JP4698016B2 - 樹脂の射出成形法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,サーモトロピック液晶ポリマー(以下液晶ポリマーと略す)等の成形用樹脂の射出成形方法に関するものであり、詳しくは、成形時の流動性に優れると共に、多数個取りが可能でかつ使用樹脂量が低減できるため、成形品の生産性が大きく向上し、成形品の生産コストを大幅に低減できる樹脂の成形方法に関する。さらに、本発明は、本発明の方法に用いられる射出成形システム、および本発明の方法に用いられる射出成形金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
成形用樹脂の中でも液晶ポリマーは耐熱性が高く、成形時の流動性が良好であると共に、バリが出難い、ソリが少ない等、成形性が非常に優れているため、軽薄短小化の傾向が著しいパーソナルコンピューター、携帯電話等の電気・電子機器部品、精密機械部品等においてその使用量が大きく増加しつつある。
【0003】
しかしながら、近年その使用量増加および用途の拡大に伴いPPS(ポリフェニレンスルフィド)等のスーパーエンジニアリング・プラスチックのみならず、PBT(ポリブチレンテレフタレート)やポリアミド等の汎用エンジニアリング・プラスチックとも競合するようになってきているため、液晶ポリマーを使用した部品においてもコストダウンの要求が厳しくなり、成形加工性の更なる改善等が求められるようになってきている。
【0004】
液晶ポリマーの成形加工性向上に対しては、従来から材料面および成形方法面で種々の検討が行われている。材料面では、例えば特開昭59−85733号公報には、液晶ポリマーに低分子量(分子量1000未満)の液晶性化合物を少量混合することにより、液晶ポリマーの押出成形性が改良されることが、また、特開平3−252457号公報には、液晶ポリマーにp−ヒドロキシ安息香酸を主成分とするオリゴマーを少量添加することにより液晶ポリマーの流動性を改良する技術が開示されている。
【0005】
しかしながら、前者の公報に開示された低分子量化合物を含む樹脂組成物から得られる成形品は、熱分解、ガス発生などにより成形加工時に計量不安定であり、ショートショットなどを起こしやすく、そのために精密成形を必要とする電子部品用途などに用いられる成形品には適しているとはいえない。また、近年の流れである、電子部品などをリフローハンダによるハンダ付けに供する際、そりやフクレを生じやすいという問題もある。一方後者の方法による組成物から得られる成形品は、熱分解しやすいと考えられるオリゴマーを含むことにより、リフローハンダに供される成形品としては耐熱性面から適していない。材料面から液晶ポリマーの成形加工性を改良する方法は、液晶ポリマーの成形温度の高いことにも起因し、ある面では改善が認められても総合的にはマイナス面の効果が大きくなってしまうという宿命にあり、未だ満足し得る方法は見出されていない。
【0006】
成形加工面では、例えば特開平6−31776号公報には、複数キャビティを有する金型において複数の入口ランナーおよび/またはゲートの径を異ならせて射出成形する方法が開示されている。
【0007】
しかしながら、該公報に開示された成形方法では、ウェルド部の強度は若干向上するものの、成形品の生産性については特に向上は認められないなど、成形加工面から大幅に液晶ポリマーの生産性を向上させる方法は見出されていない。
【0008】
また、成形温度や射出速度等の成形条件を樹脂ごとに最適化し、生産性を向上させることも一般によく実施されているが、手間のかかる割には大きな生産性の向上にはつながっていないのが実態である。
【0009】
このように、液晶ポリマー等の樹脂の特徴を損なうことなく、大幅にその成形品の生産性を向上させる方法は従来見出されていないのが実状であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、前記課題を解決する方法を取得すべく鋭意検討を重ねた結果、射出成形機から射出された溶融樹脂がスプルーを介し、キャビティへ設けられたゲートに連結されているランナーを通ってキャビティ内へ充填されるサーモトロピック液晶ポリマーの射出成形法において、特定の溶融粘度を有する樹脂を用い、かつ特定の断面積のランナーを使用することにより、驚くべきことに成形時の流動性が良好となり、液晶ポリマー等の樹脂の生産性が大きく向上することを見出すと共に、多数個取り金型を使用することで一層生産性が向上すること、また、特定量の離型剤を含有せしめてなる液晶ポリマーを用いることによってより一層生産性が向上することを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0011】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、スプルー、ランナーおよびキャビティを具備する成形金型を用いる樹脂の射出成形法において、ランナーの断面積を2.0mm2未満とし、融点よりも25℃高い温度、剪断速度1000sec-1の条件下で測定した溶融粘度が800poise以下である樹脂を用いることを特徴とする樹脂の射出成形法を提供するものである。
【0012】
本発明の方法は、成形を多数個取り金型、特に4個以上のキャビティを有する金型を使用して行う樹脂の射出成形法において、特に有用である。また、本発明の方法は、樹脂としてサーモトロピック液晶ポリマーを用いた射出成形法において、特に有用である。
【0013】
さらに、本発明は、液晶ポリマーへ、液晶ポリマー100重量部に対し0.001〜1重量部の離型剤を含有することを含む、射出成形法を提供する。
【0014】
本発明は、本発明の方法に使用される射出成形機、およびスプルー、ランナーおよびキャビティを具備する成形金型を含む樹脂の射出成形システムにおいて、ランナーの断面積が2.0mm2未満であることを特徴とする、樹脂用射出成形システムを提供する。
【0015】
本発明はさらに、本発明の方法に使用する、スプルー、ランナーおよびキャビティを具備する樹脂の射出成形のための成形金型であって、ランナーの断面積が2.0mm2未満であることを特徴とする、樹脂用射出成形金型を提供する。
【0016】
本発明の射出成形システムおよび射出成形金型は、成形を多数個取り、特に4個以上のキャビティを有する金型において、特に有用である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の樹脂の射出成形法は、射出成形機から溶融樹脂を射出し、射出された溶融樹脂がスプルーを介して金型へ導入され、ランナーを通り、ランナーに連結されたゲートを介してキャビティへ充填される樹脂の射出成形法において、特定の狭い断面積のランナーを使用して成形する方法である。
【0018】
ここでランナーとは、射出成形機で溶融された樹脂がスプルーを通り金型内に入った後、金型の製品部分へ到達するまでに流れる部分のことであり、樹脂はランナーに連結されたゲートから製品部分が形作られるくぼみ(以下キャビティという)に充填、成形されて製品となる。多数個取り金型では、ランナー部によって溶融樹脂が各キャビティ部に分配される。
【0019】
スプルーとは、射出成形機のノズル部からランナー部まで溶融した樹脂が流れる部分である。
【0020】
一般に、PBT等の汎用エンジニアリング・プラスチックでは、ランナー部分の断面積が5mm2程度以上とされている。ランナーの断面積がこれより小さくなると樹脂が流動し難くなるためキャビティへの樹脂の充填が完全にできないショートショット状態となり、完全な製品を得ることが困難となることが知られている。
【0021】
一方、液晶ポリマーでは汎用エンジニアリング・プラスチックより細いランナー、すなわち断面積3〜5mm2程度のものが従来から使用されていたが、汎用エンジニアリングプラスチックと同様、これ以上細くしてもキャビティへの樹脂の充填が不完全になると考えられていた。
【0022】
しかしながら、本発明者らは、特定の溶融粘度を有する樹脂を用いた場合、従来の常識であったランナーを極端に細い断面積である2.0mm2未満とすることにより、驚くべきことに流動性がより良好となることを見出し、本発明に適用したものである。
【0023】
すなわち、本発明の射出成形法は、スプルー、ランナーおよびキャビティを具備する成形金型を用いる樹脂の射出成形法において、ランナーの断面積を2.0mm2未満とし、融点よりも25℃高い温度、剪断速度1000sec-1の条件下で測定した溶融粘度が800poise以下の樹脂を用いるものである。ランナーの断面積は、好ましくは1.6mm2未満、より好ましくは1.3mm2未満であるのがよい。
【0024】
断面積が2.0mm2以上のランナーを使用した場合には、流動性が低下する傾向にあり、金型内におけるキャビティへの樹脂の充填が不十分となり、良好な成形品を取得するのが困難になる傾向にあり好ましくない。特にこのような傾向は、キャビティの数が2以上、特に4個を超える多数個取り金型において顕著に認められる。
【0025】
ランナーの断面積の下限としては、ランナー内のガス抜きができる程度の面積があり、ランナー内の樹脂の流動性が良好である限り特に限定的ではないが、好ましくは0.1mm2以上、より好ましくは0.2mm2以上、さらに好ましくは0.5mm2以上である。
【0026】
本発明の断面積の小さいランナーを用いることにより流動性の改良される理由は必ずしも全て明確になっているわけではないが、溶融粘度が800poise以下の樹脂を用いた場合、ランナー部分を溶融樹脂が通過する際の速度が速くなるため樹脂粘度が低下すること、溶融樹脂の流速アップに伴い流路抵抗が増加するため発熱により樹脂温度が高くなり、粘度が低下することなどが推定される。
【0027】
本発明におけるランナーの断面形状については、公知の任意の形状が適用可能であり、例えば、円形、半円形、台形、四角形、三角形等の形状が例示できる。ランナーの長さについても特に制約はなく、キャビティのレイアウトに対応させて通常通り設定することができる。
【0028】
ランナー部の断面積は、全ランナー部において均一であっても、また均一でなくてもよい。均一でない場合、断面積が本発明の範囲内であるランナー部の長さが、全ランナー部長さの1/4以上、好ましくは1/3以上、さらに好ましくは1/2以上であるのがよい。
【0029】
多数個取り金型における各キャビティに至るランナーの断面積は全て同一でもよいし、異なっていてもよく、各ランナーの長さも同一でもよいし、異なっていてもよい。
【0030】
また、本発明の射出成形法では、ランナーが細くなることによって使用する樹脂の量が減り、成形品を生産する際のコストダウンが図れるという大きなメリットもある。特に液晶ポリマーは、小さな成形品の製造に使用されることが多く、製品部分に使用される樹脂量に比べてランナー部分の樹脂量が大きくなってしまうケースがよく見受けられるが、このような問題を解消することも可能となる。
【0031】
すなわち、本発明の射出成形法によって成形する場合、樹脂充填後のキャビティ部、ランナー部およびスプルー部の合計樹脂重量に対するランナー部樹脂の重量割合は50重量%以下が好ましく、25重量%以下がより好ましく、15重量%以下が最も好ましい。
【0032】
このような割合に金型における各部の占める重量割合を設定することによって、樹脂の無駄が減り、本発明の生産性改良効果は一層顕著に発現する。
本発明の射出成形法においては、成形品1個当りの重量、すなわち1個のキャビティに充填される樹脂量が1g未満である場合に、一層射出成形時の流動性の改善効果が大きくなり、生産性の向上がより顕著になる。
【0033】
また、本発明の射出成形法は、キャビティが2個以上、特に4個以上の金型を用い、多数個取りにした場合には特に有効である。すなわち、従来一般に用いられていた断面積が2.0mm2以上のランナーを使用した場合には、各キャビティの充填状態のバラツキが大きいのに対して、本発明のランナーを用いた場合には、各キャビティが均一に充填され、良好な成形品の生産性が発現する。
【0034】
本発明におけるキャビティ数は1個でもかまわないが、好ましくはその数が4個以上である。キャビティ数が8個、16個、32個と増加した場合においても本発明の成形方法はよりその有効性を発揮する。
【0035】
多数個取り金型の場合、金型内のキャビティの配列方法については特に制限はなく、一般的に用いられている各種の方法が使用できる。キャビティ数としては配列可能である限り、特に制限はないが、通常100個程度までとなる。
【0036】
本発明の成形方法においては、射出時のランナー部における溶融樹脂の線速度を1000mm/sec以上、好ましくは1500〜100000mm/secとするのが好ましい。ランナー部における溶融樹脂の線速度を1000mm/sec以上とすることによって、流動長の長い成形品、特にキャビティの流動長/肉厚の比の大きい成形品において、ショートショットが発生しにくくなり、またウェルド強度が向上する。
【0037】
本発明の成形法に使用される樹脂は、その融点プラス25℃、剪断速度1000sec-1の条件下でキャピラリレオメータを用いて測定した溶融粘度が、800poise以下、好ましくは10〜800poise、さらには100〜600poiseであるのが好ましく、成形加工性、流動性の点から特に100〜550poiseであるのが最も好ましい。溶融粘度が800poiseを上回ると、樹脂の流動性が低下し、金型内におけるキャビティへの樹脂の充填が不十分となり良好な成形品が得られなくなる傾向がある。
このような溶融粘度を有する樹脂として液晶ポリマーが特に有用である。
【0038】
以下、本発明の成形法に好適に用いられる液晶ポリマーについて詳しく説明する。
本発明の成形法に用いられる液晶ポリマーは、異方性溶融相を形成するポリマーであり、当業者にサーモトロピック液晶ポリマーと呼ばれているものであれば特に限定されない。
【0039】
異方性溶融相の性質は、直交偏光子を利用した慣用の偏光検査法により確認することができる。より具体的には、異方性溶融相の確認は、Leitz偏光顕微鏡を使用し、Leitzホットステージにのせた試料を窒素雰囲気下で40倍の倍率で観察することにより実施できる。上記ポリマーは光学的に異方性である。即ち、直交偏光子の間で検査したときに光を透過させる。試料が光学的に異方性であると、たとえ静止状態であっても偏光は透過する。
【0040】
本発明に用いられる液晶ポリマーとしては、具体的には、例えば芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、芳香族アミノカルボン酸などから選ばれたモノマー単位、特には芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシカルボン酸から選ばれたモノマー単位を構成単位とする異方性溶融相を形成する液晶ポリエステル樹脂ならびに液晶ポリステルアミドである。
【0041】
前記芳香族ヒドロキシカルボン酸の具体例としては、たとえば4-ヒドロキシ安息香酸、2-ヒドロキシ-3-ナフトエ酸、2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸、2-ヒドロキシ-7-ナフトエ酸、3-メチル-4-ヒドロキシ安息香酸、3,5-ジメチル-4-ヒドロキシ安息香酸、2,6-ジメチル-4-ヒドロキシ安息香酸、2-ヒドロキシ-5-メチル-6-ナフトエ酸、2-ヒドロキシ-5-メトキシ-6-ナフトエ酸、3-クロロ-4-ヒドロキシ安息香酸、2-クロロ-4-ヒドロキシ安息香酸、2,3-ジクロロ-4-ヒドロキシ安息香酸、3-ブロモ-4-ヒドロキシ安息香酸、2-ヒドロキシ-5-クロロ-6-ナフトエ酸、2-ヒドロキシ-7-クロロ-6-ナフトエ酸、2-ヒドロキシ-5,7-ジクロロ-6-ナフトエ酸、4-ヒドロキシ-4'-ビフェニルカルボン酸などの芳香族ヒドロキシカルボン酸およびそのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体など、ならびにそれらのエステル形成性誘導体が挙げられる。これらの中では4-ヒドロキシ安息香酸、2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸が得られるポリマーの特性や融点を調整しやすいという点から好ましい。
【0042】
前記芳香族ジカルボン酸の具体例としては、例えばテレフタル酸、クロロテレフタル酸、ジクロロテレフタル酸、ブロモテレフタル酸、メチルテレフタル酸、ジメチルテレフタル酸、エチルテレフタル酸、メトキシテレフタル酸、エトキシテレフタル酸、イソフタル酸、4,4'-ビフェニルジカルボン酸、3,4'-ビフェニルジカルボン酸、4,4''-ターフェニルジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、2,7-ナフタレンジカルボン酸、1,6-ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエーテル-4,4'-ジカルボン酸、ジフェノキシブタン-4,4'-ジカルボン酸、ジフェニルエタン-4,4'-ジカルボン酸、ジフェニルエーテル-3,3'-ジカルボン酸、ジフェニルエタン-3,3'-ジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、およびそれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体など、ならびにそれらのエステル形成性誘導体が挙げられる。これらの中ではテレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸が得られる液晶ポリマーの機械物性、耐熱性、融点温度、成形性を適度なレベルに調節しやすいことから好ましい。
【0043】
前記芳香族ジオールの具体例としては、たとえばハイドロキノン、クロロハイドロキノン、メチルハイドロキノン、1-ブチルハイドロキノン、フェニルハイドロキノン、メトキシハイドロキノン、フェノキシハイドロキノン、レゾルシン、4-クロルレゾルシン、4-メチルレゾルシン、4,4'-ジヒドロキシビフェニル、4,4''-ジヒドロキシターフェニル、2,6-ナフタレンジオール、1,6-ナフタレンジオール、2,7−ナフタレンジオール、4,4'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビス(4-ヒドロキシフェノキシ)エタン、3,3'-ジヒドロキシビフェニル、3,3'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタンなどの芳香族ジオールおよびそのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体など、ならびにそれらのエステル形成性誘導体が挙げられる。これらの中ではハイドロキノンおよび4,4'-ジヒドロキシビフェニルが重合時の反応性、得られる液晶ポリマーの特性などの点から好ましい。
【0044】
前記芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、芳香族アミノカルボン酸の具体例としては、たとえば4-アミノフェノール、N-メチル-4-アミノフェノール、3-アミノフェノール、3-メチル-4-アミノフェノール、4-アミノ-1-ナフトール、4-アミノ-4'-ヒドロキシジフェニル、4-アミノ-4'-ヒドロキシジフェニルエーテル、4-アミノ-4'-ヒドロキシジフェニルメタン、4-アミノ-4'-ヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4'-ジアミノジフェニルスルホンなどの芳香族ヒドロキシアミン、1,4-フェニレンジアミン、N-メチル-1,4-フェニレンジアミン、N,N'-ジメチル-1,4-フェニレンジアミン、4,4'-ジアミノジフェニルスルフィド(チオジアニリン)、2,5-ジアミノトルエン、4,4'-エチレンジアニリン、4,4'-ジアミノジフェノキシエタン、4,4'-ジアミノジフェニルメタン(メチレンジアニリン)、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル(オキシジアニリン)などの芳香族ジアミン、4-アミノ安息香酸、2-アミノ-6-ナフトエ酸、2-アミノ-7-ナフトエ酸などの芳香族アミノカルボン酸など、ならびにそれらのエステル形成性誘導体が挙げられる。
【0045】
また、本発明の成形法に用いられる樹脂成分である液晶ポリマー樹脂は、本発明の目的を損なわない範囲で前記モノマー単位のほかに、たとえば脂環族ジカルボン酸、脂肪族ジオール、脂環族ジオール、芳香族メルカプトカルボン酸、芳香族ジチオール、芳香族メルカプトフェノールなどを共重合せしめてもよい。
【0046】
前記脂環族ジカルボン酸、脂環族ジオールおよび前記脂肪族ジオールの具体例としては、例えばヘキサヒドロテレフタル酸、トランス-1,4-シクロヘキサンジオール、シス-1,4-シクロヘキサンジオール、トランス-1,4-シクロヘキサンジメタノール、シス-1,4-シクロヘキサンジメタノール、トランス-1,3-シクロヘキサンジオール、シス-1,2-シクロヘキサンジオール、トランス-1,3-シクロヘキサンジメタノール、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコールなどの直鎖状または分鎖状脂肪族ジオールなど、ならびにそれらのエステル形成性誘導体が挙げられる。
【0047】
前記芳香族メルカプトカルボン酸、芳香族ジチオール、芳香族ジチオール、芳香族メルカプトフェノールの具体例としては、たとえば4-メルカプト安息香酸、2-メルカプト-6-ナフトエ酸、2-メルカプト-7-ナフトエ酸、ベンゼン-1,4-ジチオール、ベンゼン-1,3-ジチオール、2,6-ナフタレン-ジチオール、2,7-ナフタレン-ジチオール、4-メルカプトフェノール、3-メルカプトフェノール、6-メルカプトフェノール、7-メルカプトフェノールなど、ならびにそれらのエステル形成性誘導体が挙げられる。
【0048】
前記各成分からなる液晶ポリマーは、構成成分およびポリマー中の組成比、シークエンス分布によっては、異方性溶融相を形成するものとしないものが存在するが、本発明に使用される液晶ポリマーは異方性溶融相を形成するものに限られる。
【0049】
好ましい液晶ポリマーの具体例としては、例えば下記のモノマー構成単位からなるものが挙げられる。
4-ヒドロキシ安息香酸/2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸共重合体
4-ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/4,4'-ジヒドロキシビフェニル共重合体
4-ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/イソフタル酸/4,4'-ジヒドロキシビフェニル共重合体
4-ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/イソフタル酸/4,4'-ジヒドロキシビフェニル/ハイドロキノン共重合体
4-ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/ハイドロキノン共重合体
4-ヒドロキシ安息香酸/2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸/テレフタル酸/4,4'-ジヒドロキシビフェニル共重合体
4-ヒドロキシ安息香酸/2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸/テレフタル酸/ハイドロキノン共重合体
4-ヒドロキシ安息香酸/2,6-ナフタレンジカルボン酸/4,4'-ジヒドロキシビフェニル共重合体
4-ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/2,6-ナフタレンジカルボン酸/ハイドロキノン共重合体
4-ヒドロキシ安息香酸/2,6-ナフタレンジカルボン酸/ハイドロキノン共重合体
4-ヒドロキシ安息香酸/2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸/2,6-ナフタレンジカルボン酸/ハイドロキノン共重合体
4-ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/2,6-ナフタレンジカルボン酸/ハイドロキノン/4,4'-ジヒドロキシビフェニル共重合体
4-ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/4-アミノフェノール共重合体
4-ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/4,4'-ジヒドロキシビフェニル/4-アミノフェノール共重合体
2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸/テレフタル酸/4-アミノフェノール共重合体
4-ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/2,6-ナフタレンジカルボン酸/ハイドロキノン/4,4'-ジヒドロキシビフェニル共重合体
4-ヒドロキシ安息香酸/2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸/テレフタル酸/4-アミノフェノール共重合体
4-ヒドロキシ安息香酸/2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸/テレフタル酸/4,4'-ジヒドロキシビフェニル共重合体/4-アミノフェノール共重合体
2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸/テレフタル酸/ハイドロキノン共重合体
2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸/テレフタル酸/4,4'-ジヒドロキシビフェニル共重合体
4-ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/エチレングリコール共重合体
4-ヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/4,4'-ジヒドロキシビフェニル/エチレングリコール共重合体
4-ヒドロキシ安息香酸/2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸/テレフタル酸/エチレングリコール共重合体
4-ヒドロキシ安息香酸/2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸/テレフタル酸/4,4'-ジヒドロキシビフェニル/エチレングリコール共重合体
【0050】
本発明の成形法に用いられる液晶ポリマーとしては、なかでも2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸残基を含有するものが好ましい。本発明の成形方法に対して、2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸残基を含有する液晶ポリマーを用いることによって、より一層成形品の生産性を向上することが可能となる。
【0051】
本発明の成形法に用いられる樹脂成分である液晶ポリエステル樹脂の製造方法には特に限定はなく、前記構成成分の組み合わせからなるエステル結合を形成させる公知のポリエステルの重縮合法、具体的には、たとえば溶融アシドリシス法、スラリー重合法などを用いることができる。
【0052】
前記溶融アシドリシス法とは、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、芳香族アミノカルボン酸などから選ばれたモノマーを、熱交換流体を存在させずに反応させる方法であり、最初にモノマーを加熱して反応物質の溶融溶液を形成し、続いて反応を行うことによって溶融ポリマーが得られる。この方法においては、副生する揮発物(具体的には、たとえば酢酸、水など)の除去を容易にするために、縮合の最終段階で真空を適用してもよい。
【0053】
前記スラリー重合法とは、熱交換媒質中でモノマーを反応させる方法であり、ポリマーは熱交換媒質中に懸濁した状態で得られる。
【0054】
前記溶融アシドリシス法およびスラリー重合法のいずれの場合においても、使用するモノマー中のヒドロキシル基および/またはアミノ基を含有するモノマーは予め低級脂肪酸エステル(好ましくはアセチル体)として反応に供するか、あるいは重合時に低級脂肪酸無水物(好ましくは無水酢酸)を同時に系内に添加して反応させることが好ましい。低級脂肪酸としては、炭素数2〜6、さらには2〜4のものが好ましく、特に酢酸が最も好ましい。
【0055】
前記溶融アシドリシス法またはスラリー法のいずれの場合においても反応時、必要に応じて触媒を用いてもよい。
【0056】
前記必要に応じて用いられる触媒の具体例としては、例えばジアルキルスズオキシド(例えばジブチルスズオキシドなど);ジアリールスズオキシドなどの有機スズ化合物;二酸化チタン、三酸化アンチモン、アルコキシチタンシリケート、チタンアルコキシドなどの有機チタン化合物;カルボン酸のアルカリおよびアルカリ土類金属塩(例えば酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸亜鉛);ルイス酸(たとえばBF3)、ハロゲン化水素(例えばHCl)などの気体状酸触媒などが挙げられる。
【0057】
前記触媒の使用割合は、通常モノマー10重量部に対し、0.001〜2重量部、さらには0.01〜1重量部であるのが好ましい。
また、本発明の成形法に使用される液晶ポリマーは、その耐熱性および成形性のバランスから、示差走査熱量計により測定された融点が、好ましくは250〜400℃、より好ましくは270〜350℃の範囲にあるものが望ましい。
【0058】
本発明の成形法の効果をより向上させる観点から、本発明に使用する液晶ポリマーに対して離型剤を含有させることも有効な方法である。一般に、液晶ポリマーは流動性に優れているため、離型剤を添加しなくても良好な離型性が得られるが、離型剤を含有させることによって本発明の効果が相乗的に向上し、よりランナーが細径化できると共に、キャビティの取り数増加も可能となる。
【0059】
本発明に使用される液晶ポリマーに離型剤を含有せしめる方法としては、押出機等の通常、溶融混練に使用される混合機を用いる方法が好ましく挙げられる。また、離型剤を成形に供する液晶ポリマーのペレットの表面に付着せしめ、これを射出成形機に投入して射出成形する方法も好ましく挙げられる。
【0060】
本発明における液晶ポリマーに離型剤を含有せしめる際の離型剤の量は、ポリマー100重量部に対して0.001〜1重量部が好ましく、0.05〜0.5重量部がより好ましい。また、離型剤を液晶ポリマーに付着せしめる場合の量としては、ポリマーペレット100重量部に対して0.001〜0.05重量部が好ましく、0.01〜0.03重量部がより好ましい。
【0061】
本発明に使用する離型剤としては、一般に樹脂用に使用されている離型剤のうち、液晶ポリマーの成形温度で顕著な分解を生じないものが好ましく使用できる。このような離型剤としては、フッ素樹脂、ポリシロキサン類、高級脂肪酸およびその金属塩、エステルおよびアミド、高級脂肪族アルコールおよびそのエステル、高級脂肪族アミンのアミド、フルオロカーボン系界面活性剤、ポリオレフィンワックスなどが挙げられる。それらのなかでも好ましいものは、高級脂肪酸のナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、カルシウム、バリウム等のアルカリ土類金属塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩;高級脂肪酸のエチレングリコール、ブタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等とのエステル、特に水酸基の残っていないフルエステル;高級脂肪酸のエチレンジアミン、メチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、p−フェニレンジアミン、p−キシリレンジアミン等とのアミドなどが挙げられる。
【0062】
ここで、高級脂肪酸としては炭素数12〜40程度の飽和型ものが好ましく、炭素数15以上のものがより好ましく、炭素数17以上のものが最も好ましい。高級脂肪酸の好ましい具体例としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、モンタン酸等が挙げられる。
【0063】
また、液晶ポリマーには本発明の目的を損なわない範囲で、その他の樹脂成分や繊維状、板状または粒状の強化材および/または充填剤を含有した樹脂組成物として使用することもできる。
【0064】
その他の樹脂成分としては、たとえばポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテルおよびその変性物、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミドなどの熱可塑性樹脂や、たとえば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられ、これらの樹脂を1種または2種以上組み合わせて液晶ポリマーにブレンドするのがよい。
【0065】
前記繊維状、板状または粒状の強化材および/または充填材の具体例としては、例えばガラス繊維、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、炭素繊維、チタン酸カリウムウィスカ、ホウ酸アルミニウムウィスカ、酸化チタンウィスカ、アラミド繊維、タルク、マイカ、グラファイト、炭酸カルシウム、ドロマイト、クレイ、ワラステナイト、ガラスビーズ、ガラスフレーク、硫酸バリウム、酸化チタンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、物性とコストのバランスが優れている点からガラス繊維が好ましく使用できる。
【0066】
本発明の成形法に用いることのできる液晶ポリマーにおける繊維状、板状または粒状の強化材および/または充填材の配合割合は、液晶ポリマーとの組成物における合計量を100重量%として、0〜60重量%、さらには10〜50重量%であるのが好ましい。
【0067】
本発明の成形法で用いられる液晶ポリマーには、本発明の効果を損なわない範囲でさらに、染料、顔料などの着色剤;酸化防止剤;熱安定剤;紫外線吸収剤;帯電防止剤;界面活性剤などの通常の添加剤を1種または2種以上を組み合わせて添加してもよい。
【0068】
本発明の成形法に用いる液晶ポリマーに前記のその他の樹脂成分や繊維状、板状または粒状の強化材および/または充填剤、添加剤等を含有させるための手段は特には限定されない。
【0069】
たとえば液晶ポリマー、強化材および/または充填材、さらに必要に応じて離型剤、熱安定剤などの各成分を別々に溶融混合機に供給するか、またはこれらの原料成分を、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、リボンブレンダー、タンブラーなどの混合機を使用して予備混合してから、溶融混合機に供給して樹脂組成物にするなど、公知の樹脂組成物の製造方法を用いることができる。その際に使用する混合機としては、単軸押出機、二軸押出機、タンデム型押出機、バンバリーミキサー等の公知のものが挙げられる。
【0070】
液晶ポリマーにその他の樹脂成分や強化剤および/または充填剤、添加剤を含有させることによって溶融粘度は変動するが、これらの添加剤等を含んだ樹脂組成物の溶融粘度が800poise以下であれば、本発明の成形法に好適に使用される。
【0071】
本発明の方法に用いられる射出成形機は特に制限がなく、一般に使用されている成形機を用いることが可能である。例えば、型締め機構では、直圧式(油圧式)、トグル式等の方式のいずれも使用可能であり、射出方式もスクリュープリプラ式およびインラインスクリュー式等のスクリュー方式、シングルプランジャ式およびプランジャプリプラ式等のプランジャ方式のいずれもが使用可能である。シリンダーの方向についても、横形および縦形のいずれの方式も使用可能である。さらに、駆動機構についても、従来の油圧式のみならず電動式、あるいは両者を組合せたタイプのものも使用可能である。
【0072】
射出は、樹脂の種類、成形機の大きさ、金型形状、取り(キャビティ)個数により最適な条件を適宜選択して行えばよい。射出成形温度としては、好ましくは融点〜融点+80℃、より好ましくは融点+10℃〜融点+50℃の範囲に射出シリンダー温度を設定する。金型温度としては、好ましくは20〜150℃とする。
【0073】
また、溶融樹脂の線速度を1000mm/sec以上とするには、成形条件、主に射出速度を制御すればよい。ランナー径が細いほど線速度は速くなり、また樹脂の粘度によっても線速度は多少異なるため、使用する樹脂および成形金型にあわせて最適な条件を選択する。
【0074】
本発明の成形法で得られる成形品は、例えばコネクター、リレー部品、タクトスイッチ、コイルボビン、ボリューム部品、コンミテーターやセパレーターなどのモーター部品、あるいはコイル、水晶振動子、ICチップなど、公知の電気・電子機器部品、精密機械部品等に好ましく用いられる。
【0075】
上記に説明した特徴を備える、射出成形機、およびスプルー、ランナーおよびキャビティを具備する成形金型を含む樹脂の射出成形システムにおいて、ランナーの断面積を2.0mm2未満とすることを特徴とする樹脂の射出成形システムもまた、本発明の範囲である。特に、4個以上のキャビティを有する金型を用いる射出成形システムが有用である。
【0076】
上記に説明した特徴を備える、スプルー、ランナーおよびキャビティを具備する樹脂の射出成形金型において、ランナーの断面積を2.0mm2未満とすることを特徴とする樹脂用射出成形金型もまた、本発明の範囲である。特に、4個以上のキャビティを有する金型が有用である。
【0077】
【実施例】
以下、本発明の樹脂の成形方法について実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0078】
図1に示す箱型容器形状でサイドゲート(2)を有するキャビティ(1)を用い、ランナー(4)部分の断面積を2.5mm2,1.5mm2,0.8mm2と変えて、図2および図3に示すごとき8個取りおよび16個取り金型を作製した。
使用したキャビティ(1)の寸法は以下の通りである:
内径=15mm×10mm×10mm
壁厚み=0.15mm
サイドゲート=0.3mm×0.4mm角
【0079】
以下のサーモトロピック液晶ポリマー(LCP−1、LCP−2)およびその他の樹脂を、以下に示す各シリンダー温度に設定した射出成形機(日精樹脂工業(株)製PS40−5VSE型、型締め圧40トン)を用い、金型温度および射出速度を以下のごとく設定して射出成形した。
【0080】
得られた成形品を下記基準により判定した。また、良好な成形品が得られた場合には、短縮可能な最も短いサイクルを求めた。結果を表1に示す。
【0081】
[使用樹脂]
LCP−1:p−ヒドロキシ安息香酸/2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸/テレフタル酸/ハイドロキノン共重合液晶ポリマー(ガラス繊維30重量%含有)(融点:325℃、溶融粘度:350poise)
【0082】
LCP−2:p−ヒドロキシ安息香酸/2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸共重合液晶ポリマー(ガラス繊維30重量%含有)(融点:280℃、溶融粘度:530poise)
【0083】
PA46:ポリアミド(日本合成ゴム(株)製「Stanyl TS250F6」)
(融点:290℃、溶融粘度:融点プラス25℃の温度で分解してしまうため、溶融粘度は測定不能であった)
【0084】
PA66:ポリアミド(旭化成工業(株)製「レオナ FG173」)(融点:260℃、溶融粘度:2200poise)
【0085】
PBT:ポリブチレンテレフタレート(ポリプラスチックス(株)製「ジュラネックス3370」)(融点:225℃、溶融粘度:3400poise)
PPS:ポリフェニレンスルフィド(ポリプラスチックス(株)製「フォートロン1140A」)(融点:285℃、溶融粘度:3500poise)
【0086】
[成形温度(シリンダー温度)]
LCP−1:350℃
LCP−2:330℃
PA46:310℃
PA66:285℃
PBT:250℃
PPS:310℃
【0087】
[金型温度]
LCP−1:50℃
LCP−2:50℃
PA46:60℃
PA66:60℃
PBT:60℃
PPS:130℃
【0088】
[判定]
○:全てのキャビティとも完充填
△:ややショートショットあり
×:ショートショット
□:バリ発生
【0089】
【表1】
【0090】
表1の結果から、本発明の液晶ポリマーの成形法を用いた場合、成形サイクルの短いこと、多数個取りが可能となることから判るように生産性が向上すると共に、ランナー部分を細くできるため、使用樹脂量も少なくできることが判る。
【0091】
【発明の効果】
本発明の樹脂の射出成形法によって、短いサイクルで多数個取り成形が可能で、使用樹脂量の低減も図れるため、電気・電子部品や精密機械部品等に使用される成形品の生産性が大きく向上すると共に、生産コストの大幅な低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例に用いたキャビティの見取り図である
【図2】 実施例に用いた8個取り金型におけるランナーおよびキャビティの配置図。
【図3】 実施例に用いた16個取り金型におけるランナーおよびキャビティの配置図。
【符号の説明】
1:キャビティ、2:サイドゲート、3:開口部、4:ランナー、5:スプルー
Claims (9)
- スプルー、ランナーおよびキャビティを具備する成形金型を用いるサーモトロピック液晶ポリマーの射出成形法において、4個以上のキャビティを有する金型を用い、ランナーの断面積を0.5mm2以上かつ2.0mm2未満とし、融点よりも25℃高い温度、剪断速度1000sec-1の条件下で測定した溶融粘度が100poise以上かつ600poise以下であるサーモトロピック液晶ポリマーを用い、かつ、成形品1個当りの重量が1g未満であることを特徴とするサーモトロピック液晶ポリマーの射出成形法。
- ランナーの断面積が1.6mm2未満である請求項1記載の射出成形法。
- ランナーの断面積が1.3mm2未満である請求項1記載の射出成形法。
- サーモトロピック液晶ポリマー成形時のキャビティ部、ランナー部およびスプルー部に保持される合計サーモトロピック液晶ポリマー重量に占めるランナー部に保持されるサーモトロピック液晶ポリマー重量が50重量%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の射出成形法。
- 射出時のランナー部における溶融サーモトロピック液晶ポリマーの線速度が1000mm/sec以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の射出成形法。
- サーモトロピック液晶ポリマーが、構成成分として2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸残基を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の射出成形法。
- サーモトロピック液晶ポリマーへ、ポリマー100重量部に対し0.001〜1重量部の離型剤を添加して射出成形に供する、請求項1〜6のいずれかに記載の射出成形法。
- サーモトロピック液晶ポリマーのポリマーペレット100重量部に対し0.001〜0.05重量部の離型剤を付着せしめたものを射出成形に供する、請求項1〜7のいずれかに記載の射出成形法。
- サーモトロピック液晶ポリマーが、1〜50重量%の強化材および/または充填剤を含有するものである、請求項1〜8のいずれかに記載の射出成形法。
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