JP3407504B2 - 電動機のインシュレーター成形品 - Google Patents
電動機のインシュレーター成形品Info
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Description
ーター成形品に関し、例えば、家庭用、工業用電機器具
の電動機に組み込まれる絶縁用のインシュレーター成形
品に関する。
ー、ミキサー等に組み込まれる電動機のインシュレータ
ーは従来、ワニス処理を施した紙で形成されていたが、
インシュレーターはその形状が複雑なものが多く、紙を
織り曲げ加工する必要があり、製造工程が繁雑化してい
た。一方、紙の代替品として、合成樹脂で成形すること
も知られている(特開平1−283037号公報)。
インシュレーターは製造工程が簡単なため、量産に適し
ているが、近年、電動機の小形化に伴い、インシュレー
ター自身も極めて小さく、かつ薄肉のものが要求され、
通常の合成樹脂では対応できなくなってきた。例えば、
一般に用いられているPBT樹脂でインシュレーターを
射出成形する場合、肉厚が0.5mm以下になると、溶融
樹脂がキャビティ内をスムーズに流れなくなり、賦型が
十分でないため絶縁不良となる恐れがあった。そして、
この溶融流動性をよくするために、成形時の射出圧を高
くすると、型間から樹脂がはみ出す、いわゆるバリが発
生し、組み立て時にバリ取り工程を設けなければならな
くなるし、あまり薄くすると、剛性が不足して、コイル
の巻回時に変形することもあった。また、電動機が高温
下に置かれるような場合には、変形して、形状を維持で
きないような問題も生じてきた。
成形も考えられているが、熱硬化性樹脂は成形加工に長
時間を要し、生産性に劣るという問題があった。本発明
はかかる状況を鑑み、薄肉部を有し、バリが少なく、剛
性が大きく、耐熱性の良い電動機のインシュレーターを
提供することを課題とするものである。
ンシュレーター成形品は、(A)液晶性樹脂100重量
部に対して、(B)充填剤10〜200重量部を配合し
てなる樹脂組成物を射出成形した、厚さ0.5mm以下
の部分を有し、環状のリング部とスロット部が一体成形
されてなることを特徴とするものである。
融時に異方性溶融相を形成し得る樹脂であり、ポリエス
テルおよび/またはポリエステルアミドが好ましく、さ
らに全芳香族の液晶性ポリエステル、全芳香族の液晶性
ポリエステルアミド、エチレンジオキシ単位を有する液
晶性ポリエステルおよびエチレンジオキシ単位を有する
液晶性ポリエステルアミドから選ばれたものであること
が好ましい。
はナフタレン環を有する液晶性ポリエステル、全芳香
族、好ましくはナフタレン環を有する液晶性ポリエステ
ルアミド、エチレンジオキシ単位を有する液晶性ポリエ
ステル、エチレンジオキシ単位を有する液晶性ポリエス
テルアミドである。液晶性ポリエステルの好ましい例と
しては上記の(I), (III)および(IV) の構造単位から
なる液晶性ポリエステル、(I), (II) および (IV) の
構造単位からなる液晶性ポリエステル、または、(I),
(II), (III)および(IV) の構造単位からなる液晶性ポ
リエステルを挙げることができる。
式中Xは水素原子または塩素原子を示し、構造単位
[(II)+(III)]と構造単位(IV) は実質的に等モル
である。) 上記構造単位(I)はp−ヒドロキシ安息香酸から生成
したポリエステルの構造単位であり、(II) は4, 4′
−ジヒドロキシビフェニル、3,3′, 5,5′−テト
ラメチル−4,4′−ジヒドロキシビフェニル、ハイド
ロキノン、t−ブチルハイドロキノン、フェニルハイド
ロキノン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−
ジヒドロキシナフタレン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパンおよび4,4′−ジヒドロキシジ
フェニルエーテルから選ばれた芳香族ジヒドロキシ化合
物から生成した構造単位を、構造単位(III)はエチレン
グリコールから生成した構造単位を、構造単位(IV) は
テレフタル酸、イソフタル酸、4,4′−ジフェニルジ
カルボン酸、2,6′−ナフタレンジカルボン酸、1,
2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボン
酸、1,2−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン−
4,4′−ジカルボン酸および4,4′−ジフェニルエ
ーテルジカルボン酸から選ばれた芳香族ジカルボン酸か
ら生成した構造単位を示す。これらのうちR1 が
アミドとしては上記構造単位(I)−(IV)以外にp−
アミノフェノールから生成したp−イミノフェノキシ単
位を含有した異方性溶融相を形成するポリエステルアミ
ドが好ましい。
ステルは上記構造単位 (I), (II)および (IV) 、また
は(I), (II), (III)および(IV) からなる共重合体で
あり、上記構造単位(I), (II), (III)および(IV) の
共重合量は任意である。しかし、流動性の点から次の共
重合量であることが好ましい。すなわち、上記構造単位
(III)を含む場合は、耐熱性、難燃性および機械的特性
の点から上記構造単位[(I) +(II) ]は[(I)+
(II)+(III)]の60〜95モル%が好ましく、7
5〜93モル%がより好ましい。また、構造単位(III)
は[(I)+(II)+(III) ]の40〜5モル%が好
ましく、25〜7モル%がより好ましい。また、構造単
位(I)/(II)のモル比は耐熱性と流動性のバランス
の点から好ましくは75/25〜95/5であり、より
好ましくは78/22〜93/7である。また、構造単
位(IV)は構造単位[(II)+(III)]と実質的に等モ
ルである。
は流動性の点から上記構造単位(I)は[(I)+(I
I)]の40〜90モル%であることが好ましく、60
〜88モル%であることが特に好ましく、構造単位(I
V)は構造単位(II)と実質的に等モルである。なお、
本発明で好ましく使用できる上記液晶性ポリエステルを
重縮合する際には上記構造単位(I)〜(IV)を構成す
る成分以外に3,3′−ジフェニルジカルボン酸、2,
2′−ジフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン
酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン
ジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレ
フタル酸などの脂環式ジカルボン酸、クロルハイドロキ
ノン、メチルハイドロキノン、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ルスルフィド、4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン
等の芳香族ジオール、1,4−ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4
−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール等の脂肪族、脂環式ジオールおよびm−ヒド
ロキシ安息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの
芳香族ヒドロキシカルボン酸およびp−アミノフェノー
ル、p−アミノ安息香酸などを本発明の目的を損なわな
い程度の小割合の範囲でさらに共重合させることができ
る。
リエステルの製造において、上記構造単位(III)を含ま
ない場合は下記(1)および(2)、構造単位(III)を
含む場合は(3)の製造方法が好ましく挙げられる。 (1)p−アセトキシ安息香酸および4,4′−ジアセ
トキシビフェニル、4,4′−ジアセトキシベンゼンな
どの芳香族ジヒドロキシ化合物のジアシル化物とテレフ
タル酸などの芳香族ジカルボン酸から脱酢酸重縮合反応
によって製造する方法。
4′−ヒドロキシビフェニルハイドロキノンなどの芳香
族ジヒドロキシ化合物、テレフタル酸などの芳香族ジカ
ルボン酸に無水酢酸を反応させて、フェノール性水酸基
をアシル化した後、脱酢酸重縮合反応によって製造する
方法。 (3)ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル
のポリマ、オリゴマまたはビス(β−ヒドロキシエチ
ル)テレフタレートなどの芳香族ジカルボン酸のビス
(β−ヒドロキシエチル)エステルの存在下で(1)ま
たは(2)の方法により製造する方法。
が、酢酸第一錫、テトラブチルチタンネート、酢酸カリ
ウムおよび酢酸ナトリウム、三酸化アンチモン、金属マ
グネシウムなどの金属化合物を添加した方が好ましいと
きもある。本発明における(A)液晶性樹脂は、ペンタ
フルオロフェノール中で対数粘度を測定することが可能
なものもあり、その際には0.1g/dlの濃度で60℃
で測定した値で0.5dl/g以上が好ましく、特に上記
構造単位(III)を含む場合は1.0〜3.0dl/gが好
ましく、上記構造単位(III)を含まない場合は2.0〜
10.0dl/gが好ましい。
溶融粘度は10−20,000ポイズが好ましく、特に
20〜10,000ポイズがより好ましい。本発明は、
(A)液晶性樹脂100重量部に対して、(B)充填剤
10〜200重量部を配合する。充填剤としては特に限
定されないが、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミ
ド繊維、チタン酸カリウム繊維、シリカ、タルク、クレ
ー、マイカ、ガラスビーズ、ベントナイト、炭酸カルシ
ウム、酸化カルシウム、アルミナ、硫酸カルシウム、硫
酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ハイドロタ
ルサイト等があげられ、中でもガラス繊維が好ましい。
また、ガラス繊維はシランカップリング剤等で処理され
たものが好ましい。
部に対して10〜200重量部である。
ンブラックを配合することができ、用い得るカーボンブ
ラックとしては特に限定されるものではないが、得られ
る組成物の機械的性質の点からpHが3〜10が好まし
く、pHが5〜9のものが特に好ましく使用できる。本
発明においては、さらに、(D)オレフィン系重合体を
配合することができる。オレフィン系重合体としてはポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレンと炭素数が3以
上のα−オレフィンからなる共重合体、プロピレンおよ
び炭素数が4以上のα−オレフィンからなる共重合体、
エチレンと炭素数が3以上のα−オレフィンおよび非共
役ジエンからなる共重合体から選ばれた一種以上のもの
である。
は、好ましくはプロピレン、ブテン−1、ペンテン−
1、3−メチルペンテン−1、オクタセン−1などであ
り、プロピレンおよびブテン−1がさらに好ましく、こ
れらは2種以上併用して使用できる。炭素数が4以上の
α−オレフィンとしては上記炭素数が3以上のα−オレ
フィンのうちプロピレンを除いたものが挙げられ、これ
らは2種以上併用して使用できる。
チリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、
1,4−ヘキサジエン等が使用できる。エチレンと炭素
数が3以上のα−オレフィンからなる共重合体における
エチレンと炭素数が3以上のα−オレフィンの共重合比
は通常、40/60〜99/1(モル比)、好ましくは
70/30〜95/5(モル比)である。
ンおよび非共役ジエンからなる共重合体におけるエチレ
ンの共重合量は、通常、5〜96.9モル%、好ましく
は30〜84.5モル%であり、炭素数が3以上のα−
オレフィンの共重合量は、通常、3〜80モル%、好ま
しくは15〜60モル%であり、非共役ジエンの共重合
量は、通常、0.1〜15モル%、好ましくは0.5〜
10モル%である。また、プロピレンと炭素数が4以上
のα−オレフィンおよび非共役ジエンからなる共重合体
におけるプロピレンの共重合量は、通常5〜96.9モ
ル%、好ましくは、30〜84.5モル%であり、炭素
数が3以上のα−オレフィンの共重合量は、通常、3〜
80モル%、好ましくは15〜60モル%であり、非共
役ジエンの共重合量は、通常、0.1〜15モル%、好
ましくは0.5〜10モル%である。
ン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン−1共重合
体、エチレン/ペンテン−1共重合体、エチレン/プロ
ピレン/ブテン−1共重合体、プロピレン/ペンテン−
1共重合体、プロピレン/ブテン−1共重合体、エチレ
ン/プロピレン/5−エチリデン−2−ノルボルネン共
重合体、エチレン/プロピレン/1,4−ヘキサジエン
共重合体、プロピレン/ブテン、1/1,4−ヘキサジ
エン共重合体、エチレン/プロピレン/ジシクロペンタ
ジエン共重合体などであり、なかでもエチレン/プロピ
レン共重合体およびエチレン/ブテン−1共重合体が耐
熱性に優れより好ましい。
ることもできる。また、これらのオレフィン系重合体
は、得られる組成物の流動性の観点から、エポキシ基、
カルボン酸基などを含有する単量体が共重合されていな
い方が好ましい。上記オレフィン系重合体の重量平均分
子量は10,000〜600,000、好ましくは3
0,000〜500,000、さらに好ましくは10
0,000〜450,000の範囲にあることが望まし
い。離型剤としてよく知られている重量平均分子量が1
0,000未満の低分子量ポリオレフィン重合体では離
型効果が乏しいばかりか、ウェルド強度の低下および成
形品にガス焼けを生じ好ましくない。
と流動性および物性の低下を招き好ましくない。上記オ
レフィン系重合体の添加量は0.01〜10重量部が好
ましく、0.1〜5重量部がとくに好ましい。添加量が
0.01重量部未満では離型性改良効果が発現せず、1
0重量部を越えるとウェルド強度が低下して好ましくな
い。
素化合物を配合することができ、用い得る有機臭素化合
物としては、通常難燃剤として使用されている公知の有
機臭素化合物を含み、特に臭素含有量20重量%以上の
ものが好ましい。具体的にはヘキサブロモベンゼン、ペ
ンタブロモトルエン、ヘキサブロモビフェニル、デカブ
ロモビフェニル、ヘキサブロモシクロデカン、デカブロ
モジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテ
ル、ヘキサブロモジフェニルエーテル、ビス(ペンタブ
ロモフェノキシ)エタン、エチレンビス(テトラブロモ
フタルイミド)、テトラブロモビスフェノールAを原料
として製造されたポリカーボネートオリゴマーあるいは
そのビスフェノールとの共重合物、臭素化エポキシ化合
物(例えば臭素化ビスフェノールAとエピクロルヒドリ
ンとの反応によって得られるモノエポキシ化合物)、ポ
リ(臭素化ベンジルアクリレート)、臭素化ポリフェニ
レンエーテル、臭素化ビスフェノールAシアヌルおよび
臭素化フェノールの縮合物、臭素化ポリスチレン、架橋
臭素化ポリスチレン、架橋臭素化ポリα−メチルスチレ
ンなどのハロゲン化されたポリマーやオリゴマーあるい
は、これらの混合物が挙げられ、なかでもエチレンビス
(テトラブロモフタルイミド)、臭素化エポキシオリゴ
マーまたはポリマー、臭素化ポリスチレン、架橋臭素化
ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテルおよび臭
素化ポリカーボネートが好ましく、臭素化ポリスチレン
が最も好ましく使用できる。上記の好ましい有機臭素化
物についてさらに詳しく述べると、臭素化エポキシポリ
マーとしては下記一般式(i)で表わされるものが挙げ
られる。
は15以上、さらに好ましくは50〜80である。本発
明に用いる臭素化ポリスチレンとしてはラジカル重合ま
たはアニオン重合によって得られたポリスチレンを臭素
化することによって製造された臭素化ポリスチレンおよ
び架橋臭素化ポリスチレン、あるいは臭素化スチレンモ
ノマをラジカル重合またはアニオン重合、好ましくはラ
ジカル重合によって製造された(ii)および/又は(ii
i)式で表される臭素化スチレン単位を有するポリ臭素化
スチレンなどが挙げられるが、とりわけ臭素化スチレン
モノマから製造した下記(ii)および/又は(iii)式で
示される構造単位を主要構成成分とする重量平均分子量
が1×103 〜120×104 のポリ臭素化スチレンが
好ましい。
個あたり、その芳香環に2〜3個の臭素原子が置換反応
により導入されたものが好ましく、二臭素化スチレンお
よび/又は三臭素化スチレンの他に一臭素化スチレンな
どを含んでいてもよい。
ンおよび/又は三臭素化スチレン単位を60重量%以上
含有しているものが好ましく、70重量%以上含有して
いるものがより好ましい。二臭素化スチレンおよび/又
は三臭素化スチレン以外に一臭素化スチレンを40重量
%以下、好ましくは30重量%以下共重合したポリ臭素
化スチレンであってもよい。このポリ臭素化スチレンの
重量平均分子量は1×104 〜15×104 がより好ま
しい。なお、この重量平均分子量はゲル浸透クロマトグ
ラフを用いて測定した値であり、ポリスチレン分子量基
準の相対値である。
ルベンゼンで架橋された多孔質ポリスチレンを臭素化し
たポリスチレンが好ましい。臭素化ポリカーボネートと
しては、下記一般式(iv) で表されるものが好ましい。
し、p−t−ブチルフェニル基が最も好ましい。) 上記一般式(iv)中の重合度nとしては4以上のものが
好ましく、8以上のもの、とりわけ8〜25がより好ま
しく使用できる。
樹脂100重量部当り、0.5〜60重量部、特に1〜
30重量部が好適である。また、本発明の液晶性樹脂成
形品において有機臭素化物は成形前の樹脂組成物中に平
均径25μm以下で分散していることが好ましく、2.
0μm以下で分散していることがより好ましい。
本発明の目的を損なわない程度の量の、熱可塑性樹脂、
添加剤を配合することができる。本発明においては液晶
性樹脂は溶融成形されるが、溶融成形方法としては、射
出成形である。
成形品は、環状のリング部とスロット部とが一体成形さ
れてなるものであり、液晶性樹脂が薄肉の成形性に優れ
ていることから、0.5mm以下の薄肉部を有するもので
あって、0.3mm以下の部分を有するものが特に好まし
い。本発明の電動機のインシュレーター成形品は家庭用
各種電気製品、OA機器、自動車用電気製品、工業用品
等の電動機のインシュレーターとして用いることができ
る。
ドロキシビフェニル126重量部、テレフタル酸112
重量部、固有粘度約0.6dl/gのポリエチレンテレフ
タレート216重量部および無水酢酸960重量部を攪
拌翼、流出管を備えた反応容器に仕込み、重縮合を行な
い、重縮合を完結させ、樹脂(A)を得た。この樹脂の
融点(Tm)は314℃であり、324℃、ずり速度1
000/秒での溶融粘度は400ポイズであった。
ドロキシビフェニル222重量部、2,6−ジアセトキ
シナフタレン147重量部、無水酢酸1078重量部お
よびテレフタル酸299重量部を攪拌翼、流出管を備え
た反応容器に仕込み、重縮合を行ない、重縮合を完結さ
せ、樹脂(B)を得た。この樹脂の融点(Tm)は33
6℃であり、346℃、ずり速度1000/秒での溶融
粘度は520ポイズであった。
−アセトキシ安息香酸1296重量部と固有粘度約0.
6dl/gのポリエチレンテレフタレート346重量部を
攪拌翼、流出管を備えた反応容器に仕込み、重縮合を行
ない、重縮合を完結させ、樹脂(C)を得た。この樹脂
の融点(Tm)は283℃であり、293℃、ずり速度
1000/秒での溶融粘度は1200ポイズであった。
−アセトキシ安息香酸921重量部と6−アセトキシ−
ナフトエ酸435重量部を攪拌翼、流出管を備えた反応
容器に仕込み、重縮合を行ない、重縮合を完結させ、樹
脂(D)を得た。この樹脂の融点(Tm)は283℃で
あり、293℃、ずり速度1000/秒での溶融粘度は
2000ポイズであった。
(D)100重量部に対して、表1に示した添加剤を表
1の割合に配合した組成物ペレットを作製した。このペ
レットを東芝EPN50射出成形機に供給し、図1〜2
に示したインシュレーター成形品(最薄肉部0.2mm)
を、4点ゲート(0.5mmφのピンゲート)を有する金
型を用いて成形し、成形性を評価した。
であり、インシュレーター1は環状のリング部2と多数
のスリット入り円筒状のスロット部3が液晶樹脂組成物
で一体成形され、スロット部3は比較的肉厚の基部(K
部)4と先端の薄肉部(M部)4で構成されている。ま
た、80℃における基部Kの破壊強度を測定した。
びPPS樹脂を用いて同様の成形を行ない、同様の評価
をおこなった。これらの結果を表1に示す。
品は液晶性樹脂で溶融成形したものであるため、薄肉部
の剛性が大きく、そのため賦型性に優れ、成形時のバリ
の発生が少なく、耐熱性に優れる。
ある。
斜視図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 (A)液晶性樹脂100重量部に対し
て、(B)充填剤10〜200重量部を配合してなる樹
脂組成物を射出成形した、厚さ0.5mm以下の部分を
有し、環状のリング部とスロット部が一体成形されてな
る電動機のインシュレーター成形品。 - 【請求項2】 組成物が(A)液晶性樹脂100重量部
に対して、さらに(C)カーボンブラック0.01〜1
0重量部を含有させたものであることを特徴とする請求
項1記載の電動機のインシュレーター成形品。 - 【請求項3】 (A)液晶性樹脂が下記(I), (III)お
よび(IV) の構造単位からなる液晶性ポリエステル、
(I), (II) および (IV) の構造単位からなる液晶性ポ
リエステルおよび(I), (II), (III)および(IV) の構
造単位からなる液晶性ポリエステルから選ばれた1種以
上の液晶性ポリエステルであることを特徴とする請求項
1記載の電動機のインシュレーター成形品。 【化2】 (ただし式中のR1 は、 【化3】 から選ばれた1種以上の基を示し、R2 は、 【化4】 から選ばれた1種以上の基を示す。また、式中Xは水素
原子または塩素原子を示し、構造単位[ (II) + (II
I)]と構造単位(IV) は実質的に等モルである。) - 【請求項4】 スロット部がスリット入りの円筒状であ
ることを特徴とする請求項1記載の電動機のインシュレ
ーター成形品。
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