JP4701900B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プリンタや複写機、ファクシミリ等に用いられる画像形成装置に関する。
近時、プリンタや複写機、ファクシミリ等に用いられる画像形成装置として、カラー画像を高速且つ高画質に形成することのできるフルカラーのタンデム機が普及している。
タンデム機は、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニットが並列に配置され、これら画像形成ユニットの感光体ドラムに、中間転写体である中間転写ベルトが順次接触する経路で周回するように構成されている。そして、周回する中間転写ベルト上に、各画像形成ユニットによってイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色のトナー像を順次形成して、一旦、多重に一次転写した後、この中間転写ベルトから記録紙上に一括して二次転写し、さらにこの記録紙上のトナー像を定着することによって、フルカラーの画像を形成する。
ところで、フルカラーの画像を形成可能な画像形成装置では、一般に、全ての色の画像形成ユニットを機能させるフルカラーモードと、一つの(通常黒の)画像形成ユニットのみを機能させる単色(モノクロ)モードとを選択し得るようになっている。さらに、最近では多数の画像形成ユニットのうちの特定の複数の画像形成ユニットのみを機能させる減色モードを備えるものも提案されている。
このようなフルカラーモードと、単色モードまたは減色モード(以下両者を含めて減色モードと称する)とを切り換え可能なタンデム機では、減色モードの画像形成時に機能させない画像形成ユニットの感光体ドラムに中間転写ベルトが接触し続けると、以下のような不具合が生ずる。すなわち、その感光体ドラム表面が中間転写ベルトとの接触によって磨耗する。また、感光体ドラムのクリーニングをブレードによって行うものでは、減色モードにて連続して画像形成を行う場合、ブレードを潤滑してめくれを防ぐために画像形成とは無関係な感光体ドラム上にトナーバンドを形成する必要があり、これが現像剤を消耗させる。
そこで、減色モード時には、機能させない画像形成ユニットの感光体ドラムから中間転写ベルトを離間させる構成が採用されている。(例えば、特許文献1および2参照。)
図12は、そのような画像形成装置の概念図を示す。この画像形成装置は、各色の画像形成ユニット10′(10Y′、10M′、10C′、10K′)が並列に配設され、減色モード(この例は黒の単色モード)時に用いられる画像形成ユニット(黒色の画像形成ユニット10K′)は一方の端に位置している。そして、中間転写ベルト20′はこれら画像形成ユニット10′を廻る経路で配設されている。
また、画像形成ユニット10′の感光体ドラム11′と中間転写ベルト20′を挟んで対峙する位置にはそれぞれ転写ロール30′が配置されている。さらに、マゼンタの画像形成ユニット10M′とシアンの画像形成ユニット10C′との間の中間転写ベルト20′の裏面側にはリトラクトロール22′が配設されている。
中間転写ベルト20′の下側の周回経路には、バックアップロール42′と二次転写ロール41′が中間転写ベルト20′を挟んで設けられて二次転写装置40′を構成している。
中間転写ベルト20′は、カラーモードの際の経路(フルカラーポジションCP)と、単色モードの際の経路(モノクロポジションKP)とに、その周回経路を変位させることができるようになっている。フルカラーポジションCPは、中間転写ベルト20′が、図中実線で示すように全ての画像形成ユニット10′の感光体ドラム11′に接触する。一方、モノクロポジションKPは、中間転写ベルト20′が、図中二点鎖線で示すように黒色を除く他の色の画像形成ユニット10Y′、10M′、10C′の感光体ドラム11′から離間する。
フルカラーポジションCPとモノクロポジションKPとの変更は、リトラクトロール22′の上下移動と、黒色の画像形成ユニット10K′を除く他の色の画像形成ユニット10Y′、10M′、10C′と対応する転写ロール30Y′、30M′、30C′の上下移動とによって行われる。
すなわち、リトラクトロール22′は、カラーモードでは中間転写ベルト20′の上側の経路を感光体ドラム11′側に押し上げる作用位置とされ、モノクロモードでは下側に離間した退避位置とされる。また、転写ロール30Y′、30M′、30C′は、カラーモードでは中間転写ベルト20′を感光体ドラム11′に押圧する作用位置とされ、モノクロモードでは感光体ドラム11′から離間する退避位置(図中二点鎖線で示す)とされる。これらリトラクトロール22′と転写ロール30Y′、30M′、30C′との移動は同期して行われる。
そして、周回駆動される中間転写ベルト20′の上面に、各画像形成ユニット10′によってイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色のトナー像を順次形成して、多重に一次転写する。その後、記録紙搬送系のレジロール90′によって同期して搬送される記録紙P′に、中間転写ベルト20′から二次転写装置40′において一括して二次転写し、さらにこの記録紙P′上のトナー像を定着装置で定着するものである。
特開2001−242680号公報 特開2003−337454号公報
ところで、上記従来構成のごとく、フルカラーモードと減色モードとで中間転写ベルトのポジションが切り換えられるカラータンデム機では、減色モードの際に中間転写ベルトの拘束力が弱まり、画像形成不良を生ずるという問題がある。
すなわち、中間転写ベルトは、フルカラーモードの際には複数の画像形成ユニットの各感光体ドラムと転写ロールの間に挟まれ、多くの部位(点)で拘束されて安定して周回移動する。一方、減色モードの際には、その拘束点が減少する。たとえば単色モード時には黒色の画像形成ユニットと転写ロールの間の一点のみとなる。このため、中間転写ベルトにその周回速度の変動や、振動(移動方向と直交する方向の揺れ)が生じ易くなる。その結果、記録紙のロール部材への咬み込み等の際の衝撃によって容易に速度変動や振動を生じ、その際に黒色の画像形成ユニットの感光体ドラムから中間転写ベルトに画像を転写していれば、その部位の画像に乱れを生ずる。
たとえば、黒色の画像形成ユニットから二次転写装置に至る中間転写ベルトの長さが記録紙の長さより短い場合には、記録紙の先端が二次転写装置に突入する際の衝撃で、その時点において黒色の画像形成ユニットの感光体ドラムから中間転写ベルトに転写する画像が乱れる。その結果、記録紙の対応する位置に筋状の画像不良(いわゆるバンディング)が生ずる。また、連続して画像形成する場合には、前の記録紙の後端が二次転写装置から排出される際や、レジロールから前の記録紙の後端が外れる際の画像の乱れが、次の記録紙上に筋状の画像不良となって表れる。
なお、このような問題は、中間転写体としての中間転写ベルトを備えるものに限るものではなく、記録紙を搬送する搬送ベルトを備えるものでも同様である。その場合、搬送ベルトへの記録紙の吸着または記録紙搬送ベルトからの記録紙の剥離の際の衝撃によって画像乱れを生ずる。
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、フルカラーモードから減色モードに切り替えた際等に、中間転写部材等の被転写部材の拘束力が低下することに起因して生ずる画像不良を抑制することのできる画像形成装置を提供することにある。
かかる目的のもと、本発明が適用される画像形成装置は、それぞれトナー像を担持する複数の像担持体と、複数の像担持体に接触して回動する被転写部材と、を備え、複数の像担持体によって画像形成する第一の画像モードと、被転写部材が複数の像担持体のうちの一部から離間する第二の画像モードとを有し、第二の画像モードでは、被転写部材が接触する像担持体から被転写部材への転写条件が、第一の画像モードの転写条件とは異なるように構成されていることを特徴とする。
転写条件は、たとえば、被転写部材と像担持体との速度差である。
また、それぞれトナー像を担持する複数の像担持体と、各像担持体に接触して回動する被転写部材と、被転写部材を挟んで各像担持体にそれぞれ対峙して設けられ、転写電流が供給されて、当該各々の像担持体に担持されたトナー像を被転写部材に直接または当該被転写部材によって搬送される用紙に対して転写する転写部材と、を備え、複数の像担持体によって画像形成する第一の画像モードと、被転写部材が複数の像担持体のうちの一部から離間する第二の画像モードとを有し、第二の画像モードでは、転写部材の転写条件が第一の画像モードの転写条件とは異なるように構成されていることを特徴とする。
ここで、転写条件は、たとえば、転写部材が被転写部材を像担持体に圧接させる押圧力である。また、たとえば、転写部材の、像担持体に対する被転写部材の移動方向における変位量である。
さらに、それぞれトナー像を担持する複数の像担持体と、各像担持体に接触して回動する被転写部材と、被転写部材を挟んで各像担持体にそれぞれ対峙して設けられ、転写電流が供給されて、当該各々の像担持体に担持されたトナー像を被転写部材に直接または当該被転写部材によって搬送される用紙に対して転写する転写部材と、を備え、複数の像担持体によって画像形成する第一の画像モードと、被転写部材が複数の像担持体のうちの一部から離間する第二の画像モードとを有し、第二の画像モードで転写を行う転写部材は、対応する像担持体に対する位置が固定されて、設定された所定のニップ量が不変に構成されていることを特徴とする。
さらにまた、それぞれトナー像を担持する複数の像担持体と、複数の像担持体に接触して回動する被転写部材と、を備え、被転写部材が複数の像担持体のうちの一部から離間する画像モードを有し、当該画像モードの際に被転写部材の移動不具合を抑制する抑制手段を備えていることを特徴とする。
ここで、抑制手段は、たとえば、被転写部材の裏面側に設けられた内周側ロール部材と、被転写部材を介して内周側ロール部材に対峙し、被転写部材に対して接離移動可能な押さえロール部材と、から成るロール対であって、画像モードの際に画像形成を行う像担持体より被転写部材の移動方向上流側に設けられ、画像モードでは、押さえロール部材が内周側ロール部材との間に被転写部材を挟むように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、フルカラーモードから減色モードへの切り替え等によって、中間転写部材等の被転写部材の拘束点が減少して拘束力が低下しても、被転写部材の速度変動や振動を抑制することができる。これにより、被転写部材の速度変動や振動に起因する画像不良を抑制することができる。
以下、添付図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本実施の形態が適用された画像形成装置の概略構成図である。図に示す画像形成装置1は、所謂タンデム型のカラー画像形成装置である。例えば、電子写真方式にて各色成分のトナー像を形成する複数の画像形成ユニット10(10Y、10M、10C、10K)と、各画像形成ユニット10を廻る経路で周回するように設けられた被転写部材としての中間転写ベルト20とを備えている。また、各画像形成ユニット10にそれぞれ対応して設けられた転写部材としての一次転写ロール30(30Y、30M、30C、30K)と、中間転写ベルト20上のトナー像を記録紙P上に転写する二次転写装置40と、記録紙P上にトナー像を定着する定着装置(図示しない)とを備えている。さらに、二次転写装置40で記録紙P上にトナー像を転写した後の中間転写ベルト20の表面に残存するトナーをブレード71によって除去するクリーニング装置70と、この画像形成装置1の全ての動作を統括制御する制御部50とを備えている。
そして、中間転写ベルト20を図中反時計回りに周回動させて、各画像形成ユニット10にて形成された各色成分のトナー像を、それぞれの一次転写ロール30の作用で中間転写ベルト20上に順次転写(一次転写)し、この中間転写ベルト20上に保持された重ね画像を二次転写装置40で用紙Pに一括転写(二次転写)する。その後、この二次転写された画像を定着装置で記録紙P上に定着させるものである。記録紙P上にトナー像を転写した後の中間転写ベルト20は、クリーニング装置70によってその表面に残存するトナーが除去される。これらの動作は、全て制御部50によって制御される。
なお、本実施の形態では、各色成分のトナー像の形成に際し、負極性に帯電するトナーが使用される。また、中間転写ベルト20の周速は、感光体ドラム11の回転周速に対してよりわずかに速く(たとえば+0.3%)に設定されている。
以下の説明においては、中間転写ベルト20の移動方向上流側(図中右側)を前方、下流側を後方とする。
この画像形成装置1では、画像形成モードとして、第一の画像モードとしてのフルカラーモードと、減色モードである第二の画像モードとしてのモノクロモードとを備えている。
フルカラーモードでは、図1中実線で示すように、中間転写ベルト20が全ての画像形成ユニット10の感光体ドラム11に接触する経路(フルカラーポジションCP)を形成する。一方、モノクロモードでは、図1中二点鎖線で示すように、中間転写ベルト20が黒色の画像形成ユニット10Kを除く他の画像形成ユニット10Y、10M、10Cの感光体ドラム11から離間した経路(モノクロポジションKP)を形成する。そして、フルカラーモードでは全ての画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kによって画像形成を行い、モノクロモードでは黒色の画像形成ユニット10Kのみによって画像形成を行う。
中間転写ベルト20のフルカラーポジションCPとモノクロポジションKPの切り換えは、リトラクトロール22と、黒色の画像形成ユニット10Kを除く各色の画像形成ユニット10Y、10M、10Cに対応する一次転写ロール30Y、30M、30Cとの、上下移動によって行われる。これらのロールは図1には示さない一つの移動機構60(後述する図2に示す)によって同期して上下駆動される。そして、これらのロールが上側の作用位置にある状態でフルカラーポジションCPとなり、下側の退避位置にある状態でモノクロポジションKPとなる。
次に、この画像形成装置1の各部を詳細に説明する。
各画像形成ユニット10は、図中矢印方向に回転する像担持体としての感光体ドラム11を各々備えている。それぞれの感光体ドラム11の周囲には、回転方向に沿って、感光体ドラム11を帯電させる帯電器、感光体ドラム11上に静電潜像を書込むレーザ露光器、感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像装置、感光体ドラム11上に形成されたトナー像を中間転写ベルト20に転写する一次転写ロール30、感光体ドラム11上の残留トナーを除去するドラムクリーナ、等の電子写真用デバイスが順次配設されている。なお、帯電器、レーザ露光器、現像装置、ドラムクリーナは図示していない。
一次転写ロール30は、中間転写ベルト20を挟んで感光体ドラム11と対峙する位置に配置されている。一次転写ロール30には、図示しないがバイアス電流を供給する一次転写電流供給装置が接続されている。この一次転写電流源から、一次転写ロール30と、中間転写ベルト20と、感光体ドラム11とを通して正極性の一次転写バイアス(一次転写電流)が供給される。これによって、感光体ドラム11と中間転写ベルト20との間に、感光体ドラム11上のトナー像を中間転写ベルト20に転写するための転写電界が形成される。
各画像形成ユニット10は、図中矢印で示す中間転写ベルト20の移動方向上流側から、イエローのトナー像を形成する画像形成ユニット10Y,マゼンタのトナー像を形成する画像形成ユニット10M, シアンのトナー像を形成する画像形成ユニット10C, 黒のトナー像を形成する黒色の画像形成ユニット10Kの順で並列に配置されている。
中間転写ベルト20は、樹脂・ゴム等に導電剤としてのカーボンブラックが含有されて適宜の体積抵抗率に設定されている。その形状は、例えば、0.1mmの厚さで所定幅の円環状に形成され、複数のロールに掛け回されて、これらのロールによって規定された経路で周回可能に設けられている。各ロールとしては、図中右端に配置された駆動ロール21から、反時計回りに、リトラクトロール22、固定アイドルロール23、従動ロール24がある。また、中間転写ベルト20に対して一定の張力を与えると共に中間転写ベルト20の蛇行を防止する機能を備えた第一テンションロール25、二次転写装置40のバックアップロール26およびクリーニングバックアップロール27がある。駆動ロール21は図示しない駆動モータに接続されており、中間転写ベルト20はこの駆動モータによる駆動ロール21の回転で周回駆動される。
固定アイドルロール23は、画像形成ユニット10Cと黒色の画像形成ユニット10Kの間の、中間転写ベルト20の裏面側(周回経路の内側)に位置している。そして、この固定アイドルロール23は、従動ロール24との間の中間転写ベルト20の経路を、リトラクトロール22の位置に係わらず(フルカラーまたはモノクロの何れのポジションでも)黒色の画像形成ユニット10Kの感光体ドラム11に接触するように規定している。
リトラクトロール22は、画像形成ユニット10Mと画像形成ユニット10Cの間の中間転写ベルト20の裏面側に、上下方向に移動可能として設けられている。そして、その移動範囲の上側の位置(作用位置)では、図1中実線で示すように、中間転写ベルト20を押し上げて、その経路を全ての画像形成ユニット10の感光体ドラム11に接触させてフルカラーポジションCPとする。また、移動範囲の下側の位置(退避位置)では、図1中に二点鎖線で示すように、中間転写ベルト20の下側に離間する。このリトラクトロール22の上下移動は、後述する移動機構60(図2参照)によって一次転写ロール30Y、30M、30Cの上下移動と同期して行われる。これにより、リトラクトロール22が下側の退避位置の時には、一次転写ロール30も下側の退避位置となり、中間転写ベルト20の経路は画像形成ユニット10Y、10M、10Cの各感光体ドラム11から離間したモノクロポジションKPとなる。
各一次転写ロール30は、例えばステンレス製の導電性心材の外周に、ゴム製の半導電性発泡弾性体を被覆して形成されている。半導電性発泡弾性体は、イオン伝導性を有する物質(例えばNBRゴム)や電子伝導性を有する物質(例えばカーボンブラック)等が混入されて適宜抵抗値に設定されている。
これら一次転写ロール30は、それぞれ感光体ドラム11に対して接離する方向に移動可能に設けられると共に、押圧スプリング31によって感光体ドラム11に接近する側に付勢されている。
なお、これら一次転写ロール30は、その中心が感光体ドラム11の中心に対して後方側に所定量(たとえば3mm)変位(オフセット)して配設されている。
図2は、一次転写ロール30の支持構造と、移動機構60および後述する転写条件変更機構70とを概念的に示す図である。なお、一次転写ロール30Y、30M、30Cと、一次転写ロール30Kとでは、支持構造が異なるが、以下、一次転写ロール30Y、30M、30Cを一次転写ロール30として説明する。一次転写ロール30Kの支持構造については、後述する実施の形態で詳しく説明する。
図2に示すごとく、一次転写ロール30の軸端30Aは、軸受け32により回転自在に支持されており、この軸受け32は断面形状U字状のホルダ33に上下に摺動可能に嵌合している。ホルダ33は、本画像形成装置の図示しないフレームに固定されている。軸受け32の下面とホルダ33の内底面との間には、押圧スプリング31が介装されている。これら押圧スプリング31およびホルダ33は、一次転写ロール30の左右両軸端に設けられている。これにより、一次転写ロール30は、押圧スプリング31の弾性復帰力で中間転写ベルト20を感光体ドラム11側に押圧付勢し、その上面を感光体ドラム11の感光体表面に所定の力で圧接させるように作用する。
これら一次転写ロール30は、前述のごとく、移動機構60によって作用位置と退避位置との間を移動操作される。
移動機構60は、図示しない切換モータによって回転駆動される偏心リンク62で、切換操作ロッド63と操作アーム64とを介して一次転写ロール30を移動操作するように構成されている。操作アーム64は各一次転写ロール30の左右両軸端にそれぞれ設けられている。偏心リンク62と切換操作ロッド63は中間転写ベルト20の移動方向に対する左右にそれぞれ設けられている。
操作アーム64は、L字状に形成され、その一端が操作部64A、他端が被操作部64Bとなっている。そして、本画像形成装置の図示しないフレームに固定されたシャーシに、その角部近傍で軸64Cによって枢着されている。操作部64Aは一次転写ロール30の軸端30Aの上側に略水平に位置し、被操作部64Bはその下側の切換操作ロッド63に向けて垂下している。
切換操作ロッド63は、矩形断面の角軸で、画像形成ユニット10の配列方向(図2中左右方向)に移動可能に設けられている。その上面の各一次転写ロール30の操作アーム64と対応する位置には、それぞれ操作部63Aが突設されている。また、内側側面に後述する偏心リンク62の操作ピン62Bが嵌る操作溝63Bが形成されている。
偏心リンク62は、偏心カム62Aの外側面に操作ピン62Bが植設されると共に、内側面に操作ピン62Bと所定量偏心してカムシャフト65が結合されている。操作ピン62Bは、切換操作ロッド63の操作溝63Bに嵌合している。これにより、偏心リンク62の回転で、操作ピン62Bが切換操作ロッド63を図中左右に移動操作するようになっている。操作ピン62Bはカムシャフト65の一回転(偏心リンク62の一回転)でその偏心量の二倍前後に移動する。この移動ストロークが一次転写ロール30の作用位置と退避位置との移動ストロークに対応している。つまり、図2に示すように操作ピン62Bがその移動範囲中で最も図中右側で一次転写ロール30が作用位置となり、最も左側では退避位置となるように設定されている。
このような構成の移動機構60は、切換モータの回転によって一次転写ロール30を作用位置と退避位置の間で移動操作する。
すなわち、図2に示すように、一次転写ロール30が作用位置にある状態から、切換モータによって偏心リンク62が図中反時計回りに回転される。これにより、カムシャフト65に対する操作ピン62Bの偏心量分、切換操作ロッド63が図中左側に移動操作され、切換操作ロッド63の操作部63Aが被操作部64Bを移動操作して操作アーム64を図中時計回りに揺動させる。この操作アーム64の揺動によって、操作部64Aが一次転写ロール30を押圧スプリング31の押圧力に抗して退避位置に押し下げる。一次転写ロール30の作用位置から退避位置への移動操作は、偏心リンク62の半回転で行われる。この状態からさらに偏心リンク62が半回転すると、一次転写ロール30は作用位置に戻る。つまり、偏心リンク62の一回転で、一次転写ロール30を退避位置と作用位置の間で一往復させるようになっているものである。
偏心リンク62の偏心カム62Aの外周転動面は、カムシャフト65の中心から偏心しており、この転動面とリトラクトロール22とが図示しない機構で連係している。これにより、前述のごとく、移動機構60がリトラクトロール22の移動操作も行い、偏心リンク62の回転に伴う偏心カム62Aの転動面の変位で、リトラクトロール22を作用位置と退避位置との間で昇降移動させるようになっている。
つまり、移動機構60は、図1に示すように黒色の画像形成ユニット10Kを除く各色の画像形成ユニット10Y、10M、10Cに対応する一次転写ロール30Y、30M、30Cと、リトラクトロール22とを、同期させて上下移動駆動し、フルカラーポジションCPとモノクロポジションKP(フルカラーモードとモノクロモード)とを切り換える。
ここで、フルカラーモード(フルカラーポジションCP)では、中間転写ベルト20は、その上側の周回経路において、画像形成ユニット10Y、10M、10Cの各感光体ドラム11と転写ロール30Y、30M、30Cの間に挟まれ、多くの点で拘束される。その結果、記録紙のロールへの噛み込みや排出等の外乱が作用しても周回速度の変動や厚さ方向の振動が抑えられ、安定して周回移動する。
一方、モノクロモード(モノクロポジションKP)では、中間転写ベルト20は、黒色の画像形成ユニット10Kと一次転写ロール30Kの間の一点のみで拘束されることとなる。このため、モノクロモードでは中間転写ベルト20の拘束力が低下して、周回速度の変動や厚さ方向の振動を生じ易い。このような周回速度の変動や振動を防ぎ、これらに起因する画像の乱れを抑制すべく、本発明の実施の形態が適用されている。
つぎに、その構成を詳細に説明する。
図11−1乃至図11−4は、画像不良の発生要因と発生部位を例示する図である。以下の構成例では、これらの画像不良の改善を図る。図11−1に示す発生要因は、記録紙Pの先端が二次転写装置40に突入した際の速度変動や振動に起因する画像の乱れが、図11−4中にL1で示すように後端近傍に筋状画像不良として表れるものである。これを事例Aとする。図11−2に示す発生要因は、連続して画像形成する際に、先行する記録紙P1の後端が二次転写装置40から排出された際の速度変動や振動に起因する画像の乱れが、図11−4中にL2で示すように次の記録紙P2の中央付近に筋状画像不良として表れるものである。これを事例Bとする。図11−3に示す発生要因は、連続して画像形成する際に、先行する記録紙P1の後端がレジロール90から排出された際の速度変動や振動に起因する画像の乱れが、図11−4中にL3で示すように次の記録紙P2の先端近傍に筋状画像不良として表れるものである。これを事例Cとする。なお、これら事例は、あくまでも一例であって、発現箇所は中間転写ベルト20の長さやロールの配置およびそれらの径によって異なるのは言うまでもない。
実施の形態[その1]
本実施の形態では、黒色の画像形成ユニット10Kと対応する一次転写ロール30Kを移動操作する転写条件変更機構を備えている。
図3は、転写条件変更機構80の分解斜視図である。この図3と前述の図2とに基づいて、転写条件変更機構80を説明する。
転写条件変更機構80は、移動機構60に連動し、黒色の画像形成ユニット10Kの感光体ドラム11が担持したトナー像の中間転写ベルト20への転写条件を変化させる。ここで、転写条件とは、一次転写ロール30Kが中間転写ベルト20を感光体ドラム11に押圧する押圧力と、感光体ドラム11の中心からの変位量(オフセット量)である。そして、モノクロモードの際には、フルカラーモードの際より、押圧力を高めると共にオフセット量を増加させるように構成されている。
一次転写ロール30Kは、前述した他の一次転写ロール30Y、30M、30Cと同様に、ホルダ33Kによって支持される。このホルダ33Kは転写条件変更機構80によって移動操作可能となっている。
すなわち、一次転写ロール30Kは、その軸端30Aを支持する軸受け32Kが、ホルダ33Kに上下に摺動可能に嵌合している。軸受け32Kの下面とホルダ33Kの内底面との間には押圧スプリング31Kが介装され、一次転写ロール30Kは、この押圧スプリング31Kによって上方に押圧付勢されている。
転写条件変更機構80は、ホルダ33Kの移動を案内するガイドプレート81と、ホルダ33Kを移動操作する操作ブロック82と、ホルダ33Kを操作ブロック82に押圧付勢する位置決めスプリング83とを備えている。
ホルダ33Kは、その側面の上下二カ所にスライド突起33Kaが突設されている。また、下面の前方側には、前方側に所定勾配で上方に広がる被操作斜面33Kbが形成されている。
ガイドプレート81は、本画像形成装置の図示しないフレームに固定されており、ホルダ33Kのスライド突起33Kaが移動可能に嵌合するガイド孔81aが形成されている。ガイド孔81aは、後方側が徐々に上方となる所定の勾配の長孔となっている。
操作ブロック82は、移動機構60の切換操作ロッド63の上面に固定されている。その後方端部は、ホルダ33Kの被操作斜面33Kbと合致する勾配で先細りの操作斜面82aとなっている。
位置決めスプリング83は、ホルダ33Kの後方側に、後方端を図示しないフレームに固定されて、ホルダ33Kを前方側に押圧付勢するように設けられている。
このような構成により、ホルダ33Kは、ガイドプレート81のガイド孔81aに沿って移動可能であるが、位置決めスプリング83によって前方側へ押圧され、その被操作斜面33Kbが操作ブロック82の操作斜面82aに当接して位置が決まる。つまり、その位置は、操作ブロック82によって規定される。これにより、ホルダ33Kは、移動機構60の切換操作ロッド63の移動に伴う操作ブロック82の移動に追従して、前後方向に移動する。すなわち、フルカラーモードでは、移動機構60の切換操作ロッド63は前方側にあり、ホルダ33Kは図2に示すようにその移動範囲の最も前方側に位置する。この状態から、モノクロモードに切り替えるために移動機構60の切換操作ロッド63が後方側に移動すると、後方側に移動操作される。これにより、ホルダ33Kは、ガイド孔81aに沿って、後方に、且つ、所定の比率で上方に移動する。
その結果、ホルダ33Kの支持する一次転写ロール30Kは、モノクロモードではフルカラーモードより感光体ドラム11に接近し、且つ、後方となる。これにより、感光体ドラム11に中間転写ベルト20を強く押圧する(押圧力が高くなる)と共に、感光体ドラム11の中心に対するオフセット量が大きくなる。
つぎに、本構成を、黒色の画像形成ユニット10Kの感光体ドラムの直径が60mm、一次転写ロール30Kの直径が18.7mm、一次転写ロール30Kの周面のゴム層の硬度がアスカC35±5°、フルカラーモードにおける押圧力13gf/cm、オフセット量5mmに設定されたものに適用した具体例について説明する。なお、説明中の各部材については図1乃至図3参照のこと。また、これらの構成条件は、後述する実施の形態の全てに共通するものである。
図4は、オフセット量を変更せず(5mm)、押圧力のみを変更して画像不良の程度を調べた結果を示すグラフである。画像不良の程度は、その幅と濃度差を指標とし、幅2mm、濃度差0.1未満を許容レベルとした。
これによって解るように、押圧力13gf/cmでは、事例A,Bは許容レベル外となるが、押圧力を20gf/cmに高めることで、許容レベル内とすることができた。これは、一次転写ロール30Kによる、中間転写ベルト20の感光体ドラム11への押圧力が高くなることによって中間転写ベルト20に対する拘束力が強まり、速度変動や振動が抑制されたことによると考えられる。
ここで、一次転写ロール30Kの押圧力を高めることにより、従来、筋状画像不良を生じていた部位に逆に白筋が生じたり、特に文字画像の画像形成時において文字画像の中央部の画像が抜けるいわゆる中抜けと呼ばれる画像形成不良が生ずることがある。前者は、一次転写ロール30Kの押圧力が高まることで、その外周の弾性変形量が増大して中間転写ベルト20の裏面への接触面積(接触幅:ニップ)が大きくなることによって生ずる。つまり、接触面積が大きくなることで両者間の抵抗値が低下し、その結果、所定の電位差が得られず転写作用が低下することによって生ずるものである。また後者は、転写時における過剰な荷重の付与により、トナー像の感光体ドラムに対する機械的付着力が高まることで発生するものであり、以下これらを二次障害と称する。
図5は、一次転写ロール30Kの押圧力の変更に加えて、オフセット量を変更して二次障害の程度を調べた結果を示すグラフである。(a)は白筋、(b)は中抜けを示す。白筋の許容値は、その幅と濃度差を指標とし、幅2mm,濃度差0.1未満である。また、中抜けの許容値は、8pointの明朝体「子」の字において、目視にて判別不可のレベルである。
これによって解るように、押圧力を高めることによって発生した白筋、中抜けが、オフセット量を増やすことで解消し、押圧力20gf/cmでオフセット量7mmとすることで許容レベル内もしくは未発生とすることができた。
つまり、押圧力を高めて中間転写ベルト20の拘束力を強めることで、外乱による中間転写ベルト20の速度変化や振動に起因する筋状画像不良を解消する一方、押圧力過多によって生ずる白筋や中抜け等の二次障害は、オフセット量を増やすことでニップ幅を狭くし、また転写部での局所的な圧力を小さくして解消することができたものである。オフセット量を増やすことによっても、一次転写ロール30Kの中間転写ベルト20への押圧力は感光体ドラム11に対する程は変化せず、拘束力の低下は少ない。
実施の形態[その2]
本実施の形態は、黒色の画像形成ユニット10Kと対応する一次転写ロール30Kを、感光体ドラム11と一定の軸心距離で固定し、一次転写ロール30Kの感光体ドラム11に対するニップを不変に設定したものである。つまり、フルカラーモードであるかモノクロモードであるかにかかわらず、一次転写ロール30Kの変形量は一定(定変位)となっているものである。たとえば、変位量0.6mm、オフセット量5mmに設定される。
図6(a)、(b)は、オフセット量を横軸に、一次転写ロール30Kに作用する総荷重を縦軸に取ったグラフであり、定変位と定荷重の両者について、それぞれ条件を変えて筋状の画像不良の出方を調べた図である。(a)は定変位の場合、(b)は定荷重の場合である。図中○印が許容レベル内、×印が許容レベルから外れたものを示す。(a)において、ハッチングを施した領域が、許容レベル内の領域である。
図7(a)、(b)は、オフセット量を横軸に、一次転写ロール30Kに作用する総荷重を縦軸に取ったグラフであり、定変位と定荷重の両者について、それぞれ条件を変えて中抜けの画像不良の出方を調べた図である。(a)は定変位の場合、(b)は定荷重の場合である。図中○印が許容レベル内、×印が許容レベルから外れたものを示す。(a)において、ハッチングを施した領域が、許容レベル内の領域である。
図6(a)および図7の(a)双方の許容レベル内の領域の重合領域が、筋状の画像不良と中抜けの画像不良の双方が許容レベルとなる領域である。この重合領域を、図6(b)および図7の(b)中にクロスハッチングで示してある。
これらの結果から、次のようなことが解る。
すなわち、定荷重13gf/cmでは、いずれのオフセット量でも筋状の画像不良が許容レベル外である。定荷重26gf/cmとすることで、許容レベル内となるが、中抜けの画像不良は、オフセット量7mm未満では、許容レベル外である。これは、前述の実施の形態[その1]における結果を証明するものである。
一方、定変位では、中抜けの画像不良の発生の無い総荷重の低い領域においても、筋状の画像不良の発生がみられない。
このことから、図6(b)および図7の(b)中にクロスハッチングで示す、筋状の画像不良と中抜けの双方が許容レベルである領域の略中央となる変位量0.6mm、オフセット量5mmに設定することで、筋状の画像不良と中抜けの画像不良の双方を抑えることができる。なお、定荷重方式の場合には、この近傍である荷重13gf/cm、オフセット量5mmでは、筋状の画像不良が許容レベル外である。これは、スプリングによって押圧力を得る定荷重方式では、静的には一定の荷重(押圧力)が作用していることになっているが、実際には荷重に振幅があることに起因する。つまり、中間転写ベルト20が移動中荷重は増減を繰り返しており、その小さい状態ではほとんど拘束力がなくなって外乱によって容易に速度変動や振動を生じ、その結果、筋状の画像不良を生ずるためと考えられる。
実施の形態[その3]
本実施の形態は、感光体ドラム11の回転周速と、中間転写ベルト20の回動周速との速度差を通常より大きく設定したものである。たとえば、感光体ドラム11の回転周速に対して、中間転写ベルト20の回動周速を、0.5%以上速く設定する。
図8は、感光体ドラム11の回転周速に対して中間転写ベルト20の回動周速を変化させ、筋状の画像不良の発生を調べたグラフである。
これによれば、感光体ドラム11の回転周速に対する中間転写ベルト20の回動周速が、+0.3%では前述の事例Aの筋状の画像不良は許容レベル外であるが、+0.5%以上とすることで許容レベル内に収めることができる。これは、感光体ドラム11が、中間転写ベルト20の移動に対する抵抗となり、速度変動を抑制することによると考えられる。
実施の形態[その4]
本実施の形態は、拘束力の低下するモノクロモードの際に、中間転写ベルト20を拘束し、速度変動や振動等の移動不具合を抑える抑制手段を備えるものである。
図9は、抑制手段としてのロール対を備える画像形成装置1Aの概略構成図である。
ロール対は、固定ロール部材としての固定アイドルロール23と、押さえロール部材としての押さえロール28とで構成されている。図示画像形成装置1Aは、押さえロール28を除いては前述の画像形成装置1と同じ構成であり、他の部位の説明は省略する。
押さえロール28は、黒色の画像形成ユニット10Kの前方側(中間転写ベルト20の移動方向上流側)に隣接して配設された固定アイドルロール23に対して、中間転写ベルト20を挟んで対峙する位置に配設されている。図示しない支持機構によって回転自在に支持されると共に、上下方向に所定量移動可能となっている。その移動範囲の下側の位置(作用位置)では、図9中実線で示すように、中間転写ベルト20を固定アイドルロール23との間に挟んで拘束する。また、移動範囲の上側の位置(退避位置)では、図9中に二点鎖線で示すように、中間転写ベルト20の上側に離間する。この押さえロール28の上下移動は、前述の移動機構60(図2参照)等によって、リトラクトロール22および一次転写ロール30Y、30M、30Cの上下移動と同期して行われる。
これにより、押さえロール28は、対応する位置の中間転写ベルト20がトナー像を担持しているフルカラーモードの際には退避し、拘束点の少ないモノクロモードの際に中間転写ベルト20を固定アイドルロール23との間で拘束するものである。モノクロモードでは、後方に位置する黒色の画像形成ユニット10Kのみが画像形成を行うため、中間転写ベルト20の上面側から押圧しても中間転写ベルト20上のトナー像を乱すことはない。
図10は、押さえロール28の有無による筋状の画像不良の発生を調べたグラフである。
これによれば、押さえロール28が無い状態では筋状の画像不良は許容レベル外であるが、押さえロール28を設けることによって許容レベル内に収めることができる。これは、拘束点の少ないモノクロモードの際に、押さえロール28によって中間転写ベルト20を固定アイドルロール23との間に挟んで拘束すると共に、その回転に要する負荷で中間転写ベルト20を減速させ、速度変動や振動を抑制することによると考えられる。
また、図9中に二点鎖線で示すように、中間転写ベルト20を挟んで駆動ロール21に対峙する位置に、たとえばブラシ等の抵抗付与部材29を圧接位置と退避可能との間を移動可能として設けて抑制部材としても良い。そして、モノクロモードの際にはこの抵抗付与部材によって、中間転写ベルト20の移動に抵抗を付与することで、中間転写ベルト20を減速させて速度変動や振動を抑制することができる。
なお、上記実施の形態は、フルカラーモードとモノクロモードとを切換可能であって、フルカラーモードの際には全ての画像形成ユニットによって画像形成を行い、モノクロモードの際には黒色の画像形成ユニットのみで画像形成を行う画像形成装置に本願発明を適用したものである。しかし、本願発明はこのような画像形成装置に限るものではなく、特定のモード時に画像形成を行わない画像形成ユニットを備えるものであれば、例えば、黒色と特定色の二色で画像形成を行う画像モードを有する画像形成装置に適用しても良いことは勿論である。また、モノクロモードの中にテキストモードと写真モードとを備えるものでは、トナー量が多いために筋状の画像不良が目立つ写真モードに本願発明の構成を適用しても良いものである。
さらに、中間転写ベルトにトナー像を重畳させる画像形成装置を例に挙げて説明したが、中間転写ベルトを単に搬送ベルトとして機能させ、この搬送ベルトに記録紙を直接搬送させて、記録紙上にトナー像を順に重畳させていく方法を採用した画像形成装置にも適用することが可能である。
本実施の形態が適用された画像形成装置の概略構成図である。。 一次転写ロールの支持構造と移動機構および転写条件変更機構とを概念的に示す図である。 転写条件変更機構の分解斜視図である。 一次転写ロールのオフセット量を変更せず押圧力のみを変更して画像不良の程度を調べた結果を示すグラフである。 一次転写ロールの押圧力の変更に加えてオフセット量を変更して二次障害の程度を調べた結果を示すグラフである。 定変位と定荷重の両者を、それぞれ条件を変えて筋状の画像不良の出方を調べた図である。 定変位と定荷重の両者を、それぞれ条件を変えて中抜けの画像不良の出方を調べた図である。 感光体ドラムの回転周速に対して、一次転写ロールの回転周速を変化させ、筋状の画像不良の発生を調べたグラフである。 抑制手段としての押さえロールを備えた画像形成装置の概略構成図である。 押さえロールの有無による筋状の画像不良の発生を調べたグラフである。 画像不良の発生要因を例示する図である。 画像不良の発生要因を例示する図である。 画像不良の発生要因を例示する図である。 画像不良の発生部位を例示する図である。 従来例としての画像形成装置の概念構成図である。
符号の説明
1…画像形成装置、10(10Y、10M、10C、10K)…画像形成ユニット、10K…黒色の画像形成ユニット(特定の画像形成ユニット)、11…感光体ドラム(像担持体)、20…中間転写ベルト(被転写部材)、23…固定アイドルロール(固定ロール部材)、28…押さえロール(押さえロール部材)、30K…一次転写ロール(転写部材)、CP…フルカラーポジション、KP…モノクロポジション

Claims (1)

  1. それぞれトナー像を担持する複数の像担持体と、
    前記各像担持体に接触して回動する被転写部材と、
    前記被転写部材を挟んで前記各像担持体にそれぞれ対峙して設けられ、転写電流が供給されて、当該各々の像担持体に担持されたトナー像を前記被転写部材に直接または当該被転写部材によって搬送される用紙に対して転写する転写部材と、を備え、
    前記複数の像担持体によって画像形成する第一の画像モードと、前記被転写部材が前記複数の像担持体のうちの一部から離間する第二の画像モードとを有し、
    前記第二の画像モードでは、前記転写部材の転写条件が、前記第一の画像モードの転写条件とは異なるように構成され、
    前記転写条件は、前記転写部材が前記被転写部材を前記像担持体に圧接させる押圧力と、当該転写部材の、当該像担持体に対する当該被転写部材の移動方向における変位量とであり、
    前記第二の画像モードで設定される押圧力は、前記第一の画像モードで設定される押圧力よりも高く設定されるとともに、当該第二の画像モードで設定される変位量は、当該第一の画像モードで設定される変位量よりも大きく設定され、
    前記変位量は、前記像担持体の中心からの変位量であることを特徴とする画像形成装置。
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