JP6579831B2 - ベルト搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の張架ローラに張架された無端状のベルトを有するベルト搬送装置、及びこのベルト搬送装置を有する電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機、プリンター、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式や静電記録方式を用いた画像形成装置では、電子写真感光体(感光体)や静電記録誘電体とされる像担持体(第1の像担持体)に、適宜の作像プロセスにてトナー像が形成される。このトナー像は、転写材に直接転写されたり、一旦中間転写体(第2の像担持体)に一次転写された後に転写材に二次転写されたりする。中間転写体としては、無端状のベルト(中間転写ベルト)が多く用いられる。また、感光体や静電記録誘電体として無端状のベルト(感光体ベルト、静電記録誘電体ベルト)が用いられることがある。さらに、感光体、静電記録誘電体、中間転写体などの像担持体と、この像担持体から転写材にトナー像を転写させる転写部材と間に、転写材と共に挟持されて搬送される無端状のベルト(転写ベルト)が用いられることがある。これら各種の無端状のベルト(以下、単に「ベルト」ともいう。)は、複数の張架ローラに張架されて回転(周回移動)する。
このような画像形成装置において、上記各種のベルトに付着したトナーなどの付着物を除去するクリーニング方式として、クリーニング部材にファーブラシを用いたファーブラシクリーニング方式がある。特に、導電性のファーブラシにトナーの帯電極性とは逆極性のバイアスを印加し、被クリーニング部材からトナーを静電的に吸着してクリーニングする静電ファーブラシクリーニング方式が好ましく用いられている。ファーブラシとしては、回転可能なファーブラシローラが多く用いられている。
ファーブラシクリーニング方式では、ベルトを介してファーブラシと対向する位置に対向ローラなどの対向部材を配置することで、安定したクリーニング性能を得ることができる(特許文献1、2)。
ここで、複数の張架ローラに掛け回されたベルトは、張架ローラの構成のばらつきなどにより、ベルトにシワが発生する場合がある。例えば、中間転写ベルトや転写ベルトにおけるトナー像の転写部にシワが発生すると、画像不良が発生するため、ベルトのシワを制御することが望まれる。このベルトのシワの制御のために、張架ローラとしてクラウン形状を有するクラウンローラを用いることがある(特許文献3)。
特開2011−242527号公報 特開2013−45083号公報 特開2012−237911号公報
上述のように、例えばトナー像の転写部などの、ベルトにおける対象とする面のシワを制御するためには、張架ローラとしてクラウン形状を有するクラウンローラを用いることが有効である。しかし、この方法でベルトに発生するシワを制御しようとすると、対象とする面のシワを無くすことができる一方で、別の面にシワが発生することがある。
例えば、画像不良を抑制するために、ベルトの回転方向においてトナー像の転写部の上流及び下流のシワを無くそうとすると、ベルトのファーブラシによりクリーニングする面(以下「クリーニング面」ともいう。)にシワが発生することがある。クリーニング面にシワが発生すると、シワの凹部と凸部とでファーブラシによるクリーニング性能がバラつき、クリーニング不良が発生することがある。
したがって、本発明の目的は、無端状のベルトの張架ローラにクラウンローラを用いる構成において、ファーブラシによるベルトのクリーニング性能の低下を抑制することのできるベルト搬送装置及び画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係るベルト搬送装置及び画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、複数の張架ローラと、前記複数の張架ローラに張架され回転駆動される無端状のベルトと、前記ベルトの外周面に接触して前記ベルトの外周面をクリーニングするファーブラシと、を有するベルト搬送装置において、前記複数の張架ローラのうち少なくとも一つは、回転軸線方向における中央部の外径が端部の外径よりも小さい逆クラウン形状を有する逆クラウンローラであり、前記ファーブラシは、前記ベルトの回転方向において前記逆クラウンローラよりも下流、かつ、前記複数の張架ローラのうち前記ベルトの回転方向において前記逆クラウンローラの下流に隣接して配置された下流側ローラよりも上流の位置で前記ベルトの外周面に接触し、前記ベルトを介して前記ファーブラシと対向する位置に配置され前記ベルトの内周面に接触する対向部材を有しており、前記逆クラウンローラの最小径をD2m、前記逆クラウンローラの最大径をD2s、前記逆クラウンローラの回転軸線方向における前記最小径D2mの位置に対応する位置の前記下流側ローラの外径をD3、前記逆クラウンローラの回転軸線方向に見たときの前記最小径D2mの位置の前記逆クラウンローラと前記外径D3の位置の前記下流側ローラとの共通の接線を基準線A、前記対向部材を前記基準線Aに対し垂直方向に前記基準線Aよりも前記ベルトの内周面側から外周面側に侵入させた最大距離を前記対向部材の前記ベルトに対する侵入量λ、前記逆クラウンローラの回転軸線方向に見たときの、前記逆クラウンローラの回転中心を通り前記基準線Aに垂直な線と、前記侵入量λの位置の前記対向部材を通り前記基準線Aに垂直な線と、の間の前記基準線Aに沿う距離をa、前記逆クラウンローラの回転軸線方向に見たときの、前記侵入量λの位置の前記対向部材を通り前記基準線Aに垂直な線と、前記下流側ローラの回転中心を通り前記基準線Aに垂直な線と、の間の前記基準線Aに沿う距離をb、としたとき、次式、(|D2s−D2m|/2)×10≧λ≧(|D2s−D2m|/2)×(b/(a+b))を満たすことを特徴とするベルト搬送装置である。
本発明の他の態様によると、複数の張架ローラと、前記複数の張架ローラに張架され回転駆動される無端状のベルトと、前記ベルトの外周面に接触して前記ベルトの外周面をクリーニングするファーブラシと、を有するベルト搬送装置において、前記複数の張架ローラは、回転軸線方向における中央部の外径が端部の外径よりも小さい逆クラウン形状を有する逆クラウンローラと、前記ベルトの回転方向において前記逆クラウンローラの上流に隣接して配置され、回転軸線方向における中央部の外径が端部の外径よりも大きい正クラウン形状を有する正クラウンローラと、を少なくとも備え、前記ファーブラシは、前記ベルトの回転方向において前記逆クラウンローラよりも下流、かつ、前記複数の張架ローラのうち前記ベルトの回転方向において前記逆クラウンローラの下流に隣接して配置された下流側ローラよりも上流の位置で前記ベルトの外周面に接触し、前記ベルトを介して前記ファーブラシと対向する位置に配置され前記ベルトの内周面に接触する対向部材を有しており、前記逆クラウンローラの最小径をD2m、前記逆クラウンローラの最大径をD2s、前記逆クラウンローラの回転軸線方向における前記最小径D2mの位置に対応する位置の前記下流側ローラの外径をD3、前記逆クラウンローラの回転軸線方向に見たときの前記最小径D2mの位置の前記逆クラウンローラと前記外径D3の位置の前記下流側ローラとの共通の接線を基準線A、前記対向部材を前記基準線Aに対し垂直方向に前記基準線Aよりも前記ベルトの内周面側から外周面側に侵入させた最大距離を前記対向部材の前記ベルトに対する侵入量λ、前記逆クラウンローラの回転軸線方向に見たときの、前記逆クラウンローラの回転中心を通り前記基準線Aに垂直な線と、前記侵入量λの位置の前記対向部材を通り前記基準線Aに垂直な線と、の間の前記基準線Aに沿う距離をa、前記逆クラウンローラの回転軸線方向に見たときの、前記侵入量λの位置の前記対向部材を通り前記基準線Aに垂直な線と、前記下流側ローラの回転中心を通り前記基準線Aに垂直な線と、の間の前記基準線Aに沿う距離をb、としたとき、次式、λ≧(|D2s−D2m|/2)×(b/(a+b))を満たすことを特徴とするベルト搬送装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、複数の張架ローラと、前記複数の張架ローラに張架され回転駆動される無端状のベルトと、前記ベルトの外周面に接触して前記ベルトの外周面をクリーニングするファーブラシと、を有するベルト搬送装置において、前記複数の張架ローラのうち少なくとも一つは、回転軸線方向における中央部の外径が端部の外径よりも大きい正クラウン形状を有する正クラウンローラであり、前記ファーブラシは、前記ベルトの回転方向において前記正クラウンローラよりも下流、かつ、前記複数の張架ローラのうち前記ベルトの回転方向において前記正クラウンローラの下流に隣接して配置された下流側ローラよりも上流の位置で前記ベルトの外周面に接触し、前記ベルトを介して前記ファーブラシと対向する位置に配置され前記ベルトの内周面に接触する対向部材を有しており、前記正クラウンローラの最大径をD2m、前記正クラウンローラの最小径をD2s、前記正クラウンローラの回転軸線方向における前記最小径D2sの位置に対応する位置の前記下流側ローラの外径をD3、前記正クラウンローラの回転軸線方向に見たときの前記最小径D2mの位置の前記正クラウンローラと前記外径D3の位置の前記下流側ローラとの共通の接線を基準線A、前記対向部材を前記基準線Aに対し垂直方向に前記基準線Aよりも前記ベルトの内周面側から外周面側に侵入させた最大距離を前記対向部材の前記ベルトに対する侵入量λ、前記正クラウンローラの回転軸線方向に見たときの、前記正クラウンローラの回転中心を通り前記基準線Aに垂直な線と、前記侵入量λの位置の前記対向部材を通り前記基準線Aに垂直な線と、の間の前記基準線Aに沿う距離をa、前記正クラウンローラの回転軸線方向に見たときの、前記侵入量λの位置の前記対向部材を通り前記基準線Aに垂直な線と、前記下流側ローラの回転中心を通り前記基準線Aに垂直な線と、の間の前記基準線Aに沿う距離をb、としたとき、次式、(|D2s−D2m|/2)×10≧λ≧(|D2s−D2m|/2)×(b/(a+b))を満たすことを特徴とするベルト搬送装置が提供される。
本発明の更に他の態様によれば、上記本発明のベルト搬送装置を有し、転写材にトナーで画像を形成して出力する画像形成装置が提供される。
本発明によれば、無端状のベルトの張架ローラにクラウンローラを用いる構成において、ファーブラシによるベルトのクリーニング性能の低下を抑制することができる。
本発明の一実施例に係る画像形成装置の概略断面図である。 本発明の一実施例におけるベルトユニットの分離ローラ、テンションローラの模式図である。 転写部の近傍における波打ちが発生している紙の挙動を説明するための模式図である。 クリーニング面のシワが低減する様子を示す模式図である。 本発明の一実施例におけるベルトユニットの各部の配置関係などを示す模式図である。 クラウン量と対向ローラの侵入量とシワの高さとの関係の一例を示すグラフ図である。 対向ローラの位置と対向ローラの侵入量との関係を説明するための模式図である。 本発明の他の実施例に係る画像形成装置の概略断面図である。
以下、本発明に係るベルト搬送装置及び画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本発明の一実施例に係る画像形成装置100の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することのできる、中間転写方式を採用したタンデム型のレーザービームプリンターである。
画像形成装置100は、複数の画像形成部(ステーション)として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKを有する。本実施例では、これら4つの画像形成部SY、SM、SC、SKの構成及び動作は、後述する現像工程で使用するトナーの色が異なることを除いて実質的に同じである。したがって、以下、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用の要素であることを表す符号の末尾のY、M、C、Kは省略して、当該要素について総括的に説明する。
画像形成部Sは、第1の像担持体としての、回転可能なドラム型の電子写真感光体(感光体)である感光ドラム1を有する。感光ドラム1は、図中矢印R1方向に回転駆動される。画像形成部Sにおいて、感光ドラム1の周囲には、その回転方向沿って順に、次の各プロセス機器が配置されている。まず、帯電手段としての帯電器2が配置されている。次に、露光手段としての露光装置(レーザースキャナー)3が配置されている。次に、現像手段としての現像装置4が配置されている。次に、一次転写手段としてのローラ型の一次転写部材である一次転写ローラ5が配置されている。次に、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーナ6が配置されている。
回転する感光ドラム1の表面は、帯電器2により所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に略一様に帯電させられる。帯電した感光ドラム1の表面は、露光装置3によって画像情報に基づいて露光され、感光ドラム1上に画像情報に応じた静電潜像(静電像)が形成される。感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像装置4により現像剤としてのトナーを用いて現像(可視化)され、感光ドラム1上にトナー像が形成される。本実施例では反転現像方式が用いられる。つまり、一様に帯電させられた後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部に、感光ドラム1の帯電極性と同極性に帯電したトナーが付着する。本実施例では、現像時のトナーの帯電極性(正規の帯電極性)は負極性である。
なお、露光装置3によって形成される静電潜像は、小さいドット画像の集合体となっており、ドット画像の密度を変化させることで感光ドラム1上に形成するトナー像の濃度を変化させることができる。本実施例では、各色のトナー像はそれぞれ最大濃度が1.5〜1.7程度となっており、最大濃度の時のトナーの載り量は0.4〜0.6mg/cm2程度となっている。
各画像形成部SY、SM、SC、SKの各感光ドラム1Y、1M、1C、1Kの表面に接触するように、第2の像担持体としての、回転可能な無端状のベルトで構成された中間転写体である中間転写ベルト7が配置されている。中間転写ベルト7は、複数の張架ローラ(支持部材)としてのテンションローラ71、駆動ローラ72、二次転写対向ローラ73に張架されている。テンションローラ71は、中間転写ベルト7の張力を一定に制御する。駆動ローラ72は、駆動手段としての駆動モータ(図示せず)からの駆動力を中間転写ベルト7に伝達して、中間転写ベルト7を移動(回転)させる。中間転写ベルト7は、駆動ローラ72によって図中矢印R2方向へ回転駆動される。本実施例では、中間転写ベルト7の周速度は、250〜300mm/secである。二次転写対向ローラ73は、中間転写ベルト7及び後述する二次転写ベルト81を介して後述する二次転写ローラ82と対向して二次転写部(二次転写ニップ)N2を形成する。
中間転写ベルト7としては、例えば、ポリイミド、ポリカーボネートなどの樹脂又は各種ゴムなどに帯電防止剤としてカーボンブラックを適当量含有させたものなどを好適に用いることができる。中間転写ベルト7の体積抵抗率は1×109〜1×1014Ω・cm程度、厚みは0.07〜0.1mm程度が好適である。
中間転写ベルト7の内周面(裏面)側において、各感光ドラム1に対応して、上述の各一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kが配置されている。一次転写ローラ5は、中間転写ベルト7を介して感光ドラム1に向けて付勢され、中間転写ベルト7と感光ドラム1とが接触する一次転写部(一次転写ニップ)N1を形成する。また、中間転写ベルト7の外周面(表面)側において、二次転写対向ローラ73と対向する位置に、二次転写手段としての二次転写装置11が配置されている。二次転写装置11は、無端状のベルトで構成された転写材搬送部材としての二次転写ベルト81と、二次転写ベルト81の内周面側に配置された二次転写部材としての二次転写ローラ82と、を有する。二次転写ローラ82は、中間転写ベルト7及び二次転写ベルト81を介して二次転写対向ローラ73に向けて付勢され、中間転写ベルト7と二次転写ベルト81とが接触する二次転写部(二次転写ニップ)N2を形成する。二次転写装置11は、複数の張架ローラに張架された無端状のベルトを有するベルト搬送装置の一例である。二次転写装置11については後述して更に詳しく説明する。また、中間転写ベルト7の外周面側において、駆動ローラ72と対向する位置には、中間転写体クリーニング手段としての中間転写ベルトクリーナ74が配置されている。
前述のようにして感光ドラム1上に形成されたトナー像は、一次転写部N1において、一次転写ローラ5の作用により、回転する中間転写ベルト7上に静電的に転写(一次転写)される。このとき、一次転写ローラ5には、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の一次転写バイアス(一次転写電圧)が印加される。これにより、一次転写部N1に一次転写電流が供給される。例えばフルカラー画像の形成時には、各感光ドラム1Y、1M、1C、1K上に形成された各色のトナー像が、各一次転写部N1において中間転写ベルト7上に順次重ね合わせるようにして転写される。これにより、中間転写ベルト7上に4色のトナー像が重ね合わされたフルカラー画像用の多重トナー像が形成される。一次転写工程後に感光ドラム1上に残留したトナー(一次転写残トナー)などの付着物は、ドラムクリーナ6によって感光ドラム1上から除去されて回収される。
中間転写ベルト7上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト7の回転によって二次転写部N2へ送られる。一方、転写材カセット(図示せず)に収納されている紙(記録用紙)などの転写材(記録材、記録媒体)Pが、給送ローラ(図示せず)によって1枚ずつ給送され、レジストローラ12により二次転写部N2に搬送される。レジストローラ12は、搬送されてきた転写材Pを一旦停止させ、中間転写ベルト7上のトナー像が二次転写部N2に搬送されてくるのに同期して転写材Pを二次転写部N2へ供給する。転写材Pの搬送方向において二次転写部N2の上流側には、転写材Pの搬送経路を規制する次のガイド部材13a、13bが配置されている。まず、中間転写ベルト7の表面側に、転写材Pが中間転写ベルト7の表面へ近づく挙動を規制する搬送ガイドとしての二次転写上流上ガイド部材13aが配置されている。また、転写材Pが中間転ベルト7の表面側から離れていく挙動を規制する二次転写上流下ガイド部材13bが配置されている。転写材Pは、これらのガイド部材13a、13bの間を通過する。つまり、これらのガイド部材13a、13bによって、転写材Pがレジストローラ12から二次転写N2に搬送されるまでの搬送パスが規制されている。
そして、中間転写ベルト7上のトナー像は、二次転写部N2において、二次転写装置11の作用によって、中間転写ベルト7と二次転写ベルト81との間に挟持されて搬送される転写材P上に、静電的に転写(二次転写)される。このとき、二次転写ローラ82には、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の二次転写バイアス(二次転写電圧)が印加される。これにより、二次転写部N2に二次転写電流が供給される。二次転写工程後に中間転写ベルト7上に残留したトナー(二次転写残トナー)などの付着物は、中間転写ベルトクリーナ74によって中間転写ベルト7上から除去されて回収される。
トナー像が転写された転写材Pは、中間転写ベルト7から分離され、また二次転写ベルト81から分離された後に、定着前搬送装置14によって定着装置15へと搬送される。そして、転写材Pは、定着装置15によってその上の未定着トナー像が定着させられた後に、画像形成装置100の装置本体の外部に排出(出力)される。
2.二次転写装置の基本的な構成
次に、本実施例における二次転写装置11の基本的な構成について更に詳しく説明する。なお、ここでは、無端状のベルトの張架ローラの外径について、中央部、端部、全域などは、張架ローラの回転軸線方向(長手方向)におけるベルトを張架する領域(ベルトが掛け回される領域)に関していうものである。
二次転写装置11は、ベルトユニット8と、クリーニングユニット9と、トナー回収ユニット10と、を有して構成される。
まず、ベルトユニット8について説明する。ベルトユニット8は、無端状のベルトで構成された二次転写ベルト81を有する。二次転写ベルト81は、複数の張架ローラ(支持部材)としての二次転写ローラ82、分離ローラ83、テンションローラ84、駆動ローラ85に張架されている。二次転写ローラ82は、二次転写対向ローラ73との間で中間転写ベルト7及び二次転写ベルト81を挟持して、二次転写部N2を形成する。分離ローラ83は、二次転写部N2を通過した後の転写材Pを二次転写ベルト81から分離する。テンションローラ84は、付勢手段としてのバネ(図示せず)によって二次転写ベルト81の内周面側から外周面側に向けて付勢され、二次転写ベルト81にテンション(張力)を付与する。駆動ローラ85は、駆動手段としての駆動モータ(図示せず)からの駆動力を二次転写ベルト81に伝達して、二次転写ベルト81を移動(回転)させる。二次転写ベルト81は、駆動ローラ85によって図中矢印R3方向に回転駆動される。また、ベルトユニット8は、後述する上流ファーブラシローラ91の対向部材としての対向ローラ86を有しており、二次転写ベルト81はこの対向ローラ86にも張架されている。ただし、ここでは便宜上、対向ローラ86は二次転写ベルト81の複数の張架ローラには含まれないものとする。
上記各ローラは、二次転写ベルト81の回転方向に沿って、二次転写ローラ82、分離ローラ83、テンションローラ84、対向ローラ86、駆動ローラ85の順に配置されている。二次転写ローラ82、分離ローラ83、テンションローラ84、対向ローラ86は、いずれも二次転写ベルト81の回転に伴って従動して回転する。本実施例では、ベルトユニット8は、二次転写装置11に対して着脱自在に構成されている。
本実施例では、二次転写ベルト81としては、ポリイミド、ポリカーボネートなどの樹脂に帯電防止剤としてカーボンブラックを適当量含有させたものなどを用いる。二次転写ベルト81の体積抵抗率は1×109〜1×1010Ω・cm程度、厚みは0.07〜0.1mm程度である。また、本実施例で用いる二次転写ベルト81は、引っ張り試験法(JIS K 6301)で測定したヤング率の値が100MPa以上、10GPa以下程度と、十分に硬い。
また、本実施例では、二次転写ローラ82は、芯金(芯材)上に、イオン導電系発泡ゴム(NBRゴム)の弾性層を設けて構成されている。この二次転写ローラ82は、外径が24mm、表層の表面粗さRzが6.0〜12.0(μm)、電気抵抗値がN/N(23℃、50%RH)環境において2kVを印加して測定したとき1×105〜1×107Ωである。また、弾性層の硬度は、Asker−C硬度で30〜40程度である。二次転写ローラ82は、回転軸線方向の全域で略同一の外径を有するストレート形状とされている。そして、二次転写ローラ82には、二次転写バイアス印加手段としての二次転写バイアス電源(高圧電源)87が接続されている。二次転写バイアス電源87は、供給バイアスが可変であり、二次転写ローラ82に所望の二次転写バイアスを印加できるようになっている。二次転写ローラ82に二次転写バイアスが印加されることで、二次転写部N2へ供給された転写材Pに中間転写ベルト7上のトナー像が転写されると共に、供給された静電気力によって転写材Pが二次転写ベルト81へ吸着される。本実施例では、例えば+40〜60μAの電流が流れるように、二次転写ローラ82に二次転写バイアスが印加される。
二次転写ローラ82の表面に掛け回されている二次転写ベルト81は、図中矢印R3方向に移動することで、二次転写部N2で二次転写ベルト81の表面に吸着された転写材Pを下流側に搬送する。二次転写ベルト81上の転写材Pは、二次転写ベルト81の回転方向において二次転写ローラ82の下流に隣接して配置された分離ローラ83の位置に到達した時点で、分離ローラ83の曲率によって二次転写ベルト81の表面から分離される。二次転写ベルト81から分離された転写材Pは、前述のように、定着装置15へと搬送される。
本実施例では、分離ローラ83、テンションローラ84は、それぞれ回転軸線方向における中央部と端部との外径が異なるクラウン形状を有するクラウンローラとされている。対向ローラ86、駆動ローラ85は、それぞれ回転軸線方向の全域で略同一の外径を有するストレート形状とされている。分離ローラ83、テンションローラ84、対向ローラ86、駆動ローラ85については、後述して更に詳しく説明する。
次に、クリーニングユニット9について説明する。クリーニングユニット9のクリーニング対象である二次転写ベルト81上には、次のようなトナーが転写される。連続画像形成中の画像と画像との間(紙間)におけるかぶりトナー、濃度制御パッチなどの調整用トナー像のトナー、ジャム(紙詰まり)時に中間転写ベルト7上に形成されていたトナー像のトナーなどである。このようなトナーなどの付着物は、転写材Pの裏汚れの原因などになるため、二次転写ベルト81上から除去することが望まれる。そのため、本実施例では、二次転写装置11には、静電ファーブラシクリーニング方式を用いたクリーニングユニット9が設けられている。
クリーニングユニット9は、クリーニング部材としての回転可能なローラ状のファーブラシである、上流ファーブラシローラ(以下「上流ファーブラシ」ともいう。)91及び下流ファーブラシローラ(以下「下流ファーブラシ」ともいう。)94を有する。二次転写ベルト81の回転方向において上流側に上流ファーブラシ91が配置され、下流側に下流ファーブラシ94が配置される。より詳細には、上流ファーブラシ91は、二次転写ベルト81の回転方向においてテンションローラ84よりも下流、かつ、駆動ローラ85よりも上流の位置で二次転写ベルト81の外周面(表面)に接触するように配置されている。そして、二次転写ベルト81を介して上流ファーブラシ91と対向する位置には、対向部材としての対向ローラ86が、二次転写ベルト81の内周面(裏面)に接触して配置されている。本実施例では、対向ローラ86は、金属製のローラで構成され、電気的に接地されている。下流ファーブラシ94は、駆動ローラ85に掛け回された二次転写ベルト81の外周面に接触するように配置されている。本実施例では、上流ファーブラシ91、下流ファーブラシ94は、芯材上に導電性ナイロン製のブラシが植毛されて構成されている。上流ファーブラシ91、下流ファーブラシ94は、それぞれ図中矢印方向に回転駆動される。
また、上流ファーブラシ91に接触して回転可能なように、上流回収ローラ92が配置されている。上流回収ローラ92は、上流ファーブラシ91が二次転写ベルト81上から回収したトナーなどの付着物を回収すると共に、上流ファーブラシ91にバイアスを印加するバイアス印加部材(バイアスローラ)の機能を有する。同様に、下流ファーブラシ94に接触して回転可能なように、下流回収ローラ95が配置されている。下流回収ローラ95は、下流ファーブラシ94が二次転写ベルト81上から回収したトナーなどの付着物を回収すると共に、下流ファーブラシ94にバイアスを印加するバイアス印加部材の機能を有する。上流回収ローラ92、下流回収ローラ95には、それぞれクリーニングバイアス電源(図示せず)が接続されている。そして、上流回収ローラ92にはトナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)が印加され、下流回収ローラ95にはトナーの正規の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)のバイアスが印加される。上流回収ローラ92、下流回収ローラ95は、それぞれ図中矢印方向に回転駆動される。
さらに、除去部材としての上流クリーニングブレード93が、上流回収ローラ92に当接して配置されている。上流クリーニングブレード93は、上流回収ローラ92上に回収されたトナーなどの付着物を掻き取って後述するトナー回収ユニット10に回収させる。同様に、除去部材としての下流クリーニングブレード96が、下流回収ローラ95に当接して配置されている。下流クリーニングブレード96は、下流回収ローラ95上に回収されたトナーなどの付着物を掻き取って、後述するトナー回収ユニット10に回収させる。
二次転写ベルト81に転写されたトナーは、二次転写ベルト81から、上流回収ローラ92によって正極性のバイアスが印加された上流ファーブラシ91に転移される。そして、上流ファーブラシ91に転移したトナーは、上流回収ローラ92に転移して、上流クリーニングブレード93によって掻き取られる。上流回収ローラ92には正極性のバイアスが印加されており、正規の帯電極性に帯電したトナーが上流ファーブラシ91によって二次転写ベルト81から回収される。ほとんどの負極性のトナーは、上流回収ローラ92に転移し、上流クリーニングブレード93によって掻き取られる。しかし、二次転写ベルト81上から上流ファーブラシ91には転移したものの、上流ファーブラシ91から上流回収ローラ92に転移せずに、上流ファーブラシ91と上流回収ローラ92との接触部を通過するトナーがある。このトナーは、再度二次転写ベルト81に接触したときに、上流ファーブラシ91から二次転写ベルト81に戻ってしまうことがある。このトナーは、正極性のトナーであることが多いため、下流回収ローラ95によって負極性のバイアスが印加された下流ファーブラシ94に転移される。そして、下流ファーブラシ93に転移したトナーは、下流回収ローラ95に転移して、下流クリーニングブレード96によって掻き取られる。
トナー回収ユニット10は、スクリューやオーガなどの搬送部材を有し、上述のようにして上流クリーニングブレード93、下流クリーニングブレード96によって回収されたトナーを、廃トナーボックス(図示せず)へと搬送する。
3.転写材の波打ち対策
本実施例では、図2(a)に示すように、分離ローラ83は、回転軸線方向における中央部の外径が端部の外径よりも大きい正クラウン形状を有する正クラウンローラとされている。これは、転写材Pの波打ちによる画像不良(転写不良)を抑制するためである。この点について、次に説明する。
一般に紙であることの多い、トナー像の被転写体としての転写材Pは、様々な理由により波打っていることがある。例えば、定着処理などの影響で波打ちが発生している紙(両面画像形成を行う場合など)は、二次転写部N2における搬送方向の長さが、該搬送方向と略直交する方向(以下「幅方向」ともいう。)における中央部よりも両端部の方が長くなっていることがある。
図3(a)〜(c)は、波打ちが発生している紙が二次転写部N2に搬送される場合の二次転写部N2の近傍の様子を、二次転写ベルト81側から見た模式図である(二次転写ベルト81の図示は省略されている)。波打ちが発生している紙を平坦な二次転写ベルト81の面に貼りつけようとすると、図3(a)に示すように、紙の幅方向における両端部の長さを打ち消そうと、紙の幅方向における中央部が二次転写ベルト81から離れるように凸状に膨らむ。幅方向の中央部が膨らんだ紙がその状態のまま二次転写部N2に搬送されると、図3(b)に示すように、その中央部の膨らみが搬送方向の上流側によっていく。この中央部の膨らみが二次転写部N2の圧力に耐え切れなくなると、図3(c)に示すように、二次転写部N2の圧力でその膨らみが押しつぶされて、シワになってしまう。
これに対して、本実施例では、二次転写ベルト81の回転方向において二次転写ローラ82の下流に隣接して配置された分離ローラ83は、上述のように正クラウンローラとされている。したがって、この分離ローラ83は、二次転写ベルト81の回転方向と略直交する方向(以下「幅方向」ともいう。)における中央部を端部よりも内周面側から外周面側に向けて(以下、この方向を「上方」ともいう。)凸状になるように変形させる。これにより、二次転写部N2から分離ローラ83の位置までの二次転写ベルト81の面は、幅方向の中央部が上方に膨らんだ形状となる。
このように、本実施例では、二次転写部N2よりも下流側で紙を上方に凸状になるように変形させる一方で、二次転写部N2では紙をストレートに挟み込んでいる。この状態では、紙のような剛体は、下流側の上方に凸状に変形された部分から二次転写部N2までの間では、反動で逆方向の下方に凸状になるような力が働く。二次転写部N2で紙が下方に凸状になるような力が働くことは、二次転写部N2でのシワの原因となる前述の膨らみを減少させることになる。このため、分離ローラ83を正クラウンローラとすることで、波打ちが発生している転写材Pに二次転写部N2で生じるシワを抑制することができる。
一方、本実施例では、図2(b)に示すように、テンションローラ84は、回転軸線方向における中央部の外径が端部の外径よりも小さい逆クラウン形状を有する逆クラウンローラとされている。テンションローラ84は、二次転写ベルト81の回転方向において分離ローラ83の下流に隣接して配置された張架ローラである。つまり、分離ローラ83は、二次転写ベルト81の回転方向においてテンションローラ84の上流に隣接して配置された張架ローラ(上流側ローラ)である。本実施例において、テンションローラ84が逆クラウンローラとされているのは、上述の正クラウンローラとされた分離ローラ83により転写材Pのシワを抑制する効果を向上させるためである。この点について、次に説明する。
上述のような正クラウンローラによる転写材Pのシワを抑制する効果は、転写材Pを搬送する二次転写ベルト81が十分に正クラウンローラの形状に沿って張られている場合に得られる。二次転写ベルト81が樹脂などの比較的硬い材質で構成されている場合、二次転写ベルト81の正クラウンローラの形状に沿った変形が不十分で、シワを抑制する効果が小さくなることがある。
これに対して、本実施例では、二次転写ベルト81の回転方向において分離ローラ83の下流に隣接して配置されたテンションローラ84は、上述のように逆クラウンローラとされている。したがって、テンションローラ84は、二次転写ベルト81の幅方向における端部を中央部よりも上方に凸状になるように変形させる。これにより、分離ローラ83の位置からテンションローラ84の位置までの二次転写ベルト81を、幅方向の外側へ引っ張る力が働く。そのため、上述のように二次転写ベルト81が比較的硬い材質で構成されている場合でも、分離ローラ83によって二次転写ベルト81を幅方向の中央部が端部より上方に凸状になるように張ることが可能になる。
また、本実施例では、分離ローラ83のクラウン量に対し、テンションローラ84のクラウン量を、二次転写ベルト81の断面の周長が二次転写ベルト81の幅方向の全域で略等しくなるように設定している。これにより、二次転写ベルト81の周方向の長さがその幅方向の位置によって余ることを防いで、二次転写ベルト81のたわみを抑制することができる。ここで、図2(a)に示すように、分離ローラ83の最大径(回転軸線方向の中央部の外径)をD1m、最小径(回転軸線方向の端部の外径)をD1sとしたとき、分離ローラ83のクラウン量は、|D1s−D1m|/2で表される。また、図2(b)に示すように、テンションローラ84の最小径(回転軸線方向の中央部の外径)をD2m、最大径(回転軸線方向の端部の外径)をD2sとしたとき、テンションローラ84のクラウン量は、|D2s−D2m|/2で表される。
4.二次転写ベルトのシワ
テンションローラ84を逆クラウンローラとすると、二次転写ベルト81にテンションがかかることによって、二次転写ベルト81の回転方向においてテンションローラ84の下流側には、二次転写部N2付近のテンションを吸収するためにシワが発生する。このシワは、二次転写ベルト81の幅方向における中央部が端部よりも外周面側から内周面側に向けて凸状になるようにして発生しやすい。
前述のように、二次転写ベルト81の回転方向においてテンションローラ84の下流側には、上流ファーブラシ91が配置されており、二次転写ベルト81を介してこの上流ファーブラシ91に対向して対向ローラ86が配置されている。そのため、上述のようにテンションローラ84によって二次転写ベルト81にシワが発生すると、そのシワは、上流ファーブラシ91と対向ローラ86とで二次転写ベルト81を挟持している部分に到達することになる。
静電ファーブラシクリーニング方式では、ファーブラシがベルトの面(クリーニング面)を掻き取る(摺擦する)ことで、ベルト上のトナーのクリーニングを行う。本実施例では、上流ファーブラシ91の二次転写ベルト81に対する好ましい侵入量は、1.5±0.3mm程度となっている。なお、ファーブラシのベルトに対する侵入量は、ベルトによって変形されていないと仮定した場合のファーブラシのベルト側の先端とベルトの表面との間のベルトの法線方向の距離で表せる。対向ローラ86は、上流ファーブラシ91の二次転写ベルト81に対する侵入量を安定化すると共に、上流ファーブラシ91の対向電極として機能する。上記侵入量の好ましい値は、上流ファーブラシ91に印加されるバイアスの設定値などによっても異なるため、上記値に限定されるものではない。このとき、二次転写ベルト81に発生したシワの高さが一定以上高い場合には、上流ファーブラシ91が十分なクリーニング性能を発揮できる高さのラチチュードを超えてしまうことで、クリーニング不良が起きてしまうことがある。なお、シワの高さは、ベルトの面の最も外周面側の位置と最も内周面側の位置との間のベルトの法線方向の距離で表せる。
そこで、本実施例では、対向ローラ86の二次転写ベルト81に対する侵入量を、クリーニング面のシワを低減することによってクリーニング不良を十分に抑制できるように設定する。
5.シワ対策
次に、本実施例における対向ローラ86の二次転写ベルト81に対する侵入量の設定について説明する。
対向ローラ86は、該対向ローラ86が設けられていない場合のテンションローラ84と駆動ローラ85との間の張り面を、内周面側から外周面側に向けて張り出させるようにして設けられる。この状態が、対向ローラ86が二次転写ベルト81に対して侵入した状態である。駆動ローラ85は、二次転写ベルト81の複数の張架ローラのうち、二次転写ベルト81の回転方向においてテンションローラ(逆クラウンローラ)84の下流に隣接して配置された張架ローラ(下流側ローラ)である。図4は、対向ローラ86を二次転写ベルト81に対して侵入させることでクリーニング面のシワを低減する様子を模式的に示している。図4(a)に示すようにクリーニング面に発生したシワは、図4(b)に示すように対向ローラ86を二次転写ベルト81に対して侵入させることで、より平坦な状態に引き延ばして低減することができる。前述のように、クリーニング面のシワは逆クラウンローラとされたテンションローラ84の逆クラウン形状によって発生する。そこで、本実施例では、対向ローラ86の二次転写ベルト81に対する侵入量を、テンションローラ84のクラウン量に応じて設定する。以下、更に詳しく説明する。
ここで、図5を参照して、二次転写装置11における各種のパラメータについて説明する。図5は、二次転写装置11の各部の配置関係などを示す模式図である。上述のように、分離ローラ83の最大径(回転軸線方向の中央部の外径)をD1m、最小径(回転軸線方向の端部の外径)をD1sとする。また、上述のように、テンションローラ84の最小径(回転軸線方向の中央部の外径)をD2m、最大径(回転軸線方向の端部の外径)をD2sとする。また、駆動ローラ85の外径(テンションローラ84の回転軸線方向における最小径の位置に対応する位置の外径)をD3とする。また、テンションローラ84の回転軸線方向に見たときの上記最小径D2mの位置のテンションローラ84と上記外径D3の位置の駆動ローラ85との共通の接線を基準線Aとする。また、対向ローラ86を基準線Aに対し垂直方向に基準線Aよりも二次転写ベルト81の内周面側から外周面側に侵入させた最大距離を対向ローラ86の二次転写ベルト81に対する侵入量λとする。また、テンションローラ84の回転軸線方向に見たときの、テンションローラ84の回転中心を通り基準線Aに垂直な線と、上記侵入量λの位置の対向ローラ86を通り基準線Aに垂直な線と、の間の基準線Aに沿う距離をaとする。また、テンションローラ84の回転軸線方向に見たときの、上記侵入量λの位置の対向ローラ86を通り基準線Aに垂直な線と、駆動ローラ85の回転中心を通り基準線Aに垂直な線と、の間の基準線Aに沿う距離をbとする。
図6は、対向ローラ86の二次転写ベルト81に対する侵入量λとテンションローラ84のクラウン量とクリーニング面のシワの高さとの関係の一例を示す。図6から、テンションローラ84のクラウン量が大きくなるほど、クリーニング面のシワの高さが大きくなることがわかる。これは、逆クラウンローラの外径が回転軸線方向における位置によって異なるため、その位置による外径の差の分だけ逆クラウン形状に沿って巻きかけられた二次転写ベルト81も屈曲して、クリーニング面のシワの高さが高くなるからである。
また、図6から、対向ローラ86の二次転写ベルト81に対する侵入量λを大きくするほど、クリーニング面のシワの高さが小さくなる傾向があることがわかる。これは、対向ローラ86の二次転写ベルト81に対する侵入量λを大きくすることで、図4に示すようにクリーニング面のシワを押し伸ばすことができるからである。この効果は、対向ローラ86の二次転写ベルト81に対する侵入量λを大きくするほど効果があり、侵入量λを大きくすると、クリーニング面のシワの高さは線形に小さくなる傾向にある。そして、対向ローラ86の二次転写ベルト81に対する侵入量λを大きくしていくと、クリーニング面のシワの高さは限りなく0に近づく。
上述のような傾向から、対向ローラ86の二次転写ベルト81に対する侵入量λを可及的に大きくすれば、クリーニング面のシワの高さ可及的に小さくすることができる。しかし、侵入量λを大きくし過ぎると、装置が大型化したり、駆動ローラ85への二次転写ベルト81の巻きつき量が減ることで二次転写ベルト81の内周面の滑りが発生しやすくなったりするなどの弊害が生じることがある。そのため、対向ローラ86の二次転写ベルト81に対する侵入量λは、十分にクリーニング面のシワを低減できる範囲で、できるだけ小さいことが望まれる。
また、対向ローラ86の位置によっても、十分にクリーニング面のシワを低減するのに必要な対向ローラ86の二次転写ベルト81に対する侵入量λは変化する。図7は、対向ローラ86の位置による必要な侵入量λを説明するための模式図である。図7に示すように、テンションローラ84上では、テンションローラ84の逆クラウン形状に対する二次転写ベルト81の巻きつきが、二次転写ベルト81の幅方向の端部と中央部とで異なる。そのため、テンションローラ84上では、二次転写ベルト81の幅方向の位置による、二次転写ベルト81の面の高さの差が大きい。上述のように、この高さの差は、テンションローラ84のクラウン量によって変化し、クラウン量が大きいほど大きくなる。逆に、駆動ローラ85はストレート形状であり、駆動ローラ85上の二次転写ベルト81の幅方向の位置における高さの差はほぼ0となる。これにより、テンションローラ84と駆動ローラ85とに巻きかけられた二次転写ベルト81は、幅方向の位置により搬送経路が異なる。
ここで、テンションローラ84の回転軸線方向に見たときの上記最大径D2sの位置のテンションローラ84と上記外径D3の駆動ローラ85との共通の接線を仮想線Bとする。この場合基準線Aと仮想線Bとの間の、対向ローラ86の二次転写ベルト81に対する侵入方向の距離は、基準線Aに沿ってテンションローラ84から駆動ローラ85へと近づくにつれて線形に小さくなる。そのため、二次転写ベルト81の面の高さの差分を補うようにしてシワを十分に低減するのに必要な対向ローラ86の侵入量λもまた、対向ローラ86の位置が基準線Aに沿ってテンションローラ84から駆動ローラ85へと近づくにつれて線形に小さくなる。したがって、上記距離bの、上記距離aと上記距離bとの和に対する比率(張架ローラ間の比率)であるb/(a+b)が大きいほど、十分にクリーニング面のシワを低減するのに必要な対向ローラ86の二次転写ベルト81に対する侵入量λも大きくなる。
以上のように、十分にクリーニング面のシワを低減するのに必要な対向ローラ86の二次転写ベルト81に対する侵入量λは、|D2m−D2s|/2を基準として、張架ローラ間の比率b/(a+b)が大きいほど大きくなる。そこで、本実施例では、対向ローラ86の二次転写ベルト81に対する侵入量λは、次式(1)、
λ≧(|D2s−D2m|/2)×(b/(a+b)) ・・・(1)
を満たすように設定する。これにより、クリーニング面のシワの高さを十分に小さくして、上流ファーブラシ91によるクリーニング性能の低下を抑制することができる。
より具体的には、本実施例では、テンションローラ84の最大径D2sは17.2mm、最小径D2mは16mmである。また、テンションローラ84から対向ローラ86までの距離aが21.2mm、対向ローラ86から駆動ローラ85までの距離bが37.6mmである。したがって、本実施例では、上記式(1)より、
λ≧(|D2s−D2m|/2)×(b/(a+b))
=1.2/2×(37.6/58.8)
=0.4
となる。したがって、本実施例では、侵入量λを0.4mm以上とすることで、上流ファーブラシ91と対向ローラ86とのニップ部(クリーニング面)における二次転写ベルト81のシワの高さを十分に小さくすることができる。これにより、上流ファーブラシ91によるクリーニング性能を確保し、クリーニング不良を抑制することができる。
このように、本実施例に従うことで、十分にクリーニング面のシワを低減するのに必要な対向ローラ86の下限を設定することが容易となる。上述のように、対向ローラ86の二次転写ベルト81に対する侵入量λの上限に関しては、装置の大型化や、駆動ローラ85の滑りの発生などの弊害が生じない範囲で適宜設定することができる。図7に示すように、テンションローラ84上において二次転写ベルト81の面の幅方向の高さの差が最大になると考えられるため、典型的には、侵入量λは、|D2s−D2m|/2以下であってよい。より確実にクリーニング面のシワを低減するために、侵入量λをより大きくすることも可能であるが、|D2s−D2m|/2の10倍以下程度、好ましくは5倍以下程度が目安となり得る。
以上、本実施例によれば、対向ローラ86の二次転写ベルト81に対する侵入量λを適切に設定することで、二次転写ベルト81のシワが発生する面に上流ファーブラシ91を配置しても、クリーニング不良の発生を抑えることができる。このように、本実施例によれば、無端状のベルトの張架ローラにクラウンローラを用いる構成において、ファーブラシによるベルトのクリーニング性能の低下を抑制することができる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1と同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は相当する構成、機能を有する要素については、同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
本実施例では、二次転写装置11における二次転写ベルト81のクリーニング方式が実施例1と異なる。二次転写装置11のその他の構成は、実施例1のものと実質的に同じである。つまり、分離ローラ83は正クラウンローラとされ、テンションローラ84は逆クラウンローラとされている。また、駆動ローラ85はストレート形状とされている。
図8は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。本実施例における二次転写装置11のクリーニングユニット109は、二次転写ベルト81上のトナーを除去するクリーニング部材として、クリーニングブレード191を有する。クリーニングブレード109は、二次転写ベルト81に対する当接圧、当接角度を良好に設定するために、ストレート形状の駆動ローラ85上の二次転写ベルト81に当接させられている。
このようにブレードクリーニング方式を採用した場合、クリーニングブレード191と二次転写ベルト81との当接部(ブレードニップ)に紙粉が挟まることによるクリーニング不良が発生することがある。つまり、転写材Pとしての紙に付着して搬送されてきた紙コバや、搬送中に紙が削れて発生した紙粉が二次転写ベルト81上に付着して搬送されることがある。そして、この紙粉がクリーニングブレード191に掻き取られて溜まることによって、ブレードニップが均一でなくなり、トナーがすり抜けることで、クリーニング不良が発生することがある。
そこで、本実施例では、ブレードニップに紙粉が挟まることを抑制するために、二次転写ベルト81の回転方向においてブレードニップの上流側で、ファーブラシ192による紙粉の掻き取りを行う。ファーブラシ192は、実施例1における上流ファーブラシ91と同様の構成とされ、回収ローラ193によってバイアスが印加される。また、ファーブラシ192による紙粉の除去において、ファーブラシ192の二次転写ベルト81に対する侵入量を安定化するために、二次転写ベルト81を介してファーブラシ192と対向する位置に、対向ローラ86が配置されている。
このような構成において、本実施離では、対向ローラ86の二次転写ベルト81に対する侵入量λは、実施例1と同様に、次式(1)、
λ≧(|D2s−D2m|/2)×(b/(a+b)) ・・・(1)
を満たすように設定する。つまり、実施例1と同様に、二次転写ベルト81のファーブラシ192により紙粉を除去する面(クリーニング面)のシワを低減して、ファーブラシ192がより均一に二次転写ベルト81に当接することを可能とする。これにより、ファーブラシ192で安定して紙粉を除去することができるため、ブレードニップに紙粉が挟まることによって発生するクリーニング不良を抑制することができる。
以上、本実施例においても、実施例1と同様に、無端状のベルトの張架ローラにクラウンローラを用いる構成において、ファーブラシによるベルトのクリーニング性能の低下を抑制することができる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、ファーブラシの対向部材は回転可能なローラであるものとして説明したが、これに限定されるものではない。例えば、対向部材は、回転するベルトに対して固定的に配置され、ベルトの内周面を摺擦するものであってもよい。板状、シート状、パッド状、固定配置されたローラ状のものなどが例示できる。
また、上述の実施例では、ファーブラシは回転可能なローラ状のファーブラシローラであるものとして説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ファーブラシは、回転するベルトに対して固定的に配置され、ベルトの外周面を摺擦するものであってもよい。固定配置されたデッキブラシ状、固定配置されたローラ状のものなどが例示できる。また、ファーブラシが回転可能である場合でも、その回転方向は上述の実施例のものに限定されるものではなく、ベルトとの接触部においてファーブラシがベルトの移動方向と順方向又は逆方向のいずれに移動するように回転させてもよい。
また、実施例1では、対向部材が無い場合のクラウンローラとその直下流の張架ローラとの間のベルトの張り面に接触して配置されるファーブラシと、その張架ローラ上のベルトに接触して配置されるファーブラシと、の2個のファーブラシが設けられていた。しかし、本発明は、斯かる構成に限定されるものではない。対向部材が無い場合のクラウンローラとその直下流の張架ローラとの間のベルトの張り面に接触して配置される少なくとも1個のファーブラシに関して、上述の式(1)が成り立つようにすればよい。対向部材が無い場合のクラウンローラとその直下流の張架ローラとの間のベルトの張り面に接触するファーブラシは複数であってもよい。その場合には、その複数のファーブラシのうち少なくとも一つの(典型的にはベルトの回転方向の最上流の)ファーブラシに関して上述の式(1)が成り立つようにすれば、相応の効果が得られる。その複数のファーブラシの各ファーブラシについて上述の式(1)が成立するようにしてもよい。
また、上述の実施例では、本発明を適用するベルト搬送装置が二次転写装置である場合について説明したが、これに限定されるものではない。複数の張架ローラに張架された無端状のベルトを有し、該ベルトをファーブラシでクリーニングするベルト搬送装置であれば、本発明を適用でき、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。ファーブラシでクリーニングする被クリーニング部材としての無端状のベルトは、複数の像担持体からトナー像が転写される転写材を担持して搬送する転写材担持体(転写材担持ベルト)であってもよい。その他、該被クリーニング部材としての無端状のベルトは、中間転写ベルト、感光体ベルト、静電記録誘電体ベルトなどであってもよい。
また、上述の実施例では、クリーニング面の直上流の張架ローラが逆クラウンローラである場合について説明したが、これが正クラウンローラである場合にも、上述の実施例で説明したのと同様のクリーニング不良の問題が生じ得る。例えば、上述の実施例に即して言えば、分離ローラ83に対応する張架ローラが逆クラウンローラとされ、テンションローラ84に対応する張架ローラが正クラウンローラとされる場合などが考えられる。この場合も、テンションローラ84に対応する張架ローラと駆動ローラ85に対応する張架ローラとの間のベルトの張り面にシワが生じることがあり得る。このシワは、ベルトの幅方向における中央部が端部よりも内周面側から外周面側に向けて凸状になるようにして発生しやすい。また、このシワは、上述の実施例の場合と同様、対向部材をベルトに侵入させることで低減できる。このときの対向部材の侵入量は、図7においてD2mを正クラウンローラの最大径(回転軸線方向の中央部の外径)、D2sを正クラウンローラの最小径(回転軸線方向の端部の外径)と読み替えることで、設定することができる。
つまり、この場合、正クラウンローラの最大径(回転軸線方向の中央部の外径)をD2m、最小径(回転軸線方向の端部の外径)をD2sとする。また、駆動ローラ85に対応する張架ローラ(下流側ローラ)の外径(上記最小径の位置に対応する位置の外径)をD3とする。また、上述の実施例の場合と同様に考えて、最小径D2sの位置と外径D3の位置の共通の接線を基準線Aとし、対向部材を基準線Aに対し垂直方向に基準線Aよりも侵入させた最大距離を侵入量λとする。さらに、上述の実施例の場合と同様に考えて、正クラウンローラから対向部材までの距離をa、対向部材から正クラウンローラの直下流の張架ローラまでの距離をbとする。そして、侵入量λを、上述の実施例と同様に、次式、λ≧(|D2s−D2m|/2)×(b/(a+b))(式(1))を満たすように設定すればよい。典型的には、侵入量λは、|D2s−D2m|/2以下である。
1 感光ドラム
7 中間転写ベルト
8 ベルトユニット
9 クリーニングユニット
10 トナー回収ユニット
11 二次転写装置
81 二次転写ベルト
84 テンションローラ(逆クラウンローラ)
85 駆動ローラ
86 対向ローラ
91 上流ファーブラシローラ

Claims (11)

  1. 複数の張架ローラと、前記複数の張架ローラに張架され回転駆動される無端状のベルトと、前記ベルトの外周面に接触して前記ベルトの外周面をクリーニングするファーブラシと、を有するベルト搬送装置において、
    前記複数の張架ローラのうち少なくとも一つは、回転軸線方向における中央部の外径が端部の外径よりも小さい逆クラウン形状を有する逆クラウンローラであり、
    前記ファーブラシは、前記ベルトの回転方向において前記逆クラウンローラよりも下流、かつ、前記複数の張架ローラのうち前記ベルトの回転方向において前記逆クラウンローラの下流に隣接して配置された下流側ローラよりも上流の位置で前記ベルトの外周面に接触し、
    前記ベルトを介して前記ファーブラシと対向する位置に配置され前記ベルトの内周面に接触する対向部材を有しており、
    前記逆クラウンローラの最小径をD2m、
    前記逆クラウンローラの最大径をD2s、
    前記逆クラウンローラの回転軸線方向における前記最小径D2mの位置に対応する位置の前記下流側ローラの外径をD3、
    前記逆クラウンローラの回転軸線方向に見たときの前記最小径D2mの位置の前記逆クラウンローラと前記外径D3の位置の前記下流側ローラとの共通の接線を基準線A、
    前記対向部材を前記基準線Aに対し垂直方向に前記基準線Aよりも前記ベルトの内周面側から外周面側に侵入させた最大距離を前記対向部材の前記ベルトに対する侵入量λ、
    前記逆クラウンローラの回転軸線方向に見たときの、前記逆クラウンローラの回転中心を通り前記基準線Aに垂直な線と、前記侵入量λの位置の前記対向部材を通り前記基準線Aに垂直な線と、の間の前記基準線Aに沿う距離をa、
    前記逆クラウンローラの回転軸線方向に見たときの、前記侵入量λの位置の前記対向部材を通り前記基準線Aに垂直な線と、前記下流側ローラの回転中心を通り前記基準線Aに垂直な線と、の間の前記基準線Aに沿う距離をb、
    としたとき、次式、
    (|D2s−D2m|/2)×10≧λ≧(|D2s−D2m|/2)×(b/(a+b))
    を満たすことを特徴とするベルト搬送装置。
  2. 複数の張架ローラと、前記複数の張架ローラに張架され回転駆動される無端状のベルトと、前記ベルトの外周面に接触して前記ベルトの外周面をクリーニングするファーブラシと、を有するベルト搬送装置において、
    前記複数の張架ローラは、回転軸線方向における中央部の外径が端部の外径よりも小さい逆クラウン形状を有する逆クラウンローラと、前記ベルトの回転方向において前記逆クラウンローラの上流に隣接して配置され、回転軸線方向における中央部の外径が端部の外径よりも大きい正クラウン形状を有する正クラウンローラと、を少なくとも備え、
    前記ファーブラシは、前記ベルトの回転方向において前記逆クラウンローラよりも下流、かつ、前記複数の張架ローラのうち前記ベルトの回転方向において前記逆クラウンローラの下流に隣接して配置された下流側ローラよりも上流の位置で前記ベルトの外周面に接触し、
    前記ベルトを介して前記ファーブラシと対向する位置に配置され前記ベルトの内周面に接触する対向部材を有しており、
    前記逆クラウンローラの最小径をD2m、
    前記逆クラウンローラの最大径をD2s、
    前記逆クラウンローラの回転軸線方向における前記最小径D2mの位置に対応する位置の前記下流側ローラの外径をD3、
    前記逆クラウンローラの回転軸線方向に見たときの前記最小径D2mの位置の前記逆クラウンローラと前記外径D3の位置の前記下流側ローラとの共通の接線を基準線A、
    前記対向部材を前記基準線Aに対し垂直方向に前記基準線Aよりも前記ベルトの内周面側から外周面側に侵入させた最大距離を前記対向部材の前記ベルトに対する侵入量λ、
    前記逆クラウンローラの回転軸線方向に見たときの、前記逆クラウンローラの回転中心を通り前記基準線Aに垂直な線と、前記侵入量λの位置の前記対向部材を通り前記基準線Aに垂直な線と、の間の前記基準線Aに沿う距離をa、
    前記逆クラウンローラの回転軸線方向に見たときの、前記侵入量λの位置の前記対向部材を通り前記基準線Aに垂直な線と、前記下流側ローラの回転中心を通り前記基準線Aに垂直な線と、の間の前記基準線Aに沿う距離をb、
    としたとき、次式、
    λ≧(|D2s−D2m|/2)×(b/(a+b))
    を満たすことを特徴とするベルト搬送装置。
  3. 当該ベルト搬送装置は、画像形成装置において像担持体にトナーで形成された画像を転写材に転写させる転写装置であり、
    前記複数の張架ローラのうち一つは、前記ベルトの回転方向において前記正クラウンローラより上流、かつ、前記下流側ローラより下流において、前記ベルトを介して前記像担持体に当接する転写ローラであることを特徴とする請求項2に記載のベルト搬送装置。
  4. 複数の張架ローラと、前記複数の張架ローラに張架され回転駆動される無端状のベルトと、前記ベルトの外周面に接触して前記ベルトの外周面をクリーニングするファーブラシと、を有するベルト搬送装置において、
    前記複数の張架ローラのうち少なくとも一つは、回転軸線方向における中央部の外径が端部の外径よりも大きい正クラウン形状を有する正クラウンローラであり、
    前記ファーブラシは、前記ベルトの回転方向において前記正クラウンローラよりも下流、かつ、前記複数の張架ローラのうち前記ベルトの回転方向において前記正クラウンローラの下流に隣接して配置された下流側ローラよりも上流の位置で前記ベルトの外周面に接触し、
    前記ベルトを介して前記ファーブラシと対向する位置に配置され前記ベルトの内周面に接触する対向部材を有しており、
    前記正クラウンローラの最大径をD2m、
    前記正クラウンローラの最小径をD2s、
    前記正クラウンローラの回転軸線方向における前記最小径D2sの位置に対応する位置の前記下流側ローラの外径をD3、
    前記正クラウンローラの回転軸線方向に見たときの前記最小径D2mの位置の前記正クラウンローラと前記外径D3の位置の前記下流側ローラとの共通の接線を基準線A、
    前記対向部材を前記基準線Aに対し垂直方向に前記基準線Aよりも前記ベルトの内周面側から外周面側に侵入させた最大距離を前記対向部材の前記ベルトに対する侵入量λ、
    前記正クラウンローラの回転軸線方向に見たときの、前記正クラウンローラの回転中心を通り前記基準線Aに垂直な線と、前記侵入量λの位置の前記対向部材を通り前記基準線Aに垂直な線と、の間の前記基準線Aに沿う距離をa、
    前記正クラウンローラの回転軸線方向に見たときの、前記侵入量λの位置の前記対向部材を通り前記基準線Aに垂直な線と、前記下流側ローラの回転中心を通り前記基準線Aに垂直な線と、の間の前記基準線Aに沿う距離をb、
    としたとき、次式、
    (|D2s−D2m|/2)×10≧λ≧(|D2s−D2m|/2)×(b/(a+b))
    を満たすことを特徴とするベルト搬送装置。
  5. (|D2s−D2m|/2)×5≧λ≧(|D2s−D2m|/2)×(b/(a+b))
    を満たすことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のベルト搬送装置。
  6. |D2s−D2m|/2≧λ≧(|D2s−D2m|/2)×(b/(a+b))
    を満たすことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のベルト搬送装置。
  7. 前記下流側ローラは、回転軸線方向の全域において略同一の外径を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のベルト搬送装置。
  8. 前記対向部材は、回転可能なローラであることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のベルト搬送装置。
  9. 前記ファーブラシは、回転可能なファーブラシローラであることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のベルト搬送装置。
  10. 前記ファーブラシに接触し前記ファーブラシにバイアスを印加するバイアス印加部材と、前記バイアス印加部材に当接し前記ベルトから前記ファーブラシを介して前記バイアス印加部材に回収された付着物を除去する除去部材と、を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のベルト搬送装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のベルト搬送装置を有し、転写材にトナーで画像を形成して出力する画像形成装置。
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