JP5257664B2 - 転写装置、及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、電子写真方式、あるいはインクジェット方式を採用した複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置と、これに用いる転写装置に関し、詳細には、ベルト状像担持体と、記録紙(シート材)を重力、摩擦力、静電気力などを用いて搬送するベルト搬送手段の機構を備え、シート材への画像の転写装置が、シート材のベルト状転写材のレジストレーション手段と、そのレジストレーション手段への転写材の先端突入時に生じる衝撃を緩衝する機構を有するものに関する。
特許文献1には、厚紙が2次転写部を通過する時の負荷変動を低減して画質劣化を抑制し、また、その時に発生する中間転写ベルトのすべりを防止し、さらに、中間転写ベルトの耐久性を向上する画像形成装置として、複数の支持ローラに支持されて回転する像担持体ベルトの1つの支持ローラに対向して設けられた2次転写ローラで形成される2次転写部へのベルト進入角度を変更する可変手段を備え、この可変手段は前記像担持体ベルトの裏面を押圧し、搬送されてきた転写紙の先端は前記可変手段の押圧部位と対向する位置近傍に当接した後に前記転写部に進入するものが開示されている。
また特許文献2には、搬送中の無端ベルトに衝撃的な負荷変動が発生しても他の部位への伝播を効果的に低減するベルト搬送装置及び当該ベルト搬送装置を備えた画像形成装置として、搬送駆動されて、感光体から転写されたトナー画像を転写ローラに搬送して、シート状部材に転写する中間転写ベルトの内側面に、平行減衰板を所定の圧力で接触させ、転写ローラ部分等によって発生する負荷変動を減衰させ、中間転写ベルトに発生する負荷変動を安価かつ確実に減衰させることができ、搬送性能を向上させ、画像品質を向上させることができるものが開示されている。
特開2007−57715号公報 特開2006−235266号公報
ところで、一次転写手段にて形成されたトナー像を中間転写ベルトを用いて担持し、搬送手段にて給送されるシート材へ二次転写手段にて転写を行う中間転写ベルト方式の画像形成装置においては、当該シート材先端が張架される二次転写手段上流側のベルトに接触する部位において、シート材が厚さが厚い程、あるいは剛度(腰)が高い程、またあるいはカールによる進入角度が大きくなる程、中間転写ベルトに接触する衝撃が大きくなり、その影響は前記一次転写手段への副走査方向の定常的な転写線速を乱し、いわゆるショックジター現象による画像乱れが生じるという課題がある。
この現象をシート材先端の副走査方向の時系列位置ごとに細かく分けると、
(1)シート材先端が張架される二次転写手段上流側のベルトに接触する際に生じるベルトの内側への撓みが接触点より上流側にベルトを瞬間的に引っ張るために瞬間的に一次転写側でのベルト線速が早くなり、転写画像は副走査方向に粗くなるという現象と、
(2)シート材先端が二次転写手段(転写ローラとの本ニップ域)に噛み込まれる際に生じるベルト線速の減速による、一次転写側でのベルト線速が遅くなり、転写画像は副走査方向に密になる現象と、
(3)シート先端が二次転写手段(転写ローラとの本ニップ域)から抜け出たときに、前記(1)に記載の現象で内側に撓んでいたベルトが元に戻ることによって、一次転写側でのベルト線速が遅くなり、転写画像は副走査方向に密になる現象
に整理され、これら(1)から(3)までの現象はいずれも一時転写部での副走査方向の画像の乱れに影響し、その結果二次転写での画像もシート材にそのまま転写されるため、乱れた画像となって出力される。
従って本発明の目的は、シート材が二次転写部へ突入する際にベルトの撓みを抑制することで、一次転写の位置変動が粗となる線速変動を極力低減させ、様々な(厚紙、高剛性、カール)シート材に対しても安定したトナー画像の二次転写が行えるようにすることを目的とするものである。
本発明の転写装置のうち請求項1に係るものは、
シート材搬送手段より給送されるシート材を、複数本のローラにより張架された、可撓性のベルト状像担持体に接触させ、担持された画像をシート材へ転写を行う転写装置において、
前記ベルト状像担持体と前記シート材先端とが接触する副走査方向位置より、該副走査方向上流側から下流側までの内接するローラ間に挟まれる領域にて前記ベルト状像担持体の前記シート材と接する面と反対側の面側に、前記ベルト状像担持体面が前記シート材と接触することによる撓みを規制するベルト撓み規制手段を備え、
前記ベルト状像担持体は、前記ベルト撓み規制手段に接することで案内されるものであり、
前記ベルト撓み規制手段が、前記ベルト状像担持体が前記シート材に接していない状態で張架されている該ベルト状像担持体のベルト面と平行な面を持ち、当該面が前記ベルト状像担持体に接する構造体である転写装置であって、
前記ベルト撓み規制手段の位置を、前記ベルト状像担持体に前記シート材先端が接触する領域を含み、前記ベルト状像担持体に前記シート材先端が接触しても前記ベルト状像担持体が前記シート材と接する面と反対側の面側に撓まない位置としてなる、
ことを特徴とする。
請求項に係るものは、請求項の転写装置において、前記ベルト撓み規制手段が、前記ベルト状像担持体が前記シート材に接していない状態で張架されている該ベルト状像担持体のベルト面と平行な面を持ち、当該面が前記ベルト状像担持体に接する配置としてあって、前記ベルト状像担持体との間に空気層を付与する正圧手段を備えたことを特徴とする。
請求項に係る画像形成装置は、請求項1又は2に記載の転写装置を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、シート材が二次転写部へ突入する際にベルトの撓みを抑制することで、一次転写の位置変動が粗となる線速変動を極力低減させ、様々な(厚紙、高剛性、カール)シート材に対しても安定したトナー画像の二次転写が行え、よって用紙対応性の向上と、良質な画像を図れる。
以下本発明を実施するための最良の形態を、図に示す実施例を参照して説明する。
図1は本発明の実施対象となる2次転写周囲構成による中間転写ベルト方式の画像形成装置の公知の構成例を示す図である。図中Pはシート材、1はシート材を収納した給紙カセット、2はシート材束、3はピックアップローラ、4はフィードローラ、5はリバースローラ、6は搬送駆動ローラ、7は搬送従動ローラ、8は下ガイド板:レジスト前、9は上ガイド板:レジスト前、10はレジストセンサ:前、11はレジスト駆動ローラ、12はレジスト従動ローラである。また13はレジストセンサ:後、14は下ガイド板:2次転前、15は上ガイド板:2次転前、16はレジストローラ前搬送路、17は転写ローラ前搬送路、18はシート材先端接触位置である。そして、50はベルトユニット、51Y、51M、51C、51BKはそれぞれ作像ユニット(Y:イエロー、M:マゼンタ、C:シアン、BK:ブラックを示す)、また52Y、52M、52C、52BKはそれぞれ1次転写部、53は中間転写ベルト、54はベルト駆動ローラ、55はベルト従動ローラ、55−1はばね:ベルト、56はクリーニングローラ、57は対向ローラ、58は転写ローラ、58−1はばね転写ローラ、59は定着ローラ対である。
給紙カセット1に積載されたシート材P(=単葉の紙を含む)のシート材束の最上位のシートはピックアップローラ3の摩擦搬送力によりシート束から分離し、給紙フィードローラ4により搬送方向に給送される力と、それとは逆方向に所定トルクで回転し対向する給紙リバースローラ5とにより確実に1枚に分離搬送され、更に、搬送駆動ローラ6と搬送従動ローラ7により搬送される。但し、搬送駆動ローラ6と搬送従動ローラ7の位置関係は図示の配置に限定されることなく、上下逆に配置し得る。
シート材Pの先端が搬送駆動ローラ6と搬送従動ローラ7を通過すると、わずかに湾曲したレジストローラ前搬送路23となるような形態の下ガイド板:レジスト前8と上ガイド板:レジスト前9に規制されながら、レジストセンサ:前10を通過することにより、下流の回転が停止した状態のレジスト駆動ローラ11とレジスト従動ローラ12とが接してなすレジストローラ対のニップ域までの到達時間が計算され、所定の搬送量を搬送駆動ローラ6が回転した後停止させる制御を行う。但し、レジスト駆動ローラ11とレジスト従動ローラ12の位置関係は図示の配置に限定されることなく、上下逆に配置し得る。
この所定量搬送させる量に応じてシート材Pはレジスト前搬送路23として描いた二点差線の軌跡よりも膨らみを待った状態となる。これを一般的に『ループを形成する』と称している。レジスト駆動ローラ11とレジスト従動ローラ12とによるレジストローラ対のニップ域に到達したシート材Pは、所定の停止時間で前記『ループを形成』したことと、シート材P自身の平面に戻ろうとする復元力により、シート材Pの先端が均等に接触する姿勢になろうとするためにレジストレーションが行われる。そして、レジストレーションされたシート材Pは、適宜タイミングによりレジスト駆動ローラ11、及び搬送駆動ローラ6が回転することで、下ガイド板:2次転前14と、上ガイド板:2次転前15とに挟まれて案内されてくる。
一方、シート材Pがレジストレーションが行われる前後のタイミング(すなわち、転写ローラ前搬送路17の長さ次第でタイミングが前後する)では、例えばいわゆる4連タンデム方式のカラー画像形成装置の場合においては、カラーのトナー像を(51Y、51M、51C、51BK)作像ユニットY、M、C、BKにより作像し、一体構造体であるベルトユニット50の中の中間転写ベルト53へ1次転写し、その中間転写ベルト53は内接するベルト駆動ローラ54により搬送(副走査)を開始し、ベルト従動ローラ55と、その軸部をベルトにテンションを付与する方向に荷重を掛けるばね:ベルト55−1、対向ローラ57、クリーニングローラ56などによって張架した状態で、逐次トナー画像を中間転写ベルト53へ転写させて行き、対向ローラ57と図示下側のばね:転写ローラ58−1により転写圧を付与された転写ローラ58とのニップする領域に前記トナー画像の先端と、前記レジストローラ対により搬送をされてくるシート材Pの先端とが揃うように同期させて、トナー像がシート材Pの表面に2次転写された後、下流側にある定着ローラ対59で加熱定着を行い、シート材Pを機外へと排出する。
ところで一般的に、中間転写ベルト53は駆動回転や従動回転するローラにより内接、外接して張架されている。図2(1)〜(4)は、従来方式の2次転写周囲構成の変化を時系列的に示したものである。すなわち、
(1)で示す『ベルト接触』状態では、シート材P先端がちょうど中間転写ベルト53のシート材先端接触位置18で接触し、通常の張架状態(中間転写ベルト53下側の二点鎖線で示す)よりも内側に屈曲し、この撓みにより中間転写ベルト53の線速は通常より早くなり、それによる位置変動が上流側にある1次転写を行う作像ユニット51Y,51M,51C,51BKで生じ、これが副走査方向の画素密度が粗になるスジ状のいわゆるショックジター画像となって現れるが、さらに(2)で示す『二次転写プレニップ到達』のように二次転写プレニップ域までシート材P先端が到達してしまうと、中間転写ベルト53は再び張力により真っ直ぐに張ろうとするため、復元動作により中間転写ベルト53の線速は通常より遅くなり、それも上記のとおり上流側の1次転写を行う作像ユニット51Y,51M,51C,51BKで位置ずれが起こり、今度は副走査方向の画素密度が密になるスジ状のいわゆるショックジター画像となって現れる。従って、シート材P先端が、中間転写ベルト53にシート材先端接触位置18で接触し、内側に屈曲(撓む)する量が大きくなるほどショックジター画像は顕著になる。なお(3)は二次転写本ニップ到達状態、(4)は二次転写本ニップ通過状態を示す。
図3は、本発明に係る2次転写周囲構造の画像形成装置の一実施例を示す図であるが、対向ローラ57の上流側で且つ中間転写ベルト53の内側に、中間転写ベルト53とシート材Pの先端とが接触する副走査方向位置(シート材先端接触位置18)より、上流側から下流側までの内接するローラ間に挟まれる領域にて、中間転写ベルト53のシート材Pと接する反対側の面にて、中間転写ベルト53の面がシート材Pと接触することによる撓みを規制するベルト撓み規制手段、即ちベルト摺接材保持部30に固定されたベルト摺接材31を備えており、このベルト摺接材31がベルト状像担持体たる中間転写ベルト53に常時接しているという状態としてあり、さらに、ベルト摺接材31が、中間転写ベルト53がシート材Pに接していない状態で張架されているベルト面と平行な面を持ち、その面が中間転写ベルト53に接する構造を有している。なお図中32−Aはベルト摺接平面リブ部、32−A’はベルト摺接曲面リブ部、32−Bはリブ基底部、33−Aはベルト摺接平面リブ部、33−A’はベルト摺接曲面リブ部、33−Bはリブ基底部、33−Cはベルト摺接曲面リブ部、33−Dはリブ基底部である。
すなわち、ベルト摺接材31により、中間転写ベルト53のシート材先端接触位置18にて、シート材Pの先端が接触したとしても、図2の(1)で示したようにベルトを撓ませない程度の剛性の材質を保つために、ベルト摺接材保持部材30によりしっかり支えられた構造体(金属、樹脂、セラミックス等材質は問わず、あるいは中間転写ベルトへの潤滑付与剤として、ステアリン酸亜鉛をはじめ脂肪酸の金属塩や、キャンデリラワックス、カルウナバワックス、ライスワックス、木ろう、ホオバ油、蜜蝋、ラノリン等のワックスを主成分とする潤滑性付与剤を一度加熱溶融し、常温環境で然るべき図示の形状に冷却個化させたものであってもかまわないが、使用環境下においては然るべきヤング率以上の材質でできているものとする)の表面(ベルト摺接面)に、ベルト摺接材31を接着や、コーティング、めっき処理などしたり、ねじ、カシメ具、リベット、スナップピンなどの締結部材で取り付けたり、またあるいはベルト摺接材保持部材30自体の材質で作ったものでもかまわないが、要求される特性が、中間転写ベルト53の内周面に摺接しても互いに磨耗が少なく(理想的には磨耗しない)、摩擦抵抗が少ない(互いの摩擦係数が低い)物によって、中間転写ベルト53はシート材Pと接触したとしても撓まない構造になっている。さらに、中間転写ベルト53がシート材Pと接していない状態で、なおかつ複数のローラで張架されたままの状態において、張架状態の中間転写ベルト53の内周面と平行な面を持つことにより、シート材Pの先端が中間転写ベルト53のシート材先端接触位置18に当接したとしても、中間転写ベルト53が平行な面で接触することにより搬送(副走査)方向に片当りして浮き上がることが無く、一定した接触面積でベルトが保持されることになる。
また、理想的には中間転写ベルト53の内周面がベルト摺接材31と接しないまでも、極力空隙の少ない平面状態で平行に配置されていれば、シート材Pの先端がシート材先端位置18に到達するまでは中間転写ベルト53の内周面はベルト摺接材31に対して僅かな空気層を持ち、非接触状態であっても、シート材Pの先端がシート材先端位置18に到達した時点で中間転写ベルト53の内周面はベルト摺接材31に対して即接触する状態であれば良い。ただし、その際の中間転写ベルト53の撓み量は極力小さくなることが理想である。
図4(1)〜(4)は、図3の2次転写周囲構成の変化を同じ時系列で示したものである。すなわち、(1)で示す『ベルト接触』状態では、シート材P先端がちょうど中間転写ベルト53のシート材先端接触位置18で接触しているが、内側のベルト摺接材31と、それを動かないように保持固定するベルト摺接材保持部材30とによって、通常の張架状態と変わらず、内側に屈曲することも無く、この作用により中間転写ベルト53の線速は通常通りとなるため、上流側の1次転写を行う作像ユニット51Y,51M,51C,51BKへも影響が無く、そのため副走査方向の画素密度が粗になるスジ状のいわゆるショックジター画像も現れず、さらに(2)で示す二次転写プレニップ域までシート材P先端が到達しても、中間転写ベルト53は真っ直ぐな状態のままのため、やはりショックジター画像は生じない。
図5は、本発明の実施例2を示す図である。基本的には実施例1と同構造である。図示の状態では、シート材Pが中間転写ベルト53に到達していない。そして、ベルト摺接材保持部材30はベルト摺接材31とシート材先端接触位置18を挟んでベルト搬送(副走査)方向の上流と下流の領域で中間転写ベルト53の内周面に対して面接触している。この構造によれば、図示していないシート材Pの先端が、シート材先端接触位置18に到達した際に、その搬送力により、中間転写ベルト53の内周面はベルト摺接材31に面接触して押し付けられることになるが、その際に中間転写ベルト53は面接触した状態以上に内側に撓みを生じることが無くなる。なお図中CとLを組み合わせた文字で示す線は中間転写ベルト53の中心線である。
図6、図7は、本発明の実施例3を示す図である。なお図6は、シート材Pが中間転写ベルト53に到達していない状態を示している。また図7はシート材接触位置における上流側から見た主走査方向の断面図である。先の実施例2と比較すると、ベルト摺接材保持部材はほぼ同形状であるが、本実施例ではベルト摺接平面リブ部32−A(またはベルト摺接曲面リブ部32−A’)と、リブ基底部32−Bとに変わっている。
ベルト摺接平面リブ部32−A(またはベルト摺接曲面リブ部32−A’)は図7の(1)または(2)で示すように、同形状のものが主走査方向に等間隔に22本備えられており、それぞれリブ基底部32−Bより一体の構造となっているが、必ずしも一体構造でなくともベルト摺接平面リブ部32−A(またはベルト摺接曲面リブ部32−A’)は個々にベルト摺接材保持部材30に取り付けられていてかまわない。また、そのリブの配列も等間隔である必要はなく、適宜主走査方向にリブ間隔の増減があってもかまわない。ただしリブが中間転写ベルト53の内周面に接触する側面方向の形状は全て同一であり、かつ、図6で示すように、ベルト摺接平面リブ部32−A(またはベルト摺接曲面リブ部32−A’)はシート材先端接触位置18を挟んでベルト搬送(副走査)方向の上流と下流の領域で中間転写ベルト53の内周面に対して線接触(あるいは微小な面積での面接触)し、それが主走査方向の複数箇所に分散している。
この構造によれば、図示していないシート材Pの先端が、シート材先端接触位置18に到達した際に、その搬送力により中間転写ベルト53の内周面はベルト摺接リブ部32−Aに線接触して押し付けられることになるが、その際に中間転写ベルト53は複数箇所で接触した状態以上に内側に撓みを生じることが無くなる。
また、図6で示すベルト摺接平面リブ部32−A(またはベルト摺接曲面リブ部32−A’)が図7の(1)で示すリブ先端断面形状が平面になっている場合には、中間転写ベルト53に対して、微小な面接触をしており、一方(2)で示すように、リブ先端断面形状が曲面になっている場合には、中間転写ベルト53に対して、線接触をしている(断面では点で表わした)。
図8、図9は、本発明の実施例4を示す図であり、それぞれの図の状態は図6、図7に対応しているので、実施例3と異なる点のみ説明する。実施例3のベルト搬送方向に対して平行に配列するベルト摺接平面リブ部32−A(またはベルト摺接曲面リブ部32−A’)が本実施例ではベルト搬送方向に対して角度を付けてベルト摺接平面リブ部33−A(またはベルト摺接曲面リブ部33−A’)として配列している点が異なっている。ベルト摺接平面リブ部33−A(またはベルト摺接曲面リブ部33−A’)は図9の(1)または(2)で示すように、中心線(CL)に対して線対称に、且つ等間隔にいずれもベルト搬送方向に対して角度を持って配列しており、それぞれリブ基底部33−Bより一体の構造となっているが、ベルト摺接平面リブ部33−A(またはベルト摺接曲面リブ部33−A’)は個々にベルト摺接材保持部材30に取り付けられていてかまわない。また、そのリブの配列も必ずしも等間隔である必要はなく、適宜主走査方向(中心線(CL)で示した方向と図の紙面上で直交する方向)にリブ間隔の増減があってもかまわない。
このベルト摺接平面リブ部33−A(またはベルト摺接曲面リブ部33−A’)の材質は、中間転写ベルトへの潤滑付与剤として、ステアリン酸亜鉛をはじめ脂肪酸の金属塩や、ワックスを主成分とする潤滑性付与剤を溶融し、冷却個化させたものであってもかまわない。
またここで、ベルトへの潤滑付与剤としての材質として要求される特徴を説明すると、中間転写ベルト53に不要なトナーが付着した際に、図示していないベルト表面に付着した不要トナーを掻き落とす弾性体材料からなるワイピングブレードやブラシ、あるいは掻き取りへら(スキージ)などのクリーニング手段にて確実に前記トナーを取り除く信頼性を向上させる材料として、当該ベルト面に、ステアリン酸亜鉛をはじめ脂肪酸の金属塩や、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワックス、木ろう、ホオバ油、蜜蝋、ラノリン等のワックスを主成分とする潤滑性付与剤を一度加熱溶融し、常温環境で然るべき図示の形状に冷却個化させたものであってもかまわないが、使用環境下においては固形化した板状の塗布材として接触させ、微量で、且つ均等に自ら磨耗させて塗布することにより、中間転写ベルトに付着していた不要なトナーのクリーニング性向上と摩擦係数を安定して低減できることが求められている。
また図8で示すように、ベルト摺接リブ部33−Aはシート材先端接触位置18を挟んでベルト搬送(副走査)方向の上流と下流の領域で中間転写ベルト53の内周面に対して線接触(あるいは微小な面積をもった面接触)し、それが主走査方向の複数箇所に分散している。この点は、図6で示した実施例3と同様の特徴である。
また同様に、図9の(1)で示すリブ先端断面形状が平面になっている場合には、中間転写ベルト53に対して、微小な面接触をしており、一方(2)で示すように、リブ先端断面形状が曲面になっている場合には、中間転写ベルト53に対して、線接触をしている(断面では点で表わした)。
図10は、本発明の実施例5を示す図である。本実施例では、『ベルト撓み規制手段』の構造が、中間転写ベルト53がシート材Pに接していない状態で張架されているベルト面と平行な線を持ち、この線が中間転写ベルト53に接する構造体となっている。『ベルト面と平行な線』とは、図10で示すベルト摺接曲面リブ部33−Cと、中間転写ベルト53内周面との接線のことであり、図示の通りこのリブは1本しかなく、しかも搬送方向に対して、然るべき角度θが付けてあり、いったんシート材Pが中間転写ベルト53に接すると、ベルトの搬送に伴ってシート材P先端が、中間転写ベルト53に接した裏側の内周面とベルト摺接曲面リブ部33−Cとが接する点が主走査方向に(リード角を持っているので)ずれ、そのため、中間転写ベルト53の内周面の接触点は特定の箇所に摺接することなく分散することになり、そのために、ベルト摺接による偏磨耗を低減させる働きをすることになる。
またシート材P先端が中間転写ベルト53に接触することで発生する衝撃は、ベルト主走査方向全域で発することなく、特定の接点(シート材P先端とベルト摺接曲面リブ部33−Cとが交差する点)でのみ発生する。そのため、その衝撃力が(シート材P主走査幅全域の)線で接触する時より小さくなる。また、理想的にはシート材先端接触位置18を挟んでベルト搬送(副走査)方向の上流と下流の領域で中間転写ベルト53の内周面に対して線接触する位置は、主走査方向の中央(図示の中心線:CL)と交差する点に位置を設定すると、シート材P先端が中間転写ベルト53に接する確率が最も高い接点が中間転写ベルト53のベルト幅中央に来ることになるが、接触位置がシート材先端接触位置18より上流側、あるいは下流側に外れたとしても確率度数分布的にほぼ主走査方向に中央で接する確率が高く、逆にシート材先端接触位置18から外れる確率は離れるほど低くなる。
図11は、本発明の実施例6を示す図である。この実施例では中間転写ベルト53がシート材Pに接していない状態で張架されているベルト面と平行且つ同一平面上に接線を持つ円柱状の回転体と接している。つまり、図示のような、ベルト搬送に対して従動回転する前列コロ34−Aや、後列コロ34−Bと、中間転写ベルト53の内周面とが接する接線の配列が、中間転写ベルト53の内周面に対してまずは平行であり、併せてその接線が複数ある場合には互いに同一平面状に配列されているのがこの実施例である。
図11においては前列コロ34−Aの径と後列コロ34−Bの径が等しく描かれているが、必ずしも同一の径でなくとも、それぞれのコロとベルトが接する接線がベルト内周面に対して平行で、且つ互いに同一平面上にあればよく、互いのコロの外径(回転中心軸位置)が異なっていたとしてもかまわない。
図11で示すように、前列コロ34−Aの列の接線と後列コロ列34−Bの接線位置は、シート材先端接触位置18を挟んでベルト搬送(副走査)方向の上流と下流の領域で中間転写ベルト53の内周面に接しているが、必ずしもこの前後2列に限定せずとも、さらにシート材先端接触位置18にコロ列があることが理想的である。この複数のコロ列による中間転写ベルト53との接線の集合により互いに面積を持つことに等しくなり、中間転写ベルト53の撓みを規制する手段として面積を持つことになる。
なお図11においては、前列コロ34−Aの列の接線と後列コロ列34−Bより上流側において同コロ列接線と同一平面状にベルト摺接材31が配置されているが、前列コロ34−Aと後列コロ34−Bの機能がそれだけで十分に中間転写ベルト53の撓みを規制する案内として機能していれば必ずしもある必要はない。
図12は、本発明の実施例7を示す図である。この実施例では、ベルト搬送に対して従動回転するA列コロ35−Aや、B列コロ35−Bと、中間転写ベルト53の内周面とが接する接線の配列が、中間転写ベルト53の内周面に対してまずは平行であり、併せてその接線が複数ある場合には互いに同一平面状に配列されている。ただし、A列コロ35−Aの軸心は、シート材先端接触位置18で示した主走査方向の線に対して角度θ、同じくB列コロ35−Bの軸心は角度θをなしているが、中間転写ベルト53の面と平行且つ同一平面上に接線を持つ円柱状の回転体と接することは変わらない。
また図12で示すA列コロ35−AとB列コロ35−Bの接線の配置は、シート材先端接触位置18を挟んでベルト搬送(副走査)方向の上流と下流の領域で中間転写ベルト53の内周面に接するように配列されている。図12で示すA列コロ35−AとB列コロ35−Bの配置は、中間転写ベルト53の中心線(CL)に対して左右の群に振り分けられているが、A列コロ35−AとB列コロ35−Bを隣接して交互に配列してもかまわない。
なお図12の実施例でも、図11の実施例と同様に、各コロ列と、中間転写ベルト53の内周面とが接する接線の配列が、中間転写ベルト53の内周面に対してまずは平行であり、併せてその接線が複数ある場合には互いに同一平面状に配列されている。
ただし、本実施例では図11の実施例と異なり、ベルト摺接部材31をあえて設けていないが、その理由としては、各コロの接線(軸心)がシート材先端接触位置18を挟んでベルト搬送(副走査)方向の上流と下流の領域で中間転写ベルト53の内周面に接するように配列されているため、中間転写ベルト53の内周面と接する接線の群(集合)による面積が確保されるので、補助的な意味でのベルト摺接部材31がなくとも十分に中間転写ベルト53の撓みを規制する手段として機能しているためである。
またA列コロ35−Aの軸心と、B列コロ35−Bの軸心は、それぞれシート材先端接触位置18で示した主走査方向の線に対して角度θと、角度θを持たせているが、中間転写ベルト53の内周面に接する摩擦力は極力小さくなる(低摩擦係数の)材料を選択することにより、コロ回転の推力が中間転写ベルト53搬送方向と一致せずともベルトに撚れが生じる懸念は無くなる。
ここで、コロの表面材質は、中間転写ベルトへの潤滑付与剤として、ステアリン酸亜鉛をはじめ脂肪酸の金属塩や、ワックスを主成分とする潤滑性付与剤を溶融し、冷却個化させたものであってもかまわず、あるいは別の図示しないコロ表面に別途前記潤滑付与剤が接することにより、間接的に前記コロ表面へ潤滑剤を塗布する構造であってもかまわない。
なお、本実施例でコロをベルト中心線に対してそれぞれ角度θ、角度θを持たせた理由は、中間転写ベルト53と接触し、従動回転する際に、図示の様にベルト中心から外側へ向く配置にすることで、それぞれのコロが接触摩擦力によりベルトを搬送方向とは別にベルトの外側へ広げようとする力が作用し、そして複数のコロの摩擦力の合力により、ベルトは中心から両方の外側方向へ広がろうとする推進力(張力)が生じるので、ベルト中心線を線対称に両側に同数、同形状のコロが配置されているならば、均衡が取れてベルト幅外方向に同じ張力が与えられ、ピンと張られることによりベルトの捩れを防ぐ機能を持たせることと、シート材P先端が中間転写ベルト53のシート材先端接触位置18で接触した際に生じる衝撃力を、転写ローラ58と対向ローラ59とがニップする二次転写域への伝播に対し、ベルト外方向へ僅かながら逃がすことにより二次転写域での衝撃を緩和させる機能を持たせるためである。
なお、図11で示した実施例では既にベルト面と平行且つ同一平面上に接線を持つ円柱状の回転体の配置はベルト搬送方向に対して同接線を直角な方向に配置し、接線がベルト幅中心線、あるいは搬送されるシート材Pの主走査方向の中心線に対して線対称になるように配置してあるが、図13はそれを発展させた実施例を示す。
すなわち、円柱状の回転体の配置を、中間転写ベルト53の搬送方向に対して同接線を直角な方向に配置しており、図示のように、ベルト搬送に対して従動回転する前列テーパコロ34−Cや、後列テーパコロ34−Dは互いに軸心は並行ではないとしても、中間転写ベルト53の内周面とが接する接線の配列に関しては、いずれも互いに中間転写ベルト53の内周面に対してまずは平行であり、併せてその接線が複数ある場合には互いに同一平面状に配列されていることを示しており、更に各接線の配置はベルト幅中心線、あるいは搬送されるシート材Pの主走査方向の中心線に対して線対称になる様にしている。
なお、図13の実施例では図11の実施例と同様に、前列テーパコロ34−Cの接線列と後列テーパコロ34−Dの接線列の配置が、シート材先端接触位置18を挟んでベルト搬送(副走査)方向の上流と下流の領域で中間転写ベルト53の内周面に接するように配列されている。図13で示す前列テーパコロ34−Cと後列テーパコロ34−Dのテーパ方向が、中心線(CL)に対して左右の群に振り分けられているが、前列テーパコロ34−Cと後列テーパコロ34−Dのテーパを隣接して交互に配列してもかまわない。
また本実施例でも、図11や図12の実施例と同様に、各コロ列と、中間転写ベルト53の内周面とが接する接線の配列が、中間転写ベルト53の内周面に対してまずは平行であり、併せてその接線が複数ある場合には互いに同一平面状に配列されている。
なお、図13の実施例のようにコロをテーパ形状とした理由は、中間転写ベルト53と接触し、従動回転する際に、図示の様にベルト中心寄りに太いテーパが向く配列することにより、テーパコロの太い径側の周速が細い方の周速より早くなるため、コロ接触摩擦力によりベルトは搬送方向とは別にベルトの外側へ旋回しようとする力が作用する。そして複数のテーパコロの摩擦力の合力により、ベルトは中心から両方の外側方向へ広がろうとする推進力(張力)が生じるので、ベルト中心線を線対称に両側に同数、同形状のテーパコロが配置されているならば、均衡が取れてベルト幅外方向に同じ張力が与えられ、ピンと張られることによりベルトの捩れを防ぐ機能を持たせることと、シート材P先端が中間転写ベルト53のシート材先端接触位置18で接触した際に生じる衝撃力を、転写ローラ58と対向ローラ59とがニップする二次転写域への伝播をベルト外方向へ僅かながら逃がすことにより二次転写域での衝撃を緩和させる機能を持たせるためである。
図14は、本発明の実施例9を示す図である。この実施例では、中間転写ベルト53がシート材Pと摺接することによる撓みを規制する『ベルト撓み規制手段』の構造が、中間転写ベルト53がシート材Pに接していない状態で張架されているベルト面と平行な面を持ち、この面がベルトに接する構造であって、中間転写ベルト53との間に空気層を付与する正圧手段を備えるものである。
この正圧手段とは、本実施例では、モータによるファン38の旋回により外部より空気を取り込み、漏斗部39で外気より正圧を保った状態にして、加圧管40へと空気を圧送する装置のことである。圧送された正圧の空気は、ベルト摺接材保持部材36内に中間転写ベルト53内周面と接する側に開口した加圧室42を設け、これを加圧口41で連通させることにより流入し、図示の複数の他の各加圧室42へ連通口43より連通管44を経由し正圧を連通分配させる。各加圧室42は、ベルト摺接材(隔壁部)37により個々に分かれていて、中間転写ベルト53内周と接触し、ベルトとの接触圧とベルト自体の張力とにより機密されているが、それを上述のような正圧手段により加圧空気の圧力が強ければ僅かに漏れるため、中間転写ベルト53内周面との間に極めて薄い空気層が形成される。そして、これにより、ベルト摺接材(隔壁部)37と中間転写ベルト53内周との摩擦力は低減する。
シート材Pの先端が中間転写ベルト53のシート材先端接触位置18で接触した際に生じる衝撃力で局部的に中間転写ベルト53を押し付けて、その裏側であるベルト摺接材(隔壁部)37との接触圧が高まることで摩擦負荷が大きくなるが、この接触部が前記の薄い空気層により浮き上がっているため、摩擦負荷変動が低減し、中間転写ベルト53の搬送負荷も変動が少なく抑えられる。なお、図示した加圧口41、連通口43、連通管44の配置や、数、圧力分配等は適宜最適な設計条件により決定されるため変更可能である。
ただし、図示では中央の一箇所の加圧室42だけに加圧口41を設けたことで、圧力が最も高まるようにし、その両側の加圧室42へは連通口43を通じて連通管44により圧力を分配させている。この配置により、ベルト中央より徐々に低圧になる圧力勾配にし、左右差の少ない(搬送抵抗が左右均衡し易い)設定にしている。図示は省略するが、複数の加圧室42にそれぞれ加圧管40と加圧口41を設けて圧力を分配するようにしてもよい。
なお、ベルト摺接材(隔壁部)37と中間転写ベルト53内周面との間に形成される極めて薄い空気層は、理想的には必要最低限の圧力が層流状態で均等に流れることであるが、それを実施することは困難であると考えられるため、気流設計により、摩擦力の変動が最も大きくなるシート材先端接触位置18の裏面辺りの空気層が厚くなるように圧力分布を持たせる設計にすることで、中間転写ベルト53の搬送抵抗の変動も小さく抑えることになり、空気層が形成しきれなかったベルト摺接材(隔壁部)37と、中間転写ベルト53内周との接触面により、他の実施例と同様に中間転写ベルト53の撓みを規制する手段として機能し得る。
また図14では、正圧手段を専用のファン38を設けているが、装置内の他の目的で生じた正圧の気流(冷却の気流など)を利用し、加圧管40へ分配すれば同様の効果が得られる。
以上説明してきたように、一次転写手段にて形成されたトナー像を中間転写ベルトを用いて担持し、搬送手段にて給送されるシート材へ二次転写手段にて転写を行う中間転写ベルト方式の画像形成装置においては、当該シート材先端が張架される二次転写手段上流側のベルトに接触する部位において、シート材の厚さが厚い程、あるいは剛度(腰)が高い程、またあるいはカールによる進入角度が大きく成る程、中間転写ベルトに接触する衝撃が大きくなり、その影響は前記一次転写手段への副走査方向の定常的な転写線速を乱し、いわゆるショックジター現象による画像乱れが生じさせるが、本発明はこれを解決し、シート材が二次転写部へ突入する際にベルトの撓みを抑制することで、一次転写の位置変動が粗となる線速変動を極力低減させ、様々な(厚紙、高剛性、カール)シート材に対しても安定したトナー画像の二次転写が行える。これは、用紙対応性の向上と、良質な画像を得ることを可能とする。
そして、上述した実施例では、シート材P先端がシート先端接点位置18での中間転写ベルト53突入する際の撓みを生じないようにするため、中間転写ベルト53の内周側に撓みを規制する『ベルト撓み規制手段』によりベルトの撓みは原理的には発生しなくなるため、前記一次転写手段への副走査方向の定常的な転写線速を乱し、いわゆるショックジター現象による画像乱れが生じなくなるため、シート材の厚さが厚い程、あるいは剛度(腰)が高い程、またあるいはカールによる進入角度が大きくなる場合であっても良質な画像が得られる。
また、『ベルト撓み規制手段』の摺接部形状がベルトに対して平行な面にすることで、実際にシート材P先端が中間転写ベルト53突入するシート先端接点位置18が多少副走査方向でばらついたとしてもベルトには撓みを生じないため、用紙対応性が向上する効果が得られる。『ベルト撓み規制手段』の摺接部形状を複数に分散させれば、ベルトとの接触面積が減る分、ベルト磨耗や接触負荷を低減させ得る。そして、『ベルト撓み規制手段』の摺接部形状がベルトに対して線接触させるため、ベルトとの接触面積が比較的大きく減る分、ベルト磨耗や、接触負荷をさらに低減させ得る。
また、『ベルト撓み規制手段』の摺接部形状を円柱状の回転体(従動コロ)とすることで、ベルトとの接触が接線(線接触)となり、さらに回転体が転動するため、いっそうベルト磨耗や接触負荷を低減させ得るし、回転体(従動コロ)の配列をベルト搬送方向に対して直角な接線(円筒コロ形状であれば回転軸も直角)にすれば、ベルト搬送に追従(従動回転)しやすくなるため、ベルト搬送抵抗がまたいっそう低減させ得る。
さらに、『ベルト撓み規制手段』とベルトとの間に『正圧手段』を設けたことで空気層を形成させ、局部的にベルトを浮かせるため、ベルトとの接触面積が減る分ベルト磨耗や、接触負荷を低減させ得るのである。
本発明の実施対象となる2次転写周囲構成による中間転写ベルト方式の画像形成装置の公知の構成例を示す図 従来方式の2次転写周囲構成の変化を時系列的に示した図 本発明に係る2次転写周囲構造の画像形成装置の一実施例を示す図 図3の2次転写周囲構成の変化を同じ時系列で示した図 本発明の実施例2を示す図 本発明の実施例3を示す図 本発明の実施例3を示す図 本発明の実施例4を示す図 本発明の実施例4を示す図 本発明の実施例5を示す図 本発明の実施例6を示す図 本発明の実施例7を示す図 本発明の実施例8を示す図 本発明の実施例9を示す図
符号の説明
1:給紙カセット
2:シート材束
3:ピックアップローラ
4:フィードローラ
5:リバースローラ
6:搬送駆動ローラ
7:搬送従動ローラ
8:下ガイド板:レジスト前
9:上ガイド板:レジスト前
10:レジストセンサ:前
11:レジスト駆動ローラ
12:レジスト従動ローラ
13:レジストセンサ:後
14:下ガイド板:2次転前
15:上ガイド板:2次転前
16:レジストローラ前搬送路
17:転写ローラ前搬送路
18:シート材先端接触位置
30:ベルト摺接材保持部材
31:ベルト摺接材
32−A:ベルト摺接平面リブ部
32−A’ :ベルト摺接曲面リブ部
32−B:リブ基底部
33−A:ベルト摺接平面リブ部
33−A’ :ベルト摺接曲面リブ部
33−B:リブ基底部
33−C:ベルト摺接曲面リブ部
33−D:リブ基底部
34−A:前列コロ
34−B:後列コロ
34−C:前列テーパコロ
34−D:後列テーパコロ
35−A:A列コロ
35−B:B列コロ
36:ベルト摺接材保持部材
37:ベルト摺接材(隔壁部)
38:ファン
39:漏斗部
40:加圧管
41:加圧口
42:加圧室
43:連通口
44:連通管
50:ベルトユニット
51Y、51M、51C、51BK:作像ユニット
52Y、52M、52C、52BK:1次転写部
53:中間転写ベルト
54:ベルト駆動ローラ
55:ベルト従動ローラ
55−1:ばね:ベルト
56:クリーニングローラ
57:対向ローラ
58:転写ローラ
58−1:ばね転写ローラ
59:定着ローラ対
P:シート材
CL:中間転写ベルトの中心線

Claims (3)

  1. シート材搬送手段より給送されるシート材を、複数本のローラにより張架された、可撓性のベルト状像担持体に接触させ、担持された画像をシート材へ転写を行う転写装置において、
    前記ベルト状像担持体と前記シート材先端とが接触する副走査方向位置より、該副走査方向上流側から下流側までの内接するローラ間に挟まれる領域にて前記ベルト状像担持体の前記シート材と接する面と反対側の面側に、前記ベルト状像担持体面が前記シート材と接触することによる撓みを規制するベルト撓み規制手段を備え、
    前記ベルト状像担持体は、前記ベルト撓み規制手段に接することで案内されるものであり、
    前記ベルト撓み規制手段が、前記ベルト状像担持体が前記シート材に接していない状態で張架されている該ベルト状像担持体のベルト面と平行な面を持ち、当該面が前記ベルト状像担持体に接する構造体である転写装置であって、
    前記ベルト撓み規制手段の位置を、前記ベルト状像担持体に前記シート材先端が接触する領域を含み、前記ベルト状像担持体に前記シート材先端が接触しても前記ベルト状像担持体が前記シート材と接する面と反対側の面側に撓まない位置としてなる、
    ことを特徴とする転写装置。
  2. 請求項1の転写装置において、
    前記ベルト撓み規制手段が、
    前記ベルト状像担持体が前記シート材に接していない状態で張架されている該ベルト状像担持体のベルト面と平行な面を持ち、
    当該面が前記ベルト状像担持体に接する配置としてあって、
    前記ベルト状像担持体との間に空気層を付与する正圧手段を備えたことを特徴とする転写装置。
  3. 請求項1又は2に記載の転写装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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