JPH05212268A - 微小粒子マイクロカプセル及びその製造法 - Google Patents

微小粒子マイクロカプセル及びその製造法

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JPH05212268A
JPH05212268A JP5416692A JP5416692A JPH05212268A JP H05212268 A JPH05212268 A JP H05212268A JP 5416692 A JP5416692 A JP 5416692A JP 5416692 A JP5416692 A JP 5416692A JP H05212268 A JPH05212268 A JP H05212268A
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microcapsule
resin
microcapsules
resin film
continuous phase
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JP5416692A
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Masayuki Nakanishi
真行 中西
Hiroyuki Yamamoto
裕之 山本
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NIPPON CAPSULE PROD KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 液体ビヒクル連続相中に芯物質を分散して生
じる界面に樹脂皮膜を形成するマイクロカプセルで、樹
脂皮膜をいわば二重に着膜するものであり、その最外周
皮膜には針状樹脂微小片を固着してなる微小粒子マイク
ロカプセルである。その製法は、その最外周面に着膜す
る針状樹脂微小片を、予め液体ビヒクル連続相中で析出
した後、着膜すことから構成される。 【効果】 その表面の突起によって相互に接触している
マイクロカプセル一次粒子の集合体は、隣り会う粒子と
の接触部分が極端に少なくなること、又、各粒子間の空
隙部が大きく各粒子表面の付着水、膨潤水を除去し易
く、乾燥の過程で各粒子の空隙部が空気または乾燥温風
の流路となって乾燥が容易なマイクロカプセルである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体ビヒクル連続相中
で製造する微小マイクロカプセルで、その一次粒子のま
ま乾燥粉体として利用することを目的とした微小粒子マ
イクロカプセル及びその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液体ビヒクル連続相中で製造するマイク
ロカプセルは、その製造が完了したときの状態はマイク
ロカプセル粒子が液体ビヒクル連続相に懸濁している、
所謂、マイクロカプセル・スラリー状態である。液体ビ
ヒクル連続相として最も多用されている水溶液を用いる
製造を例にとると、この場合の芯物質は疎水性物質であ
り、また樹脂皮膜材質には各種ポリマーが用いられてい
る。そして、この製法下でマイクロカプセルの製造が完
了したときの状態は、マイクロカプセル粒子が水中に懸
濁しているマイクロカプセル・スラリーである。こうし
て完成されたマイクロカプセルを実用に供するために
は、多くの場合マイクロカプセル・スラリーからマイク
ロカプセル粒子を捕集し、さらにマイクロカプセル樹脂
皮膜に含まれている付着水、膨潤水等を取り除いて、マ
イクロカプセルの乾燥固体粒子を得なければならない。
【0003】その際に、マイクロカプセルの乾燥固体粒
子を得る常用手段としては、下記の二法がある。 a)スプレードライ装置による噴霧乾燥法 同法によってマイクロカプセルの固体粒子を得るために
は、理論的にはマイクロカプセル・スラリーを細孔より
噴出させ、高速度で回転している円盤上で飛散させて、
その遠心力によって生じる噴霧スラリーに乾燥熱風を吹
き付けて、スラリー中の水とマイクロカプセルの付着水
分を蒸発する。その際、マイクロカプセル・スラリー中
のマイクロカプセル分散濃度が高いほど蒸発させる水分
が少なくすむので乾燥効率はよくなるが、細孔より噴出
するスラリー中でマイクロカプセル粒子が凝集する傾向
が強くなる。また、逆に二次凝集を防ぐためにはスラリ
ー中のマイクロカプセル濃度を極端に希釈しなければな
らず、結果として揮発しなければならい水分が過大とな
り乾燥効率が極端に低くなる。
【0004】b)熱風流動床または回転ドラム乾燥法 同法によってマイクロカプセル固体粒子を取り出すため
には、まずマイクロカプセル・スラリーをフイルター濾
過して脱水ケーキをつくり、つぎにその脱水ケーキを流
動床上または回転ドラム内で機械的にほぐしながら乾燥
熱風を加えるのが常法である。しかし、微小粒径のマイ
クロカプセルの場合マイクロカプセル・スラリーよりフ
イルター濾過する初期過程でマイクロカプセルの一次粒
子の凝集層が生成され、一旦凝集層ができると、その凝
集層が以降の水分濾過の障害となり、脱水に著しく長時
間を要する。又、その脱水後の凝集層を流動床または回
転ドラム内でほぐしても乾燥後は大小のブロック状の凝
集粒子が混入してマイクロカプセルの一次粒子を利用す
る利点が全く失われる。
【0005】このように上記のa)及びb)のいずれの
方法によってもマイクロカプセルの粒径が微小であるこ
とから、マイクロカプセルの一次粒子が付着し合って凝
集二次粒子を生成する傾向が強く、折角微小粒径のマイ
クロカプセルを製造したにも拘らず、一次粒子の平均粒
径の数倍から数10倍に達する凝集二次粒子が混在するこ
となり、マイクロカプセルの均質性を著しく損なう結果
を招来している。このため、現状では完成された約5μ
以下の微小粒径のマイクロカプセルを液体ビヒクルより
補集するときに、マイクロカプセル粒子が相互に付着、
凝集して二次粒子に成長することは殆ど避けられない。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】このように、液中分
散法によるマイクロカプセル製法でつくられたマイクロ
カプセルを液中からマイクロカプセル固体粒子として取
り出す常用手段である、a)スプレードライ法、及び
b)熱風流動床または回転ドラム法では、マイクロカプ
セルの粒径が微小であればある程、粒子が凝集して二次
粒子をつくる傾向が強くなる。その主な理由は、マイク
ロカプセル粒子径が微小で、しかも、その外形が球状に
近いため、その集合体では各粒子間の接触面積が大き
く、各粒子が相互に付着し易く、また各粒子間の非接触
空隙層が少なく各粒子間、粒子表面にある付着水分、膨
潤水分の毛管力によって粒子相互の付着力が増大するこ
となどによると考えられる。
【0007】このように、マイクロカプセル一次粒子が
凝集層をつくり、乾燥後の二次粒子がブロック状に凝結
する場合は論外であるにしても、スプレードライ法によ
って生じる二次粒子も、多くの場合、二個以上複数のマ
イクロカプセルの凝集体となり、微小マイクロカプセル
の一次粒子の利用を目的とした用途によっては致命的な
欠陥となる。このためには、微小粒径マイクロカプセル
の凝集、凝結を防止する樹脂皮膜を得ることにある。
【0008】そこで本発明では、カプセルの皮膜を硬
く、粘着性を少なくすること、及び、脱水時のカプセル
同志の接触面積を小さくすることを検討したのである。
特に、マイクロカプセルの粒子径が微小であっても、そ
の集合体の粒子相互間の空隙を大きくできれば相互の接
触点も少なく、接触点の総和として接触面積も当然に小
さくなることによって凝集因子が減少し、そして粒子間
の拡大される空隙はマイクロカプセル・スラリーからマ
イクロカプセル粒子を捕集するときの脱水流路として、
マイクロカプセルの表面の膨潤水、付着水を速やかに除
去する機能を果たし、結果的に各粒子間に働く凝集因子
を減殺することを知見したのである。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、上記の課題を解
決するために、皮膜が硬く、粘着性の少ない壁材質を選
定すると同時に、マイクロカプセル樹脂皮膜表面に、顕
微鏡的に微少な針状析出微片をとりこんだ二次樹脂皮膜
を着膜したマイクロカプセル一次粒子の集合体は、その
針状突起同志で接触し相互にInterlockすることによっ
て、粒子間の空隙を拡大し、またそのInterlockが乾燥
過程で容易にほぐれる性質を利用したものである。すな
わち本発明は、液体ビヒクル連続相中に芯物質を分散し
て生じる界面に樹脂皮膜を形成するマイクロカプセル
で、その最外周面の樹脂皮膜として針状樹脂微小片を固
着してなることを特徴とする微小粒子マイクロカプセル
である。その製造法として、液体ビヒクル連続相中に芯
物質を分散して生じる界面に樹脂皮膜を形成する際に、
その最外周面に固着する針状樹脂微小片を、予め液体ビ
ヒクル連続相中に析出した後、固着することを特徴とす
る微小粒子マイクロカプセルの製造法である。
【0010】本発明での好ましい微小粒子マイクロカプ
セルの製造法としては、最初に液体ビヒクル連続相に疎
水性芯物質を乳化分散させた後、その界面上に樹脂皮膜
としての一次樹脂皮膜を着膜させ、マイクロカプセルが
分散媒中に懸濁したマイクロカプセル・スラリーを得
る。その後、続けて該マイクロカプセル・スラリーを室
温まで徐冷して、PHを若干酸性に調整した後、この系に
二次皮膜用樹脂を添加し、液体ビヒクル連続相中に針状
樹脂微小片を析出させた後、該針状樹脂微小片をマイク
ロカプセル一次樹脂皮膜上に二次樹脂皮膜として固着し
て微小粒子マイクロカプセルを形成するものである。し
かし、本発明での微小粒子マイクロカプセルの製造法と
しては、一次、二次樹脂皮膜と区別せずに、通常のマイ
クロカプセル皮膜形成工程においての工程途中で、PHを
下げ樹脂化反応を異常に高め遊離の針状樹脂片をビヒク
ル中に析出させた後、続けて適正なカプセル皮膜形成の
条件のPHに戻し、膜形成と同時に針状樹脂片を膜にとり
こませて、前述と同様のカプセルを形成させることもで
きる。
【0011】本発明の液体ビヒクルには、ゼラチン、ア
ラビアゴム、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルア
ルコール、ポリアクリル酸、スチレンマレイン酸共重合
体、エチレンマレイン酸共重合体、ポリビニルメチルエ
ーテルマレイン酸共重合体等の水溶液が挙げられる。本
発明の芯物質には、香料、染料、顔料、接着剤、農薬、
殺菌剤、防錆剤、虫忌避剤、撥水剤、潤滑剤等が挙げら
れる。本発明の皮膜に使用する樹脂には、尿素樹脂、変
性尿素樹脂、メラミン樹脂、変性メラミン樹脂、グアナ
ミン樹脂、アニリン樹脂、スルホミド樹脂等が挙げられ
る。
【0012】
【作用】マイクロカプセルに限らず、微粒子の集合体は
何によらず粒子相互間のフアン・デル・ワールス力、静
電引力等によって、微粒子間で凝集作用が起こる。特に
マイクロカプセルの外形は球形で、粒径分布も正規分布
であるため、たとえその分布中の過大、過小粒径の粒子
を除外しても、一定量のマイクロカプセル集合体中の一
次粒子径はある範囲のなかに分布していることから、マ
イクロカプセルの集合体に生じる球形粒子間の空隙が、
その粒子と比較してより小さな粒径の一次粒子によって
充填されるものと考えられる。その結果各粒子間の接触
点が増大して、フアン・デル・ワールス力、静電引力等
による粒子間の相互作用による凝集が生じ、さらにマイ
クロカプセル樹脂皮膜に粘着性があったり、また、膨潤
膜で付着水を多く含んでいるときは膜面に弾力性があ
り、粒子間の接触点は、接触面へと広がり、さらに粒子
間の凝集を促している。
【0013】上述の凝集作用を防止する手段として、最
も単純な手法はマイクロカプイセルの粒子径を大きくす
ることであるが、これは所望するマイクロカプセルが微
小粒径でなければならい以上、有効な防止策とはならな
い。言い替えると、マイクロカプセルの粒子径が微小で
あっても凝集しにくいマイクロカプセルをつくることが
唯一の有効策であると言える。即ち、硬く粘着性の少な
い材質を用い、さらにマイクロカプセルの粒子径が微小
であっても、その集合体の粒子相互間の空隙を大きくで
きれば、相互の接触点も少なく、接触点の総和として接
触面積も当然に小さくなることによって凝集因子が減少
し、そして、粒子間の拡大される空隙はマイクロカプセ
ル・スラリーからマイクロカプセル粒子を捕集するとき
の脱水流路として、マイクロカプセルの表面の膨潤水、
付着水を速やかに除去する機能を果たし、結果的に各粒
子間に働く凝集因子を減殺しているのである。次に実施
例及び比較例を述べる。
【0014】
【実施例】
実施例1 アニオン性水溶性高分子物質であるエチレン無水マレイ
ン酸共重合体(モンサント・ケミカルズ社製商品:EMI
−31)を溶解した5%水溶液200gをpH4.5に調整後、こ
の溶液に芯物質となる油性物質200mlを加え、ホモミキ
サーによって乳化分散して、芯物質の油滴粒子径2〜3μ
mのO/W型のエマルジョンを得た。このエマルジョン系
を攪拌しながら、メチロール・メラミン樹脂水溶液(住
友化学工業社製商品:スミレーズ・レジン613)の17%
固形分に調整した溶液100gを加え、さらに系の温度を5
5℃に昇温して約1時間攪拌を続けた後、15%可性ソーダ
水溶液を加えて系のpHを5.5に調整し、さらに2時間攪拌
を持続した。系の温度を室温まで徐冷して油滴の界面上
にカプセル樹脂皮膜(一次樹脂皮膜)を形成させた。こ
こまでの操作で得られたマイクロカプセル・スラリー
(分散液)の半量を比較例1用のスラリーとして使用し
た。
【0015】つぎに、残りの半量のマイクロカプセル・
スラリーのpHを、10%塩酸を用いて、3.5に下げてから
メチロール・メラミン樹脂25%の水溶液80gを加え、系
の温度を50℃に昇温して攪拌を続けた。この時点では水
中でのメラミン樹脂の析出の方が樹脂皮膜に吸着される
樹脂より多く系の水溶液側に樹脂微片が顕微鏡にて認め
られた。その後、pHを0.2高く調整し系の温度を60℃に
昇温して攪拌スピードを調整しながら2時間攪拌し析出
微片取り込んだ濃厚重合メラミン樹脂をマイクロカプセ
ル粒子の一次皮膜面に二次樹脂皮膜として着膜させた。
これに約100mlの水を加え系を室温まで冷却する、こう
して得られたマイクロカプセル分散液(スラリー)をブ
フナーロートを用いて真空吸引して脱水すると、容易に
脱水され、マイクロカプセル粒子はケーキ状となった。
この脱水ケーキをトレーに広げ室温で24時間放置し、得
られたマイクロカプセルを400メッシュスクーリンを用
い、篩振動器にかけると乾燥ブロックは簡単にほぐれ
て、一次粒子の粉体としてメッシュを通過した。
【0016】実施例2 122部(重量)35%ホルマリン及び60部の尿素混合液を
トリエタノールアミンを用いてPHを8.5に調整し、つい
でこの混合液を、70℃、2時間加熱攪拌して尿素−ホル
ムアルデヒド初期重合物を得た。アニオン性水溶性高分
子物質であるエチレン−無水マレイン酸共重合体(モン
サント・ケミカル社商品:EMA-31)を溶解した5%水溶
液200gをPH3.1に調整し、これに芯物質となる油性物質
200mlを加えホモミキサーによって乳化分散し芯物質の
油滴粒子径2〜3μmのO/W型エマルジョンを得た。このエ
マルジョン系を攪拌しながら前記尿素−ホルムアルデヒ
ド初期縮合物36gをゆっくり添加し、液温を55℃に昇温
し2時間攪拌を続けた。この操作で系の水溶液側で析出
した尿素−ホルムアルデヒド樹脂が油滴界面に吸着され
カプセル樹脂皮膜(一次樹脂皮膜)を形成した。
【0017】ここまでの操作で得られたマイクロカプセ
ル・スラリーの半量を比較例2のスラリーとして使用し
た。つぎに残りの半量のマイクロカプセル・スラリーの
PHを3.3とし攪拌を続けながら前記の尿素−ホルムアル
デヒド初期縮合物26gをゆっくり添加し、系の液温を50
℃に昇温しすぐに系のPHを3.0に下げた。この後、55℃
に昇温し、一時間攪拌を続けた後100mlの55℃の水を添
加しPHを2.5に下げて55℃で一時間攪拌を続けた。この
操作によりカプセル二次樹脂皮膜は完成し顕微鏡で観察
するとカプセル皮膜表面にブロック状突起が無数ある状
態が確認された。こうして得られたマイクロカプセル分
散液を濾紙をセットしたブフナーロートを用い真空脱水
すると容易に脱水できカプセルはケーキ状となった、こ
の脱水ケーキをトレーに広げ室温で24時間乾燥した。得
られた乾燥カプセルを400Mesh(開き37μm)スクリーン
を用い篩振動器にかけると、カプセル乾燥ブロックは簡
単にほぐれて一次粒子カプセル粉体となってメッシュを
通過した。
【0018】実施例3 アニオン性水溶性高分子物質であるエチレン−無水マレ
イン酸共重合体(モンサント・ケミカルズ社商品:EMA-
31)を溶解した5%水溶液200gに尿素14gを加え溶解後
の液PHを3.5とした。この溶液に芯物質となる油性物質2
00gを加えホモミキサーによって乳化分散して芯物質の
油滴粒子径2〜3μmのO/W型エマルジョンを得た。攪拌
を続けながら系の温度を55℃に昇温し、35%ホルマリン
34mlを添加し55℃で3時間攪拌を続けた、系の水溶液側
で反応析出した樹脂は、油滴界面に吸着され均一な膜厚
の一次樹脂皮膜を形成した、系の温度を自然冷却により
室温まで下げた。ここままでの操作で得られたマイクロ
カプセル・スラリーの半量を比較例3用のスラリーとし
て使用した。つぎに残りの半量のマイクロカプセル・ス
ラリーに攪拌を続けながら100mlの水を加え系のPHを3.2
に下げた。
【0019】ベンゾグアナミン90部、35%ホルマリン45
部、及び水100部の混合液をトリエタノールアミンでPH
8.5に調整後、70℃で2時間加熱しメチロール化ベンゾグ
アナミン樹脂液を作成した。このメチロール化ベンゾグ
アナミン樹脂液20g及びメチロールメラミン樹脂水溶液
(住友化学工業社製品:スミレーズレジン613)の17%
固形分に調整した液70gを加え、系の温度を50℃に昇温
させた。攪拌を続けながら系のPHを3.2に上げ、60℃に
昇温し2時間攪拌スピードを調節しながら保持した、系
の液温を室温までゆっくり冷却した。この操作によりカ
プセル二次樹脂皮膜は完成し、皮膜状態を顕微鏡で観察
すると表面は突起が多くゴツゴツしたものであった。こ
の様にして得られたマイクロカプセル分散液を濾紙をセ
ットしたブフナーロートを用い真空脱水すると容易に脱
水できカプセルケーキの状態となった。この脱水ケーキ
をトレーに広げ室温で24時間乾燥した後、乾燥カプセル
を400Mesh(目開き37μm)スクリーンを用いて篩振動
器にかけたところカプセル乾燥ブロックは簡単にほぐれ
一次粒子のカプセル粉となってメッシュを通過した。
【0020】比較例1 実施例1で得られた一次樹脂皮膜のマイクロカプセル・
スラリーをブフナーロート及び濾紙を用いて真空吸引脱
水してケーキ状物質を得た。この脱水ケーキをトレーに
広げ室温で放置乾燥後、篩振動器にかけ乾燥マイクロカ
プセルを得た。 比較例2 実施例2で得られた一次樹脂皮膜のマイクロカプセル・
スラリーをブフナーロート及び濾紙を用いて真空吸引し
てケーキ状物質を得た。この脱水ケーキをトレーに広げ
室温で放置乾燥後、篩振動器にかけ乾燥マイクロカプセ
ルを得た。
【0021】比較例3 実施例3で得られた一次樹脂皮膜のマイクロカプセル・
スラリーをブフナーロート及び濾紙を用いて真空吸引し
てみたが、脱水は思う様にいかなかった。以上、実施例
1〜3で得られた最外周面の樹脂皮膜として針状樹脂微
小片を固着してなるマイクロカプセル分散液(スラリ
ー)、及び比較例1〜3で得られた一次樹脂皮膜形成表
面が平滑なマイクロカプセル・スラリーについて、脱
水、乾燥、粉体化及びマイクロカプセルの粒度測定につ
いて次の条件で行い、その結果を
【表1】 に示す。 イ)脱水 各マイクロカプセル・スラリーを濾紙(東洋濾紙:定性
No1)をセットしたブフナーロート使用し真空脱水す
る、その際の真空脱水時間と残留水分を測定する。尚、
水分の測定にはオーブン温度60℃で、4時間乾燥して水
分を除去する乾燥減量測定法により、その重量を測定す
る。 ロ)乾燥 真空脱水工程で得られたカプセルケーキをトレー上にほ
ぐし広げ、室温で乾燥し、乾燥時間を測定する。 ハ)粉体化 ロ)の乾燥工程で得られたカプセルブロックを、篩振動
器(三田村理研工業社製品18-35)を使用し凝集をほぐ
す。 ニ)マイクロカプセルの粒度測定 測定用試料のマイクロカプセル粉を、ごく薄い界面活性
剤を含んだ水溶液に超音波分散しながら、レーザー粒度
分析計(セイシン企業(株)製:PRO-7000S)にて測定
し、データはV%が50%のところの粒径を平均粒径とし
た。
【0022】
【発明の効果】本発明は、微小粒径、特に5μ以下のマ
イクロカプセルの固体粒子を得るための脱水、乾燥に要
する時間が著しく短縮できることによって、優れた省エ
ネルギー効果が得られる。微小粒子、特に5μ以下のマ
イクロカプセル一次粒子が凝集、凝結して二次粒子に成
長することなく、一次粒子が容易に得られる。従って、
従来マイクロカプセルの粒径が過大もしくは不均一であ
ることから、工程中でマイクロカプセルが圧壊する虞れ
があるために利用できなかった製品分野、樹脂への混練
や塗料への使用が可能となり利用分野が著しく広がった
のである。従来、微小粒子のマイクロカプセルの二次凝
集を最小限にとどめる乾燥法には、スプレードライ法以
外に有効な方法がなかったが、マイクロカプセル・スラ
リーより脱水が容易になったこと、又、脱水ケーキにし
ても一次粒子間の凝結の虞がないことから、熱風トレイ
またはドラム乾燥が可能となったのである。その結果、
スプレードライ法を使用する従来法に比較して、乾燥工
程におけるマイクロカプセルの飛散ロスが皆無となり優
れた作業効率が得られるのである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体ビヒクル連続相中に芯物質を分散し
    て生じる界面に樹脂皮膜を形成するマイクロカプセルで
    あり、 その最外周面の樹脂皮膜として針状樹脂微小片を固着し
    てなることを特徴とする微小粒子マイクロカプセル。
  2. 【請求項2】 液体ビヒクル連続相中に芯物質を分散し
    て生じる界面に樹脂皮膜を形成するマイクロカプセル製
    造法において、 その最外周面の樹脂皮膜として固着する針状樹脂微小片
    を、予め液体ビヒクル連続相中に析出させた後、固着す
    ることを特徴とする微小粒子マイクロカプセルの製造
    法。
  3. 【請求項3】 液体ビヒクル連続相中に芯物質を分散し
    て生じる界面に樹脂皮膜を形成するマイクロカプセル製
    造法において、 該液体ビヒクル連続相に水溶液を、また核物質に疎水性
    液状物質及び/又は水不溶固型粉を、さらに樹脂皮膜に
    アミノアルデヒト樹脂を用いる請求項2記載の微小粒子
    マイクロカプセルの製造法。
  4. 【請求項4】 乾燥後のマイクロカプセル粒子の平均粒
    径が5μ以下である請求項1記載の微小粒子マイクロカ
    プセル又は請求項2記載の微小粒子マイクロカプセルの
    製造法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4846645A (en) * 1987-03-31 1989-07-11 Cole Robert J Bubble forming and stabilizing device for use in continuous extrusion process for making a blown film
JP2000325776A (ja) * 1999-03-12 2000-11-28 Sakura Color Prod Corp 粉体化マイクロカプセル及びその製造方法
JP2002069473A (ja) * 2000-09-01 2002-03-08 Toyota Motor Corp 摺動部材用組成物
KR100372604B1 (ko) * 2000-10-11 2003-02-19 주식회사 대하맨텍 양이온성 수용액 조성물내에서 안정한 마이크로캡슐제조방법

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