JP4683687B2 - 粉体化マイクロカプセル及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉体化マイクロカプセル及びその製造方法に関する。さらに、本発明は、粉体化マイクロカプセルを利用した可逆的熱変色性塗膜及び起電力チェッカーに関する。
【0002】
【従来技術】
マイクロカプセルは、芯物質が壁材に被覆された粒状体であり、医薬品、化粧品、農薬、香料、接着剤、着色剤、触媒等として各種分野において幅広く利用されている。
【0003】
マイクロカプセルの製造方法(マイクロカプセル化方法)としては、これまでに化学的製法、物理的製法等の種々の方法が提案されている。化学的製法としては界面重合法、in situ 重合法、コアセルベーション法等、物理的製法としてスプレードライ法、凍結乾燥法、熱風流動床法等がそれぞれ知られている。
【0004】
物理的製法ではマイクロカプセルが凝集して二次粒子を形成しやすいのに対し、
化学的製法では特にマイクロカプセルが比較的良好に分散した水(又は水性溶媒)分散体として得ることができる。このため、化学的製法は、マイクロカプセルを水分散体としてそのまま使用できる用途においては、その良好な分散性もそのまま活かすことができるため、物理的製法よりも有利な方法と言える。
【0005】
ところが、化学的製法により得られる水分散体から水(溶媒)を除去し、マイクロカプセルを粉体(乾燥粉末)として使用する場合、凝集の問題が生じる。すなわち、水分散体中では、マイクロカプセルの分散性は良好であるものの、これを取り出した後に乾燥させると、マイクロカプセルどうしがくっつき合い、凝集体を形成してしまう。いったん凝集体が形成されると、これを解すには相当のエネルギー(負荷)が必要となる。このため、このような粉体化マイクロカプセルを溶媒に再分散させることは非常に困難である。
【0006】
これに対し、マイクロカプセルの水性分散液から凝集、破壊のない粉体化マイクロカプセルを製造する方法として、疎水性液体を内包するマイクロカプセルの水性分散液中に高級脂肪酸アミドあるいは高級脂肪酸金属塩の水性分散液を、該マイクロカプセルと高級脂肪酸アミドあるいは高級脂肪酸金属塩との重量固形分比が1:0.05〜1:3で混合し、凍結真空乾燥法又はスプレードライ法により乾燥し、粉体化することを特徴とする粉体化マイクロカプセルの製造方法が提案されている(特開平8−182927号)。上記方法によれば、凝集の少ない粉体化マイクロカプセルが製造できるとされている。
【0007】
しかしながら、上記方法でも、粉体化マイクロカプセルの凝集防止効果は不十分であり、さらなる改善が必要とされる。特に、粉体化マイクロカプセルを印刷用インキとして用いる場合、油性メジウム中におけるマイクロカプセルの分散性も高める必要がある。
【0008】
また、上記方法では、凍結真空乾燥法又はスプレードライ法による乾燥工程を必要としているので、工程としても煩雑であり、生産性、経済性等の面においても不利と言える。
【0009】
他方、マイクロカプセルの分散性を高めることを目的として、液体ビヒクル連続相中に芯物質を分散して生じる界面に樹脂皮膜を形成するマイクロカプセル製造法において、最外周面の樹脂皮膜として固着する針状樹脂微小片を、予め液体ビヒクル連続相中に析出させた後、固着することを特徴とする微小粒子マイクロカプセルの製造法が提案されている(特開平5−212268号)。この製造法によれば、凝結・凝集が防止された微小粒子マイクロカプセルが得られる、とされている。
【0010】
しかしながら、上記方法によるマイクロカプセルにおいても分散性が不十分であり、さらなる改善が必要とされる。
【0011】
また、上記方法では、実際には一次樹脂皮膜の着膜工程と二次樹脂皮膜の着膜工程の2段階からなるものであり、工程としても煩雑であり、生産性、経済性等の面においても不利と言える。
【0012】
加えて、上記方法では、針状樹脂微小片が最外周膜に着膜せず、それが一次粒子として存在した場合、固形分の粒度分布が広がり、各粒子間の空隙部がかえって狭くなる結果、濾過・乾燥に長時間を必要とするおそれもある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の主な目的は、優れた分散性を発揮できる粉体化マイクロカプセルを効率的に製造することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、従来技術に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、特定工程からなる製法によって粉体化マイクロカプセルを製造することにより、上記目的を達成できることを見出し、ついに本発明を完成するに至った。
【0015】
すなわち、本発明は、下記の粉体化マイクロカプセル及びその製造方法に係るものである。
【0016】
1. マイクロカプセルの製造方法であって、
(1)エチレン−無水マレイン酸共重合体を含む水溶液に疎水性物質を分散させる第1工程、
(2)上記水溶液にアミノアルデヒド樹脂を配合することにより、疎水性物質表面に樹脂皮膜が形成されてなるマイクロカプセルを含むスラリーを調製する第2工程、
及び
(3)上記スラリーから上記水溶液を除去して回収されたマイクロカプセルをカチオン性界面活性剤により表面処理する第3
を有する粉体化マイクロカプセルの製造方法。
2. 第3工程において、マイクロカプセルに対するエチレン−無水マレイン酸共重合体の含有量が0.3重量%以下となるように上記水溶液を除去する上記項1記載の製造方法。
3. 第3工程において、濾過又は遠心分離により上記水溶液を除去する上記項1記載の製造方法。
4. 上記項1〜3のいずれかに記載の製造方法により得られる粉体化マイクロカプセル。
5. 上記項4記載の粉体化マイクロカプセルを油性メジウムに分散させてなる印刷用インキ。
6. 基材上に形成される塗膜であって、可逆的熱変色性組成物を芯物質として含む上記項4に記載のマイクロカプセルが上記塗膜中に存在しており、かつ、上記マイクロカプセルの粒径が20μmを超えないことを特徴とする可逆的熱変色性塗膜。
7. 塗膜の光沢度(60゜)が60以上である上記項6記載の可逆的熱変色性塗膜。
8. 変色温度範囲が4℃以下である上記項6又は7に記載の可逆的熱変色性塗膜。
9. 変色前後の色差(ΔE*ab)が50以上である上記項6〜8のいずれかに記載の可逆的熱変色性塗膜。
10. 少なくとも基板、導電層及び熱変色層を含む起電力チェッカーにおいて、上記熱変色層が上記項6〜9のいずれかに記載の可逆的熱変色性塗膜からなることを特徴とする起電力チェッカー。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態に基づき詳細に説明する。
1 使用材料
(1)アニオン性水溶性高分子物質
上記高分子物質は、アニオン性でかつ水に可溶性ものであれば特に限定されず、公知のもの又は市販品を用いることもできる。例えば、無水マレイン酸系、アクリル酸系、スルホン酸系等の各高分子物質が使用できる。無水マレイン酸系としては、エチレン−無水マレイン酸系共重合体、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸系共重合体、酢酸ビニル−無水マレイン酸系共重合体、ブタジエン−無水マレイン酸系共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸系共重合体、スチレン−無水マレイン酸系共重合体、αメチルスチレン−無水マレイン酸系共重合体等が例示される。アクリル酸系としては、ポリアクリル酸、イタコン酸−アクリル酸系共重合体、メタクリル酸−アクリル酸系共重合体等が例示される。スルホン酸系としては、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルトルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸−無水マレイン酸系共重合体、ビニルトルエンスルホン酸−無水マレイン酸系共重合体等が例示される。これらアニオン性水溶性高分子物質は1種又は2種以上で使用することができる。本発明では、特に無水マレイン酸系が好ましく、この中でもエチレン−無水マレイン酸系共重合体が最も好ましい。
(2)アミノアルデヒド樹脂
アミノアルデヒド樹脂は、本発明による粉体化マイクロカプセルの壁材を形成できるものであれば特に限定されず、公知のもの又は市販品を用いることもできる。例えば、尿素−ホルムアルデヒド系樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド系樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂、ブチル化尿素樹脂、尿素−メラミン系樹脂等が挙げられる。これらアミノアルデヒド樹脂は1種又は2種以上で使用することができる。本発明では、特にメラミン−ホルムアルデヒド系樹脂が好ましい。
【0026】
また、これら樹脂の重合度等は、最終製品の用途、高分子物質の種類等に応じて適宜設定することができる。例えば、メラミン−ホルムアルデヒド系樹脂としてメラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物も好適に用いることができる。このような縮合物も公知のものであり、公知の方法に従って調製することができる。
(3)疎水性物質
疎水性物質は、本発明の粉体化マイクロカプセルにおける芯物質となるものであり、樹脂皮膜として上記アミノアルデヒド樹脂でマイクロカプセル化できるものであれば特に制限されず、最終製品の用途等に応じて適宜選択することができる。具体的には、農薬、顔料、接着剤、医薬品、液晶材料、接着剤、各種ワックス・オイル類、化粧品等の用途に応じて疎水性物質を適宜採用することができる。
【0027】
特に、粉体化マイクロカプセルを印刷用インキとして用いる場合は、疎水性物質として、各種の着色剤(無機顔料、有機顔料、染料等)のほか、顕色剤、バインダー、溶剤、紫外線吸収剤、防腐剤、乾燥促進剤、酸化防止剤、紫外線安定剤等の添加剤も用いることができる。従って、これらのインキ成分を組み合わせることにより、通常の印刷インキのほか、熱硬化性タイプ、紫外線硬化タイプ、電子線硬化タイプ等の各種機能を有する印刷用インキも製造することができる。
【0028】
本発明では、疎水性物質(芯物質)として可逆的熱変色性組成物を用いることができる。可逆的熱変色性組成物としては、公知のもの又は市販品を使用することができる。例えば、電子供与性呈色性有機化合物、電子受容性化合物及び減感剤の3成分を必須成分とする組成物が挙げられる。電子供与性呈色性有機化合物としては、例えばトリフェニルメタンフタリド系化合物、フルオラン系化合物、スピロピラン系化合物、インドリノフタリド系化合物、ローダミンラクタム系化合物、ロイコオーラミン系化合物等が挙げられる。電子受容性化合物としては、例えばフェノール性化合物、チオ尿素誘導体、オキシ芳香族カルボン酸、カルボン酸及びその金属塩等が挙げられる。減感剤としては、例えば高沸点のアルコール類、エステル類、酸アミド類、カルボン酸類等が挙げられる。これにより、本発明の可逆的熱変色性塗膜を好適に得ることができる。
(4)界面活性剤
界面活性剤としては、マイクロカプセルの性状、最終製品の用途等に応じて公知のもの又は市販品の中から適宜選択することができる。例えば、アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸石鹸等のカルボン酸型、長鎖アルコール硫酸エステル等の硫酸エステル型、アルキルベンゼンスルホン酸塩等のスルホン酸型、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル等のリン酸エステル型等;カチオン性界面活性剤としては、長鎖1級アミン塩等のアミン塩型、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩等の4級アンモニウム塩型、ポリオキシエチレンアルキルアミン等の脂肪族アミン型、アルキルイミダゾリン等の複素環アミン型等;ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンアルキルチオエーテル等のエーテル型、ポリオキシエチレンモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンジ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノ脂肪酸エステル、グリセリンモノ脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等のエステル型、ポリオキシエチレンアルキルアミド等のアルカノールアミド型等;両性界面活性剤としては、N−アルキルアミノ酸型、イミダゾリン型等が挙げられる。これら界面活性剤の中でも、本発明ではノニオン性界面活性剤(特に、HLB3〜9)又はカチオン性界面活性剤が好ましい。
(5)その他の成分
上記水溶液中には、本発明の効果を妨げない範囲内で、必要に応じて水溶液のpHを調整するための添加剤等を配合することもできる。
2 製造方法
本発明の粉体化マイクロカプセルの製造方法は、前記のとおり、
(1)アニオン性水溶性高分子物質を含む水溶液に疎水性物質を分散させる第1工程、
(2)上記水溶液にアミノアルデヒド樹脂を配合することにより、疎水性物質表面に樹脂皮膜が形成されてなるマイクロカプセルを含むスラリーを調製する第2工程、及び
(3)下記の工程a)又は工程b)を実施する第3工程
a)上記スラリーから上記水溶液を除去して回収されたマイクロカプセルを界面活性剤により表面処理する工程
b)粉体化マイクロカプセルに対するアニオン性水溶性高分子物質の含有量が0.01重量%以下となるように、上記スラリーから上記水溶液を除去する工程
を有する。
(1)第1工程
第1工程では、アニオン性水溶性高分子物質を含む水溶液に疎水性物質を分散させる。上記水溶液のアニオン性水溶性高分子物質濃度は、用いるアニオン性水溶性高分子物質の種類等によって適宜設定すれば良いが、通常0.1〜20重量%程度、好ましくは2〜8重量%とすれば良い。
【0029】
疎水性物質の使用量は、最終製品の用途、疎水性物質の種類等に応じて適宜設定すれば良い。例えば、粉体化マイクロカプセルを印刷用インキとして用いる場合は、上記水溶液100重量部に対して通常50〜120重量部程度、好ましくは70〜90重量部の範囲内で設定すれば良い。
【0030】
分散方法は、疎水性物質を均一に分散できる限り特に制限されず、公知の方法に従って実施することができる。例えば、ホモミキサー、ホモジナイザー、デゾルバー等の公知の攪拌装置を用いて分散させることができる。なお、本発明における分散は、分散のみならず、乳化も含む概念である。従って、疎水性物質を分散させてなるO/W型乳化液とすることもできる。
【0031】
本発明では、疎水性物質を分散した後において、第2工程で配合するアミノアルデヒド樹脂の種類等に応じてpH調整を行っても良い。例えば、アミノアルデヒド樹脂としてメラミン−ホルムアルデヒド系樹脂等を用いる場合は、上記水溶液のpHを3.5〜6.5程度に調節すれば良い。
(2)第2工程
第2工程では、上記水溶液にアミノアルデヒド樹脂を配合することにより、疎水性物質表面に樹脂皮膜が形成されてなるマイクロカプセルを含むスラリーを調製する。
【0032】
アミノアルデヒド樹脂の配合量は、用いるアミノアルデヒド樹脂の種類、所望の皮膜厚さ等によって適宜変更すれば良いが、通常は疎水性物質を分散した後の水溶液(分散液)100重量部に対して1〜25重量部程度、好ましくは10〜15重量部とすれば良い。
(3)第3工程
第3工程では、下記の工程a)又は工程b)を実施する。
【0033】
a)上記スラリーから上記水溶液を除去して回収されたマイクロカプセルを界面活性剤により表面処理する工程
b)粉体化マイクロカプセルに対するアニオン性水溶性高分子物質の含有量が0.01重量%以下となるように、上記スラリーから上記水溶液を除去する工程
・工程a)
工程a)では、上記スラリーから上記水溶液を除去して回収されたマイクロカプセルを界面活性剤により表面処理する。
【0034】
まず、第2工程で調製されたスラリーから上記水溶液を除去してマイクロカプセルを回収する。水溶液の除去方法は、マイクロカプセルを回収できれば特に限定されず、公知の固液分離方法に従って実施することができる。固液分離方法としては、例えば濾過、遠心分離等を好適に採用することができる。上記水溶液を除去した後、必要に応じて水洗し又は水に分散させ、さらに同様の固液分離を実施しても良い。
【0035】
工程a)では、マイクロカプセル(固形分)に対するアニオン性水溶性高分子物質の含有量が0.3重量%以下となるように上記水溶液を除去することが好ましい。従って、上記含有量となるまで、必要に応じて上記の固液分離及び水洗を繰り返しても良い。
【0036】
次いで、マイクロカプセルを界面活性剤により表面処理する。処理方法は、マイクロカプセル表面に界面活性剤を付与できる限り特に制限されないが、好ましくは界面活性剤を含む水溶液中にマイクロカプセルを分散させ、攪拌することにより実施できる。この水溶液中における界面活性剤の濃度は、使用する界面活性剤の種類等に応じて適宜設定できるが、通常0.001〜5重量%程度、好ましくは0.01〜0.5重量%とすれば良い。界面活性剤の濃度が低すぎる場合にはマイクロカプセル表面に界面活性剤が十分付与できず、また濃度が高すぎる場合には乾燥状態の粉体化マイクロカプセルを得ることが困難となるおそれがある。
【0037】
また、上記水溶液に対するマイクロカプセル(固形分)の使用量(処理量)も攪拌が可能な限り特に制限されないが、通常は上記水溶液100重量部に対して1〜100重量部程度、好ましくは10〜30重量部とすれば良い。
【0038】
マイクロカプセルを界面活性剤を含む水溶液中で攪拌した後、常法に従って固液分離すれば良い。また、本発明では、必要に応じて、上記の界面活性剤による表面処理及び固液分離を繰り返して実施しても良い。固液分離後は、必要に応じて乾燥することもできる。乾燥方法も、公知の方法を採用すれば良く、また自然乾燥又は強制乾燥のいずれであっても良い。
・工程b)
工程b)では、粉体化マイクロカプセルに対するアニオン性水溶性高分子物質の含有量が0.01重量%以下、好ましくは0.005重量%以下となるように、上記スラリーから上記水溶液を除去する。上記含有量が0.01重量%を超える場合は、そのままでは粉体化マイクロカプセルが凝集しやすくなる。水溶液の除去方法は、上記含有量が制御できる限り特に限定されず、公知の固液分離方法に従って実施することができる。固液分離方法としては、例えば濾過、遠心分離等を好適に採用することができる。上記水溶液を除去した後、必要に応じて水洗し又は水に分散させ、さらに同様の固液分離を実施することができる。また、必要に応じて、これら固液分離又は水洗の各操作を繰り返しても良い。
【0039】
固液分離後又は水洗後は、必要に応じて乾燥することもできる。乾燥方法も公知の方法を採用すれば良く、例えば自然乾燥又は強制乾燥のいずれであっても良い。
【0040】
工程b)では、予めスラリーのpHを2〜4に調整することが好ましい。すなわち、マイクロカプセルが生成した後のスラリーのpHを2〜4の範囲に制御することが望ましい。かかる範囲にpHを制御することによって、上記の固液分離(特に、濾過、遠心分離等)が容易となる。これにより、どのようなpHで調製されたスラリーであっても容易に固液分離することが可能になる。pH調整剤としては、公知のものを使用できる。例えば、塩酸、リン酸等の無機酸、酢酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等の有機酸、また場合によってはアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン等のアルカリも使用することができる。
3 粉体化マイクロカプセル及び印刷用インキ
本発明の粉体化マイクロカプセルは、例えば本発明の製造方法によって得ることができる。粉体化マイクロカプセルの平均粒径は、最終製品の用途等によって異なるが、通常1〜100μm程度、好ましくは2〜10μmの範囲内に制御できる。
【0041】
本発明による粉体化マイクロカプセルは凝集しにくく、ほぼ1次粒子の状態で存在することができる。また、一時的に凝集していたとしても、容易に1次粒子の状態になり得る。粉体化マイクロカプセルの分散性は、一般的には、グラインドゲージによる値で10μm以下である。
【0042】
本発明の粉体化マイクロカプセルは、特に、油性メジウム中においても、優れた分散性を発揮することから、例えば印刷用インキをはじめ、その他にも各種マスターバッチ、各種塗料等として有効に利用することができる。
【0043】
印刷用インキとして使用する場合には、マイクロカプセルとして本発明により得られる粉体化マイクロカプセルを使用するほかは、公知の印刷用インキの製法に従って印刷用インキを製造することができる。例えば、着色剤を含む芯物質を用いた粉体化マイクロカプセルを樹脂類、有機溶剤等と混合攪拌することにより、油性メジウムに粉体化マイクロカプセルが分散した印刷用インキを製造することができる。また、この印刷用インキは、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷等の公知の印刷方法に従って紙、無機材料、樹脂シート等に印刷することができる。
4 可逆的熱変色性塗膜
本発明の可逆的熱変色性塗膜は、基材上に形成された塗膜であって、可逆的熱変色性組成物を芯物質として含むマイクロカプセルが上記塗膜中に存在しており、かつ、上記マイクロカプセルの粒径が20μmを超えないことを特徴とする。
【0044】
基材としては、本発明塗膜が形成できるものであれば特に制限されない。例えば、金属・合金材料、セラミックス、プラスチックス、ガラス、紙・繊維類等又はこれらの複合材料を用いることができる。
【0045】
マイクロカプセルの構成は、芯物質として可逆性熱変色組成物を含むものであれば特に限定的でない。このような組成物自体は、公知のインキを用いることができ、例えば前記のような電子供与性呈色性有機化合物、電子受容性化合物及び減感剤の3成分を必須成分とする組成物が使用できる。
【0046】
また、マイクロカプセルの壁材も限定されず、通常は樹脂皮膜により形成することができる。樹脂皮膜における樹脂としては、その種類は限定されないが、特にアミノアルデヒド樹脂を好適に用いることができる。アミノアルデヒド樹脂としては、前記で掲げた各種のものを採用することができる。
【0047】
このようなマイクロカプセルは、本発明の製造方法によって得られたマイクロカプセルを用いることが好ましい。本発明塗膜では、特に、粒径が20μmを超えない範囲、好ましくは粒径1〜10μm程度の範囲に粒度調整する。粒度調整は、前記の製造方法によって得られた粉体化マイクロカプセルがすでに粒径20μm以下のものから構成されている場合は不要である。一方、前記の製造方法によって得られた粉体化マイクロカプセルが粒径20μmを超えるものを含む場合は、公知の分級方法によって20μmを超えるものを除去すれば良い。
【0048】
本発明塗膜は、その光沢度(60゜)は通常60以上、好ましくは80以上である。また、塗膜の変色温度範囲は、通常4℃以下、好ましくは3.5℃以下である。さらに、本発明塗膜の変色前後の色差(ΔE*ab)は、通常50以上、好ましくは70以上である。これらの特性を1又は2以上有することによって、より優れた熱変色性能、例えばより優れた光沢性、熱応答性、色濃度、変色の鮮明性等を得ることができる。
【0049】
本発明塗膜は、例えば前記の本発明印刷用インキを公知の方法で基材上に塗布することによって形成することができる。このような可逆的熱変色性塗膜は、例えば起電力チェッカーに適用することができる。すなわち、本発明は、少なくとも基板、導電層及び熱変色層を含む起電力チェッカーにおいて、上記熱変色層が本発明の可逆的熱変色性塗膜からなることを特徴とする起電力チェッカーを包含する。
【0050】
本発明の起電力チェッカーは、熱変色層として本発明塗膜を用いる以外、公知の要素を採用することができる。例えば、基板としてポリイミドフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のフィルム状基板を用い、この基板の表面上に導電性インキで形成された導電層が積層され、基板の裏面上に熱変色層を本発明塗膜により形成すれば良い。この場合、必要に応じて、基板と熱変色層の間に、熱によって変色しない熱不変色層を介在させても良い。また、必要に応じて、熱変色層上に透明性樹脂等からなる保護層を設けることもできる。これら各層の厚みは、最終製品の使用目的等に応じて適宜設定すれば良いが、通常は0.01〜1mm程度の範囲内で定めれば良い。本発明の起電力チェッカーでは、導電層の接触部に電池の電極を接触させることによって、導電層で発生した熱が熱変色層に伝わり、熱変色層の変色が起こる。このようにして熱変色層の変化(場合によっては熱不変色層との色差)によって電池の起電力が明示されることとなる。より具体的には、起電力との関係で予め設定された熱変色層の変色領域の面積の大小によって、測定する電池の起電力を定量的に測定することも可能である。本発明の起電力チェッカーは、例えば乾電池等のバッテリーの起電力チェッカー等として有用である。
【0051】
【発明の効果】
本発明の製造方法は、特定工程によりマイクロカプセル表面に界面活性剤を付与するので、分散性に優れた粉体化マイクロカプセルを得ることができる。特に、この粉体化マイクロカプセルは、油性メジウム中においても実質的に一次粒子として存在し、良好な分散性を示すので、印刷用インキをはじめ、各種塗料等の従来からの用途にも好適に用いることができる。
【0052】
また、本発明の製造方法では、比較的簡単な工程で粉体化マイクロカプセルを製造できるので、粉体化マイクロカプセルの工業的規模での生産にも適しており、優れた生産性、経済性等をも発揮することができる。
【0053】
本発明の可逆的熱変色性塗膜は、実質的に一次粒子からなる特定のマイクロカプセルを含んでいるので、優れた熱変色性能等を発揮することができる。特に、光沢性、熱変色性(熱応答性)、色濃度、変色の鮮明度等において優れた効果が得られる。このような塗膜は、例えば乾電池等に用いられる起電力チェッカーとして有用である。
【0054】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより明確にする。但し、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
【0055】
実施例1
(1)マイクロカプセルスラリーの調製
まずアミノアルデヒド樹脂を製造した。37重量%ホルムアルデヒド溶液14重量部にメラミン6重量部を配合して60℃で加熱溶解した。溶解後、室温まで冷却することにより、メラミンーホルムアルデヒド初期縮合物を得た。
【0056】
他方、アニオン性水溶性高分子物質としてエチレン−無水マレイン酸共重合体(ジーランドケミカル社製)を用い、これを水に溶解して5重量%水溶液を調製し、さらにpH4.0に調節した。
【0057】
疎水性物質として、クリスタルバイオレットラクトン2重量部及びビスフェノールA4重量部をステアリルアルコール70重量部に加熱溶解させた混合物をつくり、この混合物を上記水溶液に配合し、ホモミキサーで攪拌することによりメジアン径3μmのO/W型乳化液を調製した。
【0058】
この乳化液100重量部に対して上記メラミンーホルムアルデヒド初期縮合物20重量部を攪拌しながら添加した後、60℃に昇温し、さらに2時間攪拌を続けた。その後、冷却してから1時間攪拌することにより、マイクロカプセルスラリーを得た。
(2)粉体化マイクロカプセルの回収
上記スラリー200gをブフナーロートで吸引濾過し、ウェットケーキを得た。次いで、水100gに上記ケーキを流し込み、続けて吸引濾過を実施して同様にケーキを得た。このケーキの重量は120gであり、含水率は40%であった。さらに、このケーキを、水500g及びポリオキシエチレンドデシルアミン(「ナイミーンL−202」日本油脂製)0.1gの混合液中に投入してリスラリー化した。得られたスラリーを上記と同様にして吸引濾過してマイクロカプセルを回収した後、乾燥することにより粉体化マイクロカプセルを得た。この粉体化マイクロカプセルを走査型電子顕微鏡で観察したところ、凝集することなく、ほぼ1次粒子の状態で存在していることを確認した。
(3)印刷用インキの調製
上記粉体化マイクロカプセルを用いて印刷用インキを製造した。まず上記マイクロカプセル40重量部をエポキシ樹脂(「エピコート828」油化シェル製)100重量部に混合攪拌し、インキ主剤を得た。次いで、この主剤に硬化剤(「エピキュアU」油化シェル製)25重量部を混合攪拌して印刷用インキを得た。
(4)印刷用インキによる印刷
この印刷用インキを用い、200メッシュのシルクスクリーンを用いて白色陶板上に印刷し、120℃で30分間加熱することにより印刷塗膜を形成した。印刷時におけるスクリーンの目詰まりもなく、また形成された塗膜表面はきわめて滑らかであった。このことから、上記印刷用インキ中におけるマイクロカプセルはその分散性に優れていることがわかる。
【0059】
実施例2
実施例1で得られた粉体化マイクロカプセルを用いて印刷用インキを製造した。まず上記マイクロカプセル25重量部を、2,4−ジエチルチオキサントン1部、芳香族型ウレタンアクリレート(「アロニックスM−1100」東亞合成化学工業製)40重量部及びネオペンチルグリコールジアクリレート30重量部
に混合攪拌することにより、印刷用インキを得た。
【0060】
この印刷用インキを用い、200メッシュのシルクスクリーンを用いてポリエチレンテレフタレート製白色フィルム上に印刷した後、紫外線照射(120W/cmの高圧水銀ランプにより照射、照射距離10cm、コンベアスピード10m/分)して硬化塗膜を形成した。印刷時におけるスクリーンの目詰まりもなく、また形成された塗膜表面はきわめて滑らかであった。このことから、上記印刷用インキ中におけるマイクロカプセルはその分散性に優れていることがわかる。
【0061】
実施例3
まず実施例1(1)で得られたマイクロカプセルスラリーを用いて、粉体化マイクロカプセルを製造した。
【0062】
まず上記マイクロカプセルスラリー200gをブフナーロートで吸引濾過し、ウェットケーキを得た。次いで、水100gに上記ケーキを流し込み、続けて吸引濾過を実施して同様にケーキを得た。このケーキの重量は120gであり、含水率は40%であった。さらに、このケーキを、水500g及びポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(「ノニオンNS−204.5」日本油脂製)0.8gの混合液中に投入してリスラリー化した。得られたスラリーを上記と同様にして吸引濾過してマイクロカプセルを回収した後、乾燥することにより粉体化マイクロカプセルを得た。この粉体化マイクロカプセルを走査型電子顕微鏡で観察したところ、凝集することなく、ほぼ1次粒子の状態であることを確認した。
【0063】
得られた粉体化マイクロカプセルを用い、実施例1(3)と同様にして印刷用インキを調製した。この印刷用インキを用い、実施例1(4)と同様にして白色陶板上にシルクスクリーン印刷を行った。印刷時におけるスクリーンの目詰まりもなく、また形成された塗膜表面はきわめて滑らかであった。このことから、上記印刷用インキ中におけるマイクロカプセルはその分散性に優れていることがわかる。
【0064】
実施例4
実施例3で得られた粉体化マイクロカプセルを用いたほかは、実施例2と同様にして印刷用インキを調製した。この印刷用インキを用い、実施例2と同様にしてポリエチレンテレフタレート製白色フィルム上にシルクスクリーン印刷した後、紫外線照射により硬化塗膜を形成した。印刷時におけるスクリーンの目詰まりもなく、また形成された塗膜表面はきわめて滑らかであった。このことから、上記印刷用インキ中におけるマイクロカプセルはその分散性に優れていることがわかる。
【0065】
比較例1
実施例1で得られたマイクロカプセルスラリー200gをブフナーロートで吸引濾過し、ウェットケーキを得た。次いで、水100gに上記ケーキを流し込み、続けて吸引濾過を実施して同様にケーキを得た。このケーキの重量は120gであり、含水率は40%であった。これを乾燥することにより粉体化マイクロカプセルを得た。このマイクロカプセルを走査型電子顕微鏡で観察したところ、凝集体が数多く形成されていた。
【0066】
この粉体化マイクロカプセルを用い、実施例1(3)と同様にして印刷用インキを調製した。得られた印刷用インキを用いて、実施例1(4)と同様に白色陶板上にシルクスクリーン印刷した後、加熱して印刷塗膜を形成した。印刷時においてスクリーンの目詰まりが発生し、また形成された塗膜表面には粗大粒子の存在が確認された。
【0067】
比較例2
比較例1の粉体化マイクロカプセルを用い、実施例2と同様にしてポリエチレンテレフタレート製白色フィルム上にシルクスクリーン印刷した後、紫外線照射により硬化塗膜を形成した。印刷時においてスクリーンの目詰まりが発生し、また形成された塗膜表面には粗大粒子の存在が確認された。
【0068】
試験例1
実施例及び比較例における粉体化マイクロカプセルのアニオン性水溶性高分子物質の残存量、粉体化マイクロカプセルの性状、印刷用インキにおける粉体化マイクロカプセルの分散性、印刷塗膜の状態等について調べた。その結果を表1に示す。なお、各物性については以下の方法でそれぞれ測定した。
(1)アニオン性水溶性高分子物質の残存量
各粉体化マイクロカプセルを固形分濃度40重量%となるように水でリスラリー化し、そのスラリー中のアニオン性水溶性高分子物質の含有量をGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定した。測定装置として「GPCクロマトグラフィー GULLIVERシリーズ」日本分光製(使用カラム:TOSOH TSK−GEL G4000PW)を使用した。
(2)粉体化マイクロカプセル分散性
グラインドゲージ(100μm)を用い、メジウム中のマイクロカプセル粒子が確認できた箇所の目盛りを読み取り、その分散度を調べた。
(3)塗膜の状態
塗膜表面を目視により観察した。目視により粗大粒子が認められないものを○、粗大粒子が目視により粗大粒子が確認できるものを×とした。
【0069】
【表1】
Figure 0004683687
【0070】
表1からも明らかなように、本発明による粉体化マイクロカプセルは、ほぼ1次粒子の形態で存在し、また印刷用インキ中においても優れた分散性を示すことがわかる。
【0071】
実施例5
(1)マイクロカプセルスラリーAの調製
まずアミノアルデヒド樹脂を製造した。37重量%ホルムアルデヒド溶液14重量部にメラミン6重量部を配合して60℃で加熱溶解した。溶解後、室温まで冷却することにより、メラミンーホルムアルデヒド初期縮合物を得た。
【0072】
他方、アニオン性水溶性高分子物質としてエチレン−無水マレイン酸共重合体(ジーランドケミカル社製)を用い、これを水に溶解して5重量%水溶液を調製し、さらにpH4.0に調節した。疎水性物質として、合成香料(日進香料製、シトラス)70重量部を上記水溶液に配合し、ホモミキサーで攪拌することによりメジアン径3μmのO/W型乳化液を調製した。
【0073】
この乳化液100重量部に対して上記メラミンーホルムアルデヒド初期縮合物20重量部を攪拌しながら添加した後、60℃に昇温し、さらに2時間攪拌を続けた。その後、冷却してから1時間攪拌することにより、マイクロカプセルスラリーAを得た。
(2)マイクロカプセルスラリーBの調製
アニオン性水溶性高分子物質としてエチレン−無水マレイン酸共重合体の代わりにビニルトルエンスルホン酸−無水マレイン酸共重合体(カネボウNSC社製)を用いたほかは、上記スラリーAと同様にしてマイクロカプセルスラリーBを得た。
【0074】
実施例6
上記スラリーA200gを10重量%塩酸水溶液を用いてスラリーのpHを3に調整した。その後、このスラリーをブフナーロートで吸引濾過したところ、問題なく容易にウェットケーキを得ることができた。さらに、水100gに上記ケーキを流し込み、続けて吸引濾過するという操作を3回繰り返し実施した。得られたケーキを50℃で加熱乾燥することにより粉体化マイクロカプセルを得た。このマイクロカプセルを走査型電子顕微鏡で観察したところ、凝集することなく、ほぼ1次粒子の状態で存在していることを確認した。
【0075】
実施例7
上記スラリーB200gを10重量%塩酸水溶液を用いてスラリーのpHを3に調整した。その後、このスラリーを遠心分離してマイクロカプセルを沈降させた。分離した上澄液を除去し、除去した量と同量の水をさらに添加し、同様に遠心分離を行った。さらに、水の添加及び遠心分離を2回繰り返し実施した。得られた沈降物を50℃で加熱乾燥することにより粉体化マイクロカプセルを得た。このマイクロカプセルを走査型電子顕微鏡で観察したところ、凝集することなく、ほぼ1次粒子の状態で存在していることを確認した。
【0076】
比較例3
上記スラリーA200gを10重量%塩酸水溶液を用いてスラリーのpHを3に調整した。その後、このスラリーをブフナーロートで吸引濾過したところ、問題なく容易にウェットケーキを得ることができた。得られたケーキを水洗することなく、50℃で加熱乾燥することにより粉体化マイクロカプセルを得た。このマイクロカプセルは凝集しており、手で解すことも困難であった。
【0077】
比較例4
上記スラリーB200gを10重量%塩酸水溶液を用いてスラリーのpHを3に調整した。その後、このスラリーを遠心分離してマイクロカプセルを沈降させた。得られた沈降物を水洗することなく、50℃で加熱乾燥することにより粉体化マイクロカプセルを得た。このマイクロカプセルは凝集しており、手で解すことも困難であった。
【0078】
試験例2
実施例6及び7、比較例3及び4で得られた粉体化マイクロカプセルのアニオン性水溶性高分子物質の含有量を調べた。測定方法は、粉体化マイクロカプセルを固形分濃度40重量%となるように水でリスラリー化し、そのスラリー中のアニオン性水溶性高分子物質(エチレン−無水マレイン酸共重合体)の含有量をGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により定量した。GPC装置として「GPCクロマトグラフィー GULLIVERシリーズ」日本分光製(使用カラム:TOSOH TSK−GEL G4000PW)を用いた。これらの結果を粉体化マイクロカプセルの状態とともに表2に示す。
【0079】
【表2】
Figure 0004683687
【0080】
表2の結果からも明らかなように、水洗等によって、粉体化マイクロカプセルのアニオン性水溶性高分子物質の含有量を0.01重量%以下にした実施例6及び7の粉体化マイクロカプセルは、ほぼ1次粒子の形態で存在しているのに対し、上記含有量が0.01重量%を超える比較例3及び4では凝集が生じており、実施例のものに比して分散性に劣ることがわかる。
【0081】
実施例8
(1)粉体化マイクロカプセルAの調製
実施例1で得られたマイクロカプセルスラリー200gを10重量%塩酸水溶液を用いてスラリーのpHを3に調整した。その後、このスラリーをブフナーロートで吸引濾過したところ、容易にウェットケーキを得ることができた。さらに、水100gを上記ケーキに流し込み、続けて吸引濾過するという操作を3回繰り返し実施した。得られたケーキを50℃で加熱乾燥することにより粉体化マイクロカプセルを得た。このマイクロカプセルを走査型電子顕微鏡で観察したところ、凝集することなく、ほぼ1次粒子の状態で存在していることを確認した。この粉体化マイクロカプセルのアニオン性水溶性高分子物質の残存量を試験例1と同様にして測定した結果、0.005重量%であった。
(2)粉体化マイクロカプセルBの調製
実施例1で得られたマイクロカプセルスラリー200gをブフナーロートで吸引濾過してウェットケーキを得た。水100gをこのケーキ上に流し込み、続けて吸引濾過を実施した。得られたケーキの重量は120gであり、含水率は40%であった。さらに、このケーキを、水500g及びポリオキシエチレンドデシルアミン(「ナイミーンL−202」日本油脂製)0.1g中にリスラリー化した。得られたスラリーを濾過、乾燥して粉体化マイクロカプセルを得た。このマイクロカプセルを走査型電子顕微鏡で観察したところ、凝集することなく、ほぼ1次粒子の状態で存在していることを確認した。この粉体化マイクロカプセルのアニオン性水溶性高分子物質の残存量を試験例1と同様にして測定した結果、0.08重量%であった。
(3)粉体化マイクロカプセルCの調製
実施例1で得られたマイクロカプセルスラリー200gをブフナーロートで吸引濾過してウェットケーキを得た。さらに、水100gをこのケーキ上に流し込み、続けて吸引濾過を実施した。得られたケーキの重量は120gであり、含水率は40%であった。このマイクロカプセルを走査型電子顕微鏡で観察したところ、凝集体を形成していることを確認した。この粉体化マイクロカプセルのアニオン性水溶性高分子物質の残存量を試験例1と同様にして測定した結果、0.08重量%であった。
【0082】
実施例9
実施例8の粉体化マイクロカプセルA40重量部とエポキシ樹脂(「エピコート828」油化シェル製)100重量部を混合撹拌し、インキ主剤を得た。さらに、この主剤に硬化剤(「エピキュアU」油化シェル製)25重量部を混合撹拌し、印刷用インキを得た。このインキを150メッシュシルクスクリーンを用いて白色陶板上に印刷し、120℃で30分間加熱して印刷塗膜を得た。塗膜表面はきわめて滑らかな表面を有しており、印刷時のスクリーンの目詰まりもなく、きわめて分散性の良好なものであった。
【0083】
実施例10
実施例8の粉体化マイクロカプセルB40重量部とエポキシ樹脂(「エピコート828」油化シェル製)100重量部を混合撹拌し、インキ主剤を得た。さらに、この主剤に硬化剤(「エピキュアU」油化シェル製)25重量部を混合撹拌し、印刷用インキを得た。このインキを150メッシュシルクスクリーンを用いて白色陶板上に印刷し、120℃で30分間加熱して印刷塗膜を得た。塗膜表面はきわめて滑らかな表面をしており、印刷時のスクリーンの目詰まりもなく、きわめて分散性の良好なものであった。
【0084】
実施例11
実施例8の粉体化マイクロカプセルA25重量部を2,4−ジエチルチオキサントン1重量部、芳香族型ウレタンアクリレート(「アロニックスM−1100」東亞合成化学工業製)40重量部及びネオペンチルグリコールジアクリレート30重量部を混合撹拌し、印刷用インキを得た。このインキを200メッシュシルクスクリーンを用いて白色PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に印刷し、120W/cmの高圧水銀ランプを用いて照射距離10cm、コンベアスピード10m/分で紫外線照射して硬化塗膜を得た。塗膜表面はきわめて滑らかな表面をしており、印刷時のスクリーンの目詰まりもなく、きわめて分散性の良好なものであった。
【0085】
実施例12
実施例8の粉体化マイクロカプセルB25重量部を2,4−ジエチルチオキサントン1重量部、芳香族型ウレタンアクリレート(「アロニックスM−1100」東亞合成化学工業製)40重量部及びネオペンチルグリコールジアクリレート30重量部を混合撹拌し、印刷用インキを得た。このインキを200メッシュシルクスクリーンを用いて白色PETフィルム上に印刷し、120W/cmの高圧水銀ランプを用いて照射距離10cm、コンベアスピード10m/分で紫外線照射して硬化塗膜を得た。塗膜表面はきわめて滑らかな表面を有しており、印刷時のスクリーンの目詰まりもなく、きわめて分散性の良好なものであった。
【0086】
実施例13
実施例11で調製された印刷用インキを用い、厚さ0.5mmの熱変色層が得られるように、裏面に導電層が形成されたPET製フィルム状基板の表面上に印刷して乾電池用起電力チェッカーを作製した。その構成の概要を図1に示す。上記チェッカーは、裏面に導電層(2)が形成されたフィルム状基板(1)の表面上に、熱により変色しない熱不変色層(3)、その上に熱変色層(4)が順次形成されている。上記チェッカーの接触部(5)(6)に乾電池の電極部分を接触させることにより乾電池の電池残量を調べたところ、約10秒で正確に確認することができた。
【0087】
実施例14
実施例12で調製された印刷用インキを用い、厚さ0.5mmの熱変色層が得られるように実施例13と同様の基材上に印刷し、実施例13と同様の構成をもつ乾電池用起電力チェッカーを作製した。これを用いて実施例13と同様にして乾電池の電池残量を調べたところ、約10秒で正確に確認することができた。
【0088】
比較例5
粉体化マイクロカプセルC40重量部とエポキシ樹脂(「エピコート828」油化シェル製)100重量部を混合撹拌し、インキ主剤を得た。さらに、この主剤に硬化剤(「エピキュアU」油化シェル製)25重量部を混合撹拌し、印刷用インキを得た。このインキを200メッシュシルクスクリーンを用いて白色陶板上に印刷し、120℃で30分間加熱して印刷塗膜を得た。塗膜表面にはマイクロカプセルの凝集体が存在することが肉眼により観察された。
【0089】
比較例6
上記の粉体化マイクロカプセルC25重量部を2,4−ジエチルチオキサントン1重量部、芳香族型ウレタンアクリレート(「アロニックスM−1100」東亞合成化学工業製)40重量部及びネオペンチルグリコールジアクリレート30重量部を混合撹拌し、印刷用インキを得た。このインキを200メッシュシルクスクリーンを用いて白色PETフィルム上に印刷し、120W/cmの高圧水銀ランプを用いて照射距離10cm、コンベアスピード10m/分で紫外線照射して硬化塗膜を得た。塗膜表面にはマイクロカプセルの凝集体が存在することが肉眼により観察された。
【0090】
比較例7
比較例6で調製された印刷用インキを用い、厚さ0.5mmの熱変色層が得られるように、実施例13と同様の基材上に印刷して実施例13と同様の構成をもつ乾電池用起電力チェッカーを作製した。これを用いて実施例13と同様にして乾電池の電池残量を調べたところ、電池残量を正確に確認できるまでに約13秒かかった。
【0091】
試験例3
実施例9〜12及び比較例5〜6で用いた粉体化マイクロカプセルの分散性、印刷塗膜の性状について、それぞれ調べた。その結果を表3に示す。
【0092】
【表3】
Figure 0004683687
【0093】
なお、表3中の各物性の測定方法は以下のようにして実施した。
(1)粉体化マイクロカプセル分散性
試験例1と同様にして調べた。
(2)塗膜の状態
試験例1と同様にして調べた。
(3)変色温度範囲
塗膜を20℃から60℃まで加熱速度0.5℃/秒で加熱し、0.5℃ごとに塗膜表面の色度をL*a*b*表色系で測定する。次に、スタート時の塗膜表面と加熱させた塗膜表面との色差ΔE*abをそれぞれ算出し、色差の値が2以上になった温度から色差の値が安定しはじめる温度までの温度範囲を変色温度範囲とした。
【0094】
なお。色度L*a*b*の測定には、色彩色差計(「CR−300」ミノルタ製)を使用し、下式により色差ΔE*abを求めた。
【0095】
ΔE*ab={(ΔL*)2}+(Δa*)2+(Δb*)21/2
(4)光沢度
測定角度が60゜から−60゜の光沢度計(「IG−310」堀場製作所製)を用いて測定した。
(5)変色前後の色差
塗膜表面の発色時の色度L*a*b*と、消色時の色度L*a*b*との色差を求めた。色度の測定は、上記(3)の場合と同様にして行った。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例13で作製された起電力チェッカーの断面構成を示す図である。

Claims (10)

  1. マイクロカプセルの製造方法であって、
    (1)エチレン−無水マレイン酸共重合体を含む水溶液に疎水性物質を分散させる第1工程、
    (2)上記水溶液にアミノアルデヒド樹脂を配合することにより、疎水性物質表面に樹脂皮膜が形成されてなるマイクロカプセルを含むスラリーを調製する第2工程、
    及び
    (3)上記スラリーから上記水溶液を除去して回収されたマイクロカプセルをカチオン性界面活性剤により表面処理する第3工程
    を有する粉体化マイクロカプセルの製造方法。
  2. 第3工程において、マイクロカプセルに対するエチレン−無水マレイン酸共重合体の含有量が0.3重量%以下となるように上記水溶液を除去する請求項1記載の製造方法。
  3. 第3工程において、濾過又は遠心分離により上記水溶液を除去する請求項1記載の製造方法。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の製造方法により得られる粉体化マイクロカプセル。
  5. 請求項記載の粉体化マイクロカプセルを油性メジウムに分散させてなる印刷用インキ。
  6. 基材上に形成される塗膜であって、可逆的熱変色性組成物を芯物質として含む請求項に記載のマイクロカプセルが上記塗膜中に存在しており、かつ、上記マイクロカプセルの粒径が20μmを超えないことを特徴とする可逆的熱変色性塗膜。
  7. 塗膜の光沢度(60゜)が60以上である請求項記載の可逆的熱変色性塗膜。
  8. 変色温度範囲が4℃以下である請求項又はに記載の可逆的熱変色性塗膜。
  9. 変色前後の色差(ΔE*ab)が50以上である請求項のいずれかに記載の可逆的熱変色性塗膜。
  10. 少なくとも基板、導電層及び熱変色層を含む起電力チェッカーにおいて、上記熱変色層が請求項のいずれかに記載の可逆的熱変色性塗膜からなることを特徴とする起電力チェッカー。
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