JP4702821B2 - 固化処理杭の造成装置及び造成方法 - Google Patents

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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定位置に設けられた混合エジェクターから流動化固化材を軟弱地盤中に吐出して、原位置土と攪拌混合する攪拌翼径より大きな径を有する固化処理杭の造成装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
地盤の改良工法のひとつに固化処理杭造成工法がある。この固化処理杭造成工法は、例えば、図6に示すように、機械式攪拌装置100の先端を、施工する柱体の芯に合わせて回転軸101を回転させ、回転軸101の下部に放射状に設けた1以上の攪拌翼102a、102bの回転域の地盤中に、回転軸101の所定の位置に付設された固化材吐出管口103から固化材を吐出させ、原位置土と攪拌混合しながら貫入を行い、設計深度に達したところで吐出を停止し、回転軸101をそのまま回転又は逆転して、更に攪拌混合しながら引き抜いて柱状体を造成する工法である。図6中、符号121は掘削用ビットである。
【0003】
また、上記固化処理杭造成装置において、回転軸の所定の位置に付設された固化材吐出管131を長くし、固化材吐出管口103の位置を攪拌翼の外側近傍とし、攪拌翼の回動域のみならず、その外側域をも同時に処理するようにしたものも知られている。このような固化処理杭造成装置によれば、該既設の固化処理杭の外面から若干離れた位置で攪拌翼を回転させつつ、固化材吐出管口から流動化固化材を吐出させて、攪拌翼の外側域も同時に処理するため、外側域の一部を既設固化処理杭とオーバーラップさせることができる。このため、固化処理杭の圧縮強度のばらつきがない高品質の列状処理杭を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の攪拌翼径の外側までも処理する方法では、セメントミルクをグラウトポンプで圧送するため、吐出圧力が数百 kg/cm2 程度の高性能のポンプを使用することとなる。この場合、高圧圧送に伴う各種装備が必要となり、施工コストも上昇してしまうという問題がある。
従って、本発明の目的は、施工装置を大掛かりにすることなく、施工コストの上昇を抑制できる攪拌翼径の外側をも混合処理が可能な固化処理杭造成装置及び造成方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者らは鋭意検討を行った結果、液状物供給管から導入される液状物を圧縮空気供給管から導入される圧縮空気に同伴させる混合エジェクターを攪拌翼の外側端近傍で、且つ吐出口を外側に向けて付設すれば、施工装置を大掛かりにすることなく、簡易な構造の装置とすることができること、更に、該施工装置を使用し、回転軸の地中への貫入過程では該混合エジェクターの吐出口から水と圧縮空気の噴流を吐出させ、攪拌翼の回転径よりも大きな領域の地盤を予め緩めておき、次いで、回転軸の地中からの引き抜き過程で該混合エジェクターの吐出口から流動化固化材と圧縮空気の噴流を吐出させ、攪拌混合を行えば、簡易で且つ確実に該攪拌翼の回転径よりも大きな径の高品質固化処理杭を造成することができることなどを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明(1)は、回転軸駆動手段により回転される中空の回転軸と、該回転軸の下方に放射状に設けた1以上の攪拌翼と、前記回転軸の中空部に配設され、地上の供給手段に接続される第1圧縮空気供給管及び液状物供給管と、前記液状物供給管から導入される液状物を、前記第1圧縮空気供給管から導入される圧縮空気に同伴させる、前記攪拌翼の外側端近傍に付設され吐出口を外側に向けた第1混合エジェクターとを備えることを特徴とする固化処理杭の造成装置を提供するものである。
【0007】
また、本発明(2)は、回転軸駆動手段により回転される中空の回転軸と、該回転軸の下方に放射状に設けた1以上の攪拌翼と、前記回転軸の中空部に配設され、地上の供給手段に接続される第1圧縮空気供給管及び液状物供給管と、前記液状物供給管から導入される液状物を、前記第1圧縮空気供給管から導入される圧縮空気に同伴させる、前記攪拌翼の外側端近傍に付設され吐出口を外側に向けた第1混合エジェクターとを備え、前記第1混合エジェクターから流動化固化材を吐出させ、原位置土と攪拌混合して固化処理杭を造成する方法であって、前記回転軸の地中への貫入過程で前記混合エジェクターの吐出口から水と圧縮空気の噴流を吐出させ、前記攪拌翼の回転径よりも大きな領域の地盤を緩める工程と、前記回転軸の地中からの引き抜き過程で前記第1混合エジェクターの吐出口から流動化固化材と圧縮空気の噴流を吐出させ、原位置土と攪拌混合して前記攪拌翼の回転径よりも大きな径の固化処理杭を造成する工程と、を有することを特徴とする固化処理杭の造成方法を提供するものである。
【0008】
本発明によれば、液状物を圧縮空気に乗せて霧状に吐出するため、圧縮空気の吐出圧及び液状物の供給量を制御することにより吐出圧を増大させることができる。このため、回転軸の貫入過程においては、第1混合エジェクターから吐出される水と圧縮空気の噴流物が原位置土の側面壁に高速でぶつかり、土の塊等を粉砕し、且つ粉砕した土や土粒子の流動性を高める。従って、攪拌翼の径より半径長さで、約10〜20cm大きい径の緩い地盤を容易に形成することができる。次いで行われる回転軸の引き抜き過程においては、第1混合エジェクターからの吐出により、セメントミルク等の流動化固化材が圧縮空気に乗せられて同伴し、分散又は細分化された状態で原位置土に高速でぶつかり、緩められた地盤中に効率よく攪拌混合されるため攪拌地盤が高度に均一化される。均一化の程度が高まると流動化固化材の使用量が低減でき、また、流動化固化材の使用量を維持すれば固化後の処理杭の圧縮強度を高めることができる。また、本発明においては、攪拌翼内に流動化固化材吐出口か、又は第2の混合エジェクターを更に設置すれば、攪拌地盤中において、流動化固化材と原位置土の均一化をより一層高めることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態における固化処理杭の造成装置を図1〜図3を参照して説明する。図1は本例の固化処理杭造成装置の模式図、図2は他の例における固化処理杭造成装置の攪拌翼近傍の拡大図、図3は図2の混合エジェクターの詳細図をそれぞれ示す。本例の固化処理杭造成装置10aは中空の回転軸1と、回転軸1の下方に放射状に設けた攪拌翼2と、回転軸1の中空部に配設され、一端が地上の第1圧縮空気供給手段8aと接続される第1圧縮空気供給管3と、一端が地上の液状物供給手段6Aに接続される液状物供給管4と、液状物供給管4から導入される液状物を、第1圧縮空気供給管3から導入される圧縮空気に同伴させる、攪拌翼2の外側端201近傍に付設され吐出口503を外側に向けた第1混合エジェクター5とを備える。液状物供給手段6Aは水供給手段6と、流動化固化材供給手段7とからなり、切替弁11により、いずれかの供給手段が液状物供給管4に接続するようになっている。また、固化処理杭造成装置10aは、更に、回転軸1の中空部に配設され、一端が地上の流動化固化材供給手段9に接続される流動化固化材供給管14から導入される流動化固化材(以下、セメントミルクとも言う) を、一端が地上の第2圧縮空気供給手段8bに接続される第2圧縮空気供給管13から導入される圧縮空気に同伴させる、攪拌翼2の中央部に付設され吐出口151を下側に向けた第2混合エジェクター15を備えている。なお、図1中、符号12はスイベル管であり、16は回転軸1の外周に設けられた一対の地中空気回収用リブ材である。地中空気回収用リブ材16は回転軸1が回転するときに軸外周と原位置土との間に隙間を形成し、その隙間を介して混合エジェクター5、15から噴出される圧縮空気を軸下から地表側へ放出し易くしている。
【0010】
回転軸1の上端側には図では省略する回転駆動手段が設置され、これにより回転軸1は回転される。すなわち、施工時には、回転軸1が図では省略するベースマシン側の支持リーダー及びウインチ等を介して移動可能に支持されて、地盤中へ貫入されたり、地表に引き抜かれたりする。回転駆動手段では、回転軸1を電動モーター及び減速ギヤー機構等を介して正転、逆転するもので、全体が回転軸1と共に、リーダーに沿って昇降される。
【0011】
第1混合エジェクター5は、攪拌翼2の径dよりも約20〜40cm程度長い径Dの緩い地盤又は固化処理杭を形成する過程で使用されるものであり、攪拌翼2の外側端201近傍で、吐出口503を外側に向けて付設されている。攪拌翼2の外側端201近傍とは、攪拌翼2の外側端201と第1混合エジェクター5の吐出口先端がほぼ一致するような位置であり、多少の前後はあってもよい。第1混合エジェクター5の吐出口先端が内側過ぎると、攪拌翼2の径dよりも長い径の固化処理杭を形成するには、吐出圧力を過度に高める必要があり合理的でない。また、第1混合エジェクター5の吐出口先端が外側過ぎると、攪拌翼2から突出する部分が攪拌抵抗により損傷する恐れがでてくる。
【0012】
第1混合エジェクター5としては、液状物を圧縮空気に同伴させる構造のものであれば、特に制限されないが、例えば、図2及び図3に示すように、吐出部51と、取付部52と、導入筒部53とからなるエジェクター5が使用できる。導入筒部53内は、後側の圧縮空気供給部532と、前側の液状物供給部531とが弁機構により区画されており、各供給部には圧縮空気入口502と、液状物入口501が設けられている。弁機構は圧縮空気供給部532に導入される圧縮空気を内部に導入可能な弁蓋505と、弁蓋505内と液状物供給部531側とを開閉する弁部材504を有している。また、圧縮空気入口502には第1圧縮空気供給管3が、液状物入口501には液状物供給管4が接続されている。弁部材504は、通常、バネ部材506により閉状態になっており、両供給部531、532の間を遮断している。圧縮空気供給部532内が所定の圧力になるとバネ部材506の付勢力に対抗して開状態となり、圧縮空気は圧縮空気供給部532側から液状物供給部531側へと導入される。これにより、液状物供給部531に導入された液状物は、圧縮空気供給部532から導入される圧縮空気に乗せられて吐出部51側へ導出される。吐出部51は、後方が液状物供給部531に接合され、前方にいくに従って横幅が増大する平面視が台形状のものである。また、端部は扁平な開口を有する吐出口503を有している。なお、図1中、第1混合エジェクター5の吐出部51は説明の都合上、扁平開口が縦長となっているが、実際は横長の扁平状物である(図2参照)。しかし、吐出部51の形状は特に制限されず、円錐形状、円筒形状なども使用できる。
【0013】
図1中、第2混合エジェクター15は、攪拌翼2内であって、吐出口151を攪拌翼2のほぼ中央部で、下向きに設置した以外は、第1混合エジェクター5と同様の構成を採る。また、第1混合エジェクター5が液状物として水又はセメントミルクのいずれかを吐出するのに対して、第2混合エジェクター15は液状物としてセメントミルクのみを吐出する点で両混合エジェクターは役割が異なる。すなわち、第2混合エジェクター15は、回転軸1の貫入過程では圧縮空気の吐出はあったとしても、液状物の吐出は行わない。第2混合エジェクター15の設置により、引き抜き過程では攪拌翼2内の回転軸近傍から攪拌翼径の外側部分に至る攪拌領域全体に原位置土と流動化固化材をより一層均一に混合攪拌することができる。なお、図1中、第2混合エジェクター15は吐出口151を下側向きに設置されているが、これに限定されず、扁平開口を横置きとし、その吐出口を回転軸の回転方向とすることもできる。
【0014】
本発明の固化処理杭造成装置において、攪拌翼に配置される混合エジェクター等の設置形態は、次の3形態である。第1の形態は、第1混合エジェクター5のみの設置、第2の形態は、第1混合エジェクター5と第2混合エジェクター15の併用設置(図1)、第3の形態は、第1混合エジェクター5と流動化固化材吐出口141を有する流動化固化材供給管14の併用設置(図2)である。図2中、流動化固化材供給管14は回転軸1の所定の位置で屈曲され、水平方向に延出される配管142を形成し、先端開口を吐出口141とするものである。第1混合エジェクター5のみの設置である第1の形態においても、引き抜き過程の処理杭造成工程において、吐出されたセメントミルクなどの側面壁からの跳ね返り効果や緩んだ地盤との混合攪拌効果を共に利用でき、処理杭径が比較的小さいものであれば、ほぼ均一な処理杭を造成することができる。第2の形態は、原位置土と流動化固化材の混合攪拌が最も激しく行われる点で、大径の高品質固化処理杭を造成する場合に好適である。また、第3の形態は、従来のセメントミルクをグラウトポンプで圧送し、流動化固化材供給管14を通じて攪拌翼内の吐出口141から吐出させるもので、原位置土とセメントミルクの攪拌混合程度で言うと、第1の形態と第2の形態の中間にあたる。これらいずれの形態を採るかは、地盤の土質、処理杭の径及び攪拌翼の数などの攪拌条件等により、適宜決定される。
【0015】
本例の固化処理杭造成装置においては、更に、前記第1圧縮空気供給管又は前記第2圧縮空気供給管から送られる圧縮空気の圧力を、前記回転軸1の深度方向に沿って調整する制御手段を備えることが、貫入深さが増しても、均一径の緩められた地盤や混合攪拌効率を深さ方向で同等に与えることができ、高品質の固化処理杭が得られる点で好適である。圧縮空気の圧力を、前記回転軸1の深度方向に沿って調整する制御手段としては、例えば、前記圧縮空気供給手段8aから送られる圧縮空気の圧力Pを、次式(1);
P=(γ×z+ΔP)+α×qc (1)
(式中、γ×zは処理対象である軟弱土の土水圧(kgf/cm2 )、ΔPは配管固有の圧送損失(kgf/cm2 )、αは土質係数、qcはコーン指数を示す。)に基づいて前記回転軸1の深度z方向に沿って調整する方法が挙げられる。
【0016】
前記圧縮空気の圧力調整方法は、深度zに沿って圧縮空気供給手段8aから圧送する空気圧力Pをどのように調整したら、均一に緩められた地盤や混合攪拌効率を深さ方向各部で等しく作用させることができるか、検証結果に基づき決定されたものである。すなわち、噴流を吐出させる際に受ける土水圧γ×zは地中深さに比例して増大し、施工対象の深さが定まることにより算出される。また、配管系に発生する圧送損失ΔPは、固化処理杭造成装置が処理対象域に設置されて前記配管の長さ等が決まることにより算出される。通常は0.5〜2kgf/cm2 の範囲となる。液状物を地中へ排出するには、少なくとも土水圧及び圧送損失よりも高い圧力、つまり前記(1)式中の(γ×z+ΔP)の値以上にしなければならない。
【0017】
(α×qc)は、土のせん断力に相当する。該せん断力は、噴流が地中へ吐出されて原位置土を流動化、細分化するに要する力である。この土のせん断力は、土質係数とコーン指数との積として求められる。土質係数αは、施工対象の土質又は地盤性状を示す係数である。貫入過程終了後の緩められた地盤では0.1〜0.5、粘性土では0.2〜1.0の範囲であり、砂質土では0.4〜1.0となる。コーン指数qcは、施工対象地盤強度であり、オランダ式コーン貫入値に限られず、粘性土等で使用される一軸圧縮強度(qu)から推定算出される値であってもよく、更にN値等から推定算出される値であってもよい。
【0018】
本発明で使用される制御手段を図4を参照して説明する。図4は制御手段のブロック図である。制御手段20は圧縮空気演算処理部21と、液状物演算処理部22と、体積混合率演算部23とから構成される。このうち、圧縮空気演算処理部21は、体積混合率演算部23からの指示信号に基づき、圧縮空気供給手段8aから圧送される圧縮空気の流量を空気流量調整弁83を介して調整したり、圧送される圧縮空気の空気圧Pを回転軸1の深度z方向に沿って調整するものであり、前記(1)式に準拠したプログラムが組み込まれている。圧縮空気演算処理部21には、回転軸1を地中へ貫入したり引き抜く過程における軸下端の深さデータ又は検出値(深度z)が送信されると共に、配管経路に圧送される圧縮空気について、空気圧力計81で検出される圧力検出値と、空気流量計82で検出される流量検出値とが送信される。一方、液状物演算処理部22は体積混合率演算部23からの指示信号に基づき、液状物供給手段6Aから圧送される液状物の流量を低圧ポンプ61を介し調整する。液状物演算処理部22には、回転軸1を地中に貫入したり引き抜く過程における軸下端の深さデータ又は検出値が送信されると共に、配管経路に圧送される液状物について、液状物圧力計62で検出される圧力検出値と、液状物流量計63で検出される流量検出値とが送信される。
【0019】
体積混合率演算部23は、液状物と圧縮空気との最適混合率に関するプログラムが組み込まれ、圧縮空気演算処理部21を介し受信した空気流量計82の流量検出値と、液状物演算処理部22を介し受信した液状物流量計63の流量検出値とが設計上の最適混合率からずれているか否かを判断し、最適混合率からずれているときに、圧縮空気演算処理部21を介し空気流量調整弁83を調整したり、液状物演算処理部22を介し低圧ポンプ61を調整する。最適混合比率とは吐出部から地中へ吐出されるときの空気と液状物との単位体積当たりの混合割合をいい、通常、液状物:圧縮空気=1:5〜30の比率が好ましい。
【0020】
次に、混合エジェクターなどの設置形態が第1の形態である固化処理杭造成装置を使用して、固化処理杭を造成する方法について、図5を参照して説明する。図5は本例の固化処理杭を造成する工程を説明する図である。施工に際し、固化処理杭造成装置10cは施工場所に移動されて位置決めされた後、回転軸1は回転されながら貫入操作される。回転軸1は回転駆動手段により回転されて、所定の深さまで貫入される。この貫入過程では、第1混合エジェクター5の吐出口503から水と圧縮空気の噴流を吐出させ、攪拌翼2の回転径dよりも大きな径Dの領域の地盤を緩める。すなわち、切替弁11を操作して、水供給手段6と液状物供給管4を連通状態としておく。この状態で水供給ポンプなどを備える水供給手段6から送られる圧力水は第1混合エジェクター5まで圧送され、同時に、コンプレッサーなどを備える圧縮空気供給手段8aで生成された圧縮空気は第1圧縮空気供給管3を通って第1混合エジェクター5に圧送される。そして、第1混合エジェクター5では、前述の如く圧縮空気供給部532が所定の圧力になるとバネ部材506の付勢力に抗して弁部材504が開状態となり、圧縮空気が圧縮空気供給部532側から液状物供給部531側へと導入される。これにより、液状物供給部531に導入された水がその圧縮空気に乗せられて吐出部51の吐出口503から、地中の原位置土の側面壁に高速でぶつかる。この際、高速噴流は土の塊等を粉砕し、且つ粉砕した土や土粒子の流動性を高める。従って、圧縮空気の圧力を適宜設定すれば、攪拌翼2の径dより半径長さで、約10〜20cm大きい径Dの緩い地盤18を容易に形成することができる(図5(A))。
【0021】
貫入過程終了後、引き抜き過程に移る。回転軸1は回転されながら引き抜き操作される。この引き抜き過程では、第1混合エジェクター5の吐出口503からセメントミルクと圧縮空気の噴流を緩められた地盤18中に吐出させ、攪拌翼2の回転径dよりも大きな径Dの領域の固化処理杭を造成する。すなわち、切替弁11を操作して、流動化固化材供給手段7と液状物供給管4とを連通状態とする。この状態で流動化固化材製造プラントなどを備える流動化固化材供給手段7から送られるセメントミルクは第1混合エジェクター5まで圧送され、同時に、コンプレッサーなどを備える圧縮空気供給手段8aで生成された圧縮空気は第1圧縮空気供給管3を通って第1混合エジェクター5に圧送される。そして、第1混合エジェクター5では、前述の如く圧縮空気供給部532が所定の圧力になるとバネ部材506の付勢力に抗して弁部材504が開状態となり、圧縮空気が圧縮空気供給部532側から液状物供給部531側へと導入される。これにより、液状物供給部531に導入されたセメントミルクがその圧縮空気に乗せられて吐出部51の吐出口503から、地中の原位置土の側面壁に高速でぶつかる。この際、高速噴流は側面壁からの跳ね返りなどもあり、緩められた地盤中の粉砕した土や土粒子の流動性を高める。従って、セメントミルクと原位置土は極めて効率的に混合攪拌され、予め緩められた地盤中、すなわち、攪拌翼2の径dより半径長さで、約10〜20cm大きい径Dの均一圧縮強度を有する固化処理杭17を造成することができる。(図5(B)、(C))。
【0022】
本発明の固化処理杭造成方法は、例えば、既設の固化処理杭の外面から若干離れた位置で攪拌翼が該外面に近接するように回転させつつ、固化材吐出管口から流動化固化材を吐出させて、攪拌翼の外側域も同時に処理すれば、外側域の一部が既設固化処理杭とオーバーラップする。このため、固化処理杭の圧縮強度のばらつきがない高品質の列状処理杭を得ることができる。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、回転軸の貫入過程においては、第1混合エジェクターから吐出される水と圧縮空気の噴流物が原位置土の側面壁に高速でぶつかり、土の塊等を粉砕し、且つ粉砕した土や土粒子の流動性を高める。従って、攪拌翼の径より半径長さで、約10〜20cm大きい径の緩い地盤を容易に形成することができる。次いで行われる回転軸の引き抜き過程においては、第1混合エジェクターからの吐出により、セメントミルク等の流動化固化材が圧縮空気に乗せられて同伴し、分散又は細分化された状態で原位置土に高速でぶつかり、緩められた地盤中に効率よく攪拌混合されるため攪拌地盤が高度に均一化される。均一化の程度が高まると流動化固化材の使用量が低減でき、また、流動化固化材の使用量を増量すれば固化後の処理杭の圧縮強度を高めることができる。また、本発明においては、攪拌翼内に流動化固化材吐出口か、又は第2の混合エジェクターを更に設置すれば、攪拌地盤の均一化をより一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本例の固化処理杭造成装置の模式図である。
【図2】他の例における固化処理杭造成装置の攪拌翼近傍の拡大図である。
【図3】図2の混合エジェクターの詳細図である。
【図4】本例で使用する圧縮空気の空気圧を制御する制御手段のブロック図である。
【図5】本例の固化処理杭を造成する工程を説明する図である。
【図6】従来の固化処理杭造成装置の概略図である。
【符号の説明】
1 回転軸
2 攪拌翼
3 第1圧縮空気供給管
4 液状物供給管
5 第1混合エジェクター
6 水供給手段
6A 液状物供給手段
7 流動化固化材供給手段
8a 第1圧縮空気供給手段
8b 第2圧縮空気供給手段
9 流動化固化材供給手段
10a〜10c 固化処理杭造成装置
11 切替弁
12 スイベル管
13 第2圧縮空気供給管
14 流動化固化材供給管
15 第2混合エジェクター
16 地中空気回収用リブ材
20 圧力制御手段
21 圧縮空気演算処理部
22 液状物演算処理部
23 体積混合率演算部
51 吐出部
52 取付部
53 導入筒部
503 吐出口

Claims (5)

  1. 回転駆動手段により回転される中空の回転軸と、該回転軸の下方に放射状に設けた1以上の攪拌翼と、前記回転軸の中空部に配設され、地上の供給手段に接続される第1圧縮空気供給管及び液状物供給管と、前記液状物供給管から導入される液状物を、前記第1圧縮空気供給管から導入される圧縮空気に同伴させる、前記攪拌翼の外側端近傍に付設され吐出口を外側に向けた第1混合エジェクターとを備えることを特徴とする固化処理杭の造成装置。
  2. 前記回転軸の中空部に配設され、一端が地上の供給手段に接続され、他端の供給管吐出口を前記攪拌翼内に設ける流動化固化材供給管を、更に備えることを特徴とする請求項1記載の固化処理杭の造成装置。
  3. 前記回転軸の中空部に配設され、一端が地上の供給手段に接続される流動化固化材供給管から導入される流動化固化材を、一端が地上の供給手段に接続される第2圧縮空気供給管から導入される圧縮空気に同伴させる第2混合エジェクターを更に、前記攪拌翼内に付設することを特徴とする請求項1記載の固化処理杭の造成装置。
  4. 更に、前記第1圧縮空気供給管又は前記第2圧縮空気供給管から送られる圧縮空気の圧力を、前記回転軸の深度方向に沿って調整する制御手段を備えることを特徴とする請求項1又は3記載の固化処理杭の造成装置。
  5. 回転駆動手段により回転される中空の回転軸と、該回転軸の下方に放射状に設けた1以上の攪拌翼と、前記回転軸の中空部に配設され、地上の供給手段に接続される第1圧縮空気供給管及び液状物供給管と、前記液状物供給管から導入される液状物を、前記第1圧縮空気供給管から導入される圧縮空気に同伴させる、前記攪拌翼の外側端近傍に付設され吐出口を外側に向けた第1混合エジェクターとを備え、前記第1混合エジェクターから流動化固化材を吐出させ、原位置土と攪拌混合して固化処理杭を造成する方法であって、前記回転軸の地中への貫入過程で前記混合エジェクターの吐出口から水と圧縮空気の噴流を吐出させ、前記攪拌翼の回転径よりも大きな領域の地盤を緩める工程と、前記回転軸の地中からの引き抜き過程で前記第1混合エジェクターの吐出口から流動化固化材と圧縮空気の噴流を吐出させ、原位置土と攪拌混合して前記攪拌翼の回転径よりも大きな径の固化処理杭を造成する工程と、を有することを特徴とする固化処理杭の造成方法。
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