JP5806953B2 - 転写ベルト、転写ユニット、及び画像形成装置 - Google Patents

転写ベルト、転写ユニット、及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、現像剤像を担持する転写ベルト、転写ユニット、及び画像形成装置に関する。
従来、電子写真プリンタ等の画像形成装置において用いられる無端状ベルトを、下層とその外側の表面層の2層から構成することが、例えば、特許文献1に開示されている。また、下層を弾性層とし、表面層をフィラーを添加した層とする無端状の転写ベルトの提案もある。この提案では、下層として弾性層を用いることによって中間転写体としての転写ベルトに柔軟性を与え、フィラーが添加された表面層を用いて転写ベルトの表面に凹凸を形成することによって、転写ベルトの外側の面上に保持されたトナー像にかかる圧力を分散し、そして、このような下層及び表面層の組合せによって、転写効率の不均一に起因する中抜け(現像剤が付着すべき領域の中央付近に現像剤が付着しない現象)などの画質の低下を回避している。
特開2010−164706号公報
しかしながら、転写ベルトの外側の面に凹凸を形成した場合には、転写ベルト上の残トナーをクリーニングブレードによって効率的に除去することが困難になるという問題がある。
本発明の目的は、画像の品質を向上させることができ、転写ベルトの表面に残留した現像剤の効率的な除去が可能になる転写ベルト、これを含む転写ユニット、これを含む画像形成装置を提供することである。
本発明の一態様に係る転写ベルトは、現像剤像を担持する無端状の転写ベルトであって、基層と、弾性材料と該弾性材料内に分散するフィラーとを含み、前記基層の外側に積層された弾性層と、前記弾性層の外側に積層された表面層とを有し、前記フィラーは、ウレタンゴム粒子であって、前記弾性層の膜厚は30[μm]〜200[μm]であって、前記表面層の表面の十点平均粗さをRで表し、前記表面層の表面の静止摩擦係数をμで表したときに、
0.05[μm]≦R≦1.21[μm]
0.1≦μ≦1.0
を満たすことを特徴とする。
本発明の他の態様に係る転写ユニットは、回転可能に支持された複数のローラと、前記複数のローラに張架された無端状の、上記転写ベルトと、像担持体上に担持された現像剤像を前記転写ベルト上に転写する第1の転写部と、前記転写ベルト上に転写された前記現像剤像を記録媒体上に転写する第2の転写部とを有することを特徴とする。
本発明の他の態様に係る画像形成装置は、現像剤像を担持するための像担持体を有する画像形成ユニットと、回転可能に支持された複数のローラと、前記複数のローラに張架された無端状の、上記転写ベルトと、前記像担持体上に担持された現像剤像を前記転写ベルト上に転写する第1の転写部と、前記転写ベルト上に転写された前記現像剤像を記録媒体上に転写する第2の転写部とを有することを特徴とする。
本発明に係る転写ベルトによれば、この転写ベルトを採用した画像形成装置において形成された画像の品質を向上させることができ、転写ベルトを採用した転写ユニットにおいて、転写ベルトの外側の面に残留した現像剤の効率的な除去が可能になる。
本発明に係る転写ユニットによれば、この転写ユニットを採用した画像形成装置において形成された画像の品質を向上させることができ、転写ベルトの外側の面に残留した現像剤の効率的な除去が可能になる。
本発明に係る画像形成装置によれば、形成された画像の品質を向上させることができ、転写ベルトの外側の面に残留した現像剤の効率的な除去が可能になる。
本発明の第1及び第2の実施形態に係る転写ベルトを適用することができる転写ユニット及び画像形成装置の縦断面構造を概略的に示す図である。 第1の実施形態に係る転写ベルトの一部の構造の一例を概略的に示す断面図である。 第1の実施形態に係る転写ベルトの一部の構造の他の例を概略的に示す断面図である。 比較例の転写ベルトの一部の構造を概略的に示す断面図である。 図1の転写ベルトの一部とクリーニングブレードの断面構造を概略的に示す部分断面図である。 (a)及び(b)は、第1の転写ローラによる転写によって転写ベルトの外側の面上に形成されたトナー像としてのドットの評価基準及び第1の転写ローラによる転写によって転写ベルトの外側の面上に形成されたトナー像としての細線の評価基準を示す図である。 第1の実施形態に係る転写ベルトの実施例1〜11及び比較例1〜11において、転写ベルトの外側の面上にトナー像を形成した場合における、トナー像の評価結果(表1)を示す図である。 図7の結果を、十点平均粗さと静止摩擦係数を座標軸とする座標系上にプロットした図である。 第2の実施形態に係る転写ベルトの実施例12〜19及び5、並びに、比較例12〜14において、転写ベルトの外側の面上にトナー像を形成した場合における、トナー像の評価結果(表2)を示す図である。
《1》第1の実施形態
《1−1》画像形成装置の構成
図1は、本発明の第1の実施形態に係る転写ベルトを適用することができる転写ユニット及び画像形成装置1の縦断面構造を概略的に示す図である。図1に示されるように、画像形成装置1は、主要な構成として、画像形成部10と、給紙部20と、転写ユニット30と、定着器40と、排紙部50とを有している。画像形成装置1は、電子写真方式を採用する複数の画像形成ユニット11,12,13,14を有するタンデム型のカラープリンタである。ただし、画像形成装置1は、カラープリンタに限定されず、複写機、ファクシミリ、多機能周辺機器(MPF)等の装置であってもよい。
図1に示されるように、画像形成部10は、画像形成装置1の本体に着脱可能に装着され画像形成ユニット11,12,13,14を有している。画像形成ユニット11,12,13,14は、転写ベルト34に対向して、図1における水平方向に配列されている。画像形成ユニット11,12,13,14はそれぞれ、電子写真方式を用いてブラック(Bk)、イエロー(Ye)、マゼンダ(Ma)、シアン(Cy)の各色の現像剤像(トナー像)を形成する。画像形成ユニット11,12,13,14の各々は、使用するトナーの色が異なる点を除いて、同じ構造を有する。画像形成ユニット11は、像担持体としての感光ドラム61と、感光ドラム61の表面を一様に帯電させる帯電部62と、帯電された感光ドラム61の表面に光を照射して画像データに基づく静電潜像を形成する発光素子(例えば、LEDアレイ)を含む露光部(例えば、LEDへツド)63と、感光ドラム61の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像部64と、感光ドラム61の表面に残留したトナーを除去するドラムクリーニング部65とを有する。他の画像形成ユニット12,13,14も、画像形成ユニット11と同じ構造を有する。なお、画像形成ユニットの数、配列順、及びトナーの種類は、上記した例に限定されない。
給紙部20は、記録媒体としての記録用紙22を収納する給紙カセット21と、記録用紙22を給紙カセット21から取り出し、第2の転写部(2次転写部)としての第2の転写ローラ36に向けて搬送する給紙ローラ23とを有する。
転写ユニット30は、画像形成装置1の内部に回転可能に支持された駆動ロール31及び従動ロール(テンションロール)32,33と、駆動ロール31及び従動ロール32,33に張架され、現像剤像としてのトナー像を外側の面(外面)上に一時的に保持して搬送する無端状の転写ベルト(中間転写体)34と、感光ドラム61上に担持されたトナー像を転写ベルト34上に転写する第1の転写部(1次転写部)としての第1の転写ローラ35と、転写ベルト34の外側の面上に一時的に保持されたトナー像を記録用紙22上に転写する第2の転写部としての第2の転写ローラ36と、転写ベルト34の外側の面に接触して残トナーを掻き落とすクリーニング部としてのクリーニングブレード37とを有する。図1に示されるように、駆動ロール31、従動ロール32,33、転写ベルト34、第1の転写ローラ35、及び第2の転写ローラ36は、転写ユニット30を構成する。駆動ロール31は、モータ等の駆動力発生部及びギヤ等の駆動力伝達機構等を含むベルト駆動2部からの駆動力によって回転し、転写ベルト34をD1方向に移動させる。第1の転写ローラ35の各々は、感光ドラム61上に形成されたトナー像を転写ベルト34の外側の面上に転写するために、転写ベルト34を挟むように各感光ドラム61に対向して配置される。第1の転写ローラ35は、画像形成ユニット11,12,13,14の各々に対向して配置される。第1の転写ローラ35は、画像形成ユニット11,12,13,14の各々に対向して配置される。また、第2の転写ローラ36は、従動ローラ32に対向して配置される。
定着器40は、例えば、加熱ローラ41と、加圧ローラ42とを有する。定着器40は、記録用紙22上に転写されたトナー像に熱及び圧力を加えることによって、記録用紙22上にトナー像を定着させる。また、排紙部50は、定着器40を通過した記録用紙22を画像形成装置1の筐体の外に排出するための排出ローラなどを有する。
次に、画像形成装置1の動作について説明する。画像形成ユニット11,12,13,14の各々において、支軸を中心に回転(図1において時計回り方向)する感光ドラム61の表面は、帯電部62により一様に帯電される。次に、感光ドラム61を回転させながら、露光部63によって感光ドラム61の表面は露光され、感光ドラム61の表面に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像部64により現像される。以上のプロセスによって、画像形成ユニット11,12,13,14の各々の感光ドラム61の表面に、各色のトナー像が形成される。
給紙カセット21に収納された記録用紙22は、給紙ローラ23によって給紙カセット21から取り出される。感光ドラム61が回転することによって、感光ドラム61の表面上のトナー像が第1の転写ローラ35及び転写ベルト34の近くに到達すると、第1の転写ローラ35に印加されている電圧の作用によって、感光ドラム61の表面上のトナー像が転写ベルト34上に転写(1次転写)される。第1の転写ローラ35によるトナー像の転写ベルト34上への転写が、ブラック(Bk)、イエロー(Ye)、マゼンダ(Ma)、シアン(Cy)の各色のトナー像について、各色の画像形成ユニット11,12,13,14において行われる。その結果、転写ベルト34の外側の面上に、複数の色のトナー像が重ねられたカラー画像が形成される。
その後、転写ベルト34の回転によって、転写ベルト34の外側の面上のトナー像は、第2の転写ローラ36に対向する位置に到達し、電圧が印加されている第2の転写ローラ36に印加されている電圧の作用によって、記録用紙22上に転写(2次転写)される。記録用紙22上に転写されたトナー像は、定着器40によって加圧しながら加熱することにより溶融し、記録用紙22上に定着される。さらに、記録用紙22は、搬送ローラにより、排紙トレーに排出され、画像形成動作が終了する。一方、記録用紙22を分離した後の転写ベルト34の外側の面上に残留したトナー及びその他の異物は、クリーニングブレード37によって掻き取られ、除去される。
《1−2》転写ベルトの構成
図2は、第1の実施形態に係る転写ベルト34の一部の構造の一例を概略的に示す断面図である。また、図3は、第1の実施形態に係る転写ベルト34aの一部の構造の他の例を概略的に示す断面図である。以下の転写ベルトの説明は、図2を中心に行うが、図3の構成は図2の構成とフィラーの形状を除いて同じである。
図2の転写ベルト34は、少なくとも3つの層を有する積層体構造の無端状ベルトである。具体的には、転写ベルト34は、その外側の面上に現像剤像(トナー像)を担持するシームレスの無端状ベルトである。転写ベルト34は、基層341と、弾性層342と、表面層343とを有する。第1の実施形態において、転写ベルト34は、表面層343の外側の面(表面)の表面粗さ(十点平均粗さ)をRで表し、表面層343の表面の静止摩擦係数をμで表したときに、表面粗さ(十点平均粗さ)R及び静止摩擦係数μが、以下の式(1)及び式(2)の範囲内の値になるよう構成される。表面層343は、第2の転写ローラ36、クリーニングブレード37、感光ドラム61と当接する側に形成される。
0.05[μm]≦R≦1.21[μm] (1)
0.1≦μ≦1.0 (2)
図2の例では、弾性層342の弾性材料342a内にフィラーが個々に単独で分散している形態を図示している。しかし、図3の例のように、弾性層346の弾性材料346a内に、いくつかのフィラー粒子が凝集した集合体が分散している形態(転写ベルト34a)でもよい。図2又は図3に示される転写ベルト34(又は34a)を、図1に示した画像形成装置1に中間転写体として使用する場合、その表面層343の外側の面(表面)344はトナー等が接する面であり、一方、基層341の内側の面(内周面)345は転写ベルト34が走行回転中に駆動ロール31及び従属ロール32,33に直接接触し、摺動する面である。
また、弾性層342(又は、図3においては346)を厚み方向に切る断面において、断面の面積に対するフィラー342b(又は、図3においては346b)が占める面積の割合である面積分率が、1以上30[%]以下の範囲内であることが望ましい。
また、フィラー342b(又は、図3においては346b)は、弾性材料342a(又は、図3においては346a)の硬さよりも高い硬さを持つ硬質材料から成ることが一般的である。
また、後述する第2の実施形態で説明するように、フィラー342b(又は、図3においては346b)は、弾性材料342a(又は、図3においては346a)の硬さと異なる硬さを持つゴム弾性体から構成してもよい。
また、転写ベルト34は、表面層343の表面344の表面粗さ(十点平均粗さ)Rが、以下の式(3)の範囲内の値になるよう構成されることが、より望ましい。
0.05[μm]≦R≦1.05[μm] (3)
また、転写ベルト34は、表面層343の表面の静止摩擦係数μが、以下の式(4)の範囲内の値になるよう構成されることが、より望ましい。
0.1≦μ≦0.65 (4)
また、弾性層342のタイプA硬度が、70°以下であることが望ましく、25°以上50°以下の範囲内にあることがより望ましい。
また、フィラー342bの体積平均粒径が、0.3[μm]以上30[μm]以下の範囲内であることが望ましく、1.5[μm]以上10[μm]以下の範囲内にあることがより望ましい。
また、転写ベルト34の体積抵抗率が、10[Ω・cm]以上1014[Ω・cm]以下の範囲内であることが望ましい。
《1−3》転写ベルトの製造方法
転写ベルト34の製造方法(転写ベルト34aも同様)は、特に限定されるものではないが、例えば、以下のようなプロセスによって作製する。
まず、イオン導電剤を適量混合したポリビニリデンフルオライド(PVDF)を材料とするインフレーション成型によって、シームレスな無端状ベルト成型品である基層341を製造する。この無端状ベルト成型品の膜厚は、例えば、約120[μm]であり、周長は、例えば、約624[mm]である。次に、所定の幅の無端状ベルト成型品を得るために、無端状ベルト成型品の幅を、例えば、約228[mm]にするように、切断する。なお、基層341の形成方法は、インフレーション成型に限定されず、押し出し成型、回転成型、遠心成型、ディッピング成型などの他の成型方法を用いてもよい。
次に、ウレタン樹脂を、キシレン、メチルエチルケトン、又はシクロヘキサノン等の有機溶剤に溶解させた溶液中に、平均粒径が3[μm]のフィラーを添加し、フィラーが分散したウレタン塗料を得る。このようにして得られたウレタン塗料を、スプレー塗布によって、基層341の外側の面に塗布して、ウレタン層を形成し、その後、加熱処理を行い、基層341の外周面上に、200[μm]厚の弾性層342を得る。弾性層342の膜厚は、ウレタン層の塗布を繰り返し行うことによって、所望の厚膜にすることができる。なお、弾性層342の形成方法は、スプレー塗布に限定されず、弾性層342を単独で形成し、弾性層342を基層341の外側に接着剤等で貼り合わせる方法を用いてもよい。
次に、基層341と弾性層342の積層体の外側に面上、すなわち、弾性層342の外周面上に、表面層343を形成する。表面層343の厚さは、例えば、3[μm]である。表面層343の形成においては、基層341と弾性層342の積層体を、メチルエチルケトン等の有機溶剤で希釈した、末端にアクリル基を有するアクリルモノマーを、スプレーコートにより塗布した後、その表面にUV光を照射することで硬化させる。表面層343の塗布面の表面粗さは、スプレー塗布する溶液の粘度や塗布圧力、ノズル口径を適宜選択することで、調整することができる。ただし、表面層343の形成方法は、スプレーコート法に限定されず、ロールコート法又はディッピング法などの他の塗布法を用いてもよい。表面層343の表面粗さは、極力滑らかであることが好ましいが、表面粗さRを0.05未満にすることは、製造上困難であり、2次処理が必要となる場合がるため、有用ではない。
このようにして成型された転写ベルト34の体積抵抗率ρは、10[Ω・cm]以上1014[Ω・cm]以下の範囲内にすることが好ましく、10[Ω・cm]以上1012[Ω・cm]以下の範囲内にすることがより一層好ましい。
転写ベルト34の体積抵抗率ρを、10[Ω・cm]より低抵抗にする場合には、導電剤を大量に添加する必要があるため、本願のようにイオン導電剤を使用した場合には、高温高湿化において導電剤が表面へブリードし、転写ベルト34に当接する部材、特に、感光ドラム61を汚染してしまう。また、カーボン導電剤を大量に添加した場合には、特に、弾性層342が硬く脆くなってしまう。また、体積抵抗率ρが1014[Ω・cm]より大きい場合には、低温低湿環境下における高抵抗化やイオン導電で顕著に見られる経時での抵抗上昇が発生し、高抵抗体となり、転写不良が発生し易くなる。
性能評価では、体積抵抗率ρが1010[Ω・cm]の転写ベルト34を使用した。なお、転写ベルト34は、3層以上の積層構造を有しているものでもよく、例えば、層間密着性を向上されるために、基層341と弾性層342の間、又は、弾性層342と表面層343の間、又は、これらの両方に接着層等の他の層を介在させてもよい。
基層341を形成する材料は、樹脂材料であることが好ましく、耐久性や機械的特性の観点から、転写ベルト34の駆動時の張力変形が一定であることが望ましい。また、転写ベルト34の基層341は、蛇行の繰り返しよる、側部摩耗、側部折れ、側部割れ等のダメージを受けにくい材質で形成することが必要である。例えば、基層341を構成する樹脂として、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンスルホネート(PPS)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)が好適であり、PI、PAI、PVDFとすることが特に好適である。
基層341は、イオン導電剤やカーボンブラック(カーボン導電剤)などを含有しており、その種類や添加量によって狙った導電性を発現させている。イオン導電剤としては、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、テトラフルオロボラン酸リチウム、チオシアン酸ガリウム、チオシアン酸リチウムなどのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、4級アンモニウム塩、有機リン塩、ホウ素酸塩などが挙げられる。また、カーボン導電剤としては、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等が挙げられ、これらを単独使用して、又は、複数のカーボン導電剤を併用して、基層341に導電性を発現させてもよい。
基層341の膜厚は、前述したような機械的耐久性の観点から、基層341を構成する材料の弾性率の大小によって決定されるが、駆動時に転写ベルト34の端部に発生する応力と柔軟性を考慮して、一般的にその膜厚は60〜200[μm]の範囲内である。
弾性層342を構成する弾性材料342aは、エラストマーであることが望ましい。弾性層342を形成するエラストマーについても、基層341と同様に導電性を発現させるために、カーボン導電剤やイオン導電剤を適量添加することが必要である。弾性層342に導電性を付与する手段として、1本の転写ベルト34内の抵抗ばらつきを小さく抑え、均一な抵抗体を形成させるために、イオン導電剤を添加する手法が好適である。
弾性層342の材料としては、ポリウレタンが好ましい。弾性層342の材料は、転写ベルト34の表面形状を記録媒体の凹凸に応じて確実に追従させるために、タイプA硬度(JIS K6253)が70°以下であることが望ましく、タイプA硬度が25〜50°の範囲内のポリウレタンがより望ましい。第1の実施形態では、タイプA硬度が40°のポリウレタンを使用した。弾性層342のタイプA硬度を70°以下とする理由は、タイプA硬度が70°を超える場合には、弾性層342が硬過ぎるため、第1の転写部を通過するときに、積層させたトナー像に応力が集中し、中抜け現象が発生しやすくなるからである。一方で、弾性層342のタイプA硬度を25°以上とする理由は、タイプA硬度が25°よりも小さいと、転写ベルト34が柔らか過ぎて、中抜けは改善するものの、弾性層342よりも硬度の大きな表面層343が弾性層342の変形に追従できなくなり、表面層343にクラックが発生しやすくなり、転写ベルト34の寿命まで、転写ベルト34を安定して走行させることができなくなるからである。また、転写ベルト34の形状を、記録媒体の凹凸に効率よく追従させるためには、弾性層342は、厚いほど好ましいが、弾性層342の厚みが大きいほど、転写ベルト34全体の膜厚のムラが大きくなるため、弾性層342の膜厚は、350[μm]以下であることが好ましい。
第1の実施形態では、弾性層342を構成する弾性材料342aに添加されるフィラー342bとして、硬質アクリル粒子を例示したが、フィラー324bはこれに限定されない。フィラー342bとしては、例えば、シリコーン又はPTFEなどの粒子を使用してもよい。また、フィラー342bの材料は、弾性層342を構成する弾性材料への分散性、有機溶剤への耐溶解性を考慮して適宜選択することができる。
また、第1の実施形態で使用したフィラー342bとしては、フィラーから50[μm]四方のメッシュを用いて異常に大きな粒子を取り除いた後、レーザー回折及び散乱法を利用した粒度分布測定器を用いて測定した体積平均粒径が3[μm]のフィラーを使用した。ただし、フィラー342bの粒径は、これに限られるものではない。フィラー342bの粒径(前述した方法で測定)は、0.3〜30[μm]の範囲内であることが好ましく、1.5〜10[μm]の範囲内であることがより好ましい。フィラー342bの粒径に上限を設ける理由は、フィラー342bの粒径が大き過ぎる場合には、弾性層342表面からフィラー342bが飛び出てしまい、転写ベルト34の表面に凸部ができるからである。したがって、転写ベルト34の外側の表面を平滑にするためには、弾性層342の厚膜化、又は、フィラー342bを内包した弾性層342の上にさらに、フィラーレスの弾性層等を積層することも有効である。しかしながら、転写ベルト34の膜厚がより厚くなると、膜厚ムラが大きくなるため好ましくない。一方で、フィラー342bの粒径を0.3[μm]以上とする理由は、フィラー342bの粒径が小さ過ぎる場合には、少量ではフィラー342b添加効果がなく、添加量を増加させると弾性層342全体が硬くなってしまい中抜けに対して悪化する傾向にあるからである。
さらに、弾性層342中のフィラー342bの平均粒子径は、転写ベルト34を切断し、電子顕微鏡(SEM)を用いて断面を観察することによっても観察できる。樹脂溶液中にフィラー342bを分散させて弾性層342を形成させるため、溶媒除去中などに一部凝集が進み、弾性層342中においては、フィラー342b自身の平均粒径よりも大きくなる傾向がある。フィラー342bの添加量は、弾性層342を切断したときの、弾性層342断面に対する面積分率で1.0〜30[%]の範囲内であることが好ましい。フィラー342bの添加量を弾性層342断面に対する面積分率で1.0[%]以上とする理由は、フィラー342bの添加量が少な過ぎる場合には、フィラー342b添加による応力分散に対して十分な効果が得られず、中抜けが改善しないからである。一方、フィラー342bの添加量を弾性層342断面に対する面積分率で30[%]以下とする理由は、フィラー342bの添加量が多過ぎると、弾性層342全体の硬度が高くなり過ぎるからである。
図4は、比較例の転写ベルト400の一部の構造を概略的に示す断面図である。図4に示されるように、フィラー441bを基層441に添加することは好ましくない。フィラー441bを基層441に添加することが好ましくない理由は、この場合には、フィラー441bと表面層443との間に弾性層442が介在するので、表面層443上のトナーに加わる応力を分散する効果は小さく、中抜けを改善することは困難だからである。また、図4に示すように、上面に凹凸形状として基層441上に、弾性層442及び表面層443を積層させることで、トナー像に加わる応力を分散させることは可能であるが、体積平均粒径が0.3〜30[μm]の範囲内のフィラー441bを基層441に添加すると、基層441自身が脆くなり、割れやすくなるため、長期に亘って安定して転写ベルト400を走行させることが困難となるからである。
一方で、表面層443にフィラー442bを添加した場合には、トナー像に加わる応力を効果的に分散し、中抜けを抑制することは可能となるが、クリーニングブレード37によって表面層443の表面に残留したトナー等の異物を掻き取ることは困難になる。このように、表面層443にフィラー442bを添加した場合には、クリーニング性と中抜け改善を両立することは困難になる。
しかしながら、図2及び図3に示されるように、フィラー342b(又は346b)を弾性層342(又は346)に内包させることで、中抜けの抑制とクリーニングブレード37による高いクリーニング性能とを両立させることが可能になる。
第1の実施形態で使用した表面層343の材料としては、UV反応硬化型のポリアクリルを主鎖とする樹脂を選択した。ポリアクリルは、1種類又は数種類のモノマーを混合した溶液を弾性層342の表面に塗装し、UVの照射によって短時間で硬化反応が終了するので、簡便に層形成をすることができる。なお、硬化手法はUV照射に限られるものではなく、材料の種類によって、例えば、熱による硬化反応等を利用してもよい。表面層343の膜厚は、塗布する材料の濃度や、塗布量によって適宜調整することが可能であり、第1の実施形態では、表面層343の膜厚が3[μm]の転写ベルト34を使用した。
また、表面層343の樹脂中にフッ素系又はシリコーン系の撥水剤を適量添加することで、表面のすべり性を向上させ、静止摩擦係数μが、0.1以上1.0以下の範囲内となるような表面層343を形成させた。静止摩擦係数μが、0.1以上とする理由は、転写ベルト34の表面の静止摩擦係数μが小さ過ぎると、クリーニングブレード37によるクリーニング機能が十分に働かず、残留トナーのクリーニングが不十分となるからである。一方、転写ベルト34の表面の静止摩擦係数μを1.0以下とした理由は、静止摩擦係数μが大き過ぎると、クリーニングブレード37との摩擦力が大きくなり、転写ベルト34とクリーニングブレード37の当接部で異音が発生したり、クリーニングブレード37のメクレが発生したりするからである。ただし、撥水剤を過剰に添加すると、経時で撥水剤が表面へブリードする現象が発生しやすく、ブリード物が感光ドラム61へ付着し、画像欠陥を引き起こすことがある。このため、撥水剤の添加量は、ブリード物による悪影響を考慮して決定する必要がある。表面層343を形成する材料としては、後述する表面層343に求められる特性を満足するものであれば、第1の実施形態で示したポリアクリルに限定されることはない。すなわち、表面層343を形成する材料には、トナーのリリース性を有すると共に、その性能を転写ベルト34の寿命まで維持できるような耐久性、特に、耐摩耗性に優れた樹脂を選択する必要がある。表面層343を形成する材料としては、例えば、ポリアクリル、ポリエステルウレタン、ポリエーテルウレタン、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、スチレン化合物、又は、ナフタレン化合物やPTFEなどのフッ素系化合物が好ましい。
《1−4》性能評価
《1−4−1》トナー
中抜け評価及びクリーニング性評価には、以下のトナーを使用した。トナーは、粉砕法で主構成組成としたポリエステル樹脂を用い、粒径が4.5〜6.5[μm]の範囲内で真球度が0.90〜0.94の範囲内のものを使用した。このような条件を満たすトナーを用いる理由は、転写効率の向上、定着の離型剤レス、及びドット再現性や解像度に優れた現像を行なうことにより、画像のシャープネス及び高画像品位を得ることができるからである。
《1−4−2》クリーニングブレード
転写ベルト34の外側の表面のクリーニングには、図5に示されるようなクリーニングブレード37を用いる。クリーニングブレード37は、ゴム硬度がJIS A65〜100°の範囲にある弾性材料で構成することが好適である。例えば、クリーニングブレード37は、ゴム硬度がJIS A83°で、板厚が1.5[mm]のウレタンゴムを使用し、支持部材372によって画像形成装置の転写ユニットに固定した。このようなクリーニングブレード37を用いる理由は、ウレタンゴム等の弾性材からなるクリーニングブレード方式が、残留現像剤や異物等を除去する機能に優れ、その構成が簡単かつコンパクトで低コストであるからである。また、ゴム材料としては、高硬度でしかも弾性に富み、耐摩耗性、機械的強度、耐油性、耐オゾン性等に卓越しているウレタンゴムが適しているからである。また、クリーニングブレード37は、転写ベルト34に線接触しており(図5の紙面に垂直な転写ベルト34の幅方向の直線状の接触部を有する)、その線圧は、1〜6[g/mm]の範囲内であることが好ましく、2〜5[g/mm]の範囲内であることがより好ましい。第1の実施形態では、図5に示されるように、線圧が4.3[g/mm]となるように設定した。線圧の下限値を設ける理由は、線圧が小さ過ぎると、クリーニングブレード37の転写ベルト34への密着性が不足することにより、クリーニング不良が発生しやすいからである。また、線圧の上限値を設ける理由は、線圧が大き過ぎると転写ベルト34との接触が面接触となることで、摩擦抵抗が過剰になり、掻き取り力よりも押付け力が勝ることで、クリーニングブレード37のメクレといつた不具合が発生しやすくなるからである。
さらに、クリーニングブレード37と転写ベルト34との当接角度θは、20°〜30°の範囲内であることが好ましく、20°〜25°の範囲内であることがより好ましい。第1の実施形態では、当接角θが21°となるようにクリーニングブレード37を設置した。なお、当接角度θとは、クリーニングブレード37の従動ロール33とクリーニングブレード37の先端部371の転写ベルト34の外側の表面との当接点における接線H方向とのなす角度のことである。また、クリーニングの形態としては、図5に示したように、転写ベルト34面がローラに支持され曲面となった部分にクリーニングブレード37を当接させる場合に限られるものではなく、水平な転写ベルト34平面に対してクリーニングブレード37を当接させる形態でも良い。
《1−4−3》性能測定
性能評価に用いたクリーニングブレード37は、転写ベルト34の表面特性として、表面の粗さ、表面の滑り性に着目し、表面粗さ(十点平均粗さ)Rを指標とし、表面の滑り性は静止摩擦係数μを指標とした。表面粗さ(十点平均粗さ)Rは、キーエンス(KEYENCE)社製のレーザマイクロスコープ、VK8500(対物レンズ倍率を50倍に設定)を用いて測定した。この測定は、JIS B0601−1944に基づく表面粗さの測定である。静止摩擦係数μは、新東科学株式会社製、ポータブル摩擦計、ミューズType94i−II(スライダー:ハードクロム処理がされた黄銅40[g])を用いて測定した。
《1−4−4》中抜けの評価結果
第1の転写部35による1次転写工程におけるドット中抜けの評価は、図1に示す画像形成装置1を使用して転写ベルト34の外側の面にブラック(Bk)、イエロー(Ye)、マゼンダ(Ma)、シアン(Cy)の各色のトナー像を形成させ、そのトナー像を実体顕微鏡で観察し、中抜けの有無及びそのレベル判定を行い評価した。ドット中抜けの試験は、通常温度・通常湿度環境(NN環境)(23[℃]、50[%RH])下で、画像形成装置1の解像度を600[dpi]に設定して行った。また、転写ベルト34の外側の面に形成させる画像としては、ハーフトーンを選択した。ハーフトーンを選択した理由は、ベタ画像とは異なり、ドットを独立して観測することができるからである。細線の中抜けの評価は、転写ベルト34の外側の面に幅1.5[mm]のイエロー(Ye)細線及び赤細線(マゼンタ(Ma)とイエロー(Ye)の混合)を印字し、そのトナー像を実体顕微鏡で観察し、細線中抜けの評価を行った。単一色だけでなく2次色である赤細線の評価をも行った理由は、2次色は単一色に比べ、転写ベルト34上に形成させるトナー像の厚みが厚く、より押圧力に対して応力集中を受けやすく、中抜けがしやすい画像だからである。
1次転写工程における転写ベルト34上のドット中抜け、細線中抜け評価は、図6(a)及び(b)に示すような基準を用いて、目視又は実体顕微鏡による観察によって行った。評価結果及びレベル判定を、図7(表1)及び図8に示す。図7は、第1の実施形態に係る転写ベルトの実施例1〜11及び比較例1〜11において、転写ベルトの外側の面上にトナー像を形成した場合における、トナー像の評価結果(表1)を示す図である。図8は、図7の結果を、十点平均粗さと静止摩擦係数を座標軸とする座標系上にプロットした図である。
図7において、転写ベルト34の外側の面上のトナー像のドットの中抜けの有無は、以下の3段階で評価している。
「○(丸印)」は、図6(a)の上段に示されるように、ドット中抜けがなく、円形状のドットがきれいに再現されていることを示し、
「△(三角印)」は、図6(a)の中段に示されるように、ドットの中抜けはないが、変形したドットが存在している、又は、極軽微な中抜けが存在していることを示し、
「×(バツ印)」は、図6(a)の下段に示されるように、ドットがドーナツ状になっており、ドットの形状も大きく変形していることを示している。
図7において、転写ベルト34の外側の面上のトナー像の細線の中抜けの有無は、以下の3段階で評価している。
「○(丸印)」は、図6(b)の上段に示されるように、細線中抜けがないことを示し、「△(三角印)」は、図6(b)の中段に示されるように、細線の中央部がややかすれており、薄くなっていることを示し、
「×(バツ印)」は、図6(c)の下段に示されるように、細線の中央部にトナーが存在しておらず、2本の線のようになっていることを示している。
《1−4−5》クリーニング性能の評価結果
クリーニング性能評価は、23[℃]、50[%RH]のNN環境下で、転写ベルト34上にイエロー(Ye)のハーフトーンの画像を1次転写させた後に、転写ベルト34の走行に伴うクリーニングブレード37のクリーニングによってトナーの掻き取りを行い、クリーニングブレード37を通過した転写ベルト34表面の状態を目視観察することによって行った。
転写ベルト34の外側の面上の残トナーのクリーニング性能の判定は、図7(表1)及び図8にその評価結果を記した。図7において、
「◎(二重丸印)」は、200Kページ(200,000枚)印刷しても、トナーのすり抜けや異音が発生しなかったことを示しており、
「○(白丸印)」は、トナーすり抜けが発生しなかったことを示しており、
「△(白三角印)」は、90%以上のトナーは清掃できたが、トナーが線状に転写ベルト34上に残存するトナーのすり抜けが発生したことを示しており、
「×(バツ印)」は、トナーがクリーニングブレード37によって掻き取れず、90%以上のトナーが転写ベルト34上に残存していることを示しており、
「□(白四角印)」は、クリーニングブレード37と転写ベルト34の当接部からクリーニングブレード37のビビリ音(異音)が発生し、十分にトナーが掻き取れなかったことを示している。なお、トナーすり抜けとは、転写ベルト34の外側の面上に残留したトナーが、クリーニングブレード37によって掻き取られずに、クリーニングブレード37よりも転写ベルト移動方向の下流側に移動することを言う。
また、中抜け及びクリーニング性能の総合判定として以下のような基準で判定し、その結果を図7(表1)及び図8に示した。
「◎(二重丸印)」は、中抜けは発生せず、200Kページ印刷しても、トナーのすり抜けや異音が発生しなかったことを示し、
「○(白丸印)」は、中抜けは発生せず、クリーニング異常も無を示し、
「▲(黒三角印)」は、中抜けが発生し、クリーニング異常は無を示し、
「■(黒四角印)」は、中抜けは発生せず、クリーニング異常は発生することを示し、
「×(バツ印)」は、中抜けが発生し、クリーニング異常も発生することを示している。
《1−5》転写ベルト34の表面特性
図7(表1)及び図8の結果より、弾性層342が分散したフィラー342bを含むことで、フィラー無添加の転写ベルト34に比べ、中抜けの発生度合いが低下していることがわかる。また、転写ベルト34の外側の面の表面粗さ(十点平均粗さ)Rが1.2[μm]以下、静止摩擦係数μが1.0以下にすることで、転写ベルト34表面の残トナーをクリーニングブレード37によって清掃することが可能であることがわかった。一方で、表面層343にフィラー342bが添加された転写ベルト34については、中抜けは発生は少ないものの、クリーニングブレード37によって転写ベルト34上の残トナーを清掃できないことがわかった。
すなわち、図7(表1)に示したフィラー342bを添加しない場合では(比較例7及び8)、トナー像に加わる応力を十分に分散できないため、2次色の細線を印字した場合に中抜けが発生した。また、表面層343にフィラー342bを添加した場合には、中抜けが改善されたものの、クリーニングブレード37によって転写ベルト34上の残トナーを清掃することができなかった。
以下に理由を説明する。ドットや細線の中抜け現象は、感光ドラム61上のトナー像を中間転写体である転写ベルト34上へ転写する際に発生し、次のような理由で発生することが知られている。これは、トナー像が感光ドラム61と転写ベルト34の間にトナー像が挟まれた際に、トナー像が圧接され、トナーが密集するドットや、特に、細線の中央付近では、トナーへの応力が集中する。このため、過度の圧力が加わったトナー粒子は塑性変形し、粒子間の付着力や粒子と感光ドラム61との付着力が増大するため、転写ベルト34上に転写されないからである。また、塑性変形によって増大した付着力は、圧力の開放によっても戻らないからである。言い換えると、感光ドラム61とトナーの付着力は、転写電界によってトナー粒子に加わるクーロン力よりも大きいため、感光ドラム61から転写ベルト34へトナーが転写されにくくなるからである。一方、ドットや細線の外周付近では、外側へ応力が分散するため、トナー粒子の塑性変形は生じない。このため、応力によって増大したトナーの付着力は、圧力の開放によって戻るため、感光ドラム61上のトナー像は、転写電界によって転写ベルト34上に転写されることが考えられる。また、中抜け現象は、特に複数のトナー像が積層された2次色の場合には、トナー像内部の応力が分散しにくくなるため中抜けが顕著になると考えられる。一方、第1の実施形態に示した通り、弾性層342にフィラー342bを内包している場合、転写ベルト34上に形成されたトナー像は、感光ドラム61の押し圧力によって応力を受けても、トナー像が受ける応力は感光ドラム61と転写ベルト34を結ぶ上下方向だけではなく、複雑に応力が分散及び吸収するため、細線中央部のような、応力集中を受けやすい部位でも、効率的に中抜けを防ぐことが可能になったと考えられる。
また、転写ベルト34の外側の面の表面粗さが、トナー粒径に対し十分小さい1.21[μm]以下にすることで、転写ベルト34とクリーニングブレード37の当接部にトナーが通過するような間隙が発生せず、転写ベルト34上の残トナーを清掃することができたと考えられる。また、表面粗さRzは極力滑らかであることが好ましいが、Rzが0.05[μm]未満となると、2次加工によって粗さをコントロールする必要がでてくる。そのため、製造コストの面から、Rzは0.05[μm]以上であることが好ましい。さらに、転写ベルト34表面の静止摩擦係数μを1.0以下にすることで、転写ベルト34とクリーニングブレード37に過剰な摩擦力が加わらないため、クリーニングブレード37の過剰なスティックスリップ運動を抑制し、異音やメクレといった異常が抑制をされたと考えられる。また、静止摩擦係数μが0.1より小さくなるとクリーニングブレード37のクリーニング性能が十分に機能せず、残留トナーのクリーニングが不十分になることがわかった。以上のことから、静止摩擦係数μは、0.1〜1.0の範囲内にあることで、クリーニングブレード37によって継続的なクリーニングが可能になる。
さらに、図1に示したように、表面粗さ(十点平均粗さ)Rが0.05[μm]以上1.05[μm]以下の範囲内であり、静止摩擦係数μが0.1以上0.65以下の範囲内である場合には、長期に亘ってそのクリーニング性能を持続させることができる。これは転写ベルト34の表面粗さ(十点平均粗さ)Rが小さいことで、粗面の場合に比べ当接するクリーニングブレード37を摩耗させにくく、静止摩擦係数μが小さくなるためクリーニングブレード37への負荷が小さいためであると考えられる。また、静止摩擦係数μが小さくなることから、転写ベルト34上に付着したトナーが剥離しやすく、クリーニングブレード37によってトナーが掻き取りやすくなるためであると考えられる。
《1−6》第1の実施形態の効果
以上に説明したように、基層341、弾性層342、及び表面層343を有する転写ベルト34において、弾性層342内部にフィラー342bを分散させることで、転写ベルト34上にトナー像が積層した2次色を形成した場合においても、感光ドラム61と転写ベルト34の接触部において、トナー像の圧力吸収及び分散することが可能となり、1次転写工程における中抜け現象が発生せず、良好な画像を提供することができる。
さらに、弾性層342を、弾性材料342aとフィラー342bとから形成し、フィラー342bを弾性層342に内包させることで、転写ベルト34の外側の面の表面粗さ(十点平均粗さ)Rを1.2[μm]以下となるような平滑な面を形成することができる。また、表面層343の選択によって転写ベルト34の外側の面の静止摩擦係数μを0.1以上1.0以下の範囲内にすることでクリーニングブレード37によって効率的に転写ベルト34上の残トナーをクリーニングすることが可能になる。以上のことから、第1の実施形態によれば、中抜け改善による画像の高精細化と、クリーニングブレード37による効率的なクリーニングの両立が可能になる。
《2》第2の実施形態
《2−1》転写ベルトの製造方法
第2の実施形態において、第1の実施形態と同じ又は対応する構成には、同じ符号を付与する。第1の実施形態に示した弾性層342を構成するウレタン溶液に、粒径が3[μm]の弾性ウレタンゴム粉を分散させた塗料を、基層341に塗布し過熱することで、弾性ウレタンフィラー342cを弾性層342に内包する、弾性層342の膜厚10〜200[μm]である2層転写ベルトを得た。第2の実施形態で使用した弾性フィラー342cは、タイプA硬度が30°であるウレタンゴムを粉砕し、ふるいにかけ分級した粒子を弾性層342に内包するフィラー342cとした。得られた2層体の外側の面に、第1の実施形態と同様に、アクリルコートを施し、転写ベルト34を得た。
第2の実施形態では、タイプA硬度が40°の弾性層342の弾性材料342aに、タイプA硬度が30°の弾性フィラー342cを添加している。ただし、第2の実施形態に係る転写ベルトの構成は、上記例に限定されるものではない。例えば、弾性層343を構成する主要材料である弾性材料342aの硬度が、弾性フィラー342cの硬度よりも高い場合に限られるものではなく、弾性材料342aの硬度が、弾性フィラー342cの硬度よりも低い場合であってもよい。
《2−2》転写ベルト34の性能測定
第1の実施形態と同様に1次転写工程における転写ベルト34上の中抜けの評価は、図1に示す画像形成装置1を使用して転写ベルト34の外側の面に2次色である赤細線(マゼンタ(Ma)とイエロー(Ye)の混合)を形成させ、そのトナー像を実体顕微鏡で観察し、中抜けの有無及びそのレベル判定を行い評価した。2次色を選択した理由は、単一色の画像に比べて転写ベルト34上にトナー像を多く積層するため、感光ドラム61と転写ベルト34の押し圧力によって、トナー像に加わる応力が分散されにくく、細線の中央が白く抜けやすくなるからである。
1次転写工程における転写ベルト34上の細線中抜け評価の判定は、第1の実施形態と同様に、図6(b)に示すような基準を用いて、実体顕微鏡による観察結果からレベル判定した。すなわち、1次転写工程における転写ベルト34上の細線中抜けの評価結果を示した図9(表2)において、転写ベルト34上の細線中抜け判定の結果は、以下のように示されている。
「○(丸印)」は、細線中抜けが無いことを示し、
「△(三角印)」は、細線の中央部がややかすれており、薄くなっていることを示し、
「×(ばつ印)」は、細線の中央部にトナー存在しておらず、2本の線になっていることを示している。
《2−3》転写ベルト34の性能測定
図9は、第2の実施形態に係る転写ベルトの実施例12〜19及び5、並びに、比較例12〜14において、転写ベルトの外側の面上にトナー像を形成した場合における、トナー像の評価結果(表2)を示す図である。図9(表2)の結果より、弾性フィラー342cを用いた第2の実施形態に係る転写ベルトは、第1の実施形態に示したような硬質のアクリルフィラー342bを弾性層342の弾性材料342a内に分散した場合に比べて、弾性層342の膜厚を薄くしても中抜けを改善できる。すなわち、第1の実施形態の場合のように、硬質のフィラー342bを使用した場合、弾性層342の膜厚が50[μm]以上必要であるのに対し、第2の実施形態の場合のように弾性フィラー342cを使用した場合には、弾性層342の膜厚が30[μm]以上で中抜けが発生しないことが確認できた。これは、第1の実施形態において既に説明したように、中抜け現象は、トナー像が、感光ドラム61と転写ベルト34との間の押し圧力の集中領域を通過することによって発生するからである。すなわち、弾性フィラー342cを含む弾性層342を構成要素とする転写ベルト34は、硬質のフィラー342bを分散させた第1の実施形態の場合に比べ、フィラー342cと弾性層342を合わせた転写ベルト34としての硬さが軟らかくなり、転写ベルト34上のトナー像が受ける応力をより吸収しやすくなったためであると考えられる。
《2−4》第2の実施形態の効果
以上に説明したように、第2の実施形態に係る転写ベルトは、弾性層342に内包させるフィラー342cにゴム弾性を持たせることで、硬質のフィラー342bを内包させた場合(第1の実施形態)に比べ、より効率的にトナー像に加わる応力を吸収及び分散することができる。このため、第2の実施形態に係る転写ベルトは、弾性層342の薄膜化が可能であり、転写ベルト34の膜厚ムラを小さくすることができる。よって、第2の実施形態に係る転写ベルトによれば、中抜けの改善と共に、転写ベルト34の膜厚ムラに起因する画ずれを抑制することができる。
1 画像形成装置、 10 画像形成部、 11,12,13,14 画像形成ユニット、 20 給紙部、 21 給紙カセット、 22 記録用紙、 23 給紙ローラ、 30 転写ユニット、 31 駆動ロール、 32,33 従動ロール(テンションロール)、 34,34a 転写ベルト(中間転写体)、 35 第1の転写ローラ(第1の転写部)、 36 第2の転写ローラ(第2の転写部)、 37 クリーニングブレード(クリーニング部)、 40 定着器、 41 加熱ローラ、 42 加圧ローラ、 50 排紙部、 61 感光ドラム、 62 帯電部、 63 露光部、 64 現像部、 65 ドラムクリーニング部、 341 基層、 342,346 弾性層、 342a,346a 弾性材料、 342b,346b フィラー、 342c フィラー(弾性フィラー)、 344 表面層343の表面(外側の面)、 345 基層341の内面(内側の面)、 R 表面粗さ(十点平均粗さ)、 μ 静止摩擦係数。

Claims (15)

  1. 現像剤像を担持する無端状の転写ベルトであって、
    基層と、
    弾性材料と該弾性材料内に分散するフィラーとを含み、前記基層の外側に積層された弾性層と、
    前記弾性層の外側に積層された表面層と
    を有し、
    前記フィラーは、ウレタンゴム粒子であって、
    前記弾性層の膜厚は30[μm]〜200[μm]であって、
    前記表面層の表面の十点平均粗さをRで表し、
    前記表面層の表面の静止摩擦係数をμで表したときに、
    0.05[μm]≦R≦1.21[μm]
    0.1≦μ≦1.0
    を満たすことを特徴とする転写ベルト。
  2. 前記弾性層を厚み方向に切る断面において、前記断面の面積に対する前記フィラーが占める面積の割合である面積分率が、1以上30[%]以下の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の転写ベルト。
  3. 前記フィラーは、前記弾性材料の硬さよりも高い硬さを持ことを特徴とする請求項1又は2に記載の転写ベルト。
  4. 前記フィラーは、前記弾性材料の硬さと異なる硬さを持ことを特徴とする請求項1又は2に記載の転写ベルト。
  5. 0.05[μm]≦R≦1.05[μm]
    を満たすことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の転写ベルト。
  6. 0.1≦μ≦0.65
    を満たすことを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の転写ベルト。
  7. 前記弾性層のタイプA硬度が、70°以下であることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の転写ベルト。
  8. 前記弾性層のタイプA硬度が、25°以上50°以下の範囲内にあることを特徴とする請求項7に記載の転写ベルト。
  9. 前記フィラーの体積平均粒径が、0.3[μm]以上30[μm]以下の範囲内であることを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載の転写ベルト。
  10. 前記フィラーの体積平均粒径が、1.5[μm]以上10[μm]以下の範囲内にあることを特徴とする請求項9に記載の転写ベルト。
  11. 前記転写ベルトの体積抵抗率が、10[Ω・cm]以上1014[Ω・cm]以下の範囲内であることを特徴とする請求項1から10までのいずれか1項に記載の転写ベルト。
  12. 回転可能に支持された複数のローラと、
    前記複数のローラに張架された無端状の、請求項1から11までのいずれか1項に記載の転写ベルトと、
    像担持体上に担持された現像剤像を前記転写ベルト上に転写する第1の転写部と、
    前記転写ベルト上に転写された前記現像剤像を記録媒体上に転写する第2の転写部と
    を有することを特徴とする転写ユニット。
  13. 現像剤像を担持するための像担持体を有する画像形成ユニットと、
    回転可能に支持された複数のローラと、
    前記複数のローラに張架された無端状の、請求項1から11までのいずれか1項に記載の転写ベルトと、
    前記像担持体上に担持された現像剤像を前記転写ベルト上に転写する第1の転写部と、
    前記転写ベルト上に転写された前記現像剤像を記録媒体上に転写する第2の転写部と
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  14. 前記現像剤像を形成する現像剤は、主成分がポリエステル樹脂を用いたトナーであって、粒径が4.5[μm]〜6.5[μm]の範囲内であり、かつ、真球度が0.90〜0.94の範囲内であることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記転写ベルトと当接し、前記転写ベルト上の前記現像剤をクリーニングするためのクリーニングブレードを有し、
    前記クリーニングブレードは、ウレタンゴムで形成され、前記転写ベルトに1[g/mm]〜6[g/mm]の線圧で当接する
    ことを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
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