JP6335647B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式を利用した画像形成装置では、中間転写体の回転経路に沿って複数の画像形成部を配置してフルカラー画像を形成するタンデム型の画像形成装置がある。中間転写体としては、一般に、無端状のベルトで構成された中間転写ベルトが用いられる。
中間転写方式のタンデム型の画像形成装置においては、移動する中間転写体と電子写真感光体(感光体)とを一次転写部で接触させているため、摩擦や接触圧によって接触部で両者が次第に磨耗したり表面特性が変化したりしてくる。ブラック単色の画像形成を行う場合など、使用しない感光体があるときにも、使用しない感光体を中間転写体に接触させていると、その感光体の寿命が不必要に短くなることがある。特に、感光体と中間転写体との搬送速度が異なる場合は、感光体の表層の削れ量が著しく増え感光体の寿命が短命となることがある。
これに対し、ブラック単色モード時に他色の画像形成部の感光体と中間転写体とが非接触になるような機構を設けた画像形成装置がある。また、特にオフィス向けのフルカラー複写機などでは、最も使用頻度の高いブラックの画像形成部のドラム状の感光体のみ大径化する画像形成装置がある(特許文献1)。
一方、中間転写体からトナー像を転写材に転写した後に、中間転写体に残ったトナー像をクリーニングする方法として、静電的にトナーを吸着させて除去する静電クリーニング方式と呼ばれる手法がある。
特開平07−261496号公報
中間転写体のクリーニング手段が上述の静電クリーニング方式の場合、静電クリーニング部で電界をかけてトナーを除去するため、静電クリーニング部材と中間転写体との間に電荷による静電的な吸着力が生じる。この吸着力は、電荷の変化により変動する。例えば、トナーの有無、トナー電荷量、二次転写部での印加電圧による中間転写体の残留電荷量、中間転写体や静電クリーニング部材の単体の抵抗ムラなどにより、電荷は変化する。
通常の画像形成時の二次転写後の転写残トナーではなく、所望の画像濃度を得るための濃度パッチや色ずれ補正のためのレジパッチなどの調整用のトナー像であるパッチが中間転写体に形成されることがある。また、二次転写部材を中間転写体から離間させて、二次転写部材にパッチのトナーが付着しないようにすることがある。この場合、パッチのトナーは、電界を受けないまま転写クリーニング部で回収することになるため、パッチのトナーの電荷量は、極性がマイナスで、かつ、その総量も通常の画像形成時の転写残トナーよりはるかに大量である。そのため、特にこのようなパッチのトナーが静電クリーニング部に突入する時に、中間転写体との吸着力が大きく変動し、静電クリーニング部と相対速度をもって接触しながら回動している中間転写体の速度に影響を与え、速度変動を生じさせやすい。
ここで、感光体の径が異なり、一次転写部材の径が同じ場合、感光体の径が大きい方が、一次転写部でのニップの大きさはより大きくなるため、一次転写部に同じ圧力をかけた場合、感光体の径が大きい方が、単位面積あたりの圧力が小さくなる。そのため、大径の感光体を用いる画像形成部では、中間転写体の速度変動の影響を受けやすい。
特に、上述のようにブラック単色モードで他色の画像形成部の感光体を中間転写体から離間させる場合、1個の画像形成部の一次転写部材と感光体とで中間転写体を挟持することになり、中間転写体の速度変動の影響を受けやすい。この速度変動が一次転写部に伝達されると、一次転写部で微小なスリップを起こし、それによりニップ内でトナーが動きやすくなり、トナーの飛び散りを発生させることがある。この飛び散りはハーフトーン画像などで顕著に見え、飛び散っている部分と飛び散っていない部分の差が、画像の濃度ムラとなって顕在化することがある(ムラ画像)。
なお、パッチを二次転写部材に付着させて回収する構成や、中間転写体のクリーニング手段がブレードクリーニング方式の場合、上述のような中間転写体の速度変動は発生しにくい。
したがって、本発明の目的は、外径の異なるドラム状の感光体を用いると共に、静電クリーニング方式で中間転写ベルトをクリーニングする場合の、中間転写ベルトの速度変動による濃度ムラを抑制できる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、第1の外径を有しトナー像が形成されるドラム状の第1の感光体と、前記第1の外径よりも大きい第2の外径を有しトナー像が形成されるドラム状の第2の感光体と、前記第1、第2の感光体からそれぞれの一次転写部でトナー像が転写され、二次転写部で転写材にトナー像を二次転写する無端状の回転可能な中間転写ベルトと、前記中間転写ベルトを介して前記第1、第2の感光体にそれぞれ押圧されて前記一次転写部を形成し、電圧が印加されて前記第1、第2の感光体からそれぞれトナー像を前記中間転写ベルトに転写させる第1、第2の一次転写ローラと、前記中間転写ベルトの回転方向において前記一次転写部よりも上流かつ前記二次転写部よりも下流において前記中間転写ベルトに付着したトナーをクリーニング部で静電的に除去するファーブラシと、前記ファーブラシに電圧を印加する電源と、前記第1、第2の感光体と前記中間転写ベルトとを接触させて前記第1、第2の感光体から前記中間転写ベルトにトナー像を転写する第1の画像形成モードと、前記第1、第2の感光体のうち前記第1の感光体と前記中間転写ベルトとが離間されて前記第2の感光体から前記中間転写ベルトにトナー像を転写する第2の画像形成モードと、を切り換える切り換え手段と、前記第2の画像形成モードにおいて、複数の転写材に連続して画像を形成する場合の一の転写材と次の転写材との間に対応する前記中間転写ベルトの領域に調整用トナー像を形成した後、前記ファーブラシで調整用トナー像を回収させる調整モードを実行する実行部と、を有し、前記中間転写ベルトに付着したトナーを除去するクリーニングブレードを有しない画像形成装置において、前記第2の一次転写ローラの前記第2の感光体に対する押圧力は、前記第1の一次転写ローラの前記第1の感光体に対する押圧力よりも大きいことを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、外径の異なるドラム状の感光体を用いると共に、静電クリーニング方式で中間転写ベルトをクリーニングする場合の、中間転写ベルトの速度変動による濃度ムラを抑制できる。
画像形成装置の概略断面図(フルカラーモード時)である。 画像形成装置の概略断面図(ブラック単色モード時)である。 ベルトクリーニング装置の概略断面図である。 画像形成装置の要部の制御ブロック図である。 中間転写ベルトを押圧して支持する支持部材を示す模式的な断面図である。 一次転写ローラのシフト量を説明する模式図である。 中間転写ベルトの層構成を説明する模式的な断面図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本発明の一実施例に係る画像形成装置の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いて転写材(記録用紙、OHPシート、布など)にフルカラー画像を形成することのできる、中間転写方式を採用したタンデム型のレーザビームプリンタである。
画像形成装置100は、複数の画像形成部(ステーション)として第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKを有する。各画像形成部SY、SM、SC、SKは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する。本実施例では、各画像形成部SY、SM、SC、YKの構成及び動作は、使用するトナーの色が異なることを除いて、共通する部分が多い。したがって、以下、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用に設けられた要素であることを示す符号の末尾のY、M、C、Kは省略して、当該要素について総括的に説明する。
画像形成部Sは、回転可能に配置された像担持体としてのドラム状(円筒形)の電子写真感光体(感光体)である感光ドラム1を有する。感光ドラム1は、駆動手段としての駆動モータ(図示せず)によって図中矢印R1方向に回転駆動される。感光ドラム1の周囲には、次のプロセス機器が配置されている。まず、帯電手段としての帯電ローラ2が配置されている。次に、露光手段としての露光装置3が配置されている。次に、現像手段としての現像装置4が配置されている。次に、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置6が配置されている。各画像形成部Sの各現像装置4には、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーが収納されている。また、本実施例では、第4の画像形成部SKにおいては、感光ドラム1Kの直径が他の画像形成部SY、SM、SCよりも大きい。
各画像形成部Sの各感光ドラム1と対向するように、中間転写体としての無端状のベルトで構成された中間転写ベルト7が配置されている。中間転写ベルト7は支持体(張架ローラ)として、駆動ローラ71、テンションローラ72、二次転写対向ローラ73、及び押し上げローラ74、75に保持されている。駆動ローラ71は、中間転写ベルト7に駆動を伝達する。テンションローラ72は、中間転写ベルト7に所定の張力を付与する。二次転写対向ローラ73は、後述する二次転写ローラ8の対向部材(対向電極)となる。押し上げローラ74、75は、中間転写ベルト7上にトナー像を転写するための一次転写平面70を形成する。この一次転写平面70の水平部に沿って、4個の画像形成部SY、SM、SC、SKが直列状に配設されている。駆動ローラ71は、駆動手段としてのパルスモータなどの駆動モータ(図示せず)によって回動駆動される。これにより、中間転写ベルト7は、図中矢印R2で示す方向(以下、「回転方向」あるいは「搬送方向」ともいう。)に回転(周回移動)する。駆動ローラ71以外の張架ローラは、中間転写ベルト7の回転に従動して回転する。
中間転写ベルト7の内周面(裏面)側において、各画像形成部Sの各感光ドラム1と対向する位置に、一次転写手段としてのローラ状の一次転写部材である一次転写ローラ5が配置されている。一次転写ローラ5は、中間転写ベルト7を介して感光ドラム1に向けて付勢(押圧)され、中間転写ベルト7と感光ドラム1とが接触する一次転写部(一次転写ニップ)T1を形成する。また、中間転写ベルト7の外周面(表面)側において、二次転写対向ローラ73と対向する位置に、二次転写手段としてのローラ状の二次転写部材である二次転写ローラ8が配置されている。二次転写ローラ8は、中間転写ベルト7を介して二次転写対向ローラ73に向けて付勢(押圧)され、中間転写ベルト7と二次転写ローラ8とが接触する二次転写部(二次転写ニップ)T2を形成する。また、中間転写ベルト7の外周面側において、駆動ローラ71と対向する位置に、中間転写体クリーニング手段(清掃手段)としてのベルトクリーニング装置9が配置されている。
回転する感光ドラム1は、帯電ローラ2によって一様に帯電される。帯電した感光ドラム1は、露光装置3によって画像情報に応じて露光され、その上に画像情報に応じた静電潜像(静電像)が形成される。感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像装置4から各画像形成部Sに対応する色のトナーが供給されてトナー像として現像される。感光ドラム1上に形成されたトナー像は、一次転写部T1において、一次転写ローラ5の作用により、回転する中間転写ベルト7に転写(一次転写)される。このとき、一次転写ローラ5には、印加手段としての一次転写電源51から、現像時のトナーの帯電極性(正規の帯電極性)とは逆極性の直流電圧である一次転写バイアス(一次転写電圧)が印加され、一次転写部T1に一次転写電界が形成される。本実施例では、各画像形成部SY、SM、SC、SKの各一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kのそれぞれに一次転写電源51Y、51M、51C、51Kが接続されている。例えば、フルカラー画像の形成時には、各画像形成部Sで形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が、各一次転写部T1において中間転写ベルト7上に重ね合わせるようにして順次に転写される。
中間転写ベルト7上に転写されたトナー像は、二次転写部T2において、二次転写ローラ8の作用により、転写材Pに転写(二次転写)される。このとき、二次転写ローラ8には、印加手段としての二次転写電源81からトナーの正規の帯電極性とは逆極性の直流電圧である二次転写バイアス(二次転写電圧)が印加され、二次転写部T2に二次転写電界が形成される。また、このときまでに、記録材Pが、給紙カセット10から送り出され、レジストローラ12で一旦停止された後に所定のタイミングで二次転写部T2まで搬送される。トナー像が転写された転写材Pは、定着装置11に搬送される。定着装置11において、熱と圧力によってトナー像が転写材P上に定着(固着)させられる。その後、転写材Pは、画像形成装置100の装置本体の外部へと排出(出力)される。
一次転写工程において中間転写ベルト7に転写しきれなかった感光ドラム1上の転写残トナーは、ドラムクリーニング装置6によって感光ドラム1から除去されて回収される。また、二次転写工程において転写材Pに転写しきれなかった中間転写ベルト7上の転写残トナーは、ベルトクリーニング装置9によって中間転写ベルト7から除去されて回収される。
2.各部の構成
2−1.感光ドラム
感光ドラム1は、アルミニウム製シリンダの外周面に有機光導電体層(OPC)を塗布して構成したものである。感光ドラム1は、その長手方向(回転軸線方向)の両端部をフランジによって回転自在に支持されており、一方の端部に駆動モータ(図示せず)から駆動力が伝達されることにより回転駆動される。本実施例では、感光ドラム1の帯電極性は負極性である。
本実施例では、イエロー、マゼンタ、シアンの各色用の画像形成部である第1、第2、第3の画像形成部SY、SM、SCの感光ドラム1Y、1M、1Cの外径はφ30(mm)である(ここでは、「小径の感光ドラム」ともいう。)。一方、ブラック用の画像形成部である第4の画像形成部SKの感光ドラム1Kの外径はφ84(mm)である(ここでは、「大径の感光ドラム」ともいう。)。すなわち、ブラック用の感光ドラム1Kのみが他の色用の感光ドラム1Y、1M、1Cよりも大きい。
2−2.帯電ローラ
帯電ローラ2は、感光ドラム1の表面に接触して感光ドラム1の周面を一様に帯電処理する接触帯電部材である。帯電ローラ2は、芯金(芯材)の周りに弾性層が形成された導電性ローラである。帯電ローラ2は、その長手方向(回転軸線方向)の両端部が軸受け部材により回転自在に保持されると共に、付勢手段としての押圧バネによって感光ドラム1に向けて付勢されている。これにより、帯電ローラ2は、感光ドラム1の表面に対して所定の押圧力をもって圧接され、感光ドラム1の回転に従動して回転する。帯電ローラ2の芯金には、印加手段としての帯電電源21(図4参照)から、所定の条件の帯電バイアス(帯電電圧)が印加される。これにより、回転する感光ドラム1の周面が所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に帯電処理される。本実施例では、帯電バイアスは、直流電圧(Vdc)と交流電圧(Vac)とを重畳した振動電圧である。より具体的には、−600Vの直流電圧(直流成分)と、周波数fが1kHz、ピーク間電圧Vppが1.5kV、正弦波の交流電圧(交流成分)とを重畳した振動電圧である。これにより、感光ドラム1の周面は、−600V(暗電位Vd)に一様に帯電処理される。
2−3.露光装置
露光装置3は、レーザ光源、ポリゴンミラーなどを備え、駆動回路により画像信号に応じて点灯制御されるレーザスキャナ装置である。露光装置3は、各画像形成部Sに対応する原稿の成分色の画像信号に応じたレーザビームがポリゴンミラーなどを介して感光ドラム1上に投射する。
2−4.現像装置
現像装置4は、現像剤として非磁性トナーと磁性キャリアとを備えた二成分現像剤を用いる。本実施例では、トナーは負帯電特性のトナーである。現像装置4は、現像剤を収納した現像容器を有する。また、現像装置4は、現像容器の感光ドラム1と対向する開口部から一部露出するようにして設けられた現像剤担持体としての現像スリーブを有する。現像スリーブは、感光ドラム1の表面に隣接して配置され、駆動手段としての駆動モータ(図示せず)により回転駆動されると共に、印加手段としての現像電源(図示せず)により所定の現像バイアス(現像電圧)が印加される。これにより、現像スリーブに担持されて感光ドラム1との対向位置(現像部)に搬送された現像剤からトナーが供給されて、感光ドラム1上の静電潜像がトナー像として現像される。本実施例では、現像装置4は、一様に帯電処理された後に電位の絶対値が低下させられた感光ドラム1上の露光部に、感光ドラム1の帯電極性と同極性のトナーを付着させる反転現像により、トナー像を形成する。なお、トナーには、トナーの離型性を上げるための外添剤が添加されている。
2−5.一次転写ローラ
一次転写ローラ5は、芯金(芯材)の周りに弾性層が形成された導電性ローラである。芯金は、導電性金属からなる直径8mm円柱形の部材である。弾性層は、抵抗値1.0×10〜5.0×10[Ω]で0.5mmの厚さを有する導電性発泡体であり、芯金の周りを覆っている。また、一次転写ローラ5の重量は、300gである。本実施例では、全ての画像形成部Sにおいて一次転写ローラ5の外径は同じである。
一次転写ローラ5は、電気的な作用及び押圧力によって感光ドラム1から中間転写ベルト7にトナー像を転写させるため、中間転写ベルト7の裏面から感光ドラム1に当接させるために、押圧機構によって支持される。本実施例では、一次転写ローラ5は、その長手方向(回転軸線方向)の両端部が、付勢手段としての押圧バネによって鉛直方向上方に押圧されている。
一次転写ローラ5は、感光ドラム1の回転中心を通る鉛直方向よりも、中間転写ベルト7の搬送方向の下流側へシフトされている。本実施例では、第1、第2、第3の画像形成部SY、SM、SCの一次転写ローラ5Y、5M、5Cのシフト量は2.5mm、第4の画像形成部SKの一次転写ローラ5Kのシフト量は4.5mmである。ここで、図6に示すように、感光ドラム1の回転中心を通り、感光ドラムより中間転写ベルト7の搬送方向の上流側の中間転写ベルト7に直交する直線をX1とする。また、一次転写ローラ5の回転中心を通り、直線X1に平行な直線をX2とする。この場合、本実施例では、感光ドラム1に対する一次転写ローラ5のシフト量Zは、直線X1に対する、直線X2のシフト量で代表できる。
一次転写ローラ5の押圧力の測定は、圧測定治具を用いて行うことができる。例えば、感光ドラム1と同じ径で、回転軸線方向に5分割された疑似の金属対向ローラを用意し、金属対向ローラにかかる圧力をロードセルを用いて検出することで、一次転写ローラ5の押圧力の測定を行う。この測定系は、画像形成装置100の装置本体の内部に設置することができ、実際に一次転写ローラ5から感光ドラム1にかかる圧力を測定することが可能である。また、5分割された金属対向ローラを用いるため、一次転写ローラ5の長手方向における圧力の分布を測定することができる。詳しくは後述する検証のため、本実施例では、一次転写ローラ5の押圧力は、総圧400gf〜2000gfとした。
ここで、異なる径の感光ドラムを用いる場合、感光ドラム上に形成されたトナー像を中間転写ベルトに転写させるときに、感光ドラムに対向する一次転写ローラの条件を同じにした場合、転写性が異なってしまうことがある。一次転写ローラの条件は、例えば、一次転写ローラの抵抗や外径、感光ドラムとの当接位置などの条件である。これは、次のような理由が考えられる。つまり、一次転写部では、中間転写ベルトの面が、感光ドラムに近づき、感光ドラムと一次転写ローラとで挟持され、その後離れていく過程で、微小な放電が生じている。感光ドラムの径が異なると、この放電状態が異なるので、転写性が異なってしまうことがある。そこで、感光ドラムの径が異なる場合、感光ドラムに対向する一次転写ローラの位置を調整して上述の微小な放電を調整するなどして、各感光ドラムに応じた位置にすることで、転写性を同等にしている。
本実施例では、画像形成装置100は、トナー像の形成に使用する画像形成部Sの数が異なる複数の画像形成モードとして、フルカラーモード(第1の画像形成モード)とブラック単色モード(第2の画像形成モード、単色画像形成モード)とを実行可能である。フルカラーモードでは、第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKでトナー像を形成してフルカラー画像を形成することができる。ブラック単色モードでは、第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKのうちの所定の画像形成部として第4の画像形成部SKのみでトナー像を形成してブラック色の画像を形成することができる。そして、画像形成装置100は、ブラック単色モードで使用しない画像形成部SY、SM、SCの感光ドラム1Y、1M、1Cと中間転写ベルト7とを非接触にすることを可能とするベルト接離機構170(図4参照)を有している。
本実施例では、一次転写平面70は、図2に示すように押し上げローラ74、75、及び第1、第2、第3の画像形成部SY、SM、SCの一次転写ローラ5Y、5M、5Cが上下に移動することで移動する。フルカラーモード時には、一次転写平面70は、押し上げローラ74、75及びテンションローラ72で形成される。ブラック単色モード時には、一次転写平面70は、中間転写ベルト7の搬送方向において下流側の押し上げローラ75及びテンションローラ72で形成される。これにより、フルカラーモード時には、第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKの感光ドラム1Y、1M、1C、1Kと中間転写ベルト7とが接触させられる。一方、ブラック単色モード時には、第1、第2、第3の画像形成部SY、SM、SCの感光ドラム1Y、1M、1Cと中間転写ベルト7とが離間される。このようにして、ブラック単色モードとフルカラーモードとに選択的に切り替えることが可能な構成とされている。ベルト接離機構170は、押し上げローラ74、75、及び第1、第2、第3の画像形成部SY、SM、SCの一次転写ローラ5Y、5M、5Cの支持部材、該支持部材を介してこれらのローラを移動させるための切り替え手段などで構成される。本実施例では、この切り替え手段として、ソレノイドを用いた。切り替え手段は、上記各ローラを、上下に、すなわち、中間転写ベルト7を感光ドラムにより近接させる第1の位置と感光ドラム1からより離間させる第2の位置との間で選択的に移動させる。本実施例では、ブラック単色モード時に使用しない第1、第2、第3の画像形成部SY、SM、SCの感光ドラム1Y、1M、1Cを中間転写ベルト7から離間可能とすることで、これらの感光ドラム1Y、1M、1Cの長寿命化が図られている。また、一般に使用頻度が高いことの多いブラック用の第4の画像形成部SKの感光ドラム1Kを大径化することで、この感光ドラム1Kの長寿命化が図られている。なお、大径の感光ドラムを用いる画像形成部は、必ずしもブラック用の画像形成部でなくてもよいし、中間転写ベルトの搬送方向において最下流の画像形成部でなくてもよい。また、例えばブラック用の画像形成部など1つの画像形成部のみが大径の感光ドラムを用いるとは限らない。複数の画像形成部が、その他の画像形成部よりも外径の大きな感光ドラム(それら複数の画像形成部間で感光ドラムの外径は同一でも異なっていてもよい。)を用いる画像形成部とされていてもよい。
なお、本実施例では、一次転写バイアスは、公知のATVC制御(Active Transfer Voltage Control)によって決定される(特開平2−123385号公報参照)。すなわち、画像形成装置の非画像形成時に一次転写ローラに所望の定電流電圧を印加し、そのときの電圧値を保持する。そして、その電圧値に応じた定電圧を画像形成時の一次転写時に一次転写電圧として一次転写ローラ5に印加する。非画像形成時の定電流電圧の印加時の一次転写電流としては、予め最適な電流が求められ、その電流をターゲット電流とした場合の一次転写部T1の転写電界が決定される。
2−6.中間転写ベルト
本実施例では、中間転写ベルト7として、複数層を有しかつ弾性層を有するベルト(以下、「弾性中間転写ベルト」ともいう。)を用いる。図7は、弾性中間転写ベルト7の一例の層構成を示す模式的な断面図である。本実施例では、弾性中間転写ベルト7は、基層(樹脂層)7a、弾性層7b、表層7cの3層構造からなる。本実施例の弾性中間転写ベルト7は、画像性を保つため、3層での表面抵抗率は1012Ω/□、体積抵抗率は10Ω・cmである。抵抗率の測定は、三菱化学社の高抵抗率計ハイレスタ−UPM、CP−HT450、URプローブを用い、測定条件として印加電圧1000V、印加時間10秒にて行った。また、弾性中間転写ベルト7の各層の膜厚としては、基層7aが50〜100μm、弾性層7bが200〜300μm、表層7cが2〜20μm程度が好ましく、本実施例では、基層7aを85μm、弾性層7bを260μm、表層7cを2μmとした。また、弾性中間転写ベルト7は、3層での表面硬度としては、IRHD硬度で40〜90度程度が好ましく、本実施例では73±3度とした。
基層7a、弾性層7bは、上述のような特性を満たす材料であればよく、代表的なものとしては、次のものが挙げられる。基層(樹脂層)7aを構成する樹脂材料としては、例えばヤング率(JISK7127準拠)が5.0×10〜5.0×10MPaのポリカーボネート、フッ素系樹脂(ETFE、PVDF)、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂などを使用することができる。また、弾性層7bを構成する弾性材料(弾性材ゴム、エラストマー)としては、ヤング率が0.1〜1.0×10MPaのブチルゴム、フッ素系ゴム、CRゴム、EPDM、ウレタンゴムなどを使用することができる。また、表層7cの材料は、特に制限は無いが、中間転写ベルト7の表面へのトナーの付着力を小さくして、二次転写性を高めるものが望ましい。例えばヤング率1.0×10〜5.0×10MPaのフッ素樹脂、フッ素化合物などの樹脂材料や、ウレタン系の樹脂にフッ素系樹脂微粒子を分散したものや、弾性材料などが挙げられる。ただし、基層7a、弾性層7b、表層7cのいずれの層においても、上記材料に限定されるものではない。このように、本実施例では、中間転写体は少なくとも複数層から構成され、トナー像を担持する面側の層が、トナー像を担持しない面側の最下層よりも硬度が低い。
なお、本実施例では、中間転写ベルト7として上述のような弾性中間転写ベルトを用いたが、樹脂ベルトなどの単層のベルトを用いてもよい。
2−7.二次転写ローラ
二次転写ローラ8は、芯金(芯材)の周りにイオン導電系発泡ゴム(NBRゴム)の弾性層が形成された導電性ローラである。この二次転写ローラ8は、外径が24mm、ローラの表面粗さRz=6.0〜12.0(μm)である。また、この二次転写ローラ8は、抵抗値が、N/N(23℃、50%RH)測定、2kV印加で1.0×10〜1.0×10Ωである。
本実施例では、画像形成装置100は、二次転写ローラ8を中間転写ベルト7に対して当接又は離間させる二次転写ローラ接離機構180(図4参照)を有する。これにより、二次転写ローラ8は、中間転写ベルト7に当接され中間転写ベルト7の回転に伴って回転する作動状態と、中間転写ベルト7から離間された非作動状態とに選択的に切り替え可能な構成とされている。二次転写ローラ接離機構180は、二次転写ローラ8の支持部材、該支持部材を介して二次転写ローラを移動させるための切り替え手段などで構成される。本実施例では、この切り替え手段として、ソレノイドを用いた。切り替え手段は、二次転写ローラ8を上下、すなわち、二次転写ローラ8を中間転写ベルトに対して当接させる第1の位置と離間させる第2の位置との間で選択的に移動させる。本実施例では、二次転写ローラ8は、画像濃度調整時などに中間転写ベルト7に形成される調整用のトナー像であるパッチが二次転写部T2を通過する際には、中間転写ベルト7から離間される。このパッチは、検知手段としてのパッチセンサ150で検知されるようになっている。
2−8.ベルトクリーニング装置(静電ファークリーニング)
本実施例では、中間転写体クリーニング手段として、静電的にトナーを除去する静電クリーニング方式のベルトクリーニング装置9を用いる。図3は、本実施例におけるベルトクリーニング装置9の模式的な断面図である。ベルトクリーニング装置9は、中間転写ベルト7の搬送方向において一次転写部T1(より詳細には最上流の一次転写部T1Y)よりも上流かつ二次転写部T2よりも下流に配置されている。
ベルトクリーニング装置9は、中間転写ベルト7の近傍に配置されたハウジング95を有する。ベルトクリーニング装置9は、ハウジング95の内部に、中間転写ベルト7の搬送方向の上流側に配置された第1の回収部材としての上流ファーブラシ91a、下流側に配置された第2の回収部材としての下流ファーブラシ91bを有する。上流ファーブラシ91a、下流ファーブラシ91bは、それぞれ中間転写ベルト7を介して駆動ローラ71に対向する位置で中間転写ベルト7に接触し、中間転写ベルト7からトナーを回収する第1、第2の静電クリーニング部CL1、CL2を形成する。また、ベルトクリーニング装置9は、ハウジング95の内部に、上流ファーブラシ91aに接触する第1の電圧印加部材としての上流バイアスローラ92a、下流ファーブラシ91aに接触する第2の電圧印加部材としての下流バイアスローラ92bを有する。さらに、ベルトクリーニング装置9は、ハウジング95の内部に、上流バイアスローラ92aに当接する第1の除去部材としての上流ブレード93a、下流バイアスローラ92bに当接する第2の除去部材としての下流ブレード93bを有する。
上流、下流ファーブラシ91a、91bは、糸の抵抗値が0.3M(Ω/cm)、繊維太さが6デニールのカーボン分散型ナイロン繊維を、その植毛密度が50万本/inchの割合で金属ローラ(芯材)上に植毛して構成された導電性ファーブラシである。また、上流、下流バイアスローラ92a、92bは、アルミニウム製の金属ローラで構成される。また、上流、下流ブレード93a、93bは、ウレタンゴムで形成された板状部材で構成される。このように、本実施例では、上流ファーブラシ(クリーニングブラシ)91a、上流バイアスローラ92a、上流ブレード93aによって、第1のクリーニング部材としての上流クリーニング部材96aが構成される。また、本実施例では、下流ファーブラシ(クリーニングブラシ)91b、下流バイアスローラ92b、下流ブレード93bによって、第2のクリーニング部材としての下流クリーニング部材96bが構成される。そして、これら上流、下流クリーニング部材96a、96bが、中間転写ベルト7の搬送方向に沿って並列に配列される。
上流、下流ファーブラシ91a、91bは、中間転写ベルト7に対し約1.0mmの侵入量を保って中間転写ベルト7に摺接するように配置される。上流、下流ファーブラシ91a、91bは、駆動手段としての駆動モータ(図示せず)により、50mm/秒の速度(周速度)で図中矢印R3方向へ回転駆動される。この矢印R3で示す移動方向は、第1、第2の静電クリーニング部CL1、CL2において中間転写ベルト7の移動方向と逆方向である。上流、下流バイアスローラ92a、92bは、上流、下流ファーブラシ91a、91bに対して約1.0mmの侵入量を保って配置されている。上流、下流バイアスローラ92a、92bは、駆動手段としての駆動モータ(図示せず)により、上流、下流ファーブラシ91a、91bと同等の速度(周速度)で図中矢印R4方向へ回転駆動される。この矢印R4で示す移動方向は、上流、下流ファーブラシ91a、91bとの接触部において上流、下流ファーブラシ91a、91bの移動方向と逆方向である。上流、下流ブレード93a、93bは、上流、下流バイアスローラ92a、92bに侵入量1.0mmを保って配置されている。上流、下流ブレード93a、93bは、固定端部よりも自由端部の方が上流、下流バイアスローラ92a、92bの回転方向の上流側となるように、上流、下流バイアスローラ92a、92bに当接されている(カウンター当接)。
上流バイアスローラ92aには、印加手段としての第1のクリーニング電源94aから、クリーニングバイアス(クリーニング電圧)として、負極性の直流電圧が印加される。また、下流バイアスローラ92bには、印加手段としての第2のクリーニング電源94bから、クリーニングバイアスとして、正極性の直流電圧が印加される。第1、第2のクリーニング電源94a、94bは、様々な条件での中間転写ベルト7、上流、下流ファーブラシ91a、91bの電位に対応するため、クリーニングバイアスを定電流制御で印加する。本実施例では、クリーニングバイアスの電流値は、予め、通常の画像形成時と、パッチのクリーニング時との、それぞれクリーニング性に対して適した電流が求められており、その電流が流れるように定電流制御で印加される。
中間転写ベルト7上の転写残トナーをクリーニングする動作について説明する。上流バイアスローラ92aに負極性(−)のクリーニングバイアスを印加することより、中間転写ベルト7と上流ファーブラシ91aとの間に電位差が生じる。これにより、中間転写ベルト7上の転写残トナー中の正極性(+)に帯電したトナーを上流ファーブラシ91a側に吸着、転移させる。この上流ファーブラシ91aに吸着、転移したトナーは、上流ファーブラシ91aと上流バイアスローラ92aとの間の電位差により、上流ファーブラシ91aから上流バイアスローラ92aに転移する。そして、この上流バイアスローラ92aに転移したトナーは、上流ブレード93aにより上流バイアスローラ92a上から掻き落とされてハウジング95内に形成された回収トナー収容部に回収される。
上流クリーニング部材96aで中間転写ベルト7上の転写残トナーをクリーニングしても、中間転写ベルト7上には極性を持たないトナーや、負極性(−)に帯電したトナーが残っている。これらのトナーは、上流ファーブラシ91aに印加される負極性(−)のクリーニングバイアスにより、負極性(−)に帯電される。これは、電荷注入又は放電により帯電されるものと考えられる。
そして、それらのトナーは、下流バイアスローラ92bに正極性(+)のクリーニングバイアスを印加することにより、中間転写ベルト7と下流ファーブラシ91bとの間に電位差が生じ、下流ファーブラシ91bに吸着、転移させることができる。この下流ファーブラシ91bに吸着、転移したトナーは、下流ファーブラシ91bと下流バイアスローラ92bとの間の電位差により、下流ファーブラシ91bから下流バイアスローラ92bに転移する。そして、この下流バイアスローラ92bに転移したトナーは、下流ブレード93bにより下流バイアスローラ92b上から掻き落とされる。こうして、中間転写ベルト7上に残留した転写残トナーを、十分に除去、回収することができる。
次に、パッチをクリーニングする場合の動作について説明する。パッチが二次転写部T2を通過する際には、二次転写ローラ8は中間転写ベルト7から離間される。パッチのトナーは、転写材Pに転写されずに、第1、第2の静電クリーニング部CL1、CL2に送られる。そのため、パッチのトナーは、大部分が負極性(−)に帯電している。この負極性(−)に帯電したパッチのトナーは、負極性(−)のクリーニングバイアスが印加された上流クリーニング部材96aではほとんど回収されず、正極性(+)のクリーニングバイアスが印加された下流クリーニング部材96bで回収される。
なお、本実施例では、パッチを用いた調整動作(調整モード)の実行時には、中間転写ベルト7上に転写されたパッチが二次転写部T2に到達する前に、二次転写ローラ8が中間転写ベルト7から離間される。これにより、パッチのトナーが二次転写ローラ8に転写されないようになっている。しかし、本発明は斯かる態様に限定されるものではなく、二次転写ローラ8が中間転写ベルト7から離間できない構成の場合は、次のような方法を採用できる。すなわち、パッチのトナーが二次転写部T2を通過する際に、通常の画像形成時とは逆極性である負極性の二次転写バイアスを二次転写ローラ8に印加する。これにより、二次転写部T2に形成される電界の作用で、二次転写ローラ8にパッチのトナーが転写されるのが抑制される。
3.制御態様
図4は、本実施例の画像形成装置100の要部の概略制御態様を示す。画像形成装置100には、画像形成装置100を統括的に制御する制御部としてのCPU(切り換え手段、実行部)110、記憶部としてのROM、RAMなどのメモリ111が設けられている。RAMには、センサの検知結果、演算結果などが格納され、ROMには制御プログラム、予め求められたデータテーブルなどが格納されている。本実施例との関係では、CPU110は、像形成制御部112、帯電バイアス制御部113、一次転写バイアス制御部114、二次転写バイアス制御部115、クリーニングバイアス制御部116などを制御する。また、CPU110は、パッチセンサ150、ベルト接離機構170、二次転写ローラ接離機構180などを制御する。
像形成制御部112は露光装置3の露光タイミングなどを制御する。帯電バイアス制御部113は、帯電電源21から帯電ローラ2に対して定電圧制御された電圧を出力することができる。つまり、帯電バイアス制御部113は、出力している電圧値を検知する電圧検知部を有し、CPU110の制御により設定電圧値で定電圧制御することができる。また、一次転写バイアス制御部114は、一次転写電源51から一次転写ローラ5に対して定電流制御された電圧、定電圧制御された電圧を出力することができる。つまり、一次転写バイアス制御部114は、一次転写ローラ5に電圧を印加している際に流れる電流値を検知する電流検知部と、出力している電圧値を検知する電圧検知部とを有する。そして、検知結果をCPU110にフィードバックさせることで、一次転写ローラ5に印加するバイアスを定電流制御、定電圧制御することができる。二次転写バイアス制御部115についても、一次転写バイアス制御部114と同様である。また、クリーニングバイアス制御部116は、クリーニング電源94からバイアスローラ92に対して定電流制御された電圧を出力することができる。つまり、クリーニングバイアス制御部116は、バイアスローラ92に電圧を印加している際に流れる電流値を検知する電流検知部を有する。そして、検知結果をCPU110にフィードバックさせることで、バイアスローラ92に印加するバイアスを定電流制御することができる。
4.一次転写ローラの押圧力
次に、一次転写ローラ5の押圧力の設定について更に詳しく説明する。なお、ここでは、第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKを、それぞれ単に「Yステーション」、「Mステーション」、「Cステーション」、「Kステーション」ということがある。
二次転写部T2で転写電界を受けた後の転写残トナーと調整用のトナー像であるパッチのトナーとでは、トナーの電荷量は大きく異なる。パッチとしては、所望の画像濃度を得るための濃度パッチ、現像剤のトナー濃度を制御するためのトナー補給制御パッチ、色ずれ補正のためのレジパッチなどが挙げられる。転写残トナーは、二次転写部で転写されずに中間転写ベルト7に残ったトナーであり、二次転写部T2での電界により電荷量が0又はほぼ0に近い微量にマイナスの電荷かプラスの電荷を帯びたトナーである。一方、本実施例では、二次転写ローラ8のクリーニング部材を設けない構成を採用しているため、パッチが二次転写部T2を通過する際には二次転写ローラ8を中間転写ベルト7から離間する。したがって、パッチのトナーは、二次転写部T2での電界を受けずに、静電クリーニング部CL1、CL2に供給される。そのため、パッチのトナーの電荷量は、二次転写残トナーとは異なり極性はマイナスであり、かつ、その総量も転写残トナーよりはるかに大量である。
パッチのトナーのような、静電クリーニング部CL1、CL2に供給されるトナーの単位時間当たりの電荷量が大きい場合、ファーブラシ91a、91bへの印加電圧は外部から流入したトナーの電荷によって変動してしまう。そのため、中間転写ベルト7とファーブラシ91a、91bの吸着力が変動し、中間転写ベルト7の速度を変動させてしまう。この速度変動は、中間転写ベルト7を伝播し、静電クリーニング部CL1、CL2の下流の部材、特に直下流の画像形成部Sへと伝播しやすい。フルカラーモード時のYステーションと、ブラック単色モード時のKステーションである。
本実施例では、感光ドラム1の外径は、Yステーションはφ30mm、Kステーションはφ84mmとしている。このように感光ドラム1の外径が異なり、一次転写ローラ5の外径が同じ場合、感光ドラム1の外径が大きい方が、一次転写部T1でのニップの大きさはより大きくなる。つまり、YステーションとKステーションとで一次転写部T1に同じ圧力をかけた場合、感光ドラム1の外径が大きい方が、単位面積あたりの圧力が小さくなるため、中間転写ベルト7の速度変動の影響を受けやすい。この速度変動が一次転写部T1に伝播すると、一次転写部T1のニップ内で微小に振動し、スリップを起こすなどしてトナー像が飛び散ってしまう。これにより画像の濃度ムラが顕在化することがある(ムラ画像)。また、一次転写部T1から感光ドラム1へと振動が伝わり、現像部や帯電部に振動が伝わることで、さらにトナー像を乱してしまうことがある。
また、中間転写体として、転写の際に大きな圧力でトナーの一部分が転写されずに感光体上に残留する中抜けを解消するなどのために、本実施例のように弾性層を用いた弾性中間転写ベルトが使われることがある。特に、弾性中間転写ベルトは弾性層を有するために、一次転写部T1で中間転写ベルト7と感光ドラム1との間で上述のような微小なスリップが発生しやすい。
そこで、本実施例では、ブラック単色モードで使用するKステーションの一次転写ローラ5Kの押圧力を、最適な範囲内で高くする。これにより、上述の中間転写ベルト7の振動の伝達を減少させることができる。
なお、このとき小径の感光ドラム1を備えたY、M、Cステーションの一次転写ローラ5Y、5M、5Cの押圧力も同様に高くすると、トナーに与える圧力が高くなりすぎる。そして、トナーが凝集された状態で二次転写部T2で転写材Pに転写され、特に二次色以上の画像を転写する際に、転写材Pに転写しきれずに中間転写ベルト7側に残ってしまうボソ画像が発生してしまうため、好ましくない。
本実施例では、次の検証を行った。一次転写ローラ5の押圧力(総圧)をY、M、C、Kステーションで400〜2000gfの範囲でふって、それぞれの場合のムラ画像(画像の濃度ムラ)の発生の有無について調べた。このとき、評価用の画像としては、各色のベタ及びハーフトーン画像、並びに、イエロー、マゼンタ、シアンに関しては二次色ベタ及びハーフトーン画像を出力した。また、一次転写ローラ5の総圧を変化させることで発生したボソ画像の発生の有無について調査した。どの画像出力タイミングも、ムラ画像の発生しやすいパッチのクリーニング直後1枚目の出力物で確認した。それぞれの画像の詳細については後述する。ここでは、複数の転写材Pに連続して画像を形成する際の紙間(転写材Pと転写材Pとの間に対応する領域)にパッチが形成される。
なお、画像濃度に関しては、X−Rite社の530分光濃度計で1.6±0.1内の濃度がでる露光設定にした。また、一次転写電流は、それぞれ最も効率よく転写する転写電流を設定して比較を行った。
結果を表1に示す。表1では、ムラ画像やボソ画像が許容以上発生した場合は×、未発生の場合は○で表している。なお、一次転写ローラ5の総圧が400gfの場合、ボソ画像に関しては所望の濃度を達成できず、比較に値しないため横棒線を引いている。
Figure 0006335647
表1から、フルカラーモードでの一次転写ローラ5の最適な総圧は、Y、M、Cステーションにおいて600〜800gf、Kステーションにおいて600〜1600gfであることがわかる。一方、ブラック単色モードでの一次転写ローラ5の最適な総圧は、Kステーションにおいて1200〜1600gfであることがわかる。
まず、ムラ画像は、前述の中間転写ベルト7の速度変動によるものである。フルカラーモードでは、Y、M、C、Kステーションにおいては一次転写ローラ5の総圧400gfで発生した。一方、ブラック単色モードでは、1000gf以下で発生し、ブラック単色モードではムラが発生しやすいことがわかる。ブラック単色モードでは、Y、M、Cステーションで中間転写ベルト7を感光ドラム1Y、1M、1Cから離間させるため、Kステーションの1個だけで中間転写ベルト7を挟持している。その結果、ブラック単色モード時には、4個の画像形成部Sで中間転写ベルト7の速度変動を吸収するフルカラーモード時よりも、中間転写ベルト7の速度変動の影響を受けやすいためと考えられる。
なお、表1には示していないが、Yステーションでは総圧450gfでムラ画像が発生し、Mステーション、Cステーションでは総圧400gfでムラ画像が発生した。このことから、中間転写ベルト7の速度変動は、静電クリーニング部CL1、CL2の直下流の画像形成部Sに伝達されやすいことがわかる。
次に、ボソ画像は、一次転写ローラ5の押圧力を高くすることで悪化する。これは、次のような理由によるものと考えられる。つまり、一次転写部T1のニップ部でトナーに圧力がかかり、トナー同士が密着し、凝集度が高くなる。また、中間転写ベルト7への密着力が増してしまうことで、二次転写部T2で中間転写ベルト7からトナーが離れにくくなる。そのため、二次転写部T2ではトナー載り量が多くなっているが、二次転写部T2の転写効率が落ちてしまい、特にラフ紙などの凹凸の大きな転写材Pに二次転写する場合に、二次転写電界でトナーを転写材Pに転写することができなくなる。特に、二次色ベタ画像を二次転写するときに、この転写効率の低下は顕著になるため、Y、M、Cステーションでは、総圧1000gf以上でボソ画像が悪化する。Kステーションについては、ブラックベタ画像の場合は、トナー載り量が少ない単色であり、かつ、最下流の画像形成部SであることからKステーションを通過した後に一次転写部T1で圧力を受けることがない。そのため総圧1600gfでもボソ画像は発生しなかった。また、Y、M、Cステーションの総圧が800gf以下であれば、Kステーションの総圧が1600gfであっても二次色ベタ画像のボソ画像は発生しなかった。そのため、Kステーションの総圧の上限は1600gfとした。
一方、比較例1として、二次転写ローラ8のクリーニング部材を設けてパッチを二次転写ローラ8に付着させた後に二次転写ローラ8から回収した場合の上記同様の実験の結果を、表2の(a)に示す。また、比較例2として、中間転写ベルト7のクリーニング方式としてブレードで掻き取るブレードクリーニング方式を用いた場合の上記同様の実験の結果を、表2の(b)に示す。なお、比較例2においても、パッチが二次転写部T2を通過する際には二次転写ローラ8は中間転写ベルト7から離間する。表2には、実施例と差がでたブラック単色モードの結果を載せている。
Figure 0006335647
比較例1のように二次転写部T2でパッチを回収する場合は、二次転写部T2を通過した後の中間転写ベルト7上のパッチのトナー量は、通常の画像形成時の転写残トナーと同量かつ電荷量もほぼ同じである。そのため、静電クリーニング部CL1、CL2でトナーが回収される際の中間転写ベルト7の速度変動は小さい。そのため、Kステーションの総圧は600gf以上でもムラは発生しない。また、比較例2では、二次転写ローラ8は中間転写ベルト7から離間されるが、パッチのトナーがブレードクリーニング部で実質的に全て回収される。この場合、パッチのトナーであっても、中間転写ベルト7の速度変動に与える影響は小さく、Kステーションの総圧は400gf以上でもムラは発生しない。
このように、本実施例では、画像形成装置100は、第1の外径を有しトナー像が形成されるドラム状の第1の感光体1Y〜1Cと、第1の外径よりも大きい第2の外径を有しトナー像が形成されるドラム状の第2の感光体1Kと、を有する。また、画像形成装置100は、第1、第2の感光体からそれぞれの一次転写部T1でトナー像が転写され、二次転写部T2で転写材Pにトナー像を二次転写する無端状のベルトで形成された回転可能な中間転写ベルト7を有する。また、画像形成装置100は、第1の一次転写ローラ5Y〜5C、第2の一次転写ローラ5Kを有する。第1、第2の一次転写ローラは、中間転写ベルト7を介して第1、第2の感光体にそれぞれ押圧されて一次転写部T1を形成し、電圧が印加されて第1、第2の感光体からそれぞれトナー像を中間転写ベルト7に転写させる。また、画像形成装置100は、中間転写ベルト7の回転方向において一次転写部(より詳細には最上流の一次転写部)T1よりも上流かつ二次転写部T2よりも下流において中間転写ベルト7に付着したトナーを静電的に除去する清掃手段9を有する。また、画像形成装置100は、画像形成モードとして、次の各モードを実行可能である。1つは、第1、第2の感光体と中間転写ベルトとを接触させて第1、第2の感光体から中間転写ベルトにトナー像を転写する第1の画像形成モード(フルカラーモード)である。他の1つは、第1、第2の感光体のうち第1の感光体と中間転写ベルトとが離間されて第2の感光体から中間転写ベルトにトナー像を転写する第2の画像形成モード(ブラック単色モード)である。そして、第2の一次転写ローラ5Kの第2の感光体1Kに対する押圧力は、第1の一次転写ローラ5Y〜5Cの第1の感光体1Y〜1Kに対する押圧力よりも大きい。特に、本実施例では、調整動作において中間転写ベルト7に付着した調整用のトナー像を上記静電クリーニング方式の清掃手段9で回収する。また、二次転写ローラ8は、中間転写ベルト上の調整用のトナー像が二次転写部T2を通過する際には中間転写体7から離間される。
以上のように、本実施例によれば、中間転写ベルト7と外径の異なる感光ドラム1とを有する構成において、単色画像形成モードで使用する画像形成部Sにおいて感光ドラム1に対する一次転写ローラ5の押圧力を高くする。これにより、その画像形成部Sの一次転写部T1に伝達される中間転写ベルト7の速度変動の影響を抑制し、一次転写部T1を安定にすることで濃度ムラなどの不具合を抑制することが可能になる。
実施例2
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1のものと同じである。したがって、実施例1のものと同一又は実施例1のものに対応する機能あるいは構成を有する要素については、同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
図5は、本実施例におけるKステーションの一次転写部T1Kの近傍を示す模式的な断面図である。本実施例では、実施例1と同様、大径の感光ドラム1に対する一次転写ローラ5の押圧力を高くする。そして、本実施例では更に、中間転写ベルト7の搬送方向において大径の感光ドラム1の下流に、中間転写ベルト7の内周面(裏面)を中間転写ベルト7の外周面側に向けて押圧して中間転写ベルト7を支持する支持部材としてのスクレーパー301を配置する。図5に示すように、スクレーパー301は、保持部302に保持されて、固定端部よりも自由端部の方が中間転写ベルト7の搬送方向の上流側に配置されるようにして、中間転写ベルト7の内周面に当接させられている。このスクレーパー301は、Kステーションの一次転写部T1Kの下流近傍で中間転写ベルト7をその外周面側に押圧することで、中間転写ベルト7の張り面を支える役割を果たす。
本実施例では、スクレーパー301は、ポリカーボネートなどのプラスチック材料で形成することができる。本実施例では、スクレーパー301は、厚みが200μmのシート状部材である。また、本実施例では、スクレーパー301の中間転写ベルト7の裏面に対する侵入量は1.5mm、中間転写ベルト7の内周面とスクレーパー301とのなす角度は20度とした。ただし、これらの材料、寸法、配置に限定されるものではない。
感光ドラム1に対する一次転写ローラ5の押圧力を高くすることで、一次転写部T1の長手方向において押圧力のムラの差が大きくなる傾向にある。これに対し、スクレーパー301によって中間転写ベルト7の張り面を支えることで、この長手方向の押圧力のムラを抑制することができる。この長手方向の押圧力のムラが大きいと、中間転写ベルト7の速度差によって起きる一次転写部T1のニップ内の微小な振動が、長手方向の押圧力のムラにより助長されて面内ムラとなってしまうことがある。しかし、スクレーパー301を設けることにより、中間転写ベルト7の速度差が生じても、面内ムラを起きにくくすることができる。
以上のように、本実施例では、画像形成装置100は、中間転写体7の搬送方向において第2の一次転写ローラ5Kの下流で中間転写体7の内周面を外周面側に向けて押圧して中間転写体7を支持する支持部材を有する。これにより、大径の感光ドラム1を用いる画像形成部Sの一次転写部T1に対する中間転写ベルト7の速度変動の影響をより良好に抑制できる。
実施例3
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1のものと同じである。したがって、実施例1のものと同一又は実施例1のものに対応する機能あるいは構成を有する要素については、同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
本実施例では、実施例1と同様、大径の感光ドラム1に対する一次転写ローラ5の押圧力を高くする。そして、本実施例では更に、一次転写ローラ5のゴム部(弾性層)の形状を、長手方向の端部から中央部に行くにしたがって外径が大きくされたクラウン形状にする。そして、そのクラウン量(長手方向の端部の外径に対する中央部における外径の増加分)を、大径の感光ドラム1に対向する一次転写ローラ5において、小径の感光ドラム1に対向する一次転写ローラ5よりも大きくする。
つまり、一次転写ローラの押圧力を高くすると、一次転写ローラ5はたわむため、総圧としては高くなるが、長手方向の分布としては中央が凹んでしまい、長手方向の中央部が圧抜けする可能性がある。これに対し、一次転写ローラ5のゴム部のクラウン形状によって圧力分布を調整することで、一次転写ローラ5の押圧力とニップ形状を長手方向にわたって一定にすることができる。これにより、長手方向の圧力分布のムラをなくし、中間転写ベルト7の速度ムラが一次転写部T1に影響するのを一層抑制することができる。
なお、本実施例では、小径の感光ドラム1に対向する一次転写ローラ5と大径の感光ドラム1に対向する一次転写ローラ5の両方がクラウン形状を有するが、小径の感光ドラム1に対向する一次転写ローラ5はクラウン形状を有していなくてもよい。
以上のように、本実施例では、少なくとも第2の一次転写ローラ5Kは、第1の一次転写ローラ5Y〜5Cよりも大きいクラウン量のクラウン形状を有する。これにより、大径の感光ドラム1を用いる画像形成部Sの一次転写部T1に対する中間転写ベルト7の速度変動の影響をより良好に抑制できる。なお、本実施例の構成を実施例2の構成と組み合わせてもよい。
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
5 一次転写ローラ
7 中間転写ベルト
8 二次転写ローラ
9 ベルトクリーニング装置

Claims (7)

  1. 第1の外径を有しトナー像が形成されるドラム状の第1の感光体と、
    前記第1の外径よりも大きい第2の外径を有しトナー像が形成されるドラム状の第2の感光体と、
    前記第1、第2の感光体からそれぞれの一次転写部でトナー像が転写され、二次転写部で転写材にトナー像を二次転写する無端状の回転可能な中間転写ベルトと、
    前記中間転写ベルトを介して前記第1、第2の感光体にそれぞれ押圧されて前記一次転写部を形成し、電圧が印加されて前記第1、第2の感光体からそれぞれトナー像を前記中間転写ベルトに転写させる第1、第2の一次転写ローラと、
    前記中間転写ベルトの回転方向において前記一次転写部よりも上流かつ前記二次転写部よりも下流において前記中間転写ベルトに付着したトナーをクリーニング部で静電的に除去するファーブラシと、
    前記ファーブラシに電圧を印加する電源と、
    前記第1、第2の感光体と前記中間転写ベルトとを接触させて前記第1、第2の感光体から前記中間転写ベルトにトナー像を転写する第1の画像形成モードと、前記第1、第2の感光体のうち前記第1の感光体と前記中間転写ベルトとが離間されて前記第2の感光体から前記中間転写ベルトにトナー像を転写する第2の画像形成モードと、を切り換える切り換え手段と、
    前記第2の画像形成モードにおいて、複数の転写材に連続して画像を形成する場合の一の転写材と次の転写材との間に対応する前記中間転写ベルトの領域に調整用トナー像を形成した後、前記ファーブラシで調整用トナー像を回収させる調整モードを実行する実行部と、を有し、
    前記中間転写ベルトに付着したトナーを除去するクリーニングブレードを有しない画像形成装置において、
    前記第2の一次転写ローラの前記第2の感光体に対する押圧力は、前記第1の一次転写ローラの前記第1の感光体に対する押圧力よりも大きいことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記二次転写部において前記中間転写ベルトに接触して前記中間転写ベルトから転写材にトナー像を転写させる二次転写ローラを有し、前記二次転写ローラは、前記中間転写ベルト上の前記調整用トナー像が前記二次転写部を通過する際には前記中間転写ベルトから離間されることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  3. 前記第2の感光体に対する前記第2の一次転写ローラの前記中間転写ベルトの搬送方向の位置は、前記第1の感光体に対する前記第1の一次転写ローラの前記中間転写ベルトの搬送方向の位置よりも前記中間転写ベルトの搬送方向の下流側に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記中間転写ベルトの搬送方向において前記第2の一次転写ローラの下流で前記中間転写ベルトの内周面を外周面側に向けて押圧して前記中間転写ベルトを支持する支持部材を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記第2の一次転写ローラは、前記第1の一次転写ローラよりも大きいクラウン量のクラウン形状を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記中間転写ベルトは、弾性材料で構成される弾性層を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記中間転写ベルトの搬送方向に沿って前記第1、第2の感光体を含む複数の感光体を有しており、前記第2の感光体は前記中間転写ベルトの搬送方向において最下流に配置される感光体であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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