JP5287575B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関し、さらに詳しくは、中間転写体を対象とする潤滑剤塗布機構に関する。
周知のように、電子写真方式による画像形成装置においては、潜像担持体である感光体上に形成された静電潜像がトナーにより可視像処理され、トナー像が記録紙などの記録媒体に転写されたうえで定着されることにより複写出力を得るようになっている。
画像形成装置においては、単一色だけでなく、フルカラーなどの複数色の画像を形成する構成を備えたものもあり、この場合には、複数の作像部において形成された異なる色の画像をベルトなどの中間転写体に対して順次転写(1次転写)したうえで、重畳画像を記録シートなどの記録媒体に対して一括転写(2次転写)する方式を用いることがある。
ところで、中間転写体は、一括転写(2次転写)が終了すると表面に残存する転写残トナーを除去するクリーニングが実行される。
クリーニングには、中間転写体表面にブレードを当接させ、ブレードによって転写残トナーを掻き取ることで行われる。
一方、近年では、高解像度を得ることを目的として、使用されるトナーが小粒径化されるばかりでなく球形度を高くする傾向にある。このため、ブレードをすり抜ける頻度も高くなり、クリーニング性が低下する虞がある。
そこで、ブレードの当接圧力を高めることが考えられるが、このような構成とすると、ブレードの摩耗による寿命低下が発生する。
従来、このような現象が発生するのを防止するために、中間転写体表面に潤滑剤を塗布し、中間転写体表面でのトナーの付着性を低下させるとともにブレードとの間での摩擦係数を低くして、ブレードの摩耗を防止する構成が提案されている。(例えば、特許文献1)。
上記特許文献1には、ベルトを中間転写体として用いる場合に固形潤滑剤とベルトとに接触可能な回転軌跡を有する塗布ブラシを用いて潤滑剤をベルト表面に塗布する構成が開示されている。
一方、中間転写体を備えた画像形成装置の構成には、上記特許文献1にも開示されているように、タンデム方式を採用した画像形成装置の場合、各色の作像部が並置されている展張面を備えたベルトが3個以上のローラに掛け回され、展張面両端に位置するローラの一つに潤滑剤塗ブラシを配置した構成が知られている。
図6は、3個以上のローラに掛け回されたベルトを対象とした中間転写装置を備えている画像形成装置の一例を示す図であり、この構成を説明すると次の通りである。
図6に示す画像形成装置においては、周回経路がほぼ矩形状になるように4箇所に設けられたローラに掛け回されたベルト100が中間転写体として用いられるようになっている(以下、このベルトを中間転写ベルトという)。
ベルトの展張面方向に沿って色毎の作像部C,Y,M,Kが並置されており、各作像部の構成は、例えば、イエロー画像の作像部Yを対象として説明すると次の通りである。なお、以下に説明する作像部の構成は代表してイエロー画像(Y)を対象として各部材の説明を行い、他の色の作像部に装備されている各部材に関する説明および符号を省略する。
図6に示す画像形成装置1において中間転写体として用いられるベルト(以下、中間転写ベルトという)100の展張面に対向する位置にはドラム状の感光体101が設けられている。
感光体101の周囲には、感光体101の回転方向に沿って画像形成処理を実行するための帯電装置102,書き込み装置(便宜上、図6では光路に符号103が付けてある)、現像装置104,クリーニング装置105がそれぞれ配置されている。
現像装置104により可視像処理された感光体101上のトナー像は、中間転写ベルト100に転写される。このため、転写装置としては、中間転写ベルト100を挟んで感光体101と対向する位置に配置されてバイアス電源106からの転写バイアスを印加される転写ローラ107が設けられている。
各作像部の構成は、上述したイエロー画像の作像部Yと同様な構成が用いられており、各作像部で形成された色画像が各作像部の感光体101に対向して配置されている転写ローラ107を介して順次、中間転写ベルト100に転写されて重畳画像とされる。
重畳画像は、給紙装置200から繰り出される記録紙に対して2次転写装置として用いられる2次転写ローラ201に印加される転写バイアス電源201Aからのバイアスを用いて一括転写される。一括転写を受けた記録紙は、定着装置300に搬送されて画像を定着された後、排紙部301に向けて搬送されて排出される。
作像部では中間転写ベルト100への転写が終了するとクリーニング装置105によって感光体101上に残っている転写残トナーがクリーニングされ、帯電装置102により一様帯電された次の画像形成に備えられる。
一方、一括転写を終えた中間転写ベルト100は、これが掛け回されているローラと対峙して設けられているクリーニング装置203によって転写残トナーが除去されると共に、ブラシローラ204Aを備えた潤滑剤供給装置204によって表面に潤滑剤を塗布されるようになっている。
潤滑剤を塗布される中間転写ベルト100は、ベルト100を挟んでブラシローラ204Aと対向する位置に設けられている対向ローラ206によってブラシローラ204Aに向けて押し当てられるようになっている。
ところで、近年では、装置の小型化が要求されるようになってきており、このため、垂直方向および水平方向での占有スペースを小さくすることが考慮されてきている。
このため、図6に示した構成においても、垂直方向および水平方向での小型化を実行する必要がある。
図7は、上述した要求に対応する構成の一例であり、同図に示す構成は、中間転写ベルト100が掛け回されるローラを、符号100A、100Bで示すように、一対に設けるとともに、潤滑剤塗布装置204を、中間転写ベルト100が掛け回されているローラの一つ100Aに対峙していた位置から一対のローラ間にずらして、中間転写ベルト100の展張面に対向させ、さらに、中間転写ベルト100のクリーニング装置203をベルトが掛け回されているローラの一つ100Aにおける外周面よりも外側からはみ出ない状態で配置している。
これにより、一対のローラのみを対象として中間転写ベルトを掛け回すことで垂直方向の丈を小さくすることができる。水平方向の占有スペースに関しては、潤滑剤供給装置204が中間転写ベルト100の展張方向の一方側に位置するローラ100Aよりも内側に配置し、さらには、クリーニング装置203がベルトを掛け回しているローラの外周面よりも外側にはみ出ないようにすることで水平方向の占有スペースを小さくできる。
画像形成装置の小型化により、中間転写ベルト100の展張方向両端に配置されている一対のローラ間に形成される中間転写ベルト100の展張面に潤滑剤供給装置が配置された場合には、ブラシローラ204Aと中間転写ベルト100とが接触した場合に次の問題が生じる。
まず、問題について説明する前に問題を含んでいる構成について説明する。
図8は、中間転写ベルト100およびこれの展張面に対向して配置されている潤滑剤供給装置204に装備されているブラシローラ204Aとの配置構成を示す図である。
図8(A)は、図7に示した構成を対象とした場合であり、中間転写ベルト100の展張面にブラシローラ204Aのブラシ先端が接触するようになっている。ブラシローラ204Aのブラシ先端は、中間転写ベルト100に対して約1mm程度食い込ませた状態で接触されている。
図8(B)は、図6に示した構成を対象とした場合であり、ブラシローラ204Aに対向するローラ(図8(B)では対向ローラと表記してある)に掛け回されて中間転写ベルト100が対向ローラに接触している範囲にブラシローラ204Aのブラシ先端が接触しているようになっている。
図8(B)に示す場合には、対向ローラに中間転写ベルト100が接触して、張力により押し付けられているが(図8(B)において当接周面域と表記してある)、図8(A)に示した場合には、中間転写ベルト100が対向ローラに接触している部分と接触しない部分とにブラシローラ204Aのブラシ先端が接触している。
図8(B)に示す場合には、ブラシローラ204Aのブラシ先端が中間転写ベルト100に押し付けられても中間転写ベルト100が対向ローラに押し付けられることで波打ちが生じない。
しかし、図8(A)に示す場合には、中間転写ベルト100が対向ローラに接触していない部分に対してブラシローラのブラシ先端が接触した場合には対向ローラによる裏当て部分が存在しないことにより、中間転写ベルト100にブラシ先端が食い込んだ位置で波打ちが生じて中間転写ベルト100に振動が発生する。
つまり、対向ローラに接触している中間転写ベルト100は、ブラシローラ100のブラシ先端が押し付けられた場合でも対向ローラによって波打ちが抑止される反面、対向ローラと接触する位置の両側で対向ローラに中間転写ベルト100が接触していない位置でブラシローラ204Aのブラシ先端が押し付けられると、中間転写ベルト100は、ブラシ先端が押し付けられる向きに撓み、そしてブラシ先端がベルトから離れると、ブラシ先端が押し付けられた向きと反対側に形状復元するように撓む。
このように、中間転写ベルト100に対してブラシ先端が接触および接触解除が繰り返されると、中間転写ベルト100が相反する向きに撓むことで波打が生じ、中間転写ベルト100に振動が発生する。
中間転写ベルト100に振動が発生すると、その振動が画像の転写位置に伝わることになり、転写位置でのベルトと感光体との接触状態が不安定となり、ハーフトーンなどの薄い塗り潰し状態にある画像を印字した際にバンディングと称される、微小なピッチの横帯が生じた異常画像の発生原因となる。
本発明の目的は、上記従来の画像形成装置における問題、特に、ベルトの展張面で潤滑剤を塗布する場合の問題に鑑み、ベルトの振動を抑制してバンディングなどの異常画像の発生を防止することが可能な構成を備えた画像形成装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、ベルトの振動抑制を簡単な構成により達成することができる画像形成装置を提供することにある、
上記目的を達成するため、本発明は次の構成よりなる。
(1)表面にトナー像を担持可能な像担持体と、
一対のローラに掛け回されて前記像担持体上のトナー像を転写される無端状の中間転写ベルトと、
前記中間転写ベルトに潤滑剤を塗布可能なブラシローラとを備え、
前記ブラシローラは、前記ローラ間に形成される前記中間転写ベルトの展張面に配置されて該中間転写ベルトに圧接しながら回転可能に設けられ、
前記ブラシローラと対向する位置には、前記中間転写ベルトの裏当て部材としての対向ローラが設けられ、
前記中間転写ベルトは、展張面の一部が前記対向ローラの周面に倣ってその周面に吸着されて移動することを特徴とする画像形成装置。
(2)(1)記載の画像形成装置において、
前記対向ローラには、前記中間転写ベルトを周面に向けて吸着できる極性のバイアスが印加されていることを特徴とする画像形成装置。
(3)(1)記載の画像形成装置において、
前記ブラシローラは、前記中間転写ベルトの移動方向において前記トナー像を転写される位置に向けて移動する方向と逆方向にオフセットした位置に設けられていることを特徴とする画像形成装置。
(4)(2)記載の画像形成装置において、
前記対向ローラへのバイアス印加に用いられる電源は、前記中間転写ベルトへの画像転写位置に用いられるバイアス電源を共用したことを特徴とする画像形成装置。
(5)(2)または(4)記載の画像形成装置において、
前記対向ローラへのバイアス印加極性は、前記中間転写ベルトを対象として実行されるトナー像の転写時に印加される転写バイアスの極性と同極性に設定されえていることを特徴とする画像形成装置。
(6)(1)または(3)記載の画像形成装置において、
前記ブラシローラは、前記中間転写ベルトの展張面において弛み側の展張面に対向して配置されていることを特徴とする画像形成装置。
(7)(1)乃至(5)のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記対向ローラは、その外径が前記ブラシローラの外径よりも大きく設定されていることを特徴とする画像形成装置。
(8)(1)、(4)、(6)のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記ブラシローラは、前記中間転写ベルトの移動速度よりも線速差を大きくした高速回転が可能であることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、ブラシローラと対向する中間転写ベルトの裏当て部材である対向ローラに該ベルトを吸着して巻き付ける習性のバイアスが印加されているので、対向ローラと接触していない中間転写ベルトにブラシローラが接触する機会を少なくすることができる。これにより、対向ローラと接触していない中間転写ベルトの部分にブラシローラが接触した場合に発生する波打ちが防止される。この結果、波打ち現象が原因する振動が画像の転写位置に伝わることがないので、振動が原因するバンディングなどの異常画像の発生を確実に防止することができる。
また、対向ローラに対するバイアス印加極性は、転写位置でのバイアス極性と同極性であるので、対向ローラ側にトナー像が転移するのを防止して転写位置でのトナー像転写を阻害しないようにできる。
本発明による画像形成装置の全体構成を説明するための模式図である。 本発明の第1実施例を説明するための要部構成を示す模式図である。 本発明の第2実施例を説明するための要部構成を示す模式図である。 本発明の第3実施例を説明するための要部構成を示す模式図である。 本発明の第4実施例を説明するための要部構成を示す模式図である。 画像形成装置の従来構成を説明するための模式図である。 図6に示した画像形成装置の一部に関する変形例を説明するための模式図である。 図6に示した画像形成装置における中間転写ベルトを対象とした潤滑部の構成における不具合を説明するための模式図である。
以下、図面により本発明の実施形態を実施例により説明する。
図1は、本発明による画像形成装置を説明するための模式図であり、同図において、図6,7に示した部材と同じものは同符号により示し、詳細な説明は省くが、特性などに関しては後述する。
図1に示す画像形成装置1において、中間転写ベルト100には、クリーニング装置203に対向する側および2次転写ローラ201に対向する側に配置されている一対のローラ100A、100Bに掛け回されて展張面を構成しており、展張面の一方には、各色の作像部Y、M、C、Kが並置されている。
本実施例においては、一対のローラ100A、100Bのうちで、クリーニング装置203に対向する側のローラ100Aが駆動側のローラとして用いられ、2次転写ローラ201と対向する側のローラ100Bが従動側のローラとして用いられるようになっており、駆動側のローラ100Aが図示しない駆動モータにより駆動されることにより、プロセス速度を150m/sに設定されて中間転写ベルト100が駆動されるようになっている。
一方、駆動側のローラ100Aの回転による中間転写ベルト100の移動方向下流側でイエロー画像の作像部Yよりも上流側の位置には、潤滑剤供給装置204に装備されているブラシローラ204Aが配置されている。
中間転写ベルト100は、これを挟んでブラシローラ204Aと対向する位置に配置されているベルトの裏当て部材としての対向ローラ204Bによりブラシローラ204Aとの接触を確保されるようになっている。
本実施例において中間転写ベルト100の展張面において各作像部の感光体101に対向する位置には、バネ106Aによって中間転写ベルト100に当接して転写バイアス印加が可能な1次転写ローラ106が配置されており、1次転写ローラ106には、+1800Vのバイアス電圧が設定されている。
中間転写ベルト100は、PVDF(フッ化ビニルデン)、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、PI(ポリイミド)、PC(ポリカーボネート)等を単層または複数層に構成し、カーボンブラック等の導電性材料を分散させ、その体積抵抗率を10〜1012Ωcm、かつ表面抵抗率を10〜1013Ωcmの範囲となるよう調整されている。なお、必要に応じ該中間転写ベルト100の表面に離型層をコートしても良い。
コートに用いる材料としては、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、 PTFE(ポリ四フッ化エチレン)、PVDF(フッ化ビニルデン)、PEA(パ−フルオロアルコキシフッ素樹脂)、FEP(四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体)、PVF(フッ化ビニル)等のフッ素樹脂が使用できるが、これに限定されるものではない。中間転写ベルト100の製造方法は注型法、遠心成形法等があり、必要に応じてその表面を研磨しても良い。
中間転写ベルト100の体積抵抗率が上述した範囲を超えると、転写に必要なバイアスが高くなるため、電源コストの増大を招くため好ましくない。
また、転写工程、転写紙剥離工程などで中間転写ベルト100の帯電電位が高くなり、かつ自己放電が困難になるため除電手段を設ける必要が生じる。さらに、体積抵抗率および表面抵抗率が上記範囲を下回ると、帯電電位の減衰が早くなるため自己放電による除電には有利となるが、転写時の電流が面方向に流れるためトナー飛び散りが発生してしまう。
従って、本実施例に用いる中間転写ベルト100の体積抵抗率および表面抵抗率は上記範囲内でなければならない。なお、体積抵抗率および表面抵抗率の測定は高抵抗抵抗率計(三菱化学社製:ハイレスタIP)にHRSプローブ(内側電極直径5.9mm,リング電極内径11mm)を接続し、中間転写ベルト10の表裏に100V(表面抵抗率は500V)の電圧を印加して10秒後の測定値を用いた。
本実施例における中間転写ベルト100のクリーニング装置203は、ウレタンゴムなどを用いたクリーニングブレードを中間転写ベルト100の表面に押し当ることにより、転写残トナーを堰き止めて掻き取るようになっている。
一方、潤滑剤供給装置204は、後述する成分を有した潤滑剤204Bを掻き取って中間転写ベルト100に塗布するブラシローラ204Aを備えている。
潤滑剤204Bには、直鎖状の炭化水素構造を持つ、脂肪酸金属塩を用いる。脂肪酸金属塩としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸から選択される少なくとも1種以上の脂肪酸を含有し、亜鉛、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、リチウムから選択される少なくとも1種以上の金属を含有する脂肪酸金属塩が挙げられる。とりわけその中でもステアリン酸亜鉛は、工業的規模で生産されかつ多方面での使用実績があることから、コストと品質安定性とおよび信頼性で、最も好ましい材料である。ただし、一般に工業的に使われている高級脂肪酸金属塩は、その名称の化合物単体組成ではなく、多かれ少なかれ類似の他の脂肪酸金属塩、金属酸化物、および遊離脂肪酸を含むものであり、本発明での脂肪酸金属塩もその例外ではない。
潤滑剤204Bをブラシローラ204Aにより削り取るために、バネのような弾性体である潤滑剤加圧手段204Cが備えられており、潤滑剤加圧手段204Cによって潤滑剤が1N〜4Nの力でブラシローラ204Aに圧接させてある。また本実施例では、ブラシローラ204Aは、SUS等の金属製芯金上に、ポリエステルからなる植毛を接着したもので、毛の密度は約10万本/平方インチで、毛の長さは4mm、外径はφ12mmとなっている。ブラシローラ152の回転方向はベルト移動方向と同一方向で、速度はベルト移動速度の1.2倍となっている。なお、駆動はベルトクリーニング対向ローラ13から図示しないギアで伝達されている。また、対向ローラ153は、金属製でφ16となっており、ブラシローラ204Aとの食い込み量は1mmとしている。
中間転写ベルト100に重畳転写された画像を記録紙に一括転写する2次転写ローラ201は、SUS等の金属製芯金上に、導電性材料によって10〜1010Ωの抵抗値に調整されたウレタン等の弾性体を被覆することで構成されている。
ここで、2次転写ローラ201の抵抗値が上記範囲を超えると電流が流れ難くなるため、必要な転写性を得るためには、より高電圧を印加しなければならなくなり、電源コストの増大を招く。また、高電圧を印加するため転写部ニップ前後の空隙にて放電が起こるため、ハーフトーン画像上に放電による白ポチ抜けが発生する。
逆に、2次転写ローラ201の抵抗値が上記範囲を下回ると同一画像上に存在する複数色画像部(例えば、3色重ね像)と単色画像部との転写性が両立できなくなる。これは、2次転写ローラ201の抵抗値が低いため、比較的低電圧で単色画像部を転写するのに十分な電流が流れるが、複数色画像部を転写するには単色画像部に最適な電圧よりも高い電圧値が必要となるため、複数色画像部を転写できる電圧に設定すると単色画像では転写電流過剰となり転写効率の低減を招く。
なお、2次転写ローラ201の抵抗値測定は、導電性の金属製板に2次転写ローラ201を設置し、芯金両端部に片側4.9N(両側で合計9.8N)の荷重を掛けた状態にて、芯金と前記金属製板との間に1000Vの電圧を印加した時に流れる電流値から算出した。また、2次転写ローラ21は図示しない駆動ギアによって駆動力が与えられており、その周速は中間転写ベルト10の周速に対して、略同一となるよう調整されている。2次転写は定電流で制御され、本実施例ではその設定値を+30μAとした。
給紙装置200に収容されている記録紙Sは、繰り出しローラ210,転写紙搬送ローラ211、レジストローラ212によって,中間転写ベルト100に担持されている4色重ね画像の先端部が2次転写位置に到達するタイミングに合わせて給紙される。転写紙Sに転写された4色重ね画像は、上述したように除電手段によって除電された後に定着入口ガイド300Aに沿って定着手段300へ搬送され、定着手段300で定着されたあと排紙部301に設けられている排紙ローラによって排出される。
次に、上述した特性を備えた構成を用いる本実施例での特徴について説明する。 図2に示す特徴は、ブラシローラ204Aに対向する対向ローラ206に対して中間転写ベルト100を対向ローラ206に向けて吸着できる極性を持つバイアスが印加されている点にある。
対向ローラ206には、バイアス電源207が接続されており、ブラシローラ204Aは接地側として用いられるようになっている。
バイアス電源207は、中間転写ベルト100に対する各作像部に用いられている1次転写バイアスの極性と同極性に設定された4KVの電圧が設定されている。
バイアス電源207に設定されているバイアス極性は、1次転写位置での転写バイアスが感光体101ではなく、対向ローラ207に向け流れるのを防止するためであり、これにより、1次転写位置での転写不良を防止できるようになっている。
特に、印加電圧は、対向ローラ206の周面に対する中間転写ベルト100の接触範囲のサイズに影響する。このため、本実施例では、ブラシローラ204Aのブラシの植毛密度にもよるが、図2(B)において、ブラシ接触領域と表示されているように、少なくとも複数本のブラシ先端が対向ローラ206の周面に接触している中間転写ベルト100に接触できる関係が得られる電圧値が選択されている。これにより、ブラシ先端は、図2(B)に示すように、対向ローラ206の周面に接触していない中間転写ベルト100の部分、いわゆる、展張面とは接触しにくくすることができる。
本実施例は、以上のような構成であるから、中間転写ベルト100は、対向ローラ206に対するバイアス印加により対向ローラ206の周面に一部が吸着される。これにより、ブラシローラ204Aのブラシ先端が接触する範囲が対向ローラ206に吸着されている範囲であるので、対向ローラ206と接触していない中間転写ベルト100の展張面にはブラシローラ204Aが接触しないので、展張面にブラシ先端が接触した場合に発生するベルトの振動が防止される。この結果、ベルトの振動が転写位置に伝わることが原因となるバンディングの発生がないことにより、異常画像の発生が防止される。
図2に示した実施例においては、対向ローラ206に吸着されることでブラシローラ204Aのブラシ先端が中間転写ベルト100に接触する範囲が狭くなる。そこで、本実施例では、接触面積が狭くなることに対応して潤滑剤の塗布量も減少することを考慮して、ブラシローラ204Aの回転速度を、図7に示した場合よりも高速化して、換言すれば、中間転写ベルト100の移動速度よりも線速差を大きくして高速化することでブラシ先端の接触機会を多くすること、あるいは、潤滑剤の材質として、1本のブラシに付着する量や掻き取られる量が多くなる特性を持つものを用いるようにすること、さらには、対向ローラ206に吸着している中間転写ベルト100に接触した際に中間転写ベルト100の表面に対する接触面積が大きくなるようなブラシの撓み剛性あるいは接触圧力を設定することが望ましい。
また、ブラシ先端の接触面積が狭くなることによる潤滑剤の塗布量減少を防止するための構成として、対向ローラ206の外径をブラシローラ204Aの外径よりも大きくしてもよい。これにより、対向ローラ206に吸着される中間転写ベルト100の領域が大きくなり、これに対するブラシローラ204Aの接触状態を調整することで潤滑剤の塗布量の低下を抑えることができる。
次に、本実施例の別の特徴について説明すると次の通りである。
図3に示す実施例の特徴は、ブラシローラ204Aの回転中心と対向ローラ206の回転中心との位置をオフセットしたことにある。
図3において、ブラシローラ204Aは、対向ローラ206の回転中心に対して中間転写ベルト100の移動方向において上流側、換言すれば、イエロー画像の1次転写位置と反対側にオフセットさせた位置に回転中心が位置決めされており、本実施例では、オフセット量(図3において符号δで示す量)が2mmに設定されている。
本実施例は以上のような構成であるから、ブラシ先端が中間転写ベルト100の移動方向において対向ローラ206の下流側に置いて接触しないようできる。これにより、中間転写ベルト100の移動方向において対向ローラ206に吸着されていない下流側の部分にブラシ先端が接触することがないので、その下流側に位置する1次転写位置に振動が伝わることがない。
次に、本実施例の他の特徴について説明すると次の通りである。
図4に示す実施例の特徴は、対向ローラ206に接続されているバイアス電源207を1次転写用のバイアス電源と共用したことにある。
本実施例において対向ローラ206に印加されるバイアスは、その極性が1次転写位置で用いられるバイアス電源106の極性を同じであるので、対向ローラ206が1次転写に用いるバイアス電源106に接続されている。
本実施例は以上のような構成であるから、対向ローラ206専用のバイアス電源を省くことができる。これにより、低コストで中間転写ベルト100の振動抑止構造が得られる。
次に、本実施例のさらに別の特徴について説明すると次の通りである。
図5に示す実施例の特徴は、ブラシローラ204Aを中間転写ベルト100の弛み側の展張面に配置したことにある。
図5において、中間転写ベルト100が掛け回されている一対のローラのうちで、駆動側に位置するローラ100Aには、駆動モータ(図示されず)側に設けられている駆動ギヤ100A1に噛み合う従動ギヤ100A2が設けられている。
駆動ギヤ100A1は、各色の作像部が並置されている中間転写ベルト100の展張面側を弛み側とすることができる回転方向を設定されている。
従って、ブラシローラ204Aは、中間転写ベルト100の弛み側に配置されていることになる。
本実施例は以上のような構成であるから、中間転写ベルト100は、弛み側が対向ローラ206に対向していることにより、対向ローラ206に印加されているバイアスによって対向ローラ206に吸着する領域が多くされる。
この結果、中間転写ベルト100は、対向ローラ206に吸着している領域が多くされているので、ブラシローラ204Aのブラシ先端が接触した際に対向ローラ206に裏打ちされている領域が多くされていることにより波打が発生しにくくされる。これにより、中間転写ベルト100での振動が抑制されて振動が原因するバンディングが抑えられて異常画像の発生が効率よく防止されることになる。
1 画像形成装置
100 中間転写ベルト
100A 駆動側のローラ
100B 従動側のローラ
101 感光体
106 1次転写用バイアス電源
107 1次転写ローラ
204 潤滑剤供給装置
204A ブラシローラ
206 対向ローラ
207 対向ローラ用バイアス電源
δ オフセット量
特開2002−258668号公報

Claims (8)

  1. 表面にトナー像を担持可能な像担持体と、
    一対のローラに掛け回されて前記像担持体上のトナー像を転写される無端状の中間転写ベルトと、
    前記中間転写ベルトに潤滑剤を塗布可能なブラシローラとを備え、
    前記ブラシローラは、前記ローラ間に形成される前記中間転写ベルトの展張面に配置されて該中間転写ベルトに圧接しながら回転可能に設けられ、
    前記ブラシローラと対向する位置には、前記中間転写ベルトの裏当て部材としての対向ローラが設けられ、
    前記中間転写ベルトは、前記展張面の一部が前記対向ローラの周面に倣ってその周面に吸着されて移動することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記対向ローラには、前記中間転写ベルトを周面に向けて吸着できる極性のバイアスが印加されていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記ブラシローラは、前記中間転写ベルトの移動方向において前記トナー像を転写される位置に向けて移動する方向と逆方向にオフセットした位置に設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2記載の画像形成装置において、
    前記対向ローラへのバイアス印加に用いられる電源は、前記中間転写ベルトへの画像転写位置に用いられるバイアス電源を共用したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項2または4記載の画像形成装置において、
    前記対向ローラへのバイアス印加極性は、前記中間転写ベルトを対象として実行されるトナー像の転写時に印加される転写バイアスの極性と同極性に設定されえていることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1または3記載の画像形成装置において、
    前記ブラシローラは、前記中間転写ベルトの展張面において弛み側の展張面に対向して配置されていることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記対向ローラは、その外径が前記ブラシローラの外径よりも大きく設定されていることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1,4,6のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記ブラシローラは、前記中間転写ベルトの移動速度よりも線速差を大きくした高速回転が可能であることを特徴とする画像形成装置。
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