JP5645601B2 - 水質評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、超純水などの試料水の水質評価方法に関する。
近年、半導体製造や薬品製造等の分野で汎用されている超純水には、さらなる高純度化が要求されている。そのために、超純水の製造において、目的の水質が維持されていることを確認するための水質管理が行われており、超純水中に含まれるイオン、金属類、微粒子、生菌、シリカ、全有機炭素(TOC)等が各種分析装置によって分析されている。
特に、半導体製造の分野で洗浄用などに用いられている超純水は、その中に含まれる不純物が製品の品質や歩留まりに影響するため、より正確な分析が必要とされている。
このような超純水の水質評価方法として、超純水が特定の対象物に与える影響を評価するために、特許文献1〜4に記載されているように、超純水を接触させたシリコン基板の表面を分析する方法が提案されている。例えば、特許文献4には、内部にシリコン基板を収容するとともに、試料水である超純水を通水しながら貯留可能な採取容器を備え、採取容器を密閉状態で搬送可能な水質評価装置と、それを用いた水質評価方法とが開示されている。この水質評価方法によれば、上述の採取容器を用いて超純水中に含まれる不純物をシリコン基板上に採取して、その基板表面を正確に分析することで、超純水中の不純物のシリコン基板への影響を正しく評価することが行われている。
その一方で、半導体製造の分野では、洗浄用などに用いられている超純水そのものの水質を評価することが求められる場合がある。しかしながら、上述の水質評価方法は、超純水中の不純物のシリコン基板への影響を評価するための方法であり、超純水そのものを分析するものではない。
ところで、超純水中の不純物濃度など、超純水そのものの水質を評価する方法としては、超純水のユースポイントから容器等に採取した超純水を分析する方法が知られている。例えば、超純水中の金属元素の分析には、日本工業規格(JIS)K0553に準拠した方法が用いられている。その方法では、清浄に保った採取容器に超純水を採取し、原子吸光光度計や誘導結合プラズマ質量分析計(ICP−MS)などを用いて、採取した超純水の測定が行われている。それにより、超純水中の特定の不純物の濃度を評価することが可能となる。
特許2888957号公報 特開2001−208748号公報 特開2001−208749号公報 特開2002−296269号公報
しかしながら、超純水を直接分析する上述の方法では、特に微量な不純物の定量分析を行う場合、採取量や分析方法の違いなどによって、精度的に問題が生じる場合があった。そのため、試料水そのものを直接分析する以外の方法でも、試料水の水質を精度良く評価することが求められている。
そこで本発明は、超純水などの高純度な試料水に含まれる特定の不純物を、試料水そのものを直接分析することなく評価することができる水質評価方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の水質評価方法は、シリコンウェーハの基板を収容するとともに試料水を貯留する内部空間を有する採取容器を備えた水質評価装置を用いた水質評価方法であって、採取容器の内部空間に基板を収容する工程と、内部空間に試料水を貯留して、内部空間に収容した基板に試料水を接触させることで、基板上に試料水中の不純物を採取する工程と、採取容器から基板を回収し、基板上に採取された不純物を分析する工程と、不純物を分析する工程での分析結果に基づいて、不純物を採取する工程時に内部空間に貯留した試料水の不純物濃度を算出する工程と、を含み、不純物を分析する工程が、基板表面の単位面積あたりに吸着した不純物の原子数を測定することを含み、不純物濃度を算出する工程が、不純物を分析する工程で測定された原子数と、不純物を採取する工程での基板への試料水の接触流量および接触時間と、不純物の種類および濃度によらず0.3である吸着係数とから、不純物濃度を決定することを含んでいる。
また、本発明の水質評価方法は、シリコンウェーハの基板を収容する内部空間と、内部空間に試料水を流入させる試料水入口と、内部空間に流入した試料水を流出させる試料水出口とを有する採取容器を備えた水質評価装置を用いた水質評価方法であって、採取容器の内部空間に基板を収容する工程と、試料水入口および試料水出口を通じて内部空間に試料水を流通させて、内部空間に収容した基板に試料水を接触させることで、基板上に試料水中の不純物を採取する工程と、採取容器から基板を回収し、基板上に採取された不純物を分析する工程と、不純物を分析する工程での分析結果に基づいて、不純物を採取する工程時に内部空間を流通した試料水の不純物濃度を算出する工程と、を含み、不純物を分析する工程が、基板表面の単位面積あたりに吸着した不純物の原子数を測定することを含み、不純物濃度を算出する工程が、不純物を分析する工程で測定された原子数と、不純物を採取する工程での基板への試料水の接触流量および接触時間と、不純物の種類および濃度によらず0.3である吸着係数とから、不純物濃度を決定することを含んでいる。
このような水質評価方法では、内部空間に導入した超純水(試料水)を基板に接触させることで、評価すべき不純物を基板表面に過不足なく付着させることができ、それにより、不純物の分析を正確に行うことができる。その分析結果から試料水の不純物濃度を間接的に算出することで、試料水そのものを直接分析することなく、試料水の水質を評価することが可能となる。
以上、本発明によれば、超純水などの高純度な試料水に含まれる特定の不純物を、試料水そのものを直接分析することなく評価することができる水質評価方法を提供することができる。
本発明の一実施形態における水質評価方法に用いる水質評価装置を概略的に示す正面図および側面図である。 実施例における、試料水の水質と基板表面不純物量との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の水質評価方法は、基板を収容するとともに試料水を貯留する内部空間を有する採取容器を備えた水質評価装置を用いて実施することが前提である。あるいは、採取容器には、内部空間に試料水を流入させる試料水入口と、内部空間に流入した試料水を流出させる試料水出口とが設けられていてもよい。すなわち、本発明の水質評価方法は、貯留または流通する試料水に基板を接触させるタイプの水質評価装置に適用可能である。例えば、試料水を流通させるタイプの水質評価装置としては、上述の特許文献1〜4に記載の装置が挙げられるが、本明細書では、特許文献4に記載の水質評価装置と同様の構成を有する水質評価装置を用いた場合を例に挙げて、本発明の水質評価方法について説明する。
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態における水質評価方法に用いる水質評価装置の構成について簡単に説明する。
図1は、特許文献4に記載の水質評価装置と同様の構成を有する、本実施形態の水質評価装置の概略図であり、図1(a)が正面図、図1(b)が側面図である。
本実施形態の水質評価装置1は、基板2を超純水などの高純度な試料水に浸漬させ、試料水中の不純物を基板2上に付着させて採取するための、持ち運び可能な採取容器10を有している。
採取容器10は、基板出入口11を備えた容器本体12と、基板出入口11を閉鎖する容器蓋(蓋部材)13とを有している。採取容器10の内部には、基板2を複数枚(本実施形態では3枚)収容するとともに、基板2を浸漬させるように試料水を貯留する内部空間3が設けられている。内部空間3は、容器蓋13が容器本体12の基板出入口11を閉鎖することによって形成された密閉空間であることが好ましい。
内部空間3には、内部空間3に収容した基板2を固定するための基板固定部14a,14bが設けられている。基板固定部14a,14bは、容器本体12側に設けられた丸棒状の4本の基板固定棒14aと、容器蓋13側に設けられた丸棒状の基板固定棒14bとを有している。容器本体12側の基板固定棒14aは、容器本体12に基板を保持するために設けられており、容器蓋13側の基板固定棒14bは、容器蓋13が基板出入口11を閉鎖する際、例えば採取容器10の搬送時に基板2を固定するために設けられている。
また、採取容器10は、内部空間3に試料水を流入させる試料水入口15を有している。試料水入口15は、内部空間3内で、複数の噴出口17を備えた試料水噴出管16に接続されており、噴出口17から試料水を内部空間3に流入させるようになっている。なお、本実施形態では、後述するように、基板出入口11が、内部空間3に流入した試料水を流出させる試料水出口として機能する。さらに採取容器10は、内部空間3に貯留した試料水を排出する排出口18を有している。
次に、引き続き図1を参照して、上述の水質評価装置を用いた、本実施形態の水質評価方法について説明する。
(ステップ1)まず、採取容器10の容器本体12から容器蓋13を取り外し、容器本体12の基板出入口11から、1枚または複数枚の基板2を容器本体12内に収容する。このとき、基板2は、容器本体12側の基板固定棒14aに固定される。その後、容器本体12の基板出入口11を容器蓋8で閉鎖して、採取容器10内の内部空間3を密閉状態とする。
(ステップ2)次に、基板2を収容した採取容器10を試料水(超純水)のユースポイントに搬送し、ユースポイントに連結した試料水導入管(図示せず)と採取容器10の試料水入口15とを接続する。それと同時に、容器本体12から容器蓋13を取り外す。その後、試料水導入管を流れる試料水を、試料水入口15に接続された試料水噴出管16の複数の噴出口17から採取容器10内の内部空間3に流入させ、基板出入口11を通じて外部に流出させる。こうして、試料水を内部空間3に貯留させながら流出入させることで、内部空間3に収容された基板2に試料水を接触させ、試料水中の不純物を基板2上に採取する。このとき、採取容器10を、基板出入口11からオーバーフローした試料水を受けるためのドレイン槽(図示せず)内に設置し、基板出入口11からオーバーフローした試料水の流量(積算量)を、ドレイン槽に設置した流量計によって測定する。
(ステップ3)基板2に試料水を所定時間接触させた後、試料水の内部空間3への流出入を停止し、この時点で内部空間3に貯留している試料水を、栓を外した排水口18から排出する。その後、容器本体12に容器蓋13を取り付けた状態、あるいは取り外した状態で、自然乾燥法やクリーンエアーを基板2に接触させる方法などを用いて基板2を乾燥させる。
なお、上述したステップ1〜3は、試料水以外からの不純物が基板に付着するのを抑制するために、清浄度の高い雰囲気中で行うことが好ましい。すなわち、採取容器を、クリーンルームやクリーンベンチ、ULPAフィルタ(Ultra Low Penetration Air)ケミカルフィルタを用いたクリーンブースなどの空間内に適宜設置して行うことが好ましい。
(ステップ4)次に、採取容器10を、容器本体12に容器蓋13を取り付けた状態で清浄度の高い雰囲気中に搬送する。この雰囲気中で、容器本体12から容器蓋13を取り外し、採取容器10から基板2を回収する。そして、基板2に付着した試料水中の不純物の分析を行う。
不純物の具体的な分析方法については、分析対象となる不純物に応じて適宜選択することができる。本実施形態において分析対象となる不純物としては、金属類、有機物、イオン類および微粒子などが挙げられる。
金属類の分析には、VPD(Vapor Phase Decomposition)+化学分析法を用いることが好ましい。VPD+化学分析法とは、ウェーハ表面の全面を回収液の液滴でスキャンして、液滴中に回収された不純物(金属類)をフレームレス原子吸光法(AAS)、誘導結合型質量分析装置(ICP−MS)で検出する方法である。その他の方法としては、基板上に付着した金属類を溶解せずに、全反射蛍光X線装置などの表面分析装置で検出する方法もある。
また、有機物の分析には、基板表面への有機物の吸着機構として化学吸着と物理吸着があり、吸着する有機物の成分にも低分子量成分と高分子成分などがあるため、目的の成分や吸着機構に応じた分析方法が用いられる。例えば、ガスクロマトグラフ法、熱脱離−ガスクロマト質量分析法、液体クロマトグラフ法、飛行時間型質量分析装置などを使用して、基板表面の有機物の測定を行うことができる。
また、イオン類の分析には、基板上の不純物(イオン類)を抽出液中に抽出し、その後、その抽出液をイオンクロマトグラフ法で測定するなどの方法を用いることができる。
また、微粒子の分析には、鏡面ウェーハ表面検査装置などで基板上の微粒子を測定する方法を用いることができる。
なお、試料水に接触させる基板の種類については、清浄で平らな面を有するものであれば特に限定されず、シリコンウェーハ、化合物半導体基板、ガラス基板、金属板、グラシーカーボン板、セラミック板などが挙げられる。しかしながら、上述の金属類の分析には、清浄度が高く、高感度な分析方法(例えば、VPD+化学分析法)に対して有効な基板を使用することが好ましく、特に、シリコンウェーハを使用することが好ましい。
(ステップ5)次に、ステップ4において得られた、基板2に付着した不純物の分析結果に基づいて、ステップ2において内部空間3を流通した試料水の不純物濃度を算出し、試料水の水質評価を行う。
本実施形態では、試料水の不純物濃度を算出するために、分析に用いる基板に対して、上述の水質評価装置を用いて予め求めておいた吸着係数を用いる。吸着係数は、採取容器に収容した基板に不純物濃度が既知の試料水を接触させ、その試料水全量に含まれる不純物のうち、実際に基板表面に吸着した不純物量を測定することによって算出する。すなわち、本実施形態では、吸着係数は、内部空間に流出入した試料水に含まれる不純物の総量に対する、基板の表面に吸着した不純物量の割合として定義される。したがって、例えば、内部空間に流出入した試料水中の不純物が全て基板表面に付着した場合には、吸着係数は1となる。
この吸着係数から、ステップ4において測定した、基板表面の単位面積あたりに吸着した不純物の原子数(以下、「基板表面不純物量」という)を用い、ステップ2において内部空間を流通した試料水に含まれる不純物の総量が求められる。この不純物量に対して、内部空間を流通した試料水の総流量はすでにステップ2において求められており、こうして、試料水の不純物濃度が算出される。
なお、吸着係数は、不純物が、アルカリ金属を除いた金属元素のうち、少なくともマグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、カルシウム(Ca)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、鉛(Pb)の場合、不純物の種類や濃度によらず実質的に一定であることが、本願発明者によって見出されている。このことは、特定の元素における1つの不純物濃度を用いて吸着係数を求めるだけで、他の元素についても不純物濃度を算出できる点で有利である。
以上のように、本実施形態の水質評価方法では、内部空間に導入した超純水(試料水)を基板に接触させることで、評価すべき不純物を基板表面に過不足なく付着させることができ、それにより、不純物の分析を正確に行うことができる。その分析結果から試料水の不純物濃度を間接的に算出することで、試料水そのものを直接分析することなく、試料水の水質を評価することが可能となる。
なお、基板に接触させる試料水は、内部空間に貯留させるだけでなく、本実施形態のように、試料水入口および試料水出口を通じて流通させることが好ましく、それにより、大量の試料水を基板に接触させることが可能となる。そのため、基板表面に付着した不純物の分析を精度良く行うことで、試料水の水質評価をより一層正確に行うことが可能となる。
(実施例)
本実施形態の水質評価方法を用いて、本発明の効果を確認した。
まず、図1に示す水質評価装置を用いて、上述のステップ1〜4と同様の手順で、採取容器への基板の収容から基板の分析までの工程を行い、基板表面に吸着した不純物量の測定値から吸着係数を求めた。
分析に用いる基板には、直径が約15.24cm(6インチ)のシリコンウェーハを用いた。本実施例では、分析対象となる不純物を、鉄(Fe)および銅(Cu)とし、それぞれの不純物濃度が3種類の超純水を用いた。すなわち、試料水として、鉄および銅の不純物濃度が実質的に0ng/L(0pg/cm3)の超純水(Blank)と、不純物濃度が0.5ng/L(0.5pg/cm3)および1ng/L(1pg/cm3))の超純水とを準備した。基板の乾燥には、自然乾燥法を用い、基板に付着した鉄および銅の回収には、VPD法を用いた。また、回収した鉄および銅の測定には、ICP−MSを用いた。なお、採取容器への基板の収容、基板への試料水の接触、採取容器からの基板の回収、および基板の乾燥と分析は、清浄度の高い雰囲気としてのクリーンベンチまたはクリーンブース内で行った。
上述の3種類の超純水を、採取容器に0.5L/min(8.3cm3/sec)の流量で1時間通水し、シリコンウェーハにおける基板表面不純物量を測定した。実際には、採取容器に収容した3枚のシリコンウェーハに試料水を接触させ、それぞれの超純水に対する基板表面不純物量の平均値を求めた。その結果を、図2に示す。
図2からわかるように、それぞれの不純物において、不純物濃度が高くなるにつれて、基板表面不純物量が増加しており、試料水の水質(不純物濃度)と基板表面不純物量との間には実質的に線形の相関関係があることが確認された。このことは、上述したように定義される吸着係数が、不純物の濃度によらずほぼ一定であることを意味している。鉄および銅に対して吸着係数を求めた結果を、表1に示す。
Figure 0005645601
吸着係数は、それぞれの不純物濃度において、鉄および銅共に0.3であり、不純物の濃度だけでなく、不純物の種類にもよらず実質的に一定であることが確認された。
次に、図1に示す水質評価装置を用いて、上述のステップ1〜5とほぼ同様の手順で、不純物濃度が未知の超純水の、鉄および銅の不純物濃度を算出した。具体的には、不純物濃度が未知の超純水を、上述の3枚のシリコンウェーハに0.5L/min(8.3cm3/sec)の流量で1時間接触させた後、上記で求めた吸着係数(0.3)を用い、試料水の接触流量、接触時間、および基板表面不純物量(平均値)から、不純物濃度を求めた。なお、吸着係数の算出時と同様に、ステップ1〜4における、採取容器への基板の収容から基板の分析までの工程は、清浄度の高い雰囲気としてのクリーンベンチまたはクリーンブース内で行った。また、基板の乾燥、基板に付着した鉄および銅の回収、および回収した鉄および銅の測定には、吸着係数の算出時と同様の方法を用いた。
また、比較例として、従来のJIS K0553に準拠した水質評価方法、すなわち、清浄度の高い雰囲気中で容器に採取した試料水を、前処理した後、ICP−MSによって定量することによって、上述の不純物濃度が未知の超純水の水質評価を行った。
実施例および比較例において、試料水に含まれる鉄および銅の不純物濃度を算出した結果を、表2に示す。
Figure 0005645601
実施例では、比較例と同様の不純物濃度が算出され、試料水そのものを直接分析することなく、試料水の水質を評価できることが確認された。
1 水質評価装置
2 基板
3 内部空間
10 採取容器
11 基板出入口
15 試料水入口

Claims (4)

  1. シリコンウェーハの基板を収容するとともに試料水を貯留する内部空間を有する採取容器を備えた水質評価装置を用いた水質評価方法であって、
    前記採取容器の前記内部空間に前記基板を収容する工程と、
    前記内部空間に試料水を貯留して、前記内部空間に収容した前記基板に試料水を接触させることで、該基板上に試料水中の不純物を採取する工程と、
    前記採取容器から前記基板を回収し、該基板上に採取された不純物を分析する工程と、
    前記不純物を分析する工程での分析結果に基づいて、前記不純物を採取する工程時に前記内部空間に貯留した試料水の不純物濃度を算出する工程と、
    を含み、
    前記不純物を分析する工程が、前記基板表面の単位面積あたりに吸着した不純物の原子数を測定することを含み、
    前記不純物濃度を算出する工程が、前記不純物を分析する工程で測定された前記原子数と、前記不純物を採取する工程での前記基板への試料水の接触流量および接触時間と、不純物の種類および濃度によらず0.3である吸着係数とから、前記不純物濃度を決定することを含む
    水質評価方法。
  2. シリコンウェーハの基板を収容する内部空間と、該内部空間に試料水を流入させる試料水入口と、前記内部空間に流入した試料水を流出させる試料水出口とを有する採取容器を備えた水質評価装置を用いた水質評価方法であって、
    前記採取容器の前記内部空間に前記基板を収容する工程と、
    前記試料水入口および前記試料水出口を通じて前記内部空間に試料水を流通させて、前記内部空間に収容した前記基板に試料水を接触させることで、該基板上に試料水中の不純物を採取する工程と、
    前記採取容器から前記基板を回収し、該基板上に採取された不純物を分析する工程と、
    前記不純物を分析する工程での分析結果に基づいて、前記不純物を採取する工程時に前記内部空間を流通した試料水の不純物濃度を算出する工程と、
    を含み、
    前記不純物を分析する工程が、前記基板表面の単位面積あたりに吸着した不純物の原子数を測定することを含み、
    前記不純物濃度を算出する工程が、前記不純物を分析する工程で測定された前記原子数と、前記不純物を採取する工程での前記基板への試料水の接触流量および接触時間と、不純物の種類および濃度によらず0.3である吸着係数とから、前記不純物濃度を決定することを含む
    水質評価方法。
  3. 前記不純物を分析する工程が、前記基板上に付着した金属元素をVPD法を用いて回収し、該回収した金属元素をAAS(フレームレス原子吸光法)またはICP−MS(誘導結合プラズマ質量分析計)で検出すること、あるいは、前記基板上に付着した金属元素を全反射蛍光X線装置で検出することによって、前記基板表面の単位面積あたりに吸着した金属元素の原子数を測定することを含む、請求項1または2に記載の水質評価方法。
  4. 前記金属元素が、およびである、請求項に記載の水質評価方法。
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