JP6750845B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置に関する。
中間転写ベルトを用いる画像形成装置は、中間転写ベルトに担持されたトナー像を、中間転写ベルトに対して転写ローラに支持された転写ベルト、又は転写ローラを当接させた転写部において記録材へ転写する。
中間転写ベルトを用いる画像形成装置では、記録材は、転写部に近接した上流側で中間転写ベルトに重ね合せて転写部へ導くことが好ましい。転写部には高い電圧が印加されて強い電界が発生しているので、記録材を転写回転体に重ね合せて転写部へ導くと、中間転写ベルトと記録材との間で放電が発生して画像不良が発生し易くなるからである。
特許文献1では、転写部の上流側に支持部材を設けて中間転写ベルトの内周面を支持させることにより、転写部に近接した上流側に、中間転写ベルトに対して記録材を安定して重ね合わせることができる領域を形成している。
特開2002−82543号公報
転写部の上流側に支持部材を設けた画像形成装置では、単位面積当たり重量の大きな記録材に画像形成を行うと、記録材の転写部上流側に位置する部分が中間転写ベルトを摩擦して転写前のトナー像を乱すことによる画像不良が発生し易くなる。
本発明は、単位面積当たり重量が大きい記録材に画像形成を行っても、記録材が中間転写ベルト上のトナー像を乱しにくく、これによる画像不良の発生を抑制できる画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明の画像形成装置は、無端状の中間転写ベルトと、前記中間転写ベルトの内周面を支持する第1の転写ローラと、前記第1の転写ローラとの間に少なくとも前記中間転写ベルトを挟持して記録材に対するトナー像の転写部を形成する第2の転写ローラと、前記転写部へ向かって移動する前記中間転写ベルトを前記第1の転写ローラとの間で張架する張架ローラと、前記第1の転写ローラと前記張架ローラとの間の前記転写部に近接する位置で前記中間転写ベルトの内周面を押圧するシート状の押圧部材と、を備えるものである。そして、前記第1の転写ローラの前記中間転写ベルトの張架側で前記張架ローラと前記第1の転写ローラとに共通に接する接線を共通接線とし、前記共通接線に直交して前記第1の転写ローラの回転軸線に交差する直線と前記共通接線との交点を第1の交点とし、前記共通接線に直交して前記第2の転写ローラの回転軸線に交差する直線と前記共通接線との交点を第2の交点とするとき、前記第1の交点は、前記第2の交点よりも前記張架ローラ側にあり、前記押圧部材の前記中間転写ベルトを押圧する位置は、前記第1の転写ローラの回転軸線と前記第2の転写ローラの回転軸線とを含む面に直交し、前記第1の転写ローラの前記中間転写ベルトの張架側で前記第1の転写ローラと接する仮想平面よりも前記第2の転写ローラ側に進入している。
また、本発明の画像形成装置は、無端状の中間転写ベルトと、前記中間転写ベルトの内周面を支持する第1の転写ローラと、前記第1の転写ローラとの間に少なくとも前記中間転写ベルトを挟持して記録材に対するトナー像の転写部を形成する第2の転写ローラと、前記転写部へ向かって移動する前記中間転写ベルトを前記第1の転写ローラとの間で張架する張架ローラと、前記第1の転写ローラと前記張架ローラとの間の前記転写部に近接する位置で前記中間転写ベルトの内周面を押圧するシート状の押圧部材と、前記第2の転写ローラと前記中間転写ベルトとの間に挟持されて前記転写部でトナー像を転写された記録材を搬送する転写ベルトと、記録材の搬送方向において前記転写部よりも下流に配置され、前記転写ベルトを張架し、前記転写ベルトに担持された記録材を分離する分離ローラと、を備えるものである。そして、前記第1の転写ローラの前記中間転写ベルトの張架側で前記張架ローラと前記第1の転写ローラとに共通に接する接線を共通接線とし、前記共通接線に直交して前記第1の転写ローラの回転軸線に交差する直線と前記共通接線との交点を第1の交点とし、前記共通接線に直交して前記第2の転写ローラの回転軸線に交差する直線と前記共通接線との交点を第2の交点とするとき、前記第1の交点は、前記第2の交点よりも前記張架ローラ側にある。
本発明によれば、単位面積当たり重量が大きい記録材や剛性の高い記録材でも、記録材が中間転写ベルト上のトナー像を乱しにくく、これによる画像不良の発生を抑制できる。
画像形成装置の構成の説明図である。 中間転写ベルトの弾性層の説明図である。 二次転写部の上流側の構成の説明図である。 実施の形態1における二次転写外ローラの配置の説明図である。 二次転写部の拡大図である。 比較例1における二次転写外ローラの配置の説明図である。 参考例における押圧部材の説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
<実施の形態1>
(画像形成装置)
図1は画像形成装置の構成の説明図である。図1に示すように、画像形成装置100は、中間転写ベルト40の上向き面に沿って画像形成部PY、PM、PC、PKを配列したタンデム型中間転写方式のフルカラープリンタである。
画像形成部PYでは、感光ドラム1Yにイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト40に転写される。画像形成部PMでは、感光ドラム1Mにマゼンタトナー像が形成されて中間転写ベルト40に転写される。画像形成部PC、PKでは、感光ドラム1C、1Kにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて中間転写ベルト40に転写される。
中間転写ベルト40に転写された四色のトナー像は、二次転写部T2へ搬送されて記録材Pへ二次転写される。記録材Pは、記録材カセット31から取り出されて、分離ローラ32で1枚ずつに分離されて、レジストローラ13へ送り込まれる。レジストローラ13は、中間転写ベルト40のトナー像にタイミングを合わせて記録材Pを二次転写部T2へ送り込む。
転写ベルトユニット36は、二次転写内ローラ42に支持された中間転写ベルト40に当接して二次転写部T2を形成している。転写電源11が二次転写外ローラ10に直流電圧を印加することで、中間転写ベルト40上のトナー像が二次転写部T2を搬送される記録材Pへ二次転写される。
四色のトナー像を二次転写された記録材Pは、搬送装置61に搬送されて定着装置60へ送り込まれ、定着装置60で加熱加圧を受けて表面に画像を定着される。定着装置60は、ヒータ60cを設けた定着ローラ60aと加圧ローラ60bが形成するニップで所定の加圧力と熱量を与え、記録材Pにトナー像を溶融して固着させる。
(画像形成部)
画像形成部PY、PM、PC、PKは、現像装置5Y、5M、5C、5Kで用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外は、ほぼ同一に構成される。以下では、画像形成部PYについて説明し、他の画像形成部PM、PC、PKに関する重複した説明を省略する。
画像形成部PYは、感光ドラム1Yを囲んで、帯電器3Y、露光装置4Y、現像装置5Y、一次転写ローラ6Y、ドラムクリーニング装置7Yを配置している。感光ドラム1Yは、アルミニウム製シリンダの外周面に感光層を形成しており、所定のプロセススピードで矢印R1方向に回転する。実施の形態1では、プロセススピードは300〜500[mm/sec]である。
帯電器3Yは、感光ドラム1Yを一様な負極性の電位に帯電させる。露光装置4Yは、画像データを走査線に展開した画像信号でON−OFF変調されたレーザービームを回転ミラーで走査して、感光ドラム1Yの表面に画像の静電潜像を書き込む。現像装置5Yは、トナーを感光ドラム1Yに移転させて静電像をトナー像に現像する。現像剤補給部51Yは、画像形成に伴って現像装置5Yから取り出された量のトナーを現像装置5Yに補給する。
実施の形態1では、静電潜像の露光された部分にトナーを付着させて現像する反転現像方式を採用している。露光装置4Yによって形成される静電潜像は、小さいドット画像の集合体となっており、ドット画像の密度を変化させることで感光ドラム1Y上に形成するトナー像の濃度を変化させる。記録材Pに転写される各色トナー像は、それぞれ最大反射濃度が1.5〜1.7程度である。最大反射濃度におけるトナー像のトナー載り量は、0.4〜0.6mg/cm程度である。
一次転写ローラ6Yは、感光ドラム1Yと中間転写ベルト40の間に一次転写部を形成する。一次転写ローラ6Yに直流電圧が印加されることにより、感光ドラム1Yに担持された負極性のトナー像が中間転写ベルト40へ転写される。ドラムクリーニング装置7Yは、感光ドラム1Yにクリーニングブレードを摺擦させて、感光ドラム1Yの表面に付着した転写残トナーを回収する。
(中間転写ベルト)
図2は中間転写ベルトの弾性層の説明図である。図1に示すように、中間転写ベルト40は、駆動ローラ43、テンションローラ41、および二次転写内ローラ42に張架され、駆動ローラ43に駆動されて、矢印R2方向へ上述したプロセススピードで回転する。テンションローラ41は、両端部の加圧ばね45によって外側へ付勢されて中間転写ベルト40の張力を、搬送方向で2〜5kg程度でほぼ一定に制御する。二次転写内ローラ42は、接地電位に接続され、二次転写部T2を通過する中間転写ベルト40の内周面を支持する。ベルトクリーニング装置44は、中間転写ベルト40にクリーニングブレードを摺擦させて、中間転写ベルト40の表面の転写残トナーを回収する。
図2に示すように、中間転写ベルト40は、弾性層40bを有する。中間転写ベルト40は、内周面側から基層40a、弾性層40b、離型層40cを積層した三層構造の無端ベルトである。中間転写ベルト40は、カーボンブラック等の導電剤が添加されて、体積抵抗率を1×10〜1×1014Ω・cmに調整されている。
基層40aは、ポリイミド、ポリカーボネート等の樹脂材料が用いられ、厚さが70〜100μmである。弾性層40bは、ウレタンゴム、クロロプレンゴム等の弾性材料が用いられ、厚さが200〜250μmである。離型層40cは、中間転写ベルト40へのトナーの付着力を小さくして、二次転写部T2でトナーを記録材Pへ転写し易くする。離型層40cは、ポリウレタン等の1種類の樹脂材料かブチルゴム等の弾性材料を含む2種類以上の材料を使用し、表面エネルギーを小さくして潤滑性を高めるフッ素樹脂の粉体、粒子を分散させている。離型層40cの厚みは5〜10μmである。
(転写ベルト)
図1に示すように、転写ベルトユニット36は、転写ベルト12に記録材Pを担持させて二次転写部T2を通過させる。転写ベルト12は、トナー像の転写後、中間転写ベルト40からの記録材Pの分離を容易にする。転写ベルトユニット36は、二次転写外ローラ10、分離ローラ21、テンションローラ22、及び駆動ローラ23に転写ベルト12を張架している。転写ベルト12の周長は200mmである。
転写ベルト12は、ポリイミド、ポリカーボネートなどの樹脂材料に帯電防止剤のカーボンブラックを適当量含有させて体積抵抗率を1×10〜1×1014[Ω・cm]に調整した樹脂材料で形成されている。転写ベルト12は、単層構造で厚みは0.07〜0.1mmである。転写ベルト12は、引っ張り試験法(JIS K 6301)で測定したヤング率の値が100MPa以上10GPa未満である。
二次転写外ローラ10は、ステンレス丸棒の芯金10aの外周にイオン導電系発泡ゴム(NBRゴム)の弾性層10bを配置して外径24mmに形成されている。弾性層10bは、10点平均表面粗さRzが6.0〜12.0[μm]、Asker−C硬度が30〜40程度である。二次転写外ローラ10は、常温常湿環境(N/N:23℃、50%RH)にて2kVを印加して測定した抵抗値が1×10〜1×10[Ω]である。
二次転写外ローラ10には、出力電流が可変の転写電源11が接続され、一例として+40〜60μAの転写電流が流れるように出力電圧を定電流制御する。転写電源11は、二次転写外ローラ10にトナーの帯電極性と逆極性の転写電圧を印加して、中間転写ベルト40に担持されたトナー像を転写ベルト12上の記録材Pへ二次転写させる。トナー像の二次転写に伴って記録材Pは、転写ベルト12へ静電気的に吸着される。
分離ローラ21は、転写ベルト12から記録材を分離させる。転写ベルト12上の記録材Pは、分離ローラ21の周面に沿った転写ベルト12の湾曲面で、転写ベルト12から曲率分離する。分離爪33は、転写ベルト12から分離した記録材Pが転写ベルト12に再び静電的に巻きつくのを防ぐ。
駆動ローラ23は、駆動モータM23に駆動されて、転写ベルト12を矢印B方向に回転させる。テンションローラ22は、両端を加圧ばねで転写ベルト12に向かって突き出す方向に付勢されて、転写ベルト12に所定の張力を付与している。
実施の形態1では、二次転写部T2を記録材が通過する過程で記録材Pに正極性の電圧を印加して記録材Pを転写ベルト12に吸着させている。これは、従来の転写ベルトのように、二次転写部T2の上流側で転写ベルト12に記録材Pを担持させて二次転写部T2へ搬送すると、記録材Pとトナー像を担持した中間転写ベルト40との間で放電が発生するからである。二次転写部T2の上流側で転写ベルト12に記録材Pを担持させて二次転写部T2へ搬送すると、二次転写部T2に近接する上流側で記録材Pを中間転写ベルト40に重ね合せて二次転写部T2へ進入させることができなくなるからである。転写ベルト12を介して正極性の電圧が印加された記録材Pとトナー像を担持した中間転写ベルト40とが二次転写部T2の上流側で重なり合う際に放電が発生して、画像不良(白抜け、強抜け、又は白花)を引き起こすからである。加えて、二次転写部T2の上流側で転写ベルト12に記録材Pを静電吸着させる構成は、転写ベルト12を含むユニットの構成が大きくなり、コストアップ、画像形成装置の大型化に繋がる問題もある。
以上説明したように、第1の転写ローラの一例である二次転写内ローラ42は、無端状の中間転写ベルト40の内周面を支持する。第2の転写ローラの一例である二次転写外ローラ10は、二次転写内ローラ42との間に少なくとも中間転写ベルト40を挟持して転写部の一例である二次転写部T2を形成する。張架ローラの一例であるテンションローラ41は、二次転写部T2へ向かって移動する中間転写ベルト40を二次転写内ローラ42との間で張架する。
(ガイド部材)
図3は二次転写部の上流側の構成の説明図である。図1に示すように、搬送手段の一例であるレジストローラ13、上ガイド14、及び下ガイド15は、記録材Pを中間転写ベルト40に重ね合わせた状態で二次転写部T2へ進入させるように二次転写部T2へ記録材を搬送する。
図3に示すように、二次転写部T2の上流側に、ガイド部材としての上ガイド14及び下ガイド15が配置されている。上ガイド14及び下ガイド15は、記録材Pが二次転写部T2へ搬送される搬送パスを規制し、押圧部材55が中間転写ベルト40の内周面を押圧する位置よりもテンションローラ41側で記録材Pを中間転写ベルト40に重ね合わせる。上ガイド14は、記録材Pが中間転写ベルト40の表面へ近づく挙動を規制する。下ガイド15は、記録材Pが中間転写ベルト40の表面から離れていく挙動を規制する。記録材Pは、上ガイド14及び下ガイド15に案内されて二次転写部T2の上流で中間転写ベルト40に重ね合せられた状態で二次転写部T2へ案内される。
これは、二次転写部T2の上流側で記録材Pが転写ベルト12に重ね合わせられた状態で二次転写部T2へ進入すると、中間転写ベルト40のトナー像担持面と記録材Pの間で放電が発生し易くなるからである。中間転写ベルト40のトナー像担持面と記録材Pの間で放電が発生すると、放電位置において中間転写ベルト40に担持されたトナーの電荷が失われ、その部分だけトナーが中間転写ベルト40から記録材Pへ転写されなくなる。その結果、白抜け、強抜け又は白花などと呼ばれる画像不良が発生する。
(中間転写ベルトの振動)
押圧部材55を有しない場合、中間転写ベルト40は、高速で回転させると、回転中に振動し易くなる。中間転写ベルト40が振動すると、上ガイド14及び下ガイド15を用いて二次転写部T2の上流で重ね合せた記録材Pと中間転写ベルト40との間に隙間が生じ易くなる。そして、トナー像を転写するために、二次転写外ローラ10に高い電圧を印加して二次転写部T2に強い電界を形成しているので、中間転写ベルト40と記録材Pとの間に隙間が生じた場合、隙間において異常放電が発生し易くなる。
中間転写ベルト40と記録材Pの隙間で異常放電が発生すると、上述したように、放電位置において中間転写ベルト40に担持されたトナーの電荷が失われ、その部分だけトナーが中間転写ベルト40から記録材Pへ転写されなくなる。その結果、白抜け、強抜け又は白花などと呼ばれる画像不良が発生する。
そこで、実施の形態1では、中間転写ベルト40の内周面に押圧部材55を配置して、中間転写ベルト40を押圧部材55によって外側へ押圧することにより、異常放電の原因となる中間転写ベルト40の振動を抑制している。
(押圧部材)
実施の形態1では、図3に示すように、トナー像を記録材Pに転写する際の放電による画像不良(白抜け、強抜け、又は白花)の発生を防ぐため、二次転写部T2に近接する上流側に押圧部材55を設けている。押圧部材の一例である押圧部材55は、二次転写内ローラ42とテンションローラ41との間の二次転写部T2に近接する位置で中間転写ベルト40の内周面を押圧する。
押圧部材55は、二次転写部T2に近接する上流側で中間転写ベルト40の裏面を押圧する。押圧部材55は、二次転写内ローラ42とテンションローラ41の間の中間転写ベルト張架面をトナー像担持面側へ張り出している。押圧部材55は、中間転写ベルト40が高速回転しても中間転写ベルト40の振動を軽減して、二次転写部T2の上流で記録材Pと中間転写ベルト40とを密着させる。
押圧部材55は、ポリエステル、ナイロン、PET等の弾性樹脂材料を用いて、中間転写ベルト40の全幅に亘って当接し得る板状に形成されたシート状の弾性体である。実施の形態1では、中抵抗の電気抵抗に予め調整済みのPET樹脂シートを用いて、厚み0.4〜0.6mm、全幅330〜380mmに形成されている。
PET樹脂シートを用いる場合、低い電気抵抗のPET樹脂シートを用いると、二次転写外ローラ10への転写電圧の印加に伴い、押圧部材55に電流が流れて転写不良が発生する可能性がある。しかし、高い電気抵抗のPET樹脂シートを用いると、中間転写ベルト40との摩擦によって押圧部材55が摩擦帯電して、中間転写ベルト40を吸着することにより、中間転写ベルト40の回転を妨げる可能性がある。このため、押圧部材55は、中抵抗の電気抵抗を付与されている。
図1に示すように、押圧部材55は、支持部材57から片持ち梁状に支持されて、先端部を中間転写ベルト40の内周面に当接させている。支持部材57は、テンションローラ41、二次転写内ローラ42、駆動ローラ43が組み付けられた不図示のユニットフレームに両端が支持されている。
図3に示すように、押圧部材55は、弾性変形した片持ち梁状の先端部55aを、中間転写ベルト40の内周面に当接させている。実施の形態1では、押圧部材55の長さ及び取り付け位置を調整して、二次転写部T2から中間転写ベルト40の回転方向上流側へ3〜15mm離した位置に、先端部55aを位置決めている。
押圧部材55は、突っ張って中間転写ベルト40の回転を妨げないように、先端部55aを中間転写ベルト40の回転方向下流側に向けて取り付けられている。このため、押圧部材55は、安定した高さ位置で中間転写ベルト40の内周面を順方向に摺擦する。押圧部材55は、先端部55aが撓んだ状態で中間転写ベルト40の内周面に押し付けられているため、先端部55aがある程度の接触範囲をもって中間転写ベルト40に面接触する。
(押圧部材の押し出し量)
図3に示すように、押圧部材55が存在しない場合の二次転写内ローラ42とテンションローラ(41:図1)とによる中間転写ベルト40の張り面を仮想張架面40Aとする。このとき、仮想張架面40Aから押圧部材55により押圧された中間転写ベルト40の張架面40Bまでの距離を押圧部材55の押圧量Zと定義する。押圧量Zは、仮想張架面40Aから張架面40Bまで中間転写ベルト40を移動するために必要な押圧部材55の先端部55aの位置変化量である。実施の形態1では、押圧量Zが1.0〜3.0mmになるように押圧部材55が形成され、配置されている。
実施の形態1において、押圧量Zを0〜2mmの範囲で複数段階に異ならせて、押圧部材55の転写不良抑制効果を比較した。実験は、それぞれの押圧量Zを設定して、全面マゼンタ色画像の連続100枚のA4サイズ厚紙(単位面積当たり重量200g/m)の連続画像形成を行って、出力画像における上述した中間転写ベルト40の振動に起因する画像不良(白花)の有無を比較した。
Figure 0006750845
表1に示すように、押圧部材55が中間転写ベルト40の仮想張架面40Aを変化させない押圧量Z=0mm、及び押圧量Z=1.0mm未満では中間転写ベルト40の振動に起因する画像不良が発生している。しかし、押圧部材55の押圧量Zが1.0mm以上であれば中間転写ベルト40の振動に起因する画像不良を防止できる。中間転写ベルト40の仮想張架面40Aに対する押圧量Zが大きいほど、中間転写ベルト40の振動に起因する画像不良の改善効果が高い。ただし、押圧部材55の押圧量Zは、大きくするほど中間転写ベルト40の摺擦負荷が大きくなり、中間転写ベルト40の回転負荷が増大して速度変動も大きくなるので、実施の形態1では、押圧量Zは、3.0mm以下が好ましい。
(擦れ画像)
図3に示すように、押圧部材55による中間転写ベルト40の張り出し量(押圧量Z)が大きくなるほど、上ガイド14及び下ガイド15により案内される記録材Pと中間転写ベルト40の対向間隔が狭くなる。記録材Pと中間転写ベルト40の対向間隔が狭くなると、二次転写部T2の上流側で記録材Pと中間転写ベルト40とが擦れ合って、中間転写ベルト40に担持された転写前のトナー像が乱される可能性が高くなる。
厚紙やコート紙のように曲げ剛性が高い記録材Pは、押圧部材55よりも上流側で中間転写ベルト40に突き当たって曲がった状態となり、中間転写ベルト40に対して擦れ易くなる。曲げ剛性が高い記録材は、二次転写部T2でニップされた記録材Pの二次転写部T2よりも上流側の部分が、記録材の弾性によって中間転写ベルト40の広い範囲に押し付けられる。押圧部材55よりも上流側で記録材Pが中間転写ベルト40に重ね合せられている場合、押圧部材55によって支持された中間転写ベルト40の表面に記録材Pが強く擦れ合ってしまう。
記録材Pと中間転写ベルト40とが強く擦れ合うと、中間転写ベルト40に担持された未定着のトナー像が乱れて、記録材に転写されて定着された画像に画像不良が発生する。トナー像が中間転写ベルト40上で乱された状態で二次転写部T2へ進入して記録材Pに転写されると、定着画像のハーフトーンのドットにおける微小なにじみやぼけとなって画像品質が低下する。ドットのトナー像が中間転写ベルト40上で乱される結果、出力画像に「がさつき」と呼ばれる擦れ画像の画像不良が発生する。
なお、通常の擦れ画像は、線画像や面画像では発見が難しく、ハーフトーン画像で粒子状の濃度むらとして認識されることが多い。ハーフトーン画像の濃度階調を形成するドットのトナー像が記録材と摺擦して大きさが場所ごとに変化することで、ハーフトーン画像の濃度むらとして識別される。
擦れ画像は、二次転写部T2に近接する上流側に押圧部材55を設けていない画像形成装置でも、二次転写部T2よりも上流側で記録材Pが中間転写ベルト40に擦れ合う状況下であれば発生していた。しかし、押圧部材55を配置した構成では、上述したように、記録材Pと中間転写ベルト40の対向間隔が狭くなるため、擦れ画像が発生し易くなる。上述したA4サイズ厚紙を用いた実験で形成された画像について押圧部材55の押圧量Zと擦れ画像の発生状況との関係を調べた。
この擦れ画像は、後で詳しく定義する二次転写内ローラ42に対する二次転写外ローラ10の配置位置(オフセット量)に感度がある。例えば図6の比較例(本実施形態とは異なる形態)のように、第2の交点Sが第1の交点Oに対して中間転写ベルト40の搬送方向上流位置にあるときの、押圧部材55の押圧量Zに対する擦れ画像の関係は、表2で示すものになっていた。具体的には、表2は、第2の交点Sは第1の交点Oに対して中間転写ベルト40の搬送方向上流位置に沿って0〜2mm程度上流の位置に配置されている構成となっているときの結果である。ここで、第2の交点Sは、仮想張架面40Aに直交して二次転写外ローラ10の回転軸線を通る直線と仮想張架面40Aとの交点である。第1の交点Oは、仮想張架面40Aに直交して二次転写内ローラ42の回転軸線を通る直線と共通接線との交点である。
Figure 0006750845
表2に示すように、A4サイズ厚紙(単位面積当たり重量200g/m)では、押圧量Z=1.0mm以上で擦れ画像が発生していた。
そこで、実施の形態1では、二次転写部T2に近接した上流側で押圧部材55付近の記録材Pと中間転写ベルト40の表面とが接触する力を減らすように、二次転写外ローラ10の位置を規定している。
また、押圧部材55を有する画像形成装置200では、搬送方向に直角な幅方向において擦れ画像の発生状況に搬送方向の筋状のむらができて、押圧部材55を有しない画像形成装置に比較して、擦れ画像の画像不良が目立つようになる。この原因は、以下のように考えられている。
中間転写ベルト40の裏面には、飛散したトナー成分、駆動ローラのゴム成分からの染み出し成分等、様々な物質が付着し、これらが画像形成装置200の運転時間の累積に伴って押圧部材55の表面に局所的に堆積する。そして、押圧部材55の表面に局所的な付着物が形成されることで、押圧部材55上の中間転写ベルト40に凹凸が形成されて、記録材との間で押圧部材55に沿った摺擦圧力のばらつきが形成される。記録材との間の押圧部材55に沿った摺擦圧力のばらつきが記録材と中間転写ベルト40の摺擦むらとなって、定着画像に擦れ画像ムラが形成される。
押圧部材55の付着物が多く付着した場所は、中間転写ベルト40を記録材側へ押し出して摺擦圧力を高める。付着物が付着していない場所は、中間転写ベルト40を記録材側へ押し出す力が局所的に小さくなって摺擦圧力が低くなる。押圧部材55に堆積する付着物は、画像形成装置200の運転時間の累積に伴って成長するため、中間転写ベルト40の幅方向において押圧部材55に沿って発生する記録材の摺擦圧力のばらつきは次第に大きくなる。これに伴って定着画像における擦れ画像の画像不良も目立ってくる。
(二次転写外ローラの配置)
図4は実施の形態1における二次転写外ローラの配置の説明図である。図5は二次転写部の拡大図である。
図4に示すように、実施の形態1では、二次転写外ローラ10は、二次転写部T2に対する記録材Pの進入方向から見て二次転写内ローラ42よりも下流側に配置される。二次転写外ローラ10を従来よりも下流側へシフトするように、二次転写外ローラ10と二次転写内ローラ42との位置関係が規定されている。二次転写外ローラ10を従来よりも下流側へシフトさせることで、二次転写部T2にニップされた記録材Pが押圧部材55上の中間転写ベルト40に及ぼす押圧力が低下して、厚紙やコート紙の記録材における擦れ画像の程度を従来よりも軽減している。
図4に示すように、押圧部材55に押圧されていない場合の中間転写ベルト40の仮想張架面40Aは、二次転写内ローラ42とテンションローラ41との間に形成される共通接線の包絡面である。共通接線の一例である仮想張架面40Aは、二次転写内ローラ42の中間転写ベルト40の張架側でテンションローラ41と二次転写内ローラ42とに共通に接する。
仮想張架面40Aに直交して二次転写内ローラ42の回転軸線に交差する直線と共通接線との交点を第1の交点Oとする。仮想張架面40Aに対して二次転写内ローラ42の回転軸線から下ろした垂線が交わる交点が第1の交点Oである。仮想張架面40Aに直交して二次転写外ローラ10の回転軸線に交差する直線と共通接線との交点を第2の交点Sとする。仮想張架面40Aに対して二次転写外ローラ10の回転軸線から下ろした垂線が交わる交点が第2の交点Sである。このとき、第1の交点Oは、第2の交点Sよりも張架ローラ側の一例であるテンションローラ41側にある。
また、第1の交点Oと第2の交点Sとの距離Δxを二次転写外ローラ10の二次転写内ローラ42に対するオフセット量Δxと定義する。実施の形態1では、オフセット量Δxが1.00mm〜2.5mm程度で、第2の交点Sが第1の交点0の搬送方向下流位置となるように二次転写外ローラ10を配置している。
実施の形態1の画像形成装置100において、オフセット量Δxを0.25mmから2.75mmまで9段階に異ならせて擦れ画像の抑制効果を比較した。実験は、それぞれのオフセット量Δxを設定して、全面マゼンタ色の25%ハーフトーン画像による連続100枚のA4サイズ厚紙(単位面積当たり重量200g/m)の連続画像形成を行い、出力画像における擦れ画像の発生の有無を比較した。
Figure 0006750845
表3に示すように、実施の形態1では、オフセット量Δxを1.00mm〜2.5mmとしたとき、擦れ画像の発生の抑制効果が確認された。そして、オフセット量Δxを2.25mm又は1.75mmにしたとき、出力画像において擦れ画像が発生しなくなった。
図5に示すように、二次転写内ローラ42の直径は21mmである。二次転写部T2のニップ長さL1は3〜4mmである。二次転写内ローラ42の回転軸線42pと二次転写外ローラ10の回転軸線10pとを含む面から押圧部材55が中間転写ベルト40に当接する位置までの距離L3は7mmである。中間転写ベルト40が二次転写外ローラ10に接する位置から押圧部材55が中間転写ベルト40に当接する位置までの距離L2は2〜3mmである。
二次転写内ローラ42の直径を用いてオフセット量Δxを%で表示すると、上記表3は以下のようになる。
Figure 0006750845
表4に示すように、好ましい第1の交点Oと第2の交点Sとの距離は、二次転写内ローラ42の直径の5%以上である。そして、さらに好ましい第1の交点Oと第2の交点Sとの距離は、二次転写内ローラ42の直径の10%以上である。また、好ましい第1の交点Oと第2の交点Sとの距離は、二次転写内ローラ42の直径の20%未満である。
図5に示される仮想平面Eは、二次転写内ローラ42の回転軸線と二次転写外ローラ10の回転軸線とを含む面Fに直交し、二次転写内ローラ42の中間転写ベルト40の張架側で二次転写内ローラ42に接する平面である。二次転写部T2を通過する記録材Pはこの仮想平面Eに沿って搬送される。本実施形態のように、第2の交点Sが下流方向に配置されている場合、押圧量Zが少ないと、記録材Pが二次転写部T2上流近傍部で離れて放電による転写不良を起こしやすくなる。本実施形態では前述の表1のような押圧部材55の押圧量Zにすることで転写不良が起こらないにしている。
即ち、押圧部材55の中間転写ベルト40を押圧する位置が、仮想平面Eよりも二次転写外ローラ10側に進入するような押圧量Zとしている。本実施形態では、押圧部材55の先端部55aで中間転写ベルト40を押圧しているので、押圧位置は、先端部55aが中間転写ベルト40を押圧する位置(先端位置)である。前述の表1の結果を詳細に示すのが下記の表5である。表5は、押圧部材55の押圧量Zを変化させた時の、押圧部材55の先端位置における仮想平面Eに対する中間転写ベルト40の進入距離を表わしている。
本実施形態のようにオフセット量Δxを2.0mm程度にしたとき、押圧部材55の押圧量Zが0mmであると、仮想平面Eに対する中間転写ベルト40の進入距離は−1.0よりも大きく−0.5mm以下(−1.0〜−0.5mm)である。また、押圧量Zが0.5mmであると、進入距離は−0.5よりも大きく0mm以下(−0.5〜0mm)である。この場合、二次転写部T2近傍で記録材Pと中間転写ベルト40が離れていて放電による画像不良が起こりやすい状態となる。
一方、押圧量Zが1.0mmであると、進入距離は0よりも大きく0.5mm以下(0〜0.5mm)となる。また、押圧量Zが1.5mmであると、進入距離は0.5よりも大きく1.0mm以下(0.5〜1.0mm)、押圧量Zが2.0mmであると、進入距離は1.0よりも大きく1.5mm以下(1.0〜1.5mm)となる。このように進入距離が0よりも大きいと、二次転写部T2近傍で記録材Pと中間転写ベルト40が密着することになり放電による転写不良を抑制できる。本実施形態でこれを達成できるのは押圧部材55の押圧量Zが1.0mm以上のときとなっている。
Figure 0006750845
(比較例1)
図6は比較例1における二次転写外ローラの配置の説明図である。図5に示すように、比較例1では、実施の形態1とは逆に、第2の交点Sが第1の交点Oに対して中間転写ベルト40の搬送方向上流位置となるように二次転写外ローラ10を配置している。この場合、二次転写外ローラ10は、二次転写部T2の上流側で中間転写ベルト40を仮想張架面40Aよりも高く持ち上げる。そして、二次転写外ローラ10の上流側で押圧部材55が中間転写ベルト40を仮想張架面40Aよりも低く押え付けるので、二次転写内ローラ42から押圧部材55までの間で中間転写ベルト40がS字カーブを形成する。
S字カーブを形成して押圧部材55から二次転写内ローラ42まで移動する過程で、中間転写ベルト40の弾性層(40b:図2)の表面が搬送方向に伸縮して擦れ画像が発生すると考えられている。このため、中間転写ベルト40の弾性層が柔らかくて厚いほど、S字カーブの凸部と凹部とにおける表面の搬送方向の伸縮が大きくなって擦れ画像が顕著になると考えられている。
比較例1では、実施の形態1のように、中間転写ベルト40を押圧部材55で押しただけの状態より、二次転写外ローラ10が振幅の大きなS字カーブを描くように中間転写ベルト40を変形させる。このため、二次転写部T2の上流での中間転写ベルト40の弾性層の厚み変化が大きく、弾性層の厚み変化による擦れ画像が増えると考えられている。
これに対して、実施の形態1では、二次転写部T2の上流側にS字カーブの軌跡が形成されないので、あるいはS字カーブの振幅が小さいので、二次転写部T2よりも上流側における中間転写ベルト40の表面の搬送方向の伸縮が小さくなる。このため、擦れ画像が目立たなくなると考えられている。
(比較例2)
図1に示すように、中間転写ベルト40の振動を防止するためには、押圧部材55を配置する代わりに、テンションローラ41が加圧ばね45により中間転写ベルト40に付与する張力を高くすることも考えられる。押圧部材55を配置しなければ、二次転写部T2の上流側における中間転写ベルト40のS字カーブの振幅が小さくなって擦れ画像が発生し難くなるからである。
しかし、振動を抑制する必要があるのは二次転写部T2の上流側の数10mmの範囲に限られるのに、中間転写ベルト40全体の張力を高めることは好ましくない。中間転写ベルト40の張力を高めると、中間転写ベルト40の駆動負荷が高まり、張架ローラの軸受寿命が短くなる。装置全体の振動や騒音が大きくなる可能性もある。
二次転写部T2に近接する上流側の限られた領域で中間転写ベルト40の振動を抑制するには、押圧部材55を設けて中間転写ベルト40を外側へ張り出すように支持させる方法のほうが効果的である。
また、実施の形態1では、押圧部材55は、中間転写ベルト40の内周面を押圧する押圧方向の位置が内周面から受ける押圧力に応じて変化する。このため、押圧部材55は、特許文献1に示される固定の支持部材ほどには、記録材Pと中間転写ベルト40の当接圧力が高まりにくい。したがって、記録材Pと中間転写ベルト40の当接圧力の高まりによる画像の乱れや擦れ画像が発生しにくい。
(比較例3)
中間転写ベルト40の振動によって発生する転写不良(白抜け、強抜け等)は、トナーの劣化状態が進むと発生し易くなる。このため、定期的にトナーを強制的に消費して、現像装置へ新しいトナーを補給することで、現像装置内のトナーの劣化状態を低く保つことでも、転写不良の発生をある程度抑制できる。
しかし、トナーを頻繁に強制的に消費すると、画像形成に使用されないトナー消費量が増加して画像形成装置のランニングコストを高めてしまう。このため、中間転写ベルト40の振動によって発生する転写不良(白抜け、強抜け等)を防止するためには、二次転写部T2に近接した上流位置に押圧部材55を配置して中間転写ベルト40を外側へ張り出すことがより効率的である。
(弾性層の影響)
上述したように、擦れ画像は、弾性層の無い中間転写ベルトよりも弾性層の有る中間転写ベルトのほうが発生し易く、弾性層の薄い中間転写ベルトよりも弾性層の厚い中間転写ベルトのほうが発生し易い。この原因は、以下のように考えられている。
擦れ画像は、中間転写ベルト40と記録材Pが接触状態で移動方向に相対移動して形成されるため、中間転写ベルト40と記録材Pの接触領域における両者の表面速度差が大きいほど顕著になる。押圧部材55は、中間転写ベルト40に対する記録材の接触圧力の変動に伴って中間転写ベルト40を厚み方向に移動させる。厚い弾性層を有する場合、中間転写ベルト40の厚み方向の移動に伴って圧力の増減は緩和される一方、弾性層の表面の搬送方向の伸縮が大きくなって、擦れ画像を発生してしまう。
あるいは、押圧部材55によって中間転写ベルト40を外側へ張り出したとき、弾性層を有する中間転写ベルト40は、押圧部材55を通過する過程で厚みが薄くなって表面速度が変化する。中間転写ベルト40は、弾性層が厚い、柔らかいほど、押圧部材55を通過する過程での表面速度の変動が大きくなる。このため、他の要因が同じであっても、弾性層を有する中間転写ベルト40は擦れ画像が顕著になる。
これに対して、実施の形態1では、二次転写部T2の上流側の中間転写ベルト40にS字カーブが形成されないか、もしくはS字カーブが形成されても振幅が小さい。このため、二次転写部T2よりも上流側における中間転写ベルト40の表面の搬送方向の伸縮が小さくなって擦れ画像が目立たなくなる。
(転写ベルト)
図4に示すように、実施の形態1では、第2の交点Sが第1の交点Oよりも中間転写ベルト40の搬送方向下流位置となるように二次転写外ローラ10を配置している。このため、中間転写ベルト40は、二次転写部T2の上流で二次転写外ローラ10に持ち上げられてS字カーブを形成することがなくなる。
しかし、二次転写外ローラ10が二次転写内ローラ42よりも搬送方向下流に配置されている場合、二次転写部T2から出てくる記録材Pの姿勢が中間転写ベルト40に近づく方向に向いている。このため、記録材Pが剛性の低い薄紙だと中間転写ベルト40に貼り付いて分離不良を起こし易くなる。
そこで、実施の形態1では、転写ベルト12を設けて、二次転写部T2でトナー像を転写された記録材Pを中間転写ベルト40から強制的に分離している。転写ベルト12は、二次転写部T2において記録材Pを静電気的吸着して、二次転写部T2の出口側で中間転写ベルト40から記録材Pを引き剥がして分離不良による記録材のジャムを阻止する。転写ベルト12を用いることで、二次転写部T2内における薄紙の搬送が安定して画像の乱れや転写ムラも抑制できる。
したがって、実施の形態1では、第2の交点Sを第1の交点Oよりも中間転写ベルト40の搬送方向下流に配置することにより発生する課題を、転写ベルト12によって解決している。
(実施の形態1の効果)
実施の形態1では、記録材Pが中間転写ベルト40に密着した状態で二次転写部T2へ進入するため、中間転写ベルト40と記録材Pとの間で転写不良の原因となるような放電が発生しない。このため、トナー像を記録材Pに転写する際の放電に起因する画像不良(白抜け、強抜け、又は白花)の発生を抑制できる。
実施の形態1では、二次転写部T2でニップされた記録材Pの二次転写部T2よりも上流側の部分が押圧部材55に支持された中間転写ベルト40を上方へ押圧する圧力が小さくて済む。記録材Pが二次転写部T2に進入する際に、記録材Pが二次転写部T2の上流側で中間転写ベルト40に押し当てられる力が低減される。このため、二次転写部T2の上流側で記録材Pと中間転写ベルト40とが強く擦れることがなくなり、厚紙やコート紙で画像形成を行う際の擦れ画像を低減させることができる。剛性の高い厚紙やコート紙でも、記録材Pと中間転写ベルト40とが強く擦れて発生する擦れ画像が発生し難くなる。
実施の形態1の画像形成装置100では、トナー像を記録材Pに転写する際の放電による画像不良(白抜け、強抜け、又は白花)の発生を防ぎつつ、記録材Pと中間転写ベルト40が強く擦れ合うことによる擦れ画像の発生を防ぐことができる。
参考例
図7は参考例における押圧部材の説明図である。実施の形態1では、二次転写部T2の上流側に、樹脂弾性材料のシート形状の押圧部材を配置して中間転写ベルト40を外側へ張り出した。これに対して、参考例では、二次転写部T2の上流側に、ローラ形状の押圧部材を配置して中間転写ベルト40を外側へ張り出した。
図7に示すように、中間転写ベルトユニットの一対のユニットフレームに回動軸57eが設けられ、回動軸57eにアーム57fが回動自在に取り付けられている。アーム57fの回動端に押圧ローラ55Eが回転自在に取り付けられて中間転写ベルト40の内周面の全幅にわたって一様に当接している。押圧ローラ55Eは、ユニットフレームとアーム57fの間に設けた加圧ばね57gによって中間転写ベルト40へ向かって付勢されている。
二次転写内ローラ42と二次転写外ローラ10の位置関係は実施の形態1と同一である。
図4に示すように、仮想張架面40Aは、二次転写内ローラ42の回転軸線に垂直な面内において、中間転写ベルト40の張架側でテンションローラ41と二次転写内ローラ42とに共通に接する接線を含む。共通接線に直交して二次転写内ローラ42の回転軸線に交差する直線と共通接線との交点を第1の交点Oとする。共通接線に直交して二次転写外ローラ10の回転軸線に交差する直線と共通接線との交点を第2の交点Sとする。このとき、第1の交点Oは、第2の交点Sよりもテンションローラ41側にある。第1の交点Oと第2の交点Sとの距離Δxをオフセット量と定義したとき、オフセット量Δxが1.00mm〜2.5mm程度である。
二次転写部T2に近接した上流位置に配置される押圧部材は、ローラ形状の押圧ローラ55Eであっても中間転写ベルト40の振動を防止することが可能である。押圧ローラ55Eの中間転写ベルト40に対する配置関係についても、実施の形態1と同様である。即ち、押圧ローラ55Eの中間転写ベルト40を押圧する位置が、仮想平面E(図5参照)よりも二次転写外ローラ10側に進入するようにしている。
<その他の実施の形態>
実施の形態1では、二次転写外ローラ10に張架された転写ベルト12を用いて記録材Pへトナー像を転写する実施の形態を説明した。しかし、本発明は、転写ベルト12を用いないで中間転写ベルト40と二次転写外ローラ10との間に二次転写部T2を形成する実施の形態でも実施できる。
実施の形態1では、押圧部材55は、画像形成装置の装置本体から着脱可能な中間転写ユニットのユニットフレームに支持されている。しかし、押圧部材55は、画像形成装置100の装置本体のフレーム(不図示)に支持されていてもよい。
画像形成装置100は、プリンタ、ファクシミリ、複写機、複合機等であってもよい。
10 二次転写外ローラ、11 転写電源、12 転写ベルト
13 レジストローラ、14 上ガイド、15 下ガイド
21 分離ローラ、22 テンションローラ、23 駆動ローラ
40 中間転写ベルト、40A 仮想張架面、40B 張架面
41 テンションローラ、42 二次転写内ローラ
43 駆動ローラ、44 ベルトクリーニング装置
55 押圧部材
P 記録材、T2 二次転写部

Claims (10)

  1. 無端状の中間転写ベルトと、
    前記中間転写ベルトの内周面を支持する第1の転写ローラと、
    前記第1の転写ローラとの間に少なくとも前記中間転写ベルトを挟持して記録材に対するトナー像の転写部を形成する第2の転写ローラと、
    前記転写部へ向かって移動する前記中間転写ベルトを前記第1の転写ローラとの間で張架する張架ローラと、
    前記第1の転写ローラと前記張架ローラとの間の前記転写部に近接する位置で前記中間転写ベルトの内周面を押圧するシート状の押圧部材と、を備え、
    前記第1の転写ローラの前記中間転写ベルトの張架側で前記張架ローラと前記第1の転写ローラとに共通に接する接線を共通接線とし、前記共通接線に直交して前記第1の転写ローラの回転軸線に交差する直線と前記共通接線との交点を第1の交点とし、前記共通接線に直交して前記第2の転写ローラの回転軸線に交差する直線と前記共通接線との交点を第2の交点とするとき、前記第1の交点は、前記第2の交点よりも前記張架ローラ側にあり、
    前記押圧部材の前記中間転写ベルトを押圧する位置は、前記第1の転写ローラの回転軸線と前記第2の転写ローラの回転軸線とを含む面に直交し、前記第1の転写ローラの前記中間転写ベルトの張架側で前記第1の転写ローラと接する仮想平面よりも前記第2の転写ローラ側に進入していることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1の交点と前記第2の交点との距離は、前記第1の転写ローラの直径の5%以上であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第2の転写ローラと前記中間転写ベルトとの間に挟持されて前記転写部でトナー像を転写された記録材を搬送する転写ベルトと、
    記録材の搬送方向において前記転写部よりも下流に配置され、前記転写ベルトを張架し、前記転写ベルトに担持された記録材を分離する分離ローラと、を有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 無端状の中間転写ベルトと、
    前記中間転写ベルトの内周面を支持する第1の転写ローラと、
    前記第1の転写ローラとの間に少なくとも前記中間転写ベルトを挟持して記録材に対するトナー像の転写部を形成する第2の転写ローラと、
    前記転写部へ向かって移動する前記中間転写ベルトを前記第1の転写ローラとの間で張架する張架ローラと、
    前記第1の転写ローラと前記張架ローラとの間の前記転写部に近接する位置で前記中間転写ベルトの内周面を押圧するシート状の押圧部材と、
    前記第2の転写ローラと前記中間転写ベルトとの間に挟持されて前記転写部でトナー像を転写された記録材を搬送する転写ベルトと、
    記録材の搬送方向において前記転写部よりも下流に配置され、前記転写ベルトを張架し、前記転写ベルトに担持された記録材を分離する分離ローラと、を備え、
    前記第1の転写ローラの前記中間転写ベルトの張架側で前記張架ローラと前記第1の転写ローラとに共通に接する接線を共通接線とし、前記共通接線に直交して前記第1の転写ローラの回転軸線に交差する直線と前記共通接線との交点を第1の交点とし、前記共通接線に直交して前記第2の転写ローラの回転軸線に交差する直線と前記共通接線との交点を第2の交点とするとき、前記第1の交点は、前記第2の交点よりも前記張架ローラ側にあことを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記第1の交点と前記第2の交点との距離は、前記第1の転写ローラの直径の10%以上であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記第1の交点と前記第2の交点との距離は、前記第1の転写ローラの直径の20%未満であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記転写部よりも記録材搬送方向上流に配置され、前記記録材を前記転写部に向けてガイドするガイド部材を備え、
    前記ガイド部材は、前記押圧部材が前記内周面を押圧する位置よりも前記張架ローラ側で記録材を前記中間転写ベルトに重ね合わせるように記録材をガイドすることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記第2の転写ローラと前記中間転写ベルトとの間に挟持されて前記転写部でトナー像を転写された記録材を搬送する転写ベルトを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  9. 前記押圧部材は、前記内周面を押圧する押圧方向の位置が前記内周面から受ける押圧力に応じて変化することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記中間転写ベルトは、弾性層を有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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