JP4695345B2 - 有機エレクトロルミネッセンス表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス表示装置に係り、特に、有機エレクトロルミネッセンス層からの発光を対向する透明基板に形成された色変換フィルタを透過させて3原色に分離してカラー表示する表示装置において、透明基板からの発光取り出し効率を向上させた高性能な有機エレクトロルミネッセンス表示装置に関する。
有機エレクトロルミネッセンス(以下「有機EL」という。)表示装置は、バックライトが必要な液晶表示装置とは異なり、自発光であるため、液晶よりも薄型で、視野角も広く、応答速度が速いために、動画表示にも優れているなどの特徴があり、近年研究開発が活発であり、製品化の発表も盛んに行われている。
有機EL表示装置の基本構造は、有機EL発光層が二つの電極の間に挟まれたサンドイッチ構造で、このとき、発光層の光を外に取り出す側の電極が透明であることが必要である。透明電極としては、液晶表示装置などにも使われている酸化スズ・酸化インジウム(Indium Tin Oxide)材料、酸化インジウム・酸化亜鉛(Indium Zinc Oxide)材料が知られている。
有機EL表示装置は、発光の取り出し方向により、2つの構造に大別される。有機EL発光層の形成された透明基板を通して発光層の光を外に取り出す構造の有機EL表示装置をボトムエミッション構造と称し、有機EL発光層の形成された基板と対向する透明基板を通して発光層の光を外に取り出す構造をトップエミッション構造と称している。
有機EL発光層の形成された基板に薄膜トランジスタ(以下「TFT」という。)回路が形成されたアクティブ型有機EL表示装置では、TFT回路が形成された基板を通して有機EL層の光を外に取り出すボトムエミッション構造では、回路の配線パターンにより透過光が遮光されて輝度を低下させる問題がある。
これに対して、トップエミッション構造の有機EL表示装置では、回路基板による遮光問題がないため、有機EL層の発光を有効に利用することができるので優位な構造である。
しかしながら、どちらの方式も使用される透明基板は、ガラスが用いられていることが多い。このとき、古典的な光学論の解釈では、ガラスと空気の全反射角から、有機EL発光層で発生した光の80%程度が基板内に閉じ込められて、約20%程度しか大気中に取り出していないと言われており(例えば、下記非特許文献1を参照)、有機EL層の発光効率を向上させて輝度が高まったとしても、また、トップエミッション構造として発光を有効に利用したとしても、透明基板外部への光取り出し効率が問題となり、表示性能を向上できない課題がある。
このような課題を解決する手段として、下記特許文献1に記載のように、ガラス基板と比較して屈折率の低い、シリカエアロゲルからなる低屈折率体を有する透明電極基板を用いることで取り出し効率を向上できる技術が提案されている。また、ガラス基板と比較して屈折率の低い、膜中に空孔を有するスピンオングラス材料の膜を形成することで取り出し効率を向上できる技術が提案されている(下記非特許文献2を参照)。また、下記特許文献2にも、低屈折率層を設けることが記載されている。この特許文献2では、特に低屈折率層の密度は0.4g/cm3以下であることが好ましいとされている。
有機EL発光材料には、低分子材料と高分子材料が知られている。前者では有機EL発光層のパターンを形成する場合、材料を加熱して金属マスクなどを介して所望のパターン形状を形成する蒸着法が一般的に用いられている。後者では有機EL発光層パターンは、インクジェット法や印刷法などを用いて形成する方法が知られている。
有機EL表示装置において、フルカラー表示を行う方式は、次に示す方式(1)、(2)、(3)の3つに大別される。
(1)赤、緑、青の3原色域に発光スペクトルを有する有機EL材料を用いる方式である。この方式では、特にアクティブ型有機EL表示装置に適用する場合、有機EL材料をマトリクス画素上に形成する必要があり、上述のようなパターン形成法を用いて画素を高精細化するには、蒸着用の金属マスクの高精細化や、インクジェットの高精度化などの課題があり、大画面、高精細の表示装置を製造することは非常に困難になってくる。
(2)可視光域に発光スペクトルを有する白色EL材料と、赤、緑、青の3色カラーフィルタとを組み合わせて、白色発光がカラーフィルタ層を透過して、赤、緑、青の3原色に変換することで、フルカラー表示方式がある(下記特許文献1を参照)。この原理は、液晶表示装置のバックライト白色光とカラーフィルタ基板との組み合わせと同様のフルカラー表示技術である。この方式では、白色EL層は、基板全面に形成すればよく、パターンを形成する必要がないため、画素を高精細化する場合にも上述のような課題はない。
(3)近紫外や青色領域に発光スペクトルを有するEL材料と、この発光を吸収して青、緑、赤の領域に発光スペクトルを有する蛍光材料の色変換フィルタとを組み合わせて、赤、緑、青の3原色を発光させるフルカラー表示方式がある(下記特許文献2を参照)。この方式では、近紫外、青色EL層を、基板全面に形成すればよく、パターンを形成する必要がない。また、白色ELと3色カラーフィルタとの組み合わせのように、カラーフィルタにより光量が1/3に減衰する問題もない。
M. -H. Lu, Appl. Phys. Lett., v78, p1927 (2001) T. Nakayama, et al., International Display Workshops 2002 (IDW'02) proceedings, p1163 (2002) 特開2003−257622号公報 特開平3−152897号公報
前記特許文献1に記載の技術を、特にトップエミッション構造のアクティブ型有機EL表示装置に適用するには、以下のような課題がある。白色発光は、カラーフィルタ層を透過することで、特定波長域の光のみが選択的に透過して、青、緑、赤の3原色を表示する。例えば、青色用のフィルタでは白色光のうち青色の光だけを透過するため、入射光の2/3以上の損失を余儀なくされ、緑、赤色用のフィルタでも同様にして、透過光が1/3に減衰する問題があり、表示輝度といった性能は、白色EL材料の発光輝度に依存する。
前記特許文献2に記載の技術を、特にトップエミッション構造のアクティブ型有機EL表示装置に適用するには、表示輝度といった性能は、近紫外、青色EL材料の発光輝度に依存する問題があり、現状のTFT回路で駆動し得る電流、電圧値で発光する高輝度の紫外、青色EL材料は得られていない。また、白色ELとカラーフィルタとの組み合わせと異なり、フルカラー表示には、近紫外や青色発光を吸収して、緑色や赤色領域に発光スペクトルを有する発光材料を用いる必要があるが、高効率に光吸収ならびに発光し得る緑色、赤色発光材料が課題となっている。
更に、どちらの方式もカラーフィルタ層や色変換層が形成された透明基板からの光取り出しにおいて、有機EL発光層で発生した光の大部分が透明基板内に閉じ込められて、大気中への取り出し効率が低く、有機EL層の発光効率を向上させて輝度が高まったとしても、透明基板外部への光取り出し効率が問題となり、表示性能を向上できない課題がある。
本発明の目的は、前記背景技術の諸問題を解決し、白色発光EL材料とカラーフィルタ基板との組み合わせでフルカラー表示を行うトップエミッション構造アクティブ型有機EL表示装置において、有機EL層からカラーフィルタ基板側に対して、効率よく発光を取り出すことが可能な高輝度アクティブ型有機EL表示装置を提供することにある。
白色発光EL材料とカラーフィルタ基板との組み合わせでフルカラー表示を行うトップエミッション構造アクティブ型有機EL表示装置において、カラーフィルタ基板が、その透明基板上直接に、光を効率よく取り出す酸化シリコン(SiO)を含有する多孔質絶縁膜を有し、さらに、その上面に青、緑、赤色用の顔料分散方式のカラーフィルタ層を有し、緑、赤カラーフィルタ層は、さらに色変換機能を有する色変換フィルタであり、カラーフィルタ層面からEL材料の白色発光を投入し、カラーフィルタ基板を透過させて、青、緑、赤3色に光分離させる。
通常、白色発光EL材料と顔料分散方式の青、緑、赤色フィルタとの組み合わせでは、それぞれの色フィルタを白色発光が透過するときに、入射光の2/3以上の損失を余儀なくされる。しかしながら、本発明の色変換機能を有する色変換フィルタを適用すれば、緑色フィルタ層において、通常透過しない短波長側の光を吸収して、緑色領域に発光することで、緑色フィルタ層の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。また、赤色フィルタ層において、通常透過しない短波長側の光を吸収して、赤色領域に発光することで、赤色フィルタ層の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。
前記色変換フィルタは、以下の特徴(1)ないし(6)を有する。
(1)色変換フィルタは、顔料分散色フィルタ中に可視光域に発光する物質を含有して形成される。
(2)色変換フィルタは、顔料分散色フィルタ層と、可視光域に発光する物質を含有する色変換フィルタ層との2層から形成される。
(3)色変換フィルタにおいて、緑色フィルタは、緑色顔料を分散し、波長460nm以下の光を吸収して波長460nm以上の光を発する物質を含有して形成される。また、緑色フィルタは、顔料分散緑色フィルタ層と、波長460nm以下の光を吸収して波長460nm以上の光を発する物質を含有する緑色変換フィルタ層との2層から形成される。
(4)色変換フィルタにおいて、赤色フィルタは、赤色顔料を分散し、波長550nm以下の光を吸収して波長550nm以上の光を発する物質を含有して形成される。また、赤色フィルタは、顔料分散赤色フィルタ層と、波長550nm以下の光を吸収して波長550nm以上の光を発する物質を含有する赤色変換フィルタ層との2層から形成される。
(5)色変換フィルタにおいて、青色フィルタは、顔料分散青色フィルタ層と、波長420nm以下の光を吸収して波長420nm以上の光を発する物質を含有する青色変換フィルタ層との2層から形成される。
(6)色変換フィルタが、顔料分散青色フィルタ層からなる青色フィルタと、顔料分散緑色フィルタ層と波長460nm以下の光を吸収して波長460nm以上の光を発する物質を含有する色変換フィルタ層との2層からなる緑色変換フィルタと、顔料分散赤色フィルタ層と波長550nm以下の光を吸収して波長550nm以上の光を発する物質を含有する色変換フィルタ層との2層からなる赤色変換フィルタと、それらフィルタ層全面を被覆する波長420nm以下の光を吸収して波長420nm以上の光を発する物質を含有する色変換層を備えた色変換フィルタである。
光を吸収して、それよりも長波長側の光を発する物質としては、多種類の蛍光体材料が一般的に知られており、これらを用いることができる。本発明で用いるに好適な蛍光体材料を図13に示すが、これらに限定されるわけではない。
蛍光体材料は、顔料分散色フィルタ層形成用の感光性材料溶液に溶解、分散させて用いることができる。これにより、顔料と発光物質を含有する色変換フィルタが形成される。また、蛍光体材料は、アクリル架橋官能基を有する可視光域で光透過率の高い感光性アクリルポリマ材料等の溶液に溶解、分散させて用いることができる。これにより、発光物質を含有する膜が形成でき、顔料分散フィルタ層との2層構造の色変換フィルタ層が形成される。色フィルタ層も形成方法としては、周知のフォトリソグラフィ技術を用いることが可能である。また、各種の印刷法を用いることも可能である。
前記多孔質絶縁膜は、以下(1)ないし(7)の特性を有する絶縁膜である。
(1) 膜密度:膜密度は、0.6g/cm3以上1.8g/cm3未満の特性を有しており、より好ましくは0.6g/cm3以上1.5g/cm3以下の範囲である。膜密度が0.6g/cm3より小さくなる場合は、これに相関して膜物性、特に膜硬度や弾性率が低くなり、アクティブ型有機EL表示装置に対して実用上用いるに適した絶縁膜とは言い難い。また、膜密度が1.8g/cm3以上ある場合は、これに相関して空孔が少ない絶縁膜構造となり、本発明の目的とする効率よく発光を取り出すことが可能な高輝度アクティブ型有機EL表示装置を達成するに適した多孔質絶縁膜が得られない。
(2) 膜屈折率:膜屈折率は、1.1以上1.4以下の範囲の特性を有している。屈折率が1.1未満である場合は、これに相関して膜密度が小さくない、即ち膜硬度や弾性率などの膜物性が低くなってしまい、アクティブ型有機EL表示装置に対して実用上用いるに適した絶縁膜とは言い難い。また、屈折率が1.4を越える場合は、有機EL表示装置に用いられる透明基板や透明電極の屈折率との差が小さくなり、有機EL層からの発光を外部に取り出す光を効率が乏しく、本発明の目的とする高輝度アクティブ型有機EL表示装置を達成できない。
(3) 膜中の主要空孔成分の孔径:本発明の多孔質絶縁膜中の主要空孔成分の孔径は、0.2nm以上5.0nm以下の範囲の特性を有しており、より好ましくは0.2nm以上3.0nm以下の範囲である。本発明の多孔質絶縁膜は、一例として図12に示すような孔径分布特性を示す多孔質膜である。ここで言う所の主要空孔成分とは、空孔径極大値を示す空孔成分量からその1/10の存在率に当たる空孔量まで有する径を示すものとする。主要成分の空孔径が0.2nmより小さくなる場合は、空孔径が小さくなりすぎて空孔による光散乱効果が小さくなり、有機EL層からの発光を外部に取り出す光を効率が乏しく、本発明の目的とする高輝度アクティブ型有機EL表示装置を達成できない。空孔径の主要成分が5.0nmを大きく越える場合は、これに相関して膜密度が小さくなり、即ち膜硬度や弾性率などの膜物性が低くなってしまい、アクティブ型有機EL表示装置に対して実用上用いるに適した絶縁膜とは言い難い。
(4) 膜中の平均空孔径:本発明の多孔質絶縁膜中の平均空孔径は、0.6nm以上3.0nm以下の範囲の特性を有している。平均空孔径が0.6nmより小さくなる場合は、空孔径が小さくなりすぎて空孔による光散乱効果が小さくなり、有機EL層からの発光を外部に取り出す光を効率が乏しく、本発明の目的とする高輝度アクティブ型有機EL表示装置を達成できない。平均空孔径が3.0nmを大きく越える場合は、これに相関して膜密度が小さくなり、即ち膜硬度や弾性率などの膜物性が低くなってしまい、アクティブ型有機EL表示装置に対して実用上用いるに適した絶縁膜とは言い難い。
(5) 膜中の極大空孔径:本発明の多孔質絶縁膜中の極大空孔径は、0.4nm以上2.0nm未満の特性を有している。極大空孔径が0.4nm未満である場合は、空孔径が小さくなりすぎて空孔による光散乱効果が小さくなり、有機EL層からの発光を外部に取り出す光を効率が乏しく、本発明の目的とする高輝度アクティブ型有機EL表示装置を達成できない。平均空孔径が2.0nmを越える場合は、これに相関して膜密度が小さくなり、即ち膜硬度や弾性率などの膜物性が低くなってしまい、アクティブ型有機EL表示装置に対して実用上用いるに適した絶縁膜とは言い難い。
(6) 膜透過率:本発明の多孔質絶縁膜は、可視光波長領域の透過率は80%以上の特性を有しており、より好ましくは90%以上の特性を有する。透過率が80%未満では、光取り出し効果よりも遮光効果の方が勝ってしまい、本発明の目的とする高輝度アクティブ型有機EL表示装置を達成できない。
(7) 吸湿特性:本発明の多孔質絶縁膜は、膜表面に対して微小開口孔が存在し、その開口孔が水分を吸着する特性を有する場合もある。
本発明の多孔質絶縁膜は、水素化シルセスキオキサン(Hydrogen Silsesquioxane)化合物又はメチルシルセスキオキサン(Methyl Silsesquioxane)化合物を主成分とする塗布膜を加熱して得ることが可能である。これらは、水素化シルセスキオキサン化合物又はメチルシルセスキオキサン化合物を主成分とする塗布溶液を基板に塗布し、100℃以上300℃未満で中間加熱したのち、窒素雰囲気中などの不活性雰囲気内にて300℃以上、400℃以下の条件にて加熱することで、Si?O?Siの結合がラダー構造的に形成され、最終的にSiOを主成分とする絶縁膜となる。
水素化シルセスキオキサン化合物又はメチルシルセスキオキサン化合物を主成分とする塗布膜を加熱して得られるSiOを主成分とする絶縁膜において、シルセスキオキサン化合物溶液にメチルイソブチルケトンなどの溶媒以外に、最終加熱条件温度未満で、即ち300℃未満で分解しやすい成分を含有させ、膜中で本成分が分解した跡が空孔として形成し、成膜温度により分解挙動を変化させることで、空孔形成を制御し、空孔径範囲を選択的な範囲に収めることができる。
微小空孔の径が大きくなると絶縁膜自身の構造体としての機械的強度が低下する問題も新たに生じることとなり、絶縁膜中に含有させる空孔の大きさには、細心の注意が必要である。そこで、本発明では、空孔径の範囲を制御することで、絶縁膜の機械的強度の低下を抑制するようにした。
溶液を塗布する方法としては、回転塗布やスリット塗布、あるいは印刷方式が挙げられる。塗布膜が加熱して形成されるため、高密度に微細な配線を形成した場合、CVD膜と比較して、段差の被覆性が良好で表面段差を解消できるという点で優位である。
また、本発明の多孔質絶縁膜は、アルキルシラン化合物、アルコキシシラン化合物を主成分とするガスを用いる化学気相成長反応法(CVD(Chemical Vapor Deposition)法)により形成することが可能である。これらは、アルキルシラン化合物、アルコキシシラン化合物を主成分とするガスを用いる化学気相成長反応により膜を形成した後に、300℃以上、450℃以下の条件にて加熱処理して得られる絶縁膜である。
CVD法で絶縁膜を形成する場合、アルキルシラン化合物、アルコキシシラン化合物を主成分としてソースガスに利用して、ECR(Electron Cyclotron Resonance)、プラズマCVD法などで、最終的にSiOを主成分とする絶縁膜を形成する。この場合に、絶縁膜中に存在する空孔の径を制御する手法として、例えば、ソースガスとして熱分解性の高い成分を含有させ、成膜時に350℃〜450℃の加熱により、膜中で本成分が分解した跡を空孔として形成する。
このような手法では、熱分解温度の高い成分を種々選択することで、成膜温度により分解挙動が変化させることが可能で、これにより空孔形成を制御することで、空孔径範囲を選択的な範囲に収めることを可能とする。
微小空孔の径が大きくなると絶縁膜自身の構造体としての機械的強度が低下する、あるいは絶縁膜を流れるリーク電流が大きくなって絶縁膜としての特徴である絶縁耐圧が低下する等の問題も新たに生じることとなり、絶縁膜中に含有させる空孔の大きさには、細心の注意が必要である。
そこで、本発明では、空孔径の範囲を制御することで、絶縁膜の機械的強度や絶縁耐圧の低下を抑制するようにした。
前記色変換フィルタによって、緑色フィルタ層において、通常透過しない短波長側の光を吸収して、緑色領域に発光することで、緑色フィルタ層の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。同様に、赤色フィルタ層において、通常透過しない短波長側の光を吸収して、赤色領域に発光することで、赤色フィルタ層の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。同様に、青色フィルタ層において、短波長側の光を吸収して、青色領域に発光することで、青色フィルタ層の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。
さらに、フィルタ層上に420nm以下の光を吸収して波長420nm以上の光を発する色変換フィルタを備えることで、緑色フィルタ層において、波長420nm以上の光を吸収して、緑色領域に発光することで、緑色フィルタ層の透過光にその発光分を付加し、また、赤色フィルタ層において、波長420nm以上の光を吸収して、赤色領域に発光することで、赤色フィルタ層の透過光にその発光分を付加し、輝度を更に向上できる。
有機EL表示装置は、EL材料の自発光を利用して表示している。このような発光自体は無偏光であり、液晶表示装置のように偏光を使って液晶材料のシャッタ効果を利用した表示ではない。前記色変換フィルタを用いて付加される発光も無偏光であるので、その無偏光発光をすべて付加することができ、効果的に輝度向上を達成する。
前記特性(1)ないし(6)を有する多孔質絶縁膜によって、変換フィルタ基板としての透明基板よりも屈折率が小さく、かつ膜中に存在する微小空孔よる光散乱効果が付加されることで、変換フィルタを透過した有機EL層からの発光、及び、有機EL層からの発光を変換フィルタで変換した発光を含めて、透明基板内に閉じ込められることを低減し、効率よく透明基板外部に取り出して輝度を向上できることが可能となる。
前記特性(7)を有する多孔質絶縁膜によって、電極層間に有機EL層を形成した発光素子を備える基板と、前記発光素子基板に対向する面に色変換フィルタを備える透明基板を貼り合わせて、基板周辺を封止して形成された有機EL表示装置において、封止された基板間に存在する水分を吸着する乾燥機能を有する。有機EL表示装置は、水分により発光寿命が劣化することが知られているが、水分吸着機能により、通常封止された有機EL表示装置において必要とされる乾燥剤を省くことができ、部材コストや乾燥剤を付加する工程を削減できる。
以下、本発明の実施の形態について、図1ないし図6を用いて説明する。
本発明の有機EL表示装置の一例として、アクティブ型有機EL表示装置について、図1に示す断面図を用いて説明する。
無アルカリガラス基板101上に、薄膜トランジスタと電極配線が形成された薄膜トランジスタ(TFT)素子回路層102が形成されている。有機EL層105を挟み込む電極103は、隔壁絶縁膜104によりアクティブ型有機EL表示装置の画素単位で分離されている。電極103と隔壁絶縁膜104表面全面に、白色有機EL層105が形成され、その上全面に透明電極106がある。さらにその上に、水分や酸素を透過しないガスバリア性を有する無機絶縁膜107を用いて被覆する。
TFT素子回路層102は、アモルファスシリコンや低温多結晶ポリシリコンを用いるTFTと、ゲート、ソース、ドレイン電極層、絶縁層などにより形成される。
有機EL層105は、白色発光の有機EL材料で形成される。形成方法は、蒸着法といったドライ成膜法や、スクリーン印刷やインクジェットといった湿式の印刷方式を用いることができる。
白色有機EL層105としては、低分子有機EL材料で構成する正孔輸送層、正孔ブロック層、発光層兼電子輸送層、電子注入層の連続成膜で形成する。また、正孔輸送層と、発光色が補色の関係にある有機EL材料を積層構成される発光層兼電子輸送層の連続成膜で形成する。
正孔輸送層を形成する正孔輸送材料又は電子輸送層兼発光層を形成する電子輸送材料は限定されることなく、以下に示すような多様な材料から選択できる。また、電子輸送層と発光層を分離し、異なる材料で構成することや、発光強度や色調の調整のために発光層にドーパントを共存させる手法を取ることができる。
正孔輸送材料としては、芳香族モノ、ジ、トリ、テトラ、ポリアミン化合物もしくはその誘導体、重合体をはじめ、ヒドラゾン、シラナミン、エナミン、キナクドリン、ホスファミン、フェナントリジン、ベンジルフェニル、スチリル化合物、その誘導体等を使用することができるし、ポリビニルカルバゾール、ポリカーボネート、ポリシラン、ポリアミド、ポリアニリン、ポリフォスファゼン、芳香族アミンを含有するポリメタクリレートなどの高分子材料を用いることも可能である。
電子輸送材料としては、トリス(8−キノリノール)アルミニウム錯体誘導体に代表される8−ヒドロキシキノリンアルミニウム錯体もしくはその誘導体、シクロペンタジエン、ペリノン、オキサジアゾール、ビススチルベンゼン、ジスチルピラジン、ピリジン、ナフチリジン、トリアジン等の誘導体、ニトリルもしくはp−フェニレン化合物、稀土類元素、金属錯体などを使用することができる。
正孔ブロック材料は、トリアゾール化合物誘導体等を使用することができる。
白色発光する有機EL材料としては、多様な層構成、材料の組み合わせを用いることができ、本発明の効果を達成することにおいて、上記の材料に限定されるわけではない。
本実施例では、電極103としてアルミニウム電極やCr電極を用い、透明電極106としてITO電極やIZO電極を用いることで、白色有機EL層105の発光を電極103側からの反射も含め、透明電極106及びガスバリア膜107を透過し、封止空間113を介して対向透明基板109側に導いている。
対向透明基板109には、白色有機EL層105の発光を分光してフルカラー表示を行うため、赤、緑、青の色フィルタパターン(110、111、112)が形成され、そのパターンと対向透明基板109との間に、多孔質絶縁膜108が形成されている。
この対向透明基板109は、後述する色フィルタの形成温度に耐性がある透明な基板であればよく、TFT回路基板と同様に無アルカリガラス基板を用いることができるし、透明な樹脂基板も用いることができる。
多孔質絶縁膜108は、膜中に微小空孔が存在する酸化シリコン(SiO)含有膜であり、膜密度は0.6g/cm3以上、1.8g/cm3未満の特性を有し、膜屈折率は無アルカリガラス基板108よりも低い。なお、多孔質絶縁膜は、前述の特性(2)ないし(6)を有する。これらの特性を有する多孔質絶縁膜は、膜物性が良好である。
この多孔質絶縁膜108の製造方法を以下説明する。
膜中に微小空孔を有する多孔質でSiOを含有し、膜密度が0.6g/cm3以上、1.8g/cm3未満の特性を有する多孔質絶縁膜は、水素化シルセスキオキサン化合物又はメチルシルセスキオキサン化合物を主成分とする塗布膜を加熱して得られる。
これらは、水素化シルセスキオキサン化合物又はメチルシルセスキオキサン化合物を主成分とする塗布溶液を基板に塗布し、100℃以上300℃未満で中間加熱したのち、窒素雰囲気中などの不活性雰囲気内にて300℃以上、450℃以下の条件にて加熱することで、Si−O−Siの結合がラダー構造的に形成され、最終的にSiOを主成分とする絶縁膜となる。
前記水素化シルセスキオキサン化合物又はメチルシルセスキオキサン化合物を主成分とする塗布膜を加熱して得られるSiOを主成分とする絶縁膜において、シルセスキオキサン化合物溶液にメチルイソブチルケトンなどの溶媒以外に、最終加熱条件温度未満で、即ち300℃未満で分解しやすい成分を含有させ、膜中で本成分が分解した跡が空孔として形成し、成膜温度により分解挙動を変化させることで、空孔形成を制御し、空孔径範囲を前記特性(3)ないし(5)に記載する選択的な範囲に収めることができる。
この場合、微小空孔の径が大きくなると絶縁膜自身の構造体としての機械的強度が低下するため、絶縁膜中に含有させる空孔の大きさには、細心の注意が必要である。そこで、本発明では、空孔径の範囲を前記特性(3)ないし(5)に記載するように制御することで、強度の低下を抑制するようにした。
溶液を塗布する方法としては、回転塗布やスリット塗布、又は印刷方式が挙げられる。塗布膜を加熱して形成するため、CVD膜と比較して、設備コストの大幅な低減が可能であって、製造ラインの投資コスト、更には素子コストを抑えるという点で優位である。
また、多孔質絶縁膜の他の製造方法として、膜中に微小空孔を有する多孔質でSiOを含有し、膜密度が0.6g/cm3以上、1.8g/cm3未満の特性を有する多孔質絶縁膜は、アルキルシラン化合物又はアルコキシシラン化合物を主成分とするソースガスを用いる化学気相成長反応法(CVD法)により形成される。ここで用いるアルキルシラン化合物の好ましい例としては、トリメチルシラン、トリエチルシラン、テトラメチルシラン、テトラエチルシランなどが挙げられる。また、ここで用いるアルコキシシラン化合物の好ましい例としては、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどが挙げられる。
これらは、アルキルシラン化合物又はアルコキシシラン化合物を主成分とするガスを用いる化学気相成長反応により膜を形成した後に、300℃以上、450℃未満の条件にて加熱処理して得られる絶縁膜である。
CVD法で絶縁膜を形成する場合は、アルキルシラン化合物又はアルコキシシラン化合物を主成分としてソースガスに利用して、ECR(Electron Cyclotron Resonance)、プラズマCVD法などで、最終的にSiOを主成分とする絶縁膜を形成する。
この場合も、絶縁膜中に存在する空孔の径を制御する手法として、例えば、ソースガスとして熱分解性の高い成分を含有させ、成膜時に350℃〜450℃の加熱により、膜中で本成分が分解した跡を空孔として形成する。このような手法では、熱分解温度の高い成分を種々選択することで、成膜温度により分解挙動が変化させることが可能で、これにより空孔形成を制御することで、空孔径範囲を選択的な範囲に収めることを可能とする。
また、この場合も、微小空孔の径が大きくなると絶縁膜自身の構造体としての機械的強度が低下するため、絶縁膜中に含有させる空孔の大きさには、細心の注意が必要である。そこで、本発明では、空孔径の範囲を前記特性(3)ないし(5)に記載するように制御することで、強度の低下を抑制するようにした。
次に、対向透明基板109側の赤、緑、青色フィルタパターン(110、111、112)について説明する。
赤色フィルタ層110は、赤顔料を分散した顔料分散レジスト溶液に、波長550nm以下の光を吸収して波長550nm以上の光を発する物質を混合した溶液を用いて、周知のフォトリソグラフィ技術を使って所望のパターンに形成される。
緑色フィルタ層111は、緑顔料を分散した顔料分散レジスト溶液に、波長460nm以下の光を吸収して波長460nm以上の光を発する物質を混合した溶液を用いて、周知のフォトリソグラフィ技術を使って所望のパターンに形成される。
青色フィルタ層112は、青顔料を分散した顔料分散レジスト溶液を用いて、周知のフォトリソグラフィ技術を使って所望のパターンに形成される。
パターン形成方法は、前記溶液をガラス基板109の多孔質絶縁膜108上に塗布し、ホットプレート方式を用いて予備加熱して塗膜を形成する。次に、周知のフォトリソグラフィ技術を使って、露光、現像して、所望のパターンを形成する。次いで、ホットプレート方式を用いて後加熱し、硬化する。このパターン形成方法を赤、緑、青色フィルタパターンについて行う。本実施例では、パターン形成方法として、フォトリソグラフィ技術を説明したが、各種の印刷法を用いることも可能である
本実施例では、赤、緑色フィルタ(110、111)は、発光物質を含有する色変換フィルタである。白色有機EL105の発光は、赤、緑、青色フィルタ(110、111、112)を透過することで分光され、フルカラー表示に必要な3原色に発光する。
このとき、赤色変換フィルタ層110において、通常透過しない短波長側の光を吸収して、赤色領域に発光することで、赤色変換フィルタ層110の透過光に、その発光分を付加し、輝度を向上できる。また、緑色変換フィルタ層111において、通常透過しない短波長側の光を吸収して、緑色領域に発光することで、緑色変換フィルタ層111の透過光に、その発光分を付加し、輝度を向上できる。
さらに、前記特性(1)ないし(6)を有する多孔質絶縁膜108によって、対向透明基板109よりも屈折率が小さく、かつ膜中に存在する微小空孔よる光散乱効果が付加されることで、色フィルタ(110、111、112)を透過した有機EL層105からの発光、及び、有機EL層105からの発光を色変換フィルタ(111、112)で変換した発光を含めて、透明基板109内に閉じ込められることを低減し、効率よく透明基板外部に取り出して輝度を向上できることが可能となる。
最終的に、有機EL表示装置は、薄膜トランジスタを駆動させるドライバLSIや、制御用、電源等のLSIを搭載した周辺回路と接続して、完成される。
次に、本発明の有機EL表示装置の一例として、色変換フィルタを備える有機EL表示装置について、図2に示す基板断面図を用いて説明する。
図2において、図1に示す実施例1と異なるのは、対向透明基板202側の構成であるので、これについて説明する。
対向透明基板202には、白色有機EL層の発光を分光してフルカラー表示を行うため、赤、緑、青の色フィルタパターン(210、211、212)と、赤と緑の色変換フィルタパターン(220、221)が形成され、これらのフィルタパターンと対向透明基板202との間に、多孔質絶縁膜201が形成されている。
この時、多孔質絶縁膜201は、SiOを含有する、前記特性(1)ないし(6)を有する絶縁膜である。これらの特性を有する絶縁膜では、膜物性が良好である。この多孔質絶縁膜の製造方法は、図1で説明した製造方法と同様である。
次に、対向透明基板202側の赤、緑、青の顔料分散色フィルタ(210、211、212)と、赤と緑の色変換フィルタ(220、221)について説明する。
赤色フィルタ層210は、赤顔料を分散した顔料分散レジスト溶液を用いて、周知のフォトリソグラフィ技術を使って所望のパターンに形成される。緑色フィルタ層211は、緑顔料を分散した顔料分散レジスト溶液を用いて、周知のフォトリソグラフィ技術を使って所望のパターンに形成される。青色フィルタ212は、青顔料を分散した顔料分散レジスト溶液を用いて、周知のフォトリソグラフィ技術を使って所望のパターンに形成される。
次に、赤色変換フィルタ層220は、波長550nm以下の光を吸収して波長550nm以上の光を発する物質を、アクリル架橋官能基を有する可視光域で光透過率の高い感光性アクリルポリマ材料等の溶液に溶解、分散させ、その溶液を用いて、周知のフォトリソグラフィ技術を使って所望のパターンに形成される。
また、緑色変換フィルタ層221は、波長460nm以下の光を吸収して波長460nm以上の光を発する物質を、アクリル架橋官能基を有する可視光域で光透過率の高い感光性アクリルポリマ材料等の溶液に溶解、分散させ、その溶液を用いて、周知のフォトリソグラフィ技術を使って所望のパターンに形成される。
本実施例では、赤、緑色フィルタは、顔料分散色フィルタ(210,211)と発光物質を含有する色変換フィルタ(220,221)との2層から構成される。
顔料分散色フィルタと発光物質を含有する色変換フィルタのパターン形成方法は、図1に示す実施例1と同様にして行う。
白色有機ELの発光は、赤、緑、青色フィルタを透過することで分光され、フルカラー表示に必要な3原色に発光する。このとき、赤色変換フィルタ層220によって、通常透過しない短波長側の光を吸収して、赤色領域に発光することで、赤色フィルタ層210の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。また、緑色変換フィルタ層221によって、通常透過しない短波長側の光を吸収して、緑色領域に発光することで、緑色フィルタ層211の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。
さらに、前記特性(1)ないし(6)を有する多孔質絶縁膜によって、透明基板202よりも屈折率が小さく、かつ膜中に存在する微小空孔よる光散乱効果が付加されることで、赤、緑、青色フィルタ層を透過した有機EL層からの発光、及び、有機EL層からの発光を色変換フィルタ層220,221で変換した発光を含めて、透明基板202内に閉じ込められることを低減し、効率よく透明基板外部に取り出して輝度を向上できることが可能となる。
次に、本発明の有機EL表示装置の一例として、色変換フィルタを備える有機EL表示装置について、図3に示す基板断面図を用いて説明する。
図3において、図1に示す実施例1と異なるのは、対向透明基板302側の構成であるので、これについて説明する。
対向透明基板302には、白色有機EL層の発光を分光してフルカラー表示を行うため、赤、緑、青の顔料分散色フィルタパターン(310、311、312)と、赤、緑、青の色変換フィルタパターン(320、321、322)が形成され、これらのフィルタパターンと対向透明基板302との間に、多孔質絶縁膜301が形成されている。
この時、多孔質絶縁膜301は、SiOを含有する、前記特性(1)ないし(6)を有する絶縁膜である。これらの特性を有する絶縁膜では、膜物性が良好である。この多孔質絶縁膜の製造方法は、図1で説明した製造方法と同様である。
次に、対向透明基板302側の赤、緑、青の顔料分散色フィルタパターン(310、311、312)と、赤、緑、青の色変換フィルタパターン(320、321、322)について説明する。
赤顔料分散色フィルタ層310は、赤顔料を分散した顔料分散レジスト溶液を用いて、周知のフォトリソグラフィ技術を使って所望のパターンに形成される。緑顔料分散色フィルタ層311は、緑顔料を分散した顔料分散レジスト溶液を用いて、周知のフォトリソグラフィ技術を使って所望のパターンに形成される。青顔料分散色フィルタ層312は、青顔料を分散した顔料分散レジスト溶液を用いて、周知のフォトリソグラフィ技術を使って所望のパターンに形成される。
次に、赤色変換フィルタ層320は、波長550nm以下の光を吸収して波長550nm以上の光を発する物質を、アクリル架橋官能基を有する可視光域で光透過率の高い感光性アクリルポリマ材料等の溶液に溶解、分散させ、その溶液を用いて、周知のフォトリソグラフィ技術を使って所望のパターンに形成される。
また、緑色変換フィルタ層321は、波長460nm以下の光を吸収して波長460nm以上の光を発する物質を、アクリル架橋官能基を有する可視光域で光透過率の高い感光性アクリルポリマ材料等の溶液に溶解、分散させ、その溶液を用いて、周知のフォトリソグラフィ技術を使って所望のパターンに形成される。
さらに、青色変換フィルタ層322は、波長420nm以下の光を吸収して波長420nm以上の光を発する物質を可視光域で光透過率の高いアクリル系樹脂等の架橋反応官能基を有するポリマ材料溶液に溶解、分散させ、その溶液を用いて、周知のフォトリソグラフィ技術を使って所望パターンを形成する。
本実施例では、赤、緑、青色フィルタは、顔料分散色フィルタ(310、311、312)と発光物質を含有する色変換フィルタ(320、321、322)との2層から構成される。
顔料分散色フィルタと発光物質を含有する色変換フィルタのパターン形成方法は、図1に示す実施例1と同様にして行う。
白色有機ELの発光は、赤、緑、青色フィルタを透過することで分光され、フルカラー表示に必要な3原色に発光する。このとき、赤色変換フィルタ層320によって、通常透過しない短波長側の光を吸収して、赤色領域に発光することで、赤色フィルタ層310の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。また、緑色変換フィルタ層321によって、通常透過しない短波長側の光を吸収して、緑色領域に発光することで、緑色フィルタ層311の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。また、青色変換フィルタ層322によって、短波長側の光を吸収して、青色領域に発光することで、青色フィルタ層312の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。
さらに、前記特性(1)ないし(6)を有する多孔質絶縁膜によって、変換フィルタ基板としての対向透明基板302よりも屈折率が小さく、かつ膜中に存在する微小空孔よる光散乱効果が付加されることで、色フィルタを透過した有機EL層からの発光、及び、有機EL層からの発光を変換フィルタで変換した発光を含めて、透明基板302内に閉じ込められることを低減し、効率よく透明基板外部に取り出して輝度を向上できることが可能となる。
次に、本発明の有機EL表示装置の一例として、色変換フィルタを備える有機EL表示装置について、図4に示す基板断面図を用いて説明する。
図4において、図1に示す実施例1と異なるのは、対向透明基板402側の構成で、新たに青色変換フィルタ層413を形成したもので、これについて説明する。
対向透明基板402には、図1と同様に、白色有機EL層の発光を分光してフルカラー表示を行うため、青顔料分散色フィルタパターン(412)と、赤、緑の色変換フィルタパターン(410、411)が形成され、さらに、これらのパターン上に青色変換フィルタ層413が新たに形成されている。これらパターン及び青色変換フィルタ層413と対向透明基板402との間に、多孔質絶縁膜401が形成されている。
この時、多孔質絶縁膜は、SiOを含有する、前記特性(1)ないし(6)を有する絶縁膜である。これらの特性を有する絶縁膜では、膜物性が良好である。この多孔質絶縁膜の製造方法は、図1で説明した製造方法と同様である。
次に、対向透明基板402側の青顔料分散色フィルタパターン(412)と、赤、緑の色変換フィルタパターン(410、411)及び青色変換フィルタ(413)について説明する。ここで、青顔料分散色フィルタパターン(412)と、赤、緑の色変換フィルタパターン(410、411)は、図1に示す実施例1と同様にして形成する。
青色変換フィルタ層413は、波長420nm以下の光を吸収して波長420nm以上の光を発する物質を、アクリル架橋官能基を有する可視光域で光透過率の高い感光性アクリルポリマ材料等の溶液に溶解、分散させ、その溶液を用いて、赤、緑、青色フィルタを被うように塗布し、ホットプレート方式を用いて後加熱し、硬化し、成膜する。
白色有機ELの発光は、赤、緑、青色フィルタを透過することで分光され、フルカラー表示に必要な3原色に発光する。このとき、青色変換フィルタ層413において、短波長側の光を吸収して、青色領域に発光することで、青顔料分散色フィルタ層412の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。
また、緑色変換フィルタ層411においては、青色変換フィルタ層413における青色領域の発光を付加した波長460nm以下の光を発光物質が吸収することで、より強度の高い波長460nm以上の光を発して、透過光にその発光分を付加し、緑色領域の輝度を向上できる。
また、赤色変換フィルタ層410においては、青色変換フィルタ層413における青色領域の発光を付加した波長550nm以下の光を発光物質が吸収することで、より強度の高い波長550nm以上の光を発して、透過光にその発光分を付加し、赤色領域の輝度を向上できる。
さらに、前記特性(1)ないし(6)を有する多孔質絶縁膜401によって、変換フィルタ基板の透明基板よりも屈折率が小さく、かつ膜中に存在する微小空孔よる光散乱効果が付加されることで、変換フィルタ層を透過した有機EL層からの発光、ならびにその発光により変換フィルタ層で付加した発光を含めて、透明基板内に閉じ込められることを低減し、効率よく透明基板外部に取り出して輝度を向上できることが可能となる。
次に、本発明の有機EL表示装置の一例として、色変換フィルタを備える有機EL表示装置について、図5に示す基板断面図を用いて説明する。
図5において、図1に示す実施例1と異なるのは、対向透明基板502側の構成であり、また、図2に示す実施例2と異なるのは、新たに青色変換フィルタ層522を形成したもので、これについて説明する。
対向透明基板502には、白色有機EL層の発光を分光してフルカラー表示を行うため、赤、緑、青の顔料分散色フィルタパターン(510、511、512)と、赤、緑の色変換フィルタパターン(520、521)、青色変換フィルタ(522)が形成され、これらのパターン及び青色変換フィルタと基板との間に、多孔質絶縁膜501が形成されている。
この時、多孔質絶縁膜501は、SiOを含有する、前記特性(1)ないし(6)を有する絶縁膜である。これらの特性を有する絶縁膜では、膜物性が良好である。この多孔質絶縁膜の製造方法は、図1で説明した製造方法と同様である。
次に、対向透明基板502側の赤、緑、青の顔料分散色フィルタパターン(510、511、512)と、赤、緑の色変換フィルタパターン(520、521)、及び、青色変換フィルタ(522)について説明する。
赤、緑、青の顔料分散色フィルタパターン(510、511、512)と、赤、緑の色変換フィルタパターン(520、521)は、図2に示す実施例2と同様にして、形成する。
青色変換フィルタ層522は、波長420nm以下の光を吸収して波長420nm以上の光を発する物質を、アクリル架橋官能基を有する可視光域で光透過率の高い感光性アクリルポリマ材料等の溶液に溶解、分散させ、その溶液を用いて、赤、緑、青色フィルタを被うように塗布し、ホットプレート方式を用いて後加熱し、硬化し、成膜する。
白色有機ELの発光は、赤、緑、青色フィルタを透過することで分光され、フルカラー表示に必要な3原色に発光する。このとき、青色変換フィルタ層522において、短波長側の光を吸収して、青色領域に発光することで、青顔料分散色フィルタ層512の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。
また、赤色変換フィルタ層520においては、青色変換フィルタ層522における青色領域の発光を付加した波長550nm以下の光を発光物質が吸収することで、より強度の高い波長550nm以上の光を発して、赤顔料分散色フィルタ層510の透過光にその発光分を付加し、赤色領域の輝度を向上できる。
また、緑色変換フィルタ層521においては、青色変換フィルタ層522における青色領域の発光を付加した波長460nm以下の光を発光物質が吸収することで、より強度の高い波長460nm以上の光を発して、緑顔料分散色フィルタ層511の透過光にその発光分を付加し、緑色領域の輝度を向上できる。
さらに、前記特性(1)ないし(6)を有する多孔質絶縁膜501によって、変換フィルタ基板としての透明基板よりも屈折率が小さく、かつ膜中に存在する微小空孔よる光散乱効果が付加されることで、色フィルタを透過した有機EL層からの発光、及び有機EL層からの発光を変換フィルタで変換した発光を含めて、透明基板502内に閉じ込められることを低減し、効率よく透明基板外部に取り出して輝度を向上できることが可能となる。
次に、本発明の有機EL表示装置の一例として、色変換フィルタを備える有機EL表示装置について、図6に示す基板断面図を用いて説明する。
図6において、図1に示す実施例1と異なるのは、対向透明基板602側の構成で、特に、青色変換フィルタ層612の構成が異なるので、これについて説明する。
対向透明基板602には、白色有機EL層の発光を分光してフルカラー表示を行うため、赤、緑、青の色変換フィルタパターン(610、611、612)が形成され、そのパターンと対向透明基板602との間に、多孔質絶縁膜601が形成されている。
この時、多孔質絶縁膜601は、SiOを含有する、前記特性(1)ないし(6)を有する絶縁膜である。これらの特性を有する絶縁膜では、膜物性が良好である。この多孔質絶縁膜の製造方法は、図1で説明した製造方法と同様である。
次に、対向透明基板602側の赤、緑、青の色変換フィルタパターン(610、611、612)について説明する。
赤、緑の色変換フィルタパターン(610、611)は、図1に示す実施例1と同様にして形成する。
青色変換フィルタ層612は、青顔料を分散した顔料分散レジスト溶液に、波長420nm以下の光を吸収して波長420nm以上の光を発する物質を混合した溶液を用いて、周知のフォトリソグラフィ技術を使って所望のパターンに形成される。
このパターン形成方法は、前記溶液をガラス基板602の多孔質絶縁膜601上に塗布し、ホットプレート方式を用いて予備加熱して塗膜を形成する。次に、周知のフォトリソグラフィ技術を使って、露光、現像して、所望のパターンを形成する。次いで、ホットプレート方式を用いて後加熱し、硬化する。
白色有機ELの発光は、赤、緑、青色フィルタを透過することで分光され、フルカラー表示に必要な3原色に発光する。このとき、青色変換フィルタ層612において、短波長側の光を吸収して、青色領域に発光することで、透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。
また、赤色変換フィルタ層610においては、発光物質が波長550nm以下の光を吸収して波長550nm以上の光を発して透過光にその発光分を付加することで、赤色領域の輝度を向上できる。
また、緑色変換フィルタ層611においては、発光物質が波長460nm以下の光を吸収して波長460nm以上の光を発して透過光にその発光分を付加することで、緑色領域の輝度を向上できる。
さらに、前記特性(1)ないし(6)を有する多孔質絶縁膜601によって、変換フィルタ基板としての透明基板よりも屈折率が小さく、かつ膜中に存在する微小空孔よる光散乱効果が付加されることで、変換フィルタを透過した有機EL層からの発光、及び有機EL層からの発光を変換フィルタで変換した発光を含めて、透明基板602内に閉じ込められることを低減し、効率よく透明基板外部に取り出して輝度を向上できることが可能となる。
最終的に、図7の断面に示すように、有機EL表示装置は、TFT回路・白色有機EL層形成基板701と、色変換フィルタ透明基板703との両基板間を、シール剤702を用いて、湿度を極微量まで低減した高純度乾燥窒素雰囲気中で封止して、封止空間113に乾燥窒素ガスを封じ込めた構造となる。
図8は、TFT回路・白色有機EL層形成基板801上に、TFTを駆動させるドライバIC804をチップオングラス実装法を用いて搭載し、制御用、電源等のLSIを搭載した周辺回路と接続するフレキシブルプリント配線板805と接続して、色変換フィルタ透明基板802上の表示領域803を有する表示装置として完成される。
TFT回路・白色有機EL層形成基板と色変換フィルタ透明基板との両基板間をシール剤を用いて封止した構造において、色変換フィルタ透明基板側に形成された多孔質絶縁膜が前記特性(7)を有することで、封止空間に露出された多孔質絶縁膜が、封止された基板間に存在する水分を吸着する乾燥機能を発揮する。この水分吸着機能により、有機EL表示装置は、水分により発光寿命が劣化することが知られており、通常封止された有機EL表示装置において乾燥剤を必要するが、乾燥剤を省くことができ、部材コストや乾燥剤を付加する工程を削減できる効果がある。
図1に示す断面図の有機EL表示装置を以下の条件で作製した。
図1において、基板101としてコーニング社製の無アルカリガラス(型番1737ガラス基板)を用いた。このガラスの屈折率は1.52程度である。
ガラス基板101上に、薄膜トランジスタと電極配線が形成されたTFT素子回路層102を、周知のスパッタ法、CVD法を用いた成膜技術と、フォトリソグラフィ法を用いたパターン化技術により形成した。
同様の技術を用いて、有機EL層105を挟み込む電極103としてアルミニウム膜を80nmの厚みで形成し、隔壁絶縁膜104としてシリコン窒化膜を150nmの厚みで形成することで、アクティブ型有機EL表示装置は画素単位で分離される。
この電極103と隔壁絶縁膜104表面全面に、白色有機EL層105を形成した。有機EL層105として、アルミニウム電極103上に、電子注入層、電子輸送層、正孔ブロック層、正孔輸送層を順次、連続で形成し、その全面に透明電極106としてIZO膜を70nmの厚みで真空成膜した。さらにその上に、水分や酸素を透過しないガスバリア性を有する無機絶縁膜107としてシリコン酸化窒化膜を150nmの厚みで、連続で成膜、形成した。
電子注入層は、LiFを真空蒸着した。板温度は室温、真空度は10-4Pa、蒸着速度が0.1から1nm/sとなるようにボートの加熱を制御し、膜厚は0.5nmとした。
電子輸送層は、Alq3(トリス(8−キノリノール)アルミニウム錯体)を真空蒸着した。基板温度は室温、真空度は10-4Pa、蒸着速度が0.1から1nm/sとなるように蒸着ボートの加熱を制御し、膜厚は50nmとした。
正孔ブロック層は、p?EtTAZ(3-(4-Biphenyl)-4-(4-ethylphenyl)-5-(4-tert-butylphenyl)-1,2,4-triazole)を真空蒸着した。基板温度は室温、真空度は10-4Pa、蒸着速度が0.1から1nm/sとなるように蒸着ボートの加熱を制御し、膜厚は3nmとした。
正孔輸送層は、TPD(N,N-(3-methlphenyl)-1,1'-diphenyl-4,4'-diamine)を真空蒸着した。基板温度は室温、真空度は10-4Pa、蒸着速度が0.1から1nm/sとなるように蒸着ボートの加熱を制御し、膜厚は40nmとした。
図1において、対向透明基板109として前記コーニング社製無アルカリガラス基板を用い、多孔質絶縁膜108として、水素化シルセスキオキサン化合物を主成分とするメチルイソブチルケトン塗布溶液を基板に塗布した後、ホットプレート加熱方式を用いて、窒素雰囲気中100℃で10分、150℃で10分、230℃で10分、次いで350℃で10分間加熱することで、以下の特性を有するSiOを主成分とする多孔質絶縁膜108を形成した。
膜厚:230nm、密度:1.12g/cm3、屈折率:1.29、
膜硬度:0.61GPa、膜弾性率:9.17GPa、
膜中の平均空孔径:1.4nm、膜中の極大空孔径:0.6nm
可視光域の光透過率:90%以上
次に、対向透明基板109側の赤、緑、青色フィルタパターン(110,111,112)について説明する。
赤色フィルタ層110は、赤顔料を分散した顔料分散型感光性レジスト溶液に、発光物質DCM(4-dicyanmethylene-2-methyl-6-(p-dimethylaminostyryl)-4H-pyran)を0.5wt%混合した溶液を用意した。この溶液を、多孔質絶縁膜108上に塗布し、ホットプレート方式を用いて、窒素雰囲気中で80℃で4分間加熱して塗膜を形成する。次に、周知のフォトリソグラフィ技術を使って、露光、現像して、所望のパターンを形成する。次いで、ホットプレート方式を用いて不活性な窒素雰囲気中で150℃で15分間、加熱、硬化して、膜厚1.8μmのパターンを形成した。
緑色フィルタ層111は、緑顔料を分散した顔料分散型感光性レジスト溶液に、発光物質クマリン30(Coumarin30)を0.5wt%混合した溶液を用意した。この溶液を用いて、前記赤色フィルタと同じ形成手法を使って、膜厚1.8μmのパターンを形成した。
青色フィルタ112は、青顔料を分散した顔料分散型感光性レジスト溶液を用いて前記赤色フィルタと同じ形成手法を使って、膜厚1.8μmのパターンを形成した。
次に、高純度乾燥窒素雰囲気内で、TFT回路・白色有機EL層形成基板101と色変換フィルタ透明基板109をシール剤を用いて乾燥窒素を封止空間113に内包する状態で封止して、ドライバICを実装して、周辺回路と接続するフレキシブルプリント配線板と接続して、図7と図8で示すような有機EL表示装置を作製した。
〔比較例1〕
実施例1において、赤、緑色フィルタの代わりに、赤色フィルタは、赤顔料を分散した顔料分散型感光性レジスト溶液を用いて、実施例1と同じ形成方法を使って膜厚1.8μmのパターンを形成した。緑色フィルタは、緑顔料を分散した顔料分散型感光性レジスト溶液を用いて、同様に膜厚1.8μmのパターンを形成した。
赤、緑色フィルタ以外は、実施例1と同じ条件で有機EL表示装置を作製した。実施例1と比較例1の有機EL表示装置について、同一条件にて通電を行い、透明基板側に取り出される白色有機ELの発光は、赤、緑、青色フィルタを透過することで分光され、フルカラー表示に必要な3原色に発光する。この発光スペクトル強度を可視光波長域に対して比較した。
発光スペクトル強度は、浜松ホトニクス株式会社製マルチチャネルアナライザ(型式C5967)と分光器(C型式5094)を組み合わせた機器を用いて測定した。
図9に、赤、緑、青色フィルタを透過した発光のスペクトルを示す。これから、実施例1の有機EL表示装置で測定された発光スペクトルが、比較例1と比べて強度が大きいことは明確であり、積分比で、緑発光域と赤発光域において、それぞれ10%程度強度が高い結果を得た。
本実施例では、赤、緑色フィルタは、色顔料と発光物質を含有する色変換フィルタである。白色有機ELの発光は、赤、緑、青色フィルタを透過することで分光され、フルカラー表示に必要な3原色に発光する。このとき、色変換フィルタによって、緑色フィルタ層において、通常透過しない短波長側の光を吸収して、緑色領域に発光することで、緑色フィルタ層の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。また、赤色フィルタ層において、通常透過しない短波長側の光を吸収して、赤色領域に発光することで、赤色フィルタ層の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。
さらに、本発明における多孔質絶縁膜を用いることで、変換フィルタ基板としての対向透明基板よりも屈折率が小さく、かつ膜中に存在する微小空孔よる光散乱効果が付加されることで、変換フィルタを透過した有機EL層からの発光、及び有機EL層からの発光を変換フィルタで変換した発光を含めて、透明基板内に閉じ込められることを低減し、効率よく透明基板外部に取り出して輝度を向上できる結果を得た。
〔比較例2〕
実施例1において、多孔質絶縁膜108の代わりに、膜中に空孔を有しない周知のシリコン酸化膜であるテトラエトキシシランを原料とするCVD成膜のシリコン酸化膜(一般的にTEOS膜と称させる)を、膜厚:230nm、密度:2.23g/cm3、屈折率:1.46の特性を有する膜として形成した。
この膜以外は、実施例1と同じ条件で有機EL表示装置を作製した。実施例1と比較例2の有機EL表示装置について、同一条件にて通電を行い、透明基板側に取り出される白色有機ELの発光は、赤、緑、青色フィルタを透過することで分光され、フルカラー表示に必要な3原色に発光する。この発光スペクトル強度を可視光波長域に対して比較した。
実施例1の有機EL表示装置で測定された発光スペクトルが、緑発光域と赤発光域において、比較例2と比べて積分比で、それぞれ10%程度強度が高い結果を得た。
以上説明したように、本発明における多孔質絶縁膜を用いることで、変換フィルタ基板としての対向透明基板よりも屈折率が小さく、かつ膜中に存在する微小空孔よる光散乱効果が付加されることで、変換フィルタを透過した有機EL層からの発光、及び有機EL層からの発光を変換フィルタで変換した発光を含めて、透明基板内に閉じ込められることを低減し、効率よく透明基板外部に取り出して輝度を向上できる結果を得た。
図2に示す断面図の有機EL表示装置を以下の条件で作製した。対向透明基板202側を除いて、実施例1と同じ条件で形成した。
図2において、対向透明基板202として無アルカリガラス基板を用い、多孔質絶縁膜201として、実施例1とは異なる水素化シルセスキオキサン化合物を主成分とするメチルイソブチルケトン塗布溶液を基板に塗布した後、ホットプレート加熱方式を用いて、窒素雰囲気中、100℃で10分、150℃で10分、200℃で10分、350℃で20分間加熱することで、以下の特性を有するSiOを主成分とする多孔質絶縁膜201を形成した。
膜厚:230nm、密度:1.25g/cm3、屈折率:1.30、
膜硬度:4.6GPa、膜弾性率:3.2GPa、
膜中の平均空孔径:2.3nm、
可視光域の光透過率:90%以上
次に、対向透明基板201側の赤、緑、青の顔料分散色フィルタパターン(210、211、212)と、赤と緑の色変換フィルタパターン(220、221)について説明する。
赤顔料分散色フィルタ210は、赤顔料を分散した顔料分散型感光性レジスト溶液を用いて、実施例1と同様の手法を使用して、膜厚1.8μmのパターンを形成した。
緑顔料分散色フィルタ211は、緑顔料を分散した顔料分散型感光性レジスト溶液を用いて、実施例1と同様の手法を使用して、膜厚1.8μmのパターンを形成した。
青顔料分散色フィルタ212は、実施例1と同じ条件で形成した。
赤色変換フィルタ220は、アクリル架橋官能基を有する可視光域で光透過率の高い感光性アクリルポリマの溶液にDCMを0.5wt%混合した溶液を用意し、実施例1と同様の手法を使用して、膜厚1μmのパターンを形成した。
緑色変換フィルタ221は、アクリル架橋官能基を有する感光性アクリルポリマの溶液にクマリン30を0.5wt%混合した溶液を用意し、実施例1と同様の手法を使用して、膜厚1μmのパターンを形成した。
本実施例の有機EL表示装置で測定された発光スペクトルは、比較例1と比べて、積分比で、緑発光域と赤発光域において、それぞれ20%程度強度が高い結果を得た。
本実施例では、赤、緑色フィルタは、顔料分散色フィルタ層と発光物質を含有する色変換フィルタ層との2層から構成される。このとき、白色有機ELの発光は、赤、緑、青色フィルタを透過することで分光され、フルカラー表示に必要な3原色に発光する。このとき、色変換フィルタによって、緑色フィルタ層において、通常透過しない短波長側の光を吸収して、緑色領域に発光することで、緑色フィルタ層の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。また、赤色フィルタ層において、通常透過しない短波長側の光を吸収して、赤色領域に発光することで、赤色フィルタ層の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。
さらに、本発明における多孔質絶縁膜を用いることで、変換フィルタ基板としての対向透明基板よりも屈折率が小さく、かつ膜中に存在する微小空孔よる光散乱効果が付加されることで、変換フィルタを透過した有機EL層からの発光、及び有機EL層からの発光を変換フィルタで変換した発光を含めて、透明基板内に閉じ込められることを低減し、効率よく透明基板外部に取り出して輝度を向上できる結果を得た。
図3に示す断面図の有機EL表示装置を以下の条件で作製した。対向透明基板302側を除いて、実施例1と同じ条件で形成した。
図3において、対向透明基板302として無アルカリガラス基板を用い、多孔質絶縁膜301として、実施例1とは異なる水素化シルセスキオキサン化合物を主成分とするメチルイソブチルケトン塗布溶液を基板に塗布した後、ホットプレート加熱方式を用いて、窒素雰囲気中、100℃で10分、150℃で10分、220℃で10分間加熱した後、炉体350℃で30分間加熱することで、以下の特性を有するSiOを主成分とする多孔質絶縁膜301を形成した。
膜厚:230nm、密度:1.42g/cm3、屈折率:1.33、
膜硬度:0.53GPa、膜弾性率:6.7GPa、
膜中の平均空孔径:1.1nm、膜中の極大空孔径:0.64nm
可視光域の光透過率:90%以上
次に、対向透明基板302側の赤、緑、青の顔料分散色フィルタパターン(310、311、312)と、赤、緑、青の色変換フィルタパターン(320、321、322)について説明する。
赤顔料分散色フィルタ310は、赤顔料を分散した顔料分散型感光性レジスト溶液を用いて、多孔質絶縁膜301上に塗布し、ホットプレート方式を用いて、不活性な窒素雰囲気中で80℃で4分間加熱して塗膜を形成する。次に、周知のフォトリソグラフィ技術を使って、露光、現像して、所望のパターンを形成する。次いで、ホットプレート方式を用いて窒素雰囲気中で200℃で15分間、加熱、硬化して、膜厚1.8μmのパターンを形成した。
緑顔料分散色フィルタ311は、緑顔料を分散した顔料分散型感光性レジスト溶液を用いて、上記赤顔料分散色フィルタ310と同様の手法、条件を使用して、膜厚1.8μmのパターンを形成した。
青顔料分散色フィルタ312は、青顔料を分散した顔料分散型感光性レジスト溶液を用いて、上記赤顔料分散色フィルタ310と同様の手法、条件を使用して、膜厚1.8μmのパターンを形成した。
赤色変換フィルタ320は、アクリル架橋官能基を有する可視光域で光透過率の高い感光性アクリルポリマの溶液にDCMを1wt%混合した溶液を用意し、その溶液を塗布し、ホットプレート方式を用いて、不活性な窒素雰囲気中で80℃で4分間加熱して塗膜を形成する。次に、周知のフォトリソグラフィ技術を使って、露光、現像して、所望のパターンを形成する。次いで、ホットプレート方式を用いて不活性な窒素雰囲気中で150℃で15分間加熱、硬化して、膜厚1μmのパターンを形成した。
緑色変換フィルタ321は、アクリル架橋官能基を有する感光性アクリルポリマの溶液にクマリン30を1wt%混合した溶液を用意し、上記赤色変換フィルタ320と同様の手法、条件を使用して、膜厚1μmのパターンを形成した。
青色変換フィルタ322は、アクリル架橋官能基を有する感光性アクリルポリマの溶液にクマリン4を1wt%混合した溶液を用意し、上記赤色変換フィルタ320と同様の手法、条件を使用して、膜厚1μmのパターンを形成した。
本実施例の有機EL表示装置で測定された発光スペクトルは、比較例1と比べて、積分比で、緑発光域と赤発光域においてそれぞれ20%程度強度が高い結果を得た。また、青発光域においては9%程度強度が高い結果を得た。
本実施例では、赤、緑、青色フィルタは、顔料分散色フィルタ層と発光物質を含有する色変換フィルタ層との2層から構成される。このとき、白色有機ELの発光は、赤、緑、青色フィルタを透過することで分光され、フルカラー表示に必要な3原色に発光する。このとき、色変換フィルタによって、緑色フィルタ層において、通常透過しない短波長側の光を吸収して、緑色領域に発光することで、緑色フィルタ層の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。また、赤色フィルタ層において、通常透過しない短波長側の光を吸収して、赤色領域に発光することで、赤色フィルタ層の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。青色フィルタ層において、420nm以下の光を吸収して、420nm以上での青色領域に発光することで、青色フィルタ層の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。
さらに、本発明における多孔質絶縁膜を用いることで、変換フィルタ基板としての透明基板よりも屈折率が小さく、かつ膜中に存在する微小空孔よる光散乱効果が付加されることで、変換フィルタを透過した有機EL層からの発光、及び有機EL層からの発光を変換フィルタで変換した発光を含めて、透明基板内に閉じ込められることを低減し、効率よく透明基板外部に取り出して輝度を向上できる結果を得た。
図4に示す断面図の有機EL表示装置を以下の条件で作製した。対向透明基板402側を除いて、実施例1と同じ条件で形成した。
図4において、対向透明基板402として無アルカリガラス基板を用い、多孔質絶縁膜401として、実施例1とは異なる水素化シルセスキオキサン化合物を主成分とするメチルイソブチルケトン塗布溶液を基板に塗布した後、ホットプレート加熱方式を用いて、窒素雰囲気中で、100℃で10分、150℃で10分、200℃で10分、続いて窒素雰囲気中で炉体加熱方式で350℃で30分間加熱することで、以下の特性を有するSiOを主成分とする多孔質絶縁膜を形成した。
膜厚:250nm、密度:1.12g/cm3、屈折率:1.29、
膜硬度:0.61GPa、膜弾性率:9.17GPa、
膜中の平均空孔径:1.4nm、膜中の極大空孔径:0.6nm
可視光域の光透過率:90%以上
次に、対向透明基板402側の青顔料分散色フィルタパターン(412)と、赤、緑、青の色変換フィルタパターン(410、411)、青色変換フィルタ(413)について説明する。
赤色変換フィルタ層410は、赤顔料を分散した顔料分散型感光性レジスト溶液に、発光物質DCMを5wt%混合した溶液を用意した。この溶液を、多孔質絶縁膜上に塗布し、ホットプレート方式を用いて、窒素雰囲気中で80℃で4分間加熱して塗膜を形成する。次に、周知のフォトリソグラフィ技術を使って、露光、現像して、所望のパターンを形成する。次いで、ホットプレート方式を用いて不活性な窒素雰囲気中で150℃で15分間加熱、硬化して、膜厚1.8μmのパターンを形成した。
緑色変換フィルタ層411は、緑顔料を分散した顔料分散型感光性レジスト溶液に、発光物質クマリン535を5wt%混合した溶液を用意し、前記赤色変換フィルタ410と同様の手法、条件を使用して、膜厚1.8μmのパターンを形成した。
青顔料分散色フィルタ層412は、青顔料を分散した顔料分散型感光性レジスト溶液を用いて、多孔質絶縁膜上に塗布し、ホットプレート方式を用いて、不活性な窒素雰囲気中で80℃で4分間加熱して塗膜を形成する。次に、周知のフォトリソグラフィ技術を使って、露光、現像して、所望のパターンを形成する。次いで、ホットプレート方式を用いて窒素雰囲気中で200℃で15分間加熱、硬化して、膜厚1.8μmのパターンを形成した。
青色変換フィルタ層413は、アクリル架橋官能基を有するアクリルポリマの溶液にクマリン4を5wt%混合した溶液を用意し、上記赤色変換フィルタ410と同様の手法、条件を使用して、膜厚1μmのパターンを形成した。
本実施例の有機EL表示装置で測定された発光スペクトルは、比較例1と比べて、積分比で、緑発光域と赤発光域において、それぞれ20%程度強度が高い結果を得た。また、青発光域においては9%程度強度が高い結果を得た。
本実施例では、赤、緑色フィルタは、色顔料と発光物質を含有する色変換フィルタ層と青色変換フィルタ層との2層から構成される。また、青色フィルタは、顔料分散色フィルタ層と発光物質を含有する色変換フィルタ層との2層から構成される。
白色有機ELの発光は、赤、緑、青色フィルタを透過することで分光され、フルカラー表示に必要な3原色に発光する。このとき、青色変換フィルタ層413において、420nm以下の光を吸収して、420nm以上の青色領域に発光することで、青顔料分散色フィルタ層412の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。緑色変換フィルタ層411においては、青色変換フィルタ層413における青色領域の発光を付加した波長460nm以下の光を発光物質が吸収することで、より強度の高い波長460nm以上の光を発して、透過光にその発光分を付加し、緑色領域の輝度を向上できる。また、赤色変換フィルタ層410においては、青色変換フィルタ層413における青色領域の発光を付加した波長550nm以下の光を発光物質が吸収することで、より強度の高い波長550nm以上の光を発して、透過光にその発光分を付加し、赤色領域の輝度を向上できる。
さらに、前記特性(1)ないし(6)を有する多孔質絶縁膜によって、変換フィルタ基板としての透明基板よりも屈折率が小さく、かつ膜中に存在する微小空孔よる光散乱効果が付加されることで、変換フィルタを透過した有機EL層からの発光、及び有機EL層からの発光を変換フィルタで変換した発光を含めて、透明基板内に閉じ込められることを低減し、効率よく透明基板外部に取り出して輝度を向上できることが可能となる。
図5に示す断面図の有機EL表示装置を以下の条件で作製した。対向透明基板502側を除いて、実施例1と同じ条件で形成した。
図5において、対向透明基板502として無アルカリガラス基板を用い、多孔質絶縁膜501として、実施例1とは異なる水素化シルセスキオキサン化合物を主成分とするメチルイソブチルケトン塗布溶液を基板に塗布した後、窒素雰囲気中で炉体加熱方式を用いて、100℃で20分、150℃で20分、230℃で20分、350℃で30分間加熱することで、以下の特性を有するSiOを主成分とする多孔質絶縁膜501を形成した。
膜厚:200nm、密度:1.00g/cm3、屈折率:1.29、
膜硬度:0.27GPa、膜弾性率:3.33GPa、
膜中の平均空孔径:1.3nm、膜中の極大空孔径:0.55nm
可視光域の光透過率:90%以上
次に、対向透明基板502側の赤、緑、青の顔料分散色フィルタパターン(510、511、512)と、赤、緑の色変換フィルタパターン(520、521)、青色変換フィルタ(522)について説明する。
赤顔料分散色フィルタ層510は、赤顔料を分散した顔料分散型感光性レジスト溶液を用いて、多孔質絶縁膜上に塗布し、ホットプレート方式を用いて、窒素雰囲気中で80℃で4分間加熱して塗膜を形成する。次に、周知のフォトリソグラフィ技術を使って、露光、現像して、所望のパターンを形成する。次いで、ホットプレート方式を用いて不活性な窒素雰囲気中で200℃で15分間、加熱、硬化して、膜厚1.8μmのパターンを形成した。
緑顔料分散色フィルタ層511は、緑顔料を分散した顔料分散型感光性レジスト溶液を用い、上記赤顔料分散色フィルタ層510と同じ手法、条件を使用して、膜厚1.8μmのパターンを形成した。
青顔料分散色フィルタ層512は、青顔料を分散した顔料分散型感光性レジスト溶液を用いて、上記赤顔料分散色フィルタ層510と同じ手法、条件を使用して、膜厚1.8μmのパターンを形成した。
緑色変換フィルタ層521は、アクリル架橋官能基を有するアクリルポリマの溶液にクマリン535を5wt%混合した溶液を用意し、上記赤顔料分散色フィルタ層510と同じ手法、条件を使用して、膜厚1μmのパターンを形成した。
赤色変換フィルタ層520は、アクリル架橋官能基を有するアクリルポリマの溶液にDCMを5wt%混合した溶液を用意し、上記赤顔料分散色フィルタ層510と同じ手法、条件を使用して、膜厚1μmのパターンを形成した。
青色変換フィルタ層522は、アクリル架橋官能基を有するアクリルポリマの溶液にクマリン4を5wt%混合した溶液を用意し、上記赤顔料分散色フィルタ層510と同じ手法、条件を使用して、膜厚1μmのパターンを形成した。
本実施例の有機EL表示装置で測定された発光スペクトルは、比較例1と比べて、積分比で、緑発光域と赤発光域において、それぞれ30%程度強度が高い結果を得た。また、青発光域においては9%程度強度が高い結果を得た。
本実施例では、赤色フィルタは、赤色顔料分散フィルタ層と発光物質を含有する色変換フィルタ層と青色変換フィルタ層との3層から構成される。緑色フィルタも、緑色顔料分散フィルタ層と発光物質を含有する色変換フィルタ層と青色変換フィルタ層との3層から構成される。青色フィルタは、青顔料分散色フィルタ層と発光物質を含有する色変換フィルタ層との2層から構成される。
白色有機ELの発光は、赤、緑、青色フィルタを透過することで分光され、フルカラー表示に必要な3原色に発光する。このとき、青色変換フィルタ層522において、420nm以下の光を吸収して、420nm以上の青色領域に発光することで、青顔料分散色フィルタ層512の透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。緑色変換フィルタ層521においては、青色変換フィルタ層522における青色領域の発光を付加した波長460nm以下の光を発光物質が吸収することで、より強度の高い波長460nm以上の光を発して、透過光にその発光分を付加し、緑色領域の輝度を向上できる。また、赤色変換フィルタ層520においては、青色変換フィルタ層522における青色領域の発光を付加した波長550nm以下の光を発光物質が吸収することで、より強度の高い波長550nm以上の光を発して、透過光にその発光分を付加し、赤色領域の輝度を向上できる。
さらに、前記特性(1)ないし(6)を有する多孔質絶縁膜によって、変換フィルタ基板としての透明基板よりも屈折率が小さく、かつ膜中に存在する微小空孔よる光散乱効果が付加されることで、変換フィルタを透過した有機EL層からの発光、及び有機EL層からの発光を変換フィルタで変換した発光を含めて、透明基板内に閉じ込められることを低減し、効率よく透明基板外部に取り出して輝度を向上できることが可能となる。
図6に示す断面図の有機EL表示装置を以下の条件で作製した。対向透明基板602側を除いて、実施例1と同じ条件で形成した。
図6において、対向透明基板602として無アルカリガラス基板を用い、多孔質絶縁膜601として、実施例1とは異なる水素化シルセスキオキサン化合物を主成分とするメチルイソブチルケトン塗布溶液を基板に塗布した後、窒素雰囲気中、炉体加熱方式を用いて、100℃で20分、150℃で20分、200℃で20分、350℃で60分間加熱することで、以下の特性を有するSiOを主成分とする多孔質絶縁膜601を形成した。
膜厚:200nm、密度:1.12g/cm3、屈折率:1.29、
膜硬度:0.61GPa、膜弾性率:9.17GPa、
膜中の平均空孔径:1.4nm、膜中の極大空孔径:0.6nm
可視光域の光透過率:90%以上
次に、対向透明基板602側の赤、緑、青の色変換フィルタパターン(610、611、612)について説明する。
緑色変換フィルタ層611は、緑顔料を分散した顔料分散型感光性レジスト溶液に、発光物質フルオロール555(Fluorol555)を5wt%混合した溶液を用意した。この溶液を、多孔質絶縁膜上に塗布し、ホットプレート方式を用いて、不活性な窒素雰囲気中で80℃で4分間加熱して塗膜を形成する。次に、周知のフォトリソグラフィ技術を使って、露光、現像して、所望のパターンを形成する。次いで、ホットプレート方式を用いて不活性な窒素雰囲気中で150℃で15分間加熱、硬化して、膜厚1.8μmのパターンを形成した。
赤色変換フィルタ層610は、赤顔料を分散した顔料分散型感光性レジスト溶液に、発光物質DCMを5wt%混合した溶液を用意し、上記緑色変換フィルタ層611と同様の手法、条件を使用して、膜厚1.8μmのパターンを形成した。
青色変換フィルタ層612は、青顔料を分散した顔料分散型感光性レジスト溶液に、発光物質クマリン4を5wt%混合した溶液を用意し、上記緑色変換フィルタ層611と同様の手法、条件を使用して、膜厚1.8μmのパターンを形成した。
本実施例の有機EL表示装置で測定された発光スペクトルは、比較例1と比べて、積分比で、緑発光域と赤発光域において、それぞれ10%程度強度が高い結果を得た。また、青発光域においては5%程度強度が高い結果を得た。
本実施例では、赤、緑、青色フィルタは、色顔料と発光物質を含有する色変換フィルタ層から構成される。
白色有機ELの発光は、赤、緑、青色フィルタを透過することで分光され、フルカラー表示に必要な3原色に発光する。このとき、青色変換フィルタ層612において、420nm以下の光を吸収して、420nm以上の青色領域に発光することで、青色フィルタの透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。緑色変換フィルタ層611においては、波長460nm以下の光を発光物質が吸収し、波長460nm以上の光を発して、透過光にその発光分を付加し、緑色領域の輝度を向上できる。また、赤色変換フィルタ層610においては、波長550nm以下の光を発光物質が吸収し、波長550nm以上の光を発して、透過光にその発光分を付加し、赤色領域の輝度を向上できる。
さらに、前記特性(1)ないし(6)を有する多孔質絶縁膜によって、変換フィルタ基板としての透明基板よりも屈折率が小さく、かつ膜中に存在する微小空孔よる光散乱効果が付加されることで、変換フィルタを透過した有機EL層からの発光、及び有機EL層からの発光を変換フィルタで変換した発光を含めて、透明基板内に閉じ込められることを低減し、効率よく透明基板外部に取り出して輝度を向上できることが可能となる。
図1に示す断面図の有機EL表示装置を以下の条件で作製した。対向透明基板109側の多孔質絶縁膜108を除いて、実施例1と同じ条件で形成した。
多孔質絶縁膜108は、実施例1とは異なる水素化シルセスキオキサン化合物を主成分とするメチルイソブチルケトン塗布溶液を基板に塗布した後、ホットプレート加熱方式を用いて、窒素雰囲気中などの不活性雰囲気内にて100℃で10分、150℃で10分、230℃で10分、350℃で10分間加熱することで、以下の特性を有するSiOを主成分とする多孔質絶縁膜108を形成した。
膜厚:200nm、密度:1.12g/cm3、屈折率:1.29、
膜硬度:0.61GPa、膜弾性率:9.17GPa
可視光域の光透過率:90%以上
また、本実施例の多孔質絶縁膜108は、膜表面に対して微小開口空孔が存在する。その開口空孔径は、図10に示すような分布を有し、極大径は約0.8nmで、0.5nmから3.5nm程度の開口径を有する空孔が存在する。この多孔質絶縁膜108は、膜表面に存在するこのような微小開口孔が水分を吸着することで、図11に示すように、封止された有機EL表示装置内の湿度に応じて、吸着水蒸気量が増加する特性を有している。
本実施例の有機EL表示装置で測定された発光スペクトルは、比較例1と比べて、積分比で、緑発光域と赤発光域において、それぞれ10%程度強度が高い結果を得た。
本実施例では、赤、緑色フィルタは、色顔料と発光物質を含有する色変換フィルタである。白色有機ELの発光は、赤、緑、青色フィルタを透過することで分光され、フルカラー表示に必要な3原色に発光する。このとき、色変換フィルタによって、緑色フィルタ層111において、通常透過しない短波長側の光を吸収して、緑色領域に発光することで、緑色フィルタの透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。また、赤色フィルタ層110において、通常透過しない短波長側の光を吸収して、赤色領域に発光することで、赤色フィルタの透過光にその発光分を付加し、輝度を向上できる。
さらに本実施例では、多孔質絶縁膜が、前記特性(1)ないし(6)に加えて、前記特性(7)に示す水分吸着特性を有することで、封止空隙に露出された多孔質絶縁膜が封止された基板間に存在する水分を吸着する乾燥機能を発揮する。この水分吸着機能により、有機EL表示装置は、水分により発光寿命が劣化することが知られており、通常封止された有機EL表示装置において乾燥剤を必要するが、乾燥剤を省くことができ、部材コストや乾燥剤を付加する工程を削減できる効果がある。
〔比較例3〕
前記比較例2において、多孔質絶縁膜の代わりに成膜したTEOS膜について、実施例13と同様の方法を用いて水分の吸着特性を評価したが、TEOS膜では膜表面に対して開口した空孔が存在しないので、実施例13で用いた多孔質絶縁膜とは異なり、水分の吸着は認められなかった。
これから、本発明の多孔質絶縁膜が実施例13で示すような水分吸着特性を有することで、封止空隙に露出された多孔質絶縁膜が封止された基板間に存在する水分を吸着する乾燥機能を発揮する。この水分吸着機能により、有機EL表示装置は、水分により発光寿命が劣化することが知られており、通常封止された有機EL表示装置において乾燥剤を必要するが、乾燥剤を省くことができ、部材コストや乾燥剤を付加する工程を削減できる効果がある。
本発明に係るアクティブ型有機EL表示装置を説明するための断面図 本発明に係るアクティブ型有機EL表示装置を説明するための断面図 本発明に係るアクティブ型有機EL表示装置を説明するための断面図 本発明に係るアクティブ型有機EL表示装置を説明するための断面図 本発明に係るアクティブ型有機EL表示装置を説明するための断面図 本発明に係るアクティブ型有機EL表示装置を説明するための断面図 本発明に係る有機EL表示装置の封止形態を説明するための断面図 本発明に係る有機EL表示装置を説明するための鳥瞰図 実施例1と比較例1の有機EL表示装置で測定された可視光波長域に対する発光スペクトル強度比較図 本発明に係る多孔質絶縁膜表面に対して微小開口空孔の径分布図 本発明に係る多孔質絶縁膜の水蒸気吸着特性図 本発明に係る多孔質絶縁膜中に存在する微小空孔の径分布図 本発明で用いる好適な発光物質を示す図
符号の説明
101…基板、102…TFT素子回路層、103…有機EL層下部電極、104…隔壁絶縁膜、105…白色有機EL層、106…有機EL層上部透明電極、107…ガスバリア絶縁膜、108…多孔質絶縁膜、109…対向透明基板、110…赤色変換フィルタ層、111…緑色変換フィルタ層、112…青顔料分散色フィルタ層、113…封止空間、
201…多孔質絶縁膜、202…対向透明基板、210…赤顔料分散色フィルタ層、211…緑顔料分散色フィルタ層、212…青顔料分散色フィルタ層、220…青色変換フィルタ層、221…緑色変換フィルタ層、
301…多孔質絶縁膜、302…対向透明基板、310…赤顔料分散色フィルタ層、311…緑顔料分散色フィルタ層、312…青顔料分散色フィルタ層、320…赤色変換フィルタ層、321…緑色変換フィルタ層、322…青色変換フィルタ層、
401…多孔質絶縁膜、402…対向透明基板、410…赤色変換フィルタ層、411…緑色変換フィルタ層、412…青顔料分散色フィルタ層、413…青色変換フィルタ層、
501…多孔質絶縁膜、502…対向透明基板、510…赤顔料分散色フィルタ層、511…緑顔料分散色フィルタ層、512…青顔料分散色フィルタ層、520…赤色変換フィルタ層、521…緑色変換フィルタ層、522…青色変換フィルタ層、
601…多孔質絶縁膜、602…対向透明基板、610…赤色変換フィルタ層、611…緑色変換フィルタ層、612…青色変換フィルタ層、
701…TFT回路・白色有機EL層形成基板、702…基板間封止シール剤、703…色変換フィルタ形成透明基板、
801…TFT回路・白色有機EL層形成基板、802…色変換フィルタ側透明基板、803…表示領域、804…回路駆動ドライバIC、805…フレキシブルプリント配線板

Claims (14)

  1. 電極層間に有機エクトロルミネッセンス層を形成した発光素子を備える基板と、前記基板に対向する面に色変換フィルタを備える透明基板を貼り合わせて形成された薄膜トランジスタ回路により駆動されるアクティブ型の有機エレクトロルミネッセンス表示装置において、
    前記発光素子が形成された最上面全面に被覆されたガスバリア性を有する無機絶縁膜を備え、
    前記色変換フィルタが、顔料分散色フィルタ層と可視光域に発光する物質を含有する色変換フィルタ層とからなり、
    前記透明基板と前記色変換フィルタとの間に、膜中に微小空孔を有する光透過性の多孔質絶縁膜を備え、
    前記色変換フィルタと前記無機絶縁膜とが対向するとともに、その間にガスを封止した封止空間を備え、
    前記多孔質絶縁膜は光散乱効果及び水分吸収性を有し、当該多孔質絶縁膜の一部はその上に前記色変換フィルタが形成されずに前記封止空間に露出しており、前記発光素子で発生した光は、前記色変換後に当該多孔質絶縁膜で光散乱され、当該光散乱後に前記透明基板を経て取り出されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  2. 複数の前記色変換フィルタを備え、
    前記色変換フィルタの一つが、波長460nm以下の光を吸収して波長460nm以上の光を発する物質を含有する緑色フィルタであり、
    前記色変換フィルタの一つが、波長550nm以下の光を吸収して波長550nm以上の光を発する物質を含有する赤色フィルタであり、
    前記色変換フィルタの一つが、波長420nm以下の光を吸収して波長420nm以上の光を発する物質を含有する青色フィルタであることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  3. 複数の前記色変換フィルタを備え、
    前記色変換フィルタの一つが、緑顔料分散色フィルタ層と波長460nm以下の光を吸収して波長460nm以上の光を発する物質を含有する緑色フィルタとからなり、
    前記色変換フィルタの一つが、赤顔料分散色フィルタ層と波長550nm以下の光を吸収して波長550nm以上の光を発する物質を含有する赤色フィルタとからなり、
    前記色変換フィルタの一つが、青顔料分散色フィルタ層と波長420nm以下の光を吸収して波長420nm以上の光を発する物質を含有する青色フィルタとからなることを特微とする請求項1に記載の有機エクトロルミネッセンス表示装置。
  4. 前記色変換フィルタが、
    青顔料分散色フィルタ層からなる青色フィルタと、
    緑顔料分散色フィルタ層と波長460nm以下の光を吸収して波長460nm以上の光を発する物質を含有する色変換フィルタ層との2層又はこの2層の混合層からなる緑色変換フィルタと、赤顔料分散色フィルタ層と波長550nm以下の光を吸収して波長550nm以上の光を発する物質を含有する色変換フィルタ層との2層又はこの2層の混合層からなる赤色変換フィルタと、これらフィルタ全面を被覆する波長420nm以下の光を吸収して波長420nm以上の光を発する物質を含有する青色変換フィルタとからなることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  5. 前記多孔質絶縁膜が、可視光波長領域の透過率が80%以上の特性を有し、SiOを含有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  6. 前記多孔質絶縁膜が、可視光波長領域の透過率が80%以上の特性を有し、
    膜密度が、0.6g/cm3以上1.8g/cm3未満の特性を有し、
    膜屈折率が、前記透明基板よりも低い特性を有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  7. 前記多孔質絶縁膜が、可視光波長領域の透過率が80%以上の特性を有し、
    膜中の主要空孔成分の孔径が、0.2nm以上5.0nm以下の特性を有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  8. 前記多孔質絶緑膜が、可視光波長領域の透過率が80%以上の特性を有し、
    膜中の平均空孔径が、0.6nm以上3.0nm以下の特性を有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  9. 前記多孔質絶縁膜が、可視光波長領域の透過率が80%以上の特性を有し、
    膜中の極大空孔径が、0.4nm以上2.0nm未満の特性を有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  10. 前記多孔質絶縁膜が、水素化シルセスキオキサン化合物又はメチルシルセスキオキサン化合物を主成分とする塗布膜を加熱して得られるSiOを含有する絶緑膜であることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  11. 前記多孔質絶縁膜が、水素化シルセスキオキサン化合物又はメチルシルセスキオキサン化合物を主成分とする塗布膜を300℃以上450℃以下の条件にて加熱して得られるSiOを含有する絶縁膜であることを特徴とする請求項10に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  12. 前記多孔質絶縁膜が、アルキルシラン化合物又はアルコキシシラン化合物を主成分とするソースガスを用いる化学気相成長反応により形成したSiOを含有する絶縁膜であることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  13. 前記多孔質絶縁膜が、アルキルシラン化合物又はアルコキシシラン化合物を主成分とするソースガスを用いる化学気相成長反応により膜を形成した後に、300℃以上450℃以下の条件にて加熱して得られるSiOを含有する絶縁膜であることを特徴とする請求項12に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置
  14. 前記ガスは、乾燥窒素であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。


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