に表示ユニットを設けることで、遊技盤を新規なものに交換する場合でも、表示ユニットをそのまま残して共通使用することが可能となる。
請求項7に記載の発明によれば、裏機構枠本体の後方壁は、整列案内流路の下方が後方に膨出して、整列案内流路を取り付ける取付部を形成しているので、球貯留タンクから流下する遊技球の球圧のかかる整列案内流路をしっかり固定できるため球詰まりを防止できる。
また、取付部の下方の膨出部に、表示ユニットを前方に付勢する付勢部材を設けたので、空間の有効利用ができる。