JP3813378B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの電子写真方式を用いた画像形成装置に関するものであり、より詳しくは無端ベルト状の像担持体を用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像形成装置では感光体上のトナー画像を転写材に転写し、その後転写材上の該トナー画像を定着器により加熱圧着して定着させている。このような画像形成装置では、上記感光体として複数のローラで架張支持された無端ベルト状の感光体を用いることも可能である。かかる無端ベルト状の感光体を用いた場合にはドラム状の感光体を用いた場合に比べ、無端ベルト状の感光体を架張支持しているローラの配置による感光体形状の自由度が高く、また支持ローラ径によって曲率を大きくすることが可能であるため、転写材の所謂コシを使った分離が容易になる。
【0003】
フルカラー画像を形成する装置としては転写材を転写ドラムなどの転写材担持体に保持させた状態で、潜像担持体に現像されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色トナー像を転写材に順次転写して、その後、転写材担持体から剥離させた転写材を定着器に導いて定着している。
【0004】
一方、トナー画像を転写材担持体上の転写材に転写するのではなく、一旦、中間転写体上に重ね合わせ、このように重ね合わされた4色のトナー画像を転写材に一括転写した後、定着器によって定着する画像形成装置もある。
【0005】
上述の画像形成装置においては転写材を転写材担持体に保持させる必要が無いためサイズや厚さに制限を受けにくく用紙汎用性が高いという利点を有する。このため、小サイズ紙(例えば官製はがき)や、厚紙(例えば200g/m2紙)、封筒などにもプリントすることが可能である。なお、中間転写体としては中間転写ドラムのほか、無端ベルト状の中間転写ベルトが知られている。
このような中間転写体を用いた画像形成装置の従来技術としては、特開平5−313525号公報記載のものが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したような無端ベルト状感光体および中間転写ベルトを用いた画像形成装置において、次のような問題点が判明した。
図17を参照して説明する。図17は中間転写ベルト10上のトナー像を転写材22に転移する二次転写部を拡大して示したものである。図17において、中間転写ベルト10上のトナー極性はマイナス極性であるため、二次転写バイアスローラ14には高圧電源100によってプラス極性のバイアスが印加されている。
【0007】
このとき、転写電界Eが形成され、この転写電界Eによってトナーは転写材22に転写されるが、中間転写ベルト10と転写材22とが二次転写前の部位で密着できない空隙を生じてしまう。図17の例でくさび状に示されるこの空隙が生じると、転写電界Eによってトナーは転写材22に向かって該くさび状の空隙中を飛翔し、画像周辺部に転移して滲んだようは画像にしてしまう所謂トナーちりを生じてしまう。
【0008】
このようなトナーちりの発生を防止するため、図18に示したように転写材22は二次転写部よりも矢印で示す転写材22の送り方向上での上流側の位置で中間転写ベルト10に当接するよう、転写材搬送ガイド上31u、転写材搬送ガイド下31dにより進路を規制されて送られ、中間転写ベルト10との当接位置が定められるようになっている。
しかし、このような構成において厚紙(例えば,200g/cm2紙)のようなコシの強い転写材を用いた場合に、厚紙の先端側は中間転写ベルト10に押し付けられ、中間転写ベルト10はこの押付け力によって微小量撓んでしまう。ここで、レジストローラ21の周速は二次転写部での転写材搬送速度よりも若干速めに設定してある。
【0009】
その理由は、仮にレジストローラ21の周速が二次転写部での転写材搬送速度よりも遅いと、転写材22の搬送が妨げられ二次転写時に画像縮みが生じたり、或は画像ブレを引き起こしてしまうので、これを防止するためである。したがって、二次転写バイアスローラ14とレジストローラ21との前述した周速差によって二次転写前に発生した転写材の撓みの反力により、前記厚紙の先端側が二次転写バイアスローラ14との当接位置を通過した後も、さらに引き続き中間転写ベルト10は厚紙により押され続けることになる。
【0010】
図19は上述した現象をさらに詳細に説明したもので、転写材22により押し上げられた中間転写ベルト10は転写材22と密着できず、この微小な空隙sによってトナーちりが発生してしまう。また、このときに発生した中間転写ベルト10の撓みによって、中間転写ベルト10の引張力(テンション)に変動が生じ、感光体から中間転写ベルト10へのトナー像の転写にかかる一次転写部での色ズレや、中間転写ベルト10上に設けられたベルト位置検出マーク23を検出するマークセンサ24のマーク検出タイミングに誤差が生ずる。その結果、中間転写ベルト10上に各色トナーを重ねる際に、色ズレが発生してしまうことがわかった。
【0011】
本発明は以上の問題点に鑑みてなされたものであり、この種の像担持体として無端ベルト状の像担持体を用いる画像形成装置であって、転写材の厚みやコシの大小にかかわらずトナーちりが発生せず、色ズレの無い良好な画像を得ることができる画像形成装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するため、以下の構成とした。
(1).ローラで支持されていてトナー像を担持して回転される無端ベルト状像担持体と、前記無端ベルト状像担持体のまわりの任意の位置に設けられた転写部位と、前記転写部位の前記回転の方向での上流位置で前記無端ベルト状像担持体に向けて送り出されるように前記転写材を案内する転写材搬送ガイドと、転写材搬送ガイドにより送り込まれた転写材の裏面に前記転写部位にて接触し前記無端ベルト状像担持体上のトナー像と逆極性の転写電圧を印加することで前記トナー像を前記転写材に転移させる転写手段と、前記転写手段よりも前記無端ベルト状像担持体の回転方向での上流側背面から前記無端ベルト状像担持体を押圧するように配設された押圧部材とを有する画像形成装置において、前記無端ベルト状像担持体を支持するローラの軸方向からみたとき、前記転写材搬送ガイドは上下のガイド部材で構成され、前記上下ガイド部材のうち転写材裏面に接する側の下ガイド部材は前記無端ベルト状像担持体方向に向かう面と前記無端ベルト状像担持体に沿う面とによる山形形状を有し、これら無端ベルト状像担持体方向に向かう面と無端ベルト状像担持体に沿う面との境界部Pは、前記押圧部材と前記転写部位との間の前記無端ベルト状像担持体部分の延長線L1上の位置にあるか、または、延長線L1よりも前記無端ベルト状像担持体側の任意の位置にあることとした(請求項1)。
(2).(1)記載の画像形成装置において、前記押圧部材は、前記転写材先端部が前記転写材搬送ガイドに沿って前記無端ベルト状像担持体へ当接する位置と略対向する同一の位置か、あるいは該位置よりも下流側での前記無端ベルト状像担持体の背面側から、前記無端ベルト状像担持体を押圧するように設けられていることとした(請求項2)。
(3).(1)又は(2)記載の画像形成装置において、前記押圧部材の前記無端ベルト状像担持体との接触部分は少なくとも曲面を含む形状で構成され、前記曲面の曲率半径rは5≦r(単位:mm)を満たしていることとした(請求項3)。
(4).(1)乃至(3)の何れかに記載の画像形成装置において、前記無端ベルト状像担持体を支持するローラの軸方向からみたとき、前記押圧部材と前記転写部位との間の前記無端ベルト状像担持体部分の延長線L1と、前記押圧部材より上流側の前記無端ベルト状像担持体の延長線L2と、で構成される角度θ1は5°≦θ1を満たしていることとした(請求項4)。
(5).(1)乃至(3)の何れかに記載の画像形成装置において、前記無端ベルト状像担持体を支持するローラの軸方向からみたとき、前記押圧部材と前記転写部位との間の前記無端ベルト状像担持体部分の延長線L1と、前記転写手段と前記無端ベルト状像担持体とで構成される転写ニップ部を通る共通接線からなる延長線L3とで構成される角度θ2は、−15°≦θ2≦15°(但し、前記延長線L1上の前記転写ニップ部を軸として前記延長線L3を上向きにずらすときの角度を+、下向きにずらすときの角度を−、延長線L1と延長線L3とが重なった状態を0°とする。)の範囲にあることとした(請求項5)。
(6).(1)乃至(5)の何れかに記載の画像形成装置において、前記押圧部材の幅方向長さを WA 、前記無端ベルト状像担持体の幅方向長さを WB、転写領域幅をWTとしたとき、前記押圧部材の幅方向長さWAはWT≦WA≦WBの関係を満たし、且つその幅方向端部は丸め処理または面取り処理が施されていることとした(請求項6)。
(7).(1)乃至(6)の何れかに記載の画像形成装置において、前記押圧部材の前記無端ベルト状像担持体と接触する部分の幅方向形状を、両端部よりも中央部を中高形状とした(請求項7)。
(8).(1)乃至(6)の何れかに記載の画像形成装置において、前記押圧部材は摺動性樹脂で構成されていることとした(請求項8)。
(9).(1)乃至(6)の何れかに記載の画像形成装置において、前記押圧部材の前記無端ベルト状像担持体との接触部分にはフッ素樹脂コートがなされていることとした(請求項9)。
(10).(1)乃至(6)の何れかに記載の画像形成装置において、前記押圧部材の前記無端ベルト状像担持体との接触部分にはフッ素樹脂テープが貼りつけられていることとした(請求項10)。
(11).(1)記載の画像形成装置において、前記無端ベルト状像担持体は、前記無端ベルト状像担持体上に形成された静電潜像を現像手段によって可視化されたトナー像を担持する感光体ベルトであることとした(請求項11)。
(12).(1)記載の画像形成装置において、前記無端ベルト状像担持体は、一次転写されたトナー像を担持し、前記トナー像を転写材に二次転写する中間転写ベルトであることとした(請求項12)。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施の形態]
図1はこの発明の一例としてのレーザープリンターの画像形成部を示したものである。符号1Aは矢印の方向に回転する無端ベルト状像担持体としての感光体を示している。この感光体1Aのまわりには矢印で示す回転方向順に、感光体クリーニングユニット2、帯電器4、感光体1Aに画像情報を含む光5LAを照射する露光手段5A、現像装置6A、感光体1Aに圧接して転写ニップ部51Aを構成し二次転写を行う二次転写バイアスローラ14Aなどが 配設されている。
【0014】
上記露光手段5Aは本例ではレーザー光学ユニットからなる。感光体クリーニングユニット2Aにはゴムブレード3Aが装備され、該ゴムブレード3Aの先端部が感光体1Aに摺接するようになっている。現像装置6Aにおける現像方式は非磁性一成分現像による反転現像で、トナー極性はマイナス帯電(ー8μC/g)である。
【0015】
本例では感光体1Aとして無端ベルト状のPET(ポリエチレンテレフタレート)表面に導電層としてアルミニウムを蒸着し、さらにその上に有機感光層を塗布した周長300mmの有機感光体を用いている。図1において、感光体1Aは、駆動ローラ13、従動ローラ12aおよび従動ローラ12bにより張架されていて、図示しないメインモータにより周速65mm/sの速さで等速回転しており、帯電器4によってー550Vに一様に帯電されたのち露光手段5Aからの光5LAによって露光される。光5LAによる感光体1A上の露光部は現像装置6Aによって現像されトナー像が担持される。
【0016】
感光体1A上のトナー像が二次転写バイアスローラ14Aと感光体1Aとの圧接によって形成される転写部位としての転写ニップ部51に到達するタイミングを見計らって、レジストローラ21Aから給紙ローラ25Aにより送り出された転写材22はレジストローラ21Aと感光体1Aとの間の空間上に設けられた、上下1対の下側の転写材搬送ガイド31aと上側の転写材搬送ガイド31bとの間に入り、上方への逃げを転写材搬送ガイド31bにより規制されることで転写材搬送ガイド31aに沿わされて該転写材22の表面が感光体1Aに接した状態で前記転写ニップ部51に向けて搬送される。
【0017】
二次転写バイアスローラ14はSUSなどの金属製芯金上に、導電性材料によって106〜1010Ω程度の抵抗値に調整されたウレタンなどの弾性体が被覆された構成とされている。二次転写バイアスローラ14には高圧電源100によりトナーと逆極性の転写バイアスが印加され、感光体1A上のトナー像は転写材22の表面に転写される。その後、転写材22は感光体1Aから分離された後、定着手段17によって定着後排紙される。
【0018】
以下、本発明を要部を詳細に説明する。
【0019】
図1において、押圧部材30Aは転写材搬送ガイド31Aaの面Kと対向した位置にあり、感光体1Aの背面に圧接した状態で設けられており、この押圧部材30Aは本例において下に凸の曲面部を有していて図16により後述するように感光体1Aより少し小さい幅(従動ローラ12bの軸方向の長さ)を有している。この押圧部材30Aは、感光体1Aの前記転写ニップ部51Aよりも上流の位置にて該曲面部が感光体1Aを背面側(内側)から外側に向けて押圧する態様で設けられている。
【0020】
この押圧部材30Aの素材は、摺動性の良好な摺動性樹脂を用いている。この摺動性樹脂としては、POM(ポリアセタール)、ポリアミド樹脂(ナイロン)、PTFE(ポリ四フッ化エチレン)、PVDF(フッ化ビニルデン)などを挙げることができ、これらの何れかを選択して使用することができる。押圧部材30Aを前述したような摺動性の高い材質で構成することによって、感光体1Aをその内側、つまり、背面側から押圧部材30Aによって押圧した状態に設定して摺接させる構成としても、感光体1Aの背面側が早期に損傷するなどのダメージを与えられることはない。
【0021】
図1に示した画像形成部のうち、転写ニップ部51Aを中心とする二次転写部位を拡大して示した図2において、押圧部材30Aは押圧部材保持部材50Aに接着されている。押圧部材保持部材50Aはその基端部が感光体1Aを支持している側板(図示されず。)にねじ53により位置決めされて固定されている。
【0022】
なお、図2では押圧部材30Aは押圧部材保持部材50Aに接着固定されたものとして説明したが、押圧部材保持部材50Aによる保持の仕方としては、この例に限らず、以下に述べるいくつか例がある。
【0023】
図3に示すように押圧部材30Aaを熱かしめにより押圧部材保持部材50Aに保持するようにした例、図4に示すように押圧部材30Abをねじ止めにより押圧部材保持部材50Aに保持するようにした例、図5に示すように押圧部材30Acを該押圧部材30Ac自身である樹脂の弾性を利用して押圧部材保持部材50Aに形成した嵌合穴を利用して嵌合穴止めにより押圧部材保持部材50Aに保持するようにした例などを採用することができる。押圧部材の保持の仕方としては、これらの何れを採用することもできる。これらの押圧部材は基本的な形状は共通であるので、以下の説明では、押圧部材30Aを代表例として説明する。
【0024】
なお、押圧部材30Aの感光体1Aと接触する曲面部の曲率半径は、その曲率半径rを、r=15mmとしたが、これは感光体1Aにできるカール癖を防止するためである。このカール癖は、感光体1Aを張架した状態、かつ、回転を停止したままで長期間放置した時に発生するもので、カール癖ができると、転写時に転写材22との密着を妨げられ横すじ状の線が発生し転写不良を発生させる原因となる。このカール癖を防止するためには、押圧部材30Aのうち感光体1Aに押圧される曲面部の曲率半径が大であることが望ましい。
【0025】
カール防止上好ましい曲率半径の範囲を探るため、曲面部の曲率半径が異なるいくつかの接触部材を用意してそれぞれについて、環境温度32°C、相対湿度90%のもとで3日間放置後に、転写不良発生の程度を評価した。その結果を表1に示す。この表1から明らかなように、接触部材30Aは、5≦r(但しrは曲率半径とし、単位はmmとする。)とすることでカール癖による転写不良を防止できることが分かった。
【0026】
【表1】
【0027】
図6に示すように、押圧部材30Aの配設位置は感光体1Aの回転方向上、転写ニップ部51Aの上流側近傍であって、感光体1Aの背面側から押圧するような部位であり、転写材搬送ガイド31Aa、31Ab間より送り出された転写材22の先端部が感光体1Aに当接する当接位置Aと略同一の位置か、あるいは該当接位置Aよりも下流側の位置とする。このような位置に配設することにより、厚紙のようなコシの強い転写材22が送り出されてきても背面部に押圧部材30Aが位置しているので転写材22によって感光体1Aが撓まされることはなく、前記図19において説明したような空隙sのごときものは生じない。よって、トナーちりの発生を防止できる。
【0028】
図7に示すように、従動ローラ12Ab、二次転写ローラ14Aの軸方向からみたとき、転写材搬送ガイド31Aaはその延長線が押圧部材30Aaの曲面部に向かう面Jと、該面Jに連続する面であって前記曲面部に対向していて感光体1Aに沿う面Kと、面Jと面Kとの境界を構成する湾曲した境界部Pを有する山形の形状を有し、全体としてくさび形の形状としている。ここで、押圧部材30Aaと転写ニップ部51Aとの間に位置する感光体1Aの部分からの延長線を符号L1で示すとき、境界部Pは、延長線L1上を含んだ感光体ベルト側の任意の位置に在るように配置した。すなわち、境界部Pが延長線L1上に位置する場合と、境界部Pが延長線L1よりもベルト側の任意の位置あるか、または感光体ベルト側の任意の位置にあるようにした。
【0029】
このような構成にすることで、図8に示す様に転写材搬送ガイド31Aa、転写材搬送ガイド31Ab間から送り出された転写材22は、そのコシにより、下流側部分が転写材搬送ガイド31Abにより跳ね上がりを押さえられつつ、転写材の下面が境界部Pに接しかつ、該境界部Pよりも上流側の転写材上面が押圧部材30Aの曲面部に押圧された状態となり、いわば、転写搬送ガイド31Aaと押圧部材30Aとにくわえられた如き状態となるとともに、該転写材22の下流側の部位は転写ニップ部51Aにより保持されていることから、押圧部材30Aと転写ニップ部51Aとの間の領域において転写材22と感光体1Aとの間に隙間は生じない。
【0030】
つまり、境界部Pは転写材22を押し上げる作用をし、これにより、境界部Pから転写ニップ部51Aとの間では転写材22に対して常に転写材22を感光体1Aに押し付け力Fが作用する。この押し付け力Fにより、転写材22はその種類とは関係なく感光体1Aに密着状態となり、トナーちりの発生を防止することができる。
【0031】
このような構成をさらに実際的なものにするには、図9に示すように押圧部材30Aよりも上流側方向での感光体1Aの延長線を符号L2で表したとき、延長線L1と延長線L2とのなす角度θ1を、5°≦θ1とするとよい。
【0032】
仮に、図8、図9において角度θ1が5°未満である場合を想定すると、境界部Pと感光体1Aとの間隔が極めて狭くなり、或は境界部Pと感光体1Aとが接触した状態となり、通紙できなくなる。通紙を可能とするには境界部Pを押圧部材30Aからさらに離れた上流側に配置しなくてはならないが、そのようにすると、境界部Pと押圧部材30Aとの間を転写材22が単に通過するだけになって、境界部Pと押圧部材30Aとの間で転写材22をくわえるという作用がなくなってしまう。
【0033】
また、同時に、厚紙転写時に押圧部材30Aの曲面部により感光体1Aを背面側から押圧して感光体1Aを撓ませ、この撓みの部位に転写材22を密着状態で沿わせるという作用がなくなる。このように、境界部Pが転写時材22を押し上げる作用および押圧部材30Aの曲面部を転写材22に押し付ける作用が弱くなり、前記図19で説明した如き空隙sを生じてトナーちりが発生してしまう。
【0034】
しかし、5°≦θ1とすれば、転写材搬送ガイド31Aaを転写ニップ部51A寄りに位置させて転写材22をくわえる作用が強化され、感光体1Aと転写材22との密着性が高まり、トナーちりの発生は防止される。
【0035】
次に図9において、押圧部材30Aよりも下流側であって転写ニップ51Aよりも上流側の部位にある感光体1Aの延長線L1と、転写ニップ部51Aにおける従動ローラ12Ab、二次転写バイアスローラ14Aとの共通接線である延長線L3の角度をθ2とするとき、この角度θ2の最適値について検討する。
【0036】
図9に示す延長線L1と延長線L3との角度θ2がある角度よりも大きかった場合、次のような問題が生じる。転写ニップ部51A近傍を拡大して示した図10において、転写材22は押圧部材30Aと転写材搬送ガイド31Aa間にくわえられつつ、該くわえられた部位よりも下流側の部位が転写ニップ部51Aに挟持されつつ送られる。この送りの過程で、該挟持部より下流側の転写材22は延長線L3と略同一方向に倣おうとするため、転写ニップ部51Aの手前にて転写電界の及ぶ範囲内で感光体1Aと該転写材22に空隙sができてしまう。このため、空隙sを生じて、トナーちりが発生してしまう。
【0037】
角度θ2について、このようにトナーちりが発生する限界の知るため、図7、図10に示す押圧部材30Aと転写材搬送ガイド31Aaとの組み合わせ構造、および該組み合わせ構造部分と転写ニップ部51Aとの距離、角度θ1は変えずに、延長線L3を固定して延長線L1を転写ニップ部51Aを軸として変えることで角度θ2の大きさだけをいろいろ変えてトナーちりの発生状況について実験を行い評価したのが表2である。
【表2】
【0038】
表2からわかるように、角度θ2が、0°≦θ2≦15°(但し、前記延長線L1上の前記転写ニップ部を軸として前記延長線L3を上向きにずらすときの角度を+、下向きにずらすときの角度を−、延長線L1と延長線L3とが重なった状態を0°とする。)の関係を満たすようにすれば良い。以上、述べたような構成にすることによって、トナーちりの発生しない良好な画像を得ることができた。
[第2の実施の形態]
図11に、中間転写体を中間転写ベルトとしたこの発明の一実施例を示すカラー画像形成装置を示す。符号1Bは図11において矢印の方向に回転するドラム状の感光体を示す。この感光体1Bのまわりには矢印で示す該感光体1Bの回転方向順に、ゴムブレード3Bを具備した感光体クリーニングユニット2B、 帯電器4B、光5LBを照射する露光手段5B、現像手段6、無端ベルト状像担持体としての中間転写ベルト10Bなどが配置されている。
【0039】
現像手段6はイエロー現像装置6Y、マゼンタ現像装置6M、シアン現像装置6C、 ブラック現像装置6BKの4つの現像装置から構成されている。フルカラー画像形成時は露光手段5Bからカラー画像情報を含む光5LBが照射されて、イエロー現像装置6Y、マゼンタ現像装置6M、シアン現像装置6C、 ブラック現像装置6BKの順で可視像を形成し、各色の可視像が中間転写ベルト10Bに順次重ね転写されること、つまり、一次転写されることで中間転写ベルト10B上に4色のトナーによるフルカラートナー画像が形成される。
【0040】
中間転写ベルト10Bは、駆動ローラ13B、ベルト転写バイアスローラ11Bおよび従動ローラ12Ba、12Bb、60Bなどにより張架されており,図示しない駆動モータによって駆動されるようになっている。中間転写ベルト10BはPVDF(フッ化ビニルデン)、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、PI(ポリイミド)、PC(ポリカーボネート)などにカーボンブラックなどの導電性材料を分散させ、その体積抵抗率を108〜1013Ωcmの範囲となるよう調整されている。
【0041】
符号19は中間転写ベルト10Bに接離可能なベルトクリーニングユニットを示していて、クリーニングブレード18および該クリーニングブレード18を中間転写ベルト10に対して接離させるカムによる接離機構26などで構成されている。クリーニングブレード18は、1色目のイエロー画像をベルト転写したあとの、2、3、4色目をベルト転写している間は、接離機構26によって中間転写ベルト10B面から離間させられるようになっている。
【0042】
中間転写ベルト10Bの端部にはベルト位置検出マーク23Bが設けられており、マークセンサ24Bによってベルト位置検出マーク23Bが検出されたタイミングで各色の画像形成プロセスを開始することにより、各色画像の正確な色重ねが可能となる。符号15は二次転写ユニットを示し、二次転写バイアスローラ14Bおよび該二次転写バイアスローラ14Bを中間転写ベルト10Bに対して接離させるカムからなる接離機構16などで構成されている。
【0043】
二次転写バイアスローラ14Bは通常、中間転写ベルト10Bの面から離間しているが、中間転写ベルト10Bの面に形成された4色の重ね画像を転写材22に一括転写するときにタイミングを取って接離機構16の働きにより移動して従動ローラ12Bbとの間に中間転写ベルト10Bを挟むかたちで押圧させられ、この押圧部を以ってなる二次転写位置としての転写ニップ部51Bを構成する。その上で、二次転写バイアスローラ14Bには所定のバイアス電圧が印加され、これにより転写材22への転写が行われる。
【0044】
給紙ローラ25Bから送り出された転写材22は、レジストローラ21Bより中間転写ベルト10Bの表面に担持された4色の重ね画像からなるフルカラートナー画像の先端部が、従動ローラ12Bbと二次転写バイアスローラ14Bとの圧接部であって二次転写位置としての転写ニップ部51Bに到達するタイミングに合わせて給紙される。
【0045】
中間転写ベルト10B上のフルカラートナー画像は、転写ニップ部51Bにおいて転写材22に転写される。こうしてフルカラートナー画像が転写された転写材22は、定着手段17Bを通過する間に定着手段17Bで定着され、図示を省略した排紙部に排出される。
【0046】
複数色のカラー連続プリント時には、転写材22の後端部が二次転写バイアスローラ14Bを通過したタイミングで該二次転写バイアスローラ14Bに対するバイアス電圧がオフされる。その後、次ページのトナー画像が担持されるべき中間転写ベルト10B上にトナーが付着することがないようにするため、二次転写バイアスローラ14Bは接離機構16によって中間転写ベルト10より離間させられる。
【0047】
また,単数枚プリント時あるいは連続プリント時の最終ページの転写終了時には二次転写バイアスローラ14を中間転写ベルト10面から離間させず、転写時におけるバイアスとは逆極性のクリーニングバイアス(本例ではー1KV)を一定時間(本例では二次転写バイアスローラ14Bの4回転相当時間)印加し、さらに続けて転写バイアスと同極性のバイアス(本例では1KV)を一定時間(本例では転写ローラ2回転相当時間)印加することで、二次転写バイアスローラ14Bの表面に付着したトナーを中間転写ベルト10Bに転移させ、二次転写バイアスローラ14B表面のクリーニングを行い、その後に、中間転写ベルト10Bより離間させる。
【0048】
ここで、転写バイアスと同極性のバイアスを印加するのは、帯電電荷量の少ないトナーや、逆極性に帯電したトナーの電気的吸引力を解除してクリーニング性を高めるためである。なお、中間転写ベルト10Bに転移したトナーはベルトクリーニングユニット19により中間転写ベルト10Bのベルト表面から回収される。以上に述べたような一連のプリント動作終了後、駆動源であるモーターの回転が停止されプリント待機状態となる。
【0049】
以上説明したようなフルカラー画像形成装置においても、前記[第1の実施の形態]の項で述べたものに順じた構成にかかる、押圧部材31B、上側の転写材搬送ガイド31Baや下側の転写材搬送ガイド31Bbなどを設けることによって、トナーちりを防止でき、また中間転写ベルト10Bのテンション変動に起因する色ズレも防ぐことができる。ちなみに、押圧部材30B、転写材搬送ガイド31Ba、31Bbはそれぞれ押圧部材30A、転写材搬送ガイド31Aa、31Abに対応する。
[第3の実施の形態]
本発明の別の実施の形態を説明する。この例は、図12に示すように、前記[第1の実施の形態]、[第2の実施の形態]などにおける押圧部材30A、30Bなどの幅方向、つまり、押圧部材30Aについては図1における従動ローラ12Abの軸方向、押圧部材30Bについては図11における従動ローラ12Bbの軸方向、についての形状を中央部が両端部よりも中高となるように構成したものである。
【0050】
このようにしたのは、押圧部材30A、30Bなどが感光体1や中間転写ベルト10Bの張力を受けることにより図13に示すように押圧部材30A、30Bの中央部が撓んでしまい、幅方向の中央部にて転写材22と中間転写ベルト10との間に前記空隙sにおけると同様の弊害をもたらす微小な空隙tが発生して、この空隙tによりトナーちりが発生してしまうのを防止するためである。
【0051】
図13に示すような空隙tを無くすには、一般的には押圧部材保持部材50Aの撓みに対する強度を上げれば良いが、曲げ形状の追加や厚みを増すとコストアップや重量増を招来させてしまう。
【0052】
この点、本例図12に示すように押圧部材30A,30Bを所謂中高の形状、この例では中央部を端部よりも1.5mm高くした形状にすることにより、コストアップや重量増をすることなく、中央部の撓みおよびこれに伴う空隙の発生を防止し、微小な空隙tに起因するトナーちりを防ぐことが可能となる。
[第4の実施の形態]
本発明にかかる押圧部材について別の実施の形態を説明する。図14に、前記した押圧部材30A、30B相当の押圧部材30Cについて、感光体1Aや中間転写ベルト10Bとの接触摺動部分にフッ素樹脂コート32を施したものを示している。この例では押圧部材30CとしてSUSなどの金属製板を用い、押圧部材保持部材50Aの部分と押圧部材30Cの部分とを一体的に形成し、押圧部材30Cの部分については曲面状に所謂R加工し、この曲面部(接触摺動面部)に、フッ素樹脂コートを施して製作した。
【0053】
コートに用いるフッ素樹脂としては、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、 PTFE(ポリ四フッ化エチレン)、PVDF(フッ化ビニルデン)、PEA(パ−フルオロアルコキシフッ素樹脂)、FEP(四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体)、PVF(フッ化ビニル)などを使用できる。このような構成とすることで、トナーちりを防ぐ効果はそのまま変えることなく、部品点数を減らし、低コストな画像形成装置の提供が可能となる。
[第5の実施の形態]
本発明にかかる押圧部材について別の実施の形態を説明する。図20に示した例は、前記[第4の実施の形態]で説明した押圧部材30Cについて、感光体1Aや中間転写ベルト10Bとの接触摺動部分に、テープ状のフッ素樹脂33を貼りつけたものである。
【0054】
テープ状のフッ素樹脂としてETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、 PTFE(ポリ四フッ化エチレン)、PVDF(フッ化ビニルデン)、PEA(パ−フルオロアルコキシフッ素樹脂)、FEP(四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体)、PVF(フッ化ビニル)などを使用することができる。このような構成とすることで、前記フッ素樹脂テープ33を貼り直すことにより押圧部材30Cなどの部材を繰返し再利用することが可能となり、省資源および環境保護の観点からも有益である。
[第6の実施の形態]
本発明にかかる押圧部材について幅方向の寸法についての実施の形態を図16により説明する。図16において、感光体1Aおよび中間転写ベルト10Bの幅方向長さをWB、転写領域幅をWT、押圧部材30A,30Bの幅方向長さをWAとしたとき、押圧部材30A、30Bの幅方向長さWAを、WT≦WA≦WBの関係となるように設定した。このようにWT≦WAの関係とすることで転写領域全域において、トナーちりを防ぐことが可能となり、またWA≦WBの関係とすることで必要以上の材料を削減できると同時に、強度的に弱い感光体1Aや中間転写ベルト10Bの幅方向の端部への損傷を防止することができる。
【0055】
さらに、本例では押圧部材30A、30Bの幅方向での端部をR=0.5mmで曲面丸め処理を施した。こうすることで、押圧部材30A,30Bの幅方向での端部角部が感光体1Aや中間転写ベルト10Bの裏面に対して当接して損傷を与えることが防止される。このような、押圧部材30A、30Bなどの端部処理については、少なくともR=0.1mmの丸め処理またはC=0.1mm以上の面取り処理が施してあれば、前述した効果が得られる。
【0056】
以上説明した各例は、本発明の実施の形態の一例を述べたものであり、本発明を限定するものではない。例えば、上述した例では、図1や,図11に示した装置の無端ベルト状像担持体として感光体または中間転写体のいずれかを用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、すべての無端ベルト状像担持体に適用可能である。
【0057】
【発明の効果】
請求項1記載の発明では、無端ベルト状像担持体の転写材による撓みに起因する色ずれや、転写部位の近傍における無端ベルト状像担持体と転写材との間の空隙に起因するトナーちりなどの画質の低下を防止することができ、また、境界部Pにより無端ベルト状像担持体に転写材を密着させることが可能となりトナーちりを防止することができる。
【0058】
請求項2記載の発明では、押圧部材の位置を特定することにより、無端ベルト状像担持体の転写材による撓みに起因する色ずれや、転写部位の近傍における無端ベルト状像担持体と転写材との間の空隙に起因するトナーちりなどの画質の低下について一層の効果を奏することができる。
【0059】
請求項3記載の発明では、押圧部材の無端ベルト状像担持体との接触部分の曲面形状により無端ベルト状像担持体裏面の損傷を防止することができる。
【0060】
請求項4記載の発明では、角度θ1を規定することにより転写材搬送ガイドを転写部近傍に配設できるため、転写材を無端ベルト状像担持体により密着状態にして空隙をなくし、トナーちりを防止することができる。
【0061】
請求項5記載の発明では、角度θ2を規定することにより無端ベルト状像担持体と転写材を密着させることができトナーちりを防止することができる。
【0062】
請求項6記載の発明では、押圧部材や無端ベルト状像担持体の幅方向長さおよび転写領域幅を所定の関係に規定することで必要以上の材料の削減を図るとともに、一定の丸め処理、面取りにより無端ベルト状像担持体の端部損傷を防ぐことができる。
【0063】
請求項7記載の発明では、押圧部材の無端ベルト状像担持体と接触する部分の形状を中高としたことで、無端ベルト状像担持体の張力による撓みを防止し、トナーちりを防止できる。
【0064】
請求項8記載の発明では、押圧部材を摺動性樹脂で構成したことで、無端ベルト状像担持体裏面の損傷を防止することができる。
【0065】
請求項9記載の発明では、押圧部材の無端ベルト状像担持体との接触部分にフッ素樹脂コートを施したことで、該無端ベルト状像担持体裏面の損傷を防止することができる。
【0066】
請求項10記載の発明では、押圧部材の無端ベルト状像担持体との接触部分にフッ素樹脂テープが貼りつけたことで、該無端ベルト状像担持体裏面の損傷を防止するとともに、前記押圧部材の再利用が可能となる。
【0067】
請求項11記載の発明では、前記無端ベルト状像担持体は、前記無端ベルト状像担持体上に形成された静電潜像を現像手段によって可視化されたトナー像を担持する感光体ベルトとしたことで、転写手前での感光体ベルトと転写材との密着が可能となり、トナーちりの無い良好な画像を得ることができる。
【0068】
請求項12記載の発明では、前記無端ベルト状像担持体は、一次転写されたトナー像を担持し、前記トナー像を転写材に二次転写する中間転写ベルトとしたことで、二次転写手前での中間転写ベルトと転写材との密着が可能となり、トナーちりの無い良好なフルカラー画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例を説明した図である。
【図2】図1の画像形成装置における転写部近傍を拡大して示した図である。
【図3】押圧部材の取り付け態様を説明した部分断面図である。
【図4】押圧部材の取り付け態様を説明した部分断面図である。
【図5】押圧部材の取り付け態様を説明した部分断面図である。
【図6】押圧部材近傍の構成を説明した図である。
【図7】境界部Pを説明した図である。
【図8】押圧部材および転写材搬送ガイドの作用を説明した図である。
【図9】角度θ1、θ2を説明した図である。
【図10】角度θ2が不適当な場合にできる空隙を説明した図である。
【図11】画像形成装置の他の例を説明した図である。
【図12】押圧部材が中高の形状をしていることを説明した図である。
【図13】形状が不適当な押圧部材の説明図である。
【図14】曲面部の表面を樹脂でコートした押圧部材の説明図である。
【図15】曲面部の表面を樹脂テープでコートした押圧部材の説明図である。
【図16】押圧部材に対する各部材幅寸法の関係を説明した図である。
【図17】従来技術にかかる静電転写の模式的説明図である。
【図18】従来技術にかかる転写部周辺の状態を説明した図である。
【図19】従来技術にかかる空隙を説明した図である。
【符号の説明】
1A 感光体
10B 中間転写ベルト
14A 二次転写バイアスローラ
30A,30B、30Aa、30Ab、30Ac、30C 押圧部材
31Ba、31Bb 転写材搬送ガイド
P 境界部
Claims (12)
- ローラで支持されていてトナー像を担持して回転される無端ベルト状像担持体と、前記無端ベルト状像担持体のまわりの任意の位置に設けられた転写部位と、前記転写部位の前記回転の方向での上流位置で前記無端ベルト状像担持体に向けて送り出されるように前記転写材を案内する転写材搬送ガイドと、転写材搬送ガイドにより送り込まれた転写材の裏面に前記転写部位にて接触し前記無端ベルト状像担持体上のトナー像と逆極性の転写電圧を印加することで前記トナー像を前記転写材に転移させる転写手段と、前記転写手段よりも前記無端ベルト状像担持体の回転方向での上流側背面から前記無端ベルト状像担持体を押圧するように配設された押圧部材とを有する画像形成装置において、
前記無端ベルト状像担持体を支持するローラの軸方向からみたとき、前記転写材搬送ガイドは上下のガイド部材で構成され、前記上下ガイド部材のうち転写材裏面に接する側の下ガイド部材は前記無端ベルト状像担持体方向に向かう面と前記無端ベルト状像担持体に沿う面とによる山形形状を有し、これら無端ベルト状像担持体方向に向かう面と無端ベルト状像担持体に沿う面との境界部Pは、前記押圧部材と前記転写部位との間の前記無端ベルト状像担持体部分の延長線L1上の位置にあるか、または、延長線L1よりも前記無端ベルト状像担持体側の任意の位置にあることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、前記押圧部材は、前記転写材先端部が前記転写材搬送ガイドに沿って前記無端ベルト状像担持体へ当接する位置と略対向する同一の位置か、あるいは該位置よりも下流側での前記無端ベルト状像担持体の背面側から、前記無端ベルト状像担持体を押圧するように設けられていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1又は2記載の画像形成装置において、前記押圧部材の前記無端ベルト状像担持体との接触部分は少なくとも曲面を含む形状で構成され、前記曲面の曲率半径rは5≦r(単位:mm)を満たしていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成装置において、前記無端ベルト状像担持体を支持するローラの軸方向からみたとき、前記押圧部材と前記転写部位との間の前記無端ベルト状像担持体部分の延長線L1と、前記押圧部材より上流側の前記無端ベルト状像担持体の延長線L2と、で構成される角度θ1は5°≦θ1を満たすことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至4の何れかに記載の画像形成装置において、前記無端ベルト状像担持体を支持するローラの軸方向からみたとき、前記押圧部材と前記転写部位との間の前記無端ベルト状像担持体部分の延長線L1と、前記転写手段と前記無端ベルト状像担持体とで構成される転写ニップ部を通る共通接線からなる延長線L3とで構成される角度θ2は、−15°≦θ2≦15°(但し、前記延長線L1上の前記転写ニップ部を軸として前記延長線L3を上向きにずらすときの角度を+、下向きにずらすときの角度を−、延長線L1と延長線L3とが重なった状態を0°とする。)の範囲にあることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成装置において、前記押圧部材の幅方向長さを WA 、前記無端ベルト状像担持体の幅方向長さを WB、転写領域幅をWTとしたとき、前記押圧部材の幅方向長さWAはWT≦WA≦WBの関係を満たし、且つその幅方向端部は丸め処理または面取り処理が施されていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至6の何れかに記載の画像形成装置において、前記押圧部材の前記無端ベルト状像担持体と接触する部分の幅方向形状を、両端部よりも中央部を中高形状としたことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至6の何れかに記載の画像形成装置において、前記押圧部材は摺動性樹脂で構成されていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至6の何れかに記載の画像形成装置において、前記押圧部材の前記無端ベルト状像担持体との接触部分にはフッ素樹脂コートがなされていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至6の何れかに記載の画像形成装置において、前記押圧部材の前記無端ベルト状像担持体との接触部分にはフッ素樹脂テープが貼りつけられていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1記載の画像形成装置において、前記無端ベルト状像担持体は、前記無端ベルト状像担持体上に形成された静電潜像を現像手段によって可視化されたトナー像を担持する感光体ベルトであることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1記載の画像形成装置において、前記無端ベルト状像担持体は、一次転写されたトナー像を担持し、前記トナー像を転写材に二次転写する中間転写ベルトであることを特徴とする画像形成装置。
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