JPH09109172A - 突起部を有する成形品 - Google Patents
突起部を有する成形品Info
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- JPH09109172A JPH09109172A JP26744295A JP26744295A JPH09109172A JP H09109172 A JPH09109172 A JP H09109172A JP 26744295 A JP26744295 A JP 26744295A JP 26744295 A JP26744295 A JP 26744295A JP H09109172 A JPH09109172 A JP H09109172A
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- Japan
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- liquid crystalline
- weight
- parts
- protrusion
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 成形品として細い先端部またはネック部を有
しながら、十分な耐熱性、強度、寸法精度および成形性
を有する射出成形品を得ること。 【解決手段】 液晶性樹脂100重量部に対し、充填剤
0〜400重量部を含有させた組成物を射出成形した成
形品であり、先端部またはネック部の直径が1.5mm以
下の突起部を有する。
しながら、十分な耐熱性、強度、寸法精度および成形性
を有する射出成形品を得ること。 【解決手段】 液晶性樹脂100重量部に対し、充填剤
0〜400重量部を含有させた組成物を射出成形した成
形品であり、先端部またはネック部の直径が1.5mm以
下の突起部を有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は突起部を有する成形
品に関し、特に先端部またはネック部が直径1.5mm以
下となった突起部を有する成形品に関するものである。
品に関し、特に先端部またはネック部が直径1.5mm以
下となった突起部を有する成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気・電子部品、機械部品、事務用品等
には突起部を有するもの、或いは突起部を有する部品を
組み合わせたものが多数存在している。特に、形状が複
雑になるにしたがって、一つのものを一部品に成形する
ことが困難になり、複数のパーツを組合せて構成するこ
とが多くなる。複数のパーツを組み合わせる手段として
は、突起部とこれに嵌合する凹部または貫通孔との組合
せがあり、パーツに突起部を設けることは不可避にな
る。
には突起部を有するもの、或いは突起部を有する部品を
組み合わせたものが多数存在している。特に、形状が複
雑になるにしたがって、一つのものを一部品に成形する
ことが困難になり、複数のパーツを組合せて構成するこ
とが多くなる。複数のパーツを組み合わせる手段として
は、突起部とこれに嵌合する凹部または貫通孔との組合
せがあり、パーツに突起部を設けることは不可避にな
る。
【0003】また、スイッチや検知機構類には、特定部
位を押圧するための突起を有するもの、ファスナーや連
結部品には、頭部と細いネック部をもつ突起部を有し、
非可逆的に嵌合するようにしたものがある。このような
突起部を有する部品は、従来からいずれも汎用プラスチ
ックまたはエンジニアリングプラスチックによって成形
されていた。
位を押圧するための突起を有するもの、ファスナーや連
結部品には、頭部と細いネック部をもつ突起部を有し、
非可逆的に嵌合するようにしたものがある。このような
突起部を有する部品は、従来からいずれも汎用プラスチ
ックまたはエンジニアリングプラスチックによって成形
されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電気・
電子部品は年々小型化する傾向にあり、突起部自体も小
さく、精密なものが要求されるようになってきている。
特に、ハンダ付けを必要とする部品では、耐熱性ととも
に精密性、強度とを備えた突起部が要求されるようにな
ってきている。
電子部品は年々小型化する傾向にあり、突起部自体も小
さく、精密なものが要求されるようになってきている。
特に、ハンダ付けを必要とする部品では、耐熱性ととも
に精密性、強度とを備えた突起部が要求されるようにな
ってきている。
【0005】突起部を射出成形するには、細い成形空間
のモールド内に溶融樹脂を流し込む必要がある。しか
し、従来のPBT,POM,ABS樹脂では溶融粘度が
高いため、突起部の先端まで十分に流れないという欠点
があった。特に、電気・電子部品では、突起の先端部ま
たはネック部が直径を1.5mm以下にするようなものが
要求されるようになり、この要求を満たそうとして射出
圧を上げるとバリが発生し、成形性あるいは品質を損な
うことが避けられなくなる。また、従来の樹脂では突起
部の強度が保持できなかったり、耐熱性が十分でないな
どの問題もあった。 本発明の目的は、上述のような従
来の問題点に鑑み、成形品として細い先端部またはネッ
ク部を有するものでありながら、十分な耐熱性、強度、
寸法精度および成形性を有する射出成形品を提供するこ
とにある。
のモールド内に溶融樹脂を流し込む必要がある。しか
し、従来のPBT,POM,ABS樹脂では溶融粘度が
高いため、突起部の先端まで十分に流れないという欠点
があった。特に、電気・電子部品では、突起の先端部ま
たはネック部が直径を1.5mm以下にするようなものが
要求されるようになり、この要求を満たそうとして射出
圧を上げるとバリが発生し、成形性あるいは品質を損な
うことが避けられなくなる。また、従来の樹脂では突起
部の強度が保持できなかったり、耐熱性が十分でないな
どの問題もあった。 本発明の目的は、上述のような従
来の問題点に鑑み、成形品として細い先端部またはネッ
ク部を有するものでありながら、十分な耐熱性、強度、
寸法精度および成形性を有する射出成形品を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、液晶性樹脂(A)100重量部に対し、充填剤
(B)0〜400重量部を含有させた組成物を射出成形
してなる突起部を有する成形品であって、その突起部の
先端部またはネック部の直径が1.5mm以下であること
を特徴とするものである。
明は、液晶性樹脂(A)100重量部に対し、充填剤
(B)0〜400重量部を含有させた組成物を射出成形
してなる突起部を有する成形品であって、その突起部の
先端部またはネック部の直径が1.5mm以下であること
を特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施例を
参照して具体的に説明する。図1〜3は、本発明の用途
例を例示する成形品であって、図1は二つのパーツA,
Bの相互位置を決定する手段として、パーツAの突起部
1をパーツBの孔2へ嵌合するようにしたものである。
参照して具体的に説明する。図1〜3は、本発明の用途
例を例示する成形品であって、図1は二つのパーツA,
Bの相互位置を決定する手段として、パーツAの突起部
1をパーツBの孔2へ嵌合するようにしたものである。
【0008】図2(A),(B)は、それぞれ押圧ピン
を例示したもので、アーム3の先端部に押圧ピン4を形
成し、そのアーム3を動かすことにより、先端の押圧ピ
ン4を所定の箇所を正確に押圧ささるようにしたもので
ある。図3は、連結具を例示したもので、頭部5、ネッ
ク部6を有する突起具7をスリット入りの嵌合リング8
の中へ挿入することにより、非可逆的に連結するように
している。
を例示したもので、アーム3の先端部に押圧ピン4を形
成し、そのアーム3を動かすことにより、先端の押圧ピ
ン4を所定の箇所を正確に押圧ささるようにしたもので
ある。図3は、連結具を例示したもので、頭部5、ネッ
ク部6を有する突起具7をスリット入りの嵌合リング8
の中へ挿入することにより、非可逆的に連結するように
している。
【0009】上述した各成形品の用途例において、それ
ぞれ突起部1、押圧ピン4および突起具7のネック部6
などの直径が、いずれも1.5mm以下になるように成形
されている。本発明における液晶性樹脂(A)は、溶融
時異方性溶融相を形成し得るポリエステルおよび/また
はポリエステルアミドであり、例えば全芳香族、好まし
くはナフタレン環を有する液晶性ポリエステル、全芳香
族、好ましくはナフタレン環を有する液晶性ポリエステ
ルアミド、エチレンジオキシ単位を有する液晶性ポリエ
ステル、エチレンジオキシ単位を有する液晶性ポリエス
テルアミドであってもよい。液晶性ポリエステルの好ま
しい例としては、上述した(I), (III)および(IV) の
構造単位からなる液晶性ポリエステル、(I), (II) お
よび(IV) の構造単位からなる液晶性ポリエステル、ま
たは、(I),(II), (III)および(IV)の構造単位から
なる液晶性ポリエステルを挙げることができる。
ぞれ突起部1、押圧ピン4および突起具7のネック部6
などの直径が、いずれも1.5mm以下になるように成形
されている。本発明における液晶性樹脂(A)は、溶融
時異方性溶融相を形成し得るポリエステルおよび/また
はポリエステルアミドであり、例えば全芳香族、好まし
くはナフタレン環を有する液晶性ポリエステル、全芳香
族、好ましくはナフタレン環を有する液晶性ポリエステ
ルアミド、エチレンジオキシ単位を有する液晶性ポリエ
ステル、エチレンジオキシ単位を有する液晶性ポリエス
テルアミドであってもよい。液晶性ポリエステルの好ま
しい例としては、上述した(I), (III)および(IV) の
構造単位からなる液晶性ポリエステル、(I), (II) お
よび(IV) の構造単位からなる液晶性ポリエステル、ま
たは、(I),(II), (III)および(IV)の構造単位から
なる液晶性ポリエステルを挙げることができる。
【0010】上記構造単位(I)はp−ヒドロキシ安息
香酸から生成したポリエステルの構造単位であり、(I
I) は4, 4′−ジヒドロキシビフェニル、3,3′,
5,5′−テトラメチル−4,4′−ジヒドロキシビフ
ェニル、ハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、
フェニルハイドロキノン、2,6−ジヒドロキシナフタ
レン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび4,4′−
ジヒドロキシジフェニルエーテルから選ばれた芳香族ジ
ヒドロキシ化合物から生成した構造単位を、構造単位
(III)はエチレングリコールから生成した構造単位を、
構造単位(IV) はテレフタル酸、イソフタル酸、4,
4′−ジフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,
4′−ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロルフェノ
キシ)エタン−4,4′−ジカルボン酸および4,4′
−ジフェニルエーテルジカルボン酸から選ばれた芳香族
ジカルボン酸から生成した構造単位を示す。これらのう
ちR1 が
香酸から生成したポリエステルの構造単位であり、(I
I) は4, 4′−ジヒドロキシビフェニル、3,3′,
5,5′−テトラメチル−4,4′−ジヒドロキシビフ
ェニル、ハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、
フェニルハイドロキノン、2,6−ジヒドロキシナフタ
レン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび4,4′−
ジヒドロキシジフェニルエーテルから選ばれた芳香族ジ
ヒドロキシ化合物から生成した構造単位を、構造単位
(III)はエチレングリコールから生成した構造単位を、
構造単位(IV) はテレフタル酸、イソフタル酸、4,
4′−ジフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,
4′−ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロルフェノ
キシ)エタン−4,4′−ジカルボン酸および4,4′
−ジフェニルエーテルジカルボン酸から選ばれた芳香族
ジカルボン酸から生成した構造単位を示す。これらのう
ちR1 が
【0011】
【化5】 であり、R2 が
【0012】
【化6】 であるものが特に好ましい。また、液晶性ポリエステル
アミドとしては上記構造単位(I)〜(IV)以外にp−
アミノフェノールから生成したp−イミノフェノキシ単
位を含有した異方性溶融相を形成するポリエステルアミ
ドが好ましい。
アミドとしては上記構造単位(I)〜(IV)以外にp−
アミノフェノールから生成したp−イミノフェノキシ単
位を含有した異方性溶融相を形成するポリエステルアミ
ドが好ましい。
【0013】本発明に好ましく使用できる液晶性ポリエ
ステルは上記構造単位 (I), (II)および (IV) 、また
は(I), (II), (III)および(IV) からなる共重合体で
あり、上記構造単位(I), (II), (III)および(IV) の
共重合量は任意である。しかし、流動性の点から次の共
重合量であることが好ましい。すなわち、上記構造単位
(III)を含む場合は、耐熱性、難燃性および機械的特性
の点から上記構造単位[(I) +(II) ]は[(I)+
(II)+(III)]の60〜95モル%が好ましく、7
5〜93モル%がより好ましい。また、構造単位(III)
は[(I)+(II)+(III) ]の40〜5モル%が好
ましく、25〜7モル%がより好ましい。また、構造単
位(I)/(II)のモル比は耐熱性と流動性のバランス
の点から好ましくは75/25〜95/5であり、より
好ましくは78/22〜93/7である。また、構造単
位(IV)は構造単位[(II)+(III)]と実質的に等モ
ルである。
ステルは上記構造単位 (I), (II)および (IV) 、また
は(I), (II), (III)および(IV) からなる共重合体で
あり、上記構造単位(I), (II), (III)および(IV) の
共重合量は任意である。しかし、流動性の点から次の共
重合量であることが好ましい。すなわち、上記構造単位
(III)を含む場合は、耐熱性、難燃性および機械的特性
の点から上記構造単位[(I) +(II) ]は[(I)+
(II)+(III)]の60〜95モル%が好ましく、7
5〜93モル%がより好ましい。また、構造単位(III)
は[(I)+(II)+(III) ]の40〜5モル%が好
ましく、25〜7モル%がより好ましい。また、構造単
位(I)/(II)のモル比は耐熱性と流動性のバランス
の点から好ましくは75/25〜95/5であり、より
好ましくは78/22〜93/7である。また、構造単
位(IV)は構造単位[(II)+(III)]と実質的に等モ
ルである。
【0014】一方、上記構造単位(III)を含まない場合
は流動性の点から上記構造単位(I)は[(I)+(I
I)]の40〜90モル%であることが好ましく、60
〜88モル%であることが特に好ましく、構造単位(I
V)は構造単位(II)と実質的に等モルである。なお、
本発明で好ましく使用できる上記液晶ポリエステルを重
縮合する際には上記構造単位(I)〜(IV)を構成する
成分以外に3,3′−ジフェニルジカルボン酸、2,
2′−ジフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン
酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン
ジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレ
フタル酸などの脂環式ジカルボン酸、クロルハイドロキ
ノン、メチルハイドロキノン、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ルスルフィド、4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン
等の芳香族ジオール、1,4−ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4
−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール等の脂肪族、脂環式ジオールおよびm−ヒド
ロキシ安息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの
芳香族ヒドロキシカルボン酸およびp−アミノフェノー
ル、p−アミノ安息香酸などを本発明の目的を損なわな
い程度の小割合の範囲でさらに共重合せしめることがで
きる。
は流動性の点から上記構造単位(I)は[(I)+(I
I)]の40〜90モル%であることが好ましく、60
〜88モル%であることが特に好ましく、構造単位(I
V)は構造単位(II)と実質的に等モルである。なお、
本発明で好ましく使用できる上記液晶ポリエステルを重
縮合する際には上記構造単位(I)〜(IV)を構成する
成分以外に3,3′−ジフェニルジカルボン酸、2,
2′−ジフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン
酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン
ジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレ
フタル酸などの脂環式ジカルボン酸、クロルハイドロキ
ノン、メチルハイドロキノン、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ルスルフィド、4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン
等の芳香族ジオール、1,4−ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4
−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール等の脂肪族、脂環式ジオールおよびm−ヒド
ロキシ安息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの
芳香族ヒドロキシカルボン酸およびp−アミノフェノー
ル、p−アミノ安息香酸などを本発明の目的を損なわな
い程度の小割合の範囲でさらに共重合せしめることがで
きる。
【0015】例えば上記の好ましく用いられる液晶性ポ
リエステルの製造において、上記構造単位(III)を含ま
ない場合は下記(1)および(2)、構造単位(III)を
含む場合は(3)の製造方法が好ましく挙げられる。 (1)p−アセトキシ安息香酸および4,4′−ジアセ
トキシビフェニル、4,4′−ジアセトキシベンゼンな
どの芳香族ジヒドロキシ化合物のジアシル化物とテレフ
タル酸などの芳香族ジカルボン酸から脱酢酸重縮合反応
によって製造する方法。
リエステルの製造において、上記構造単位(III)を含ま
ない場合は下記(1)および(2)、構造単位(III)を
含む場合は(3)の製造方法が好ましく挙げられる。 (1)p−アセトキシ安息香酸および4,4′−ジアセ
トキシビフェニル、4,4′−ジアセトキシベンゼンな
どの芳香族ジヒドロキシ化合物のジアシル化物とテレフ
タル酸などの芳香族ジカルボン酸から脱酢酸重縮合反応
によって製造する方法。
【0016】(2)p−ヒドロキシ安息香酸および4,
4′−ヒドロキシビフェニルハイドロキノンなどの芳香
族ジヒドロキシ化合物、テレフタル酸などの芳香族ジカ
ルボン酸に無水酢酸を反応させて、フェノール性水酸基
をアシル化した後、脱酢酸重縮合反応によって製造する
方法。 (3)ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル
のポリマ、オリゴマまたはビス(β−ヒドロキシエチ
ル)テレフタレートなどの芳香族ジカルボン酸のビス
(β−ヒドロキシエチル)エステルの存在下で(1)ま
たは(2)の方法により製造する方法。
4′−ヒドロキシビフェニルハイドロキノンなどの芳香
族ジヒドロキシ化合物、テレフタル酸などの芳香族ジカ
ルボン酸に無水酢酸を反応させて、フェノール性水酸基
をアシル化した後、脱酢酸重縮合反応によって製造する
方法。 (3)ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル
のポリマ、オリゴマまたはビス(β−ヒドロキシエチ
ル)テレフタレートなどの芳香族ジカルボン酸のビス
(β−ヒドロキシエチル)エステルの存在下で(1)ま
たは(2)の方法により製造する方法。
【0017】これらの重縮合反応は無触媒でも進行する
が、酢酸第一錫、テトラブチルチタンネート、酢酸カリ
ウムおよび酢酸ナトリウム、三酸化アンチモン、金属マ
グネシウムなどの金属化合物を添加した方が好ましいと
きもある。本発明における(A)液晶性樹脂は、ペンタ
フルオロフェノール中で対数粘度を測定することが可能
なものもあり、その際には0.1g/dlの濃度で60℃
で測定した値で0.5dl/g以上が好ましく、特に上記
構造単位(III)を含む場合は1.0〜3.0dl/gが好
ましく、上記構造単位(III)を含まない場合は2.0〜
10.0dl/gが好ましい。
が、酢酸第一錫、テトラブチルチタンネート、酢酸カリ
ウムおよび酢酸ナトリウム、三酸化アンチモン、金属マ
グネシウムなどの金属化合物を添加した方が好ましいと
きもある。本発明における(A)液晶性樹脂は、ペンタ
フルオロフェノール中で対数粘度を測定することが可能
なものもあり、その際には0.1g/dlの濃度で60℃
で測定した値で0.5dl/g以上が好ましく、特に上記
構造単位(III)を含む場合は1.0〜3.0dl/gが好
ましく、上記構造単位(III)を含まない場合は2.0〜
10.0dl/gが好ましい。
【0018】また、本発明における液晶性樹脂(A)の
溶融粘度は10〜20,000ポイズが好ましく、特に
20〜10,000ポイズがより好ましい。本発明にお
いては、さらにカーボンブラックを配合することがで
き、用い得るカーボンブラックとしては特に限定される
ものではないが、得られる組成物の機械的性質の点から
pHが3〜10が好ましく、pHが5〜9のものが特に
好ましく使用できる。
溶融粘度は10〜20,000ポイズが好ましく、特に
20〜10,000ポイズがより好ましい。本発明にお
いては、さらにカーボンブラックを配合することがで
き、用い得るカーボンブラックとしては特に限定される
ものではないが、得られる組成物の機械的性質の点から
pHが3〜10が好ましく、pHが5〜9のものが特に
好ましく使用できる。
【0019】本発明において、必要に応じて用いる充填
剤(B)は繊維状、針状、板状、鱗片状、粉末状、粒状
等の無機または有機充填剤である。繊維は以下のものが
使用可能である。金属繊維としては、軟鋼、ステンレ
ス、銅及びその合金、黄銅、アルミ及びその合金、鉛等
の繊維であり、炭素繊維としては、ポリアクリロニトリ
ルを原料とするPAN系、ピッチを原料とするピッチ系
繊維が用いられる。
剤(B)は繊維状、針状、板状、鱗片状、粉末状、粒状
等の無機または有機充填剤である。繊維は以下のものが
使用可能である。金属繊維としては、軟鋼、ステンレ
ス、銅及びその合金、黄銅、アルミ及びその合金、鉛等
の繊維であり、炭素繊維としては、ポリアクリロニトリ
ルを原料とするPAN系、ピッチを原料とするピッチ系
繊維が用いられる。
【0020】ガラス繊維としては、通常のガラス繊維の
他にニッケル、銅等金属コートしたガラスファイバー、
シランファイバー、アルミノケイ酸塩ガラスファイバ
ー、中空ガラスファイバー、ノンホローファイバー等が
使用可能であり、無機系繊維としては、ロックウール、
ジルコニア、アルミナシリカ、チタン酸カリウム、チタ
ン酸バリウム、炭化ケイ素、アルミナ、シリカ、高炉ス
ラグ等の各種ファイバーが含まれ、ウィスカーとして
は、窒化けい素ウィスカー、酸窒化けい素ウィスカー、
塩基性硫酸マグネシウムウィスカー、チタン酸バリウム
ウィスカー、炭化けい素ウィスカー、ボロンウィスカー
等が用いられる。
他にニッケル、銅等金属コートしたガラスファイバー、
シランファイバー、アルミノケイ酸塩ガラスファイバ
ー、中空ガラスファイバー、ノンホローファイバー等が
使用可能であり、無機系繊維としては、ロックウール、
ジルコニア、アルミナシリカ、チタン酸カリウム、チタ
ン酸バリウム、炭化ケイ素、アルミナ、シリカ、高炉ス
ラグ等の各種ファイバーが含まれ、ウィスカーとして
は、窒化けい素ウィスカー、酸窒化けい素ウィスカー、
塩基性硫酸マグネシウムウィスカー、チタン酸バリウム
ウィスカー、炭化けい素ウィスカー、ボロンウィスカー
等が用いられる。
【0021】合成繊維としては、完全芳香族ポリアミド
であるアラミド繊維、フェノール樹脂繊維であるカイノ
ール等が用いられる。鉱石系繊維としては、アスベス
ト、ウォラストナイト等が使用され、天然繊維としては
セルロースファイバー、麻糸等が用いられる。無機粉末
としては以下のものが挙げられる。カオリン、焼成クレ
ー、タルク、カナダマイカ、マイカ、パーミキュライ
ト、けい酸カルシウム、長石粉、酸性白土、ロウ石クレ
ー、セリサイト、シリマナイト、ベントナイト、ガラス
フレーク、ガラス粉、ガラスビーズ、スレート粉、シラ
ン等のけい酸塩、炭酸カルシウム、胡粉、炭酸バリウ
ム、炭酸マグネシウム、ドロマイト等の炭酸塩、パライ
ト粉、ブランフィックス、沈降性硫酸カルシウム、焼き
石膏等の硫酸塩、水和アルミナ等の水酸化物、アルミ
ナ、酸化アンチモン、マグネシア、酸化チタン、亜鉛
華、無定形シリカ、フリント石英、シリカサンド、ホワ
イトカーボン、珪藻土、酸化物、グラファイト、カーボ
ンブラック、二硫化モリブデン等の硫化物等が含まれ
る。これらの中でも、特にグラファイトが好ましく使用
できる。
であるアラミド繊維、フェノール樹脂繊維であるカイノ
ール等が用いられる。鉱石系繊維としては、アスベス
ト、ウォラストナイト等が使用され、天然繊維としては
セルロースファイバー、麻糸等が用いられる。無機粉末
としては以下のものが挙げられる。カオリン、焼成クレ
ー、タルク、カナダマイカ、マイカ、パーミキュライ
ト、けい酸カルシウム、長石粉、酸性白土、ロウ石クレ
ー、セリサイト、シリマナイト、ベントナイト、ガラス
フレーク、ガラス粉、ガラスビーズ、スレート粉、シラ
ン等のけい酸塩、炭酸カルシウム、胡粉、炭酸バリウ
ム、炭酸マグネシウム、ドロマイト等の炭酸塩、パライ
ト粉、ブランフィックス、沈降性硫酸カルシウム、焼き
石膏等の硫酸塩、水和アルミナ等の水酸化物、アルミ
ナ、酸化アンチモン、マグネシア、酸化チタン、亜鉛
華、無定形シリカ、フリント石英、シリカサンド、ホワ
イトカーボン、珪藻土、酸化物、グラファイト、カーボ
ンブラック、二硫化モリブデン等の硫化物等が含まれ
る。これらの中でも、特にグラファイトが好ましく使用
できる。
【0022】これらの充填剤(B)の配合量は液晶樹脂
(A)100重量部に対して0〜400重量部、好まし
くは5〜200重量部、さらに好ましくは10〜100
重量部である。本発明で用いるオレフィン系重合体とし
てはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンと炭素数
が3以上のα−オレフィンからなる共重合体、プロピレ
ンおよび炭素数が4以上のα−オレフィンからなる共重
合体、エチレンと炭素数が3以上のα−オレフィンおよ
び非共役ジエンからなる共重合体から選ばれた1種以上
のものである。
(A)100重量部に対して0〜400重量部、好まし
くは5〜200重量部、さらに好ましくは10〜100
重量部である。本発明で用いるオレフィン系重合体とし
てはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンと炭素数
が3以上のα−オレフィンからなる共重合体、プロピレ
ンおよび炭素数が4以上のα−オレフィンからなる共重
合体、エチレンと炭素数が3以上のα−オレフィンおよ
び非共役ジエンからなる共重合体から選ばれた1種以上
のものである。
【0023】炭素数が3以上のα−オレフィンとして
は、好ましくはプロピレン、ブテン−1、ペンテン−
1、3−メチルペンテン−1、オクタセン−1などであ
り、プロピレンおよびブテン−1がさらに好ましく、こ
れらは2種以上併用して使用できる。炭素数が4以上の
α−オレフィンとしては上記炭素数が3以上のα−オレ
フィンのうちプロピレンを除いたものが挙げられ、これ
らは2種以上併用して使用できる。
は、好ましくはプロピレン、ブテン−1、ペンテン−
1、3−メチルペンテン−1、オクタセン−1などであ
り、プロピレンおよびブテン−1がさらに好ましく、こ
れらは2種以上併用して使用できる。炭素数が4以上の
α−オレフィンとしては上記炭素数が3以上のα−オレ
フィンのうちプロピレンを除いたものが挙げられ、これ
らは2種以上併用して使用できる。
【0024】非共役ジエンとしては、好ましくは5−エ
チリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、
1,4−ヘキサジエン等が使用できる。エチレンと炭素
数が3以上のα−オレフィンからなる共重合体における
エチレンと炭素数が3以上のα−オレフィンの共重合比
は通常、40/60〜99/1(モル比)、好ましくは
70/30〜95/5(モル比)である。
チリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、
1,4−ヘキサジエン等が使用できる。エチレンと炭素
数が3以上のα−オレフィンからなる共重合体における
エチレンと炭素数が3以上のα−オレフィンの共重合比
は通常、40/60〜99/1(モル比)、好ましくは
70/30〜95/5(モル比)である。
【0025】エチレンと炭素数が3以上のα−オレフィ
ンおよび非共役ジエンからなる共重合体におけるエチレ
ンの共重合量は、通常、5〜96.9モル%、好ましく
は30〜84.5モル%であり、炭素数が3以上のα−
オレフィンの共重量量は、通常、3〜80モル%、好ま
しくは15〜60モル%であり、非共役ジエンの共重合
量は、通常、0.1〜15モル%、好ましくは0.5〜
10モル%である。また、プロピレンと炭素数が4以上
のα−オレフィンおよび非共役ジエンからなる共重合体
におけるプロピレンの共重合量は、通常5〜96.9モ
ル%、好ましくは、30〜84.5モル%であり、炭素
数が3以上のα−オレフィンの共重合量は、通常、3〜
80モル%、好ましくは15〜60モル%であり、非共
役ジエンの共重合量は、通常、0.1〜15モル%、好
ましくは0.5〜10モル%である。
ンおよび非共役ジエンからなる共重合体におけるエチレ
ンの共重合量は、通常、5〜96.9モル%、好ましく
は30〜84.5モル%であり、炭素数が3以上のα−
オレフィンの共重量量は、通常、3〜80モル%、好ま
しくは15〜60モル%であり、非共役ジエンの共重合
量は、通常、0.1〜15モル%、好ましくは0.5〜
10モル%である。また、プロピレンと炭素数が4以上
のα−オレフィンおよび非共役ジエンからなる共重合体
におけるプロピレンの共重合量は、通常5〜96.9モ
ル%、好ましくは、30〜84.5モル%であり、炭素
数が3以上のα−オレフィンの共重合量は、通常、3〜
80モル%、好ましくは15〜60モル%であり、非共
役ジエンの共重合量は、通常、0.1〜15モル%、好
ましくは0.5〜10モル%である。
【0026】これらの共重合体の具体例としてはエチレ
ン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン−1共重合
体、エチレン/ペンテン−1共重合体、エチレン/プロ
ピレン/ブテン−1共重合体、プロピレン/ペンテン−
1共重合体、プロピレン/ブテン−1共重合体、エチレ
ン/プロピレン/5−エチリデン−2−ノルボルネン共
重合体、エチレン/プロピレン/1,4−ヘキサジエン
共重合体、プロピレン/ブテン、1/1,4−ヘキサジ
エン共重合体、エチレン/プロピレン/ジシクロペンタ
ジエン共重合体などであり、なかでもエチレン/プロピ
レン共重合体およびエチレン/ブテン−1共重合体が耐
熱性に優れより好ましい。
ン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン−1共重合
体、エチレン/ペンテン−1共重合体、エチレン/プロ
ピレン/ブテン−1共重合体、プロピレン/ペンテン−
1共重合体、プロピレン/ブテン−1共重合体、エチレ
ン/プロピレン/5−エチリデン−2−ノルボルネン共
重合体、エチレン/プロピレン/1,4−ヘキサジエン
共重合体、プロピレン/ブテン、1/1,4−ヘキサジ
エン共重合体、エチレン/プロピレン/ジシクロペンタ
ジエン共重合体などであり、なかでもエチレン/プロピ
レン共重合体およびエチレン/ブテン−1共重合体が耐
熱性に優れより好ましい。
【0027】上記オレフィン系重合体は2種以上併用す
ることもできる。上記オレフィン系重合体の重量平均分
子量は、成形品の離型性向上効果、ウェルド強度、成形
品概観、流動性、成形品の物性などの点から10000
〜600000、好ましくは30000〜50000
0、さらに好ましくは100000〜450000の範
囲にあることが望ましい。
ることもできる。上記オレフィン系重合体の重量平均分
子量は、成形品の離型性向上効果、ウェルド強度、成形
品概観、流動性、成形品の物性などの点から10000
〜600000、好ましくは30000〜50000
0、さらに好ましくは100000〜450000の範
囲にあることが望ましい。
【0028】上記オレフィン系重合体の添加量は0.0
1〜10重量部が好ましく、0.1〜2重量部がとくに
好ましい。添加量が0.01重量部未満では離型性改良
効果が発現せず、好ましくない。本発明においては、さ
らに有機臭素化合物を配合することができ、用い得る有
機臭素化合物としては、通常難燃剤として使用されてい
る公知の有機臭素化合物を含み、特に臭素含有量20重
量%以上のものが好ましい。
1〜10重量部が好ましく、0.1〜2重量部がとくに
好ましい。添加量が0.01重量部未満では離型性改良
効果が発現せず、好ましくない。本発明においては、さ
らに有機臭素化合物を配合することができ、用い得る有
機臭素化合物としては、通常難燃剤として使用されてい
る公知の有機臭素化合物を含み、特に臭素含有量20重
量%以上のものが好ましい。
【0029】具体的にはヘキサブロモベンゼン、ペンタ
ブロモトルエン、ヘキサブロモビフェニル、デカブロモ
ビフェニル、ヘキサブロモシクロデカン、デカブロモジ
フェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、
ヘキサブロモジフェニルエーテル、ビス(ペンタブロモ
フェノキシ)エタン、エチレンビス(テトラブロモフタ
ルイミド)、テトラブロモビスフェノールAを原料とし
て製造されたポリカーボネートオリゴマーあるいはその
ビスフェノールとの共重合物、臭素化エポキシ化合物
(例えば臭素化ビスフェノールAとエピクロルヒドリン
との反応によって得られるモノエポキシ化合物)、ポリ
(臭素化ベンジルアクリレート)、臭素化ポリフェニレ
ンエーテル、臭素化ビスフェノールAシアヌルおよび臭
素化フェノールの縮合物、臭素化ポリスチレン、架橋臭
素化ポリスチレン、架橋臭素化ポリα−メチルスチレン
などのハロゲン化されたポリマーやオリゴマーあるい
は、これらの混合物が挙げられ、なかでもエチレンビス
(テトラブロモフタルイミド)、臭素化エポキシオリゴ
マーまたはポリマー、臭素化ポリスチレン、架橋臭素化
ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテルおよび臭
素化ポリカーボネートが好ましく、臭素化ポリスチレン
が最も好ましく使用できる。
ブロモトルエン、ヘキサブロモビフェニル、デカブロモ
ビフェニル、ヘキサブロモシクロデカン、デカブロモジ
フェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、
ヘキサブロモジフェニルエーテル、ビス(ペンタブロモ
フェノキシ)エタン、エチレンビス(テトラブロモフタ
ルイミド)、テトラブロモビスフェノールAを原料とし
て製造されたポリカーボネートオリゴマーあるいはその
ビスフェノールとの共重合物、臭素化エポキシ化合物
(例えば臭素化ビスフェノールAとエピクロルヒドリン
との反応によって得られるモノエポキシ化合物)、ポリ
(臭素化ベンジルアクリレート)、臭素化ポリフェニレ
ンエーテル、臭素化ビスフェノールAシアヌルおよび臭
素化フェノールの縮合物、臭素化ポリスチレン、架橋臭
素化ポリスチレン、架橋臭素化ポリα−メチルスチレン
などのハロゲン化されたポリマーやオリゴマーあるい
は、これらの混合物が挙げられ、なかでもエチレンビス
(テトラブロモフタルイミド)、臭素化エポキシオリゴ
マーまたはポリマー、臭素化ポリスチレン、架橋臭素化
ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテルおよび臭
素化ポリカーボネートが好ましく、臭素化ポリスチレン
が最も好ましく使用できる。
【0030】臭素化ポリスチレンとしてはラジカル重合
またはアニオン重合によって得られたポリスチレンを臭
素化することによって製造された臭素化ポリスチレンお
よび架橋臭素化ポリスチレン、あるいは臭素化スチレン
モノマをラジカル重合またはアニオン重合、好ましくは
ラジカル重合によって製造された(i)および/又は
(ii) 式で表される臭素化スチレン単位を有するポリ臭
素化スチレンなどが挙げられるが、とりわけ臭素化スチ
レンモノマから製造した下記(i)および/又は(ii)
式で示される構造単位を主要構成成分とする重量平均分
子量が1×103〜120×104 のポリ臭素化スチレ
ンが好ましい。
またはアニオン重合によって得られたポリスチレンを臭
素化することによって製造された臭素化ポリスチレンお
よび架橋臭素化ポリスチレン、あるいは臭素化スチレン
モノマをラジカル重合またはアニオン重合、好ましくは
ラジカル重合によって製造された(i)および/又は
(ii) 式で表される臭素化スチレン単位を有するポリ臭
素化スチレンなどが挙げられるが、とりわけ臭素化スチ
レンモノマから製造した下記(i)および/又は(ii)
式で示される構造単位を主要構成成分とする重量平均分
子量が1×103〜120×104 のポリ臭素化スチレ
ンが好ましい。
【0031】
【化7】 ここでいう臭素化スチレンモノマとはスチレンモノマ1
個あたり、その芳香環に2〜3個の臭素原子が置換反応
により導入されたものが好ましく、二臭素化スチレンお
よび/又は三臭素化スチレンの他に一臭素化スチレンな
どを含んでいてもよい。
個あたり、その芳香環に2〜3個の臭素原子が置換反応
により導入されたものが好ましく、二臭素化スチレンお
よび/又は三臭素化スチレンの他に一臭素化スチレンな
どを含んでいてもよい。
【0032】上記ポリ臭素化スチレンは二臭素化スチレ
ンおよび/又は三臭素化スチレン単位を60重量%以上
含有しているものが好ましく、70重量%以上含有して
いるものがより好ましい。二臭素化スチレンおよび/又
は三臭素化スチレン以外に一臭素化スチレンを40重量
%以下、好ましくは30重量%以下共重合したポリ臭素
化スチレンであってもよい。このポリ臭素化スチレンの
重量平均分子量は1×104 〜15×104 がより好ま
しい。なお、この重量平均分子量はゲル浸透クロマトグ
ラフを用いて測定した値であり、ポリスチレン分子量基
準の相対値である。
ンおよび/又は三臭素化スチレン単位を60重量%以上
含有しているものが好ましく、70重量%以上含有して
いるものがより好ましい。二臭素化スチレンおよび/又
は三臭素化スチレン以外に一臭素化スチレンを40重量
%以下、好ましくは30重量%以下共重合したポリ臭素
化スチレンであってもよい。このポリ臭素化スチレンの
重量平均分子量は1×104 〜15×104 がより好ま
しい。なお、この重量平均分子量はゲル浸透クロマトグ
ラフを用いて測定した値であり、ポリスチレン分子量基
準の相対値である。
【0033】架橋臭素化ポリスチレンとしては、ジビニ
ルベンゼンで架橋された多孔質ポリスチレンを臭素化し
たポリスチレンが好ましい。これらの有機臭素化物の配
合量は、液晶性樹脂100重量部当り、0.5〜60重
量部、特に1〜30重量部が好適である。また、本発明
の液晶性樹脂成形品において有機臭素化物は成形前の樹
脂組成物中に平均径25μm以下で分散していることが
好ましく、2.0μm以下で分散していることがより好
ましい。
ルベンゼンで架橋された多孔質ポリスチレンを臭素化し
たポリスチレンが好ましい。これらの有機臭素化物の配
合量は、液晶性樹脂100重量部当り、0.5〜60重
量部、特に1〜30重量部が好適である。また、本発明
の液晶性樹脂成形品において有機臭素化物は成形前の樹
脂組成物中に平均径25μm以下で分散していることが
好ましく、2.0μm以下で分散していることがより好
ましい。
【0034】本発明の成形品には、先に記載した充填
剤、添加剤などを配合することにより突起部を有する成
形品として本発明の効果をより顕著にすることができ
る。本発明による成形品の製造方法としては特に限定さ
れるものではないが、例えば樹脂成分とその他成分とを
溶融混練により液晶性樹脂組成物にし、次いでこの液晶
樹脂組成物を溶融成形によって成形品にすることが望ま
しい。液晶性樹脂組成物を溶融混練する方法は特に限定
されるものではなく、従来の方法がいずれも適用可能で
ある。例えば、バンバリーミキサー、ゴムロール機、ニ
ーダー、単軸若しくは2軸押出機などを使用し、200
〜400℃の温度で溶融混練して組成物とすることがで
きる。これら溶融混練機のなかでも、特に2軸押出機は
有用である。
剤、添加剤などを配合することにより突起部を有する成
形品として本発明の効果をより顕著にすることができ
る。本発明による成形品の製造方法としては特に限定さ
れるものではないが、例えば樹脂成分とその他成分とを
溶融混練により液晶性樹脂組成物にし、次いでこの液晶
樹脂組成物を溶融成形によって成形品にすることが望ま
しい。液晶性樹脂組成物を溶融混練する方法は特に限定
されるものではなく、従来の方法がいずれも適用可能で
ある。例えば、バンバリーミキサー、ゴムロール機、ニ
ーダー、単軸若しくは2軸押出機などを使用し、200
〜400℃の温度で溶融混練して組成物とすることがで
きる。これら溶融混練機のなかでも、特に2軸押出機は
有用である。
【0035】また、成形方法としては、上述した液晶性
樹脂組成物を射出成形によって行うことが好ましい。好
ましい射出成形方法としては、例えば液晶樹脂の融点−
30℃から融点+60℃の温度範囲に設定したインライ
ン型射出成形機に上記液晶性樹脂組成物を供給し、金型
温度を約70℃から150℃に設定して射出成形する方
法が推奨される。
樹脂組成物を射出成形によって行うことが好ましい。好
ましい射出成形方法としては、例えば液晶樹脂の融点−
30℃から融点+60℃の温度範囲に設定したインライ
ン型射出成形機に上記液晶性樹脂組成物を供給し、金型
温度を約70℃から150℃に設定して射出成形する方
法が推奨される。
【0036】本発明の突起部を有する成形品において、
その突起部の形状は特に制限されるものではなく、図1
〜3に示されるような棒状、針状、きのこ状ものなどが
好ましく適用される。突起部の先端部またはネック部の
大きさは1.5mm以下にするものとし、好ましくは
1.3mm以下、さらに好ましくは1.1mm以下とす
るものである。
その突起部の形状は特に制限されるものではなく、図1
〜3に示されるような棒状、針状、きのこ状ものなどが
好ましく適用される。突起部の先端部またはネック部の
大きさは1.5mm以下にするものとし、好ましくは
1.3mm以下、さらに好ましくは1.1mm以下とす
るものである。
【0037】先端部またはネック部の横断面の直径の大
きさは、上述の通り1.5mm以下であるが、その横断
面形状は円形に限らず、非円形であってもよい。非円形
の場合は、その非円形断面に外接する長方形を想定し、
その長辺と短辺との平均値をもって直径とみなすものと
する。
きさは、上述の通り1.5mm以下であるが、その横断
面形状は円形に限らず、非円形であってもよい。非円形
の場合は、その非円形断面に外接する長方形を想定し、
その長辺と短辺との平均値をもって直径とみなすものと
する。
【0038】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明を具体的に説
明する。 参考例1〜4 表1に示す原料を攪拌翼、留出管を備えた反応容器に仕
込み、重縮合を行ない、重縮合を完結させて液晶性樹脂
(A)〜(D)を得た。
明する。 参考例1〜4 表1に示す原料を攪拌翼、留出管を備えた反応容器に仕
込み、重縮合を行ない、重縮合を完結させて液晶性樹脂
(A)〜(D)を得た。
【0039】
【表1】
【0040】実施例1〜4 原料供給口と中間添加口を有する35mmφの2軸押出機
を用い、参考例1〜4で得た液晶性樹脂(A)〜(D)
をシリンダ温度を各々の樹脂の融点に設定した原料供給
口に供給し、次いで中間添加口からグラファイトを35
重量%になるように供給し、溶融混練してペレットを得
た。
を用い、参考例1〜4で得た液晶性樹脂(A)〜(D)
をシリンダ温度を各々の樹脂の融点に設定した原料供給
口に供給し、次いで中間添加口からグラファイトを35
重量%になるように供給し、溶融混練してペレットを得
た。
【0041】これらのペレットを用い、図1に示した突
起付き試験片を射出成形した。この突起部の先端部は直
径1.0mm、長さ20mmとした。キャビティに樹脂が充
填され成形品が射出成形できる最低の圧力(成形可能最
低圧力)および成形品の突起先端部の直径の寸法変動幅
および突起部を長手方向に押圧したときの圧縮強度を測
定した結果を表2に示す。 比較例1〜4 液晶性樹脂(A)〜(D)に代えてPBT、POM、ナ
イロン、PPSの各樹脂を用いた以外は実施例と同じ試
験を行なった。結果を表2に示す。
起付き試験片を射出成形した。この突起部の先端部は直
径1.0mm、長さ20mmとした。キャビティに樹脂が充
填され成形品が射出成形できる最低の圧力(成形可能最
低圧力)および成形品の突起先端部の直径の寸法変動幅
および突起部を長手方向に押圧したときの圧縮強度を測
定した結果を表2に示す。 比較例1〜4 液晶性樹脂(A)〜(D)に代えてPBT、POM、ナ
イロン、PPSの各樹脂を用いた以外は実施例と同じ試
験を行なった。結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明の突起部を有する成形品は、直径
1.5mm以下の突起を有しているにもかかわらず、容易
に射出成形が可能であり、かつ耐熱性、強度、寸法精度
にも優れている。
1.5mm以下の突起を有しているにもかかわらず、容易
に射出成形が可能であり、かつ耐熱性、強度、寸法精度
にも優れている。
【図1】本発明の成形品として示す各パーツの嵌合部を
例示する概略斜視図である。
例示する概略斜視図である。
【図2】(A),(B)は、それぞれ本発明の成形品の
他の例として押圧ピンを示す概略斜視図である。
他の例として押圧ピンを示す概略斜視図である。
【図3】本発明の成形品のさらに他の例として示す連結
具を示す概略斜視図である。
具を示す概略斜視図である。
1 突起部 2 孔 3 アーム 4 ピン 5 頭部 6 ネック部 7 突起部 8 嵌合リング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23:00 25:18)
Claims (7)
- 【請求項1】 液晶性樹脂(A)100重量部に対し、
充填剤(B)0〜400重量部を含有させた組成物を射
出成形してなる突起部を有する成形品であって、その突
起部の先端部またはネック部の直径が1.5mm以下であ
る突起部を有する成形品。 - 【請求項2】 液晶性樹脂(A)が液晶性ポリエステル
である請求項1に記載の突起部を有する成形品。 - 【請求項3】 (A)液晶性樹脂が下記(I), (III)お
よび(IV) の構造単位からなる液晶性ポリエステル、
(I), (II) および(IV) の構造単位からなる液晶性ポ
リエステルおよび(I),(II), (III)および(IV) の構
造単位からなる液晶性ポリエステルから選ばれた1種以
上であることを特徴とする請求項1に記載の突起部を有
する成形品。 【化1】 (ただし式中のR1 は、 【化2】 から選ばれた一種以上の基を示し、R2 は、 【化3】 から選ばれた1種以上の基を示す。また、式中Xは水素
原子または塩素原子を示し、構造単位[(II)+ (III)
]と構造単位(IV) を実質的に等モルである。) - 【請求項4】 充填剤(B)がグラファイトである請求
項1に記載の突起部を有する成形品。 - 【請求項5】 組成物が液晶性樹脂(A)100重量部
に対してさらにポリエチレン、ポリプロピレン、エチレ
ンと炭素数が3以上のα−オレフィンからなる共重合
体、プロピレンと炭素数が4以上のα−オレフィンから
なる共重合体、エチレンと炭素数が3以上のα−オレフ
ィンおよび非共役ジエンからなる共重合体およびプロピ
レンと炭素数が4以上のα−オレフィンおよび非共役ジ
エンからなる共重合体から選ばれた1種以上でかつ、重
量平均分子量が10000〜600000の範囲にある
オレフィン系重合体0.01〜10重量部を含有させた
ものである請求項1に記載の突起部を有する成形品。 - 【請求項6】 組成物が液晶性樹脂(A)100重量部
に対して、さらに有機臭素化物0.5〜60重量部を含
有させたものである請求項1に記載の突起部を有する成
形品。 - 【請求項7】 有機臭素化物が臭素化スチレンモノマか
ら製造した下記構造単位(X)の1種以上を主要構成成
分とする重量平均分子量が1×103 〜120×104
であるポリ臭素化スチレンである請求項1に記載の突起
部を有する成形品。 【化4】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26744295A JPH09109172A (ja) | 1995-10-16 | 1995-10-16 | 突起部を有する成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26744295A JPH09109172A (ja) | 1995-10-16 | 1995-10-16 | 突起部を有する成形品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09109172A true JPH09109172A (ja) | 1997-04-28 |
Family
ID=17444909
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26744295A Pending JPH09109172A (ja) | 1995-10-16 | 1995-10-16 | 突起部を有する成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09109172A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002018907A (ja) * | 2000-05-02 | 2002-01-22 | Ueno Seiyaku Oyo Kenkyusho:Kk | 樹脂の射出成形法 |
WO2003066956A1 (fr) * | 2002-02-05 | 2003-08-14 | Ykk Corporation | Article moule ignifuge et produit textile |
-
1995
- 1995-10-16 JP JP26744295A patent/JPH09109172A/ja active Pending
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