JP4682439B2 - 固体撮像素子の駆動装置及び駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CCD(電荷結合素子)を用いた固体撮像素子を駆動するための固体撮像素子の駆動装置及び駆動方法に関し、更に詳しくは、電子シャッタ機能を有する固体撮像素子の駆動装置及び駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電気的に露光時間の調整を行い得るようになされた固体撮像素子、すなわち電子シャッタ機能を有する固体撮像素子として、N型シリコン基板上にP型ウェル領域を形成すると共に、このP型ウェル領域内に受光部としてのフォトセンサ、垂直シフトレジスタ、水平シフトレジスタ及び出力部を設けた構造のものがある。この種の固体撮像素子では、N型シリコン基板に高電圧を印加してフォトセンサに蓄積された信号電荷を基板側へ掃き捨てることにより、フォトセンサの信号電荷蓄積時間、すなわち露光時間を制御することができる。電子シャッタ機能における信号電荷の掃き捨て方法としては、例えば、露光開始時までの間、水平同期信号と同じ周期で基板にシャッタパルスを印加して、信号電荷の掃き捨てを繰り返し行う方法がある。
【0003】
図9は、従来のシャッタパルスの印加タイミングの一例を示すタイミングチャートである。ここでは、4相駆動の垂直シフトレジスタを用いた固体撮像素子の例を挙げている。図において(a)は水平ブランキング信号H−BLKを示し、この信号のLレベル時が水平ブランキング期間を表している。(b)〜(e)は4相の垂直転送パルスφV1〜φV4を示し、これらの垂直転送パルスφV1〜φV4がHレベルの時、転送電極下のポテンシャルが深くなり、信号電荷はポテンシャルが深くなっている部分に保持される。(f)はシャッタパルスVsubを示し、Hレベルの時に信号電荷の掃き捨てが行われる。
【0004】
図9におけるT1〜T8の各時間における垂直シフトレジスタでの電荷転送状態を表したポテンシャル図を図10に示す。時間T1の状態では、信号電荷が転送電極V1,V2,V3に蓄積されていることを示している。次の時間T2の状態でV1がLレベルになり、信号電荷はV2,V3に蓄積される。次いで、時間T3の状態でV4がHレベルになり、信号電荷はV2,V3,V4に蓄積される。このような動作を繰り返すことによって信号電荷が順次転送される。このとき、シャッタパルスVsubは、垂直転送中に1回、Hレベルに維持される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、近年における固体撮像素子は、画素数増加のために画素サイズの小型化が進み、垂直シフトレジスタの1セルに占める割合が狭められ、垂直シフトレジスタの取扱信号電荷量も減少する傾向にある。その中で、垂直転送中にシャッタパルスVsubを印加すると、図11に示すようにシャッタパルスVsubがHレベルになったときのP型ウェル領域によるバリア電位aの方が信号電荷の電位bよりも深い電位となり、垂直シフトレジスタを転送されている信号電荷が基板側へ掃き捨てられてしまう。このため、垂直シフトレジスタの取扱信号電荷量が減少することになり、ダイナミックレンジが狭められてしまうという問題がある。なお、図において破線はシャッタパルスVsubがLレベルのときのポテンシャル分布を示している。
【0006】
一方、特開平10−136270号公報には、シャッタパルス印加時における垂直シフトレジスタの取扱信号電荷量の減少を防止するために、垂直シフトレジスタの転送電極のうちの過半数の転送電極にHレベルの垂直転送パルスが印加されている間に、固体撮像素子に対してシャッタパルスを印加する方法が提案されている。すなわち、信号電荷の垂直転送中において最も垂直シフトレジスタの電荷保持能力が大きい期間にシャッタパルスを印加するようにして、垂直シフトレジスタからの信号電荷の溢れ出しを防ぎ、もって垂直シフトレジスタの取扱信号電荷量の減少を防止するようにしている。
【0007】
しかしながら、上記公報に記載の方法では、垂直シフトレジスタの最も電荷保持能力が大きい期間を選んでシャッタパルスを印加するようにしているため、水平ブランキング期間において複数回にわたってシャッタパルスを印加することによってフォトセンサにおける確実な電荷掃き捨て作用を確保する必要性が生じ、したがってシャッタパルスを発信するタイミング回路が複雑化するという問題がある。
【0008】
また、垂直シフトレジスタの最も電荷保持能力が大きい期間を選んでシャッタパルスを印加するようにしても、結局、電荷の垂直転送中にシャッタパルスを印加する構成であるので、シャッタパルスの印加による垂直シフトレジスタのポテンシャル分布の変動は否めず、これによって転送電荷の部分的な溢れ出しが誘発されることになる。要するに、上記公報に記載の方法は、シャッタパルスの印加による垂直シフトレジスタの取扱信号電荷量の低減に対する根本的な解決方法とはなり得ない。
【0009】
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、タイミング回路の構成を複雑化することなく、シャッタパルス印加時における垂直シフトレジスタの取扱信号電荷量の低減を防止することができる固体撮像素子の駆動装置及び駆動方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するに当たり、本発明の固体撮像素子の駆動装置は、水平ブランキング期間内における信号電荷の垂直転送の前、又は前記垂直転送の後に、シャッタパルスを印加するシャッタパルス印加手段を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、以上の課題を解決するに当たり、本発明の固体撮像素子の駆動方法は、シャッタパルスを、水平ブランキング期間内であって、信号電荷の垂直転送の前、又は垂直転送の後に印加するようにしたことを特徴とする。
【0012】
本発明では、シャッタパルスの印加タイミングを信号電荷の垂直転送の前又は後とすることにより、タイミング回路を複雑化することなく、シャッタパルスの印加による垂直シフトレジスタの取扱信号電荷量の低減を防止するようにしている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施の形態について図面を参照して説明する。
【0014】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態による固体撮像素子の駆動装置を含むCCD固体撮像素子カメラシステムの要部の構成を示すブロック図である。このシステムは、CCDを用いた固体撮像素子であるCCDイメージャ1と、垂直同期信号VD及び水平同期信号HD等の同期信号を発生する同期信号発生器2と、同期信号発生器2から出力される垂直同期信号VD及び水平同期信号HD等が入力され、CCDイメージャ1の駆動用の各種のタイミング信号を発生するタイミング発生器3と、タイミング発生器3から出力されるタイミング信号が入力され、垂直転送パルス、水平転送パルス及び信号電荷の掃き捨てのためにCCDイメージャ1の基板に印加されるシャッタパルス等を与えてCCDイメージャ1を駆動するドライバ4とを備えている。
【0015】
これら同期信号発生器2、タイミング発生器3及びドライバ4により本実施の形態における固体撮像素子の駆動装置が構成される。特に、ドライバ4は、本発明に係るシャッタパルス印加手段を構成する。なお、タイミング発生器3は、必要に応じてリセットゲートパルス等のタイミングパルスを直接、CCDイメージャ1に印加するようになっている。また、CCDイメージャ1の出力信号の信号処理系については、その図示を省略している。
【0016】
CCDイメージャ1は、図2に模式的に示すように、二次元的に配列されたフォトセンサからなる複数の受光部11と、それぞれ一列分の受光部11に対し読出しゲート12を介して接続される垂直シフトレジスタ13と、垂直シフトレジスタ13の下端に共通に接続される水平シフトレジスタ14と、水平シフトレジスタの一端に接続される出力部15とを備えた、いわゆるインターライン転送方式のCCD固体撮像素子として構成される。
【0017】
CCDイメージャ1を構成する固体撮像素子の画素周辺の断面構造を図3に示す。第1導電型の半導体基板であるN型シリコン基板21に形成した第2導電型の領域であるP型ウェル領域22の表面に、受光部11を形成するためのN型の不純物拡散領域からなる信号電荷蓄積領域24と、垂直シフトレジスタ13を構成するN型の電荷転送領域31及びP+ 型のチャネルストッパ領域34とが形成されている。更に、上記N型の不純物拡散領域24の表面にはP++型の正電荷蓄積領域25が形成され、N型の電荷転送領域31の直下にスミアの低減を目的としたP+ 型ウェル領域30が形成されている。N型の不純物拡散領域24と電荷転送領域31との間のP型領域は、読出しゲート部35を構成している。
【0018】
また、電荷転送領域31、チャネルストッパ領域34及び読出しゲート部35上に、例えばSiO2 からなるゲート絶縁膜23を介して多結晶シリコン層からなる転送電極32が形成され、これら電荷転送領域31、ゲート絶縁膜23及び転送電極32によって、垂直シフトレジスタ13が構成される。なお、転送電極32は1層目の多結晶シリコン層及び2層目の多結晶シリコン層から構成されるが、図では1層目の多結晶シリコン層のみを示している。
【0019】
転送電極32の表面には熱酸化によるシリコン酸化膜26が形成され、その上に金属遮光膜33が形成されている。金属遮光膜33は受光部11の形成領域において選択的にエッチング除去されており、光は、このエッチング除去によって形成された開口を通じて受光部11内に入射される。金属遮光膜33及び受光部11の全面には層間絶縁膜27を介してカラーフィルタ(R,G,Bの三原色フィルタやY,M,C,Gの補色フィルタ)28が形成されており、更にカラーフィルタ28の上にはマイクロレンズ29が形成されている。
【0020】
本実施の形態では、上記のように、N型シリコン基板21の表面にP型ウェル領域22を形成すると共に、このP型ウェル領域22内に受光部11を構成するN型の不純物拡散領域24を形成することで、いわゆる電子シャッタ機能付きのCCD固体撮像素子が構成される。すなわち、シリコン基板21に供給される基板電位をシャッタパルスに同期して高レベルにすることにより、P型ウェル領域22におけるポテンシャル障壁が下がり、受光部11に蓄積された信号電荷(この場合、電子)が上記ポテンシャル障壁を越えて縦方向、つまりシリコン基板21側に掃き捨てられる。これにより、シャッタパルスの最終印加時点から電荷読出し時点までの期間が実質的な露光期間とされる。
【0021】
図4に、(a)読出しパルスVt及び(b)シャッタパルスVsubのタイミングチャートの一例を示す。読出しパルスVt1により、受光部11に蓄積された信号電荷を読み出した後の1フィールド期間において、シャッタ期間T2においては、水平ブランキング期間毎にシャッタパルスVsubがLレベルからHレベルに切り換わり、受光部11内の信号電荷が基板21側へ引き抜かれる。シャッタ期間T2後の露光期間T3では、シャッタパルスVsubはLレベルに維持され、受光部11内に信号電荷が蓄積される。露光期間T3内に蓄積された信号電荷は、1フィールド終了後の読出しパルスVt2によって垂直シフトレジスタ13に読み出される。
【0022】
次に、本発明の第1の実施の形態による固体撮像素子の駆動装置の作用及び、本実施の形態による固体撮像素子の駆動方法ついて説明する。
【0023】
タイミング発生器3は、同期信号発生器2から発生される垂直同期信号VD及び水平同期信号HDが入力されることにより、CCDイメージャ1の駆動用の各種のタイミング信号を発生する。ドライバ4は、タイミング信号発生器3から出力されるタイミング信号が入力されることにより、垂直転送パルス、水平転送パルス及びシャッタパルス等をCCDイメージャ1に与えてCCDイメージャ1を駆動する。
【0024】
図5及び図6は、本実施の形態におけるシャッタパルスの印加タイミングを示すタイミングチャートである。ここでは、4相駆動の垂直シフトレジスタを用いた固体撮像素子の例を挙げている。図5において(a)は水平ブランキング信号H−BLKを示し、この信号のLレベル時が水平ブランキング期間を表している。(b)〜(e)は4相の垂直転送パルスφV1〜φV4を示し、これらの垂直転送パルスφV1〜φV4がHレベルの時、転送電極下のポテンシャルが深くなり、信号電荷はポテンシャルが深くなっている部分に保持される。(f)はシャッタパルスVsub を示し、Hレベルの時に信号電荷の掃き捨てが行われる。また、図6において(a)〜(d)は垂直転送パルスφV1〜φV4を示し、これらには信号電荷の読出し時に読出し用のゲートパルスVtが重畳される。(e)はシャッタパルスVsubを示し、Hレベル時に信号電荷の掃き捨てが行われる。このシャッタパルスVsubが停止した後、次の信号読出し時までの間が信号電荷蓄積時間、つまり露光期間となる。
【0025】
なお、図5に示した各垂直転送パルスφV1〜φV4の相互のタイミング波形は、図9に示した従来のそれと変わらず、したがって図10に示した形態で垂直シフトレジスタ13において信号電荷が転送される。
【0026】
さて、本実施の形態では、図5に示したようにシャッタパルスVsubを、水平ブランキング期間内であって、信号電荷の垂直転送の前に印加するようにしている。このように、シャッタパルスVsubを、水平ブランキング期間内であって、信号電荷の垂直転送の前とすることで、シャッタパルスVsubの印加タイミングが信号電荷の垂直転送期間をはずれることになる。
ここで、上記したように、従来においては、信号電荷の垂直転送期間中にシャッタパルスVsubを印加する構成とされていた。このように、信号電荷の垂直転送期間中にシャッタパルスVsubを印加してしまうと、シャッタパルスVsubの印加による垂直シフトレジスタのポテンシャル分布(図10参照)の変動が生じ易く、これにより、転送されている信号電荷の部分的な溢れ出しが誘発されてしまうという問題があった。これにより、従来においては、垂直シフトレジスタの取扱信号電荷量が低減してしまうという問題があった。
一方、本実施形態では、信号電荷の垂直転送期間をはずしてシャッタパルスVsubを印加することとしている。このように、信号電荷の垂直転送期間をはずしてシャッタパルスVsubを印加するようにしているので、シャッタパルスVsub印加による垂直シフトレジスタ13のポテンシャル分布の変動を抑制することができ、これにより、シャッタパルスVsub印加時に垂直転送されている信号電荷の溢れ出しが誘発されてしまうことを防止することができる。すなわち、信号電荷の一部が基板側へ掃き捨てられることが回避される。これにより、シャッタパルスVsubの印加による垂直シフトレジスタ13の取扱信号電荷量の減少が原理的に防止されることになる。また、シャッタパルスVsubを複数回に分けて印加する必要もないので、シャッタパルス印加手段としてのドライバ4の構成を複雑化することもない。
【0027】
なお、本実施の形態においては、水平ブランキング期間を従来の水平ブランキング期間と同等としている。したがって、信号電荷の垂直転送の前にシャッタパルスVsubを印加する期間を設けているために、各垂直転送パルスφV1〜φV4のオーバーラップ期間が従来よりも短くなり、その結果、垂直シフトレジスタ13の取扱信号電荷量が従来よりも減少することは事実である。
【0028】
しかしながら、信号電荷の垂直転送中におけるシャッタパルスVsubの印加による垂直シフトレジスタ13の取扱信号電荷量の減少量の方が、垂直転送パルスφV1〜φV4のオーバーラップ期間の減少による垂直シフトレジスタ13の取扱信号電荷量の減少量に比べて大きいことが本発明者らの実験によって確認されている。
【0029】
図7はその実験結果を示すもので、垂直転送パルスのオーバーラップ量(ビット数)と垂直シフトレジスタの取扱信号電荷量との関係を表している。図7より、シャッタパルスVsubの印加による垂直シフトレジスタの取扱信号電荷量の減少量は、シャッタパルスVsubを印加しない場合(本発明)の5〜20%に達することがわかる。また、垂直転送中にシャッタパルスVsubを印加しない場合であっても、垂直転送パルスのある一定のオーバーラップ量(図においてAで示す。)以下ではシャッタパルスVsubを印加する場合と同等以下の取扱信号電荷量となることも認められ、したがって少なくとも上記Aを越えるオーバーラップ量を確保することによって、垂直シフトレジスタの取扱信号電荷量の向上を図ることができる。
【0030】
以上のように、信号電荷の垂直転送中にシャッタパルスVsubを印可する従来の固体撮像素子の駆動方法に比べて、垂直シフトレジスタ13の取扱信号電荷量を向上させることができるので、ダイナミックレンジの拡大及びS/Nの向上を図ることができると共に、大光量時においても垂直シフトレジスタ13における信号電荷の転送残しを防止できる。
【0031】
また本実施の形態によれば、垂直シフトレジスタ13における取扱信号電荷量を向上させることができるので、受光部11に対する垂直シフトレジスタ13の面積比を小さくすることができ、これにより画素サイズの小型化による受光部11の面積の縮小率を低減して受光感度を向上させることができ、また、飽和信号量の増大によってS/Nの向上を図ることができる。更に、垂直シフトレジスタ13を縮小できるため金属遮光膜33の受光部11側への張り出し量を拡大でき、これによりスミア特性の改善が図られる。
【0032】
また、垂直シフトレジスタ13の取扱信号電荷量が増加した分、転送電極32下におけるポテンシャル分布を浅くすることが可能となり、垂直シフトレジスタ13における信号電荷の転送効率の向上を図ることができる。
【0033】
更に、垂直シフトレジスタ13の取扱信号電荷量が増加した分、垂直シフトレジスタ13を縮小し受光部11の面積を拡大できるので、電子シャッタ用シャッタパルスの印加電圧を低減でき、また、受光部11のポテンシャルが浅くなることによって読出しゲート部35に対する読出しパルス電圧も低減でき、これらにより低消費電力化を図ることができる。また、受光部11のポテンシャルが浅くなることによって、白点、白キズ、暗電流の発生を抑えることも可能となる。
【0034】
(第2の実施の形態)
続いて、本発明の第2の実施の形態について説明する。図8は本実施の形態におけるシャッタパルスVsubの印加タイミングを示すタイミングチャートである。なお、CCDイメージャ及びその駆動装置の構成は、上述の第1の実施の形態と同様であるとし、その説明は省略する。
【0035】
図8において(a)は水平ブランキング信号H−BLKを示し、この信号のLレベル時が水平ブランキング期間を表している。(b)〜(e)は4相の垂直転送パルスφV1〜φV4を示し、これらの垂直転送パルスφV1〜φV4がHレベルの時、転送電極下のポテンシャルが深くなり、信号電荷はポテンシャルが深くなっている部分に保持される。(f)はシャッタパルスVsub を示し、Hレベルの時に信号電荷の掃き捨てが行われる。
【0036】
すなわち本実施の形態では、シャッタパルスVsubの印加タイミングを水平ブランキング期間内における信号電荷の垂直転送の後としている。これによっても、上述の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0037】
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、勿論、本発明はこれらに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0038】
例えば以上の実施の形態では、垂直シフトレジスタ13に印可する垂直転送パルスを4相としたが、少なくとも2相以上の転送パルスを印加することによって信号電荷を転送する垂直シフトレジスタを備えた固体撮像素子に対して、本発明は適用可能である。
【0039】
また、CCDイメージャ1における信号電荷の読出し方式として、1フィールド期間で全画素の信号電荷を読み出す方式と、偶数フィールド及び奇数フィールドを交互に読み出す方式の何れにも本発明は適用可能である。
【0040】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の固体撮像素子の駆動装置によれば、タイミング回路の構成を複雑化することなく、シャッタパルスの印加による垂直シフトレジスタの取扱信号電荷量の低減を防止することができる。
【0041】
また、本発明の固体撮像素子の駆動方法によれば、垂直シフトレジスタの取扱信号電荷量の低減を防止することができるので、ダイナミックレンジの拡大を図ることができると共に、S/Nの向上を図ることができる。また、画素サイズの小型化に伴って垂直シフトレジスタの縮小比を受光部面積のそれよりも大きくとることができるので、受光感度の向上が図られると共に、低消費電力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による固体撮像素子の駆動装置を含むCCD固体撮像素子カメラシステムの要部の構成を示すブロック図である。
【図2】図1におけるCCDイメージャの構成の一例を示す説明図である。
【図3】図1におけるCCDイメージャの受光部とその周辺を示す断面図である。
【図4】図1におけるCCDイメージャの露光期間を説明するシャッタパルスの説明図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態によるシャッタパルスの印加タイミングを示すタイミングチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態によるシャッタパルスの印加タイミングを示すタイミングチャートである。
【図7】本発明と従来の垂直シフトレジスタの取扱信号電荷量を比較する説明図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態によるシャッタパルスのタイミングチャートである。
【図9】従来のシャッタパルスの印加タイミングを示すタイミングチャートである。
【図10】図9中の各タイミングにおける転送電極下のポテンシャルを示す説明図である。
【図11】従来技術の問題点を説明する転送電極下のポテンシャル図である。
【符号の説明】
1…CCDイメージャ(固体撮像素子)、2…同期信号発生器、3…タイミング発生器、4…ドライバ(シャッタパルス印加手段)、11…受光部、13…垂直シフトレジスタ、14…水平シフトレジスタ、21…N型シリコン基板(第1導電型の半導体基板)、22…P型ウェル領域(第2導電型の領域)、24…信号電荷蓄積領域、31…電荷転送領域、φV1〜φV4…垂直転送パルス、Vsub…シャッタパルス。
Claims (2)
- 第1導電型の半導体基板に形成された第2導電型の領域に、フォトセンサからなる信号電荷蓄積領域と、前記信号電荷蓄積領域にて蓄積された信号電荷を垂直転送する転送領域とが設けられた固体撮像素子に対し、前記信号電荷蓄積領域に蓄積された信号電荷を前記半導体基板側に掃き捨てて、露光期間の制御を行うためのシャッタパルスを印加する固体撮像素子の駆動装置において、
前記固体撮像素子に対して、水平ブランキング期間内における前記信号電荷の垂直転送の前、又は前記垂直転送の後に、前記シャッタパルスを印加するシャッタパルス印加手段を備えた
ことを特徴とする固体撮像素子の駆動装置。 - 第1導電型の半導体基板に形成された第2導電型の領域に、フォトセンサからなる信号電荷蓄積領域と、前記信号電荷蓄積領域にて蓄積された信号電荷を垂直転送する転送領域とが設けられた固体撮像素子に対し、前記信号電荷蓄積領域に蓄積された信号電荷を前記半導体基板側に掃き捨てて、露光期間の制御を行うためのシャッタパルスを印加する固体撮像素子の駆動方法において、
前記シャッタパルスを、水平ブランキング期間内であって、前記信号電荷の垂直転送の前、又は前記垂直転送の後に印加するようにした
ことを特徴とする固体撮像素子の駆動方法。
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