JP4693268B2 - 試料水の水質評価方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超純水等の試料水の水質評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
超純水を汎用している半導体製造、薬品製造等の分野において、近年ますます高純度の超純水が要求されている。超純水の製造においては、超純水中に含まれるイオン、金属類、微粒子、生菌、シリカ、全有機炭素(TOC)等を各種分析装置で測定し、水質管理を行っている。
【0003】
超純水の製造において、目的の水質が維持されていることを確認することは必要なことである。特に、半導体分野で洗浄用などに用いられている超純水中の不純物は、製品の品質や歩留まりに影響するため、正確な分析が必要とされている。
【0004】
従来、超純水の水質評価方法として、超純水のユースポイントから超純水を採取容器に採取して測定する方法があり、例えば、JIS−K0553に規定された超純水中の金属元素試験方法や、JIS−K0556に規定された超純水中の陰イオン試験方法などがある。また、モニター計器を用いたオンライン分析法などで水質を確認することもある。ただし、極微量金属類や生菌類のモニター計器は従来存在しない。
【0005】
しかし、ユースポイントから超純水を採取容器に採取して分析する方法は、超純水そのものを分析する方法であるため、その超純水が特定の基板に与える影響を直接評価することはできなかった。また、この方法では、採取容器に採取した時の超純水の水質のみが評価の対象となるため、基板洗浄などに使用している超純水の水質を継続的に評価することは困難であった。
【0006】
これに対して、特開平4−147060号や特開平5−251542号のように、超純水を接触させたシリコン基板の表面を分析する試みがいくつかある。シリコン基板を用いる超純水の水質評価は、例えば次のように行われる。まず、試料とする超純水を貯めた容器にシリコン基板を所定時間浸漬する。次に、シリコン基板を取り出して乾燥させた後、シリコン基板に形成された自然酸化膜をフッ化水素酸を用いて溶解する。さらに、得られた溶液を蒸発乾固により粉末状にして、この粉末を硝酸溶液で溶解後、上記溶液をフレームレス原子吸光法によって分析して試料中の不純物量を定量する。
【0007】
しかし、上述したシリコン基板を用いる超純水の水質評価方法は、複数回の分析操作が必要となるため、複雑なハンドリングよってハンドリングミスが生じやすく、必ずしも分析精度が十分ではなかった。特に、基板を容器に出し入れする際にハンドリングミスを生じることが多く、正確な分析を行うことが困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述した問題点を解消するためになされたもので、超純水などの高純度な試料水中に含まれる不純物を、特殊な容器を用いて基板上に採取することで、試料水中に含まれている不純物の濃度を正確に測定し、基板への影響を正しく評価することができる試料水の水質評価方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するため、複数本の基板固定棒の間に基板を保持することにより複数枚の基板を固定できる基板固定部が内部に設けられた密閉可能な容器を具備し、前記容器の底部には、複数の噴出孔を有する試料水噴出管が設置され、この試料水噴出管の端部が試料水入口として構成されているとともに、前記容器には基板出入口および試料水出口が設けられており、試料水入口から容器内に試料水を導入して試料水噴出管の噴出孔から試料水を噴出させ、この試料水を試料水出口から容器外に排出することにより、基板固定部に固定された基板に試料水を接触させることができるとともに、前記容器は密閉状態で移動可能である試料水の水質評価装置を用い、
基板出入口から容器内に基板を入れて基板固定部に固定する操作を清浄度の高い雰囲気中で行い、次いで試料水入口から容器内に試料水を導入し、この試料水を試料水出口から容器外に排出することにより、基板固定部に固定された基板に試料水を接触させ、さらに試料水を接触させた後の基板を基板固定部に固定された状態で乾燥させ、次に基板出入口から容器外に基板を取り出す操作を清浄度の高い雰囲気中で行った後、基板に付着した試料水中の不純物を分析することを特徴とする試料水の水質評価方法を提供する。
【0010】
また、本発明は、容器本体と容器本体の上端開口部を閉塞する蓋とを備え、複数本の基板固定棒の間に基板を保持することにより複数枚の基板を固定できる基板固定部が内部に設けられた密閉可能な容器を具備し、前記容器本体の上端開口部が基板出入口として構成され、かつ、前記容器本体の底部には、複数の噴出孔を有する試料水噴出管が設置され、この試料水噴出管の端部が試料水入口として構成されているとともに、前記容器には試料水出口が設けられており、試料水入口から容器内に試料水を導入して試料水噴出管の噴出孔から試料水を噴出させ、この試料水を試料水出口から容器外に排出することにより、基板固定部に固定された基板に試料水を接触させることができるとともに、前記容器は密閉状態で移動可能である試料水の水質評価装置を用い、下記(1)〜(5)の手順で試料水の水質評価を行うことを特徴とする試料水の水質評価方法を提供する。
(1)容器本体から蓋を取り外し、基板出入口から容器本体内に基板を入れ、基板を基板固定部に固定した後、容器本体に蓋を取り付けて容器を密閉する操作を清浄度の高い雰囲気中で行う。
(2)基板を収容した容器を超純水のユースポイントに搬送し、ユースポイントに連結した試料水採取配管を容器の試料水入口に接続するとともに、容器本体から蓋を取り外した後、試料水採取配管を流れる試料水を試料水入口から容器本体内に所定時間導入し、この試料水を容器本体の基板出入口からオーバーフローさせることにより、基板固定部に固定された基板に試料水を接触させる。
(3)試料水を接触させた後の基板を基板固定部に固定された状態で乾燥させる。
(4)乾燥した基板を収容した容器を、容器本体に蓋を取り付けた状態で清浄度の高い雰囲気中に搬送した後、この雰囲気中で容器本体から蓋を取り外し、基板出入口から容器本体外に基板を取り出す。
(5)基板に付着した試料水中の不純物を分析する。
【0011】
この場合、本発明に用いる水質評価装置は、容器の少なくとも内面がフッ素樹脂、高純度石英または表面不導体金属により形成されていることが好ましい。これにより、上記容器によって基板が汚染されることを防止することができる。
【0012】
また、本発明の水質評価方法では、基板出入口から容器内に基板を入れて基板固定部に固定する操作、および基板出入口から容器外に基板を取り出す操作を、清浄度の高い雰囲気中で行う。これにより、上記操作時に基板が汚染されることを防止することができる。清浄度の高い雰囲気とは、具体的には、空気中の不純物(微粒子やガス成分)を除去した環境のことを言い、好ましくはクラス100より清浄な雰囲気である。ここで言うクラスは、1ft当たり0.3μmの微粒子が何個存在するかの値であり、値が小さいほど清浄度が高いことを示す。
【0013】
本発明で使用する基板の種類に特に限定はなく、通常、その試料水が与える影響を評価したい基板を使用する。このような基板としては、例えば、シリコンウェハー、化合物半導体基板、ガラス基板、金属板、グラシーカーボン板、セラミック板等の清浄で平らな面を持つものが挙げられる。しかし、金属類の測定には、清浄度が高く、高感度な分析方法であるWSA法(後述)を用いるのに有効な基板として、シリコンウェハーを選択することが好ましい。ただし、全反射蛍光X線法のようなWSA法以外の分析方法を使用するのであれば、基板はシリコンウェハーに限らない。
【0014】
本発明では、基板に付着した試料水中の不純物として、金属類、有機物、イオン類および微粒子から選ばれる1種または2種以上を分析することが特に好ましい。
【0015】
この場合、金属類の分析方法としては、例えば文献「A.Shimazaki:Proc.ECS,Defects in Silicon II,p47-1991」に記載されたウェハー表面分析方法(以下、WSA法という)を好適に用いることができる。このWSA法は、ウェハー表面の全面を回収液の液滴でスキャンして、上記液滴中に回収した不純物をフレームレス原子吸光法(AAS)や誘導結合型質量分析装置(ICP−MS)で検出する方法であり、不純物の全量を高感度に定量することが可能である。また、WSA法以外の分析法として、基板上の不純物を溶解せずに全反射蛍光X線法などの表面分析装置で検出する方法などを使用してもよい。
【0016】
有機物の分析では、基板表面に吸着する有機物は、化学吸着成分や、物理吸着している低分子量成分と高分子量成分などがあるため、測定目的に合った分析法を用いることが必要である。例えば、アセトン、イソプロピルアルコールなどは文献「嶋崎綾子、玉置真希子、佐々木裕美、松村剛:第39回応用物理学関係連合講演会、30a-ZF-6-1992」に記載された加熱脱離−ガスクロマトグラフ質量分析装置を使用することができる。また、尿素などは、抽出液で抽出した後、液体クロマトグラフ法を使用して測定を行うことができる。
【0017】
イオン類の分析は、抽出液中で基板の抽出を行った後、抽出液をイオンクロマトグラフ法で測定することにより行うことができる。例えば、文献「H.Shimizu and S.ishiwari:Mater.Trans.,Jum.,36,1271-1995」に記載された方法などを使用してイオン類を分析することができる。
【0018】
微粒子の分析は、鏡面ウェハー表面検査装置などを使用して行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明に用いる水質評価装置の一実施形態を示すもので、(A)は正面図、(B)は側面図である。
【0020】
本例の水質評価装置2において、4は密閉可能な容器を示す。この容器4は、容器本体6と、容器本体6の上端開口部を閉塞する蓋8とを備えており、容器本体6の内部には複数枚の基板10を固定できる基板固定部12が設けられている。基板固定部12は、4本の丸棒状の基板固定棒14の間に基板10(本例ではシリコンウェハー)を保持するものである。なお、4本の基板固定棒14のうちの上側の2本は蓋8に連結されている。
【0021】
容器本体6の底部には、複数の噴出孔16を有する試料水噴出管18が設置され、この試料水噴出管18の端部が試料水入口20として構成されている。また、容器本体6の底部には排水口22が形成されている。なお、本例の水質評価装置2では、後述するように、容器本体6の上端開口部が基板出入口および試料水出口として構成されている。
【0022】
本例の装置を用いた超純水の水質評価は、例えば以下のように行われる(図2参照、図2は図1の装置を用いて基板に試料水を接触させる状態を示す正面図である)。
【0023】
(1)容器本体6から蓋8を取り外し、容器本体6の上端開口部(基板出入口)から容器本体6内に1枚または複数枚の基板10を入れ(本例では複数枚)、これらの基板10を基板固定部12に固定する。なお、本装置では、4本の基板固定棒14のうちの下側の2本の上に基板10を載置しただけで、基板10が基板固定部12に固定されるようになっている。その後、容器本体6に蓋8を取り付けて容器4を密閉する。この基板出入口から容器4内に基板10を入れて基板固定部12に固定する操作は、清浄度の高い雰囲気中で行う。
【0024】
(2)次に、基板10を収容した容器4を超純水のユースポイントに搬送し、ユースポイントに連結した試料水採取配管を容器4の試料水入口20に接続するとともに、容器本体6から蓋8を取り外す。その後、試料水採取配管を流れる試料水を試料水入口20から容器本体6内に連続的に所定時間導入し、この試料水を容器本体6の上端開口部(基板出入口)からオーバーフローさせることにより、基板固定部12に固定された基板10に試料水を接触させる。この場合、容器4はオーバーフローした試料水を受けるためのドレイン槽24内に設置し、オーバーフローした試料水の流量(積算量)はドレイン管26に設置された積算流量計28によって測定する。図2において試料水の流れを矢印で示す。この超純水のサンプリング操作も、清浄度の高い雰囲気中で行うことが好ましい。したがって、超純水のサンプリング場所の清浄度が低い場合は、超純水のサンプリング操作は、ULPAフィルタ(Ultra Low Penetration Air Filter)やケミカルフィルタを用いたブースの中などで行うことが好ましい。
【0025】
(3)試料水を接触させた後の基板10を基板固定部12に固定された状態で乾燥させる。具体的には、排水口22の栓を外して容器本体6内の試料水を抜いた後、容器本体6に蓋8を取り付けた状態、あるいは容器本体6から蓋8を取り外した状態で、自然乾燥法やクリーンエアを接触させる方法などで基板10を乾燥させる。この基板の乾燥操作も、清浄度の高い雰囲気中で行うことが好ましい。したがって、基板の乾燥場所の清浄度が低い場合は、基板の乾燥操作は、ULPAフィルタやケミカルフィルターを設置したブースの中などで行うことが好ましい。
【0026】
(4)次いで、乾燥した基板10を収容した容器4を、容器本体6に蓋8を取り付けた状態で清浄度の高い雰囲気中に搬送し、この雰囲気中で容器本体6から蓋8を取り外し、容器本体6の上端開口部(基板出入口)から容器本体6外に基板10を取り出す。
【0027】
(5)その後、基板10に付着した試料水中の不純物を分析する。不純物としては、金属類、有機物、イオン類および微粒子から選ばれる1種または2種以上を分析することが適当である。これらの分析法としては、前述した方法を使用することができる。また、この分析操作も、清浄度の高い雰囲気中で行うことが好ましい。
【0028】
【実施例】
(実施例1)
前述した(1)〜(5)とほぼ同様の手順で超純水の水質評価を行った。まず、クリーンベンチ(クラス10)内で図1に示した水質評価装置の蓋を開け、自然酸化膜付きシリコンウェハー5枚を基板固定部に設置し、蓋をして容器を密閉した。この水質評価装置をクリーンルーム(クラス1000)に搬送して、試料水の配管と水質評価装置の試料水入口とを接続した。さらに、水質評価装置の蓋を開け、試料水を容器内に24時間通水した。試料水としては、金属不純物濃度が1ng/L以下の超純水に、鉄濃度が5ng/Lとなるように鉄を加えた溶液を用いた。通水後、装置底部から水を抜き、蓋を閉めて、ウェハーを自然乾燥させた。基板上に付着した不純物をWSA法を用いて回収し、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS法)を用いて鉄を測定した。5枚のウェハーの回収濃度の平均値と変動係数を表1に示した。変動係数(または相対標準偏差)とは、n個の測定結果の標準偏差をn個の平均値で割って、100をかけた値をいう。単位はパーセント(%)である。変動係数が小さいほど、測定値のばらつきが小さいことを意味する。
【0029】
(比較例1)
ウェハーが浸漬可能な槽とウェハーを固定するフォルダーを準備し、クリーンルーム(クラス1000)に設置した。フォルダーに自然酸化膜付きシリコンウェハー5枚を設置して、試料水を24時間通水した。通水後、フォルダーを浸漬槽から出し、自然乾燥させた。試料水および不純物分析法は、実施例1と同様とした。
【0030】
【表1】
Figure 0004693268
【0031】
(実施例2)
前述した(1)〜(5)とほぼ同様の手順で超純水の水質評価を行った。まず、クリーンベンチ(クラス10)内で図1に示した水質評価装置の蓋を開け、自然酸化膜付きシリコンウェハー5枚を基板固定部に設置し、蓋をして容器を密閉した。この水質評価装置をクリーンルーム(クラス1000)に搬送して、試料水の配管と水質評価装置の試料水入口とを接続した。さらに、水質評価装置の蓋を開け、試料水を容器内に24時間通水した。試料水としては、TOC濃度が1μg/L以下の超純水に、イソプロピルアルコール濃度が10μg/Lとなるようにイソプロピルアルコールを加えた溶液を用いた。通水後、装置底部から水を抜き、蓋を閉めて、ウェハーを自然乾燥させた。基板を加熱脱離容器に入れて加熱し、加熱脱離−ガスクロマトグラフ質量分析装置を用いてイソプロピルアルコールを測定した。5枚のウェハーの回収濃度の平均値と変動係数を表2に示した。
【0032】
(比較例2)
ウェハーが浸漬可能な槽とウェハーを固定するフォルダーを準備し、クリーンルーム(クラス1000)に設置した。フォルダーに自然酸化膜付きシリコンウェハー5枚を設置して、試料水を24時間通水した。通水後、フォルダーを浸漬槽から出し、自然乾燥させた。試料水および不純物分析法は、実施例2と同様とした。
【0033】
【表2】
Figure 0004693268
【0034】
表1、2より、基板出入口から容器内に基板を入れて基板固定部に固定する操作、および基板出入口から容器外に基板を取り出す操作を清浄度の高い雰囲気中で行う実施例1、2は、試料水中に含まれる不純物を精度よく回収でき、測定値のばらつきが小さいこと、したがって試料水中に含まれる不純物を精度よく定量でき、基板への影響を正しく評価できることがわかった。これに対し、フォルダーへのシリコンウェハーの設置、およびフォルダーからのシリコンウェハーの取り出しをサンプリング場所で行う比較例1、2は、測定値のばらつきが大きく、試料水中に含まれる不純物を精度よく定量することが難しいものであった。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、超純水などの高純度な試料水中に含まれる不純物を、特殊な容器を用いて基板上に採取することで、試料水中に含まれている不純物の濃度を正確に測定し、基板への影響を正しく評価することができる。したがって、本発明によれば、半導体基板の洗浄などに使用されている超純水中の不純物のうちの基板に吸着する成分、すなわち基板に影響を与える成分を特定でき、またそれらの成分を正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に用いる試料水の水質評価装置の一実施形態を示すもので、(A)は正面図、(B)は側面図である。
【図2】図1の装置を用いて基板に試料水を接触させる状態を示す正面図である。
【符号の説明】
2 水質評価装置
4 容器
6 容器本体
8 蓋
10 基板
12 基板固定部
14 基板固定棒
18 試料水噴出管
20 試料水入口

Claims (5)

  1. 複数本の基板固定棒の間に基板を保持することにより複数枚の基板を固定できる基板固定部が内部に設けられた密閉可能な容器を具備し、前記容器の底部には、複数の噴出孔を有する試料水噴出管が設置され、この試料水噴出管の端部が試料水入口として構成されているとともに、前記容器には基板出入口および試料水出口が設けられており、試料水入口から容器内に試料水を導入して試料水噴出管の噴出孔から試料水を噴出させ、この試料水を試料水出口から容器外に排出することにより、基板固定部に固定された基板に試料水を接触させることができるとともに、前記容器は密閉状態で移動可能である試料水の水質評価装置を用い、
    基板出入口から容器内に基板を入れて基板固定部に固定する操作を清浄度の高い雰囲気中で行い、次いで試料水入口から容器内に試料水を導入し、この試料水を試料水出口から容器外に排出することにより、基板固定部に固定された基板に試料水を接触させ、さらに試料水を接触させた後の基板を基板固定部に固定された状態で乾燥させ、次に基板出入口から容器外に基板を取り出す操作を清浄度の高い雰囲気中で行った後、基板に付着した試料水中の不純物を分析することを特徴とする試料水の水質評価方法。
  2. 容器本体と容器本体の上端開口部を閉塞する蓋とを備え、複数本の基板固定棒の間に基板を保持することにより複数枚の基板を固定できる基板固定部が内部に設けられた密閉可能な容器を具備し、前記容器本体の上端開口部が基板出入口として構成され、かつ、前記容器本体の底部には、複数の噴出孔を有する試料水噴出管が設置され、この試料水噴出管の端部が試料水入口として構成されているとともに、前記容器には試料水出口が設けられており、試料水入口から容器内に試料水を導入して試料水噴出管の噴出孔から試料水を噴出させ、この試料水を試料水出口から容器外に排出することにより、基板固定部に固定された基板に試料水を接触させることができるとともに、前記容器は密閉状態で移動可能である試料水の水質評価装置を用い、下記(1)〜(5)の手順で試料水の水質評価を行うことを特徴とする試料水の水質評価方法。
    (1)容器本体から蓋を取り外し、基板出入口から容器本体内に基板を入れ、基板を基板固定部に固定した後、容器本体に蓋を取り付けて容器を密閉する操作を清浄度の高い雰囲気中で行う。
    (2)基板を収容した容器を超純水のユースポイントに搬送し、ユースポイントに連結した試料水採取配管を容器の試料水入口に接続するとともに、容器本体から蓋を取り外した後、試料水採取配管を流れる試料水を試料水入口から容器本体内に所定時間導入し、この試料水を容器本体の基板出入口からオーバーフローさせることにより、基板固定部に固定された基板に試料水を接触させる。
    (3)試料水を接触させた後の基板を基板固定部に固定された状態で乾燥させる。
    (4)乾燥した基板を収容した容器を、容器本体に蓋を取り付けた状態で清浄度の高い雰囲気中に搬送した後、この雰囲気中で容器本体から蓋を取り外し、基板出入口から容器本体外に基板を取り出す。
    (5)基板に付着した試料水中の不純物を分析する。
  3. 前記清浄度の高い雰囲気は、クラス100より清浄な雰囲気であることを特徴とする請求項1または2に記載の試料水の水質評価方法。
  4. 基板としてシリコンウェハーを用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の試料水の水質評価方法。
  5. 基板に付着した試料水中の不純物として、金属類、有機物、イオン類および微粒子から選ばれる1種または2種以上を分析することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の試料水の水質評価方法。
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